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1. WO2020003472 - 両面粘着テープ巻回体

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明 細 書

発明の名称 両面粘着テープ巻回体

技術分野

0001  

背景技術

0002   0003   0004   0005  

先行技術文献

特許文献

0006  

発明の概要

発明が解決しようとする課題

0007  

課題を解決するための手段

0008   0009   0010   0011  

発明の効果

0012  

図面の簡単な説明

0013  

発明を実施するための形態

0014   0015   0016   0017   0018   0019   0020   0021   0022   0023   0024   0025   0026   0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041   0042   0043   0044   0045   0046   0047   0048   0049   0050   0051   0052   0053   0054   0055   0056   0057   0058   0059   0060   0061   0062   0063   0064   0065   0066   0067   0068   0069   0070   0071   0072   0073   0074   0075   0076   0077   0078   0079   0080   0081   0082   0083   0084   0085   0086   0087   0088  

産業上の利用可能性

0089  

符号の説明

0090  

請求の範囲

1   2   3   4  

図面

1   2   3   4   5   6  

明 細 書

発明の名称 : 両面粘着テープ巻回体

技術分野

[0001]
 本発明は、両面粘着テープ巻回体に関する。

背景技術

[0002]
 従来の両面粘着テープとしては、例えば、支持体と、支持体の両面にそれぞれ支持された第1粘着剤層および第2粘着剤層とを有する両面粘着テープが知られている(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。特許文献1、特許文献2に記載の両面粘着テープは、図6に示すように、未使用状態では、剥離ライナー20ごと巻回されており、その横断面における第1粘着剤層30A、支持体40、第2粘着剤層30B、剥離ライナー20の中で、剥離ライナー20が、巻心50から最も外側に位置している。
[0003]
 このような構成の両面粘着テープを貼着する際には、まず、巻回状態にある両面粘着テープの一部(一端部)を巻き戻し(unwind)、この巻き戻された部分(以下「展開部120」と言う)を貼着対象物301に貼着する。このとき、展開部120は、図6中の右斜め上方から貼着対象物301に対して延びているため、貼着対象物301との距離が比較的大きく(遠く)なる。そして、その距離の程度によっては、展開部120と貼着対象物301との位置合わせを行いづらくなる場合がある。
[0004]
 また、前記貼着対象物301との距離は、巻回状態にある両面粘着テープの直径に比例して大きくなる。そのため、展開部120と貼着対象物301との位置合わせがさらに難しくなる傾向にある。また、巻回されている部分(以下「巻回部110」と言う)が位置合わせの邪魔になる。
[0005]
 また、この位置合わせ時には、巻回部110から貼着対象物301までの距離が長いため、展開部120に張力を付与することとなる。そのため、展開部120は、貼着対象物301に貼着された後に収縮することとなり、その収縮の程度によっては、貼着対象物301から剥がれる場合もある。

先行技術文献

特許文献

[0006]
特許文献1 : 特開2013-040344号公報
特許文献2 : 特開2002-338919号公報

発明の概要

発明が解決しようとする課題

[0007]
 本発明の目的は、両面粘着テープ巻回体を貼着して使用する際の操作性に優れる両面粘着テープ巻回体を提供することにある。

課題を解決するための手段

[0008]
 このような目的は、下記(1)~(4)の本発明により達成される。
 (1) 第1粘着剤層と、支持体と、第2粘着剤層と、剥離ライナーとを有し、これらがこの順で積層された両面粘着テープが巻心に対してロール状に多重巻回された両面粘着テープ巻回体であって、
 前記両面粘着テープの横断面において前記第1粘着剤層が前記両面粘着テープ巻回体の前記巻心に対して最も外側に位置するように、多重巻回されていることを特徴とする両面粘着テープ巻回体。
[0009]
 (2) 前記剥離ライナーの前記第2粘着剤層からの剥離力が、前記剥離ライナーの前記第1粘着剤層からの剥離力よりも大きい上記(1)に記載の両面粘着テープ巻回体。
[0010]
 (3) 前記剥離ライナーの前記第1粘着剤層からの剥離力が10~2000mN/50mmであり、かつ、前記剥離ライナーの前記第2粘着剤層からの剥離力が200~5000mN/50mmである上記(1)または(2)に記載の両面粘着テープ巻回体。
[0011]
 (4) 前記第1粘着剤層のボールタックが2~32である上記(1)ないし(3)のいずれかに記載の両面粘着テープ巻回体。

発明の効果

[0012]
 本発明によれば、両面粘着テープ巻回体を貼着して使用する際の操作性に優れる両面粘着テープ巻回体を提供することができる。

図面の簡単な説明

[0013]
[図1] 図1は、本発明の両面粘着テープ巻回体の使用状態の一例を示す斜視図である。
[図2] 図2は、図1中のA-A線断面図である。
[図3] 図3は、本発明の両面粘着テープ巻回体(未使用状態)を示す縦断面図である。
[図4] 図4は、本発明の両面粘着テープ巻回体を示す横断面図(図3中のB-B線断面図)である。
[図5] 図5は、本発明の両面粘着テープ巻回体を貼着する際の作業状態を示す縦断面図である。
[図6] 図6は、従来の両面粘着テープ巻回体を貼着する際の作業状態を示す縦断面図である。

発明を実施するための形態

[0014]
 以下、本発明の両面粘着テープ巻回体を添付図面に示す好適な実施形態に基づいて詳細に説明する。
[0015]
図1は、本発明の両面粘着テープ巻回体の使用状態の一例を示す斜視図である。図2は、図1中のA-A線断面図である。図3は、本発明の両面粘着テープ巻回体(未使用状態)を示す縦断面図である。図4は、本発明の両面粘着テープ巻回体を示す横断面図(図3中のB-B線断面図)である。図5は、本発明の両面粘着テープ巻回体を貼着する際の作業状態を示す縦断面図である。図6は、従来の両面粘着テープ巻回体を貼着する際の作業状態を示す縦断面図である。なお、以下では、説明の都合上、図1~図5中の上側を「上(または上方)」、下側を「下(または下方)」と言う。また、図3~図6では、両面粘着テープ巻回体の各層の厚さを強調して描いている。また、図3、図5および図6では、巻心の外周部の一部に隙間が生じているが、この隙間は、省略されているのが好ましい。
[0016]
 図1、図2に示すように、本実施形態では、両面粘着テープ巻回体1は、展開した状態で、第1対象物201と第2対象物202との接合に用いられている。なお、この両面粘着テープ巻回体1の使用態様は、一例であり、これに限定されない。
[0017]
 図3に示すように、未使用状態の両面粘着テープ巻回体1は、両面粘着テープである両面粘着テープ1’が巻心5に対してロール状に多重に巻回された巻回状態となっている。この両面粘着テープ巻回体1(両面粘着テープ1’)は、第1粘着剤層3Aと、支持体4と、第2粘着剤層3Bと、剥離ライナー2と、を有し、これらがこの順で積層された積層体で構成されている。そして、未使用状態の両面粘着テープ巻回体1は、両面粘着テープ1’の横断面において第1粘着剤層3Aが両面粘着テープ巻回体1の巻心5(巻回中心O )に対して最も外側に位置するように、多重巻回されている。
[0018]
 このような構成の両面粘着テープ巻回体1は、図5に示すように、巻回状態となっている巻回部11と、巻回部11から展開されて伸ばされた展開部12とに分けられる。両面粘着テープ巻回体1(両面粘着テープ1’)は、適当な長さとなった展開部12の第1粘着剤層3Aを第1対象物201に貼着することができる。その後、展開部12を巻回部11から切断する。そして、展開部12から剥離ライナー2を剥離することができる。これにより、展開部12には、第2粘着剤層3Bが露出する。第2粘着剤層3Bには、第2対象物202を貼着することができる。これにより、第1対象物201と第2対象物202とが接合される。
[0019]
 以下、両面粘着テープ巻回体1(両面粘着テープ1’)を構成する各部(各層)について説明する。
[0020]
 支持体4は、可撓性を有し、長尺な帯状をなす部材で構成されている。この支持体4は、両面粘着テープ1’の芯材としての機能を有するとともに、第1粘着剤層3Aと第2粘着剤層3Bとを支持する支持体としての機能も有している。
[0021]
 支持体4は、例えば、紙、不織布、布、プラスチックフィルム、発泡体で構成されている。これにより、両面粘着テープ1’(展開部12)は、可撓性を有し、よって、対象物(第1対象物201や第2対象物202)の形状に沿わせることができる。
[0022]
 支持体4の厚さt (図4参照)は、特に限定されないが、紙、不織布、布としては、50μm以上350μm以下、プラスチックフィルムとしては、6μm以上250μm以下、発泡体としては100μm以上3000μm以下であることが好ましい。
[0023]
 また、支持体4は、予めロール状の巻き癖がついていてもよい。
 支持体4の一方の面(巻心5と反対側の面)には、その全体にわたって第1粘着剤層3Aが形成され、支持体4の他方の面(巻心5側の面)には、その全体にわたって第2粘着剤層3Bが形成されている。
[0024]
 第1粘着剤層3Aは、第1対象物201に対して貼着される層である。
 第2粘着剤層3Bは、第2対象物202に対して貼着される層である。
[0025]
 第1粘着剤層3Aおよび第2粘着剤層3Bを組成する粘着剤は、アクリル系、ゴム系、シリコーン系、ウレタン系等のいずれでもよいが、粘着性に優れる点でアクリル系が好ましい。アクリル系粘着剤組成物は、アクリル系ポリマー(主剤)、架橋剤およびタッキファイヤー(粘着付与剤)を含んで構成される。
[0026]
(主剤)
 主剤は、粘着性を付与する主モノマーと、凝集力を付与するモノマーとを含んで構成される。
[0027]
 主モノマーとしては、アクリル系モノマーが挙げられる。アクリル系モノマーとしては、例えば、ブチル(メタ)アクリレート、2-エチルへキシル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート等が好ましく、ブチルアクリレート、2-エチルヘキシルアクリレートがより好ましい。
[0028]
 凝集力を付与するモノマーとしては、例えば、それ自体が凝集力を有するモノマー、架橋性を有するモノマーが挙げられる。
[0029]
 それ自体が凝集力を有するモノマーとしては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、酢酸ビニル、スチレン等が挙げられる。
[0030]
 架橋性を有するモノマーとしては、水酸基、カルボキシル基、アミド基等の架橋性官能基を有するモノマーが挙げられる。
[0031]
 水酸基を有するモノマーとしては、例えば、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、3-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
[0032]
 カルボキシル基を有するモノマーとしては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸が挙げられる。
[0033]
 アミド基を有するモノマーとしては、例えば、アクリルアミド、メタクリルアミドが挙げられる。
[0034]
 これらの主剤に凝集力を付与するモノマーは、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。特に、水酸基を有するモノマーとカルボキシル基を有するモノマーとを併用することにより、主剤を好適な凝集力を有するものに調節することができる。
[0035]
(架橋剤)
 架橋剤としては、例えば、イソシアネート系架橋剤、エポキシ系架橋剤、アジリジン系架橋剤、が挙げられる。凝集力を高めて粘着力をより向上させた粘着剤組成物とする観点から、イソシアネート系架橋剤が好ましい。
[0036]
 イソシアネート系架橋剤としては、例えば、トリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート等の多価イソシアネート化合物の、アダクト体、ビウレット体、ヌレート体等が挙げられる。
[0037]
 架橋剤の含有量は、粘着剤組成物に含まれる主剤(アクリル系ポリマー)が有する架橋性官能基の数により適宜調整されるが、主剤の100質量部に対して、0.01~10質量部であることが好ましく、0.03~7質量部であることがより好ましい。
[0038]
(タッキファイヤー)
 タッキファイヤー(粘着付与剤)は、アクリル系ポリマー(主剤)が有する粘着力を補助的に向上させる。
[0039]
 特に、被着体、すなわち、第1対象物201と第2対象物202とがポリエチレンやポリプロピレン等のポリオレフィンを含む場合、ポリオレフィンの極性が比較的低いため、アクリル系ポリマーでは、高い粘着力で接合させることが難しい場合がある。しかしながら、アクリル系ポリマーと共にタッキファイヤーを含有した粘着剤組成物とすることで、このような極性の低い被着体に対しても、良好な粘着力を発現させることができる。
[0040]
 タッキファイヤーとしては、例えば、ロジン系樹脂、テルペン系樹脂、石油由来樹脂、スチレン系樹脂が挙げられる。
[0041]
 ロジン系樹脂としては、例えば、ロジン樹脂、ロジンエステル樹脂、重合ロジンエステル樹脂、酸変性重合ロジンエステル樹脂、ロジン変性フェノール樹脂およびこれらの水素化物等が挙げられる。
[0042]
 テルペン系樹脂としては、例えば、テルペン樹脂、テルペンフェノール樹脂、芳香族変性テルペン樹脂およびこれらの水素化物等が挙げられる。
[0043]
 石油由来樹脂としては、例えば、C5系石油樹脂、C9系石油樹脂、C5-C9共重合系石油樹脂およびこれらの水素化物等が挙げられる。
[0044]
 スチレン系樹脂としては、ポリスチレン樹脂、α-メチルスチレン樹脂およびこれらの水素化物等が挙げられる。
[0045]
 なお、これらのタッキファイヤーは、単独でまたは軟化点や構造が異なる2種以上を組み合わせて用いてもよい。
[0046]
 タッキファイヤーは、軟化点が100℃以上160℃以下のものであることが好ましく、110℃以上130℃以下のものであることがより好ましい。タッキファイヤーの軟化点が前記範囲であることにより、粘着剤組成物の粘着力をより向上させることができる。
[0047]
 なお、本明細書において、タッキファイヤーの「軟化点」は、JISK2207:1996に準拠して測定した値を意味する。
[0048]
 また、2種以上のタッキファイヤーを用いる場合、それら複数のタッキファイヤーの軟化点の加重平均が、前記範囲に属するように、複数のタッキファイヤーの含有量比が調整されることが好ましい。
[0049]
 タッキファイヤーの質量平均分子量(Mw)は、通常20000未満であるが、400~10000が好ましく、500~8000がより好ましい。
[0050]
 タッキファイヤーの含有量は、主剤100質量部に対して20質量部以上60質量部以下であることが好ましく、30質量部以上50質量部以下であることがより好ましい。
[0051]
 タッキファイヤーの含有量が前記下限値未満または前記上限値超では粘着力を向上させる効果が十分ではなくなる。
[0052]
(その他の成分)
 粘着剤組成物は、必要に応じて、上述した成分以外の添加剤を含有してもよい。
[0053]
 添加剤としては、例えば、紫外線吸収剤、酸化防止剤、可塑剤、充填剤、着色剤等が挙げられる。これらの各添加剤は、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
[0054]
 なお、第1粘着剤層3Aと、第2粘着剤層3Bとは、組成が同じであってもよいし、異なっていてもよい。
[0055]
 また、第1粘着剤層3Aの厚さt 3A(図4参照)と、第2粘着剤層3Bの厚さt 3B(図4参照)とは、特に限定されないが、例えば、5μm以上500μm以下であることが好ましく、10μm以上100μm以下であることがより好ましい。また、厚さt 3Aと厚さt 3Bとは、同じであってもよいし、異なっていてもよい。
[0056]
 図3に示すように、剥離ライナー2は、支持体4と同様に、可撓性を有し、長尺な帯状をなす部材で構成されており、両面粘着テープ巻回体1において、第1粘着剤層3Aと第2粘着剤層3Bとが接着してしまうことを防ぐ機能、および第1粘着剤層3A、支持体4および第2粘着剤層3Bを貼着対象物まで搬送する機能を有している。
[0057]
 図5に示すように、剥離ライナー2は、巻回部11では、面21(外側の面)が第2粘着剤層3Bに密着しており(貼着しており)、面21と反対側の面22(内側の面)が第1粘着剤層3Aに密着している(貼着している)。
[0058]
 また、剥離ライナー2は、面21が第2粘着剤層3Bに対して剥離性を有し、面22が第1粘着剤層3Aに対して剥離性を有している。
[0059]
 そして、剥離ライナー2の第2粘着剤層3Bからの剥離力F 3Bは、剥離ライナー2の第1粘着剤層3Aからの剥離力F 3Aよりも大きいのが好ましい(図5参照)。ここで、剥離力F 3Aとは、第1粘着剤層3Aから剥離ライナー2を剥離するときに要する力であり、剥離力F 3Bとは、第2粘着剤層3Bから剥離ライナー2を剥離するときに要する力である。巻回部11において、剥離ライナー2は、第1粘着剤層3Aおよび第2粘着剤層3Bの両方に接しているが、剥離力F 3Bが剥離力F 3Aよりも大きいことにより、剥離ライナー2は、展開部12の展開時に、第2粘着剤層3Bよりも先に、巻回部11の第1粘着剤層3Aから剥離する(図5参照)。その後、展開部12では、剥離ライナー2を第2粘着剤層3Bから剥離させることができる。この第2粘着剤層3Bには、第2対象物202を貼着させることができる。
[0060]
 なお、剥離力F 3Bは、剥離力F 3Aの1.1倍以上500倍以下であるのが好ましく、1.1倍以上10倍以下であるのがより好ましい。
[0061]
 また、剥離力F 3Aは、10~2000mN/50mmであるのが好ましく、10~500mN/50mmであるのがより好ましい。また、剥離力F 3Bは、200~5000mN/50mmであるのが好ましく、200~1000mN/50mmであるのがより好ましい。このような数値範囲により、剥離ライナー2を容易かつ円滑に剥離することができる。
[0062]
 剥離力F 3Aは、JIS Z0237:2009に規定される「低速巻戻し力」に基づいて、試験温度23℃、巻戻し速度300mm/分で測定される。
[0063]
 剥離力F 3Bは、JIS Z0237:2009に規定される「剥離ライナーをテープの粘着面に対して180°に引きはがす試験方法」に基づいて、試験温度23℃、引きはがし速度300mm/分で測定される。
[0064]
 また、第1粘着剤層3Aのボールタックは、2~32であるのが好ましく、10~20であるのがより好ましい。下限値未満では、第1対象物201に対して仮固定することができず、上限値超では、指や手に接着するため作業性に劣る。「ボールタック」とは、JIS Z0237:2009に規定された傾斜式ボールタックに基づいて、傾斜角30度により求められる数値である。
[0065]
 第1粘着剤層3Aの粘着力は、2~50N/25mmであることが好ましく、5~40N/25mmであることがより好ましく、10~30N/25mmであることがさらに好ましい。第1粘着剤層3Aの粘着力が下限値未満である場合、剥離ライナー2の第1粘着剤層3Aからの剥離力F 3Aよりも小さくなってしまうため、第1対象物201に貼着すると同時に巻回部11を転回しながら両面粘着テープ1’を展開する作業性に劣る。また、第1粘着剤層3Aの粘着力が上限値超である場合、第1対象物201への粘着力が高すぎて、位置合わせが困難になる。
[0066]
 第1粘着剤層3Aの粘着力は、JIS Z0237:2009に規定される「テープをステンレス試験板に対して180°に引きはがす試験方法」に基づいて、試験温度23℃、圧着後1分以内、引きはがし速度300mm/分で測定される。
[0067]
 剥離ライナー2としては、特に限定されず、両面粘着テープ(両面粘着テープ1)の剥離ライナーとして用いられている、公知の剥離ライナーを適宜選択して用いることができる。一般的には、剥離ライナー2としては、紙またはプラスチックフィルムの両面に、粘着剤層が剥離する処理がされたものを用いる。
[0068]
 紙としては、上質紙、グラシン紙、クラフト紙等が挙げられる。プラスチックフィルムとしては、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリエチレン等が挙げられる。
[0069]
 剥離処理としては、シリコーン、フッ素、フルオロシリコーン、アルキッド等を塗布すること等が挙げられるが、剥離力を調整しやすい点でシリコーンが好ましい。
[0070]
 剥離ライナー2の第1粘着剤層3Aに接する側の面22よりも、第2粘着剤層3Bに接する側の面21の剥離力が大きくなるように剥離処理をすることが好ましい。シリコーンにより剥離力の大小を調整するには、シリコーンレジンの量を調整する方法等が挙げられる。
[0071]
 剥離ライナー2の厚さt (図4参照)は、特に限定されないが、10μm以上150μm以下であることが好ましく、20μm以上130μm以下であることが好ましい。
[0072]
 巻心5の材質は、紙、塩化ビニル、ポリプロピレン、アクリロニトリル-ブタジエン-スチレン共重合体等が挙げられる。これらの中でも、任意の幅に切断しやすい点で紙が好ましい。
[0073]
 巻心5の内径は、25、30、35、76mm等が挙げられる。これらの中でも、貼着作業性の点で、内径が大きい76mmが好ましい。
[0074]
 両面粘着テープ1の幅は、1mm以上100mm以下であることが好ましい。100mmを超えると、手、指および貼着対象物に接着しやすいなるため、作業性が低下する。
[0075]
 次に、両面粘着テープ巻回体1の製造方法の一例について説明する。
 まず、剥離ライナー2の両面に剥離処理がされた剥離ライナー2を準備する。剥離ライナー2の第2粘着剤層3Bに接する面21は、第1粘着剤層3Aに接する面22より剥離力が大きくなるように剥離処理をする。
[0076]
 剥離ライナー2の面21に、第2粘着剤層3B、支持体4、第1粘着剤層3Aの順に形成する。これにより、両面粘着テープ1’が得られる。
[0077]
 次いで、両面粘着テープ1’を、剥離ライナー2の面22が巻心5に対向するように、その一端側から徐々にロール状に巻回していく。このとき、両面粘着テープ1’の横断面において第1粘着剤層3Aが両面粘着テープ巻回体1の巻回中心O に対して最も外側に位置するように、多重に巻回していく。これにより、両面粘着テープ1’が巻回されてなる両面粘着テープ巻回体1が得られる。
[0078]
 次に、両面粘着テープ巻回体1を貼着する際の貼着作業について、図3、図5を参照しつつ説明する。
[0079]
 前述したように、図3に示す未使用状態の両面粘着テープ巻回体1は、両面粘着テープ1’の横断面において第1粘着剤層3Aが両面粘着テープ巻回体1の巻心5(巻回中心O )に対して最も外側に位置するように、多重巻回されている。以下、この状態を「第1粘着剤層外側配置状態」と言う。
[0080]
 そして、第1粘着剤層外側配置状態の両面粘着テープ巻回体1(巻回部11)に対し、図5に示すように、巻回中心O と反対側の端部に所望の量だけ展開部12を形成させる、すなわち、両面粘着テープ巻回体1を巻き戻す(unwind)。展開部12では、第1粘着剤層3Aが既に下側(外側)に露出しており、この第1粘着剤層3Aを第1対象物201に近づけて、そのまま貼着させることができる。また、その貼着の際、第1粘着剤層3Aを第1対象物201に近づけることができるため、第1対象物201に対する第1粘着剤層3Aの位置合わせも容易に行うことができる。これにより、第1粘着剤層3Aを第1対象物201に正確に貼着することができる。
[0081]
 次いで、巻回部11の巻心5(巻回中心O )付近を手で把持して、巻回部11を、第1対象物201に沿わせるように、展開部12の延在方向と反対方向、すなわち、図5中の右側に向かって回転させていく。これにより、展開部12をさらに長く形成することができる。また、このとき、巻回部11を第1対象物201に、図5中の上側から押し付けつつ、巻回部11を回転させることができる。この押し付けにより、第1対象物201に対する展開部12の固定(圧着)を行なうことができる。
[0082]
 なお、展開部12の長さが過剰となった場合には、巻回部11を前記と反対方向、すなわち、図5中の左側に向かってに回転させることにより、展開部12が巻回部11に巻き付いていき、よって、展開部12の長さを調整することができる。
[0083]
 次いで、展開部12を適当な箇所で切断する。これにより、第1対象物201には、展開部12(両面粘着テープ1’)が貼られる。
[0084]
 次いで、図示は省略するが、展開部12に対して、剥離ライナー2を剥離していく。これにより、展開部12は、第2粘着剤層3Bが上側(外側)に露出した状態となる。
[0085]
 次いで、第2粘着剤層3Bに第2対象物202を貼着する。これにより、第1対象物201と第2対象物202とが接合される。また、第2対象物202を貼着するときには、第2対象物202を第1対象物201に向かって押し付けるのが好ましい。これにより、両面粘着テープ1’を介して、第1対象物201と第2対象物202とが強固に接合される、すなわち、本固定される(本圧着される)。
[0086]
 以上のように、未使用状態の両面粘着テープ巻回体1が第1粘着剤層外側配置状態となっているため、まずは第1粘着剤層3Aを第1対象物201上に位置合わせしつつ、貼り付けて、そのまま巻回部11を前記のように回転させれば、第1対象物201への両面粘着テープ巻回体1の貼着作業を容易かつ迅速に行なうことができる。これにより、両面粘着テープ巻回体1を貼着して使用する際の操作性に優れ、両面粘着テープ巻回体1は、使い勝手がよいものとなっている。
[0087]
 また、両面粘着テープ1’の貼着作業中、当該両面粘着テープ1’に張力が付与されるのをできる限り抑制することができる。これにより、両面粘着テープ1’は、第1対象物201と第2対象物202とを接合した後に収縮するのが抑制または防止される。これにより、両面粘着テープ1’が第1対象物201や第2対象物202から剥がれるのを防止することができ、よって、第1対象物201と第2対象物202との接合状態を長期間維持することができる。
[0088]
 以上、本発明の両面粘着テープ巻回体を図示の実施形態について説明したが、本発明は、これに限定されるものではなく、両面粘着テープ巻回体を構成する各部は、同様の機能を発揮し得る任意の構成のものと置換することができる。また、任意の構成物が付加されていてもよい。

産業上の利用可能性

[0089]
 本発明の両面粘着テープ巻回体は、第1粘着剤層と、支持体と、第2粘着剤層と、剥離ライナーとを有し、これらがこの順で積層された両面粘着テープが巻心に対してロール状に多重巻回された両面粘着テープ巻回体であって、前記両面粘着テープの横断面において前記第1粘着剤層が前記両面粘着テープ巻回体の前記巻心に対して最も外側に位置するように、多重巻回されている。そのため、両面粘着テープ巻回体を貼着して使用する際の操作性に優れる。従って、本発明の両面粘着テープ巻回体は、産業上の利用可能性を有する。

符号の説明

[0090]
 1      両面粘着テープ巻回体
 1’     両面粘着テープ
 11     巻回部
 12     展開部
 2      剥離ライナー
 21     面
 22     面
 3A     第1粘着剤層
 3B     第2粘着剤層
 4      支持体
 5      巻心
 20     剥離ライナー
 30A    第1粘着剤層
 30B    第2粘着剤層
 40     支持体
 50     巻心
 110    巻回部
 120    展開部
 201    第1対象物
 202    第2対象物
 301    貼着対象物
 F 3A    剥離力
 F 3B    剥離力
 O      巻回中心
 t      厚さ
 t 3A    厚さ
 t 3B    厚さ
 t      厚さ

請求の範囲

[請求項1]
 第1粘着剤層と、支持体と、第2粘着剤層と、剥離ライナーとを有し、これらがこの順で積層された両面粘着テープが巻心に対してロール状に多重巻回された両面粘着テープ巻回体であって、
 前記両面粘着テープの横断面において前記第1粘着剤層が前記両面粘着テープ巻回体の前記巻心に対して最も外側に位置するように、多重巻回されていることを特徴とする両面粘着テープ巻回体。
[請求項2]
 前記剥離ライナーの前記第2粘着剤層からの剥離力が、前記剥離ライナーの前記第1粘着剤層からの剥離力よりも大きい請求項1に記載の両面粘着テープ巻回体。
[請求項3]
 前記剥離ライナーの前記第1粘着剤層からの剥離力が10~2000mN/50mmであり、かつ、前記剥離ライナーの前記第2粘着剤層からの剥離力が200~5000mN/50mmである請求項1または2に記載の両面粘着テープ巻回体。
[請求項4]
 前記第1粘着剤層のボールタックが2~32である請求項1ないし3のいずれか1項に記載の両面粘着テープ巻回体。

図面

[ 図 1]

[ 図 2]

[ 図 3]

[ 図 4]

[ 図 5]

[ 図 6]