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1. (WO2019059247) 圧電振動素子の製造方法及び圧電振動子の製造方法
Document

明 細 書

発明の名称 圧電振動素子の製造方法及び圧電振動子の製造方法

技術分野

0001  

背景技術

0002   0003  

先行技術文献

特許文献

0004  

発明の概要

発明が解決しようとする課題

0005   0006  

課題を解決するための手段

0007  

発明の効果

0008  

図面の簡単な説明

0009  

発明を実施するための形態

0010   0011   0012   0013   0014   0015   0016   0017   0018   0019   0020   0021   0022   0023   0024   0025   0026   0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041   0042   0043   0044   0045   0046   0047   0048   0049   0050   0051   0052   0053   0054   0055   0056   0057   0058   0059   0060   0061   0062   0063   0064   0065   0066   0067   0068   0069   0070   0071   0072   0073   0074   0075   0076   0077   0078   0079   0080   0081   0082   0083   0084   0085   0086   0087   0088   0089   0090   0091   0092   0093   0094   0095  

符号の説明

0096  

請求の範囲

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10   11   12   13  

図面

1   2   3   4   5   6   7   8   9  

明 細 書

発明の名称 : 圧電振動素子の製造方法及び圧電振動子の製造方法

技術分野

[0001]
 本発明は、圧電振動素子の製造方法及び圧電振動子の製造方法に関し、特に、圧電基板の励振電極を形成する方法に関するものである。

背景技術

[0002]
 クロック基準信号の信号源を生成するため電子部品として水晶振動子などの圧電振動子が広く知られている。このような圧電振動子では、振動エネルギーの漏れが少なく、振動の閉じ込め性を向上させることが要求される。
[0003]
 そこで、特許文献1では、振動エネルギーの漏れが発生する問題を解決するために、圧電基板に設けられる励振電極を成膜する際に、特殊な成膜用のマスクパターンを介して圧電基板に励振電極となる電極材料を堆積し、これにより励振電極の中央から周縁にかけて厚さが薄くなるよう凸状に成膜する方法が開示されている。

先行技術文献

特許文献

[0004]
特許文献1 : 特開2005-159717号公報

発明の概要

発明が解決しようとする課題

[0005]
 しかしながら、特許文献1の方法では、成膜プロセスが特殊であり、成膜レートが低く、加工コストが高い場合があった。また、励振電極の成膜前には最終製品の周波数が高精度に測定できないため、凸状の励振電極の形状を製品ごとに均一にすることが難しく、最終製品の品質にばらつきが生じる可能性がある。
[0006]
 本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、簡易な構成で、品質の安定化を図ることができる、圧電振動素子の製造方法及び圧電振動子の製造方法を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

[0007]
 本発明の一側面に係る圧電振動素子の製造方法は、第1主面と当該第1主面に対向する第2主面とを有する圧電基板を準備すること、圧電基板の第1主面に第1電極層を設けること、圧電基板の第1主面の側にマスクを配置すること、圧電基板の第1主面の側からマスクを通して放射ビームを照射することを含み、マスクは、中央領域と、中央領域の周辺に位置する周辺領域とを有し、周辺領域は、中央領域よりも通過する放射ビーム量が大きくなるように構成され、第1主面の側から放射ビームを照射することは、マスクの中央領域及び周辺領域を通して放射ビームを照射して第1電極層の一部を除去することによって、圧電基板の第1主面に、マスクの中央領域から周辺領域にかけて厚さが薄い第1励振電極を形成することを含む。

発明の効果

[0008]
 本発明によれば、簡易な構成で、品質の安定化を図ることができる、圧電振動素子の製造方法及び圧電振動子の製造方法を提供することを目的とする。

図面の簡単な説明

[0009]
[図1] 図1は、本実施形態に係る水晶振動子の分解斜視図である。
[図2] 図2は、図1のII-II線断面図である。
[図3] 図3は、本実施形態に係る水晶振動子の製造方法を示すフローチャートである。
[図4] 図4は、図3のステップS11及びS12の詳細を説明する図である。
[図5] 図5は、図3のステップS11及びS12の詳細を説明する図である。
[図6] 図6は、図3のステップS11及びS12の詳細を説明する図である。
[図7] 図7は、図3のステップS11及びS12の詳細を説明する図である。
[図8] 図8は、図6において使用するマスクの平面図である。
[図9] 図9は、本実施形態の変形例に係るマスクの平面図である。

発明を実施するための形態

[0010]
 以下に本発明の実施形態を説明する。以下の図面の記載において、同一又は類似の構成要素は同一又は類似の符号で表している。図面は例示であり、各部の寸法や形状は模式的なものであり、本願発明の技術的範囲を当該実施形態に限定して解するべきではない。
[0011]
 図1及び図2を参照しつつ、本発明の実施形態に係る水晶振動子(Quartz Crystal Resonator Unit)について説明する。以下では、圧電振動子の一例として水晶振動子について説明する。
[0012]
 ここで、図1は、本発明の第1実施形態に係る水晶振動子の分解斜視図である。図2は、図1のII-II線断面図である。なお、図1では各種電極の厚さを省略して描いている。
[0013]
 図1に示すように、本実施形態に係る水晶振動子1は、水晶振動素子(Quartz Crystal Resonator)10と、蓋部材20と、ベース部材30とを備える。水晶振動素子は、圧電振動素子の一例である。蓋部材20及びベース部材30は、水晶振動素子10を収容するための保持器である。蓋部材20及びベース部材30の構成は限定されるものではないが、図1に示す例では、蓋部材20は凹状をなしており、ベース部材30は平板な板状をなしている。
[0014]
 水晶振動素子10は、ATカット型の水晶片(Quartz Crystal Blank)11を有する。ATカット型の水晶片11は、人工水晶(Synthetic Quartz Crystal)の結晶軸(Crystallographic Axes)であるX軸、Y軸、Z軸のうち、Y軸及びZ軸をX軸の周りにY軸からZ軸の方向に35度15分±1分30秒回転させた軸をそれぞれY´軸及びZ´軸とした場合、X軸及びZ´軸によって特定される面と平行な面(以下、「XZ´面」と呼ぶ。他の軸によって特定される面についても同様である。)を主面として切り出されたものである。水晶片11は、互いに対向するXZ´面である第1主面12a及び第2主面12bを有する。水晶片11は、圧電基板の一例である。
[0015]
 ATカット水晶片である水晶片11は、X軸方向に平行な長辺と、Z´軸方向に平行な短辺と、Y´軸方向に平行な厚さ方向の辺を有する。また、水晶片11は、XZ´面において矩形状をなしている。
[0016]
 ATカット水晶片を用いた水晶振動素子は、広い温度範囲で高い周波数安定性を有し、また、経時変化特性にも優れている上、簡易な構成かつ低コストで製造することが可能である。また、ATカット水晶振動素子は、厚みすべり振動モード(Thickness Shear Vibration Mode)を主振動として用いられる。
[0017]
 本実施形態では、水晶片11は、第1主面12aを法線方向から平面視したとき、第1主面12aの中央側に位置する中央部11aと、第1主面12aの周縁側に位置する周縁部11b及び周縁部11cとを有する。中央部11aは、周縁部11bと周縁部11cとの間に配置され、周縁部11bと周縁部11cにそれぞれ接続されている。中央部11aは、第1主面12aの法線方向から平面視したときに、X軸方向に平行な長辺及びZ´軸方向に平行な短辺を有する。また、周縁部11b及び周縁部11cのうち、一方の周縁部11bは、中央部11aに対してX軸方向の一方側に位置し、他方の周縁部11cは、中央部11aに対してX軸方向の他方側に位置している。周縁部11b及び周縁部11cは、第1主面12aを法線方向から平面視したとき、水晶片11の周縁部に相当する。このような、中央部11aと、周縁部11b及び周縁部11cとの配置及び形状等の説明は、第2主面12bを法線方向から平面視したときも同様に当てはまる。
[0018]
 本実施形態では、水晶片11はメサ型構造をなしている。具体的には、中央部11aのY´軸方向の厚さは、周縁部11b及び周縁部11cの少なくとも一方のY´軸方向の厚さよりも厚い。言い換えれば、中央部11aは、第1主面12a側において、中央部11aが周縁部11b及び周縁部11cよりも突起する凸状をなしている。この構成は第2主面12b側においても同様に当てはまる。そして、水晶片11には、中央部11aと周縁部11bとの境界、及び、中央部11aと周縁部11cとの境界にそれぞれ側面13が設けられている。このような側面13は水晶片11の短辺に沿って延在している。図1に示す例では、側面13とXZ´面とのなす角度は直角であるが、この角度は特に限定されるものではない。例えば、側面13とXZ´面とのなす角度は、水晶の結晶方位に依存する所定の角度に傾斜してもよい。このような傾斜角は例えばウェットエッチングによって形成することができる。なお、周縁部11b及び周縁部11cのそれぞれのY´軸方向の厚さは同一である。
[0019]
 水晶振動素子10は、一対の電極を構成する第1励振電極14a及び第2励振電極14bを有する。第1励振電極14aは、中央部11aの第1主面12aに設けられている。また、第2励振電極14bは、中央部11aの第2主面12bに設けられている。第1励振電極14aと第2励振電極14bは、水晶片11(具体的には中央部11aを含む部分)を挟んで互いに対向している。言い換えれば、第1励振電極14aと第2励振電極14bは、XZ´面において実質的に全体が重なり合うように配置されている。
[0020]
 第1励振電極14a及び第2励振電極14bは、それぞれ、X軸方向に平行な長辺と、Z´軸方向に平行な短辺と、Y´軸方向に平行な厚さ方向の辺とを有している。図1に示す例では、XZ´面において、第1励振電極14a及び第2励振電極14bの長辺は、水晶片11の長辺(又は中央部11aの長辺)と平行であり、同様に、第1励振電極14a及び第2励振電極14bの短辺は、水晶片11の短辺(又は中央部11aの短辺)と平行である。
[0021]
 図1に示す例では、第1励振電極14aが、中央部11aのそれぞれの長辺から隙間をおいて配置されている。また、第1励振電極14aは、中央部11aの短辺を超えて側面13を通して周縁部11b又は周縁部11cの第1主面12aに至るまで延在している。このような構成は、第2励振電極14bについても同様に当てはまる。
[0022]
 図2に示すように、第1励振電極14aは、中央部11aの第1主面12a側において、中央部11aの中央から周縁にかけて厚さが薄い。第2励振電極14bも同様に、中央部11aの第2主面12b側において、中央部11aの中央から周縁にかけて厚さが薄い。このような厚さの関係は、少なくとも、水晶片11(又は中央部11a)の長辺に沿った方向(図2参照)などの一方向において成り立つ。この場合、例えば、全周囲の方向において第1励振電極14a及び第2励振電極14bが、中央部11aの中央から周縁にかけて厚さが薄くなっていてもよい。なお、中央部11aの中央から周縁にかけて厚さが薄いとは、中央から周縁にかけて厳密にすべての部分で厚さが薄くなっている状態に限るものではなく、中央から周縁にかけて概ね厚さが薄くなっている状態を含み、例えば、中央部11aの中央が部分的にXZ´面に平行な面となって厚さの変化がない状態や、微視的に見たときに中央よりも周縁が若干厚い部分が一部に含まれる状態を含むものとする。
[0023]
 このように、第1励振電極14a及び第2励振電極14bが、中央から周縁にかけて厚さが薄くなるように凸状に形成されることによって、水晶振動素子10の振動閉じ込め性の向上を図ることができる。特に、このような構成を、メサ型構造の水晶片11に適用することによりさらなる振動閉じ込め性の向上を図ることができる。
[0024]
 水晶振動素子10は、引出電極15a,15bと、電極パッド16a,16bとを有する。電極パッド16aは、引出電極15aを通して第1励振電極14aと電気的に接続されている。また、電極パッド16bは、引出電極15bを通して第2励振電極14bと電気的に接続されている。電極パッド16a及び電極パッド16bは、ベース部材30に電気的に接続するための端子である。電極パッド16a及び電極パッド16bは、水晶片11の一方の周縁部11bの第2主面12bにおいて、第2主面12bの短辺に沿って配列されている。
[0025]
 引出電極15aは、第1励振電極14aと電極パッド16aとを電気的に接続している。具体的には、引出電極15aは、第1主面12a上において、中央部11aから側面13を通って周縁部11bに延在する第1励振電極14aと接続され、周縁部11bにおいて第1主面12aから水晶片11の側面を通って第2主面12bに延在し、第2主面12b上において周縁部11bの電極パッド16aに接続されている。
[0026]
 引出電極15bは、第2励振電極14bと電極パッド16bとを電気的に接続している。具体的には、引出電極15bは、第2主面12b上において、中央部11aから側面13を通って周縁部11bに延在する第2励振電極14bと接続され、第2主面12b上において周縁部11bの電極パッド16bに電気的に接続されている。
[0027]
 このように引出電極15a,15bを延在させることによって、2つの異なる主面に設けられた第1励振電極14aと第2励振電極14bを、電極パッド16a,16bによって1つの主面である第2主面12b上に配置させることができる。
[0028]
 電極パッド16aは、導電性保持部材36aを介してベース部材30の電極に電気的に接続される。また、電極パッド16bは、導電性保持部材36bを介してベース部材30の電極に電気的に接続される。導電性保持部材36a,36bは、導電性接着剤が熱硬化して形成されたものである。
[0029]
 第1励振電極14a及び第2励振電極14b、引出電極15a,15b、並びに、電極パッド16a,16bの各電極の材料は特に限定されるものではないが、例えば、下地としてクロム(Cr)層を有し、クロム層の表面にさらに金(Au)層を有していてもよい。
[0030]
 蓋部材20は、ベース部材30に接合され、これによって水晶振動素子10を内部空間26に収容する。蓋部材20は、内面24及び外面25を有し、ベース部材30の第1主面32aに向かって開口した凹状をなしている。
[0031]
 蓋部材20は、ベース部材30の第1主面32aに対向する天面部21と、天面部21の外縁に接続されておりかつ天面部21の主面に対して法線方向に延在する側壁部22とを有する。蓋部材20は、天面部21の主面の法線方向から平面視したときに矩形状をなしている。蓋部材20の天面部21は、例えば、X軸方向に平行な長辺と、Z´軸方向に平行な短辺と、Y´軸方向に平行な厚さ方向の辺とを有する。また、蓋部材20は、凹状の開口縁においてベース部材30の第1主面32aに対向する対向面23を有し、この対向面23は、水晶振動素子10の周囲を囲むように枠状に延在している。
[0032]
 蓋部材20の材質は特に限定されるものではないが、例えば金属などの導電材料で構成される。これによれば、蓋部材20によってシールド機能を有することができる。この場合、導電材料である蓋部材20を接地することによってシールド機能のさらなる向上を図ることができる。蓋部材20は、例えば、鉄(Fe)及びニッケル(Ni)を含む合金(例えば42アロイ)を含む。また、蓋部材20の最表面に酸化防止等を目的とした金(Au)層などが設けられてもよい。あるいは、蓋部材20は、絶縁材料又は導電材料・絶縁材料の複合構造であってもよい。
[0033]
 ベース部材30は水晶振動素子10を励振可能に支持するものである。具体的には、水晶振動素子10は導電性保持部材36a,36bを介してベース部材30の第1主面32aに励振可能に保持されている。
[0034]
 ベース部材30は平板な板状をなしている。ベース部材30は、X軸方向に平行な長辺と、Z´軸方向に平行な短辺と、Y´軸方向に平行な厚さ方向の辺とを有する。
[0035]
 ベース部材30は基体31を有する。基体31は、互いに対向するXZ´面である第1主面32a及び第2主面32bを有する。基体31は、例えば絶縁性セラミック(アルミナ)などの焼結材である。この場合。複数の絶縁性セラミックシートを積層して焼結してもよい。あるいは、基体31は、ガラス材料(例えばケイ酸塩ガラス、又はケイ酸塩以外を主成分とする材料であって、昇温によりガラス転移現象を有する材料)、水晶材料(例えばATカット水晶)又はガラスエポキシ樹脂などで形成してもよい。基体31は耐熱性材料から構成されることが好ましい。基体31は、単層であっても複数層であってもよく、複数層である場合、第1主面32aの最表層に形成された絶縁層を含む。
[0036]
 ベース部材30は、第1主面32aに設けられた接続電極33a,33bと、第2主面に設けられた外部電極35a,35b,35c,35dとを有する。接続電極33a,33bは、水晶振動素子10と電気的に接続するための端子である。また、外部電極35a,35b,35c,35dは、図示しない実装基板と電気的に接続するための端子である。接続電極33aは、Y´軸方向に延在するビア電極34aを介して外部電極35aに電気的に接続され、接続電極33bは、Y´軸方向に延在するビア電極34bを介して外部電極35bに電気的に接続されている。ビア電極34a,34bは基体31をY´軸方向に貫通するビアホール内に形成される。
[0037]
 ベース部材30の接続電極33a,33bは、第1主面32a上においてベース部材30のX軸負方向側の短辺付近に設けられ、ベース部材30の短辺から離れてかつ当該短辺方向に沿って配列されている。接続電極33aは、導電性保持部材36aを介して水晶振動素子10の電極パッド16aが接続され、他方、接続電極33bは、導電性保持部材36bを介して水晶振動素子10の電極パッド16bが接続される。
[0038]
 複数の外部電極35a,35b,35c,35dは、第2主面32bのそれぞれの角部に設けられている。図1に示す例では、外部電極35aが、接続電極33aの直下に配置され、外部電極35bが、接続電極33bの直下に配置されている。これによってY´軸方向に延在するビア電極34aによって、外部電極35aを接続電極33aに電気的に接続することができる。また、Y´軸方向に延在するビア電極34bによって、外部電極35bを接続電極33bに電気的に接続することができる。図1に示す例では、4つの外部電極35a~dのうち、ベース部材30のX軸負方向側の短辺付近に配置された外部電極35a,35bは、水晶振動素子10の入出力信号が供給される入出力電極である。また、ベース部材30のX軸正方向側の短辺付近に配置された外部電極35c,35dは、水晶振動素子10の入出力信号が供給されない電極となっている。外部電極35c,35dには、水晶振動子1が実装される図示しない実装基板上の他の電子素子の入出力信号も供給されない。あるいは、外部電極35c,35dの少なくともいずれか一方は、接地電位が供給される接地用電極であってもよい。接地用電極である外部電極に蓋部材20を接続することによって、蓋部材20のシールド効果向上を図ることができる。
[0039]
 基体31の第1主面32aには、封止枠37が設けられている。封止枠37は、第1主面32aの法線方向から平面視したときに矩形の枠状をなしている。接続電極33a,33bは、封止枠37の内側に配置されている。封止枠37は、導電材料により構成されている。封止枠37上には後述する接合部材40が設けられ、これによって蓋部材20が接合部材40及び封止枠37を通してベース部材30に接合される。
[0040]
 ベース部材30の接続電極33a,33b、外部電極35a~d及び封止枠37はいずれも金属膜で構成されている。例えば、接続電極33a,33b及び外部電極35a~dは、下層から上層にかけて、モリブデン(Mo)層、ニッケル(Ni)層及び金(Au)層が積層されて構成されている。また、封止枠37は、モリブデン(Mo)層によって構成されていてもよく、あるいは、接続電極及び外部電極と同様にモリブデン(Mo)層、ニッケル(Ni)層及び金(Au)層が積層されても構わない。また、ビア電極34a,34bは、基体31のビアホールにモリブデンなどの金属材料を充填して形成することができる。
[0041]
 なお、接続電極33a,33bや外部電極35a~35dの配置関係は上記例に限定されるものではない。例えば、接続電極33aがベース部材30の一方の短辺付近に配置され、接続電極33bがベース部材30の他方の短辺付近に配置されてもよい。このような構成においては、水晶振動素子10が、水晶片11の長辺の両端部においてベース部材30に保持されることになる。
[0042]
 また、外部電極の配置は上記例に限るものではなく、例えば、入出力電極である2つが第2主面32bの対角上に設けられていてもよい。あるいは、4つの外部電極は、第2主面32bの角部ではなく各辺の中央付近に配置されていてもよい。また、外部電極の個数は4つに限るものではなく、例えば入出力電極である2つのみであってもよい。また、接続電極と外部電極との電気的な接続の態様はビア電極によるものに限らず、第1主面32a又は第2主面32b上に引出電極を引き出すことによってそれらの電気的な導通を達成してもよい。あるいは、ベース部材30の基体31を複数層で形成し、ビア電極を中間層に至るまで延在させ、中間層において内部電極を引き出すことによって接続電極と外部電極との電気的な接続を図ってもよい。
[0043]
 図2に示すように、蓋部材20及びベース部材30の両者が封止枠37及び接合部材40を介して接合されることによって、水晶振動素子10が、蓋部材20とベース部材30とによって囲まれた内部空間(キャビティ)26に封止される。
[0044]
 接合部材40は、蓋部材20及びベース部材30の各全周に亘って設けられている。具体的には、接合部材40は封止枠37上に設けられている。封止枠37及び接合部材40が、蓋部材20の側壁部22の対向面23とベース部材30の第1主面32aとの間に介在することによって、水晶振動素子10が蓋部材20及びベース部材30によって封止される。
[0045]
 接合部材40は、例えばろう部材である。具体的には、接合部材40は、金(Au)‐錫(Sn)共晶合金からなる。こうして、蓋部材20とベース部材30とを金属接合とする。金属接合によれば封止性を向上させることができる。なお、接合部材40は、導電材料に限らず、例えば低融点ガラス(例えば鉛ホウ酸系や錫リン酸系等)などのガラス接着材料又は樹脂接着剤などの絶縁性材料であってもよい。これによれば、金属接合に比べて低コストであり、また加熱温度を抑えることができ、製造プロセスの簡易化を図ることができる。
[0046]
 本実施形態に係る水晶振動素子10は、水晶片11の長辺の一方端(導電性保持部材36a,36bが配置される側の端部)が固定端であり、その他方端が自由端となっている。また、水晶振動素子10、蓋部材20及びベース部材30は、XZ´面において、それぞれ矩形状をなしており、互いに長辺及び短辺の向きが一致している。
[0047]
 なお、水晶振動素子10の固定端の位置は特に限定されるものではなく、変形例として、水晶振動素子10は、水晶片11の長辺の両端においてベース部材30に固定されていてもよい。この場合、水晶振動素子10を水晶片11の長辺の両端において固定する態様で、水晶振動素子10及びベース部材30の各電極を形成すればよい。
[0048]
 本実施形態に係る水晶振動子1においては、ベース部材30の外部電極35a,35bを介して、水晶振動素子10における一対の第1及び第2励振電極14a,14bの間に交番電界を印加する。これにより、厚みすべり振動モードなどの所定の振動モードによって水晶片11の中央部11aが振動し、該振動に伴う共振特性が得られる。
[0049]
 次に、図3~図8を参照しつつ、本発明の実施形態に係る水晶振動子の製造方法について説明する。本実施形態では、一例として、水晶振動子1の製造方法を説明する。図3はフローチャートであり、図4~図7はそれぞれ図3のステップS11及びS12の詳細を説明する図である。図8は、図6において使用するマスクの平面図である。
[0050]
 本実施形態では、第1励振電極14a及び第2励振電極14bをそれぞれ水晶片11の中央部11aの中央から周縁にかけて厚さが薄くなるように形成することを含む。以下具体的に説明する。
[0051]
 まず、水晶片11を準備する(S10)。本実施形態では、水晶片11は、中央部11aと、中央部11aよりも厚さが薄い周縁部11b及び周縁部11cを有するように形成する。水晶片11は、ウェットエッチング又はドライエッチングなどを用いて形成することができる。
[0052]
 次に、水晶片11の第1主面12aに第1励振電極14aを形成し(S11)、水晶片11の第2主面12bに第2励振電極14bを形成する(S12)。本実施形態では、第1励振電極14aの製造工程と、第2励振電極14bの製造工程を共に行う。第2励振電極14bの製造工程は、第1励振電極14aの製造工程と同様である。そこで、以下の説明では、図4~図7を参照しつつ、主に、第1励振電極14aの製造工程について説明する。
[0053]
 まず、図4に示すように、水晶片11の第1主面12a側にマスク50aを配置する。マスク50aは、第1主面12aに電極材料を成膜するための開口52aを有する。図4に示す例では、開口52aの開口領域は、中央部11aの領域よりもわずかに大きくなっている。これにより、中央部11aの第1主面12aを含み、側面13を通して周縁部11b及び周縁部11cの第1主面12aに至る領域に、第1電極層を設けることができる。
[0054]
 同様に、水晶片11の第2主面12b側にマスク50bを配置する。マスク50bは開口52bを有し、これらの構成はマスク50aで説明した内容を適用することができる。
[0055]
 次に、マスク50aを通して電極材料を成膜することによって第1電極層60aを設ける。第1電極層60aは、中央部11aの第1主面12aを含み、側面13を通して周縁部11b及び周縁部11cの第1主面12aに至るように設けられる。第1電極層60aは、中央部11aの第1主面12a上で、均一な厚さを有している。ここで、均一な厚さという表現は、厳密に厚さが完全同一である状態のみならず、実質的に厚さが同一な状態を含むことを意味する。図5に示す例では、第1電極層60aは、中央部11aの第1主面12aの領域よりもわずかに小さい領域において均一な厚さを有している。第1電極層60aは、マスク50aの開口52aの外縁、すなわち中央部11aと周縁部11b及び周縁部11cとの間の側面13付近において、マスク50aの開口の中心から離れる方向に徐々に厚さが小さくなっている。
[0056]
 同様に、マスク50bを通して電極材料を成膜することによって第2電極層60bを設ける。なお、第1電極層60aと第2電極層60bは同時に成膜してもよいし、あるいは、一方の電極層を成膜した後に他方の電極層を成膜してもよい。
[0057]
 こうして、水晶片11と、水晶片11の第1主面12aに設けられた第1電極層60aと、水晶片11の第2主面12bに設けられた第2電極層60bとを含む水晶振動素子62を製造することができる。第1電極層60a及び第2電極層60bはそれぞれ均一な厚さを有している。
[0058]
 次に、図6に示すように、水晶片11の第1主面12a側にマスク70aを配置し、第1主面12a側からマスク70aを通してイオンビーム90aを照射する。こうして、第1電極層60aに照射されるイオンビーム90aのイオンビーム量に依存して、第1電極層60aの電極材料を部分的に除去し、第1電極層60aを所定形状に形成する。
[0059]
 本実施形態に係るマスク70aは、中央領域72aと、中央領域72aの周辺に位置する周辺領域74aと、周辺領域74aの周辺に位置する遮蔽領域76aとを有している(図7参照)。遮蔽領域76aはイオンビーム90aを実質的に遮蔽する。周辺領域74aは、中央領域72aよりも通過するイオンビーム90aのイオンビーム量が大きくなるように構成されている。一例として、周辺領域74aは、イオンビーム90aが通過する開口である。図7のマスクの例では、中央領域72aは、遮蔽領域76aと同様にイオンビーム90aを遮蔽する。中央領域72aは、支持領域73aによって遮蔽領域76aに接続されている。一例として、矩形状の中央領域72aのそれぞれの角部が、支持領域73aによって遮蔽領域76aに接続されている。
[0060]
 図6に示す例では、マスク70aが水晶片11の第1主面12a側に配置されたとき、中央領域72aは、中央部11aの中央を含む部分に配置され、周辺領域74aの外縁は、中央部11aの領域よりもわずかに外側に位置している。また、中央領域72aは、遮蔽領域76aよりも水晶片11の第1主面12aから離れる方向に位置している。中央領域72aの平面視における形状は、図8に示す例では正方形状であるが、これに限定されるものではなく、円状、楕円状又は長方形状であってもよいし、それらに類似の形状であってもよい。
[0061]
 同様に、水晶片11の第2主面12b側にマスク70bを配置し、第2主面12b側からマスク70bを通してイオンビーム90bを照射する。こうして、第2電極層60bに照射されるイオンビーム90bのイオンビーム量に依存して、第2電極層60bの電極材料を部分的に除去し、第2電極層60bを所定形状に形成する。なお、マスク70bは、マスク70aと同様に、中央領域72bと、中央領域72bの周辺に位置する周辺領域74bと、周辺領域74bの周辺に位置する遮蔽領域76bとを有している。マスク70bの構成はマスク70aで説明した内容を適用することができる。
[0062]
 水晶片11の第2主面12b側からイオンビーム90bを照射する工程は、水晶片11の第1主面12a側からイオンビーム90bを照射する工程と、少なくとも部分的に同時に行うことができる。
[0063]
 あるいは、両者の照射工程のタイミングはこれに限定されるものではなく、一方の照射工程後に他方の照射工程を行ってもよい。例えば、イオンビームを一方向のみから照射し、水晶片11を表裏反転させて第1主面12a及び第2主面12bを順番に加工してもよい。この場合、イオンビームを重力とは反対方向から照射して加工することにより、イオンビームの照射によって削り取られた電極材料が重力に従って落下するので、電極材料のパーティクルが水晶片11に付着するのを抑制することができる。
[0064]
 水晶片11の第1主面12a側からイオンビーム90aを照射する工程と、水晶片11の第2主面12b側からイオンビーム90bを照射する工程とのうち、少なくとも一方は、周波数を調整することを含む。例えば、イオンビーム90a,90bを照射する前の第1電極層60a及び第2電極層60bが設けられた状態での水晶振動素子62の周波数を測定し、かかる測定値に基づいて、イオンビーム90a,90bの照射条件を制御し、第1励振電極14a及び第2励振電極14bを形成する。この場合、周波数を測定しながらイオンビーム90a,90bを照射して、第1励振電極14a及び第2励振電極14bの厚さを制御することができる。
[0065]
 その後、既に説明した各種電極を水晶片11に形成し、図7に示すように、水晶片11と、第1励振電極14aと、第2励振電極14bとを有する水晶振動素子10を製造することができる。既に説明したとおり、第1励振電極14aは、第1主面12a側において、水晶片11の中央部11aの中央から周縁にかけて厚さが薄くなるように形成され、第2励振電極14bは、第2主面12b側において、水晶片11の中央部11aの中央から周縁にかけて厚さが薄くなるように形成される。
[0066]
 図3に戻り、次に、水晶振動素子10をベース部材30に搭載する(S13)。具体的には、基体31の第1主面32a上の接続電極33a,33b上に導電性接着剤を塗布し、水晶振動素子10を搭載した状態で導電性接着剤を熱硬化させる。こうして、導電性接着剤が熱硬化した導電性保持部材36aによって、水晶振動素子10の電極パッド16aと、ベース部材30の接続電極33aを電気的に接続するとともに、導電性接着剤が熱硬化した導電性保持部材36bによって、水晶振動素子10の電極パッド16bと、ベース部材30の接続電極33bを電気的に接続する。また、導電性保持部材36a,36bによって水晶振動素子10を励振可能に保持することができる。なお、水晶振動素子10は、第2励振電極14bがベース部材30側を向くように第1主面32aに搭載される。
[0067]
 その後、必要に応じて、水晶振動素子10に対して周波数を調整する(S14)。例えば、減圧状態下でイオンビームを照射して、第1励振電極14aの一部を除去することにより第1励振電極14aの厚さを薄くして所望の周波数に調整する。
[0068]
 周波数調整のためのイオンビームは、水晶片11の第1主面12a側から水晶振動素子10の全体にかけて照射することができる。これによって、水晶振動素子10の表面に付着した水晶、電極又は樹脂レジストからなる加工残留物及び大気中の粉塵などのパーティクルを除去することができる。なお、周波数調整のためのイオンビームは、水晶振動素子10の全体である必要はなく、例えば、第1主面12a側から第1励振電極14aの少なくとも一部の領域に照射してもよい。このように周波数調整に必要な第1励振電極14aの少なくとも一部の領域にイオンビームを照射することによって、効率良く周波数調整を行うことができる。
[0069]
 最後に、ベース部材30に蓋部材20を接合する(S15)。具体的には、ベース部材30の封止枠37上に接合部材40を設け、封止枠37及び接合部材40を蓋部材20の側壁部22の対向面23とベース部材30の第1主面32aとの間に介在させる。こうして、蓋部材20及びベース部材30によって水晶振動素子10が内部空間26に収容された水晶振動子1を製造することができる。
[0070]
 以上のとおり、本実施形態によれば、マスク70aを用いてイオンビーム90aの照射を行い、マスク70aの中央領域72aから周辺領域74aにかけて厚さが薄い第1励振電極14aを形成する。したがって、特殊な成膜プロセスによって凸状の励振電極を形成する場合に比べて、簡易かつ低コストであって、品質のばらつきを抑制した製造プロセスを実現することができる。
[0071]
 本発明は、上記実施形態に限定されることなく種々に変形して適用することが可能である。
[0072]
 図9は、本実施形態の変形例に係るマスクの平面図であり、イオンビームを照射するときに用いるマスクの他の態様を示すものである。
[0073]
 図9に示すマスク80は、中央領域82と、中央領域82の周辺に位置する周辺領域84と、周辺領域84の周辺に位置する遮蔽領域86とを有する。中央領域82及び周辺領域84には、それぞれ、イオンビームが通過する1つ以上の開口が形成されている。図9に示す例では、中央領域82には、複数の開口83aが設けられ、周辺領域84には、中央領域82のいずれの開口83aよりも開口サイズが大きい複数の開口85a,開口85bが設けられている。周辺領域84において、複数の開口85aは、複数の開口85bよりも中央領域82から離れた位置に設けられており、開口85aは、開口85bよりも開口サイズが大きい。このように、マスク80においては、中央領域82から周辺領域84にかけて、開口サイズが徐々に大きくなっている。
[0074]
 なお、図9に示す例では、中央領域82に1つ以上の開口83aが設けられているが、更なる変形例として、中央領域82は開口が設けられずに領域全体が遮蔽領域となっていてもよい。
[0075]
 上記実施形態では、水晶片11の両方の主面において中央部11aが周縁部11b及び周縁部11cよりも突起する凸状の構成を説明したが、このような凸状の構成は、第1主面12a及び第2主面12bのいずれか一方のみであってもよい。例えば、中央部11aは、第1主面12a側のみにおいて周縁部11b及び周縁部11cよりも突起する凸状に形成され、第2主面12bは中央部11aと周縁部11b及び周縁部11cとが面一となっていてもよい。この場合、少なくとも、第1主面12a側の第1励振電極14aが中央部11aの中央から周縁にかけて厚さが薄くてもよい。このような構成においても、振動閉じ込め性の向上を図ることができる。
[0076]
 上記実施形態ではメサ型構造の水晶片11の態様を説明したが、平面型構造の水晶片を用いてもよい。この場合、少なくとも、第1主面12a側の第1励振電極14aが中央部11aの中央から周縁にかけて厚さが薄くてもよい。このような構成においても、振動閉じ込め性の向上を図ることができる。
[0077]
 上記実施形態では、水晶振動素子10をベース部材30に搭載した後に周波数を調整する工程(S14)を行う例を示したが、かかる工程(S14)を省略してもよい。すなわち、第1励振電極14a及び第2励振電極14bの形成工程(S11及びS12)において周波数の調整を終えてもよい。
[0078]
 上記実施形態では、放射ビームの一例としてイオンビームを用いたイオンミリングの態様を説明したが、上記したイオンミリングに限らず電極材料を削るための他の放射ビームを用いてもよい。例えば、イオンミリングの代わりにプラズマCVM(Chemical Vaporization Machining)などを適用してもよい。
[0079]
 上記実施形態では、ベース部材が平板であり、蓋部材が凹状であったが、本発明においては、ベース部材及び蓋部材の形状は水晶振動素子を内部空間に収容することができれば特に限定されるものではなく、例えば、ベース部材が凹状であり、蓋部材が平板状であってもよい。
[0080]
 また、水晶片はATカット以外の異なるカット(例えばBTカットなど)を適用してもよい。さらには、水晶以外のその他の圧電体からなる圧電基板を用いた圧電振動素子に本発明の構成を適用してもよい。
[0081]
 以上のとおり、本発明の実施形態に係る圧電振動子の製造方法は、以下の特徴を有する。
[0082]
 本実施形態に係る圧電振動素子の製造方法は、第1主面と当該第1主面に対向する第2主面とを有する圧電基板を準備すること、圧電基板の第1主面に第1電極層を設けること、圧電基板の第1主面の側にマスクを配置すること、圧電基板の第1主面の側からマスクを通して放射ビームを照射することを含み、マスクは、中央領域と、中央領域の周辺に位置する周辺領域とを有し、周辺領域は、中央領域よりも通過する放射ビーム量が大きくなるように構成され、第1主面の側から放射ビームを照射することは、マスクの中央領域及び周辺領域を通して放射ビームを照射して第1電極層の一部を除去することによって、圧電基板の第1主面に、マスクの中央領域から周辺領域にかけて厚さが薄い第1励振電極を形成することを含む。
[0083]
 上記構成において、圧電基板は、第1主面の平面視において中央部と周縁部を有し、かつ、第1主面の側において、中央部が周縁部よりも突起する凸状をなしており、第1主面の側から放射ビームを照射することは、第1の主面において圧電基板の中央部に第1励振電極を形成することを含み、第1励振電極は、中央部の中央から周縁にかけて厚さが薄くてもよい。
[0084]
 上記構成において、圧電基板の第2主面に第2電極層を設けること、圧電基板の第2主面の側にマスクを配置すること、圧電基板の第2主面の側からマスクを通して放射ビームを照射することをさらに含み、第2主面の側から放射ビームを照射することは、マスクの中央領域及び周辺領域を通して放射ビームを照射して第2電極層の一部を除去することによって、圧電基板の第2主面に、マスクの中央領域から周辺領域にかけて厚さが薄い第2励振電極を形成することを含んでもよい。
[0085]
 上記構成において、圧電基板は、第2主面の平面視において中央部と周縁部を有し、かつ、第2主面の側において、中央部が周縁部よりも突起する凸状をなしており、第2主面の側から放射ビームを照射することは、第2の主面において圧電基板の中央部に第2励振電極を形成することを含み、第2励振電極は、中央部の中央から周縁にかけて厚さが薄くてもよい。
[0086]
 上記構成において、第2主面の側から放射ビームを照射することは、第1主面の側から放射ビームを照射することの後に行ってもよい。
[0087]
 上記構成において、第2主面の側から放射ビームを照射することは、第1主面の側から放射ビームを照射することと、少なくとも部分的に同時に行ってもよい。
[0088]
 上記構成において、第1主面の側から放射ビームを照射すること、及び、第2主面の側から放射ビームを照射することのうち、少なくとも一方は、周波数を調整することを含んでもよい。
[0089]
 上記構成において、マスクの中央領域及び周辺領域には、それぞれ、放射ビームが通過する1つ以上の開口が形成され、周辺領域の開口のサイズは、中央領域の開口のサイズよりも大きくてもよい。
[0090]
 上記構成において、マスクの中央領域は、放射ビームを遮蔽する領域であり、マスクの周辺領域は、放射ビームが通過する開口を有する領域であってもよい。
[0091]
 上記構成において、圧電基板は水晶片であってもよい。
[0092]
 上記構成において、放射ビームは、イオンビームであってもよい。
[0093]
 上記構成において、上記圧電振動素子の製造方法を含み、圧電振動素子をベース部材に搭載すること、圧電振動素子を収容するように蓋部材を接合部材によってベース部材に接合することをさらに含んでもよい。
[0094]
 上記構成において、圧電振動素子をベース部材に搭載することの後に、第1励振電極及び第2励振電極のうち一方の電極の一部を除去して周波数を調整することをさらに含んでもよい。
[0095]
 なお、以上説明した各実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更/改良され得るととともに、本発明にはその等価物も含まれる。即ち、各実施形態に当業者が適宜設計変更を加えたものも、本発明の特徴を備えている限り、本発明の範囲に包含される。例えば、各実施形態が備える各要素及びその配置、材料、条件、形状、サイズなどは、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。また、各実施形態が備える各要素は、技術的に可能な限りにおいて組み合わせることができ、これらを組み合わせたものも本発明の特徴を含む限り本発明の範囲に包含される。

符号の説明

[0096]
 1…水晶振動子、10…水晶振動素子、11…水晶片、11a…中央部
 11b…周縁部、11c…周縁部、12a…第1主面、12b…第2主面
 13…側面、14a…第1励振電極、14b…第2励振電極、20…蓋部材
 30…ベース部材、60a…第1電極層、60b…第2電極層、70a…マスク
 70b…マスク、72a,72b…中央領域、74a,74b…周辺領域
 90a,90b…イオンビーム

請求の範囲

[請求項1]
 第1主面と当該第1主面に対向する第2主面とを有する圧電基板を準備すること、
 前記圧電基板の前記第1主面に第1電極層を設けること、
 前記圧電基板の前記第1主面の側にマスクを配置すること、
 前記圧電基板の前記第1主面の側から前記マスクを通して放射ビームを照射すること
を含み、
 前記マスクは、中央領域と、前記中央領域の周辺に位置する周辺領域とを有し、前記周辺領域は、前記中央領域よりも通過する放射ビーム量が大きくなるように構成され、
 前記第1主面の側から放射ビームを照射することは、前記マスクの前記中央領域及び前記周辺領域を通して放射ビームを照射して前記第1電極層の一部を除去することによって、前記圧電基板の前記第1主面に、前記マスクの前記中央領域から前記周辺領域にかけて厚さが薄い第1励振電極を形成することを含む、圧電振動素子の製造方法。
[請求項2]
 前記圧電基板は、前記第1主面の平面視において中央部と周縁部を有し、かつ、前記第1主面の側において、前記中央部が前記周縁部よりも突起する凸状をなしており、
 前記第1主面の側から放射ビームを照射することは、前記第1主面において前記圧電基板の前記中央部に前記第1励振電極を形成することを含み、
 前記第1励振電極は、前記中央部の中央から周縁にかけて厚さが薄い、請求項1記載の圧電振動素子の製造方法。
[請求項3]
 前記圧電基板の前記第2主面に第2電極層を設けること、
 前記圧電基板の前記第2主面の側に前記マスクを配置すること、
 前記圧電基板の前記第2主面の側から前記マスクを通して放射ビームを照射すること
をさらに含み、
 前記第2主面の側から放射ビームを照射することは、前記マスクの前記中央領域及び前記周辺領域を通して放射ビームを照射して前記第2電極層の一部を除去することによって、前記圧電基板の前記第2主面に、前記マスクの前記中央領域から前記周辺領域にかけて厚さが薄い第2励振電極を形成することを含む、請求項2記載の圧電振動素子の製造方法。
[請求項4]
 前記圧電基板は、前記第2主面の平面視において中央部と周縁部を有し、かつ、前記第2主面の側において、前記中央部が前記周縁部よりも突起する凸状をなしており、
 前記第2主面の側から放射ビームを照射することは、前記第2主面において前記圧電基板の前記中央部に前記第2励振電極を形成することを含み、
 前記第2励振電極は、前記中央部の中央から周縁にかけて厚さが薄い、請求項3記載の圧電振動素子の製造方法。
[請求項5]
 前記第2主面の側から放射ビームを照射することは、前記第1主面の側から放射ビームを照射することの後に行う、請求項3又は4に記載の圧電振動素子の製造方法。
[請求項6]
 前記第2主面の側から放射ビームを照射することは、前記第1主面の側から放射ビームを照射することと、少なくとも部分的に同時に行う、請求項3又は4に記載の圧電振動素子の製造方法。
[請求項7]
 前記第1主面の側から放射ビームを照射すること、及び、前記第2主面の側から放射ビームを照射することのうち、少なくとも一方は、周波数を調整することを含む、請求項3から6のいずれか1項に記載の圧電振動素子の製造方法。
[請求項8]
 前記マスクの前記中央領域及び前記周辺領域には、それぞれ、放射ビームが通過する1つ以上の開口が形成され、
 前記周辺領域の開口のサイズは、前記中央領域の開口のサイズよりも大きい、請求項1から7のいずれか1項に記載の圧電振動素子の製造方法。
[請求項9]
 前記マスクの前記中央領域は、放射ビームを遮蔽する領域であり、
 前記マスクの前記周辺領域は、放射ビームが通過する開口を有する領域である、請求項1から7のいずれか1項に記載の圧電振動素子の製造方法。
[請求項10]
 前記圧電基板は水晶片である、請求項1から9のいずれか1項に記載の圧電振動素子の製造方法。
[請求項11]
 前記放射ビームは、イオンビームである、請求項1から10のいずれか1項に記載の圧電振動素子の製造方法。
[請求項12]
 請求項1から11のいずれか1項に記載の圧電振動素子の製造方法を含み、
 前記圧電振動素子をベース部材に搭載すること、
 前記圧電振動素子を収容するように蓋部材を接合部材によって前記ベース部材に接合すること
をさらに含む、圧電振動子の製造方法。
[請求項13]
 前記圧電振動素子を前記ベース部材に搭載することの後に、前記第1励振電極及び前記第2励振電極のうち一方の電極の一部を除去して周波数を調整することをさらに含む、請求項12記載の圧電振動子の製造方法。

図面

[ 図 1]

[ 図 2]

[ 図 3]

[ 図 4]

[ 図 5]

[ 図 6]

[ 図 7]

[ 図 8]

[ 図 9]