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1. (WO2019059393) 粉体塗料用硬化剤及び該粉体塗料用硬化剤を含む粉体塗料用組成物
Document

明 細 書

発明の名称 粉体塗料用硬化剤及び該粉体塗料用硬化剤を含む粉体塗料用組成物

技術分野

0001  

背景技術

0002   0003  

先行技術文献

特許文献

0004  

発明の概要

発明が解決しようとする課題

0005   0006  

課題を解決するための手段

0007   0008  

発明の効果

0009  

発明を実施するための形態

0010   0011   0012   0013   0014   0015   0016   0017   0018   0019   0020   0021   0022   0023   0024   0025   0026   0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037  

実施例

0038   0039   0040   0041   0042   0043   0044   0045   0046   0047   0048   0049   0050   0051   0052   0053   0054   0055  (R91)   0056   0057   0058   0059   0060   0061   0062   0063   0064   0065   0066  

請求の範囲

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10  

明 細 書

発明の名称 : 粉体塗料用硬化剤及び該粉体塗料用硬化剤を含む粉体塗料用組成物

技術分野

[0001]
 本発明は、粉体塗料用硬化剤及び該粉体塗料用硬化剤を含む粉体塗料用組成物に関する。

背景技術

[0002]
 粉体塗料は有機溶剤を使用せず、また、未使用材料を再利用できる点から環境負荷の低い材料として注目されている。しかし、該粉体塗料は、通常180℃以上で高温焼付する必要があり、多量のエネルギーを必要とする。
[0003]
 特許文献1には、ポリエステル樹脂とブロックイソシアネート系硬化剤とを用いる粉体塗料用樹脂組成物が提案されている。また、特許文献2には、カルボキシ基含有ポリエステル樹脂とβ-ヒドロキシアルキルアミド硬化剤を用いる粉体塗料組成物が提案されている。

先行技術文献

特許文献

[0004]
特許文献1 : 特開平04-275375号公報
特許文献2 : 特開2001-294804号公報

発明の概要

発明が解決しようとする課題

[0005]
 しかしながら、特許文献1に記載の粉体塗料用樹脂組成物は、焼付けに150~180℃の高温を必要とし、塗膜形成時に揮発成分が多く発生することから環境上好ましくないという問題があった。また、該樹脂組成物を用いた塗膜は、機械的な物性が不十分であるという問題もあった。さらに、特許文献2に記載の粉体塗料組成物では、β-ヒドロキシアルキルアミド特有の硬化時に発生する水により、得られた塗膜にピンホールが生じるという問題があった。
[0006]
 本発明は、このような実情に鑑みてなされたものであり、保存安定性に優れ、低温での焼付が可能であり、硬化性及び密着性に優れた塗膜を得ることができる粉体塗料用硬化剤及び該粉体塗料用硬化剤を含む粉体塗料用組成物を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

[0007]
 本発明者らは、前記の課題を解決するべく鋭意検討した結果、下記の発明により当該課題を解決できることを見出した。
[0008]
 すなわち、本願開示は、以下に関する。
[1]環内2級アミン窒素を有する芳香族ヘテロ環化合物でジイソシアネート化合物由来のポリカルボジイミド化合物を変性して得られる変性ポリカルボジイミド化合物を含む粉体塗料用硬化剤。
[2]前記芳香族ヘテロ環化合物における環内窒素の数は2以上である上記[1]に記載の粉体塗料用硬化剤。
[3]前記芳香族ヘテロ環化合物が置換してもよいピラゾール及び置換してもよいイミダゾールからなる群から選択される少なくとも1種の芳香族ヘテロ環化合物である上記[1]または[2]に記載の粉体塗料用硬化剤。
[4]前記芳香族ヘテロ環化合物が、3,5-ジメチルピラゾール、2-メチルイミダゾール及び1H-イミダゾールからなる群から選択される少なくとも1種の芳香族ヘテロ環化合物である上記[3]に記載の粉体塗料用硬化剤。
[5]前記ジイソシアネート化合物が芳香族ジイソシアネート化合物である上記[1]~[4]のいずれかに記載の粉体塗料用硬化剤。
[6]前記芳香族ジイソシアネート化合物が、4,4’-ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4-トリレンジイソシアネート及び2,6-トリレンジイソシアネートからなる群から選択される少なくとも1種の芳香族ジイソシアネート化合物である上記[5]に記載の粉体塗料用硬化剤。
[7]前記ジイソシアネート化合物由来のポリカルボジイミド化合物が、芳香族ジイソシアネート化合物由来のポリカルボジイミド化合物と、該芳香族ジイソシアネート化合物由来のポリカルボジイミド化合物の末端のイソシアネート基との反応性を有する官能基を2つ以上有する化合物との共重合体である上記[1]~[6]のいずれかに記載の粉体塗料用硬化剤。
[8]前記芳香族ジイソシアネート化合物由来のポリカルボジイミド化合物の末端のイソシアネート基との反応性を有する官能基を2つ以上有する化合物が、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリカーボネートポリオール、ひまし油系ポリオール及びポリブタジエンポリオールからなる群より選ばれる少なくとも1種である上記[7]に記載の粉体塗料用硬化剤。
[9]
 上記[1]~[8]のいずれかに記載の粉体塗料用硬化剤及びカルボキシル基含有樹脂を含む粉体塗料用組成物。
[10]前記カルボキシル基含有樹脂がポリエステル樹脂である上記[9]に記載の粉体塗料用組成物。

発明の効果

[0009]
 本発明によれば、保存安定性に優れ、低温での焼付が可能であり、硬化性及び密着性に優れた塗膜を得ることができる粉体塗料用硬化剤及び該粉体塗料用硬化剤を含む粉体塗料用組成物を提供することができる。

発明を実施するための形態

[0010]
[粉体塗料用硬化剤]
 本発明の粉体塗料用硬化剤は、環内2級アミン窒素を有する芳香族ヘテロ環化合物でジイソシアネート化合物由来のポリカルボジイミド化合物を変性して得られる変性ポリカルボジイミド化合物を含む。
[0011]
(芳香族ヘテロ環化合物)
 変性ポリカルボジイミド化合物に使用される芳香族ヘテロ環化合物は、環内2級アミン窒素を有する芳香族ヘテロ環化合物であれば特に限定されない。ここで、環内2級アミン窒素を有する芳香族ヘテロ環化合物とは、ヘテロ環内にアミンを有する芳香族ヘテロ環化合物をいう。このような環内2級アミン窒素を有する芳香族ヘテロ環化合物により前記ポリカルボジイミド化合物を変性することで得られる変性ポリカルボジイミド化合物は、粉体塗料用硬化剤として用いた場合に、粉体塗料用組成物の保存安定性を向上させることができる。
 また、溶融混練時に反応してゲル化することなく粉体塗料用組成物を作製することができ、環内2級アミン窒素を有する芳香族ヘテロ環化合物の変性ポリカルボジイミド化合物からの解離開始温度が低いと、低温でカルボジイミド変性基を反応性の高いカルボジイミド基に戻すことができるため、焼付け温度の低温化を図ることができる。また、環内2級アミン窒素を有する芳香族ヘテロ環化合物の揮発性の低さより、焼付け時の揮発性物質の低減が可能で、焼き付け後の塗膜外観にピンホール等の欠点の無い、良好な塗膜を得ることができる。さらに、カルボジイミド基のカルボキシル基との反応性が非常に高いため、焼付けの際に速やかに反応し、得られる塗膜の硬化性及び密着性を高めることができる。このような観点から、環内2級アミン窒素を有する芳香族ヘテロ環化合物は、好ましくは、環内窒素の数が2以上である芳香族ヘテロ環化合物であり、より好ましくは、置換してもよいピラゾール及び置換してもよいイミダゾールからなる群から選択される少なくとも1種の芳香族ヘテロ環化合物であり、さらに好ましくは、3,5-ジメチルピラゾール、2-メチルイミダゾール及び1H-イミダゾールからなる群から選択される少なくとも1種の芳香族ヘテロ環化合物である。
[0012]
 例えば、環内2級アミン窒素を有する芳香族ヘテロ環化合物が1H-イミダゾールである場合、下記式(1)のカルボジイミド基を有する、ジイソシアネート化合物由来のポリカルボジイミド化合物を1H-イミダゾールで変性すると、下記式(2)のカルボジイミド変性基が形成される。そして、1H-イミダゾールが解離すると、反応性が高い下記式(1)のカルボジイミド基に戻る。
[0013]
[化1]


[0014]
[化2]


[0015]
(ポリカルボジイミド化合物)
 前記変性ポリカルボジイミド化合物に使用されるポリカルボジイミド化合物は、ジイソシアネート化合物由来のポリカルボジイミド化合物であり、好ましくは、芳香族ジイソシアネート化合物由来のポリカルボジイミド化合物である。ここで、芳香族ジイソシアネート化合物とは、分子中に存在する2つのイソシアネート基が芳香環の炭素原子に直結しているイソシアネート化合物のことをいう。ジイソシアネート化合物由来のポリカルボジイミド化合物には、例えば、芳香族ジイソシアネート化合物由来のポリカルボジイミド化合物と脂肪族ジイソシアネート化合物由来のポリカルボジイミド化合物とがある。芳香族ジイソシアネート化合物由来のポリカルボジイミド化合物は、脂肪族ジイソシアネート化合物由来のポリカルボジイミド化合物と比較して耐熱性が優れているので、芳香族ジイソシアネート化合物由来のポリカルボジイミド化合物が好ましい。
[0016]
 ジイソシアネート化合物由来のポリカルボジイミド化合物は、例えば、下記一般式(3)に示す基を有する。
[0017]
[化3]



(式中、Rはジイソシアネート化合物からイソシアネート基を除いた残基を示す。)
[0018]
 前記変性ポリカルボジイミド化合物に使用されるポリカルボジイミド化合物の由来元となる芳香族ジイソシアネート化合物には、例えば、4,4’-ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4’-ジフェニルエーテルジイソシアネート、p-フェニレンジイソシアネート、m-フェニレンジイソシアネート、3,3’-ジメトキシ-4,4’-ビフェニルジイソシアネート、o-トリジンジイソシアネート、ナフチレンジイソシアネート、2,4-トリレンジイソシアネート、2,6-トリレンジイソシアネート、3,3’-ジメチル-4,4’-ジフェニルエーテルジイソシアネート、3,3’-ジメチル-4,4’-ジフェニルエーテルジイソシアネート等が挙げられる。これらは1種を用いてもよく、2種以上を組み合わせてもよい。耐熱性の観点から、好ましい芳香族ジイソシアネート化合物は、4,4’-ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4-トリレンジイソシアネート及び2,6-トリレンジイソシアネートからなる群から選択される少なくとも1種である。
[0019]
(ポリカルボジイミド共重合体)
 また、本発明に使用するポリカルボジイミドは、前記芳香族ジイソシアネート化合物由来のポリカルボジイミド化合物と、該ポリカルボジイミド化合物の末端のイソシアネート基との反応性を有する官能基を2つ以上有する化合物(以下、単にイソシアネート基との反応性を有する官能基を2つ以上有する化合物ともいう)との共重合体とすることができる。
 前記イソシアネート基との反応性を有する官能基を2つ以上有する化合物が有する官能基としては、水酸基、アミノ基、カルボキシル基、酸無水物基等が挙げられ、中でも、水酸基が好ましい。イソシアネート基との反応性を有する官能基として水酸基を2つ以上有する化合物としては、ポリオールが挙げられる。
[0020]
 ポリオールとしては、例えば、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリカーボネートポリオール、ポリブタジエンジオール、ポリオレフィンポリオール、ポリウレタンポリオール、ポリエーテルエステルポリオール、ポリカーボネートエステルポリオール、ポリカーボネートエーテルポリオール、ひまし油系ポリオール、シリコーンジオール、ポリアルキレンジオール、2,2-ジメチロールプロピオン酸、2,2-ジメチロールブタン酸、N,N-ビスヒドロキシエチルグリシン、N,N-ビスヒドロキシエチルアラニン、3,4-ジヒドロキシブタンスルホン酸、3,6-ジヒドロキシ-2-トルエンスルホン酸等が挙げられる。中でも、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリカーボネートポリオール、ひまし油系ポリオール及びポリブタジエンポリオールからなる群より選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。
 ポリカルボジイミド共重合体において、前記芳香族ジイソシアネート化合物由来のポリカルボジイミド化合物に由来する構成単位100質量部に対する、イソシアネート基との反応性を有する官能基を2つ以上有する化合物に由来する構成単位の含有割合は、好ましくは40~120質量部、より好ましくは50~100質量部、更に好ましくは60~100質量部、より更に好ましくは80~100質量部、より更に好ましくは90~99質量部である。
[0021]
(ポリカルボジイミド化合物の製造方法)
 前記変性ポリカルボジイミド化合物に使用されるポリカルボジイミド化合物は、ジイソシアネート化合物を原料とした種々の方法で製造することができる。例えば、芳香族ジイソシアネート化合物の脱二酸化炭素を伴う脱炭酸縮合反応により、イソシアネート末端ポリカルボジイミドを製造する方法(米国特許第2941956号明細書、特公昭47-33279号公報、J. Org. Chem, 28、2069-2075(1963)、Chemical Review1981、Vol.81, No.4, p619-621等)が挙げられる。
[0022]
 前記芳香族ジイソシアネート化合物の脱炭酸縮合反応は、カルボジイミド化触媒の存在下において進行するものである。このカルボジイミド化触媒としては、例えば、1-フェニル-2-ホスホレン-1-オキシド、3-メチル-1-フェニル-2-ホスホレン-1-オキシド、1-エチル-2-ホスホレン-1-オキシド、3-メチル-2-ホスホレン-1-オキシド及びこれらの3-ホスホレン異性体等のホスホレンオキシド等を挙げることができ、これらの中でも、反応性の面からは3-メチル-1-フェニル-2-ホスホレン-1-オキシドが好適である。カルボジイミド化触媒の量は、カルボジイミド化に用いられる芳香族ジイソシアネート化合物に対して、通常0.1~3.0質量%である。
[0023]
 芳香族ジイソシアネート化合物の脱炭酸縮合反応は、無溶媒でも行うことができ、溶媒中で行うこともできる。使用できる溶媒としては、テトラヒドロキシフラン、1,3-ジオキサン、ジオキソラン等の脂環式エーテル;ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン等の芳香族炭化水素;クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、トリクロロベンゼン、パークレン、トリクロロエタン、ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素;酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル系溶媒;及びメチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系溶媒が挙げられる。これらは1種を用いてもよく、2種以上を組み合わせてもよい。これらの中でも、シクロヘキサノン及びテトラヒドロキシフランが好ましい。
[0024]
 前記脱炭酸縮合反応における温度としては、特に限定はされないが、好ましくは40~200℃、より好ましくは50~130℃である。溶媒中で反応を行う場合、40℃~溶媒の沸点までであることが好ましい。また、溶媒中で反応を行う場合、芳香族ジイソシアネート化合物の濃度としては、好ましくは5~55質量%、より好ましくは5~40質量%である。芳香族ジイソシアネート化合物の濃度が5質量%以上であれば、ポリカルボジイミドの合成に時間がかかり過ぎることがなく、55質量%以下であれば、反応中にゲル化するのを抑制できる。また、反応を行う際の固形分濃度としては、好ましくは反応系の総量の5~55質量%であり、より好ましくは20~50質量%である。
 ポリカルボジイミド共重合体を製造する場合、前記芳香族ジイソシアネート化合物由来のポリカルボジイミド化合物100質量部に対する、イソシアネート基との反応性を有する官能基を2つ以上有する化合物の配合割合は、好ましくは40~120質量部、より好ましくは50~100質量部、更に好ましくは60~100質量部、より更に好ましくは80~100質量部、より更に好ましくは90~99質量部である。
[0025]
(芳香族ポリカルボジイミドの末端封止)
 また、本発明において、ポリカルボジイミドとして、モノイソシアネート等のポリカルボジイミドの末端イソシアネート基と反応する化合物を用いて、適当な重合度に分子量を制御したものを使用することができる。
 このようにポリカルボジイミドの末端を封止してその重合度を制御するためのモノイソシアネートとしては、例えば、フェニルイソシアネート、p-及びm-トリルイソシアネート、p-イソプロピルフェニルイソシアネート等を用いることができる。特にフェニルイソシアネートが好適に用いられる。
 また、この他にも、封止剤として末端イソシアネートと反応し得る化合物として、水酸基をもつメタノール、イソプロピルアルコール、フェノール、ポリエチレングリコールモノメチルエーテル等;アミノ基をもつブチルアミン、ジエチルアミン等;カルボキシ基をもつプロピオン酸、安息香酸等及び酸無水物等を有する化合物を用いることができる。
[0026]
(芳香族ヘテロ環化合物によるポリカルボジイミド化合物の変性)
 上述したように、前記変性ポリカルボジイミド化合物は、環内2級アミン窒素を有する芳香族ヘテロ環化合物でポリカルボジイミド化合物を変性して得られる。環内2級アミン窒素を有する芳香族ヘテロ環化合物によるポリカルボジイミド化合物の変性は、例えば、無溶媒で行うこともできるが、前記ポリカルボジイミド化合物を有機溶媒と混合し、そこへ環内2級アミン窒素を有する芳香族ヘテロ環化合物をカルボジイミド基に対して下記範囲内の当量となるように添加し、撹拌して反応させることにより、合成することもできる。
[0027]
 環内2級アミン窒素を有する芳香族ヘテロ環化合物の添加量としては、カルボジイミド基1当量に対して好ましくは1~2当量であり、過剰な芳香族ヘテロ環化合物量が少なく、加熱処理時にアミンが逸散しやすいという点からより好ましくは1~1.2当量である。また、環内2級アミン窒素を有する芳香族ヘテロ環化合物によるポリカルボジイミド化合物の変性の反応温度は、反応速度と変性中の副反応を抑える点から好ましくは常温(25℃程度)~120℃である。環内2級アミン窒素を有する芳香族ヘテロ環化合物によるポリカルボジイミド化合物の変性は撹拌しながら行うことが好ましく、反応時間は温度によって異なるが、好ましくは0.1~10時間程度である。
[0028]
 本発明の粉体塗料用硬化剤中に含まれる、前記変性ポリカルボジイミド化合物の含有量は、好ましくは70~100質量%、より好ましくは80~100質量%、更に好ましくは90~100質量%である。
[0029]
 本発明の粉体塗料用硬化剤は、前記変性ポリカルボジイミド化合物の他に、本発明の効果を損なわない範囲で、必要に応じて他の従来の硬化剤、例えば、脂肪族或いは芳香族アミン、酸無水物、フェノール、ジヒドラジド、ジシアンジアミド、酸基含有ポリエステル、ブロックドイソシアネート、二塩基酸等を併用してもよい。
[0030]
 本発明の粉体塗料用硬化剤は、カルボジイミド基と架橋反応する樹脂組成物を硬化させることができる。そのような樹脂組成物には、例えば、分子中にカルボキシル基を有するカルボキシル基含有樹脂が挙げられる。カルボジイミド基との架橋反応のしやすさから、好ましいカルボキシル基含有樹脂としては、例えば、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、アクリル樹脂、酢酸ビニル樹脂、ポリオレフィン樹脂及びポリイミド樹脂等が挙げられる。
[0031]
[粉体塗料用組成物]
 本発明の粉体塗料用組成物は、上述の粉体塗料用硬化剤及びカルボキシル基含有樹脂を含む。これにより、粉体塗料用組成物の保存安定性が向上し、低温での焼付が可能となり、硬化性及び密着性に優れた塗膜を得ることができる。
[0032]
 本発明の粉体塗料用組成物に使用される粉体塗料用硬化剤は、前述の[粉体塗料用硬化剤]の項で説明したとおりである。
 本発明の粉体塗料用組成物における粉体塗料用硬化剤の含有量は、例えば、後述するカルボキシル基含有樹脂の官能基当量に対し、0.5~1.5当量であり、好ましくは0.8~1.2当量である。粉体塗料用硬化剤の含有量を前記範囲内とすることで樹脂の硬化を十分に行うことができ、硬化性及び密着性に優れた塗膜を得ることができる。
 粉体塗料用組成物中における、粉体塗料用硬化剤及びカルボキシル基含有樹脂の合計含有量は、好ましくは60質量%以上、より好ましくは80質量%以上、更に好ましくは90質量%以上、より更に好ましくは95質量%以上、例えば100質量%である。
[0033]
 本発明の粉体塗料用組成物に使用されるカルボキシル基含有樹脂としては、例えば、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、アクリル樹脂、酢酸ビニル樹脂、ポリオレフィン樹脂及びポリイミド樹脂等が挙げられる。中でも、耐候性の観点から、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、アクリル樹脂が好ましく、ポリエステル樹脂がより好ましく用いられる。
[0034]
 本発明の粉体塗料用組成物は、本発明の効果を阻害しない範囲内で任意の添加剤を配合することができる。添加剤の具体例としては、例えば、顔料、充填剤、レベリング剤、界面活性剤、分散剤、可塑剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤等を挙げることができる。
[0035]
 本発明の粉体塗料用組成物を調製するには、前記粉体塗料用硬化剤と、前記カルボキシル基含有樹脂とをドライブレンドする方法、前記粉体塗料用硬化剤と、前記カルボキシル基含有樹脂とを溶融混練し冷却した後、粉砕する方法等を採用することができる。
[0036]
 本発明の粉体塗料用組成物を、静電塗装法、流動浸漬法、吹付法等の公知の塗装方法により、塗装する対象物に付着させた後、加熱し架橋反応させる、いわゆる焼付けをすることにより、塗膜を形成することができる。
[0037]
 焼付け温度は、通常180℃以上の高温を必要とするが、本発明の粉体塗料用組成物を用いることで、好ましくは150℃以下、より好ましくは140℃以下とすることができる。焼付け時間は、焼付け温度、粉体塗料用組成物の塗布厚み等によるが、例えば5分~2時間の範囲で行えばよい。
実施例
[0038]
 以下、実施例及び比較例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明は、実施例に記載の形態に限定されるものではない。
[0039]
(合成例1:変性ポリカルボジイミド化合物(a)の合成)
 ジイソシアネート化合物として、トリレンジイソシアネート(三井化学(株)製、コスモネート(登録商標)T-80、2,4-トリレンジイソシアネート:2,6-トリレンジイソシアネート=75-85%:15-25%の混合物)100質量部、ポリオールとして、ポリカーボネートジオール(旭化成(株)製、DURANOL T-5650E、分子量500)96.3質量部、モノイソシアネートとして、フェニルイソシアネート45.6質量部、及びカルボジイミド化触媒として、3-メチル-1-フェニル-2-ホスホレン-1-オキシド1.5質量部を還流管及び撹拌機付きの反応容器に投入し、窒素気流下、100℃で6時間撹拌し、赤外吸収(IR)スペクトル測定により波長2270cm -1前後のイソシアネート基による吸収ピークがほぼ消滅したことを確認するとともに、波長2150cm -1前後のカルボジイミド基による吸収ピークを確認して、重合度3のポリカルボジイミド化合物を得た。
 このポリカルボジイミド化合物に、芳香族ヘテロ環化合物として、2-メチルイミダゾール(四国化成工業(株)製、キュアゾール2MZ)48.1質量部を添加して、80℃で1時間撹拌した。そして、赤外吸収(IR)スペクトル測定により波長1660cm -1前後にグアニジン基による吸収ピークが生成し、波長2150cm -1前後のカルボジイミド基による吸収ピークがほぼ消滅していることを確認して、合成例1の芳香族ヘテロ環化合物で変性されたポリカルボジイミド化合物(変性ポリカルボジイミド化合物(a))を得た。
[0040]
(合成例2:変性ポリカルボジイミド化合物(b)の合成)
 合成例1において、芳香族ヘテロ環化合物として1H-イミダゾール(四国化成工業(株)製、キュアゾールSIZ)39.9質量部を用いた以外は合成例1と同様にして、合成例2の変性ポリカルボジイミド化合物(b)を得た。
[0041]
(合成例3:変性ポリカルボジイミド化合物(c)の合成)
 合成例1において、芳香族ヘテロ環化合物として3,5-ジメチルピラゾール(日本ファインケム(株)製、DMP)56.3質量部を用いた以外は合成例1と同様にして、合成例3の変性ポリカルボジイミド化合物(c)を得た。
[0042]
(合成例4:変性ポリカルボジイミド化合物(d)の合成)
 合成例1において、ポリカーボネートジオールの配合量を57.8質量部、フェニルイソシアネートの配合量を27.4質量部、3-メチル-1-フェニル-2-ホスホレン-1-オキシドの配合量を1.3質量部に変更し、カルボジイミド化反応時間を5時間とした以外は合成例1と同様にして、合成例4の変性ポリカルボジイミド化合物(d)を得た。
[0043]
(合成例5:変性ポリカルボジイミド化合物(e)の合成)
 合成例1において、ポリオールとしてポリエステルポリオール(DIC(株)製、ポリライトOD-X-2171)97.9質量部に変更した以外は合成例1と同様にして、合成例5の変性ポリカルボジイミド化合物(e)を得た。
[0044]
(合成例6:変性ポリカルボジイミド化合物(f)の合成)
 合成例1において、ジイソシアネート化合物としてトリレンジイソシアネートをジフェニルメタンジイソシアネート(東ソー(株)製、ミリオネート(登録商標)MT、4,4’-ジフェニルメタンジイソシアネート)に、ポリカーボネートジオールの配合量を96.4質量部、2-メチルイミダゾールの配合量を33.5質量部に変更し、カルボジイミド化反応時間を5時間とした以外は合成例1と同様にして、合成例6の変性ポリカルボジイミド化合物(f)を得た。
[0045]
(合成例7:変性ポリカルボジイミド化合物(g)の合成)
 合成例1において、芳香族ヘテロ環化合物に変えて、ジイソプロピルアミン(東京化成工業社製)59.3質量部を用いた以外は合成例1と同様にして、合成例7の変性ポリカルボジイミド化合物(g)を得た。
[0046]
(合成例8:ポリカルボジイミド化合物(1)の合成)
 ジイソシアネート化合物として、トリレンジイソシアネート(三井化学(株)製、コスモネート(登録商標)T-80、2,4-トリレンジイソシアネート:2,6-トリレンジイソシアネート=75-85%:15-25%の混合物)100質量部、ポリオールとして、ポリカーボネートジオール(旭化成ケミカルズ(株)製、DURANOL T-5650E、分子量500)96.3質量部、モノイソシアネートとして、フェニルイソシアネート45.6質量部、及びカルボジイミド化触媒として、3-メチル-1-フェニル-2-ホスホレン-1-オキシド1.5質量部を還流管及び撹拌機付きの反応容器に投入し、窒素気流下、100℃で6時間撹拌し、赤外吸収(IR)スペクトル測定により波長2270cm -1前後のイソシアネート基による吸収ピークがほぼ消滅したことを確認するとともに、波長2150cm -1前後のカルボジイミド基による吸収ピークを確認して、ポリカルボジイミド化合物(1)を得た。
 このポリカルボジイミド化合物(1)は、芳香族ヘテロ環化合物による変性を行わなかった。
[0047]
 前記合成例1~8で用いた各成分及び反応条件について表1に示す。なお、表1中、空欄は配合なしを表す。
[0048]
[表1]


[0049]
(実施例1)
 粉体塗料用飽和ポリエステル樹脂(日本ユピカ(株)製、ユピコートGV-230)100質量部、硬化剤として合成例1で得られた変性ポリカルボジイミド化合物(a)45.0質量部をラボミキサー(東洋精機(株)製)にて100℃の条件下で5分間溶融混練したあと、卓上粉砕機(大阪ケミカル(株)製、WONDER BLENDER)にて粉砕して粉体塗料用組成物を得た。
[0050]
(実施例2)
 実施例1において、硬化剤として合成例2で得られた変性ポリカルボジイミド化合物(b)43.7質量部に変更した以外は実施例1と同様にして実施例2の粉体塗料用組成物を得た。
[0051]
(実施例3)
 実施例1において、硬化剤として合成例3で得られた変性ポリカルボジイミド化合物(c)46.4質量部に変更した以外は実施例1と同様にして実施例3の粉体塗料用組成物を得た。
[0052]
(実施例4)
 実施例1において、硬化剤として合成例4で得られた変性ポリカルボジイミド化合物(d)35.3質量部に変更した以外は実施例1と同様にして実施例4の粉体塗料用組成物を得た。
[0053]
(実施例5)
 実施例1において、硬化剤として合成例5で得られた変性ポリカルボジイミド化合物(e)45.3質量部に変更した以外は実施例1と同様にして実施例5の粉体塗料用組成物を得た。
[0054]
(実施例6)
 実施例1において、硬化剤として合成例6で得られた変性ポリカルボジイミド化合物(f)52.5質量部に変更した以外は実施例1と同様にして実施例6の粉体塗料用組成物を得た。
[0055]
[規則91に基づく訂正 26.09.2018] 
(比較例1)
 実施例1において、硬化剤として合成例7で得られたポリカルボジイミド化合物(g)37.0質量部に変更した以外は実施例1と同様にして比較例1の粉体塗料用組成物を得た。
[0056]
(比較例2)
 実施例1において、硬化剤として合成例8で得られたポリカルボジイミド化合物(1)37.0質量部に変更した以外は実施例2と同様にして比較例1の粉体塗料用組成物を得た。
[0057]
(比較例3)
 実施例1において、硬化剤としてブロックドイソシアネート化合物(エボニック社製、VESTAGON B1530)32.9質量部に変更した以外は実施例1と同様にして比較例3の粉体塗料用組成物を得た。
[0058]
(比較例4)
 粉体塗料用飽和ポリエステル樹脂(日本ユピカ(株)製、ユピカコートGV-230)100質量部をそのまま粉体塗料用樹脂として用いた。
[0059]
(比較例5)
実施例1において、硬化剤としてN,N,N',N'-テトラキス(2-ヒドロキシエチル)アジポアミド(東京化成工業社製)7.9質量部に変更した以外は実施例1と同様にして比較例5の粉体塗料用組成物を得た。
[0060]
<評価項目>
(1)保存安定性評価
 下記手順により評価した。前記実施例1~6及び比較例1~5で得られた各粉体塗料用組成物を、室温(25℃)で1週間放置した。1週間経過後の状態を目視にて観察し、ゲル化せずに安定だったものを「excellent」、ゲル化したものを「bad」として評価した。
[0061]
<評価項目>
(2)外観評価
 下記手順により評価した。前記実施例1~6及び比較例1~5で得られた各粉体塗料用組成物を、粉体塗料用組成物をPETフィルムと離形処理されたPETフィルムとで挟み、ミニテストプレス-10(東洋精機(株)製)にて表2に対応した硬化温度(140℃もしくは180℃)にて5分間熱プレスをして厚み10μmの塗膜を得た。塗膜外観を目視にて観察し、ピンホールの無いものを「excellent」、ピンホールが発生したものを「bad」として評価した。なお、比較例2の粉体塗料用組成物は、100℃の条件下で5分間溶融混練中にゲル化した。結果を表2に示す。なお、表2中、空欄は配合なしを表し、(-)は、実施しなかったことを表す。
[0062]
(3)塗膜の耐溶剤性評価
 前記実施例1~6及び比較例1~5で得られた各粉体塗料用組成物について、これらを用いて塗膜試料を作成して耐溶剤性評価を行った。結果を表2に示す。
 塗膜の耐溶剤性は、粉体塗料の塗装、焼付け後の塗膜の硬化状態及び密着性を示すもので、優れた耐溶剤性を示すものが、粉体塗料としての硬化状態及び密着性に優れていることになる。
 耐溶剤性評価試験は、以下のようにして作成した塗膜試料(i)(ii)及び(iii)について、下記試験条件にて行った。なお、塗膜試料(i)は塗料作成時の溶融混練工程を想定し、塗膜試料(ii)および(iii)は焼付け工程を想定している。
[0063]
<塗膜試料>
(i)粉体塗料用組成物をPETフィルムと離形処理されたPETフィルムとで挟み、ミニテストプレス-10(東洋精機(株)製)にて100℃で5分間熱プレスをして厚み10μmの塗膜を得た。
(ii)粉体塗料用組成物をPETフィルムと離形処理されたPETフィルムとで挟み、ミニテストプレス-10(東洋精機(株)製)にて140℃で20分間熱プレスをして厚み10μmの塗膜を得た。
(iii)粉体塗料用組成物をPETフィルムと離形処理されたPETフィルムとで挟み、ミニテストプレス-10(東洋精機(株)製)にて180℃で20分間熱プレスをして厚み10μmの塗膜を得た。
<試験条件>
 試験機:摩擦試験機(ER-1B型、スガ試験機(株)製)
 溶剤:トルエン、アセトン、メチルエチルケトン
 溶剤を染み込ませた脱脂綿で塗膜試料表面を荷重900g/cm でダブルラビングを20回行った後の塗膜試料の状態を目視観察し、以下の評価基準にて評価を行った。
<評価>
 A:ダメージなし、または薄く跡が残った
 B:少し白化した
 C:強く白化した
 D:基材露出または膜溶解
 E:塗膜を得られない
[0064]
 塗料作成時の溶融混練工程では、硬化が進むと混練が困難になり、また出来た粉体塗料がすでに硬化しており使用ができなくなることから、100℃5分間のキュア(塗膜試料(i))ではDの状態が良く、焼付け工程では、所定温度で所定時間内に硬化が進んで強固な塗膜が形成されることが必要であることから、140℃20分間のキュア(塗膜試料(ii))および180℃20分間のキュア(塗膜試料(iii))ではAまたはBの状態が良いことになる。
[0065]
[表2]


[0066]
 実施例1~6の粉体塗料用組成物は、いずれも保存安定性に優れ、低温(150℃以下)での焼付けが可能であり、焼き付け後の外観が良好で、硬化性及び密着性に優れた塗膜が得られることが分かった。一方、芳香族ヘテロ環化合物で変性していないポリカルボジイミド化合物を硬化剤として用いた比較例1の粉体塗料用組成物は、低温での焼付けが可能であったが、焼き付け後の外観が不良であった。また、従来、粉体塗料用硬化剤として用いられているブロックドイソシアネート化合物を用いた比較例3、及び粉体塗料樹脂のみを用いた比較例4、従来、粉体塗料用硬化剤として用いられているN,N,N',N'-テトラキス(2-ヒドロキシエチル)アジポアミドを用いた比較例5では、焼付け温度が150℃以下では不十分であり、塗膜の硬化性及び密着性が十分なものではなかった。さらに、比較例5では、180℃で焼き付けた際、良好な耐溶剤性を示したが、硬化反応で発生する微量の水分に由来するピンホールが発生し、焼き付け後塗膜の外観不良が発生した。

請求の範囲

[請求項1]
 環内2級アミン窒素を有する芳香族ヘテロ環化合物でジイソシアネート化合物由来のポリカルボジイミド化合物を変性して得られる変性ポリカルボジイミド化合物を含む粉体塗料用硬化剤。
[請求項2]
 前記芳香族ヘテロ環化合物における環内窒素の数は2以上である請求項1に記載の粉体塗料用硬化剤。
[請求項3]
 前記芳香族ヘテロ環化合物が置換してもよいピラゾール及び置換してもよいイミダゾールからなる群から選択される少なくとも1種の芳香族ヘテロ環化合物である請求項1または2に記載の粉体塗料用硬化剤。
[請求項4]
 前記芳香族ヘテロ環化合物が、3,5-ジメチルピラゾール、2-メチルイミダゾール及び1H-イミダゾールからなる群から選択される少なくとも1種の芳香族ヘテロ環化合物である請求項3に記載の粉体塗料用硬化剤。
[請求項5]
 前記ジイソシアネート化合物が芳香族ジイソシアネート化合物である請求項1~4のいずれか1項に記載の粉体塗料用硬化剤。
[請求項6]
 前記芳香族ジイソシアネート化合物が、4,4’-ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4-トリレンジイソシアネート及び2,6-トリレンジイソシアネートからなる群から選択される少なくとも1種の芳香族ジイソシアネート化合物である請求項5に記載の粉体塗料用硬化剤。
[請求項7]
 前記ジイソシアネート化合物由来のポリカルボジイミド化合物が、芳香族ジイソシアネート化合物由来のポリカルボジイミド化合物と、該芳香族ジイソシアネート化合物由来のポリカルボジイミド化合物の末端のイソシアネート基との反応性を有する官能基を2つ以上有する化合物との共重合体である請求項1~6のいずれか1項に記載の粉体塗料用硬化剤。
[請求項8]
 前記芳香族ジイソシアネート化合物由来のポリカルボジイミド化合物の末端のイソシアネート基との反応性を有する官能基を2つ以上有する化合物が、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリカーボネートポリオール、ひまし油系ポリオール及びポリブタジエンポリオールからなる群より選ばれる少なくとも1種である請求項7に記載の粉体塗料用硬化剤。
[請求項9]
 請求項1~8のいずれか1項に記載の粉体塗料用硬化剤及びカルボキシル基含有樹脂を含む粉体塗料用組成物。
[請求項10]
 前記カルボキシル基含有樹脂がポリエステル樹脂である請求項9に記載の粉体塗料用組成物。