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1. WO2020012803 - コンバータ装置、制御信号生成方法及びプログラム

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明 細 書

発明の名称 コンバータ装置、制御信号生成方法及びプログラム

技術分野

0001  

背景技術

0002  

先行技術文献

特許文献

0003  

発明の概要

発明が解決しようとする課題

0004   0005  

課題を解決するための手段

0006   0007   0008   0009   0010   0011   0012  

発明の効果

0013  

図面の簡単な説明

0014  

発明を実施するための形態

0015   0016   0017   0018   0019   0020   0021   0022   0023   0024   0025   0026   0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041   0042   0043   0044   0045   0046   0047   0048   0049  

産業上の利用可能性

0050  

符号の説明

0051  

請求の範囲

1   2   3   4   5   6   7  

図面

1   2   3   4   5   6   7  

明 細 書

発明の名称 : コンバータ装置、制御信号生成方法及びプログラム

技術分野

[0001]
 本発明は、コンバータ装置、制御信号生成方法及びプログラムに関する。
 本願は、2018年7月13日に日本に出願された特願2018-133124号について優先権を主張し、その内容をここに援用する。

背景技術

[0002]
 コンバータ装置は、交流電力を直流電力に変換する装置である。コンバータ装置では、交流電力を直流電力に変換するときの変換効率の向上とともに、系統電力への悪影響を抑制するために、入力電流の歪み特性の向上(高調波歪みや歪み率の低減など)が求められている。
 特許文献1には、関連する技術として、同期整流制御を行うことで変換効率を向上させるとともに、PAM(Pulse Amplitude Modulation)制御を行うことで入力電流の歪み率を低減させる技術が記載されている。

先行技術文献

特許文献

[0003]
特許文献1 : 特開2016-123148号公報

発明の概要

発明が解決しようとする課題

[0004]
 ところで、同期整流制御とともにPAM制御を行う場合において、交流電力から直流電力への変換効率や入力電流の歪み率についての特性をよりよくすることのできる技術が求められている。
[0005]
 本発明は、上記の課題を解決することのできるコンバータ装置、制御信号生成方法及びプログラムを提供することを目的としている。

課題を解決するための手段

[0006]
 本発明の第1の態様によれば、コンバータ装置は、交流電源から入力される入力電流の電流値を取得する入力電流取得部と、前記入力電流の電流値と、当該電流値の場合の前記交流電源から出力される交流電圧の位相を基準とした、スイッチング素子の制御信号の位相の調整量との対応関係を示すデータテーブルを記憶する記憶部と、前記入力電流取得部が取得した前記電流値と、前記データテーブルにおける前記電流値とを比較する比較部と、前記比較部による比較結果に基づいて、前記入力電流取得部が取得した前記電流値に最も近い値の電流値を、前記データテーブルにおいて特定する第1特定部と、前記第1特定部が前記データテーブルにおいて特定した電流値に対応付けられている前記位相の調整量を特定する第2特定部と、前記交流電圧の位相を基準に、前記第2特定部が特定した前記調整量だけ前記制御信号の位相を調整する位相調整部と、前記位相調整部が前記調整量だけ位相を調整した前記制御信号を前記スイッチング素子に出力する制御信号出力部と、を備える。
[0007]
 本発明の第2の態様によれば、第1の態様におけるコンバータ装置において、前記電流値は、実効値であってもよい。
[0008]
 本発明の第3の態様によれば、第1の態様におけるコンバータ装置において、前記電流値は、瞬時値であってもよい。
[0009]
 本発明の第4の態様によれば、第1の態様から第3の態様の何れか1つにおけるコンバータ装置は、2つのスイッチング素子を有し、前記交流電源の出力する電力を整流するブリッジ回路、を備え、前記制御信号出力部は、前記2つのスイッチング素子の一方へ同期整流制御を行う前記制御信号を出力し、前記2つのスイッチング素子の他方へPAM制御を行う前記制御信号を出力するものであってもよい。
[0010]
 本発明の第5の態様によれば、第4の態様におけるコンバータ装置において、前記制御信号出力部は、前記同期整流制御を行う前記制御信号と、前記PAM制御を行う前記制御信号の出力先である前記2つのスイッチング素子を半周期ごとに切り替えるものであってもよい。
[0011]
 本発明の第6の態様によれば、制御信号生成方法は、交流電源から入力される入力電流の電流値を取得することと、前記入力電流の電流値と、当該電流値の場合の前記交流電源から出力される交流電圧の位相を基準とした、スイッチング素子の制御信号の位相の調整量との対応関係を示すデータテーブルを記憶することと、取得した前記電流値と、前記データテーブルにおける前記電流値とを比較することと、比較結果に基づいて、取得した前記電流値に最も近い値の電流値を、前記データテーブルにおいて特定することと、前記データテーブルにおいて特定した電流値に対応付けられている前記位相の調整量を特定することと、前記交流電圧の位相を基準に、特定した前記調整量だけ前記制御信号の位相を調整することと、前記調整量だけ位相を調整した前記制御信号を前記スイッチング素子に出力することと、を含む。
[0012]
 本発明の第7の態様によれば、プログラムは、交流電源から入力される入力電流の電流値と、当該電流値の場合の交流電源から出力される交流電圧の位相を基準とした、スイッチング素子の制御信号の位相の調整量との対応関係を示すデータテーブルを記憶するコンバータ装置のコンピュータに、前記交流電源から入力される前記入力電流の電流値を取得することと、取得した前記電流値と、前記データテーブルにおける前記電流値とを比較することと、比較結果に基づいて、取得した前記電流値に最も近い値の電流値を、前記データテーブルにおいて特定することと、前記データテーブルにおいて特定した電流値に対応付けられている前記位相の調整量を特定することと、前記交流電圧の位相を基準に、特定した前記調整量だけ前記制御信号の位相を調整することと、前記調整量だけ位相を調整した前記制御信号を前記スイッチング素子に出力することと、を実行させる。

発明の効果

[0013]
 本発明の実施形態によるコンバータ装置、制御信号生成方法及びプログラムによれば、コンバータ装置において、同期整流制御とともにPAM制御を行う場合において、交流電力から直流電力への変換効率や入力電流の歪み率についての特性をよりよくすることができる。

図面の簡単な説明

[0014]
[図1] 本発明の一実施形態によるモータ駆動装置の構成を示す図である。
[図2] 本発明の一実施形態における電源電圧、入力電流、制御信号の一例を示す図である。
[図3] 本発明の一実施形態によるコンバータ制御部の構成を示す図である。
[図4] 本発明の一実施形態におけるデータテーブルの一例を示す図である。
[図5] 本発明の一実施形態による制御信号生成部の構成の一例を示す図である。
[図6] 本発明の一実施形態によるコンバータ制御部の処理フローを示す図である。
[図7] 少なくとも1つの実施形態に係るコンピュータの構成を示す概略ブロック図である。

発明を実施するための形態

[0015]
<実施形態>
 以下、図面を参照しながら実施形態について詳しく説明する。
 本発明の一実施形態によるモータ駆動装置について説明する。
 図1は、本発明の一実施形態によるモータ駆動装置1の構成を示す図である。モータ駆動装置1は、図1に示すように、コンバータ装置2、インバータ装置3、を備える。
 コンバータ装置2の第1端子は、交流電源4の第1端子に接続される。コンバータ装置2の第2端子は、交流電源4の第2端子に接続される。コンバータ装置2の第3端子は、インバータ装置3の第1端子に接続される。コンバータ装置2の第4端子は、インバータ装置3の第2端子に接続される。インバータ装置3の第3端子は、モータ5の第1端子に接続される。インバータ装置3の第4端子は、モータ5の第2端子に接続される。インバータ装置3の第5端子は、モータ5の第3端子に接続される。モータ駆動装置1は、交流電源4からの交流電力をコンバータ装置2によって直流電力に変換し、その直流電力をインバータ装置3によって三相交流電力に変換してモータ5に出力する装置である。
[0016]
 交流電源4は、単相の交流電力をコンバータ装置2に供給する。交流電源4は、例えば、図2において電源電圧と記載されている電圧と、図2において入力電流と記載されている電流とをコンバータ装置2に供給する。
 モータ5は、インバータ装置3から供給される三相交流電力に応じて回転する。モータ5は、例えば、空気調和機に用いられる圧縮機モータである。
[0017]
 コンバータ装置2は、図1に示すように、整流回路21、入力電流特定部22、ゼロクロス検出部23、コンバータ制御部24を備える。整流回路21は、図1に示すように、ブリッジ回路200、リアクタ211、コンデンサ216を備える。ブリッジ回路200は、ダイオード212a、213a、コンデンサ212b、213b、抵抗212c、213c、スイッチング素子214、215を備える。
 コンバータ装置2は、同期整流制御とともにPAM制御を行い、さらに、電源電圧と電圧指令(すなわち、スイッチング素子の制御信号)との位相差を調整する装置である。コンバータ装置2が電源電圧と電圧指令との位相差を調整することで、PAM制御を行う場合の入力電流の変化に伴う電源電圧の位相の変化を低減することができ、その結果、交流電力から直流電力への変換効率や入力電流の歪み率の特性をよくすることができる。
 コンバータ装置2は、交流電力を直流電力へ変換し、その直流電力をインバータ装置3に出力する。
[0018]
 整流回路21において、リアクタ211の第1端子は、ダイオード212aのアノード、抵抗212cの第1端子、スイッチング素子214の第1端子それぞれに接続される。ダイオード212aのカソードは、コンデンサ212bの第1端子、ダイオード213aのカソード、コンデンサ213bの第1端子、コンデンサ216の第1端子それぞれに接続される。コンデンサ212bの第2端子は、抵抗213cの第2端子に接続される。ダイオード213aのアノードは、抵抗213cの第1端子、スイッチング素子215の第1端子それぞれに接続される。スイッチング素子214の第2端子は、スイッチング素子215の第2端子、コンデンサ216の第2端子それぞれに接続される。リアクタ211の第2端子は、整流回路21の第1端子に接続される。ダイオード213aのアノードは、整流回路21の第2端子に接続される。ダイオード212aのカソードは、整流回路21の第3端子に接続される。スイッチング素子214の第2端子は、整流回路21の第4端子に接続される。スイッチング素子214の第3端子は、整流回路21の第5端子に接続される。スイッチング素子215の第3端子は、整流回路21の第6端子に接続される。
 なお、ダイオード212a、コンデンサ212b、抵抗212cから成る回路を第1回路212と呼ぶ。また、ダイオード213a、コンデンサ213b、抵抗213cから成る回路を第2回路213と呼ぶ。
[0019]
 整流回路21の第1端子は、入力電流特定部22の第1端子、ゼロクロス検出部23の第1端子それぞれに接続される。整流回路21の第2端子は、ゼロクロス検出部23の第2端子に接続される。整流回路21の第5端子は、コンバータ制御部24の第1端子に接続される。整流回路21の第6端子は、コンバータ制御部24の第2端子に接続される。入力電流特定部22の第2端子は、コンバータ制御部24の第3端子に接続される。ゼロクロス検出部23の第3端子は、コンバータ制御部24の第4端子に接続される。
 整流回路21の第1端子は、コンバータ装置2の第1端子に接続される。整流回路21の第2端子は、コンバータ装置2の第2端子に接続される。整流回路21の第3端子は、コンバータ装置2の第3端子に接続される。整流回路21の第4端子は、コンバータ装置2の第4端子に接続される。
[0020]
 リアクタ211は、昇圧動作を実現するために設けられるリアクタである。
 ブリッジ回路200は、コンバータ制御部24による制御に基づいて、交流電力を直流電力に整流する。スイッチング素子214、215それぞれは、例えば、スーパージャンクションMOSFET(Metal-Oxide Semiconductor Field-Effect Transistor)、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)等である。図1は、スイッチング素子214、215それぞれがスーパージャンクションMOSFETである場合の例を示している。スイッチング素子214、215それぞれがスーパージャンクションMOSFETである場合、スイッチング素子214、215それぞれにおいて、第1端子はドレインであり、第2端子はソースであり、第3端子はゲートである。スイッチング素子214は、図1に示すように、トランジスタ部214a、ソース-ドレイン間の寄生ダイオード214bを有する。また、スイッチング素子215は、図1に示すように、トランジスタ部215a、ソース-ドレイン間の寄生ダイオード215bを有する。
[0021]
 コンデンサ216は、ブリッジ回路200の出力する直流電力を平滑化するコンデンサである。コンデンサ216によって、電圧値の変動の少ない直流電圧がコンバータ装置2からインバータ装置3へ供給される。コンデンサ216は、例えば、電解コンデンサである。
[0022]
 入力電流特定部22は、交流電源4からコンバータ装置2へ供給される入力電流の電流値を、交流電源4が出力する交流電圧の周期よりも充分に短い周期ごとに特定する。例えば、入力電流特定部22は、交流電源4とコンバータ装置2との間に設けられた電流センサを含み、その電流センサの読み取った入力電流の電流値(入力電流に係る物理量の一例)を特定する。また、例えば、入力電流特定部22は、交流電源4とコンバータ装置2との間に設けられたシャント抵抗を含み、そのシャント抵抗の両端の電位差(入力電流に係る物理量の一例)を抵抗値で除算して電流値を特定するものであってもよい。
 入力電流特定部22は、検出した入力電流の電流値をコンバータ制御部24に与える。
[0023]
 ゼロクロス検出部23は、交流電源4が出力する電圧のゼロクロス点を検出する。ゼロクロス点は、交流電源4が出力する電圧がゼロボルトを交差するタイミングを示し、そのタイミングがモータ駆動装置1の処理において基準のタイミングとなる。ゼロクロス検出部23は、ゼロクロス点の情報を含むゼロクロス信号を生成する。ゼロクロス検出部23は、ゼロクロス信号をコンバータ制御部24に出力する。
[0024]
 コンバータ制御部24は、入力電流特定部22から入力電流の情報を受ける。コンバータ制御部24は、スイッチング素子214、215それぞれのオン状態となる期間とオフ状態となる期間とを制御する。
 例えば、コンバータ制御部24は、図2に示すように、スイッチング素子214についてPAM制御を行い、スイッチング素子215について同期整流制御を行う場合と、スイッチング素子214について同期整流を行い、スイッチング素子215についてPAM制御を行う場合とを、交流電源4の出力する電源電圧の半周期ごとに切り替える。なお、コンバータ制御部24が行うPAM制御は、入力電流に応じてPAM制御信号を生成するPWM(Pulse Width Modulation)生成技術を用いればよい。
[0025]
 例えば、スイッチング素子214、215それぞれがスーパージャンクションMOSFETであり、交流電源4の第1端子の電位が第2端子の電位よりも高く、スイッチング素子214がオフ状態かつスイッチング素子215がオン状態である場合、交流電源4の第1端子からリアクタ211、第1回路212、コンデンサ216、トランジスタ部215a、交流電源4の第2端子へと電流が流れて、コンデンサ216が充電される。
 また、例えば、スイッチング素子214、215それぞれがスーパージャンクションMOSFETであり、交流電源4の第1端子の電位が第2端子の電位よりも低く、スイッチング素子214がオン状態かつスイッチング素子215がオフ状態である場合、交流電源4の第2端子から第2回路213、コンデンサ216、トランジスタ部214a、リアクタ211、交流電源4の第1端子へと電流が流れて、コンデンサ216が充電される。
 このように、スイッチング素子214、215を用いて同期整流制御を行うことで、スイッチング素子を用いないダイオードから成るブリッジ回路に比べて、ダイオードによる順方向電圧の分だけ交流電力から直流電力への変換効率をよくすることができる。
[0026]
 また、コンバータ制御部24は、スイッチング素子214、215のうち同期整流制御を行わないスイッチング素子について、入力電流を、交流電源4の出力する交流電圧の周期に近づけるとともに、正弦波に近づけるように(すなわち、高調波歪みを所望の歪み率以下にするように)、PAM制御を行うことで、入力電流は、図2において実線によって示されるPAM制御を行わない場合の波形から例えば図2において破線によって示される波形になる。その結果、入力電流の歪み率は改善される。
[0027]
 コンバータ制御部24は、図3に示すように、基準特定部241、入力電流取得部242、制御信号生成部243、記憶部244を備える。
 記憶部244は、コンバータ制御部24が行う種々の処理に必要な情報を記憶する。例えば、記憶部244は、電解コンデンサの端子間の電圧値から入力電流の実効値に変換するための変換テーブルを予め記憶する。また、例えば、記憶部244は、図4に示すデータテーブルTBL1を記憶する。データテーブルTBL1は、入力電流の実効値と、その実効値の場合の電源電圧の位相を基準とした電圧指令(すなわち、スイッチング素子の制御信号)の位相の調整量との対応関係を示すデータテーブルである。このデータテーブルTBL1は、例えば、過去の入力電流の歪み率及び交流電力から直流電力への変換効率がよい場合の入力電流の実効値と、その実効値の場合の電源電圧の位相に対する電圧指令の位相の調整量との対応関係を予め記憶部244に記憶したものであってよい。また、データテーブルTBL1は、例えば、過去の入力電流の歪み率及び交流電力から直流電力への変換効率の一方を優先してその優先した特性がよい場合の入力電流の実効値と、その実効値の場合の電源電圧の位相に対する電圧指令の位相の調整量との対応関係を予め記憶部244に記憶したものであってよい。
[0028]
 基準特定部241は、基準となるタイミングを特定する。例えば、基準特定部241は、ゼロクロス検出部23からゼロクロス信号を取得する。基準特定部241は、取得したゼロクロス信号の示す基準のタイミングを特定する。基準特定部241は、特定した基準のタイミングを制御信号生成部243に出力する。
[0029]
 入力電流取得部242は、入力電流特定部22から入力電流の電流値(すなわち、交流電源4からコンバータ装置2へ入力される入力電流の電流値)を、入力電流特定部22の入力電流の検出タイミングごとに取得する。入力電流取得部242は、取得した電流値を制御信号生成部243に出力する。
[0030]
 制御信号生成部243は、基準特定部241から基準のタイミングを取得する。また、制御信号生成部243は、入力電流取得部242から入力電流の電流値を取得する。制御信号生成部243は、基準特定部241から取得した基準のタイミングにおける位相を位相θの基準0度とする。そして、制御信号生成部243は、位相θの基準に基づいて、入力電流の実効値を算出する。
 例えば、制御信号生成部243は、位相θの基準からの位相に応じて、入力電流取得部242から取得した入力電流の電流値の積算値を二乗平均して、入力電流の実効値を算出する。
 また、例えば、入力電流特定部22が電流センサ(例えば、カレントトランス)を備える場合には、入力電流は、カレントトランスを介して、ブリッジ回路200で全波整流され、コンデンサ216を充電する。制御信号生成部243は、このコンデンサ216によって平滑された状態の電圧レベルを読み取る。そして、制御信号生成部243は、読み取った電圧値をその電圧値に一対一で関連付けられた電流値に変換することで、入力電流の実効値を算出すればよい。なお、電圧値から電流値へ変換する場合には、電圧値と電流値との対応関係を示す変換テーブルを予め作成して記憶部244に記憶させ、制御信号生成部243が、その変換テーブルを用いて読み取った電圧値を電流の実効値に変換すればよい。
[0031]
 制御信号生成部243は、算出した入力電流の実効値と、データテーブルTBL1における入力電流の実効値とを比較する。制御信号生成部243は、比較結果に基づいて、算出した入力電流の実効値に最も近い入力電流の実効値を、データテーブルTBL1において特定する。制御信号生成部243は、データテーブルTBL1において、特定した入力電流に関連付けられている位相の調整量を特定する。
 制御信号生成部243は、電源電圧の位相を基準に(すなわち、ゼロクロス点を基準に)特定した位相の調整量だけ位相を調整する。
 そして、制御信号生成部243は、位相を調整した制御信号をスイッチング素子214、215それぞれに出力する。
 制御信号生成部243は、比較部の一例、第1特定部の一例、第2特定部の一例、位相調整部の一例、制御信号出力部の一例である。すなわち、制御信号生成部243は、図5に示すように、比較部、第1特定部、第2特定部、位相調整部、制御信号出力部を含む。
[0032]
 比較部は、入力電流取得部242が取得した入力電流の電流値と、データテーブルTBL1における電流値とを比較する。
 第1特定部は、比較部による比較結果に基づいて、入力電流取得部242が取得した電流値に最も近い値の電流値を、データテーブルTBL1において特定する。
 第2特定部は、第1特定部がデータテーブルTBL1において特定した電流値に対応付けられている位相の調整量を特定する。
 位相調整部は、交流電圧の位相を基準に、第2特定部が特定した調整量だけ制御信号の位相を調整する。
 制御信号出力部は、位相調整部が調整量だけ位相を調整した制御信号をスイッチング素子(例えば、スイッチング素子214、215)に出力する。
 また、制御信号出力部は、2つのスイッチング素子の一方へ同期整流制御を行う制御信号を出力し、2つのスイッチング素子の他方へPAM制御を行う制御信号を出力するものであってもよい。
 また、制御信号出力部は、同期整流制御を行う制御信号と、PAM制御を行う制御信号の出力先である2つのスイッチング素子(例えば、スイッチング素子214、215)を半周期ごとに切り替えるものであってもよい。
[0033]
 インバータ装置3は、IPM(Intelligent Power Module)31、インバータ制御部32を備える。
 IPM31は、インバータ制御部32による制御に基づいて、直流電力から三相交流電力を生成する。IPM31は、生成した三相交流電力をモータに供給する。IPM31は、例えば、6つのスイッチング素子から成るブリッジ回路である。
[0034]
 インバータ制御部32は、IPM31を制御する。具体的には、インバータ制御部32は、IPM31に直流電力から三相交流電力を生成させる。例えば、IPM31が6つのスイッチング素子から成るブリッジ回路である場合、インバータ制御部32は、6つのスイッチング素子それぞれのオン状態となる期間とオフ状態となる期間とを切り替えることによって、6つのスイッチング素子それぞれに流れる電流を制御することで、IPM31に直流電力から三相交流電力を生成させる。
[0035]
 次に、本発明の一実施形態によるコンバータ制御部24の処理について説明する。
 ここでは、図6に示すコンバータ制御部24の処理について説明する。
 入力電流特定部22は、交流電源4からコンバータ装置2へ供給される入力電流を、交流電源4が出力する交流電圧の周期よりも充分に短い周期ごとに検出する。入力電流特定部22は、検出した入力電流の電流値をコンバータ制御部24に与える。
[0036]
 ゼロクロス検出部23は、交流電源4が出力する電圧のゼロクロス点を検出する。ゼロクロス検出部23は、ゼロクロス点の情報を含むゼロクロス信号を生成する。ゼロクロス検出部23は、ゼロクロス信号をコンバータ制御部24に出力する。
[0037]
 基準特定部241は、ゼロクロス検出部23からゼロクロス信号を取得する(ステップS1)。基準特定部241は、取得したゼロクロス信号の示す基準のタイミングを特定する(ステップS2)。基準特定部241は、特定した基準のタイミングを制御信号生成部243に出力する。
[0038]
 入力電流取得部242は、入力電流特定部22から入力電流の電流値(すなわち、交流電源4からコンバータ装置2へ入力される入力電流の電流値)を、入力電流特定部22の入力電流の検出タイミングごとに取得する(ステップS3)。入力電流取得部242は、取得した電流値を制御信号生成部243に出力する。
[0039]
 制御信号生成部243は、基準特定部241から基準のタイミングを取得する。また、制御信号生成部243は、入力電流取得部242から入力電流の電流値を取得する。制御信号生成部243は、基準特定部241から取得した基準のタイミングにおける位相を位相θの基準0度とする(ステップS4)。制御信号生成部243は、過去の所定の期間(例えば、直前の1周期)において取得した入力電流の電流値に基づいて入力電流の実効値を算出する(ステップS5)。制御信号生成部243は、算出した入力電流の実効値と、記憶部244が記憶するデータテーブルTBL1における入力電流の実効値とを比較する(ステップS6)。制御信号生成部243は、比較結果に基づいて、算出した入力電流の実効値に最も近い値の実効値を、データテーブルTBL1において特定する(ステップS7)。制御信号生成部243は、データテーブルTBL1において特定した入力電流の実効値に対応付けられている位相の調整量を特定する(ステップS8)。制御信号生成部243は、交流電源4の出力する交流電圧の位相を基準に、データテーブルTBL1において特定した位相の調整量だけ制御信号の位相を調整する(ステップS9)。ここでの制御信号は、同期整流制御を行う制御信号と、PAM制御を行う制御信号の両方である。制御信号生成部243は、位相が調整された制御信号をスイッチング素子214、215それぞれに出力する(ステップS10)。
[0040]
 以上、本発明の一実施形態によるモータ駆動装置1について説明した。
 本発明の一実施形態によるコンバータ装置2において、入力電流取得部242は、交流電源4から入力される入力電流の実効値を取得する。記憶部244は、入力電流の実効値と、入力電流がその実効値である場合の交流電源4から出力される交流電圧の位相を基準とした、スイッチング素子(スイッチング素子214、215)の制御信号の位相の調整量との対応関係を示すデータテーブルTBL1を記憶する。制御信号生成部243(比較部の一例)は、入力電流取得部242が取得した入力電流の実効値と、データテーブルTBL1における入力電流の実効値とを比較する。制御信号生成部243(第1特定部の一例)は、比較結果に基づいて、入力電流取得部242が取得した入力電流の実効値に最も近い値の実効値を、データテーブルTBL1において特定する。制御信号生成部243(第2特定部の一例)は、データテーブルTBL1において特定した実効値に対応付けられている位相の調整量を特定する。制御信号生成部243(位相調整部の一例)は、交流電源4が出力する交流電圧の位相を基準に、データテーブルTBL1において特定した位相の調整量だけ制御信号の位相を調整する。制御信号生成部243(制御信号出力部の一例)は、位相が調整された制御信号をスイッチング素子に出力する。
 こうすることで、モータ駆動装置1のコンバータ装置2は、同期整流制御とともにPAM制御を行うことができるため、交流電力から直流電力への変換効率と入力電流の歪み率の両方の特性をよくすることができ、さらに、交流電圧に対する制御信号の位相を調整することで、交流電力から直流電力への変換効率と入力電流の歪み率の特性をよりよくすることができる。
[0041]
 なお、本発明の一実施形態では、ブリッジ回路200は、ダイオード212aを含む第1回路212と、ダイオード213aを含む第2回路213とを含むものとして説明した。しかしながら、本発明の別の実施形態では、第1回路212、第2回路213は、スイッチング素子であってもよい。第1回路212、第2回路213が、スイッチング素子である場合、第1回路212、第2回路213における電圧降下が改善され、さらに交流電力から直流電力への変換効率が向上する。なお、一般的に、スイッチング素子よりもダイオード、抵抗、コンデンサの方が安価であるという理由により、本発明の一実施形態におけるブリッジ回路200は、第1回路212、第2回路213がスイッチング素子である別の実施形態に比べて安価に実現できるという効果が期待できる。
[0042]
 なお、本発明の一実施形態では、ブリッジ回路200は、ダイオード212aを含む第1回路212と、ダイオード213aを含む第2回路213とを含むものとして説明した。しかしながら、本発明の別の実施形態では、第1回路212、第2回路213は、スイッチング素子であってもよい。第1回路212、第2回路213が、スイッチング素子である場合、第1回路212、第2回路213における電圧降下が改善され、さらに交流電力から直流電力への変換効率が向上する。なお、一般的に、スイッチング素子よりもダイオード、抵抗、コンデンサの方が安価であるという理由により、本発明の一実施形態におけるブリッジ回路200は、第1回路212、第2回路213がスイッチング素子である別の実施形態に比べて安価に実現できるという効果が期待できる。
[0043]
 なお、本発明の各実施形態における記憶部244、その他の記憶装置等は、適切な情報の送受信が行われる範囲においてどこに備えられていてもよい。また、記憶部244、その他の記憶装置等は、適切な情報の送受信が行われる範囲において複数存在しデータを分散して記憶していてもよい。
[0044]
 なお、本発明の各実施形態において、入力電流取得部242が取得する入力電流の電流値は、実効値であるものとして説明した。しかしながら、入力電流取得部242が取得する入力電流の電流値は、実効値に限定しない。例えば、入力電流取得部242は、入力電流の電流値として瞬時値を取得し、取得した瞬時値から実効値を特定するものであってもよい。
[0045]
 なお、本発明の実施形態における処理は、適切な処理が行われる範囲において、処理の順番が入れ替わってもよい。
[0046]
 本発明の実施形態について説明したが、上述のコンバータ制御部24、インバータ制御部32、その他の制御装置は内部に、コンピュータシステムを有していてもよい。そして、上述した処理の過程は、プログラムの形式でコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記憶されており、このプログラムをコンピュータが読み出して実行することによって、上記処理が行われる。コンピュータの具体例を以下に示す。
 図7は、少なくとも1つの実施形態に係るコンピュータの構成を示す概略ブロック図である。
 コンピュータ50は、図7に示すように、CPU60、メインメモリ70、ストレージ80、インターフェース90を備える。
 例えば、上述のコンバータ制御部24、インバータ制御部32、その他の制御装置のそれぞれは、コンピュータ50に実装される。そして、上述した各処理部の動作は、プログラムの形式でストレージ80に記憶されている。CPU60は、プログラムをストレージ80から読み出してメインメモリ70に展開し、当該プログラムに従って上記処理を実行する。また、CPU60は、プログラムに従って、上述した各記憶部に対応する記憶領域をメインメモリ70に確保する。
[0047]
 ストレージ80の例としては、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、磁気ディスク、光磁気ディスク、CD-ROM(Compact Disc Read Only Memory)、DVD-ROM(Digital Versatile Disc Read Only Memory)、半導体メモリ等が挙げられる。ストレージ80は、コンピュータ50のバスに直接接続された内部メディアであってもよいし、インターフェース90または通信回線を介してコンピュータ50に接続される外部メディアであってもよい。また、このプログラムが通信回線によってコンピュータ50に配信される場合、配信を受けたコンピュータ50が当該プログラムをメインメモリ70に展開し、上記処理を実行してもよい。少なくとも1つの実施形態において、ストレージ80は、一時的でない有形の記憶媒体である。
[0048]
 また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現してもよい。さらに、上記プログラムは、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるファイル、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
[0049]
 本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例であり、発明の範囲を限定しない。これらの実施形態は、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の追加、種々の省略、種々の置き換え、種々の変更を行ってよい。

産業上の利用可能性

[0050]
 本発明の実施形態によるコンバータ装置、制御信号生成方法及びプログラムによれば、コンバータ装置において、同期整流制御とともにPAM制御を行う場合において、交流電力から直流電力への変換効率や入力電流の歪み率についての特性をよりよくすることができる。

符号の説明

[0051]
1・・・モータ駆動装置
2・・・コンバータ装置
3・・・インバータ装置
4・・・交流電源
5・・・モータ
21・・・整流回路
22・・・入力電流特定部
23・・・ゼロクロス検出部
24・・・コンバータ制御部
31・・・IPM
32・・・インバータ制御部
50・・・コンピュータ
60・・・CPU
70・・・メインメモリ
80・・・ストレージ
90・・・インターフェース
200・・・ブリッジ回路
211・・・リアクタ
212・・・第1回路
212a、213a・・・ダイオード
212b、213b、216・・・コンデンサ
212c、213c・・・抵抗
213・・・第2回路
214、215・・・スイッチング素子
241・・・基準特定部
242・・・入力電流取得部
243・・・制御信号生成部
244・・・記憶部

請求の範囲

[請求項1]
 交流電源から入力される入力電流の電流値を取得する入力電流取得部と、
 前記入力電流の電流値と、当該電流値の場合の前記交流電源から出力される交流電圧の位相を基準とした、スイッチング素子の制御信号の位相の調整量との対応関係を示すデータテーブルを記憶する記憶部と、
 前記入力電流取得部が取得した前記電流値と、前記データテーブルにおける前記電流値とを比較する比較部と、
 前記比較部による比較結果に基づいて、前記入力電流取得部が取得した前記電流値に最も近い値の電流値を、前記データテーブルにおいて特定する第1特定部と、
 前記第1特定部が前記データテーブルにおいて特定した電流値に対応付けられている前記位相の調整量を特定する第2特定部と、
 前記交流電圧の位相を基準に、前記第2特定部が特定した前記調整量だけ前記制御信号の位相を調整する位相調整部と、
 前記位相調整部が前記調整量だけ位相を調整した前記制御信号を前記スイッチング素子に出力する制御信号出力部と、
 を備えるコンバータ装置。
[請求項2]
 前記電流値は、実効値である、
 請求項1に記載のコンバータ装置。
[請求項3]
 前記電流値は、瞬時値である、
 請求項1に記載のコンバータ装置。
[請求項4]
 2つのスイッチング素子を有し、前記交流電源の出力する電力を整流するブリッジ回路、
 を備え、
 前記制御信号出力部は、
 前記2つのスイッチング素子の一方へ同期整流制御を行う前記制御信号を出力し、前記2つのスイッチング素子の他方へPAM制御を行う前記制御信号を出力する、
 請求項1から請求項3の何れか一項に記載のコンバータ装置。
[請求項5]
 前記制御信号出力部は、
 前記同期整流制御を行う前記制御信号と、前記PAM制御を行う前記制御信号の出力先である前記2つのスイッチング素子を半周期ごとに切り替える、
 請求項4に記載のコンバータ装置。
[請求項6]
 交流電源から入力される入力電流の電流値を取得することと、
 前記入力電流の電流値と、当該電流値の場合の前記交流電源から出力される交流電圧の位相を基準とした、スイッチング素子の制御信号の位相の調整量との対応関係を示すデータテーブルを記憶することと、
 取得した前記電流値と、前記データテーブルにおける前記電流値とを比較することと、
 比較結果に基づいて、取得した前記電流値に最も近い値の電流値を、前記データテーブルにおいて特定することと、
 前記データテーブルにおいて特定した電流値に対応付けられている前記位相の調整量を特定することと、
 前記交流電圧の位相を基準に、特定した前記調整量だけ前記制御信号の位相を調整することと、
 前記調整量だけ位相を調整した前記制御信号を前記スイッチング素子に出力することと、
 を含む制御信号特定方法。
[請求項7]
 交流電源から入力される入力電流の電流値と、当該電流値の場合の交流電源から出力される交流電圧の位相を基準とした、スイッチング素子の制御信号の位相の調整量との対応関係を示すデータテーブルを記憶するコンバータ装置のコンピュータに、
 前記交流電源から入力される前記入力電流の電流値を取得することと、
 取得した前記電流値と、前記データテーブルにおける前記電流値とを比較することと、
 比較結果に基づいて、取得した前記電流値に最も近い値の電流値を、前記データテーブルにおいて特定することと、
 前記データテーブルにおいて特定した電流値に対応付けられている前記位相の調整量を特定することと、
 前記交流電圧の位相を基準に、特定した前記調整量だけ前記制御信号の位相を調整することと、
 前記調整量だけ位相を調整した前記制御信号を前記スイッチング素子に出力することと、
 を実行させるプログラム。

図面

[ 図 1]

[ 図 2]

[ 図 3]

[ 図 4]

[ 図 5]

[ 図 6]

[ 図 7]