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1. (WO2019003984) 電気抵抗体、ハニカム構造体、および、電気加熱式触媒装置
Document

明 細 書

発明の名称 電気抵抗体、ハニカム構造体、および、電気加熱式触媒装置 0001  

技術分野

0002  

背景技術

0003   0004  

先行技術文献

特許文献

0005  

発明の概要

0006   0007   0008   0009   0010   0011  

発明の効果

0012   0013   0014   0015   0016   0017   0018   0019  

図面の簡単な説明

0020  

発明を実施するための形態

0021   0022   0023   0024   0025   0026   0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041   0042   0043   0044   0045   0046   0047   0048   0049   0050   0051   0052   0053   0054   0055   0056   0057   0058   0059   0060   0061   0062   0063   0064   0065   0066   0067   0068   0069   0070   0071   0072   0073   0074   0075   0076   0077   0078   0079   0080   0081   0082   0083   0084   0085  

請求の範囲

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10   11   12   13   14   15   16  

図面

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10   11   12   13   14   15   16   17  

明 細 書

発明の名称 : 電気抵抗体、ハニカム構造体、および、電気加熱式触媒装置

関連出願の相互参照

[0001]
 本出願は、2017年6月30日に出願された日本出願番号2017-129229号、および、2017年12月19日に出願された日本出願番号2017-243080号に基づくもので、ここにその記載内容を援用する。

技術分野

[0002]
 本開示は、電気抵抗体、ハニカム構造体、および、電気加熱式触媒装置に関する。

背景技術

[0003]
 従来、様々な分野において、通電加熱に電気抵抗体が用いられている。例えば、車両分野では、触媒を担持するハニカム構造体をSiC等の電気抵抗体より構成し、通電加熱によってハニカム構造体を発熱させる電気加熱式触媒装置が公知である。
[0004]
 なお、先行する特許文献1には、金属Si粉末20~35wt%、石英粉末5~15wt%、ホウケイ酸ガラス20~30wt%、粘土粉末30~40wt%からなる混合粉末に、水を加え混練、成形した後、大気中にて1200~1300℃の温度で熱処理してなる導電性セラミックスが記載されている。

先行技術文献

特許文献

[0005]
特許文献1 : 特開2004-131302号公報

発明の概要

[0006]
 通電加熱により電気抵抗体を効率よく発熱させるためには、電気抵抗体の電気抵抗率に対して電流電圧の最適値がある。しかしながら、SiCに代表されるように、多くの電気抵抗体では、電気抵抗率の温度依存性が大きく、電流電圧の最適値が電気抵抗体の温度によって変化する。そのため、電気抵抗率の温度依存性が小さい電気抵抗体が必要となる。
[0007]
 電気抵抗体の電気抵抗率が温度によって大きく変化すると、例えば、定電圧制御の電気回路では、電気抵抗体を流れる電流の変動幅が大きくなる。そのため、これを回避するために電気回路が複雑となって、電気回路のコストが増加する。SiCのように、電気抵抗率の温度変化が大きい上、温度が高くなるにつれて電気抵抗率が減少するNTC特性を示す電気抵抗体では、通電加熱時に電極間距離の短い部分等に電流が集中して流れて局所的に発熱する。そのため、NTC特性を示す電気抵抗体は温度分布を生じやすい。電気抵抗体に温度分布が生じると、電気抵抗体の内部に熱膨張差が発生し、電気抵抗体が割れやすくなる。なお、温度が高くなるにつれて電気抵抗率が増加する特性は、PTC特性と呼ばれる。
[0008]
 本開示は、電気抵抗率の温度依存性が小さく、かつ、電気抵抗率がPTC特性を示す、または、電気抵抗率の温度依存性がほとんどない電気抵抗体、当該電気抵抗体を用いたハニカム構造体、当該ハニカム構造体を用いた電気加熱式触媒装置を提供することを目的とする。
[0009]
 本開示の一態様は、Na、Mg、K、Ca、Li、Be、Rb、Sr、Cs、Ba、Fr、および、Raからなる群より選択される少なくとも1つのアルカリ系原子を含むホウケイ酸塩より構成されるマトリックスを有する、電気抵抗体にある。
[0010]
 本開示の他の態様は、上記電気抵抗体を含んで構成されている、ハニカム構造体にある。
[0011]
 本開示のさらに他の態様は、上記ハニカム構造体を有する、電気加熱式触媒装置にある。

発明の効果

[0012]
 上記電気抵抗体は、Na、Mg、K、Ca、Li、Be、Rb、Sr、Cs、Ba、Fr、および、Raからなる群より選択される少なくとも1つのアルカリ系原子を含むホウケイ酸塩より構成されるマトリックスを有している。
[0013]
 上記電気抵抗体によれば、通電加熱時に電気抵抗を支配する領域が、母材である上記マトリックスとなる。上記マトリックスは、SiCに比べ、電気抵抗率の温度依存性が小さく、かつ、電気抵抗率がPTC特性を示す。そのため、上記電気抵抗体に含まれうる上記マトリックスとは異なる他の物質の電気抵抗率がPTC特性を示す場合には、上記電気抵抗体の電気抵抗率は、温度依存性が小さく、かつ、PTC特性を示すことができる。一方、上記他の物質の電気抵抗率がNTC特性を示す場合には、PTC特性を示すマトリックスの電気抵抗率とNTC特性を示す上記他の物質の電気抵抗率との足し合わせにより、上記電気抵抗体の電気抵抗率を、温度依存性が小さく、かつ、PTC特性を示す、または、温度依存性がほとんどないように設計することができる。
[0014]
 したがって、上記電気抵抗体によれば、上記マトリックスを採用したことにより、電気抵抗率の温度依存性が小さく、かつ、電気抵抗率がPTC特性を示す、または、電気抵抗率の温度依存性がほとんどない電気抵抗体が得られる。
[0015]
 また、上記電気抵抗体は、上記の通り、電気抵抗率がNTC特性とならないように構成することができることから、通電加熱時の電流集中を回避することが可能となる。そのため、上記電気抵抗体は、内部に温度分布が生じ難く、熱膨張差による割れが生じ難い。なお、SiCは、小さな電流で通電加熱することにより、熱膨張率差による割れを発生させないようにすることも可能ではあるが、十分に加熱するためには時間を要する。
[0016]
 さらに、上記電気抵抗体は、上記マトリックスを採用したことにより、マトリックスの低電気抵抗化を図ることができる。そのため、上記電気抵抗体は、上記他の物質を含有させる場合に、例えば、上記他の物質として電気抵抗率の低いものを選択し、かつ、その含有量を増加させることで、上記電気抵抗体の電気抵抗率を低下させやすい。したがって、上記電気抵抗体は、バルク全体が上記マトリックスからなる抵抗体やSiC等に比べ、低電気抵抗で、かつ、電気抵抗率の温度依存性を小さくすることができる利点がある。
[0017]
 上記ハニカム構造体は、上記電気抵抗体を含んで構成されている。そのため、上記ハニカム構造体は、通電加熱時に、構造体内部に温度分布が生じ難く、熱膨張差による割れが生じ難い。また、上記ハニカム構造体は、上記電気抵抗体を用いているので、通電加熱時に、より低温で早期に発熱させることができる。
[0018]
 上記電気加熱式触媒装置は、上記ハニカム構造体を有している。そのため、上記電気加熱式触媒装置は、通電加熱時にハニカム構造体が割れ難く、信頼性を向上させることができる。また、上記電気加熱式触媒装置は、上記ハニカム構造体を用いているので、通電加熱時に、より低温で早期に上記ハニカム構造体を発熱させることができ、触媒の早期活性化に有利である。
[0019]
 なお、請求の範囲に記載した括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものであり、本開示の技術的範囲を限定するものではない。

図面の簡単な説明

[0020]
 本開示についての上記目的およびその他の目的、特徴や利点は、添付の図面を参照しながら下記の詳細な記述により、より明確になる。その図面は、
[図1] 図1は、実施形態1の電気抵抗体の微構造を模式的に示した説明図であり、
[図2] 図2は、実施形態2の電気抵抗体の微構造を模式的に示した説明図であり、
[図3] 図3は、実施形態3のハニカム構造体を模式的に示した説明図であり、
[図4] 図4は、実施形態4の電気加熱式触媒装置を模式的に示した説明図であり、
[図5] 図5は、実験例1における、試料1および試料2の温度と電気抵抗率との関係を示したグラフであり、
[図6] 図6は、実験例1における、試料2と試料1Cの温度と電気抵抗率との関係を示したグラフであり、
[図7] 図7は、実験例2における、炭酸ナトリウムの添加割合と試料の電気抵抗率との関係を示したグラフであり、
[図8] 図8は、実験例3における、(a)試料2のアルミニウムの原子マッピング像と、(b)エミッション部周辺の光学顕微鏡像であり、
[図9] 図9は、実験例4における、試料2のエミッション部周辺のアルミニウムの原子マッピング像であり、
[図10] 図10は、実験例5における、試料2のSEM-EDXによる組成分析結果であり、
[図11] 図11は、実験例6における、試料6および試料7の温度と電気抵抗率との関係を示したグラフであり、
[図12] 図12は、実験例6における、試料6の材料断面の原子マッピング像であり、
[図13] 図13は、実験例6における、試料7の材料断面の原子マッピング像であり、
[図14] 図14は、実験例6における、試料6の材料表面から深さ方向へのCaのラインプロファイルであり、
[図15] 図15は、実験例6における、試料7の材料表面から深さ方向へのCaのラインプロファイルであり、
[図16] 図16は、実験例7における、試料8および試料9(1250℃焼成品)の温度と電気抵抗率との関係を示したグラフであり、
[図17] 図17は、実験例7における、試料10~試料12(1300℃焼成品)の温度と電気抵抗率との関係を示したグラフである。

発明を実施するための形態

[0021]
(実施形態1)
 実施形態1の電気抵抗体について、図1を用いて説明する。図1に例示されるように、本実施形態の電気抵抗体1は、マトリックス10を有している。マトリックス10は、電気抵抗体1の母材となる部位である。なお、マトリックス10は、非晶質であってもよいし、結晶質であってもよい。
[0022]
 マトリックス10は、Na(ナトリウム)、Mg(マグネシウム)、K(カリウム)、Ca(カルシウム)、Li(リチウム)、Be(ベリリウム)、Rb(ルビジウム)、Sr(ストロンチウム)、Cs(セシウム)、Ba(バリウム)、Fr(フランシウム)、および、Ra(ラジウム)からなる群より選択される少なくとも1種のアルカリ系原子を含むホウケイ酸塩より構成されている。各アルカリ系原子は、単独またはいずれの組み合わせでホウケイ酸塩に含まれていてもよい。つまり、ホウケイ酸塩は、アルカリ金属原子を1種または2種以上含んでいてもよいし、アルカリ土類金属原子を1種または2種以上含んでいてもよいし、これらの組み合わせを含んでいてもよい。ホウケイ酸塩は、マトリックス10の低電気抵抗化を図りやすいなどの観点から、好ましくは、アルカリ系原子として、Na、Mg、K、および、Caからなる群より選択される少なくとも1種を含むことができる。より好ましくは、ホウケイ酸塩は、Na、K、または、NaおよびKの双方を少なくとも含むことができる。
[0023]
 ホウケイ酸塩において、アルカリ系原子の合計含有量は、10質量%以下とすることができる。この構成によれば、マトリックス10の低電気抵抗化を促進させやすくなる。また、この構成によれば、SiCに比べ、電気抵抗率の温度依存性が小さく、かつ、電気抵抗率がPTC特性を示すマトリックス10を確実なものとすることができる。なお、「アルカリ系原子の合計含有量」とは、ホウケイ酸塩がアルカリ系原子を1種含む場合には、その1種のアルカリ系原子の質量%を意味する。また、ホウケイ酸塩がアルカリ系原子を複数種含む場合には、その複数の各アルカリ系原子の各含有量(質量%)を足し合わせた合計の含有量(質量%)を意味する。
[0024]
 アルカリ系原子の合計含有量は、マトリックス10の軟化点低下による形状変化の抑制などの観点から、好ましくは、8質量%以下、より好ましくは、5質量%以下、さらに好ましくは、3質量%以下とすることができる。また、アルカリ系原子の合計含有量は、酸化雰囲気での焼成時における電気抵抗体1表面側へのアルカリ系原子の偏析による絶縁性ガラス被膜の形成抑制などの観点から、さらにより好ましくは、2質量%以下、さらに一層好ましくは、1.5質量%以下、さらにより一層好ましくは、1.2質量%以下、最も好ましくは、1質量%以下とすることができる。
[0025]
 ホウケイ酸塩は、具体的には、アルカリ系原子として、Na、Mg、K、および、Caからなる群より選択される少なくとも1種を含んでおり、当該アルカリ系原子の合計含有量が、2質量%以下である構成とすることができる。この構成によれば、酸素ガスを含む雰囲気での焼成時に、酸素ガスを遮断するガスバリア膜を形成しなくても、電気抵抗体1表面側へ溶出して偏析したアルカリ系原子が雰囲気中の酸素と反応して絶縁性のガラス被膜が形成されるのを抑制しやすくなる。また、電気抵抗体1を導電性のハニカム構造体の材料に用いる場合に、ハニカム構造体の表面に電極を形成するに当たって予め絶縁性のガラス被膜を除去しなくて済み、ハニカム構造体の製造性が向上する利点もある。なお、この場合におけるアルカリ系原子の合計含有量は、絶縁性のガラス被膜の形成抑制などの観点から、好ましくは、1.5質量%以下、より好ましくは、1.2質量%以下、さらに好ましくは、1質量%以下とすることができる。
[0026]
 但し、アルカリ系原子が存在すると材料表面に膜を形成する現象や、後述するSi粒子等の導電性フィラー11の周囲をアルカリ系原子が取り囲む現象などによって導電性フィラー11の酸化を抑制するため、Si粒子等の導電性フィラー11の酸化が問題となる場合にアルカリ系原子が意図的に添加されることがある。そのため、製造条件や使用方法等によって上述したアルカリ系原子の合計含有量は適宜選択することが重要である。もっとも、アルカリ系原子は、電気抵抗体1の原料から比較的混入しやすい元素である。そのため、ホウケイ酸塩がアルカリ系原子を含まないように、原料からアルカリ系原子を完全に除去するにはコストと時間がかかる。したがって、アルカリ系原子の合計含有量は、好ましくは、0.01質量%以上、より好ましくは、0.05質量%以上、さらに好ましくは、0.1質量%以上、さらにより好ましくは、0.2質量%以上とすることができる。なお、電気抵抗体1において、原料として、アルカリ系原子を含むホウケイ酸ガラスを使用せずに、ホウ酸を用いることで、アルカリ系原子の低減を図ることが可能となる。詳しくは、実験例にて後述する。
[0027]
 ホウケイ酸塩は、B(ホウ素)原子を0.1質量%以上5質量%以下含むことができる。この構成によれば、PTC特性を発現させやすくなるなどの利点がある。
[0028]
 B原子の含有量は、マトリックス10の低電気抵抗化を図りやすくなるなどの観点から、好ましくは、0.2質量%以上、より好ましくは、0.5質量%以上、さらに好ましくは、1質量%以上、さらにより好ましくは、1.2質量%以上、さらに一層好ましくは、1.5質量%以上、さらにより一層好ましくは、電気抵抗率の温度依存性が小さく、かつ、電気抵抗率がPTC特性を示しやすい等の観点から、2質量%超とすることができる。また、B原子の含有量は、ケイ酸塩へのドープ量に限界があり、ドープされない場合は絶縁体であるB として材料中に偏在して導電性低下の原因となるなどの観点から、好ましくは、4質量%以下、より好ましくは、3.5質量%以下、さらに好ましくは、3質量%以下とすることができる。
[0029]
 ホウケイ酸塩は、Si(シリコン)原子を5質量%以上40質量%以下含むことができる。この構成によれば、ホウケイ酸塩の電気抵抗率がPTC特性を示しやすくなる。
[0030]
 Si原子の含有量は、上記効果を確実なものとする、マトリックスの軟化点を上昇させるなどの観点から、好ましくは、7質量%以上、より好ましくは、10質量%以上、さらに好ましくは、15質量%以上とすることができる。また、Si原子の含有量は、上記効果を確実なものとするなどの観点から、好ましくは、30質量%以下、より好ましくは、26質量%以下、さらに好ましくは、24質量%以下とすることができる。
[0031]
 ホウケイ酸塩は、O(酸素)原子を40質量%以上85質量%以下含むことができる。この構成によれば、PTC特性を発現させやすくなるなどの利点がある。
[0032]
 O原子の含有量は、上記効果を確実なものとするなどの観点から、好ましくは、45質量%以上、より好ましくは、50質量%以上、さらに好ましくは、55質量%以上、さらにより好ましくは、60質量%以上とすることができる。また、O原子の含有量は、上記効果を確実なものとするなどの観点から、好ましくは、82質量%以下、より好ましくは、80質量%以下、さらに好ましくは、78質量%以下とすることができる。
[0033]
 ホウケイ酸塩は、具体的には、アルミノホウケイ酸塩などとすることができる。この構成によれば、電気抵抗率の温度依存性が小さく、かつ、電気抵抗率がPTC特性を示す、または、電気抵抗率の温度依存性がほとんどない電気抵抗体1を確実なものとすることができる。
[0034]
 ホウケイ酸塩がアルミノホウケイ酸塩である場合、アルミノホウケイ酸塩は、Al原子の含有量を0.5質量%以上10質量%以下含むことができる。Al(アルミニウム)原子の含有量は、上記効果を確実なものとするなどの観点から、好ましくは、1質量%以上、より好ましくは、2質量%以上、さらに好ましくは、3質量%以上とすることができる。また、Al原子の含有量は、上記効果を確実なものとするなどの観点から、好ましくは、8質量%以下、より好ましくは、6質量%以下、さらに好ましくは、5質量%以下とすることができる。
[0035]
 なお、上述したホウケイ酸塩における各原子の含有量は、合計で100質量%となるように上述した範囲から選択することができる。また、ホウケイ酸塩が上述したアルカリ系原子の合計含有量、B原子の含有量、Si原子の含有量、O原子の含有量、および、Al原子の含有量の範囲を全て同時に満たす場合には、電気抵抗率の温度依存性が小さく、かつ、電気抵抗率がPTC特性を示す、または、電気抵抗率の温度依存性がほとんどない電気抵抗体1を確実なものとすることができる。また、マトリックス10を構成するホウケイ酸塩に含まれうる原子としては、上記以外にも、例えば、Fe、Cなどを例示することができる。なお、上述した各原子のうち、アルカリ系原子、Si、O、Alの含有量については、電子線マイクロアナライザ(EPMA)分析装置を用いて測定される。上述した各原子のうち、Bの含有量については、誘導結合プラズマ(ICP)分析装置を用いて測定される。もっとも、ICP分析によると、電気抵抗体1全体におけるB含有量が測定されるため、得られた測定結果は、ホウケイ酸塩におけるB含有量に換算される。
[0036]
 電気抵抗体1は、マトリックス10だけを有していてもよいし、マトリックス10以外にも、他の物質を1種または2種以上有していてもよい。他の物質としては、例えば、フィラー、熱膨張率を低下させる材料、熱伝導率を上昇させる材料、強度を向上させる材料などを例示することができる。
[0037]
 本実施形態では、電気抵抗体1は、図1に例示されるように、さらに、導電性フィラー11を有している。この構成によれば、マトリックス10と導電性フィラー11との複合化により、マトリックス10の電気抵抗率と導電性フィラー11の電気抵抗率との足し合わせによって電気抵抗体1全体の電気抵抗率が決定される。そのため、この構成によれば、導電性フィラー11の導電性、導電性フィラー11の含有量を調整することで、電気抵抗体1の電気抵抗率の制御が可能になる。なお、導電性フィラー11の電気抵抗率は、PTC特性、NTC特性のいずれを示してもよいし、電気抵抗率の温度依存性がなくてもよい。また、電気抵抗体1は、図1に例示されるように、マトリックス10を海状部、導電性フィラー11を島状部とする海島構造の微構造を有することができる。
[0038]
 導電性フィラー11は、具体的には、Si原子を含んでいるとよい。この構成によれば、ホウケイ酸塩と導電性フィラー11とを含む原料を焼結して電気抵抗体1を製造する際に、導電性フィラー11のSi原子がホウケイ酸塩に拡散し、ホウケイ酸塩のシリコンリッチ化が促され、マトリックス10の軟化点を向上させることができる。そのため、この構成によれば、電気抵抗体1の形状保持性を向上させることが可能となり、構造体の材料として有用な電気抵抗体1が得られる。とりわけ、ハニカム構造体は、薄いセル壁を有する構造体である。そのため、上記構成による電気抵抗体1は、構造信頼性の高い導電性のハニカム構造体の材料として有用である。
[0039]
 Si原子を含む導電性フィラー11としては、Si原子をホウケイ酸塩に拡散させやすいものが好ましく、例えば、Si粒子、Fe-Si系粒子、Si-W系粒子、Si-C系粒子、Si-Mo系粒子、Si-Ti系粒子など例示することができる。これらは1種または2種以上併用することができる。
[0040]
 電気抵抗体1がマトリックス10と導電性フィラー11とを有する場合、電気抵抗体1は、具体的には、マトリックス10と導電性フィラー11とを合計で50vol%以上含有する構成とすることができる。電気抵抗体1では、上述したホウケイ酸塩より構成されるマトリックス10を採用しているので、マトリックス10の低電気抵抗化が図られ、マトリックス10も電子を通すことができる。上記構成によれば、電気抵抗体1の形状にもよるが、公知のパーコレーション理論により、電気抵抗体1の導電性確保を確実なものとすることができる。マトリックス10と導電性フィラー11との合計含有量は、パーコレーションの形成による導電性などの観点から、好ましくは、52vol%以上、より好ましくは、55vol%以上、さらに好ましくは、57vol%以上、さらにより好ましくは、60vol%以上とすることができる。なお、電気抵抗体1がマトリックス10と導電性フィラー11とを有する場合、電子は、導電性フィラー11とマトリックス10とを伝いながら流れる。なお、電気抵抗体1がPTC特性を示す理由は、電気抵抗体1中を移動する電子が格子振動の影響を受けるためであると推測される。具体的には、Na WO の物質等で報告されているラージポーラロンが、電気抵抗体1においても発生していると推測される。4価のシリコン原子の位置を3価のホウ素が置き換えることにより、原子の骨格が負に帯電し、アルカリ系原子の電子が閉じ込め効果を受け、ラージポーラロンが発生するものと推測される。
[0041]
 電気抵抗体1は、アルカリ系原子を含むガラス被膜が表面にほぼ形成されていない構成とすることができる。この構成によれば、電気抵抗体1を導電性のハニカム構造体の材料に用いる場合に、ハニカム構造体の表面に電極を形成するに当たって予め絶縁性のガラス被膜を除去しなくて済み、ハニカム構造体の製造性向上を確実なものとすることができる。なお、「アルカリ系原子を含むガラス被膜が表面にほぼ成されていない」とは、次の意味である。電気抵抗体1の表面にわずかにガラス被膜が形成されているとしても、電気抵抗体1の表面に電極を形成するにあたって当該ガラス被膜を除去しなくても、通電加熱によって電気抵抗体1を発熱させるのに支障がない場合には、ガラス被膜が表面にほぼ形成されていないとすることができる。
[0042]
 電気抵抗体1は、25℃~500℃までの温度範囲において、電気抵抗率が0.0001Ω・m以上1Ω・m以下、かつ、電気抵抗上昇率が0.01×10 -6/K以上5.0×10 -4/K以下の範囲にある構成とすることができる。また、電気抵抗体1は、25℃~500℃までの温度範囲において、電気抵抗率が0.0001Ω・m以上1Ω・m以下、かつ、電気抵抗上昇率が0以上0.01×10 -6/K未満の範囲にある構成とすることができる。これらの構成によれば、通電加熱時に内部に温度分布が生じ難く、熱膨張差による割れが生じ難い電気抵抗体1を確実なものとすることができる。また、上記構成によれば、通電加熱時に、電気抵抗体1を、より低温で早期に発熱させることができるので、触媒の早期活性化のために早期に温めることが求められるハニカム構造体の材料として有用である。なお、電気抵抗上昇率が0以上0.01×10 -6/K未満の範囲にある場合には、電気抵抗率の温度依存性がほとんどないとみなすことができる。
[0043]
 電気抵抗体1の電気抵抗率は、電気抵抗体1を用いるシステムの要求仕様等によって異なるが、電気抵抗体1の低電気抵抗化などの観点から、例えば、好ましくは、0.5Ω・m以下、より好ましくは、0.3Ω・m以下、さらに好ましくは、0.1Ω・m以下、さらにより好ましくは、0.05Ω・m以下、さらに一層好ましくは、0.01Ω・m以下、さらにより一層好ましくは、0.01Ω・m未満、もっとも好ましくは、0.005Ω・m以下とすることができる。電気抵抗体1の電気抵抗率は、通電加熱時の発熱量増大などの観点から、好ましくは、0.0002Ω・m以上、より好ましくは、0.0005Ω・m以上、さらに好ましくは、0.001Ω・m以上とすることができる。この構成によれば、電気加熱式触媒装置に用いられるハニカム構造体の材料に好適な電気抵抗体1が得られる。
[0044]
 電気抵抗体1の電気抵抗上昇率は、通電加熱による温度分布の抑制を図りやすくなるなどの観点から、好ましくは、0.001×10 -6/K以上、より好ましくは、0.01×10 -6/K以上、さらに好ましくは、0.1×10 -6/K以上とすることができる。電気回路において通電加熱に最適な電気抵抗値が存在するという観点からは、電気抵抗体1の電気抵抗上昇率は変化しないことが理想的である。当該観点から、電気抵抗体1の電気抵抗上昇率は、好ましくは、100×10 -6/K以下、より好ましくは、10×10 -6/K以下、さらに好ましくは、1×10 -6/K以下とすることができる。
[0045]
 なお、電気抵抗体1の電気抵抗率は、四端子法により測定される測定値(n=3)の平均値である。また、電気抵抗体1の電気抵抗上昇率は、上記方法により電気抵抗体1の電気抵抗率を測定した後、次の計算方法によって算出することができる。先ず、50℃、200℃、400℃の3点で電気抵抗率を測定する。400℃の電気抵抗率から50℃の電気抵抗率を引き算して導出した値を、400℃と50℃の温度差350℃で割り算して電気抵抗上昇率を算出する。
[0046]
 電気抵抗体1は、例えば、以下のようにして製造することができるが、これに限定されるものではない。
[0047]
 ホウ酸と、Si原子含有物質と、カオリンとを混合する。あるいは、アルカリ系原子を含むホウケイ酸塩と、Si原子含有物質と、カオリンとを混合してもよい。なお、ホウケイ酸塩の形状は、繊維状、粒子状などが挙げられる。ホウケイ酸塩の形状は、好ましくは、混合物の押し出し性向上等の観点から、繊維状であるとよい。また、Si原子含有物質としては、上述したSi原子を含む導電性フィラーなどを例示することができる。上記において、ホウ酸を用いる場合、ホウ酸の質量比は、例えば、4以上8以下とすることができる。ホウ酸の質量比が上記範囲内にあれば、電気抵抗率の温度依存性が小さい電気抵抗体1を得やすくなる。なお、ホウケイ酸塩に含まれるホウ素の含有量は、後述する焼成温度を高くすることで、高めやすくなる。また、また、ケイ酸塩にドープされるホウ素量が多くなるほど、電気抵抗体1の低電気抵抗化に有利である。
[0048]
 次いで、この混合物にバインダー、水を加える。バインダーとしては、例えば、メチルセルロール等の有機バインダーを用いることができる。また、バインダーの含有量は、例えば、2質量%程度とすることができる。
[0049]
 次いで、得られた混合物を所定の形状に成形する。
[0050]
 次いで、得られた成形体を焼成する。焼成条件は、具体的には、例えば、不活性ガス雰囲気下または大気雰囲気下、大気圧以下、焼成温度1150℃~1350℃、焼成時間0.1~50時間とすることができる。なお、焼成雰囲気は、例えば、不活性ガス雰囲気、焼成時圧力は、常圧などとすることができる。電気抵抗体1の低電気抵抗化を図る場合には、酸化防止の観点から残存酸素の低減を図ることが好ましく、焼成時の雰囲気内を1.0×10 -4Pa以上の高真空にした後に不活性ガスをパージして焼成するとよい。不活性ガス雰囲気としては、N ガス雰囲気、ヘリウムガス雰囲気、アルゴンガス雰囲気などを例示することができる。また、上記焼成の前に、必要に応じて、上記成形体を仮焼することもできる。仮焼条件は、具体的には、大気雰囲気下または不活性ガス雰囲気下、仮焼温度500℃~700℃、仮焼時間1~50時間とすることができる。以上により、電気抵抗体1を得ることができる。
[0051]
 本実施形態の電気抵抗体1によれば、電気抵抗率の温度依存性が小さく、かつ、電気抵抗率がPTC特性を示す、または、電気抵抗率の温度依存性がほとんどない電気抵抗体1を実現することができる。また、本実施形態の電気抵抗体1は、電気抵抗率がNTC特性とならないように構成することができることから、通電加熱時の電流集中を回避することが可能となる。そのため、本実施形態の電気抵抗体1は、内部に温度分布が生じ難く、熱膨張差による割れが生じ難い。さらに、本実施形態の電気抵抗体1は、バルク全体が上記マトリックス10からなる抵抗体やSiC等に比べ、低電気抵抗で、かつ、電気抵抗率の温度依存性を小さくすることができる利点がある。
[0052]
(実施形態2)
 実施形態2の電気抵抗体について、図2を用いて説明する。なお、実施形態2以降において用いられる符号のうち、既出の実施形態において用いた符号と同一のものは、特に示さない限り、既出の実施形態におけるものと同様の構成要素等を表す。
[0053]
 図2に例示されるように、本実施形態の電気抵抗体1は、マトリックス10以外に、他の物質を含有しており、当該他の物質が、非導電性フィラー12である点で、実施形態1と相違している。この構成によれば、マトリックス10と非導電性フィラー12との複合化により、マトリックス10の電気抵抗率と非導電性フィラー12の電気抵抗率との足し合わせによって電気抵抗体1全体の電気抵抗率が決定される。そのため、この構成によれば、非導電性フィラー12の含有量などを調整することで、電気抵抗体1の電気抵抗率の制御が可能になる。
[0054]
 非導電性フィラー12は、具体的には、Si原子を含んでいるとよい。この構成によれば、ホウケイ酸塩と非導電性フィラー12とを含む原料を焼結して電気抵抗体1を製造する際に、非導電性フィラー12のSi原子がホウケイ酸塩に拡散し、ホウケイ酸塩のシリコンリッチ化が促され、マトリックス10の軟化点を向上させることができる。そのため、この構成によれば、電気抵抗体1の形状保持性を向上させることが可能となり、構造体の材料として有用な電気抵抗体1が得られる。
[0055]
 Si原子を含む非導電性フィラー12としては、Si原子をホウケイ酸塩に拡散させることができれば、特に限定されるものではなく、例えば、SiO 粒子、Si 粒子などを例示することができる。これらは1種または2種以上併用することができる。また、電気抵抗体1は、具体的には、マトリックス10と非導電性フィラー12とを合計で50vol%以上含有する構成とすることができる。
[0056]
 その他の構成および作用効果は、基本的には、実施形態1と同様である。
[0057]
(実施形態3)
 実施形態3のハニカム構造体について、図3を用いて説明する。図3に例示されるように、本実施形態のハニカム構造体2は、実施形態1の電気抵抗体1を含んで構成されている。本実施形態では、具体的には、ハニカム構造体2は、実施形態1の電気抵抗体1より構成されている。図3では、具体的には、ハニカム構造体2の中心軸に垂直なハニカム断面視で、互いに隣接する複数のセル20と、セル20を形成するセル壁21と、セル壁21の外周部に設けられてセル壁21を一体に保持する外周壁22と、を有する構造が例示されている。なお、ハニカム構造体1には、公知の構造を適用することができ、図3の構造に限定されるものではない。図3は、セル20を断面四角形状とした例であるが、他にもセル20を断面六角形状とすることもできる。
[0058]
 本実施形態のハニカム構造体2は、本実施形態の電気抵抗体1を含んで構成されている。そのため、本実施形態のハニカム構造体2は、通電加熱時に、構造体内部に温度分布が生じ難く、熱膨張差による割れが生じ難い。また、本実施形態のハニカム構造体2は、本実施形態の電気抵抗体1を用いているので、通電加熱時に、より低温で早期に発熱させることができる。
[0059]
(実施形態4)
 実施形態4の電気加熱式触媒装置について、図4を用いて説明する。図4に例示されるように、本実施形態の電気加熱式触媒装置3は、実施形態3のハニカム構造体2を有している。本実施形態では、具体的には、電気加熱式触媒装置3は、ハニカム構造体2と、ハニカム構造体2のセル壁21に担持された三元触媒(不図示)と、ハニカム構造体2の外周壁22に対向配置された一対の電極31、32と、電極31、32に電圧を印加する電圧印加部33とを有している。なお、電気加熱式触媒装置3には、公知の構造を適用することができ、図4の構造に限定されるものではない。
[0060]
 本実施形態の電気加熱式触媒装置3は、本実施形態のハニカム構造体2を有している。そのため、本実施形態の電気加熱式触媒装置3は、通電加熱時にハニカム構造体2が割れ難く、信頼性を向上させることができる。また、本実施形態の電気加熱式触媒装置3は、本実施形態のハニカム構造体2を用いているので、通電加熱時に、より低温で早期に上記ハニカム構造体2を発熱させることができ、触媒の早期活性化に有利である。
[0061]
(実験例)
<実験例1>
-試料1-
 Na、Mg、K、Caを含むホウケイ酸ガラス粒子とSi粒子とを48:52の質量比で混合した。次いで、この混合物にバインダーとしてメチルセルロースを2質量%添加し、水を加え、混練した。次いで、得られた混合物を押し出し成形機にてペレット状に成形し、一次焼成した。一次焼成の条件は、焼成温度700度、昇温時間100℃/時間、保持時間1時間、大気雰囲気・常圧とした。次いで、一次焼成した焼成体を二次焼成した。二次焼成の条件は、N ガス雰囲気下・常圧、焼成温度1300℃、焼成時間30分、昇温速度200℃/時間とした。これにより、5mm×5mm×18mmの形状を有する試料1を得た。EPMA測定によれば、試料1におけるマトリックスは、アルカリ系原子(Na、Mg、K、および、Ca)を合計で2.9質量%、Si:24.7質量%、O:69.5質量%、Al:1.1質量%を含んでいた。また、ICP測定によれば、試料1におけるマトリックスは、B:0.8質量%を含んでいた。なお、EPMA分析装置には、日本電子社製、「JXA-8500F」を用いた。また、ICP分析装置には、日立ハイテクサイエンス社製、「SPS-3520UV」を用いた。以下、同様である。
[0062]
-試料2-
 試料1の作製において、ホウケイ酸ガラス粒子とSi粒子とカオリンとを29:31:40の質量比で混合した点以外は同様にして、試料2を得た。なお、EPMA測定によれば、試料2におけるマトリックスは、アルカリ系原子(Na、Mg、K、および、Ca)を合計で2.4質量%、Si:22.7質量%、O:68.1質量%、Al:5.4質量%を含んでいた。また、ICP測定によれば、試料2におけるマトリックスは、B:0.6質量%を含んでいた。
[0063]
-試料1C-
 SiCを試料1Cとした。
[0064]
 得られた各試料について、電気抵抗率を測定した。なお、電気抵抗率は、5mm×5mm×18mmの角柱サンプルについて、熱電特性評価装置(アルバック理工社製、「ZEM-2」)を用い、四端子法で測定した。図5、図6に示されるように、試料1および試料2は、いずれも、試料1CのSiCに比べ、電気抵抗率の温度依存性が大幅に小さく、電気抵抗率がPTC特性を示すことがわかる。また、試料1および試料2は、試料1CのSiCに比べ、測定温度域で電気抵抗率が小さいこともわかる。また、試料1によれば、カオリンを用いなくても電気抵抗率がPTC特性を示すこともわかる。なお、試料1、試料2は、25℃~500℃までの温度範囲において、電気抵抗率が0.0001Ω・m以上1Ω・m以下、電気抵抗上昇率が0.01×10 -6/K以上5.0×10 -4/K以下の範囲にあることがわかる。
[0065]
<実験例2>
-試料3-
 Na、Mg、K、Caを含むホウケイ酸ガラス粒子とSi粒子とカオリンとを29:31:40の質量比で混合した。次いで、この混合物に炭酸ナトリウム(Na CO )を0.4質量%、バインダーとしてメチルセルロースを2質量%添加し、水を加え、混練した。次いで、得られた混合物を押し出し成形機にてペレット状に成形し、焼成した。焼成条件は、アルゴンガス雰囲気下、雰囲気圧力:大気圧、焼成温度1300℃、焼成時間30分、昇温速度200℃/時間とした。これにより、5mm×5mm×18mmの形状を有する試料3を得た。なお、EPMA測定によれば、試料3におけるマトリックスは、アルカリ系原子(Na、Mg、K、および、Ca)を合計で3.1質量%、Si:22.3質量%、O:67.7質量%、Al:5.3質量%を含んでいた。また、ICP測定によれば、試料3におけるマトリックスは、B:0.6質量%を含んでいた。
[0066]
-試料4-
 試料3の作製において、炭酸ナトリウムの添加量を0.8質量%とした以外は同様にして、試料4を得た。なお、EPMA測定によれば、試料4におけるマトリックスは、アルカリ系原子(Na、Mg、K、および、Ca)を合計で3.5質量%、Si:22.4質量%、O:66.7質量%、Al:5.5質量%を含んでいた。また、ICP測定によれば、試料4におけるマトリックスは、B:0.6質量%を含んでいた。
[0067]
-試料5-
 試料3の作製において、炭酸ナトリウムを添加しなかった以外は同様にして、試料5を得た。なお、EPMA測定によれば、試料5におけるマトリックスは、アルカリ系原子(Na、Mg、K、および、Ca)を合計で2.4質量%、Si:22.7質量%、O:68.1質量%、Al:5.7質量%を含んでいた。また、ICP測定によれば、試料5におけるマトリックスは、B:0.6質量%を含んでいた。
[0068]
 得られた各試料について、室温における電気抵抗率を測定した。図7に示されるように、炭酸ナトリウムのようなアルカリ系原子含有化合物を添加することによって、試料の電気抵抗率が低下した。アルカリ系原子含有化合物を添加することにより試料の電気抵抗率が低下したのは、Si粒子の酸化が抑制されたためであると考えられる。なお、炭酸ナトリウムが添加された試料3、試料4は、炭酸ナトリウムが添加されなかった試料5に比べ、アルカリ系原子の合計含有量が増加していることが確認された。これは、炭酸ナトリウムの添加により、原料に用いたホウケイ酸塩ガラスにNaがドープされ、アルカリ系原子の合計含有量が増加したためである。
[0069]
<実験例3>
 上述した試料2を用い、試料2における導電部を特定するための実験を行った。具体的には、試料2の表面に一対のAu電極パッド9を貼り付け、通電加熱し、エミッション顕微鏡(浜松ホトニクス社製、「PHEMOS-1000」)によりAu電極パッド9周辺におけるアルミニウムの原子マッピング像(図8(a))を得た。上記原子マッピング像では、通電加熱により加熱された領域(エミッション部E)の色が変化して示される。また、図8(b)に、試料2におけるエミッション部E周辺の光学顕微鏡像を示す。なお、図8中、符号101は、マトリックスであり、符号111は、Si粒子である。また、矢印Yは、推測される導電パスを示したものである。
[0070]
 図8によれば、電子は、Siとマトリックスとを伝いながら流れていることが分かる。また、Si部位では、発熱しておらず、ホウケイ酸ガラスより構成されるマトリックスの部分で発熱していることが分かる。この結果から、通電加熱時に電気抵抗を支配する領域は、母材であるマトリックスであることが確認された。
[0071]
<実験例4>
 上記<実験例3>の試料2におけるエミッション部の組成を詳細調査するため、EPMA測定により、エミッション部周辺の原子マッピング像を取得した。図9に試料2のエミッション部周辺のアルミニウムの原子マッピング像を示す。なお、図9中、丸印の部分がエミッション部である。また、図9中の符号a~lの各部位における化学組成を測定した。その結果を、表1に示す。なお、符号aの部位は、電極である。
[0072]
[表1]


[0073]
 表1に示されるように、本実験によれば、エミッション部に該当する部位iおよび部位jは、アルミノケイ酸塩であった。また、部位b、部位e、部位f、部位k、部位lも、アルミノケイ酸塩であった。部位c、部位dは、ホウケイ酸ガラスであった。部位g、部位hは、シリコンであった。但し、別の実験例5によれば、エミッション部に該当する部位iおよび部位jには、Bが含まれていることが明らかとなっている。したがって、エミッション部に該当する部位iおよび部位jは、アルミノホウケイ酸塩であると推定される。但し、EPMAにおいてホウ素は検出感度が低いため、検出されていない場合がある。また、部位aで、Feが多く検出されたのは、Feが偏析している点を測定したためであると推測される。
[0074]
<実験例5>
 上記<実験例3>の試料2について、SEM-EDXによる組成分析を実施した。その結果を、図10に示す。図10(a)は、組成分析の対象となるベース部位を示したものである。図10(b)は、表2に示すPhase1の組成比またはほぼ当該組成比になっている領域を示したものである。図10(c)は、表2に示すPhase2の組成比またはほぼ当該組成比になっている領域を示したものである。図10(d)は、表2に示すPhase5の組成比またはほぼ当該組成比になっている領域を示したものである。図10(e)は、表2に示すPhase6の組成比またはほぼ当該組成比になっている領域を示したものである。Phase2は、Si部分であり、Phase1、5、6は、マトリックス部分であることがわかる。本実験の結果から、マトリックス部分は、Na、Mg、K、および、Caからなる群より選択される少なくとも1種を含むアルミノホウケイ酸塩より構成されており、このアルミノホウケイ酸塩は、アルカリ系原子を合計で0.01質量%以上10質量%以下、B原子を0.1質量%以上5質量%以下、Si原子を5質量%以上40質量%以下、O原子を40質量%以上85質量%以下、Al原子を0.5質量%以上10質量%以下の範囲内で含んでいることがわかる。なお、マトリックス部分がアルカリ系原子を含むアルミノホウケイ酸塩となったのは、原料にカオリンを用いたためである。そのため、原料にカオリンを用いない場合には、マトリックス部分は、アルカリ系原子を含むホウケイ酸塩になるといえる。
[0075]
[表2]


[0076]
<実験例6>
-試料6-
 Na、Mg、K、Caを含むホウケイ酸ガラス繊維とSi粒子とカオリンとを29:31:40の質量比で混合した。なお、本実験例で使用したホウケイ酸ガラス繊維(平均径10μm、平均長さ25μm)は、上述した各実験例で使用したホウケイ酸ガラス粒子に比べ、Caを多く含んでいる。次いで、この混合物にバインダーとしてメチルセルロースを2質量%添加し、水を加え、混練した。次いで、得られた混合物を押し出し成形機にてペレット状に成形し、一次焼成した。一次焼成の条件は、焼成温度700度、昇温時間100℃/時間、保持時間1時間、大気雰囲気・常圧とした。次いで、一次焼成した焼成体を二次焼成した。二次焼成の条件は、N ガス雰囲気下・常圧、焼成温度1300℃、焼成時間30分、昇温速度200℃/時間とした。これにより、5mm×5mm×18mmの形状を有する試料6を得た。EPMA測定によれば、試料6におけるマトリックスは、アルカリ系原子(Na、Mg、K、および、Ca)を合計で6.4質量%、Si:21.4質量%、O:65.4質量%、Al:5.1質量%を含んでいた。また、ICP測定によれば、試料6におけるマトリックスは、B:0.8質量%を含んでいた。
[0077]
-試料7-
 ホウ酸とSi粒子とカオリンとを4:42:54の質量比で混合した。次いで、この混合物にバインダーとしてメチルセルロースを2質量%添加し、水を加え、混練した。次いで、得られた混合物を押し出し成形機にてペレット状に成形し、一次焼成した。一次焼成の条件は、焼成温度700度、昇温時間100℃/時間、保持時間1時間、大気雰囲気・常圧とした。次いで、一次焼成した焼成体を二次焼成した。二次焼成の条件は、N ガス雰囲気下・常圧、焼成温度1250℃、焼成時間30分、昇温速度200℃/時間とした。これにより、5mm×5mm×18mmの形状を有する試料7を得た。EPMA測定によれば、試料7におけるマトリックスは、アルカリ系原子(Na、Mg、K、および、Ca)を合計で0.5質量%、Si:22.7質量%、O:68.1質量%、Al:5.7質量%を含んでいた。また、ICP測定によれば、試料7におけるマトリックスは、B:0.9質量%を含んでいた。
[0078]
 得られた各試料について、実験例1と同様にして、電気抵抗率を測定した。図11に示されるように、試料6および試料7は、いずれも、実験例1にて上述した試料1CのSiCに比べ、電気抵抗率の温度依存性が大幅に小さく、電気抵抗率がPTC特性を示すことがわかる。また、試料6、試料7は、25℃~500℃までの温度範囲において、電気抵抗率が0.0001Ω・m以上1Ω・m以下、電気抵抗上昇率が0.01×10 -6/K以上5.0×10 -4/K以下の範囲にあることがわかる。なお、試料7は、試料6に比べて、低温で焼成したにもかかわらず、所定の特性が得られている。試料7の焼成温度を試料6の焼成温度と同じにした場合には、試料7におけるマトリックスであるアルミノホウケイ酸塩へのホウ素(B)のドープが促進され、さらに電気抵抗率を低下させることができるものと推測される。この点については、実験例7にて後述する。
[0079]
 次に、各試料の材料断面について、EPMA測定を行った。その結果を、図12、図13に示す。図12に示されるように、原料にホウケイ酸塩ガラスを用いた試料6は、材料表面にNa、Mg、K、Ca等のアルカリ系原子、O原子が多く存在していることがわかる。つまり、試料6は、アルカリ系原子を多く含むホウケイ酸ガラスを原料に用いたため、材料表面に溶出したアルカリ原子が酸素と反応し、材料表面に絶縁性のガラス被膜が形成されていることがわかる。
[0080]
 これに対し、図13に示されるように、原料にホウ酸を用い、原料に含まれるアルカリ系原子の含有量を積極的に低減させた試料7は、材料表面におけるNa、Mg、K、Ca等のアルカリ系原子、O原子が、試料6に比べて、大幅に低減されていることがわかる。つまり、試料7は、アルカリ系原子を含まないホウ酸を原料に用いたため、材料表面に絶縁性のガラス被膜が形成される現象を抑制できていることがわかる。なお、試料7の材料表面には、Kがわずかに確認されたが、絶縁性のガラス被膜は、生じていなかった。
[0081]
 次に、各試料の材料表面から深さ方向へのCaのラインプロファイルを測定した。その結果を、図14、図15に示す。図14に示されるように、試料6は、材料表面側へ溶出して偏析したCaにより、材料表面におけるCa濃度が高いことがわかる。これに対し、試料7は、材料表面および材料内部ともにCa濃度に変化がほとんどみられなかった。この結果から、Na、Mg、K、および、Caからなる群より選択される少なくとも1種のアルカリ系原子を含むホウケイ酸塩において、当該アルカリ系原子の合計含有量を2質量%以下に規制することにより、酸素ガスを含む雰囲気での焼成時に、酸素ガスを遮断するガスバリア膜を形成しなくても、表面に絶縁性のガラス被膜がほとんどない電気抵抗体が得られることが確認された。なお、本実験例では、試料6と試料7との間で、ホウ素供給源の差異に起因して、Caの濃度に大きな違いがあったため、図14および図15では、アルカリ系原子の例としてCaを選択したが、上記結果から、その他のアルカリ系原子についても、上記と同様の傾向を示すことが容易に類推される。
[0082]
<実験例7>
-試料8-
 ホウ酸とSi粒子とカオリンとを6:41:53の質量比で混合した点、焼成温度を1250℃とした点以外は、実験例6の試料7と同様にして、試料8を得た。EPMA測定によれば、試料8におけるマトリックスは、アルカリ系原子を合計で0.5質量%、Si:23.6質量%、O:66.8質量%、Al:5.8質量%を含んでいた。また、ICP測定によれば、試料8におけるマトリックスは、B:1.3質量%を含んでいた。
-試料9-
 ホウ酸とSi粒子とカオリンとを8:40:52の質量比で混合した点、焼成温度を1250℃とした点以外は、実験例6の試料7と同様にして、試料9を得た。EPMA測定によれば、試料9におけるマトリックスは、アルカリ系原子を合計で0.4質量%、Si:23.9質量%、O:66.1質量%、Al:5.6質量%を含んでいた。また、ICP測定によれば、試料9におけるマトリックスは、B:2.1質量%を含んでいた。
-試料10-
 ホウ酸とSi粒子とカオリンとを4:42:54の質量比で混合した点、焼成温度を1300℃とした点以外は、実験例6の試料7と同様にして、試料10を得た。EPMA測定によれば、試料10におけるマトリックスは、アルカリ系原子を合計で0.4質量%、Si:24.1質量%、O:65.9質量%、Al:5.9質量%を含んでいた。また、ICP測定によれば、試料10におけるマトリックスは、B:0.9質量%を含んでいた。
-試料11-
 ホウ酸とSi粒子とカオリンとを6:41:53の質量比で混合した点、焼成温度を1300℃とした点以外は、実験例6の試料7と同様にして、試料11を得た。EPMA測定によれば、試料11におけるマトリックスは、アルカリ系原子を合計で0.4質量%、Si:23.0質量%、O:67.1質量%、Al:5.5質量%を含んでいた。また、ICP測定によれば、試料11におけるマトリックスは、B:1.4質量%を含んでいた。
-試料12-
 ホウ酸とSi粒子とカオリンとを8:40:52の質量比で混合した点、焼成温度を1300℃とした点以外は、実験例6の試料7と同様にして、試料12を得た。EPMA測定によれば、試料12におけるマトリックスは、アルカリ系原子を合計で0.4質量%、Si:22.8質量%、O:68.2質量%、Al:5.4質量%を含んでいた。また、ICP測定によれば、試料12におけるマトリックスは、B:2.0質量%を含んでいた。
[0083]
 得られた各試料について、実験例1と同様にして、電気抵抗率を測定した。図16および図17にその結果を示す。図16および図17に示されるように、焼成温度が高い程、ホウ酸の仕込み量が多いほど、アルミノケイ酸塩へのホウ素ドープが促進され、電気抵抗率が低下することが確認された。
[0084]
 上記各実験結果によれば、Na、Mg、K、Ca等のアルカリ系原子を少なくとも1種以上含むホウケイ酸塩を電気抵抗体のマトリックスとして用いることで、以下のことがいえる。上記電気抵抗体によれば、通電加熱時に電気抵抗を支配する領域が、母材である上記マトリックスとなる。上記マトリックスは、SiCに比べ、電気抵抗率の温度依存性が小さく、かつ、電気抵抗率がPTC特性を示す。そのため、電気抵抗体に含まれうる上記マトリックスとは異なる他の物質の電気抵抗率がPTC特性を示す場合には、電気抵抗体の電気抵抗率を、温度依存性が小さく、かつ、PTC特性を示すように構成することができる。一方、他の物質の電気抵抗率がNTC特性を示す場合には、PTC特性を示すマトリックスの電気抵抗率とNTC特性を示す他の物質の電気抵抗率との足し合わせにより、電気抵抗体の電気抵抗率を、温度依存性が小さく、かつ、PTC特性を示す、または、温度依存性がほとんどないように設計することができる。したがって、上記マトリックスを採用することにより、電気抵抗率の温度依存性が小さく、かつ、電気抵抗率がPTC特性を示す、または、電気抵抗率の温度依存性がほとんどない電気抵抗体を得ることが可能になる。また、電気抵抗体を、電気抵抗率がNTC特性とならないように構成することができるため、通電加熱時の電流集中を回避することが可能になる。そのため、内部に温度分布が生じ難く、熱膨張差による割れが生じ難い電気抵抗体を得ることが可能になる。さらに、上記電気抵抗体は、上記マトリックスを採用したことにより、マトリックスの低電気抵抗化を図ることが可能となり、低電気抵抗で、かつ、電気抵抗率の温度依存性を小さい電気抵抗体を得ることが可能になる。
[0085]
 本開示は、上記各実施形態、各実験例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。また、各実施形態、各実験例に示される各構成は、それぞれ任意に組み合わせることができる。すなわち、本開示は、実施形態に準拠して記述されたが、本開示は、当該実施形態や構造等に限定されるものではないと理解される。本開示は、様々は変形例や均等範囲内の変形をも包含する。加えて、様々な組み合わせや形態、さらには、それらに一要素のみ、それ以上、あるいはそれ以下、を含む他の組み合わせや形態をも、本開示の範疇や思想範囲に入るものである。例えば、実施形態3では、ハニカム構造体を実施形態1の電気抵抗体より構成する例について説明したが、ハニカム構造体は、実施形態2の電気抵抗体より構成することもできる。また、実施形態4では、実施形態3のハニカム構造体を適用する例について説明したが、電気加熱式触媒装置は、実施形態2の電気抵抗体より構成されるハニカム構造体を適用することも可能である。

請求の範囲

[請求項1]
 Na、Mg、K、Ca、Li、Be、Rb、Sr、Cs、Ba、Fr、および、Raからなる群より選択される少なくとも1種のアルカリ系原子を含むホウケイ酸塩より構成されるマトリックス(10)を有する、電気抵抗体(1)。
[請求項2]
 25℃~500℃までの温度範囲において、電気抵抗率が0.0001Ω・m以上1Ω・m以下、かつ、電気抵抗上昇率が0.01×10 -6/K以上5.0×10 -4/K以下の範囲にある、または、電気抵抗率が0.0001Ω・m以上1Ω・m以下、かつ、電気抵抗上昇率が0以上0.01×10 -6/K未満の範囲にある、請求項1に記載の電気抵抗体。
[請求項3]
 上記ホウケイ酸塩において、B原子の含有量は、0.1質量%以上5質量%以下である、請求項1または2に記載の電気抵抗体。
[請求項4]
 上記ホウケイ酸塩において、上記アルカリ系原子の合計含有量は、10質量%以下である、請求項1~3のいずれか1項に記載の電気抵抗体。
[請求項5]
 上記ホウケイ酸塩は、上記アルカリ系原子として、Na、Mg、K、および、Caからなる群より選択される少なくとも1種を含んでおり、当該アルカリ系原子の合計含有量は、2質量%以下である、請求項1~4のいずれか1項に記載の電気抵抗体。
[請求項6]
 上記ホウケイ酸塩において、上記アルカリ系原子の合計含有量は、0.01質量%以上である、請求項1~5のいずれか1項に記載の電気抵抗体。
[請求項7]
 上記ホウケイ酸塩において、Si原子の含有量は、5質量%以上40質量%以下である、請求項1~6のいずれか1項に記載の電気抵抗体。
[請求項8]
 上記ホウケイ酸塩において、O原子の含有量は、40質量%以上85質量%以下である、請求項1~7のいずれか1項に記載の電気抵抗体。
[請求項9]
 上記ホウケイ酸塩は、アルミノホウケイ酸塩である、請求項1~8のいずれか1項に記載の電気抵抗体。
[請求項10]
 上記アルミノホウケイ酸塩において、Al原子の含有量は、0.5質量%以上10質量%以下である、請求項9に記載の電気抵抗体。
[請求項11]
 さらに、導電性フィラー(11)を有している、請求項1~10のいずれか1項に記載の電気抵抗体。
[請求項12]
 上記導電性フィラーは、Si原子を含む、請求項11に記載の電気抵抗体。
[請求項13]
 上記マトリックスと上記導電性フィラーとを合計で50vol%以上含有する、請求項11または12に記載の電気抵抗体。
[請求項14]
 電気加熱式触媒装置におけるハニカム構造体に使用されるように構成されている、請求項1~13のいずれか1項に記載の電気抵抗体。
[請求項15]
 請求項1~13のいずれか1項に記載の電気抵抗体を含んで構成されている、ハニカム構造体(2)。
[請求項16]
 請求項15に記載のハニカム構造体を有する、電気加熱式触媒装置(3)。

図面

[ 図 1]

[ 図 2]

[ 図 3]

[ 図 4]

[ 図 5]

[ 図 6]

[ 図 7]

[ 図 8]

[ 図 9]

[ 図 10]

[ 図 11]

[ 図 12]

[ 図 13]

[ 図 14]

[ 図 15]

[ 図 16]

[ 図 17]