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1. WO2020008710 - 学習データ収集装置、学習データ収集システム、及び学習データ収集方法

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明 細 書

発明の名称 学習データ収集装置、学習データ収集システム、及び学習データ収集方法

技術分野

0001  

背景技術

0002   0003   0004  

先行技術文献

特許文献

0005  

発明の概要

発明が解決しようとする課題

0006   0007   0008  

課題を解決するための手段

0009   0010   0011  

発明の効果

0012  

図面の簡単な説明

0013  

発明を実施するための形態

0014   0015   0016   0017   0018   0019   0020   0021   0022   0023   0024   0025   0026   0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041   0042   0043   0044   0045   0046   0047   0048   0049   0050   0051   0052   0053   0054   0055   0056   0057   0058   0059   0060   0061   0062   0063   0064   0065   0066   0067   0068   0069   0070   0071   0072   0073   0074   0075   0076   0077   0078   0079   0080   0081   0082   0083   0084   0085   0086   0087   0088   0089   0090   0091   0092   0093   0094   0095   0096   0097   0098   0099   0100   0101   0102   0103   0104   0105   0106   0107   0108  

産業上の利用可能性

0109  

符号の説明

0110  

請求の範囲

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10   11   12   13   14   15   16   17  

図面

1   2   3   4   5   6   7  

明 細 書

発明の名称 : 学習データ収集装置、学習データ収集システム、及び学習データ収集方法

技術分野

[0001]
 本開示は、画像認識に利用される学習データを収集する学習データ収集装置、学習データ収集システム、及び学習データ収集方法に関する。

背景技術

[0002]
 近年、カメラの撮影画像などから対象物を認識する画像認識の技術が、ディープラーニング(深層学習)などを用いた機械学習により急速に発展している。機械学習を利用した画像認識では、対象物(認識対象)を被写体とする撮影画像のデータを学習データとしてより多く収集し、これを学習器に学習させることで、未知の撮影画像における対象物を学習済モデルで認識する精度を向上させることが可能となる。
[0003]
 そのような学習データの収集において、対象物の画像を含む撮影画像を網羅的に収集するためには、複数の撮影条件(カメラ設定、照明設定、対象物の配置などを含む)を適切に設定して撮影を行うなどの手間の掛かる作業が生じる。
[0004]
 そこで、そのような学習データを簡易に生成するための技術が開発されており、例えば、学習データ生成装置が、被写体に対するカメラの位置に関する情報を少なくとも含む撮影条件を変更しながら、各々の撮影条件下で生成された各物体撮影画像に、撮影時の撮影条件を示す情報を含む撮影環境情報を対応づける撮影処理手段と、各物体撮影画像から、物体が写っている領域である物体領域を抽出する物体領域抽出手段とを備え、物体領域抽出手段は、物体領域の抽出元とされた第1の物体撮影画像とは撮影条件が異なる第2の物体撮影画像を用いて、第1の物体撮影画像から物体領域を抽出するようにした技術が知られている(特許文献1参照)。

先行技術文献

特許文献

[0005]
特許文献1 : 特開2014-178957号公報

発明の概要

発明が解決しようとする課題

[0006]
 ところで、上記のような学習データをより多く収集するための対象物の撮影は、全て適切に実施されるとは限らないため、撮影によって得られた撮影画像の中には、必ずしも学習に適さない不適切な撮影画像(例えば、対象物が適切に撮影されていない)が含まれ得る。そのような不適切な撮影画像が学習データに多く含まれると、学習済モデルによる画像認識の精度を低下させることになる。
[0007]
 しかしながら、上記特許文献1に記載されたような従来技術では、対象物の向きの変化に対応した撮影画像が得られるものの、学習に適さない不適切な撮影画像が含まれ得ることについては考慮されていなかった。
[0008]
 本開示は、このような従来技術の課題を鑑みて案出されたものであり、画像認識に利用される学習データの収集において、学習に適さない不適切な撮影画像の収集を抑制することができる学習データ収集装置、学習データ収集システム、及び学習データ収集方法を提供することを主目的とする。

課題を解決するための手段

[0009]
 本開示の学習データ収集装置は、撮影者が対象物の撮影に用いる撮影装置によって生成された撮影画像を、画像認識に利用される学習データとして収集する学習データ収集装置であって、前記学習データを収集する処理を実行するプロセッサを備え、前記プロセッサは、前記撮影画像を前記撮影装置から取得し、前記撮影画像が前記学習データに適するか否かを判定し、前記学習データに適さないと判定した前記撮影画像について、前記撮影者に再撮影を促すための報知処理を実行することを特徴とする。
[0010]
 本開示の学習データ収集システムは、前記学習データ収集装置および前記撮影装置を備えたことを特徴とする。
[0011]
 本開示の学習データ収集方法は、撮影者が対象物の撮影に用いる撮影装置によって生成された撮影画像を、画像認識に利用される学習データとして収集する学習データ収集装置による学習データ収集方法であって、前記撮影画像を前記撮影装置から取得し、前記撮影画像が前記学習データに適するか否かを判定し、前記学習データに適さないと判定した前記撮影画像を前記撮影装置から取得した場合には、前記撮影者に対し、当該撮影画像について再撮影を促すための報知処理を実行することを特徴とする。

発明の効果

[0012]
 本開示の学習データ収集装置、学習データ収集システム、及び学習データ収集方法によれば、画像認識に利用される学習データの収集において、学習に適さない不適切な撮影画像の収集を抑制することが可能となる。

図面の簡単な説明

[0013]
[図1] 本開示に係る学習データ収集システムの概略構成図
[図2] 撮影装置の構成例を示す説明図
[図3] 学習データ収集装置のハードウェア構成を示す説明図
[図4] 学習データ収集装置による学習データの収集処理の流れを示すフロー図
[図5] 図4中のステップST102における撮影データ登録処理の詳細を示すフロー図
[図6] 図4に示した学習データの収集処理における撮影者に対する表示装置の画面表示の第1の例を示す説明図
[図7] 図4に示した学習データの収集処理における撮影者に対する表示装置の画面表示の第2の例を示す説明図

発明を実施するための形態

[0014]
 上記課題を解決するためになされた第1の発明は、撮影者が対象物の撮影に用いる撮影装置によって生成された撮影画像を、画像認識に利用される学習データとして収集する学習データ収集装置であって、前記学習データを収集する処理を実行するプロセッサを備え、前記プロセッサは、前記撮影画像を前記撮影装置から取得し、前記撮影画像が前記学習データに適するか否かを判定し、前記学習データに適さないと判定した前記撮影画像について、前記撮影者に再撮影を促すための報知処理を実行することを特徴とする。
[0015]
 これによると、画像認識に利用される学習データの収集において、学習データに適さないと判定した撮影画像について撮影者に再撮影を促すため、学習に適さない不適切な撮影画像の収集を抑制することができる。
[0016]
 また、第2の発明は、前記学習データ収集装置に関し、前記プロセッサによる制御に基づき情報を表示する表示装置を更に備え、前記プロセッサは、前記報知処理として、前記撮影者に再撮影を促すための報知画面を前記表示装置に表示することを特徴とする。
[0017]
 これによると、学習データに適さないと判定した撮影画像について、簡易かつ明確に撮影者に再撮影を促すことが可能となる。
[0018]
 また、第3の発明は、前記学習データ収集装置に関し、前記プロセッサは、複数の判定基準を用いて前記各撮影画像が前記学習データに適するか否かを判定し、前記判定に用いられた前記判定基準の種類に応じて、複数の異なる態様の前記報知処理を実行することを特徴とする。
[0019]
 これによると、判定基準の種類に応じて撮影者に再撮影を促すための報知処理を適切に実行することが可能となる。
[0020]
 また、第4の発明は、前記学習データ収集装置に関し、前記プロセッサによる制御に基づきデータを記憶する記憶装置を更に備え、前記報知処理には、前記複数の異なる態様として、前記記憶装置への前記撮影画像に関する前記学習データの記憶が禁止される再撮影指示に関する処理と、前記記憶装置への前記撮影画像に関する前記学習データの記憶が許容される再撮影推奨に関する処理と、が含まれることを特徴とする。
[0021]
 これによると、撮影画像が学習データに適さないと判定された場合でも、その程度(すなわち、どれくらい適さないか)に応じてその学習データの記憶の可否が設定されるため、撮影者による撮影作業(延いては、学習データの収集)が過度に阻害されることを回避できる。
[0022]
 また、第5の発明は、前記学習データ収集装置に関し、前記プロセッサは、前記撮影画像が、複数の対象物を含むと判定した場合、前記対象物が複数の物体であるか透明な部分を含む物体であるかを示す入力を受け付け、前記複数の物体である旨の入力を受け付けた場合、前記再撮影指示に関する処理を行い、前記透明な部分を含む物体である旨の入力を受け付けた場合、前記再撮影推奨に関する処理を行うことを特徴とする。
[0023]
 これによると、複数の物体が検知された場合であっても、当該検知結果が透明な部分を含むことに起因するか否かに応じて学習データの記憶の可否を設定することができる。したがって、撮影者による撮影作業(延いては、学習データの収集)が過度に阻害されることを回避できる。
[0024]
 また、第6の発明は、前記学習データ収集装置に関し、前記プロセッサは、前記各撮影画像が前記学習データに適するか否かを判定する前に、前記撮影装置から取得した前記撮影画像を前記学習データとして前記記憶装置に記憶し、前記学習データに適さないと判定した前記撮影画像に関して前記再撮影指示に関する処理を実行する場合には、当該撮影画像の前記学習データとしての登録を解除することを特徴とする。
[0025]
 これによると、学習データの収集処理を過度に阻害することなく、学習に適さない不適切な撮影画像を学習データから除外することが可能となる。
[0026]
 また、第7の発明は、前記学習データ収集装置に関し、前記プロセッサは、前記対象物を互いに異なる向きから同時に撮影した前記撮影画像のセットを前記撮影装置から取得し、前記撮影画像のセットに前記学習データに適さないと判定した少なくとも1つの前記撮影画像が含まれる場合には、前記撮影者に対し、当該撮影画像のセットについて前記再撮影を促すための報知処理を実行することを特徴とする。
[0027]
 これによると、複数のカメラによって対象物を互いに異なる向きから同時に撮影した撮影画像を取得しつつ、学習に適さない不適切な撮影画像の収集を抑制することができる。
[0028]
 また、第8の発明は、前記学習データ収集装置に関し、前記プロセッサは、前記学習データとして登録された前記撮影画像における前記対象物を、予め準備された学習済みモデルを用いて認識した結果を取得し、前記認識結果に基づき、前記対象物と類似する他の異なる物体を学習済みであると判定した場合、当該撮影画像が前記学習データに適さないと判定することを特徴とする。
[0029]
 これによると、撮影画像に含まれる対象物と類似する他の異なる物体を学習済みである場合に、当該撮影画像(すなわち、他の異なる物体と混同され得る形態で対象物が撮影された画像)について撮影者に再撮影を促すため、学習に適さない不適切な撮影画像の収集を抑制することができる。
[0030]
 また、第9の発明は、前記学習データ収集装置および前記撮影装置を備えたことを特徴とする学習データ収集システムである。
[0031]
 これによると、画像認識に利用される学習データの収集において、学習データに適さないと判定した撮影画像について撮影者に再撮影を促すため、学習に適さない不適切な撮影画像の収集を抑制することができる。
[0032]
 また、第10の発明は、撮影者が対象物の撮影に用いる撮影装置によって生成された撮影画像を、画像認識に利用される学習データとして収集する学習データ収集装置による学習データ収集方法であって、前記撮影画像を前記撮影装置から取得し、前記撮影画像が前記学習データに適するか否かを判定し、前記学習データに適さないと判定した前記撮影画像を前記撮影装置から取得した場合には、前記撮影者に対し、当該撮影画像について再撮影を促すための報知処理を実行することを特徴とする。
[0033]
 また、第11の発明は、前記学習データ収集方法に関し、前記報知処理として、前記撮影者に再撮影を促すための報知画面を表示装置に表示することを特徴とする。
[0034]
 また、第12の発明は、前記学習データ収集方法に関し、複数の判定基準を用いて前記各撮影画像が前記学習データに適するか否かを判定し、前記判定に用いられた前記判定基準の種類に応じて、複数の異なる態様の前記報知処理を実行することを特徴とする。
[0035]
 また、第13の発明は、前記学習データ収集方法に関し、前記報知処理には、前記複数の異なる態様として、記憶装置への前記学習データの記憶が禁止される再撮影指示に関する処理と、記憶装置への前記学習データの記憶が許容される再撮影推奨に関する処理と、が含まれることを特徴とする。
[0036]
 また、第14の発明は、前記学習データ収集方法に関し、前記撮影画像が、複数の対象物を含むと判定した場合、前記対象物が複数の物体であるか透明な部分を含む物体であるかを示す入力を受け付け、前記複数の物体である旨の入力を受け付けた場合、前記再撮影指示に関する処理を行い、前記透明な部分を含む物体である旨の入力を受け付けた場合、前記再撮影推奨に関する処理を行うことを特徴とする。
[0037]
 また、第15の発明は、前記学習データ収集方法に関し、前記各撮影画像が前記学習データに適するか否かを判定する前に、前記撮影装置から取得した前記撮影画像を前記学習データとして前記記憶装置に記憶し、前記学習データに適さないと判定した前記撮影画像に関して前記再撮影指示に関する処理を実行する場合には、当該撮影画像の前記学習データとして登録を解除することを特徴とする。
[0038]
 また、第16の発明は、前記学習データ収集方法に関し、前記学習データとして登録された前記撮影画像における前記対象物を、予め準備された学習済みモデルを用いて認識した結果を取得し、前記認識結果に基づき、前記対象物と同一または類似の物体を学習済みであると判定した場合、当該撮影画像が前記学習データに適さないと判定することを特徴とする。
[0039]
 また、第17の発明は、前記学習データ収集方法に関し、予め準備された学習済みモデルを用いて、前記学習データとして登録された前記撮影画像における前記対象物を認識し、当該対象物と類似する他の異なる物体を学習済みであると判定した場合、当該撮影画像が前記学習データに適さないと判定することを特徴とする。
[0040]
 以下、本開示の実施形態について、図面を参照しながら説明する。
[0041]
 図1は、本開示に係る学習データ収集システム1の概略構成図である。
[0042]
 学習データ収集システム1は、撮影者が対象物6(図2参照)の撮影に用いる撮影装置2と、この撮影装置2によって生成された撮影画像を、画像認識に利用される学習データとして収集する処理(以下、「学習データ収集処理」という。)を実行する学習データ収集装置3と、未知の物体を撮影する識別装置4と、を主として備える。
[0043]
 撮影装置2は、対象物6を互いに異なる向きから同時に撮影可能な複数のカメラ5A-5Cを有する。異なる向きカメラを設けている理由は、対象物の外観の特徴を全体的に捉え、識別装置4で対象物の姿勢が変わっても識別を正しく実施できるようにするためである。カメラ5A-5Cは、それぞれ公知の撮影機能を有するビデオカメラであり、対象物6を被写体とする撮影画像(動画または静止画)を生成する。また、撮影装置2は、公知の通信機能を有し、生成した撮影画像を学習データ収集装置3に対して順次送信する。撮影装置2は、公知の通信ケーブルや無線通信により学習データ収集装置3に接続可能であるが、これに限らず、公知の通信ネットワーク(LAN等)を介して学習データ収集装置3に接続されてもよい。
[0044]
 なお、撮影装置2によって撮影される対象物6は、本開示に示すものに限定されず、画像認識の対象となり得る任意の物体である。また、カメラ5A-5Cによって生成される撮影画像としては、画像認識(対象物6の識別)に利用可能な限りにおいて任意の形式を採用することができ、例えば、カメラ5A-5CがRGB-Dセンサを備えることにより、撮影画像としてRGB 画像および距離画像が生成されてもよい。
[0045]
 学習データ収集装置3は、撮影装置2によって生成された撮影画像を順次取得する画像取得部11と、取得した撮影画像が学習データに適するか否かを順次判定する画像判定部12と、画像判定部12により学習データに適さないと判定された撮影画像について、撮影者に再撮影を促すための報知処理を実行する報知処理部13と、撮影者に対して必要な情報を表示する表示部14と、ユーザ(例えば、撮影者)が学習データ収集装置3に対して入力操作を行うための入力部15と、を有する。後に詳述するように、表示部14は、例えば、報知処理部13が実行する報知処理に関し、撮影者に再撮影を促すための情報を表示することができる。
[0046]
 また、学習データ収集装置3は、機械学習による画像認識(未知の物体の識別)に用いられる識別モデル21を記憶する記憶部22と、画像判定部12により学習データに適すると判定された撮影画像に基づき識別モデル21の再学習を実行する識別モデル学習部23と、識別モデル21を利用して撮影画像に含まれる対象物6または識別装置4によって撮影された未知の物体の識別を行う画像識別部24と、を有する。識別モデル21は、予め準備された学習済みモデルであり、学習データ収集装置3により収集された撮影画像を学習データとして利用することにより、未知の物体の識別(画像認識)に関する正解率や精度をより向上させることが可能となる。
[0047]
 識別装置4は、未知の物体を撮影する識別用カメラ(図示せず)を有しており、その識別用カメラによって撮影された未知の物体を被写体とする撮影画像を学習データ収集装置3に送信する。これにより、学習データ収集装置3の画像識別部24では、識別モデル21を利用して、識別装置4からの撮影画像の未知の物体を識別する処理(以下、「物体認識処理」という。)を行うことが可能である。識別用カメラは、上記カメラ5A-5Cと同様の構成とすることができる。
[0048]
 なお、学習データ収集システム1における物体認識処理の機能は、システム1に必須の構成ではなく、再学習した識別モデル21を他のシステムで利用してもよい。その場合、学習データ収集システム1において識別装置4を省略することができる。
[0049]
 図2は、図1に示した撮影装置2の構成例を示す説明図である。
[0050]
 撮影装置2は、床面や机上面等に載置される略平板状のベース部31と、ベース部31の一端側から略鉛直方向に延出する略平板状の第1のアーム部32と、第1のアーム部32の上端からベース部31の他端側に向けて斜め上方に延出する略平板状の第2のアーム部33と、第2のアーム部33の上端からベース部31の他端側に向けて略水平に延出する第3のアーム部34と、を有する。なお、図2では、図示を省略するが、撮影装置2は、内蔵バッテリ(または電源ケーブル)や、学習データ収集装置3との通信を行うための無線通信部(または通信ケーブル)等を備える。
[0051]
 ベース部31は、鉛直方向の軸周りに回転自在に設けられた回転台41を有している。撮影者は、対象物(ここでは、飲料容器)6を回転台41上に配置し、その状態で回転台41を所望の回転角度で回転させることにより、カメラ5A-5Cに対する対象物6の方向(すなわち、カメラ5A-5Cに対する対象物6の配置)を変更することができる。
[0052]
 第3のアーム部34の下面側には、平面視カメラ5Aが配置されている。平面視カメラ5Aの撮影方向は、下方の回転台41に向けられており、対象物6の平面図に概ね相当する撮影画像46を撮影可能である。
[0053]
 また、第2のアーム部33の下面側(内面側)には、斜視カメラ5Bが配置されている。カメラ5Bの撮影方向は、斜め下方の回転台41に向けられており、対象物6の上側からの斜視図に概ね相当する撮影画像47を撮影可能である。
[0054]
 また、第1のアーム部32の内面側(ベース部31の他端側)には、側面視カメラ5Cが配置されている。カメラ5Cの撮影方向は、略水平方向(回転台41の上方)に向けられており、対象物6の側面図に概ね相当する撮影画像48を撮影可能である。
[0055]
 なお、撮影装置2の構成(例えば、カメラの数、撮影方向)は、図2に示したものに限らず種々の変更が可能である。撮影装置2は、少なくとも1つのカメラを有するものであればよい。
[0056]
 図3は、図1に示した学習データ収集装置3のハードウェア構成を示す説明図である。
[0057]
 学習データ収集装置3は、公知のハードウェア構成を有するコンピュータからなり、所定の制御プログラムに基づき、学習データの収集処理(必要に応じて物体認識処理を含む)を統括的に実行するプロセッサ51、このプロセッサ51のワークエリア等として機能する揮発性メモリであるRAM52、プロセッサ51が実行する制御プログラムやデータを格納する不揮発性メモリであるROM53、HDDやフラッシュメモリ等からなる記憶装置54、液晶モニタ等からなる表示装置55、キーボード、マウス、及びタッチパネル等の入力デバイスからなる入力装置56、他の装置との通信を実行する通信モジュール57等を有している。
[0058]
 図1に示した学習データ収集装置における表示部14、入力部15、及び記憶部22の機能は、それぞれ図2に示した表示装置55、入力装置56、及び記憶装置54によって実現可能である。また、学習データ収集装置3における画像取得部11、画像判定部12、報知処理部13、識別モデル学習部23、及び画像識別部24の機能の少なくとも一部は、プロセッサ51が制御プログラムを実行することによって実現可能である。なお、学習データ収集装置3は、必ずしも図3に示した構成に限定される必要はなく、図1に示した学習データ収集装置3の機能の少なくとも一部を他の公知のハードウェアによる処理によって代替してもよい。
[0059]
 図4は、学習データ収集装置3による学習データの収集処理の流れを示すフロー図であり、図5は、図4中のステップST102における撮影データ登録処理の詳細を示すフロー図である。
[0060]
 学習データ収集システム1では、撮影装置2により撮影者が対象物を撮影すると、その撮影画像およびその関連情報(カメラ5A-5Cの撮影条件等)を含む撮影データが撮影装置2から学習データ収集装置3に送信され、学習データ収集装置3は、その撮影データを受信(取得)する(ST101)ここで、撮影者は、回転台41上に所望の態様で対象物6を載置して回転台41の角度を調整した後に、表示装置55に表示される撮影画面61(図6(A)参照)において、撮影ボタン62をクリック(押下)することにより、カメラ5A-5Cによる撮影を実行することができる。
[0061]
 なお、上記ステップST101において、学習データ収集装置3は、カメラ5A-5Cにより同時に撮影された撮影画像のセット(3つの撮影画像)を含む撮影データを取得するが、これに限らず、学習データ収集システム1では、少なくとも1つの撮影画像が得られればよい。
[0062]
 次に、学習データ収集装置3は、取得した撮影データを学習データとして登録する処理(以下、「撮影データ登録処理」という。)を実行する(ST102)。ここで、撮影者は、撮影画面61(図6(A)参照)において、登録ボタン63をクリック(押下)することにより、撮影データ登録処理を実行することができる。
[0063]
 上記ステップST102の撮影データ登録処理では、図5に示すように、まず、学習データ収集装置3は、取得した撮影画像(すなわち、撮影された対象物)に対して撮影者によって入力されたラベルの情報を取得する(ST201)。
[0064]
 続いて、学習データ収集装置3は、公知の手法により、撮影画像における前景画像を対象物の画像領域として抽出する(ST202)。この前景画像は、例えば背景画像との差分によって抽出することができる。
[0065]
 そこで、学習データ収集装置3は、抽出した前景画像から公知の手法により特徴量を抽出する(ST203)。このとき、学習データ収集装置3は、例えば、HOG(Histograms of Oriented Gradients)やSURF (Speeded-Up Robust Features)などの手法や、ディープラーニングを用いた手法に基づき特徴量を抽出することができる。
[0066]
 その後、学習データ収集装置3は、ステップST203において抽出した特徴量に基づき、識別モデル21の再学習を実行する(ST204)。なお、学習データ収集システム1における再学習の機能(識別モデル学習部23)は、システムに必須の構成ではなく、収集した学習データを他のシステムで利用してもよい。
[0067]
 再び図4を参照して、続いて、学習データ収集装置3は、取得した撮影画像が学習データに適するか否かを判定する(ST103)。
[0068]
 このステップST103において、学習データ収集装置3は、撮影画像の適否判定に次に示すような複数の判定基準(1)-(7)を用いることができる。
[0069]
(1)類似物体の存在に関する判定
 学習データ収集装置3では、識別モデル21によって対象物と類似する他の異なる物体(特徴量)が登録されているか否かに基づき、撮影画像が学習データに適するか否かを判定することができる。より詳細には、学習データ収集装置3では、画像識別部24により、撮影画像から特徴が類似する(例えば、認識の確からしさを表すスコアが所定の閾値を超える)物体を検出し、且つその検出された物体が上記ステップST201において撮影者によって入力されたラベルとは異なる場合、撮影画像に含まれる対象物と混同され得る他の異なる物体が識別モデル21に登録されていることになるため、画像判定部12は、その撮影画像(すなわち、他の異なる物体と混同され得る形態で対象物が撮影された画像)を不適切であると判定する。
[0070]
 そこで、学習データ収集装置3は、当該対象物について撮影条件が異なる撮影画像を取得するために、上記報知処理の一態様として撮影者に再撮影を推奨する。後に詳述するように、再撮影推奨に関する処理では、記憶装置54への撮影画像に関する学習データの記憶(ここでは、識別モデル21の再学習)が許容される。これにより、同一の対象物に関し、当該対象物の特徴をより抽出しやすい撮影画像(学習データ)を取得することが可能となる。その結果、識別モデル21による当該対象物と、それに類似する他の異なる物体との識別に関する正解率や精度をより向上させることが可能となる。
[0071]
(2)手の写り込みに関する判定
 学習データ収集装置3では、撮影画像中に人の手(例えば、撮影者の手)が存在するか否かに基づき、撮影画像が学習データに適するか否かを判定することができる。より詳細には、学習データ収集装置3では、公知の手法により、撮影画像中に人の手が存在すると判定した(例えば、人の手の特徴点が抽出された)場合には、学習データとして抽出される対象物の特徴量に手の特徴が含まれてしまう可能性があるため、画像判定部12は、その撮影画像を不適切であると判定する。
[0072]
 そこで、学習データ収集装置3は、人の手を排除した撮影画像を取得するために、撮影者に再撮影を推奨する。これにより、適切な撮影画像を取得することが可能となる。
[0073]
(3)透明な物体に関する判定
 学習データ収集装置3では、撮影画像に少なくとも一部が透明な物体(対象物)が存在するか否かに基づき、撮影画像が学習データに適するか否かを判定することができる。より詳細には、学習データ収集装置3では、公知の手法により、撮影画像に少なくとも一部が透明な物体が存在すると判定した(例えば、対象物の全体の輪郭を抽出できない)場合には、その透明(半透明を含む)な部位が対象物として認識されない(すなわち、背景として認識されてしまう)可能性があるため、画像判定部12は、その撮影画像を不適切であると判定する。
[0074]
 そこで、学習データ収集装置3は、対象物の一部が透明であっても適切な撮影画像を取得するために、撮影者に再撮影を推奨する。これにより、撮影者は、例えば対象物の配置を変更することにより、適切な撮影画像を取得することが可能となる。
[0075]
(4)複数物体の存在に関する判定
 学習データ収集装置3では、撮影画像に複数の物体(対象物)が存在するか否かに基づき、撮影画像が学習データに適するか否かを判定することができる。より詳細には、学習データ収集装置3では、公知の手法により、撮影画像に複数の物体が存在すると判定した(例えば、複数の分離された前景領域が抽出された)場合には、学習データとして抽出される対象物の特徴量に別の物体の特徴が含まれてしまう可能性があるため、画像判定部12は、その撮影画像を不適切であると判定する。なお、上述のような一部が透明な物体(すなわち、互いに離間した複数の不透明な部分を有する物体)である場合にも、撮影画像に複数の物体が存在すると判定され得る。
[0076]
 そこで、学習データ収集装置3は、複数の対象物を撮影することなく適切な撮影画像を取得するために、上記報知処理の一態様として撮影者に再撮影を指示する(すなわち、再撮影指示に関する処理を実行する)。後に詳述するように、再撮影指示に関する処理では、記憶装置54への撮影画像に関する学習データの記憶(ここでは、識別モデル21の再学習)が禁止される。これにより、撮影者は、例えば、撮影対象を1つの対象物とする(対象物以外の物体を撮影領域から取り除く)か、或いは、一部が透明な物体(すなわち、互いに離間した複数の不透明な部分を有する物体)の配置を変更することにより、適切な撮影画像を取得することが可能となる。
[0077]
(5)照明条件(反射)に関する判定
 学習データ収集装置3では、撮影画像に白とび領域(概ね白一色に塗りつぶされた領域)が存在するか否かに基づき、撮影画像が学習データに適するか否かを判定することができる。より詳細には、学習データ収集装置3では、公知の手法により、撮影画像に存在する白とび領域の割合(または面積)が規定の閾値以上であると判定した場合には、対象物のテクスチャから特徴を抽出することが難しくなるため、画像判定部12は、その撮影画像を不適切であると判定する。
[0078]
 そこで、学習データ収集装置3は、白とびの発生を抑制して適切な撮影画像を取得するために、撮影者に再撮影を指示する。これにより、撮影者は、例えば照明の方向(または照明光に対する対象物の配置)を変更することにより、適切な撮影画像を取得することが可能となる。なお、撮影画像における白とび領域の割合(または面積)が予め定めた閾値よりも小さい場合には、再撮影は必須ではないため、学習データ収集装置3は、再撮影を推奨することができる。
[0079]
(6)対象物の大きさ(小物体)に関する判定
 学習データ収集装置3では、撮影画像の対象物が小物体か否かに基づき、撮影画像が学習データに適するか否かを判定することができる。より詳細には、学習データ収集装置3では、公知の手法により、撮影画像に占める対象物の画像領域の割合(または面積)が規定の閾値よりも小さいと判定した場合には、対象物の画像領域から特徴量を抽出することが難しくなるため、画像判定部12は、その撮影画像を不適切であると判定する。
[0080]
 そこで、学習データ収集装置3は、対象物が小さい場合でも適切な撮影画像を取得するために、再撮影を推奨する。これにより、撮影者は、例えば、カメラ5A-5Cのズーム機能の利用や、対象物とカメラ5A-5Cとの距離の変更などにより対象物の画像領域を拡大することにより、適切な撮影画像を取得することが可能となる。
[0081]
(7)低照度に関する判定
 学習データ収集装置3では、撮影画像が低照度において得られたか否かに基づき、或いは、黒つぶれ領域(概ね黒一色に塗りつぶされた領域)が存在するか否かに基づき、撮影画像が学習データに適するか否かを判定することができる。より詳細には、学習データ収集装置3では、公知の手法により、撮影画像全体(または対象物の画像領域)の明度が規定の閾値よりも小さい、或いは、撮影画像に存在する黒つぶれ領域の割合(または面積)が予め定めた閾値以上であると判定した場合には、対象物の画像領域から特徴量を抽出することが難しくなるため、画像判定部12は、その撮影画像を不適切であると判定する。
[0082]
 そこで、学習データ収集装置3は、低照度における撮影を回避して、或いは、黒つぶれの発生を抑制して適切な撮影画像を取得するために、再撮影を推奨する。これにより、撮影者は、例えば、照明の明るさを調整する(例えば、光源を対象物に近づけたり、新たな照明装置を追加したりする)ことにより、適切な撮影画像を取得することが可能となる。
[0083]
 学習データ収集装置3では、上記判定基準(1)-(7)の全てを用いて上記ステップST103を実行する。ただし、これに限らず、学習データ収集装置3では、対象物の種類等に応じて、上記判定基準(1)-(7)のうちの少なくとも1つを選択して用いてもよい。
[0084]
 また、学習データ収集装置3において、複数の判定基準を用いて上記ステップST103を実行した場合の報知処理としては、再撮影の推奨よりも再撮影の指示が優先される。例えば、(1)類似物体の存在に関する判定および(4)複数物体の存在に関する判定に関して共に撮影画像が不適切であると判定された場合には、再撮影を指示する(4)複数物体の存在に関する判定の結果が優先される。
[0085]
 さらに、学習データ収集装置3において、複数の判定基準を用いて上記ステップST103を実行した場合に、再撮影の指示に関する判定結果は存在せずに、再撮影の推奨に関する判定結果が複数存在する場合には、予め設定された優先順位にしたがって、最上位の判定基準による判定の結果が優先される。優先順位は、例えば、(1)類似物体の存在に関する判定、(2)手の写り込みに関する判定、及び(3)透明な物体に関する判定の順に設定することができる。
[0086]
 このように、学習データ収集装置3は、判定基準の種類に応じて撮影者に再撮影を促すための報知処理を適切に実行することができる。また、学習データ収集装置3では、撮影画像が学習データに適さないと判定された場合でも、複数の異なる態様の報知処理(再撮影指示に関する処理、再撮影推奨に関する処理)が実行されるため、その程度(すなわち、どれくらい適さないか)に応じてその学習データの記憶の可否が設定され、撮影者による撮影作業(延いては、学習データの収集)が過度に阻害されることを回避できる。
[0087]
 その後、学習データ収集装置3は、上記ステップST103において撮影画像が学習データに適さないと判定され(ST104:No)、かつ当該撮影画像について再撮影推奨に関する処理を実行すべきであると判定された場合(ST105:Yes)、撮影者に対する報知処理として再撮影指示に関する処理を実行する(ST106)。
[0088]
 その後、学習データ収集装置3は、ステップST102の撮影データ登録処理により学習データとして登録された撮影データの登録を解除する(ST107)。これにより、学習データの収集処理を過度に阻害することなく、学習に適さない不適切な撮影画像を学習データから除外(識別モデル21から対応するデータを削除)することが可能となる。
[0089]
 一方、学習データ収集装置3は、上記ステップST103において撮影画像が学習データに適さないと判定され(ST104:No)、かつ当該撮影画像について再撮影推奨に関する処理を実行すべきででないと判定された場合(ST105:No)、撮影者に対する報知処理として再撮影推奨に関する処理を実行する(ST108)。
[0090]
 学習データの収集処理では、撮影者が対象物の撮影を行うたびに、上述のような一連の処理が繰り返し実行される。また、図6および図7について後述するように、学習データの収集処理では、上記ステップST105、ST106、及びST108等に関し、表示装置55では撮影者に対する画面表示が実行される。
[0091]
 なお、ステップST102の撮影データ登録処理については、ステップST103の前に実行する必要はなく、例えば、ステップST104において撮影画像が学習データに適すると判定された(Yes)後や、ST108の後に実行するようにしてもよい。これらの場合、ST106の時点では学習データはまだ登録されていないため、ST106における学習データの登録解除の処理は省略される。また、ステップST108における処理は、上述のステップST106の場合と同様に、表示装置55に情報を表示する構成には限定されない。
[0092]
 このように、学習データ収集システム1では、画像認識に利用される学習データの収集において、学習データに適さないと判定した撮影画像について撮影者に再撮影を促すため、学習に適さない不適切な撮影画像の収集を抑制することができる。
[0093]
 図6は、図4に示した学習データの収集処理における撮影者に対する表示装置55の画面表示の第1の例を示す説明図である。ここでは、学習データの収集処理において、(3)透明な物体に関する判定または(4)複数物体の存在に関する判定に基づき、撮影画像が学習データに適さないと判定された場合の画面表示例を示している。
[0094]
 上述のように、対象物の撮影開始時(図4中のステップST101参照)には、表示装置55には図6(A)に示す撮影画面61が表示されており、その後、撮影画像が学習データに適さないと判定されると(図4中のステップST104(No)参照)、その撮影画面61から表示が変化し、図4中のステップST105に関し、図6(B)に示すように、対象物の画像から検知された物体に関して撮影者に確認を促す(撮影者の入力を受け付ける)ためのメッセージを含む報知画面71が表示される。この報知画面71には、撮影画像において透明な物体または複数の物体が検知されたために撮影者の確認(透明な物体または複数の物体のいずれかの入力)が必要であることを説明する第1のメッセージ72が表示される。
[0095]
 そこで、撮影者は、対象物が複数配置されていることを確認して第1のメッセージ72における複数物体ボタン73をクリックすると、図4中のステップST106に関し、図6(C)に示すように、報知画面71には、撮影者に対する新たなメッセージ(再撮影の指示)として、発生した事象(ここでは、複数物体を同時に撮影することはできないこと)、及びより適切な状態で(ここでは、配置する物体を1つにして)再撮影を行う必要があることを説明する第2のメッセージ74が表示される。
[0096]
 一方、撮影者が、対象物の少なくとも一部が透明であることを確認してメッセージ72における透明物体ボタン76をクリックすると、図4中のステップST108に関し、図6(D)に示すように、報知画面71には、撮影者に対する新たなメッセージ(再撮影の推奨)として、より適切な状態で(ここでは、対象物の置き方を変えて)再撮影を行うことが好ましいことを説明する第3のメッセージ77が表示される。
[0097]
 前述した通り、画像を基に物体の数を判定する場合、一部が透明な物体が検知されたのか、複数の物体が検知されたのか判定することが難しい。一方、複数の物体が検知された場合は、複数の物体の特徴がひとつの物体の特徴として記憶されてしまうことを避けるために再撮影指示を行わなくてはならず、一部透明な物体の場合まで再撮影指示の処理を行うとユーザの負担が大きくなる。そのため、図6では、複数の物体が検知されているのか、一部透明な物体が検知されているのかの判断を受け付けた上で、どちらの物体であるのかに応じて、一部透明な物体が検知されている場合の再撮影推奨の処理を行うのか、複数の物体が検知されている場合の再撮影指示の処理を行うか否かを切り替える動作を例示している。
[0098]
 なお、図6(B)に示した報知画面71(撮影者に確認を促すためのメッセージ)は、対象物の画像から検知された物体に関して撮影者の確認を必要としない場合には省略することができ、その場合、図6(A)から図6(C)または図6(D)のように表示が変化する。
[0099]
 また、ステップST105、ST106、及びST108等における処理は、上述のように表示装置55に所定の情報を含む画面を表示する構成に限らず、例えば、撮影装置2や学習データ収集装置3に設けたスピーカからの音声出力により再撮影が必要であることを撮影者に知らせることも可能である。或いは、撮影装置2や学習データ収集装置3に設けた警告ランプの動作状態(点灯、点滅など)によって、再撮影が必要であることを撮影者に知らせてもよい。
[0100]
 図7は、図4に示した学習データの収集処理における撮影者に対する表示装置55の画面表示の第2の例を示す説明図である。ここでは、学習データの収集処理において、(1)類似物体の存在に関する判定、(5)照明条件に関する判定、及び(7)低照度に関する判定に基づき、それぞれ撮影画像が学習データに適さないと判定された場合の画面表示例を示している。
[0101]
 図6の場合と同様に、対象物の撮影開始時には、表示装置55には図7(A)に示す撮影画面61が表示されており、その後、撮影画像が学習データに適さないと判定されると、その撮影画面61から表示が変化し、図7(B)-図7(D)のいずれかに示すように、撮影者に再撮影を促すためのメッセージを含む報知画面81が表示される。
[0102]
 図6(B)では、上述の(1)類似物体の存在に関する判定に基づき、撮影画像が学習データに適さないと判定された場合の画面表示例を示しており、報知画面81には、撮影者に再撮影を促すためのメッセージ(再撮影の推奨)として、発生した事象(ここでは、対象物と類似する他の異なる物体が存在する(すなわち、他の異なる物体を学習済みである)こと)、及びより適切な状態で(例えば、対象物の配置を変えた後に)同じ対象物の再撮影を行うことが好ましいことを説明する第4のメッセージ82が表示される。
[0103]
 また、図6(C)では、上述の(5)照明条件に関する判定に基づき、撮影画像が学習データに適さないと判定された(ここでは、撮影画像における白とび領域の割合(または面積)が予め定めた閾値よりも小さい)場合の画面表示例を示しており、報知画面81には、撮影者に再撮影を促すためのメッセージ(再撮影の推奨)として、発生した事象(ここでは、撮影画像中の物体に白とびしている部分が存在すること)、及びより適切な状態で(ここでは、照明条件を変えて)対象物の再撮影を行うことが好ましいことを説明する第5のメッセージ83が表示される。
[0104]
 なお、図6(C)関し、上述の(5)照明条件に関する判定において、撮影画像における白とび領域の割合(または面積)が予め定めた閾値よりも大きい場合には、報知画面81には、撮影者に再撮影を促すためのメッセージ(再撮影の指示)として、対象物の再撮影を必要があることを説明するメッセージが表示される。
[0105]
 また、図6(D)では、上述の(7)低照度に関する判定に基づき、撮影画像が学習データに適さないと判定された場合の画面表示例を示しており、報知画面81には、撮影者に再撮影を促すためのメッセージ(再撮影の推奨)として、発生した事象(ここでは、撮影画像の明るさが不十分であること)、及びより適切な状態で(ここでは、照明条件を変えて)対象物の再撮影を行うことが好ましいことを説明する第6のメッセージ84が表示される。
[0106]
 以上、本開示を特定の実施形態に基づいて説明したが、これらの実施形態はあくまでも例示であって、本開示はこれらの実施形態によって限定されるものではない。また、上記実施形態に示した本開示に係る学習データ収集装置、学習データ収集システム、及び学習データ収集方法は、必ずしも全てが必須ではなく、当業者であれば、少なくとも本開示の範囲を逸脱しない限りにおいて適宜取捨選択することが可能である。
[0107]
 上述した実施形態では、撮影装置2は、各カメラ5A-5Cを固定的した向きで備えているが、1つのカメラを可動式にすることで同様の撮影画像を得ることもできる。
[0108]
 上述した実施形態では、各判定において学習データの記憶を許容または禁止のいずれかをそれぞれ対応付けていたが、これに限られるものではない。例えば、学習データの質を重視するのであれば、一律で学習データの記憶を禁止してもよい。ただし、上述した実施形態では、学習結果の改善に寄与しない例では学習データの記憶を禁止し、他の例では学習データの記憶を許容している。例えば、(4)複数物体の存在に関する判定において学習データを記憶してしまうと、物体の組合せの特徴がひとつの物体の特徴として学習されてしまうため、その結果を反映して構築される学習済みモデルでは当該ひとつの物体の認識精度が低下してしまう。また、(5)照明条件(反射)に関する判定における白とび領域の割合(または面積)が規定の閾値を以上である場合は、学習させるべき特徴自体が抽出できないため、この学習データを記憶しても学習結果の向上には貢献できない。

産業上の利用可能性

[0109]
 本開示に係る学習データ収集装置、学習データ収集システム、及び学習データ収集方法は、画像認識に利用される学習データの収集において、学習に適さない不適切な撮影画像の収集を抑制することを可能とし、画像認識に利用される学習データを収集する学習データ収集装置、学習データ収集システム、及び学習データ収集方法などとして有用である。

符号の説明

[0110]
1    :学習データ収集システム
2    :撮影装置
3    :学習データ収集装置
4    :識別装置
5A-5C:カメラ
6    :対象物
11   :画像取得部
12   :画像判定部
13   :報知処理部
21   :識別モデル
22   :記憶部
23   :識別モデル学習部
24   :画像識別部
41   :回転台
46-48:撮影画像
51   :プロセッサ
54   :記憶装置
55   :表示装置
56   :入力装置
57   :通信モジュール
61   :撮影画面
62   :撮影ボタン
63   :登録ボタン
71、81:報知画面
72   :第1のメッセージ
74   :第2のメッセージ
77   :第3のメッセージ
82   :第4のメッセージ
83   :第5のメッセージ
84   :第6のメッセージ

請求の範囲

[請求項1]
 撮影者が対象物の撮影に用いる撮影装置によって生成された撮影画像を、画像認識に利用される学習データとして収集する学習データ収集装置であって、
 前記学習データを収集する処理を実行するプロセッサを備え、
 前記プロセッサは、
 前記撮影画像を前記撮影装置から取得し、
 前記撮影画像が前記学習データに適するか否かを判定し、
 前記学習データに適さないと判定した前記撮影画像について、前記撮影者に再撮影を促すための報知処理を実行することを特徴とする学習データ収集装置。
[請求項2]
 前記プロセッサによる制御に基づき情報を表示する表示装置を更に備え、
 前記プロセッサは、前記報知処理として、前記撮影者に再撮影を促すための報知画面を前記表示装置に表示することを特徴とする請求項1に記載の学習データ収集装置。
[請求項3]
 前記プロセッサは、
 複数の判定基準を用いて前記各撮影画像が前記学習データに適するか否かを判定し、
 前記判定に用いられた前記判定基準の種類に応じて、複数の異なる態様の前記報知処理を実行することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の学習データ収集装置。
[請求項4]
 前記プロセッサによる制御に基づきデータを記憶する記憶装置を更に備え、
 前記報知処理には、前記複数の異なる態様として、前記記憶装置への前記撮影画像に関する前記学習データの記憶が禁止される再撮影指示に関する処理と、前記記憶装置への前記撮影画像に関する前記学習データの記憶が許容される再撮影推奨に関する処理と、が含まれることを特徴とする請求項3に記載の学習データ収集装置。
[請求項5]
 前記プロセッサは、
 前記撮影画像が、複数の対象物を含むと判定した場合、前記対象物が複数の物体であるか透明な部分を含む物体であるかを示す入力を受け付け、
 前記複数の物体である旨の入力を受け付けた場合、前記再撮影指示に関する処理を行い、
 前記透明な部分を含む物体である旨の入力を受け付けた場合、前記再撮影推奨に関する処理を行うことを特徴とする請求項4に記載の学習データ収集装置。
[請求項6]
 前記プロセッサは、
 前記各撮影画像が前記学習データに適するか否かを判定する前に、前記撮影装置から取得した前記撮影画像を前記学習データとして前記記憶装置に記憶し、
 前記学習データに適さないと判定した前記撮影画像に関して前記再撮影指示に関する処理を実行する場合には、当該撮影画像の前記学習データとしての登録を解除することを特徴とする請求項4に記載の学習データ収集装置。
[請求項7]
 前記プロセッサは、
 前記対象物を互いに異なる向きから同時に撮影した前記撮影画像のセットを前記撮影装置から取得し、
 前記撮影画像のセットに前記学習データに適さないと判定した少なくとも1つの前記撮影画像が含まれる場合には、前記撮影者に対し、当該撮影画像のセットについて前記再撮影を促すための報知処理を実行することを特徴とする請求項1から請求項6のいずれかに記載の学習データ収集装置。
[請求項8]
 前記プロセッサは、
 前記学習データとして登録された前記撮影画像における前記対象物を、予め準備された学習済みモデルを用いて認識した結果を取得し、
 前記認識結果に基づき、前記対象物と類似する他の異なる物体を学習済みであると判定した場合、当該撮影画像が前記学習データに適さないと判定することを特徴とする請求項1から請求項7のいずれかに記載の学習データ収集装置。
[請求項9]
 請求項1から請求項8のいずれかに記載の前記学習データ収集装置および前記撮影装置を備えたことを特徴とする学習データ収集システム。
[請求項10]
 撮影者が対象物の撮影に用いる撮影装置によって生成された撮影画像を、画像認識に利用される学習データとして収集する学習データ収集装置による学習データ収集方法であって、
 前記撮影画像を前記撮影装置から取得し、
 前記撮影画像が前記学習データに適するか否かを判定し、
 前記学習データに適さないと判定した前記撮影画像を前記撮影装置から取得した場合には、前記撮影者に対し、当該撮影画像について再撮影を促すための報知処理を実行することを特徴とする学習データ収集方法。
[請求項11]
 前記報知処理として、前記撮影者に再撮影を促すための報知画面を表示装置に表示することを特徴とする請求項10に記載の学習データ収集方法。
[請求項12]
 複数の判定基準を用いて前記各撮影画像が前記学習データに適するか否かを判定し、
 前記判定に用いられた前記判定基準の種類に応じて、複数の異なる態様の前記報知処理を実行することを特徴とする請求項10または請求項11に記載の学習データ収集方法。
[請求項13]
 前記報知処理には、前記複数の異なる態様として、記憶装置への前記学習データの記憶が禁止される再撮影指示に関する処理と、記憶装置への前記学習データの記憶が許容される再撮影推奨に関する処理と、が含まれることを特徴とする請求項12に記載の学習データ収集方法。
[請求項14]
 前記撮影画像が、複数の対象物を含むと判定した場合、前記対象物が複数の物体であるか透明な部分を含む物体であるかを示す入力を受け付け、
 前記複数の物体である旨の入力を受け付けた場合、前記再撮影指示に関する処理を行い、
 前記透明な部分を含む物体である旨の入力を受け付けた場合、前記再撮影推奨に関する処理を行うことを特徴とする請求項13に記載の学習データ収集方法。
[請求項15]
 前記各撮影画像が前記学習データに適するか否かを判定する前に、前記撮影装置から取得した前記撮影画像を前記学習データとして前記記憶装置に記憶し、
 前記学習データに適さないと判定した前記撮影画像に関して前記再撮影指示に関する処理を実行する場合には、当該撮影画像の前記学習データとして登録を解除することを特徴とする請求項14に記載の学習データ収集方法。
[請求項16]
 前記学習データとして登録された前記撮影画像における前記対象物を、予め準備された学習済みモデルを用いて認識した結果を取得し、
 前記認識結果に基づき、前記対象物と同一または類似の物体を学習済みであると判定した場合、当該撮影画像が前記学習データに適さないと判定することを特徴とする請求項10から請求項15のいずれかに記載の学習データ収集方法。
[請求項17]
 予め準備された学習済みモデルを用いて、前記学習データとして登録された前記撮影画像における前記対象物を認識し、当該対象物と類似する他の異なる物体を学習済みであると判定した場合、当該撮影画像が前記学習データに適さないと判定することを特徴とする請求項10から請求項16のいずれかに記載の学習データ収集方法。

図面

[ 図 1]

[ 図 2]

[ 図 3]

[ 図 4]

[ 図 5]

[ 図 6]

[ 図 7]