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1. (WO2019003515) 装飾用付け歯およびその製造方法
Document

明 細 書

発明の名称 装飾用付け歯およびその製造方法

技術分野

0001  

背景技術

0002   0003   0004  

先行技術文献

特許文献

0005  

発明の概要

発明が解決しようとする課題

0006   0007  

課題を解決するための手段

0008   0009   0010   0011   0012   0013   0014   0015  

発明の効果

0016  

図面の簡単な説明

0017  

発明を実施するための形態

0018   0019   0020   0021   0022   0023   0024   0025   0026   0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035  

産業上の利用可能性

0036  

符号の説明

0037  

請求の範囲

1   2   3   4   5   6   7   8  

図面

1   2   3   4   5  

明 細 書

発明の名称 : 装飾用付け歯およびその製造方法

技術分野

[0001]
 本発明は、装着者の歯列に被せることで審美性を向上させることができる装飾用付け歯およびその製造方法に関するものである。

背景技術

[0002]
 歯は表面層がエナメル質であり、その内側が象牙質である。エナメル質は白色であるが半透明であるため、黄色を帯びた象牙質が透過して見えるので、歯は全体的に薄い黄色に見える。人によってはかなり黄ばんだ状態に見えることがあるため、他人からの好印象を得ようとして、ホワイトニングと称される歯を白くする治療を受けることがある。
 ホワイトニングは、何度も歯科医師に通う必要があったり、希望通りに白くならないことがあったりして、治療を受けることについて決断し難い面がある。
[0003]
 簡単に歯の審美性を向上させることができるものとして、特許文献1,2に記載された従来の装飾用付け歯が知られている。
 特許文献1の歯科用器具は、歯列弓を形成する複数の中空の歯を備え、各中空の歯が、外側表面および内側表面を備えており、複数の中空の歯の選択された歯が、前方から後方に進むにつれてより厚い壁を有するものである。
[0004]
 特許文献2の審美的歯列包囲装置は、厚さが0.1ミリ~5ミリの歯科材料で各個人の臨床印象模型を基に天然歯列を模したマウスピースであり、歯を白く見せる審美的な要素を有し、着脱可能としたものである。

先行技術文献

特許文献

[0005]
特許文献1 : 特表2009-508632号公報
特許文献2 : 実用新案登録第3183163号公報

発明の概要

発明が解決しようとする課題

[0006]
 しかし、特許文献1,2に記載の従来の装飾用付け歯では、歯列に沿って形成された溝を装着者のそれぞれの歯に被せるだけなので、装着しても簡単に外れてしまうおそれがある。装飾用付け歯を歯肉まで覆うように形成すれば接触面積が増えて、外れ難くすることができるが、装飾用付け歯と歯肉とが擦れ、不快感が増してしまう。
[0007]
 そこで本発明は、歯肉への負担を増やすこと無く、フィットさせることができ、外れ難くすることができる装飾用付け歯およびその製造方法を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

[0008]
 本発明は、歯に被さる歯部が連接された装飾用付け歯であって、前記歯部の歯頸部が装着者の歯肉溝まで延びたことを特徴とする。
[0009]
 本発明の装飾用付け歯によれば、装着者の歯の歯頸部に、歯肉溝まで延びた歯部の歯頸部が接触することで、本発明の装飾用付け歯の歯部がしっかりと装着者の歯を保持するので、本発明の装飾用付け歯を歯から外れ難くすることができる。また、本発明の装飾用付け歯の歯頸部が歯肉溝まで延びるように形成されていても、歯肉の歯肉溝が、歯頸部が挿入される空間となるため、本発明の装飾用付け歯の歯頸部が歯肉を押圧しない。
[0010]
 前記歯頸部が、装着者の歯頸部より細く形成されているため、歯部の歯頸部が装着者の歯の歯頸部をしっかりと保持させることができる。
[0011]
 前記歯頸部が、他の部分より薄く形成されているため、撓みやすくすることができるので、脱着が容易である。
[0012]
 前記歯部を、臼歯以外の歯に被せるものとすることで、咀嚼の邪魔にならないため、食事を取ることができる。
[0013]
 前記歯部を、装着者の欠損歯を復元した形状に形成したり、前記歯部には、装着者の損失歯に対応する位置に歯を模したダミー部が連接されていたりすることで、良好な歯並びとすることができる。
[0014]
 前記歯部が、装着者の歯より長く形成されていることで、仮装に使用することができる。
[0015]
 本発明の装飾用付け歯は、歯に被さる歯部が連接された装飾用付け歯の製造方法であって、前記装飾用付け歯を装着する装着者から採得した歯型模型に歯肉溝を形成する工程と、前記歯型模型の歯型形状を、歯科用材料に転写する工程と、前記装着者の歯肉溝まで延びた歯頸部が形成された歯部以外の部分を除去する工程とを含むことを特徴とする装飾用付け歯の製造方法により製造することができる。

発明の効果

[0016]
 本発明によれば、歯肉溝まで延びた歯部の歯頸部が、歯頸部が挿入される空間となる装着者の歯の歯頸部に、歯肉を押圧しない状態で、しっかりと保持する。従って、本発明は、歯肉への負担を増やすこと無く、フィットさせることができ、外れ難くすることができる。

図面の簡単な説明

[0017]
[図1] 本発明の実施の形態に係る装飾用付け歯を示す斜視図である。
[図2] 図1に示す装飾用付け歯を装着者に装着した状態の断面図である。
[図3] 図1に示す装飾用付け歯を作製する歯型模型を説明するための図であり、(A)は装着者から印象採得して製作された歯型模型の一部断面図、(B)は歯肉溝が切削された状態の一部断面図、(C)は歯頸部を僅かに切削して細くした状態の一部断面図および一部拡大図である。
[図4] 歯型模型の一部断面図であり、(A)は欠損歯を示す図、(B)は損失歯を示す図である。
[図5] 歯型模型の一部断面図であり、歯部を延長することを説明するための図である。

発明を実施するための形態

[0018]
 本発明の実施の形態に係る装飾用付け歯を図面に基づいて説明する。
 図1に示す装飾用付け歯10は、上顎の左右1番から4番までとなる前歯部(中切歯、側切歯、犬歯)と第一小臼歯とに被せることで、装着者の審美性を向上させる、天然歯列を模したマウスピースである。装飾用付け歯10の色は、例えば、シェードガイドのA1とすることができる。
[0019]
 図1および図2に示す装飾用付け歯10は、歯列をなす歯Tに被さる中空の歯部11が連接されている。装飾用付け歯10は、溝11sが歯列に沿って形成されている。歯部11は、歯冠部11aと歯頸部11bとを備えている。
 歯部11は、歯頸部11bが装着者の歯肉溝Sまで延びるように形成されている。また、歯頸部11bは、装着者の歯頸部T1より細く形成されている。
 更に、歯頸部11bは、歯部11の他の部分より薄く形成されている。本実施の形態では、歯頸部11bが端に向かうに従って徐々に薄くなるように形成されている。
[0020]
 このような装飾用付け歯10は、次のような各工程にて製造される。
 まず、装着者となる者の歯型形状から印象材により印象を採得して凹型を作製する。そして、凹型に石膏を流し込み固化させ、図3(A)に示すような石膏模型による歯型模型Mを作製する。
[0021]
 このように装着者から採得した歯型模型Mにおける歯M1の歯頸部M2が位置する歯肉M3部分を彫り込み、図3(B)に示す歯肉溝M4を形成する。本実施の形態では、歯肉溝M4を0.1mmほど彫り込んで形成している。
 図2に示すように、装着者の歯頸部T1の周囲には歯肉Gとの間の空間である歯肉溝Sがあるが、歯肉溝Sは僅かな溝であるため、歯型模型Mでは図3(A)に示すように歯肉溝が現れない。しかし、図3(A)に示す歯M1の歯頸部M2が位置する歯肉M3部分を彫り込み、図3(B)に示す歯肉溝M4を形成することにより、歯型模型Mに歯肉溝M4を再現することができる。
[0022]
 次に、図3(C)に示すように、歯型模型Mの歯M1における歯頸部M2を切削して細くする。本実施の形態では、歯頸部M2を0.5mm~0.6mmほど切削している。
[0023]
 そして、歯型模型Mの歯型形状を、装飾用付け歯10となる歯科用材料に転写する。歯科用材料は、熱可塑性樹脂により形成された樹脂板とすることができる。
 この転写は、矯正に用いられるアライナー、顎関節症の治療に用いられるスプリント、歯ぎしりを抑えるマウスピース等の製造に用いられる成形機が使用できる。この成形機では、樹脂板を加熱しながら歯型模型に押圧するため、樹脂板が歯型模型Mに密着するため、歯M1の複雑な形状に、図1に示す歯部11を成形することができる。
 このとき、図3(B)に示す歯肉溝M4にも樹脂板が密着するため、図2に示すように歯部11の歯頸部11bが装着者の歯肉溝Sまで延びた状態とすることができる。
[0024]
 次に、歯型模型Mが転写された歯科用材料(樹脂板)から、装着者の歯肉溝Sまで延びた状態の歯頸部11bを有する歯部11以外の部分を除去する。そして、端に向かうに従って徐々に薄くなるように、歯頸部11bを研削する。
 このようにして、図1に示す装飾用付け歯10を作製することができる。
[0025]
 この装飾用付け歯10によれば、図3(B)に示すように、歯型模型Mに歯肉溝M4を形成して、歯型模型Mの歯型形状が歯科用材料に転写され作製されるので、図2に示すように、歯部11の歯頸部11bが装着者の歯肉溝Sまで延びるように形成される。そのため、先端に向かって細くなる歯根部T2の基端に位置する歯頸部T1に、溝11s(図1参照)の間隔が狭くなり、先細りとなった歯部11の歯頸部11bが接触することで、歯部11がしっかりと歯Tを保持する。従って、装飾用付け歯10は、歯Tから外れ難くすることができる。
 また、歯頸部11bが歯肉溝Sまで延びるように形成されていても、歯肉Gの歯肉溝Sが、歯頸部11bが挿入される空間となるため、歯頸部11bが歯肉Gを押圧しない。従って、装飾用付け歯10は、歯肉Gに負担を掛けない。
[0026]
 また、図3(C)に示すように、歯型模型Mの歯M1における歯頸部M2を切削して細くしているため、図2に示す歯部11の歯頸部11bは、装着者の歯頸部T1より細く形成される。従って、歯部11の歯頸部11bについても、しっかりと歯Tの歯頸部T1を保持するため、外れ難くすることができる。
 更に、歯頸部11bは、他の部分より薄く形成されているため装着するときや外すときに撓みやすくすることができるので、脱着が容易である。
[0027]
 従って、装飾用付け歯10は、歯肉Gへの負担を増やすこと無く、フィットさせることができ、外れ難くすることができる。
[0028]
 また、装飾用付け歯10は、左右1番から4番までの歯に対応させて歯部11が形成されており、第二小臼歯および大臼歯には被さっていないため、装飾用付け歯10が咀嚼の邪魔にならない。従って、装飾用付け歯10を装着した状態で食事することができる。
[0029]
 本実施の形態では、装飾用付け歯10の歯部11が覆う歯について、装着者の前歯部と第一小臼歯が揃った健康な状態であったが、例えば、装着者の歯の一部が欠損していたり、歯を損失していたりしていてもよい。
[0030]
 図4(A)に示す歯型模型M10の歯M11は一部が欠損した欠損歯である。また、図4(B)に示す歯型模型M20の歯M21は損失した損失歯である。
 このような場合には、図4(A)に示す歯M11の欠損部分に、成形材を補い、欠損した歯M11を元の形状に復元する。図4(A)では復元部分を点線にて示す。成形材は、例えば、歯型模型M10と同じ材料とすることができ、石膏などとすることができる。
 欠損歯である歯M11を復元して、この歯型模型M10を用いて装飾用付け歯を成形することで、元の状態の歯部が形成された装飾用付け歯とすることができる。
[0031]
 また、図4(B)に示す歯M21の欠損部分に、成形材を補い、欠損した歯M21を元の形状に復元することができる。図4(B)では復元部分を点線にて示す。
 損失歯である歯M21を復元して、この歯型模型M20を用いて装飾用付け歯を成形することで、損失歯である歯M21に対応する位置に歯を模したダミー部が成形される。従って、健康歯に被さる歯部11(図1参照)に、ダミー部が連接された装飾用付け歯とすることができる。
[0032]
 このように歯部11が欠損歯や損失歯を復元した形状に形成されていることで、良好な歯並びとすることができる。
[0033]
 更に、図5に示す歯型模型M30は、歯M31に成形材を盛って長くしている。図5では延長部分を点線にて示す。そうすることで、装着者の実際の歯より長くなった歯部11とすることができる。このような装飾用付け歯とすることにより、ハロウィーンの仮装や、演劇の仮装などで使用することができる。
[0034]
 以上、本発明の実施の形態に係る装飾用付け歯を説明したが、本実施の形態に限定されるものではない。
 本実施の形態では、装飾用付け歯10は、上顎の左右1番から4番までを被せるものとしたが、下顎用の装飾用付け歯も同じようにして作製することができる。また、装飾用付け歯10は、左右1番から4番としているが、臼歯以外の左右1番から3番とすることができる。そうすることで、食物を咀嚼するときの臼歯に被さっていないため、装飾用付け歯が咀嚼の邪魔にならない。そのため、装飾用付け歯を付けても、しっかりと食事を取ることができる。
 しかし、装着者が食事をしないのであれば、装飾用付け歯は、小臼歯または大臼歯に被せる歯部を有するものとしてもよい。
[0035]
 更に、装飾用付け歯10に色つけしたり、マークをつけたり、宝石や身飾品、貴金属などの装飾体を設けたりすることができる。

産業上の利用可能性

[0036]
 本発明の装飾用付け歯は、結婚式や披露宴、パーティ、イベントなどに好適である。

符号の説明

[0037]
 10 装飾用付け歯
 11 歯部
 11a 歯冠部
 11b 歯頸部
 11s 溝
 T 歯
 T1 歯頸部
 T2 歯根部
 G 歯肉
 S 歯肉溝
 M,M10,M20,M30 歯型模型
 M1,M11,M21,M31 歯
 M2 歯頸部
 M3 歯肉
 M4 歯肉溝

請求の範囲

[請求項1]
 歯に被さる歯部が連接された装飾用付け歯であって、
 前記歯部の歯頸部が装着者の歯肉溝まで延びた装飾用付け歯。
[請求項2]
 前記歯頸部は、装着者の歯頸部より細く形成された請求項1記載の装飾用付け歯。
[請求項3]
 前記歯頸部は、他の部分より薄く形成された請求項1または2記載の装飾用付け歯。
[請求項4]
 前記歯部は、臼歯以外の歯に被せるものである請求項1から3のいずれかの項に記載の装飾用付け歯。
[請求項5]
 前記歯部は、装着者の欠損歯を復元した形状に形成された請求項1から4のいずれかの項に記載の装飾用付け歯。
[請求項6]
 前記歯部には、装着者の損失歯に対応する位置に歯を模したダミー部が連接された請求項1から5のいずれかの項に記載の装飾用付け歯。
[請求項7]
 前記歯部は、装着者の歯より長く形成された請求項1から6のいずれかの項に記載の装飾用付け歯。
[請求項8]
 歯に被さる歯部が連接された装飾用付け歯の製造方法であって、
 前記装飾用付け歯を装着する装着者から採得した歯型模型に歯肉溝を形成する工程と、
 前記歯型模型の歯型形状を、歯科用材料に転写する工程と、
 前記装着者の歯肉溝まで延びた歯頸部が形成された歯部以外の部分を除去する工程とを含む装飾用付け歯の製造方法。

図面

[ 図 1]

[ 図 2]

[ 図 3]

[ 図 4]

[ 図 5]