このアプリケーションの一部のコンテンツは現時点では利用できません。
このような状況が続く場合は、にお問い合わせくださいフィードバック & お問い合わせ
1. (WO2019059005) 音響装置
Document

明 細 書

発明の名称 音響装置 0001  

技術分野

0002  

背景技術

0003  

先行技術文献

特許文献

0004  

発明の概要

発明が解決しようとする課題

0005   0006  

課題を解決するための手段

0007   0008  

発明の効果

0009  

図面の簡単な説明

0010  

発明を実施するための形態

0011   0012   0013   0014   0015   0016   0017   0018   0019   0020   0021   0022   0023   0024   0025   0026   0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041   0042   0043   0044  

符号の説明

0045  

請求の範囲

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10  

図面

1   2   3A   3B   4A   4B  

明 細 書

発明の名称 : 音響装置

関連出願の相互参照

[0001]
本出願は、2017年9月19日に出願された日本国特許出願2017-179090号の優先権を主張するものであり、日本国特許出願2017-179090号の全内容を本出願に参照により援用する。

技術分野

[0002]
本発明は、音響装置に関し、特に、車両に搭載される音響装置に関する。

背景技術

[0003]
車載用立体音響装置において、乗員(運転者)の左右の後方に配置されたメインスピーカ、及び乗員の前方に配置された副スピーカからの出力音によって、立体音像を生成する技術がある(例えば、特許文献1参照)。この音響装置では、例えば運転シートの背もたれ部分の肩部の左側に車両の前方に向けて左スピーカが配置されるとともに、肩部の右側に車両の前方に向けて右スピーカが配置されている。また、副スピーカを、ステアリングコラムの下部やダッシュボードなど、乗員の前方に配置する構成が示されている。

先行技術文献

特許文献

[0004]
特許文献1 : 特開2010-4361号公報

発明の概要

発明が解決しようとする課題

[0005]
特許文献1に開示された音響装置は、スピーカの配置位置が乗員(運転者)まで遠いため、規定レベルの音を乗員に到達させるためには、スピーカの出力を大きくしなければならないという課題があった。
[0006]
本発明の目的は、規定レベルの音を乗員に到達させるためのスピーカの出力を小さくすることができる音響装置を提供することにある。

課題を解決するための手段

[0007]
本発明の一実施形態による音響装置は、下記[1]~[10]の構成を有する。
[0008]
[1]車両に搭載される音響装置であって、前記座席に着座した乗員の正面よりも前側において座席の中心線を挟むように配置された少なくとも2つのスピーカと、前記少なくとも2つのスピーカから出力される音による立体音像が維持されるように各スピーカから出力される音の特性を制御する制御部と、を備え、前記少なくとも2つのスピーカは、前記車両のステアリングホイールに設けられている、音響装置。
[2]前記少なくとも2つのスピーカは、前記ステアリングホイールの中心線に対して対称に配置されている、上記[1]に記載の音響装置。
[3]前記少なくとも2つのスピーカのうち、前記中心線に対して右側に配置されるスピーカは、前記指向性が前記乗員の右耳に向けて強くなるように配置され、前記少なくとも2つのスピーカのうち、前記中心線に対して左側に配置されるスピーカは、前記指向性が前記乗員の左耳に向けて強くなるように配置される、上記[1]又は[2]に記載の音響装置。
[4]前記少なくとも2つのスピーカは、その出力軸が前記乗員の耳の方向になるように、所定の角度を有して上向きに配置されている、上記[1]から[3]のいずれか1に記載の音響装置。
[5]前記少なくとも2つのスピーカは、それぞれのスピーカの出力の指向性が全方位である、上記[1]から[4]のいずれか1に記載の音響装置。
[6]前記少なくとも2つのスピーカは、前記ステアリングホイールに設けられるスイッチ装置に備えられている、上記[1]から[5]のいずれか1に記載の音響装置。
[7]前記少なくとも2つのスピーカは、前記ステアリングホイールのスポーク部の左側及び右側、あるいは前記ステアリングホイールのスポーク部の左側及び右側に設けられたスイッチ部に配置される、請求項1から6のいずれか1項に記載の音響装置。
[8]前記制御部は、前記少なくとも2つのスピーカのうち、前記中心線に対して右側に配置されるスピーカに対応する、右チャンネルの音声信号、及び前記少なくとも2つのスピーカのうち、前記中心線に対して左側に配置されるスピーカに対応する、左チャンネルの音声信号に対して位相遅延処理を行う位相調整手段と、前記右チャンネルの前記音声信号と前記位相調整手段によって位相遅延された前記左チャンネルの前記音声信号、及び前記左チャンネルの前記音声信号と前記位相調整手段によって位相遅延された前記右チャンネルの前記音声信号をそれぞれ加算して左右のチャンネルの駆動信号を出力する加算手段を備えた、上記[1]から[7]のいずれか1に記載の音響装置。
[9]前記制御部は、前記乗員の前記右耳において、前記右チャンネルの前記音声信号に基づく音と前記位相調整手段によって位相遅延された前記右チャンネルの前記音声信号に基づく音との合成音が最大となり、前記左チャンネルの前記音声信号に基づく音と前記位相調整手段によって位相遅延された前記左チャンネルの前記音声信号に基づく音との合成音が最小となるように、かつ、前記乗員の前記左耳において、前記左チャンネルの前記音声信号に基づく音と前記位相調整手段によって位相遅延された前記左チャンネルの前記音声信号に基づく音との合成音が最大となり、前記右チャンネルの前記音声信号に基づく音と前記位相調整手段によって位相遅延された前記右チャンネルの前記音声信号に基づく音との合成音が最小となるように、前記位相調整手段における位相差をそれぞれ設定する、上記[8]に記載の音響装置。
[10]前記制御部は、前記右耳において、前記右チャンネルの前記音声信号に基づく音と前記位相調整手段によって位相遅延された前記右チャンネルの前記音声信号に基づく音との位相差が2πn(n=0、1、2・・・)となり、前記左チャンネルの前記音声信号に基づく音と前記位相調整手段によって位相遅延された前記左チャンネルの前記音声信号に基づく音との位相差がπn(n=0、1、2・・・)となるように、かつ、前記左耳において、前記左チャンネルの前記音声信号に基づく音と前記位相調整手段によって位相遅延された前記左チャンネルの前記音声信号に基づく音との位相差が2πn(n=0、1、2・・・)となり、前記右チャンネルの前記音声信号に基づく音と前記位相調整手段によって位相遅延された前記右チャンネルの前記音声信号に基づく音との位相差がπn(n=0、1、2・・・)となるように、前記位相調整手段における位相差をそれぞれ設定する、上記[9]に記載の音響装置。

発明の効果

[0009]
本発明の一実施形態によれば、規定レベルの音を乗員に到達させるためのスピーカの出力が小さい音響装置を提供することができる。

図面の簡単な説明

[0010]
[図1] 図1は、実施の形態に係る音響装置におけるスピーカの配置例を車両の上方向から見た上平面図である。
[図2] 図2は、図1に示す音響装置において、A方向から見た、側面図である。
[図3A] 図3Aは、実施の形態に係る音響装置におけるスピーカの配置例として、左右のスピーカがそれぞれステアリングホイールのスポーク部に備えられている場合のステアリングホイールを示す正面図である。
[図3B] 図3Bは、実施の形態に係る音響装置におけるスピーカの配置例として、左右のスピーカがそれぞれステアリングホイールに設けられるステアリングスイッチに備えられている場合のステアリングホイールを示す正面図である。
[図4A] 図4Aは、スピーカの指向性が全方位性を有する場合において、スピーカの指向特性のXY面における指向特性を示す説明図である。
[図4B] 図4Bは、スピーカの指向性が全方位性を有する場合において、スピーカの指向特性のXZ面における指向特性を示す説明図である。

発明を実施するための形態

[0011]
(本発明の実施の形態)
本発明の実施の形態に係る音響装置1は、車両5に搭載される音響装置1であって、座席10に着座した乗員である運転者20の正面よりも前側において座席10の中心線11を挟むように配置された2つのスピーカ30、40と、2つのスピーカ30、40から出力される音による立体音像が維持されるように各スピーカから出力される音の特性を制御する制御部100と、を備え、2つのスピーカ30、40は、車両5のステアリングホイール8に設けられて構成されている。
[0012]
本実施の形態では、乗員が運転者20であるものとして説明する。また、少なくとも2つのスピーカの一例として、2つのスピーカ30、40がステアリングホイール8の中心線8aに対して対称に配置されているものとして説明する。
[0013]
(スピーカの配置)
図1に示すように、車両5において、座席10の前方、すなわち、座席10に着座した運転者20の前方に2つのスピーカ30、40が配置されている。2つのスピーカ30、40は、例えば、ステアリングホイール8の中心線8aに対して対称に配置されている。スピーカ30、40は、所定の周波数帯域において音を出力できるものであり、車両側からの制御により、例えば、警告音、警告音声等を出力できるものである。
[0014]
図1において、車両5の前方から後方に向けて、スピーカから運転者20の耳の方向をX方向、車両5の幅方向をY方向、X軸とY軸の外積で定義される方向を車両5の上下方向のZ方向とする。図1に示すように、右スピーカ30は、その指向性が運転者20の右耳21に向けて強くなるように配置されている。また、左スピーカ40は、その指向性が運転者20の左耳22に向けて強くなるように配置されている。すなわち、スピーカ30、40をステアリングホイール8に搭載することにより、右スピーカ30の出力軸31が運転者20の右耳21の方向になるようにでき、また、左スピーカ40の出力軸41が運転者20の左耳22の方向になるようにできる。
[0015]
また、図2に示すように、左スピーカ40を運転者20の耳に向けてやや上向きに配置する。このために、図2に示すように、X軸、Z軸がY軸の回りに少し回転したX、Y、Z軸となっている。
[0016]
図2に示すように、スピーカ30、40をステアリングホイール8に搭載することにより、左スピーカ40の出力軸41が運転者20の左耳22の方向になるように、左スピーカ40がやや上向き(X軸方向)に配置される。右スピーカ30も同様に、やや上向き(X軸方向)に配置される。これにより、2つのスピーカ30、40の指向性が乗員の耳21、22に向けて強くなるように配置された構成となる。
[0017]
(スピーカ30、40の配置例1)
図3Aに示すように、2つのスピーカ30、40を、それぞれ、ステアリングホイール8のスポーク部9に備える構成とすることができる。すなわち、ステアリングホイール8の中心線8aに対して、スポーク部9の右側に右スピーカ30を配置し、スポーク部9の左側に左スピーカ40を配置することができる。なお、ステアリングホイール8の中心線8aとは、ステアリング操作をしていない操舵角ゼロのときにステアリングホイール8の中心を通る線である。右スピーカ30、左スピーカ40への右音声信号S1、左音声信号S2は、例えば、ステアリングロールコネクタ(図示省略)を介して、車両本体側から入力することができる。
[0018]
(スピーカ30、40の配置例2)
図3Bに示すように、2つのスピーカ30、40を、それぞれ、ステアリングホイール8に設けられるスイッチ装置としてのステアリングスイッチ50、60に備える構成とすることができる。すなわち、ステアリングホイール8の中心線8aに対して、スポーク部9の右側に設けられるステアリングスイッチ50に右スピーカ30を配置し、スポーク部9の左側に設けられるステアリングスイッチ60に左スピーカ40を配置することができる。ステアリングスイッチ50、60は、車両操作に関するスイッチ、空調制御、オーディオ制御、カーナビゲーション操作、等に使用できるスイッチである。2つのスピーカ30、40は、ステアリングスイッチ50、60と共に、例えば、ステアリングロールコネクタ(図示省略)を介して、車両本体側に電気的に接続することができる。右スピーカ30、左スピーカ40への右音声信号S1、左音声信号S2は、例えば、ステアリングロールコネクタ(図示省略)を介して、車両本体側から入力することができる。
[0019]
(スピーカの指向特性)
図4A、図4Bで示すスピーカの指向特性は、スピーカの指向性が全方位性を有する場合を示している。図4Aにおいて、スピーカ30、40から出力される音の広がりを示す指向特性は、音波面36のX軸上の点36aが最大であり、X軸上の最大音圧から6dBだけ音圧が低下する36b、36cの点で規定される開き角を指向角度θと定義する。図4Aにおいて、Y方向における指向角度はθである。
[0020]
図4Bにおいて、スピーカ30、40から出力される音の広がりを示す指向特性は、音波面36のX軸上の点36aが最大であり、X軸上の最大音圧から6dBだけ音圧が低下する36b、36cの点で規定される開き角を指向角度θと定義する。図4Bにおいて、Z方向における指向角度はθである。
[0021]
図4A、図4Bからわかるように、指向角度はX方向、Z方向共にθであるので、図4A、図4Bで示すスピーカの指向特性は、全方位性(無指向性)を有するものとなる。このような、全方位性を有するスピーカ30、40を、ステアリングホイール8に搭載することにより、車両5の運転に伴うステアリングホイール8の回転操作時においても、スピーカ30、40から出力される音の音像の定位が維持されやすい。
[0022]
(制御部による音像の定位制御)
制御部100は、図1に示すように、右スピーカ30を駆動する駆動部110、左スピーカ40を駆動する駆動部120を備えている。駆動部110は、右音声信号S1と、左音声信号S2の位相調整信号S21を加算して、増幅して右スピーカ30を駆動する。同様に、駆動部120は、左音声信号S2と、右音声信号S1の位相調整信号S12を加算して、増幅して左スピーカ40を駆動する。
[0023]
位相調整回路115は、右音声信号S1の位相を調整(位相遅延)して、駆動部120に位相調整信号S12を出力する。位相調整は、右音声信号S1と位相調整信号S12の位相差α°として適宜設定可能である。
[0024]
同様に、位相調整回路125は、左音声信号S2の位相を調整(位相遅延)して、駆動部110に位相調整信号S21を出力する。位相調整は、左音声信号S2と位相調整信号S21の位相差α°として適宜設定可能である。なお、この位相差α°の設定は、2つのスピーカ30、40が座席10の中心線11を挟んで対称に配置されている場合であり、スピーカ30、40が座席10の中心線11を挟んで非対称に配置されている場合等は、位相調整回路115と位相調整回路125で設定される位相差は異なる値とすることができる。
[0025]
上記説明した駆動部110、120、位相調整回路115、125は、それぞれ、ゲインの調整が可能である。したがって、図1で示すように、駆動部110における右音声信号S1と位相調整信号S21の加算割合、駆動部120における左音声信号S2と位相調整信号S12の加算割合を調節できる。また、右スピーカ30、左スピーカ40から出力される音圧を調節でき、左右のステレオ音のバランスを調節することもできる。
[0026]
制御部100は、2つのスピーカ30、40から出力される音による立体音像が維持されるように各スピーカから出力される音の特性を制御する。
[0027]
右耳21には、右スピーカ30から出力される右チャンネルの音S30と左チャンネルの位相調整された音S40dが到達すると共に、左スピーカ40から出力される左チャンネルの音S40と右チャンネルの位相調整された音S30dが到達する。
[0028]
右耳21に到達する右チャンネルの音は、右チャンネルの音S30と右チャンネルの位相調整された音S30dである。
[0029]
また、右耳21に到達する左チャンネルの音は、左チャンネルの音S40と左チャンネルの位相調整された音S40dである。
[0030]
したがって、制御部100は、右チャンネルの音S30と右チャンネルの位相調整された音S30dの合成音が最大となり、左チャンネルの音S40と左チャンネルの位相調整された音S40dの合成音が最小となるように制御する。
[0031]
右チャンネルの音S30と右チャンネルの位相調整された音S30dの合成音が右耳21において最大となるようにするには、例えば、制御部100は、距離L11を進む音S30と距離L21を進む音S30dとの位相差が、2πn(n=0、1、2・・・)となるように位相差α°を設定する。なお、距離L11は、右スピーカ30から右耳21までの距離、距離L21は、左スピーカ40から右耳21までの距離である。
[0032]
左チャンネルの音S40と左チャンネルの位相調整された音S40dの合成音が右耳21において最小となるようにするには、距離L21を進む音S40と距離L11を進む音S40dとの位相差が、πn(n=0、1、2・・・)となるように位相差α°を設定する。
[0033]
上記示した左チャンネルの音S40と左チャンネルの位相調整された音S40dの合成音が右耳21において最小となるように設定することにより、右耳21の位置において、右チャンネルの音S30と左チャンネルの音S40のクロストークが低減あるいは相殺される。
[0034]
同様にして、左耳22には、左スピーカ40から出力される左チャンネルの音S40と右チャンネルの位相調整された音S30dが到達すると共に、右スピーカ30から出力される右チャンネルの音S30と左チャンネルの位相調整された音S40dが到達する。
[0035]
左耳22に到達する左チャンネルの音は、左チャンネルの音S40と左チャンネルの位相調整された音S40dである。
[0036]
また、左耳22に到達する右チャンネルの音は、右チャンネルの音S30と右チャンネルの位相調整された音S30dである。
[0037]
したがって、制御部100は、左チャンネルの音S40と左チャンネルの位相調整された音S40dの合成音が最大となり、右チャンネルの音S30と右チャンネルの位相調整された音S30dの合成音が最小となるように制御する。
[0038]
左チャンネルの音S40と左チャンネルの位相調整された音S40dの合成音が左耳22において最大となるようにするには、例えば、制御部100は、距離L22を進む音S40と距離L12を進む音S40dの位相差が、2πn(n=0、1、2・・・)となるように位相差α°を設定する。なお、距離L22は、左スピーカ40から左耳22までの距離、距離L12は、右スピーカ30から左耳22までの距離である。
[0039]
右チャンネルの音S30と右チャンネルの位相調整された音S30dの合成音が左耳22において最小となるようにするには、距離L12を進む音S30と距離L22を進む音S30dの位相差が、πn(n=0、1、2・・・)となるように位相差α°を設定する。
[0040]
上記示した右チャンネルの音S30と右チャンネルの位相調整された音S30dの合成音が左耳22において最小となるように設定することにより、左耳22の位置において、左チャンネルの音S40と右チャンネルの音S30のクロストークが低減あるいは相殺される。
[0041]
上記示した制御部100による位相調整により、耳元に音を定位させることができ、2つのスピーカから出力される音による立体音像が維持されるように制御することができる。
[0042]
本発明の実施の形態は、上記示した2つのスピーカに限られず、3以上のスピーカが座席10の中心線11を挟んで配置される場合にも適用可能である。すなわち、各スピーカから出力される音のスピーカから乗員の耳までの距離と位相差とを考慮し、右耳、左耳それぞれにおいて、合成音が最大、最小になるように位相差を設定することにより、右チャンネルの音と左チャンネルの音のクロストークが低減あるいは相殺される。これにより、3以上のスピーカの場合においても、耳元に音を定位させることができ、3つ以上のスピーカから出力される音による立体音像が維持されるように制御することができる。
[0043]
(実施の形態の効果)
本発明の実施の形態によれば、以下のような効果を有する。
(1)本発明の実施の形態に係る音響装置1は、車両5に搭載される音響装置1であって、座席10に着座した乗員である運転者20の正面よりも前側において座席10の中心線11を挟むように配置された2つのスピーカ30、40と、2つのスピーカ30、40から出力される音による立体音像が維持されるように各スピーカから出力される音の特性を制御する制御部100と、を備え、2つのスピーカ30、40は、車両5のステアリングホイール8に設けられて構成されている。各スピーカが車両5のステアリングホイール8に設けられているので、規定レベルの音を乗員に到達させるためのスピーカの出力を小さくすることができる。
(2)スピーカ30、40の指向性を全方位性(無指向性)のものとすることにより、車両5の運転に伴うステアリングホイール8の回転操作時においても、スピーカから出力される音の音像の定位が維持されやすい。
(3)各スピーカは、ステアリングホイール8のスポーク部9に備える構成とすることができ、また、ステアリングホイール8に設けられるスイッチ装置としてのステアリングスイッチ50、60に備える構成とすることもできる。各スピーカをステアリングスイッチ50、60に備える構成とすることにより、ステアリングホイールに搭載するスイッチ装置において音声報知手段を備えることが可能となり、ステアリングスイッチの機能拡充が可能となる。
(4)制御部100による音像の定位制御が可能であり、特に、スピーカ30、40の指向性を全方位性(無指向性)のものとすることにより、ステアリングホイールに搭載したスピーカからの出力音を乗員(運転者)の耳元に安定して定位させることができる。
[0044]
以上、本発明のいくつかの実施の形態を説明したが、これらの実施の形態は、一例に過ぎず、請求の範囲に係る発明を限定するものではない。また、これら新規な実施の形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更等を行うことができる。また、これら実施の形態の中で説明した特徴の組合せの全てが発明の課題を解決するための手段に必須であるとは限らない。さらに、これら実施の形態は、発明の範囲及び要旨に含まれるとともに、請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。

符号の説明

[0045]
1 音響装置
5 車両
8 ステアリングホイール
8a 中心線
9 スポーク部
10 座席
11 中心線
20 運転者
21 右耳
22 左耳
30 スピーカ
40 左スピーカ
50、60…ステアリングスイッチ
100 制御部
110 駆動部
115 位相調整回路
120 駆動部
125 位相調整回路

請求の範囲

[請求項1]
車両に搭載される音響装置であって、
座席に着座した乗員の正面よりも前側において座席の中心線を挟むように配置された少なくとも2つのスピーカと、
前記少なくとも2つのスピーカから出力される音による立体音像が維持されるように各スピーカから出力される音の特性を制御する制御部と、を備え、
前記少なくとも2つのスピーカは、前記車両のステアリングホイールに設けられている、音響装置。
[請求項2]
前記少なくとも2つのスピーカは、前記ステアリングホイールの中心線に対して対称に配置されている、請求項1に記載の音響装置。
[請求項3]
前記少なくとも2つのスピーカのうち、前記中心線に対して右側に配置されるスピーカは、前記指向性が前記乗員の右耳に向けて強くなるように配置され、
前記少なくとも2つのスピーカのうち、前記中心線に対して左側に配置されるスピーカは、前記指向性が前記乗員の左耳に向けて強くなるように配置される、請求項1又は2に記載の音響装置。
[請求項4]
前記少なくとも2つのスピーカは、その出力軸が前記乗員の耳の方向になるように、所定の角度を有して上向きに配置されている、請求項1から3のいずれか1項に記載の音響装置。
[請求項5]
前記少なくとも2つのスピーカは、それぞれのスピーカの出力の指向性が全方位である、請求項1から4のいずれか1項に記載の音響装置。
[請求項6]
前記少なくとも2つのスピーカは、前記ステアリングホイールに設けられるスイッチ装置に備えられている、請求項1から5のいずれか1項に記載の音響装置。
[請求項7]
前記少なくとも2つのスピーカは、前記ステアリングホイールのスポーク部の左側及び右側、あるいは前記ステアリングホイールのスポーク部の左側及び右側に設けられたスイッチ部に配置される、請求項1から6のいずれか1項に記載の音響装置。
[請求項8]
前記制御部は、前記少なくとも2つのスピーカのうち、前記中心線に対して右側に配置されるスピーカに対応する、右チャンネルの音声信号、及び前記少なくとも2つのスピーカのうち、前記中心線に対して左側に配置されるスピーカに対応する、左チャンネルの音声信号に対して位相遅延処理を行う位相調整手段と、前記右チャンネルの前記音声信号と前記位相調整手段によって位相遅延された前記左チャンネルの前記音声信号、及び前記左チャンネルの前記音声信号と前記位相調整手段によって位相遅延された前記右チャンネルの前記音声信号をそれぞれ加算して左右のチャンネルの駆動信号を出力する加算手段を備えた、請求項1から7のいずれか1項に記載の音響装置。
[請求項9]
前記制御部は、前記乗員の前記右耳において、前記右チャンネルの前記音声信号に基づく音と前記位相調整手段によって位相遅延された前記右チャンネルの前記音声信号に基づく音との合成音が最大となり、前記左チャンネルの前記音声信号に基づく音と前記位相調整手段によって位相遅延された前記左チャンネルの前記音声信号に基づく音との合成音が最小となるように、かつ、前記乗員の前記左耳において、前記左チャンネルの前記音声信号に基づく音と前記位相調整手段によって位相遅延された前記左チャンネルの前記音声信号に基づく音との合成音が最大となり、前記右チャンネルの前記音声信号に基づく音と前記位相調整手段によって位相遅延された前記右チャンネルの前記音声信号に基づく音との合成音が最小となるように、前記位相調整手段における位相差をそれぞれ設定する、請求項8に記載の音響装置。
[請求項10]
前記制御部は、前記右耳において、前記右チャンネルの前記音声信号に基づく音と前記位相調整手段によって位相遅延された前記右チャンネルの前記音声信号に基づく音との位相差が2πn(n=0、1、2・・・)となり、前記左チャンネルの前記音声信号に基づく音と前記位相調整手段によって位相遅延された前記左チャンネルの前記音声信号に基づく音との位相差がπn(n=0、1、2・・・)となるように、かつ、前記左耳において、前記左チャンネルの前記音声信号に基づく音と前記位相調整手段によって位相遅延された前記左チャンネルの前記音声信号に基づく音との位相差が2πn(n=0、1、2・・・)となり、前記右チャンネルの前記音声信号に基づく音と前記位相調整手段によって位相遅延された前記右チャンネルの前記音声信号に基づく音との位相差がπn(n=0、1、2・・・)となるように、前記位相調整手段における位相差をそれぞれ設定する、請求項9に記載の音響装置。

図面

[ 図 1]

[ 図 2]

[ 図 3A]

[ 図 3B]

[ 図 4A]

[ 図 4B]