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1. (WO2019030885) 冷凍サイクル装置
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明 細 書

発明の名称 冷凍サイクル装置

技術分野

0001  

背景技術

0002   0003  

先行技術文献

特許文献

0004  

発明の概要

発明が解決しようとする課題

0005   0006   0007   0008  

課題を解決するための手段

0009  

発明の効果

0010  

図面の簡単な説明

0011  

発明を実施するための形態

0012   0013   0014   0015   0016   0017   0018   0019   0020   0021   0022   0023   0024   0025   0026   0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041   0042   0043   0044   0045   0046   0047   0048   0049   0050   0051   0052   0053   0054   0055   0056   0057   0058   0059   0060   0061   0062   0063   0064   0065   0066   0067   0068   0069   0070   0071   0072   0073   0074   0075   0076   0077   0078   0079   0080   0081   0082   0083   0084   0085   0086   0087   0088   0089   0090   0091   0092   0093   0094   0095   0096   0097   0098   0099   0100   0101   0102   0103   0104   0105   0106   0107   0108   0109   0110   0111   0112   0113   0114   0115   0116   0117   0118   0119   0120   0121   0122   0123   0124   0125   0126   0127   0128   0129   0130   0131   0132   0133   0134   0135   0136   0137   0138   0139   0140   0141   0142  

符号の説明

0143  

請求の範囲

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10   11   12  

図面

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10   11   12   13  

明 細 書

発明の名称 : 冷凍サイクル装置

技術分野

[0001]
 この発明は冷凍サイクル装置に関し、特に、冷媒の漏洩検知機能を備えた冷凍サイクル装置に関する。

背景技術

[0002]
 冷凍サイクル装置では、封入された循環冷媒の液化(凝縮)および気化(蒸発)を伴う熱交換によって、空気調和が行われる。特開2002-228281号公報(特許文献1)には、室内機の設置された部屋で冷媒の漏洩が検知されると、液冷媒の流れを止める開閉弁を閉止した状態で圧縮機および室外送風ファンを運転することによって、冷媒を室外機のレシーバタンクおよび熱交換器に回収することが記載されている。
[0003]
 特開2016-11783号公報(特許文献2)、特開2013-122364号公報(特許文献3)および、特開2004-286315号公報(特許文献4)にも、同様の冷媒回収運転(ポンプダウン運転)が記載されている。

先行技術文献

特許文献

[0004]
特許文献1 : 特開2002-228281号公報
特許文献2 : 特開2016-11783号公報
特許文献3 : 特開2013-122364号公報
特許文献4 : 特開2004-286315号公報

発明の概要

発明が解決しようとする課題

[0005]
 特許文献1には、冷媒回収時には、冷房運転時にレシーバタンク下流に位置する開閉弁の下流に配置された圧力検知器が所定の圧力を検知すると、圧縮機を停止してポンプダウン運転を終了することが記載されている。
[0006]
 しかしながら、特許文献1~4には、ポンプダウン運転の終了条件は記載されているものの、冷媒回収による圧力低下等によって当該終了条件が成立するまでの間の異常検知については特に記載されていない。
[0007]
 したがって、ポンプダウン運転中に何らかの異常、例えば、圧縮機、室外送風ファン、圧力検知器、または開閉弁の故障等が発生すると、冷媒回収が正常に完了しないために終了条件が成立しないままで、ポンプダウン運転が継続される虞がある。このような状況が発生すると、ユーザに適切に異常を報知できないことが懸念される。
[0008]
 本開示はこのような課題を解決するためになされたものであって、本開示の目的は、冷媒漏洩検知器を備えた冷凍サイクル装置において、冷媒漏洩検知時に開始された冷媒回収運転において適切なユーザガイダンスを行うことである。

課題を解決するための手段

[0009]
 本開示のある局面では、室外機と少なくとも1台の室内機とを備えた冷凍サイクル装置は、圧縮機と、室外機に設けられた室外熱交換器と、室内機に設けられた室内熱交換器と、冷媒配管と、第1の遮断機構と、冷媒の漏洩検知器と、ユーザに対して情報を出力するための情報出力器とを備える。冷媒配管は、圧縮機、室外熱交換器および室内熱交換器を接続する。第1の遮断機構は、圧縮機、室外熱交換器、室内熱交換器および冷媒配管を含む冷媒循環経路のうちの、圧縮機を経由せずに室外熱交換器および室内熱交換器を接続する経路内に設けられる。漏洩検知器は、冷媒配管内を流れる冷媒の漏洩を検知する。漏洩検知器によって冷媒の漏洩が検知されると、予め定められた状態量に基づく終了条件が成立するまでの間冷媒回収運転が実行される。冷媒回収運転では、圧縮機から吐出された冷媒が室外熱交換器を通過した後に室内熱交換器を通過する通流方向で冷媒循環経路が形成されている状態において、第1の遮断機構が冷媒の通流を遮断するとともに圧縮機が運転される。冷媒回収運転中において、冷媒回収運転の異常が検知されると、情報出力器が異常をユーザに報知するためのガイダンス情報を出力する。

発明の効果

[0010]
 本開示によれば、冷媒漏洩検知器を備えた冷凍サイクル装置において、冷媒漏洩検知時に開始された冷媒回収運転において適切なユーザガイダンスを行うことができる。

図面の簡単な説明

[0011]
[図1] 本開示の実施の形態に従う冷凍サイクル装置が適用された空調システムの構成を説明するブロック図である。
[図2] 実施の形態1に従う冷凍サイクル装置の冷媒回路の構成を説明するブロック図である。
[図3] 冷凍サイクル装置の運転時の制御処理を説明するフローチャートである。
[図4] 冷媒回収運転時における低圧検出値の挙動例を説明する概念図である。
[図5] 冷媒回収運転における低圧検出値の変化についての基準時間および基準変化特性の可変設定を説明する概念図である。
[図6] 低圧検出値の変化についての基準変化特性および基準時間についての温度条件に対する可変設定を説明する概念図である。
[図7] 低圧検出値の変化についての基準変化特性および基準時間についての冷媒封入量に対する可変設定を説明する概念図である。
[図8] 実施の形態1の変形例に従う冷凍サイクル装置の冷媒回路の構成を説明するブロック図である。
[図9] 冷媒回収運転時における過冷却度の挙動例を説明する概念図である。
[図10] 冷媒回収運転時における冷媒ガス濃度の挙動例を説明する概念図である。
[図11] 実施の形態2に従う冷凍サイクル装置の冷媒回路の構成を説明するブロック図である。
[図12] 実施の形態3に従う空調システムの第1の構成例を説明するブロック図である。
[図13] 実施の形態3に従う空調システムの第2の構成例を説明するブロック図である。

発明を実施するための形態

[0012]
 以下に、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。なお以下では、図中の同一または相当部分には同一符号を付して、その説明は原則的に繰返さないものとする。
[0013]
 実施の形態1.
 図1は、本実施の形態に従う冷凍サイクル装置が適用された空調システムの構成を説明するブロック図である。
[0014]
 図1を参照して、空調システム100は、室外機20と、複数の室内機40a,40bと、冷媒配管80とを備える。室内機40a,40bは、空調の対象空間60に配置される。対象空間60は、たとえば家屋やビル等の居室である。冷媒配管80は、たとえば、銅管で構成されて、室外機20および室内機40a,40bを接続する。
[0015]
 室外機20は、室外機制御部30を含む。室内機40a,40bはそれぞれ、室内機制御部50a,50bを含む。室外機制御部30および室内機制御部50a,50bの各々は、図示しない、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)およびROM(Read Only Memory)等のメモリ、ならびに、入出力インターフェイス等を含むマイクロコンピュータによって構成することができる。
[0016]
 空調システム100は、空調システム制御部10をさらに含む。空調システム制御部10は、ユーザ指令を入力することが可能なリモートコントローラによって構成することができる。たとえば、ユーザ指令には、運転および停止指令、タイマ運転の設定指令、運転モードの選択指令、設定温度の指令等が含まれる。
[0017]
 たとえば、空調システム制御部10は、複数の対象空間60の集中管理のための、メンテナンス管理者が駐在する運転管理室もしくは対象空間60に配置することができる。空調システム制御部10は、室外機20または各室内機40a,40bの運転指令のみならず、冷凍サイクル装置全体の運転指令についても、ユーザ(たとえば、メンテナンス管理者やサービスマンを含む)が入力できるように構成することができる。
[0018]
 空調システム制御部10に格納された図示しないマイクロコンピュータは、室外機制御部30ならびに室内機制御部50aおよび50bとデータを双方向に送受信可能に構成されている。さらに、空調システム制御部10は、視覚的および聴覚的の少なくとも一方の態様によるメッセージの出力によって、ユーザに対して情報を報知するための情報出力器15を含む。情報出力器15は、たとえば、液晶パネル等の表示画面およびスピーカの少なくとも一方を含むように構成される。情報出力器15の動作は、空調システム制御部10のマイクロコンピュータによって制御される。たとえば、情報出力器15は、リモートコントローラの表面または外部に設けられる。
[0019]
 さらに、室外機20に対応して、情報出力器15と同様の情報出力器35を配置することができる。同様に、室内機40a,40bに対応して、情報出力器45a,45bを配置することができる。情報出力器35の動作は、室外機制御部30によって制御できる。情報出力器45の動作は、室内機制御部50a,50bによって制御できる。以下では、これらの情報出力器を包括的して、単に情報出力器105とも表記する。すなわち、本実施の形態に従う冷凍サイクル装置において、情報出力器105は、空調システム制御部10、室外機制御部30、および、室内機制御部50a,50bの少なくともいずれかに対応させて、少なくとも1個配置される。
[0020]
 また、本実施の形態に従う冷凍サイクル装置の各構成機器の制御機能は、空調システム制御部10、室外機制御部30、および、室内機制御部50a,50bによって分担される。以下では、空調システム制御部10、室外機制御部30、および、室内機制御部50a,50bを包括的に、単に制御部101とも表記する。
[0021]
 空調の対象空間60には、冷媒漏洩検知器70が配置される。冷媒漏洩検知器70は、たとえば、冷凍サイクル装置で使用される冷媒について、大気中における冷媒ガス濃度を検出する。代表的には、冷媒漏洩検知器70は、冷媒ガス濃度が予め定められた基準値よりも上昇したときに検知信号を出力するように構成することができる。あるいは、冷媒漏洩検知器70は、冷媒ガス濃度の上昇に伴う酸素濃度の低下を検出するために、酸素濃度が基準値よりも低下したときに検知信号を出力するように構成されてもよい。冷媒漏洩検知器70の出力は、室内機制御部50a,50b、室外機制御部30、および、空調システム制御部10に伝達される。
[0022]
 なお、以下では室内機40a,40bおよび、それらの各要素について、各室内機に共通な記載を行なう場合には、数字のみの符号で表記するとともに、室内機毎に区別した記載を行なう場合には、数字に加えて添字aまたはbを付して説明するものとする。たとえば、室内機制御部50aおよび50bに共通する事項を記載する場合には、単に室内機制御部50とも表記する。
[0023]
 図1の構成例では、共通の対象空間60に室内機40a,40bが共通に配置されているが、複数の室内機40は、異なる対象空間に配置されてもよい。この場合には、対象空間毎に冷媒漏洩検知器70を配置することが好ましい。なお、冷媒漏洩検知器70については、図示しないダクト等に配置することも可能であり、対象空間60の内部に限定することなく、冷媒ガス濃度を検出可能な位置であれば、任意の位置に配置することができる。
[0024]
 図2は、実施の形態1に従う冷凍サイクル装置の冷媒回路の構成を説明するブロック図である。
[0025]
 図2を参照して、冷凍サイクル装置は、室外機20において、圧縮機201と、四方弁202と、室外熱交換器203と、高圧レシーバ204と、室外ファン205と、室外膨張弁206と、開閉弁211と、管220~224とを備え、管220~224によって、圧縮機201、四方弁202、室外熱交換器203、高圧レシーバ204、室外膨張弁206の順に接続される。また、図1に示された冷媒配管80は、冷媒配管80xおよび80yを含む。
[0026]
 圧縮機201は、室外機制御部30からの制御信号によって運転周波数を変更可能に構成される。圧縮機201の運転周波数を変更することにより、圧縮機出力が調整される。圧縮機201は、種々のタイプ、たとえば、ロータリータイプ、往復タイプ、スクロールタイプ、スクリュータイプ等のものを適宜採用することができる。四方弁202は、ポートE、F、GおよびHを有する。室外熱交換器203は、ポートP3およびP4を有する。
[0027]
 冷凍サイクル装置は、室内機40(40a,40b)において、室内熱交換器207、(207a,207b)室内ファン208(208a,208b)、および室内膨張弁209(209a,209b)を備え、管231、室内熱交換器207a、室内膨張弁209a、管232の順に接続されるとともに、管231、室内熱交換器207b、室内膨張弁209b、管232の順に接続され、室内熱交換器207aおよび室内膨張弁209aならびに室内熱交換器207bおよび室内膨張弁209bは並列接続される。室内熱交換器207aは、ポートP1aおよびP2aを有する。室内熱交換器207bは、ポートP1bおよびP2bを有する。
[0028]
 室外膨張弁206、室内膨張弁209a,209bの各々は、開度を電子制御な電子膨張弁(LEV)によって構成することができる。室内機40において、室内膨張弁209(209a,209b)は、室内機制御部50(50a,50b)からの制御信号に従って、全開、SH(スーパーヒート:過熱度)制御、SC(サブクール:過冷却度)制御または閉止(全閉)のいずれかを行なうように開度が制御される。同様に、室外膨張弁206の開度は、全開および全閉を含んで、室外機制御部30によって制御される。
[0029]
 さらに、室内機40において、室内ファン208(208a,208b)の停止および運転、ならびに、運転時の回転数は、室内機制御部50(50a,50b)によって制御される。また、室外機20において、圧縮機201の停止および運転、ならびに、運転時の周波数、室外ファン205の停止および運転、ならびに、運転時の回転数、四方弁202の状態、ならびに、開閉弁211の開または閉は、室外機制御部30によって制御される。
[0030]
 室外機20において、管220は、四方弁202のポートHと室外機20のガス側冷媒管接続孔21とを接続する。管220には、開閉弁211が設けられる。ガス側冷媒管接続孔21には、室外機20の外部で冷媒配管80xの一端が接続される。冷媒配管80xの他端は、室内機40側の管231を経由して、室内熱交換器207aおよび208aの一方のポートP1aおよびP1aと接続される。
[0031]
 室内機40の内部で、室内熱交換器207および室内膨張弁209は、管231および232の間に直列に接続される。図2の構成例では、室内機40aの内部で、室内熱交換器207aおよび室内膨張弁209aが管231および232の間に接続され、室内機40bの内部で、室内熱交換器207bおよび室内膨張弁209bが管231および232の間に接続される。室内機40の管232は、冷媒配管80yを経由して、室外機の液側冷媒管接続孔22と接続される。
[0032]
 室外機20において、管221は、室外機の液側冷媒管接続孔22と、室外熱交換器203のポートP4とを接続する。管221には、高圧レシーバ204および室外膨張弁206が設けられる。高圧レシーバ204は、ポートP4および室外膨張弁206の間に接続される。
[0033]
 管222は、室外熱交換器203のポートP3および四方弁202のポートFの間を接続する。管223は、四方弁202のポートEおよび圧縮機201の吸入側201bを接続する。管224は、圧縮機201の吐出側201aと四方弁202のポートGとを接続する。このように、冷媒配管80(80x、80y)および管220~225,231,232によって、圧縮機201、室外熱交換器203、および室内熱交換器207を循環接続する「冷媒配管」を構成することができる。
[0034]
 管223の途中には、圧縮機201の吸入側(低圧側)における圧力を検出するための圧力センサ210が配置される。圧力センサ210による検出値Pl(以下、低圧検出値Plとも称する)は室外機制御部30に入力される。
[0035]
 室外機20には、大気温度を検出するための温度センサ214が配置される。同様に、室内機40a,40bには、大気温度を検知するための温度センサ215aおよび215bが配置される。温度センサ214による検出温度Totは、室外機制御部30に入力される。温度センサ215a,215bによる検出温度Tra,Trbは、室内機制御部50a,50bに入力される。
[0036]
 次に、冷凍サイクル装置における冷媒循環経路について説明する。
 四方弁202は、ポートGおよびFが連通し、かつ、ポートEおよびHが連通する第1の状態(冷房運転状態)と、ポートGおよびHが連通し、かつ、ポートEおよびFが連通する第2の状態(暖房運転状態)のいずれかに、室外機制御部30からの信号によって制御される。すなわち、ポートEは「第1のポート」に対応し、ポートFは「第2のポート」に対応し、ポートGは「第3のポート」に対応し、ポートHは「第4のポート」に対応する。
[0037]
 四方弁202が状態1(冷房運転状態)のときに圧縮機201を運転すると、図2中に実線矢印で示す方向に、冷媒の循環経路が形成される。具体的には、圧縮機201によって高温高圧の蒸気状態とされた冷媒は、管224および222を経由して室外熱交換器203を通過する際に、室外熱交換器203での放熱によって凝縮(液化)される。凝縮された冷媒は、管221、高圧レシーバ204、および、室外膨張弁206を通過して、冷媒配管80yを経由して、室内機40へ送出される。
[0038]
 室内機40では、冷媒は、管232および室内膨張弁209を経由して室内熱交換器207を通過する際に、室内熱交換器207での吸熱によって蒸発(気化)される。気化された冷媒は、管231、冷媒配管80x、管220および223を経由して、圧縮機201の吸入側201bへ戻される。これにより、室内機40a,40bが配置された対象空間60(図1)が冷房される。
[0039]
 すなわち、冷房運転状態では、圧縮機201から吐出された冷媒が室外熱交換器203を通過した後に室内熱交換器207を通過する通流方向で冷媒循環経路が形成される。
[0040]
 一方で、状態2(暖房運転状態)においては、図2中に点線矢印で示す方向に冷媒の循環経路が形成される。具体的には、圧縮機201によって高温高圧の蒸気状態とされた冷媒は、管224および220から、冷媒配管80xを経由して、室内機40へ送出される。室内機40では、蒸気状態の冷媒は、管231を経由して室内熱交換器207を通過する際に、室内熱交換器207での放熱によって凝縮(液化)される。凝縮された冷媒は、室内膨張弁209および管232を通過して、冷媒配管80yを経由して、室外機20へ送出される。
[0041]
 室外機20では、冷媒は、管221、室外膨張弁206および、高圧レシーバ204を経由して室外熱交換器203を通過する際に、室外熱交換器203での吸熱によって蒸発(気化)される。気化された冷媒は、管222および223を経由して、圧縮機201の吸入側201bへ戻される。これにより、室内機40a,40bが配置された対象空間60(図1)が暖房される。
[0042]
 状態1(冷房運転状態)および状態2(暖房運転状態)の両方において、室外膨張弁206は、圧縮機201、室外熱交換器203、室内熱交換器207および冷媒配管80x、80yを含む冷媒循環経路のうちの圧縮機201を経由せずに室外熱交換器203および室内熱交換器207を接続する経路内に設けられている。したがって、室外機制御部30によって室外膨張弁206を全閉状態に制御することによって、「第1の遮断機構」を構成することができる。あるいは、管221上、あるいは、冷媒配管80y上に「第1の遮断機構」を構成するための弁(代表的には、開閉弁)を配置することも可能である。このように、「第1の遮断機構」は、冷媒循環経路上において、液状態の冷媒の通流を遮断する機能を有する。
[0043]
 次に、実施の形態1に従う冷凍サイクル装置における冷媒漏洩検知器70による冷媒漏れ検知時における制御について説明する。
[0044]
 図3は、冷凍サイクル装置の運転時の制御処理を説明するフローチャートである。図3に示した制御処理は、たとえば、空調システム制御部10、室外機制御部30、および室内機制御部50によって協調的に実行することができる。したがって、以下では、図3に示す各ステップは、包括的な制御部101によって実行されるものとして説明する。
[0045]
 図3を参照して、制御部101は、ステップS100により、空調システムの運転開始指令が入力されると、ステップS110により、図2に示された冷凍サイクル装置による空調運転を開始する。冷房運転が指示されたときには、制御部101が四方弁202を状態1に制御した状態で圧縮機201を運転することによって、冷媒循環経路が形成される。反対に、暖房運転が指令されている場合には、制御部101が四方弁202を状態2に制御した状態で圧縮機201を運転することによって、冷媒循環経路が形成される。室外機20および室内機40の各要素は、設定温度等の運転指令を満足するようにその動作が制御される。
[0046]
 制御部101は、空調システムの運転中において、対象空間60で冷媒漏れが発生しているか否かを、冷媒漏洩検知器70の出力に基づいて監視する。冷媒漏洩検知器70から冷媒漏れの検知信号が出力されていない場合には、ステップS120がNO判定とされて、運転指令に従った空調運転が継続される。
[0047]
 制御部101は、冷媒漏洩検知器70から検知信号が出力されると、ステップS120をYES判定として、ステップS130以降の処理を起動する。
[0048]
 制御部101は、ステップS130では、冷媒漏洩検知器70が配置されている対象空間60で冷媒が漏れたことを、情報出力器105を用いてユーザに報知する。この際には、視覚的および聴覚的の少なくとも一方による態様でのメッセージを出力する情報出力器105には、室内機40a,40bの情報出力器45が含まれることが好ましい。
[0049]
 さらに、制御部は、ステップS140により、冷凍サイクル装置が暖房運転中であるかどうかを判定し、暖房運転中であれば(S140のYES判定時)、ステップS150により、四方弁202を状態1(冷房運転状態)に切換える。一方で、冷凍サイクル装置が冷房運転中であれば(ステップS140のNO判定時)、四方弁202は状態1(冷房運転状態)に維持される。これにより、冷媒の漏洩が検知されたときには、冷房運転時における、すなわち、圧縮機201から吐出された冷媒が室外熱交換器203を通過した後に室内熱交換器207を通過する通流方向で冷媒循環経路が形成される。
[0050]
 制御部101は、冷房運転時の冷媒循環経路が形成された状態で、ステップS160により、室外膨張弁206を全閉状態に制御する。液状態の冷媒が室内機40へ送出される経路が室外膨張弁206によって遮断された状態で、圧縮機201が運転を継続すると、いわゆるポンプダウン運転による冷媒回収運転が実行される。制御部101は、冷媒回収運転時には、ステップS170により、室内膨張弁209を全開状態に制御する。
[0051]
 再び図2を参照して、冷媒回収運転では、室内熱交換器207で気化された冷媒が圧縮機201によって室内機40から吸入される。さらに、圧縮機201から吐出された高温高圧状態の冷媒は、室外熱交換器203に送られて凝縮される。凝縮された冷媒は、室内機40への経路が遮断されているため、室外熱交換器203の内部および高圧レシーバ204に液状態で蓄積される。これにより、冷媒を室外機20に回収する冷媒回収運転を実現することができる。
[0052]
 冷媒回収運転において、高圧レシーバ204を配置することにより、室外機20での液状態の冷媒回収量を増加させることができる。すなわち、高圧レシーバ204は「蓄積機構」の一実施例に対応する。なお、図2の構成において、高圧レシーバ204の配置を省略して、主に室外熱交換器203によって冷媒を貯留することも可能である。
[0053]
 冷媒回収運転では、冷媒回収量を増やすために、室内熱交換器207での蒸発(気化)を促進することが好ましい。このため、ステップS170により室内膨張弁209a,209bを全開するとともに、室内ファン208a,208bが出力最大で運転することが好ましい。
[0054]
 再び図3を参照して、制御部101は、冷媒回収運転中には、ステップS180により、予め定められた状態量についての終了条件が成立したか否かを判定する。
[0055]
 冷媒回収運転では、冷媒の回収が進行するのに伴い、圧縮機201の低圧側圧力、すなわち、図1の圧力センサ210による低圧検出値Plは低下する。
[0056]
 図4は、冷媒回収運転時における低圧検出値Plの挙動例を説明する概念図である。図4の横軸には、冷媒回収運転(ポンプダウン運転)の開始タイミングからの経過時間tが示され、縦軸には、各時点における低圧検出値Plが示される。
[0057]
 図4を参照して、経過時間tに対する低圧検出値Plの挙動として、正常時の圧力変化特性fa(t)および異常時の圧力変化特性fb(t)が示される。
[0058]
 圧力変化特性fa(t)およびfb(t)の各々は、冷媒回収運転の開始時(t=0)における圧力値P0から、時間経過に応じて低下する。しかしながら、圧縮機201、室外ファン205、室外膨張弁206、または、圧力センサ210の故障等によって異常が発生すると、低圧検出値Plは、圧力変化特性fb(t)に示されるように、正常時の圧力変化特性fa(t)と比較して、その変化(低下)が小さくなる。
[0059]
 正常時の圧力変化特性fa(t)では、低圧検出値Plは、最終的には大気圧よりも低い最終圧力(負圧)まで低下する。一方で、異常時の圧力変化特性fb(t)では、低圧検出値Plは、大気圧と同等、または、大気圧よりも高い領域で、これ以上は下がらなくなる。したがって、正常時における上記最終圧力よりも高く基準値Psを設定すると、正常時には、t=tsの時点においてPl<Psであるのに対し、異常時にはPl>Psとなり、低圧検出値Plは、基準値Psよりも低下しない。
[0060]
 したがって、図3のステップS180における冷媒回収運転の終了条件は、低圧検出値Plが、予め定められた基準値Psまで低下したときに成立するものと定めることができる。すなわち、終了条件は、低圧検出値Plを「状態量」として設定することができる。
[0061]
 また、正常時には、t=t3の時点において、低圧検出値Plが基準値Psまで低下する。t3までの時間長、または、t3に対してマージンを有する時間長に基準時間tsを設定することにより、t=tsの時点において(言い換えると、基準時間tsが経過しても)、低圧検出値Plが基準値Psまで低下しないとき(以下、「タイムアウト発生時」とも称する)には、冷媒回収運転の異常を検知することができる。すなわち、基準時間tsは、「第1の基準時間」または「第2の基準時間」に対応する。
[0062]
 あるいは、図4中に点線で示されるように、たとえば、圧力変化特性fa(t)およびfb(t)の間に、基準変化特性fr(t)を予め設定することができる。基準変化特性fr(t)は、冷媒回収運転の開始時点からの各経過時間tにおける基準圧力値の集合に相当する。たとえば、基準変化特性fr(t)上において、t=t1の時点ではPl=P1であり、t=t2の時点ではPl=P2である。基準変化特性fr(t)は、基準時間tsが経過するまでの期間(t<ts)において定められる。
[0063]
 これにより、低圧検出値Plを各経過時間での基準圧力値と比較することによって、基準時間tsの経過前において、冷媒回収運転の異常を検知することが可能である。たとえば、t=t1の時点においてPl>P1、または、t=t2の時点においてPl>P2であるときに、冷媒回収運転の異常を検知することができる。すなわち、基準時間tsの経過前における任意の経過時間(1個または複数個)を「第3の基準時間」に設定し、当該第3の基準時間における低圧検出値Pl(すなわち、「状態量」)が基準圧力値(すなわち、「基準状態量」)よりも高いときに、冷媒回収運転の異常を検知することができる。
[0064]
 なお、基準変化特性fr(t)は、圧力値そのものを示す基準圧力値ではなく、冷媒回収運転の開始時点からの圧力変化度(低下度)ΔP(t)についての基準値(以下、基準圧力低下度)によって定義することも可能である。各時点における圧力低下度ΔP(t)は、低圧検出値Plの初期値P0からの圧力変化(低下)量または圧力変化(低下)率で定義することができる。
[0065]
 基準変化特性fr(t)は、冷媒回収運転の開始時点からの各経過時間tにおける基準圧力低下度の集合に相当する。冷媒回収運転の異常時には、圧力検出値の変化度(低下度)ΔPが、正常時よりも小さくなることに着目して、基準時間tsの経過前において、冷媒回収運転の異常を検知することができる。すなわち、初期値P0に対する低圧検出値Plの低下量または低下率である圧力低下度ΔP(t)が、基準圧力低下度よりも小さいときにも、冷媒回収運転の異常を検知することができる。
[0066]
 あるいは、低圧検出値Plの単位時間当たりでの基準変化量を定めることにより、単位時間当たりの低圧検出値Plの変化量が当該基準変化量より小さいときに、冷媒回収運転の異常を検知することも可能である。たとえば、基準変化量は、基準変化特性fr(t)に従って設定することができる。
[0067]
 再び図3を参照して、制御部101は、冷媒回収運転中に低圧検出値Plが基準値Psまで低下すると、「状態量」である低圧検出値Plの予め定められた終了条件が成立したと判定して(S180のYES判定時)、冷媒回収運転を終了する。すなわち、予め定められた「状態量」として低圧検出値Plを用いることにより、終了条件を設定することができる。
[0068]
 具体的には、制御部101は、ステップS190により、圧縮機201を停止して冷媒回収運転を終了するとともに、ステップS200により、開閉弁211を閉止する。これにより、室外機20に回収された冷媒(液状態)が、室内機40に逆流することを防止できる。すなわち、開閉弁211は「第2の遮断機構」の一実施例に対応する。
[0069]
 制御部101は、さらにステップS210により、冷媒回収運転の完了(正常終了)とその対応について、ユーザに報知する。具体的には、情報出力器105からユーザに対するメッセージが出力される。
[0070]
 制御部101は、冷媒回収運転中に、終了条件の未成立時(S180のNO判定時)には、ステップS220により、冷媒回収運転の異常検知条件が成立したか否かを判定する。たとえば、上述したタイムアウトの発生時、または、「状態量」である圧力検出値の時間経過に伴う変化度ΔPが基準変化特性fr(t)に従う変化度よりも小さいことが検知されたときに、冷媒回収運転の異常検知条件の成立により、S220がYES判定とされる。すなわち、「状態量」である低圧検出値Plの、終了条件が成立するまでの挙動に基づいて、冷媒回収運転の異常を検知することができる。一方で、ステップS180およびS220の両方がNO判定である間、冷媒回収運転は継続される。
[0071]
 制御部101は、冷媒回収運転の異常が検知されたとき(S220のYES判定時)には、上述のステップS190およびS200により、圧縮機201を停止して冷媒回収運転を終了するとともに、開閉弁211を閉止する。
[0072]
 制御部101は、冷媒回収運転が異常検知に伴って終了された場合には、ステップS230に処理を進めて、室内膨張弁209a,209bを全閉とする。これにより、室内機40側に回収されていない冷媒が残留していても、室内熱交換器207から残留冷媒が漏出することを防止することができる。
[0073]
 さらに、制御部101は、ステップS240により、冷媒回収運転の異常が発生したこと、および、その対応をユーザに報知する。たとえば、ステップS240では、「冷媒回収が適切に行なわれなかった可能性があること」をユーザに知らせるメッセージ、および「部屋を換気しサービス会社に連絡すること」をユーザに促すためのメッセージを、情報出力器105から出力することができる。
[0074]
 このように、実施の形態1に従う冷凍サイクル装置によれば、冷媒の漏洩検知時に自動的に開始された冷媒回収運転中において、圧縮機201、室外ファン205、室外膨張弁206、または、圧力センサ210の故障等により、「状態量」である低圧圧力検出値の挙動に係る異常検知条件が成立すると、冷媒回収運転の異常を検知することができる。そして、異常検知時には、冷媒回収運転を終了するとともに、異常が発生したこと、および、その対応について、視覚的および聴覚的の少なくとも一方による態様でのメッセージを情報出力器105から出力することによって、適切なユーザガイダンスを実現することができる。
[0075]
 なお、図5に示されるように、低圧検出値Plの変化についての基準時間tsおよび基準変化特性fr(t)については、可変に設定することも可能である。
[0076]
 図5には、温度条件および封入冷媒量に応じた基準時間tsおよび基準変化特性fr(t)の可変設定を説明するための概念図が示される。
[0077]
 図5を参照して、温度条件としては、温度センサ214、215a,215bによって検出された大気温度Tot,Tra,Trbに基づいて、複数の段階(A,B,C,…)を設定することができる。同様に、冷凍サイクル装置の封入冷媒量に応じて、複数の段階(たとえば、M1,M2)を設定することができる。
[0078]
 低圧検出値Plの基準変化特性fr(t)および基準時間tsについて、温度条件および封入冷媒量の段階の組み合わせ毎に、異なる特性および基準値を設定することができる。
[0079]
 図5の例においては、封入冷媒量が段階M1のときに、温度条件の段階A,B,C,…にそれぞれ対応して、基準変化特性fr(t)を、異なる特性f11(t),f12(t),f13(t),…に設定することができる。同様に、温度条件の段階A,B,C,…にそれぞれ対応して、基準時間tsを、異なる値ts11,ts12,ts13,…に設定することができる。
[0080]
 同様に、封入冷媒量が段階M2(段階M1よりも少量)であるときには、温度条件の段階A,B,C,…にそれぞれ対応して、基準変化特性fr(t)を、異なる特性f21(t),f22(t),f23(t),…に設定することができる。同様に、温度条件の段階A,B,C,…にそれぞれ対応して、基準時間tsを、異なる値ts21,ts22,ts23,…に設定することができる。
[0081]
 図6には、低圧検出値Plの基準変化特性fr(t)および基準時間tsについての温度条件に対する可変設定を説明する概念図が示される。
[0082]
 図6を参照して、封入冷媒量が段階M1、かつ、温度条件が段階A(高温)であるときには、fr(t)=f11(t)、かつ、ts=ts11に設定される。これに対して、封入冷媒量が同じ段階M1であり、かつ、温度条件が段階C(段階Aよりも低温)であるときには、fr(t)=f13(t)、かつ、ts=ts13に設定される。
[0083]
 高温時には、低温時と比較して、冷媒回収運転中における低圧検出値Plの変化が緩やかになる。この現象を反映して、高温時(段階A)における基準時間ts(ts11)は、低温時(段階C)における基準時間ts(ts13)よりも長く設定される。同様に、高温時(段階A)における基準変化特性fr(t)(f11(t))は、低温時(段階C)における基準変化特性fr(t)(f13(t))と比較して、時間経過に伴う変化度ΔP(t)が小さくなるように設定される。
[0084]
 すなわち、温度条件に対しては、低温である程、基準時間tsについては短く、かつ、基準変化特性fr(t)については変化度ΔP(t)が大きくなるように、可変設定することができる。
[0085]
 図7には、低圧検出値Plの基準変化特性fr(t)および基準時間tsについての冷媒封入量に対する可変設定が示される。
[0086]
 図7を参照して、封入冷媒量が段階M1、かつ、温度条件が段階Aであるときには、fr(t)=f11(t)、かつ、ts=ts11に設定されるのに対し、温度条件が同じ段階Aであり、かつ、封入冷媒量が段階M2(M1よりも少量)であるときには、fr(t)=f21(t)、かつ、ts=ts21に設定される。
[0087]
 冷媒封入量が多い場合には、封入冷媒量は少ない場合と比較して、冷媒回収運転中における低圧検出値Plの変化が緩やかになる。この現象を反映して、冷媒封入量の多量時(段階M1)における基準時間ts(ts11)は、冷媒封入量の少量時(段階M2)における基準時間ts(ts21)よりも長く設定される。同様に、冷媒封入量の多量時(段階M1)における基準変化特性fr(t)(f11(t))は、冷媒封入量の少量時(段階M2)における基準変化特性fr(t)(f11(t))と比較して、時間経過に伴う圧力の変化度ΔP(t)が小さくなるように設定される。
[0088]
 すなわち、冷媒封入量に対しては、冷媒量が少ない程、基準時間tsについては短く、かつ、基準変化特性fr(t)については変化度ΔP(t)が大きくなるように、可変設定することができる。
[0089]
 このように、実施の形態1に従う冷凍サイクル装置の冷媒回収運転では、温度条件および冷媒封入量に応じて異常検知条件を調整できるので、異常の誤検知を防止することができる。
[0090]
 なお、温度条件については、図1に示された温度センサ214,215による温度検出値に基づいて段階を選択する他、制御部101のカレンダ機能を用いて、月日(季節)、または、月日(季節)および時刻の組み合わせ、に基づく予測温度から複数の段階のうちの1つを選択することも可能である。
[0091]
 実施の形態1の変形例.
 実施の形態1の変形例では、冷媒回収運転の終了条件および異常検知条件に用いる「状態量」を、低圧検出値Pl(圧力センサ210)とは異なるものとする例について説明する。
[0092]
 図8は、実施の形態1の変形例に従う冷凍サイクル装置の冷媒回路の構成を説明するブロック図である。
[0093]
 図8を図1と比較して、実施の形態1の変形例では、冷媒回路におけるセンサの配置が異なる。具体的には、室外熱交換器203および高圧レシーバ204の下流側(冷房運転状態)に温度センサ213が配置されるとともに、圧縮機201の吐出側(高圧側)に圧力センサ212が配置される。圧力センサ212によって検出された高圧検出値Phは、室外機制御部30に入力される。同様に、温度センサ213によって検出された、液状態の冷媒温度Tqは、室外機制御部30に入力される。実施の形態1の変形例に従う冷媒回路の構成は、上述のセンサ配置以外は、実施の形態1(図2)と同様である。
[0094]
 室外機制御部30は、高圧検出値Phおよび冷媒温度Tqに基づいて、蓄積された冷媒(液状態)の過冷却度(SC)を算出する。過冷却度は、圧力センサ212の高圧検出値Phを冷媒の飽和温度に換算した値から、温度センサ213によって検出された冷媒温度Tqを引いた値で定義される。
[0095]
 冷媒回収運転では、冷媒回収の進行により、室外機20(室外熱交換器203および高圧レシーバ204)での冷媒(液状態)の蓄積量が増加するのに伴い、過冷却度SCは上昇する。したがって、実施の形態1の変形例では、圧縮機201の低圧検出値Plではなく、室外熱交換器203の出力側での過冷却度(SC)を「状態量」として、冷媒回収運転の終了条件および異常検知条件を設定する。
[0096]
 図9には、冷媒回収運転における過冷却度SCの変化挙動を説明するための概念図が示される。図9の横軸には、冷媒回収運転(ポンプダウン運転)の開始タイミングからの経過時間tが示され、縦軸には、各時点における過冷却度SCが示される。
[0097]
 図9を参照して、正常時のSC変化特性fsca(t)では、過冷却度SCは、最終的には一定の飽和値まで上昇する。一方で、異常時のSC変化特性fsca(t)では、過冷却度SCは、正常時よりも低い領域で飽和する。したがって、正常時におけるSC飽和値よりも低い基準値SCsを設定すると、正常時には、t=tsの時点においてSC>SCsであるのに対し、異常時にはSC<SCsとなり、過冷却度SCは、基準値SCsよりも上昇しない。
[0098]
 したがって、図3のステップS180における冷媒回収運転の終了条件は、低圧検出値Plに代えて過冷却度SCを「状態量」として、過冷却度SCが予め定められた基準値SCsまで上昇したときに成立するものと定めることができる。
[0099]
 また、正常時には、t=t3の時点において、過冷却度SCが基準値SCsまで上昇するので、t3までの時間長、または、t3に対してマージンを有する時間長に基準時間tsを設定することにより、t=tsの時点において、過冷却度SCが基準値SCsまで上昇しないときに、タイムアウト発生による冷媒回収運転の異常を検知することができる。
[0100]
 あるいは、冷媒回収運転開始時からの過冷却度SCの変化度(上昇度)ΔSCが、異常時には、正常時よりも小さくなることに着目して、基準時間tsの経過前において、冷媒回収運転の異常を検知することも可能である。各時点における上昇度ΔSC(t)は、過冷却度SCについての、冷媒回収運転開始時における初期値SC0からの変化(上昇)量または上昇(上昇)率で定義することができる。
[0101]
 図9中に点線で示されるように、たとえば、SC変化特性fsca(t)およびfscb(t)の間に、基準変化特性fscr(t)を予め設定することができる。基準変化特性fscr(t)上では、t=t1の時点ではSC=SC1であり、t=t2の時点ではSC=SC2である。したがって、t=t1の時点においてSC<SC1であるときには、過冷却度SCの時間経過に伴う変化度ΔSC(t)が、基準変化特性fscr(t)に従う変化度よりも小さいことから、冷媒回収運転の異常を検知することができる。同様に、t=t2の時点においてSC<SC2であるときにも、冷媒回収運転の異常を検知することができる。
[0102]
 すなわち、図3のステップS180での冷媒回収運転の終了条件は、「状態量」である過冷却度SCが基準値SCsまで上昇したときに成立したと判定することができる。さらに、図3のステップS220での冷媒回収運転の異常検知条件は、過冷却度SCについてのタイムアウト発生時、または、過冷却度の時間経過に伴う変化度ΔSC(t)が、基準変化特性fscr(t)に従う変化度よりも小さいことが検知されたときに、成立したと判定することができる。たとえば、基準時間tsの経過前における任意の経過時間(すなわち、「第3の基準時間」に対応)における過冷却度SC(すなわち、「状態量」)が、基準変化特性fscr(t)に従う過冷却度の基準値(すなわち、「基準状態量」)よりも低いときに、冷媒回収運転の異常を検知することができる。あるいは、過冷却度SCの基準単位時間当たりの基準変化量を定めることにより、単位時間当たりの過冷却度SCの変化量が当該基準変化量より小さいときに、冷媒回収運転の異常を検知することも可能である。基準変化量は、基準変化特性fscr(t)に従って設定することができる。
[0103]
 なお、過冷却度SCを「状態量」とする異常検知条件についても、基準時間tsおよび基準変化特性fscr(t)は、温度条件および冷媒封入量に応じて可変に設定することができる。具体的には、温度条件に対しては、低温である程、基準時間tsについては短く、かつ、基準変化特性fr(t)については変化度ΔP(t)が大きくなるように、可変設定することができる。また、冷媒封入量に対しては、冷媒量が多い程、基準時間tsについては短く、かつ、基準変化特性fr(t)については変化度ΔP(t)が大きくなるように、可変設定することができる。
[0104]
 また、冷媒回収運転では、冷媒の回収が進行に伴い、冷媒漏洩検知器70によって検出される冷媒ガス濃度が低下することが理解される。したがって、図2および図8の構成に共通して、冷媒漏洩検知器70によって検出される冷媒ガス濃度を「状態値」として、冷媒回収運転の終了条件および異常検知条件を設定することも可能である。なお、上述のように、冷媒ガス濃度の上昇または低下に連動して低下または上昇する酸素濃度によっても、冷媒ガス濃度を間接的に検知することができる。冷媒漏洩検知器70は、冷媒ガス濃度(あるいは、酸素濃度)を、定量値で、あるいは、段階的に検出する機能を有するように構成されることが求められる。
[0105]
 図10には、冷媒回収運転における過冷却度SCの変化挙動を説明するための概念図が示される。図10の横軸には、冷媒回収運転(ポンプダウン運転)の開始タイミングからの経過時間tが示され、縦軸には、各時点における冷媒ガス濃度vが示される。
[0106]
 図10を参照して、正常時の冷媒濃度変化特性fva(t)では、冷媒ガス濃度vは、最終的には、予め定められた基準値vsよりも低下する。一方で、異常時の冷媒濃度変化特性fvb(t)では、冷媒ガス濃度vは、基準値vsまでは低下しない。あるいは、冷媒濃度変化特性fvc(t)のように、冷媒の漏洩が継続することによって、冷媒ガス濃度vは上昇する可能性もある。
[0107]
 したがって、正常時には、t=t3の時点において、冷媒ガス濃度vが基準値vsまで低下するのに対して、異常時には、冷媒ガス濃度vが基準値vsまで低下しない。このため、図3のステップS180における冷媒回収運転の終了条件は、低圧検出値Plに代えて冷媒ガス濃度vを「状態量」として、冷媒ガス濃度vが予め定められた基準値vsまで低下したときに成立するものと定めることができる。
[0108]
 また、正常時に冷媒ガス濃度vが基準値vsに低下するt3までの時間長、あるいは、t3に対してマージンを有する時間長に基準時間tsを設定することにより、t=tsの時点において、冷媒ガス濃度vが基準値vsまで低下しないときに、タイムアウト発生による冷媒回収運転の異常を検知することができる。
[0109]
 あるいは、冷媒回収運転開始時からの冷媒ガス濃度vの変化度(低下度)Δvが、異常時には、正常時よりも小さくなることに着目して、基準時間tsの経過前において、冷媒回収運転の異常を検知することも可能である。各時点における低下度Δv(t)は、冷媒ガス濃度vについての、冷媒回収運転開始時における初期値v0からの変化(低下)量または上昇(低下)率で定義することができる。
[0110]
 図10中に点線で示されるように、たとえば、冷媒濃度変化特性fva(t)およびfvb(t)の間に、基準変化特性fvr(t)を予め設定することができる。基準変化特性fvr(t)上では、t=t1の時点ではv=v1であり、t=t2の時点ではv=v2である。したがって、t=t1の時点においてv>v1であるときには、冷媒ガス濃度vの時間経過に伴う変化度Δv(t)が、基準変化特性fvr(t)に従う変化度よりも小さいことから、冷媒回収運転の異常を検知することができる。同様に、t=t2の時点においてv>v2であるときにも、冷媒回収運転の異常を検知することができる。
[0111]
 すなわち、図3のステップS180での冷媒回収運転の終了条件は、「状態量」である冷媒ガス濃度vが基準値vsまで低下したときに成立したと判定することができる。さらに、図3のステップS220での冷媒回収運転の異常検知条件は、冷媒ガス濃度vについてのタイムアウト発生時、または、冷媒ガス濃度の時間経過に伴う変化度Δv(t)が、基準変化特性fvr(t)に従う変化度よりも小さいことが検知されたときに、成立したと判定することができる。たとえば、基準時間tsの経過前における任意の経過時間(すなわち、「第3の基準時間」に対応)における冷媒ガス濃度v(すなわち、「状態量」)が、基準変化特性fvr(t)に従う冷媒ガス濃度の基準値(すなわち、「基準状態量」)よりも高いときに、冷媒回収運転の異常を検知することができる。あるいは、単位時間当たりでの冷媒ガス濃度vの基準変化量を定めることにより、単位時間当たりの冷媒ガス濃度vの変化量が当該基準変化量より小さいときに、冷媒回収運転の異常を検知することも可能である。基準変化量は、基準変化特性fvr(t)に従って設定することができる。
[0112]
 なお、冷媒ガス濃度vを「状態量」とする異常検知条件についても、基準時間tsおよび基準変化特性fscr(t)を、温度条件および冷媒封入量に応じて可変に設定することができる。具体的には、温度条件に対しては、低温である程、基準時間tsについては短く、かつ、基準変化特性fr(t)については変化度ΔP(t)が大きくなるように、可変設定することができる。また、冷媒封入量に対しては、冷媒量が少ない程、基準時間tsについては短く、かつ、基準変化特性fr(t)については変化度ΔP(t)が大きくなるように、可変設定することができる。
[0113]
 実施の形態1の変形例で説明したように、本実施の形態に従う冷凍サイクル装置においては、状態量については適宜選択した上で、冷媒回収運転の正常終了および異常の発生を検知することが可能である。
[0114]
 実施の形態2.
 実施の形態2では、冷凍サイクル装置の冷媒回路の構成の変形例について説明する。
[0115]
 図11は、実施の形態2に従う冷凍サイクル装置の冷媒回路の構成を説明するブロック図である。
[0116]
 図11を図1と比較して、実施の形態2に従う構成では、高圧レシーバ204に代えて、アキュムレータ218が配置される。アキュムレータ218は、圧縮機201の吸入側201bに配置されて、液状態の冷媒を分離して蓄積する。アキュムレータ218は、管223によって四方弁202のポートEと接続されるとともに、管225によって圧縮機201の吸入側201bと接続される。これにより、圧縮機201の運転時において、アキュムレータ218からは、気体状態の冷媒のみが圧縮機201の吸入側201bへ供給される。冷媒回収運転時には、アキュムレータ218に液状態の冷媒を蓄積することができる。したがって、アキュムレータ218は、冷媒の「蓄積機構」の一実施例に対応する。なお、「蓄積機構」として、高圧レシーバ204(図1)およびアキュムレータ218の両方を配置することも可能である。
[0117]
 さらに、アキュムレータ218が配置される図11の構成では、液状態の冷媒を通流する管221からのバイパス機構240をさらに設けることも可能である。バイパス機構240は、バイパス管241と、膨張弁242と、内部熱交換器243とを含む。
[0118]
 バイパス管241は、冷房運転時に、室外熱交換器203を通過した冷媒を、室内機40へ向けて送出する冷媒通路(管221)からアキュムレータ218の冷媒入口に冷媒をバイパスさせるように配置される。バイパス管241の途中には、膨張弁242が設けられている。膨張弁242には、室外機制御部30からの指令に従って開度が電子制御される電子膨張弁(LEV)を適用することができる。
[0119]
 内部熱交換器243は、冷媒回路において、バイパス管241を流れる冷媒と管221を流れる冷媒との間で熱交換をするように構成される。膨張弁242を開放すること(開度>0)により、内部熱交換器243を通過し、アキュムレータ218へ至る、冷媒のバイパス経路が形成される。また、開度を変化させることにより、バイパス経路を通過する冷媒量を調整することが可能である。一方で、膨張弁242の閉止(開度=0:全閉状態)によって、バイパス管241を経由する、冷媒バイパス経路を遮断することができる。
[0120]
 冷凍サイクル装置の運転中には、バイパス機構240による冷媒バイパス経路を形成すると、内部熱交換器243での熱交換が行われることによって、管221を流れる冷媒の液化を促進することができる。これにより、冷媒音の抑制および圧力損失の抑制を図ることができる。
[0121]
 なお、図11の構成において、冷媒回路のうちの、アキュムレータ218およびバイパス機構240以外の部分の構成は図2と同様であるので、詳細な説明は繰り返さない。
[0122]
 アキュムレータ218が配置された構成においても、図1と同様に配置された圧力センサ210による低圧検出値Plを「状態量」として、実施の形態1で説明したように、冷媒回収運転の終了条件および異常検知条件を設定することができる。
[0123]
 または、実施の形態1の変形例で説明したように、冷媒漏洩検知器70によって検出される冷媒ガス濃度を「状態量」として、あるいは、図8と同様に配置された圧力センサ212および温度センサ213の検出値から算出される過冷却度SCを「状態量」として、冷媒回収運転の終了条件および異常検知条件を設定することも可能である。
[0124]
 さらに、図11に示す構成では、四方弁202を状態2(暖房運転状態)に制御すると、圧縮機201の吸入側201bは、アキュムレータ218を経由して室内機40側と接続されることになる。したがって、開閉弁211が配置されなくても、状態2に制御された四方弁202によって冷房回収運転終了後の「遮断機構」を構成することができる。すなわち、「第2の遮断機構」に相当する開閉弁211の配置を省略することができる。この場合には、図3のステップS200では、開閉弁211の閉止に代えて、四方弁202が状態2(暖房運転状態)に制御される。
[0125]
 あるいは、図1の構成においても、圧縮機201の内部で冷媒経路が構造的に遮断されるように、圧縮機201を構成することにより、開閉弁211の配置を省略することも可能である。この場合には、図3のステップS200の処理は不要となる。
[0126]
 以上、実施の形態2で説明したように、実施の形態1に従う冷凍サイクル装置における、冷媒の漏洩検知時に自動的に開始された冷媒回収運転についての終了条件および異常検知条件は、冷媒回路の構成を図2に示された基本的な構成に限定することなく適用することができる。
[0127]
 実施の形態3.
 実施の形態3では、空調システムの変形例について説明する。
[0128]
 図12は、実施の形態3に従う空調システムの第1の構成例を説明するブロック図である。
[0129]
 図12を参照して、実施の形態3に従う空調システムの第1の構成例では、対象空間60であるビルの居室に対する総合的なビルシステム制御部130の一部によって、実施の形態1および2で説明した冷凍サイクル装置の制御を実現することも可能である。
[0130]
 ビルシステム制御部130は、空調制御部131と、照明制御部132および換気制御部133を含む。空調制御部131は、空調システム制御部10への指令によって、室外機20および室内機40a,40bを含む冷凍サイクル装置(図2等)による冷房機能および暖房機能によって、対象空間60の気温を調整する。
[0131]
 照明制御部132は、対象空間60に配置された照明装置(図示せず)の点灯および消灯、ならびに、点灯時における照度を、ユーザ指示に従って制御する。換気制御部133は、対象空間60に配置された換気装置(図示せず)の運転および停止を、ユーザ指示に従って制御する。なお、空調制御部131、照明制御部132、および、換気制御部133の各機能は、マイクロコンピュータによって実現される制御機能の一部分として実現することができる。
[0132]
 この結果、総合的なビルシステム制御の一環として、空調制御部131からの指示に従って、空調システム制御部10が冷凍サイクル装置を制御することも可能である。すなわち、実施の形態1(変形例含む)および実施の形態2で説明した冷媒回収運転についても、ビルシステム制御部130による空調制御の一環として実行することができる。図12の構成例では、空調システム制御部10(コンピュータ)、室外機制御部30および室内機制御部50、および、空調制御部131によって、冷凍サイクル装置の制御部101を構成することができる。
[0133]
 この場合には、ユーザインターフェイスのための、実施の形態1(変形例含む)および実施の形態2で説明した情報出力器105について、ビルシステム制御部130にも配置することが好ましい。
[0134]
 あるいは、ビルシステム制御部130は、冷媒漏洩検知部135をさらに含むことが可能である。冷媒漏洩検知部135は、冷媒漏洩検知器70からの出力信号を無線通信により、あるいは、信号線を経由して受信することができる。この場合には、冷媒漏洩検知部135によって、対象空間60における冷媒の漏洩が検知される。冷媒漏洩の検知が、冷媒漏洩検知部135から空調システム制御部10を経由して、室外機制御部30および室内機制御部50へ伝達されることにより、実施の形態1(変形例含む)および実施の形態2で説明した冷媒回収運転を実行することができる。
[0135]
 図13は、実施の形態3に従う空調システムの第2の構成例を説明するブロック図である。
[0136]
 図13を参照して、実施の形態3に従う空調システムの第1の構成例では、ユーザインターフェイスとして、図1での空調システム制御部10に代えて、対象空間60にリモートコントローラ(以下、「室内リモコン」とも称する)110が配置される。
[0137]
 室内リモコン110には、液晶パネル等の表示部115および図示しないスピーカを設けることができる。これらの表示部115およびスピーカによって、視覚的および聴覚的の少なくとも一方の態様によるメッセージをユーザに対して出力するための情報出力器105を、室内リモコン110に配置することができる。なお、室内リモコン110は、同一の対象空間60に複数個配置されてもよい。
[0138]
 図13の構成例では、空調システム制御部10に代えて、室内リモコン110の図示しないマイクロコンピュータ、室外機制御部30および室内機制御部50によって、冷凍サイクル装置の制御部101を構成することができる。また、冷媒漏洩検知器70からの出力信号は、室内リモコン110に入力することが可能である。あるいは、冷媒漏洩検知器70と、室内機制御部50(50a、50b)との間を信号線91によって電気的に接続して、冷媒漏洩検知器70の出力信号は、室内機制御部50から室内リモコン110および室外機制御部30へ伝送されてもよい。
[0139]
 または、冷媒漏洩検知器70と、室外機制御部30との間を信号線92によって電気的に接続して、冷媒漏洩検知器70の出力信号は、室外機制御部30から室内機制御部50(50a,50b)および室内リモコン110へ伝送されてもよい。
[0140]
 なお、図1、図12および図13の構成を通じて、冷媒漏洩検知器70は、1つの対象空間60に対して複数個配置されてもよい。この場合には、複数個の冷媒漏洩検知器70の少なくとも1つが冷媒の漏洩を検知したときに、冷媒回収運転を開始することができる。また、実施の形態1(変形例含む)および実施の形態2で説明した冷媒回収運転について、空調システム制御部10、室外機制御部30、室内機制御部50、および、室内リモコン110の間で機能を分担することにより、その制御主体(制御部101)は任意の態様で構成することが可能である。
[0141]
 また、図1、図12および図13の構成を通じて、室外機20および室内機40の配置台数についても任意であり、たとえば、室外機20を複数個設けることが可能である。また、室外機20に対応して配置される室内機40の台数についても、2個に限定されることはなく、単数または任意の複数とすることができる。同様に、対象空間60の数、および、対象空間60に配置される室内機40の台数についても、単数または任意の複数とすることができる。
[0142]
 今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて請求の範囲によって示され、請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。

符号の説明

[0143]
 10 空調システム制御部、15,35,45a,45b,105 情報出力器、20 室外機、21 ガス側冷媒管接続孔、22 液側冷媒管接続孔、30 室外機制御部、40a,40b 室内機、50a,50b 室内機制御部、60 対象空間、70 冷媒漏洩検知器、80,80x,80y 冷媒配管、91,92 信号線、100 空調システム、101 制御部、110 室内リモコン、115 表示部、130 ビルシステム制御部、131 空調制御部、132 照明制御部、133 換気制御部、135 冷媒漏洩検知部、201 圧縮機、201a 吐出側(圧縮機)、201b 吸入側(圧縮機)、202 四方弁、203 室外熱交換器、204 高圧レシーバ、205 室外ファン、206 室外膨張弁、207a,207b 室内熱交換器、208a,208b 室内ファン、209a,209b 室内膨張弁、210,212 圧力センサ、211 開閉弁、213,214,215a,215b 温度センサ、218 アキュムレータ、220~225,231,232 管、240 バイパス機構、241 バイパス管、242 膨張弁、243 内部熱交換器、E,F,G,H ポート(四方弁)、P1a,P1b,P2a,P2b ポート(室内熱交換器)、P3,P4 ポート(室外熱交換器)、Ph 高圧検出値、Pl 低圧検出値、Ps,SCs,ts,vs 基準値、SC 過冷却度、Tot,Tra,Trb 検出温度、Tot,Tra,Trb 大気温度、Tq 冷媒温度、fr(t),fscr(t),fvr(t) 基準変化特性、ts 基準時間。

請求の範囲

[請求項1]
 室外機と少なくとも1台の室内機とを備えた冷凍サイクル装置であって、
 圧縮機と、
 前記室外機に設けられた室外熱交換器と、
 前記室内機に設けられた室内熱交換器と、
 前記圧縮機、前記室外熱交換器および前記室内熱交換器を循環接続する冷媒配管と、
 前記圧縮機、前記室外熱交換器、前記室内熱交換器および前記冷媒配管を含む冷媒循環経路のうちの、前記圧縮機を経由せずに前記室外熱交換器および前記室内熱交換器を接続する経路内に設けられた第1の遮断機構と、
 前記冷媒配管内を流れる冷媒の漏洩を検知する漏洩検知器と、
 ユーザに対して情報を出力するための情報出力器とを備え、
 前記漏洩検知器によって前記冷媒の漏洩が検知されると、予め定められた状態量に基づく終了条件が成立するまでの間冷媒回収運転が実行され、
 前記冷媒回収運転では、前記圧縮機から吐出された前記冷媒が前記室外熱交換器を通過した後に前記室内熱交換器を通過する通流方向で前記冷媒循環経路が形成されている状態において、前記第1の遮断機構が前記冷媒の通流を遮断するとともに前記圧縮機が運転され、
 前記冷媒回収運転中において、前記冷媒回収運転の異常が検知されると、前記情報出力器は、前記異常をユーザに報知するためのガイダンス情報を出力する、冷凍サイクル装置。
[請求項2]
 前記冷媒回収集運転が開始されてから、前記冷媒回収運転が正常に行われている場合において前記冷媒回収運転が終了するまでの時間である第1の基準時間、または、前記第1の基準時間よりも長い時間である第2の基準時間が経過しても前記冷媒回収運転が終了しない場合、前記情報出力器は、前記ガイダンス情報を出力する、請求項1記載の冷凍サイクル装置。
[請求項3]
 前記室内機および前記室外機の温度状態に応じて、低温時ほど前記第1の基準時間または前記第2の基準時間は短く設定される、請求項2記載の冷凍サイクル装置。
[請求項4]
 前記圧縮機の吸入側に配置された圧力検出器をさらに備え、
 前記予め定められた状態量は、前記圧力検出器による圧力検出値であり、
 前記終了条件は、前記圧力検出値が予め定められた基準値まで低下すると成立する、請求項1~3のいずれか1項に記載の冷凍サイクル装置。
[請求項5]
 前記漏洩検知器は、前記冷媒の大気中における冷媒濃度を検出し、
 前記予め定められた状態量は、前記冷媒濃度の検出値であり、
 前記終了条件は、前記冷媒濃度が予め定められた基準値まで低下すると成立する、請求項1~3のいずれか1項に記載の冷凍サイクル装置。
[請求項6]
 前記圧縮機の吐出側に配置された圧力検出器をさらに備え、
 前記冷媒循環経路において前記室外熱交換器および前記第1の遮断機構の間に配置された、液状態の前記冷媒を蓄積するための蓄積機構と、
 前記冷媒循環経路において前記蓄積機構および前記第1の遮断機構の間に配置された温度検出器とをさらに備え、
 前記予め定められた状態量は、前記圧力検出器による圧力検出値および前記温度検出器による温度検出値を用いて算出された過冷却度であり、
 前記終了条件は、前記過冷却度が予め定められた基準値まで上昇すると成立する、請求項1~3のいずれか1項に記載の冷凍サイクル装置。
[請求項7]
 前記冷媒回収運転が正常に行われている場合において前記冷媒回収運転の開始から第3の基準時間が経過したときの前記状態量を基準状態量とし、
 前記第3の基準時間は、前記冷媒回収運転が終了するまでの期間において定められ、
 前記第3の基準時間が経過したときにおける前記状態量が前記基準状態量よりもより高い場合、前記情報出力器は、前記ガイダンス情報を出力する、請求項1~5のいずれか1項に記載の冷凍サイクル装置。
[請求項8]
 前記冷媒回収運転が正常に行われている場合において前記冷媒回収運転の開始から第3の基準時間が経過したときの前記状態量を基準状態量とし、
 前記第3の基準時間は、前記冷媒回収運転が終了するまでの期間において定められ、
 前記第3の基準時間が経過したときにおける前記状態量が前記基準状態量よりもより低い場合、前記情報出力器は、前記ガイダンス情報を出力する、請求項1~3および6のいずれか1項に記載の冷凍サイクル装置。
[請求項9]
 前記冷媒回収運転が正常に行われている場合における前記予め定められた状態量の単位時間当たりの変化量を基準変化量とし、
 前記状態量の単位時間当たりの変化量が前記基準変化量よりも小さい場合、前記情報出力器は、前記ガイダンス情報を出力する、請求項1~6のいずれか1項に記載の冷凍サイクル装置。
[請求項10]
 第1から第4のポートを有する四方弁をさらに備え、
 前記四方弁は、前記第1および第4のポートを連通し、かつ、前記第2および第3のポートを連通する第1の状態と、前記第1および第2のポートを連通し、かつ、前記第3および第4のポートを連通する第2の状態との一方に制御され、
 前記四方弁の前記第1のポートは、前記圧縮機の吸入側と接続され、
 前記四方弁の前記第2のポートは、前記室外熱交換器へ至る経路と接続され、
 前記四方弁の前記第3のポートは、前記圧縮機の吐出側と接続され、
 前記四方弁の前記第4のポートは、前記室内熱交換器へ至る経路と接続され、
 前記四方弁は、前記冷媒回収運転では前記第1の状態に制御される、請求項1記載の冷凍サイクル装置。
[請求項11]
 前記冷媒循環経路において前記第4のポートおよび前記室内熱交換器の間に配置された第2の遮断機構をさらに備え、
 前記第2の遮断機構は、前記圧縮機の停止により前記冷媒回収運転が終了すると、遮断状態に制御される、請求項10記載の冷凍サイクル装置。
[請求項12]
 前記第1のポートと前記圧縮機の吸入側との間に配置されたアキュムレータをさらに備え、
 前記四方弁は、前記圧縮機の停止により前記冷媒回収運転が終了すると、前記第2の状態に制御される、請求項10記載の冷凍サイクル装置。

図面

[ 図 1]

[ 図 2]

[ 図 3]

[ 図 4]

[ 図 5]

[ 図 6]

[ 図 7]

[ 図 8]

[ 図 9]

[ 図 10]

[ 図 11]

[ 図 12]

[ 図 13]