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1. (WO2019008934) バイオマスガス化装置
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明 細 書

発明の名称 バイオマスガス化装置

技術分野

0001  

背景技術

0002   0003  

先行技術文献

特許文献

0004  

発明の概要

発明が解決しようとする課題

0005   0006  

課題を解決するための手段

0007   0008   0009   0010   0011   0012   0013   0014   0015   0016   0017   0018   0019   0020   0021   0022   0023   0024   0025   0026   0027   0028   0029   0030   0031  

発明の効果

0032  

図面の簡単な説明

0033  

発明を実施するための形態

0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041   0042   0043   0044   0045   0046   0047   0048   0049   0050   0051   0052   0053   0054   0055   0056   0057   0058   0059   0060   0061   0062   0063   0064   0065   0066   0067   0068   0069   0070   0071   0072   0073   0074   0075   0076   0077   0078   0079   0080   0081  

符号の説明

0082  

請求の範囲

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10   11   12   13  

図面

1   2   3   4   5   6   7   8  

明 細 書

発明の名称 : バイオマスガス化装置

技術分野

[0001]
 本発明は、バイオマスガス化装置に関し、詳細には、バイオマス原料をガス化して発電等に用いられるガスを生成するバイオマスガス化装置の構造に関する。

背景技術

[0002]
 草木などのバイオマス原料の入手が容易な地域において、バイオマス原料をガス化して小規模な発電を行なう発電システムが提案されている。このような発電システムで使用するガスを生成するバイオマスガス化装置として、例えば、特許文献1に示すような装置が知られている。
[0003]
 特許文献1の装置では、ガス化空間内の温度を800℃以上に保ち、そのガス化空間内に導入されたバイオマス原料の微粉に水蒸気を供給して、その水蒸気の気流中にバイオマス原料の微粉を浮遊させて、バイオマス原料をガス化させている。この方法は、酸素がない状態でガス化および水蒸気改質反応が進行するため、酸素を消費する内燃式の熱分解反応炉に比べ、得られるガスの熱量が約2倍であり、優れたガス化性能を有している。

先行技術文献

特許文献

[0004]
特許文献1 : 特許第4227771号公報

発明の概要

発明が解決しようとする課題

[0005]
 しかしながら、上記特許文献1の装置では、バイオマスをガス化させる空間に、逆U字状の配管部があるため、この部分にガスと共に飛散したバイオマス原料の残渣等が堆積し、配管が閉塞するという問題点があった。
[0006]
 本発明はこのような点に鑑みてなされたものであり、バイオマス原料をガス化させる空間において、バイオマス原料の残渣が堆積せず、配管が閉塞し難いバイオマスガス化装置を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

[0007]
 本発明によれば、
 バイオマスガス化装置であって
 内部を加熱可能な炉本体と、
 内筒と外筒とを有し、前記炉本体内で上下方向に延びるように配置された二重管と、
 前記二重管の下方に配置され、前記内筒の内側空間と、前記内筒と前記外筒との間の空間とを連通する連通部と、
 前記連通部に接続され、前記連通部からバイオマス原料の残渣を外部に排出する残渣排出管と、を備え、
 前記内筒の内側空間と、前記内筒と外筒の間の空間との一方が、
バイオマス原料をガス化する空間とされ、
 前記内筒の内側空間と、前記内筒と外筒の間の空間との他方が、
前記ガス化後のガスが流通する空間とされている、
 ことを特徴とするバイオマスガス化装置が提供される。
[0008]
 このような構成によれば、バイオマス原料をガス化する空間、およびガス化後のガスが流通する空間の両者が上下方向に延びる構成となるので、これら空間で、バイオマス残渣等が堆積し配管が閉塞されることが抑制される。
[0009]
 本発明の他の好ましい態様によれば、
 前記二重管の上部に、バイオマス原料を供給するバイオマス原料供給管と、水蒸気を供給する水蒸気供給管が接続されている。
[0010]
 このような構成によれば、二重管の上部にバイオマス原料供給管と水蒸気供給管が接続されているため、供給されたバイオマス原料は、特別な動力を必要とすることなく、重力によりガス化する空間内を移動(落下)する。
 また、バイオマス原料は、ガス化する空間に導入されると同時に水蒸気と接触するため、バイオマス原料が水蒸気と接している時間が長くなり、バイオマス原料を効率良くガス化することができる。
[0011]
 本発明の他の好ましい態様によれば、
 前記内筒の上部に、バイオマス原料供給管と前記水蒸気供給管が接続され、
 前記内筒の内側空間が、バイオマス原料をガス化する空間とされている。
[0012]
 本発明の他の好ましい態様によれば、
 前記水蒸気供給管の先端に、前記内筒の内側空間で略周方向に水蒸気を噴出する水蒸気噴出ノズルが設けられている。
[0013]
 このような構成によれば、水蒸気噴出ノズルによって、内筒の内側空間で周方向に流れる水蒸気の旋回流が生成される。そして、二重管の内筒内の空間に導入されたバイオマス原料は、この水蒸気の旋回流に乗って、ガス化する空間内を旋回しながら落下していく。この結果、バイオマス原料を効率良くガス化することができる。
[0014]
 本発明の他の好ましい態様によれば、
 前記水蒸気噴出ノズルが、周方向に所定の角度間隔をおいて、複数、設けられている。
[0015]
 このような構成によれば、内筒の内側空間で、効率良く、水蒸気の旋回流を生成することができる。
[0016]
 本発明の他の好ましい態様によれば、
 前記内筒の内側空間の上部に、円錐状の上面を有する旋回流生成部材が設けられ、
 前記水蒸気噴出ノズルが、前記旋回流生成部材の上面に沿って、略周方向下方に向けて水蒸気を噴出する。
[0017]
 このような構成によれば、
 二重管の内筒内の空間に導入されたバイオマス原料は、旋回流生成部材の円錐状の上面上で、一時的に保持され、水蒸気噴出ノズルから噴出された水蒸気によって吹き飛ばされ、ガス化する空間を旋回しながら落下していく。この結果、バイオマス原料が水蒸気と接している時間が長くなり、バイオマス原料を効率良くガス化することができる。
[0018]
 本発明の他の好ましい態様によれば、
 前記外筒の下端が、前記内筒の下端より下方まで延び、前記内筒の下端より下方で前記外筒に包囲された部分が、前記連通部を構成している。
[0019]
 このような構成によれば、
 外筒と内筒のみで連通部を構成できるので、装置がシンプルとなり、メンテナンスも容易に行うことができる。
[0020]
 本発明の他の好ましい態様によれば、
 前記内筒の内側空間の下部に、上部から落下してきたバイオマス原料を受ける受け面が設けられている。
[0021]
 このような構成によれば、
 上部から落下したバイオマス原料が、一旦、受け面上に載置されるため、バイオマス原料が水蒸気と接している時間がより長くなり、バイオマス原料の未反応な部分をさらに少なくすることができる。
[0022]
 本発明の他の好ましい態様によれば、
 前記受け面に、酸化剤を供給する酸化剤供給口が設けられている。
[0023]
 このような構成によれば、落下してきたバイオマス原料を受ける受け面に、酸化剤供給口が設けられているため、受け面上に載置されたバイオマス原料を受け面上で酸化させ、受け面上に載置されているバイオマス原料の未反応な部分をさらに少なくすることができる。
[0024]
 本発明の他の好ましい態様によれば、
 前記受け面が、前記内筒の内側空間の下部に配置され前記内筒の中心軸線に沿って回転可能に構成された柱状体の頂面に形成されている。
[0025]
 このような構成によれば、
 受け面が柱状体の頂面に形成されることにより、柱状体と内筒との間をバイオマス原料が通過する時間が延び、バイオマス原料の未反応部分をさらに少なくすることができる。
[0026]
 本発明の他の好ましい態様によれば、
 前記柱状体が、円錐台形状を有している。
[0027]
 このような構成によれば、
 柱状体が円錐台形状をしていることにより、柱状体と内筒との間で、バイオマス原料の詰まりを抑制することができる。
[0028]
 本発明の他の好ましい態様によれば、
 前記柱状体の外周面に、径方向外方に延びる掻落とし部材を備えている。
[0029]
 このような構成によれば、柱状体の径方向外方に堆積したバイオマス原料を掻き落とすことによりバイオマス原料の残渣を円滑に排出できる。
[0030]
 本発明の他の好ましい態様によれば、
 前記外筒の下端を閉鎖する蓋部材と、
 該蓋部材に形成され前記残渣排出管に連通する開口と、
 前記蓋部材上に回転可能に配置され、前記蓋部材上に堆積した残渣を前記開口に落とし込むスクレーパと、を備えている。
[0031]
 このような構成によれば、装置底部に堆積したバイオマス原料の残渣を確実に排出することが可能となる。

発明の効果

[0032]
 本発明によれば、バイオマス原料をガス化させる空間において、バイオマス残渣等のダストが堆積せず、配管が閉塞し難いバイオマスガス化装置が提供される。

図面の簡単な説明

[0033]
[図1] 本発明の第1実施形態のバイオマスガス化装置の構成を模式的に示す縦断面図である。
[図2] 本発明の第2実施形態のバイオマスガス化装置の構成を模式的に示す縦断面図である
[図3] 本発明の第3実施形態のバイオマスガス化装置の構成を模式的に示す縦断面図である。
[図4] 第3実施形態のバイオマスガス化装置に設けられた旋回流生成部材の平面図である。
[図5] 本発明の第4実施形態のバイオマスガス化装置の二重管の下部の構造を模式的に示す縦断面図である。
[図6] 第4実施形態のバイオマスガス化装置で用いられる掻落とし部材を示す図面である。
[図7] 第4実施形態のバイオマスガス化装置で用いられる掻落とし部材の変形例を示す図面である。
[図8] 第4実施形態のバイオマスガス化装置で用いられる掻落とし部材の他の変形例を示す図面である。

発明を実施するための形態

[0034]
 以下、図面に沿って、本発明の第1実施形態のバイオマスガス化装置10を説明する。図1は、本発明の第1実施形態のバイオマスガス化装置10の構成を模式的に示す縦断面図である。
[0035]
 バイオマスガス化装置10は、上下方向に延びる内部空間12を有する中空の炉本体14を備えている。炉本体14の下部には、内部空間12に高温ガスを導入する高温ガス導入口16が設けられている。また、炉本体14の上部には、高温ガス導入口16から内部空間12に高温ガスを導入された高温ガスを炉本体14から排出する高温ガス排出口18が設けられている。さらに、炉本体14の壁は、断熱材20で覆われている。
[0036]
 このような構成により、バイオマスガス化装置10では、高温ガス導入口16から内部空間12に高温ガスが導入され、内部空間12が、高温、例えば850℃以上の温度まで加熱可能とされている。
[0037]
 バイオマスガス化装置10の内部空間12には、上下方向に延びるように配置された二重管22が設けられている。二重管22は、内筒24と外筒26とによって構成され、内部に、内筒24の内側の内側空間28と、内筒24と外筒26との間の環状空間30とが形成されている。二重管22を構成する内筒24と外筒26は、耐熱性、耐腐食性を有する様々な材質で構成することができるが、耐熱性や耐腐食性の面でステンレス鋼で構成されていることが特に好ましい。内筒24の内側の内側空間28と、内筒24と外筒26との間の環状空間30とは、上端が閉鎖されている。
[0038]
 内筒24の閉鎖された上端部には、内筒24の内側空間28内にバイオマス原料を供給するバイオマス原料供給管32と、内筒24の内側空間28内に水蒸気を供給する水蒸気供給管34が接続されている。バイオマス原料供給管32の上流側には、バイオマス原料を定量的に供給するためのバイオマス供給フィーダ36が接続されている。
[0039]
 また、二重管22の外筒26の上端部には、生成ガス排出管38が連結され、内筒24と外筒26との間の環状空間30の上部を、バイオマスガス化装置10の外部の空間と連通するように構成されている。
[0040]
 生成ガス排出管38には図示しない吸引ファンが設けられ、内筒24と外筒26との間の環状空間30を上端側から吸引し、二重管22の内部を負圧にしている。この吸引ファンによって、本実施形態のバイオマスガス化装置10では、作動中、内筒24の内側空間28の上端から、内筒24の内側空間28及び環状空間30の下端を通り、環状空間30の上端に向かう気流が生成される。
[0041]
 二重管22の下方には、内筒24の内側空間28と、内筒24と外筒26との間の環状空間30とを連通する連通部40が設けられている。本実施形態のバイオマスガス化装置10では、図1に示されているように、外筒26の下端が内筒24の下端より下方まで延び、内筒24の下端より下方で外筒26に包囲された部分が連通部40を構成している。
[0042]
 連通部40の下端部には、バイオマス原料の反応後の残渣を外部に排出するための残渣排出管42の上端が接続されている。残渣排出管42の下端は、水封タンク44に接続されている。
[0043]
 このような構成では、内筒24の内側空間28が、バイオマス原料をガス化する空間となり、内筒24と外筒26との間の環状空間30がガス化後のガスが流通する空間となる。
[0044]
 次に、第1実施形態のバイオマスガス化装置10の動作について説明する。
 バイオマスガス化装置10では、まず、雰囲気温度850℃以上の高温ガスを高温ガス導入口16から、炉本体14の内部空間12に導入し(矢印A)、内部空間12の中央部に配置された二重管22を加熱する。余剰の高温ガスは、高温ガス排出口18を通して排出される(矢印B)。
[0045]
 二重管が、十分に、例えば、850℃程度まで加熱された後に、ガス化原料となるバイオマス原料を、バイオマス供給フィーダ36からバイオマス原料供給管32を通して内筒24の内側空間28の上部に定量的に投入する(矢印C)。バイオマス原料としては、ガスを発生する顆粒または粉末状の有機物であればその種類を問わないが、例えば、木質、食品残渣、農業残渣等が特に好ましい。
[0046]
 バイオマス原料の投入と同時に、水蒸気を、水蒸気供給管34を通して、二重管22の内筒24の内側空間28の上部に導入する(矢印D)。
[0047]
 内筒24の内側空間28内に投入されたバイオマス原料は、水蒸気供給管34を通して導入された水蒸気ととともに、内筒24の内側空間28内を落下していく(矢印E)。二重管22が、850℃以上に加熱された内部空間12に配置されているので、内筒24の内側空間28も850℃程度まで加熱されている。この結果、内筒24の内側空間28内を、水蒸気ととともに落下するバイオマス原料は、ガス化反応によりガスを生成する。生成されたガスは、水蒸気によるガス改質反応で改質される。
[0048]
 内筒24の内側空間28の下端に達したバイオマス原料は、連通部40を通過し(矢印F)、残渣として残渣排出管42を通して、水封タンク44に排出される(矢印G)。
 一方、バイオマス原料から発生したガスは、内筒24の内側空間28の下端から、連通部40に導入されて径方向外方に流れ(矢印H)、内筒24と外筒26との間の環状空間30の下端に流入する。さらに、内筒24と外筒26との間の環状空間30内を上昇し(矢印I)、環状空間30の上端に接続された生成ガス排出管38を通して排出され(矢印J)、発電用等に使用される。
[0049]
 次に、図2に沿って、本発明の第2実施形態のバイオマスガス化装置10’について説明する。図2は、本発明の第2実施形態のバイオマスガス化装置10’の構成を模式的に示す、図1と同様の縦断面図である。
[0050]
 本発明の第2実施形態のバイオマスガス化装置10’は、第1実施態様のバイオマスガス化装置10と同様の基本構成を備えている。第2実施形態のバイオマスガス化装置10’と第1実施態様のバイオマスガス化装置10との相違点は、バイオマス原料供給管と、水蒸気供給管と、生成ガス排出管の接続箇所である。
[0051]
 第1実施形態のバイオマスガス化装置10では、バイオマス原料供給管32と水蒸気供給管34が、内筒24の内側空間28の上部に連通するように内筒24に連結され、生成ガス排出管38が、内筒24と外筒26との間の環状空間30の上部に連通するように外筒26に連結されていた。これに対し、第2実施形態のバイオマスガス化装置10’では、バイオマス原料供給管32’と水蒸気供給管34’が、内筒24と外筒26との間の環状空間30の上部に連通するように外筒26に連結され、生成ガス排出管38’が、内筒24の内側空間28の上部に連通するように内筒24に連結されている。
[0052]
 このような構成によって、第2実施形態のバイオマスガス化装置10’では、内筒24と外筒26との間の環状空間30がバイオマス原料をガス化する空間となり、内筒24の内側空間28がガス化後のガスが流通する空間となる。
[0053]
 この結果、ガス化原料となるバイオマス原料は、バイオマス供給フィーダ36からバイオマス原料供給管32’を通して、内筒24と外筒26との間の環状空間30の上部から投入され、同様に、水蒸気も、内筒24と外筒26との間の環状空間30の上部から導入される。
[0054]
 内筒24と外筒26との間の環状空間30に投入されたバイオマス原料は、水蒸気供給管34’を通して導入された水蒸気ととともに、内筒24と外筒26との間の環状空間30内を落下していく(矢印E’)。二重管22が、850℃以上に加熱された内部空間12に配置されているので、内筒24と外筒26との間の環状空間30も加熱されている。この結果、内筒24と外筒26との間の環状空間30内を、水蒸気ととともに落下するバイオマス原料は、ガス化反応によりガスを生成する。生成されたガスは、水蒸気によるガス改質反応で改質される。
[0055]
 内筒24と外筒26との間の環状空間30の下端に達したバイオマス原料を、連通部40を通過し(矢印F’)、残渣として残渣排出管42を通して、水封タンク44に排出される(矢印G’)。
[0056]
 一方、バイオマス原料から発生したガスは、内筒24と外筒26との間の環状空間30の下端から連通部40に導入されて径方向内方に流れ(矢印H’)、内筒24の内側空間28の下端に流入する。さらに、内筒24の内側空間28内を上昇し(矢印I’)、内筒24の内側空間28の上端に接続された生成ガス排出管38’を通して排出される(矢印J’)。
[0057]
 次に、図3および図4に沿って、本発明の第3実施形態のバイオマスガス化装置50について説明する。
 図3は、本発明の第3実施形態のバイオマスガス化装置50の構成を模式的に示す図1および図2と同様の縦断面図である。図4は、第3実施形態のバイオマスガス化装置50に設けられた旋回流生成部材の平面図である。
[0058]
 第3実施形態のバイオマスガス化装置50は、第1実施形態のバイオマスガス化装置10と同様の基本構成を備えている。第3実施形態のバイオマスガス化装置50と第1実施態様のバイオマスガス化装置10との相違点は、内筒上部の構造である。以下、この相違点について説明する。
[0059]
 第3実施形態のバイオマスガス化装置50では、内筒24の内側空間28の上端部に、上方に向かって先細る円錐状の上面を有する円錐形状の旋回流生成部材52が取付けられている。旋回流生成部材52の底部の直径は、内筒24の内側空間28の内径より小さく設定され、旋回流生成部材52の底部の外縁と、内筒24の内側空間28の内周面との間には、環状の間隙が形成されている。
[0060]
 第3実施形態のバイオマスガス化装置50では、バイオマス原料供給管32は、バイオマス原料を、旋回流生成部材52の円錐状の上面の中心部に上方から投入するように配置されている。
[0061]
 第3実施形態のバイオマスガス化装置50では、水蒸気供給管34の先端に、4つの噴出ノズル54が接続されている。4本の噴出ノズル54は、図4に示されているように、90度の角度間隔で、旋回流生成部材52の円錐状の上面の上方の径方向外方位置に配置されている。
 各ノズル54は、矢印Kで示されるように、旋回流生成部材の円錐状の上面に沿って、略周方向に下方に向けて水蒸気を噴出するように配向されている。水蒸気の吹出し方向は、周方向すなわち接線方向より内方側(中心側)向きに配向されていることがより好ましい。
[0062]
 噴出ノズル54の本数は、第3実施形態のように4本であることがコストと効果の観点より好ましいが、特に制限はない。
[0063]
 次に、第3実施形態のバイオマスガス化装置50の動作について、第1実施態様のバイオマスガス化装置10の動作との相違点を中心に説明する。
 第3実施形態のバイオマスガス化装置50では、作動時には、噴出ノズル54によって、内筒24の内側空間28の上部に配置された旋回流生成部材52の円錐状の上面に沿って、周方向且つ下方向に向かう水蒸気の旋回流が生成される。
[0064]
 バイオマス原料供給管32を通して、旋回流生成部材52の円錐状の上面の中心部に投入されたバイオマス原料は、噴出ノズル54によって生成された水蒸気の旋回流にのって、内筒24の内側空間28を旋回しながら落下していく(矢印L)。この結果、内筒24の内側空間28内におけるバイオマス原料のガス化反応時間と、水蒸気によるガス改質反応時間を長くとることができ、無駄のないガス生成が可能となる。
 バイオマス原料等が内筒24の内側空間28の下端まで達した後の動作等は、第1実施態様のバイオマスガス化装置10と同様である。
[0065]
 次に、図5および図6に沿って、本発明の第4実施形態のバイオマスガス化装置60について説明する。
 図5は、本発明の第4実施形態のバイオマスガス化装置60の二重管の下部構成を模式的に示す縦断面図である。図6は、第4実施形態のバイオマスガス化装置60で用いられる掻落とし部材を示す図面である。図7および図8は、第4実施形態のバイオマスガス化装置60で用いられる掻落とし部材の変形例を示す図面である。
[0066]
 第4実施形態のバイオマスガス化装置60は、第1実施形態のバイオマスガス化装置10と同様の基本構成を備えている。第4実施形態のバイオマスガス化装置60と第1実施態様のバイオマスガス化装置10との相違点は、内筒下部の構造である。以下、この相違点について説明する。
[0067]
 第4実施形態のバイオマスガス化装置60では、内筒24の内側空間28の下端部の中央に、円錐台形状を有する中空の柱状体62が配置されている。円錐台形状の柱状体62の大径部(底部)の直径は、外筒26の内径より小さく設定され、この結果、円錐台形状の柱状体62の底部の外周縁と、外筒26の内周面との間には、幅数mm程度の環状の間隙が形成されている。
[0068]
 バイオマスガス化装置60では、二重管22の外筒26の底部が、底蓋64によって閉鎖され、柱状体62は、この底蓋64を貫通して延びる回転軸66の上端に、内筒に対し回転可能に取付けられている。回転軸66は、チェーン68を介してモータ70によって回転駆動させられる。
[0069]
 回転軸66は、回転軸66を軸線方向に貫通する酸化剤通路72を備え、酸化剤通路72は、回転軸66の下端に設けられ大気や酸素等の酸化剤を導入する酸化剤導入口73に連通している。酸化剤通路72は、柱状体62の内部空間を介し、柱状体62の頂面74および側面75に設けられた酸化剤供給口76に連通している。
[0070]
 底蓋64上には、回転軸66に連結され回転可能なスクレーパ77が配置されている。さらに、底蓋64には、バイオマス原料の残渣を排出する残渣排出管42に連通する開口80が形成されている。
[0071]
 柱状体62の外周面には、径方向外方に延びる複数枚の板状の掻落とし部材78が、所定の角度間隔で取付けられている。掻落とし部材78は、径方向先端が、内筒24の内周面に沿って延びるような矩形形状を有し、柱状体62の外周面で90°の角度間隔をおいた4か所に取り付けられている。
[0072]
 次に、第4実施形態のバイオマスガス化装置60の動作について、第1実施態様のバイオマスガス化装置10の動作との相違点を中心に説明する。
[0073]
 第4実施形態のバイオマスガス化装置60では、内筒24の内側空間28の下端部に円錐台の柱状体62の頂面74が配置されているため、第1実施形態のバイオマスガス化装置10と同様に内側空間を落下してきたバイオマス原料は、円錐台の柱状体62の頂面74上に載置される、あるいは、円錐台の柱状体62の外周面に沿って滑り落ち、円錐台の柱状体62の底面と内筒24の内周面との隙間を通って下方に落下することになる。
[0074]
 しかしながら、円錐台の柱状体62の底面と内筒24の内周面との隙間は数mm程度であるため、徐々に円錐台の柱状体62の側面と内筒24の内周面の間にもバイオマスは堆積していき、円錐台の柱状体62の上部にバイオマス原料Zが堆積していく(図5)。
[0075]
 一方、バイオマスガス化装置60の作動中、酸化剤通路72を通して、柱状体62の頂面74および側面75に設けられた酸化剤供給口76から酸素あるいは外気等の酸化剤が吹き出されている。この酸化剤が、バイオマス原料から生成されたガスを酸化させ、熱を発生させる。この発熱により、円錐台の柱状体62の周りの堆積したバイオマス原料がさらに加熱され、堆積しているバイオマス原料の未反応部分におけるガス化反応が促進される。
[0076]
 さらに、バイオマスガス化装置60の作動中、円錐状の柱状体62は、モータ70によって回転軸66を中心に低速で回転させられる。この結果、柱状体62の外周面に取付けられている掻落とし部材78も、柱状体62と共に回転し、柱状体62と内筒な内周面との間に堆積したバイオマス原料の残渣等を、柱状体62の底面と内筒24の内周面との隙間を通して徐々に下方に掻き落す。
[0077]
 尚、掻落とし部材78の回転速度が比較的、低速であるため、掻落とし部材78の回転による、円錐台の柱状体62の側面と内筒24の内周面の間からのバイオマス原料Zの排出速度は低くなる。この結果、円錐台の柱状体62の側面と内筒24の内周面の間の空間には、内側空間を落下してきたバイオマス原料が、常時、堆積していることになる。
[0078]
 下方に掻き落されたバイオマス原料の残渣は、底蓋64上に堆積し、回転するスクレーパ77によって、バイオマス原料の残渣を排出する残渣排出管42に連通する開口80に送り込まれ、水封タンク44に排出される。
[0079]
 図7および図8は、円錐上の柱状体62の外周面に取付けられた掻落とし部材の変形例を示す図6と同様の図面である。図7に示されている、掻落とし部材78’は、雄ねじ状のスクリュー形状を有している。また、図8に示されている、掻落とし部材78”は、円錐上の柱状体62の外周面にランダムに取付けられた複数本のピン部材から構成されている。
[0080]
 本発明の前記実施形態に限定されることなく、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範囲内で種々の変更、変形が可能である。
[0081]
 例えば、本発明は、上記第3実施形態のバイオマスガス化装置50の内筒上部の構造と、第4実施形態のバイオマスガス化装置60の内筒下部の構造との両者を、第1実施態様のバイオマスガス化装置10に組み込んだ構成でもよい。

符号の説明

[0082]
10:バイオマスガス化装置
12:内部空間
14:炉本体
16:高温ガス導入口
18:高温ガス排出口
22:二重管
24:内筒
26:外筒
28:内側空間
30:環状空間
32:バイオマス原料供給管
34:水蒸気供給管
40:連通部
42:残渣排出管
52:旋回流生成部材
54:噴出ノズル
62:柱状体
64:底蓋
66:回転軸
70:モータ
72:酸化剤通路
73:酸化剤導入口
74:頂面
76:酸化剤供給口
77:スクレーパ
78:掻落とし部材

請求の範囲

[請求項1]
 バイオマスガス化装置であって、
 内部を加熱可能な炉本体と、
 内筒と外筒とを有し、前記炉本体内で上下方向に延びるように配置された二重管と、
 前記二重管の下方に配置され、前記内筒の内側空間と、前記内筒と前記外筒との間の空間とを連通する連通部と、
 前記連通部に接続され、前記連通部からバイオマス原料の残渣を外部に排出する残渣排出管と、を備え、
 前記内筒の内側空間と、前記内筒と外筒の間の空間との一方が、
バイオマス原料をガス化する空間とされ、
 前記内筒の内側空間と、前記内筒と外筒の間の空間との他方が、
前記ガス化後のガスが流通する空間とされている、
 ことを特徴とするバイオマスガス化装置。
[請求項2]
 前記二重管の上部に、バイオマス原料を供給するバイオマス原料供給管と、水蒸気を供給する水蒸気供給管が接続されている、
 請求項1に記載のバイオマスガス化装置。
[請求項3]
 前記内筒の上部に、バイオマス原料供給管と前記水蒸気供給管が接続され、
 前記内筒の内側空間が、バイオマス原料をガス化する空間とされている、
 請求項1に記載のバイオマスガス化装置。
[請求項4]
 前記水蒸気供給管の先端に、前記内筒の内側空間の略周方向に水蒸気を噴出する水蒸気噴出ノズルが設けられている、
 請求項3に記載のバイオマスガス化装置。
[請求項5]
 前記水蒸気噴出ノズルが、周方向に所定の角度間隔をおいて、複数、設けられている、
 請求項4に記載のバイオマスガス化装置。
[請求項6]
 前記内筒の内側空間の上部に、円錐状の上面を有する旋回流生成部材が設けられ、
 前記水蒸気噴出ノズルが、前記旋回流生成部材の上面に沿って、略周方向下方に向けて水蒸気を噴出する、
 請求項4または5に記載のバイオマスガス化装置。
[請求項7]
 前記外筒の下端が、前記内筒の下端より下方まで延び、前記内筒の下端より下方で前記外筒に包囲された部分が、前記連通部を構成している、
 請求項1ないし6のいずれか1項に記載のバイオマスガス化装置。
[請求項8]
 前記内筒の内側空間の下部に、上部から落下してきたバイオマス原料を受ける受け面が設けられている、
 請求項7に記載のバイオマスガス化装置。
[請求項9]
 前記受け面に、酸化剤を供給する酸化剤供給口が設けられている、
 請求項8に記載のバイオマスガス化装置。
[請求項10]
 前記受け面が、前記内筒の内側空間の下部に配置され前記内筒の中心軸線に沿って回転可能に構成された柱状体の頂面に形成されている、
 請求項8または9に記載のバイオマスガス化装置。
[請求項11]
 前記柱状体が、円錐台形状を有している、
 請求項10に記載のバイオマスガス化装置。
[請求項12]
 前記柱状体の外周面に、径方向外方に延びる掻落とし部材を備えている、
 請求項10または11に記載のバイオマスガス化装置。
[請求項13]
 前記外筒の下端を閉鎖する蓋部材と、
 前記蓋部材に形成され前記残渣排出管に連通する開口と、
 前記蓋部材上に回転可能に配置され、前記蓋部材上に堆積した残渣を前記開口に落とし込むスクレーパと、を備えている、
 請求項7ないし12のいずれか1項に記載のバイオマスガス化装置。

図面

[ 図 1]

[ 図 2]

[ 図 3]

[ 図 4]

[ 図 5]

[ 図 6]

[ 図 7]

[ 図 8]