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1. WO2020009216 - SseJタンパク質を用いたサルモネラワクチン

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明 細 書

発明の名称 SseJタンパク質を用いたサルモネラワクチン

技術分野

0001  

背景技術

0002   0003   0004   0005   0006  

先行技術文献

特許文献

0007  

非特許文献

0008  

発明の概要

発明が解決しようとする課題

0009  

課題を解決するための手段

0010   0011   0012   0013  

発明の効果

0014  

図面の簡単な説明

0015  

発明を実施するための形態

0016   0017   0018   0019   0020   0021   0022   0023   0024   0025   0026  

実施例

0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036  

産業上の利用可能性

0037   0038  

請求の範囲

1   2  

図面

1   2A   2B   2C  

明 細 書

発明の名称 : SseJタンパク質を用いたサルモネラワクチン

技術分野

[0001]
 本発明は、サルモネラ属菌由来のSseJタンパク質と死菌との組み合わせを含むサルモネラワクチンに関する。

背景技術

[0002]
 畜産業におけるサルモネラ症の発生は経済的損失が極めて大きいことから、家畜・家禽に対する感染予防対策は重要である。しかしながら、現在まで、国内の家畜・家禽のサルモネラ症の発生は、完全には抑えられていない。
[0003]
 サルモネラ属菌の感染予防には、ワクチンの利用が試みられている。例えば、サルモネラ経口感染において、弱毒株などの生菌を免疫原として利用すると、感染防御を示すことが報告されている。この弱毒株を用いたワクチン開発は、免疫学・細菌学的な知見に基づく着想と目的達成に向けた優れた戦略性を有しているが、副反応や病原性の復帰の危険性を伴うという問題がある。
[0004]
 このため弱毒株ワクチンは、現在、市販されておらず、専ら、ホルマリンや熱により殺菌したサルモネラ属菌からなる死菌ワクチンが利用されている(例えば、牛サルモネラ2価ワクチン(株式会社 科学飼料研究所)、鶏サルモネラ不活化3混・KS(共立製薬株式会社))。
[0005]
 一方、弱毒株を利用しないワクチンとして、特定の条件で培養したサルモネラ属菌の培養上清を利用したワクチンも報告されている。例えば、特許文献1では、SPI-2(Salmonella Pathogenicity Island-2)III型分泌系が誘導される条件下において、低マグネシウム・低リン酸の培地で培養したサルモネラ属菌の培養上清が、鳥類に感染したサルモネラ属菌の全身への拡がりに対して防御効果を有することが開示されている。ただし、当該文献では、SPI-2 III型分泌系を欠損させたサルモネラ菌を、同じ条件で培養した培養上清でも、同様の効果があることから、SPI-2 III型分泌系自体は、当該培養上清におけるワクチンとして有効成分ではないと評価されている(「図面の簡単な説明」の図2の項)。また、特許文献1では、弱毒化ワクチンにおいては、SPI-2 III型分泌系は、遺伝子ノックアウトの標的であることも記載されており(段落0004)、非特許文献1においても、SseJタンパク質などのサルモネラ属菌のSPI-2 III型分泌系を構成するタンパク質を欠損させると、サルモネラ属菌の宿主における複製が減退することから、当該欠損がワクチン開発において重要であることが記載されている(第1頁の「ABSTRUCT」および「IMPORTANCE」の項など)。
[0006]
 また、本発明者は、特定の条件下で培養されたサルモネラ属菌から分泌されるタンパク質と死菌との組み合わせからなるワクチンが、サルモネラ属菌に対して優れた感染防御効果を示すことを明らかにしている(特許文献2)。しかしながら、当該感染防御効果を示す具体的な分泌タンパク質は開示されていない。

先行技術文献

特許文献

[0007]
特許文献1 : 特表2010-501599号公報
特許文献2 : 国際公開2016-017620号公報

非特許文献

[0008]
非特許文献1 : Figueira R. et al., mBio, Volume 4, Issue 2, (2013)

発明の概要

発明が解決しようとする課題

[0009]
 本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、その目的は、サルモネラワクチンの成分として有効なサルモネラ属菌の分泌タンパク質を同定することにある。さらなる本発明の目的は、同定した分泌タンパク質を利用して、サルモネラ属菌に対して優れた感染防御効果を有するワクチンを提供することにある。

課題を解決するための手段

[0010]
 本発明者は、上記課題を解決すべく鋭意検討を行った結果、サルモネラ属菌のSPI-2 III型分泌系を構成するタンパク質群の一つであるSseJタンパク質が、単独投与の場合には、サルモネラ属菌の感染に対して有意な防御効果は示さない一方、サルモネラ属菌の死菌と組み合わせで投与した場合には、驚くべきことに、サルモネラ属菌の感染に対して極めて優れた防御効果を発揮することを見出した。このため、本発明者らは、SseJタンパク質とサルモネラ属菌の死菌との組み合わせが、高い安全性と優れた効果を兼ね備えたサルモネラワクチンとなりうることを見出し、本発明を完成するに至った。
[0011]
 本発明は、より詳しくは以下の態様を提供するものである。
[0012]
 [1]サルモネラ属菌由来のSseJタンパク質またはその免疫原性断片とサルモネラ属菌の死菌との組み合わせを含む、サルモネラ症から生体を防御するためのワクチン。
[0013]
 [2][1]に記載のワクチンをサルモネラ属菌に感染する生体に投与する、サルモネラ症から生体を防御する方法。

発明の効果

[0014]
 サルモネラ属菌由来のSseJタンパク質とサルモネラ属菌の死菌との組み合わせを有効成分とする本発明のワクチンは、生体へ投与することにより、サルモネラ属菌が感染した場合でも極めて高い生存率をもたらすことができた。上記の通り、SseJタンパク質は、そもそもワクチン開発において除外される対象として位置づけられてきたことから(特許文献1、非特許文献1)、本発明において、サルモネラ属菌の死菌との組み合わせでワクチンとしての有効性が見出されたこと自体、驚くべきことである。また、SseJタンパク質や死菌をそれぞれ単独で投与した場合には、全ての個体が死亡するか、または、生存率が非常に低かったことを考慮すれば、両者を組み合わせた本発明のワクチンによる効果は、驚くべき相乗効果であると言える。さらに、上記タンパク質や死菌を単独投与した場合には、個体が死亡する前から異常な症状が認められたが、それらの組み合わせに係る本発明のワクチンの投与では、このような異常な症状は認められなかった。この事実も、本発明のワクチンの優れた作用を裏付けるものである。

図面の簡単な説明

[0015]
[図1] 精製した組換えSseJタンパク質を検出した電気泳動写真である。
[図2A] SseJタンパク質および死菌の組み合わせ(図中の「SseJ & HKB(ST)」)を免疫したマウスにおける、Salmonella Typhimurium x3306株の感染からの防御効果を示すグラフである。SseJタンパク質単独投与(図中の「SseJ」)および死菌単独投与(図中の「HKB(ST)」)の結果も併せて示した。対照としては、無処置の結果を示した。マウスは、1群で4匹使用した。
[図2B] SseJタンパク質および死菌の組み合わせ(図中の「SseJ & HKB(SC)」)を免疫したマウスにおける、Salmonella Choleraesuis ATCC7001株の感染からの防御効果を示すグラフである。SseJタンパク質単独投与(図中の「SseJ」)および死菌単独投与(図中の「HKB(SC)」)の結果も併せて示した。対照としては、無処置の結果を示した。マウスは、1群で4匹使用した。
[図2C] SseJタンパク質および死菌の組み合わせ(図中の「SseJ & HKB(SD)」)を免疫したマウスにおける、Salmonella Dublin 5230株の感染からの防御効果を示すグラフである。SseJタンパク質単独投与(図中の「SseJ」)および死菌単独投与(図中の「HKB(SD)」)の結果も併せて示した。対照としては、無処置の結果を示した。マウスは、1群で4匹使用した。

発明を実施するための形態

[0016]
 本発明は、サルモネラ属菌由来のSseJタンパク質とサルモネラ属菌の死菌との組み合わせを有効成分とする、サルモネラ症から生体を防御するためのワクチンを提供する。また、本発明は、当該ワクチンをサルモネラ属菌に感染する生体に投与する、サルモネラ症から生体を防御する方法を提供する。
[0017]
 本発明における「サルモネラ症」とは、サルモネラ属菌により引き起こされる感染症を意味する。サルモネラ症を引き起こす「サルモネラ属菌」としては、例えば、Salmonella enterica subsp. entericaに属するSalmonella Typhimurium、Salmonella Choleraesuis、Salmonella Dublin、Salmonella Enteritidis、Salmonella Gallinarum、Salmonella Pullorumが挙げられるが、これらに制限されない。本発明のワクチンの製造においては、2種以上のサルモネラ属菌を利用して多価のワクチンとすることも可能である。
[0018]
 本発明のワクチンの有効成分の一つである「サルモネラ属菌由来のSseJタンパク質」は、サルモネラ属菌のSPI-2 III型分泌系を構成するタンパク質群の一つである。Salmonella enterica subsp. entericaに属するサルモネラ属菌由来SseJタンパク質の典型的なアミノ酸配列を配列番号:2に、当該タンパク質をコードするDNAの典型的な塩基配列を配列番号:1に示す。基本的に、SseJタンパク質のアミノ酸配列は、Salmonella enterica subsp.において一致しているが、自然界においては、当該タンパク質のアミノ酸配列やその遺伝子の塩基配列に変異が生じうることは、理解されたい。また、「免疫原性断片」とは、SseJタンパク質の断片であって、生体内において免疫応答を誘導することができる断片を意味する。
[0019]
 SseJタンパク質またはその免疫原性断片は、当技術分野で周知の方法により、組換えタンパク質または天然タンパク質として調製することができる。組換えタンパク質は、例えば、SseJタンパク質をコードするDNA(例えば、配列番号:1記載の塩基配列を含むDNA)または当該タンパク質の断片をコードするDNAを適切な発現ベクターに挿入し、このベクターを適切な宿主細胞に導入し、当該宿主細胞の抽出物または培養上清から精製することにより調製することができる。精製手段としては、例えば、イオン交換クロマトグラフィー、逆相クロマトグラフィー、ゲル濾過、アフィニティクロマトグラフィーなどが挙げられるが、これらに制限されない。また、SseJタンパク質またはその断片を宿主細胞(例えば、大腸菌など)で、複数のヒスチジンが付加された組換えタンパク質として、またはグルタチオン-S-トランスフェラーゼタンパク質との融合タンパク質として発現させる場合、発現された組換えタンパク質は、ニッケルカラムまたはグルタチオンカラムを用いて精製することができる。融合タンパク質の精製後に、トロンビンまたは第Xa因子で必要に応じて切断することにより、目的のタンパク質や断片以外の領域を除去することができる。天然のタンパク質は、当業者に公知の方法、例えば、SseJタンパク質に対する抗体が結合したアフィニティカラムに、サルモネラ属菌の抽出物または培養上清を接触させることにより、調製することができる。アフィニティーカラムに利用する抗体は、ポリクローナル抗体であっても、モノクローナル抗体であってもよい。
[0020]
 本発明のワクチンにおいて、SseJタンパク質またはその免疫原性断片との組み合わせで利用されるサルモネラ属菌の「死菌」は、サルモネラ属菌を、例えば、加熱処理、化学消毒剤処理、放射線あるいは紫外線の照射、変異促進物質処理などにより調製することができる。死菌の調製においては、好適には、加熱処理または化学消毒剤であるホルマリンによる処理が用いられる。死菌は、異なるサルモネラ属菌の混合物(例えば、異なる種や異なる血清型のサルモネラ属菌の混合物)であってもよい。これにより感染防御可能なサルモネラ属菌の範囲を広げることが可能である。
[0021]
 本発明のワクチンにおいて、サルモネラ属菌由来のSseJタンパク質とサルモネラ属菌の死菌との「組み合わせを含む」とは、本発明のワクチンが、サルモネラ属菌由来のSseJタンパク質とサルモネラ属菌の死菌の双方を有効成分として含む単剤の形態であっても、サルモネラ属菌から分泌されるタンパク質を有効成分として含む製剤とサルモネラ属菌の死菌を有効成分とする製剤との併用剤の形態であってもよいことを意味する。また、単剤の形態には、SseJタンパク質を発現させたサルモネラ属菌の死菌の形態が含まれる。
[0022]
 本発明のワクチンにおいては、上記有効成分以外に、薬理学的に許容される担体を含むことができる。このような担体としては、例えば、滅菌水や生理食塩水、植物油、溶剤、基剤、乳化剤、懸濁剤、界面活性剤、安定剤、香味剤、芳香剤、賦形剤、ベヒクル、防腐剤、結合剤、希釈剤、等張化剤、無痛化剤、増量剤、崩壊剤、緩衝剤、コーティング剤、滑沢剤、着色剤、甘味剤、粘稠剤、矯味矯臭剤、溶解補助剤あるいはその他の添加剤などが挙げられるが、これらに制限されない。上記有効成分は、投与方法や治療目的などに応じて、注射剤、エアロゾル剤、カプセル剤、錠剤、散剤、顆粒剤などの各種形態とすることができる。
[0023]
 また、本発明のワクチンにおいては、免疫応答を増強させるために、さらにアジュバントを添加することができる。アジュバントとしては、例えば、フロイント完全アジュバント、フロイント不完全アジュバント、オイルアジュバント、水酸化アルミニウム、リン酸アルミニウム、サポニン、ビタミンEなどが挙げられるが、効果を発揮する限り特に制限はない。
[0024]
 本発明のワクチンを投与する「生体」とは、生きた動物およびヒトの身体を意味する。動物としては、サルモネラ属菌が感染し得る動物であれば特に制限はなく、家畜であってもよく、愛玩動物(ペット)であっても、実験動物であっても、それ以外の用途の動物であってもよい。動物としては、例えば、ウシ、ブタ、ウマ、ヒツジ、ヤギ、ニワトリ、アヒル、ガチョウ、カモ、ウズラ、キジ、ハト、七面鳥、ホロホロ鳥、イヌ、ネコなどが挙げられるが、これらに制限されない。
[0025]
 本発明のワクチンは、皮下、皮内、静脈内、筋肉内、経口、鼻腔内を含む公知の投与経路で生体に投与し、生体に免疫を付与することができる。本発明のワクチン製剤が併用剤の場合には、各製剤は、同時に投与されてもよく、また、併用の効果を減殺しない範囲内で時間差をおいて投与されてもよい。
[0026]
 本発明のワクチンの投与量は、生体における免疫応答を誘導し得る量であればよく、動物やヒトの年齢や体重、動物の種類、病原細菌の種類(例えば、病原性の高さの違いなど)、並びに、投与の方法や経路などにより変動し得る。有効成分たる分泌タンパク質の1回の投与量は、通常、0.05μg~1500μgであり、好ましくは5μg~500μgである。有効成分たる死菌の1回の投与量は、死菌数として、通常、10 3~10 10であり、好ましくは10 6~10 9である。投与は、複数回に渡って行ってもよく、その場合の投与間隔は、通常、1~2週間である。
実施例
[0027]
 以下、実施例に基づいて本発明をより具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
[0028]
 [実施例1]SseJタンパク質の精製
 Salmonella Typhimurium x3306株のDNAを鋳型として、プライマー(フォワード:CACCATGCCATTGAGTGTTGGACA/配列番号:3、リバース:TTATTCAGTGGAATAATGATGAGCT/配列番号:4)を用いてPCRを行った。
[0029]
 PCR産物をTOPOクローニング法を用いてクローニングし、その後、大腸菌内において組換えSseJタンパク質を高発現させた。プラスミドとしてはpET151/D-TOPO(N末側にHis Tag(6x))を使用した。
[0030]
 5mLのLB培地(アンピシリン入り)にて前培養(静置培養)を一晩行い、その後、100mLのLB培地にて吸光度(600nm)0.3になるまで振盪培養後、IPTGを加え6時間培養した。培養後、菌体を回収し、超音波処理による菌体破砕を行った。その後、urea lysisバッファーにて溶解し、ニッケルカラムにSseJタンパク質を吸着させ、イミダゾール溶出バッファーにて溶出した。
[0031]
 これにより得られたSseJタンパク質をポリアクリルアミドゲル電気泳動し、その後、Coomassie Brilliant Blue染色を行った(図1)。
[0032]
 [実施例2]マウスを用いたサルモネラ経口感染実験
 Salmonella Typhimurium x3306株、Salmonella Choleraesuis ATCC7001株、Salmonella Dublin 5230株の死菌(10 5CFU)および精製した組換えSseJタンパク質(10μg)をインコンプリートアジュバントと共に、BACB/cマウス(メス5週令)の皮下に免疫し、約2週間後に再度免疫した。免疫後2週間後に、Salmonella Typhimurium x3306株、Salmonella Choleraesuis ATCC7001株、Salmonella Dublin 5230株を、それぞれ10 6 CFU(LD 50は10 4)、10 6 CFU(LD 50は5x10 4)、10 6 CFU(LD 50は5x10 4)経口感染させた。感染6時間前にマウスを絶食させ、その後10%重曹を50μl経口投与し、上記サルモネラ属菌をそれぞれ経口から感染させた。対照として、分泌タンパク質単独(10μg)、死菌単独(10 5CFU)、または無処置での検証も併せて行った。
[0033]
 その結果、Salmonella Typhimurium x3306株をマウスに感染させた場合、無処置群は、感染後3日目から毛艶の悪化、5日目から元気消失が認められた。また、SseJタンパク質免疫群および死菌免疫群においても感染後5日目から毛艶の悪化、7日目から元気消失が認められた。無処置、SseJタンパク質投与群のマウスは感染後6日目から死亡し、感染後13日目までには全匹死亡した。死菌免疫群では、感染後14日目から死亡し、感染18日までに、75%のマウス死亡した。一方、SseJタンパク質と死菌との組み合わせを投与した群は、感染後30日目まで75%のマウスが生存した(図2A)。
[0034]
 Salmonella Choleraesuis ATCC7001株またはSalmonella Dublin 5230株をマウスに感染させた場合も同様に、SseJタンパク質と死菌との組み合わせを投与した群は、他の群と比較して有意な感染防御効果を示した(図2B、図2C)。
[0035]
 以上の結果から、経口感染防御には、SseJタンパク質と死菌との組み合わせが極めて有効であることが判明した。
[0036]
 なお、ワクチンとして用いたSseJタンパク質のアミノ酸配列は、Salmonella enterica subsp. entericaに属するサルモネラ属菌に共通していることから、本発明のワクチンは、Salmonella Typhimurium、Salmonella Choleraesuis、およびSalmonella Dublin以外にも、Salmonella Enteritidis、Salmonella Gallinarum、Salmonella Pullorumなどへも適用でき、また、あらゆる血清型のサルモネラに対しても有効であると考えられる。

産業上の利用可能性

[0037]
 感染防御効果の高いサルモネラ属菌ワクチンとしては、弱毒株ワクチンが知られているが、安全性などの問題から市販されていない。安全性の観点からは、死菌や特定のタンパク質を利用したワクチンが望ましい。SseJタンパク質と死菌との組み合わせを利用する本発明のワクチンは、安全性が高く、かつ、家畜などの動物やヒトに対するサルモネラ属菌の感染に対して優れた感染防御効果を発揮しうる。従って、本発明のワクチンは、特に、農業や医療の分野において利用可能である。
[0038]
配列番号:3、4
・人工的に合成したプライマー配列

請求の範囲

[請求項1]
 サルモネラ属菌由来のSseJタンパク質またはその免疫原性断片とサルモネラ属菌の死菌との組み合わせを含む、サルモネラ症から生体を防御するためのワクチン。
[請求項2]
 請求項1に記載のワクチンをサルモネラ属菌に感染する生体に投与する、サルモネラ症から生体を防御する方法。

図面

[ 図 1]

[ 図 2A]

[ 図 2B]

[ 図 2C]