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1. WO2020008862 - 情報処理装置、情報処理方法及び情報処理装置可読記録媒体

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明 細 書

発明の名称 情報処理装置、情報処理方法及び情報処理装置可読記録媒体

技術分野

0001  

背景技術

0002  

先行技術文献

特許文献

0003  

発明の概要

発明が解決しようとする課題

0004   0005  

課題を解決するための手段

0006   0007   0008   0009   0010   0011   0012   0013   0014   0015   0016   0017   0018   0019   0020   0021   0022   0023   0024  

発明の効果

0025  

図面の簡単な説明

0026  

発明を実施するための形態

0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041   0042   0043   0044   0045   0046   0047   0048   0049   0050   0051   0052   0053   0054   0055   0056   0057   0058   0059   0060   0061   0062   0063   0064   0065   0066   0067   0068   0069   0070   0071   0072   0073   0074   0075   0076   0077   0078   0079   0080   0081   0082   0083   0084   0085   0086   0087   0088   0089   0090   0091   0092   0093   0094   0095   0096   0097   0098   0099   0100   0101   0102   0103   0104   0105   0106   0107   0108   0109   0110   0111   0112   0113   0114   0115   0116   0117   0118   0119   0120   0121   0122   0123   0124   0125   0126   0127   0128   0129   0130   0131   0132   0133   0134   0135   0136   0137   0138   0139   0140   0141   0142   0143   0144   0145   0146   0147   0148   0149   0150   0151   0152   0153   0154   0155   0156   0157   0158   0159   0160   0161   0162   0163   0164   0165   0166   0167   0168   0169   0170   0171   0172   0173   0174   0175   0176   0177   0178   0179   0180   0181   0182   0183   0184   0185   0186   0187   0188   0189   0190   0191   0192   0193   0194   0195   0196   0197   0198   0199   0200   0201   0202   0203   0204  

符号の説明

0205  

請求の範囲

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10   11   12   13   14   15  

図面

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10   11  

明 細 書

発明の名称 : 情報処理装置、情報処理方法及び情報処理装置可読記録媒体

技術分野

[0001]
 本技術は、情報処理装置、情報処理方法及び情報処理装置可読記録媒体に関する。

背景技術

[0002]
 近年、より多彩な臨場感をユーザに与えるため、ゲームなどのコンテンツを操作する入力デバイスにおいて、アクチュエータ等を内蔵させ、入力デバイスを把持するユーザに対して振動等の触覚刺激を与える技術が用いられている(例えば特許文献1参照。)。

先行技術文献

特許文献

[0003]
特許文献1 : 特開2015-231098号公報

発明の概要

発明が解決しようとする課題

[0004]
 ゲームなどのコンテンツを操作する際、例えばゲームユーザがゲームの背景音楽をヘッドホンで聞き、周囲に音を漏らさないようにしても、入力デバイスを振動させるアクチュエータの振動による音がゲームユーザの周辺にいる人に対して不快感を与える場合がある。
[0005]
 以上のような事情に鑑み、本技術の目的は、ゲームユーザの周囲状況に応じて入力デバイスを振動させる振動出力部の振動に起因する音を調整可能な情報処理装置、情報処理方法及び情報処理装置可読記録媒体を提供することにある。

課題を解決するための手段

[0006]
 上記目的を達成するため、本技術の一形態に係る情報処理装置は、振動制御部を具備する。
 上記振動制御部は、ユーザが把持する、振動出力部を備える入力デバイスの周囲の環境情報に基づいて、上記振動出力部の振動に起因する音を変化させるように上記振動出力部の振動を制御する。
[0007]
 このような構成によれば、周囲の環境に応じて振動に起因する入力デバイスからの音を変化させることができるので、例えば入力デバイスを把持しているユーザの周囲の人に対して入力デバイスからの音が与える不快感を軽減させることができる。
[0008]
 上記環境情報は、上記入力デバイスの周囲の人に係る情報であってもよい。
 上記人に係る情報は、上記人の属性情報を含んでもよい。
 上記人に係る情報は、上記人の行動情報を含んでもよい。
[0009]
 これにより周囲の人に係る情報に基づいて振動出力部の振動を制御することができ、周囲の人それぞれに適した状況を作ることができる。
[0010]
 上記振動制御部は、上記環境情報に基づいて、上記振動出力部の振動を減衰させるように上記振動出力部の振動を制御してもよい。
[0011]
 上記情報処理装置、又は、上記情報処理装置と接続する電子機器は、音声出力装置が接続可能に構成され、上記環境情報は、上記音声出力装置の接続状態の情報を含んでもよい。
[0012]
 このような構成によれば、ヘッドホンやスピーカといった音出力装置の接続の有無情報を用いて、振動出力部の振動に起因する音を変化させるように振動出力部の振動を制御することができる。
[0013]
 上記環境情報は、上記入力デバイス、又は、上記入力デバイスとは異なる装置に搭載されるセンシングデバイスが取得する情報を含んでもよい。
[0014]
 上記センシングデバイスは、周囲の音を集音する音声取得デバイス、上記入力デバイスの周囲を撮影する画像取得デバイス、位置情報を検出する位置情報取得デバイス、加速度情報を検出する加速度情報取得デバイス、方向情報を検出する方向情報取得デバイスのうち少なくとも1つを含んでもよい。
[0015]
 これにより、環境情報として、周囲の音情報、周囲の画像情報、センシングデバイスが搭載される装置の位置情報、センシングデバイスが搭載される装置の加速度情報、又は、センシングデバイスが搭載される装置の方向情報を取得することができる。
[0016]
 上記振動制御部は、上記ユーザにより設定された、上記振動出力部に起因する音の可聴レベルに基づいて、上記振動出力部の振動を制御してもよい。
[0017]
 このように、ユーザにより可聴レベルが設定されることにより、入力デバイスは、ユーザの意向に沿った振動をユーザに対して提示しつつ、周囲の環境に応じた状況を作ることができる。
[0018]
 上記振動制御部は、上記環境情報及び上記入力デバイスに係る情報に基づいて、上記振動出力部の振動を制御してもよい。
 上記入力デバイスに係る情報は、上記入力デバイスを構成する筐体の固有振動数であってもよい。
[0019]
 このような構成によれば、入力デバイスの筐体の固有振動数を基に、共振周波数成分を減少させるように振動出力部の振動を制御することができる。
[0020]
 上記振動は、第1の周波数帯域と上記第1の周波数帯域よりも高い周波数の第2の周波数帯域とを有し、上記振動制御部は、上記環境情報に基づいて、上記第2の周波数帯域成分を一部又は全てカットして上記振動出力部の振動を制御してもよい。
[0021]
 このような構成によれば、第2の周波数帯域の音を一部又は全てカットすることにより、振動出力部の振動に起因する音を減少させることができるとともに、第1の周波数帯域の振動はカットされていないため、ユーザに対して振動を提示することができる。
[0022]
 上記振動制御部は、ローパスフィルタを用いて上記振動出力部の振動を制御してもよい。
[0023]
 上記目的を達成するため、本技術の一形態に係る情報処理方法は、ユーザが把持する、振動出力部を備える入力デバイスの周囲の環境情報に基づいて、上記振動出力部の振動に起因する音を変化させるように上記振動出力部の振動を制御する。
[0024]
 上記目的を達成するため、本技術の一形態に係る非一時的情報処理装置可読記録媒体は、ユーザが把持する、振動出力部を備える入力デバイスの周囲の環境情報に基づいて、上記振動出力部の振動に起因する音を変化させるように上記振動出力部の振動を制御するステップを含む処理を情報処理装置に実行させるためのプログラムを記録する。

発明の効果

[0025]
 以上のように、本技術によれば、周囲の環境に応じて振動出力部の振動に起因する音を変化させることができる。なお、ここに記載された効果は必ずしも限定されるものではなく、本開示中に記載されたいずれかの効果であってもよい。

図面の簡単な説明

[0026]
[図1] 本技術の第1の実施形態に係る情報処理装置としてのゲーム機本体を用いてユーザがゲーム操作をしている状態を示す図である。
[図2] 上記ゲーム機本体を含む情報処理システムの一構成例を示す機能ブロック図である。
[図3] 上記ゲーム機本体での音鳴り防止制御に係る情報処理方法を説明するフロー図である。
[図4] アクチュエータの振動による音鳴り防止制御の一例を説明するための図である。
[図5] 音鳴り防止制御の制御パターンの判定の際に用いられるルックアップテーブルの一例である。
[図6] 音鳴り防止制御の制御パターンの判定の際に用いられるテーブルの一例である。
[図7] 音鳴り防止制御パターン例を説明するための図である。
[図8] 第2の実施形態に係る情報処理装置としてのクラウドサーバを含む情報処理システムの一構成例を示す機能ブロック図である。
[図9] 第4の実施形態に係る音鳴り防止制御方法の他の例を説明するための図である。
[図10] 第5の実施形態における表示部に表示される可聴レベルを選択するための環境設定画面の一例である。
[図11] 第6の実施形態における音鳴り防止制御方法の他の例を説明するための図である。

発明を実施するための形態

[0027]
 以下、本技術の一実施形態に係る情報処理装置としてのゲーム機本体を含む情報処理システムを、図面を参照しながら説明する。
(第1の実施形態)
 図1は、本実施形態に係るゲーム機本体3をユーザUが家屋内で操作している状態を示す図である。図2は、ゲーム機本体3を含む情報処理システム1の一構成例を示す機能ブロック図である。
[0028]
[情報処理システムの概略構成]
 図1及び図2に示すように、情報処理システム1は、情報処理装置としてのゲーム機本体3と、入力デバイスとしてのコントローラ2と、カメラ8と、を備える。ゲーム機本体3は、交換可能な情報記録媒体を装着して、情報記録媒体内に予めインストールされ記憶されたゲームプログラムを再生可能に構成される。又は、ゲーム機本体3は、他の装置から受信したゲームプログラムを再生可能に構成されてもよい。
[0029]
 ゲーム機本体3は、表示装置としてのTV(テレビジョン)モニタ4に接続される。コントローラ2は、ユーザUに把持可能に構成され、ゲーム機本体3に有線又は無線で接続される。コントローラ2は、単数又は複数用いることができる。
[0030]
 ユーザUは、ゲーム機本体3によりゲームプログラムが読みだされて実行されることによりTVモニタ4に映し出されるゲーム画像をみながら、コントローラ2を用いた入力操作によりゲームを進行することができる。
[0031]
 カメラ8は、ゲーム機本体3に有線又は無線で接続される。カメラ8は、ユーザUにより任意の位置に設定可能となっており、典型的には、コントローラ2を把持するユーザUの周囲を撮影可能な位置に設定される。
[0032]
 ゲーム機本体3は、音声出力装置としてのヘッドホン5のコード先端のプラグが挿抜可能なヘッドホン端子351と、コントローラ2のコード先端のプラグが挿抜可能なコントローラ端子352とを有する。
[0033]
 ヘッドホン5をゲーム機本体3に接続し、ゲームの背景音楽が周囲に漏れないようにすることで、ユーザUの周囲にいる人、例えば睡眠中の乳児Pが、ゲームの背景音楽等で起きないように、ユーザUはゲームを進行させることができる。
[0034]
 ヘッドホン5は、両耳をそれぞれ覆うように設けられる耳あて部分を有し、耳に近接した発音体としてのスピーカを備えている。ヘッドホン5のプラグがヘッドホン端子351に挿入されることで、ヘッドホン5はゲーム機本体3と接続し、抜去されることで接続が解除される。
[0035]
 コントローラ2には、ゲームの臨場感をユーザに与えることが可能なように、振動を提示する振動出力部としてのアクチュエータ22が搭載されている。ゲームの背景音楽が周囲に漏れないようにヘッドホン5を用いてもアクチュエータ22の振動に起因する音がコントローラ2から発生する場合がある。本技術は、周囲状況に応じて、このようなコントローラ2からの音鳴りを抑制するものであり、以下、各構成について詳細に説明する。
[0036]
[各構成の詳細構成]
 (TVモニタ)
 図2に示すように、TVモニタ4は、画像表示部41と、音声出力部42と、を有する。TVモニタ4は、ゲーム機本体3からゲームに係る画像表示信号及び音声信号を受信し、画像表示部41に画像を表示するとともに、音声出力部42から音声を出力する。また、TVモニタ4は、コントローラ2の音鳴りに関する環境設定画面に係る画像表示信号をゲーム機本体3から受信し、画像表示部41に表示する。
[0037]
 (カメラ)
 カメラ8は、センシングデバイスとして、画像取得デバイスとしての撮像素子81と、音声取得デバイスとしてのマイク82と、位置情報取得デバイスとしてのGPS受信機83とを有する。これらセンシングデバイスにより、コントローラ2を把持するユーザU及びその周囲の環境情報(以下、単に環境情報という場合がある。)が取得される。
[0038]
 撮像素子81は、例えばコントローラ2を把持するユーザU及びその周囲を撮影する。撮影された周囲画像情報は、環境情報としてゲーム機本体3へ出力される。
[0039]
 マイク82は、カメラ8の周囲の音を集音する。集音された第1の周囲音声情報は、環境情報としてゲーム機本体3へ出力される。
[0040]
 GPS受信機83は、GPS衛星からの電波を受信して、カメラ8の位置を検出し、検出したカメラ8の位置情報を環境情報としてゲーム機本体3へ出力する。
[0041]
 (コントローラ)
 コントローラ2は、コントローラ通信部20と、制御部21と、アクチュエータ22と、入力操作部23と、を有する。
 コントローラ2とゲーム機本体3とは無線又は有線で接続される。コントローラ通信部20は、ゲーム機本体3と通信を行う。
[0042]
 制御部21は、コントローラ通信部20に、入力操作部23を用いて入力された操作情報及びコントローラ2に係る情報をゲーム機本体3へ送信させる。コントローラ2に係る情報はコントローラ2のスペック情報であり、コントローラ2を構成する筐体の固有振動数を含む。
[0043]
 また、制御部21は、コントローラ通信部20を介して、ゲーム機本体3から送信される振動制御情報を基に、アクチュエータ22を駆動させる。
[0044]
 アクチュエータ22は、ゲーム機本体3で生成された振動制御情報を基に駆動する。アクチュエータ22は、コントローラ2に所定の振動を与える振動デバイスである。アクチュエータ22が搭載されることにより、コントローラ2を把持するユーザに対して振動を与えることが可能となっている。このようにコントローラ2からの振動の提示により、ユーザにはコンテンツに応じた臨場感が与えられる。
[0045]
 アクチュエータ22には、比較的高い周波数、例えば200Hz以上の帯域まで加速度がでるようなVCM(Voice Coil motor)やLRA(リニア共振アクチュエータ)等を用いることができる。これらのデバイスでは、比較的高い周波数帯域まで加速度がでるため、より多彩な感触をユーザに与えることができる。
[0046]
 ここで、ゲームの背景音楽が周囲に漏れないようにユーザUがヘッドホン5を装着しても、コントローラ2から、アクチュエータ22の振動に起因する音(以下、単に音鳴りと称する場合がある。)が発生する場合がある。この音鳴りは、ユーザUの周囲のヒトによっては不快な音として感じる場合がある。
[0047]
 本実施形態では、センシングデバイスのセンシングデータを用いてゲームユーザの周囲状況が判定され、周囲状況に応じて、音鳴りを変化させるようにアクチュエータ22の駆動が制御される。センシングデバイスは、コントローラ2とは異なる装置であるゲーム機本体3、カメラ8に搭載される。本実施形態では音鳴りの変化として音鳴りの減少を例にあける。
[0048]
 上述の音鳴りには、アクチュエータ22の駆動音の他、アクチュエータ22からコントローラ2を構成する筐体が受ける振動とその筐体の固有振動数が一致する共振によって生じる音がある。
[0049]
 入力操作部23は、コントローラ2の外形を構成する筐体表面に配置される。入力操作部23は、方向指示キーや操作ボタン部等を含む。制御部21は、入力操作部23からの入力に応じた電気信号が入力されると、ユーザの操作に応じた操作信号を、コントローラ通信部20を介してゲーム機本体3に送信する。
[0050]
 入力操作部23では、ゲームの進行に係る入力操作の他、コントローラ2の環境設定の選択に係る入力操作が可能となっている。例えば、本実施形態では、ゲーム開始前に、環境設定画面で、可聴レベルをどのレベルにするかをユーザが選択可能となっている。
[0051]
 例えばTVモニタ4に、「可聴レベル大」、「可聴レベル中」、「可聴レベル小」、という3つの設定を選択する環境設定画面が表示される。ユーザは、この環境設定画面をみながらコントローラ2からの音鳴りの度合い、換言すると、可聴レベルを選択することができる。
[0052]
 制御部21は、コントローラ環境設定情報としてユーザの入力操作により設定された可聴レベルの設定情報を、コントローラ通信部20を介して、ゲーム機本体3に送信する。
[0053]
 ゲーム機本体3は、受信した可聴レベル情報と、環境情報とを基に、アクチュエータ22の振動を制御するためのアクチュエータ22の振動制御情報を生成し、コントローラ2へ送信する。コントローラ2では、この振動制御情報を基に、アクチュエータ22を駆動させる。ゲーム機本体3の詳細については後述する。
[0054]
 環境設定画面で、「可聴レベル大」が選択されると、音鳴り防止制御がオフとなり、周囲の環境に係らず、コントローラ2の音鳴り防止の制御が行われない。この場合、コントローラ2からはアクチュエータ22の振動に起因する音が減少されることなく鳴ることとなる。アクチュエータ22は、ゲームプログラムで予め設定されている振動出力信号に基づいて駆動される。
[0055]
 環境設定画面で、「可聴レベル中」が選択されると、音鳴り防止制御がオンとなり、環境情報に応じて音鳴りの度合いが制御される。アクチュエータ22は、振動出力信号に環境情報に応じた音鳴り防止制御処理がなされた振動制御情報に基づいて駆動される。
[0056]
 環境設定画面で、「可聴レベル小」が選択されると、音鳴り防止制御がオンとなり、ユーザの周囲の環境に係らず、コントローラ2から音がでないように制御される。アクチュエータ22は、振動出力信号に音鳴り防止制御処理がなされた振動制御情報に基づいて駆動される。
[0057]
 図4の各図は、コントローラ2から発する音の一例を示し、横軸は周波数、縦軸は音圧レベル(デシベル)を表す。
[0058]
 図4(A)は、「可聴レベル大」が選択された場合のコントローラ2から発せられる音の一例である。「可聴レベル大」が選択されると、音鳴り防止制御処理がなされないため、高周波数帯域の音も出力される。
[0059]
 図4(B)は、「可聴レベル小」が選択された場合のコントローラ2から発せられる音の一例である。「可聴レベル小」が選択されると、音鳴り防止制御がオンされ、高周波数帯域の音がほぼ全てカットされる音鳴り防止制御処理がなされる。
[0060]
 図4(C)は、「可聴レベル中」が選択された場合のコントローラ2から発せられる音の一例である。「可聴レベル中」が選択されると、音鳴り防止制御がオンされ、環境情報に応じて、高周波数帯域の音のカットの仕方が変化する。
[0061]
 例えば、「可聴レベル中」が選択されていても、環境情報を基に高周波数帯域の音をほぼ全てカットする処理をするという判定がなされた場合は、図4(B)に示すように高周波数帯域の音がほぼ全てカットされる。
[0062]
 また、「可聴レベル中」が選択されていても、環境情報を基に、高周波数帯域の音を全てではなく一部カットする処理をするという判定がなされた場合は、図4(C)に示すように、高周波数帯域の音の一部がカットされる。
[0063]
 図4(C)に示す例では、高周波数帯域において、周波数が高くなるに従ってカット量が連続的に大きくなるようにカット処理されている。一部カット処理をする場合、環境情報に応じてカットの度合いが異なる。
[0064]
 (ゲーム機本体)
 ゲーム機本体3は、通信部30と、制御部31と、センシング部32と、メモリ34と、ヘッドホン出力部35と、を有する。
[0065]
 メモリ34は、RAM等のメモリデバイス、及びハードディスクドライブ等の不揮発性の記録媒体を含み、制御部31で実行されるゲームプログラムや音鳴り防止制御プログラム等を記録する。
[0066]
 メモリ34は、情報処理装置としてのゲーム機本体3の後述する振動制御部312に、音鳴り防止制御を実行させるための音鳴り防止制御プログラムを記録する非一時的情報処理装置可読記録媒体である。
[0067]
 通信部30は、カメラ8、TVモニタ4、コントローラ2等と通信を行う。
 通信部30は、カメラ8から受信した周囲画像情報、第1の周囲音声情報、カメラ8の位置情報を制御部31の後述するセンシングデータ情報取得部318に送信する。
[0068]
 通信部30は、音声制御部319及び表示制御部311からそれぞれ送信されたTVモニタ4に係る画像表示信号及び音声信号をTVモニタ4へ送信する。
[0069]
 通信部30は、コントローラ2から受信したコントローラ2のスペック情報、入力操作情報を、それぞれデバイス情報取得部33、音鳴り防止制御設定部317に送信する。
 通信部30は、制御部31で生成された振動制御情報をコントローラ2へ送信する。
[0070]
 ゲームの背景音楽等の音声信号は、TVモニタ4の音声出力部42やヘッドホン出力部35に選択的に出力される。
[0071]
 センシング部32は、センシングデバイスとして、音声取得デバイスとしてのマイク321と位置取得デバイスとしてのGPS受信機322を有する。
 振動発生源であるコントローラ2を把持するユーザUはゲーム機本体3の近くにいると想定され、マイク321は、コントローラ2の周囲の環境情報として第2の周囲音声情報を取得する。取得された第2の周囲音声情報は、センシングデータ情報取得部318に送信される。
[0072]
 GPS受信機322は、GPS衛星からの電波を受信して、ゲーム機本体3の位置を検知する。GPS受信機322は、環境情報として検知したゲーム機本体3の位置情報を、センシングデータ情報取得部318に出力する。
[0073]
 制御部31は、コントローラ2での入力操作内容に応じた操作信号とゲームプログラムに基づいてゲームを進行する。更に、制御部31は、音鳴り防止制御プログラムに基づいてアクチュエータ22の振動に起因するコントローラ2の音鳴りを制御する。
[0074]
 具体的には、制御部31は、ゲームの進行に従ってTVモニタ4に画像を表示するとともに、音鳴り防止制御プログラムに基づいて、周囲の環境に応じてコントローラ2の音鳴りが減少するようにアクチュエータ22の振動を制御するための振動制御情報を生成する。生成された振動制御情報は、通信部30を介してコントローラ2へ送信される。コントローラ2では、受信した振動制御情報を基にアクチュエータ22を駆動する。
[0075]
 以下、制御部31について詳細に説明する。
 図2に示すように、制御部31は、表示制御部311と、音声制御部319と、振動制御部312とを有する。振動制御部312は、音鳴り防止制御プログラムに基づく処理を行う。振動制御部312は、アクチュエータ22の振動に起因する音を変化させるようにアクチュエータ22の振動を制御する。
[0076]
 表示制御部311は、TVモニタ4に表示する画像を制御する。
 表示制御部311は、ゲームプログラムに基づく画像表示信号を、通信部30を介してTVモニタ4に送信する。
[0077]
 また、表示制御部311は、コントローラ2の音鳴りに関する環境設定画面の画像表示信号を、通信部30を介してTVモニタ4に送信する。環境設定画面は、コントローラ2からの音鳴りの可聴レベルをユーザが選択、設定するユーザ操作画面である。上述のように、本実施形態の環境設定画面では、可聴レベル大、中、小の3つの選択肢が表示される。
[0078]
 音声制御部319は、デバイス情報取得部33からのヘッドホン5の挿抜情報を基に、ゲームプログラムに基づく音声信号を、ヘッドホン出力部35又はTVモニタ4の音声出力部42に送信する。
[0079]
 ヘッドホン5のコード先端のプラグがヘッドホン端子351に挿入され、ゲーム機本体3とヘッドホン5とが接続される場合、音声信号はヘッドホン出力部35に出力される。ヘッドホン出力部35に出力された音声信号はヘッドホン端子351に出力される。
[0080]
 ヘッドホン端子351へのヘッドホン5のプラグが抜去され、ゲーム機本体3とヘッドホン5とが接続されていない場合、音声信号はTVモニタ4の音声出力部42に出力される。
[0081]
 振動制御部312は、デバイス情報取得部33と、音鳴り防止制御設定部317と、センシングデータ情報取得部318と、振動出力信号取得部313と、音鳴り防止制御判定部314と、音鳴り防止制御パターン決定部315と、音鳴り防止制御処理部316と、を有する。
[0082]
 デバイス情報取得部33は、ヘッドホン5のプラグの挿抜情報をヘッドホン出力部35から取得する。また、デバイス情報取得部33は、コントローラ2のスペック情報を、通信部30を介してコントローラ2から取得する。
[0083]
 デバイス情報取得部33は、音声制御部319にヘッドホン5の挿抜情報、換言すると、ヘッドホン5の接続の有無情報を送信する。デバイス情報取得部33は、ヘッドホン5の挿抜情報とコントローラ2のスペック情報を音鳴り防止制御判定部314に送信する。
[0084]
 音鳴り防止制御設定部317は、ユーザUにより設定された可聴レベルの設定情報を取得し、音鳴り防止制御判定部314に送信する。
[0085]
 センシングデータ情報取得部318は、複数のセンシングデバイスそれぞれで検出されたセンシングデータ情報を取得する。センシングデータ情報は、環境情報である。具体的には、センシングデータ情報として、カメラ8から周囲画像情報、第1の周囲音声情報、及びカメラ8の位置情報を取得し、センシング部32から第2の周囲音声情報及びゲーム機本体3の位置情報を取得する。
[0086]
 環境情報は、入力デバイスであるコントローラ22の周囲の環境情報である。環境情報は、上述したセンシングデバイスから取得したセンシングデータ情報の他、ヘッドホンの接続状態に係る挿抜情報、センシングデータ情報を基に得られる周囲状況等を含む。
 周囲状況には、コントローラ2の周囲の人に係る情報等が含まれる。
 コントローラ2の周囲の人に係る情報としては、コントローラ2と人との距離情報、人の属性情報、人の行動情報等がある。人の属性情報は、性別、年齢等である。人の行動情報は、本を読んでいる、寝ている、音楽を聴いている、等である。
[0087]
 振動出力信号取得部313は、ゲームプログラムで予め設定されている振動出力信号をメモリ34から取得する。この振動出力信号は、音鳴り防止制御処理がなされていない、通常の状態で出力される信号である。
[0088]
 振動出力信号により駆動されるアクチュエータ22の振動は、第1の周波数帯域と第2の周波数帯域を有する。第2の周波数帯域は、第1の周波数帯域よりも高い周波数帯域である。
[0089]
 ここでは、100Hzより低い周波数帯域を第1の周波数帯域(低周波数帯域)とし、100Hz以上の周波数帯域を第2の周波数帯域(高周波数帯域)とするが、これに限定されない。一般に、人の可聴帯域は、下は20Hz程度、上は15KHz~20KHz程度であり、ここでは100Hzを高周波数帯域と低周波数帯域をわける目安とした。
[0090]
 音鳴り防止制御判定部314は、振動出力信号取得部313から振動出力信号を取得し、センシングデータ情報取得部318から周囲画像情報、第1の周囲音声情報、カメラ8の位置情報、第2の周囲音声情報及びゲーム機本体3の位置情報を取得する。
 更に、音鳴り防止制御判定部314は、音鳴り防止制御設定部317から可聴レベル設定情報を取得し、デバイス情報取得部33からヘッドホン5の挿抜情報及びコントローラ2のスペック情報を取得する。
[0091]
 音鳴り防止制御判定部314は、取得した情報を基に、音鳴り防止制御の必要性を判定する。
 具体的には、音鳴り防止制御判定部314は、ヘッドホン5のプラグがゲーム機器本体3から抜去されているという情報を取得した場合、音鳴り防止制御は不要と判定する。ヘッドホン5のプラグがゲーム機器本体3から抜去されているという状態は、周囲への音漏れを配慮する必要がない環境であると考えられるからである。
[0092]
 音鳴り防止制御判定部314は、ヘッドホン5がゲーム機器本体3に挿入されているという情報を取得し、かつ、「可聴レベル大」という設定情報を取得した場合、音鳴り防止制御は不要と判定する。
[0093]
 音鳴り防止制御判定部314は、ヘッドホン5がゲーム機器本体3に挿入されているという情報を取得し、かつ、「可聴レベル小」という設定情報を取得した場合、音鳴り防止制御は必要と判定する。更に、センシングデータ情報の情報内容がどのようなものであっても、常に、コントローラ2から発する音の高周波数帯域の音が全てカットされ、更に、コントローラ2の共振波長成分がカットされるように音鳴り防止制御が必要と判定する。
[0094]
 音鳴り防止制御判定部314は、ヘッドホン5がゲーム機器本体3に挿入されているという情報を取得し、かつ、「可聴レベル中」という設定情報を取得した場合、音鳴り防止制御は必要と判定する。更に、センシングデータ情報を基に、周囲の環境に応じた音鳴り防止制御が必要と判定する。
[0095]
 音鳴り防止制御パターン決定部315は、音鳴り防止制御処理に用いる制御パターンを、デバイス情報及びセンシングデータ情報を基に決定する。本実施形態では、3つの制御パターンを用意した。具体的な制御パターンの決定例については後述する。
[0096]
 音鳴り防止制御処理部316は、振動出力信号取得部313で取得した振動出力信号と、音鳴り防止制御判定部314での判定結果と、音鳴り防止制御パターン決定部315で決定された制御パターンを基に、アクチュエータ22の振動を制御するための振動制御情報を生成する。生成された振動制御情報は、通信部30を介して、コントローラ2に送信される。
[0097]
 音鳴り防止制御処理部316は、ローパスフィルタを有する。ローパスフィルタは、振動出力信号取得部313から取得した振動出力信号の高周波数帯域成分を、制御パターンに基づいてカットし、振動を減衰させるように振動制御情報を生成する。また、ローパスフィルタは、音鳴り防止制御がオンの状態では、コントローラ2の共振波長成分もカットする。
[0098]
 詳細には、音鳴り防止制御判定部314で音鳴り防止制御は不要と判定された場合、音鳴り防止制御処理部316は、音鳴り防止制御処理を行っていない振動出力信号を、振動制御情報として生成する。
[0099]
 音鳴り防止制御判定部314で、常に、コントローラ2から発する音の高周波数帯域の音が全てカットされるように音鳴り防止制御が必要と判定された場合、音鳴り防止制御処理部316は、コントローラ2から発する音の高周波数帯域成分が全てカットされ、かつ、コントローラ2の共振波長成分がカットされるように、振動制御情報を生成する。
[0100]
 音鳴り防止制御判定部314で、周囲状況に応じた音鳴り防止制御が必要と判定された場合、音鳴り防止制御処理部316は、周囲状況に応じて、音鳴り防止制御処理を実行しない、或いは、コントローラ2から発する音の高周波数帯域成分を全て又は一部がカットされ、かつ、コントローラ2の共振波長成分がカットされるように、振動制御情報を生成する。
[0101]
 コントローラ2から発する音の高周波数帯域成分が一部或いは全てカットされるようにアクチュエータ22の駆動が制御されることにより、コントローラ2からの音鳴りを抑制することができる。
[0102]
 これにより、例えば、ユーザUの周囲に睡眠中の乳児がいるような環境においても、周囲に睡眠中の乳児がいるという環境情報を基に、アクチュエータ22の振動が制御されるので、コントローラ2からの音鳴りで乳児Pを起こすといったことを少なくすることができる。このように、ユーザの周囲にいる人等に、音鳴りによって不快感を生じさせることを抑制できる。更に、コントローラ2の振動が完全に失われるわけではないため、ユーザに対してコンテンツに応じた臨場感を与えることができる。
[0103]
 (音鳴り防止制御方法)
 次に、図2及び図3を用いて音鳴り防止制御に関する情報処理方法について説明する。図3は音鳴り防止制御方法のフローチャートであり、これに基づき説明をする。
[0104]
 まず、振動出力信号取得部313により、振動出力信号が取得される(S1)。
 次に、音鳴り防止制御判定部314により、音鳴り防止制御設定部317から可聴レベルの設定情報が取得される(S2)。
[0105]
 次に、音鳴り防止制御判定部314により、設定情報から、音鳴り防止制御がオンに設定されているか否かが判定される(S3)。音鳴り防止制御がオフに設定されていると判定されるとS7にすすむ。音鳴り防止制御がオンに設定されていると判定されるとS4にすすむ。
[0106]
 音鳴り防止がオンに設定されていると判定されると、音鳴り防止制御判定部314により、デバイス情報取得部33から、ヘッドホン5の挿抜情報及びコントローラ2の固有振動情報といったデバイス情報が取得される(S4)。
[0107]
 次に、音鳴り防止制御判定部314により、センシングデータ情報取得部318からセンシングデータ情報が取得される(S5)。
[0108]
 次に、音鳴り防止制御判定部314により、音鳴り防止制御を行う必要があるか否かが判定される(S6)。
 ヘッドホン5のプラグが挿入されているという情報が取得されると、音鳴り防止制御を行う必要があると判定され、S8に進む。一方、ヘッドホン5のプラグが抜去されているという情報が取得されると、音鳴り防止制御を行う必要はないと判定され、S7に進む。
[0109]
 S3及びS6で音鳴り防止制御を行う必要がないと判定された場合、音鳴り防止制御処理部316により、音鳴り防止制御処理を行っていない振動出力信号が、振動制御情報として、通信部30を介してコントローラ2に送信される(S7)。
[0110]
 S8では、音鳴り防止制御パターン決定部315により、可聴レベル設定情報及びセンシングデータ情報を基に、音鳴り防止制御処理に用いる制御パターンが決定される(S8)。制御パターンの決定方法の詳細については後述する。
[0111]
 音鳴り防止制御処理部316により、S8で決定された音鳴り防止制御の制御パターンを基に、振動出力信号に対して音鳴り防止制御処理が実行され、振動制御情報が生成される(S9)。生成された振動制御情報は、通信部30を介してコントローラ2に送信される(S7)。
 以上の処理が繰り返し行われる。
[0112]
 (音鳴り防止制御処理に用いられる制御パターンの決定方法)
 次に、上述の制御パターンの決定方法の一例について説明するが、ここに記載する例に限定されない。また、本実施形態では3つの制御パターンA~Cを用いる例について説明するが、パターン数はこれに限定されず、パターン数が多いほど、周囲状況に応じた細かい振動設定が可能となる。
[0113]
 図7は、コントローラ2から発する音の制御パターンを説明する図である。図7(A)は制御パターンAを、図7(B)は制御パターンBを、図7(C)は制御パターンCを示す。各図において、横軸は周波数、縦軸は音圧レベル(デシベル)を示す。
[0114]
 制御パターンAは、「可聴レベル小」が選択されている場合に用いられる制御パターンである。制御パターンAは、図7(A)に示すように、高周波数帯域成分を全てカットする処理である。これにより、ユーザUに対して振動を与えつつ、コントローラ2からの音鳴りの発生がほぼ防止される。
 また、制御パターンAは、「可聴レベル中」が選択されている場合にも用いられる制御パターンである。
[0115]
 制御パターンA、制御パターンB及び制御パターンCは、「可聴レベル中」が選択されている場合に用いられる制御パターン例である。
[0116]
 制御パターンBは、図7(B)に示すように、高周波数帯域成分を部分的にカットする処理であり、高周波数帯域成分において、周波数が高くなると急激にカット成分が大きくなるパターンとなっている。
[0117]
 これにより、コントローラ2からの音鳴りが減少されるものの、制御パターンAより音鳴り防止の度合いが低く、若干音鳴りの発生がある。この場合、制御パターンAのときよりも、ユーザUに対して振動による臨場感をより一層与えることができる。
[0118]
 制御パターンCは、図7(C)に示すように、高周波数帯域成分を部分的にカットする処理であり、高周波数帯域成分において、周波数が高くなるにつれて徐々にカット成分が大きくなるパターンとなっている。
[0119]
 これにより、コントローラ2からの音鳴りが減少されるものの、制御パターンBよりも音鳴り防止の度合いが低く、制御パターンBよりも大きい音鳴りの発生がある。この場合、制御パターンBのときよりも、ユーザUに対して振動による臨場感をより一層与えることができる。
[0120]
 このように、制御パターンA~Cは、高周波数帯域成分のカットパターンが互いに異なっている。
 尚、「可聴レベル大」が選択されている場合は、音鳴り防止制御処理は実行されない。
[0121]
 音鳴り防止制御パターン決定部315は、「可聴レベル小」が選択されている場合、上述の制御パターンAを用いることを決定する。
[0122]
 音鳴り防止制御パターン決定部315は、「可聴レベル中」が選択されている場合、センシングデータ情報を基に周囲状況を判定し、その周囲状況に応じた音鳴り防止制御値Nvを算出し、音鳴り防止制御値Nvの値に基づいて上述の制御パターンA~Cの3つの制御パターンからどの制御パターンを用いるかを決定する。
[0123]
 音鳴り防止制御値Nvの算出方法について説明する。音鳴り防止制御値Nvは、3つの周囲状況パラメータのスコアを基に算出される。音鳴り防止制御値Nvの数値が高いほど、コントローラ2からの音が、ユーザUの周囲の人にとって気になる音として聞こえる可能性が高いことを示す。
[0124]
 ここでは、周囲状況のパラメータとして、3つの、コントローラ2を把持するユーザUの周囲にいる人に係る情報を用いる。
 具体的には、周囲状況のパラメータとして、振動発生源であるアクチュエータ22が搭載されるコントローラ2とコントローラ2を把持するユーザUの周囲にいる人との距離情報(以下、距離情報と称す。)、ユーザUの周囲にいる人の属性情報(以下、人の属性情報と称す。)、ユーザUの周囲にいる人の行動情報(以下、行動情報と称す。)の3つのパラメータを用いる。尚、ここでは3つのパラメータ例をあげたが、これに限定されない。
[0125]
 距離情報のパラメータに関するスコア値をDとする。人の属性情報のパラメータに関するスコア値をPとする。行動情報のパラメータに関するスコア値をAとする。音鳴り防止制御値Nvは下記式を用いて求められる。音鳴り防止制御値Nvは、各パラメータのスコア値に係数を乗じたものを和算することにより求められる。
[0126]
[数1]



 ここで、a、b、cは係数を示し、予め設定されているが、任意に変更できるようにしてもよい。これら係数は、音鳴り防止制御値Nvを算出するにあたって、各パラメータの重みづけを変えるためのものである。
[0127]
 図5は、Nv算出処理に用いるパラメータ毎のスコアを示すルックアップテーブルである。図5(A)は、距離情報のテーブルである。図5(B)は、人の属性情報のテーブルである。図5(C)は、行動情報のテーブルである。これらルックアップテーブルは予め用意されている。
[0128]
 図5(A)に示すように、コントローラ2とその周囲にいる人との距離dによって、スコア値が設定される。距離dの値が50cmよりも小さいと判定されると、周囲の人はユーザUとともにゲームに参加している人と判定される。この場合、周囲の人にとってコントローラ2からの音鳴りは気になる音として聞こえる可能性は低いと想定され、スコア値が低い。
[0129]
 一方、距離dが50cm以上と判定されると、周囲の人はゲームに参加している人と判定されず、距離dの値が大きいほど、周囲の人にはコントローラ2からの音鳴りが聞こえにくくなっていくと想定され、スコア値が低くなっていく。
[0130]
 コントローラ2を把持するユーザUの周囲に人がいるか否かの判定は、例えば、カメラ8から取得した周囲画像情報を用いた画像認識、第1の周囲音声情報、センシング部32からの第2の周囲音声情報を基に行われる。また、ユーザUと周囲の人との距離の算出は、周囲画像情報、カメラ8の位置情報、ゲーム機本体3の位置情報を基に行われる。
[0131]
 図5(B)に示すように、人の属性情報として年齢があげられ、異なる年齢毎にスコア値が設定される。年齢が低いほど、スコア値が高く、高齢になるほどスコア値が低い。これは、一般に年齢があがるほど高い周波数帯域の音が聞こえにくくなるためであり、年齢があがるほどスコア値を低くしている。
[0132]
 ユーザUの周囲の人の年齢の判定は、カメラ8から取得した周囲画像情報を基に画像認識を用いて行われる。
 また、人の属性情報として、年齢の他に、例えば補聴器の使用の有無の項目等をいれてもよい。高齢であっても補聴器を使用することにより、中年期程度の聴力を有する場合があるので、補聴器の使用が認められる場合、スコア値はやや高めに設定される。
 また、人の属性情報として、性別の項目をいれてもよい。一般に、女性は男性と比べて高音域の音に対して耳の感度が高いため、ユーザUの周囲の人が女性である場合、スコア値はやや高めに設定される。
[0133]
 図5(C)に示すように、異なる行動情報毎によってスコア値が設定される。例えば周囲の人が本を読んでいる、寝ていると判定された場合は、コントローラ2からの音が気になる可能性が高いとし、スコア値が高くなっている。一方、周囲の人がヘッドホンを用いて音楽を聞いていると認められた場合、その人はヘッドホン等で周囲の音が気になる環境にないと判断され、スコア値が低くなっている。
[0134]
 ユーザUの行動の判定は、カメラ8から取得した周囲画像情報を基にした画像認識、第1の周囲音声情報、センシング部32からの第2の周囲音声情報、カメラ8の位置情報、ゲーム機本体3の位置情報を基に行われる。
[0135]
 音鳴り防止制御パターン決定部315は、センシングデータ情報を基に、距離情報、人の属性情報、行動情報を判定し、ルックアップテーブルを参照して、判定した情報内容のスコア値D、P、Aを求め、これを基に音鳴り防止制御値Nvを算出する。
[0136]
 音鳴り防止制御パターン決定部315は、算出した音鳴り防止制御値Nvを基に、図6に示すテーブルを用いて3つの制御パターンA~Cからいずれかの制御パターンを決定する。尚、ここでは、制御パターンを3つとしたが、これに限定されない。
 図6は、音鳴り防止制御値NvとパターンA~Cとの関係を示すテーブルである。
[0137]
 図6に示すように、音鳴り防止制御パターン決定部315により、Nvの値がNa以上の場合、パターンAの制御パターンが選択される。Nvの値がNbよりも大きくNaより小さい場合、パターンBの制御パターンが選択される。Nvの値がNv以上の場合、パターンCの制御パターンが選択される。
 Na、Nbの値は予め設定されており、Na>Nbの関係となっている。
[0138]
 尚、本実施形態では、制御パターン数が3つの場合を例にあげたので、制御パターンを決定するためのNvのしきい値としてNa、Nbの2つを用意したが、制御パターンが4つ以上の場合は、Nvのしきい値が更に用意される。
[0139]
 以上のように、ユーザUの周囲の環境情報に基づいてアクチュエータの振動が制御されてアクチュエータの振動に起因する音が変化するので、例えば、周囲にいる寝ている乳児Pを起こさないといったユーザUの周囲状況に適した状況を作ることができる。
[0140]
 (第2の実施形態)
 上述の実施形態においては、ゲーム機本体3に振動制御部312が設けられていたが、これに限定されない。振動制御部312はコントローラに設けられていても良いし、クラウドサーバ上に設けられていてもよい。コントローラ2に設けられる場合、コントローラ2が情報処理装置となる。クラウドサーバ上に振動制御部312が設けられる場合、クラウドサーバが情報処理装置となる。
[0141]
 また、上述の第1の実施形態は、屋内でゲームを実行することを想定した据え置き型のゲーム機本体を例にあげたが、屋外でもゲームを実行できる携帯型のゲーム機であってもよい。このような携帯型のゲーム機は、表示部、入力デバイス(コントローラ)機能を有する。この場合、振動制御部312はゲーム機側にあってもよいし、クラウドサーバ上にあってもよい。
[0142]
 また、スマートフォン等の携帯電話、タブレット端末をゲーム機として用いる構成としてもよく、典型的にはスマートフォンである。
[0143]
 本実施形態では、タッチパネル操作が可能なスマートフォンをゲーム機としても使用可能な構成とし、振動制御部312がクラウドサーバ上に設けられる場合を例にあげ、図8を用いて説明する。尚、上述の実施形態と同様の構成については同様の符号を付し、説明を省略する場合がある。
[0144]
 本実施形態において、スマートフォン70は入力デバイスとしても機能し、スマートフォン70には振動発生源であるアクチュエータ22が搭載されている。スマートフォン70では、スマートフォン70を用いてゲームを実行している際のアクチュエータ22の振動に起因するスマートフォン70からの音鳴りを減少させるように音鳴り防止制御が行われる。
[0145]
 これにより、例えば公園等の屋外や電車やバス等の公共の乗り物に乗ってゲームをしていても、ゲームユーザの周囲にいる人に対して音鳴りが与える不快感を軽減させることができる。
[0146]
 図8は、本実施形態に係る情報処理システム50を示す。
 情報処理システム50は、情報処理装置としてのクラウドサーバ60と、情報処理装置と通信する電子機器としてのスマートフォン70と、を有する。
[0147]
 スマートフォン70は、ゲーム機として機能する。スマートフォン70は、ダウンロードされたゲームプログラムを実行することにより、ゲーム画像を表示し、ゲームの背景音楽などの音声を出力し、ユーザのタッチパネルによる入力操作によりゲームを進行することができるように構成される。
[0148]
 スマートフォン70には、ヘッドホンのプラグが挿入可能なヘッドホンジャックが設けられている。ヘッドホンのプラグがヘッドホンジャックに挿入されることで、ヘッドホンはスマートフォン70と接続し、抜去されることで接続が解除される。
[0149]
 情報処理装置としてのクラウドサーバ60は、振動制御部312と、サーバ側通信部61と、振動制御部312で実行されるプログラムが格納されるメモリ(図示せず)を有する。サーバ側通信部61は、スマートフォン70と通信可能に構成される。
[0150]
 振動制御部312は、第1の実施形態の振動制御部312と同様の構成を有する。ここでは、振動制御部312の詳細な機能ブロック図の図示は省略するが、必要に応じて図2に示す機能ブロックの構成をあげて説明する。
[0151]
 振動制御部312は、サーバ側通信部61を介して、スマートフォン70から、振動出力信号、デバイス情報、可聴レベル設定情報、センシングデータ情報を取得し、これを基に第1の実施形態と同様に音鳴り防止制御処理を実行して振動制御情報を生成する。生成された振動制御情報は、サーバ側通信部61を介してスマートフォン70に送信される。
[0152]
 スマートフォン70は、通信部71と、制御部79と、入力操作部76と、表示部778と、音声出力部78と、ヘッドホン出力部75と、メモリ74と、アクチュエータ22と、センシング部72と、を備える。
[0153]
 通信部71は、無線ネットワークを介してクラウドサーバ60との通信を行う。
 表示部77は、ゲーム画像やアクチュエータ22の振動に起因するスマートフォン70の音鳴りに関する環境設定画面等を表示する。表示部は、例えば液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ等の画像表示パネルで構成される。
[0154]
 入力操作部76は、キー、ボタン、タッチパネルなどによりなる。本実施形態においても、ゲーム開始前に、環境設定画面が表示部77に表示され、コントローラ2からの音鳴りの可聴レベルが選択可能となっている。入力操作部76にて、ユーザにより選択、設定された可聴レベルの設定情報は、制御部79に送信される。
[0155]
 ゲームの背景音楽等の音声信号は、音声出力部78やヘッドホン出力部75に選択的に出力される。ヘッドホンのコード先端のプラグがヘッドホンジャックに挿入されている場合、音声信号はヘッドホン出力部75に出力される。ヘッドホンのプラグがヘッドホンジャックから抜去されている場合、音声信号は音声出力部78に出力される。
[0156]
 メモリ74は、ユーザによって予めダウンロードされたゲームプログラムやスマートフォン70に係る情報等を格納する。スマートフォン70に係る情報は、スマートフォン70のスペック情報であり、スマートフォン70の固有振動数を含む。
[0157]
 センシング部72は、センシングデバイスとして、マイク721と、撮像素子722と、GPS受信機723と、加速度情報取得デバイスとしての加速度センサ724と、方向情報取得デバイスとしての地磁気センサ725と、を有する。各センシングデバイスは、環境情報として各種センシングデータ情報を取得する。
[0158]
 マイク721は、スマートフォン70を把持するユーザの周囲の音を集音して、周囲音声情報を取得する。撮像素子722は、ユーザU及びその周囲を撮影して、周囲画像情報を取得する。GPS受信機723は、スマートフォン70の位置情報を検出する。加速度センサ724は、スマートフォン70の加速度情報を検出する。地磁気センサ725はスマートフォン70の方向情報を検出する。
[0159]
 検出されたスマートフォン70の位置情報、加速度情報、方向情報に基づいて、ユーザUが電車やバス等の公共機関を利用して移動中であるなどのユーザUの周囲の環境情報を判定することができる。
 センシング部72で取得された各種のセンシングデータ情報は制御部79へ送信される。
[0160]
 制御部79は、ゲームプログラムの進行に従って表示部77に画像を表示するとともに、ヘッドホン出力部75又は音声出力部78から音声を出力させる。更に、制御部79は、クラウドサーバ60から受信した振動制御情報に基づいてアクチュエータ22を駆動する。
[0161]
 制御部79は、アクチュエータ22の振動に起因する音鳴りに関する環境設定画面を表示部77に表示させる。環境設定画面は、第1の実施形態と同様である。
[0162]
 制御部79は、ヘッドホンの挿抜情報をヘッドホン出力部75から取得する。制御部79は、スマートフォン70のスペック情報を、メモリ74から取得する。また、制御部79は、センシング部72からセンシングデータ情報を取得する。
[0163]
 制御部79は、タッチパネルからのユーザの操作で受信した操作内容に応じた操作信号と、再生されたゲームのプログラムに基づいてゲームを進行する。更に、制御部79は、振動出力信号、スマートフォン70の音鳴りを制御するための音鳴り防止制御処理に必要なデバイス情報、センシングデータ情報及びユーザにより選択された音鳴り防止制御の設定情報を、通信部71を介して、クラウドサーバ60に送信する。制御部79は、クラウドサーバ60で生成された振動制御情報を、通信部71を介して受信する。
[0164]
 クラウドサーバ60の振動制御部312では、音鳴り防止制御プログラムに基づいて、周囲の環境に応じてスマートフォン70のアクチュエータ22の振動に起因する音が変化するようにアクチュエータ22の振動を制御するための振動制御情報を生成する。生成された振動制御情報は、サーバ側通信部61を介してスマートフォン70に送信される。
[0165]
 上述のように、本実施形態では、センシングデータ情報に、加速度情報、方向情報が含まれる。これにより、ユーザが電車やバス等の公共の乗り物を利用して移動しているか否かを判定することができる。
[0166]
 本実施形態では、振動制御部312の音鳴り防止制御判定部314が、センシングデータ情報を基にユーザが公共の乗り物を利用していると判定した場合、デバイス情報及びユーザにより選択された可聴レベルの設定情報の内容にかかわらず、第1の実施形態で説明した可聴レベル小が選択されたときと同じ音鳴り防止制御処理が実行される。
[0167]
 尚、ユーザが公共の乗り物を利用していないと判定された場合は、第1の実施形態と同様に、デバイス情報、センシングデータ情報、ユーザにより選択された可聴レベル設定情報を基に、音鳴り防止制御処理が実行される。
[0168]
 (第3の実施形態)
 第1の実施形態では、音鳴り防止制御がオンとなるのは、可聴レベル中又は小が選択された場合である。すなわち、第1の実施形態では、音鳴り防止制御がオンの場合、可聴レベルの選択肢は2つであった。選択肢の数は、これに限定されず、選択肢が3つ以上あってもよい。第3の実施形態では、音鳴り防止制御がオンの場合の音鳴り防止制御レベルの選択肢が3つある場合の音鳴り防止制御方法について説明する。
[0169]
 第1の実施形態では、可聴レベル大が選択された場合は、音鳴り防止制御は行われず、可聴レベル小が選択された場合は、周囲状況に係らず高周波数帯域成分を全てカットする処理が行われ、音鳴り防止制御レベル中が選択された場合は、周囲状況に応じて高周波数帯域成分のカットの度合いが変更するように、駆動信号情報の生成処理が行われていた。
[0170]
 本実施形態では、選択肢を5つ設け、可聴レベルを1~5の5段階から選択できるように設定している。可聴レベル5は、音鳴り防止制御がオフされた状態である。可聴レベル1~4は音鳴り防止制御がオンされた状態である。
[0171]
 可聴レベル1では、第1の実施形態の可聴レベル小が選択されたときと同様に、ヘッドホンの挿抜情報も含む周囲の環境情報にかかわらず、常に高周波帯域成分を全てカットする音鳴り防止制御が実行される。
[0172]
 可聴レベル2~4では、第1の実施形態の可聴レベル中が選択されたときと同様に、周囲の環境情報に応じた音鳴り防止制御が行われ、可聴レベル値が大きいほど音鳴り防止制御が弱くなる。
[0173]
 可聴レベル2~4が選択された場合、周囲状況に応じて高周波数帯域成分のカットの度合いが変更されるように、振動制御情報の生成処理が行われる。この振動制御情報の生成処理は、第1の実施形態と同様に、音鳴り防止制御値Nvに基づいて選択された制御パターンを用いて行われる。本実施形態では、音鳴り防止制御値Nvの算出時に、可聴レベルに応じた係数Lを用いている。
[0174]
 可聴レベルに応じた係数Lは、可聴レベル2、3、4それぞれで用意する。可聴レベル値が小さいほど、すなわち、音鳴り防止制御が強いほど、係数Lの値は大きくなる。音鳴り防止制御値Nvは、下記式で求められる。
[0175]
[数2]


[0176]
 このように、可聴レベルをより細かく設定する場合、係数Lを用いて、ユーザにより設定された可聴レベル(環境設定)及び周囲状況に応じて、制御パターンが設定されるように構成してもよい。このような構成においても、周囲の環境に応じてコントローラの音鳴りを減少させながらも、ユーザに対して振動によりコンテンツに応じた臨場感を与えることができる。
[0177]
 尚、ここでは、係数Lを用いたが、係数Lを用意せず、可聴レベル毎に、制御パターンを決定するためのNvのしきい値Na、Nb、Nc・・・を変えて用意してもよい。或いは、可聴レベル毎に、制御パターンを変えて用意してもよい。
 また、可聴レベルをより細かく設定する場合、制御パターンをより多く用意してもよい。
[0178]
 (第4の実施形態)
 上述の実施形態においては、ローパスフィルタを用いて高周波数帯域を全て或いは部分的にカットするように音鳴り防止制御処理が実行されていたが、図9に示すように、アクチュエータの駆動電圧をさげ振幅が減衰されるようにして、アクチュエータの振動を制御し音鳴りを減少させる構成としてもよい。図9(A)は制御前、図9(B)は制御後の駆動電圧の振幅の経時変化を示す一例である。
[0179]
 この場合、周囲状況に応じて振幅の減衰の度合いを調整することにより、音鳴りの度合いを調整することができる。したがって、ユーザの周囲にいる人に対してアクチュエータ22の振動に起因する音鳴りが与える不快感を軽減させることができる。更に、完全に振動が失われるわけではないため、ユーザに対してコンテンツに応じた臨場感を与えることができる。
[0180]
 (第5の実施形態)
 第1の実施形態では、環境設定画面として、「可聴レベル大」、「可聴レベル中」、「可聴レベル小」という3つの設定を選択する画面を表示する例をあげたが、この限りではない。図10は、表示部に表示される環境設定画面の他の一例である。
[0181]
 図10に示すように、環境設定画面は、画面左側に位置する可聴レベルを大、中、小の3つのレベルから選択する表示と、画面右側に位置するアクチュエータの振動に起因するコントローラからの音の周波数レベルを示すイコライザの表示とから構成される。
[0182]
 図10(A)~(C)において、環境設定画面は、可聴レベルが選択されると、イコライザの周波数レベルが自動的に変化するように構成される。
 図10(A)は、可聴レベル大が選択されたときの画面である。可聴レベル大が選択されると、音鳴り防止制御が実行されない。
 図10(B)は、可聴レベル中のときの画面である。可聴レベル中が選択されると、弱い音鳴り防止制御が実行される。
 図10(C)は、可聴レベル小のときの画面である。可聴レベル小が選択されると、強い音鳴り防止制御が実行され、高周波数帯域成分を全てカットされる処理が行われる。
[0183]
 可聴レベルと周波数レベルとの関係は、ゲームタイトル毎に設定されてもよいし、ゲーム機ごとに設定されていてもよく、また、コントローラ等のゲーム機本体と接続する入力デバイス毎に設定されていてもよい。或いは、初回時に、キャリブレーションを行い、ユーザ毎に設定可能としてもよい。
[0184]
 また、各環境設定画面において、イコライザ画面のスライダーバーのつまみを動かすことにより各周波数における出力レベルをユーザが任意に補正できるように構成してもよい。
[0185]
 ここで、アクチュエータが搭載されるコントローラやスマートフォンといった機器の振動強度は、アクチュエータの駆動電圧を変化させることにより調整可能である。例えば、振動強度を強、中、弱の3種類からユーザが選択可能とし、相互に異なる振動強度に応じて音鳴り防止制御における周波数レベルが変化するようにしてもよい。
[0186]
 例えば、図10(B)は、通常の振動強度に相当する振動強度中が選択された場合での可聴レベル中のときの画面例である。
 図10(D)は、振動強度強が選択された場合の可聴レベル中のときの画面例である。
 振動強度強が選択された場合、アクチュエータの駆動電圧が高くなり、駆動信号の振幅が全体的に大きくなるので、通常の振動強度(振動強度中)のときよりも高周波数帯域の音がより聞こえやすくなる。
[0187]
 このため、可聴レベル中が選択された場合であっても、振動強度強が選択されている場合は、振動強度中が選択されるときよりも高周波数帯域の出力レベルを更に低く抑える処理が実行され、図10(D)に示すような周波数レベルが表示される。
 このように、相互に異なる振動強度毎に周波数レベルを設定してもよい。
[0188]
 (第6の実施形態)
 音鳴り防止制御時、振動信号をみて時系列に可変な音鳴り防止制御処理をしてもよい。以下、図11を用いて説明する。
 図11は、振動信号の音声波形を示す。横軸は時間、縦軸は周波数を表す。
[0189]
 図11に示すように、例えば破線で囲んだ領域Eでは、高周波数帯域成分がほとんど含まれていない。この場合、音鳴り防止制御を実行しない。
 領域Fでは高周波数帯域成分がやや多く含まれている。この場合、ゆるやかなローパスフィルタで高周波帯域成分をカットする音鳴り防止制御を実行する。
 領域Gは、高周波数帯域成分がかなり多く含まれている。この場合、高周波数帯域成分を全てカットする音鳴り防止制御を実行する。
[0190]
 このように、振動信号もみて高周波数帯域成分が含まれる状態によって音鳴り防止制御処理を可変させてもよい。
[0191]
 (その他の実施形態)
 本技術の実施の形態は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本技術の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。
[0192]
 例えば、上述の実施形態では、振動制御部を備える情報処理装置として、据え置き型ゲーム機であるゲーム機本体やクラウドサーバを例にあげて説明したが、情報処理装置は、パーソナルコンピュータ、スマートフォン、携帯電話機、携帯ゲーム機、タブレット等、どのような形態であってもよい。
[0193]
 また、周囲の環境情報をセンシングするセンシングデバイスとして、上述に記載されるセンシングデバイス以外に、例えば、赤外線センサを用いて人の検出を行うように構成してもよい。
[0194]
 また、第1の実施形態において、カメラやゲーム機本体からセンシングデータを取得する他、他の装置、例えばセンシングデバイスを備えたコントローラやスマートフォン等で取得されたセンシングデータ情報を用いるように構成してもよい。第2の実施形態においても、ユーザの周囲にいる人の、センシングデバイスを備えたスマートフォン等の装置から取得されたセンシングデータ情報を用いるように構成してもよい。
[0195]
 また、上述の実施形態では、音鳴り防止制御をオンとする場合に、ユーザが音鳴り防止制御の度合い(可聴レベル)を選択することができたが、ユーザによる選択が、単に音鳴り防止制御をオンとするかオフとするかの二択だけとなる構成としてもよい。
[0196]
 この場合、音鳴り防止制御オフが選択されたときは、音鳴り防止制御が実行されない。一方、音鳴り防止制御オンが選択されたときは、第1の実施形態の可聴レベル中が選択されたときと同様の音鳴り防止制御処理が行われ、ユーザの周囲状況に応じた処理が行われる。
[0197]
 また、ゲーム機本体に、複数の種類の異なる入力デバイスが接続可能に構成され、これら入力デバイスにアクチュエータが搭載される場合、入力デバイス毎に、制御パターン決定時に用いる音鳴り防止制御値Nvのしきい値が設定される。これは、入力デバイスによって外形が違うため、音鳴りのしやすさが入力デバイスによって異なるためであり、種類の異なる入力デバイス毎に異なるしきい値が設定される。
[0198]
 また、上述の実施形態では、コントローラ2を把持するユーザUの周囲の人が1人の場合を想定して説明したが、センシングデータ情報より周囲に複数の人がいると判定された場合、音鳴り防止制御がオンとされているときは、ユーザビリティ的に考え、高周波数帯域成分は全てカットした振動制御情報が生成されるように制御し、音鳴りを抑えるように設定してもよい。
[0199]
 また、上述の実施形態では、接続オーディオ機器である音出力装置としてコードのあるヘッドホンを例にあげて説明したが、ワイヤレスヘッドホンといったコードのないタイプを用いる構成としてもよい。
[0200]
 ワイヤレスタイプのヘッドホンを用いる場合、ヘッドホンは、情報処理装置(第1の実施形態におけるゲーム機本体)や、情報処理装置(第2の実施形態におけるクラウドサーバ)と接続する電子機器(第2の実施形態におけるスマートフォン)とBluetooth(商標)などの近距離無線通信規格を使用して通信を行うことができる。Bluetoothのオン、オフにより、ヘッドホンとの接続、解除が設定される。Bluetoothのオン、オフ情報により、ヘッドホンと、情報処理装置や情報処理装置と接続する電子機器との接続の有無が判定される。
[0201]
 尚、ヘッドホンには、インナーイヤー型、カナル型、ヘッドバンド型、ネックバンド型、耳かけ型、クリップ型等の様々な形状のヘッドホンが含まれる。
 また、上述の実施形態においては、音声出力装置として、耳に装着するヘッドホンを例にあげたが、例えば首かけ型のスピーカであってもよく、主に使用するユーザUに対して音声を出力するものであればよい。この首かけ型のスピーカは、首からぶら下げると両肩のあたりにスピーカユニットが位置し、そこから音声が出力される装置である。このような音声出力装置と、情報処理装置や情報処理装置と接続する電子機器との接続は有線であっても無線であってもよい。
[0202]
 また、上述の実施形態においては、デバイス情報とセンシングデータ情報を用いて音鳴り防止制御を行う例をあげたが、これに限定されない。例えば、デバイス情報としての音出力装置の接続の有無にかかわらず、センシングデータ情報のみを用いて周囲の人に係る情報等の周囲状況を判定して音鳴り防止制御をおこなってもよい。
[0203]
 また、上述の実施形態においては、高周波数帯域を予め100Hz以上とし、この数値に固定して処理していたが、周囲状況に応じて高周波数帯域の範囲を可変可能としてもよい。
[0204]
 なお、本技術は以下のような構成もとることができる。
(1) ユーザが把持する、振動出力部を備える入力デバイスの周囲の環境情報に基づいて、上記振動出力部の振動に起因する音を変化させるように上記振動出力部の振動を制御する振動制御部
 を具備する情報処理装置。
(2) 上記(1)に記載の情報処理装置であって、
 上記環境情報は、上記入力デバイスの周囲の人に係る情報である
 情報処理装置。
(3) 上記(2)に記載の情報処理装置であって、
 上記人に係る情報は、上記人の属性情報を含む
 情報処理装置。
(4) 上記(2)又は(3)に記載の情報処理装置であって、
 上記人に係る情報は、上記人の行動情報を含む
 情報処理装置。
(5) 上記(1)から(4)のいずれか1つに記載の情報処理装置であって、
 上記振動制御部は、上記環境情報に基づいて、上記振動出力部の振動を減衰させるように上記振動出力部の振動を制御する
 情報処理装置。
(6) 上記(1)から(5)のいずれか1つに記載の情報処理装置であって、
 上記情報処理装置、又は、上記情報処理装置と接続する電子機器は、音声出力装置が接続可能に構成され、
 上記環境情報は、上記音声出力装置の接続状態の情報を含む
 情報処理装置。
(7) 上記(1)から(6)のいずれか1つに記載の情報処理装置であって、
 上記環境情報は、上記入力デバイス、又は、上記入力デバイスとは異なる装置に搭載されるセンシングデバイスが取得する情報を含む
 情報処理装置。
(8) 上記(7)に記載の情報処理装置であって、
 上記センシングデバイスは、周囲の音を集音する音声取得デバイス、上記入力デバイスの周囲を撮影する画像取得デバイス、位置情報を検出する位置情報取得デバイス、加速度情報を検出する加速度情報取得デバイス、方向情報を検出する方向情報取得デバイスのうち少なくとも1つを含む
 情報処理装置。
(9) 上記(1)から(8)のいずれか1つに記載の情報処理装置であって、
 上記振動制御部は、上記ユーザにより設定された、上記振動出力部の振動に起因する音の可聴レベルに基づいて、上記振動出力部の振動を制御する
 情報処理装置。
(10) (1)から(9)のいずれか1つに記載の情報処理装置であって、
 上記振動制御部は、上記環境情報及び上記入力デバイスに係る情報に基づいて、上記振動出力部の振動を制御する
 情報処理装置。
(11) 上記(10)に記載の情報処理装置であって、
 上記入力デバイスに係る情報は、上記入力デバイスを構成する筐体の固有振動数である
 情報処理装置。
(12) (1)から(11)のいずれか1つに記載の情報処理装置であって、
 上記振動は、第1の周波数帯域と上記第1の周波数帯域よりも高い周波数の第2の周波数帯域とを有し、
 上記振動制御部は、上記環境情報に基づいて、上記第2の周波数帯域成分を一部又は全てカットして上記振動出力部の振動を制御する
 情報処理装置。
(13) 上記(12)に記載の情報処理装置であって、
 上記振動制御部は、ローパスフィルタを用いて上記振動出力部の振動を制御する
 情報処理装置。
(14) ユーザが把持する、振動出力部を備える入力デバイスの周囲の環境情報に基づいて、上記振動出力部の振動に起因する音を変化させるように上記振動出力部の振動を制御する
 情報処理方法。
(15) ユーザが把持する、振動出力部を備える入力デバイスの周囲の環境情報に基づいて、上記振動出力部の振動に起因する音を変化させるように上記振動出力部の振動を制御するステップ
 を含む処理を情報処理装置に実行させるためのプログラムを記録する非一時的情報処理装置可読記録媒体。

符号の説明

[0205]
 2…コントローラ(入力デバイス)
 3…ゲーム機本体(情報処理装置、装置)
 5…ヘッドホン(音出力装置)
 8…カメラ(装置)
 22…アクチュエータ(振動出力部)
 34、74…メモリ(非一時的情報処理装置可読記録媒体)
 60…クラウドサーバ(情報処理装置)
 70…スマートフォン(電子機器、入力デバイス)
 81、722…撮像素子(センシングデバイス、画像取得デバイス)
 82、321、721…マイク(センシングデバイス、音声取得デバイス)
 83、322、723…GPS受信機(センシングデバイス、位置情報取得デバイス)
 312…振動制御部
 724…加速度センサ(センシングデバイス、加速度情報取得デバイス)
 725…地磁気センサ(センシングデバイス、方向情報取得デバイス)
 U…ユーザ

請求の範囲

[請求項1]
 ユーザが把持する、振動出力部を備える入力デバイスの周囲の環境情報に基づいて、前記振動出力部の振動に起因する音を変化させるように前記振動出力部の振動を制御する振動制御部
 を具備する情報処理装置。
[請求項2]
 請求項1に記載の情報処理装置であって、
 前記環境情報は、前記入力デバイスの周囲の人に係る情報である
 情報処理装置。
[請求項3]
 請求項2に記載の情報処理装置であって、
 前記人に係る情報は、前記人の属性情報を含む
 情報処理装置。
[請求項4]
 請求項3に記載の情報処理装置であって、
 前記人に係る情報は、前記人の行動情報を含む
 情報処理装置。
[請求項5]
 請求項2に記載の情報処理装置であって、
 前記振動制御部は、前記環境情報に基づいて、前記振動出力部の振動を減衰させるように前記振動出力部の振動を制御する
 情報処理装置。
[請求項6]
 請求項5に記載の情報処理装置であって、
 前記情報処理装置、又は、前記情報処理装置と接続する電子機器は、音声出力装置が接続可能に構成され、
 前記環境情報は、前記音声出力装置の接続状態の情報を含む
 情報処理装置。
[請求項7]
 請求項6に記載の情報処理装置であって、
 前記環境情報は、前記入力デバイス、又は、前記入力デバイスとは異なる装置に搭載されるセンシングデバイスが取得する情報を含む
 情報処理装置。
[請求項8]
 請求項7に記載の情報処理装置であって、
 前記センシングデバイスは、周囲の音を集音する音声取得デバイス、前記入力デバイスの周囲を撮影する画像取得デバイス、位置情報を検出する位置情報取得デバイス、加速度情報を検出する加速度情報取得デバイス、方向情報を検出する方向情報取得デバイスのうち少なくとも1つを含む
 情報処理装置。
[請求項9]
 請求項8に記載の情報処理装置であって、
 前記振動制御部は、前記ユーザにより設定された、前記振動出力部の振動に起因する音の可聴レベルに基づいて、前記振動出力部の振動を制御する
 情報処理装置。
[請求項10]
 請求項9に記載の情報処理装置であって、
 前記振動制御部は、前記環境情報及び前記入力デバイスに係る情報に基づいて、前記振動出力部の振動を制御する
 情報処理装置。
[請求項11]
 請求項10に記載の情報処理装置であって、
 前記入力デバイスに係る情報は、前記入力デバイスを構成する筐体の固有振動数である
 情報処理装置。
[請求項12]
 請求項11に記載の情報処理装置であって、
 前記振動は、第1の周波数帯域と前記第1の周波数帯域よりも高い周波数の第2の周波数帯域とを有し、
 前記振動制御部は、前記環境情報に基づいて、前記第2の周波数帯域成分を一部又は全てカットして前記振動出力部の振動を制御する
 情報処理装置。
[請求項13]
 請求項12に記載の情報処理装置であって、
 前記振動制御部は、ローパスフィルタを用いて前記振動出力部の振動を制御する
 情報処理装置。
[請求項14]
 ユーザが把持する、振動出力部を備える入力デバイスの周囲の環境情報に基づいて、前記振動出力部の振動に起因する音を変化させるように前記振動出力部の振動を制御する
 情報処理方法。
[請求項15]
 ユーザが把持する、振動出力部を備える入力デバイスの周囲の環境情報に基づいて、前記振動出力部の振動に起因する音を変化させるように前記振動出力部の振動を制御するステップ
 を含む処理を情報処理装置に実行させるためのプログラムを記録する非一時的情報処理装置可読記録媒体。

図面

[ 図 1]

[ 図 2]

[ 図 3]

[ 図 4]

[ 図 5]

[ 図 6]

[ 図 7]

[ 図 8]

[ 図 9]

[ 図 10]

[ 図 11]