処理中

しばらくお待ちください...

設定

設定

出願の表示

1. WO2019208469 - コンバイン

Document

明 細 書

発明の名称 コンバイン

技術分野

0001  

背景技術

0002   0003   0004   0005   0006   0007   0008   0009  

先行技術文献

特許文献

0010  

発明の概要

発明が解決しようとする課題

0011   0012   0013   0014   0015   0016   0017   0018  

課題を解決するための手段

0019   0020   0021   0022   0023   0024   0025   0026   0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041   0042   0043   0044   0045   0046   0047   0048   0049   0050   0051   0052   0053   0054   0055   0056   0057   0058   0059   0060   0061   0062   0063   0064   0065   0066   0067   0068   0069   0070   0071   0072   0073   0074   0075   0076   0077   0078   0079   0080   0081   0082   0083   0084   0085   0086   0087   0088   0089   0090   0091   0092   0093   0094   0095   0096  

図面の簡単な説明

0097  

発明を実施するための形態

0098   0099   0100   0101   0102   0103   0104   0105   0106   0107   0108   0109   0110   0111   0112   0113   0114   0115   0116   0117   0118   0119   0120   0121   0122   0123   0124   0125   0126   0127   0128   0129   0130   0131   0132   0133   0134   0135   0136   0137   0138   0139   0140   0141   0142   0143   0144   0145   0146   0147   0148   0149   0150   0151   0152   0153   0154   0155   0156   0157   0158   0159   0160   0161   0162   0163   0164   0165   0166   0167   0168   0169   0170   0171   0172   0173   0174   0175   0176   0177   0178   0179   0180   0181   0182   0183   0184   0185   0186   0187   0188   0189   0190   0191   0192   0193   0194   0195   0196   0197   0198   0199   0200   0201   0202   0203   0204   0205   0206   0207   0208   0209   0210   0211   0212   0213   0214   0215   0216   0217   0218   0219   0220   0221   0222   0223   0224   0225   0226   0227   0228   0229   0230   0231   0232   0233   0234   0235   0236   0237   0238   0239   0240   0241  

符号の説明

0242  

請求の範囲

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10   11   12   13   14   15   16   17   18   19   20   21   22   23   24   25   26   27   28   29   30   31   32   33   34   35  

図面

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10   11   12   13   14   15   16   17   18   19   20   21   22   23   24   25   26   27   28   29   30   31   32   33   34   35   36   37   38   39   40   41   42  

明 細 書

発明の名称 : コンバイン

技術分野

[0001]
 本発明は、コンバインに関する。

背景技術

[0002]
 (1)従来、コンバイン、詳しくは、機体前部に設けられ、圃場の作物を刈り取る刈取部と、前記刈取部によって刈り取られた作物を脱穀処理する脱穀装置と、前記脱穀装置と機体横幅方向に横並び状態で設けられ、前記脱穀装置によって得られた穀粒を貯留する穀粒タンクと、が備えられたコンバインがある。
[0003]
 上記したコンバインにおいて、例えば、特許文献1に示されるように、穀粒タンクよりも前側にエンジンが設けられ、エンジンの排気を排出する排気管が後ろ上がりの状態で、脱穀装置と穀粒タンクとの間の空間を通されているものがある。
[0004]
 (2)従来、刈取部にて刈取られた刈取穀稈の全稈を後方に向けて搬送する穀稈搬送装置が備えられているコンバインがある。
[0005]
 コンバインの穀稈搬送装置は、搬送方向下手側に位置する横向きの駆動軸(下手側回転軸の一例)に備えられた左右の駆動スプロケット(下手側輪体の一例)と、搬送方向上手側に位置する横向きの上手側回転軸に備えられた上手側輪体と、にわたって左右の無端回動チェーン(無端回動体に相当)が巻回され、左右の無端回動チェーンにわたって複数の搬送部材が架設支持されている。そして、駆動軸に刈取穀稈が巻き付くのを防止するために、左右の駆動スプロケットの間において、駆動軸を覆う巻付き防止カバーが備えられている。
[0006]
 そして、巻付き防止カバーは、合成樹脂にて構成され、左右の駆動スプロケットに亘って延びる幅広の内側カバー体と、その内側カバー体における軸芯方向両側箇所にて外挿される幅狭の外側カバー体とを備えている。内側カバー体と外側カバー体は夫々、軸芯方向に沿ってスリットが形成され、径方向外方側から回転軸を囲うように装着可能に設けられ、回転軸の外周側に装着された状態でスリットや内外カバー体同士の隙間等をコーティング材にて塞ぐように構成されていた(例えば、特許文献2参照)。
[0007]
 (3)従来、刈取部にて刈取られた刈取穀稈の全稈を後方に向けて搬送する穀稈搬送装置が備えられているコンバインがある。
[0008]
 コンバインの穀稈搬送装置は、穀稈搬送用の搬送ケースの内部に、搬送方向下手側に位置する横向きの下手側回転軸に備えられた下手側輪体と、搬送方向上手側に位置する横向きの上手側回転軸に備えられた上手側輪体とにわたって一対の無端回動チェーン(無端回動体に相当)が巻回され、無端回動チェーンに複数の搬送部材が備えられている。又、上手側回転軸をその軸芯周りで回転可能に支持する回転軸支持体が搬送ケースの内側に備えられ、回転軸支持体の搬送方向に沿う位置を変更調節可能な位置調節機構が備えられている。
[0009]
 位置調節機構には、搬送ケースの外側に位置して搬送方向に沿って延びる調節用ネジ軸が備えられ、調節用ネジ軸は、一体的に固定された支持ブラケットを介して、搬送方向に長い長孔を通して搬送ケースを挿通する連結ボルトにより回転軸支持体と連結される。調節用ネジ軸に圧縮バネが外挿され、圧縮バネの一端が搬送ケースに固定されたバネ受け部(規制案内部に相当)に受止め支持され、圧縮バネの他端が調節用ネジ軸に螺合されたナットにより受止め支持される構成となっている。そして、バネ受け部に対して支持ブラケットと圧縮バネとが同じ側に設けられる構成となっていた(例えば、特許文献3参照)。

先行技術文献

特許文献

[0010]
特許文献1 : 特開2015-128414号公報
特許文献2 : 特開2015-139384号公報
特許文献3 : 特開2017-35017号公報

発明の概要

発明が解決しようとする課題

[0011]
 (1)背景技術(1)に対応する課題は、以下の通りである。
 上記したコンバインにおいて、排気管が脱穀装置から後方に突出する場合、脱穀装置から後方に排出されて舞い上がるワラ屑が排気管に引っ掛かりやすい。
[0012]
 本発明は、ワラ屑が排気管に引っ掛からないコンバインを提供する。
[0013]
 (2)背景技術(2)に対応する課題は、以下の通りである。
 上記従来構成では、巻付き防止カバーが、左右の駆動スプロケット(下手側輪体)により挟まれた箇所において、煩わしさなく容易に駆動軸の外方側を覆う状態で装着することが可能であるとともに、左右の駆動スプロケットの近くにおいては、変形し難いように剛性を高めることができるようにしたものである。
[0014]
 しかし、上記従来構成では、スリットが形成されているので、巻付き防止カバーの剛性が低くなり、搬送される刈取穀稈により押圧力を受けて、巻付き防止カバーが変形するおそれがあり、スリットの間にワラ屑が挟まりこんで滞留するおそれが大であり、短期間の使用によってワラ屑が堆積して良好な搬送処理が行えなくなる等の不利な面があった。
[0015]
 そこで、穀稈搬送装置において、左右の下手側輪体により挟まれた箇所において、煩わしさなく下手側回転軸の外方側を覆う状態で装着することが可能なものでありながら、長期にわたり良好な搬送処理を行えるようにすることが望まれていた。
[0016]
 (3)背景技術(3)に対応する課題は、以下の通りである。
 上記従来構成では、連結ボルトによる締結を緩めた状態で、調節用ネジ軸に螺合されたナットを回動操作することで、調節用ネジ軸を相対的に搬送方向に移動させることにより、回転軸支持体の搬送方向に沿う位置を変更させて、無端回動チェーンの張り具合を調整することができる。
[0017]
 上記従来構成では、ナットが圧縮バネと支持ブラケットとの間に位置しているので、ナットを回動操作する際には、調節用ネジ軸の径方向外方側から径方向に沿って、工具として、例えば、ナットに適合したスパナを差し込んで操作する必要がある。スパナを用いる場合には、ナットに装着して所定角度だけ回動させたのち、スパナを外して再度、装着して回動させるといった作業を繰り返し行わなければならない。しかも、狭い限られた空間で作業を行う必要があり、調節作業が行い難いものとなっていた。
[0018]
 そこで、上手側回転軸を搬送方向に位置変更させる位置調節作業を容易に行えるようにすることが望まれていた。

課題を解決するための手段

[0019]
 (1)課題(1)に対応する解決手段は、以下の通りである。
 本発明によるコンバインは、機体前部に設けられ、圃場の作物を刈り取る刈取部と、前記刈取部によって刈り取られた作物を脱穀処理する脱穀装置と、前記脱穀装置と機体横幅方向に横並び状態で設けられ、前記脱穀装置によって得られた穀粒を貯留する穀粒タンクと、前記穀粒タンクよりも前側に設けられたエンジンと、前記エンジンの排気を排出する排気管と、が備えられ、前記排気管は、後ろ上がりの状態で、前記脱穀装置と前記穀粒タンクとの間の空間を通されており、前記排気管の排気口は、前記空間のうち前記穀粒タンクの後端部に対応する位置で開口している。
[0020]
 本構成によると、排気管が脱穀装置から後方に突出しないので、脱穀装置から後方に排出されるワラ屑が排気管に引っ掛からない。また、排気口から出たエンジンの排気が穀粒タンクや脱穀装置の後端部付近を通って放熱してからコンバインの外部に出る。
[0021]
 本発明においては、前記排気口が、水平方向よりも上向きに向くように開口しており、前記排気口の上方を覆う上側排気管カバーが備えられていると好適である。
[0022]
 本構成によれば、排気口から排気が上向きに排出されるので、脱穀装置と穀粒タンクとの間の空間内で滞留することなく、上方側から機体外方に放出させ易い。又、上側排気管カバーを設けることで、上向きに開放している排気口から雨水等が侵入することを防止できる。
[0023]
 本発明においては、前記排気管の後端部が後上方向きに傾斜する状態で設けられ、前記上側排気管カバーは前記排気管の後端部の傾斜方向に沿う傾斜状態で配置されていると好適である。
[0024]
 本構成によれば、傾斜する排気管によって排気が上方に向かうように案内され、排気口からそのまま後上方に流動排出される。上側排気管カバーは、傾斜状態で配置されるので、排気の流れを阻害することの無い状態で上方を覆うことができる。
[0025]
 本発明においては、前記空間の上部において、前記排気管の上方に位置する状態、かつ、前後方向に延びる状態で作業台が設けられ、前記上側排気管カバーは、前記作業台と連結されていると好適である。
[0026]
 本構成によれば、作業台の面積が広くなって作業を行いやすいものでありながら、作業台を利用することにより、特別な支持部材を設けることなく上側排気管カバーを支持することができる。
[0027]
 本発明においては、前記上側排気管カバーは、後端部が前記作業台よりも上側に突出するとともに、前記作業台に対して上方に膨出する形状に構成され、前記上側排気管カバーの後端部が前記排気口の後端部よりも後方に延ばされ、前記排気口の吹き出し方向下手側の空間が、前記吹き出し方向に沿って開放された状態となっていると好適である。
[0028]
 本構成によれば、排気管から排出される排気が、作業台に対して上方に膨出している上側排気管カバーの下側を通って作業台の上方へ抜け出るので、排気が作業台の下側に滞留することを防止できる。後端部が排気口の後端部よりも後方に延びている上側排気管カバーによって、雨水等が排気口を通して排気管の内部に侵入することを防止できる。吹き出し方向下手側の空間が開放されているので、吹き出された排気は、邪魔されるものがないので大気への放散が行われ易い。
[0029]
 本発明においては、前記脱穀装置における前記穀粒タンク側の側壁に上下方向に延びる縦向きフレームが備えられ、前記排気管は、前記縦向きフレームから前記穀粒タンク側に突出する状態で前記縦向きフレームに支持されたブラケットに載置支持されていると好適である。
[0030]
 本構成によれば、脱穀装置の側壁に備えられた支持強度の大きい縦向きフレームによって安定的に排気管を支持することができる。
[0031]
 本発明においては、前記穀粒タンクと前記排気管との間に、前記排気管を前記穀粒タンク側から覆う上下向き板状の側部排気管カバーが備えられ、前記排気管を支持する前記ブラケットとは異なる別のブラケットが前記側壁に支持され、前記側部排気管カバーが前記別のブラケットにて支持されていると好適である。
[0032]
 本構成によれば、メンテナンスのために、穀粒タンク側から排気管に作業者が近づいても、側部排気管カバーによって覆われるので、排気管が露出することがなく、作業が行い易いものになる。そして、側部排気管カバーが排気管を支持するブラケットとは異なる別のブラケットにて支持されるので、エンジンの振動に起因して発生する排気管の振動が側部排気管カバーに伝達さることを回避し易い。その結果、側部排気管カバーが微振動により騒音を発生したり、ボルト連結が緩む等の不利を回避できる。
[0033]
 本発明においては、前記排気管は、前記エンジンの排気を導入する導入口を有する第一排気管部と、前記第一排気管部の後部に接続され且つ後端に前記排気口を有する第二排気管部とを備え、前記第一排気管部は、前部側に位置して後上がりの傾斜姿勢で延びる第一傾斜部と、後部側に位置して水平姿勢で延びる第一水平部と、前記第一傾斜部と前記第一水平部とを一連に連なる状態で繋ぐ第一屈曲部とを備え、前記第二排気管部は、前部側に位置して水平姿勢で延びる第二水平部と、後部側に位置して後上がりの傾斜姿勢で延びる第二傾斜部と、前記第二水平部と前記第二傾斜部とを一連に連なる状態で繋ぐ第二屈曲部とを備え、前記第一排気管部及び前記第二排気管部は、二重管部分を有すると好適である。
[0034]
 本構成によれば、エンジンの排気は、第一傾斜部によって後上方に案内されたのち、第一水平部と第二水平部とにより水平方向に案内され、後端側において第二傾斜部により後上方に案内されて外方に排出される。そして、第一排気管部及び第二排気管部は、二重管部分を有するので、高温の排気の熱が二重管部分の断熱作用によって、空間外への放熱を抑制できる。
[0035]
 本発明においては、前記第一排気管部は、前記第一傾斜部が一重管であり、かつ、前記第一屈曲部及び前記第一水平部が二重管であり、前記第二排気管部は、前記第二水平部、前記第二屈曲部及び前記第二傾斜部の全てが二重管であると好適である。
[0036]
 本構成によれば、第一傾斜部は、後上がりの傾斜姿勢で延びるので、例えば、熱の影響を受けやすいワラ屑等の塵埃が上方に飛散しても、堆積することなく流下案内され易い。
そこで、ワラ屑等の堆積による不利を回避しながらも、構成の簡素な一重管を用いて低コスト化が図れる。第一傾斜部を除く他の部分は二重管にすることで、高温の排気の熱が外周側に伝わることを回避して、熱による不具合の発生を回避できる。
[0037]
 本発明においては、前記排気管は、前記エンジンの排気を導入する導入口を有する第一排気管部、前記第一排気管部の後部に接続される第二排気管部、前記第二排気管部の後部に接続され、前記排気口を有する第三排気管部を備え、前記第一排気管部と前記第二排気管部との間、及び、前記第二排気管部と前記第三排気管部との間のそれぞれに、前記排気管の外部から内部に空気を流入させる隙間が形成されていると好適である。
[0038]
 本構成によれば、第一排気管部と第二排気管部との間、第二排気管部と第三排気管部との間のそれぞれにおいて、排気管の外部から流入する空気によって排気が冷却されるので、排気がより温度低下した状態でコンバインの外部に排出される。
[0039]
 本発明においては、前記第一排気管部の前部及び後部は、前記脱穀装置に支持されており、前記第二排気管部の前部及び後部は、前記脱穀装置に支持されており、前記第三排気管部は、前記第二排気管部に支持されていると好適である。
[0040]
 本構成によれば、第一排気管部、第二排気管部及び第三排気管部を穀粒タンクに支持させずに済むので、排気管が穀粒タンクに支持されるものに比べ、排気管と穀粒タンクとの連結を行ったり、解除したりする手間を掛けずに楽に穀粒タンクを開閉することができる。
[0041]
 本発明においては、前記空間に立設されるとともに前記脱穀装置の下部と前記穀粒タンクの上部とに連結され、前記脱穀装置によって得られた穀粒を前記穀粒タンクに供給する揚穀装置と、前記脱穀装置における前記穀粒タンク側の側壁の上部から前記揚穀装置の前方を通されて前記穀粒タンク側に延出され、前記揚穀装置の前部を支持する前支持部材と、前記側壁の上部から前記揚穀装置の後方を通されて前記穀粒タンク側に延出され、前記揚穀装置の後部を支持する後支持部材と、前記側壁と前記揚穀装置との間において、前記前支持部材と前記後支持部材とに亘って設けられた隙間埋め部材と、が備えられ、前記第一排気管部の後部は、前記前支持部材に支持され、かつ、前記第二排気管部の前部は、前記後支持部材に支持されていると好適である。
[0042]
 本構成によれば、前支持部材と後支持部材との隙間にワラ屑などが入り込むことを回避しつつ揚穀装置を脱穀装置にしっかり支持させることができる。第一排気管部と脱穀装置とを連結する部材に前支持部材を活用した簡素な支持構造で第一排気管部を脱穀装置に支持できる。第二排気管部と脱穀装置とを連結する部材に後支持部材を活用した簡素な支持構造で第二排気管部を脱穀装置に支持できる。
[0043]
 本発明においては、前記第一排気管部は、後上がりの傾斜姿勢で配管されており、前記第二排気管部は、水平姿勢で配管されており、前記第一排気管部及び前記第三排気管部は、一重管であり、前記第二排気管部は、二重管であると好適である。
[0044]
 本構成によれば、第二排気管部は、空間のうち第二排気管部の放熱が空間外に出やすい高所の部位に位置するが、第二排気管部の内管部の放熱が外管部の断熱作用によって抑制されるので、第二排気管部の空間外への放熱を抑制できる。
[0045]
 本発明においては、前記空間の上部において、前記排気管の上方に位置する状態、かつ、前後方向に延びる状態で設けられた作業台が備えられ、前記作業台は、前記排気口よりも後側まで延ばされており、前記作業台の前記排気管の前記排気口に対応する部位に切欠き部が形成されていると好適である。
[0046]
 本構成によれば、作業台の面積が広くなって作業を行いやすいものでありながら、排気管から排出される排気が切欠き部を通って作業台の上方へ抜け出るので、排気が作業台の下側に滞留することを防止できる。
[0047]
 本発明においては、前記脱穀装置における前記穀粒タンク側の側壁から上方向きに延出され、前記排気管及び前記作業台を支持する支持フレームが備えられていると好適である。
[0048]
 本構成によれば、排気管の脱穀装置への支持と、作業台の脱穀装置への支持とに支持フレームを共用する簡素な支持構造で排気管及び作業台を脱穀装置に支持できる。
[0049]
 本発明においては、前記脱穀装置の脱穀機体は、機体本体と、前記機体本体の上部に支持される天板部と、を備え、前記排気管は、前記空間のうち、前記機体本体と前記穀粒タンクとの間の空間部分を通されており、前記排気口は、前記空間部分で開口していると好適である。
[0050]
 本構成によれば、天板部の点検など、天板部用の作業を行う際、排気管が障害になり難くて行いやすい。
[0051]
 本発明においては、前記穀粒タンクの後部に接続されると共に機体上下方向に沿う方向に延ばされ、前記穀粒タンクから穀粒を排出する穀粒排出装置と、前記穀粒排出装置と隣り合う位置に立設され、前記穀粒排出装置を支持する支柱と、前記脱穀装置における前記穀粒タンク側の側壁と前記支柱とを繋ぐ横向きフレームと、が備えられ、前記排気口は、前記横向きフレームよりも前側に位置していると好適である。
[0052]
 本構成によれば、排気管から排出される排気が排気口を出てから放熱しつつコンバインの外部に出るまで流れる距離が長くなるので、排気がコンバインの外部により温度低下した状態で排出される。
[0053]
 本発明においては、前記穀粒タンクと前記排気管との間に、前記穀粒タンクの前端部に対応する位置と前記穀粒タンクの後端部に対応する位置とに亘って設けられ、前記排気管を前記穀粒タンク側から覆う側部排気管カバーが備えられ、前記側部排気管カバーは、前記排気口よりも後側まで延ばされていると好適である。
[0054]
 本構成によれば、排気管に対して脱穀装置側と反対側に位置する部位において点検などの作業を行う際、排気管が側部排気管カバーによって覆われて作業側に露出しないので、かつ、排気管から排出される排気の作業側への流動が側部排気管カバーによって防止されるので作業を行いやすい。
[0055]
 本発明においては、前記空間の上部において、前記排気管の上方に位置する状態、かつ、前後方向に延びる状態で設けられた作業台と、前記空間に立設されるとともに前記脱穀装置の下部と前記穀粒タンクの上部とに連結され、前記脱穀装置によって得られた穀粒を前記穀粒タンクに供給する揚穀装置と、前記脱穀装置における前記穀粒タンク側の側壁の上部から前記揚穀装置の前方を通されて前記穀粒タンク側に延出され、前記揚穀装置の前部を支持する前支持部材と、前記側壁の上部から前記揚穀装置の後方を通されて前記穀粒タンク側に延出され、前記揚穀装置の後部を支持する後支持部材と、が備えられ、前記側壁と前記揚穀装置との間において、前記前支持部材と前記後支持部材とに亘って設けられた隙間埋め部材と、が備えられ、前記作業台は、前記前支持部材から前方に延びる前作業台部と、前記後支持部材から後方に延びる後作業台部と、を備えていると好適である。
[0056]
 本構成によれば、揚穀装置を前支持部材及び後支持部材を介して脱穀装置にしっかり支持させつつ、前支持部材と後支持部材との隙間にワラ屑などが入り込むことを隙間埋め部材によって防止できる。作業台において、前作業台部と後作業台部との間に作業台隙間ができるが、作業台隙間が隙間埋め部材によって塞がれる状態になるので、作業を行いやすい。
[0057]
 本発明においては、前記前作業台部の後部が前記前支持部材に支持され、前記後作業台部の前部が前記後支持部材に支持されていると好適である。
[0058]
 本構成によれば、揚穀装置を支持する前支持部材を前作業台部の支持部材に活用し、かつ、揚穀装置を支持する後支持部材を後作業台部の支持部材に活用した簡素な支持構造で作業台を支持できる。また、作業台を脱穀装置に簡素な支持構造で支持させることができる。
[0059]
 (2)課題(2)に対応する解決手段は、以下の通りである。
 本発明に係るコンバインの特徴構成は、機体前部に設けられた刈取部と、前記刈取部の後部に接続され且つ前記刈取部にて刈取られた刈取穀稈の全稈を後方に向けて搬送する穀稈搬送装置と、前記穀稈搬送装置によって搬送される刈取穀稈を脱穀処理する脱穀装置とが備えられ、前記脱穀装置に、機体前後方向に沿う軸芯周りで回転駆動される扱胴が備えられ、前記穀稈搬送装置に、穀稈搬送用の搬送ケースと、前記搬送ケースの搬送方向下手側に架設された横向きの下手側回転軸と、前記下手側回転軸の軸芯方向に間隔をあけて前記下手側回転軸に設けられた左右の下手側輪体と、前記搬送ケースの搬送方向上手側に架設された横向きの上手側回転軸と、前記上手側回転軸に設けられた上手側輪体と、前記下手側輪体と前記上手側輪体とにわたって巻回されるとともに左右方向に間隔をあけて設けられた左右の無端回動体と、搬送方向において間隔をあけた状態で、前記左右の無端回動体にわたって横向きに架設される複数の搬送部材と、左右の下手側輪体同士の間において前記下手側回転軸に外挿される筒状の巻付き防止カバーとが備えられ、前記脱穀装置の前壁部に、正面視で前記扱胴の下部に対応する位置に穀稈搬入口が形成され、前記穀稈搬送装置は前記穀稈搬入口に接続され、前記巻付き防止カバーは、前記下手側回転軸の軸芯方向に沿って分割された二つの分割カバー体にて構成され、且つ、前記二つの分割カバー体のうちの一方側の分割カバー体は、前記二つの分割カバー体のうちの他方側の分割カバー体の端部に、重複部を有するように差し込まれており、前記巻付き防止カバーは、正面視において、前記扱胴の回転方向上手側に前記他方側の分割カバー体が位置し、前記扱胴の回転方向下手側に前記一方側の分割カバー体が位置する状態で備えられている点にある。
[0060]
 本発明によれば、巻付き防止カバーは、二つの分割カバー体からなり、一方側の分割カバー体が他方側の分割カバー体の端部に重複部を有するように差し込まれて構成される。
このような構成の巻付き防止カバーは、円筒形状にして剛性を高めることが可能である。
又、二つの分割カバー体の重なり合う範囲を変更することで、左右方向両側端部までの長さが変化するので、例えば、重なり合う範囲を広くした状態で、左右の下手側輪体の間において下手側輪体から離間した状態で下手側回転軸の外周部に位置させておき、組付けるときに、重なり合う範囲が狭くなるように引き延ばして左右の下手側輪体に近づけた状態で設置することが可能である。
[0061]
 穀稈搬送装置によって搬送された刈取穀稈は、脱穀装置の前壁部に正面視で扱胴の下部に対応する位置に形成された穀稈搬入口を通して脱穀装置に供給される。正面視において、穀稈搬入口を目視した場合、扱胴は穀稈搬入口の左右方向一方側箇所から左右方向他方側箇所に向けて回転する状態となる。
[0062]
 そして、巻付き防止カバーは、正面視において、扱胴の回転方向上手側に大径側の他方側の分割カバー体が位置し、扱胴の回転方向下手側に小径の一方側の分割カバー体が位置する。その結果、扱胴の回転に伴って搬送される刈取穀稈が、大径側の分割カバー体の外表面から小径側の分割カバー体の外表面に向けて案内されるので、重なり合う箇所の隙間にワラ屑が入り込むおそれが少ない。
[0063]
 従って、左右の下手側輪体により挟まれた箇所において、煩わしさなく下手側回転軸の外方側を覆う状態で、巻付き防止カバーを装着することが可能なものでありながら、ワラ屑の詰まり等に起因して、巻付き防止カバーに刈取穀稈が巻き付いて堆積するおそれが少なくなり、長期にわたり良好な搬送処理を行えるようにすることが可能となった。
[0064]
 本発明においては、前記重複部は、正面視において、前記左右の前記下手側輪体同士の間の左右中央位置よりも、前記穀稈搬入口における前記扱胴の回転方向上手側に偏倚した箇所に位置していると好適である。
[0065]
 脱穀装置の内部では、回転する扱胴によって刈取穀稈が連れ持ち状態で回転しており、穀稈搬入口における扱胴の回転方向下手側箇所では、穀粒搬送装置により搬送される刈取穀稈と、扱胴によって連れ持ち状態で搬送される刈取穀稈とが合流するので、扱胴の回転方向上手側箇所に比べて、多量の刈取穀稈が存在する。しかし、本構成によれば、重複部が、扱胴の回転方向上手側に偏倚した箇所に位置するので、扱胴の回転方向下手側箇所に位置する場合に比べて、重複部によって搬送される刈取穀稈の移送が妨げられるおそれは少なく、良好な搬送処理を行い易い。
[0066]
 本発明においては、前記一方側の分割カバー体と前記他方側の分割カバー体とを径方向に貫通して固定する締結具が備えられ、前記締結具は、正面視において、前記重複部の左右中央位置よりも、前記穀稈搬入口における前記扱胴の回転方向上手側に偏倚した箇所に位置していると好適である。
[0067]
 本構成によれば、2つの分割カバー体が締結具によって固定される。締結具は径方向に貫通する状態で設けられるので、例えば、コーティング材等によって接続するものに比べて、2つの分割カバー体同士を強固に連結することができる。
[0068]
 そして、締結具は、穀稈搬入口のうちで、刈取穀稈が少ないことが想定される重複部の左右中央位置よりも扱胴の回転方向上手側に偏倚した箇所に位置しているので、扱胴の回転方向下手側に位置する場合に比べて、刈取穀稈が接触して引っ掛かり滞留するおそれが少ない。
[0069]
 本発明においては、前記締結具は、前記巻付き防止カバーの周方向に間隔をあけて複数備えられていると好適である。
[0070]
 本構成によれば、2つの分割カバー体が周方向に間隔をあけて複数箇所にて締結具により強固に連結される。例えば、軸芯と直交する方向に沿って刈取穀稈による荷重が掛かる場合であっても、1箇所だけで締結具により連結するものに比べて、2つの分割カバー体が刈取穀稈の荷重により変形するおそれが少なく、良好な搬送処理を継続して行うことが可能となる。
[0071]
 本発明においては、前記刈取部は、前記穀稈搬送装置の横幅よりも幅広の刈幅を有し、前記穀稈搬送装置は、正面視において、前記刈取部に対して前記穀稈搬入口における前記扱胴の回転方向上手側に対応する側に偏倚する状態で、前記刈取部に連結されていると好適である。
[0072]
 本構成によれば、穀稈搬送装置は、正面視において、刈取部に対して穀稈搬入口における扱胴の回転方向上手側に対応する側に偏倚している。すなわち、刈取部における穀稈搬送装置よりも前記扱胴の回転方向下手側の刈幅が、反対側すなわち前記扱胴の回転方向上手側の刈幅よりも大きくなる。その結果、穀稈搬送装置においては、扱胴の回転方向下手側の箇所が、扱胴の回転方向上手側に対応する側の箇所に比べて、多量の刈取穀稈が存在することになる。
[0073]
 従って、穀稈搬入口における扱胴の回転方向下手側箇所では、穀粒搬送装置により搬送される多量の刈取穀稈が存在するが、穀稈搬入口における扱胴の回転方向上手側箇所では、刈取穀稈の量は少ないので、重なり合う箇所の隙間にワラ屑が入り込み、ワラ屑の詰まり等に起因して、巻付き防止カバーに刈取穀稈が巻き付いて堆積するおそれが、より一層少ないものになる。
[0074]
 本発明においては、左右の前記下手側輪体夫々の左右方向内方側の側面に、前記巻付き防止カバーの形状と略同じ形状であって全周に亘って凹入する周溝が形成され、前記巻付き防止カバーは、前記一方側の分割カバー体の左右方向一方側端部が、左右方向一方側に位置する前記下手側輪体に形成された前記周溝に嵌まり込み、且つ、前記他方側の分割カバー体の左右方向他方側端部が、左右方向他方側に位置する前記下手側輪体に形成された前記周溝に嵌まり込む状態で設けられ、前記一方側の分割カバー体の一方側端部と前記他方側の分割カバー体の他方側端部が同じ外径であり、前記他方側の分割カバー体は、前記一方側の分割カバー体と重複する一方側端部の外径が前記他方側端部の外径よりも大径に形成されていると好適である。
[0075]
 本構成によれば、巻付き防止カバーの軸芯方向両側端部が、夫々、下手側輪体に形成された周溝に嵌まり込むのでラビリンス構造となり、巻付き防止カバーと下手側輪体と間の隙間にワラ屑等が挟み込まれることを回避できる。巻付き防止カバーの軸芯方向両側の外径が同じであるから、左右の下手側輪体として、左右で同一構成のものを共用することができる。
[0076]
 本発明においては、前記他方側の分割カバー体における左右方向中央位置よりも左右方向他方側に偏倚した箇所に、他方側端部が小径となるように変形された絞り部が形成されていると好適である。
[0077]
 本構成によれば、他方側の分割カバー体は、一方側の分割カバー体に対して外嵌される箇所は、一方側の分割カバー体よりも大径となるが、絞り部が形成されることにより他方側端部が小径となって、一方側の分割カバー体と同径になる。
[0078]
 従って、2つの分割カバー体が重複部を有するように差し込まれる構成としながら、巻付き防止カバーの軸芯方向両側端部を同径に形成して、左右の下手側輪体として、左右で同一構成のものを共用することが可能となる。
[0079]
 本発明においては、前記下手側輪体は、径方向内方側に位置して前記下手側回転軸に対して一体回転可能に外嵌装着される基端部と、前記基端部の径方向外方側に位置して外周部に前記無端回動体が巻回される巻き掛け部が備えられた輪体本体部とを備え、かつ、前記基端部が、前記輪体本体部よりも軸芯方向に突出する突出筒部を有する状態で前記輪体本体部よりも軸芯方向に幅広に形成され、前記下手側回転軸の外周面に平面部が形成され、前記基端部における前記突出筒部のうち前記平面部に対向する位置に、径方向に沿うネジ孔が形成され、前記ネジ孔を通して装着されるボルトを前記平面部に当て付けて、前記下手側輪体の軸芯方向の位置保持を行うと好適である。
[0080]
 本構成によれば、下手側回転軸の外周面には、下手側回転軸に回転動力を伝達するために平面部が形成されるが、その平面部を利用して、ネジ孔を通して径方向に装着されるボルトを当て付けて下手側輪体の位置保持を行う。その結果、下手側回転軸に、例えば、ボルトが径方向に入り込むための凹入部を形成する等、位置保持のための特別な穿設加工は不要であり、穿設加工によって軸強度が低下して使用に伴って早期に破損する等の不利を回避し易いものにできる。
[0081]
 本発明においては、前記下手側回転軸の軸芯方向一端部に位置して軸芯方向に位置固定された接当部材と、前記左右の下手側輪体のうちの一方側の下手側輪体と前記接当部材との間に設けられ、それらの間隔に相当する長さを有する第一筒部材と、前記一方側の下手側輪体と他方側の下手側輪体との間に設けられ、それらの間隔に相当する長さを有する第二筒部材と、前記他方側の下手側輪体を軸芯方向に位置固定可能な固定部材とが備えられている請求項と好適である。
[0082]
 本構成によれば、接当部材と一方側の下手側輪体との間隔が第一筒部材によって規制され、一方側の下手側輪体と他方側の下手側輪体との間隔が第二筒部材によって規制され、さらに、他方側の下手側輪体の軸芯方向の位置は固定部材によって規制できる。その結果、作業者が左右の下手側輪体を下手側回転軸に取り付けるような場合、煩わしい位置決め作業を行わなくても、第一筒部材、一方側の下手側輪体、第二筒部材、及び、他方側の下手側輪体を順次、嵌め込み装着するだけで位置決めを行うことができる。
[0083]
 (3)課題(3)に対応する解決手段は、以下の通りである。
 本発明に係るコンバインの特徴構成は、前部に設けられた刈取部と、前記刈取部の後部に接続され且つ前記刈取部にて刈取られた刈取穀稈の全稈を後方に向けて搬送する穀稈搬送装置とが備えられ、前記穀稈搬送装置に、穀稈搬送用の搬送ケースと、前記搬送ケースの搬送方向下手側に位置する横向きの下手側回転軸と、前記下手側回転軸に備えられた下手側輪体と、前記搬送ケースの搬送方向上手側に位置する横向きの上手側回転軸と、前記上手側回転軸に備えられた上手側輪体と、前記下手側輪体と前記上手側輪体とにわたって巻回される複数の無端回動体と、複数の前記無端回動体にわたって横向きに架設される複数の搬送部材と、前記上手側回転軸をその軸芯周りで回転可能に支持するとともに前記搬送ケースに搬送方向に沿って位置変更可能に支持される回転軸支持体と、前記回転軸支持体の搬送方向に沿う位置を変更し且つ変更した位置で固定可能な位置調節機構とが備えられ、前記位置調節機構に、搬送方向に沿って延びる調節用ネジ軸と、前記調節用ネジ軸と前記回転軸支持体とを連結する連結部と、前記搬送ケースに支持され且つ前記調節用ネジ軸が移動可能に挿通する挿通部を有する規制案内部と、前記調節用ネジ軸に装着されたナットと、前記ナットと前記規制案内部とに亘る状態で前記調節用ネジ軸に外挿された圧縮バネと、が備えられ、前記連結部が前記規制案内部に対して前記圧縮バネとは反対側に位置している点にある。
[0084]
 本構成によれば、調節用ネジ軸に圧縮バネが外挿され、調節用ネジ軸と回転軸支持体とが連結部にて連結される。調節用ネジ軸は搬送ケースに支持されている規制案内部における挿通部を移動可能に挿通する。そして、圧縮バネは規制案内部に対し連結部とは反対側に位置しており、ナットも同様に、規制案内部に対し連結部とは反対側に位置することになる。調節用ネジ軸におけるナットが螺合装着される箇所は、軸端部が片持ち状に延びる開放状態になる。
[0085]
 そうすると、ナットは、調節用ネジ軸のうち規制案内部及び連結部が存在しない側で、片持ち状に延びる箇所に螺合装着されるので、ナットに対して工具を装着する際、調節用ネジ軸の軸芯方向外方側から軸芯方向に移動させながら装着することができる。その結果、例えば、ナットに対して軸芯方向に沿って装着することが可能なソケットを有するラチェットレンチ等の工具を用いることができる。ラチェットレンチであれば、ハンドルを往復揺動させても、所定方向にのみ締め付けが可能であり、ナットの締め付け作業を容易に行うことが可能となる。
[0086]
 従って、狭い作業空間で行うような場合であっても、上手側回転軸を搬送方向に位置変更させる位置調節作業を容易に行えるようにすることが可能となった。
[0087]
 本発明においては、前記回転軸支持体が前記搬送ケースの内側に位置する状態で備えられ、前記調節用ネジ軸が前記搬送ケースの外側に位置する状態で備えられ、前記連結部に、前記調節用ネジ軸の軸端に連結されたフランジ部と、前記フランジ部と前記回転軸支持体とを前記搬送ケースの内外に亘る状態で連結する内外連通部とが備えられていると好適である。
[0088]
 本構成によれば、回転軸支持体が搬送ケースの内側に設けられることで、従動軸を安定的に支持することができ、搬送ケースの外側に調節用ネジ軸とその軸端に連結されたフランジ部とが設けられることで、調節用ネジ軸が搬送ケース内のワラ屑等の塵埃による影響を受けない状態で調節操作が可能となる。
フランジ部と回転軸支持体とを連結する内外連通部が搬送ケースの内外に亘る状態で設けられるが、この内外連通部は、回転軸支持体の搬送方向に沿う位置を変更可能なように融通が設けられることになる。
[0089]
 本発明においては、前記規制案内部に、前記調節用ネジ軸が前記挿通部に向けて径方向に入り込み可能な切欠が形成され、前記規制案内部と前記圧縮バネとの間、及び、前記ナットと前記圧縮バネとの間に夫々、座金が備えられていると好適である。
[0090]
 本構成によれば、規制案内部に対して調節用ネジ軸を装着するときは、切欠を通して外方側から径方向に沿って入り込むように装着することができ、容易に作業を行える。そして、規制案内部と圧縮バネとの間に座金が設けられることで、圧縮バネが規制案内部に形成された切欠に引っ掛かり損傷を与える等の不利のない状態で移動付勢することができる。
[0091]
 本発明においては、前記ナットと前記圧縮バネとの間に備えられる前記座金に、前記圧縮バネの外周部において前記調節用ネジ軸の軸芯方向に沿って延びる円筒状部材が備えられていると好適である。
[0092]
 本構成によれば、圧縮バネの外周が円筒状部材によって覆われるので、収穫作業に伴って発生する塵埃や泥土等が圧縮バネに飛散して付着し、早期に圧縮バネの付勢機能が損なわれる等の不利を回避することができる。
[0093]
 本発明においては、前記搬送ケースの外側面に、搬送方向に沿って延びる断面略U字形の横フレームが設けられ、前記横フレームは、U字形の複数の面部分のうちの底面部が前記搬送ケースの外側面に接する状態で固定され、前記調節用ネジ軸が、前記横フレームのU字形の複数の面部分で囲まれる内側領域に備えられ、前記規制案内部が、前記横フレームの前記内側領域の内部において、前記内側領域の内面に固定される状態で上下に亘って設けられていると好適である。
[0094]
 本構成によれば、横フレームは、断面略U字形に設けられ且つ底面部が搬送ケースの外側面に固定されているので、大きな支持強度を有する状態で強固に支持される。調節用ネジ軸は、横フレームの内側領域に備えられるので、作物等が横フレームに受け止められ調節用ネジ軸に接触することを回避して、調節用ネジ軸の耐久性を向上できる。また、規制案内部は、横フレームのU字形の内側領域の底面及び左右の側面部の夫々に連結することで、強固に支持することができる。
[0095]
 本発明においては、前記搬送ケースの外側面に、搬送方向に沿って間隔をあけて、前側フレームと後側フレームとが備えられ、前記前側フレーム及び前記後側フレームは、前記搬送ケースの上下に亘る状態で設けられ、前記横フレームは、前記前側フレームと前記後側フレームとに亘って設けられていると好適である。
[0096]
 本構成によれば、横フレームが、上下に亘って延びる前側フレームと後側フレームとによって前後両側が支持されるので、無端回動体の張力が掛かる箇所を強固な支持構造によって支持することができる。

図面の簡単な説明

[0097]
[図1] 第1実施形態を示す図であって(以下、図18まで同じ)、コンバインの全体を示す右側面図である。
[図2] コンバインの全体を示す平面図である。
[図3] コンバインの後面図である。
[図4] 排気管、排気管カバー及び作業台を示す左側面図である。
[図5] 排気管、排気管カバー及び作業台を示す右側面図である。
[図6] 排気管、排気管カバー及び作業台を示す分解斜視図である。
[図7] 図4のVII-VII断面矢視図である。
[図8] 図4のVIII-VIII断面矢視図である。
[図9] 隙間埋め部材の設置部を示す平面図である。
[図10] 第1実施形態のその2のコンバインの全体を示す右側面図である。
[図11] 第1実施形態のその2のコンバインの全体を示す平面図である。
[図12] 排気管及び作業台を示す右側面図である。
[図13] 排気管及び作業台を示す縦断右側面図である。
[図14] 排気管の支持構造を示す分解斜視図である。
[図15] 排気管カバー及び作業台の支持構造を示す分解斜視図である。
[図16] 排気管の縦断背面図である。
[図17] 排気管の縦断正面図である。
[図18] 第二排気管部の平面図である。
[図19] 第2実施形態を示す図であって(以下、図31まで同じ)、コンバインの全体側面図である。
[図20] コンバインの全体平面図である。
[図21] フィーダの縦断側面図である。
[図22] フィーダ後部の横断平面図である。
[図23] 脱穀装置の前部の正面図である。
[図24] 組付け時のフィーダ後部の横断平面図である。
[図25] 無端回動チェーンの一部切欠平面図である。
[図26] 駆動スプロケットと無端回動チェーンとの係合状態を示す側面図である。
[図27] 刈取部における右側端部の平面図である。
[図28] 別実施形態のフィーダ後部の横断平面図である。
[図29] 別実施形態のフィーダ後部における左側箇所の横断平面図である。
[図30] 別実施形態のフィーダ後部における右側箇所の横断平面図である。
[図31] 図30のXXXI-XXXI線の断面図である。
[図32] 第3実施形態を示す図であって(以下、図42まで同じ)、コンバインの全体側面図である。
[図33] コンバインの全体平面図である。
[図34] フィーダの縦断側面図である。
[図35] フィーダ前部の横断平面図である。
[図36] フィーダ前部の横断平面図である。
[図37] フィーダ前部の左側面図である。
[図38] フィーダ前部の右側面図である。
[図39] 左側の規制案内部を示す図である。
[図40] 右側の規制案内部を示す図である。
[図41] 油圧シリンダ配設部の側面図である。
[図42] ロック機構を示すフィーダの底面図である。

発明を実施するための形態

[0098]
 〔第1実施形態〕
 〔その1〕
 以下、本発明の一例であるコンバインの第1実施形態のその1を図面に基づいて説明する。
 なお、以下の説明では、普通型のコンバインの機体に関し、図1、図2に示される矢印Fの方向を「機体前方」、矢印Bの方向を「機体後方」、図1,3に示される矢印Uの方向を「機体上方」、矢印Dの方向を「機体下方」、図2,3に示される矢印Lの方向を「機体左方」、矢印Rの方向を「機体右方」とする。
[0099]
〔普通型のコンバインの全体の構成について〕
 図1、図2に示されるように、普通型のコンバインの機体には、バー状のフレーム部材などを組み合わせて構成された枠状の機体フレーム1と、機体フレーム1の下部に装着された左右一対のクローラ式の走行装置2とが備えられている。機体の横一側部に運転部3が設けられている。運転部3の搭乗空間は、キャビン4によって覆われている。運転部3の下部にエンジン5を有するエンジンルーム6が設けられている。機体の前部に、圃場の作物としての稲、麦などの植立穀稈を刈り取る刈取部7が昇降可能に設けられている。機体フレーム1の後部に脱穀装置8及び穀粒タンク9が設けられている。脱穀装置8と穀粒タンク9とは、機体の横幅方向に横並び状態で設けられている。刈取部7と脱穀装置8とに亘ってフィーダ10が設けられている。刈取部7によって刈り取られた穀稈の株元から穂先までの全体がフィーダ10によって脱穀装置8に供給され、脱穀装置8において脱穀処理される。脱穀装置8と穀粒タンク9との間に揚穀装置11が立設されている。揚穀装置11は、脱穀装置8の下部に形成された穀粒排出部と、穀粒タンク9の上部に形成された穀粒供給部とに連結されている。脱穀装置8によって得られた穀粒が揚穀装置11によって穀粒タンク9に供給され、穀粒タンク9において貯留される。穀粒タンク9の後部に形成された穀粒排出部に第一の穀粒排出装置12Aが接続され、第一の穀粒排出装置12Aの上端部分から第二の穀粒排出装置12Bが延出されている。第一の穀粒排出装置12Aは、穀粒タンク9の穀粒排出部から機体上下方向に沿う方向に延ばされている。第二の穀粒排出装置12Bは、第一の穀粒排出装置12Aの上端部分から横向きに延ばされている。第一の穀粒排出装置12A及び第二の穀粒排出装置12Bによって穀粒タンク9から穀粒を取り出すことができる。
[0100]
 図1,2に示すように、エンジン5は、穀粒タンク9よりも前側に設けられている。エンジンルーム6のうち、エンジン5の上方に位置する箇所に、エンジン5の排気を浄化処理する排気浄化装置13が設けられている。排気浄化装置13においては、エンジン5の排気が導入され、導入された排気に含まれるディーゼル微粒子が捕集フィルター(図示せず)によって捕集されて、ディーゼル微粒子を減少させる排気の浄化処理が行われる。浄化処理後の排気が吐出筒14から排出される。
[0101]
〔排気管の構成について〕
 図1,2に示されるように、排気浄化装置13の吐出筒14に排気管15が接続されている。排気管15は、図1,2,3に示されるように、後上がりの状態で、脱穀装置8と穀粒タンク9との間の空間16を後方に向かって通されている。排気管15の排気口25は、空間16のうち穀粒タンク9の後端部に対応する位置で開口している。
[0102]
 脱穀装置8の脱穀機体は、扱室の下側部分を形成する機体本体8A、及び、機体本体8Aの上部に支持されて、扱室の上側部分を形成する天板部8Bを備えている。本実施形態では、排気管15は、図4,5,7,8に示されるように、空間16のうち、機体本体8Aと穀粒タンク9との間の空間部分16aを通されている。排気口25は、空間部分16aで開口している。
[0103]
 具体的には、排気管15は、図4,6に示されるように、第一排気管部17と、第二排気管部18と、第三排気管部19と、を備えている。
[0104]
 第一排気管部17は、図4,5に示されるように、前端側部分が後上がりの傾斜姿勢となり、後端側部分が水平姿勢となる状態で、エンジンルーム6の横外側の箇所と空間部分16aとにわたって配管されている。第一排気管部17は、前部及び後部で脱穀装置8に支持されている。
[0105]
 具体的には、図4,7に示されるように、第一排気管部17は、第一排気管部17の前部に形成された前連結部17fを備えている。前連結部17fと、脱穀装置8の穀粒タンク側の側壁8cに支持されているブラケット20とが連結ボルトによって連結されている。
[0106]
 第一排気管部17は、図6に示されるように、第一排気管部17の後部に形成された後連結部17rを備えている。図4,7,9に示されるように、後連結部17rと、揚穀装置11の前側に位置する前支持部材21とが連結ボルトによって連結されている。前支持部材21は、図7,9に示されるように、脱穀装置8の穀粒タンク側の側壁8cの上部に備えられたフレーム部8dから揚穀装置11の前方を通されて穀粒タンク側に延ばされ、延出端側部分で揚穀装置11の前部を支持している。第一排気管部17の後部の脱穀装置8への支持は、揚穀装置11を脱穀装置8に支持させる前支持部材21を第一排気管部17と脱穀装置8の側壁8cとの連結部材に活用して行われている。
[0107]
 第一排気管部17は、図4,5,6に示されるように、第一排気管部17の前部に排気の導入口として形成された導入筒部22を備え、導入筒部22で吐出筒14に接続されている。導入筒部22と吐出筒14との接続は、図4に示されるように、導入筒部22が吐出筒14に外嵌し、かつ、導入筒部22の内周部と吐出筒14の外周部との間に隙間S1が形成される状態で行われている。排気が吐出筒14から導入筒部22に吐出されて第一排気管部17に流入する。吐出筒14から導入筒部22に吐出された排気の流れによるエジェクター効果によって排気管15の外部の空気が隙間S1を通して第一排気管部17の内部に引き込まれ、引き込まれた空気が第一排気管部17の内部を流れる排気に混入して排気が空気によって冷却される。すなわち、吐出筒14と第一排気管部17との間に、エジェクター効果を利用した第一冷却部C1が構成されている。
[0108]
 第二排気管部18は、水平またはほぼ水平の姿勢で空間部分16aに配管される。発明の構成の水平姿勢は、ほぼ水平の姿勢を含む。第二排気管部18は、機体の前後方向に沿った直管状で配管されている。第二排気管部18においては、排気が第二排気管部18によって受ける流動抵抗が少ない状態で流れる。第二排気管部18は、図4に示されるように、内管部18aと、内管部18aに外嵌する外管部18bとによる二重管に構成されている。内管部18aが排気による加熱によって備える熱の周囲への伝わりが外管部18bの遮熱作用によって抑制される。内管部18aと外管部18bとの間には、遮熱効果を高める隙間が形成されている。
[0109]
 第二排気管部18は、前部及び後部で脱穀装置8に支持されている。具体的には、第二排気管部18は、図6に示されるように、第二排気管部18の前部に形成された前連結部18fを備えている。図4,9に示されるように、前連結部18fと、揚穀装置11の後側に位置する後支持部材23とが連結ボルトによって連結されている。後支持部材23は、図4,9に示されるように、脱穀装置8の穀粒タンク側の側壁8cの上部に備えられたフレーム部8dから揚穀装置11の後方を通されて穀粒タンク側に延ばされ、延出端側部分で揚穀装置11の後部を支持している。第二排気管部18の前部の脱穀装置8への支持は、揚穀装置11を脱穀装置8に支持させる後支持部材23を第二排気管部18と脱穀装置8の側壁8cとの連結部材に活用して行われている。
[0110]
 第二排気管部18は、図6に示されるように、第二排気管部18の後部に形成された後連結部18rを備えている。図4,8に示されるように、後連結部18rと、支持フレーム24の上部に設けられた第一支持部24aとが連結ボルトによって連結されている。支持フレーム24は、脱穀装置8における穀粒タンク側の側壁8cから上方向きに延出されている。第二排気管部18の後部は、支持フレーム24を介して脱穀装置8に支持されている。
[0111]
 第二排気管部18は、図4に示されるように、前部に形成された接続筒部18cを有し、接続筒部18cで第一排気管部17の後部に接続されている。接続筒部18cと第一排気管部17の後部との接続は、図4に示されるように、接続筒部18cが第一排気管部17の後部に外嵌し、かつ、接続筒部18cの内周部と第一排気管部17の外周部との間に隙間S2が形成される状態で行われている。排気が第一排気管部17から接続筒部18cに吐出されて第二排気管部18に流入する。第一排気管部17から接続筒部18cに吐出された排気の流れによるエジェクター効果によって排気管15の外部の空気が隙間S2を通して第二排気管部18の内部に引き込まれ、引き込まれた空気が第二排気管部18の内部を流れる排気に混入して排気が空気によって冷却される。すなわち、第一排気管部17と第二排気管部18との間にエジェクター効果を利用した第二冷却部C2が構成されている。
[0112]
 第三排気管部19は、空間部分16bに前後向きで配管されている。第三排気管部19の後部に、排気管15の排気口である排気口25が形成されている。排気口25は、図2,4,5,6に示されるように、空間部分16aのうち、穀粒タンク9の後端部に対応する部位に位置し、この位置で後方向きに開口している。排気口25は、図2,4に示されるように、穀粒タンク9よりも後側に設けられた横向きフレーム26よりも前側に位置している。横向きフレーム26は、図3,4,5,6に示されるように、機体の横幅方向に沿う状態で設けられ、脱穀装置8の穀粒タンク側の側壁8cと、穀粒タンク9の後側に位置する支柱28とを繋いでいる。支柱28は、第一の穀粒排出装置12Aと隣り合った位置で機体フレーム1に立設され、第一の穀粒排出装置12Aの搬送筒を回転可能に抱持する抱持部材29を介して第一の穀粒排出装置12Aを支持している。排気口25は、脱穀装置8より後側に突出せず、脱穀装置8から後方に排出されるワラ屑が排気管15の後部に引っ掛かりにくい。
[0113]
 図3,4,5に示されるように、機体フレーム1の後部にエンジン用の燃料タンク27が設けられている。排気口25は、燃料タンク27のうち、給油筒27aを有する後部よりも前側に位置している。図3,4,5,6に示されるように、横向きフレーム26の脱穀装置側の基部にカバー36が支持されている。カバー36は、排気口25から後方に離れた箇所に位置し、かつ、機体後面視で、排気口25の下部と重なっている。燃料タンク27に給油を行う際、作業者の頭部や手がカバー36などによって排気管15に触れないで行える。
[0114]
 第三排気管部19は、第二排気管部18に支持されている。具体的には、第三排気管部19は、図4,6に示されるように、第三排気管部19の前部における周方向での複数個所から前方向きに延出された連結部19aを備えている。複数の連結部19aのそれぞれが第二排気管部18の後端部の外周部に連結ボルトによって連結されている。第三排気管部19は、第二排気管部18などを介して脱穀装置8に支持されている。
[0115]
 第三排気管部19は、図4に示されるように、第三排気管部19の前部に形成された接続筒部19bを有し、接続筒部19bで第二排気管部18の後部に接続されている。接続筒部19bと第二排気管部18の後部との接続は、図4に示されるように、接続筒部19bが第二排気管部18の後部に外嵌し、かつ、接続筒部19bの内周部と、第二排気管部18の後部の外周部との間に隙間S3が形成される状態で行われている。排気が第二排気管部18から接続筒部19bに吐出されて第三排気管部19に流入する。第二排気管部18から接続筒部19bに吐出された排気の流れによるエジェクター効果によって排気管15の外部の空気が隙間S3を通して第三排気管部19の内部に引き込まれ、引き込まれた空気が第三排気管部19の内部を流れる排気に混入して排気が空気によって冷却される。
すなわち、第二排気管部18と第三排気管部19との間にエジェクター効果を利用した第三冷却部C3が構成されている。
[0116]
 エンジン5から排出される排気が排気浄化装置13によって浄化処理された後、排気浄化装置13の吐出筒14から排気管15の導入口としての第一排気管部17の導入筒部22に導入される。排気管15に導入された排気は、第一冷却部C1、第二冷却部C2及び第三冷却部C3のそれぞれにおいて排気管15の外部から導入された空気によって冷却されつつ空間部分16aのうちの穀粒タンク9の後端部に対応する部位に案内され、この部位に位置する排気管15の排気口としての第三排気管部19の排気口25から排出される。排気口25から排出された排気は、ガイド部材34によって上方向きに流動するように案内される。排気口25から排出された排気は、直ちにコンバインの外部に出ないで、穀粒タンク9や脱穀装置8の後端部付近を通って冷却作用を受けてからコンバインの外部に出る。
[0117]
〔排気管カバー30の構成について〕
 図4,5,7,8に示されるように、穀粒タンク9と排気管15との間に、排気管15を穀粒タンク側から覆う排気管カバー30が設けられている。排気管カバー30は、穀粒タンク9の前端部に対応する位置と、穀粒タンク9の後端部に対応する位置とにわたって設けられている。排気管カバー30は、排気管15の排気口25よりも後側まで延ばされている。排気口25から吐出される排気の穀粒タンク側への流動が排気管カバー30によって防止される。
[0118]
 排気管カバー30は、機体フレーム1と脱穀装置8とに支持されている。具体的には、排気管カバー30は、図4,5,6に示されるように、支持フレーム24から前方に延びる前カバー部30Fと、支持フレーム24から後方に延びる後カバー部30Rとを備えている。前カバー部30Fの前部は、前支柱31の第一支持部31aに支持されている。前支柱31は、穀粒タンク9の前部と脱穀装置8の前部との間で機体フレーム1に立設されている。前カバー部30Fの後部が支持フレーム24の第二支持部24bに支持されている。後カバー部30Rの前部が支持フレーム24の第三支持部24cに支持されている。
後カバー部30Rの後部が横向きフレーム26の第一支持部26aに支持されている。
[0119]
 第二排気管部18を脱穀装置8に支持する支持フレーム24、及び、支柱28を補強する横向きフレーム26が排気管カバー30を支持する部材に活用されている。排気管カバー30は、穀粒タンク9に支持されていない。穀粒タンク9が第一の穀粒排出装置12Aのスクリュー軸芯Xを揺動中心にして揺動され、図2に実線で示される通常用の閉じ姿勢から二点鎖線で示されるメンテナンス用の開き姿勢に姿勢変更され、排気管15に対して脱穀装置側と反対側に解放スペースが形成されても、排気管15は、排気管カバー30によって覆われたままになって解放スペースに向けて露出しない。
[0120]
〔作業台32の構成について〕
 図2に示されるように、脱穀装置8と穀粒タンク9との間の空間16の上部に作業台32が設けられている。作業台32は、排気管15の上方に位置する状態で、かつ、前後方向に延びる状態で設けられている。作業台32は、脱穀装置8の前端部に対応する位置と、穀粒タンク9の後端部に対応する位置とに亘って設けられている。
[0121]
 作業台32は、図2,4に示されるように、排気管15の排気口25よりも後側まで延ばされている。図2に示されるように、作業台32の排気口25に対応する部位に切欠き部32c(図6参照)が形成されている。作業台32の面積を広くしつつ作業台32の下側に排気が滞留することを防止するために、排気管15から排出される排気が切欠き部32cを通って作業台32の上側に抜けるようにしてある。
[0122]
 作業台32は、図4,6に示されるように、前支持部材21から前方に延びる前作業台部32F、後支持部材23から後方に延びる後作業台部32Rを備えている。図9に示されるように、脱穀装置8の側壁8cにおけるフレーム部8dと揚穀装置11との間において、前支持部材21と後支持部材23とに亘って隙間埋め部材35が設けられている。前支持部材21と後支持部材23との間にできる支持部材隙間Hにワラ屑などが入り込まないように、支持部材隙間Hが隙間埋め部材35によって埋められている。支持部材隙間Hの隙間埋め部材35による埋めは、支持部材隙間Hの側壁8c側の端までと支持部材隙間Hの揚穀装置11側の端までとに亘って行われている。作業台32において前作業台部32Fと後作業台部32Rとの間に作業台隙間ができるが、平面視において、作業台隙間が隙間埋め部材35によって塞がれる。
[0123]
 前作業台部32Fの脱穀装置側の横側部は、脱穀装置8の側壁8cにおけるフレーム部8dに支持されている。前作業台部32Fの穀粒タンク側の横側部は、図4に示されるように、前支柱31に設けられた第二支持部31bに支持されている。前作業台部32Fの後部は、図9に示されるように、前支持部材21に設けられた支持部21aに支持されている。
[0124]
 後作業台部32Rの前部は、図9に示されるように、後支持部材23に設けられた支持部23aに支持されている。後作業台部32Rの後部は、横向きフレーム26に設けられた第二支持部26b(図6参照)に支持されている。後作業台部32Rの前後方向での中間部は、図8に示されるように、支持フレーム24の上部に設けられた第三支持部24cに支持されている。後作業台部32Rの脱穀装置側の横側部は、側壁8cのフレーム部8dに支持されている。後作業台部32Rの穀粒タンク側の横側部は、図4に示されるように、排気管カバー30の上端部に連結部材33を介して連結されている。
[0125]
 揚穀装置11を脱穀装置8に支持させる前支持部材21及び後支持部材23、第二排気管部18を脱穀装置8に支持させる支持フレーム24、支柱28を補強する横向きフレーム26のそれぞれが作業台32を支持する部材に活用されている。作業台32は、穀粒タンク9に支持されておらず、穀粒タンク9の開き姿勢への姿勢変更を可能にしている。
[0126]
 〔その2〕
 次に、本発明の第1実施形態のその2を説明する。
 この実施形態では、コンバインの機体の一部の構成、排気管15及び排気管カバーの構成等が第1実施形態のその1と異なるが、その他の構成は第1実施形態のその1と同じである。そこで、第1実施形態のその1と同じ構成については説明を省略し、異なる構成についてのみ説明する。
[0127]
 図10,11に示すように、本実施形態のコンバインの機体は、運転部3の搭乗空間がキャビン4に代えてキャノピー100によって覆われている。機体のその他の構成については、同一の部材には同一の符号を付すが、具体的な説明は省略する。
[0128]
 〔排気管の構成〕
 排気管15の構成について説明する。図11に示すように、排気管15は、後上がりの状態で、脱穀装置8と穀粒タンク9との間の空間16を後方に向かって通されており、排気管15の排気口25は、空間16のうち穀粒タンク9の後端部に対応する位置で開口している点は、第1実施形態のその1と同じである。
[0129]
 この実施形態では、排気管15が2分割される構成となっている。すなわち、図12,13に示すように、排気管15は、エンジン5の排気を導入する導入口を有する第一排気管部101と、第一排気管部101の後部に接続され、かつ、後端に排気口25を有する第二排気管部102とを備えている。
[0130]
 第一排気管部101について説明する。
 第一排気管部101は、前部側に位置して後上がりの傾斜姿勢で延びる第一傾斜部103と、後部側に位置して水平姿勢で延びる第一水平部105と、第一傾斜部103と第一水平部105とを一連に連なる状態で繋ぐ第一屈曲部104とを備えている。第一傾斜部103の前部に形成された導入筒部22と排気浄化装置13の吐出筒14とが、空気導入用の隙間S1を形成する状態で接続されている。
[0131]
 図13に示すように、第一傾斜部103は一重管に構成されている。第一屈曲部104及び第一水平部105は、二重管に構成されている。すなわち、第1実施形態のその1の第二排気管部18と同様に、内管部の外周側に間隔(隙間)を隔てて外管部を有する構成であり、内管部と外管部とは、前後両端部において溶接にて一体的に連結されている。
[0132]
 第一排気管部101は、第一傾斜部103の前後途中部において脱穀装置8の側壁8cに支持されている。図12,14に示すように、脱穀装置8における穀粒タンク側の側壁8cに、前後方向に間隔をあけて複数(4つ)の上下方向に延びる補強用の縦向きフレーム106が備えられている。図14,16に示すように、4つの縦向きフレーム106のうちの前から2番目の縦向きフレーム106bから穀粒タンク側に向けて突出する状態で断面U字形の支持部材107が固定されている。支持部材107に側面視L字形のブラケット108がボルト連結されている。第一傾斜部103の前後途中部に溶接固定された正面視略U字形の連結部材109がブラケット108の上面にボルト連結されている。
[0133]
 第一排気管部101は、第一屈曲部104よりも少し後側箇所において、揚穀装置11の前側に位置する前支持部材21に支持されている。図14に示すように、前支持部材21に左右方向に延びる断面L字形の受止め部材110が固定されている。第一屈曲部104よりも少し後側箇所に溶接固定された正面視略U字形の連結部材111が、受止め部材110の下面側から当て付けた状態でボルト連結されている。
 このように第一排気管部101は、前後2箇所において安定的に脱穀装置8の側壁8cに支持されている。
[0134]
 第二排気管部102について説明する。
 図12,13,14に示すように、第二排気管部102は、前部側に位置して水平姿勢で延びる第二水平部112と、後部側に位置して後上がりの傾斜姿勢で延びる第二傾斜部114と、第二水平部112と第二傾斜部114とを一連に連なる状態で繋ぐ第二屈曲部113とを備えている。第二排気管部102は、前後方向の全域にわたって、すなわち、第二水平部112、第二屈曲部113、及び、第二傾斜部114の全てが、二重管に構成されている(図13参照)。すなわち、第1実施形態のその1の第二排気管部18と同様に、内管部の外周側に間隔(隙間)を隔てて外管部を有する構成であり、内管部と外管部とは、前後両端部において溶接にて一体的に連結されている。
[0135]
 第二水平部112と第二傾斜部114とはそれぞれ、直管にて構成され、直管の端部を斜めに切断して、両者を溶接にて連結して第二屈曲部113を形成する状態で一連に連なる管路に構成されている。第二傾斜部114は、側面視において、後部側ほど上方に位置するように後上がりの傾斜姿勢で延びている。又、図18に示すように、第二傾斜部114は、平面視において、後部側ほど脱穀装置8から離れる側すなわち穀粒タンク側(右方向)に傾斜する状態で延びている。
[0136]
 第二排気管部102の排気口25は、直管にて構成される第二傾斜部114の後端が軸芯方向に対して略直交する切断面にて切断されて、軸芯方向視で略円形に開口する形状となっている。その結果、排気口25は水平方向よりも上向きに向くように開口する構成となっている。又、排気口25の吹き出し方向下手側の空間が、吹き出し方向に沿って開放された状態となっている。
[0137]
 脱穀装置8における穀粒タンク側の側壁8cに備えられる4つの縦向きフレーム106a~106dのうちの前から3番目の縦向きフレーム106cと、前から4番目(最も後側)の縦向きフレーム106dとのそれぞれに、穀粒タンク側に向けて突出する状態でブラケット115,116が取り付けられている。前後のブラケット115,116は同じ構成であり、縦向き面部115a,116aと水平面部115b,116bとを有する正面視でL字状に成形された板体からなり、縦向き面部115a,116aと水平面部115b,116bとの間には、正面視で略三角形状の補強リブ115c,116cが設けられている。
[0138]
 図17に示すように、第二水平部112の前部側箇所が前部側のブラケット115により載置支持されている。前部側のブラケット115は、縦向き面部115aが前から3番目の縦向きフレーム106cの右側面にボルト連結されている。第二水平部112の前部側箇所に溶接固定された正面視略U字形の連結部材117が、前部側のブラケット115の水平面部115bに上から載置支持された状態でボルトで連結されている。
[0139]
 第二傾斜部114の前部側箇所が後部側のブラケット116により載置支持されている。図12,14に示すように、後部側のブラケット116は、縦向き面部116aが前から4番目の縦向きフレーム106dの右側面にボルト連結されている。第二水平部112の前部側箇所に溶接固定された側面視で略L字形の連結部材118が、後部側のブラケット116の水平面部116bに上から載置支持された状態でボルトで連結されている。
[0140]
 〔側部排気管カバーについて〕
 図12,13,15,17に示すように、穀粒タンク9と排気管15との間には、第1実施形態のその1における排気管カバー30と同様な構成の、排気管15を穀粒タンク9側から覆う上下向き板状の側部排気管カバー119が備えられている。側部排気管カバー119は、前カバー部119Fと後カバー部119Rとに前後に分割される構成となっている。
[0141]
 第1実施形態のその1では、排気管カバー30がブラケット(第二支持部24b)を介して支持フレーム24に支持され、かつ、第二排気管部18の後部側箇所がブラケット(第一支持部24a)を介して支持フレーム24に支持される構成となっている。
[0142]
 これに対して、本実施形態では、前カバー部119Fの後部、及び、後カバー部119Rの前部のそれぞれが、ブラケット(第二支持部24b)を介して支持フレーム24に支持される点は、第1実施形態のその1と同じであるが、本実施形態の第二排気管部102は、上述したように、縦向きフレーム106cから延設されたブラケット115により載置支持されている。すなわち、図17に示すように、排気管15を支持するブラケット115とは異なる別のブラケット(第二支持部24b)が側壁8cに支持され、側部排気管カバー119が別のブラケット(第二支持部24b)にて支持されている。このように構成することで、振動や騒音等の発生を抑制するようにしている。又、後カバー部119Rは、片持ち状に延びる後部側が後側ほど幅狭になるように形成され、このことによっても、振動を抑制するようにしている。
[0143]
 〔上側排気管カバーについて〕
 排気管15の後部に開口される排気口25の上方を覆う上側排気管カバー120が備えられている。
 上側排気管カバー120は、作業台32のうちの後作業台部32Rと連結されている。
すなわち、図13,15,17に示すように、上側排気管カバー120は、板材を略U字形に屈曲形成して構成され、左右両側の縦向き部120Aと、左右の縦向き部120Aの上部同士を連結する上側覆い部120Bとを備えている。そして、後作業台部32Rの後端部に形成された矩形状の切欠き部121を通して、上側排気管カバー120が上方に突出する状態で、かつ、左右の縦向き部120Aが切欠き部121の左右内縁に沿わせた状態で備えられ、左右の縦向き部120Aが切欠き部121の左右内縁に溶接にて連結されている。その結果、上側排気管カバー120は、後端部が後作業台部32Rよりも上側に突出するとともに、後作業台部32Rに対して上方に膨出する形状にて構成されている。
[0144]
 上側排気管カバー120における上側覆い部120Bが、側面視で、第二排気管部102の第二傾斜部114における後上がり傾斜姿勢に対して、それと略平行に沿うように後上がり傾斜姿勢に設けられている。つまり、上側排気管カバー120は排気管15の後端部の傾斜方向に沿う傾斜状態で配置されている。その結果、排気口25から排気が吹き出される吹き出し方向下手側の空間には、後作業台部32Rや上側排気管カバー120等が存在せず、吹き出し方向に沿って開放された状態となっている。
[0145]
 上側排気管カバー120の後端部が排気口25の後端部よりも後方に延ばされている。
図13に示すように、上側排気管カバー120における上側覆い部120Bが排気口25の後端部よりも後方に向けて突出する状態で設けられ、左右両側の縦向き部120Aも上側覆い部120Bの端縁から連なる状態で上下に延ばされており、排気口25の上方側の領域のうち、吹き出し方向下手側の空間を除く領域、並びに、左右両側方の領域を覆うように設けられている。このように構成することで、上向きに開口している排気口25から雨水等が侵入することを防止している。
[0146]
〔第1実施形態の別実施形態〕
(1)上記した各実施形態では、排気管15は、空間16のうちの空間部分16aを通る構成を採用されているが、これに限らず、空間16のうち、空間部分16aよりも上側の空間部分を通る構成を採用してもよい。
[0147]
(2)上記した第1実施形態のその1では、第一排気管部17と第二排気管部18との間、第二排気管部18と第三排気管部19との間のそれぞれに隙間S2,S3が形成される排気管15が採用された例を示したが、これに限らず、隙間が形成されない一連の排気管を備えるものであってもよい。
[0148]
(3)上記した各実施形態では、排気管15が穀粒タンク9に支持されない例を示したが、開閉が不能な穀粒タンク9を採用するものであれば、穀粒タンク9に支持されるものであってもよい。
[0149]
(4)上記した第1実施形態のその1では、第二排気管部18が二重管である構成を採用した例を示し、第1実施形態のその2では第一排気管部101及び第二排気管部102が二重管部分を有する構成を採用した例を示したが、これに限らず、排気管が一重管である構成を採用したものであってもよい。
[0150]
(5)上記した各実施形態では、作業台32が設けられた例を示したが、作業台32が設けられていないものであってもよい。また、作業台32を設ける場合、前作業台部32Fと後作業台部32Rとに分離したものに限らず、前端から後端まで一連の作業台を採用してもよい。
[0151]
(6)上記した各実施形態では、横向きフレーム26が備えられた例を示したが、横向きフレーム26を備えないものであってもよい。
[0152]
(7)上記した各実施形態では、排気浄化装置13が備えられた例を示したが、排気浄化装置13を備えないものであってもよい。
[0153]
(8)上記した第1実施形態のその2では、上側排気管カバー120が作業台32(後作業台部32R)と連結される例を示したが、上側排気管カバー120が作業台32とは別の支持部材によって支持するようにしたものでもよい。
[0154]
(9)上記した第1実施形態のその2では、上側排気管カバー120は、後端部が作業台32よりも上側に突出するとともに、作業台32に対して上方に膨出する形状にて構成された例を示したが、上側排気管カバー120が、作業台32と同じ上下位置に設けられるものでもよい。
[0155]
(10)上記した第1実施形態のその2では、排気管15の後端部、すなわち、第二排気管部102の第二傾斜部114が後上方向きに傾斜する状態で設けられる例を示したが、この構成にかえて次にように構成するものでもよい。
 例えば、排気管15の後端部が、水平姿勢で延びる直管にて構成され且つ上方側箇所が上方に向けて開口するように排気口25が形成される構成、あるいは、排気管15の後端部が、縦向き姿勢で延びる直管にて構成され、その上端部に上方に向けて開口するように排気口25が形成される構成等であってもよい。
[0156]
(11)本発明は、普通型のコンバインの他、自脱型のコンバインに適用できる。
[0157]
 〔第2実施形態〕
 以下、本発明に係る普通型コンバインの実施形態を図面に基づいて説明する。
 〔全体構成〕
 図19、20に、稲、麦、大豆などの作物を収穫対象とする普通型のコンバインが示されている。この実施形態で、コンバインの走行機体の前後方向を定義するときは、作業状態における機体進行方向に沿って定義し、機体の左右方向を定義するときは、機体進行方向視で見た状態で左右を定義する。すなわち、図19,20に符号(F)で示す方向が機体前側、図19,20に符号(B)で示す方向が機体後側である。図20に符号(L)で示す方向が機体左側、図20に符号(R)で示す方向が機体右側である。従って、機体左右方向が走行機体横幅方向に対応する。
[0158]
 走行機体の機体フレーム201の下部に左右一対のクローラ走行装置202を装備している。走行機体の前方側に、収穫対象の作物を収穫して後方に搬送する収穫部203が設けられている。そして、機体フレーム201上に、収穫部203から搬送される刈取穀稈を扱き処理するとともに、その扱き処理で得られた脱穀処理物を穀粒と排出物とに選別する脱穀装置204、脱穀装置204にて得られた穀粒を貯留するグレンタンク205、グレンタンク205に貯留される穀粒を機外に排出するための穀粒排出装置206、操縦者が搭乗して運転操作を行うキャビン付きの運転部207等が備えられている。コンバインは、植立穀稈の株元を切断して刈り取り、刈り取った刈取穀稈の全部を脱穀装置204に投入する全稈投入型に構成されている。
[0159]
 運転部207は機体前部右側に位置し、運転部207の後方にグレンタンク205が位置している。
 さらに、脱穀装置204が左側に位置し、グレンタンク205が右側に位置する状態で、脱穀装置204とグレンタンク205とが左右方向に並ぶ状態で備えられている。そして、運転部207の下方側には、駆動用のエンジン208が備えられている。脱穀装置204は、機体前後方向に沿う軸芯周りで回転駆動される扱胴209を有し、脱穀装置204の前部に搬送される刈取穀稈を機体後方に送りながら扱胴209によって扱き処理する軸流型に構成されている。説明を加えると、図23に示すように、扱胴209は、正面視において時計周り(右回り方向)に回転駆動される。
 図23に示すように、エンジン208からの動力が伝動ベルト230を介して、扱胴209の前部に位置する伝動ケース231内の横向き駆動軸232に伝達され、横向き駆動軸232からベベルギアケース233内のベベルギア機構(図示せず)を介して扱胴209に動力が伝達される。
[0160]
 収穫部203は、前部に設けられた刈取部210と、刈取部210の後部に接続され且つ刈取部210にて刈取られた刈取穀稈の全稈を後方に向けて搬送する穀稈搬送装置としてのフィーダ211を備えている。刈取部210は、収穫対象となる植立穀稈を刈り取り、刈り取った刈取穀稈を機体横幅中間部に横送り合流させる。フィーダ211は、刈取部210において合流された作物を脱穀装置204に向けて後方搬送する。これら刈取部210とフィーダ211を含む収穫部203は、機体フレーム201とフィーダ211とにわたって架設された昇降用の油圧シリンダ212が伸縮作動することで、横軸芯P1周りで昇降位置と下降位置との間で上下揺動自在に支持されている。
[0161]
 刈取部210は、角パイプや断面L字形のアングル材等を連結して構成される刈取フレーム213にて支持され、走行機体の最前端に設けられた左右一対のデバイダ214と、デバイダ214の後方かつ、上方に位置する掻込リール215と、デバイダ214の後方に位置する刈刃216と、刈刃216とフィーダ211との間に位置する横送りオーガ217とを備えている。
 デバイダ214は、収穫対象となる植立穀稈と非刈取対象の植立穀稈とを分草する。掻込リール215は、収穫対象の植立穀稈を後方に向けて掻き込む。刈刃216は、掻込リール215により後方に掻き込まれた収穫対象の植立穀稈の株元側を切断するものであり、例えばバリカン型に構成されている。横送りオーガ217は、刈刃216による切断後の刈取穀稈を左右方向の中間側に横送りして寄せ集めて後方のフィーダ211に向けて送り出す。
[0162]
 図27に示すように、右側のデバイダ214の刈幅方向内方側箇所には、デバイダ214にて分草された刈取対象となる植立穀稈のうち、右側端部に位置する植立穀稈の株元側箇所を刈幅方向内方側に寄せるように案内する搬送ガイド杆234が設けられている。このように構成することで、刈刃216の右側端部の上方箇所Qが開放された状態となり、運転部207にて操縦操作している運転者が、刈刃216の位置を目視で確認することができる。
[0163]
 〔フィーダ〕
 フィーダ211について説明する。
 図21に示すように、フィーダ211に、角筒状に形成された搬送ケースとしてのフィーダケース218が備えられている。フィーダケース218内の搬送下手側箇所に、エンジン208からの動力が、図示しない中継軸を介して伝達されて駆動回転される横向きの下手側回転軸としての駆動軸219が備えられている。図22及び図23に示すように、駆動軸219を回転可能に支持する支持筒部220が左右一対の支点ブラケット221を介して横軸芯P1周りで回動自在に脱穀装置204の前壁部に支持されている。フィーダケース218の左右両側の側壁218Aが支持筒部220に一体的に連結され、刈取部210を含むフィーダ211全体が横軸芯P1周りで上下揺動自在に脱穀装置204の前壁部に支持される構成となっている。
[0164]
 駆動軸219は、断面が六角形に形成されている。この六角形の断面形状に対して嵌り合う六角形の嵌合孔を備えた下手側輪体としての左右一対の駆動スプロケット222が、軸芯方向に沿って間隔をあけて一体回転可能に駆動軸219に外嵌装着されている。又、駆動軸219はフィーダケース218の横一側外方に突出しており、その突出部にエンジン208からの動力が伝達される。
[0165]
 フィーダケース218内の機体前端側箇所に、横向きの上手側回転軸としての従動軸224が、横向き軸芯周りで回転可能に架設支持されている。従動軸224に一体回転可能に上手側輪体としてのドラム型の従動輪体225が備えられている。そして、左右一対の駆動スプロケット222の夫々と従動輪体225とにわたって左右一対の無端回動チェーン226が巻回張設されている。又、左右一対の無端回動チェーン226に亘って複数の搬送部材227が所定ピッチで横架連結されている。従動輪体225の外周部には、左右一対の無端回動チェーン226の横ずれを防止する左右一対の鍔部228が一体的に備えられている。
[0166]
 駆動軸219に動力が伝達されて一対の無端回動チェーン226が同方向に一体的に回動することにより、刈取部210から供給された作物を、フィーダケース218内において、無端回動チェーン226の下側の移動経路と底面部218Bとの間において、搬送部材227にて掻き上げ搬送して脱穀装置204に供給する。図23に示すように、脱穀装置204の前部に、正面視において扱胴209の下部に対応する位置に穀稈搬入口235が形成されている。フィーダ211は、搬送してきた刈取穀稈を投入するように穀稈搬入口235に接続されている。
[0167]
 図20に示すように、刈取部210は、フィーダ211の横幅よりも幅広の刈幅を有し、且つ、フィーダ211に対して刈幅方向一方側(右側)に偏倚する状態でフィーダ211に連結されている。上述したように扱胴209は、正面視において時計周り(右回り方向)に回転駆動される。従って、刈取部210は、正面視において、フィーダ211に対して穀稈搬入口235における扱胴209の回転方向下手側に対応する側に偏倚した状態で、フィーダ211に連結されている。
[0168]
 図23に示すように、エンジン208からの動力は、図示しない中継軸及び入力プーリ237を介して正転動力が駆動軸219に伝達される。又、ベベルギアケース233内の図示しないベベルギア機構を通過した反転動力を、反転駆動軸238及び逆転クラッチ239を介して短時間だけ駆動軸219に伝達させることもできる。反転動力が伝達されると、フィーダ211は、逆向きに回転する逆転動作を行う。逆転動作は搬送詰まりが発生したとき等に用いられる。
[0169]
 無端回動チェーン226は、図25及び図26に示すように、基本的には、複数の連結ピン240によって枢支連結される状態で、幅方向両側の外側に位置する平板状の外リンク241と、内側に位置する平板状の内リンク242とを交互に縦列状態で連結して構成されている。
 尚、連結ピン240にはブッシュ243とローラ244とが外嵌されてピン部245が構成されている。このピン部245が、後述する駆動スプロケット222の凹部222Aに係入することで、駆動スプロケット222の回転駆動力が無端回動チェーン226に伝達され、図26中の矢印方向に沿って回動操作される。
[0170]
 無端回動チェーン226は、長手方向の経路のうち多くの経路部分が上述した外リンク241と内リンク242とで構成されるが、途中の一部の領域にオフセットリンク246を使用する場合もある(図25参照)。オフセットリンク246は、一端側が外リンク241と同じ位置にあり、他端側が内リンク242と同じ位置になるように、屈曲変形されたリンクであり、オフセットリンク246を使用することで、無端回動チェーン226の長さ調整を行える。つまり、オフセットリンク246を取り外しても、両隣りのリンク同士をそのまま連結することが可能であり、外リンク241と内リンク242との連結を解除して、それらの間にオフセットリンク246を取り付けることもでき、無端回動チェーン226の長さ調整が可能である。オフセットリンク246や、それに隣接するリンクは、連結解除を可能とする構造として、連結ピン240の代わりにボルト247(図25参照)を使用したり、又は、差し込まれたピンを抜止する構造(図示せず)を採用することができる。
[0171]
 駆動スプロケット222について説明する。
 図26に示すように、駆動スプロケット222は、周方向に沿って複数の歯222B(係合突部)が設けられ、隣合う歯222Bどうしの間の凹部222Aに、無端回動チェーン226のピン部245が係入することができるように構成されている。凹部222Aは、隣合う歯222Bのうち、周方向一方側に位置する歯222Bの側部と、他方側に位置する歯222Bの側部とに亘る底部222Cを備えている。底部222Cは、周方向に沿う平坦形状に形成されており、他方側の側部と一方側の側部とは、無端回動チェーン226のピン部245の外形に沿う湾曲形状に形成されている。
[0172]
 底部222Cの周方向の幅は、ピン部245の外径寸法よりも大に形成されている。具体的には、ピン部245の外径寸法の2倍よりも大きい幅を有している。従って、凹部222A内に係入する無端回動チェーン226のピン部245は、凹部222A内で、底部222Cの周方向の幅の範囲における任意の箇所に位置することが可能となる。その結果、凹部222A内に刈取穀稈が嵌まり込んだまま、駆動スプロケット222の凹部222Aに無端回動チェーン226のピン部245が係入しても、ピン部245は、周方向に沿って移動することで刈取穀稈を排除することができ、刈取穀稈の上に乗り上げて、無端回動チェーン226との噛み合いが外れるような不具合を回避できる。
[0173]
 〔巻付き防止カバー〕
 図22に示すように、駆動軸219における一対の駆動スプロケット222夫々の横方向中間側に、駆動軸219の外周側を覆う状態で、一対の駆動スプロケット222にわたって筒状の巻付き防止カバー229が備えられている。
[0174]
 巻付き防止カバー229は、駆動軸219の軸芯方向に沿って分割された二つの分割カバー体229A,229Bにて構成され、且つ、二つの分割カバー体229A,229Bのうちの一方側としての右側の分割カバー体229Aの端部が、他方側としての左側の分割カバー体229Bの端部に内嵌して重複する状態で差し込み接続されている。
[0175]
 二つの分割カバー体229A,229Bは共に円筒状の金属板からなり、図22に示すように、右側の分割カバー体229Aは軸芯方向の全幅に亘って同一の外径寸法を有する円筒径状に構成されている。左側の分割カバー体229Bの右側部分が、右側の分割カバー体229Aの外周部に外嵌されるように、右側の分割カバー体229Aに比べて少し大径に形成されている。左側の分割カバー体229Bは、左側の分割カバー体229Bの左右方向中央位置CL1よりも左側(左右方向他方側の一例)に寄った箇所に、左側端部が小径となるように変形された絞り部250が形成されている。左側の分割カバー体229Bの左側端部における外径寸法は、右側の分割カバー体229Aの外径寸法と同じになるように形成されている。
[0176]
 巻付き防止カバー229は、左右の駆動スプロケット222の夫々に対して差し込み装着される状態で支持されている。つまり、左右の駆動スプロケット222夫々の左右方向内方側の側面に、巻付き防止カバー229の形状と略同じ形状であって全周に亘って凹入する周溝251が形成されている。巻付き防止カバー229は、右側の端部が、右側に位置する駆動スプロケット222に形成された周溝251に嵌まり込み、且つ、左側の端部が、左側に位置する駆動スプロケット222に形成された周溝251に嵌まり込む状態で設けられている。
[0177]
 そして、巻付き防止カバー229は、正面視において、扱胴209の回転方向上手側に左側の分割カバー体229Bが位置し、扱胴209の回転方向下手側に右側の分割カバー体229Aが位置する状態で備えられている。又、右側の分割カバー体229Aと左側の分割カバー体229Bとが重複する重複部252は、左右両側の駆動スプロケット222同士の間の左右中央位置CL2よりも扱胴209の回転方向上手側に寄った箇所に位置している。
[0178]
 説明を加えると、図23に示すように、扱胴209は、正面視において時計周り(右回り方向)に回転駆動される。そして、フィーダ211により搬送される刈取穀稈が脱穀装置204に向けて搬入される穀稈搬入口235は、脱穀装置204の前壁部において、扱胴209の下側部分に対応する位置に形成されている。穀稈搬入口235に対向している扱胴209の下側部分においては、左側から右側に向けて(図23では、図面右側から図面左側に向けて)回転することになる。従って、この実施形態では、機体左側が扱胴209の回転方向上手側に対応し、機体右側が扱胴209の回転方向下手側に対応することになる。重複部252は、左右両側の駆動スプロケット222同士の間の左右中央位置CL2よりも左側に寄った箇所に位置するので、扱胴209の回転方向上手側に寄った箇所に位置することになる。
[0179]
 図22に示すように、右側の分割カバー体229Aと左側の分割カバー体229Bとが重複する重複部252のうちで扱胴209の回転方向上手側に寄った箇所にて、右側の分割カバー体229Aと左側の分割カバー体229Bとが径方向に連結されている。説明を加えると、重複部252において、右側の分割カバー体229Aと左側の分割カバー体229Bとを径方向に貫通して固定する締結具253が備えられている。その締結具253は、図22に示すように、正面視において、重複部252の左右中央位置よりも左側(穀稈搬入口235における扱胴209の回転方向上手側)に偏倚した箇所に位置している。
[0180]
 締結具253は、ボルト254とナット255とからなり、巻付き防止カバー229の周方向に間隔をあけて複数(3個あるいは4個程度)備えられている。ナット255は、重複部252において内側に位置する右側の分割カバー体229Aの内面に予め溶接固定されている。ナット255が取り付けられている箇所には、右側の分割カバー体229A及び左側の分割カバー体229Cの夫々に径方向に沿って貫通するボルト挿通孔が形成されている。図22に示すように、締結具253(ボルト254・ナット255)は、重複部252のうちで左側、すなわち、扱胴209の回転方向上手側に寄った箇所に備えられている。
[0181]
 巻付き防止カバー229及び左右の駆動スプロケット222を駆動軸219の外周部に組付ける場合には、次のような手順で組付けることができる。
[0182]
 先ず、駆動軸219を左右両側の支持筒部220を挿通するように取付ける。その際、左右両側の支持筒部220の間において、左右両側の駆動スプロケット222と巻付き防止カバー229とを駆動軸219の外方側に位置する状態で備えておく。このとき、左右の分割カバー体229A,229Bは、連結されておらずスライド移動可能である。
[0183]
 左右の駆動スプロケット222のうちのいずれか一方を、対応する支持筒部220に対して近接配置してボルト256で駆動軸219に固定する。このとき、図24に示すように、左右の分割カバー体229A,229Bは深く重なり合う状態として、一方の駆動スプロケット222の外方側を開放する状態にして、ボルト256による駆動スプロケット222の固定作業を容易に行うことができる。次に、左右の分割カバー体229A,229Bを、組付けが終了して軸芯方向の位置が固定された駆動スプロケット222側に寄せて、反対側の駆動スプロケット222の外方側を開放させてボルト256によって固定する。
[0184]
 駆動スプロケット222の左右方向の外方側の側面に、支持筒部220の端部が入り込み可能な周溝257が形成されている。支持筒部220の端部が外方側の周溝257に入り込む状態で設置されることで、ラビリンス構造によりワラ屑が駆動スプロケット222と駆動軸219との間の隙間に入り込むことを防止している。
[0185]
 このように左右両側の駆動スプロケット222が固定された後、左右の分割カバー体229A,229Bを軸芯方向に引き延ばして、両側端部を左右の駆動スプロケット222夫々の左右方向内方側に形成されている周溝251に嵌まり込むように設置する。左右の分割カバー体229A,229Bを所定位置まで引き延ばして、右側の分割カバー体229A及び左側の分割カバー体229Bの夫々に形成されたボルト挿通孔を重ねた状態で、外方側からボルト254を装着してナット255と締結して左右の分割カバー体229A,229Bを固定する(図22参照)。
[0186]
〔第2実施形態の別実施形態〕
(1)上記実施形態では、重複部252が、正面視において、左右の駆動スプロケット222同士の間の左右中央位置CL2よりも左側(穀稈搬入口235における扱胴209の回転方向上手側)に偏倚した箇所に位置する構成としたが、この構成に代えて、重複部252が、左右方向の中間位置、あるいは、左右中央位置CL2よりも左側に偏倚する位置に設ける構成としてもよい。
[0187]
(2)上記実施形態では、締結具253が、正面視において、重複部252の左右中央位置よりも左側(穀稈搬入口235における扱胴209の回転方向上手側)に偏倚した箇所に位置する構成としたが、この構成に代えて、締結具253が、左右中央位置付近、あるいは、左右中央位置よりも右側に偏倚する位置に設ける構成としてもよい。又、締結具253に代えて、2つの分割カバー体229A,229Bを接着材にて連結ける構成としてもよく、各種の連結構成を用いることができる。
[0188]
(3)上記実施形態では、右側の分割カバー体229Aの右側端部と左側の分割カバー体229Bの左側端部が同じ外径であり、左側の分割カバー体229Bは、右側端部の外径が左側端部の外径よりも大径に形成され、且つ、左側端部が小径となるように変形された絞り部250が形成される構成としたが、この構成に代えて、左側の分割カバー体229Bが、右側の分割カバー体229Aよりも大径で且つ軸芯方向に同じ外径を有する形状としてもよい。
 但し、この場合、左右の駆動スプロケット222の周溝251は径が異なる形態となる。
[0189]
(4)上記実施形態に記載した構成によると、左右の駆動スプロケット222を駆動軸219に取り付ける場合、作業者が軸芯方向の位置を任意の位置に定めてボルト256で駆動軸219に固定することになる。この構成では、位置合わせが適正に行われていないと、駆動スプロケット222が支持筒部220に接触したり、あるいは、駆動スプロケット222と支持筒部220との間に隙間が生じて、その隙間からワラ屑や他の塵埃が侵入して駆動軸219の回転に悪影響を与えるおそれがある。
[0190]
 そこで、左右の駆動スプロケット222の軸芯方向の位置を、作業の煩わしさなく適正な位置に合わせるために、次のように構成してもよい。
[0191]
 すなわち、駆動スプロケット222の軸芯方向一端部に位置して軸芯方向に位置固定された接当部材Sと、左右の駆動スプロケット222のうちの一方側の駆動スプロケット222と接当部材Sとの間に設けられ、それらの間隔に相当する長さを有する第一筒部材T1と、一方側の駆動スプロケット222と他方側の駆動スプロケット222との間に設けられ、それらの間隔に相当する長さを有する第二筒部材T2と、他方側の駆動スプロケット222を軸芯方向に位置固定可能な固定部材Kとを備える構成である。
[0192]
 以下、具体構成について説明する。
 図28に示すように、駆動軸219は、左右方向(軸芯方向)両側端部がベアリング270を介して左右の支持筒部220に回転可能に支持されている。図29,30に示すように、左右のベアリング270は、左右方向外方側が抜け止めリング271により位置規制されており、駆動軸219は、左右のベアリング270によって左右方向の位置が規制される。
[0193]
 上記実施形態では、説明は省略しているが、左右の駆動スプロケット222は、径方向内方側に位置して駆動軸219に対して一体回転可能に外嵌装着される基端部222Dと、基端部222Dの径方向外方側に位置して外周部に無端回動チェーン226が巻回される巻き掛け部としての歯(係合突起)222Bが備えられた輪体本体部222Eとを備え、かつ、基端部222Dが、輪体本体部222Eよりも軸芯方向に突出する突出筒部272を有する状態で輪体本体部222Eよりも軸芯方向に幅広に形成されている。
[0194]
 図31に示すように、断面六角形に形成された駆動軸219の外周面には平面部219Aが備えられる。基端部222Dにおける突出筒部272のうち平面部219Aに対向する位置に、径方向に沿うネジ孔273が形成され、ネジ孔273を通してボルト256が装着される。ボルト256の先端は平坦面に形成され、平面部219Aに対して面当たり状態で接当して摩擦により軸芯方向の位置を規制するように構成されている。
[0195]
 そして、図29,30に示すように、左右のベアリング270のインナーレース270aに対して左右方向内方側に接当して軸芯方向に位置固定された左右のリング状の受止め具274と、左側の受止め具274と左側の駆動スプロケット222との間に設けられ、それらの間隔に相当する長さを有する左側筒部材275と、左側の駆動スプロケット222と右側の駆動スプロケット222との間に設けられ、それらの間隔に相当する長さを有する中間側筒部材276と、右側の駆動スプロケット222と右側の受止め具274との間に設けられ、それらの間隔に相当する長さを有する右側筒部材277とが備えられている。上記各筒部材275,276,277は、円筒形状であり、駆動軸219の外端部に接する程度に外嵌装着されている。
[0196]
 このような構成において、例えば、左右の支持筒部220に対して左側外方側から駆動軸219を装着する場合には、右側の支持筒部220にベアリング270を装着して、右側の受止め具274、右側筒部材277、右側の駆動スプロケット222、中間側筒部材276、左側の駆動スプロケット222、左側筒部材275、左側の受止め具274、及び、左側のベアリング270を、その順序で、上記各部材同士が接当するように装着する。上記各部材同士が接当することにより、左右の駆動スプロケット222の軸芯方向の位置が自ずと定まることになる。尚、巻付き防止カバー229も合わせて装着される。
[0197]
 この場合には、右側の受止め具274が接当部材Sに対応し、右側筒部材277が第一筒部材T1に対応し、中間側筒部材276が第二筒部材T2に対応し、左側筒部材275と左側の受止め具274とが固定部材Kに対応する。尚、左右の支持筒部220に対して右側外方側から駆動軸219を装着する場合には、左側の受止め具274が接当部材Sに対応し、左側筒部材275が第一筒部材T1に対応し、中間側筒部材276が第二筒部材T2に対応し、右側筒部材277と右側の受止め具274とが固定部材Kに対応することになる。
[0198]
(5)上記(4)に記載した実施形態では、左側筒部材275と左側の受止め具274とが固定部材Kに対応する、あるいは、右側筒部材277と右側の受止め具274とが固定部材Kに対応する構成としたが、このような構成に限らず、固定部材Kとして、例えば、駆動スプロケット222の基端部222Dを突出筒部272とは反対側へ延長形成して、直接、ベアリング270のインナーレース270aに当て付けて位置固定する構成等でもよく、要するに、他方側の下手側輪体(駆動スプロケット)を軸芯方向に位置固定可能なものであればよい。
[0199]
(6)本発明は、刈取部にて刈取られた刈取穀稈の全稈を後方に向けて搬送する穀稈搬送装置が備えられているコンバインに適用できる。
[0200]
 〔第3実施形態〕
 以下、本発明に係る普通型コンバインの実施形態を図面に基づいて説明する。
 〔全体構成〕
 図32、33に、稲、麦、大豆などの作物を収穫対象とする普通型のコンバインが示されている。この実施形態で、コンバインの走行機体の前後方向を定義するときは、作業状態における機体進行方向に沿って定義し、機体の左右方向を定義するときは、機体進行方向視で見た状態で左右を定義する。すなわち、図32,33に符号(F)で示す方向が機体前側、図32,33に符号(B)で示す方向が機体後側である。図33に符号(L)で示す方向が機体左側、図33に符号(R)で示す方向が機体右側である。従って、機体左右方向が走行機体横幅方向に対応する。
[0201]
 走行機体の機体フレーム301の下部に左右一対のクローラ走行装置302を装備している。走行機体の前方側に、収穫対象の作物を収穫し、搬送する収穫部303が設けられている。そして、機体フレーム301上に、収穫部303から搬送される作物としての刈取穀稈を扱き処理するとともに、その扱き処理で得られた脱穀処理物を穀粒と排出物とに選別する脱穀装置304、脱穀装置304にて得られた穀粒を貯留するグレンタンク305、グレンタンク305に貯留される穀粒を機外に排出するための穀粒排出装置306、操縦者が搭乗して運転操作を行うキャビン付きの運転部307等が備えられている。コンバインは、植立穀稈の株元を切断して刈り取り、刈り取った刈取穀稈の全部を脱穀装置304に投入する全稈投入型に構成されている。
[0202]
 運転部307は機体前部右側に位置し、運転部307の後方にグレンタンク305が位置している。
 さらに、脱穀装置304が左側に位置し、グレンタンク305が右側に位置する状態で、脱穀装置304とグレンタンク305とが左右方向に並ぶ状態で備えられている。運転部307の下方側には、駆動用のエンジン308が備えられている。
[0203]
 収穫部303は、前部に設けられた刈取部310と、刈取部310の後部に接続され且つ刈取部310にて刈取られた刈取穀稈の全稈を後方に向けて搬送する穀稈搬送装置としてのフィーダ311を備えている。刈取部310は、収穫対象の作物としての植立穀稈を刈り取り、刈り取った収穫作物(刈取穀稈)を機体横幅中間部に横送り合流させる。フィーダ311は、刈取部310において合流された作物を脱穀装置304に向けて後方搬送する。これら刈取部310とフィーダ311を含む収穫部303は、機体フレーム301とフィーダ311とにわたって架設された昇降用の油圧シリンダ312が伸縮作動することで、横軸芯P1周りで昇降位置と下降位置との間で上下揺動自在に支持されている。
[0204]
 刈取部310は、角パイプや断面L字形のアングル材等を連結して構成される刈取フレーム313にて支持され、走行機体の最前端に設けられた左右一対のデバイダ314と、デバイダ314の後方かつ、上方に位置する掻込リール315と、デバイダ314の後方に位置する刈刃316と、刈刃316とフィーダ311との間に位置する横送りオーガ317とを備えている。
 デバイダ314は、収穫対象となる植立穀稈と非刈取対象の植立穀稈とを分草する。掻込リール315は、収穫対象の植立穀稈を後方に向けて掻き込む。刈刃316は、掻込リール315により後方に掻き込まれた収穫対象の植立穀稈の株元側を切断するものであり、例えばバリカン型に構成されている。横送りオーガ317は、刈刃316による切断後の刈取穀稈を左右方向の中間側に横送りして寄せ集めて後方に向けて送り出す。
[0205]
  〔フィーダ〕
 フィーダ311について説明する。
 図34に示すように、フィーダ311に、角筒状に形成された搬送用ケースとしてのフィーダケース318が備えられている。フィーダケース318内の搬送下手側箇所に、エンジン308からの動力が伝達されて駆動回転される横向きの下手側回転軸としての駆動軸319が備えられている。図示はしていないが、駆動軸319を回転可能に支持する支持筒部が左右一対の支点ブラケットを介して横軸芯P1周りで回動自在に脱穀装置304の前壁部に支持されている。フィーダケース318の左右両側の側壁318Aが支持筒部に一体的に連結され、刈取部310を含むフィーダ311全体が横軸芯P1周りで上下揺動自在に脱穀装置304の前壁部に支持される構成となっている。
[0206]
 駆動軸319は、断面が六角形に形成されている。この六角形の断面形状に対して嵌り合う六角形の嵌合孔を備えた下手側輪体としての左右一対の駆動スプロケット322が、軸芯方向に沿って間隔をあけて一体回転可能に駆動軸319に外嵌装着されている。図示しない伝動機構を介して駆動軸319にエンジン308からの動力が伝達される。
[0207]
 フィーダケース318内の機体前端側箇所に、横向きの上手側回転軸としての従動軸324が、横向き軸芯周りで回転可能に架設支持されている。従動軸324に一体回転可能に上手側輪体としてのドラム型の従動輪体325が備えられている。そして、左右一対の駆動スプロケット322の夫々と従動輪体325とにわたって左右一対の無端回動チェーン326が巻回張設されている。又、左右一対の無端回動チェーン326に亘って複数の搬送部材327が所定ピッチで横架連結されている。従動輪体325の外周部には、左右一対の無端回動チェーン326の横ずれを防止する左右一対の鍔部328が一体的に備えられている(図35参照)。
[0208]
 駆動軸319に動力が伝達されて一対の無端回動チェーン326が同方向に一体的に回動することにより、刈取部310から供給された作物を、フィーダケース318内において、無端回動チェーン326の下側の移動経路と底面部318Bとの間において、搬送部材327にて掻き上げ搬送して脱穀装置304に供給する。
[0209]
 次に、フィーダ311における駆動軸319周りの構成について説明する。
 図34に示すように、駆動軸319における一対の駆動スプロケット322夫々の横方向中間側に隣接する箇所に、駆動軸319に外挿される状態で一対の駆動スプロケット322にわたって支持される円筒状の巻付き防止カバー329が備えられている。図示はしないが、巻付き防止カバー329は、左右の駆動スプロケット322夫々の左右方向内方側の側面に形成された周溝に嵌まり込む状態で設けられている。
[0210]
  〔油圧シリンダ〕
 図32に示すように、油圧シリンダ312は、フィーダケース318の底面部318Bと機体フレーム301の前部との間に亘って連結されている。油圧シリンダ312は、概ね円筒形状のシリンダチューブ312aと、ピストンロッド312bとを有し、ピストンロッド312bがシリンダチューブ312aに対して伸縮作動することにより、フィーダ311及び刈取部310を含む収穫部303全体を上下揺動可能である。
[0211]
 油圧シリンダ312は、収穫部303を機体横幅方向中間部でバランスよく支持するために、図42に示すように、機体横幅中間部に近い位置に配置されている。図41に示すように、シリンダチューブ312aの基端部が機体フレーム301のブラケット330に対して横軸芯周りで回転可能に連結され、ピストンロッド312bの先端部が、フィーダケース318の底面部318B側のブラケット331に対して連結ピン332を介して、フィーダケース318に対して相対回動可能に枢支連結されている。
[0212]
 そして、フィーダケース318の底面部318Bには、油圧シリンダ312が伸長状態の時に、油圧シリンダ312の収縮を規制して収穫部303が下降するのを規制する下降規制部333が上下揺動可能に設けられている。なお、下降規制部333も油圧シリンダ312に対応して、底面部318Bのうち機体横幅中間部に近い位置に設けられている。
[0213]
 下降規制部333は、断面形状が前後方向視で下向き開放状の略U字形に形成されている。下降規制部333は、連結ピン332により横軸芯周りで揺動可能に支持されている。そして、図41に実線で示すように、下降規制部333は、油圧シリンダ312のピストンロッド312bが伸長している伸長状態の場合に、U字状の開口部によりピストンロッド312bを覆うように下降操作されて、下降規制部333の遊端部がシリンダチューブ312aの一端部312a1に接当する。これにより、下降規制部333が、底面部318Bとシリンダチューブ312aの一端部とに突っ張り作用して使用状態となる。一方、図41に仮想線で示すように、下降規制部333は、上昇操作されて底面部318Bに沿うように配置されることで非使用状態となる。このように下降規制部333は、上下揺動することで使用状態と非使用状態とに姿勢変更可能に構成されている。
[0214]
 下降規制部333を非作用状態で位置保持並びに解除可能なロック機構334が備えられている。ロック機構334は、図41及び図42に示すように、フィーダケース318の底面部318Bに固定された略U字形のブラケット335と、ブラケット335を左右方向に挿通するL字形の連結ピン336と、ブラケット335の内部に位置して連結ピン336に外挿されるコイルバネ337と、連結ピン336に差し込み装着されてスライド移動量を規制するスナップピン338とを備えている。下降規制部333には、連結ピン336が係合可能な係合孔339が形成された係止部材340が備えられている。
[0215]
 連結ピン336がコイルバネ337の付勢力にて係止部材340に係合するように移動付勢される。下降規制部333が非作用状態にあると、連結ピン336がコイルバネ337の付勢力にて係止部材340の係合孔339に係合して、下降規制部333が位置保持される。連結ピン336をスライドさせて係止部材340との係合を解除すると、下降規制部333を作用状態に切り換えることができる。このロック機構334は、下降規制部333を非作用状態で確実に位置保持できるとともに、切り換え操作を簡単に行うことができる。
[0216]
  〔従動軸の位置調節構造〕
 次に、従動軸324の位置調節構造について説明する。
 フィーダ311には、図35に示すように、従動軸324をその軸芯周りで回転可能に支持するとともに、フィーダケース318に搬送方向に沿って位置変更可能に支持される回転軸支持体341と、回転軸支持体341の搬送方向に沿う位置を変更し且つ変更した位置で固定可能な位置調節機構342とが備えられている。
[0217]
 説明を加えると、図35に示すように、従動軸324の両端部は、ベアリング343を介して左右両側に備えられた一対の回転軸支持体341に夫々横軸芯周りで回転可能に支持されている。左右一対の回転軸支持体341は夫々、フィーダケース318の内側に位置する状態で備えられている。
[0218]
 左右の回転軸支持体341は、3箇所を位置決めボルト344とナット345との締結によりフィーダケース318の左右両側の側壁318Aに締結固定されている。3本の位置決めボルト344の夫々は、回転軸支持体341と、側壁318Aと、側壁318Aの外面側に付設された横フレーム346とに亘って装着するよう構成されている。位置固定用のナット345は、回転軸支持体341の内側に溶接固定されている。
[0219]
 図37及び図38に示すように、側壁318A及び横フレーム346に形成された3つのボルト挿通孔347は、フィーダケース318の前後方向(作物搬送方向)に長い形状に形成されている。つまり、左右の回転軸支持体341の夫々において、3本の位置決めボルト344を弛めることで、回転軸支持体341の側壁318Aへの固定を解除でき、回転軸支持体341の側壁318Aへの取付位置を前後方向に変更調節でき、3本の位置決めボルト344を締め込むことで、回転軸支持体341を変更した取付位置で側壁318Aに固定できる。
[0220]
  〔フレーム構造〕
 図35及び図38に示すように、フィーダケース318の右側に位置する回転軸支持体341に対する位置調節機構342に対応する箇所において、フィーダケース318の右側の側壁318Aにおける外側面に、搬送方向に沿って延びる断面略U字形の右側横フレーム346が設けられ、右側横フレーム346は、U字形の複数の面部分のうちの底面部346aがフィーダケース318の外側面に当て付けられた状態で一体的に溶接固定されている。
[0221]
 説明を加えると、図38に示すように、右側の側壁318Aの外側面には、搬送方向に沿って間隔をあけて、前側フレーム348と後側フレーム349とが備えられている。前側フレーム348及び後側フレーム349は、平面視で略U字形に形成され、且つ、フィーダケース318の上下方向の全幅に亘る状態で設けられている。前側フレーム348及び後側フレーム349は、右側横フレーム346と同様に、U字形の複数の面部分のうちの底面部がフィーダケース318の外側面に当て付けられた状態で一体的に溶接固定されている。右側横フレーム346は、前側フレーム348の後端と後側フレーム349の前端とに亘って設けられている。
 右側横フレーム346の前後両側部は、前側フレーム348及び後側フレーム349に一体的に溶接固定されている。
[0222]
 図35及び図37に示すように、フィーダケース318の左側に位置する回転軸支持体341に対する位置調節機構342に対応する箇所において、フィーダケース318の左側の側壁318Aの外側面に、搬送方向に沿って延びる断面略L字形の左側横フレーム350が設けられ、左側横フレーム350は、L字形の2つの面部分のうちの一方がフィーダケース318の外側面に接する状態で一体的に溶接固定されている。
[0223]
 左側の側壁318Aの外側面には、搬送方向に沿って間隔をあけて、前側フレーム351と後側フレーム352とが備えられている。前側フレーム351は平面視で略L字形に形成され、且つ、フィーダケース318の上端部から上下中間位置に亘る状態で設けられている。後側フレーム352は、平面視で略U字形に形成され、且つ、フィーダケース318の上下方向の全幅に亘る状態で設けられている。左側横フレーム350は、前側フレーム351及び後側フレーム352に夫々、一体的に溶接固定されている。このようにして、左右両側の位置調節機構342に対応する箇所における支持強度を高めるようにしている。
[0224]
  〔位置調節機構〕
 位置調節機構342は、無端回動チェーン326が張設方向すなわち作物搬送方向に沿って延びて、無端回動チェーン326の張力が低下した場合に、従動軸324のフィーダケース318に対する搬送方向に沿う取付位置を調節して無端回動チェーン326の張力を調節することができる。
[0225]
 左右の位置調節機構342は同じ構成であり、図35,37,38に示すように、位置調節機構342には、搬送方向に沿って延びる調節用ネジ軸353と、調節用ネジ軸353と回転軸支持体341とを連結する連結部354と、フィーダケース318に支持され且つ調節用ネジ軸353が移動可能に挿通する挿通部355を有する規制案内部356と、調節用ネジ軸353に装着された調節用ナット357と、調節用ナット357と規制案内部356とに亘る状態で調節用ネジ軸353に外挿されたコイルバネ358と、が備えられている。
[0226]
 調節用ネジ軸353の後部側の軸端がフランジ部359に一体的に連結されている。フランジ部359は、前後向き面部分359Aと左右向き面部分359Bとを備えて平面視で略L字形に形成されている。又、前後向き面部分359Aと左右向き面部分359Bとに亘る補強用リブ359Cが設けられている。フランジ部359は、前後向き面部分359Aに調節用ネジ軸353の後部側の軸端が溶接にて一体的に連結され、左右向き面部分359Bがフィーダケース318の側壁318Aに当て付けられた状態で固定されている。具体的には、フランジ部359における左右向き面部分359Bが、横フレーム346(350)と、側壁318Aと、回転軸支持体341とを共締めする状態で、3つの位置決めボルト344のうちの最後部側に位置する位置決めボルト344と、それに螺合装着されるナット345とにより締結固定されている。
 従って、最後部側に位置する位置決めボルト344とナット345とにより、フィーダケース318の内外に亘る状態で連結する内外連通部360が構成され、フランジ部359と内外連通部360とにより、調節用ネジ軸353と回転軸支持体341とを連結する連結部354が構成されている。
[0227]
 規制案内部356は、側壁318Aの外面側に付設された横フレーム346(350)に固定された状態で支持されている。
 図39に示すように、右側の規制案内部356は、右側横フレーム346のU字形の複数の面部分で囲まれる内側領域の内部において、内側領域の内面に固定される状態で上下方向の全幅に亘って設けられている。すなわち、規制案内部356は、右側横フレーム346の底面部に対して直交する姿勢の板体であり、内側領域に位置して、右側横フレーム346の底面部346a及び左右両側の縦面部346bの夫々に溶接にて一体的に連結されている。
[0228]
 図40に示すように、左側の規制案内部356は、左側横フレーム350のL字形の2つの面部分(底面部と縦面部)で囲まれる内側領域の内部に設けられている。左側横フレーム350には、規制案内部356が備えられる箇所において、底面部350aにおける縦面部350bとは反対側端部に、縦板部材361が溶接にて一体的に固定されている。そして、規制案内部356は、左側横フレーム350の底面部350aに対して直交する姿勢の板体であり、左側横フレーム350の底面部350aと縦面部350b、及び、縦板部材361の夫々に、溶接にて一体的に連結されている。
[0229]
 図39及び図40に示すように、規制案内部356の外方に開放される端縁から底面側に向けて凹入する切欠362が形成されている。切欠362の内奥部により調節用ネジ軸353が搬送方向に沿って挿通する挿通部355が構成されている。フランジ部359が位置決めボルト344により側壁318Aに固定された状態で、調節用ネジ軸353が挿通部355を挿通する状態で設置される。
[0230]
 規制案内部356の前部側において、調節用ネジ軸353にコイルバネ358が外挿されている。規制案内部356とコイルバネ358との間、及び、調節用ナット357とコイルバネ358との間に夫々、座金363,364が備えられている。従って、コイルバネ358の一端部が座金363を介して規制案内部356により受止め支持され、コイルバネ358の他端部が座金364を介して調節用ナット357により受止め支持されている。コイルバネ358は、調節用ナット357の締め付けと規制案内部356による受止め支持により圧縮状態となり、伸長方向にバネ付勢力を発生する圧縮バネとして機能する状態で使用される。従って、コイルバネ358が圧縮バネに相当する。
[0231]
 調節用ナット357とコイルバネ358との間に備えられる座金364に、コイルバネ358の外周部において調節用ネジ軸353の軸芯方向に沿って延びる円筒状部材365が一体的に固定される状態で備えられている。コイルバネ358の外周側の多くの領域が円筒状部材365によって覆われているので、コイルバネ358に泥土等が飛散して堆積してバネの機能が低下する等の不利を回避できる。
[0232]
 このような構成の位置調整機構では、3個の位置決めボルト344とナット345との締結を緩めると、調節用ネジ軸353は回転軸支持体341と一体的にボルト挿通孔347の長尺方向に沿ってスライド移動することができる。又、調節用ネジ軸353は、コイルバネ358のバネ付勢力により押し操作され、従動軸324が駆動軸319から離間する方向に向けて移動付勢される。
[0233]
 そこで、3個の位置決めボルト344とナット345との締結を緩めた状態で、無端回動チェーン326の張力の調整を行うときに、コイルバネ358の長さが予め設定された所定長さになるように調節用ナット357の位置を調整することにより、無端回動チェーン326の張力を適切な値に調整することができる。すなわち、調節用ナット357をコイルバネ358に向けて移動するように回転操作すると、調節用ネジ軸353が前方側へ移動していき、回転軸支持体341が前方側に移動操作されて従動輪体325を前方側へ移動させていく。従動輪体325が前方側へ移動していくことで、従動輪体325に掛かる無端回動チェーン326の張力が増大し、コイルバネ358が圧縮側に弾性変化する。円筒状部材365と座金363との間隔Dが設定間隔になると、無端回動チェーン326の張力と、コイルバネ358の伸長方向に向けての弾性復元力とが釣り合い、無端回動チェーン326の張力が設定張力の強さになる。そこで3本の位置決めボルト344を締め付けする。
[0234]
 上記したコイルバネ358の長さは、コイルバネ358の圧縮状態におけるバネ付勢力に対応するものであり、しかも、コイルバネ358の長さは、円筒状部材365の後端部と規制案内部356側の座金363までの離間距離に対応しており、目視により容易に判別できるので、このコイルバネ358の長さを調整することで、無端回動チェーン326の張力の調整を過不足のない状態で良好に行うことができる。
[0235]
 例えば、無端回動チェーン326の弛みが少ない初期状態では、従動輪体325が駆動軸319側すなわち後方側に位置する状態で、コイルバネ358の長さを所定長さに調整することで対応でき、無端回動チェーン326が伸びて弛みが生じた場合には、従動輪体325を駆動軸219側とは反対側すなわち前方側にスライドさせた状態で、コイルバネ358の長さを所定長さに調整することで対応できる。
[0236]
 上記構成によれば、図35~図38に示すように、調節用ネジ軸353と回転軸支持体341とを連結する連結部354が、規制案内部356に対してコイルバネ358とは反対側に位置する状態で備えられる。調節用ナット357は規制案内部356に対して連結部354とは反対側である前部側に装着される。調節用ネジ軸353の規制案内部356よりも前部側箇所は、片持ち状に延出される状態となる。調節用ナット357に対して工具を装着する際、調節用ネジ軸353の軸芯方向外方側(前方側)から軸芯方向に移動させながら装着することができる。その結果、例えば、ラチェットレンチ等の工具を用いることができる。ラチェットレンチは、周知の構成であるから図示はしないが、調節用ナット357に対して軸芯方向に沿って装着することが可能なリング状のソケットを有するとともに、ソケットに一体的に操作レバーが設けられ、ソケットを調節用ナット357に装着した状態で、操作レバーを往復回動操作しても、調節用ナット357が一方向にのみ回転操作するラチェット機構を有している。その結果、狭い作業空間であっても、調節用ナット357の回動操作が行い易いものになる
[0237]
〔第3実施形態の別実施形態〕
(1)上記実施形態では、規制案内部356に、調節用ネジ軸353が挿通部355に向けて径方向に入り込み可能な切欠362が形成される構成としたが、この構成に代えて、規制案内部356にボルトが挿通可能な円形の挿通孔を形成する構成としてもよい。
[0238]
(2)上記実施形態では、ナット357とコイルバネ358との間に備えられる座金364に円筒状部材365が備えられる構成としたが、この構成に代えて、円筒状部材365を設けることなく、コイルバネ358が外方に開放される状態で設けられる構成としてもよい。
[0239]
(3)上記実施形態では、フィーダケース318の外側面に断面略U字形の横フレーム346が設けられ、位置調節機構342における調節用ネジ軸353が、横フレーム346のU字形の複数の面部分で囲まれる内側領域に備えられる構成としたが、この構成に代えて、フィーダケース318の外側面に断面略L字形の横フレームを設ける構成としてもよく、このような横フレームを備えずに、フィーダケースの横側壁の剛性を高めて、フィーダケースだけで位置調節機構が備えられる構成としてもよい。
[0240]
(4)上記実施形態では、フィーダケース318の外側面に前側フレーム348と後側フレーム349とが備えられる構成としたが、この構成に代えて、前側フレーム348と後側フレーム349を備えない構成としてもよい。
[0241]
(5)本発明は、刈取部にて刈取られた刈取穀稈の全稈を後方に向けて搬送する穀稈搬送装置が備えられているコンバインに適用できる。

符号の説明

[0242]
 5    エンジン
 7    刈取部
 8    脱穀装置
 8A   機体本体
 8B   天板部
 8c   側壁
 9    穀粒タンク
 15   排気管
 16   空間
 16a  空間部分
 17   第一排気管部
 18   第二排気管部
 19   第三排気管部
 21   前支持部材
 22   導入口(導入筒部)
 23   後支持部材
 24   支持フレーム
 24b  第二支持部(ブラケット)
 25   排気口
 26   横向きフレーム
 28   支柱
 30   排気管カバー
 32   作業台
 32F  前作業台部
 32R  後作業台部
 32c  切欠き部
 35   隙間埋め部材
 101  第一排気管部
 102  第二排気管部
 103  第一傾斜部
 104  第一屈曲部
 105  第一水平部
 106  縦向きフレーム
 115,116 ブラケット
 112  第二水平部
 113  第二屈曲部
 114  第二傾斜部
 119  側部排気管カバー
 120  上側排気管カバー
 204    脱穀装置
 209    扱胴
 210   刈取部
 211   フィーダ(穀稈搬送装置)
 218   フィーダケース(搬送ケース)
 219   駆動軸(下手側回転軸)
 219A  平面部
 222   駆動スプロケット(下手側輪体)
 222B  巻き掛け部(歯)
 222D  基端部
 222E  輪体本体
 224   従動軸(上手側回転軸)
 225   従動スプロケット(上手側輪体)
 229   巻付き防止カバー
 229A  一方側の分割カバー体
 229B  他方側の分割カバー体
 235   穀稈搬入口
 250   絞り部
 251   周溝
 252   重複部
 253   締結具
 256   ボルト
 272   突出筒部
 273   ネジ孔
 CL1  左右方向中央位置
 CL2  左右中央位置
 K    固定部材
 S    接当部材
 T1   第一筒部材
 T2   第二筒部材
 310    刈取部
 311    フィーダ(穀稈搬送装置)
 318    フィーダケース(搬送ケース)
 319    駆動軸(下手側回転軸)
 322    駆動スプロケット(下手側輪体)
 324    従動軸(上手側回転軸)
 325    従動輪体(上手側輪体)
 326    無端回動チェーン(無端回動体)
 327    搬送部材
 341    回転軸支持体
 342    位置調節機構
 346    横フレーム
 348    前側フレーム
 349    後側フレーム
 353    調節用ネジ軸
 354    連結部
 356    規制案内部
 357    ナット
 358    コイルバネ(圧縮バネ)
 359    フランジ部
 360    内外連通部
 362    切欠
 363,364 座金
 365    円筒状部材

請求の範囲

[請求項1]
 機体前部に設けられ、圃場の作物を刈り取る刈取部と、
 前記刈取部によって刈り取られた作物を脱穀処理する脱穀装置と、
 前記脱穀装置と機体横幅方向に横並び状態で設けられ、前記脱穀装置によって得られた穀粒を貯留する穀粒タンクと、
 前記穀粒タンクよりも前側に設けられたエンジンと、
 前記エンジンの排気を排出する排気管と、が備えられ、
 前記排気管は、後ろ上がりの状態で、前記脱穀装置と前記穀粒タンクとの間の空間を通されており、
 前記排気管の排気口は、前記空間のうち前記穀粒タンクの後端部に対応する位置で開口しているコンバイン。
[請求項2]
 前記排気口が、水平方向よりも上向きに向くように開口しており、
 前記排気口の上方を覆う上側排気管カバーが備えられている請求項1に記載のコンバイン。
[請求項3]
 前記排気管の後端部が後上方向きに傾斜する状態で設けられ、
 前記上側排気管カバーは前記排気管の後端部の傾斜方向に沿う傾斜状態で配置されている請求項2に記載のコンバイン。
[請求項4]
 前記空間の上部において、前記排気管の上方に位置する状態、かつ、前後方向に延びる状態で作業台が設けられ、
 前記上側排気管カバーは、前記作業台と連結されている請求項2又は3に記載のコンバイン。
[請求項5]
 前記上側排気管カバーは、後端部が前記作業台よりも上側に突出するとともに、前記作業台に対して上方に膨出する形状にて構成され、
 前記上側排気管カバーの後端部が前記排気口の後端部よりも後方に延ばされ、
 前記排気口の吹き出し方向下手側の空間が、前記吹き出し方向に沿って開放された状態となっている請求項4に記載のコンバイン。
[請求項6]
 前記脱穀装置における前記穀粒タンク側の側壁に上下方向に延びる縦向きフレームが備えられ、
 前記排気管は、前記縦向きフレームから前記穀粒タンク側に突出する状態で前記縦向きフレームに支持されたブラケットに載置支持されている請求項1から5のいずれか1項に記載のコンバイン。
[請求項7]
 前記穀粒タンクと前記排気管との間に、前記排気管を前記穀粒タンク側から覆う上下向きかつ板状の側部排気管カバーが備えられ、
 前記排気管を支持する前記ブラケットとは異なる別のブラケットが前記側壁に支持され、
 前記側部排気管カバーが前記別のブラケットにて支持されている請求項6に記載のコンバイン。
[請求項8]
 前記排気管は、前記エンジンの排気を導入する導入口を有する第一排気管部と、前記第一排気管部の後部に接続され且つ後端に前記排気口を有する第二排気管部とを備え、
 前記第一排気管部は、前部側に位置して後上がりの傾斜姿勢で延びる第一傾斜部と、後部側に位置して水平姿勢で延びる第一水平部と、前記第一傾斜部と前記第一水平部とを一連に連なる状態で繋ぐ第一屈曲部とを備え、
 前記第二排気管部は、前部側に位置して水平姿勢で延びる第二水平部と、後部側に位置して後上がりの傾斜姿勢で延びる第二傾斜部と、前記第二水平部と前記第二傾斜部とを一連に連なる状態で繋ぐ第二屈曲部とを備え、
 前記第一排気管部及び前記第二排気管部は、二重管部分を有する請求項1から7のいずれか1項に記載のコンバイン。
[請求項9]
 前記第一排気管部は、前記第一傾斜部が一重管であり、かつ、前記第一屈曲部及び前記第一水平部が二重管であり、
 前記第二排気管部は、前記第二水平部、前記第二屈曲部及び前記第二傾斜部の全てが二重管である請求項8に記載のコンバイン。
[請求項10]
 前記排気管は、前記エンジンの排気を導入する導入口を有する第一排気管部、前記第一排気管部の後部に接続される第二排気管部、前記第二排気管部の後部に接続され、前記排気口を有する第三排気管部を備え、
 前記第一排気管部と前記第二排気管部との間、及び、前記第二排気管部と前記第三排気管部との間のそれぞれに、前記排気管の外部から内部に空気を流入させる隙間が形成されている請求項1に記載のコンバイン。
[請求項11]
 前記第一排気管部の前部及び後部は、前記脱穀装置に支持されており、
 前記第二排気管部の前部及び後部は、前記脱穀装置に支持されており、
 前記第三排気管部は、前記第二排気管部に支持されている請求項10に記載のコンバイン。
[請求項12]
 前記空間に立設されるとともに前記脱穀装置の下部と前記穀粒タンクの上部とに連結され、前記脱穀装置によって得られた穀粒を前記穀粒タンクに供給する揚穀装置と、
 前記脱穀装置における前記穀粒タンク側の側壁の上部から前記揚穀装置の前方を通されて前記穀粒タンク側に延出され、前記揚穀装置の前部を支持する前支持部材と、
 前記側壁の上部から前記揚穀装置の後方を通されて前記穀粒タンク側に延出され、前記揚穀装置の後部を支持する後支持部材と、
 前記側壁と前記揚穀装置との間において、前記前支持部材と前記後支持部材とに亘って設けられた隙間埋め部材と、が備えられ、
 前記第一排気管部の後部は、前記前支持部材に支持され、かつ、前記第二排気管部の前部は、前記後支持部材に支持されている請求項10又は11に記載のコンバイン。
[請求項13]
 前記第一排気管部は、後上がりの傾斜姿勢で配管されており、
 前記第二排気管部は、水平姿勢で配管されており、
 前記第一排気管部及び前記第三排気管部は、一重管であり、
 前記第二排気管部は、二重管である請求項10から12のいずれか一項に記載のコンバイン。
[請求項14]
 前記空間の上部において、前記排気管の上方に位置する状態、かつ、前後方向に延びる状態で設けられた作業台が備えられ、
 前記作業台は、前記排気口よりも後側まで延ばされており、
 前記作業台の前記排気管の前記排気口に対応する部位に切欠き部が形成されている請求項10から13のいずれか一項に記載のコンバイン。
[請求項15]
 前記脱穀装置における前記穀粒タンク側の側壁から上方向きに延出され、前記排気管及び前記作業台を支持する支持フレームが備えられている請求項14に記載のコンバイン。
[請求項16]
 前記脱穀装置の脱穀機体は、機体本体と、前記機体本体の上部に支持される天板部と、を備え、
 前記排気管は、前記空間のうち、前記機体本体と前記穀粒タンクとの間の空間部分を通されており、
 前記排気口は、前記空間部分で開口している請求項1から15のいずれか一項に記載のコンバイン。
[請求項17]
 前記穀粒タンクの後部に接続されると共に機体上下方向に沿う方向に延ばされ、前記穀粒タンクから穀粒を排出する穀粒排出装置と、
 前記穀粒排出装置と隣り合う位置に立設され、前記穀粒排出装置を支持する支柱と、
 前記脱穀装置における前記穀粒タンク側の側壁と前記支柱とを繋ぐ横向きフレームと、が備えられ、
 前記排気口は、前記横向きフレームよりも前側に位置している請求項1から16のいずれか一項に記載のコンバイン。
[請求項18]
 前記穀粒タンクと前記排気管との間に、前記穀粒タンクの前端部に対応する位置と前記穀粒タンクの後端部に対応する位置とに亘って設けられ、前記排気管を前記穀粒タンク側から覆う排気管カバーが備えられ、
 前記排気管カバーは、前記排気口よりも後側まで延ばされている請求項1から17のいずれか一項に記載のコンバイン。
[請求項19]
 前記空間の上部において、前記排気管の上方に位置する状態、かつ、前後方向に延びる状態で設けられた作業台と、
 前記空間に立設されるとともに前記脱穀装置の下部と前記穀粒タンクの上部とに連結され、前記脱穀装置によって得られた穀粒を前記穀粒タンクに供給する揚穀装置と、
 前記脱穀装置における前記穀粒タンク側の側壁の上部から前記揚穀装置の前方を通されて前記穀粒タンク側に延出され、前記揚穀装置の前部を支持する前支持部材と、
 前記側壁の上部から前記揚穀装置の後方を通されて前記穀粒タンク側に延出され、前記揚穀装置の後部を支持する後支持部材と、が備えられ、
 前記側壁と前記揚穀装置との間において、前記前支持部材と前記後支持部材とに亘って設けられた隙間埋め部材と、が備えられ、
 前記作業台は、前記前支持部材から前方に延びる前作業台部と、前記後支持部材から後方に延びる後作業台部と、を備えている請求項1から18のいずれか一項に記載のコンバイン。
[請求項20]
 前記前作業台部の後部が前記前支持部材に支持され、前記後作業台部の前部が前記後支持部材に支持されている請求項19に記載のコンバイン。
[請求項21]
 機体前部に設けられた刈取部と、前記刈取部の後部に接続され且つ前記刈取部にて刈取られた刈取穀稈の全稈を後方に向けて搬送する穀稈搬送装置と、前記穀稈搬送装置によって搬送される刈取穀稈を脱穀処理する脱穀装置とが備えられ、
 前記脱穀装置に、機体前後方向に沿う軸芯周りで回転駆動される扱胴が備えられ、
 前記穀稈搬送装置に、穀稈搬送用の搬送ケースと、前記搬送ケースの搬送方向下手側に架設された横向きの下手側回転軸と、前記下手側回転軸の軸芯方向に間隔をあけて前記下手側回転軸に設けられた左右の下手側輪体と、前記搬送ケースの搬送方向上手側に架設された横向きの上手側回転軸と、前記上手側回転軸に設けられた上手側輪体と、前記下手側輪体と前記上手側輪体とにわたって巻回されるとともに左右方向に間隔をあけて設けられた左右の無端回動体と、搬送方向において間隔をあけた状態で、前記左右の無端回動体にわたって横向きに架設される複数の搬送部材と、左右の下手側輪体同士の間において前記下手側回転軸に外挿される筒状の巻付き防止カバーとが備えられ、
 前記脱穀装置の前壁部に、正面視で前記扱胴の下部に対応する位置に穀稈搬入口が形成され、
 前記穀稈搬送装置は前記穀稈搬入口に接続され、
 前記巻付き防止カバーは、前記下手側回転軸の軸芯方向に沿って分割された二つの分割カバー体にて構成され、且つ、前記二つの分割カバー体のうちの一方側の分割カバー体は、前記二つの分割カバー体のうちの他方側の分割カバー体の端部に、重複部を有するように差し込まれており、
 前記巻付き防止カバーは、正面視において、前記扱胴の回転方向上手側に前記他方側の分割カバー体が位置し、前記扱胴の回転方向下手側に前記一方側の分割カバー体が位置する状態で備えられているコンバイン。
[請求項22]
 前記重複部は、正面視において、前記左右の前記下手側輪体同士の間の左右中央位置よりも、前記穀稈搬入口における前記扱胴の回転方向上手側に偏倚した箇所に位置している請求項21に記載のコンバイン。
[請求項23]
 前記一方側の分割カバー体と前記他方側の分割カバー体とを径方向に貫通して固定する締結具が備えられ、
 前記締結具は、正面視において、前記重複部の左右中央位置よりも、前記穀稈搬入口における前記扱胴の回転方向上手側に偏倚した箇所に位置している請求項21又は22に記載のコンバイン。
[請求項24]
 前記締結具は、前記巻付き防止カバーの周方向に間隔をあけて複数備えられている請求項23に記載のコンバイン。
[請求項25]
 前記刈取部は、前記穀稈搬送装置の横幅よりも幅広の刈幅を有し、
 前記穀稈搬送装置は、正面視において、前記刈取部に対して前記穀稈搬入口における前記扱胴の回転方向上手側に対応する側に偏倚する状態で、前記刈取部に連結されている請求項21から24のいずれか1項に記載のコンバイン。
[請求項26]
 左右の前記下手側輪体夫々の左右方向内方側の側面に、前記巻付き防止カバーの形状と略同じ形状であって全周に亘って凹入する周溝が形成され、
 前記巻付き防止カバーは、前記一方側の分割カバー体の左右方向一方側端部が、左右方向一方側に位置する前記下手側輪体に形成された前記周溝に嵌まり込み、且つ、前記他方側の分割カバー体の左右方向他方側端部が、左右方向他方側に位置する前記下手側輪体に形成された前記周溝に嵌まり込む状態で設けられ、
 前記一方側の分割カバー体の一方側端部と前記他方側の分割カバー体の他方側端部が同じ外径であり、
 前記他方側の分割カバー体は、前記一方側の分割カバー体と重複する一方側端部の外径が前記他方側端部の外径よりも大径に形成されている請求項21から25のいずれか1項に記載のコンバイン。
[請求項27]
 前記他方側の分割カバー体における左右方向中央位置よりも左右方向他方側に偏倚した箇所に、前記他方側端部が小径となるように変形された絞り部が形成されている請求項26に記載のコンバイン。
[請求項28]
 前記下手側輪体は、
 径方向内方側に位置して前記下手側回転軸に対して一体回転可能に外嵌装着される基端部と、前記基端部の径方向外方側に位置して外周部に前記無端回動体が巻回される巻き掛け部が備えられた輪体本体部とを備え、かつ、前記基端部が、前記輪体本体部よりも軸芯方向に突出する突出筒部を有する状態で前記輪体本体部よりも軸芯方向に幅広に形成され、
 前記下手側回転軸の外周面に平面部が形成され、
 前記基端部における前記突出筒部のうち前記平面部に対向する位置に、径方向に沿うネジ孔が形成され、
 前記ネジ孔を通して装着されるボルトを前記平面部に当て付けて、前記下手側輪体の軸芯方向の位置保持を行う請求項21から27のいずれか1項に記載のコンバイン。
[請求項29]
 前記下手側回転軸の軸芯方向一端部に位置して軸芯方向に位置固定された接当部材と、
 前記左右の下手側輪体のうちの一方側の下手側輪体と前記接当部材との間に設けられ、それらの間隔に相当する長さを有する第一筒部材と、
 前記一方側の下手側輪体と他方側の下手側輪体との間に設けられ、それらの間隔に相当する長さを有する第二筒部材と、
 前記他方側の下手側輪体を軸芯方向に位置固定可能な固定部材とが備えられている請求項21から28のいずれか1項に記載のコンバイン。
[請求項30]
 前部に設けられた刈取部と、前記刈取部の後部に接続され且つ前記刈取部にて刈取られた刈取穀稈の全稈を後方に向けて搬送する穀稈搬送装置とが備えられ、
 前記穀稈搬送装置に、穀稈搬送用の搬送ケースと、前記搬送ケースの搬送方向下手側に位置する横向きの下手側回転軸と、前記下手側回転軸に備えられた下手側輪体と、前記搬送ケースの搬送方向上手側に位置する横向きの上手側回転軸と、前記上手側回転軸に備えられた上手側輪体と、前記下手側輪体と前記上手側輪体とにわたって巻回される複数の無端回動体と、複数の前記無端回動体にわたって横向きに架設される複数の搬送部材と、前記上手側回転軸をその軸芯周りで回転可能に支持するとともに前記搬送ケースに搬送方向に沿って位置変更可能に支持される回転軸支持体と、前記回転軸支持体の搬送方向に沿う位置を変更し且つ変更した位置で固定可能な位置調節機構とが備えられ、
 前記位置調節機構に、搬送方向に沿って延びる調節用ネジ軸と、前記調節用ネジ軸と前記回転軸支持体とを連結する連結部と、前記搬送ケースに支持され且つ前記調節用ネジ軸が移動可能に挿通する挿通部を有する規制案内部と、前記調節用ネジ軸に装着されたナットと、前記ナットと前記規制案内部とに亘る状態で前記調節用ネジ軸に外挿された圧縮バネと、が備えられ、前記連結部が前記規制案内部に対して前記圧縮バネとは反対側に位置しているコンバイン。
[請求項31]
 前記回転軸支持体が前記搬送ケースの内側に位置する状態で備えられ、
 前記調節用ネジ軸が前記搬送ケースの外側に位置する状態で備えられ、
 前記連結部に、前記調節用ネジ軸の軸端に連結されたフランジ部と、前記フランジ部と前記回転軸支持体とを前記搬送ケースの内外に亘る状態で連結する左右連結部とが備えられている請求項30に記載のコンバイン。
[請求項32]
 前記規制案内部に、前記調節用ネジ軸が前記挿通部に向けて径方向に入り込み可能な切欠が形成され、
 前記規制案内部と前記圧縮バネとの間、及び、前記ナットと前記圧縮バネとの間に夫々、座金が備えられている請求項30又は31に記載のコンバイン。
[請求項33]
 前記ナットと前記圧縮バネとの間に備えられる前記座金に、前記圧縮バネの外周部において前記調節用ネジ軸の軸芯方向に沿って延びる円筒状部材が備えられている請求項32に記載のコンバイン。
[請求項34]
 前記搬送ケースの外側面に、搬送方向に沿って延びる断面略U字形の横フレームが設けられ、
 前記横フレームは、U字形の複数の面部分のうちの底面部が前記搬送ケースの外側面に接する状態で固定され、
 前記調節用ネジ軸が、前記横フレームのU字形の複数の面部分で囲まれる内側領域に備えられ、
 前記規制案内部が、前記横フレームの前記内側領域の内部において、前記内側領域の内面に固定される状態で上下に亘って設けられている請求項30から33のいずれか1項に記載のコンバイン。
[請求項35]
 前記搬送ケースの外側面に、搬送方向に沿って間隔をあけて、前側フレームと後側フレームとが備えられ、
 前記前側フレーム及び前記後側フレームは、前記搬送ケースの上下に亘る状態で設けられ、
 前記横フレームは、前記前側フレームと前記後側フレームとに亘って設けられている請求項34に記載のコンバイン。

図面

[ 図 1]

[ 図 2]

[ 図 3]

[ 図 4]

[ 図 5]

[ 図 6]

[ 図 7]

[ 図 8]

[ 図 9]

[ 図 10]

[ 図 11]

[ 図 12]

[ 図 13]

[ 図 14]

[ 図 15]

[ 図 16]

[ 図 17]

[ 図 18]

[ 図 19]

[ 図 20]

[ 図 21]

[ 図 22]

[ 図 23]

[ 図 24]

[ 図 25]

[ 図 26]

[ 図 27]

[ 図 28]

[ 図 29]

[ 図 30]

[ 図 31]

[ 図 32]

[ 図 33]

[ 図 34]

[ 図 35]

[ 図 36]

[ 図 37]

[ 図 38]

[ 図 39]

[ 図 40]

[ 図 41]

[ 図 42]