処理中

しばらくお待ちください...

設定

設定

1. WO2020013063 - プラント運転方法、制御装置及びプログラム

Document

明 細 書

発明の名称 プラント運転方法、制御装置及びプログラム

技術分野

0001  

背景技術

0002  

先行技術文献

特許文献

0003  

発明の概要

発明が解決しようとする課題

0004   0005  

課題を解決するための手段

0006   0007   0008   0009   0010   0011   0012   0013   0014  

発明の効果

0015  

図面の簡単な説明

0016  

発明を実施するための形態

0017   0018   0019   0020   0021   0022   0023   0024   0025   0026   0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041   0042   0043   0044   0045   0046   0047   0048   0049   0050   0051   0052   0053   0054   0055   0056   0057   0058   0059   0060   0061   0062   0063   0064   0065   0066   0067   0068   0069   0070   0071   0072   0073   0074   0075   0076   0077   0078   0079   0080   0081   0082   0083   0084   0085   0086   0087   0088   0089   0090   0091  

産業上の利用可能性

0092  

符号の説明

0093  

請求の範囲

1   2   3   4   5   6   7   8   9  

図面

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10   11   12   13   14   15   16   17   18   19   20   21  

明 細 書

発明の名称 : プラント運転方法、制御装置及びプログラム

技術分野

[0001]
 本発明は、プラント運転方法、制御装置及びプログラムに関する。
 本願は、2018年7月9日に日本に出願された特願2018-129861号について優先権を主張し、その内容をここに援用する。

背景技術

[0002]
 ガスタービンなどを備えるプラントでは、プラントの性能を向上させるために、アップグレードされた部品に交換される場合がある。
 特許文献1には、関連する技術として、アップグレードされた部品へ交換した後に適した制御装置の設定値に変更する技術が記載されている。

先行技術文献

特許文献

[0003]
特許文献1 : 特開2017-096155号公報

発明の概要

発明が解決しようとする課題

[0004]
 ところで、一般的に、アップグレードされた部品は、アップグレード前に使用している部品に比べて高価である。そのため、アップグレードされた部品をプラントに導入することを検討する場合に、顧客は、導入後の性能向上による低コスト化および収入増は理解していても、導入時の初期費用の観点から導入を断念することがある。
[0005]
 本発明は、上記の課題を解決することのできるプラント運転方法、制御装置及びプログラムを提供することを目的としている。

課題を解決するための手段

[0006]
 本発明の第1の態様によれば、プラント運転方法は、プラントに設けられる第1の部品を、前記第1の部品より高い性能で前記プラントを稼働可能な第2の部品に交換する交換ステップ、前記第2の部品を用いて前記第1の部品使用時と同等以上の性能である第1性能で前記プラントを運転させる第1プログラムと、前記第1性能を超える性能である第2性能で前記プラントを運転させる第2プログラムとを導入する導入ステップ、前記第1プログラムと前記第2プログラムとを切り替える第1切替ステップ、を有する。
[0007]
 本発明の第2の態様によれば、第1の態様によるプラント運転方法は、前記第1プログラムと前記第2プログラムとの切り替えに基づいて課金額を算出する算出ステップ、を有するものであってもよい。
[0008]
 本発明の第3の態様によれば、第2の態様によるプラント運転方法は、前記第2プログラムが実行された実行時間を特定する特定ステップ、を有し、前記算出ステップにおいて、前記実行時間に応じた前記課金額を算出するものであってもよい。
[0009]
 本発明の第4の態様によれば、第2の態様または第3の態様におけるプラント運転方法において、前記第1切替ステップは、課金される顧客によって実行され、前記算出ステップにおいて、当該顧客によって実行された前記第1切替ステップにおける前記第1プログラムと前記第2プログラムとの切り替えに基づいて課金額を算出するものであってもよい。
[0010]
 本発明の第5の態様によれば、第4の態様におけるプラント運転方法は、前記課金される顧客によって実行されるか否かに関わらず、前記第2プログラムを前記第1プログラムに切り替える第2切替ステップ、をさらに有するものであってもよい。
[0011]
 本発明の第6の態様によれば、第2の態様または第3の態様におけるプラント運転方法において、前記第1切替ステップは、課金する管理者によって実行され、前記算出ステップにおいて、当該管理者によって実行された前記第1切替ステップにおける前記第1プログラムと前記第2プログラムとの切り替えに基づいて課金額を算出するものであってもよい。
[0012]
 本発明の第7の態様によれば、第1の態様から第6の態様の何れか1つのプラント運転方法において、前記第2の部品は、前記第1の部品よりも高温に耐え得る部品であり、前記第1切替ステップにおいて、前記第2プログラムに切り替え、当該第2プログラムは、当該第2の部品の温度が当該第2の部品の耐え得る高温となるように前記プラントを運転するものであってもよい。
[0013]
 本発明の第8の態様によれば、制御装置は、プラントに設けられる第1の部品より高い性能で前記プラントを稼働可能な第2の部品を用いて前記第1の部品使用時と同等以上の性能である第1性能で前記プラントを運転させる第1プログラムと、前記第1性能を超える性能である第2性能で前記プラントを運転させる第2プログラムとを記憶する記憶部と、前記第1プログラムと前記第2プログラムとを切り替える切替部と、を備える。
[0014]
 本発明の第9の態様によれば、プログラムは、コンピュータに、プラントに設けられる第1の部品より高い性能で前記プラントを稼働可能な第2の部品を用いて前記第1の部品使用時と同等以上の性能である第1性能で前記プラントを運転させる第1ロジックと、前記第1性能を超える性能である第2性能で前記プラントを運転させる第2ロジックと、前記第1ロジックと前記第2ロジックとを切り替える切替ロジックと、を実行させる。

発明の効果

[0015]
 本発明の実施形態によるプラント運転方法、制御装置及びプログラムによれば、アップグレードされた部品をプラントに導入しやすい機会を顧客に提供することができる。

図面の簡単な説明

[0016]
[図1] 本発明の一実施形態によるプラント運転システムの構成を示す図である。
[図2] 本発明の一実施形態によるタービンの一部の構成を模式的に示す図である。
[図3] 本発明の一実施形態による制御装置の構成を示す図である。
[図4] 本発明の一実施形態による制御部の構成を示す図である。
[図5] 本発明の一実施形態による温度リミット制御部の構成を示す図である。
[図6] 本発明の一実施形態による管理装置の構成を示す図である。
[図7] 本発明の一実施形態における第1のデータテーブルを示す図である。
[図8] 本発明の一実施形態における圧力比と排ガス温度上限値との関係を示す図である。
[図9] 本発明の一実施形態における定格温調ラインの排ガス設定温度と圧力比の関係を示す図である。
[図10] 本発明の一実施形態における第2のデータテーブルを示す図である。
[図11] 本発明の一実施形態によるIGV制御部の構成を示す図である。
[図12] 本発明の一実施形態におけるガスタービン出力とIGV開度設定値との関係を示す図である。
[図13] 本発明の一実施形態における第3のデータテーブルを示す図である。
[図14] 本発明の一実施形態による制御変数生成部の構成を示す図である。
[図15] 本発明の一実施形態における吸気温度とガスタービン出力との関係を示す図である。
[図16] 本発明の一実施形態における第4のデータテーブルを示す図である。
[図17] 本発明の一実施形態によるプラント運転システムの処理フローを示す図である。
[図18] 本発明の別の実施形態における第2のデータテーブルを示す図である。
[図19] 本発明の別の実施形態における第5のデータテーブルを示す図である。
[図20] 本発明の別の実施形態における管理装置の構成を示す図である。
[図21] 少なくとも1つの実施形態に係るコンピュータの構成を示す概略ブロック図である。

発明を実施するための形態

[0017]
<実施形態>
 以下、図面を参照しながら実施形態について詳しく説明する。
 本発明の一実施形態によるプラント運転システム1の構成について説明する。
 プラント運転システム1は、ガスタービン2を構成する一部の部品をアップグレードした部品に交換した場合に、交換前の第1ソフトウェアと、第1ソフトウェアとは異なり交換後の部品の性能を引き出すことのできる第2ソフトウェアとを導入し、顧客のニーズに応じて第1ソフトウェアと第2ソフトウェアとを切り替えるガスタービンである。また、プラント運転システム1は、第1ソフトウェアと第2ソフトウェアとの切り替えを記録し、その切り替えに応じた顧客への課金を算出するガスタービンである。プラント運転システム1は、ガスタービン2、制御システム3を備える。
[0018]
 ガスタービン2は、図1に示すように、圧縮機10、燃焼器20、タービン30、発電機50、ロータ60を備える。
 圧縮機10、燃焼器20およびタービン30の中心部には、ロータ60が貫通して設けられる。圧縮機10、タービン30及び発電機50は、ロータ60によって連結され、一体となって回転する。発電機50は、この回転によって発電することができる。ガスタービン2の動作は、制御システム3によって制御される。
 ガスタービン2は、圧縮機10からタービン30に冷却用空気を供給する冷却用空気供給ライン70を有する。冷却用空気供給ライン70には、冷却用空気制御弁80が設けられる。
[0019]
 圧縮機10は、空気取入口から取り込んだ空気Aを圧縮して圧縮空気A1を生成する。圧縮機10には、空気取入口から取り込む空気Aの吸気量を調整する入口案内翼(IGV(Inlet Guide Vane)、吸気弁)90が設けられる。
 入口案内翼90は、複数の翼本体90aと、複数の翼本体90aの翼角度を変更するためのIGV作動部90bとを備える。入口案内翼90は、その開度が調整されることで、空気Aの吸気量が調整される。具体的に、IGV作動部90bにより翼本体90aの翼角度が調整されることで、入口案内翼90の開度が調整され、空気Aの吸気量を調整する。入口案内翼90は、その開度が大きくなる場合、空気Aの吸気量が多くなり、圧縮機10の圧力比が増加する。また、入口案内翼90は、その開度が小さくなる場合、空気Aの吸気量が少なくなり、圧縮機10の圧力比が低下する。
[0020]
 燃焼器20は、圧縮機10で圧縮された圧縮空気A1に対して燃料Fを供給する。燃焼器20は、圧縮空気A1と燃料Fとを混合して燃焼することで、燃焼ガスを生成する。タービン30は、燃焼器20で生成された燃焼ガスによって回転する。図2は、ガスタービン2のうちタービン30の一部の構成を模式的に示す図である。タービン30は、図2に示すように、ロータ60、複数段の静翼100、複数段の動翼110を備える。各段の静翼100は、ケーシング130に取り付けられている。各段の動翼110は、ロータ60の外周に固定される。複数段の静翼100と複数段の動翼110は、ロータ60の軸方向に交互に設けられる。また、ケーシング130には、分割環120が設けられる。分割環120は、動翼110に対して径方向の外側に離間して設けられる。静翼100及び分割環120は、ロータ60の軸方向に離間して配置されている。
[0021]
 ロータ60は、軸方向の両端部が図示しない軸受部により回転自在に支持され、軸心を中心として自在に回転できるように設けられる。そして、ロータ60の圧縮機10側の端部には、発電機50の駆動軸が連結される。発電機50は、タービン30と同軸上に設けられ、タービン30が回転することで発電する。
[0022]
 したがって、圧縮機10の空気取入口から取り込まれた空気Aは、入口案内翼90を経て圧縮機10の内部を通過して圧縮されることで高温・高圧の圧縮空気A1となる。この圧縮空気A1に対して燃焼器20から燃料Fが供給され、圧縮空気A1と燃料Fとが混合され燃焼することで、高温・高圧の燃焼ガスが生成される。そして、燃焼器20で生成された高温・高圧の燃焼ガスがタービン30の内部を通過することにより、タービン30は作動(回転)し、ロータ60を回転させ、ロータ60に連結された発電機50を駆動させる。これにより、発電機50は、発電を行う。このときタービン30を駆動した燃焼ガスは、排ガスとして熱を回収し、大気に放出される。
[0023]
 このガスタービン2においては、性能(例えば、出力電力量、発電効率、Noxなどの気体排出の低減など)を向上させるため、タービン30に供給される冷却用空気の供給量を低減させ、燃焼器20に供給する圧縮空気の供給量を増加させるアップグレードが行われることがある。このアップグレードを行う場合、タービン30に設けられる動翼や静翼等の部品を高温に耐え得る部品(以下、「高温部品」と記載)とし、供給量が減少した冷却用空気であっても冷却可能なものに交換することが行われる。
[0024]
 上記のガスタービン2のアップグレードでは、例えば静翼100、動翼110及び分割環120等、タービン30を構成する部品を交換する場合がある。本実施形態では、ガスタービン2のアップグレードを行う場合、タービン30を構成する部品のうち、第1段及び第2段の静翼100と、第1段及び第2段の動翼110とを新たな部品に交換する場合を例に挙げて説明する。なお、部品の交換対象については、これに限定するものではなく、他の組み合わせで部品を交換してもよい。
[0025]
 また、図1に示すように、上記ガスタービン2には、車室圧力計160、吸気状態検出器170、ブレードパス温度計180、排ガス温度計190及び流量計200が設けられる。車室圧力計160は、圧縮機10から燃焼器20に向けて圧縮空気A1が流通するラインに設けられる。具体的に、車室圧力計160は、燃焼器20の車室内部に設けられ、圧縮空気A1の圧力(車室圧力)を計測する。吸気状態検出器170は、圧縮機10に取り込まれる空気Aの吸気温度と吸気圧力とを検出する。ブレードパス温度計180は、タービン30から排出される排ガスが流通するラインに設けられる。ブレードパス温度計180は、タービン30の排ガスの流れ方向の下流側に設けられる最終段のブレードを通過した排ガスの温度を計測する。排ガス温度計190は、ブレードパス温度計180の下流側に設けられ、排ガスの温度を計測する。流量計200は、冷却用空気供給ライン70を流れる冷却用空気の流量を計測する。さらに、ガスタービン2には、ガスタービン2の出力(負荷)を検出するための出力計210が設けられる。そして、車室圧力計160、吸気状態検出器170、ブレードパス温度計180、排ガス温度計190、流量計200及び出力計210により計測された信号が、制御システム3に入力される。
[0026]
 制御システム3は、図1に示すように、制御装置40、管理装置41を備える。
 制御装置40は、ガスタービン2の動作を制御する装置である。制御装置40は、例えば、顧客が所有する装置であり、部品のアップグレードを行って以降、顧客が導入可能な複数のプログラムの中から1つを導入することによって、その導入したプログラムに応じた性能でプラントが運転される。制御装置40は、図3に示すように、制御部220、記憶部230、変更部240(切替部の一例)を備える。制御部220は、車室圧力計160、吸気状態検出器170、ブレードパス温度計180、排ガス温度計190及び流量計200等の計測結果に基づいて、入口案内翼90及び燃料調整弁150等を制御することによって、ガスタービン2の運転を制御する。また、制御部220は、ガスタービン2の出力(発電機50の出力)に応じて、ガスタービン2の運転を制御する。また、制御部220は、ガスタービン2に対して部分負荷運転と、全負荷運転とを行わせる。全負荷運転は、ガスタービン2の出力が定格出力となる運転である。部分負荷運転は、ガスタービン2の出力が定格出力よりも小さい出力となる運転である。
[0027]
 また、制御部220は、燃料Fの供給量を調整するために、燃焼器20へ向けて燃料Fを供給する燃料供給ライン140に設けられる燃料調整弁150を制御する燃料制御を実行している。燃料供給ライン140は、例えばメイン燃料供給ライン、パイロット燃料供給ライン、トップハット燃料供給ライン等の複数の供給ラインを有している。燃料調整弁150は、複数の供給ラインのそれぞれに設けられる。燃料調整弁150は、個別に開度を制御可能である。制御部220は、燃料調整弁150を制御することで、圧縮空気A1に対して供給(噴射)する燃料Fの供給量及びその配分を調整する。
[0028]
 図4は、制御部220の構成を示す図である。制御部220は、図4に示すように、排ガス温度制御部260、燃焼制御部270、IGV制御部280、燃焼負荷制御部340とを備える。
[0029]
 排ガス温度制御部260は、タービン入口温度が、所定温度を維持するように排ガス温度と圧力比の関係を設定する。排ガス温度制御部260は、ブレードパス温度制御部350、温度リミット制御部360を備える。ブレードパス温度制御部350には、ブレードパス温度計180によって計測されたブレードパス温度が入力される。ブレードパス温度制御部350は、ブレードパス温度に基づいてブレードパス温度設定値を生成し、後述の低値選択部250に出力する。
[0030]
 温度リミット制御部360には、車室圧力計160によって計測された圧縮機10の車室内部の圧力(車室圧力)、吸気状態検出器170によって計測された吸気圧力、排ガス温度計190によって測定された排ガス温度の測定値、が入力される。温度リミット制御部360は、入力値に基づいて、排ガス温度設定値を出力する。
[0031]
 図5は、温度リミット制御部360の構成を示す図である。図5に示すように、温度リミット制御部360は、制御器290d、減算器320b、PI制御器330bを備える。制御器290dには、排ガス温度設定値を算出するための圧力比が入力される。圧力比は、車室圧力と吸気圧力との比(車室圧力/吸気圧力)である。制御器290dに入力される圧力比の値は、排ガス温度設定値を算出するために目標値として設定された値である。制御器290dは、入力された圧力比と、設定温度算出関数(第2関数)とに基づいて、入力された圧力比に対する排ガスの設定温度(以下、「排ガス設定温度」と記載)を算出し、減算器320bに出力する。なお、設定温度算出関数については、後述する。また、制御器290dは、算出した排ガス設定温度を、後述のIGV制御部280に設けられる減算器320aに出力する。
[0032]
 管理装置41は、アップグレードされた部品を顧客に販売する販売元、または、販売元からの依頼によってプラントを管理する管理会社が備える装置である。制御装置40によって導入されるプログラムを特定し、販売元と顧客との間の契約内容と、特定したプログラムとに基づいて、顧客に対して課金する課金額を算出する。管理装置41は、図6に示すように、プログラム判定部440、時間特定部450、記憶部460、課金額算出部470を備える。プログラム判定部440は、部品がアップグレードされて以降、制御装置40が導入したプログラムの種類を判定する。時間特定部450は、プログラム判定部440が判定したプログラムが導入される時間を特定する。記憶部460は、データテーブルTBL1を記憶する。データテーブルTBL1は、例えば、図7に示すデータテーブルである。データテーブルTBL1は、図7に示すように、顧客名、販売元と顧客との間の契約内容、適用されている部品の種類、導入可能なプログラムの種類、導入済みのプログラム、プログラムが導入された導入時間、及び、課金額を算出するための課金額算出式を関連付けたデータテーブルである。導入時間は、導入可能なプログラムごとに特定される。課金額算出式は、契約内容ごとに異なる式であり、導入済みのプログラムとそのプログラムの導入時間とが定まると1つの課金額が定まる式である。
[0033]
 ここで、設定温度算出関数について説明する。図8は、圧力比と排ガス設定温度との関係を示す図である。図8において、横軸は圧力比を示す。また、図8において、縦軸は排ガス温度を示す。設定温度算出関数は、図8に示すように、圧力比と排ガス設定温度との関係を規定するものである。図8に示す例では、設定温度算出関数は、定格温調ラインT1、T2として示される。定格温調ラインT1、T2は、所定の圧力比に対して、タービン入口温度が定格値に達した場合に、ガスタービン2の定格性能が得られるように設定された排ガスの温度を示す。なお、定格性能とは、発電機50からガスタービン2に所定の負荷が与えられたときに、ガスタービン2の仕事効率が最適となる性能である。また、定格温調ラインT1、T2は、タービン入口温度が予め設定された上限温度を超えないように設定される。排ガス設定温度は、図8に示される定格温調ラインT1、T2のように、圧力比が大きくなるにつれて低下している。
[0034]
 また、図8における点Aから点Eは、ガスタービン2の運転ライン上の点を示している。点Aは、ガスタービン2に負荷を投入するときの圧力比及び排ガス温度を示している。点Bは、入口案内翼90を開き始めるときの圧力比及び排ガス温度を示している。点Bから点Cまでの間は、入口案内翼90の開度が増加する過程で、圧力比の増加に対して排ガス温度が一定となる制御区間である。点Cから点Dまでの間は、入口案内翼90の開度を増加させる区間であり、点Dで入口案内翼90が全開となる。点Eは、点Dからガスタービン2の負荷を100%に向けて上げることにより、運転ラインが定格温調ラインに達した場合の圧力比及び排ガス温度である。ガスタービン2が全負荷運転を行う場合、タービン入口温度が上限温度付近に達するように、排ガス温度が定格温調ライン付近となるように、ガスタービン2の運転は制御される。また、ガスタービン2が部分負荷運転を行う場合、負荷変動に対するガスタービン出力の応答性を確保するために、例えば排ガス温度が定格温調ラインの上限温度によって制限されないように、定格温調ラインよりも低い排ガス温度となるように、ガスタービン2の運転は制御される。このため、ガスタービン2が部分負荷運転を行う場合のタービン入口温度は、ガスタービン2が全負荷運転を行う場合のタービン入口温度に比べて低い。
[0035]
 なお、図8において破線で示される定格温調ラインT1は、ガスタービン2の部品のアップグレードを行う前の構成に対して用いられる設定温度算出関数の例を示している。また、図8において実線で示される定格温調ラインT2は、ガスタービン2の部品のアップグレードを行った後の構成に対して用いられる設定温度算出関数の例を示している。ガスタービン2の部品のアップグレードにより、冷却用空気の供給量が減少し、車室29内の圧力比が増加する。このため、部品のアップグレード後の定格温調ラインT2は、部品のアップグレード前の定格温調ラインT1に比べて、点Eにおける圧力比及び排ガス設定温度が上昇している。この排ガス設定温度の上昇分は、定格温調ラインT1に対して圧力比を上昇させた場合において、冷却用空気の供給量減少による排ガス設定温度の上昇分と、圧力比の上昇による排ガス設定温度の低下分との和(温調バイアス変化量)として求めることができる。
[0036]
 ここで、温調バイアス変化量の具体的な算出方法について、図9を用いて以下に説明する。図9は、定格温調ラインの排ガス設定温度と圧力比の関係を示す図である。図9は、ガスタービン2の部品のアップグレード前の定格温調ラインT1と部品のアップグレード後の定格温調ラインT2との比較を示している。図9において、横軸は圧力比を示す。また、図9において、縦軸は排ガス設定温度を示す。ここで、温調バイアス変化量とは、ガスタービン2の部品をアップグレードした結果、部品のアップグレード前の定格温調ラインT1が定格温調ラインT2に変化した場合、同一の圧力比に対する排ガス温度の変化量Xを意味する。図9において、部品のアップグレード前の定格温調ラインT1上の運転点をP1とし、部品のアップグレード後の運転点がP2に移動したとする。また、運転点P1における圧力比をPR1、排ガス設定温度をt1とし、運転点P2における圧力比をPR2とする。また、圧力比PR2における定格温調ラインT1上の点をP4とし、排ガス設定温度をt3とする。圧力比PR2及び排ガス設定温度t1で定まる点をP3とする。
[0037]
 定格温調ラインは、タービン入口温度が一定であることを条件として、排ガス設定温度と圧力比の関係を表示するラインであり、排ガス温度を監視することにより、タービン入口温度を管理することを目的としている。一般的に、ガスタービン2では、タービン30において燃焼ガスが車室圧から大気圧まで熱膨張する過程で、その熱膨張によって燃焼ガス温度は低下する。すなわち、定格温調ラインは、タービン入口温度が一定の条件下で、圧力比の増加とともに排ガス設定温度が右下がりに低下するラインとなる。
[0038]
 前述したように、ガスタービン2の部品をアップグレードした場合、冷却用空気の供給量が減少することにより、車室29内の圧力比が上昇する。したがって、車室29内の圧力比が高ければ、熱膨張による排ガス温度が低下する割合は大きくなる。図9において、ガスタービン2の部品のアップグレードにより、ガスタービン2の運転点は、部品のアップグレード前の定格温調ラインT1上の運転点P1(圧力比PR1)から、部品のアップグレード後の定格温調ラインT2上の運転点P2(圧力比PR2)へ移動すると考えることができる。前述した点P2、P3、P4は、いずれも圧力比PR2上の点である。点P3は、線分P2P4上に存在する。
[0039]
 図9に示すように、ガスタービン2の部品のアップグレードにより、便宜上、部品のアップグレード前の運転点P1は、部品のアップグレードにより圧力比が増加して、点P4に移動し、点P4から運転点P2に移動する過程で、温調バイアス変化量Xに相当する排ガス温度の増加があり、運転点P2に達すると考えることができる。
[0040]
 圧力比がPR2である場合、温調バイアス変化量Xは、線分P2P4で示される。ここで、線分P2P4を、線分P3P4と線分P2P3とに区分けし、それぞれの線分を変数X1、X2と定める。この場合、温調バイアス変化量Xは、式〔X=X1+X2〕によって算出できる。すなわち、ガスタービン2の部品のアップグレードにより、運転点がP1からP2に変わる過程における温調バイアス変化量Xは、便宜上、燃焼ガスの圧力比が増加して、排ガス温度が低下する過程で生ずる温度低下の増加分に相当する変数X1と、冷却用空気の供給量の減少に伴い排ガス温度が低下する過程に生ずる温度低下の増加分に相当する変数X2と、に区分けして説明できる。
[0041]
 ガスタービン2の部品のアップグレードにより、車室29内の圧力比がPR1からPR2に増加した場合、タービン30での熱膨張により、排ガスの温度低下が部品のアップグレード前より大きくなる。変数X1は、圧力比の増加に伴う排ガス温度の低下の増加分に相当する。すなわち、図9において、車室29内の圧力比が部品のアップグレード前のPR1から部品のアップグレード後のPR2に増加した場合、タービン30での燃焼ガスの熱膨張により、排ガス温度は、部品のアップグレード前の排ガス設定温度t1からt3に低下する。変数X1は、排ガス温度が低下する温度低下の増加量であり、排ガス温度t3を部品のアップグレード前の排ガス温度t1に戻すための補正量に相当する。点P3と点P4の温度差X1は、式〔X1=t1-t3〕で算出される。
[0042]
 次に、冷却用空気の供給量の減少に対応する変数X2について説明する。ガスタービン2の部品のアップグレードにより、タービン30を構成する部品に供給される冷却空気の供給量が低下する。そのため、各部品から燃焼ガス流路に排出される冷却空気量が減少し、燃焼ガス流路を流れる燃焼ガスの温度は、部品のアップグレード前の燃焼ガス温度より上昇する。更に、その下流側の部品が部品のアップグレードされた場合、このアップグレードされた部品から排出される冷却空気量が低下して、その下流側の部品の下流側の燃焼ガス温度が部品のアップグレード前より更に上昇する。このような手順を繰り返して、最終的にタービン30から排出される排ガス温度が、部品のアップグレード前より上昇する。部品のアップグレードによる冷却用空気の供給量の低減に伴い燃焼ガス温度が上昇する過程は、図9において線分P2P3で示され、変数X2に相当する補正量と捉えることができる。
[0043]
 運転点が、点P1から点P4を経て点P3に移動するときの圧力比の増加に伴う熱膨張による排ガス温度が低下する過程と、点P3から点P2に移動するときの冷却用空気の供給量の低減に伴う排ガス温度が増加する過程は、同時並行で進行する。そのため、実際の運転点の変化は、点P1から点P2への変化として捉えられる。したがって、ガスタービン2の部品のアップグレードにより、運転点がP1からP2に移動したときに、定格温調ラインT1を定格温調ラインT2に修正する補正量は、温調バイアス変化量X、すなわち、変数X1に相当する圧力比の増加に伴う排ガス温度の低下の増加量である補正量(第1補正値)と、変数X2に相当する冷却用空気の供給量の低下に伴う排ガス温度の上昇の増加量である補正量(第2補正値)とを加算した量と考えることができる。
[0044]
 したがって、定格温調ラインT2は、定格温調ラインT1において圧力比を上昇させ、温調バイアス変化量を加算した状態のラインとなっており、図9において、定格温調ラインT1を右上方向に平行移動させたラインとなっている。なお、設定温度算出関数については、図8に示された定格温調ラインT1、T2のほか、部品のアップグレード後の冷却用空気の供給量に応じて、また、部品のアップグレードにおいて交換される静翼100、動翼110及び分割環120の部位及び種類に応じて、複数パターンの関数が設定される。これら複数パターンの関数は、タービン入口温度が一定であることを条件を用いて設定される関数であり、部品のアップグレードを行った場合にプラントにおける冷却用空気の供給量を最も抑えたときの性能、すなわち、部品のアップグレードを行った場合に許される最も高温で運転したときのプラントの性能に設定するための関数である。これら複数パターンの関数は、部品のアップグレードを行う前に使用していた関数とともに、例えばデータテーブルTBL2として記憶部230が記憶する。データテーブルTBL2は、例えば、図10に示すデータテーブルである。データテーブルTBL2は、図10に示すように、各プラントについて、アップグレードの前後それぞれにおいて、使用されている部品の種類、導入可能なプログラム、導入可能なプログラムを導入した場合の設定される関数FXのそれぞれが関連付けられた情報を含む。導入可能なプログラムは、予め用意されており、部品のアップグレードに伴いプログラムを更新した場合に関数FXも更新される。例えば、プラントAについて、アップグレード後に導入可能なプログラムは、プログラム2または3である。プログラム2を導入した場合には、アップグレード前に使用されていた関数FX2が適用され、プログラム3を導入した場合には、部品のアップグレードを行った場合に許される最も高温で運転したときのプラントの性能に設定するための関数FX3が適用される。ただし、プラント毎に微調整が行われ、必要に応じて関数FXも調整される。なお、データテーブルTBL2は、外部の記憶装置が記憶するものであってもよい。制御器290dは、販売元と顧客との間の契約内容に基づいて、図10に示すデータテーブルTBL2の中の関数の1つを用いる。
[0045]
 また、図5に示すように、減算器320bには、排ガス温度の測定値と、排ガス設定温度とが入力される。減算器320bは、排ガス温度と排ガス設定温度との偏差△を生成し、PI制御器330bに出力する。PI制御器330bには、偏差△が入力される。PI制御器330bは、偏差△がゼロとなるような排ガス温度設定値を出力する。したがって、温度リミット制御部360は、部分負荷運転または全負荷運転の静定時において、排ガス温度計190により計測された排ガス温度(排ガス計測温度)が、定格温調ラインT1、T2で示される設定温度となるように、ガスタービン2の運転をフィードバック制御する。
[0046]
 また、図4に示すように、燃焼制御部270は、ロードリミット制御部370、ガバナ制御部380、燃料リミット制御部390、低値選択部250を備える。ロードリミット制御部370には、ガスタービン2の実出力値としてガスタービン2のガスタービン出力が入力される。ロードリミット制御部370は、ガスタービン出力が所定の値となるように、燃焼器20に供給される燃料Fの供給量(燃料流量)を指令する燃料指令値を生成する。ロードリミット制御部370は、生成した燃料指令値を低値選択部250に出力する。
[0047]
 ガバナ制御部380には、ガスタービン出力と、ロータ60の回転速度とが入力される。ガバナ制御部380は、ロータ60の回転速度が予め設定された設定回転速度となるように、ガスタービン出力及びロータ60の回転速度に基づいて、燃料指令値を生成する。ガバナ制御部380は、生成した燃料指令値を低値選択部250に出力する。
[0048]
 燃料リミット制御部390には、ガスタービン出力と、ロータ60の回転速度と、車室圧力とが入力される。燃料リミット制御部390は、燃焼器20への燃料Fの供給量が予め設定された制限供給量を超えないように、ガスタービン出力、ロータ60の回転速度及び車室圧力に基づいて、燃料指令値を生成する。燃料リミット制御部390は、生成した燃料指令値を低値選択部250に出力する。
[0049]
 低値選択部250は、上記のブレードパス温度制御部350、温度リミット制御部360、ロードリミット制御部370、ガバナ制御部380及び燃料リミット制御部390から入力された燃料指令値のうち、最も低い値となる燃料指令値を選択する。低値選択部250は、選択した燃料指令値を、後述の燃料配分制御部430に出力する。
[0050]
 IGV制御部280には、温度リミット制御部360で生成される排ガス設定温度が入力される。また、IGV制御部280には、車室圧力と、ブレードパス温度と、排ガス温度と、ガスタービン出力と、吸気温度とが入力される。IGV制御部280は、これらの入力値に基づいて、入口案内翼90の開度を制御するIGV開度指令値を生成する。IGV制御部280は、生成したIGV開度指令値をIGV作動部90bに出力する。
[0051]
 図11は、IGV制御部280の構成を示す図である。図11に示すように、IGV制御部280は、制御器290a、加算器300a、制御器290b、制御器290c、加算器300b、高値選択部310、減算器320a、PI制御器330a、加算器300cを備える。
[0052]
 制御器290aには、吸気温度が入力される。制御器290aは、吸気温度に基づいてガスタービン出力を補正するための補正値を生成し、加算器300aに出力する。加算器300aには、ガスタービン出力と、制御器290aから出力された補正値とが入力される。加算器300aは、ガスタービン出力と補正値とを加算して補正後のガスタービン出力を算出し、制御器290bに出力する。
[0053]
 制御器290bには、加算器300aから出力されたガスタービン出力が入力される。制御器290bは、ガスタービン出力と、IGV開度算出関数(第1関数)とに基づいて、入力されたガスタービン出力に対するIGV開度設定値を算出し、加算器300cに出力する。
[0054]
 ここで、IGV開度算出関数について説明する。図12は、ガスタービン出力とIGV開度設定値との関係を示す図である。図12において、横軸はガスタービン出力を示す。また、図12において、縦軸はIGV開度設定値を示す。IGV開度算出関数は、図12に示すように、ガスタービン出力とIGV開度設定値との関係を規定する関数であり、曲線L1、L2によって表される。曲線L1、L2が示すように、IGV開度は、ガスタービン出力が出力P1、P2よりも大きくなるにつれて増加し、出力P3、P4に到達した後、一定となる。なお、曲線L1、L2は、図12に示す態様に限定されるものではなく、例えばガスタービン出力が大きくなる過程でIGV開度設定値が減少する期間を含んでもよい。
[0055]
 なお、図12において破線で示される曲線L1は、ガスタービン2の部品のアップグレードを行う前の構成に対して用いられるIGV開度算出関数の例を示している。また、図12において実線で示される曲線L2は、ガスタービン2に対して所定の部品のアップグレードを行った後の構成に対して用いられるIGV開度算出関数の例を示している。部品のアップグレード後の曲線L2は、ガスタービン出力が出力P1から出力P4の間では、部品のアップグレード前の曲線L1に比べて、同一のガスタービン出力に対するIGV開度が小さい。なお、IGV開度算出関数については、図12に示す曲線L1、L2のほか、部品のアップグレード後の冷却用空気の供給量に応じて、また、部品のアップグレードにおいて交換される静翼100、動翼110及び分割環120の部位及び種類に応じて、複数パターンの関数が設定される。これら複数パターンの関数は、例えばデータテーブルTBL3として記憶部230が記憶する。データテーブルTBL3は、例えば、図13に示すデータテーブルである。データテーブルTBL3は、図13に示すように、データテーブルTBL2と同様に、各プラントについて、アップグレードの前後それぞれにおいて、使用されている部品の種類、導入可能なプログラム、導入可能なプログラムを導入した場合の設定される関数FXのそれぞれが関連付けられた情報を含む。導入可能なプログラムは、予め用意されており、部品のアップグレードに伴いプログラムを更新した場合に関数FXも更新される。なお、データテーブルTBL3は、外部の記憶装置が記憶するものであってもよい。制御器290bは、販売元と顧客との間の契約内容に基づいて、図13に示すデータテーブルTBL3の中の関数の1つを用いる。
[0056]
 また、図11に示すように、制御器290cには、車室圧力が入力される。制御器290cは、入力された車室圧力に基づいてブレードパス温度のバイアス値を算出し、加算器300bに出力する。このバイアス値は、ブレードパス温度計180によって測定されたブレードパス温度の測定値を補正する値である。
[0057]
 加算器300bには、ブレードパス温度計180によって測定されたブレードパス温度の測定値と、制御器290cから出力されたバイアス値とが入力される。加算器300bは、ブレードパス温度の測定値とバイアス値とを加算してブレードパス温度を算出し、高値選択部310に出力する。
[0058]
 高値選択部310には、排ガス温度計190によって測定された排ガス温度と、加算器300bから出力されたブレードパス温度とが入力される。高値選択部310は、入力された排ガス温度及びブレードパス温度のうち高い方の値(温度)を選択し、減算器320aに出力する。
[0059]
 減算器320aには、温度リミット制御部360の制御器290dから出力された排ガス設定温度と、高値選択部310から出力された温度とが入力される。減算器320aは、高値選択部310から出力された温度と排ガス設定温度との偏差△を生成し、PI制御器330aに出力する。PI制御器330aには、偏差△が入力される。PI制御器330aは、偏差△がゼロとなるようなIGV開度設定値の補正値を算出し、加算器300cに出力する。
[0060]
 加算器300cには、制御器290bから出力されたIGV開度設定値と、PI制御器330aから出力されたIGV開度設定値の補正値とが入力される。加算器300cは、入力されたIGV開度設定値と補正値とを加算して補正後のIGV開度設定値を算出し、IGV作動部90bと、後述の制御変数生成部400とに出力する。
[0061]
 燃焼負荷制御部340は、図4に示すように、例えば複数の燃料供給ライン140に供給する燃料の比率を制御する。燃焼負荷制御部340は、制御変数生成部400、燃料配分制御部430を備える。
[0062]
 制御変数生成部400には、ガスタービン出力と、吸気温度と、IGV開度設定値と、吸気圧力とが入力される。制御変数生成部400は、入力値に基づいてタービン入口温度に相当する制御変数を生成し、燃料配分制御部430に出力する。当該制御変数は、複数の燃料供給ライン140のそれぞれに設けられた燃焼制御弁150の開度指令値を算出するための値である。制御変数は、燃焼器20からタービン30に流入する燃焼ガスの温度(タービン入口温度:T1T)を無次元化した値であり、タービン入口温度に対応した値である。
[0063]
 ここで、制御変数を算出する手順を説明する。以下の説明では、タービン入口温度が、無負荷運転の場合の第1基準温度Taである場合に対応する制御変数を0%とし、タービン入口温度が第1基準温度Taよりも高温の第2基準温度Tbである場合の制御変数を100%とする。なお、第1基準温度Taとしては、700℃程度に設定されているものとする。また、第2基準温度Tbとしては、1500℃程度に設定されているものとする。なお、第1基準温度Ta及び第2基準温度Tbの設定値については、上記に限定するものではなく、例えばガスタービン2毎に異なる値に設定することができる。
[0064]
 制御変数(CLCSOと表記)は、以下の式1で表すことができる。
[0065]
 CLCSO=100×(ガスタービン出力-Pa)/(Pb-Pa)   …(式1)
 但し、Paは第1基準温度Taにおけるガスタービン出力であり、Pbは第2基準温度Tbにおけるガスタービン出力である。
[0066]
 図14は、制御変数生成部400の構成を示す図である。制御変数生成部400は、図14に示すように、制御器290e、制御器290f、除算器410a、乗算器420a、乗算器420b、減算器320c、減算器320d、除算器410bを備える。
[0067]
 制御器290e及び290fには、吸気温度とIGV開度設定値とが入力される。制御器290eは、吸気温度及びIGV開度設定値と、出力算出関数とに基づいてPaの値を算出し、乗算器420aに出力する。また、制御器290fは、吸気温度及びIGV開度設定値と、出力算出関数とに基づいてPbの値を算出し、乗算器420bに出力する。
[0068]
 ガスタービン出力とCLCSOとの関係は、IGV開度及び圧縮機10の吸気温度等によって異なる。つまり、ガスタービン出力が同一の場合、CLCSOの値はIGV開度が大きくなるに従って小さくなる。また、ガスタービン出力が同一の場合、CLCSOの値は圧縮機10の吸気温度が高くなるに従って大きくなる。このため、制御器290e、290fは、吸気温度毎、及びIGV開度設定値毎にPa及びPbの値を算出する。
[0069]
 ここで、出力算出関数について説明する。図15は、吸気温度とガスタービン出力との関係を示す図である。図15において、横軸は吸気温度を示す。また、図15において、縦軸はガスタービン出力を示す。出力算出関数は、IGV開度と、吸気温度と、ガスタービン出力との関係を規定するものである。したがって、制御変数生成部400で用いられる出力算出関数の態様としては、例えば吸気温度とガスタービン出力との関係を規定した関数がIGV開度毎に設けられた関数の集合であってもよいし、IGV開度とガスタービン出力との関係を規定した関数が吸気温度毎に設けられた関数の集合であってもよい。図15は、出力算出関数の一部の例を示す図である。図15では、所定のIGV開度について、第1基準温度Taにおける吸気温度とガスタービン出力との関係が直線S1、S2で示されている。直線S1、S2が示すように、この場合のガスタービン出力は、吸気温度が高くなるにしたがって低下する。
[0070]
 なお、図15において破線で示される直線S1は、ガスタービン2の部品のアップグレードを行う前の構成に対して用いられる出力算出関数の例を示している。また、図15において実線で示される直線S2は、ガスタービン2に対して所定の部品のアップグレードを行った後の構成に対して用いられる出力算出関数の例を示している。部品のアップグレード後の直線S2は、部品のアップグレード前の直線S1に比べて、同一の吸気温度に対するガスタービン出力が大きい。なお、出力算出関数については、図15に示す直線S1、S2のほか、部品のアップグレード後の冷却用空気の供給量に応じて、また、部品のアップグレードにおいて交換される静翼100、動翼110及び分割環120の部位及び種類に応じて、複数パターンの関数が設定される。これら複数パターンの関数は、例えばデータテーブルTBL4として記憶部230が記憶する。データテーブルTBL4は、例えば、図16に示すデータテーブルである。データテーブルTBL4は、図16に示すように、データテーブルTBL2と同様に、各プラントについて、アップグレードの前後それぞれにおいて、使用されている部品の種類、導入可能なプログラム、導入可能なプログラムを導入した場合の設定される関数FXのそれぞれが関連付けられた情報を含む。導入可能なプログラムは、予め用意されており、部品のアップグレードに伴いプログラムを更新した場合に関数FXも更新される。なお、データテーブルTBL4は、外部の記憶装置が記憶するものであってもよい。制御器290e及び290fは、販売元と顧客との間の契約内容に基づいて、図16に示すデータテーブルTBL4の中それぞれIGV開度と及び吸気温度に応じた関数が用いられるように設定される。
[0071]
 除算器410aには、吸気圧力が入力される。除算器410aは、吸気圧力を標準大気圧で除算し、除算結果である大気圧比(吸気圧力/標準大気圧)を乗算器420a及び420bに出力する。
[0072]
 乗算器420aには、制御器290eから出力されたPaの値と、除算器410aから出力された大気圧比とが入力される。乗算器420aは、入力された各値同士を乗算し、乗算結果である、大気圧比を考慮したPaの値を減算器320c及び320dへ出力する。乗算器81eには、制御器290fから出力されたPbの値と、除算器410aから出力された大気圧比とが入力される。乗算器420bは、入力された値同士を乗算し、乗算結果である、大気圧比を考慮したPbの値を減算器320dへ出力する。
[0073]
 減算器320dには、乗算器420aから出力されたPaの値と、乗算器420bから出力されたPbの値とが入力される。減算器320dは、Pbの値からPaの値を減算する(Pb-Pa:式1参照)。減算器320cには、ガスタービン出力と、乗算器420aで求めたPaの値とが入力される。減算器320cは、ガスタービン出力からPaの値を減算する(ガスタービン出力-Pa:式1参照)。
[0074]
 除算器410bには、減算器320cからの出力値と減算器320dからの出力値とが入力される。除算器410bは、減算器320cからの出力値を減算器320dからの出力値で除算して制御変数を算出し(式1参照)、当該制御変数を燃料配分制御部430に出力する。
[0075]
 また、図4に示すように、燃料配分制御部430には、低値選択部250から出力された燃料指令値と、制御変数生成部400の除算器410bから出力された制御変数とが入力される。燃料配分制御部430は、入力された燃料指令値及び制御変数に基づいて複数の燃料供給ライン140に供給する燃料の分量及び比率を算出する。燃料配分制御部430は、算出結果に基づいて各燃料供給ライン140の燃料調整弁150の開度設定値を設定し、開度設定値に基づいて各燃料調整弁150の開度を制御する。
[0076]
 記憶部230は、ガスタービン2の運転に関する各種プログラムやデータ等を記憶する。記憶部230は、例えば、データテーブルTBL2、TBL3、TBL4等、制御部220において用いられるデータを記憶する。変更部240は、部品のアップグレード後の冷却用空気の供給量及び交換された部品の種類及び部位に基づいて導入されたプログラムに応じて、ガスタービン2の制御に用いられる設定温度算出関数、IGV開度算出関数及び出力算出関数を変更する。変更部240は、各関数を変更する場合、導入されたプログラムに応じて記憶部230に記憶されたデータテーブルTBL2、TBL3、TBL4における対応する関数を選択し、その選択した関数に変更する。
[0077]
 次に、本発明の一実施形態によるプラント運転システム1の処理について図17を用いて説明する。
 ここでは、プラントにおいて部品をアップグレードし、顧客が導入プログラムを切り替える場合のプラント運転システム1の処理について説明する。
 顧客は、プラントに設けられる部品をその部品より高い性能でプラントを稼働可能な高温部品に交換する(ステップS1)。高温部品の販売元は、高温部品に交換した場合に導入可能な複数のプログラムを制御装置40の記憶部230に書き込む(ステップS2)。顧客は、制御装置40を介して、導入可能な複数のプログラムのうちの1つをプラントを運転させるプログラムとして導入する(ステップS3)。なお、顧客は、制御装置40の変更部240を介して、プラントを運転させるプログラムを任意に変更することができる。このとき、顧客が現在導入しているプログラムに対してプラントの性能を向上させるプログラムを導入する場合には、例えばそのプログラムの導入時間に応じて課金する。制御装置40は、顧客によって決定されたプログラムを導入すると、データテーブルTBL2、TBL3及びTBL4においてそのプログラムに応じた各関数を特定し、特定した関数を設定する(ステップS4)。また、プログラムが導入されると、制御装置40は、顧客名、導入したプログラムの種類を示す情報、及び、導入開始からの積算時間を示す情報を、所定のタイミングごと(例えば、顧客が制御装置40を介して導入するプログラムを切り替えるごと)に管理装置41に送信する。
[0078]
 管理装置41は、顧客名、導入したプログラムの種類を示す情報、及び、導入開始からの積算時間を示す情報を制御装置40から受信する。プログラム判定部440は、データテーブルTBL1において、制御装置40から受信した顧客名、及び、導入したプログラムの種類を示す情報に対応するプログラムを特定する(ステップS5)。プログラム判定部440は、特定したプログラムの種類を課金額算出部470に出力する。時間特定部450は、制御装置40から受信した導入したプログラムの種類を示す情報、及び、導入開始からの積算時間を示す情報に基づいて、各プログラムの導入された積算時間を示す導入時間を特定する(ステップS6)。時間特定部450は、特定した導入時間を課金額算出部470に出力する。
[0079]
 課金額算出部470は、プログラム判定部440からプログラムの種類の情報を受け、時間特定部450から導入時間の情報を受けると、データテーブルTBL1において制御装置40から受けた顧客名に関連付けられている課金額算出式を特定する(ステップS7)。課金額算出部470は、特定した課金額算出式に、各プログラムの導入時間を代入し、課金額を算出する(ステップS8)。
[0080]
 以上、本発明の一実施形態によるプラント運転システム1について説明した。
 プラント運転システム1において、タービン30に設けられる動翼や静翼等の部品を供給量が減少した冷却用空気であっても冷却可能なアップグレードした部品(高温部品)に交換する。記憶部230は、アップグレードした部品に交換する前に使用しているプラントを運転させる第1プログラムに加えて、アップグレードした部品に交換する前の性能以上の性能でプラントを運転させる第2プログラム(例えば、高温部品に交換した後、プラントの性能が交換前よりも向上するようにプログラムによって設定されるパラメータを調整した場合のプログラム)を記憶する。変更部240(切替部の一例)は、プラントの運転において、第1プログラムと第2プログラムとを切り替える。
 こうすることにより、部品をアップグレードした部品に交換して、第1プログラムでプラントを運転する場合に、プラントの性能を抑えることができ、一方でプラントの性能は、アップグレードした部品に交換する前の性能より低くはならない。
 したがって、販売元がアップグレードした部品を安価に(例えば、交換前の部品と同等の価格で)顧客に提供することで、顧客は、初期費用を抑えることができる。また、顧客は、アップグレードした部品の導入後にも、第1プログラムを第2プログラムに切り替えることで、プラントの性能を容易にアップさせることもできる。その結果、顧客は、プラントにアップグレードした部品を導入しやすくなる。
[0081]
 また、販売元は、プログラムを切り替えることで、プラントにおいて異なる複数の性能を実現することができる。つまり、販売元は、1種類の部品でさまざまなプラントにおける部品交換に対応することができる。その結果、販売元は、製造する部品の種類を低減することができ、材料費、加工費、在庫管理費などを削減することができ、顧客は、実際にアップグレードした部品を販売元より安価に(例えば、交換前の部品と同等の価格で)提供され、信頼性や性能の向上した部品が導入しやすくなる。また、販売元は、第1プログラムを第2プログラムに切り替えること、すなわち、プラントの性能を向上させることに対して課金することで、利益を上げることができ、顧客は、選択的に性能を向上させることができ、性能を向上させた実績に応じた支出で抑えることができる。また、顧客は電力市場の需要に応じて多く運転する時期としない時期があり、アップグレードした部品を購入してしまった後に運転機会が少ないと初期投資を回収できないリスクがあるが、本発明の使用時間に応じた課金式を採用すれば投資未回収となるリスクも小さくできる。
 よって、顧客と販売元との間でいわゆる「WIN-WIN」の関係を築くことができる。
[0082]
 なお、本発明の一実施形態において、データテーブルTBL2は、部品のアップグレードを行った場合に許される最も高温で運転したときのプラントの性能に設定するための関数、及び、部品のアップグレードを行う前に使用していた関数を含むものとして説明した。しかしながら、本発明の別の実施形態では、データテーブルTBL2は、部品のアップグレードを行った場合に許される最も高温で運転したときのプラントの性能に設定するための関数、及び、部品のアップグレードを行う前に使用していた関数に加えて、さらに、部品のアップグレードを行った場合に許される最も高温で運転したときのプラントの性能と部品のアップグレードを行う前のプラントの性能との間の性能を実現する関数を含むものであってもよい。
 例えば、図9に示したアップグレード後定格温調ラインT2とアップグレード前定格温調ラインT1との間の任意の温調ラインT3(図示せず)を想定し、アップグレード後定格温調ラインT2とアップグレード前定格温調ラインT1との関係から部品のアップグレードを行った場合に許される最も高温で運転したときのプラントの性能に設定するための関数を設定した方法と同様の方法を用いて、アップグレード前定格温調ラインT1と温調ラインT3との関係から関数を求める。そして、記憶部230は、部品のアップグレードを行った場合に許される最も高温で運転したときのプラントの性能に設定するための関数、部品のアップグレードを行う前に使用していた関数、及び、アップグレード前定格温調ラインT1と温調ラインT3との関係から求めた関数を含む、データテーブルTBL2を記憶すればよい。アップグレード前定格温調ラインT1と温調ラインT3との関係から求めた関数を適用した場合、部品のアップグレードを行った場合に許される最も高温で運転したときのプラントの性能に設定するための関数を適用した場合に得られる性能と、部品のアップグレードを行う前に使用していた関数を適用した場合に得られる性能との中間の性能が得られる。データテーブルTBL2は、例えば、図18に示すデータテーブルである。データテーブルTBL2は、図18に示すように、各プラントについて、アップグレードの前後それぞれにおいて、使用されている部品の種類、導入可能なプログラム、導入可能なプログラムを導入した場合の設定される関数FXのそれぞれが関連付けられた情報を含む。導入可能なプログラムは、予め用意されており、部品のアップグレードに伴いプログラムを更新した場合に関数FXも更新される。例えば、プラントAについて、アップグレード後に導入可能なプログラムは、プログラム2、3または6であり、プログラム2を導入した場合には、アップグレード前に使用されていた関数FX2が適用され、プログラム3を導入した場合には、部品のアップグレードを行った場合に許される最も高温で運転したときのプラントの性能に設定するための関数FX3が適用され、プログラム6を導入した場合には、上述のアップグレード前定格温調ラインT1と温調ラインT3との関係から求めた関数が適用される。ただし、プラント毎に微調整が行われ、必要に応じて関数FXも調整される。なお、データテーブルTBL2は、外部の記憶装置が記憶するものであってもよい。制御器290dは、販売元と顧客との間の契約内容に基づいて、図18に示すデータテーブルTBL2の中の関数の1つを用いる。
[0083]
 なお、本発明の一実施形態では、データテーブルTBL2、TBL3、TBL4を別々のデータテーブルとして説明した。しかしながら、本発明の別の実施形態では、図19に示すデータテーブルTBL5のように、データテーブルTBL2、TBL3、TBL4に含まれるデータを統合した1つのデータテーブルであってもよい。
[0084]
 なお、本発明の一実施形態では、制御装置40は、顧客が所有する装置であり、顧客が現在導入しているプログラムに対してプラントの性能を向上させるプログラムを導入する場合には、例えばそのプログラムの導入時間に応じて課金するものとして説明した。しかしながら、顧客がプラントの性能を向上させるプログラムを導入したにも関わらず、課金に同意しない場合には、例えば、管理装置41は、図20に示すように、さらに制御部480、変更部490を備え、制御装置40による制御に関わらず、強制的にプラントの性能を抑えるプログラムに変更できるものであってもよい。
[0085]
 なお、本発明の一実施形態では、制御装置40は、顧客が所有する装置であり、顧客が制御装置40を介して導入するプログラムを決定するものとして説明した。しかしながら、制御装置40は、アップグレードされた部品を顧客に販売する販売元、または、販売元からの依頼によってプラントを管理する管理会社が備える装置であってもよい。この場合、顧客がその制御装置40を備える販売元または管理会社に導入するプログラムを指示する。その指示を受けた販売元または管理会社は、制御装置40を介して導入するプログラムを決定すればよい。
[0086]
 なお、本発明の実施形態における処理は、適切な処理が行われる範囲において、処理の順番が入れ替わってもよい。
[0087]
 本発明の実施形態における記憶部230、460、その他の記憶装置のそれぞれは、適切な情報の送受信が行われる範囲においてどこに備えられていてもよい。また、記憶部230、460、その他の記憶装置のそれぞれは、適切な情報の送受信が行われる範囲において複数存在しデータを分散して記憶していてもよい。
[0088]
 本発明の実施形態について説明したが、上述のプラント運転システム1、制御装置40、管理装置41、その他の制御装置は内部に、コンピュータシステムを有していてもよい。そして、上述した処理の過程は、プログラムの形式でコンピュータが読み取り可能な記録媒体に記憶されており、このプログラムをコンピュータが読み出して実行することによって、上記処理が行われる。コンピュータの具体例を以下に示す。
 図21は、少なくとも1つの実施形態に係るコンピュータの構成を示す概略ブロック図である。
 コンピュータ5は、図21に示すように、CPU6、メインメモリ7、ストレージ8、インターフェース9を備える。
 例えば、上述のプラント運転システム1、制御装置40、管理装置41、その他の制御装置のそれぞれは、コンピュータ5に実装される。そして、上述した各処理部の動作は、プログラムの形式でストレージ8に記憶されている。CPU6は、プログラムをストレージ8から読み出してメインメモリ7に展開し、当該プログラムに従って上記処理を実行する。また、CPU6は、プログラムに従って、上述した各記憶部に対応する記憶領域をメインメモリ7に確保する。
[0089]
 ストレージ8の例としては、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、磁気ディスク、光磁気ディスク、CD-ROM(Compact Disc Read Only Memory)、DVD-ROM(Digital Versatile Disc Read Only Memory)、半導体メモリ等が挙げられる。ストレージ8は、コンピュータ5のバスに直接接続された内部メディアであってもよいし、インターフェース9または通信回線を介してコンピュータ5に接続される外部メディアであってもよい。また、このプログラムが通信回線によってコンピュータ5に配信される場合、配信を受けたコンピュータ5が当該プログラムをメインメモリ7に展開し、上記処理を実行してもよい。少なくとも1つの実施形態において、ストレージ8は、一時的でない有形の記憶媒体である。
[0090]
 また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現してもよい。さらに、上記プログラムは、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるファイル、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
[0091]
 本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例であり、発明の範囲を限定しない。これらの実施形態は、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の追加、省略、置き換え、変更を行ってよい。

産業上の利用可能性

[0092]
 本発明の実施形態によるプラント運転方法、制御装置及びプログラムによれば、アップグレードされた部品をプラントに導入しやすい機会を顧客に提供することができる。

符号の説明

[0093]
1・・・プラント運転システム
2・・・ガスタービン
3・・・制御システム
5・・・コンピュータ
6・・・CPU
7・・・メインメモリ
8・・・ストレージ
9・・・インターフェース
10・・・圧縮機
20・・・燃焼器
30・・・タービン
40・・・制御装置
41・・・管理装置
50・・・発電機
60・・・ロータ
70・・・冷却用空気供給ライン
80・・・冷却用空気制御弁
90・・・入口案内翼
90a・・・翼本体
90b・・・IGV作動部
100・・・静翼
110・・・動翼
120・・・分割環
130・・・ケーシング
140・・・燃料供給ライン
150・・・燃料調整弁、燃焼制御弁
160・・・車室圧力計
170・・・吸気状態検出器
180・・・ブレードパス温度計
190・・・排ガス温度計
200・・・流量計
210・・・出力計
220、480・・・制御部
230、460・・・記憶部
240、490・・・変更部
250・・・低値選択部
260・・・排ガス温度制御部
270・・・燃焼制御部
280・・・IGV制御部
290a,290b,290c,290d,290e,290f・・・制御器
300a,300b,300c・・・加算器
310・・・高値選択部
320a,320b,320c,320d・・・減算器
330a,330b・・・PI制御器
340・・・燃焼負荷制御部
350・・・ブレードパス温度制御部
360・・・温度リミット制御部
370・・・ロードリミット制御部
380・・・ガバナ制御部
390・・・燃料リミット制御部
400・・・制御変数生成部
410a,410b・・・除算器
420a,420b・・・乗算器
430・・・燃料配分制御部
440・・・プログラム判定部
450・・・時間特定部
470・・・課金額算出部
A・・・空気
A1・・・圧縮空気
F・・・燃料
L1,L2・・・曲線
S1,S2・・・直線
T1,T2・・・定格温調ライン
Pa・・・ガスタービン出力
Ta・・・第1基準温度
Tb・・・第2基準温度
TBL1、TBL2、TBL3、TBL4、TBL5・・・データテーブル

請求の範囲

[請求項1]
 プラントに設けられる第1の部品を、前記第1の部品より高い性能で前記プラントを稼働可能な第2の部品に交換する交換ステップ、
 前記第2の部品を用いて前記第1の部品使用時と同等以上の性能である第1性能で前記プラントを運転させる第1プログラムと、前記第1性能を超える性能である第2性能で前記プラントを運転させる第2プログラムとを導入する導入ステップ、
 前記第1プログラムと前記第2プログラムとを切り替える第1切替ステップ、
 を有するプラント運転方法。
[請求項2]
 前記第1プログラムと前記第2プログラムとの切り替えに基づいて課金額を算出する算出ステップ、
 を有する請求項1に記載のプラント運転方法。
[請求項3]
 前記第2プログラムが実行された実行時間を特定する特定ステップ、
 を有し、
 前記算出ステップにおいて、
 前記実行時間に応じた前記課金額を算出する、
 請求項2に記載のプラント運転方法。
[請求項4]
 前記第1切替ステップは、
 課金される顧客によって実行され、
 前記算出ステップにおいて、
 当該顧客によって実行された前記第1切替ステップにおける前記第1プログラムと前記第2プログラムとの切り替えに基づいて課金額を算出する
 請求項2または請求項3に記載のプラント運転方法。
[請求項5]
 前記課金される顧客によって実行されるか否かに関わらず、前記第2プログラムを前記第1プログラムに切り替える第2切替ステップ、
 をさらに有する請求項4に記載のプラント運転方法。
[請求項6]
 前記第1切替ステップは、
 課金する管理者によって実行され、
 前記算出ステップにおいて、
 当該管理者によって実行された前記第1切替ステップにおける前記第1プログラムと前記第2プログラムとの切り替えに基づいて課金額を算出する
 請求項2または請求項3に記載のプラント運転方法。
[請求項7]
 前記第2の部品は、
 前記第1の部品よりも高温に耐え得る部品であり、
 前記第1切替ステップにおいて、
 前記第2プログラムに切り替え、
 当該第2プログラムは、
 当該第2の部品の温度が当該第2の部品の耐え得る高温となるように前記プラントを運転する、
 請求項1から請求項6の何れか一項に記載のプラント運転方法。
[請求項8]
 プラントに設けられる第1の部品より高い性能で前記プラントを稼働可能な第2の部品を用いて前記第1の部品使用時と同等以上の性能である第1性能で前記プラントを運転させる第1プログラムと、前記第1性能を超える性能である第2性能で前記プラントを運転させる第2プログラムとを記憶する記憶部と、
 前記第1プログラムと前記第2プログラムとを切り替える切替部と、
 を備える制御装置。
[請求項9]
 コンピュータに、
 プラントに設けられる第1の部品より高い性能で前記プラントを稼働可能な第2の部品を用いて前記第1の部品使用時と同等以上の性能である第1性能で前記プラントを運転させる第1ロジックと、
 前記第1性能を超える性能である第2性能で前記プラントを運転させる第2ロジックと、
 前記第1ロジックと前記第2ロジックとを切り替える切替ロジックと、
 を実行させるプログラム。

図面

[ 図 1]

[ 図 2]

[ 図 3]

[ 図 4]

[ 図 5]

[ 図 6]

[ 図 7]

[ 図 8]

[ 図 9]

[ 図 10]

[ 図 11]

[ 図 12]

[ 図 13]

[ 図 14]

[ 図 15]

[ 図 16]

[ 図 17]

[ 図 18]

[ 図 19]

[ 図 20]

[ 図 21]