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1. (WO2019008698) 運転制御装置、空気調和システム、運転制御方法および運転制御プログラム
Document

明 細 書

発明の名称 運転制御装置、空気調和システム、運転制御方法および運転制御プログラム

技術分野

0001  

背景技術

0002   0003   0004   0005   0006   0007   0008  

先行技術文献

特許文献

0009  

発明の概要

発明が解決しようとする課題

0010   0011   0012  

課題を解決するための手段

0013  

発明の効果

0014  

図面の簡単な説明

0015  

発明を実施するための形態

0016   0017   0018   0019   0020   0021   0022   0023   0024   0025   0026   0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041   0042   0043   0044   0045   0046   0047   0048   0049   0050   0051   0052   0053   0054   0055   0056   0057   0058   0059   0060   0061   0062   0063   0064   0065   0066   0067   0068   0069   0070   0071   0072   0073   0074   0075   0076   0077   0078   0079   0080   0081   0082   0083   0084   0085   0086   0087   0088   0089   0090   0091   0092   0093   0094   0095   0096   0097   0098   0099   0100   0101   0102   0103   0104   0105   0106   0107   0108   0109   0110   0111   0112   0113   0114   0115   0116   0117   0118   0119   0120   0121   0122   0123   0124   0125   0126   0127   0128   0129   0130   0131   0132   0133   0134   0135   0136   0137   0138   0139   0140   0141   0142   0143   0144   0145   0146   0147   0148   0149   0150   0151   0152   0153   0154   0155   0156   0157   0158   0159   0160   0161   0162   0163   0164   0165   0166   0167   0168   0169   0170   0171   0172  

符号の説明

0173  

請求の範囲

1   2   3   4   5   6   7   8   9  

図面

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10   11   12   13  

明 細 書

発明の名称 : 運転制御装置、空気調和システム、運転制御方法および運転制御プログラム

技術分野

[0001]
 本発明は、運転制御装置、空気調和システム、運転制御方法および運転制御プログラムに関するものである。

背景技術

[0002]
 オフィスおよび工場等では、デマンド契約に従い、最大需要電力が契約電力として扱われる。消費電力が最大需要電力を超えると、契約電力が上がる。そのため、消費電力が最大需要電力を超えないように電力制御が行われている。
[0003]
 オフィス等では、空気調和設備の消費電力の占める割合が大きい。よって、消費電力が最大需要電力を超えないようにするためには、空気調和設備の消費電力を抑えるよう空気調和設備を制御することが重要である。
[0004]
 空気調和設備は、次のような手順で制御される。
[0005]
 ある期間の気象予測および室内利用予定等から空気調和負荷が予測される。予測結果に基づいて最大需要電力および最大需要電力の発生する時間帯が算出される。その時間帯の消費電力を下げる空気調和制御計画が策定される。その制御計画に基づいて空気調和設備が制御される。
[0006]
 最大需要電力および時間帯の予測は、実際の施設利用および天候等の空気調和負荷状況によって外れることがある。予測が外れた場合には、制御計画を適宜修正して消費電力を計画値に近づける必要がある。
[0007]
 特許文献1に記載の技術では、建物モデルを用いて空気調和負荷が予測される。予測結果に基づいて空気調和設備の運転計画が立案される。運転計画に沿って空気調和設備が制御される。
[0008]
 特許文献2に記載の技術では、空気調和設備の運転中に予測された負荷と実際の負荷との間に誤差が生じた場合、最初から運転計画の策定がやり直される。

先行技術文献

特許文献

[0009]
特許文献1 : 特開2011-214794号公報
特許文献2 : 特開2006-266520号公報

発明の概要

発明が解決しようとする課題

[0010]
 特許文献1に記載の技術では、予測に対する空気調和負荷の変動に十分に対応できない。
[0011]
 特許文献2に記載の技術では、予測に対する空気調和負荷の変動が生じる度に、空気調和負荷の予測、および、空気調和設備の運転計画の再計算といった、時間のかかる処理が実行される。そのため、修正された運転計画を即座に適用できず、1日の電力消費量の計画値からの誤差が吸収できなくなる可能性がある。
[0012]
 本発明は、予測に対する空気調和負荷の変動が生じても即座に修正計画を適用できるようにすることを目的とする。

課題を解決するための手段

[0013]
 本発明の一態様に係る運転制御装置は、
 気象が変化するパターンとして複数の気象変化パターンを記憶し、前記複数の気象変化パターンのそれぞれに合わせて空気調和設備の運転を制御する計画として複数の制御計画を記憶するデータ記憶部と、
 前記データ記憶部に記憶された複数の制御計画のうち1つの制御計画に沿って前記空気調和設備の運転が制御されている時間帯の途中の時点で、前記時点までの気象観測結果を時系列で示す気象データに基づいて前記1つの制御計画に対応する気象変化パターンが実際の気象変化パターンから乖離しているかどうかを判定し、乖離していれば、前記気象データに応じて前記データ記憶部に記憶された複数の気象変化パターンのうち前記1つの制御計画に対応する気象変化パターンとは別の気象変化パターンを選択し、前記時間帯の残りは、前記複数の制御計画のうち前記別の気象変化パターンに対応する制御計画に沿って前記空気調和設備の運転を制御する計画選択部とを備える。

発明の効果

[0014]
 本発明では、予測に対する空気調和負荷の変動が生じた場合、あらかじめ策定された複数の制御計画の中から修正計画が選択される。よって、予測に対する空気調和負荷の変動が生じても即座に修正計画を適用できる。

図面の簡単な説明

[0015]
[図1] 実施の形態1に係る空気調和システムの構成を示すブロック図。
[図2] 実施の形態1に係る運転制御装置のハードウェア構成を示すブロック図。
[図3] 実施の形態1に係る運転制御装置の機能構成を示すブロック図。
[図4] 実施の形態1に係る運転制御装置の動作を示すフローチャート。
[図5] 実施の形態1に係る気象変化パターンおよび制御計画を示すグラフ。
[図6] 実施の形態1に係る運転制御装置の動作を示すフローチャート。
[図7] 実施の形態1に係る気象変化パターンおよび制御計画を示すグラフ。
[図8] 実施の形態1に係る運転制御装置の動作を示すフローチャート。
[図9] 実施の形態2に係る運転制御装置の機能構成を示すブロック図。
[図10] 実施の形態3に係る運転制御装置の機能構成を示すブロック図。
[図11] 実施の形態4に係る運転制御装置の機能構成を示すブロック図。
[図12] 実施の形態5に係る運転制御装置の機能構成を示すブロック図。
[図13] 実施の形態6に係る運転制御装置の機能構成を示すブロック図。

発明を実施するための形態

[0016]
 以下、本発明の実施の形態について、図を用いて説明する。各図中、同一または相当する部分には、同一符号を付している。実施の形態の説明において、同一または相当する部分については、説明を適宜省略または簡略化する。なお、本発明は、以下に説明する実施の形態に限定されるものではなく、必要に応じて種々の変更が可能である。例えば、以下に説明する実施の形態のうち、2つ以上の実施の形態が組み合わせられて実施されても構わない。あるいは、以下に説明する実施の形態のうち、1つの実施の形態または2つ以上の実施の形態の組み合わせが部分的に実施されても構わない。
[0017]
 実施の形態1.
 本実施の形態について、図1から図8を用いて説明する。
[0018]
 ***構成の説明***
 図1を参照して、本実施の形態に係る空気調和システム50の構成を説明する。
[0019]
 空気調和システム50は、任意の施設内に設置されている。施設内には、個別の空間を形成する1つ以上の部屋55がある。部屋55は、例えば、オフィスである。
[0020]
 空気調和システム50は、少なくとも1台の運転制御装置10と、1台以上のスケジューラ52と、1台以上の空気調和コントローラ53と、空気調和設備である複数台の空気調和機54とを備える。
[0021]
 運転制御装置10および空気調和コントローラ53は、LAN51に接続されている。「LAN」は、Local Area Networkの略語である。なお、運転制御装置10および空気調和コントローラ53は、本実施の形態ではLAN51を介して互いに通信するが、LAN51だけでなく、WANまたはインターネットといった他のネットワークを介して互いに通信してもよいし、LAN51等のネットワークを介さずに直接互いに通信してもよい。あるいは、空気調和コントローラ53が運転制御装置10に統合されていてもよい。「WAN」は、Wide Area Networkの略語である。
[0022]
 スケジューラ52および空気調和機54は、部屋55に設置されている。スケジューラ52は、部屋55の利用者のスケジュールが登録される端末である。空気調和機54は、空気調和コントローラ53の制御対象となる室内機である。図示していないが、室外機等、電力を消費する他の空気調和設備も、空気調和コントローラ53により制御される。
[0023]
 部屋55の数は、1つでもよいし、複数でもよい。空気調和コントローラ53の台数は、本実施の形態では1つの部屋55に対して1台ずつであるが、1つの部屋55に対して複数台でもよいし、複数の部屋55に対して1台でもよい。
[0024]
 1台の空気調和コントローラ53には、1台または複数台の空気調和機54が接続されている。空気調和機54の運転は、接続された空気調和コントローラ53を介して運転制御装置10により制御される。スケジューラ52には、1人以上の利用者により部屋55の利用スケジュールがあらかじめ登録されている。そのスケジュールに則って部屋55の在室人数が変化する。各利用者の個人情報であるパーソナルデータも、スケジューラ52に保持され、管理されている。パーソナルデータには、暑がりまたは寒がり等の温度に関する個人情報が含まれている。
[0025]
 図2および図3を参照して、本実施の形態に係る運転制御装置10の構成を説明する。
[0026]
 運転制御装置10は、コンピュータである。運転制御装置10は、プロセッサ31を備えるとともに、ROM32、メモリ33、補助記憶装置34、入出力コントローラ38およびネットワークコントローラ39といった他のハードウェアを備える。「ROM」は、Read Only Memoryの略語である。プロセッサ31は、内部バス40を介して他のハードウェアと接続され、これら他のハードウェアを制御する。
[0027]
 運転制御装置10は、機能要素として、パターン抽出部11と、熱負荷予測部12と、目標値入力部13と、計画策定部14と、計画選択部15と、データ記憶部20とを備える。パターン抽出部11、熱負荷予測部12、目標値入力部13、計画策定部14および計画選択部15の機能は、ソフトウェアにより実現される。データ記憶部20の機能は、本実施の形態では補助記憶装置34により実現されるが、メモリ33により実現されてもよい。
[0028]
 プロセッサ31は、運転制御プログラムを実行する装置である。運転制御プログラムは、パターン抽出部11、熱負荷予測部12、目標値入力部13、計画策定部14および計画選択部15の機能を実現するプログラムである。プロセッサ31は、例えば、CPUである。「CPU」は、Central Processing Unitの略語である。
[0029]
 メモリ33は、例えば、フラッシュメモリまたはRAMである。「RAM」は、Random Access Memoryの略語である。
[0030]
 補助記憶装置34は、例えば、フラッシュメモリまたはHDDである。「HDD」は、Hard Disk Driveの略語である。
[0031]
 マウス35およびキーボード36といった入力機器は、入出力コントローラ38に接続され、入出力コントローラ38によって制御される。入力機器は、運転制御プログラムへのデータの入力のためにユーザにより操作される機器である。マウス35およびキーボード36とともに、あるいは、マウス35およびキーボード36のほかに、タッチパネル等、他の種類の入力機器が用いられてもよい。
[0032]
 ディスプレイ37も、入出力コントローラ38に接続され、入出力コントローラ38によって制御される。ディスプレイ37は、運転制御プログラムから出力されるデータを画面に表示する機器である。ディスプレイ37は、例えば、LCDである。「LCD」は、Liquid Crystal Displayの略語である。
[0033]
 ネットワークコントローラ39は、運転制御プログラムに入力されるデータを受信するレシーバと、運転制御プログラムから出力されるデータを送信するトランスミッタとを含む。
[0034]
 運転制御プログラムは、補助記憶装置34に記憶されている。運転制御プログラムは、メモリ33にロードされ、プロセッサ31に読み込まれ、プロセッサ31によって実行される。補助記憶装置34には、運転制御プログラムだけでなく、OSも記憶されている。「OS」は、Operating Systemの略語である。プロセッサ31は、OSを実行しながら、運転制御プログラムを実行する。
[0035]
 運転制御プログラムおよびOSは、ROM32またはメモリ33に記憶されていてもよい。運転制御プログラムの一部または全部がOSに組み込まれていてもよい。
[0036]
 運転制御装置10は、プロセッサ31を代替する複数のプロセッサを備えていてもよい。これら複数のプロセッサは、運転制御プログラムの実行を分担する。それぞれのプロセッサは、例えば、CPUである。
[0037]
 運転制御プログラムにより利用、処理または出力されるデータ、情報、信号値および変数値は、メモリ33、補助記憶装置34、または、プロセッサ31内のレジスタまたはキャッシュメモリに記憶される。
[0038]
 運転制御プログラムは、パターン抽出部11、熱負荷予測部12、目標値入力部13、計画策定部14および計画選択部15の「部」を「処理」に読み替えた各処理をコンピュータに実行させるプログラムである。あるいは、運転制御プログラムは、パターン抽出部11、熱負荷予測部12、目標値入力部13、計画策定部14および計画選択部15の「部」を「手順」に読み替えた各手順をコンピュータに実行させるプログラムである。運転制御プログラムは、CD-ROMまたはUSBメモリ等のコンピュータ読取可能な媒体に記録されて提供されてもよいし、プログラムプロダクトとして提供されてもよい。「CD-ROM」は、Compact Disc Read Only Memoryの略語である。「USB」は、Universal Serial Busの略語である。
[0039]
 データ記憶部20は、建物情報記憶部21と、気象データ記憶部22と、第1パターン記憶部23と、計画記憶部24とを有する。
[0040]
 建物情報記憶部21は、部屋55のある建物の地理的情報と、建物の特性を示す情報と、建物内の設備に関する情報とを記憶している。建物の地理的情報には、例えば、建物の緯度、経度および向きといった立地を示す情報が含まれている。建物の特性を示す情報には、例えば、建物の階数、築年数、面積、外壁の素材、および、内壁の素材を示す情報が含まれている。建物の各部屋55の階数および向きといった位置を示す情報も含まれている。各部屋55の大きさ、形状、窓の数、気密性能、および、利用者の座席位置を示す情報も含まれている。建物内の設備に関する情報には、例えば、各部屋55の空気調和機54の数量、型番、性能、使用年数、設置場所、および、空気調和コントローラ53との接続関係を示す情報が含まれている。
[0041]
 気象データ記憶部22は、気象データを記憶している。気象データは、建物のある場所もしくは地域の気象に関連するデータである。気象データには、例えば、気温、湿度、日射量、風向風速変化、日照時間および降水量の過去の実績値、現在値および予報値が含まれている。気象データは、気象変化パターンの抽出に用いられる。
[0042]
 第1パターン記憶部23は、気象が変化するパターンとして複数の気象変化パターンを記憶する。
[0043]
 計画記憶部24は、第1パターン記憶部23に記憶された複数の気象変化パターンのそれぞれに合わせて空気調和機54の運転を制御する計画として複数の制御計画を記憶する。
[0044]
 ***動作の説明***
 図1から図3のほかに、図4から図8を参照して、本実施の形態に係る運転制御装置10の動作を説明する。運転制御装置10の動作は、本実施の形態に係る運転制御方法に相当する。
[0045]
 運転制御装置10は、空気調和機54の制御を開始する前に、多数の気象変化パターンを抽出し、空気調和機54の制御計画を策定する。
[0046]
 図4は、本実施の形態における、多数の気象変化パターンの抽出と空気調和機54の制御計画の策定との手順を示している。
[0047]
 ステップS101において、パターン抽出部11は、気象データ記憶部22に記憶された気象データを参照して、特定の期間に生じ得る多数の気象変化パターンを抽出する。パターン抽出部11は、抽出した気象変化パターンを第1パターン記憶部23に格納する。
[0048]
 ステップS102において、熱負荷予測部12は、建物情報記憶部21に記憶された各種情報を参照して、建物の熱負荷の予測値を、第1パターン記憶部23に記憶されたすべての気象変化パターンについて算出する。熱負荷の算出には、空気調和・衛生工学会規格SHASE-S112-2000等の既存の規格を用いることができる。あるいは、HASP、BESTまたはEnergyPlus等のソフトウェアを用いることもできる。
[0049]
 目標値入力部13は、マウス35およびキーボード36といった入力機器を介して、空気調和機54の消費電力と室内快適度との目標値の入力をあらかじめ管理者60から受け付けておく。消費電力の目標値は、特定の期間における総消費電力量の目標値、または、ピーク電力の目標値である。室内快適度の目標値は、特定の期間における室内快適度の目標値である。
[0050]
 ステップS103において、計画策定部14は、熱負荷予測部12の算出した、すべての気象変化パターンに対する熱負荷予測値について、指定された消費電力および室内快適度の目標値を満たすような空気調和機54の制御計画を策定する。計画策定部14は、気象変化パターンと、策定した制御計画との組を計画記憶部24に格納する。目標値を満たす制御計画の策定には、既存の数理計画法、多目的数理計画法または機械学習等、よく知られている種々の方法を用いることができる。既存の数理計画法としては、ニュートン法、逐次二次計画法または動的計画法等を用いることができる。多目的数理計画法としては、多目的遺伝的アルゴリズムまたは多目的粒子群最適化法等を用いることができる。室内快適度の計算には、PMV、SETまたはUTCI等の既存の温冷感指標を用いることができる。「PMV」は、Predicted Mean Voteの略語である。「SET」は、Standard New Effective Temperatureの略語である。「UTCI」は、Universal Thermal Climate Indexの略語である。
[0051]
 なお、どのような制御計画でも与えられた目標値を満たさない場合、計画策定部14は、ディスプレイ37を介して、管理者60に再度目標値を入力するように促してもよい。
[0052]
 図5は、本実施の形態における、パターン抽出部11が抽出した気象変化パターンと、計画策定部14が策定した制御計画とを示している。
[0053]
 パターン抽出部11は、気象データ記憶部22が記憶している過去の気象データから、特定の期間に生じ得る気象変化パターンP1~Pnを抽出する。熱負荷予測部12は、気象変化パターンP1~Pnのそれぞれについて熱負荷を予測する。計画策定部14は、気象変化パターンP1~Pnのそれぞれについて空気調和機54の制御計画C1~Cnを策定する。「特定の期間」は、任意の期間でよいが、本実施の形態では冬期の7時から22時に定められている。気象変化パターンとしては、外気温の変化パターンが算出される。空気調和機54の制御計画としては、設定温度の計画が算出される。
[0054]
 以上のように、本実施の形態において、運転制御装置10は、空気調和機54の制御を開始する前に、気象変化パターンP1~Pnを抽出する。運転制御装置10は、気象変化パターンP1~Pnをもとに制御計画C1~Cnを制御計画の候補として策定する。運転制御装置10は、制御計画C1~Cnを計画記憶部24に格納する。
[0055]
 その後、運転制御装置10は、計画記憶部24に格納した制御計画の候補の中から実際に空気調和機54の制御に用いる制御計画を選択して空気調和機54の運転制御を開始する。
[0056]
 図6は、本実施の形態における、空気調和機54の運転制御開始の手順を示している。この手順は、図5に示した時刻T1に実施される。時刻T1は、空気調和機54の運転制御が開始される時刻である。時刻T1は、本実施の形態では7時である。時刻T2は、空気調和機54の運転制御が終了する時刻である。時刻T2は、本実施の形態では22時である。
[0057]
 ステップS201において、計画選択部15は、気象データ記憶部22から、今後特定の期間に生じるであろう気象変化パターンの予報値を取得する。すなわち、計画選択部15は、気象データ記憶部22が記憶している予報の気象データから、時刻T1から時刻T2までの期間に生じる気象変化パターンを予測する。
[0058]
 ステップS202において、計画選択部15は、予測した気象変化パターンに最も近い気象変化パターンPxと、気象変化パターンPxに対応した制御計画Cxとの組を、計画記憶部24より選択する。具体的には、計画選択部15は、取得した気象変化パターンの時間ごとの予報値と、第1パターン記憶部23に記憶された気象変化パターンP1~Pnの時間ごとの外気温との差分の絶対値の総和を求める。計画選択部15は、その総和が最も小さい気象変化パターンPxと、気象変化パターンPxに対応した制御計画Cxとを選択する。
[0059]
 ステップS203において、計画選択部15は、選択した制御計画Cxに基づき、空気調和機54の運転を制御する。
[0060]
 以上のように、本実施の形態において、運転制御装置10は、空気調和機54の制御を開始する際に、気象変化パターンP1~Pnの中から、気象変化パターンPxを選択する。運転制御装置10は、制御計画C1~Cnの中から、気象変化パターンPxに対応する制御計画Cxを選択する。運転制御装置10は、制御計画Cxに沿って空気調和機54の運転を制御する。
[0061]
 その後、運転制御装置10は、計画記憶部24に格納した制御計画の候補を使って、空気調和機54の制御計画を適宜修正する。
[0062]
 図7は、本実施の形態における、計画選択部15が選択した気象変化パターンと、計画選択部15が選択した制御計画とを示している。
[0063]
 図8は、本実施の形態における、空気調和機54の制御計画修正の手順を示している。この手順は、図7に示した時刻Tmに実施される。時刻Tmは、制御計画の修正要否が判定される時刻である。時刻Tmは、時刻T1と時刻T2との間の時刻であればよいが、本実施の形態では12時に定められている。
[0064]
 ステップS301において、計画選択部15は、気象データ記憶部22から、空気調和機54の制御を開始した時刻T1から現在までの気象変化パターンPmの実測値を取得する。すなわち、計画選択部15は、気象データ記憶部22が記憶している直近の気象データから、時刻T1から時刻Tmまでの期間に生じた気象変化パターンPmを抽出する。計画選択部15は、抽出した気象変化パターンPmがステップS202で選択した気象変化パターンPxから乖離しているかどうかを判定する。具体的には、計画選択部15は、取得した気象変化パターンPmの時間ごとの実測値と、第1パターン記憶部23に記憶された気象変化パターンPxの時間ごとの外気温との差分の絶対値の総和を求める。計画選択部15は、その総和が閾値を超えていれば、気象変化パターンPmが気象変化パターンPxから乖離していると判定する。なお、計画選択部15は、取得した気象変化パターンPmの実測値と、ステップS201で取得した気象変化パターンの予報値とを比較することで、実測値が予報値から乖離しているかどうかを判定してもよい。
[0065]
 気象変化パターンPmが気象変化パターンPxから乖離していない場合、計画選択部15は、引き続き、ステップS202で選択した制御計画Cxに基づき、空気調和機54の運転を制御する。気象変化パターンPmが気象変化パターンPxから乖離している場合、計画選択部15は、空気調和機54の制御計画を修正する必要があると判定し、ステップS302の処理を実行する。
[0066]
 ステップS302において、計画選択部15は、抽出した気象変化パターンPmに最も近い気象変化パターンPyと、気象変化パターンPyに対応した制御計画Cyとの組を、計画記憶部24より選択する。具体的には、計画選択部15は、取得した気象変化パターンPmの時間ごとの実測値と、第1パターン記憶部23に記憶された気象変化パターンP1~Pnの、時刻T1から時刻Tmにおける時間ごとの外気温との差分の絶対値の総和を求める。計画選択部15は、その総和が最も小さい気象変化パターンPyと、気象変化パターンPyに対応した制御計画Cxとを選択する。
[0067]
 ステップS303において、計画選択部15は、制御計画Cxに沿って行っていた空気調和機54の運転制御を取りやめる。計画選択部15は、新たに選択した制御計画Cyに基づき、空気調和機54の運転を制御することで、空気調和機54の制御計画を修正する。
[0068]
 この結果、空気調和機54の運転制御中に、気象状況による、予測に対する空気調和負荷の変動が生じた場合でも、あらかじめ策定された多数の制御計画の中から、空気調和負荷の変動に応じて制御計画を選択し直すことができる。すなわち、気象状況に合わせて制御計画を修正することができる。制御計画の修正の際には、気象変化パターンの予測、熱負荷の予測、および、制御計画の再計算が不要である。よって、計算コストを抑えることができる。また、制御計画の修正に時間がかからないので、誤差が大きくなる前に制御計画を修正することができる。よって、目標として与えられた消費電力および室内快適度の計画値に近い値を維持しながら、空気調和機54を制御し続けることができる。
[0069]
 以上説明したように、本実施の形態において、計画選択部15は、データ記憶部20に記憶された複数の制御計画C1~Cnのうち1つの制御計画Cxに沿って空気調和機54の運転が制御されている時間帯Tの途中の時点Tmで、時点Tmまでの気象観測結果を時系列で示す気象データに基づいて制御計画Cxに対応する気象変化パターンPxが実際の気象変化パターンPmから乖離しているかどうかを判定する。乖離していれば、計画選択部15は、気象データに応じてデータ記憶部20に記憶された複数の気象変化パターンP1~Pnのうち制御計画Cxに対応する気象変化パターンPxとは別の気象変化パターンPyを選択する。計画選択部15は、時間帯Tの残りは、複数の制御計画C1~Cnのうち気象変化パターンPyに対応する制御計画Cyに沿って空気調和機54の運転を制御する。時間帯Tは、時点T1から時点T2までの期間である。
[0070]
 本実施の形態では、消費電力および室内快適度の目標値が管理者60から直接入力されるが、目標値の候補値を用意しておき、候補値の中から所望の値が管理者60により選択されてもよい。
[0071]
 本実施の形態では、空気調和機54の消費電力と、空気調和機54が設置された空間の快適性との両方が考慮されるが、いずれか一方のみが考慮されてもよい。すなわち、消費電力および室内快適度のいずれか一方については、目標値の入力が省略されてもよい。
[0072]
 室内快適度に代えて、他の種類の室内外環境値が用いられてもよい。
[0073]
 本実施の形態では、空気調和機54の制御計画の修正要否が1つの時点Tmでのみ判定されるが、制御計画の修正要否は複数の時点で判定されてもよい。本実施の形態では、前述したように、制御計画の修正の際の計算コストを抑えることができる。また、制御計画の修正に時間がかからない。よって、制御計画の修正要否の判定頻度を増やすことが望ましい。
[0074]
 ***実施の形態の効果の説明***
 本実施の形態では、予測に対する空気調和負荷の変動が生じた場合、あらかじめ策定された複数の制御計画の中から修正計画が選択される。よって、予測に対する空気調和負荷の変動が生じても即座に修正計画を適用できる。
[0075]
 本実施の形態では、空気調和機54の制御中に、予測に対する空気調和負荷の変動が生じた場合でも、消費電力および室内快適度が特定の期間の目標範囲内になるように空気調和機54の制御計画が即座に修正される。よって、消費電力および室内快適度を計画値に近い状態を維持したまま、空気調和機54を制御し続けられる。
[0076]
 ***他の構成***
 本実施の形態では、パターン抽出部11、熱負荷予測部12、目標値入力部13、計画策定部14および計画選択部15の機能がソフトウェアにより実現されるが、変形例として、パターン抽出部11、熱負荷予測部12、目標値入力部13、計画策定部14および計画選択部15の機能がソフトウェアとハードウェアとの組み合わせにより実現されてもよい。すなわち、パターン抽出部11、熱負荷予測部12、目標値入力部13、計画策定部14および計画選択部15の機能の一部が専用のハードウェアにより実現され、残りがソフトウェアにより実現されてもよい。
[0077]
 専用のハードウェアは、例えば、単一回路、複合回路、プログラム化したプロセッサ、並列プログラム化したプロセッサ、ロジックIC、GA、FPGAまたはASICである。「IC」は、Integrated Circuitの略語である。「GA」は、Gate Arrayの略語である。「FPGA」は、Field-Programmable Gate Arrayの略語である。「ASIC」は、Application Specific Integrated Circuitの略語である。
[0078]
 プロセッサ31および専用のハードウェアは、いずれも処理回路である。すなわち、パターン抽出部11、熱負荷予測部12、目標値入力部13、計画策定部14および計画選択部15の機能がソフトウェアにより実現されるか、ソフトウェアとハードウェアとの組み合わせにより実現されるかに関わらず、パターン抽出部11、熱負荷予測部12、目標値入力部13、計画策定部14および計画選択部15の機能は、処理回路により実現される。
[0079]
 実施の形態2.
 本実施の形態について、主に実施の形態1との差異を、図9を用いて説明する。
[0080]
 ***構成の説明***
 図9を参照して、本実施の形態に係る運転制御装置10の構成を説明する。
[0081]
 運転制御装置10は、機能要素として、パターン抽出部11と、熱負荷予測部12と、目標値入力部13と、計画策定部14と、計画選択部15と、データ記憶部20とのほかに、実績値取得部16を備える。パターン抽出部11、熱負荷予測部12、目標値入力部13、計画策定部14、計画選択部15および実績値取得部16の機能は、ソフトウェアにより実現される。
[0082]
 実施の形態1では、空気調和機54の制御計画が修正される際に、実測された気象変化パターンPmと最も近い気象変化パターンPyが選択され、気象変化パターンPyに対応した制御計画Cyが新たな制御計画として選択される。しかし、制御計画が修正される時刻Tmまでに気象が激しく変化していた場合等は、すでに電力を使い過ぎていたり、ほとんど使っていなかったりして、新たな制御計画を選択しても目標としていた消費電力を達成することが難しいことがある。そこで、本実施の形態では、空気調和機54の制御計画が修正される際に、計画修正前の消費電力の実績値が参照されて、計画修正後に特定の期間の消費電力が計画値に最も近くなるような制御計画が選択される。
[0083]
 ***動作の説明***
 図9を参照して、本実施の形態に係る運転制御装置10の動作を説明する。運転制御装置10の動作は、本実施の形態に係る運転制御方法に相当する。
[0084]
 気象変化パターンの抽出と空気調和機54の制御計画の策定との手順については、図4に示した実施の形態1のものと同じであるため、説明を省略する。
[0085]
 空気調和機54の運転制御開始の手順についても、図6に示した実施の形態1のものと同じであるため、説明を省略する。
[0086]
 本実施の形態における、空気調和機54の制御計画修正の手順について、図8に示した実施の形態1のものとの差異を説明する。
[0087]
 ステップS301の処理については、実施の形態1のものと同じであるため、説明を省略する。
[0088]
 実績値取得部16は、空気調和機54の制御計画の修正要否が判定される時刻Tmに、空気調和機54の運転制御が開始された時刻T1から時刻Tmまでの消費電力の実績値を取得する。
[0089]
 ステップS302において、計画選択部15は、実績値取得部16により取得された消費電力の実績値を参照して、計画記憶部24に記憶された制御計画C1~Cnのうち、特定の期間を通して消費電力および室内快適度の目標値を達成できるような制御計画Cyを選択する。具体的には、計画選択部15は、時刻T1から空気調和機54の運転制御が終了する時刻T2までの総消費電力量の目標値から、実績値取得部16により取得された消費電力の実績値を減算する。減算結果は、時刻Tmから時刻T2までに使用可能な電力量に相当する。計画選択部15は、制御計画C1~Cnのそれぞれについて、時刻Tmから時刻T2までの消費電力の予測値を算出する。計画選択部15は、制御計画C1~Cnのそれぞれについて、算出した予測値が、時刻Tmから時刻T2までに使用可能な電力量を超えているかどうかを判定する。計画選択部15は、予測値が使用可能な電力量以下の制御計画に対応する気象変化パターンの中から、ステップS301で抽出した気象変化パターンPmに最も近い気象変化パターンPyを選択する。そして、計画選択部15は、気象変化パターンPyに対応した制御計画Cyを選択する。
[0090]
 ステップS303の処理については、実施の形態1のものと同じであるため、説明を省略する。
[0091]
 以上説明したように、本実施の形態において、計画策定部14は、実施の形態1と同じように、時間帯Tにおける空気調和機54の消費電力の目標値に合わせて複数の制御計画C1~Cnを策定する。計画策定部14は、複数の制御計画C1~Cnをデータ記憶部20に格納する。計画選択部15は、実施の形態1と異なり、気象変化パターンPyを選択する際には、複数の制御計画C1~Cnのうち時間帯Tの残りにおける空気調和機54の消費電力の予測値が目標値と時点Tmまでの空気調和機54の消費電力の実績値との差を超える制御計画を特定する。計画選択部15は、特定した制御計画に対応する気象変化パターンを選択肢から除外する。
[0092]
 ***実施の形態の効果の説明***
 本実施の形態によれば、空気調和機54の制御計画を修正しても、消費電力が制御計画の修正前に計画していた目標の範囲に収まるように空気調和機54を制御することができる。
[0093]
 ***他の構成***
 本実施の形態では、実施の形態1と同じように、パターン抽出部11、熱負荷予測部12、目標値入力部13、計画策定部14、計画選択部15および実績値取得部16の機能がソフトウェアにより実現されるが、実施の形態1の変形例と同じように、パターン抽出部11、熱負荷予測部12、目標値入力部13、計画策定部14、計画選択部15および実績値取得部16の機能がソフトウェアとハードウェアとの組み合わせにより実現されてもよい。
[0094]
 実施の形態3.
 本実施の形態について、主に実施の形態1との差異を、図10を用いて説明する。
[0095]
 ***構成の説明***
 図10を参照して、本実施の形態に係る運転制御装置10の構成を説明する。
[0096]
 運転制御装置10は、機能要素として、パターン抽出部11と、熱負荷予測部12と、目標値入力部13と、計画策定部14と、計画選択部15と、データ記憶部20とのほかに、実績値取得部16と、推定値取得部17とを備える。パターン抽出部11、熱負荷予測部12、目標値入力部13、計画策定部14、計画選択部15、実績値取得部16および推定値取得部17の機能は、ソフトウェアにより実現される。
[0097]
 ***動作の説明***
 図10を参照して、本実施の形態に係る運転制御装置10の動作を説明する。運転制御装置10の動作は、本実施の形態に係る運転制御方法に相当する。
[0098]
 気象変化パターンの抽出と空気調和機54の制御計画の策定との手順については、図4に示した実施の形態1のものと同じであるため、説明を省略する。
[0099]
 本実施の形態における、空気調和機54の運転制御開始の手順について、図6に示した実施の形態1のものとの差異を説明する。
[0100]
 ステップS201の処理については、実施の形態1のものと同じであるため、説明を省略する。
[0101]
 推定値取得部17は、空気調和機54の運転制御が開始される時刻T1に、特定の期間における、空気調和機54が設置された建物内の別の設備による節電、発電および蓄電の少なくともいずれかにより生じる余力電力の推定値を取得する。「別の設備」は、照明設備、昇降機、給排水設備、熱源設備、熱搬送設備および換気設備といった電力を消費する電力消費設備56と、太陽光発電設備および風力発電設備といった発電設備57と、蓄電池、燃料電池および電気自動車といった蓄電設備58とのうち、一部または全部である。「節電」により生じる余力電力とは、電力消費設備56の運転停止もしくは省エネルギー運転によって電力消費設備56の消費電力が削減されることで空気調和機54が使用できるようになる電力のことである。「発電」により生じる余力電力とは、発電設備57で発生した電力が発電設備57から供給されることで空気調和機54が使用できるようになる電力のことである。「蓄電」により生じる余力電力とは、蓄電設備58に蓄積された電力が蓄電設備58から供給されることで空気調和機54が使用できるようになる電力のことである。
[0102]
 ステップS202において、計画選択部15は、推定値取得部17により取得された余力電力の推定値を参照して、計画記憶部24に記憶された制御計画C1~Cnのうち、特定の期間において消費電力および室内快適度の目標値を達成できるような制御計画Cyを選択する。具体的には、計画選択部15は、時刻T1から空気調和機54の運転制御が終了する時刻T2までの総消費電力量の目標値に、推定値取得部17により取得された余力電力の推定値を加算する。加算結果は、時刻T1から時刻T2までに使用可能な電力量に相当する。計画選択部15は、制御計画C1~Cnのそれぞれについて、時刻T1から時刻T2までの消費電力の予測値を算出する。計画選択部15は、制御計画C1~Cnのそれぞれについて、算出した予測値が、時刻T1から時刻T2までに使用可能な電力量を超えているかどうかを判定する。計画選択部15は、予測値が使用可能な電力量以下の制御計画に対応する気象変化パターンの中から、ステップS201で予測した気象変化パターンに最も近い気象変化パターンPxを選択する。そして、計画選択部15は、気象変化パターンPxに対応した制御計画Cxを選択する。
[0103]
 ステップS203の処理については、実施の形態1のものと同じであるため、説明を省略する。
[0104]
 本実施の形態における、空気調和機54の制御計画修正の手順について、図8に示した実施の形態1のものとの差異を説明する。
[0105]
 ステップS301の処理については、実施の形態1のものと同じであるため、説明を省略する。
[0106]
 実績値取得部16は、空気調和機54の制御計画の修正要否が判定される時刻Tmに、時刻T1から時刻Tmまでの空気調和機54の消費電力の実績値と、時刻T1から時刻Tmまでの別の設備の消費電力、発電電力および蓄電電力の実績値とを取得する。
[0107]
 推定値取得部17は、時刻Tmに、時刻Tmから時刻T2までの別の設備による節電、発電および蓄電の少なくともいずれかにより生じる余力電力の推定値を取得する。
[0108]
 ステップS302において、計画選択部15は、実績値取得部16により取得された消費電力、発電電力および蓄電電力の実績値と、推定値取得部17により取得された余力電力の推定値とを参照して、計画記憶部24に記憶された制御計画C1~Cnのうち、特定の期間を通して消費電力および室内快適度の目標値を達成できるような制御計画Cyを選択する。具体的には、計画選択部15は、実績値取得部16により取得された別の設備の消費電力、発電電力および蓄電電力の実績値から、時刻T1から時刻Tmまでの余力電力の実績値を算出する。計画選択部15は、算出した余力電力の実績値と、時刻T1から時刻T2までの総消費電力量の目標値と、推定値取得部17により取得された余力電力の推定値との合計から、実績値取得部16により取得された空気調和機54の消費電力の実績値を減算する。減算結果は、時刻Tmから時刻T2までに使用可能な電力量に相当する。計画選択部15は、制御計画C1~Cnのそれぞれについて、時刻Tmから時刻T2までの消費電力の予測値を算出する。計画選択部15は、制御計画C1~Cnのそれぞれについて、算出した予測値が、時刻Tmから時刻T2までに使用可能な電力量を超えているかどうかを判定する。計画選択部15は、予測値が使用可能な電力量以下の制御計画に対応する気象変化パターンの中から、ステップS301で抽出した気象変化パターンPmに最も近い気象変化パターンPyを選択する。そして、計画選択部15は、気象変化パターンPyに対応した制御計画Cyを選択する。
[0109]
 ステップS303の処理については、実施の形態1のものと同じであるため、説明を省略する。
[0110]
 以上説明したように、本実施の形態において、計画選択部15は、実施の形態1と異なり、気象変化パターンPyを選択する際には、複数の制御計画C1~Cnのうち時間帯Tの残りにおける空気調和機54の消費電力の予測値が時間帯Tの残りにおける空気調和機54以外の電力消費設備56の運転停止もしくは省エネルギー運転、発電設備57からの電力供給、および、蓄電設備58からの電力供給の少なくともいずれかにより生じる余力電力の推定値を超える制御計画を特定する。計画選択部15は、特定した制御計画に対応する気象変化パターンを選択肢から除外する。
[0111]
 ***実施の形態の効果の説明***
 本実施の形態によれば、空気調和機54が設置された建物内の別の設備による節電、発電および蓄電の少なくともいずれかにより生じる余力電力を考慮しながら、特定の期間でどれだけ空気調和機54が電力を消費してよいかを判断することができる。そして、判断結果に基づき、消費電力の目標値を達成するように空気調和機54の制御計画を選択したり、修正したりすることができる。
[0112]
 ***他の構成***
 本実施の形態では、実施の形態1と同じように、パターン抽出部11、熱負荷予測部12、目標値入力部13、計画策定部14、計画選択部15、実績値取得部16および推定値取得部17の機能がソフトウェアにより実現されるが、実施の形態1の変形例と同じように、パターン抽出部11、熱負荷予測部12、目標値入力部13、計画策定部14、計画選択部15、実績値取得部16および推定値取得部17の機能がソフトウェアとハードウェアとの組み合わせにより実現されてもよい。
[0113]
 実施の形態4.
 本実施の形態について、主に実施の形態1との差異を、図11を用いて説明する。
[0114]
 ***構成の説明***
 図11を参照して、本実施の形態に係る運転制御装置10の構成を説明する。
[0115]
 運転制御装置10は、機能要素として、パターン抽出部11と、熱負荷予測部12と、目標値入力部13と、計画策定部14と、計画選択部15と、データ記憶部20とのほかに、計画抽出部18を備える。パターン抽出部11、熱負荷予測部12、目標値入力部13、計画策定部14、計画選択部15および計画抽出部18の機能は、ソフトウェアにより実現される。
[0116]
 計画抽出部18は、計画選択部15と計画記憶部24との間に設けられている。
[0117]
 ***動作の説明***
 図11を参照して、本実施の形態に係る運転制御装置10の動作を説明する。運転制御装置10の動作は、本実施の形態に係る運転制御方法に相当する。
[0118]
 気象変化パターンの抽出と空気調和機54の制御計画の策定との手順については、図4に示した実施の形態1のものと同じであるため、説明を省略する。
[0119]
 本実施の形態における、空気調和機54の運転制御開始の手順について、図6に示した実施の形態1のものとの差異を説明する。
[0120]
 ステップS201の処理については、実施の形態1のものと同じであるため、説明を省略する。
[0121]
 計画抽出部18は、空気調和機54の運転制御が開始される時刻T1に、時刻T1までの気象変化パターンの実績値を気象データ記憶部22から取得する。計画抽出部18は、計画記憶部24に記憶された制御計画C1~Cnのうち、時刻T1までの気象変化パターンの実績値とはかけ離れた気象変化パターンに基づいて策定された制御計画を除いた、残りの制御計画を抽出する。計画抽出部18は、抽出した制御計画のみを計画選択部15に渡す。
[0122]
 ステップS202において、計画選択部15は、計画抽出部18が抽出した制御計画に対応する気象変化パターンの中から、ステップS201で予測した気象変化パターンに最も近い気象変化パターンPxを選択する。そして、計画選択部15は、気象変化パターンPxに対応した制御計画Cxを選択する。
[0123]
 ステップS203の処理については、実施の形態1のものと同じであるため、説明を省略する。
[0124]
 本実施の形態における、空気調和機54の制御計画修正の手順について、図8に示した実施の形態1のものとの差異を説明する。
[0125]
 ステップS301の処理については、実施の形態1のものと同じであるため、説明を省略する。
[0126]
 計画抽出部18は、空気調和機54の制御計画の修正要否が判定される時刻Tmに、時刻Tmまでの気象変化パターンPmの実績値を気象データ記憶部22から取得する。計画抽出部18は、計画記憶部24に記憶された制御計画C1~Cnのうち、時刻Tmまでの気象変化パターンPmの実績値とはかけ離れた気象変化パターンに基づいて策定された制御計画を除いた、残りの制御計画を抽出する。計画抽出部18は、抽出した制御計画のみを計画選択部15に渡す。
[0127]
 ステップS302において、計画選択部15は、計画抽出部18が抽出した制御計画に対応する気象変化パターンの中から、ステップS301で抽出した気象変化パターンPmに最も近い気象変化パターンPyを選択する。そして、計画選択部15は、気象変化パターンPyに対応した制御計画Cyを選択する。
[0128]
 ステップS303の処理については、実施の形態1のものと同じであるため、説明を省略する。
[0129]
 以上説明したように、本実施の形態において、計画抽出部18は、時間帯Tより前の気象観測結果に基づいて複数の気象変化パターンP1~Pnのうち実際の気象変化パターンから乖離している気象変化パターンを抽出する。計画選択部15は、実施の形態1と異なり、データ記憶部20に記憶された複数の気象変化パターンP1~Pnのうち計画抽出部18により抽出された気象変化パターン以外の1つの気象変化パターンPxを選択する。計画選択部15は、実施の形態1と同じように、時間帯Tには、複数の制御計画C1~Cnのうち気象変化パターンPxに対応する制御計画Cxに沿って空気調和機54の運転を制御する。
[0130]
 ***実施の形態の効果の説明***
 本実施の形態によれば、計画選択部15が空気調和機54の制御計画を選択する際の選択肢を少なくすることができる。よって、より迅速に空気調和機54の制御計画を選択することができる。
[0131]
 ***他の構成***
 本実施の形態では、実施の形態1と同じように、パターン抽出部11、熱負荷予測部12、目標値入力部13、計画策定部14、計画選択部15および計画抽出部18の機能がソフトウェアにより実現されるが、実施の形態1の変形例と同じように、パターン抽出部11、熱負荷予測部12、目標値入力部13、計画策定部14、計画選択部15および計画抽出部18の機能がソフトウェアとハードウェアとの組み合わせにより実現されてもよい。
[0132]
 実施の形態5.
 本実施の形態について、主に実施の形態1との差異を、図12を用いて説明する。
[0133]
 ***構成の説明***
 図12を参照して、本実施の形態に係る運転制御装置10の構成を説明する。
[0134]
 運転制御装置10は、機能要素として、パターン抽出部11と、熱負荷予測部12と、目標値入力部13と、計画策定部14と、計画選択部15と、データ記憶部20とのほかに、計画修正部19を備える。パターン抽出部11、熱負荷予測部12、目標値入力部13、計画策定部14、計画選択部15および計画修正部19の機能は、ソフトウェアにより実現される。
[0135]
 計画修正部19は、計画選択部15と並ぶように設けられている。
[0136]
 実施の形態1では、空気調和機54の制御計画が修正される際に、その時点までの気象変化パターンPmの実績値に類似した気象変化パターンPyに基づいて策定された制御計画Cyが新たな制御計画として選択される。しかし、その時点までの気象変化パターンPmの実績値に類似した気象変化パターンPyが存在しない場合、空気調和機54の制御計画を修正しても目標となる消費電力および室内快適度が達成できない。そこで、本実施の形態では、空気調和機54の制御計画が修正される際に、その時点までの気象変化パターンPmの実績値から、特定の期間の気象変化パターンが新たに算出される。そして、新たに算出された気象変化パターンに基づいて、すでに策定された空気調和機54の制御計画が修正される。
[0137]
 ***動作の説明***
 図12を参照して、本実施の形態に係る運転制御装置10の動作を説明する。運転制御装置10の動作は、本実施の形態に係る運転制御方法に相当する。
[0138]
 気象変化パターンの抽出と空気調和機54の制御計画の策定との手順については、図4に示した実施の形態1のものと同じであるため、説明を省略する。
[0139]
 空気調和機54の運転制御開始の手順についても、図6に示した実施の形態1のものと同じであるため、説明を省略する。
[0140]
 本実施の形態における、空気調和機54の制御計画修正の手順について、図8に示した実施の形態1のものとの差異を説明する。
[0141]
 ステップS301の処理については、実施の形態1のものと同じであるため、説明を省略する。
[0142]
 計画修正部19は、空気調和機54の制御計画の修正要否が判定される時刻Tmに、時刻Tmまでの気象変化パターンPmの実績値を気象データ記憶部22から取得する。計画記憶部24に記憶された制御計画C1~Cnの中に、時刻Tmまでの気象変化パターンの実績値と類似した気象変化パターンに基づいて策定された制御計画がない場合、計画修正部19は、すでに策定されている制御計画のいずれかを修正する。具体的には、計画修正部19は、気象変化パターンPmの実績値に基づいて、時刻Tmから時刻T2までの気象変動を予測する。計画修正部19は、気象変化パターンPmの実績値と気象変動の予測値とに応じて、特定の期間の気象変化パターンを新たに算出する。計画修正部19は、計画記憶部24に記憶された制御計画C1~Cnのうち任意の1つを選択する。計画修正部19は、選択した制御計画における消費電力および室内快適度が、新たに算出した気象変化パターンによってどのように変わるかを推定する。計画修正部19は、推定結果に基づき、目標となる消費電力および室内快適度が達成できるように、選択した制御計画の一部を変更する。例えば、計画修正部19は、一部の期間における空気調和機54の設定温度を変更する。
[0143]
 ステップS303の処理については、実施の形態1のものと同じであるため、説明を省略する。
[0144]
 以上説明したように、本実施の形態において、計画修正部19は、データ記憶部20に記憶された複数の気象変化パターンがいずれも実際の気象変化パターンから乖離している場合、気象データに基づいて時間帯Tの残りにおける気象変動を予測する。計画修正部19は、予測結果に応じて新たな気象変化パターンを算出する。計画修正部19は、算出した気象変化パターンに合わせて複数の制御計画C1~Cnのうち任意の制御計画を修正する。計画選択部15は、時間帯Tの残りは、計画修正部19により修正された制御計画に沿って空気調和機54の運転を制御する。
[0145]
 なお、計画修正部19は、既存の制御計画の一部を変更することで制御計画を修正する代わりに、ステップS102と同じように新たに算出した気象変化パターンから熱負荷を予測し、ステップS103と同じように目標とする消費電力および室内快適度を達成するような制御計画を策定し直してもよい。
[0146]
 ***実施の形態の効果の説明***
 本実施の形態では、空気調和機54の制御計画が修正される際に、制御計画を選択し直すという手法だけでなく、制御計画自体を修正するという手法も採ることができる。よって、あらかじめ用意しておいた気象変化パターンのいずれとも類似しない気象変化パターンが生じた場合に柔軟に対応することができる。
[0147]
 ***他の構成***
 本実施の形態では、実施の形態1と同じように、パターン抽出部11、熱負荷予測部12、目標値入力部13、計画策定部14、計画選択部15および計画修正部19の機能がソフトウェアにより実現されるが、実施の形態1の変形例と同じように、パターン抽出部11、熱負荷予測部12、目標値入力部13、計画策定部14、計画選択部15および計画修正部19の機能がソフトウェアとハードウェアとの組み合わせにより実現されてもよい。
[0148]
 実施の形態6.
 本実施の形態について、主に実施の形態1との差異を、図13を用いて説明する。
[0149]
 ***構成の説明***
 図13を参照して、本実施の形態に係る運転制御装置10の構成を説明する。
[0150]
 実施の形態1では、気象状況による、予測に対する空気調和負荷の変動が生じた場合に、空気調和機54の制御計画が修正される。しかし、空気調和負荷の変動は、気象状況だけでなく、換気の温度および施設利用状況等の他の要因にも依存する。そこで、本実施の形態では、多数の気象変化パターンだけではなく、熱負荷に影響を与える照明利用、在人率、機器利用および換気量等の要因による多数の熱負荷変動パターンも抽出される。それぞれの熱負荷変動パターンに対応する制御計画を策定しておくことで、気象状況以外の要因による変動が生じても、その変動に対応して制御計画を修正できるようになる。
[0151]
 データ記憶部20は、建物情報記憶部21と、気象データ記憶部22と、第1パターン記憶部23と、計画記憶部24とのほかに、第2パターン記憶部25と、第3パターン記憶部26と、第4パターン記憶部27と、第5パターン記憶部28と、第6パターン記憶部29とを有する。
[0152]
 第2パターン記憶部25、第3パターン記憶部26、第4パターン記憶部27および第5パターン記憶部28は、空気調和機54の熱負荷を変化させる要因になる、気象とは別の対象が変化するパターンとして複数の対象変化パターンを記憶する。
[0153]
 具体的には、第2パターン記憶部25は、複数の対象変化パターンとして照明利用パターンを記憶する。照明利用パターンは、各部屋55に設置された照明設備の利用状況が変化するパターンである。照明利用パターンは、スケジューラ52、あるいは、図示していない入退室コントローラまたはカードリーダから得られる。
[0154]
 第3パターン記憶部26は、複数の対象変化パターンとして在人率パターンを記憶する。在人率パターンは、各部屋55に少なくとも1人の人間がいる確率が変化するパターンである。在人率パターンは、スケジューラ52、あるいは、図示していない入退室コントローラまたはカードリーダから得られる。
[0155]
 第4パターン記憶部27は、複数の対象変化パターンとして機器利用パターンを記憶する。機器利用パターンは、建物内の各種機器の利用状況が変化するパターンである。機器利用パターンは、建物内の各種機器から得られる。
[0156]
 第5パターン記憶部28は、複数の対象変化パターンとして換気量パターンを記憶する。換気量パターンは、各部屋55の換気量が変化するパターンである。換気量パターンは、空気調和コントローラ53から得られる。
[0157]
 第6パターン記憶部29は、第2パターン記憶部25、第3パターン記憶部26、第4パターン記憶部27および第5パターン記憶部28のそれぞれに記憶された複数の対象変化パターンに応じて予測された複数の熱負荷変動パターンを記憶する。
[0158]
 計画記憶部24は、複数の気象変化パターンのそれぞれと複数の対象変化パターンのそれぞれとの組み合わせに合わせて空気調和機54の運転を制御する計画として複数の制御計画を記憶する。本実施の形態では、これらの複数の制御計画は、実際には第6パターン記憶部29に記憶された複数の熱負荷変動パターンに合わせて個別に策定されるが、複数の気象変化パターンのそれぞれと複数の対象変化パターンのそれぞれとの組み合わせに合わせて個別に策定されてもよい。すなわち、1つの熱負荷変動パターンにつき1つの制御計画が策定される代わりに、気象変化パターンと対象変化パターンとの1つの組み合わせにつき1つの制御計画が策定されてもよい。
[0159]
 ***動作の説明***
 図13を参照して、本実施の形態に係る運転制御装置10の動作を説明する。運転制御装置10の動作は、本実施の形態に係る運転制御方法に相当する。
[0160]
 本実施の形態における、気象変化パターンの抽出と空気調和機54の制御計画の策定との手順について、図4に示した実施の形態1のものとの差異を説明する。
[0161]
 ステップS101の処理については、実施の形態1のものと同じであるため、説明を省略する。
[0162]
 ステップS102において、熱負荷予測部12は、第1パターン記憶部23、第2パターン記憶部25、第3パターン記憶部26、第4パターン記憶部27および第5パターン記憶部28に記憶された特定の期間内の各種パターンの組み合わせから、多数の熱負荷変動パターンを予測する。熱負荷予測部12は、予測した熱負荷変動パターンを第6パターン記憶部29に格納する。
[0163]
 ステップS103において、計画策定部14は、第6パターン記憶部29に記憶されたすべての熱負荷変動パターンについて、指定された消費電力および室内快適度の目標値を満たすような空気調和機54の制御計画を策定する。計画策定部14は、熱負荷変動パターンと、策定した制御計画との組を計画記憶部24に格納する。
[0164]
 本実施の形態における、空気調和機54の運転制御開始の手順について、図6に示した実施の形態1のものとの差異を説明する。
[0165]
 計画選択部15は、空気調和機54の運転制御が開始される時刻T1に、特定の期間の照明利用、在人率、機器利用および換気量の計画から予測された適切な熱負荷変動パターンと、その熱負荷変動パターンに対応した制御計画Cxを計画記憶部24から選択する。計画選択部15は、選択した制御計画Cxに基づき、空気調和機54の運転を制御する。
[0166]
 本実施の形態における、空気調和機54の制御計画修正の手順について、図8に示した実施の形態1のものとの差異を説明する。
[0167]
 計画選択部15は、空気調和機54の制御計画の修正要否が判定される時刻Tmに、時刻Tmまでの熱負荷変動パターンに似通った熱負荷変動パターンと、その熱負荷変動パターンに対応した制御計画Cyを計画記憶部24から適宜選択する。計画選択部15は、選択した制御計画Cyに基づき、空気調和機54の運転を制御する。
[0168]
 以上に説明した処理が空気調和機54の制御計画策定時、空気調和機54の制御の開始時、空気調和機54の制御計画修正時に実施されることになる。
[0169]
 以上説明したように、本実施の形態において、計画選択部15は、時点Tmで、制御計画Cxに対応する対象変化パターンが実際の対象変化パターンから乖離していれば、時間帯Tの残りは、複数の制御計画C1~Cnのうち制御計画Cxに対応する対象変化パターンとは別の対象変化パターンに対応する制御計画に沿って空気調和機54の運転を制御する。
[0170]
 本実施の形態では、熱負荷の変動時に、あらかじめ第6パターン記憶部29に記憶されている熱負荷変動パターンとの比較によって空気調和機54の制御計画が修正されるが、熱負荷の要因ごとの比較によって空気調和機54の制御計画が修正されてもよい。例えば、在人率のみの変動時には、あらかじめ第3パターン記憶部26に記憶されている在人率パターンとの比較によって制御計画が選択されてもよい。
[0171]
 本実施の形態では、空気調和負荷の変動要因として、照明利用、在人率、機器利用および換気量が取り上げられているが、ほかにも多数の変動要因が存在する。例えば、人の状態が変動すると至適温度が変化する。至適温度の変化に応じて適切な室内快適度と空気調和機54の設定温度および熱負荷が変動する。よって、本実施の形態で取り上げられている要因以外の熱負荷変動要因による変動パターンを考慮して空気調和機54の制御計画が修正されてもよい。
[0172]
 ***実施の形態の効果の説明***
 本実施の形態によれば、空気調和機54の運転制御中に、気象状況以外の要因による、予測に対する空気調和負荷の変動が生じた場合でも、あらかじめ策定された多数の制御計画の中から、空気調和負荷の変動に応じて制御計画を選択し直すことができる。よって、計算コストを抑えることができる。また、制御計画の修正に時間がかからないので、誤差が大きくなる前に制御計画を修正することができる。よって、目標として与えられた消費電力および室内快適度の計画値に近い値を維持しながら、空気調和機54を制御し続けることができる。

符号の説明

[0173]
 10 運転制御装置、11 パターン抽出部、12 熱負荷予測部、13 目標値入力部、14 計画策定部、15 計画選択部、16 実績値取得部、17 推定値取得部、18 計画抽出部、19 計画修正部、20 データ記憶部、21 建物情報記憶部、22 気象データ記憶部、23 第1パターン記憶部、24 計画記憶部、25 第2パターン記憶部、26 第3パターン記憶部、27 第4パターン記憶部、28 第5パターン記憶部、29 第6パターン記憶部、31 プロセッサ、32 ROM、33 メモリ、34 補助記憶装置、35 マウス、36 キーボード、37 ディスプレイ、38 入出力コントローラ、39 ネットワークコントローラ、40 内部バス、50 空気調和システム、51 LAN、52 スケジューラ、53 空気調和コントローラ、54 空気調和機、55 部屋、56 電力消費設備、57 発電設備、58 蓄電設備、60 管理者。

請求の範囲

[請求項1]
 気象が変化するパターンとして複数の気象変化パターンを記憶し、前記複数の気象変化パターンのそれぞれに合わせて空気調和設備の運転を制御する計画として複数の制御計画を記憶するデータ記憶部と、
 前記データ記憶部に記憶された複数の制御計画のうち1つの制御計画に沿って前記空気調和設備の運転が制御されている時間帯の途中の時点で、前記時点までの気象観測結果を時系列で示す気象データに基づいて前記1つの制御計画に対応する気象変化パターンが実際の気象変化パターンから乖離しているかどうかを判定し、乖離していれば、前記気象データに応じて前記データ記憶部に記憶された複数の気象変化パターンのうち前記1つの制御計画に対応する気象変化パターンとは別の気象変化パターンを選択し、前記時間帯の残りは、前記複数の制御計画のうち前記別の気象変化パターンに対応する制御計画に沿って前記空気調和設備の運転を制御する計画選択部と
を備える運転制御装置。
[請求項2]
 前記時間帯における前記空気調和設備の消費電力の目標値に合わせて前記複数の制御計画を策定し、前記複数の制御計画を前記データ記憶部に格納する計画策定部をさらに備え、
 前記計画選択部は、前記別の気象変化パターンを選択する際には、前記複数の制御計画のうち前記時間帯の残りにおける前記空気調和設備の消費電力の予測値が前記目標値と前記時点までの前記空気調和設備の消費電力の実績値との差を超える制御計画を特定し、特定した制御計画に対応する気象変化パターンを選択肢から除外する請求項1に記載の運転制御装置。
[請求項3]
 前記計画選択部は、前記別の気象変化パターンを選択する際には、前記複数の制御計画のうち前記時間帯の残りにおける前記空気調和設備の消費電力の予測値が前記時間帯の残りにおける前記空気調和設備以外の電力消費設備の運転停止もしくは省エネルギー運転、発電設備からの電力供給、および、蓄電設備からの電力供給の少なくともいずれかにより生じる余力電力の推定値を超える制御計画を特定し、特定した制御計画に対応する気象変化パターンを選択肢から除外する請求項1に記載の運転制御装置。
[請求項4]
 前記時間帯より前の気象観測結果に基づいて前記複数の気象変化パターンのうち前記実際の気象変化パターンから乖離している気象変化パターンを抽出する計画抽出部をさらに備え、
 前記計画選択部は、前記データ記憶部に記憶された複数の気象変化パターンのうち前記計画抽出部により抽出された気象変化パターン以外の1つの気象変化パターンを選択し、前記時間帯には、前記複数の制御計画のうち前記1つの気象変化パターンに対応する制御計画に沿って前記空気調和設備の運転を制御する請求項1から3のいずれか1項に記載の運転制御装置。
[請求項5]
 前記データ記憶部に記憶された複数の気象変化パターンがいずれも前記実際の気象変化パターンから乖離している場合、前記気象データに基づいて前記時間帯の残りにおける気象変動を予測し、予測結果に応じて新たな気象変化パターンを算出し、算出した気象変化パターンに合わせて前記複数の制御計画のうち任意の制御計画を修正する計画修正部をさらに備え、
 前記計画選択部は、前記時間帯の残りは、前記計画修正部により修正された制御計画に沿って前記空気調和設備の運転を制御する請求項1から4のいずれか1項に記載の運転制御装置。
[請求項6]
 前記データ記憶部は、前記空気調和設備の熱負荷を変化させる要因になる、気象とは別の対象が変化するパターンとして複数の対象変化パターンをさらに記憶し、前記複数の気象変化パターンのそれぞれと前記複数の対象変化パターンのそれぞれとの組み合わせに合わせて前記空気調和設備の運転を制御する計画として前記複数の制御計画を記憶し、
 前記計画選択部は、前記時点で、前記1つの制御計画に対応する対象変化パターンが実際の対象変化パターンから乖離していれば、前記時間帯の残りは、前記複数の制御計画のうち前記1つの制御計画に対応する対象変化パターンとは別の対象変化パターンに対応する制御計画に沿って前記空気調和設備の運転を制御する請求項1から5のいずれか1項に記載の運転制御装置。
[請求項7]
 請求項1から6のいずれか1項に記載の運転制御装置と、
 前記運転制御装置により運転が制御される前記空気調和設備と
を備える空気調和システム。
[請求項8]
 気象が変化するパターンとして複数の気象変化パターンを記憶し、前記複数の気象変化パターンのそれぞれに合わせて空気調和設備の運転を制御する計画として複数の制御計画を記憶するデータ記憶部を備えるコンピュータが、前記データ記憶部に記憶された複数の制御計画のうち1つの制御計画に沿って前記空気調和設備の運転が制御されている時間帯の途中の時点で、前記時点までの気象観測結果を時系列で示す気象データに基づいて前記1つの制御計画に対応する気象変化パターンが実際の気象変化パターンから乖離しているかどうかを判定し、乖離していれば、前記気象データに応じて前記データ記憶部に記憶された複数の気象変化パターンのうち前記1つの制御計画に対応する気象変化パターンとは別の気象変化パターンを選択し、前記時間帯の残りは、前記複数の制御計画のうち前記別の気象変化パターンに対応する制御計画に沿って前記空気調和設備の運転を制御する運転制御方法。
[請求項9]
 気象が変化するパターンとして複数の気象変化パターンを記憶し、前記複数の気象変化パターンのそれぞれに合わせて空気調和設備の運転を制御する計画として複数の制御計画を記憶するデータ記憶部を備えるコンピュータに、
 前記データ記憶部に記憶された複数の制御計画のうち1つの制御計画に沿って前記空気調和設備の運転が制御されている時間帯の途中の時点で、前記時点までの気象観測結果を時系列で示す気象データに基づいて前記1つの制御計画に対応する気象変化パターンが実際の気象変化パターンから乖離しているかどうかを判定し、乖離していれば、前記気象データに応じて前記データ記憶部に記憶された複数の気象変化パターンのうち前記1つの制御計画に対応する気象変化パターンとは別の気象変化パターンを選択し、前記時間帯の残りは、前記複数の制御計画のうち前記別の気象変化パターンに対応する制御計画に沿って前記空気調和設備の運転を制御する処理を実行させる運転制御プログラム。

図面

[ 図 1]

[ 図 2]

[ 図 3]

[ 図 4]

[ 図 5]

[ 図 6]

[ 図 7]

[ 図 8]

[ 図 9]

[ 図 10]

[ 図 11]

[ 図 12]

[ 図 13]