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1. (WO2019039355) レジスト下層膜形成組成物
Document

明 細 書

発明の名称 レジスト下層膜形成組成物

技術分野

0001  

背景技術

0002   0003   0004  

先行技術文献

特許文献

0005  

発明の概要

発明が解決しようとする課題

0006  

課題を解決するための手段

0007   0008   0009   0010  

発明の効果

0011  

図面の簡単な説明

0012  

発明を実施するための形態

0013   0014   0015   0016   0017   0018   0019   0020   0021   0022   0023   0024   0025   0026   0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037  

実施例

0038   0039   0040   0041   0042   0043   0044   0045   0046   0047   0048   0049   0050   0051   0052   0053   0054   0055   0056   0057   0058   0059  

符号の説明

0060  

請求の範囲

1   2   3   4   5   6  

図面

1   2   3   4   5  

明 細 書

発明の名称 : レジスト下層膜形成組成物

技術分野

[0001]
本発明は、大きいドライエッチング速度を有し、光源としてArFエキシマレーザー及びKrFエキシマレーザーいずれを用いた露光時においても反射防止膜として機能すると共に、凹部を埋め込むことができるレジスト下層膜を形成するための組成物に関する。

背景技術

[0002]
例えば半導体素子の製造において、光源としてKrFエキシマレーザー又はArFエキシマレーザーを使用した露光工程を含むフォトリソグラフィー技術により、基板上に微細なレジストパターンを形成することが知られている。レジストパターン形成前のレジスト膜へ入射したKrFエキシマレーザー又はArFエキシマレーザー(入射光)は、基板表面で反射することにより、当該レジスト膜中に定在波を発生させる。この定在波が原因で、所望の形状のレジストパターンを形成できないことが知られている。この定在波の発生を抑制するために、レジスト膜と基板との間に、入射光を吸収する反射防止膜を設けることも知られている。この反射防止膜は、前記レジスト膜の下層に設けられる場合、当該レジスト膜よりも大きいドライエッチング速度を有することが求められる。
[0003]
下記特許文献1及び特許文献2には、構造単位中に硫黄原子を少なくとも1つ有するポリマーを用いたレジスト下層膜形成組成物又は反射防止膜形成組成物が記載されている。特許文献1及び特許文献2に記載された組成物を用いることで、レジスト膜よりも大きいドライエッチング速度を有するレジスト下層膜又は反射防止膜を得ることができる。一方、半導体素子の製造において、表面に凹部を有する基板を用いる場合、当該基板の凹部を埋め込むことができるギャップフィル材又は平坦化膜が必要とされる。しかしながら、特許文献1及び特許文献2には、凹部の埋め込み性について何ら記載はなく示唆もない。
[0004]
下記特許文献3には、トリアジン環及び硫黄原子を主鎖に有する共重合体を用いたレジスト下層膜形成組成物が記載されている。特許文献3に記載の組成物を用いることで、レジスト膜よりもはるかに大きいドライエッチング速度を有し、ドライエッチング速度を低下させることなく露光時に反射防止膜として機能し、さらに半導体基板のホール(直径0.12μm、深さ0.4μm)を埋め込むことができる、レジスト下層膜が得られる。

先行技術文献

特許文献

[0005]
特許文献1 : 国際公開第2009/096340号
特許文献2 : 国際公開第2006/040918号
特許文献3 : 国際公開第2015/098525号

発明の概要

発明が解決しようとする課題

[0006]
半導体素子の製造において、大きいドライエッチング速度を有すること、光源としてArFエキシマレーザー及びKrFエキシマレーザーいずれを用いた露光時においても反射防止膜として機能すること、半導体基板の凹部を埋め込むことができること、の全ての要件を満たすレジスト下層膜が求められている。

課題を解決するための手段

[0007]
本発明は、置換基としてアルコキシ基を有するトリアジン環が主鎖に導入された共重合体、及び溶剤を含むレジスト下層膜形成組成物を提供することにより、上記課題を解決するものである。すなわち本発明の第一態様は、下記式(1)で表される構造単位を有する共重合体及び溶剤を含むレジスト下層膜形成組成物である。
[化1]


(上記式中、Xは炭素原子数2乃至10の二価の鎖状炭化水素基を表し、該二価の鎖状炭化水素基は、主鎖に硫黄原子又は酸素原子を少なくとも1つ有していてもよく、また置換基としてヒドロキシ基を少なくとも1つ有していてもよく、Rは炭素原子数1乃至10の鎖状炭化水素基を表し、2つのnはそれぞれ0又は1を表す。)
[0008]
前記共重合体は、例えば下記式(2)で表されるジチオール化合物と下記式(3)で表されるジグリシジルエーテル化合物又はジグリシジルエステル化合物との反応生成物である。
[化2]


(上記式中、X、R及び2つのnは前記式(1)の定義と同義である。)
[0009]
本発明のレジスト下層膜形成組成物は、架橋性化合物、熱酸発生剤及び界面活性剤のうち少なくとも1つをさらに含有してもよい。
[0010]
本発明の第二態様は、本発明の第一態様に係るレジスト下層膜形成組成物を、表面に凹部を有する半導体基板上に塗布し、その後ベークして少なくとも該凹部を埋めるレジスト下層膜を形成する工程、前記レジスト下層膜上にフォトレジスト層を形成する工程、前記レジスト下層膜と前記フォトレジスト層で被覆された前記半導体基板を露光する工程、前記露光後に前記フォトレジスト層を現像する工程、を含む半導体装置の製造に用いられるフォトレジストパターンの形成方法である。

発明の効果

[0011]
本発明のレジスト下層膜形成組成物を用いることによって、以下に示す効果が得られる。
(1)本発明のレジスト下層膜形成組成物に含まれる共重合体はアルコキシ基を有すると共に、当該共重合体の主鎖に硫黄原子が存在するため、レジスト膜よりもはるかに大きく、且つ従来のレジスト下層膜よりも大きいドライエッチング速度を有するレジスト下層膜が得られる。
(2)本発明のレジスト下層膜形成組成物に含まれる共重合体はアルコキシ基を有すると共に、トリアジン環を含むため、ドライエッチング速度を低下させることなく、光源としてArFエキシマレーザー及びKrFエキシマレーザーいずれを用いた露光時においても反射防止膜として機能するレジスト下層膜が得られる。
(3)本発明のレジスト下層膜形成組成物に含まれる共重合体はジアルキルアミノ基に替えてアルコキシ基を有するため、当該レジスト下層膜形成組成物から形成されるレジスト下層膜は、ジアルキルアミノ基を有する共重合体を含む従来のレジスト下層膜形成組成物から形成される従来のレジスト下層膜よりも塩基性が低い。そのため、前者のレジスト下層膜上に形成されるフォトレジストパターンの断面形状は、裾引き形状にならずに、矩形形状になる。
(4)本発明のレジスト下層膜形成組成物からレジスト下層膜を形成する際に発生する昇華物量を、ジアルキルアミノ基を有する共重合体を含む従来のレジスト下層膜形成組成物からレジスト下層膜を形成する際に発生する昇華物量と比較して減少させることができる。
(5)半導体基板の凹部を埋め込むことができるレジスト下層膜が得られる。

図面の簡単な説明

[0012]
[図1] 実施例2のレジスト下層膜形成組成物を用いて形成したレジスト下層膜上に形成されたフォトレジストパターンの断面SEM像である。
[図2] 比較例2のレジスト下層膜形成組成物を用いて形成したレジスト下層膜上に形成されたフォトレジストパターンの断面SEM像である。
[図3] レジスト下層膜によるトレンチの埋め込み性(充填性)試験で使用した、SiO ウエハーの断面を表す模式図である。
[図4] 実施例1のレジスト下層膜形成組成物を用いて形成したレジスト下層膜でトレンチ内部が充填された、SiO ウエハーの断面SEM像である。
[図5] 実施例2のレジスト下層膜形成組成物を用いて形成したレジスト下層膜でトレンチ内部が充填された、SiO ウエハーの断面SEM像である。

発明を実施するための形態

[0013]
本発明のレジスト下層膜形成組成物に含まれる共重合体は、例えば前記式(2)で表されるジチオール化合物と前記式(3)で表されるジグリシジルエーテル化合物又はジグリシジルエステル化合物とを反応させることにより、合成される。前記式(2)で表されるジチオール化合物として、例えば下記式(2a)乃至式(2l)で表される化合物が挙げられる。
[化3]


[0014]
前記式(3)で表されるジグリシジルエーテル化合物又はジグリシジルエステル化合物として、例えば下記式(3a)乃至式(3l)で表される化合物が挙げられる。
[化4]


[0015]
前記共重合体の重量平均分子量は、例えば1000乃至100,000、好ましくは1000乃至30,000である。この共重合体の重量平均分子量が1000より小さいと、溶剤耐性が不十分になる場合がある。なお、重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(以下、本明細書ではGPCと略称する。)により、標準試料としてポリスチレンを用いて得られる値である。
[0016]
本発明のレジスト下層膜形成組成物は、架橋性化合物を含有することができる。この架橋性化合物は架橋剤とも称する。当該架橋性化合物としては、少なくとも2つの架橋形成置換基を有する化合物が好ましく用いられ、例えば、ヒドロキシメチル基、アルコキシメチル基といった架橋形成置換基を少なくとも2つ有する、メラミン系化合物、置換尿素系化合物又は芳香族化合物、少なくとも2つのエポキシ基を有する化合物、及び少なくとも2つのブロックイソシアネート基を有する化合物が挙げられる。アルコキシメチル基として、例えば、メトキシメチル基、2-メトキシエトキシメチル基及びブトキシメチル基が挙げられる。架橋性化合物として、より好ましくは、ヒドロキシメチル基又はアルコキシメチル基が結合した窒素原子を少なくとも2つ、例えば2乃至4つ有する含窒素化合物が用いられる。当該含窒素化合物として、例えば、ヘキサメトキシメチルメラミン、テトラメトキシメチルベンゾグアナミン、1,3,4,6-テトラキス(メトキシメチル)グリコールウリル、1,3,4,6-テトラキス(ブトキシメチル)グリコールウリル、1,3,4,6-テトラキス(ヒドロキシメチル)グリコールウリル、1,3-ビス(ヒドロキシメチル)尿素、1,1,3,3-テトラキス(ブトキシメチル)尿素及び1,1,3,3-テトラキス(メトキシメチル)尿素が挙げられる。
[0017]
上記ヒドロキシメチル基又はアルコキシメチル基を少なくとも2つ有する芳香族化合物として、例えば、1-ヒドロキシベンゼン-2,4,6-トリメタノール、3,3’,5,5’-テトラキス(ヒドロキシメチル)-4,4’-ジヒドロキシビフェニル(商品名:TML-BP,本州化学工業(株)製)、5,5’-[2,2,2-トリフルオロ-1-(トリフルオロメチル)エチリデン]ビス[2-ヒドロキシ-1,3-ベンゼンジメタノール](商品名:TML-BPAF-MF,本州化学工業(株)製)、2,2-ジメトキシメチル-4-t-ブチルフェノール(商品名:DMOM-PTBP,本州化学工業(株)製)、3,3’,5,5’-テトラメトキシメチル-4,4’-ジヒドロキシビフェニル(商品名:TMOM-BP,本州化学工業(株)製)、ビス(2-ヒドロキシ-3-ヒドロキシメチル-5-メチルフェニル)メタン(商品名:DM-BIPC-F,旭有機材(株)製)、ビス(4-ヒドロキシ-3-ヒドロキシメチル-5-メチルフェニル)メタン(商品名:DM-BIOC-F,旭有機材(株)製)、5,5’-(1-メチルエチリデン)ビス(2-ヒドロキシ-1,3-ベンゼンジメタノール)(商品名:TM-BIP-A,旭有機材(株)製)が挙げられる。
[0018]
上記少なくとも2つのエポキシ基を有する化合物として、例えば、トリス(2,3-エポキシプロピル)イソシアヌレート、1,4-ブタンジオールジグリシジルエーテル、1,2-エポキシ-4-(エポキシエチル)シクロヘキサン、グリセロールトリグリシジルエーテル、ジエチレングリコールジグリシジルエーテル、2,6-ジグリシジルフェニルグリシジルエーテル、1,1,3-トリス[p-(2,3-エポキシプロポキシ)フェニル]プロパン、1,2-シクロヘキサンジカルボン酸ジグリシジルエステル、4,4’-メチレンビス(N,N-ジグリシジルアニリン)、3,4-エポキシシクロヘキシルメチル-3,4-エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、トリメチロールエタントリグリシジルエーテル、ビスフェノール-A-ジグリシジルエーテル、(株)ダイセル製のエポリード〔登録商標〕GT-401、同GT-403、同GT-301、同GT-302、セロキサイド〔登録商標〕2021、同3000、三菱ケミカル(株)製の1001、1002、1003、1004、1007、1009、1010、828、807、152、154、180S75、871、872、日本化薬(株)製のEPPN201、同202、EOCN-102、同103S、同104S、同1020、同1025、同1027、ナガセケムテックス(株)製のデナコール〔登録商標〕EX-252、同EX-611、同EX-612、同EX-614、同EX-622、同EX-411、同EX-512、同EX-522、同EX-421、同EX-313、同EX-314、同EX-321、BASFジャパン(株)製のCY175、CY177、CY179、CY182、CY184、CY192、DIC(株)製のエピクロン200、同400、同7015、同835LV、同850CRPが挙げられる。
[0019]
上記少なくとも2つのエポキシ基を有する化合物として、ポリマー化合物を使用することもできる。このポリマー化合物は、エポキシ基を少なくとも2つ有するポリマーであれば特に制限なく使用することができ、エポキシ基を有する付加重合性モノマーを用いた付加重合により、又はヒドロキシ基を有するポリマーと、エピクロルヒドリン、グリシジルトシレート等のエポキシ基を有する化合物との反応により製造することができる。エポキシ基を少なくとも2つ有するポリマーとして、例えば、ポリグリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート及びエチルメタクリレートの共重合体、グリシジルメタクリレート、スチレン及び2-ヒドロキシエチルメタクリレートの共重合体等の付加重合ポリマー、エポキシノボラック等の縮重合ポリマーが挙げられる。前記ポリマー化合物の重量平均分子量としては、例えば、300乃至200,000である。なお、重量平均分子量は、GPCにより、標準試料としてポリスチレンを用いて得られる値である。
[0020]
少なくとも二つのエポキシ基を有する化合物として、さらに、アミノ基を有するエポキシ樹脂を使用することもできる。このようなエポキシ樹脂として、例えば、YH-434、YH-434L(以上、新日化エポキシ製造(株)製)が挙げられる。
[0021]
上記少なくとも2つのブロックイソシアネート基を有する化合物として、例えば、三井化学(株)製のタケネート〔登録商標〕B-830、同B-870N、エボニック デグサ社製のVESTANAT〔登録商標〕-B1358/100が挙げられる。
[0022]
例示したこれらの化合物は、1種単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
[0023]
上記架橋性化合物が使用される場合、その含有量は、前記共重合体の含有量に対し、例えば1質量%乃至80質量%、好ましくは10質量%乃至60質量%である。当該架橋性化合物の含有量が過少である場合及び過剰である場合には、形成される膜のレジスト溶剤に対する耐性が得られにくくなることがある。
[0024]
本発明のレジスト下層膜形成組成物は、架橋反応を促進させるために、上記架橋性化合物と共に、架橋触媒を含有することができる。当該架橋触媒として、例えば、スルホン酸化合物若しくはカルボン酸化合物、又は熱酸発生剤を用いることができる。スルホン酸化合物として、例えば、p-トルエンスルホン酸、ピリジニウム-p-トルエンスルホナート、5-スルホサリチル酸、4-クロロベンゼンスルホン酸、4-ヒドロキシベンゼンスルホン酸、ピリジニウム-4-ヒドロキシベンゼンスルホナート、n-ドデシルベンゼンスルホン酸、4-ニトロベンゼンスルホン酸、ベンゼンジスルホン酸、1-ナフタレンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、カンファースルホン酸が挙げられる。カルボン酸化合物として、例えば、サリチル酸、クエン酸、安息香酸、ヒドロキシ安息香酸が挙げられる。熱酸発生剤として、例えば、K-PURE〔登録商標〕CXC-1612、同CXC-1614、同TAG-2172、同TAG-2179、同TAG-2678、同TAG2689(King Industries社製)、及びSI-45、SI-60、SI-80、SI-100、SI-110、SI-150(三新化学工業(株)製)が挙げられる。
[0025]
これら架橋触媒は、1種単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。当該架橋触媒が使用される場合、その含有量は、前記架橋性化合物の含有量に対し、例えば1質量%乃至40質量%、好ましくは5質量%乃至20質量%である。
[0026]
本発明のレジスト下層膜形成組成物は、上記架橋性化合物と共に、4つの官能基を有するグリコールウリル誘導体を含有することができる。当該グリコールウリル誘導体として、例えば、1,3,4,6-テトラアリルグリコールウリル(商品名:TA-G,四国化成工業(株)製)、1,3,4,6-テトラグリシジルグリコールウリル(商品名:TG-G,四国化成工業(株)製)、1,3,4,6-テトラキス(2-カルボキシエチル)グリコールウリル(商品名:TC-G,四国化成工業(株)製)、1,3,4,6-テトラキス(2-ヒドロキシエチル)グリコールウリル(商品名:TH-G,四国化成工業(株)製)、及び1,3,4,6-テトラキス(2-メルカプトエチル)グリコールウリル(商品名:TS-G,四国化成工業(株)製)が挙げられる。
[0027]
これらのグリコールウリル誘導体は、1種単独で又は2種以上を組合せて用いることができる。当該グリコールウリル誘導体が使用される場合、その含有量は、前記共重合体の含有量に対し、例えば1質量%乃至40質量%、好ましくは5質量%乃至30質量%である。
[0028]
本発明のレジスト下層膜形成組成物は、基板に対する塗布性を向上させるために界面活性剤を含有することができる。前記界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンオクチルフェノールエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェノールエーテル等のポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル類、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンブロックコポリマー類、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタンモノオレエート、ソルビタントリオレエート、ソルビタントリステアレート等のソルビタン脂肪酸エステル類、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノパルミテート、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリオキシエチレンソルビタントリオレエート、ポリオキシエチレンソルビタントリステアレート等のポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル類等のノニオン系界面活性剤、エフトップ〔登録商標〕EF301、同EF303、同EF352(三菱マテリアル電子化成(株)製)、メガファック〔登録商標〕F171、同F173、同R-30、同R-30N、同R-40-LM(DIC(株)製)、フロラードFC430、同FC431(スリーエムジャパン(株)製)、アサヒガード〔登録商標〕AG710、サーフロン〔登録商標〕S-382、同SC101、同SC102、同SC103、同SC104、同SC105、同SC106(旭硝子(株)製)等のフッ素系界面活性剤、及びオルガノシロキサンポリマーKP341(信越化学工業(株)製)が挙げられる。
[0029]
これらの界面活性剤は、1種単独で又は2種以上を組合せて用いることができる。当該界面活性剤が使用される場合、その含有量は、前記共重合体の含有量に対し、例えば、0.01質量%乃至5質量%、好ましくは0.1質量%乃至3質量%である。
[0030]
本発明のレジスト下層膜形成組成物は、上記各成分を適当な溶剤に溶解させることによって調製でき、均一な溶液状態で用いられる。そのような溶剤としては、例えば、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールプロピルエーテルアセテート、トルエン、キシレン、メチルエチルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、2-ヒドロキシプロピオン酸エチル、2-ヒドロキシ-2-メチルプロピオン酸エチル、エトキシ酢酸エチル、ヒドロキシ酢酸エチル、2-ヒドロキシ-3-メチルブタン酸メチル、3-メトキシプロピオン酸メチル、3-メトキシプロピオン酸エチル、3-エトキシプロピオン酸エチル、3-エトキシプロピオン酸メチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、乳酸エチル、乳酸ブチル、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、及びN-メチルピロリドンが挙げられる。
[0031]
これらの溶剤は1種単独で又は2種以上を組合せて用いることができる。さらに、これらの溶剤に、プロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテルアセテート等の高沸点溶剤を混合して使用することもできる。
[0032]
以下、本発明のレジスト下層膜形成組成物の使用について説明する。凹部を有する基板(例えば、酸化珪素膜、窒化珪素膜又は酸化窒化珪素膜で被覆されていてもよい、シリコンウエハー、ゲルマニウムウエハー等の半導体基板)の上に、スピナー、コーター等の適当な塗布方法により本発明の組成物が塗布され、その後、ホットプレート等の加熱手段を用いてベークすることによりレジスト下層膜が形成される。ベーク条件としては、ベーク温度80℃乃至250℃、ベーク時間0.3分乃至10分間の中から適宜選択される。好ましくは、ベーク温度120℃乃至250℃、ベーク時間0.5分乃至5分間である。ここで、レジスト下層膜の膜厚としては、0.005μm乃至3.0μm、例えば0.01μm乃至0.2μm、又は0.05μm乃至0.5μmである。
[0033]
ベーク時の温度が、上記範囲より低い場合には架橋が不十分となり、レジスト下層膜が、上層に形成されるレジスト膜とインターミキシングを起こすことがある。一方、ベーク時の温度が上記範囲より高い場合は架橋の切断により、レジスト下層膜が、当該レジスト膜とインターミキシングを起こすことがある。
[0034]
次いで前記レジスト下層膜の上に、レジスト膜を形成する。レジスト膜の形成は一般的な方法、すなわち、フォトレジスト溶液のレジスト下層膜上への塗布及びベークによって行なうことができる。
[0035]
前記レジスト膜の形成に使用するフォトレジスト溶液としては、露光に使用される光源に感光するものであれば特に限定はなく、ネガ型、ポジ型いずれも使用できる。
[0036]
レジストパターンを形成する際、所定のパターンを形成するためのマスク(レチクル)を通して露光が行なわれる。露光には、例えば、KrFエキシマレーザー、ArFエキシマレーザーを使用することができる。露光後、必要に応じて露光後加熱(Post Exposure Bake)が行なわれる。“露光後加熱”の条件としては、加熱温度80℃乃至150℃、加熱時間0.3分乃至10分間の中から適宜選択される。その後、アルカリ現像液で現像する工程を経て、レジストパターンが形成される。
[0037]
前記アルカリ現像液としては、水酸化カリウム、水酸化ナトリウムなどのアルカリ金属水酸化物の水溶液、水酸化テトラメチルアンモニウム、水酸化テトラエチルアンモニウム、コリンなどの水酸化四級アンモニウムの水溶液、エタノールアミン、プロピルアミン、エチレンジアミンなどのアミン水溶液のようなアルカリ性水溶液を挙げることができる。さらに、これらの現像液に界面活性剤などを加えることもできる。現像の条件としては、現像温度5℃乃至50℃、現像時間10秒乃至300秒から適宜選択される。
実施例
[0038]
以下、本発明のレジスト下層膜形成組成物の具体例を、下記実施例を用いて説明するが、これによって本発明が限定されるものではない。
[0039]
下記合成例で得られた反応生成物の重量平均分子量の測定に用いた装置等を示す。
装置:東ソー(株)製HLC-8320GPC
GPCカラム:Asahipak〔登録商標〕GF-310HQ、同GF-510HQ、同GF-710HQ
カラム温度:40℃
流量:0.6ml/分
溶離液:DMF
標準試料:ポリスチレン
[0040]
<合成例1>
プロピレングリコールモノメチルエーテル(以下、本明細書ではPGMEと略称する。)16.58gに、2-ブトキシ-4,6-ジチオール-1,3,5-トリアジン2.05g、1,4-ブタンジオールジグリシジルエーテル2.00g、及び触媒としてエチルトリフェニルホスホニウムブロマイド0.92gを添加した後、25~30℃で24時間反応させ、反応生成物を含む溶液を得た。得られた反応生成物のGPC分析を行ったところ、標準ポリスチレン換算にて重量平均分子量は9700であった。得られた反応生成物は、下記式(1a)で表される構造単位を有する共重合体と推定される。
[化5]


[0041]
<合成例2>
PGME139.94gに、2-ジブチルアミノ-4,6-ジチオール-1,3,5-トリアジン19.29g、1,4-ブタンジオールジグリシジルエーテル15.00g、及び触媒としてエチルトリフェニルホスホニウムブロマイド0.69gを添加した後、25~30℃で24時間反応させ、反応生成物を含む溶液を得た。得られた反応生成物のGPC分析を行ったところ、標準ポリスチレン換算にて重量平均分子量は26,000であった。得られた反応生成物は、下記式(4)で表される構造単位を有する共重合体であると推定される。
[化6]


[0042]
〔レジスト下層膜形成組成物の調製〕
<実施例1>
前記合成例1で得た、共重合体0.35gを含む溶液(溶剤は合成時に用いたPGME)2.07gに、PGME7.82g、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート1.12g、1,3,4,6-テトラキス(メトキシメチル)グリコールウリル(商品名:Powderlink1174,日本サイテックインダストリーズ(株)製)0.087g、ピリジニウム-p-トルエンスルホナート0.0087g、及び界面活性剤(DIC(株)製、商品名:R-30N)0.00035gを混合し、3.7質量%溶液とした。その溶液を、孔径0.2μmのポリテトラフルオロエチレン製ミクロフィルターを用いてろ過して、レジスト下層膜形成組成物を調製した。
[0043]
<実施例2>
前記合成例1で得た、共重合体0.31gを含む溶液(溶剤は合成時に用いたPGME)1.85gに、PGME8.09g、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート1.12g、1,3,4,6-テトラキス(メトキシメチル)グリコールウリル(商品名:Powderlink1174,日本サイテックインダストリーズ(株)製)0.12g、ピリジニウム-p-トルエンスルホナート0.0078g、及び界面活性剤(DIC(株)製、商品名:R-30N)0.00031gを混合し、3.7質量%溶液とした。その溶液を、孔径0.2μmのポリテトラフルオロエチレン製ミクロフィルターを用いてろ過して、レジスト下層膜形成組成物を調製した。
[0044]
<比較例1>
前記合成例2で得た、共重合体0.30gを含む溶液(溶剤は合成時に用いたPGME)1.79gに、PGME6.42g、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート0.93g、1,3,4,6-テトラキス(メトキシメチル)グリコールウリル(商品名:Powderlink1174,日本サイテックインダストリーズ(株)製)0.075g、ピリジニウム-p-トルエンスルホナート0.0074g、及び界面活性剤(DIC(株)製、商品名:R-30N)0.00030gを混合し、3.8質量%溶液とした。その溶液を、孔径0.2μmのポリテトラフルオロエチレン製ミクロフィルターを用いてろ過して、レジスト下層膜形成組成物を調製した。
[0045]
<比較例2>
前記合成例2で得た、共重合体0.27gを含む溶液(溶剤は合成時に用いたPGME)1.61gに、PGME6.66g、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート0.94g、1,3,4,6-テトラキス(メトキシメチル)グリコールウリル(商品名:Powderlink1174,日本サイテックインダストリーズ(株)製)0.11g、ピリジニウム-p-トルエンスルホナート0.0067g、及び界面活性剤(DIC(株)製、商品名:R-30N)0.00027gを混合し、3.8質量%溶液とした。その溶液を、孔径0.2μmのポリテトラフルオロエチレン製ミクロフィルターを用いてろ過して、レジスト下層膜形成組成物を調製した。
[0046]
〔フォトレジスト溶剤への溶出試験〕
実施例1、実施例2、比較例1及び比較例2のレジスト下層膜形成組成物を、それぞれ、スピナーにより、シリコンウエハー上に塗布した。その後、ホットプレート上で205℃の温度で1分間ベークし、前記シリコンウエハー上にレジスト下層膜(膜厚0.2μm)を形成した。これらのレジスト下層膜を、フォトレジスト溶液に使用される溶剤であるPGME及びプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートに浸漬し、両溶剤に不溶であることを確認した。また、フォトレジスト現像用のアルカリ現像液(2.38質量%水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液)に浸漬し、当該現像液に不溶であることを確認した。
[0047]
〔光学パラメーターの試験〕
実施例1、実施例2、比較例1及び比較例2のレジスト下層膜形成組成物を、それぞれ、スピナーにより、シリコンウエハー上に塗布した。その後、ホットプレート上で205℃の温度で1分間ベークし、前記シリコンウエハー上にレジスト下層膜(膜厚0.1μm)を形成した。そして、これらのレジスト下層膜を光エリプソメーター(J.A.Woollam社製、VUV-VASE VU-302)を用い、波長193nm及び248nmでの屈折率(n値)及び減衰係数(k値)を測定した。その結果を下記表1に示す。上記レジスト下層膜が十分な反射防止機能を有するためには、波長193nm及び248nmでのk値は0.1以上であることが望ましい。
[0048]
〔ドライエッチング速度の測定〕
実施例1、実施例2、比較例1及び比較例2のレジスト下層膜形成組成物を用い、上記と同様の方法によって、シリコンウエハー上にレジスト下層膜を形成した。そして、これらのレジスト下層膜のドライエッチング速度を、サムコ(株)製RIEシステムを用い、ドライエッチングガスとしてN を使用した条件下で測定した。また、フォトレジスト溶液(JSR(株)製、商品名:V146G)を、スピナーにより、シリコンウエハー上に塗布し、ホットプレート上で110℃の温度で1分間ベークし、フォトレジスト膜を形成した。このフォトレジスト膜のドライエッチング速度を、上記サムコ(株)製RIEシステムを用い、ドライエッチングガスとしてN を使用した条件下で測定した。前記フォトレジスト膜のドライエッチング速度を1.00としたときの、前記各レジスト下層膜のドライエッチング速度を算出した。その結果を下記表1に“エッチング選択比”として示す。
[0049]
(昇華物量の測定)
直径4インチのシリコンウエハーに、実施例1、実施例2、比較例1及び比較例2のレジスト下層膜形成組成物を、それぞれ、1,500rpmの回転数で60秒間スピンコートした。そのシリコンウエハーを、ホットプレートが一体化した昇華物量測定装置(国際公開WO2007/111147号パンフレット参照。)にセットして、120秒間ベークし、昇華物をQCM(Quartz Crystal Microbalance)センサー、すなわち電極が形成された水晶振動子に捕集した。QCMセンサーは、水晶振動子の表面(電極)に昇華物が付着するとその質量に応じて水晶振動子の周波数が変化する(下がる)性質を利用して、微量の質量変化を測定することができる。
[0050]
詳細な測定手順は、次の通りである。昇華物量測定装置のホットプレートを205℃に昇温し、ポンプ流量を1m /sに設定し、最初の60秒間は装置安定化のために放置した。その後直ちに、レジスト下層膜形成組成物が塗布されたシリコンウエハーを、スライド口から速やかにホットプレートに乗せ、60秒の時点から180秒の時点(120秒間)の昇華物の捕集を行った。なお、シリコンウエハー上に形成されたレジスト下層膜の膜厚は100nmであった。
[0051]
なお、前記昇華物量測定装置のQCMセンサーと捕集ロート部分の接続となるフローアタッチメント(検出部分)にはノズルをつけずに使用し、そのため、センサー(水晶振動子)との距離が30mmのチャンバーユニットの流路(口径:32mm)から、気流が絞られることなく流入する。また、QCMセンサーには、電極として珪素とアルミニウムを主成分とする材料(AlSi)を用い、水晶振動子の直径(センサー直径)が14mm、水晶振動子表面の電極直径が5mm、共振周波数が9MHzのものを用いた。
[0052]
得られた周波数変化を、測定に使用した水晶振動子の固有値からグラムに換算し、レジスト下層膜が塗布されたシリコンウエハー1枚の昇華物量と時間経過との関係を明らかにした。下記表1には、前記比較例1のレジスト下層膜形成組成物から120秒間に発生する昇華物量を1.00とした際の、実施例1、実施例2、比較例1及び比較例2のレジスト下層膜形成組成物から120秒間に発生する昇華物量を示した。実施例1及び実施例2のレジスト下層膜形成組成物から発生する昇華物量は、比較例1及び比較例2のレジスト下層膜形成組成物から発生する昇華物量よりも少ない結果となった。
[0053]
[表1]


[0054]
上記表1の結果は、実施例1及び実施例2のレジスト下層膜形成組成物から形成したレジスト下層膜は、波長193nm及び248nmでのk値が0.1より大きい値を示している。この結果は、前記レジスト下層膜は、ArFエキシマレーザー及びKrFエキシマレーザーのどちらを用いた露光プロセスでも、反射防止機能を有していることを示している。一方、比較例1及び比較例2のレジスト下層膜形成組成物から形成したレジスト下層膜は、波長193nmでのk値が0.1より小さい値を示した。また、実施例1及び実施例2のレジスト下層膜形成組成物から形成したレジスト下層膜は、前記フォトレジスト膜のドライエッチング速度と比較して大幅に大きく、比較例1及び比較例2のレジスト下層膜形成組成物から形成したレジスト下層膜のドライエッチング速度と比較しても大きいことを示している。さらに、実施例1及び実施例2のレジスト下層膜形成組成物からレジスト下層膜を形成する際に発生する昇華物量は、比較例1及び比較例2のレジスト下層膜形成組成物からレジスト下層膜を形成する際に発生する昇華物量と比較して、大幅に減少していることが示された。これらの結果から、実施例1及び実施例2のレジスト下層膜形成組成物は、比較例1及び比較例2のレジスト下層膜形成組成物よりも、低昇華性、及び大きいドライエッチング速度を有し、且つArFエキシマレーザー及びKrFエキシマレーザーのどちらを用いた露光プロセスでも反射防止能を有するレジスト下層膜となりうることが示された。
[0055]
(フォトレジストパターン形状の評価)
実施例2及び比較例2のレジスト下層膜形成用組成物を、それぞれ、スピナーにより、シリコンウエハー上に塗布した。それから、ホットプレート上で205℃の温度で1分間ベークし、前記シリコンウエハー上に膜厚0.1μmのレジスト下層膜を形成した。このレジスト下層膜の上に、市販のフォトレジスト溶液(信越化学工業(株)製、商品名:SEPR-602)をスピナーにより塗布し、ホットプレート上で110℃の温度で60秒間ベークして、フォトレジスト膜(膜厚0.26μm)を形成した。
[0056]
次いで、(株)ニコン製スキャナー、NSRS205C(波長248nm、NA:0.75,σ:0.43/0.85(ANNULAR))を用い、現像後にフォトレジストのライン幅及びそのフォトレジストのライン間の幅が0.11μmであり、すなわち0.11μmL/S(デンスライン)であって、そのようなラインが9本形成されるように設定されたフォトマスクを通して露光を行った。その後、ホットプレート上、110℃の温度で60秒間露光後加熱(PEB)をおこない、冷却後、工業規格の60秒シングルパドル式工程にて、現像液として0.26規定のテトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液を用いて現像した。
[0057]
上記現像後、得られたフォトレジストパターンについて、基板すなわちシリコンウエハーと垂直方向の断面を、走査型電子顕微鏡(SEM)で観察した。その結果、実施例2のレジスト下層膜形成用組成物を用いて得られたフォトレジストパターンの断面形状は、良好なストレートの裾形状で、ほぼ矩形状であることが観察された。対して、比較例2のレジスト下層膜形成用組成物を用いて得られたフォトレジストパターンの断面形状は、裾引き形状で、矩形状でないことが確認された。実施例2及び比較例2のレジスト下層膜形成組成物を用い、最終的に基板上に形成されたフォトレジストパターンの断面を撮影したSEM像を、図1及び図2にそれぞれ示す。
[0058]
〔埋め込み性(充填性)の試験〕
実施例1及び実施例2のレジスト下層膜形成組成物を、それぞれ、スピナーにより、トレンチ(幅0.04μm、深さ0.3μm)を複数有しSiO 膜が表面に形成されたシリコンウエハー(以下、本明細書ではSiO ウエハーと略称する。)上に塗布した。その後、ホットプレート上で205℃の温度で1分間ベークし、レジスト下層膜(膜厚0.1μm)を形成した。図3に、本試験で使用したSiO ウエハー4及び当該SiO ウエハー4上に形成したレジスト下層膜3の模式図を示す。当該SiO ウエハー4は、トレンチのDense(密)パターンを有し、このDenseパターンは、トレンチ中心から隣のトレンチ中心までの間隔が、当該トレンチ幅の3倍であるパターンである。図3に示すSiO ウエハー4のトレンチの深さ1は0.3μmであり、そのトレンチの幅2は0.04μmである。
[0059]
上述のとおり、実施例1及び実施例2のレジスト下層膜形成組成物をSiO ウエハー上に塗布しベークしてレジスト下層膜を形成したSiO ウエハーの断面形状を、走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて観察することにより、レジスト下層膜によるSiO ウエハーのトレンチへの埋め込み性(充填性)を評価した。得られた結果を図4(実施例1)、及び図5(実施例2)に示す。図4及び図5から、トレンチ内部にボイド(隙間)は観察されず、前記レジスト下層膜でトレンチ内部は充填され、トレンチ全体が完全に埋め込まれていることが観察された。

符号の説明

[0060]
1 SiO ウエハーのトレンチの深さ
2 SiO ウエハーのトレンチの幅
3 レジスト下層膜
4 SiO ウエハー

請求の範囲

[請求項1]
下記式(1)で表される構造単位を有する共重合体及び溶剤を含むレジスト下層膜形成組成物。
[化1]


(上記式中、Xは炭素原子数2乃至10の二価の鎖状炭化水素基を表し、該二価の鎖状炭化水素基は、主鎖に硫黄原子又は酸素原子を少なくとも1つ有していてもよく、また置換基としてヒドロキシ基を少なくとも1つ有していてもよく、Rは炭素原子数1乃至10の鎖状炭化水素基を表し、2つのnはそれぞれ0又は1を表す。)
[請求項2]
前記共重合体は下記式(2)で表されるジチオール化合物と下記式(3)で表されるジグリシジルエーテル化合物又はジグリシジルエステル化合物との反応生成物である、請求項1に記載のレジスト下層膜形成組成物。
[化2]


(上記式中、X、R及び2つのnは前記式(1)の定義と同義である。)
[請求項3]
架橋性化合物をさらに含む請求項1又は請求項2に記載のレジスト下層膜形成組成物。
[請求項4]
熱酸発生剤をさらに含む請求項1乃至請求項3のうちいずれか一項に記載のレジスト下層膜形成組成物。
[請求項5]
界面活性剤をさらに含む請求項1乃至請求項4のうちいずれか一項に記載のレジスト下層膜形成組成物。
[請求項6]
請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載のレジスト下層膜形成組成物を、表面に凹部を有する半導体基板上に塗布し、その後ベークして少なくとも該凹部内を埋めるレジスト下層膜を形成する工程、前記レジスト下層膜上にフォトレジスト層を形成する工程、前記レジスト下層膜と前記フォトレジスト層で被覆された前記半導体基板を露光する工程、前記露光後に前記フォトレジスト層を現像する工程、を含む半導体装置の製造に用いられるフォトレジストパターンの形成方法。

図面

[ 図 1]

[ 図 2]

[ 図 3]

[ 図 4]

[ 図 5]