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1. (WO2019003346) 手術システムのハンドピースの製造方法、手術システムのハンドピースの特性の設定方法、手術システムのハンドピース及び手術システム
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明 細 書

発明の名称 手術システムのハンドピースの製造方法、手術システムのハンドピースの特性の設定方法、手術システムのハンドピース及び手術システム

技術分野

0001  

背景技術

0002  

発明の概要

0003   0004   0005   0006   0007   0008   0009  

図面の簡単な説明

0010  

発明を実施するための形態

0011   0012   0013   0014   0015   0016   0017   0018   0019   0020   0021   0022   0023   0024   0025   0026   0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041   0042   0043   0044   0045   0046   0047   0048   0049   0050   0051   0052   0053   0054   0055   0056   0057   0058   0059   0060   0061   0062   0063   0064   0065   0066   0067   0068   0069   0070   0071   0072   0073   0074   0075   0076   0077   0078   0079   0080   0081   0082   0083   0084   0085   0086   0087   0088   0089   0090   0091   0092   0093   0094   0095   0096   0097   0098  

請求の範囲

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10   11   12   13   14   15   16   17   18   19   20   21   22   23   24   25   26   27   28  

図面

1A   1B   1C   2   3   4   5   6   7A   7B   8   9   10   11   12   13   14A   14B   15A   15B   15C  

明 細 書

発明の名称 : 手術システムのハンドピースの製造方法、手術システムのハンドピースの特性の設定方法、手術システムのハンドピース及び手術システム

技術分野

[0001]
 本発明は、手術システムのハンドピースの製造方法、手術システムのハンドピースの特性の設定方法、手術システムのハンドピース及び手術システムに関する。

背景技術

[0002]
 ヒーターを備えた把持部で処置対象部位である生体組織を把持し、ヒーターで発生した熱によって生体組織を処置する手術システムが知られている。例えば日本国特開2007-37845号公報には、把持部で把持した生体組織に、ヒーターで発生した熱を作用させることができる手術システムについて開示されている。この手術システムでは、手術システムのハンドピースの特性の個体差に係る情報がハンドピースに搭載されたメモリに記録されている。制御装置は、このメモリに格納されている情報を読み込み、その情報を用いてハンドピースの動作を制御する。ハンドピースの個体差を考慮して制御を行うことで、より精度の高い制御が実現される。

発明の概要

[0003]
 ハンドピースの動作を精度よく制御するためには、ハンドピースの個体差に係る適切な情報が必要である。
[0004]
 本発明は、精度のよい制御が可能となる手術システムのハンドピースの製造方法、手術システムのハンドピースの特性の設定方法、手術システムのハンドピース及び手術システムを提供することを目的とする。
[0005]
 本発明の一態様によれば、ヒーター、前記ヒーターに供給される電圧と電流とを計測するための第1の検出回路、及びメモリを備えた手術システムのハンドピースの製造方法は、前記第1の検出回路よりも検出精度が高い第2の検出回路を用いて計測した結果に基づいて、前記第1の検出回路の検出特性を取得することと、前記検出特性を前記メモリに記録することと、所定の方法で前記ヒーターの温度を制御するように前記ヒーターに電力を供給する検査制御を行っている際の前記ヒーターの温度変化を取得することと、前記温度変化に基づいて、前記ヒーターの温度を制御するための制御パラメータを決定することと、前記制御パラメータを前記メモリに記録することとを含む。
[0006]
 本発明の一態様によれば、ヒーター、前記ヒーターに供給される電圧と電流とを計測するための第1の検出回路、及びメモリを備えた手術システムのハンドピースの特性の設定方法は、前記第1の検出回路よりも検出精度が高い第2の検出回路を用いて計測した結果に基づいて、前記第1の検出回路の検出特性を取得することと、前記検出特性を前記メモリに記録することと、所定の方法で前記ヒーターの温度を制御するように前記ヒーターに電力を供給する検査制御を行っている際の前記ヒーターの温度変化を取得することと、前記温度変化に基づいて、前記ヒーターの温度を制御するための制御パラメータを決定することと、前記制御パラメータを前記メモリに記録することとを含む。
[0007]
 本発明の一態様によれば、手術システムのハンドピースは、ヒーターと、前記ヒーターに供給される電圧と電流とを計測するための第1の検出回路と、メモリとを備え、前記メモリには、前記第1の検出回路よりも検出精度が高い第2の検出回路を用いて計測した結果に基づいて取得された前記第1の検出回路の検出特性と、所定の方法で前記ヒーターの温度を制御するように前記ヒーターに電力を供給する検査制御を行っている際の前記ヒーターの温度変化に基づいて決定された、前記ヒーターの温度を制御するための制御パラメータとが記録されている。
[0008]
 本発明の一態様によれば、手術システムは、上述のハンドピースと、前記ハンドピースの前記ヒーターに電力を供給する電源装置とを備え、前記電源装置は、前記ハンドピースの前記メモリから前記検出特性と前記制御パラメータとを取得し、前記第1の検出回路によって得られたセンサ値と前記検出特性と前記制御パラメータとに基づいて前記ヒーターに供給する電力を制御する。
[0009]
 本発明によれば、精度のよい制御が可能となる手術システムのハンドピースの製造方法、手術システムのハンドピースの特性の設定方法、手術システムのハンドピース及び手術システムを提供できる。

図面の簡単な説明

[0010]
[図1A] 図1Aは、本発明の一実施形態に係る手術システム及び設定システムの構成例の概略を示すブロック図である。
[図1B] 図1Bは、一実施形態に係る検出特性設定処理が行われる際の手術システム及び設定システムの構成例の概略を示すブロック図である。
[図1C] 図1Cは、一実施形態に係る制御パラメータ設定処理が行われる際の手術システム及び設定システムの構成例の概略を示すブロック図である。
[図2] 図2は、一実施形態に係る手術システムの構成例の概略を示す図である。
[図3] 図3は、一実施形態に係る手術システムの設定方法の一例の概要について説明するためのフローチャートである。
[図4] 図4は、一実施形態に係る検出特性設定処理の一例の概要を示すフローチャートである。
[図5] 図5は、一実施形態に係る第1の検出回路の電圧値に係る検出特性データの一例について説明するための図である。
[図6] 図6は、一実施形態に係る第1の検出回路の電流値に係る検出特性データの一例について説明するための図である。
[図7A] 図7Aは、一実施形態に係る制御パラメータ設定処理の一例の概要を示すフローチャートである。
[図7B] 図7Bは、一実施形態に係る制御パラメータ設定処理の一例の概要を示すフローチャートである。
[図8] 図8は、検査制御の一例について説明するための模式図である。
[図9] 図9は、検査制御時のヒーターの温度変化の一例について説明するための模式図である。
[図10] 図10は、検査制御時のヒーターの温度変化の一例について説明するための模式図である。
[図11] 図11は、検査制御時のヒーターの温度変化の一例について説明するための模式図である。
[図12] 図12は、検査制御時のヒーターの温度変化の一例について説明するための模式図である。
[図13] 図13は、検査制御時のヒーターの温度変化の一例について説明するための模式図である。
[図14A] 図14Aは、第1の変形例に係る検出特性設定処理が行われる際の手術システム及び設定システムの構成例の概略を示すブロック図である。
[図14B] 図14Bは、第1の変形例に係る制御パラメータ設定処理が行われる際の手術システム及び設定システムの構成例の概略を示すブロック図である。
[図15A] 図15Aは、第2の変形例に係る手術システム及び設定システムの構成例の概略を示すブロック図である。
[図15B] 図15Bは、第2の変形例に係る検出特性設定処理が行われる際の手術システム及び設定システムの構成例の概略を示すブロック図である。
[図15C] 図15Cは、第2の変形例に係る制御パラメータ設定処理が行われる際の手術システム及び設定システムの構成例の概略を示すブロック図である。

発明を実施するための形態

[0011]
 [システム構成]
 本発明の一実施形態について図面を参照して説明する。本実施形態に係るシステムの構成例の概略を図1A、図1B及び図1Cに示す。本実施形態は、手術システム10と、例えば手術システム10の製造工程で用いられる手術システム10の設定を行うための設定システム20とに関する。
[0012]
 手術システム10は、生体組織の治療に用いられる装置であり、例えば、止血したり、組織を凝固させたり、封止したり、切離したり、切開したりする処置に用いられる。手術システム10は、生体組織に熱を作用させることで処置を行う。
[0013]
 本実施形態に係る手術システム10は、処置を行うためのハンドピース150と、ハンドピース150に対して電力を供給するための電源装置110とを備える。ハンドピース150は、例えば腹壁を貫通させて処置を行うための、外科治療用手術器具である。
[0014]
 本実施形態に係る手術システム10の外観の概略図を図2に示す。図2に示すように、手術システム10のハンドピース150は、処置具本体170と、処置具本体170に取り付けられたシャフト166と、シャフト166の先端に設けられたエンドエフェクタである把持部160とを有する。
[0015]
 把持部160は、第1の把持部材162と第2の把持部材164とを有する。第1の把持部材162が第2の把持部材164に対して変位することで、把持部160は開閉する。把持部160は、第1の把持部材162と第2の把持部材164との間に処置対象である生体組織を把持するように構成されている。把持部160は、処置対象である生体組織を把持して、生体組織を封止したり切開したりする等の処置を行う部分である。
[0016]
 第1の把持部材162及び第2の把持部材164の両方又は一方には、ヒーター152が設けられている。当該ヒーター152に電力が供給されることでヒーター152が発熱する。ヒーター152で発生した熱が生体組織に伝達されることによって、生体組織が処置される。
[0017]
 処置具本体170には、把持部160を操作するための操作ノブ172が取り付けられている。例えば、操作ノブ172が操作されることで、把持部160が開閉する。
[0018]
 なお、ここで示したハンドピース150の形状は、もちろん一例であり、同様の機能を有していれば、他の形状でもよい。例えば、処置具本体170の形状、シャフト166の長さ、操作ノブ172の有無、把持部160の形状等は適宜変更され得る。また、例えば、ハンドピース150の先端部は、把持部を有しておらず、こて状等の形状を有しており、処置対象に押し付けられるように構成されていてもよい。また、ハンドピース150は例えば腹腔内を処置するであったり、例えば関節腔内を処置するものであったり等、種々の形態を取り得る。また、本実施形態に係る技術は、図1に示すような硬性鏡手術に用いられる処置装置に限らず、軟性内視鏡を用いた内視鏡手術に用いられるような処置装置にも適用され得る。
[0019]
 ハンドピース150は、ケーブル174を介して電源装置110に接続されている。電源装置110は、ハンドピース150に電力を供給する。この電力はヒーター152で熱に変換され、把持部160に把持された生体組織は加熱される。ケーブル174と電源装置110とは、ケーブルコネクタ122によって接続されており、この接続は着脱自在となっている。すなわち、この手術システム10は、処置毎に使用するハンドピース150を交換することができるように構成されている。一方、電源装置110は、医療施設に設置され、繰り返し用いられる。
[0020]
 電源装置110には、フットスイッチ124が接続されている。足で操作されるフットスイッチ124は、手で操作されるハンドスイッチやその他のスイッチに置き換えられてもよい。フットスイッチ124のペダルを術者が操作することにより、電源装置110からハンドピース150への電力の供給のオン/オフが切り換えられる。
[0021]
 図1Aに示すように、電源装置110は、第1のCentral Processing Unit(CPU)112と出力回路114とを備える。第1のCPU112は、電源装置110の各部の動作を制御する。出力回路114は、図示しない電源から供給された電力を調整して、第1のCPU112の制御下でハンドピース150のヒーター152へと電力を出力する。
[0022]
 本実施形態に係る手術システム10では、ヒーター152の温度を制御するために、ヒーター152に印加される電圧及び電流を検出する第1の検出回路154がハンドピース150に設けられている。電源装置110の第1のCPU112は、第1の検出回路154からヒーター152に印加される電圧及び電流に係る値を取得し、これらの値を用いて出力回路114の出力を、例えばPID制御といったフィードバック制御を用いて制御する。より具体的には、第1のCPU112は、ヒーター152に印加される電圧値及び電流値に基づいて、ヒーター152の抵抗値を取得する。ヒーター152の抵抗値は、ヒーター152の温度と相関を有する。そこで、第1のCPU112は、ヒーター152の抵抗値が目標温度に相当する抵抗値となるように、出力回路114の出力を制御する。第1の検出回路154がヒーター152に近いハンドピース150内に設けられていることで、例えば電源装置110に設けられるよりも、ヒーター152に印加される電圧及び電流がより正確に取得され得る。
[0023]
 本実施形態に係るハンドピース150は、メモリ156を備える。メモリ156には、第1のCPU112で行われる手術システム10の制御に用いられる値であって、ハンドピース150の個体差に依存する値が記録されている。メモリ156には、例えば、第1の検出回路154に含まれるセンサの出力値(センサ値)を電圧値又は電流値に換算するための特性値が記録されている。また、メモリ156には、例えば、第1のCPU112で行われる制御の制御パラメータが記録されている。制御パラメータには、例えば各種オフセット値、PID制御の比例項、微分項又は積分項に係る値等が含まれ得る。
[0024]
 本実施形態では、メモリ156に記録されているハンドピース150の個体差に係る値が、例えばハンドピース150の出荷前に書き込まれる。この出荷前の書き込みのために、設定システム20が用いられる。設定システム20は、検出回路特性設定システム210と制御パラメータ設定システム260とを備える。
[0025]
 検出回路特性設定システム210は、第1の検出回路154のセンサ値を電圧値又は電流値に換算するための特性値、すなわち、第1の検出回路154に係る検出特性を設定する。この検出特性は、第1の検出回路154の個体毎に異なり得る。検出回路特性設定システム210は、負荷抵抗212と、第2の検出回路214と、第2のCPU216とを備える。
[0026]
 第1の検出回路154の検出特性を設定する際のシステムの構成例を図1Bに示す。電源装置110は、医療施設に設置されている電源装置110と同一のものではないが、同等の機能を有する電源装置である。電源装置110の出力回路114の出力は、ハンドピース150のヒーター152ではなく、検出回路特性設定システム210の負荷抵抗212に接続される。検出回路特性設定システム210の第2のCPU216は、電源装置110の第1のCPU112に指令して、出力回路114に出力を行わせる。負荷抵抗212は、ヒーター152の代わりとなるものであるので、負荷抵抗212の抵抗値は、ヒーターの抵抗値に近い値であることが好ましい。負荷抵抗212の抵抗値は、例えばヒーター152の抵抗値として想定される最大抵抗値の±10Ω程度であることが好ましい。負荷抵抗212の抵抗値がヒーター152の抵抗値に近いことで、出力回路114の出力範囲や第1の検出回路154の検出範囲を十分に使用することができる。
[0027]
 出力回路114から負荷抵抗212への出力は、ハンドピース150の第1の検出回路154と検出回路特性設定システム210の第2の検出回路214とによって検出される。第2の検出回路214は、較正済みの検出回路であり、第1の検出回路154よりも検出精度が高い。第1の検出回路154の検出値は、第1のCPU112へと伝達される。第2のCPU216は、第1のCPU112から第1の検出回路154の出力値を取得する。また、第2のCPU216は、第2の検出回路214の出力値を取得する。第2のCPU216は、第1の検出回路154及び第2の検出回路214の検出結果に基づいて、第1の検出回路154の検出特性を決定する。第2のCPU216は、決定した検出特性をハンドピース150のメモリ156に記録する。
[0028]
 制御パラメータ設定システム260は、電源装置110の出力制御に係る制御パラメータを設定する。この制御パラメータは、ハンドピース150毎に異なり得る。制御パラメータ設定システム260は、温度測定器262と、第3のCPU264とを備える。
[0029]
 制御パラメータを設定する際のシステムの構成例を図1Cに示す。ここでも、電源装置110は、医療施設に設置されている電源装置110と同一のものではないが、同等の機能を有する電源装置である。制御パラメータ設定システム260の第3のCPU264は、電源装置110の第1のCPU112に指令して、出力回路114に出力を行わせる。この際、第3のCPU264は、ヒーター152を所定の目標温度とするような検査制御を第1のCPU112に行わせる。
[0030]
 制御パラメータ設定システム260の温度測定器262は、出力回路114からヒーター152へ電力が供給されたときのヒーター152の温度を取得する。温度測定器262は、例えば熱電対といった接触式にヒーター152の温度を取得する素子を有していてもよいし、赤外放射温度計のように非接触式にヒーター152の温度を取得する素子を有していてもよい。第3のCPU264は、温度測定器262からヒーター152の温度の情報を取得する。第3のCPU264は、検査制御に係る情報と温度測定器262で取得された温度変化に係る情報とを用いて、第1のCPU112で用いられる制御パラメータを決定する。第3のCPU264は、決定した制御パラメータをハンドピース150のメモリ156に記録する。
[0031]
 [設定手順]
 本実施形態に係る手術システム10の第1の検出回路154の検出特性の設定、及び第1のCPU112で行われる制御の制御パラメータの設定の手順について説明する。図3のフローチャートに示すように、本実施形態では、まず第1の検出回路154の検出特性の設定に係る検出特性設定処理が行われる(ステップS101)。このとき、図1Bに示したように、手術システム10は、検出回路特性設定システム210に接続される。次に第1のCPU112の制御パラメータの設定に係る制御パラメータ設定処理が行われる(ステップS102)。このとき、図1Cに示したように、手術システム10は、制御パラメータ設定システム260に接続される。
[0032]
 〈検出特性設定処理〉
 検出特性設定処理について、図4に示すフローチャートを参照して説明する。図4に示す処理は、検出回路特性設定システム210の第2のCPU216によって行われる。
[0033]
 ステップS201において、第2のCPU216は、例えば予め決められた設定に従って、電源装置110の出力回路114から出力される電力に係る出力値を設定する。ここでの出力値は、手術システム10の使用時に第1の検出回路154で検出することが想定される電圧及び電流の範囲内で値が順に変更される。
[0034]
 ステップS202において、第2のCPU216は、設定した出力値に係る出力指示を電源装置110の第1のCPU112に対して行う。この指示を受けた第1のCPU112は、電源装置110の出力回路114からステップS201で設定された強度の出力がなされるように、出力回路114を動作させる。このとき、第1の検出回路154及び第2の検出回路214の各々は、出力回路114から検出回路特性設定システム210の負荷抵抗212へと出力される電力に関する電圧及び電流を検出し、電圧値及び電流値を表すセンサ値を生成する。
[0035]
 ステップS203において、第2のCPU216は、第1のCPU112から、第1の検出回路154で生成された電圧値及び電流値を表すセンサ値を取得する。また、第2のCPU216は、第2の検出回路214で生成された電圧値及び電流値を表すセンサ値を取得する。ここで、第2の検出回路214は較正されているので、第2の検出回路214のセンサ値に基づけば、第2のCPU216は、出力回路114の出力電圧値及び出力電流値を取得することができる。
[0036]
 ステップS204において、第2のCPU216は、測定終了であるか否かを判定する。例えばステップS201で設定された出力値が、手術システム10の使用時に第1の検出回路154で検出することが想定される電圧及び電流の範囲を一通りカバーしたとき、測定は終了すると判定される。終了しないとき、処理はステップS201に戻り、出力値を変更して上述のセンサ値の取得が繰り返される。
[0037]
 ステップS204で測定を終了すると判定されたとき、処理はステップS205に進む。ステップS205において、第2のCPU216は、検出特性データを生成する。検出特性データは、第1の検出回路154のセンサ値と電圧値又は電流値との関係を示すデータである。
[0038]
 ステップS206において、第2のCPU216は、生成した検出特性データをハンドピース150のメモリ156に書き込む。以上で検出特性設定処理は終了する。
[0039]
 電圧値に係る検出特性データについて図5を参照して説明する。図5において、横軸は第1の検出回路154が出力する電圧値に係るセンサ値S1を示し、縦軸は第2の検出回路214の検出値に基づいて得られた電圧値Vを示す。グラフ中の黒丸で示した点が、測定された値を示す。これらの点に基づいて、第1の検出回路154のセンサ値S1と電圧値Vとの関係が得られる。この例では、手術システム10の使用時に第1の検出回路154で検出することが想定される電圧値が10V乃至100Vとなっている。図5の例では、定数a1及びb1を用いて、
  V=a1×S1+b1
という1次式の関係が得られている。この第1の検出回路154のセンサ値S1と電圧値Vとの関係が検出特性データとして、ハンドピース150のメモリ156に記録される。
[0040]
 電流値に係る検出特性データについても電圧値に係る検出特性データの場合と同様である。電流値に係る検出特性データについて図6を参照して説明する。図6において、横軸は第1の検出回路154が出力する電流値に係るセンサ値S2を示し、縦軸は第2の検出回路214の検出値に基づいて得られた電流値Iを示す。グラフ中の黒丸で示した点が、測定された値を示す。これらの点に基づいて、第1の検出回路154のセンサ値S2と電流値Iとの関係が得られる。この例では、手術システム10の使用時に第1の検出回路154で検出することが想定される電流値が0.1A乃至1.0Aとなっている。図6の例では、定数a2及びb2を用いて、
  I=a2×S2+b2
という1次式の関係が得られている。この第1の検出回路154のセンサ値S2と電流値Iとの関係が検出特性データとして、ハンドピース150のメモリ156に記録される。
[0041]
 以上のようにしてメモリ156に記録された検出特性データを用いることで、第1のCPU112は、第1の検出回路154が出力するセンサ値に基づいて、ヒーター152に印加される電圧値及び電流値を正確に求めることができる。
[0042]
 〈制御パラメータ設定処理〉
 制御パラメータ設定処理について、図7A及び図7Bに示すフローチャートを参照して説明する。図7A及び図7Bに示す処理は、制御パラメータ設定システム260の第3のCPU264によって行われる。なお、制御パラメータ設定処理においては、検出特性設定処理で得られ、メモリ156に記録された検出特性が用いられる。
[0043]
 ステップS301において、第3のCPU264は、温度測定器262からヒーター152の温度を取得する。以降、第3のCPU264は、ヒーター152の温度を監視する。第3のCPU264は、ヒーター152の温度(初期温度)が所定の温度Ts以下であるか否かを判定する。初期温度が所定の温度Ts以下でないとき、処理はステップS302に進む。初期温度が所定の温度Tsより高いとき、制御パラメータの設定が正しく行われないおそれがある。このため、初期温度が所定の温度Tsより高いとき、制御パラメータ設定処理は中断する。
[0044]
 すなわち、ステップS302において、第3のCPU264は、図示しない提示手段を用いてユーザに警告を発する。提示手段は例えばスピーカーであり、警告音が発せられてもよい。また、提示手段はランプであり、警告ランプが点灯させられてもよい。また、提示手段は、ディスプレイであり、ディスプレイに警告が表示されてもよい。また、この警告によって、警告理由が示されてもよい。例えば、ステップS301で初期温度が所定の温度Tsよりも高いことが示されてもよい。ステップS302の警告の後、制御パラメータ設定処理は終了する。
[0045]
 ステップS301で初期温度は所定の温度Ts以下であると判定されたとき、処理はステップS303に進む。ステップS303において、第3のCPU264は、電源装置110の出力に係る検査制御を開始する。すなわち、電源装置110の出力回路114の出力を所定の方法で制御するように、第3のCPU264は第1のCPU112に指令する。この指令に基づいて、第1のCPU112は、出力回路114の出力を制御する。この制御において、メモリ156に記録されている制御パラメータが用いられる。なお、最初の段階では、メモリ156には、制御パラメータの初期値が記録されている。
[0046]
 検査制御の一例について、図8に示す模式図を参照して説明する。図8において、横軸は経過時間を示し、縦軸はヒーター152の温度を示す。制御パラメータ設定処理の開始時である時刻t0における温度(初期温度)が所定の温度Ts以下であることが確認された後、時刻t1においてヒーター152への電力の投入が開始される。ここで、ヒーター152の目標温度を第1の目標温度T1とする。電力投入によって、時刻t1以降においてヒーター152の温度は上昇する。
[0047]
 所定の温度差を第1の温度差ΔT1としたときに、ヒーター152の温度が、第1の目標温度T1よりも第1の温度差ΔT1だけ低いT1-ΔT1となった時刻を時刻t2とする。時刻t1から時刻t2までの経過時間を第1の昇温時間tr1とする。本実施形態では、第1の昇温時間tr1の長さが評価される。
[0048]
 時刻t2以降においてヒーター152の温度は、第1の目標温度T1に維持されるように制御される。本実施形態では、時刻t2から時刻t3までの第1の判定期間tm1において、ヒーター152の温度が第1の目標温度T1近傍のT1±ΔT1の範囲に維持されるか否かが評価される。
[0049]
 その後、ヒーター152の目標温度を第2の目標温度T2とする制御が行われる。このとき、ヒーター152の温度は第1の目標温度T1から上昇する。ヒーター152の温度が第1の目標温度T1よりも第1の温度差ΔT1だけ高いT1+ΔT1となった時刻を時刻t4とする。所定の温度差を第2の温度差ΔT2としたときに、ヒーター152の温度が、第2の目標温度T2よりも第2の温度差ΔT2だけ低いT2-ΔT2となった時刻を時刻t5とする。時刻t4から時刻t5までの経過時間を第2の昇温時間tr2とする。本実施形態では、第2の昇温時間tr2の長さが評価される。
[0050]
 時刻t5以降においてヒーター152の温度は、第2の目標温度T2に維持されるように制御される。本実施形態では、時刻t5から時刻t6までの第2の判定期間tm2において、ヒーター152の温度が第2の目標温度T2近傍のT2±ΔT2の範囲に維持されるか否かが評価される。第2の判定期間tm2が経過したら、検査制御は終了する。
[0051]
 ここでは、ヒーター152の温度を、第1の目標温度T1まで上昇させ、第1の目標温度T1に維持し、第2の目標温度T2まで上昇させ、第2の目標温度T2に維持する場合を例に示した。本実施形態では、このような2段階に温度を維持する検査制御に限らず、ヒーター152の温度を、第1の目標温度T1まで上昇させ、第1の目標温度T1に維持するのみの1段階の検査制御も行われる。ここで、維持される第1の目標温度T1としては、2段階の温度制御における低温の第1の目標温度T1の場合と、2段階の温度制御における高温の第2の目標温度T2の場合との2通りで行われることが好ましい。
[0052]
 本実施形態に係る手術システム10は、例えば、2種類の温度が出力できるようになっている。すなわち、手術システム10は、ハンドピース150の把持部160で把持された生体組織を比較的低い温度で処置して、当該生体組織を封止する、シール処置を行える。また、手術システム10は、ハンドピース150の把持部160で把持された生体組織を比較的高い温度で処置して、当該生体組織を切断する、カット処置を行える。手術システム10は、シール処置のみを行うこともできるし、カット処置のみを行うこともできるし、シール処置の後カット処置を行うこともできる。ここで、シール用の温度は、例えば100℃以上200℃以下であり得る。また、カット用の温度は、例えば200℃以上300℃以下であり得る。制御パラメータ設定処理では、第1の目標温度T1を例えば100℃以上200℃以下とする1段階の検査制御である第1の制御が行われ得る。また、制御パラメータ設定処理では、第1の目標温度T1を例えば200℃以上300℃以下とする1段階の検査制御である第2の制御が行われ得る。また、制御パラメータ設定処理では、第1の目標温度T1を例えば100℃以上200℃以下とし、第2の目標温度T2を例えば200℃以上300℃以下とする2段階の検査制御である第3の制御が行われ得る。
[0053]
 図7Aに戻って制御パラメータ設定処理について説明を続ける。ステップS303で検査制御が開始されたとき、上述のとおりヒーター152の温度が目標温度まで上昇するのに要する時間が評価される。そこで、ステップS304において、第3のCPU264は、出力回路114の出力がヒーター152の温度を上昇させるフェーズに入ったとき、昇温時間の測定を開始する。なお、これには限定されないが、温度データの取得に係るサンプリングレートは、例えば10サンプル/秒程度とする。
[0054]
 ステップS305において、第3のCPU264は、ヒーター152の温度が第1の目標温度T1よりも第1の温度差ΔT1だけ低いT1-ΔT1以上になったか否かを判定する。ヒーター152の温度がT1-ΔT1以上でないとき、処理はステップS306に進む。ステップS306において、第3のCPU264は、測定している昇温時間が所定の時間であるtw1を超えたか否かを判定する。昇温時間がtw1を超えていないとき、処理はステップS305に戻る。一方、昇温時間がtw1を超えたとき、処理はステップS302に進む。長時間が経過してもヒーター152の温度が目標温度にならないとき、システムの何れかに異常が発生しているおそれがある。このため、長時間が経過してもヒーター152の温度が目標温度にならないときには、制御パラメータ設定処理を中断する。すなわち、第3のCPU264は、ステップS302で警告をユーザに提示して、制御パラメータ設定処理を終了する。ユーザに提示される警告には、ヒーター152が目標温度にならないという情報が含まれてもよい。
[0055]
 ステップS305においてヒーター152の温度がT1-ΔT1以上であると判定されたとき、処理はステップS307に進む。ステップS307において、第3のCPU264は、ヒーター152の温度がT1-ΔT1以上となった時間を取得して、昇温時間を決定する。第3のCPU264は、決定した昇温時間が所定の閾値未満であるか否かを判定し、所定の閾値未満であるとき、当該昇温時間について合格であると評価する。第3のCPU264は、昇温時間が所定の閾値以上であるとき、当該昇温時間について不合格であると評価する。ここで、所定の閾値は、これに限定されないが例えば1秒程度というように、例えば手術がスムーズかつ効率的に行われる時間に設定され得る。
[0056]
 ステップS308において、第3のCPU264は、ヒーター152の温度を第1の目標温度T1となるように制御を開始し、目標温度維持評価を開始する。
[0057]
 ステップS309において、第3のCPU264は、目標温度維持評価開始からの経過時間が第1の判定期間tm1を超えたか否かを判定する。第3のCPU264は、第1の判定期間tm1が経過するまでステップS309の判定を繰り返し待機する。第1の判定期間tm1が経過したとき、処理はステップS310に進む。
[0058]
 ステップS310において、第3のCPU264は、第1の判定期間tm1において所定の条件を満たしたか否かを判定し、第1目標温度維持評価を行う。この条件は、例えばヒーター152の温度の安定度に関する条件である。例えば、ヒーター152の温度が第1の判定期間tm1を通じて常にT1±ΔT1の範囲内に収まっていたとき、第3のCPU264は、第1の目標温度T1に維持することについては合格であると評価する。一方、ヒーター152の温度が第1の判定期間tm1においてT1±ΔT1の範囲内に収まっていない時期があったとき、第3のCPU264は、第1の目標温度T1に維持することについては不合格であると評価する。ここで、ΔT1は、これには限定されないが例えば10℃であってもよい。
[0059]
 ステップS311において、第3のCPU264は、当該検査制御における温度制御は2段階の場合であるか否かを判定する。温度制御が2段階の場合、処理はステップS312に進む。このとき、ヒーター152の温度が第2の目標温度T2となるように出力回路114の出力は制御される。
[0060]
 ステップS312において、第3のCPU264は、ヒーター152の温度が第1の目標温度T1よりも第1の温度差ΔT1だけ高いT1+ΔT1以上になったか否かを判定する。ヒーター152の温度がT1+ΔT1以上でないとき、処理はステップS313に進む。ステップS313において、第3のCPU264は、ヒーター152の温度が第2の目標温度T2となるように出力回路114の出力が調整されてからの経過時間が所定の時間であるtw2を超えたか否かを判定する。経過時間がtw2を超えていないとき、処理はステップS312に戻る。一方、経過時間がtw2を超えたとき、処理はステップS302に進む。長時間が経過してもヒーター152の温度が上昇しないとき、システムの何れかに異常が発生しているおそれがある。このため、長時間が経過してもヒーター152の温度が上昇しないときには、制御パラメータ設定処理を中断する。すなわち、第3のCPU264は、ステップS302で警告をユーザに提示して、制御パラメータ設定処理を終了する。ユーザに提示される警告には、ヒーター152がT1+ΔT1にならないという情報が含まれてもよい。
[0061]
 ステップS312においてヒーター152の温度がT1+ΔT1以上であると判定されたとき、処理はステップS314に進む。ステップS314において、第3のCPU264は、ヒーター152の温度がT1+ΔT1以上になったとき、昇温時間の測定を開始する。
[0062]
 ステップS315において、第3のCPU264は、ヒーター152の温度が第2の目標温度T2よりも第2の温度差ΔT2だけ低いT2-ΔT2以上になったか否かを判定する。ヒーター152の温度がT2-ΔT2以上でないとき、処理はステップS316に進む。ステップS316において、第3のCPU264は、測定している昇温時間が所定の時間であるtw3を超えたか否かを判定する。昇温時間がtw3を超えていないとき、処理はステップS315に戻る。一方、昇温時間がtw3を超えたとき、処理はステップS302に進む。長時間が経過してもヒーター152の温度が目標温度にならないとき、システムの何れかに異常が発生しているおそれがある。このため、長時間が経過してもヒーター152の温度が目標温度にならないときには、制御パラメータ設定処理を中断する。すなわち、第3のCPU264は、ステップS302で警告をユーザに提示して、制御パラメータ設定処理を終了する。ユーザに提示される警告には、ヒーター152が目標温度にならないという情報が含まれてもよい。
[0063]
 ステップS315においてヒーター152の温度がT2-ΔT2以上であると判定されたとき、処理はステップS317に進む。ステップS317において、第3のCPU264は、ヒーター152の温度がT2-ΔT2以上となった時間を取得して、昇温時間を決定する。第3のCPU264は、決定した昇温時間が所定の閾値未満であるか否かを判定し、所定の閾値未満であるとき、当該昇温時間について合格であると評価する。第3のCPU264は、昇温時間が所定の閾値以上であるとき、当該昇温時間について不合格であると評価する。
[0064]
 ステップS318において、第3のCPU264は、ヒーター152の温度を第2の目標温度T2となるように制御を開始し、目標温度維持評価を開始する。
[0065]
 ステップS319において、第3のCPU264は、目標温度維持評価開始からの経過時間が第2の判定期間tm2を超えたか否かを判定する。第3のCPU264は、第2の判定期間tm2が経過するまでステップS319の判定を繰り返し待機する。第2の判定期間tm2が経過したとき、処理はステップS320に進む。
[0066]
 ステップS320において、第3のCPU264は、第2の判定期間tm2において所定の条件を満たしたか否かを判定し、第2目標温度維持評価を行う。例えば、ヒーター152の温度が第2の判定期間tm2を通じて常にT2±ΔT2の範囲内に収まっていたとき、第3のCPU264は、第2の目標温度T2に維持することについては合格であると評価する。一方、ヒーター152の温度が第2の判定期間tm2においてT2±ΔT2の範囲内に収まっていない期間があったとき、第3のCPU264は、第2の目標温度T2に維持することについては不合格であると評価する。その後、処理はステップS321に進む。
[0067]
 ステップS311の判定において、温度制御が2段階でないと判定されたとき、処理はステップS321に進む。すなわち、上述のヒーター152の温度を第2の目標温度T2とする制御は行われない。
[0068]
 ステップS321において、第3のCPU264は、第1のCPU112に指令してヒーター152の温度を制御する検査制御を終了する。検査制御の終了により、ヒーター152への電力供給は停止し、ヒーター152の温度は室温程度まで下がる。
[0069]
 ステップS322において、第3のCPU264は、上述の第1の目標温度T1までの昇温時間の評価、第1の目標温度T1に維持する動作の評価、第2の目標温度T2までの昇温時間の評価、第2の目標温度T2に維持する動作の評価のうち行われた評価が全て合格であったか否かを判定する。評価が全て合格であったとき、制御パラメータ設定処理は終了する。
[0070]
 一方、ステップS322の判定において評価に不合格が含まれているとされたとき、処理はステップS323に進む。ステップS323において、第3のCPU264は、所定の規則に従って制御パラメータを再決定する。ステップS324において、第3のCPU264は、再決定した制御パラメータをメモリ156に書き込み、処理はステップS301に戻る。すなわち、再決定された制御パラメータを用いて、上述の検査及び評価が行われる。このようにして、全ての評価が合格とされるまで、制御パラメータが調整される。
[0071]
 ここに示したような制御パラメータ設定処理は、第1の目標温度をシール用の温度とし第2の目標温度をカット用の温度とした2段階の検査制御と、第1の目標温度をシール用の温度とした1段階の検査制御と、第1の目標温度をカット用の温度とした1段階の検査制御とのうち、少なくとも1つを行う。例えば、第1の目標温度をシール用の温度とし第2の目標温度をカット用の温度とした2段階の検査制御と、第1の目標温度をシール用の温度とした1段階の検査制御と、第1の目標温度をカット用の温度とした1段階の検査制御との3回行われる。それぞれの検査結果に基づいて、制御パラメータが決定され、それぞれの制御パラメータがメモリ156に記録される。3種類の制御パラメータが用意されることで、各制御の精度が高くなるので、3種類の検査が行われることが好ましい。
[0072]
 制御パラメータの再決定方法の一例について、図9乃至図13を参照して説明する。ここに示す例は一例であり、制御パラメータの再決定方法は他の方法であってもよい。図9乃至図13の各々において、横軸は経過時間を示し、縦軸はヒーター152の温度を示す。
[0073]
 例えば図9に示すように、時刻t1からヒーター152の温度が第1の目標温度T1に向けて上昇するように制御される。時刻t2において、ヒーター152の温度はT1-ΔT1に達したとする。その後、検査制御ではヒーター152の温度が第1の目標温度T1に維持されるように制御される。しかしながら、図9に示す例では、ヒーター152の実際の温度の平均はTaveとなっている。ヒーター152の実際の温度の平均値であるTavと第1の目標温度T1とを比較すると、ΔTだけ差がある。このような温度誤差ΔTがあるとき、この温度誤差ΔTをなくすように制御値についてオフセットを加える。より具体的には、例えば、ヒーター152の温度は、その温度に比例するヒーター152の抵抗値が計測され、この抵抗値を用いて制御される。そこで、第1の目標温度T1に相当する目標抵抗値に温度誤差相当分のオフセット抵抗値を加える。なお、Taveの算出は、第1の判定期間tm1全体で行われてもよいが、温度がより安定しており、例えばPIDパラメータの不適当さの影響を受けにくい、第1の判定期間tm1の後半である時刻t7から時刻t3までの安定期間tsのデータを用いて行われることが好ましい。
[0074]
 図10は、昇温速度が遅く、ヒーター152の温度を上昇させ始める時刻t1からヒーター152の温度がT1-ΔT1以上となった時刻t2までの期間である第1の昇温時間tr1が所定の期間よりも長い場合を示している。図10に示すように、昇温時間が所定の期間よりも長く評価が不合格となったとき、PID制御パラメータの比例項を増加させる、又はPID制御パラメータの微分項を減少させるパラメータ調整が行われる。各パラメータの増加量又は減少量は、予め設定した固定値であってもよいし、所定の期間と昇温時間との差、すなわち、所定の期間に対する昇温時間の遅延に比例した値であってもよいし、その他の値であってもよい。
[0075]
 図11は、昇温時の抑制が強く、ヒーター152の温度がT1-ΔT1に近づいた時刻t8で極大値をとり、その後一旦ヒーター152の温度が下降し、その後再びヒーター152の温度が上昇して時刻t2においてT1-ΔT1以上となった場合を示している。例えば図11に示すように、昇温時の温度上昇の抑制が強すぎて昇温時間が所定の期間よりも長く評価が不合格となったとき、図10に示す場合と同様に、PID制御パラメータの比例項を増加させる、又はPID制御パラメータの微分項を減少させるパラメータ調整が行われる。各パラメータの増加量又は減少量は、予め設定した固定値であってもよいし、その他の値であってもよい。また、図11に示すように、昇温中に極大値を示すような場合には昇温時間に関わらず評価が不合格となるように、昇温時間評価は構成されていてもよい。
[0076]
 図12は、ヒーター152の温度が第1の目標温度T1に維持されるように制御されている第1の判定期間tm1において、ヒーター152の温度が許容されているT1±ΔT1の範囲を超えて変動しており、温度の最高値と最低値との差ΔTが2×ΔT1よりも大きくなっている場合を示している。図12に示すように目標温度維持評価が不合格となった場合、PID制御パラメータの微分項を増加させる、又はPID制御パラメータの比例項を減少させるパラメータ調整が行われる。各パラメータの増加量又は減少量は、予め設定した固定値であってもよいし、計測された温度の最高値と最低値との差であるΔTと許容温度の幅である2×ΔT1との差に比例した値等、制御の不安定さに応じた値であってもよいし、その他の値であってもよい。
[0077]
 図13は、ヒーター152の温度がT1-ΔT1以上となった後にオーバーシュートが大き過ぎる場合を示している。このような場合、ヒーター152の温度の第1の判定期間tm1における最高値Tmaxと安定期間tsにおける平均値Taveとの差分ΔTは所定値よりも大きくなる。図13に示すようにオーバーシュートが大き過ぎる場合も、図12に示す場合と同様に、PID制御パラメータの微分項を増加させる、又はPID制御パラメータの比例項を減少させるパラメータ調整が行われる。各パラメータの増加量又は減少量は、予め設定した固定値であってもよいし、計測された温度の最高値であるTmaxと平均値であるTaveとの差であるΔTに比例した値等、オーバーシュートの大きさに応じた値であってもよいし、その他の値であってもよい。
[0078]
 以上のように、検出特性設定処理により第1の検出回路154の適切な検出特性データがメモリ156に記録され、制御パラメータ設定処理により第1のCPU112で行われるフィードバック制御の適切な制御パラメータがメモリ156に記録される。メモリ156に記録されたこれらのデータを用いることで、ハンドピース150のヒーター152の温度について、電源装置110による精度の高い制御が実現される。
[0079]
 [手術システムの動作]
 本実施形態に係る手術システム10が手術で用いられる際の動作について説明する。術者は、医療機関に設置された電源装置110に入手したハンドピース150を接続して手術システム10を使用する。術者は、まず電源装置110の図示しない入力装置を操作して、処置に係る出力目標値や処置時間等の手術システム10の出力条件を設定する。出力条件は、各パラメータの値が個別に設定されるようになっていてもよいし、術式に応じた設定値のセットが選択されるようになっていてもよい。
[0080]
 ハンドピース150の把持部160及びシャフト166は、例えば、腹壁を通して腹腔内に挿入される。術者は、操作ノブ172を操作して把持部160を開閉させ、第1の把持部材162と第2の把持部材164とで処置対象である生体組織を把持する。
[0081]
 術者は、把持部160によって処置対象の生体組織を把持したら、フットスイッチ124を操作する。フットスイッチ124がオンに切り換えられると、電源装置110から、ケーブル174を介してハンドピース150のヒーター152に電力が供給される。ハンドピース150は、この電力を利用して、処置対象である生体組織に熱エネルギーを付与し、生体組織を処置する。
[0082]
 このとき、電源装置110の第1のCPU112は、ヒーター152に供給される電力に係る値を、第1の検出回路154を用いてモニタリングする。この際、メモリ156に記録された検出特性が用いられる。第1のCPU112は、出力回路114の出力についてフィードバック制御を行う。例えば、第1のCPU112は、ヒーター152に印加される電圧値及び電流値を求め、これらの値からヒーター152の抵抗値を算出する。この抵抗値は、ヒーター152の温度を表す。第1のCPU112は、ヒーター152の温度が目標温度となるような出力回路114の出力制御を行う。この際の第1のCPU112は、メモリ156に記録された制御パラメータを用いる。生体組織に所望のエネルギーが投与され、生体組織の処置が終了すると、ハンドピース150への電力の供給は停止される。以上によって生体組織の処置が完了する。
[0083]
 [システムの特長]
 本実施形態に係る手術システム10では、1つの電源装置110に対して、ハンドピース150が手術ごとに交換されながら用いられる。ハンドピース150には、第1の検出回路154の特性を含めて種々の個体差が存在する。本実施形態によれば、ハンドピース150に設けられたメモリ156に、これらの個体差に応じた検出特性データや制御パラメータが記録される。そして、ハンドピース150の出力を制御する電源装置110の第1のCPU112は、メモリ156に記録された値を読み出して出力の制御を行う。このため、個体差が存在するハンドピース150が用いられても、ハンドピース150の動作制御は正確に行われ得る。
[0084]
 また、検出特性設定処理及び制御パラメータ設定処理は、設定システム20を用いて所定の処理に従って自動的に短時間で行われ得る。このため、ハンドピース150の生産性は損なわれない。
[0085]
 [第1の変形例]
 上述の実施形態の第1の変形例について説明する。ここでは、上述の実施形態との相違点について説明し、同一の部分については、同一の符号を付してその説明を省略する。上述の実施形態では、検出特性設定処理及び制御パラメータ設定処理においてハンドピース150に電力を供給する電源装置110は、手術システム10において用いられる電源装置110であった。これに対して、検出特性設定処理及び制御パラメータ設定処理に用いられる電源装置は、手術システム10で用いられる電源装置でなくてもよく、出力を調整できる電源装置であればどのような電源装置であってもよい。
[0086]
 図14A及び図14Bは、本変形例の構成例の概略を示す。本変形例において、検出特性設定処理及び制御パラメータ設定処理に用いられる電源装置115は、出力を調整できる一般的な出力回路116を有する。一方で、本変形例の電源装置115は、手術システム10の電源装置110のようなヒーター152の温度を適切に制御する第1のCPU112を有していない。
[0087]
 図14Aに示すように、本変形例に係る検出特性設定処理では、検出回路特性設定システム210の第2のCPU216が、ハンドピース150のメモリ156に記録された各種データを読み取り、また、第1の検出回路154から出力されるセンサ値を取得する。第2のCPU216は、これらの情報を用いて、電源装置115の出力回路116の出力を制御する。このように制御された検出特性設定処理で取得された検出特性データを、第2のCPU216は、メモリ156に書き込む。
[0088]
 図14Bに示すように、本変形例に係る制御パラメータ設定処理では、制御パラメータ設定システム260の第3のCPU264が、ハンドピース150のメモリ156に記録された各種データを読み取り、また、第1の検出回路154から出力されるセンサ値を取得する。第3のCPU264は、これらの情報を用いて、電源装置115の出力回路116の出力を制御する。このように制御された制御パラメータ設定処理で取得された制御パラメータを、第3のCPU264は、メモリ156に書き込む。
[0089]
 本変形例によっても、上述の実施形態と同様の設定が行われ、同様の効果が得られる。
[0090]
 [第2の変形例]
 上述の実施形態の第2の変形例について説明する。ここでは、上述の実施形態との相違点について説明し、同一の部分については、同一の符号を付してその説明を省略する。上述の実施形態では、電源装置110の出力の制御は電源装置110に設けられた第1のCPU112で行われる。一方、本変形例では、図15Aに示すように、電源装置110の出力の制御の一部は、ハンドピース150に設けられた第4のCPU158で行われるように構成されている。第4のCPU158は、メモリ156から検出特性データ及び制御パラメータ等を読み込み、これらの情報と、第1の検出回路154が出力するセンサ値と、さらに第1のCPU112から取得した出力開始又は停止等の指示とを用いて、出力制御を行う。第4のCPU158は、電源装置110の出力回路114の出力に係る指示を第1のCPU112に出力し、この指示に基づいて、第1のCPU112が出力回路114を動作させる。
[0091]
 このような手術システム10の検出特性設定処理では、図15Bに示すように、検出回路特性設定システム210の第2のCPU216は、上述の実施形態において電源装置110の第1のCPU112から取得していた情報を、ハンドピース150の第4のCPU158から取得する。その他の動作は上述の実施形態と同様である。
[0092]
 また、本変形例に係る手術システム10の制御パラメータ設定処理におけるシステム構成を図15Cに示す。制御パラメータ設定システム260の第3のCPU264は、上述の実施形態においては電源装置110の第1のCPU112で用いられる制御パラメータを決定するのに対して、本変形例ではハンドピース150の第4のCPU158で用いられる制御パラメータを決定する。その他の動作は上述の実施形態と同様である。
[0093]
 本変形例によっても、上述の実施形態と同様の設定が行われ、同様の効果が得られる。
[0094]
 [その他変形例]
 第1のCPU112、第2のCPU216、第3のCPU264、第4のCPU158等といったCPUに代えて、例えばApplication Specific Integrated Circuit(ASIC)又はField Programmable Gate Array(FPGA)といった専用の集積回路が用いられてもよい。
[0095]
 また、検出回路特性設定システム210の第2のCPU216と制御パラメータ設定システム260の第3のCPU264との機能は、例えば1つのCPU等によって担われてもよい。
[0096]
 上述の実施形態では、検出特性設定処理の後に制御パラメータ設定処理が行われる例を示したがこれらの処理の順序は逆でもよい。制御パラメータ設定処理において、第1の検出回路154の検出特性データとして仮の値が用いられてもよい。ただし、制御パラメータ設定処理においても検出特性設定処理で求められた検出特性データが用いられた方が、制御において高い精度が得られるため好ましい。また、検出特性設定処理と制御パラメータ設定処理とのうち、何れか一方のみが行われてもよい。
[0097]
 また、上述の実施形態では、検出特性設定処理と制御パラメータ設定処理とが、ハンドピース150の出荷前に例えば工場で行われる例を示した。すなわち、検出特性設定処理と制御パラメータ設定処理とが、ハンドピース150の製造工程の一部である場合を例として示した。しかしながらこれに限らない。検出特性設定処理と制御パラメータ設定処理とは、ハンドピースが使用される前に医療施設においてハンドピース150の調整として行われてもよい。このような場合には、設定システム20の機能は、例えば医療施設に設置される電源装置110に搭載されてもよい。
[0098]
 上述の実施形態では、ハンドピース150として、ヒーター152が設けられ、ヒーター152が発した熱によって把持部160で把持された生体組織を処置する例を示した。ハンドピース150から処置対象である生体組織に付与されるエネルギーはこのようなものに限らない。例えば、ハンドピースは、次のような高周波処置具でもよい。すなわち、第1の把持部材162及び第2の把持部材164の生体組織と接触する面には電極が設けられており、当該電極間に高周波電圧が印加される。当該電極間に把持された生体組織に電流が流れることで、生体組織は発熱し、生体組織が処置される。あるいは、例えば、ハンドピースは、次のような超音波処置具でもよい。すなわち、第2の把持部材164は、超音波振動子に接続されており、生体組織と接触する第2の把持部材が超音波振動する。第2の把持部材と生体組織との摩擦によって、生体組織が処置される。あるいは、ハンドピースは、熱、高周波電力及び超音波振動のうち2つ以上のエネルギーによって生体組織を処置するものであってもよい。これらのハンドピースについても、上述の実施形態又はその変形例と同様の構成をとり、出力に応じた特性が取得され、メモリに記録されることで、同様の効果が得られる。

請求の範囲

[請求項1]
 ヒーター、前記ヒーターに供給される電圧と電流とを計測するための第1の検出回路、及びメモリを備えた手術システムのハンドピースの製造方法であって、
 前記第1の検出回路よりも検出精度が高い第2の検出回路を用いて計測した結果に基づいて、前記第1の検出回路の検出特性を取得することと、
 前記検出特性を前記メモリに記録することと、
 所定の方法で前記ヒーターの温度を制御するように前記ヒーターに電力を供給する検査制御を行っている際の前記ヒーターの温度変化を取得することと、
 前記温度変化に基づいて、前記ヒーターの温度を制御するための制御パラメータを決定することと、
 前記制御パラメータを前記メモリに記録することと
 を含むハンドピースの製造方法。
[請求項2]
 前記制御パラメータを決定することは、前記検出特性を取得した後に行われ、前記ヒーターの温度変化の取得は、前記検出特性を用いて行われる、請求項1に記載の製造方法。
[請求項3]
 前記第1の検出回路の検出特性を取得することは、前記ヒーターの最大抵抗値±10Ωの抵抗値を有する負荷抵抗に供給される電圧と電流を、前記第1の検出回路及び前記第2の検出回路の各々を用いて計測することによって行われる、請求項1に記載の製造方法。
[請求項4]
 前記制御パラメータを決定することは、前記検査制御を行っている際の前記ヒーターの温度変化が所定の判定条件を満たさないとき、所定の規則で前記制御パラメータを変更することを、前記検査制御を行っている際の前記ヒーターの温度変化が前記判定条件を満たすまで繰り返すことで行う、請求項1に記載の製造方法。
[請求項5]
 前記制御パラメータは、オフセット値、又はPID制御の比例項、微分項若しくは積分項である、請求項4に記載の製造方法。
[請求項6]
 前記判定条件は、
  前記ヒーターの温度が所定の値まで上昇するために要する時間である昇温時間の長さについての条件と、
  前記ヒーターの温度が所定の目標温度に維持されるように前記検査制御を行った際の前記ヒーターの温度の安定度についての条件と
 のうち少なくとも何れか一つである、請求項4に記載の製造方法。
[請求項7]
 前記昇温時間の長さについての条件は、前記昇温時間が1秒以内であることであり、
 前記安定度についての条件は、前記ヒーターの温度が所定の目標温度に維持されるように前記検査制御を行った際の前記ヒーターの温度の最高値と最低値との差が10℃以内であることである、
 請求項6に記載の製造方法。
[請求項8]
 前記検査制御は、
  前記ヒーターの温度をシール用の温度まで上昇させて前記シール用の温度に維持する第1の制御と、
  前記ヒーターの温度をカット用の温度まで上昇させて前記カット用の温度に維持する第2の制御と、
  前記ヒーターの温度をシール用の温度まで上昇させて前記シール用の温度に維持し、その後に前記ヒーターの温度をカット用の温度まで上昇させて前記カット用の温度に維持する第3の制御と
 を含み、
 前記制御パラメータは、前記第1の制御のためのパラメータと、前記第2の制御のためのパラメータと、前記第3の制御のためのパラメータとを含む、
 請求項1に記載の製造方法。
[請求項9]
 前記シール用の温度は、100℃以上200℃以下であり、
 前記カット用の温度は、200℃以上300℃以下である、
 請求項8に記載の製造方法。
[請求項10]
 ヒーター、前記ヒーターに供給される電圧と電流とを計測するための第1の検出回路、及びメモリを備えた手術システムのハンドピースの特性の設定方法であって、
 前記第1の検出回路よりも検出精度が高い第2の検出回路を用いて計測した結果に基づいて、前記第1の検出回路の検出特性を取得することと、
 前記検出特性を前記メモリに記録することと、
 所定の方法で前記ヒーターの温度を制御するように前記ヒーターに電力を供給する検査制御を行っている際の前記ヒーターの温度変化を取得することと、
 前記温度変化に基づいて、前記ヒーターの温度を制御するための制御パラメータを決定することと、
 前記制御パラメータを前記メモリに記録することと
 を含む設定方法。
[請求項11]
 前記制御パラメータを決定することは、前記検出特性を取得した後に行われ、前記ヒーターの温度変化の取得は、前記検出特性を用いて行われる、請求項10に記載の設定方法。
[請求項12]
 前記第1の検出回路の検出特性を取得することは、前記ヒーターの最大抵抗値±10Ωの抵抗値を有する負荷抵抗に供給される電圧と電流を、前記第1の検出回路及び前記第2の検出回路の各々を用いて計測することによって行われる、請求項10に記載の設定方法。
[請求項13]
 前記制御パラメータを決定することは、前記検査制御を行っている際の前記ヒーターの温度変化が所定の判定条件を満たさないとき、所定の規則で前記制御パラメータを変更することを、前記検査制御を行っている際の前記ヒーターの温度変化が前記判定条件を満たすまで繰り返すことで行う、請求項10に記載の設定方法。
[請求項14]
 前記制御パラメータは、オフセット値、又はPID制御の比例項、微分項若しくは積分項である、請求項13に記載の設定方法。
[請求項15]
 前記判定条件は、
  前記ヒーターの温度が所定の値まで上昇するために要する時間である昇温時間の長さについての条件と、
  前記ヒーターの温度が所定の目標温度に維持されるように前記検査制御を行った際の前記ヒーターの温度の安定度についての条件と
 のうち少なくとも何れか一つである、請求項13に記載の設定方法。
[請求項16]
 前記昇温時間の長さについての条件は、前記昇温時間が1秒以内であることであり、
 前記安定度についての条件は、前記ヒーターの温度が所定の目標温度に維持されるように前記検査制御を行った際の前記ヒーターの温度の最高値と最低値との差が10℃以内であることである、
 請求項15に記載の設定方法。
[請求項17]
 前記検査制御は、
  前記ヒーターの温度をシール用の温度まで上昇させて前記シール用の温度に維持する第1の制御と、
  前記ヒーターの温度をカット用の温度まで上昇させて前記カット用の温度に維持する第2の制御と、
  前記ヒーターの温度をシール用の温度まで上昇させて前記シール用の温度に維持し、その後に前記ヒーターの温度をカット用の温度まで上昇させて前記カット用の温度に維持する第3の制御と
 を含み、
 前記制御パラメータは、前記第1の制御のためのパラメータと、前記第2の制御のためのパラメータと、前記第3の制御のためのパラメータとを含む、
 請求項10に記載の設定方法。
[請求項18]
 前記シール用の温度は、100℃以上200℃以下であり、
 前記カット用の温度は、200℃以上300℃以下である、
 請求項17に記載の設定方法。
[請求項19]
 ヒーターと、
 前記ヒーターに供給される電圧と電流とを計測するための第1の検出回路と、
 メモリと
 を備えた手術システムのハンドピースであって、
 前記メモリには、
  前記第1の検出回路よりも検出精度が高い第2の検出回路を用いて計測した結果に基づいて取得された前記第1の検出回路の検出特性と、
  所定の方法で前記ヒーターの温度を制御するように前記ヒーターに電力を供給する検査制御を行っている際の前記ヒーターの温度変化に基づいて決定された、前記ヒーターの温度を制御するための制御パラメータと
 が記録されている、
 ハンドピース。
[請求項20]
 前記制御パラメータを決定することは、前記検出特性を取得した後に行われ、前記ヒーターの温度変化の取得は、前記検出特性を用いて行われる、請求項19に記載のハンドピース。
[請求項21]
 前記第1の検出回路の検出特性を取得することは、前記ヒーターの最大抵抗値±10Ωの抵抗値を有する負荷抵抗に供給される電圧と電流を、前記第1の検出回路及び前記第2の検出回路の各々を用いて計測することによって行われる、請求項19に記載のハンドピース。
[請求項22]
 前記制御パラメータを決定することは、前記検査制御を行っている際の前記ヒーターの温度変化が所定の判定条件を満たさないとき、所定の規則で前記制御パラメータを変更することを、前記検査制御を行っている際の前記ヒーターの温度変化が前記判定条件を満たすまで繰り返すことで行う、請求項19に記載のハンドピース。
[請求項23]
 前記制御パラメータは、オフセット値、又はPID制御の比例項、微分項若しくは積分項である、請求項22に記載のハンドピース。
[請求項24]
 前記判定条件は、
  前記ヒーターの温度が所定の値まで上昇するために要する時間である昇温時間の長さについての条件と、
  前記ヒーターの温度が所定の目標温度に維持されるように前記検査制御を行った際の前記ヒーターの温度の安定度についての条件と
 のうち少なくとも何れか一つである、請求項22に記載のハンドピース。
[請求項25]
 前記昇温時間の長さについての条件は、前記昇温時間が1秒以内であることであり、
 前記安定度についての条件は、前記ヒーターの温度が所定の目標温度に維持されるように前記検査制御を行った際の前記ヒーターの温度の最高値と最低値との差が10℃以内であることである、
 請求項24に記載のハンドピース。
[請求項26]
 前記検査制御は、
  前記ヒーターの温度をシール用の温度まで上昇させて前記シール用の温度に維持する第1の制御と、
  前記ヒーターの温度をカット用の温度まで上昇させて前記カット用の温度に維持する第2の制御と、
  前記ヒーターの温度をシール用の温度まで上昇させて前記シール用の温度に維持し、その後に前記ヒーターの温度をカット用の温度まで上昇させて前記カット用の温度に維持する第3の制御と
 を含み、
 前記制御パラメータは、前記第1の制御のためのパラメータと、前記第2の制御のためのパラメータと、前記第3の制御のためのパラメータとを含む、
 請求項19に記載のハンドピース。
[請求項27]
 前記シール用の温度は、100℃以上200℃以下であり、
 前記カット用の温度は、200℃以上300℃以下である、
 請求項26に記載のハンドピース。
[請求項28]
 請求項19に記載のハンドピースと、
 前記ハンドピースの前記ヒーターに電力を供給する電源装置と
 を備える手術システムであって、
 前記電源装置は、
  前記ハンドピースの前記メモリから前記検出特性と前記制御パラメータとを取得し、
  前記第1の検出回路によって得られたセンサ値と前記検出特性と前記制御パラメータとに基づいて前記ヒーターに供給する電力を制御する、
 手術システム。

図面

[ 図 1A]

[ 図 1B]

[ 図 1C]

[ 図 2]

[ 図 3]

[ 図 4]

[ 図 5]

[ 図 6]

[ 図 7A]

[ 図 7B]

[ 図 8]

[ 図 9]

[ 図 10]

[ 図 11]

[ 図 12]

[ 図 13]

[ 図 14A]

[ 図 14B]

[ 図 15A]

[ 図 15B]

[ 図 15C]