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1. WO2020008596 - ドアレール清掃装置、ドアレール清掃方法、及びエレベーター

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明 細 書

発明の名称 ドアレール清掃装置、ドアレール清掃方法、及びエレベーター

技術分野

0001  

背景技術

0002  

先行技術文献

特許文献

0003  

発明の概要

発明が解決しようとする課題

0004   0005  

課題を解決するための手段

0006   0007   0008   0009   0010   0011   0012   0013   0014   0015   0016   0017   0018   0019   0020   0021   0022  

発明の効果

0023  

図面の簡単な説明

0024  

発明を実施するための形態

0025   0026   0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041   0042   0043   0044   0045   0046   0047   0048   0049   0050   0051   0052   0053   0054   0055   0056   0057   0058   0059   0060   0061   0062   0063   0064   0065   0066   0067   0068   0069   0070   0071   0072   0073  

符号の説明

0074  

請求の範囲

1   2   3   4   5   6   7   8  

図面

1   2   3   4   5   6   7   8  

明 細 書

発明の名称 : ドアレール清掃装置、ドアレール清掃方法、及びエレベーター

技術分野

[0001]
 本発明は、エレベーターにおいてドアを吊り下げ案内するドアレールを清掃するためのドアレール清掃装置、及びドアレール清掃方法に関する。また、本発明は、エレベーターに関する。

背景技術

[0002]
 特許文献1に記載されているように、エレベーターは、カゴや乗場に設置されるドアを吊り下げ案内するドアレールを備える。詳しくは、ドアは、ハンガに吊り下げられ、ハンガには、ドアレール上を移動するローラが回転自在に取り付けられる。

先行技術文献

特許文献

[0003]
特許文献1 : 国際公開第2006/097997号

発明の概要

発明が解決しようとする課題

[0004]
 ローラのドアレール上の移動に伴って、埃や潤滑油等の異物がドアレール上を端部に移動し易く該端部に溜まり易い。更には、特にカゴに設置されるドアレールの場合、人の手がドアレールの端部に届きにくく、該端部に溜まった異物を除去しにくい。しかし、その端部に溜まった異物を除去できないと、異物がドアの円滑な開閉の妨げになる虞がある。
[0005]
 そこで、本発明の目的は、エレベーターのドアレールの端部に溜まった異物を容易に除去し易いドアレール清掃装置、及びドアレール清掃方法を提供することにある。また、本発明の目的は、ドアレールの端部に溜まった異物を容易に除去し易いエレベーターを提供することにある。

課題を解決するための手段

[0006]
 上記課題を解決するため、本発明に係るドアレール清掃装置は、エレベーターにおいてドアを吊り下げ案内するドアレールを清掃するためのドアレール清掃装置であって、前記ドアが吊り下げられるハンガに固定されるハンガ固定部と、前記ドアレールを清掃する際に前記ドアレールの上面に接触する下面を有して、前記ドアレール上の異物をこそげとるための異物除去部と、を備える。
[0007]
 本発明によれば、異物除去部の下面をドアレールの上面に接触させると共に異物除去部をレール上を摺動するローラよりも先端側に配置した状態でドアレール清掃装置をエレベーターのハンガに固定できる。また、ドアレール清掃装置をそのようにハンガに固定した状態で、ドアを全開状態まで開き方向に移動させたり、全開状態から閉じ方向に移動させることができる。したがって、その動作で、ドアレールの端部に溜まっている異物を異物除去部でこそげとってドアレール外に押し出したり、こそげとった異物を異物除去部にくっつけてドアレールの内側に運ぶことが可能になる。よって、ドアレールの端部に位置する異物を除去し易くなるので、ドアを円滑に移動させることができる。
[0008]
 また、本発明において、前記ドアの全開状態において、前記異物除去部の前記下面の一部が前記ドアレールの前記上面に接触すると共に前記下面の先端が前記ドアレールの一方側先端から外側に突出するように、前記ハンガ固定部を前記ハンガに固定できてもよい。
[0009]
 上記構成によれば、ドアが全開状態になった際に、異物除去部の下面の先端をドアレールの一方側先端から外側に突出させることができる。したがって、ドアレールの端部に溜まっている異物をドアレールの外側に押し出し易くなり、ドアレールを綺麗に清掃できる。
[0010]
 また、本発明において、前記異物除去部が高さ方向の一方側に前記高さ方向に略直交する方向に延在するように設けられ、高さ方向の他方側に位置する部分を有する給油材取付部を含む本体と、先端側が前記本体から前記高さ方向の他方側に突出している状態で前記給油材取付部に取り付けられ、油が含浸可能な材料で構成される給油材と、前記本体を保持する保持部、及び前記ハンガ固定部を有する保持具と、を備え、前記ハンガ固定部が前記ハンガに固定された状態において、前記保持部が前記高さ方向の他方側が下側になっている状態で前記本体を保持する第1状態と、前記保持部が前記高さ方向の一方側が下側になっている状態で前記本体を保持する第2状態とを取り得ることが可能でもよい。
[0011]
 上記構成によれば、第1状態において、給油材取付部に取り付けられた給油材の下側端部をドアレールの上面に接触させることで、給油材に含浸させた油でドアレールの上面を潤滑できる。よって、エレベーターの通常運行時に第1状態にしておくことで、ドアレール清掃装置を通常運行時に給油装置として使用でき、ローラがドアレール上を円滑に回転移動し易い。
[0012]
 また、第2状態において、異物除去部の下面をドアレールの上面に接触させると共に異物除去部をローラよりも先端側に配置できる。したがって、ドアレールの清掃時に、第2状態で、ドアを全開状態に開き方向に移動させたり、全開状態から閉じ方向に移動させることで、ドアレール上の異物の除去動作を実行できる。
[0013]
 更には、エレベーターの通常運行時に第1状態にしておくことで、給油材からの油でドアレールを常時潤滑できるだけでなく、異物除去部をドアレールに接触させない状態で給油材の上側に保有できる。したがって、ドアレールの清掃時にドアレール清掃装置を持参する必要がなく、本体をひっくり返して保持部に保持させるだけでドアレールの清掃を実行できる。よって、ドアレール清掃装置の取り扱いの利便性を優れたものにできる。
[0014]
 また、本発明において、前記給油材取付部は、前記高さ方向の他方側に開口を有する収容凹部であり、前記給油材は、前記収容凹部に収容される収容部と、前記開口から前記高さ方向の他方側に突出する突出部を有し、前記本体は、前記収容凹部の底部を構成する底板部を前記高さ方向の一方側に有し、前記底板部が、前記収容凹部に連通する貫通孔を有してもよい。
[0015]
 上記構成によれば、収容凹部に給油材の収容部を圧入等で収容するだけで本体に給油材を容易かつ確実に取り付けできる。また、給油材の取付時に収容部の外面の大部分を収容凹部の内面で覆うことができるので、給油材に含浸された油の乾燥や揮発を抑制できる。更には、収容凹部の底部を構成する底板部に貫通孔が設けられるので、エレベーターが通常運行を行っていて給油材がドアレールの上面に接触しているときに、スポイト等を用いて潤滑油を上側から貫通孔を介して給油材の収容部に供給できる。よって、ハンガから清掃装置を取り外すことなく、潤滑油を給油材に容易に補充できる。
[0016]
 また、本発明において、前記ハンガに取り付けられるハンガ取付部、及び高さ方向に延在する押圧部を有する押圧構造を更に備え、前記第2状態において前記押圧部が前記給油材取付部に取り付けられた前記給油材を前記高さ方向の一方側に押圧することで前記異物除去部を前記上面に押圧してもよい。
[0017]
 上記構成によれば、第2状態において押圧構造で異物除去部をドアレールの上面に押圧できる。よって、清掃時に異物除去部の下面をドアレールの上面に密着させることができ、ドアレール上の異物を効果的にこそげとることができる。
[0018]
 また、本発明に係るドアレール清掃方法は、本発明のドアレール清掃装置を用いてエレベーターにおいてドアを吊り下げ案内するドアレールを清掃するドアレール清掃方法であって、前記ドアの全開状態において、前記ドアレール清掃装置の前記異物除去部の前記下面の一部が前記ドアレールの上面に接触すると共に前記下面の先端が前記ドアレールの一方側先端から外側に突出するように、前記ハンガ固定部を前記ハンガに固定する固定ステップと、前記固定ステップの後、前記ドアを前記全開状態まで開き方向に移動させる移動ステップと、を含む。
[0019]
 また、本発明に係るエレベーターは、本発明のドアレール清掃装置を備える。
[0020]
 これらの発明によれば、ドアレールの端部に溜まった異物を除去し易い。
[0021]
 また、本発明のエレベーターにおいて、ドアの全開状態において、前記ドアレール清掃装置の前記異物除去部の前記下面の一部がドアレールの上面に接触すると共に前記下面の先端が前記ドアレールの一方側先端から外側に突出してもよい。
[0022]
 上記構成によれば、ドアが全開状態になった際に、異物除去部の下面の先端をドアレールの一方側先端から外側に突出させることができる。したがって、ドアレールの端部に溜まっている異物をドアレール外に押し出し易くなり、ドアレールを綺麗に清掃できる。

発明の効果

[0023]
 本発明に係るドアレール清掃装置、ドアレール清掃方法、及びエレベーターによれば、ドアレールの端部に溜まった異物を容易に除去し易い。

図面の簡単な説明

[0024]
[図1] エレベーターのカゴ扉を乗場側から見たときの模式正面図であり、カゴ扉の一対のドアの動作について説明する図である。
[図2] 通常稼働しているエレベーターにおけるハンガの長手方向外側部分の周辺を示す拡大斜視図である。
[図3] 清掃装置を図2に矢印Aで示す方向から見たときの斜視図である。
[図4] 清掃装置の保持具の斜視図である。
[図5] 図3に示す場合との比較で、保持具が本体を上下逆さまに保持している清掃装置の図3に対応する斜視図である。
[図6] 清掃作業が実行されているエレベーターにおける図2に対応する拡大斜視図である。
[図7] 清掃装置が備えることが可能な押圧構造の側面図である。
[図8] 変形例の保持具の斜視図である。

発明を実施するための形態

[0025]
 以下に、本発明に係る実施の形態について添付図面を参照しながら詳細に説明する。なお、以下において複数の実施形態や変形例などが含まれる場合、それらの特徴部分を適宜に組み合わせて新たな実施形態を構築することは当初から想定されている。また、以下の実施例では、図面において同一構成に同一符号を付し、重複する説明を省略する。また、複数の図面には、模式図が含まれ、異なる図間において、各部材における、縦、横、高さの寸法比は、必ずしも一致しない。
[0026]
 図1は、エレベーター1のカゴ扉2を乗場側から見たときの模式正面図であり、カゴ扉2の一対のドア2a,2bの動作について説明する図である。図1に示すように、カゴ5は、その出入口上部に出入口の幅方向に延在するドアレール6を有する。また、各ドア2a,2bは、ハンガ4a,4bによって吊り下げられ、各ハンガ4a,4bには、ドアレール6上を回転移動するローラ7a,7bが回転自在に取り付けられる。
[0027]
 エレベーター1は、更に、第1及び第2プーリ8a,8bと、無端ベルト9を備える。第1及び第2プーリ8a,8bの夫々は、回転軸がカゴ扉2の法線方向に延在するように幅方向に対向配置され、第1プーリ8aは、モータ10の動力によって回動する。無端ベルト9は、第1及び第2プーリ8a,8bに掛け渡され、モータ10が駆動すれば循環移動する。一方のハンガ4aは、無端ベルト9の循環移動時に上側で幅方向に移動する上側部分9aに固定され、他方のハンガ4bは、上側部分9aよりも下側に位置して無端ベルト9の循環移動時に上側部分9aとは反対側に移動する下側部分9bに固定される。
[0028]
 その結果、モータ10が一方側に回転すれば、各ドア2a,2bが互いに幅方向の反対側に開き方向に移動し、モータ10が他方側に回転すれば、各ドア2a,2bが互いに幅方向の反対側に閉じ方向に移動する。なお、図1に示す例では、循環移動する無端部材が、無端ベルト9であったが、無端部材は、連動ロープ(ループ状の金属製のワイヤー)でもよい。
[0029]
 図2は、通常稼働しているエレベーター1におけるハンガ4bの長手方向外側部分の周辺を示す拡大斜視図である。図2に示すように、エレベーター1は、ハンガ4bに取り付けられるドアレール清掃装置(以下、単に清掃装置という)20を備え、清掃装置20は、保持具30、本体50、及び給油材70を備える。
[0030]
 保持具30は、複数個所で略直交方向に屈曲する金属製の平板で構成され、ボルト11でハンガ4bのレール側面12に固定される。詳しくは、保持具30は、ハンガ固定部の一例としての第1平板部31、第2平板部32、第3平板部33、及び第4平板部34を含み、第1平板部31の裏面は、レール側面12に当接するように配置される。第1平板部31は、厚さ方向に貫通する凹部又は貫通孔を有する。ボルト11の軸部をその凹部又は貫通孔を通過させた後、ハンガ4bに締め込むことで、第1平板部31が、ハンガ4bに固定される。
[0031]
 第2平板部32は、第1平板部31におけるローラ7b側とは反対側の端部から略レール側面12の法線方向に延在する。また、第3平板部33は、第2平板部32における第1平板部31側とは反対側の端部から第1平板部31側とは反対側にドアレール6の延在方向に延在する。また、第4平板部34は、第3平板部33における第2平板部32側とは反対側の端部から略上記法線方向にレール側面12側に延在する。
[0032]
 本体50は、例えば、アルミニウムやスチール等の金属や、ABS樹脂やポリカーボネート等の硬い樹脂で構成される。本体50は、第2乃至第4平板部32~34で三方が囲まれた凹部に収容される取付部を有する。取付部は、凹部に取り付けられ、その結果、本体50は保持具30を介してハンガ4bに間接的に取り付けられ、ハンガ4bに対して静止する。
[0033]
 給油材70は、油が含浸可能な素材で構成され、例えば、フェルト、スポンジ、又はブラシ等で構成される。給油材70には、潤滑油が含浸されている。給油材70は、本体50に取り付けられる。上記凹部に対する上記取付部の取付構造、及び本体50に対する給油材70の取付構造については、後で詳しく説明する。
[0034]
 給油材70は、本体50に取り付けられた状態で本体50から下側に突出する突出部71を有し、突出部71の下端部は、ドアレール6の上面に接触する。ハンガ4bの移動に伴って、突出部71がドアレール6の上面をドアレール6の延在方向に摺動することで、ドアレール6の上端部6aが、給油材70に含浸された油で潤滑され、その結果、ローラ7bがドアレール6上を円滑に移動可能になる。
[0035]
 図3は、清掃装置20を図2に矢印Aで示す方向から見たときの斜視図である。図3に示すように、本体50は、直方体等の柱で構成される柱部51と、柱部51の高さ方向一方側に設けられたスクレイパー部52を有する。スクレイパー部52は、異物除去部の一例であり、柱部51の高さ方向に略直交する直交方向に延在する。スクレイパー部52の高さ方向一方側の底面52aは、平面となっており、この底面52aは、清掃装置20の高さ方向に略直交する方向に広がっている。
[0036]
 スクレイパー部52は、ヘラ形状を有し、より詳しくは、上記直交方向の先端側に行くにしたがって厚さが小さくなる尖った刃形状を有している。スクレイパー部52が尖った刃形状を有しているので、スクレイパー部52の底面52aを平面に当接させた状態で、スクレイパー部52をその平面に対して相対移動させることで、その平面上に付着又は堆積している異物をこそげとることができ、その平面を清掃できる。
[0037]
 柱部51は、給油材取付部の一例としての収容凹部73を有する。収容凹部73は、高さ方向に延在し、高さ方向他方側のみに開口する。給油材70は、先端側が収容凹部73から高さ方向他方側に突出している状態で収容凹部73に圧入等で取り付けられる。給油材70は、本体50から離脱可能でもよいが、接着剤等で本体50に固着されてもよい。給油材70は、収容凹部73に収容される収容部77と、収容凹部73の開口75から高さ方向他方側に突出する突出部71を有する。更には、本体50は、収容凹部73の底部を構成する底板部55を高さ方向の一方側に有する。底板部55には、収容凹部73に連通する貫通孔56が設けられる。
[0038]
 次に、保持具30による本体50の保持構造について説明する。図4は、保持具30の斜視図である。図4に示すように、保持具30は、上述の第1乃至第4平板部31~34を備え、第1平板部31には、1以上の凹部35が設けられる。凹部35は、高さ方向の片側に開口すると共に第1平板部31を厚さ方向に貫通する。
[0039]
 保持具30は、更に係止爪36を備える。係止爪36は、第4平板部34の第3平板部33側とは反対側の端部から第2平板部32側に突出する。第1乃至第4平板部31~34と、係止爪36は、同一の高さを有する。再度、図3を参照して、第4平板部34及び係止爪36を、係止爪36を第4平板部34側に変形させるように歪ませて、本体50の側面を、係止爪36と第2平面部32で挟み込んで両側から押圧する。この押圧力で本体50が保持具30に保持される。第2乃至第4平板部32~34及び係止爪36は、本体50を保持する保持部を構成する。
[0040]
 図3に示すように、保持具30は、複数の屈曲部を有する帯状の金属材で構成され、本体50は、高さ方向に延在する柱部51を有する。係る構造により、図5に示すように、図3との比較において柱部51の高さ方向を逆にした状態で本体50を保持具30に保持することが可能になる。
[0041]
 そして、図6に示すように、この状態で、ボルト11の軸部を、保持具30の凹部35に挿通した後、ハンガ4bに締め込むことで、スクレイパー部52の底面52aをドアレール6の上面6bに当接させた状態で、清掃装置20を、ハンガ4bに固定できる。
[0042]
 図2に示すように、保持具30は、ハンガ4bに固定された状態において、保持部が高さ方向の他方側が下側になっている状態(給油材70が下側になっている状態)の本体50を保持する第1状態を取り得る。また、図6に示すように、保持具30は、保持部が高さ方向の一方側が下側になっている状態(スクレイパー部52が下側になっている状態)の本体50を保持する第2状態を取り得る。
[0043]
 上述のように、第1状態で、ドア2a,2bを動かすことで、給油材70を、ドアレール6の上面6bに対してドアレール6の延在方向に摺動させることができ、ドアレール6の上端部6aを給油材70に含浸された油で潤滑することができる。また、第2状態で、ドア2a,2bを動かすことで、ドアレール6の上面6bに付着した異物をスクレイパー部52でこそげとることができ、ドアレール6の上面6bを清掃できる。
[0044]
 ハンガ4bは、清掃装置20を取り付けるための取付孔を有する。ボルト11は凹部35を介してその取付孔に締め込まれ、その結果、清掃装置20がハンガ4bの所定位置に固定される。エレベーター1は、清掃装置20がハンガ4bの所定位置に固定された状態でドア2a,2bが全開状態になったとき、スクレイパー部52の先端が、ドアレール6の先端よりも外側に位置するようになっている。図1に示すように、エレベーター1では、他の清掃装置20が、ハンガ4aにおけるローラ7aの外側に取り付けられている。
[0045]
 以上、清掃装置20は、エレベーター1においてドア2a,2bを吊り下げ案内するドアレール6を清掃するために用いられる。また、清掃装置20は、ドア2a,2bが吊り下げられるハンガ4a,4bに固定される第1平板部(ハンガ固定部)31と、ドアレール6を清掃する際にドアレール6の上面6bに接触する底面(下面)52aを有して、ドアレール6上の異物をこそげとるためのスクレイパー部(異物除去部)52を備える。
[0046]
 したがって、スクレイパー部52の底面52aをドアレール6の上面6bに接触させると共にスクレイパー部52をドアレール6上を摺動するローラ7a,7bよりも先端側に配置した状態で清掃装置20をエレベーター1のハンガ4a,4bに固定できる。また、清掃装置20をそのようにハンガ4a,4bに固定した状態で、ドア2a,2bを全開状態まで開き方向に移動させたり、全開状態から閉じ方向に移動させることができる。したがって、その動作で、ドアレール6の端部に溜まっている異物をスクレイパー部52でこそげとってドアレール6外に押し出したり、こそげとった異物をスクレイパー部52にくっつけてドアレール6の内側に運ぶことが可能になる。よって、従来の清掃作業では手が届きにくくて除去しにくかったドアレール6の端部に位置する異物を除去し易くなるので、ドア2a,2bを円滑に移動させることができる。
[0047]
 また、ドア2a,2bの全開状態において、スクレイパー部52の底面52aの一部がドアレール6の上面6bに接触すると共に底面52aの先端がドアレール6の一方側先端から外側に突出するように、第1平板部31をハンガ4a,4bに固定できてもよい。
[0048]
 上記構成によれば、ドア2a,2bが全開状態になった際に、スクレイパー部52の底面52aの先端をドアレール6の一方側先端から外側に突出させることができる。したがって、ドアレール6の端部に溜まっている異物をドアレール6の外側に押し出し易くなり、ドアレール6を綺麗に清掃できる。
[0049]
 また、清掃装置20は、スクレイパー部52が高さ方向の一方側に高さ方向に略直交する方向に延在するように設けられる本体50を備えてもよく、本体50は、高さ方向の他方側に位置する部分を有する収容凹部(給油材取付部)73を含んでもよい。また、清掃装置20は、先端側が本体50から高さ方向の他方側に突出している状態で収容凹部73に取り付けられ、油が含浸可能な材料で構成される給油材70と、本体50を保持する保持部、及び第1平板部31を有する保持具30を備えてもよい。また、清掃装置20は、第1平板部31がハンガ4a,4bに固定された状態において、保持部が高さ方向の他方側(給油材70側)が下側になっている状態で本体50を保持する第1状態と、保持部が高さ方向の一方側(スクレイパー部52側)が下側になっている状態で本体50を保持する第2状態とを取り得ることが可能でもよい。
[0050]
 上記構成によれば、第1状態において、収容凹部73に取り付けられた給油材70の下側端部をドアレール6の上面6bに接触させることで、給油材70に含浸させた油でドアレール6の上面6bを潤滑できる。よって、エレベーター1の通常運行時に第1状態にしておくことで、清掃装置20を通常運行時に給油装置として使用でき、ローラ7a,7bがドアレール6上を円滑に回転移動し易い。
[0051]
 また、第2状態において、スクレイパー部52の底面52aをドアレール6の上面6bに接触させると共にスクレイパー部52をローラ7a,7bよりも先端側に配置できる。したがって、ドアレール6の清掃時に、第2状態で、ドア2a,2bを全開状態に開き方向に移動させたり、全開状態から閉じ方向に移動させることで、ドアレール6上の異物の除去動作を実行できる。
[0052]
 更には、エレベーター1の通常運行時に第1状態にしておくことで、給油材70からの油でドアレール6を常時潤滑できるだけでなく、スクレイパー部52をドアレール6に接触させない状態で給油材70の上側に保有できる。したがって、ドアレール6の清掃時に清掃装置20を持参する必要がなく、本体50をひっくり返して保持具30の保持部に保持させるだけでドアレール6の清掃を実行できる。よって、清掃装置20の取り扱いの利便性を優れたものにできる。
[0053]
 また、給油材取付部は、高さ方向の他方側に開口75を有する収容凹部73でもよい。また、給油材70は、収容凹部73に収容される収容部77と、開口75から高さ方向の他方側に突出する突出部71を有してもよい。また、本体50は、収容凹部73の底部を構成する底板部55を高さ方向の一方側に有してもよい。そして、底板部55が、収容凹部73に連通する貫通孔56を有してもよい。
[0054]
 上記構成によれば、収容凹部73に給油材70の収容部77を圧入等で収容するだけで本体50に給油材70を容易かつ確実に取り付けできる。また、給油材70の取付時に収容部77の外面の大部分を収容凹部73の内面で覆うことができるので、給油材70に含浸された油の乾燥や揮発を抑制できる。更には、収容凹部73の底部を構成する底板部55に貫通孔56が設けられるので、エレベーター1が通常運行を行っていて給油材70がドアレール6の上面6bに接触しているときに、スポイト等を用いて潤滑油を上側から貫通孔56を介して給油材70の収容部77に供給できる。よって、ハンガ4a,4bから清掃装置20を取り外すことなく、潤滑油を給油材70に容易に補充できる。
[0055]
 また、本開示に係るドアレール清掃方法は、本開示の清掃装置20を用いてエレベーター1においてドア2a,2bを吊り下げ案内するドアレール6を清掃する清掃方法である。また、そのドアレール清掃方法は、ドア2a,2bの全開状態において、清掃装置20のスクレイパー部52の底面52aの一部がドアレール6の上面6bに接触すると共に底面52aの先端がドアレール6の一方側先端から外側に突出するように、第1平板部(ハンガ固定部)31をハンガ4a,4bに固定する固定ステップと、固定ステップの後、ドア2a,2bを全開状態まで開き方向に移動させる移動ステップを含む。なお、移動ステップでは、ドア2a,2bを、最低、1往復移動させるのが好ましく、2往復以上移動させるのがより好ましい。また、移動ステップで、ドア2a,2bを5往復以上移動させると、ドアレール6の上面6bに固着している異物でも除去し易い。
[0056]
 また、本開示のエレベーター1は、本開示の清掃装置20を備えていればよい。しかし、エレベーター1は、ドア2a,2bの全開状態において、清掃装置20のスクレイパー部52の底面52aの一部がドアレール6の上面6bに接触すると共に底面52aの先端がドアレール6の一方側先端から外側に突出すると好ましい。この場合、ドアレール6の端部に溜まっている異物をドアレール6の外側に押し出し易くなり、ドアレール6を綺麗に清掃できる。
[0057]
 なお、本発明は、上記実施形態およびその変形例に限定されるものではなく、本願の特許請求の範囲に記載された事項およびその均等な範囲において種々の改良や変更が可能である。
[0058]
 例えば、上記実施形態では、第2状態でスクレイパー部52を下側に押圧する構造が存在しなかった。しかし、清掃装置は、第2状態でスクレイパー部52を下側に押圧する構造を有してもよい。詳しくは、清掃装置は、図7に側面図を示す押圧構造80を更に備えてもよく、押圧構造80が、ハンガに取り付けられるハンガ取付部の一例としての平板形状の磁石81を有してもよい。また、押圧構造80が、磁石81が固着された連結部82を介して磁石81に接続される押圧部の一例としてのコイルバネ83を有してよく、磁石81の取付面81aをハンガのドアレール側面に取り付けた際にコイルバネ83が鉛直方向に延在可能でもよい。
[0059]
 そして、図6を参照して、磁石81を、ハンガ4bのレール側面12においてハンガ4bに固定された清掃装置20の給油材70の上側に位置する上側領域12aに取り付けると共に、コイルバネ83で給油材70を下側に押圧してもよい。このようにして、コイルバネ83で給油材70を下側に押圧することで、コイルバネ83で給油材70を介してスクレイパー部52を下側に押圧して、スクレイパー部52の底面52aをドアレール6の上面6bに押圧してもよい。
[0060]
 本構成によれば、第2状態において押圧構造80でスクレイパー部52の底面52aをドアレール6の上面6bに押圧できる。よって、スクレイパー部52の底面52aをドアレール6の上面6bに密着させることができ、ドアレール6上の異物を効果的にこそげとることができる。なお、ハンガ取付部が、磁石81である場合について説明したが、ハンガ取付部は、ボルト等の締結部材と、レール側面においてハンガに固定された清掃装置の給油材の上側に位置するねじ孔を含んでもよい。また、押圧部を、コイルバネ83で構成したが、押圧部は、棒状部で構成してもよく、ハンガ取付部をハンガの所定位置に取り付けた際にその棒状部が鉛直方向に延在してもよい。
[0061]
 また、保持具30も、図4に示す構造でなくてもよい。例えば、図8に示す構造等でもよく、保持具130は、ハンガに取り付ける第1平板部131に略平行な第2平板部132及び第3平板部133を備え、第1平板部131の法線方向から見たとき、第2平板部132及び第3平板部133の全てが、第1平板部131に重なってもよい。
[0062]
 また、保持具130は、第1平板部131と第2平板部132の延在方向の一方側端部同士を連結すると共に上記法線方向に延在する第4平板部134と、第2平板部132と第3平板部133の延在方向の他方側端部同士を連結すると共に上記法線方向に延在する第5平板部135を備えてもよい。
[0063]
 また、保持具130は、第3平板部133の一方側端部から法線方向の第1平板部131側に突出する係止爪136を備えてもよい。そして、第2平板部132、第3平板部133、第5平板部135、及び係止爪136で、清掃装置の本体を保持する保持部を構成してもよい。また、保持具130は、第4平板部134の第3平板部133側に法線方向に突出する突出部137を有してもよく、この突出部137で本体の保持部からの離脱を抑制してもよい。又は、保持具は、図4及び図8に示す構造以外の構造を有してもよい。要は、保持具は、本体を保持する保持部と、ハンガに固定されるハンガ固定部を有する構造であれば、如何なる構造を有してもよい。
[0064]
 また、本体50が、保持具30に係止爪36を用いて保持される場合について説明したが、本体を、保持具にねじ止めすることで保持具に保持させてもよい。
[0065]
 また、保持具30のハンガ固定部が、ボルト11が挿通される1以上の凹部35を含む場合について説明したが、保持具のハンガ固定部は、ボルトが挿通される1以上の貫通孔を含んでもよい。又は、保持具のハンガ固定部は、ボルトが挿通される1以上の凹部と、、ボルトが挿通される1以上の貫通孔を含んでもよい。
[0066]
 また、図5に示すように、本体50の柱部51が、直方体形状を有する場合について説明したが、本体の柱部は、円柱形状や、直方体以外の多角柱の形状でもよく、柱状であればよい。
[0067]
 また、異物除去部を、尖ったスクレイパー部52で構成し、そのスクレイパー部52が柱部51から本体50の高さ方向に略直交する直交方向に延在する場合について説明した。しかし、異物除去部は、清掃装置をハンガに設置した状態でドアレールの先端側が尖っていなくてもよい。また、異物除去部は、本体における異物除去部以外の部分から直交方向に突出しなくてもよい。例えば、柱部の底面をドアレールの上面に当接させてもよく、異物除去部を柱部の底面で構成してもよい。
[0068]
 異物除去部は、ドアレールの上面に当接する下面を有していればよく、その下面がドアレール上の異物をそぎ落とせる硬さを有していればよい。また、異物除去部の下面の硬さは、給油材として使用可能な材質よりも硬くてもよく、全てのゴム材よりも硬くてもよい。異物除去部の下面の硬さは、ロックウエル硬さを判断基準とした場合に、60R(RスケールをRで表す)以上であれば好ましく、80R以上であればより好ましく、100R以上であれば更に好ましく、110R以上であれば最も好ましい。異物除去部の下面は、そのようなロックウエル硬さを有する樹脂材で構成されてもよいが、金属材で構成されると好ましい。
[0069]
 また、本体50が、高さ方向の片側のみが開口する収容凹部73を有し、給油材70を収容凹部73に取り付ける場合について説明した。しかし、上述した保持具が本体を保持している構造と同様の構造で、本体が給油材を保持してもよい。又は、本体は、清掃装置がハンガに固定された状態で略鉛直方向に延在する平板部を有し、給油材がその平板部に接着剤等で固着される構造でもよい。この場合、当該平板部が給油材取付部を構成するが、給油材がむき出しになるので、上述の貫通孔56(図3参照)を本体に設ける必要がない。
[0070]
 また、清掃装置20が、給油材70を取り付け可能な構成を有し、清掃機能に加えて給油機能を有する場合について説明した。しかし、清掃装置が、給油材を取り付ける取付部を有さなくてもよく、清掃装置が、給油機能を有さず、清掃機能のみしか有さなくてもよい。
[0071]
 また、エレベーター1が全開状態において、スクレイパー部52の先端が、ドアレール6の先端よりも外側に突出する場合について説明した。しかし、エレベーターが全開状態において、異物除去部の先端が、ドアレールの先端と同一の位置に存在してもよく、ドアレールの先端よりもドアレールの中央側に位置してもよい。
[0072]
 また、清掃装置20が、カゴ5のハンガ4a,4bに設置される場合について説明した。しかし、清掃装置は、乗場扉を吊り下げるハンガに固定されてもよい。特に、カゴのドアレールと同様に、最下階の乗場扉では、人の手がドアレールの先端部に届きにくい場合が多い。したがって、特にそのような乗場扉を吊り下げるハンガに本開示の清掃装置を固定すると、ドアレールの端部を簡単かつ綺麗に清掃できて好ましい。
[0073]
 また、清掃装置20を、互いに反対方向に移動するドア2a,2bを含む両開き式扉に適用する場合について説明した。しかし、清掃装置は、1以上のドアを備えると共に全てのドアが同一方向に移動する片開き式扉に適用されてもよい。

符号の説明

[0074]
 1 エレベーター、 2a,2b ドア、 4a,4b ハンガ、 6 ドアレール、 6b ドアレールの上面、 20 清掃装置、 30,130 保持具、 31,131 第1平板部(ハンガ固定部)、 50 本体、 52 スクレイパー部(異物除去部)、 52a スクレイパー部の底面(異物除去部の下面)、 55 本体の底板部、 56 貫通孔、 70 給油材、 71 給油材の突出部、 73 収容凹部(給油材取付部)、 75 収容凹部の開口、 77 給油材の収容部、 80 押圧構造、 81 磁石(ハンガ取付部)、 81a 磁石の取付面、 83 コイルバネ(押圧部)。

請求の範囲

[請求項1]
 エレベーターにおいてドアを吊り下げ案内するドアレールを清掃するためのドアレール清掃装置であって、
 前記ドアが吊り下げられるハンガに固定されるハンガ固定部と、
 前記ドアレールを清掃する際に前記ドアレールの上面に接触する下面を有して、前記ドアレール上の異物をこそげとるための異物除去部と、
を備える、ドアレール清掃装置。
[請求項2]
 前記ドアの全開状態において、前記異物除去部の前記下面の一部が前記ドアレールの前記上面に接触すると共に前記下面の先端が前記ドアレールの一方側先端から外側に突出するように、前記ハンガ固定部を前記ハンガに固定できる、請求項1に記載のドアレール清掃装置。
[請求項3]
 前記異物除去部が高さ方向の一方側に前記高さ方向に略直交する方向に延在するように設けられ、高さ方向の他方側に位置する部分を有する給油材取付部を含む本体と、
 先端側が前記本体から前記高さ方向の他方側に突出している状態で前記給油材取付部に取り付けられ、油が含浸可能な材料で構成される給油材と、
 前記本体を保持する保持部、及び前記ハンガ固定部を有する保持具と、を備え、
 前記ハンガ固定部が前記ハンガに固定された状態において、前記保持部が前記高さ方向の他方側が下側になっている状態で前記本体を保持する第1状態と、前記保持部が前記高さ方向の一方側が下側になっている状態で前記本体を保持する第2状態とを取り得ることが可能である、請求項1又は2に記載のドアレール清掃装置。
[請求項4]
 前記給油材取付部は、前記高さ方向の他方側に開口を有する収容凹部であり、
 前記給油材は、前記収容凹部に収容される収容部と、前記開口から前記高さ方向の他方側に突出する突出部を有し、
 前記本体は、前記収容凹部の底部を構成する底板部を前記高さ方向の一方側に有し、
 前記底板部が、前記収容凹部に連通する貫通孔を有する、請求項3に記載のドアレール清掃装置。
[請求項5]
 前記ハンガに取り付けられるハンガ取付部、及び高さ方向に延在する押圧部を有する押圧構造を更に備え、
 前記第2状態において前記押圧部が前記給油材取付部に取り付けられた前記給油材を前記高さ方向の一方側に押圧することで前記異物除去部を前記上面に押圧する、請求項3又は4に記載のドアレール清掃装置。
[請求項6]
 請求項1乃至5のいずれか1つに記載のドアレール清掃装置を用いてエレベーターにおいてドアを吊り下げ案内するドアレールを清掃するドアレール清掃方法であって、
 前記ドアの全開状態において、前記ドアレール清掃装置の前記異物除去部の前記下面の一部が前記ドアレールの上面に接触すると共に前記下面の先端が前記ドアレールの一方側先端から外側に突出するように、前記ハンガ固定部を前記ハンガに固定する固定ステップと、
 前記固定ステップの後、前記ドアを前記全開状態まで開き方向に移動させる移動ステップと、を含む、ドアレール清掃方法。
[請求項7]
 請求項1乃至5のいずれか1つに記載のドアレール清掃装置を備える、エレベーター。
[請求項8]
 ドアの全開状態において、前記ドアレール清掃装置の前記異物除去部の前記下面の一部がドアレールの上面に接触すると共に前記下面の先端が前記ドアレールの一方側先端から外側に突出する、請求項7に記載のエレベーター。

図面

[ 図 1]

[ 図 2]

[ 図 3]

[ 図 4]

[ 図 5]

[ 図 6]

[ 図 7]

[ 図 8]