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1. (WO2018235549) 組成物、膜、レンズ、固体撮像素子、化合物
Document

明 細 書

発明の名称 組成物、膜、レンズ、固体撮像素子、化合物

技術分野

0001  

背景技術

0002  

先行技術文献

特許文献

0003  

発明の概要

発明が解決しようとする課題

0004   0005  

課題を解決するための手段

0006   0007  

発明の効果

0008  

発明を実施するための形態

0009   0010   0011   0012   0013   0014   0015   0016   0017   0018   0019   0020   0021   0022   0023   0024   0025   0026   0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041   0042   0043   0044   0045   0046   0047   0048   0049   0050   0051   0052   0053   0054   0055   0056   0057   0058   0059   0060   0061   0062   0063   0064   0065   0066   0067   0068   0069   0070   0071   0072   0073   0074   0075   0076   0077   0078   0079   0080   0081   0082   0083   0084   0085   0086   0087   0088   0089   0090   0091   0092   0093   0094   0095   0096   0097   0098   0099   0100   0101   0102   0103   0104   0105   0106   0107   0108   0109   0110   0111   0112   0113   0114   0115   0116   0117   0118   0119   0120   0121   0122   0123   0124   0125   0126   0127   0128   0129   0130   0131   0132   0133   0134   0135   0136   0137   0138   0139   0140   0141   0142   0143   0144   0145   0146   0147   0148   0149   0150   0151   0152   0153   0154   0155   0156   0157   0158   0159   0160   0161   0162   0163   0164   0165   0166   0167   0168   0169  

実施例

0170   0171   0172   0173   0174   0175   0176   0177   0178   0179   0180   0181   0182   0183   0184   0185   0186   0187   0188   0189   0190   0191   0192   0193   0194   0195   0196   0197   0198   0199   0200   0201   0202   0203   0204   0205   0206   0207   0208   0209   0210   0211   0212   0213   0214   0215   0216   0217   0218   0219   0220   0221   0222   0223   0224  

請求の範囲

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10   11   12   13   14   15   16   17  

明 細 書

発明の名称 : 組成物、膜、レンズ、固体撮像素子、化合物

技術分野

[0001]
 本発明は、所定の構造の化合物を含む組成物、膜、レンズ、固体撮像素子、及び、化合物に関する。

背景技術

[0002]
 従来、光学材料等に使用される化合物に対して、高い屈折率が求められている。
 例えば、特許文献1には、高屈折率材料として、トリアジン環含有重合体が開示されている。より具体的には、トリアジン環構造を部分構造として有する重合体が、優れた屈折率を示す点が開示されている。

先行技術文献

特許文献

[0003]
特許文献1 : 国際公開第2012/111682号

発明の概要

発明が解決しようとする課題

[0004]
 近年、光学機器(固体撮像素子、表示装置等)の高機能化又は小型化等の要求に伴い、高い屈折率を有する膜を形成でき、かつ、凹凸がある領域に塗布した場合に下層の凹凸形状を反映した膜を形成できる組成物が求められている。なお、特に、凹凸がある領域の凹部内に所望の厚みの膜を形成できる組成物が求められており、以下では、この特性を「段差追従性」ともいう。
 本発明者らが、特許文献1に記載の光学材料の特性について検討を行ったところ、上記2つの特性の両立ができず、さらなる改良が必要であった。
[0005]
 本発明は、上記実情を鑑みて、高い屈折率を有する膜を形成できると共に、段差追従性に優れる組成物を提供することを課題とする。
 また、本発明は、上記組成物を用いて得られる膜、上記膜を含むレンズ、及び、上記膜又は上記レンズを含む固体撮像素子を提供することも課題とする。更に、上記組成物に用いられる化合物を提供することも課題とする。

課題を解決するための手段

[0006]
 本発明者は、上記課題について鋭意検討した結果、所定の構造の化合物を含む組成物が、所望の性能を有することを見出し、本発明を完成させた。
 すなわち、本発明者らは、以下の構成により上記課題が解決できることを見出した。
[0007]
(1)後述する一般式(I)で表される化合物及び溶剤を含む組成物であって、後述する一般式(I)で表される化合物の含有量が、上記組成物中の全固形分に対して、30質量%以上である、組成物。
(2)後述する一般式(I)中、Aのうち少なくとも1つが、単環のヘテロ環基を有する基である、(1)に記載の組成物。
(3)後述する一般式(I)中、Aのうち少なくとも1つが、トリアジン環基を有する基である、(1)又は(2)に記載の組成物。
(4)後述する一般式(I)中、Aのうち少なくとも1つが、後述する一般式(II)で表される基である、(1)~(3)のいずれかに記載の組成物。
(5)後述する一般式(II)中、C 、C 、及び、C のうち1以上が、-NH-である、(4)に記載の組成物。
(6)後述する一般式(II)中、C 、C 、及び、C のうち2以上が、-NH-である、(4)又は(5)に記載の組成物。
(7)後述する一般式(I)中、Xが、後述する一般式(III)で表される基である、(1)~(6)のいずれかに記載の組成物。
(8)後述する一般式(I)で表される化合物が、酸基を有する、(1)~(7)いずれかに記載の組成物。
(9)後述する一般式(I)で表される化合物が、重合性基を有する、(1)~(8)のいずれかに記載の組成物。
(10)更に、重合性化合物を含む、(1)~(9)のいずれかに記載の組成物。
(11)更に、光重合開始剤を含む、(1)~(10)のいずれかに記載の組成物。
(12)上記光重合開始剤が、オキシム化合物を含む、(11)に記載の組成物。
(13)更に、重合性基を有する樹脂を含む、(1)~(12)のいずれかに記載の組成物。
(14)(1)~(13)のいずれかに記載の組成物を用いて形成される、膜。
(15)(14)に記載の膜からなる、レンズ。
(16)(14)に記載の膜、又は、(15)に記載のレンズを備える、固体撮像素子。
(17)後述する一般式(IV)で表される化合物。

発明の効果

[0008]
 本発明によれば、高い屈折率を有する膜を形成できると共に、段差追従性に優れる組成物を提供できる。
 また、本発明によれば、上記組成物を用いて得られる膜、上記膜を含むレンズ、及び、上記膜又は上記レンズを含む固体撮像素子を提供できる。更に、上記組成物に用いられる化合物も提供できる。

発明を実施するための形態

[0009]
 以下、本発明について詳細に説明する。
 本明細書において「~」を用いて表される数値範囲は、「~」の前後に記載される数値を下限値及び上限値として含む範囲を意味する。
 本明細書中における「活性光線」又は「放射線」とは、例えば、水銀灯の輝線スペクトル、エキシマレーザーに代表される遠紫外線、極紫外線(EUV光)、X線、及び、電子線等を意味する。また本明細書において光とは、活性光線又は放射線を意味する。本明細書中における「露光」とは、特に断らない限り、水銀灯、エキシマレーザーに代表される遠紫外線、X線、及び、EUV光等による露光のみならず、電子線及びイオンビーム等の粒子線による描画も露光に含める。
 本明細書において、「(メタ)アクリレート」は、アクリレート及びメタアクリレートを表し、「(メタ)アクリル」はアクリル及びメタアクリルを表し、「(メタ)アクリロイル」は、アクリロイル及びメタクリロイルを表す。
 本明細書において「工程」との語は、独立した工程だけではなく、他の工程と明確に区別できない場合であってもその工程の所期の作用が達成されれば、本用語に含まれる。
 本明細書において、重量平均分子量及び数平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)測定でのポリスチレン換算値として定義される。本明細書において、重量平均分子量(Mw)及び数平均分子量(Mn)は、例えば、測定装置としてHLC-8220(東ソー株式会社製)を用い、カラムとしてTSKgel Super AWM―H(東ソー株式会社製、6.0mmID(内径)×15.0cm)を用い、溶離液として10mmol/L リチウムブロミドNMP(N-メチルピロリジノン)溶液を用いることによって求めることができる。
 本明細書において、全固形分とは、組成物の全体から溶剤を除いた成分の合計質量をいう。
[0010]
 本明細書における基(原子団)の表記において、置換及び無置換を記していない表記は、置換基を有さない基と共に置換基を有する基をも包含する。例えば、「アルキル基」とは、置換基を有さないアルキル基(無置換アルキル基)のみならず、置換基を有するアルキル基(置換アルキル基)をも包含する。置換基としては、例えば、下記置換基Tが挙げられる。
[0011]
(置換基T)
 置換基Tとしては、ハロゲン原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、シクロアルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロ環基、シアノ基、ヒドロキシル基、ニトロ基、カルボキシル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、シリルオキシ基、ヘテロ環オキシ基、アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、アミノ基(アルキルアミノ基及びアニリノ基を含む)、アシルアミノ基、アミノカルボニルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、アリールオキシカルボニルアミノ基、スルファモイルアミノ基、アルキル又はアリールスルホニルアミノ基、メルカプト基、アルキルチオ基、アリールチオ基、ヘテロ環チオ基、スルファモイル基、スルホ基、アルキル又はアリールスルフィニル基、アルキル又はアリールスルホニル基、アシル基、アリールオキシカルボニル基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、アリール又はヘテロ環アゾ基、イミド基、ホスフィノ基、ホスフィニル基、ホスフィニルオキシ基、ホスフィニルアミノ基、及び、シリル基などが挙げられる。以下詳細に記述する。
[0012]
 ハロゲン原子(例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、及び、ヨウ素原子)、
 直鎖若しくは分岐のアルキル基(直鎖若しくは分岐の置換若しくは無置換のアルキル基で、好ましくは炭素数1~30のアルキル基。例えば、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、tert-ブチル基、n-オクチル基、2-クロロエチル基、2-シアノエチル基、及び、2-エチルヘキシル基等)、
 シクロアルキル基(好ましくは、炭素数3~30の置換若しくは無置換のシクロアルキル基。例えば、シクロヘキシル基及びシクロペンチル基が挙げられ、多シクロアルキル基(例えば、ビシクロアルキル基(好ましくは、炭素数5~30の置換若しくは無置換のビシクロアルキル基で、より具体的には、ビシクロ[1,2,2]ヘプタン-2-イル基及びビシクロ[2,2,2]オクタン-3-イル基等)及び、トリシクロアルキル基等の多環構造の基)でもよい。中でも、単環のシクロアルキル基又はビシクロアルキル基が好ましく、単環のシクロアルキル基がより好ましい)、
[0013]
 直鎖若しくは分岐のアルケニル基(直鎖若しくは分岐の置換若しくは無置換のアルケニル基で、好ましくは炭素数2~30のアルケニル基。例えば、ビニル基、アリル基、プレニル基、ゲラニル基、及び、オレイル基)、
 シクロアルケニル基(好ましくは、炭素数3~30の置換若しくは無置換のシクロアルケニル基。例えば、2-シクロペンテン-1-イル基、及び、2-シクロヘキセン-1-イル基が挙げられ、多シクロアルケニル基(ビシクロアルケニル基(好ましくは、炭素数5~30の置換若しくは無置換のビシクロアルケニル基。より具体的には、ビシクロ[2,2,1]ヘプト-2-エン-1-イル基及びビシクロ[2,2,2]オクト-2-エン-4-イル基等)及びトリシクロアルケニル基等の多環構造の基)でもよい。中でも、単環のシクロアルケニル基が好ましい)、
 アルキニル基(好ましくは、炭素数2~30の置換若しくは無置換のアルキニル基。例えば、エチニル基、プロパルギル基、及び、トリメチルシリルエチニル基)、
[0014]
 アリール基(好ましくは炭素数6~30の置換若しくは無置換のアリール基。例えば、フェニル基、p-トリル基、ナフチル基、m-クロロフェニル基、o-ヘキサデカノイルアミノフェニル基、ピレニル基、ビフェニル基、及び、ターフェニル基)、
 ヘテロ環基(5~7員の置換若しくは無置換のヘテロ環基が好ましい。ヘテロ環基は、飽和若しくは不飽和である。ヘテロ環は、芳香族若しくは非芳香族である。ヘテロ環は、単環若しくは縮環である。ヘテロ環基においては、環構成原子が炭素原子、窒素原子及び硫黄原子から選択され、かつ窒素原子、酸素原子及び硫黄原子のいずれかのヘテロ原子を少なくとも一個有するヘテロ環基がより好ましく、炭素数3~30の5若しくは6員の芳香族のヘテロ環基が更に好ましい。例えば、2-フリル基、2-チエニル基、2-ピリジル基、4-ピリジル基、2-ピリミジニル基、及び、2-ベンゾチアゾリル基)、
 シアノ基、ヒドロキシル基、ニトロ基、カルボキシル基、
[0015]
 アルコキシ基(好ましくは、炭素数1~30の置換若しくは無置換のアルコキシ基。例えば、メトキシ基、エトキシ基、イソプロポキシ基、tert-ブトキシ基、n-オクチルオキシ基、及び、2-メトキシエトキシ基)、
 アリールオキシ基(好ましくは、炭素数6~30の置換若しくは無置換のアリールオキシ基。例えば、フェノキシ基、2-メチルフェノキシ基、2,4-ジ-tert-アミルフェノキシ基、4-tert-ブチルフェノキシ基、3-ニトロフェノキシ基、及び、2-テトラデカノイルアミノフェノキシ基)、
 シリルオキシ基(好ましくは、炭素数3~20のシリルオキシ基。例えば、トリメチルシリルオキシ基及びtert-ブチルジメチルシリルオキシ基)、
 ヘテロ環オキシ基(好ましくは、炭素数2~30の置換若しくは無置換のヘテロ環オキシ基。ヘテロ環部は前述のヘテロ環基で説明されたヘテロ環部が好ましい。例えば、1-フェニルテトラゾール-5-オキシ基及び2-テトラヒドロピラニルオキシ基)、
[0016]
 アシルオキシ基(好ましくはホルミルオキシ基、炭素数2~30の置換若しくは無置換のアルキルカルボニルオキシ基、又は、炭素数6~30の置換若しくは無置換のアリールカルボニルオキシ基。例えば、ホルミルオキシ基、アセチルオキシ基、ピバロイルオキシ基、ステアロイルオキシ基、ベンゾイルオキシ基、p-メトキシフェニルカルボニルオキシ基、アクリロイルオキシ基、及び、メタクリロイルオキシ基)、
 カルバモイルオキシ基(好ましくは、炭素数1~30の置換若しくは無置換のカルバモイルオキシ基。例えば、N,N-ジメチルカルバモイルオキシ基、N,N-ジエチルカルバモイルオキシ基、モルホリノカルボニルオキシ基、N,N-ジ-n-オクチルアミノカルボニルオキシ基、及び、N-n-オクチルカルバモイルオキシ基)、
 アルコキシカルボニルオキシ基(好ましくは、炭素数2~30の置換若しくは無置換アルコキシカルボニルオキシ基。例えば、メトキシカルボニルオキシ基、エトキシカルボニルオキシ基、tert-ブトキシカルボニルオキシ基、及び、n-オクチルカルボニルオキシ基)、
 アリールオキシカルボニルオキシ基(好ましくは、炭素数7~30の置換若しくは無置換のアリールオキシカルボニルオキシ基。例えば、フェノキシカルボニルオキシ基、p-メトキシフェノキシカルボニルオキシ基、及び、p-n-ヘキサデシルオキシフェノキシカルボニルオキシ基)、
[0017]
 アミノ基(好ましくは、アミノ基、炭素数1~30の置換若しくは無置換のアルキルアミノ基、炭素数6~30の置換若しくは無置換のアリールアミノ基、又は、炭素数0~30のヘテロ環アミノ基。例えば、アミノ基、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、アニリノ基、N-メチル-アニリノ基、ジフェニルアミノ基、及び、N-1,3,5-トリアジン-2-イルアミノ基)、
 アシルアミノ基(好ましくは、ホルミルアミノ基、炭素数1~30の置換若しくは無置換のアルキルカルボニルアミノ基、又は、炭素数6~30の置換若しくは無置換のアリールカルボニルアミノ基。例えば、ホルミルアミノ基、アセチルアミノ基、ピバロイルアミノ基、ラウロイルアミノ基、ベンゾイルアミノ基、3,4,5-トリ-n-オクチルオキシフェニルカルボニルアミノ基、アクリロイルアミノ基、及び、メタクリロイルアミノ基)、
 アミノカルボニルアミノ基(好ましくは、炭素数1~30の置換若しくは無置換のアミノカルボニルアミノ基。例えば、カルバモイルアミノ基、N,N-ジメチルアミノカルボニルアミノ基、N,N-ジエチルアミノカルボニルアミノ基、及び、モルホリノカルボニルアミノ基)、
 アルコキシカルボニルアミノ基(好ましくは炭素数2~30の置換若しくは無置換アルコキシカルボニルアミノ基。例えば、メトキシカルボニルアミノ基、エトキシカルボニルアミノ基、tert-ブトキシカルボニルアミノ基、n-オクタデシルオキシカルボニルアミノ基、及び、N-メチル-メトキシカルボニルアミノ基)、
[0018]
 アリールオキシカルボニルアミノ基(好ましくは、炭素数7~30の置換若しくは無置換のアリールオキシカルボニルアミノ基。例えば、フェノキシカルボニルアミノ基、p-クロロフェノキシカルボニルアミノ基、及び、m-n-オクチルオキシフェノキシカルボニルアミノ基)、
 スルファモイルアミノ基(好ましくは、炭素数0~30の置換若しくは無置換のスルファモイルアミノ基。例えば、スルファモイルアミノ基、N,N-ジメチルアミノスルホニルアミノ基、及び、N-n-オクチルアミノスルホニルアミノ基)、
 アルキル又はアリールスルホニルアミノ基(好ましくは炭素数1~30の置換若しくは無置換のアルキルスルホニルアミノ基、又は、炭素数6~30の置換若しくは無置換のアリールスルホニルアミノ基。例えば、メチルスルホニルアミノ基、ブチルスルホニルアミノ基、フェニルスルホニルアミノ基、2,3,5-トリクロロフェニルスルホニルアミノ基、及び、p-メチルフェニルスルホニルアミノ基)、
 メルカプト基、
[0019]
 アルキルチオ基(好ましくは、炭素数1~30の置換若しくは無置換のアルキルチオ基。例えば、メチルチオ基、エチルチオ基、及び、n-ヘキサデシルチオ基)、
 アリールチオ基(好ましくは炭素数6~30の置換若しくは無置換のアリールチオ基。例えば、フェニルチオ基、p-クロロフェニルチオ基、及び、m-メトキシフェニルチオ基)、
 ヘテロ環チオ基(好ましくは炭素数2~30の置換若しくは無置換のヘテロ環チオ基。ヘテロ環部は前述のヘテロ環基で説明されたヘテロ環部が好ましい。例えば、2-ベンゾチアゾリルチオ基、及び、1-フェニルテトラゾール-5-イルチオ基)、
 スルファモイル基(好ましくは、炭素数0~30の置換若しくは無置換のスルファモイル基。例えば、N-エチルスルファモイル基、N-(3-ドデシルオキシプロピル)スルファモイル基、N,N-ジメチルスルファモイル基、N-アセチルスルファモイル基、N-ベンゾイルスルファモイル基、及び、N-(N’-フェニルカルバモイル)スルファモイル基)、
 スルホ基、
[0020]
 アルキル又はアリールスルフィニル基(好ましくは、炭素数1~30の置換若しくは無置換のアルキルスルフィニル基、又は、6~30の置換若しくは無置換のアリールスルフィニル基。例えば、メチルスルフィニル基、エチルスルフィニル基、フェニルスルフィニル基、及び、p-メチルフェニルスルフィニル基)、
 アルキル又はアリールスルホニル基(好ましくは、炭素数1~30の置換若しくは無置換のアルキルスルホニル基、又は、炭素数6~30の置換若しくは無置換のアリールスルホニル基。例えば、メチルスルホニル基、エチルスルホニル基、フェニルスルホニル基、及び、p-メチルフェニルスルホニル基)、
 アシル基(好ましくはホルミル基、炭素数2~30の置換若しくは無置換のアルキルカルボニル基、又は、炭素数7~30の置換若しくは無置換のアリールカルボニル基。例えば、アセチル基、ピバロイル基、2-クロロアセチル基、ステアロイル基、ベンゾイル基、p-n-オクチルオキシフェニルカルボニル基、アクリロイル基、及び、メタクリロイル基)、
 アリールオキシカルボニル基(好ましくは、炭素数7~30の置換若しくは無置換のアリールオキシカルボニル基。例えば、フェノキシカルボニル基、o-クロロフェノキシカルボニル基、m-ニトロフェノキシカルボニル基、及び、p-tert-ブチルフェノキシカルボニル基)、
[0021]
 アルコキシカルボニル基(好ましくは、炭素数2~30の置換若しくは無置換アルコキシカルボニル基。例えば、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、tert-ブトキシカルボニル基、及び、n-オクタデシルオキシカルボニル基)、
 カルバモイル基(好ましくは、炭素数1~30の置換若しくは無置換のカルバモイル基。例えば、カルバモイル基、N-メチルカルバモイル基、N,N-ジメチルカルバモイル基、N,N-ジ-n-オクチルカルバモイル基、及び、N-(メチルスルホニル)カルバモイル基)、
 アリール又はヘテロ環アゾ基(好ましくは、炭素数6~30の置換若しくは無置換のアリールアゾ基、又は、炭素数3~30の置換若しくは無置換のヘテロ環アゾ基(ヘテロ環アゾ基のヘテロ環部は前述のヘテロ環基で説明されたヘテロ環部が好ましい)。例えば、フェニルアゾ基、p-クロロフェニルアゾ基、及び、5-エチルチオ-1,3,4-チアジアゾール-2-イルアゾ基)、
 イミド基(好ましくは、炭素数2~30の置換若しくは無置換のイミド基。例えば、N-スクシンイミド基、及び、N-フタルイミド基)、
 ホスフィノ基(好ましくは、炭素数2~30の置換若しくは無置換のホスフィノ基。例えば、ジメチルホスフィノ基、ジフェニルホスフィノ基、及び、メチルフェノキシホスフィノ基)、
 ホスフィニル基(好ましくは、炭素数2~30の置換若しくは無置換のホスフィニル基。例えば、ホスフィニル基、ジオクチルオキシホスフィニル基、及び、ジエトキシホスフィニル基)、
[0022]
 ホスフィニルオキシ基(好ましくは、炭素数2~30の置換若しくは無置換のホスフィニルオキシ基。例えば、ジフェノキシホスフィニルオキシ基、及び、ジオクチルオキシホスフィニルオキシ基)、
 ホスフィニルアミノ基(好ましくは、炭素数2~30の置換若しくは無置換のホスフィニルアミノ基。例えば、ジメトキシホスフィニルアミノ基、及び、ジメチルアミノホスフィニルアミノ基)、並びに、
 シリル基(好ましくは、炭素数3~30の置換若しくは無置換のシリル基。例えば、トリメチルシリル基、tert-ブチルジメチルシリル基、及び、フェニルジメチルシリル基)が挙げられる。
[0023]
 上記の官能基の中で、水素原子を有するものは、官能基中の水素原子の部分が、上記いずれかの基で置換されていてもよい。置換基として導入可能な官能基の例としては、アルキルカルボニルアミノスルホニル基、アリールカルボニルアミノスルホニル基、アルキルスルホニルアミノカルボニル基、及び、アリールスルホニルアミノカルボニル基が挙げられ、より具体的には、メチルスルホニルアミノカルボニル基、p-メチルフェニルスルホニルアミノカルボニル基、アセチルアミノスルホニル基、及び、ベンゾイルアミノスルホニル基が挙げられる。
[0024]
〔組成物〕
 本発明の組成物は、後述する一般式(I)で表される化合物(以下「特定化合物」ともいう)及び溶剤を含む組成物であって、上記特定化合物の含有量は組成物中の全固形分に対して30質量%以上である。
[0025]
 本発明の組成物の特徴点としては、上述のとおり、高屈折率材料である特定化合物を含む点が挙げられる。
 また、後述するように、特定化合物は、589nmにおける屈折率が1.70以上となる基(以下「高屈折率官能基」ともいう)を2個以上有しており、化合物全体として高い屈折率を示す。
 また、本発明の組成物は段差追従性に優れている。
 本発明の組成物に使用される特定化合物は、添加量を多くした場合でも、組成物の粘度を比較的低く維持でき、このような性質が本発明の組成物の優れた段差追従性に寄与していると考えられている。
 なお、特定化合物が組成物の粘度を低く維持できる理由としては、特定化合物が、放射状の構造などの所定の構造を有するため、特許文献1で挙げられる重合体と比べて分子同士が絡み難い点にあると考えられている。
[0026]
 また、上記組成物が重合性化合物及び光重合開始剤を更に含む場合、上記組成物は、フォトリソグラフ性を発現する。特に、特定化合物が酸基を有する場合、上記組成物は、現像性に優れ、かつ、良好な形状を有するパターンを形成できる。
[0027]
<特定化合物(一般式(I)で表される化合物)>
 特定化合物は、一般式(I)で表される化合物である。
 以下に、一般式(I)中の各基について説明する。
(A) -X-(B)      (I)
 なお、以降において、特段の記載がない限り、組成物を用いて形成される膜の高い屈折率と、組成物の優れた段差追従性とのより良好なバランスの点で、一般式(I)の各基の好適態様が選択される。
[0028]
 一般式(I)中、mは、2以上の整数を表す。
 mは、2~20の整数が好ましく、2~10の整数がより好ましく、2~6の整数が更に好ましい。
 なお、一般式(I)中に複数存在するAは、それぞれ同一でも異なっていてもよい。
[0029]
 一般式(I)中、nは、0以上の整数を表す。
 nは、0~20の整数が好ましく、0~10の整数がより好ましく、0~6の整数が更に好ましい。
 なお、一般式(I)中にBが複数存在する場合は、それぞれ同一でも異なっていてもよい。
[0030]
(Aの構造)
 Aは、ベンゼン環基及び単環のヘテロ環基からなる群から選択される基を少なくとも2つを有し、かつ、589nmにおける屈折率が1.70以上となる基である。以下、Aは、高屈折率官能基ともいう。
 なお、本明細書において、単に「ベンゼン環基」と記載する場合は、ナフタレン環基のような「縮合環基」に含まれるベンゼン環基は該当しない。つまり、ベンゼン環単独で構成される基(例えば、フェニル基、フェニレン基等)を意図する。
 ただし、上記規定は、構造内にベンゼン環を含む縮合環基(ナフタレン基等)、または、ヘテロ環基が縮合環構造を形成する基(ベンゾチアゾール環基、又は、ベンゾイミダゾール環基等)が、Aに含まれ得ることを排除しない。Aには、縮合環基が含まれていてもよいし、含まれていなくてもよい。
[0031]
 上記単環のヘテロ環基は、芳香族性を示しても、示さなくてもよいが、芳香族性を示すのが好ましい。
 単環のヘテロ環基の員環数は、3~10が好ましく、5~8がより好ましく、5~6が更に好ましい。
 単環のヘテロ環基が有するへテロ原子の数は、1~5が好ましく、2~4がより好ましい。
 単環のヘテロ環基のヘテロ原子の具体例としては、窒素原子、硫黄原子、酸素原子、セレン原子、テルル原子、リン原子、ケイ素原子、及び、ホウ素原子が挙げられる。中でも、窒素原子、硫黄原子、又は、酸素原子が好ましく、窒素原子がより好ましい。
[0032]
 上記単環のヘテロ環基の具体例としては、ピロール環基、チオフェン環基、フラン環基、セレノフェン環基、テルロフェン環基、イミダゾール環基、ピラゾール環基、オキサゾール環基、イソオキサゾール環基、チアゾール環基、イソチアゾール環基、ピリジン環基、ピリドン-2-オン環基、ピリミジン環基、ピリダジン環基、ピラジン環基、トリアジン環基、セレノピラン環基、テルロピラン環基等の芳香族へテロ環基、ピロリジン環基、シロール環基、ピペリジン環基、ピベラジン環基、及び、モルホリン環基が挙げられる。
 中でも、上記単環のヘテロ環基は、トリアジン環基であるのが好ましい。
[0033]
 A中における、ベンゼン環基及び単環のヘテロ環基の合計数は、2以上であり、3以上が好ましく、4以上がより好ましい。上限は特に制限されないが、6以下の場合が多い。
 なお、Aのうち少なくとも1つは、単環のヘテロ環基を有することが好ましく、トリアジン環基を有することがより好ましい。
 なかでも、全てのAが、単環のヘテロ環基を有することが好ましく、トリアジン環基を有することがより好ましい。
[0034]
 Aは、589nmにおける屈折率が1.70以上となる基である。
 ここで、Aは、589nmにおける屈折率が1.70以上であるとは、A-で表される基に水素原子が結合してなる化合物(A-H)の波長589nmにおける屈折率が1.70以上であることを意図する。
 なお、Aの589nmにおける屈折率は、1.75以上が好ましく、1.80以上がより好ましく、1.90以上が更に好ましい。Aの屈折率の上限については特に制限されないが、2.50以下が一般的である。
[0035]
 化合物(A-H)の屈折率は、典型的には以下の工程1~3に沿って測定される。
 工程1:ポリ(メタクリル酸アリル/メタクリル酸)(質量比:90/10、Mw:15,000~20,000、分散度:1.5~2.5)を10質量%含有する溶剤に、化合物(A-H)を溶解させ、全固形分に対する化合物(A-H)の含有量が30質量%、50質量%、又は、70質量%である溶液をそれぞれ調製する。なお、使用する溶剤としては、上記溶液中の固形分を均一に溶解できる溶剤を選択する。
 工程2:工程1で調製されたそれぞれの溶液をガラス基板に塗布し、更にガラス基板をベークして溶剤を除去することで塗膜を形成する。この塗膜を用いて屈折率を測定する。屈折率の測定においては、エリプソメーターを用いて波長300~1500nmの屈折率を測定し、波長589nmにおける屈折率の値を各塗膜の屈折率とする。
 工程3:塗膜中の化合物(A-H)の含有量(含有割合)と、塗膜の屈折率との関係をプロットしてプロット図(横軸:高屈折率化合物の含有割合、縦軸:塗膜の屈折率)を作成し、化合物(A-H)の含有量が仮定的に100%である場合に想定される塗膜の屈折率を線形近似で求め、その屈折率を化合物(A-H)の屈折率とする。
[0036]
 また、組成物を用いて形成される膜の耐熱性が優れる観点から、Aは重合性基を有するのも好ましい。上記重合性基としては、(メタ)アクリロイル基又はビニル基が好ましい。
 Aの分子量は、100~1000が好ましく、200~800がより好ましく、300~700が更に好ましい。
[0037]
 Aの好適態様としては、式(I-I)で表される基が挙げられる。
 式(I-I)  (Q-L -) -T-L -Z-L -*
 Qは、それぞれ独立に、置換基を有していてもよい、アリール基又はヘテロ環基(ベンゾチアゾール環基等)を表す。アリール基としては、フェニル基が好ましい。
 Tは、置換基を有していてもよい、ベンゼン環基又は単環のヘテロ環基を表す。
 pは、1以上の整数を表す。pは、1~3が好ましく、1~2がより好ましく、2が更に好ましい。
 pが2以上の場合、複数のQ及びL は、同一でも異なっていてもよい。
 L ~L は、それぞれ独立に、単結合、又は、二価の連結基を表す。二価の連結基としては、例えば、二価の鎖状飽和炭化水素基(直鎖状でも分岐鎖状であってもよく、炭素数1~20であることが好ましい)、二価の環状飽和炭化水素基(炭素数3~20であることが好ましい)、二価の芳香族基(炭素数5~20であることが好ましく、例えば、フェニレン基)、-O-、-S-、-SO -、-NR -、-CO-、-NH-、-COO-、-CONR -、-O-CO-O-、-SO -、-NHCOO-、-SO NR -、-NH-CO-NH-、又は、これらを2種以上組み合わせた基(例えば、アルキレンオキシ基、アルキレンオキシカルボニル基、アルキレンカルボニルオキシ基など)などが挙げられる。ここで、R は、水素原子、アルキル基、又は、アリール基を表す。
 中でも、L 及びL としては、-NR -、-O-、-S-、又は、-CONR -が好ましく、-NR -、-O-、又は、-S-がより好ましい。また、L としては、-NR -、-O-、-S-、又は、-O-アルキレン基が好ましく、-NR -、又は、-O-アルキレン基がより好ましい。
 Zは、単結合、アリーレン基、又は、二価のヘテロ環基を表す。二価のヘテロ環基とは、上述したヘテロ環基中の任意の位置から2個の水素原子を除いて形成される基である。アリーレン基としては、フェニレン基が好ましい。なお、Zが単結合の場合、pは2以上の整数を表す。
 *は結合位置を表す。
 また、式(I-I)中には、Tで表されるベンゼン環基又は単環のヘテロ環基以外に、少なくとも1以上のベンゼン環基又は単環のヘテロ環基が存在する。
 なお、フェニル基及びフェニレン基は、いずれもベンゼン環基の1種である。
[0038]
 Aの最好適態様としては、一般式(II)で表される基が挙げられる。
 なお、Aのうち少なくとも1つが一般式(II)で表される基であるのが好ましく、Aの全てが一般式(II)で表される基であるのがより好ましい。
[0039]
[化3]


[0040]
 一般式(II)中、C 、C 、及び、C は、それぞれ独立に、-NR -、-O-、又は、-S-を表す。R は、水素原子、アルキル基(好ましくは炭素数1~7)、又は、アリール基を表す。
 中でも、C 、C 、及び、C は、それぞれ独立に、-NH-、-N(CH )-、-O-、又は、-S-が好ましく、-NH-がより好ましい。
 C 、C 、及び、C のうち、1以上が-NH-であるのが好ましく、2以上が-NH-であるのがより好ましく、全てが-NH-であるのが更に好ましい。
[0041]
 一般式(II)中、Ar 及びAr は、それぞれ独立に、置換基を有していてもよい、アリール基又はヘテロ環基(ベンゾチアゾール環基等)を表す。中でも、上記アリール基としては、フェニル基が好ましい。
 アリール基及びヘテロ環基は、置換基を有していてもよい。置換基としては、例えば、上述した置換基Tが挙げられ、アリール基(フェニル基又はビフェニル基など)、シアノ基、塩素原子、臭素原子、ニトロ基、ヘテロ環基、次に説明する重合性基を有する基、又は、これらの組み合わせからなる基が好ましい。例えば、Ar 及び/又はAr が置換基とともに、ビフェニル基、又は、ターフェニル基を形成しているのも好ましい。このようなビフェニル基、又は、ターフェニル基が更に置換基(次に説明する重合性基を有する基も含む)を有しているのも好ましい。
 置換基の置換位置は、C 又はC に対して、パラ位に置換するのが好ましい。
[0042]
 また、組成物を用いて形成される膜の耐熱性が優れる観点から、上記アリール基及びヘテロ環基は、置換基として、重合性基を有するのも好ましい。上記重合性基としては、(メタ)アクリロイル基又はビニル基が好ましい。
 置換基として、重合性基を有する形態に制限はなく、このような重合性基を有する基は、重合性基そのものであってもよいし、重合性基を一部に含む基であってもよい。重合性基を有する基は、重合性基を複数有していてもよい。
 重合性基を有する基としては、例えば、「-(単結合又は二価の連結基)-(重合性基)」及び「-(単結合又は二価の連結基)-(三価の連結基)-[(単結合又は二価の連結基)-(重合性基)] 」が挙げられる。
 上記二価の連結基としては、それぞれ独立に、例えば、二価の鎖状飽和炭化水素基(直鎖状でも分岐鎖状であってもよく、炭素数1~20であることが好ましい)、二価の環状飽和炭化水素基(炭素数3~20であることが好ましい)、二価の芳香族基(炭素数5~20であることが好ましく、例えば、フェニレン基)、-O-、-S-、-SO -、-NR -、-CO-、-NH-、-COO-、-CONR -、-O-CO-O-、-SO -、-NHCOO-、-SO NR -、-NH-CO-NH-、又は、これらを2種以上組み合わせた基(例えば、アルキレンオキシ基、アルキレンオキシカルボニル基、アルキレンカルボニルオキシ基など)などが挙げられる。ここで、R は、水素原子、アルキル基、又は、アリール基を表す。中でも、上記二価の連結基としては、それぞれ独立に、-O-、-NH-、-二価の鎖状飽和炭化水素基-O-、又は、-NH-CO-NH-が好ましい。
 上記三価の連結基としては、例えば、-CR <で表される基が挙げられる。ここで、R は、水素原子、アルキル基(好ましくはメチル基)、又は、アリール基を表す。
[0043]
 Ar は、アリーレン基又は二価のヘテロ環基であり、L を介して一般式(I)中のXと結合する。中でも、上記アリーレン基としては、フェニレン基が好ましい。
 L は、単結合又は二価の連結基を表す。二価の連結基の定義は、上述の通りである。
 L で表される二価の連結基としては、-NH-、-O-、-CO-、-CO-O-、アルキレン基(好ましくは炭素数1~3)、又は、これらの組み合わせ(例えば、-O-アルキレン基-など)からなる基が好ましい。
 二価の連結基である場合のL の分子量は、14~300が好ましく、16~200がより好ましく、16~100が更に好ましい。
 *は、結合位置を表す。
 ただし、Ar 、Ar 、及び、Ar のうち1以上は、ベンゼン環基又は単環のヘテロ環基を表す。
 なお、フェニル基及びフェニレン基は、いずれもベンゼン環基の1種である。
[0044]
(Xの構造)
 一般式(I)中、Xは、m+n価の連結基を表す。
 Xはm+n価の連結基であれば、その構造は特に制限はないが、芳香族炭化水素基、ヘテロ環基、又は、酸素原子を有していてもよい脂肪族炭化水素基を有しているのが好ましい。上記芳香族炭化水素基としては、ベンゼン環基又はナフタレン環基が好ましい。上記ヘテロ環基は、縮合環基であっても縮合環基でなくてもよいが、縮合環基でないのが好ましく、トリアジン環基がより好ましい。
 Xが、芳香族炭化水素基又はヘテロ環基を有する場合、Xは芳香族炭化水素基又はヘテロ環基を1個有するのが好ましい。なお、この場合、縮合環構造を有する芳香族炭化水素基は1個の芳香族炭化水素基として計上し、縮合環構造を有するヘテロ環基も1個のヘテロ環基として計上する。
 Xとしては、後述する一般式(III)で表される基が好ましい。
 Xの分子量は、50~2000が好ましく、70~1500がより好ましく、120~1200が更に好ましい。
[0045]
 Xの好適態様としては、以下の一般式(III)で表される基が好ましい。
[0046]
(* -Z -Y-(Z -*      (III)
[0047]
 一般式(III)中、mは、一般式(I)中のmと同じ値で、2以上の整数を表す。
 nは、一般式(I)中のnと同じ値で、0以上の整数を表す。
 * は、一般式(I)中のAとの結合位置を表す。
 * は、一般式(I)中のBとの結合位置を表す。
 m+nは、2~6が好ましい。
[0048]
 一般式(III)中、Yは、m+n価の連結基で、芳香族炭化水素基を有する基、ヘテロ環基、又は、酸素原子を有していてもよい脂肪族炭化水素基を表す。
[0049]
 上記芳香族炭化水素基を有する基は、1個以上の芳香族炭化水素基のみからなる基であってもよいし、1個以上(好ましくは2個以上)の芳香族炭化水素基とそれ以外の基とからなる基であってもよい。
 芳香族炭化水素基とそれ以外の基とからなる基としては、例えば、次の式で表される基が挙げられる。
(芳香族炭化水素基)-(単結合又は二価の連結基)-(芳香族炭化水素環基)  式
 上記式中の2個の芳香族炭化水素基は、それぞれ同一でも異なっていてもよい。
 上記式中の二価の連結基としては、例えば、二価の鎖状飽和炭化水素基(直鎖状でも分岐鎖状であってもよく、炭素数1~20であることが好ましい)、二価の環状飽和炭化水素基(炭素数3~20であることが好ましい)、二価のヘテロ環基、-O-、-S-、-SO -、-NR -、-CO-、-NH-、-COO-、-CONR -、-O-CO-O-、-SO -、-NHCOO-、-SO NR -、-NH-CO-NH-、又は、これらを2種以上組み合わせた基(例えば、アルキレンオキシ基、アルキレンオキシカルボニル基、アルキレンカルボニルオキシ基など)などが挙げられ、中でも、-SO -が好ましい。ここで、R は、水素原子、アルキル基、又は、アリール基を表す。
 芳香族炭化水素基を有する基における、芳香族炭化水素基としては、ベンゼン環基又はナフタレン環基が好ましい。
 Yが芳香族炭化水素基を有する基である場合、mの値は、2~4が好ましい。
 Yが芳香族炭化水素基を有する基である場合、nの値は、0~2が好ましい。
 Yが芳香族炭化水素基を有する基である場合、m+nは2~4が好ましい。
[0050]
 Yがヘテロ環基である場合、縮合環基であっても縮合環基でなくてもよいが、縮合環基でないのが好ましい。縮合環基ではないヘテロ環基の好適な態様は、上述の一般式(I)中のAが有し得るヘテロ環基の好適な態様と同じである。
 中でも、Yで表されるヘテロ環基としては、トリアジン環基が好ましい。
 Yがヘテロ環基である場合、mの値は、2~4が好ましく、3がより好ましい。
 Yがヘテロ環基である場合、nの値は、0~3が好ましく、0がより好ましい。
 Yが芳香族炭化水素基である場合、m+nは2~4が好ましく、3がより好ましい。
[0051]
 Yが酸素原子を有していてもよい脂肪族炭化水素基である場合、脂肪族炭化水素基は、直鎖状でも、分岐鎖状でもよく、環構造(好ましくは炭素数5~10)を有していてもよい。
 脂肪族炭化水素基が有していてもよい酸素原子は、-O-、-C(O)-、又は、-COO-、-OC(O)O-等として含まれていてもよい。つまり、脂肪族炭化水素基は、上記例示した基を含んでいてもよい。
[0052]
 脂肪族炭化水素基の炭素数は特に制限されないが、1~40が好ましく、2~30がより好ましく、3~20が更に好ましい。
[0053]
 酸素原子を有していてもよい脂肪族炭化水素基の好適態様の一つとしては、酸素原子を有していてもよいアルキレン基が挙げられる。なお、Yが酸素原子を有していてもよいアルキレン基の場合、m+n=2の関係となる。
 アルキレン基の炭素数は、2~15が好ましく、3~12がより好ましく、4~10が更に好ましい。
 また、酸素原子を有していてもよい脂肪族炭化水素基は、環状の基そのものであってもよいし、環状の基を一部に含む基であってもよい。このような態様のYとしては、Yが環状飽和炭化水素基(好ましくは5~7員環、より好ましくは6員環)である例が挙げられる。
[0054]
 酸素原子を有していてもよい脂肪族炭化水素基の他の好適態様としては、式(A)で表される基が挙げられる。なお、Yが式(A)で表される基の場合で、かつ、rが1の場合、m+n=6の関係となる。また、この場合、mは、2~6が好ましく、2~5がより好ましく、3~5が更に好ましい。
[0055]
[化4]


[0056]
 L は、それぞれ独立に、アルキレン基を表す。アルキレン基中の炭素数は、1~5が好ましく、1~3がより好ましく、1が更に好ましい。
 rは、0又は1を表す。
[0057]
 一般式(III)中、Z 及びZ は、それぞれ独立に、単結合又は二価の連結基を表す。
 上記二価の連結基の定義は、上述した通りである。なかでも、二価の連結基としては、-O-、-S-、-CO-、-NH-、-SO -、アルキレン基、又は、これらの組み合わせからなる基が好ましい。
 上記これらの組み合わせからなる基としては、例えば、-Y-アルキレン基-Y-、-Y-アルキレン基などが挙げられる。Yとしては、-O-、-O-CO-、-S-、-NH-が挙げられる。上記組み合わせからなる基としては、より具体的には、-O-CO-アルキレン基-S-、アルキレン基-S-、-アルキレン基-O-、-O-CO-アルキレン基などが挙げられる。
[0058]
(Bの構造)
 一般式(I)中、Bは、ポリマー鎖又は置換基を表す。なお、本明細書において、「置換基」には、ポリマー鎖は含まれない。また、「置換基」には、上述した高屈折率官能基は含まれない。
[0059]
 Bで表されるポリマー鎖とは、所定の繰り返し単位を複数有する鎖である。ポリマー鎖の構造に特に制限されず、公知のポリマーから目的等に応じて選択できる。
 中でも、ポリマー鎖は、ビニルモノマーの重合体もしくは共重合体、エステル系ポリマー、エーテル系ポリマー、ウレタン系ポリマー、アミド系ポリマー、エポキシ系ポリマー、及び、シリコーン系ポリマーからなる群より選択されるポリマーで構成されるポリマー鎖が好ましく、(メタ)アクリル化合物の重合体又は共重合体で構成されるポリマー鎖がより好ましい。
 ポリマー鎖は、置換基を有していてもよい。なお、置換基が複数存在する場合、複数存在する置換基は、同一でも異なっていてもよい。
 ポリマー鎖中の置換基の好適態様の一つとしては、酸基が挙げられる。酸基の種類としては、後述する特定化合物が有していてもよい酸基で例示する基が挙げられる。
 また、ポリマー鎖中の置換基の他の好適態様としては、組成物を用いて形成される膜の耐熱性が優れる観点から、後述する重合性基が挙げられる。中でも、重合性基は、(メタ)アクリロイルオキシ基が好ましく、メタクリロイルオキシ基がより好ましい。
 Bで表されるポリマー鎖の重量平均分子量は、200~10,000が好ましく、300~5,000がより好ましい。
 ポリマー鎖であるBが複数存在する場合、複数存在するポリマー鎖は、同一でも異なっていてもよい。
[0060]
 Bで表される置換基としては、上述の置換基Tで例示される基が挙げられる。Bで表される置換基としては、例えば、置換基Tで例示した複数の置換基を組み合わせてなる基であってもよい。
 中でも、組成物の現像性が優れる観点から、Bで表される置換基としては、後述する酸基を有する基が好ましく、チオール基を有する基又はカルボキシ基を有する基がより好ましく、カルボキシ基を有する基が更に好ましい。
 ただし、チオール基は、後述するエチレン性不飽和結合を有する基と、エン/チオール反応に基づく架橋構造を形成できる。そのため、後述する重合性化合物等の存在下で組成物から得られる膜の耐熱性を向上できる点で、チオール基を有する基が好ましい。
 チオール基を有する基は、例えば、「-アルキレン基(好ましくは炭素数2~5)-SH」で表される基が好ましい。
 また、Bで表される置換基としては、ハロゲン原子を有する基も好ましい。
 なお、本明細書において、酸基を有する基とは、上記酸基そのものである態様も含むことを意図する。チオール基を有する基及びカルボキシ基を有する基も、同様の意図である。
 Bで表される置換基が複数存在する場合、複数存在するBは、同一でも異なっていてもよい。
[0061]
(酸基)
 また、組成物の現像性が優れる観点から、特定化合物は酸基を有するのが好ましい。
 酸基の具体例としては、カルボキシ基、チオール基、スルホン酸基、モノ硫酸エステル基、リン酸基、モノリン酸エステル基、ホスホン酸基、ホスフィン酸基、フェノール性水酸基、及び、ホウ酸基が挙げられる。中でも、カルボキシ基、チオール基、スルホン酸基、モノ硫酸エステル基、リン酸基、モノリン酸エステル基、ホスホン酸基、又は、ホスフィン酸基が好ましく、カルボキシ基、チオール基、スルホン酸基、リン酸基、ホスホン酸基、又は、ホスフィン酸基がより好ましく、カルボキシ基が更に好ましい。
 特定化合物が酸基を有する場合、Aが酸基を有していてもよく、Bで表される置換基が酸基を有していてもよく、Bで表されるポリマー鎖が酸基を有していてもよい。
[0062]
(重合性基)
 また、組成物を用いて形成される膜の耐熱性が優れる観点から、特定化合物は重合性基を有するのが好ましい。
 重合性基としては、例えば、ラジカル重合性基及びカチオン重合性基等が挙げられる。
 ラジカル重合性基としては、公知のラジカル重合性基を用いることができ、ラジカル重合可能なエチレン性不飽和結合を有する重合性基が好ましい。中でも、(メタ)アクリロイル基、又は、ビニル基が好ましい。上記(メタ)アクリロイル基は、-O-又は-NH-と組み合わさって、(メタ)アクリロイルオキシ基又は(メタ)アクリロイルアミノ基となっているのも好ましい。
[0063]
 カチオン重合性基としては、公知のカチオン重合性を用いることができ、具体的には、脂環式エーテル基、環状アセタール基、環状ラクトン基、環状チオエーテル基、スピロオルソエステル基、及び、ビニルオキシ基等が挙げられる。
[0064]
 特定化合物が重合性基を有する場合、Aが重合性基を有していてもよく、Bで表される置換基が重合性基を有していてもよく、Bで表されるポリマー鎖が重合性基を有していてもよい。
 なお、本明細書において、特定化合物が重合性基を有する場合、重合性基を有する特定化合物は、後述の重合性化合物には含まれない。
[0065]
 中でも、特定化合物は、一般式(IV)で表される化合物であるのが好ましい。
(A -Z -Y-(Z -B)      (IV)
[0066]
 一般式(IV)中、
 mは、2以上の整数を表す。一般式(IV)中のmは、一般式(III)中のmと同義であり、好ましい範囲も同様である。
 nは、0以上の整数を表す。一般式(IV)中のnは、一般式(III)中のnと同義であり、好ましい範囲も同様である。
 A は、589nmにおける屈折率が1.70以上となる基であって、一般式(II)で表される基である。一般式(IV)中のA における一般式(II)で表される基は、一般式(I)中のAの好適形態として上述した一般式(II)で表される基と同義であり、好ましい範囲も同様である。また、A の屈折率の好ましい範囲及び測定方法は、Aの屈折率の好ましい範囲及び測定方法と同様である。
 Bは、ポリマー鎖又は置換基を表す。一般式(IV)中のBは、一般式(I)中のBと同義であり、好ましい範囲も同様である。
 Yは、m+n価の連結基で、芳香族炭化水素基を有する基、ヘテロ環基、又は、酸素原子を有していてもよい脂肪族炭化水素基を表す。一般式(IV)中のYは、一般式(III)中のYと同義であり、好ましい範囲も同様である。
 Z 及びZ は、それぞれ独立に、単結合又は二価の連結基を表す。一般式(IV)中のZ 及びZ は、一般式(III)中のZ 及びZ とそれぞれ同義であり、好ましい範囲も同様である。
 なお、複数存在するA は、それぞれ同一でも異なっていてもよい。Bが複数存在する場合、複数存在するBは、それぞれ同一でも異なっていてもよい。複数存在するZ は、それぞれ同一でも異なっていてもよい。Z が複数存在する場合、複数存在するZ は、それぞれ同一でも異なっていてもよい。
[0067]
 特定化合物は公知の方法で合成できる。
 なお、合成溶剤としては、3-メトキシ-N,N-ジメチルプロパンアミド及び3-ブトキシ-N,N-ジメチルプロパンアミド等のアミド類を使用することが好ましい。
 本発明の組成物において、特定化合物の含有量は、組成物中の全固形分に対して、30質量%以上であり、形成される膜の屈折率が優れる観点から、50質量%以上がより好ましく、70質量%以上が更に好ましい。
 本発明の組成物において、特定化合物の含有量は、組成物中の全固形分に対して、99質量%以下が好ましく、90質量%以下がより好ましく、85質量%以下が更に好ましい。
 なお、固形分とは、後述する膜を形成する成分を意図し、溶剤は含まれない。
 また、上記特定化合物は1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
[0068]
<溶剤>
 本発明の組成物は、溶剤を含有する。
 溶剤の種類は特に制限されず、例えば、水及び有機溶媒が挙げられる。有機溶剤としては、エステル類、エーテル類、ケトン類、芳香族炭化水素類、及び、アミド類等が挙げられる。具体例としては、3-エトキシプロピオン酸メチル、3-エトキシプロピオン酸エチル、エチルセロソルブアセテート、乳酸エチル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、酢酸ブチル、3-メトキシプロピオン酸メチル、2-ヘプタノン、シクロヘキサノン、エチルカルビトールアセテート、ブチルカルビトールアセテート、プロピレングリコールメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、N-エチル-2-ピロリドン、N,N-ジメチルアセトアミド、ジメチルホルムアミド、3-メトキシ-N,N-ジメチルプロパンアミド、及び、3-ブトキシ-N,N-ジメチルプロパンアミド等が挙げられる。有機溶剤の詳細は、国際公開WO2015/166779号公報の段落番号0223の記載を参酌でき、この内容は本明細書に組み込まれる。
 ただし溶剤としての芳香族炭化水素類(ベンゼン、トルエン、キシレン、クロロベンゼン、及び、エチルベンゼン等)は、環境面等の理由により低減したほうがよい場合がある。例えば、組成物中の芳香族溶媒の含有量は、組成物の全質量に対して、各芳香族溶媒がそれぞれ独立に、0~10000質量ppm(parts per million)が好ましく、0~1000質量ppmがより好ましい。なお、ここでいう「0」の値は、測定機器による検出限界未満であることを意図する。
[0069]
 有機溶剤は、1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。有機溶剤を2種以上組み合わせて用いる場合、3-エトキシプロピオン酸メチル、3-エトキシプロピオン酸エチル、エチルセロソルブアセテート、乳酸エチル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、酢酸ブチル、3-メトキシプロピオン酸メチル、2-ヘプタノン、シクロヘキサノン、エチルカルビトールアセテート、ブチルカルビトールアセテート、プロピレングリコールメチルエーテル、及び、プロピレングリコールメチルエーテルアセテートから選択される2種以上で構成される混合溶液が好ましい。
[0070]
 金属含有量の少ない溶剤を用いることが好ましく、溶剤の金属含有量は、例えば10質量ppb(parts per billion)以下であるのが好ましい。必要に応じて質量ppt(parts per trillion)レベルの溶剤を用いてもよく、そのような高純度溶剤は例えば東洋合成社が提供している(化学工業日報、2015年11月13日)。
[0071]
 溶剤から金属等の不純物を除去する方法としては、例えば、蒸留(分子蒸留又は薄膜蒸留等)又はフィルタを用いたろ過が挙げられる。ろ過に用いるフィルタのフィルタ孔径としては、10nm以下が好ましく、5nm以下がより好ましく、3nm以下が更に好ましい。フィルタの材質は、ポリテトラフルオロエチレン、ポリエチレン、又は、ナイロンが好ましい。
[0072]
 溶剤には、異性体(同じ原子数で異なる構造の化合物)が含まれていてもよい。また、異性体は、1種のみが含まれていてもよいし、複数種含まれていてもよい。
[0073]
 有機溶剤中の過酸化物の含有量は0.8mmol/L以下が好ましく、有機溶媒は過酸化物を実質的に含まないことがより好ましい。
 また、組成物が溶剤として水を含む場合、水の含有量は組成物の全質量に対して、0.001~10質量%が好ましく、0.01~5質量%がより好ましく、0.1~3質量%が更に好ましい。
[0074]
 本発明の組成物における溶剤の含有量は特に制限されないが、組成物中の固形分含有量が、1~30質量%になる量が好ましく、3~25質量%になる量がより好ましく、5~20質量%になる量が更に好ましい。
[0075]
<その他の任意成分>
 組成物は、特定化合物及び溶剤以外の他の化合物を含んでいてもよい。例えば、他の化合物としては、樹脂、硬化性化合物(重合性化合物を含む。)、重合開始剤(好ましくは光重合開始剤)、酸化防止剤、シランカップリング剤、重合禁止剤、界面活性剤、紫外線吸収剤、充填剤、及び、硬化促進剤等が挙げられる。
 以下、他の化合物の代表例について詳述する。
[0076]
(樹脂)
 上記組成物は、樹脂を含んでいてもよい。樹脂は、所定の繰り返し単位を複数有する化合物である。なお、本明細書において、樹脂が重合性基を有する場合、重合性基を有する樹脂は後述の重合性化合物には含まれない。また、本明細書において、特定化合物がポリマー鎖を有する場合、ポリマー鎖を有する特定化合物は上記樹脂に含まれない。
[0077]
 樹脂は、例えば、バインダーの用途で配合される。
 樹脂の重量平均分子量(Mw)は、2,000~2,000,000が好ましい。上限は、1,000,000以下が好ましく、500,000以下がより好ましい。下限は、3,000以上が好ましく、5,000以上がより好ましい。
[0078]
 樹脂としては、例えば、(メタ)アクリル樹脂、(メタ)アクリルアミド樹脂、エポキシ樹脂、エン・チオール樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエーテル樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリフェニレン樹脂、ポリアリーレンエーテルホスフィンオキシド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリオレフィン樹脂、環状オレフィン樹脂、ポリエステル樹脂、スチレン樹脂、及び、シロキサン樹脂等が挙げられる。
[0079]
 本発明の組成物において、樹脂として、近赤外線に対する屈折率が1.7以上である樹脂(以下、高屈折率樹脂ともいう)を用いてもよい。樹脂の近赤外線に対する屈折率は、1.7~4.0であるのが好ましい。下限は、1.75以上が好ましく、1.8以上がより好ましく、1.85以上が更に好ましい。上限は、3.9以下が好ましく、3.5以下がより好ましく、3.0以下が更に好ましい。上記の屈折率は、810nm、850nm、及び、940nmのいずれかの波長の光に対する値であるのが好ましい。また、本発明の組成物から形成される膜を赤外線センサに用いる場合においては、上記の屈折率の値は、同赤外線センサでの検出に用いられる波長の近赤外線に対する値であることも好ましい。高屈折率樹脂は、バインダー又は分散剤として用いることができる。
[0080]
 樹脂の屈折率は、以下の方法で未硬化の状態で測定できる。具体的な測定方法は、シリコンウエハ上に測定対象となる樹脂のみからなる膜を厚さ300nmで製膜した後、得られた膜の屈折率をエリプソメトリー(ラムダエースRE-3300(商品名)、大日本スクリーン製造株式会社製)を用いて測定する。
[0081]
 現像性が優れる観点から、上記樹脂は、酸基を有していてもよい。これら酸基は、1種のみであってもよいし、2種以上であってもよい。酸基を有する樹脂はアルカリ可溶性樹脂として用いることもできる。
[0082]
 酸基を有する樹脂の酸価は、30~500mgKOH/gが好ましい。下限は、50mgKOH/g以上がより好ましく、70mgKOH/g以上が更に好ましい。上限は、400mgKOH/g以下がより好ましく、200mgKOH/g以下が更に好ましく、
150mgKOH/g以下が特に好ましく、120mgKOH/g以下が最も好ましい。
[0083]
 酸基を有する樹脂としては、側鎖にカルボキシ基を有するポリマーが好ましい。具体例としては、メタクリル酸共重合体、アクリル酸共重合体、イタコン酸共重合体、クロトン酸共重合体、マレイン酸共重合体、部分エステル化マレイン酸共重合体、及び、ノボラック樹脂等のアルカリ可溶性フェノール樹脂、側鎖にカルボキシ基を有する酸性セルロース誘導体、並びに、水酸基を有するポリマーに酸無水物を付加させた樹脂が挙げられる。特に、(メタ)アクリル酸と、これと共重合可能な他のモノマーとの共重合体がアルカリ可溶性樹脂として好適である。
 (メタ)アクリル酸と共重合可能な他のモノマーとしては、アルキル(メタ)アクリレート、アリール(メタ)アクリレート、及び、ビニル化合物等が挙げられる。
 アルキル(メタ)アクリレート及びアリール(メタ)アクリレートとしては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、ペンチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、トリル(メタ)アクリレート、ナフチル(メタ)アクリレート、及び、シクロヘキシル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
 また、ビニル化合物としては、スチレン、α-メチルスチレン、ビニルトルエン、グリシジルメタクリレート、アクリロニトリル、ビニルアセテート、N-ビニルピロリドン、テトラヒドロフルフリルメタクリレート、ポリスチレンマクロモノマー、及び、ポリメチルメタクリレートマクロモノマー等が挙げられる。
 また、他のモノマーとしては、特開平10-300922号公報に記載のN位置換マレイミドモノマー(例えば、N-フェニルマレイミド、及び、N-シクロヘキシルマレイミド等)も挙げられる。
 なお、これらの(メタ)アクリル酸と共重合可能な他のモノマーは1種のみであってもよいし、2種以上であってもよい。
[0084]
 酸基を有する樹脂としては、ベンジル(メタ)アクリレート/(メタ)アクリル酸共重合体、ベンジル(メタ)アクリレート/(メタ)アクリル酸/2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート共重合体、又は、ベンジル(メタ)アクリレート/(メタ)アクリル酸/他のモノマーからなる多元共重合体が好ましい。また、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートを共重合した共重合体、又は、特開平7-140654号公報に記載の、2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート/ポリスチレンマクロモノマー/ベンジルメタクリレート/メタクリル酸共重合体、2-ヒドロキシ-3-フェノキシプロピルアクリレート/ポリメチルメタクリレートマクロモノマー/ベンジルメタクリレート/メタクリル酸共重合体、2-ヒドロキシエチルメタクリレート/ポリスチレンマクロモノマー/メチルメタクリレート/メタクリル酸共重合体、若しくは、2-ヒドロキシエチルメタクリレート/ポリスチレンマクロモノマー/ベンジルメタクリレート/メタクリル酸共重合体等も好ましい。
[0085]
 酸基を有する樹脂は、下記一般式(ED1)で示される化合物及び/又は下記一般式(ED2)で表される化合物(以下、これらの化合物を「エーテルダイマー」と称することもある。)を含むモノマー成分を重合してなるポリマーを含むことも好ましい。
[0086]
[化5]


[0087]
 一般式(ED1)中、R 及びR は、それぞれ独立に、水素原子又は炭素数1~25の炭化水素基を表す。
[0088]
[化6]


[0089]
 一般式(ED2)中、Rは、水素原子又は炭素数1~30の有機基を表す。一般式(ED2)の具体例としては、特開2010-168539号公報の記載を参酌できる。
[0090]
 エーテルダイマーの具体例としては、例えば、特開2013-29760号公報の段落番号0317を参酌することができ、この内容は本明細書に組み込まれる。エーテルダイマーは、1種のみであってもよいし、2種以上であってもよい。
[0091]
 酸基を有する樹脂は、下記一般式(X)で示される化合物に由来する繰り返し単位を含んでいてもよい。
[0092]
[化7]


[0093]
 一般式(X)において、R は、水素原子又はメチル基を表し、R は炭素数2~10のアルキレン基を表し、R は、水素原子又はベンゼン環を含んでもよい炭素数1~20のアルキル基を表す。nは1~15の整数を表す。
[0094]
 酸基を有する樹脂としては、特開2012-208494号公報の段落番号0558~0571(対応する米国特許出願公開第2012/0235099号明細書の段落番号0685~0700)の記載、及び、特開2012-198408号公報の段落番号0076~0099の記載を参酌でき、これらの内容は本明細書に組み込まれる。
[0095]
 樹脂は、硬化性基を有していてもよい。硬化性基としては、エチレン性不飽和結合を有する基、エポキシ基、メチロール基、及び、アルコキシシリル基等が挙げられる。エチレン性不飽和結合を有する基としては、ビニル基、(メタ)アリル基、(メタ)アクリロイル基、及び(メタ)アクリロイルオキシ基等が挙げられる。アルコキシシリル基としては、モノアルコキシシリル基、ジアルコキシシリル基、及び、トリアルコキシシリル基が挙げられる。なお、硬化性基を有する樹脂は、硬化性化合物でもある。
 また、樹脂は、重合性基を有していてもよい。重合性基としては、上述した特定化合物が有し得る重合性基が挙げられる。
[0096]
 硬化性基を含む樹脂としては、ダイヤナールNRシリーズ(三菱レイヨン株式会社製)、Photomer6173(COOH含有 polyurethane acrylic oligomer、Diamond Shamrock Co.,Ltd.製)、ビスコートR-264及びKSレジスト106(いずれも大阪有機化学工業株式会社製)、サイクロマーPシリーズ(例えば、ACA230AA)、プラクセル CF200シリーズ(いずれも株式会社ダイセル製)、Ebecryl3800(ダイセルユーシービー株式会社製)、並びに、アクリキュアRD-F8(日本触媒株式会社製)等が挙げられる。
[0097]
 樹脂としては、マープルーフG-0150M、G-0105SA、G-0130SP、G-0250SP、G-1005S、G-1005SA、G-1010S、G-2050M、G-01100、及び、G-01758(日油株式会社製、エポキシ基含有ポリマー)、並びに、ARTON F4520(JSR株式会社製)等が挙げられる。
[0098]
 上記組成物において、樹脂の含有量は、組成物中の全固形分に対して、0.1~99.9質量%であるのが好ましい。下限は、1質量%以上がより好ましく、2質量%以上が更に好ましい。上限は、50質量%以下がより好ましく、30質量%以下が更に好ましい。
 樹脂として、上記高屈折率樹脂を用いる場合、樹脂として高屈折率樹脂のみを用いてもよく、高屈折率樹脂と近赤外線に対する屈折率が1.7未満の樹脂を併用してもよい。また、樹脂全量中における高屈折率樹脂の含有量は、1~100質量%であるのが好ましく、10~100質量%であるのがより好ましい。
 樹脂は1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
[0099]
(硬化性化合物)
 上記組成物は、硬化性化合物を含むことが好ましい。
 硬化性化合物としては、ラジカル、酸、又は、熱により硬化可能な公知の化合物を用いることができる。例えば、エチレン性不飽和結合を有する基を有する化合物、エポキシ基を有する化合物、及び、メチロール基を有する化合物等が挙げられる。エチレン性不飽和結合を有する基としては、ビニル基、(メタ)アリル基、(メタ)アクリロイル基、及び、(メタ)アクリロイルオキシ基等が挙げられ、(メタ)アクリロイル基、又は、(メタ)アクリロイルオキシ基が好ましい。硬化性化合物は、重合性化合物であるのが好ましく、ラジカル重合性化合物であるのがより好ましい。重合性化合物としては、エチレン性不飽和結合を有する基を有する化合物等が挙げられる。
[0100]
 硬化性化合物の含有量は、組成物中の全固形分に対して、1~80質量%が好ましい。下限は、3質量%以上がより好ましく、5質量%以上が更に好ましい。上限は、70質量%以下がより好ましく、60質量%以下が更に好ましく、30質量%以下が特に好ましい。
 硬化性化合物は、1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。上記組成物が、硬化性化合物を2種以上含む場合、合計含有量が上記範囲となることが好ましい。
[0101]
・エチレン性不飽和結合を有する基を有する化合物(重合性化合物)
 硬化性化合物として、エチレン性不飽和結合を有する基を有する化合物(以下、重合性化合物ともいう)を用いることができる。重合性化合物は、モノマーであるのが好ましい。重合性化合物の分子量は、100~3000が好ましい。上限は、2000以下がより好ましく、1500以下が更に好ましい。下限は、150以上がより好ましく、250以上が更に好ましい。重合性化合物は、2~15官能の(メタ)アクリレート化合物であるのが好ましく、3~6官能の(メタ)アクリレート化合物であるのがより好ましい。
[0102]
 重合性化合物の例としては、特開2013-253224号公報の段落番号0033~0034の記載を参酌することができ、この内容は本明細書に組み込まれる。重合性化合物としては、エチレンオキシ変性ペンタエリスリトールテトラアクリレート(市販品としては、NKエステルATM-35E;新中村化学工業株式会社製)、ジペンタエリスリトールトリアクリレート(市販品としては、KAYARAD D-330;日本化薬株式会社製)、ジペンタエリスリトールテトラアクリレート(市販品としては、KAYARAD D-320;日本化薬株式会社製)、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート(市販品としては KAYARAD D-310;日本化薬株式会社製)、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート(市販品としては、KAYARAD DPHA;日本化薬株式会社製、A-DPH-12E;新中村化学工業株式会社製)、及び、これらの(メタ)アクリロイル基が、エチレングリコール残基及び/又はプロピレングリコール残基を介して結合している構造が好ましい。またこれらのオリゴマータイプも使用できる。また、特開2013-253224号公報の段落番号0034~0038の記載を参酌することができ、この内容は本明細書に組み込まれる。また、特開2012-208494号公報の段落番号0477(対応する米国特許出願公開第2012/0235099号明細書の段落番号0585)に記載の重合性モノマー等が挙げられ、これらの内容は本明細書に組み込まれる。また、ジグリセリンEO(エチレンオキシド)変性(メタ)アクリレート(市販品としてはM-460;東亞合成株式会社製)、ペンタエリスリトールテトラアクリレート(新中村化学工業株式会社製、A-TMMT)、又は、1,6-ヘキサンジオールジアクリレート(日本化薬株式会社製、KAYARAD HDDA)も好ましい。これらのオリゴマータイプも使用できる。例えば、RP-1040(日本化薬株式会社製)等が挙げられる。
[0103]
 重合性化合物は、カルボキシ基、スルホ基、及び、リン酸基等の酸基を有していてもよい。酸基を有する重合性化合物としては、脂肪族ポリヒドロキシ化合物と不飽和カルボン酸とのエステル等が挙げられる。脂肪族ポリヒドロキシ化合物の未反応のヒドロキシル基に、非芳香族カルボン酸無水物を反応させて酸基をもたせた重合性化合物が好ましく、このエステルにおいて、脂肪族ポリヒドロキシ化合物がペンタエリスリトール及び/又はジペンタエリスリトールである重合性化合物がより好ましい。市販品としては、例えば、東亞合成株式会社製の多塩基酸変性アクリルオリゴマーとして、アロニックスシリーズのM-305、M-510、及び、M-520等が挙げられる。酸基を有する重合性化合物の酸価は、0.1~40mgKOH/gが好ましい。下限は5mgKOH/g以上がより好ましい。上限は、30mgKOH/g以下がより好ましい。
[0104]
 重合性化合物は、カプロラクトン構造を有する化合物であることも好ましい態様である。カプロラクトン構造を有する重合性化合物としては、分子内にカプロラクトン構造を有する限り特に限定されるものではないが、例えば、トリメチロールエタン、ジトリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ジトリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトール、グリセリン、ジグリセロール、及び、トリメチロールメラミン等の多価アルコールと、(メタ)アクリル酸及びε-カプロラクトンをエステル化することにより得られる、ε-カプロラクトン変性多官能(メタ)アクリレートを挙げることができる。カプロラクトン構造を有する重合性化合物としては、特開2013-253224号公報の段落番号0042~0045の記載を参酌することができ、この内容は本明細書に組み込まれる。カプロラクトン構造を有する化合物は、例えば、日本化薬株式会社からKAYARAD DPCAシリーズとして市販されている、DPCA-20、DPCA-30、DPCA-60、及び、DPCA-120等、並びに、サートマー社製から市販されているエチレンオキシ鎖を4個有する4官能アクリレートであるSR-494、及び、イソブチレンオキシ鎖を3個有する3官能アクリレートであるTPA-330等が挙げられる。
[0105]
 重合性化合物としては、特公昭48-41708号公報、特開昭51-37193号公報、特公平2-32293号公報、及び、特公平2-16765号公報に記載されているウレタンアクリレート類、並びに、特公昭58-49860号公報、特公昭56-17654号公報、特公昭62-39417号公報、及び、特公昭62-39418号公報に記載されているエチレンオキサイド系骨格を有するウレタン化合物類も好適である。また、特開昭63-277653号公報、特開昭63-260909号公報、及び、特開平1-105238号公報に記載されている、分子内にアミノ構造及び/又はスルフィド構造を有する付加重合性化合物類を用いることができる。市販品としては、ウレタンオリゴマーUAS-10及びUAB-140(山陽国策パルプ社製)、UA-7200(新中村化学工業株式会社製)、DPHA-40H(日本化薬株式会社製)、並びに、UA-306H、UA-306T、UA-306I、AH-600、T-600、AI-600、及び、ライトアクリレートPOB-A(共栄社化学株式会社製)等が挙げられる。
[0106]
 重合性化合物の好適態様の一つとしては、重合性基を2個以上有し、かつ、フルオレン骨格を有する重合性化合物が挙げられる。なお、フルオレン骨格とは、フルオレン構造を少なくとも含む骨格であり、フルオレン構造中の芳香環基は、いわゆる単環構造(ベンゼン環)でも、多環構造(多環芳香族環構造)でもよい。
[0107]
 重合性化合物の含有量は、組成物中の全固形分に対して、1~80質量%が好ましい。下限は、3質量%以上がより好ましく、5質量%以上が更に好ましい。上限は、70質量%以下がより好ましく、60質量%以下が更に好ましい。
[0108]
・エポキシ基を有する化合物
 硬化性化合物として、エポキシ基を有する化合物を用いることもできる。エポキシ基を有する化合物は、1分子内にエポキシ基を1個以上有する化合物が挙げられ、1分子内にエポキシ基を2個以上有する化合物が好ましい。エポキシ基は1分子内に1~100個有することが好ましい。上限は、例えば、10個以下とすることもでき、5個以下とすることもできる。下限は、2個以上が好ましい。
[0109]
 エポキシ基を有する化合物は、エポキシ当量(=エポキシ基を有する化合物の分子量/エポキシ基の数)が500g/当量以下であるのが好ましく、100~400g/当量であるのがより好ましく、100~300g/当量であるのが更に好ましい。
[0110]
 エポキシ基を有する化合物は、低分子化合物(例えば、分子量1000未満)でもよいし、高分子化合物(macromolecule)(例えば、分子量1000以上、ポリマーの場合は、重量平均分子量が1000以上)のいずれでもよい。エポキシ基を有する化合物の重量平均分子量は、200~100000が好ましく、500~50000がより好ましい。重量平均分子量の上限は、10000以下がより好ましく、5000以下が更に好ましく、3000以下が特に好ましい。
[0111]
 エポキシ基を有する化合物は、市販品を用いることもできる。例えば、EHPE3150(株式会社ダイセル製)、及びEPICLON N-695(DIC株式会社製)等が挙げられる。また、エポキシ基を有する化合物は、特開2013-011869号公報の段落番号0034~0036、特開2014-043556号公報の段落番号0147~0156、及び、特開2014-089408号公報の段落番号0085~0092に記載された化合物を用いることもできる。これらの内容は、本明細書に組み込まれる。
[0112]
 エポキシ基を有する化合物の含有量は、組成物中の全固形分に対して、1~80質量%が好ましい。下限は、3質量%以上がより好ましく、5質量%以上が更に好ましい。上限は、70質量%以下がより好ましく、60質量%以下が更に好ましい。エポキシ基を有する化合物は、1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。上記組成物が、エポキシ基を有する化合物を2種類以上含む場合、合計量が上記範囲となることが好ましい。
[0113]
(光重合開始剤)
 上記組成物は、重合開始剤を含んでいてもよい。
 特に、上記組成物がラジカル重合性化合物を含む場合、光重合開始剤を含むことが好ましい。光重合開始剤としては、特に制限はなく、公知の光重合開始剤の中から適宜選択できる。例えば、光重合開始剤は、紫外領域から可視領域の光線に対して感光性を有する化合物が好ましい。光重合開始剤は、光ラジカル重合開始剤が好ましい。
[0114]
 光重合開始剤としては、例えば、ハロゲン化炭化水素誘導体(例えば、トリアジン骨格を有する化合物、及び、オキサジアゾール骨格を有する化合物等)、アシルホスフィンオキサイド等のアシルホスフィン化合物、ヘキサアリールビイミダゾール、オキシム誘導体等のオキシム化合物、有機過酸化物、チオ化合物、ケトン化合物、芳香族オニウム塩、ケトオキシムエーテル、アミノアセトフェノン化合物、及び、ヒドロキシアセトフェノン等が挙げられる。光重合開始剤は、露光感度の観点から、トリハロメチルトリアジン化合物、ベンジルジメチルケタール化合物、α-ヒドロキシケトン化合物、α-アミノケトン化合物、アシルホスフィン化合物、ホスフィンオキサイド化合物、メタロセン化合物、オキシム化合物、トリアリールイミダゾールダイマー、オニウム化合物、ベンゾチアゾール化合物、ベンゾフェノン化合物、アセトフェノン化合物、シクロペンタジエン-ベンゼン-鉄錯体、ハロメチルオキサジアゾール化合物、及び、3-アリール置換クマリン化合物からなる群より選択される化合物が好ましく、オキシム化合物、α-ヒドロキシケトン化合物、α-アミノケトン化合物、及び、アシルホスフィン化合物からなる群より選択される化合物がより好ましい。得られる膜の耐熱性がより優れる点で、中でも、オキシム化合物が更に好ましい。光重合開始剤としては、特開2014-130173号公報の段落番号0065~0111の記載を参酌でき、この内容は本明細書に組み込まれる。
[0115]
 光重合開始剤としては、α-ヒドロキシケトン化合物、α-アミノケトン化合物、及び、アシルホスフィン化合物も好適に用いることができる。例えば、特開平10-291969号公報に記載のα-アミノケトン化合物、及び、特許第4225898号公報に記載のアシルホスフィン化合物も用いることができる。α-ヒドロキシケトン化合物の市販品としては、IRGACURE-184、DAROCUR-1173、IRGACURE-500、IRGACURE-2959、及び、IRGACURE-127(以上、BASF社製)が挙げられる。α-アミノケトン化合物の市販品としては、IRGACURE-907、IRGACURE-369、IRGACURE-379、及び、IRGACURE-379EG(以上、BASF社製)が挙げられる。アシルホスフィン化合物の市販品としては、市販品であるIRGACURE-819、及び、DAROCUR-TPO(以上、BASF社製)が挙げられる。オキシム化合物の市販品としては、IRGACURE-OXE01、IRGACURE-OXE02、IRGACURE-OXE03、及び、IRGACURE-OXE04(以上、BASF社製)、TR-PBG-304(常州強力電子新材料有限公司製)、アデカアークルズNCI-831(株式会社ADEKA製)、アデカアークルズNCI-930(株式会社ADEKA製)、並びに、アデカオプトマーN-1919(株式会社ADEKA製、特開2012-14052号公報に記載の光重合開始剤2)等が挙げられる。
[0116]
 光重合開始剤としてフルオレン環を有するオキシム化合物を用いることもできる。フルオレン環を有するオキシム化合物の具体例としては、特開2014-137466号公報に記載の化合物が挙げられる。この内容は本明細書に組み込まれる。
[0117]
 光重合開始剤としてフッ素原子を有するオキシム化合物を用いることもできる。フッ素原子を有するオキシム化合物の具体例としては、特開2010-262028号公報に記載の化合物、特表2014-500852号公報に記載の化合物24、36~40、及び、特開2013-164471号公報に記載の化合物(C-3)等が挙げられる。これらの内容は本明細書に組み込まれる。
[0118]
 光重合開始剤としてニトロ基を有するオキシム化合物を用いることができる。ニトロ基を有するオキシム化合物は、二量体とすることも好ましい。ニトロ基を有するオキシム化合物の具体例としては、特開2013-114249号公報の段落番号0031~0047、特開2014-137466号公報の段落番号0008~0012及び0070~0079に記載されている化合物、特許4223071号公報の段落番号0007~0025に記載されている化合物、並びに、アデカアークルズNCI-831(株式会社ADEKA製)が挙げられる。
[0119]
 本発明の組成物において好ましく使用されるオキシム化合物の具体例を以下に示す。
[0120]
[化8]


[0121]
[化9]


[0122]
 オキシム化合物は、350~500nmの波長領域に吸収極大を有する化合物が好ましく、360~480nmの波長領域に吸収極大を有する化合物がより好ましい。また、オキシム化合物は、365nm及び405nmの吸光度が高い化合物が好ましい。
 オキシム化合物の365nm又は405nmにおけるモル吸光係数は、感度の観点から、1,000~300,000であるのが好ましく、2,000~300,000であるのがより好ましく、5,000~200,000であるのが更に好ましい。
 化合物のモル吸光係数は、公知の方法を用いて測定することができる。例えば、紫外可視分光光度計(Varian社製Cary-5 spectrophotometer)にて、酢酸エチル溶媒を用い、0.01g/Lの濃度で測定することが好ましい。
[0123]
 光重合開始剤は、オキシム化合物とα-アミノケトン化合物とを含むことも好ましい。両者を併用することで、現像性が向上し、矩形性に優れたパターンを形成しやすい。オキシム化合物とα-アミノケトン化合物とを併用する場合、オキシム化合物100質量部に対して、α-アミノケトン化合物を50~600質量部含むことが好ましく、150~400質量部がより好ましい。
[0124]
 光重合開始剤の含有量は、組成物中の全固形分に対して、0.1~50質量%が好ましく、0.5~30質量%がより好ましく、1~20質量%が更に好ましく、1~10質量%が特に好ましい。
 光重合開始剤の含有量が上記範囲の場合、感度により優れ、かつ、矩形性に優れたパターンを形成しやすい。上記組成物は、光重合開始剤を1種単独で用いても、2種以上併用してもよい。上記組成物が、光重合開始剤を2種類以上含む場合、その合計含有量が上記範囲となることが好ましい。
[0125]
(酸化防止剤)
 上記組成物は、酸化防止剤を含んでもよい。
 酸化防止剤としては、フェノール化合物、亜リン酸エステル化合物、及び、チオエーテル化合物等が挙げられる。酸化防止剤としては、分子量500以上のフェノール化合物、分子量500以上の亜リン酸エステル化合物、又は、分子量500以上のチオエーテル化合物が好ましい。これらは1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。フェノール化合物としては、フェノール系酸化防止剤として知られる任意のフェノール化合物を使用することができ、多置換フェノール系化合物が好ましい。多置換フェノール系化合物は、大きく分けてその置換位置及び構造の異なる3種類(ヒンダードタイプ、セミヒンダードタイプ、及び、レスヒンダードタイプ)がある。また、酸化防止剤としては、同一分子内にフェノール基と亜リン酸エステル基を有する化合物が好ましく用いられる。また、酸化防止剤としては、リン系酸化防止剤も好ましく用いられる。酸化防止剤は市販品を用いることもできる。酸化防止剤の市販品としては、例えば、アデカスタブ AO-20、アデカスタブ AO-30、アデカスタブ AO-40、アデカスタブ AO-50、アデカスタブ AO-50F、アデカスタブ AO-60、アデカスタブ AO-60G、アデカスタブ AO-80、及び、アデカスタブ AO-330(株式会社ADEKA製)等が挙げられる。また、酸化防止剤としては、特開2014-032380号公報の段落番号0033~0043の記載を参酌でき、この内容は本明細書に組み込まれる。
[0126]
 酸化防止剤の含有量は、組成物中の全固形分に対して、0.01~20質量%が好ましく、0.3~15質量%がより好ましい。酸化防止剤は1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。上記組成物が、酸化防止剤を2種類以上含む場合、その合計含有量が上記範囲となることが好ましい。
[0127]
(シランカップリング剤)
 上記組成物は、シランカップリング剤を含んでもよい。
 本明細書において、シランカップリング剤は、加水分解性基とそれ以外の官能基とを有するシラン化合物を意味する。また、加水分解性基とは、ケイ素原子に直結し、加水分解反応及び縮合反応の少なくともいずれかによってシロキサン結合を生じ得る置換基をいう。加水分解性基としては、例えば、ハロゲン原子、アルコキシ基、及びアシルオキシ基等が挙げられ、アルコキシ基が好ましい。すなわち、シランカップリング剤は、アルコキシシリル基を有する化合物が好ましい。また、加水分解性基以外の官能基は、樹脂との間で相互作用若しくは結合を形成して親和性を示す基が好ましい。例えば、ビニル基、スチリル基、(メタ)アクリロイル基、メルカプト基、エポキシ基、オキセタニル基、アミノ基、ウレイド基、スルフィド基、イソシアネート基、及び、フェニル基等が挙げられ、(メタ)アクリロイル基、又は、エポキシ基が好ましい。
[0128]
 シランカップリング剤の具体例としては、例えば、3-メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン等が挙げられる。また、シランカップリング剤としては、特開2009-288703号公報の段落番号0018~0036に記載の化合物、及び、特開2009-242604号公報の段落番号0056~0066に記載の化合物が挙げられ、これらの内容は本明細書に組み込まれる。シランカップリング剤は市販品を用いることもできる。シランカップリング剤の市販品としては、信越シリコーン株式会社製のKBM-13、KBM-22、KBM-103、KBE-13、KBE-22、KBE-103、KBM-3033、KBE-3033、KBM-3063、KBM-3066、KBM-3086、KBE-3063、KBE-3083、KBM-3103、KBM-3066、KBM-7103、SZ-31、KPN-3504、KBM-1003、KBE-1003、KBM-303、KBM-402、KBM-403、KBE-402、KBE-403、KBM-1403、KBM-502、KBM-503、KBE-502、KBE-503、KBM-5103、KBM-602、KBM-603、KBM-903、KBE-903、KBE-9103、KBM-573、KBM-575、KBM-9659、KBE-585、KBM-802、KBM-803、KBE-846、KBE-9007、X-40-1053、X-41-1059A、X-41-1056、X-41-1805、X-41-1818、X-41-1810、X-40-2651、X-40-2655A、KR-513、KC-89S、KR-500、KR-516、KR-517、X-40-9296、X-40-9225、X-40-9246、X-40-9250、KR-401N、X-40-9227、X-40-9247、KR-510、KR-9218、KR-213、X-40-2308、及び、X-40-9238等が挙げられる。
[0129]
 シランカップリング剤の含有量は、組成物中の全固形分に対して、0.01~15.0質量%が好ましく、0.05~10.0質量%がより好ましい。シランカップリング剤は、1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。上記組成物が、シランカップリング剤を2種類以上含む場合、その合計含有量が上記範囲となることが好ましい。
[0130]
(重合禁止剤)
 上記組成物は、重合禁止剤を含んでもよい。
 重合禁止剤は、ハイドロキノン、p-メトキシフェノール、ジ-tert-ブチル-p-クレゾール、ピロガロール、tert-ブチルカテコール、ベンゾキノン、4,4’-チオビス(3-メチル-6-tert-ブチルフェノール)、2,2’-メチレンビス(4-メチル-6-tert-ブチルフェノール)、並びに、N-ニトロソフェニルヒドロキシアミン塩(アンモニウム塩、及び、第一セリウム塩等)が挙げられる。中でも、p-メトキシフェノールが好ましい。なお、重合禁止剤は、酸化防止剤として機能することもある。
[0131]
 重合禁止剤の含有量は、光重合開始剤100質量部に対して、0.01~10質量部が好ましく、0.01~8質量部がより好ましく、0.01~5質量部が更に好ましい。重合禁止剤は、1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。上記組成物が、重合禁止剤を2種類以上含む場合、その合計含有量が上記範囲となることが好ましい。
[0132]
(界面活性剤)
 上記組成物は、塗布性をより向上させる観点から、各種の界面活性剤を含んでもよい。
 界面活性剤としては、フッ素系界面活性剤、ノニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤、及び、シリコーン系界面活性剤等の各種界面活性剤を使用できる。界面活性剤は、国際公開WO2015/166779号公報の段落番号0238~0245を参酌でき、この内容は本明細書に組み込まれる。
[0133]
 本発明の組成物にフッ素系界面活性剤を含ませることで、塗布液として調製した場合の液特性(特に、流動性)がより向上し、塗布厚の均一性及び省液性をより改善することができる。フッ素系界面活性剤を含む組成物を適用した塗布液を用いて膜形成する場合においては、被塗布面と塗布液との界面張力が低下して、被塗布面への濡れ性が改善され、被塗布面への塗布性が向上する。このため、厚みムラの小さい均一厚の膜形成をより好適に行うことができる。
[0134]
 フッ素系界面活性剤中のフッ素含有量は、3~40質量%が好ましく、5~30質量%がより好ましく、7~25質量%が更に好ましい。フッ素含有量がこの範囲内であるフッ素系界面活性剤は、塗布膜の厚さの均一性及び省液性の点で効果的であり、組成物中における溶解性も良好である。
[0135]
 フッ素系界面活性剤として具体的には、特開2014-41318号公報の段落番号0060~0064(対応する国際公開2014/17669号公報の段落番号0060~0064)等に記載の界面活性剤、及び、特開2011-132503号公報の段落番号0117~0132に記載の界面活性剤が挙げられ、これらの内容は本明細書に組み込まれる。フッ素系界面活性剤の市販品としては、例えば、メガファックF171、同F172、同F173、同F176、同F177、同F141、同F142、同F143、同F144、同R30、同F437、同F475、同F479、同F482、同F554、及び、同F780(以上、DIC株式会社製)、フロラードFC430、同FC431、及び同FC171(以上、住友スリーエム株式会社製)、サーフロンS-382、同SC-101、同SC-103、同SC-104、同SC-105、同SC1068、同SC-381、同SC-383、同S393、及び、同KH-40(以上、旭硝子株式会社製)、並びに、PolyFox PF636、PF656、PF6320、PF6520、及び、PF7002(以上、OMNOVA社製)等が挙げられる。
[0136]
 また、フッ素系界面活性剤は、フッ素原子を有する官能基を持つ分子構造で、熱を加えるとフッ素原子を有する官能基の部分が切断されてフッ素原子が揮発するアクリル系化合物も好適に使用できる。このようなフッ素系界面活性剤としては、DIC株式会社製のメガファックDSシリーズ(化学工業日報、2016年2月22日)(日経産業新聞、2016年2月23日)、例えばメガファックDS-21が挙げられる。
[0137]
 フッ素系界面活性剤は、ブロックポリマーを用いることもできる。例えば特開2011-89090号公報に記載された化合物が挙げられる。フッ素系界面活性剤は、フッ素原子を有する(メタ)アクリレート化合物に由来する繰り返し単位と、アルキレンオキシ基(好ましくはエチレンオキシ基又はプロピレンオキシ基)を2以上(好ましくは5以上)有する(メタ)アクリレート化合物に由来する繰り返し単位と、を含む含フッ素高分子化合物も好ましく用いることができる。下記化合物も本発明の組成物で用いられるフッ素系界面活性剤として例示される。
[0138]
[化10]


[0139]
 上記の化合物の重量平均分子量は、好ましくは3,000~50,000であり、例えば、14,000である。上記の化合物中、繰り返し単位の割合を示す%は質量%である。
[0140]
 また、フッ素系界面活性剤は、エチレン性不飽和基を側鎖に有する含フッ素重合体を用いることもできる。具体例としては、特開2010-164965号公報の段落番号0050~0090及び段落番号0289~0295に記載された化合物、例えばDIC株式会社製のメガファックRS-101、RS-102、RS-718K、及び、RS-72-K等が挙げられる。フッ素系界面活性剤は、特開2015-117327号公報の段落番号0015~0158に記載の化合物を用いることもできる。
[0141]
 ノニオン系界面活性剤としては、グリセロール、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン、並びに、それらのエトキシレート及びプロポキシレート(例えば、グリセロールプロポキシレート、及び、グリセロールエトキシレート等)等が挙げられる。また、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリエチレングリコールジラウレート、ポリエチレングリコールジステアレート、ソルビタン脂肪酸エステル、プルロニックL10、L31、L61、L62、10R5、17R2、及び、25R2(BASF社製)、テトロニック304、701、704、901、904、及び、150R1(BASF社製)、ソルスパース20000(日本ルーブリゾール株式会社製)、NCW-101、NCW-1001、及び、NCW-1002(和光純薬工業株式会社製)、パイオニンD-6112、D-6112-W、及び、D-6315(竹本油脂株式会社製)、並びに、オルフィンE1010、サーフィノール104、400、及び、440(日信化学工業株式会社製)等も挙げられる。
[0142]
 また、フッ素系界面活性剤は、ビニルエーテル重合型フッ素系界面活性剤を用いることもできる。ビニルエーテル重合型フッ素系界面活性剤としては、例えば、特開2016-216602号公報の実施例欄に記載されたもの(例えば、フッ素系界面活性剤(1))等が挙げられる。
[0143]
 界面活性剤の含有量は、組成物中の全固形分に対して、0.001~5.0質量%が好ましく、0.005~3.0質量%がより好ましい。界面活性剤は、1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。上記組成物が、界面活性剤を2種類以上含む場合、その合計含有量が上記範囲となることが好ましい。
[0144]
(紫外線吸収剤)
 上記組成物は、紫外線吸収剤を含んでもよい。
 紫外線吸収剤としては、共役ジエン化合物、アミノジエン化合物、サリシレート化合物、ベンゾフェノン化合物、ベンゾトリアゾール化合物、アクリロニトリル化合物、及び、ヒドロキシフェニルトリアジン化合物等が挙げられる。これらの詳細については、特開2012-208374号公報の段落番号0052~0072、及び、特開2013-68814号公報の段落番号0317~0334の記載を参酌でき、これらの内容は本明細書に組み込まれる。共役ジエン化合物の市販品としては、例えば、UV-503(大東化学株式会社製)等が挙げられる。また、ベンゾトリアゾール化合物としてはミヨシ油脂製のMYUAシリーズ(化学工業日報、2016年2月1日)を用いてもよい。
 紫外線吸収剤の含有量は、組成物中の全固形分に対して、0.1~10質量%が好ましく、0.1~5質量%がより好ましく、0.1~3質量%が更に好ましい。また、紫外線吸収剤は、1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。上記組成物が、紫外線吸収剤を2種類以上含む場合、その合計含有量が上記範囲となることが好ましい。
[0145]
(充填材)
 充填材としては、例えば無機粒子が挙げられる。無機粒子としては、屈折率が高く、無色、白色、又は、透明な無機粒子が好ましく、チタン(Ti)、ジルコニウム(Zr)、アルミニウム(Al)、ケイ素(Si)、亜鉛(Zn)、又は、マグネシウム(Mg)等の酸化物粒子が好ましく、二酸化チタン(TiO )粒子、酸化ジルコニウム(ZrO )粒子、又は、二酸化珪素(SiO )粒子がより好ましい。
 無機粒子の一次粒子径は特に制限されず、1~100nmが好ましく、1~80nmがより好ましく、1~50nmが更に好ましい。無機粒子の一次粒子径が上記範囲内であれば、分散性がより優れると共に、屈折率及び透過率がより向上する。
 無機粒子の屈折率は特に制限はないが、高屈折率を得る観点から、1.75~2.70が好ましく、1.90~2.70がより好ましい。
 無機粒子の比表面積は特に制限はないが、10~400m /gが好ましく、20~200m /gがより好ましく、30~150m /gが更に好ましい。
 また、無機粒子の形状には特に制限はなく、例えば、米粒状、球形状、立方体状、紡錘形状、及び、不定形状等が挙げられる。
 無機粒子は、有機化合物により表面処理されたものであってもよい。表面処理に用いる有機化合物としては、例えば、ポリオール、アルカノールアミン、ステアリン酸、シランカップリング剤、及び、チタネートカップリング剤が挙げられる。中でも、ステアリン酸又はシランカップリング剤が好ましい。
 また、無機粒子の表面は、耐候性がより向上する点で、アルミニウム、ケイ素、及び、ジルコニア等の酸化物により覆われていることも好ましい。
 無機粒子としては、市販されているものを好ましく用いることができる。
 無機粒子は、1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
[0146]
(硬化促進剤)
 上記組成物が、硬化性化合物として、カチオン重合性基を含む化合物(例えば、エポキシ基を有する化合物)を含む場合、組成物は、硬化促進剤を含むことが好ましい。
 硬化速度を向上させる硬化促進剤としては、酸無水物、塩基(脂肪族アミン、芳香族アミン、及び、変性アミン等)、酸(スルホン酸、リン酸、及び、カルボン酸等)、及び、ポリメルカプタン等が挙げられる。中でも、酸無水物が好ましく、脂肪族酸無水物がより好ましい。
[0147]
 組成物は上述した成分以外の成分を更に含んでいてもよい。
 また、組成物が不純物を含んでいることも考えられる。上記不純物としては、例えば、ハロゲン化物イオン、及び、金属成分等が挙げられる。
 上記ハロゲン化物イオンとしては、例えば、フッ化物イオン、塩化物イオン、臭化物イオン、及び、ヨウ化物イオンが挙げられる。組成物中のハロゲン化物イオンの含有量は、組成物の全質量に対して、各ハロゲン化物イオンがそれぞれ独立に、0~10000質量ppmが好ましく、0~1000質量ppmがより好ましく、0~100質量ppmが更に好ましい。
 上記金属成分は、例えば金属イオンとして組成物中に存在し、具体的な金属としては、例えば、ナトリウム、カリウム、及び、鉄が挙げられる。組成物中の金属成分の含有量は、組成物の全質量に対して、各金属がそれぞれ独立に、0~10000質量ppmが好ましく、0~1000質量ppmがより好ましい。
 なお、これらの不純物の含有量の好適範囲について記載した「0」の値は、測定機器による検出限界未満であることを意図する。
[0148]
<組成物の調製方法>
 上記組成物は、前述の成分を混合して調製できる。組成物の調製に際しては、各成分を一括配合してもよいし、各成分を溶剤に溶解又は分散した後に逐次配合してもよい。例えば、全成分を同時に溶剤に溶解又は分散して組成物を調製してもよい。
[0149]
 上記組成物が粒子を含む場合、組成物の調製方法において、粒子を分散させるプロセスを含むことが好ましい。粒子を分散させるプロセスにおいて、粒子の分散に用いる機械力としては、圧縮、圧搾、衝撃、剪断、及び、キャビテーション等が挙げられる。これらプロセスの具体例としては、ビーズミル、サンドミル、ロールミル、ボールミル、ペイントシェーカー、マイクロフルイダイザー、高速インペラー、サンドグラインダー、フロージェットミキサー、高圧湿式微粒化、及び、超音波分散等が挙げられる。またサンドミル(ビーズミル)における粒子の粉砕においては、径の小さいビーズを使用する、ビーズの充填率を大きくすること等により粉砕効率を高めた条件で処理することが好ましい。また、粉砕処理後にろ過又は遠心分離等で粗粒子を除去することが好ましい。また、粒子を分散させるプロセス及び分散機としては、「分散技術大全、株式会社情報機構発行、2005年7月15日」及び「サスペンション(固/液分散系)を中心とした分散技術と工業的応用の実際 総合資料集、経営開発センター出版部発行、1978年10月10日」、特開2015-157893号公報の段落番号0022に記載のプロセス及び分散機を好適に使用できる。また粒子を分散させるプロセスにおいては、ソルトミリング工程にて粒子の微細化処理を行ってもよい。ソルトミリング工程に用いられる素材、機器、及び、処理条件等は、例えば特開2015-194521号公報、及び、特開2012-046629号公報の記載を参酌できる。
[0150]
 上記組成物の調製にあたり、異物の除去及び欠陥の低減等の目的で、組成物をフィルタでろ過することが好ましい。フィルタとしては、従来からろ過用途等に用いられているフィルタであれば特に限定されることなく用いることができる。例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等のフッ素樹脂、ナイロン(例えばナイロン-6及びナイロン-6,6)等のポリアミド系樹脂、並びに、ポリエチレン、及び、ポリプロピレン(PP)等のポリオレフィン樹脂(高密度及び/又は超高分子量のポリオレフィン樹脂を含む)等の素材を用いたフィルタが挙げられる。これら素材の中でもポリプロピレン(高密度ポリプロピレンを含む)及びナイロンが好ましい。
 フィルタの孔径は、0.01~7.0μm程度が好ましく、0.01~3.0μm程度がより好ましく、0.05~0.5μm程度が更に好ましい。フィルタの孔径が上記範囲であれば、微細な異物を確実に除去できる。ファイバ状のろ材を用いることも好ましい。ファイバ状のろ材としては、例えば、ポリプロピレンファイバ、ナイロンファイバ、及び、グラスファイバ等が挙げられる。具体的には、ロキテクノ社製のSBPタイプシリーズ(SBP008等)、TPRタイプシリーズ(TPR002及びTPR005等)、及び、SHPXタイプシリーズ(SHPX003等)等のフィルタカートリッジが挙げられる。
[0151]
 フィルタを使用する際、異なるフィルタ(例えば、第1のフィルタと第2のフィルタ等)を組み合わせてもよい。その際、各フィルタでのろ過は、1回のみでもよいし、2回以上行ってもよい。また、上述した範囲内で異なる孔径のフィルタを組み合わせてもよい。ここでの孔径は、フィルタメーカーの公称値を参照することができる。市販のフィルタとしては、例えば、日本ポール株式会社(DFA4201NXEY等)、アドバンテック東洋株式会社、日本インテグリス株式会社(旧日本マイクロリス株式会社)、及び、株式会社キッツマイクロフィルタ等が提供する各種フィルタの中から選択することができる。第2のフィルタは、第1のフィルタと同様の素材等で形成されたものを使用することができる。また、第1のフィルタでのろ過は、分散液のみに対して行い、他の成分を混合した後で、第2のフィルタでろ過を行ってもよい。
[0152]
〔用途〕
 本発明の組成物の用途は特に制限されないが、例えば、固体撮像素子の高屈折部材(マイクロレンズ、カラーフィルタの下地層、及び、隣接層等の透明膜、並びに、カラーフィルタのホワイトピクセル等)、レンズ(眼鏡レンズ、デジタルカメラ用レンズ、フレネルレンズ、及び、プリズムレンズ等)、光学用オーバーコート剤、ハードコート剤、反射防止膜、光ファイバー、光導波路、LED(Light Emitting Diode)用封止材料、LED用平坦化材料、及び太陽光電池用コーティング材として有用である。
[0153]
<膜>
 本発明の膜は、本発明の組成物から得られる膜である。組成物中に硬化性化合物(例えば、重合性化合物)が含まれる場合は、組成物に硬化処理を施すことにより、硬化膜を得ることができる。
 上記膜の屈折率は特に制限されないが、1.55以上であるのが好ましく、1.6~2.0であるのがより好ましい。
 上記膜の光透過率は特に制限されないが、400~700nmの波長領域全域に渡って90%以上であるのが好ましく、95%以上であるのがより好ましく、100%であるのが更に好ましい。
 上記膜の厚みは特に制限されないが、0.1~20μmであるのが好ましく、0.1~10μmであるのがより好ましく、0.5~4μmであるのが更に好ましい。
[0154]
 本発明の組成物を硬化させる方法は特に制限されず、加熱及び露光等が挙げられる。加熱に使用する装置は特に制限されず、送風乾燥機、オーブン、赤外線乾燥機、及び、加熱ドラム等を用いることができる。露光に使用する装置は特に制限されず、水銀灯、メタルハライドランプ、キセノン(Xe)ランプ、ケミカルランプ、及び、カーボンアーク灯等を用いることができる。
[0155]
(パターン状硬化膜の製造方法)
 以下、硬化膜の製造方法の一例として、パターン状の硬化膜を製造する方法について詳述する。
[0156]
 パターン状の硬化膜の製造方法は、基板上に、上記組成物を塗布して組成物層(塗布膜)を形成する工程(以下、適宜「組成物層形成工程」と略称する。)と、上記組成物層を、マスクを介して露光する工程(以下、適宜「露光工程」と略称する。)と、露光後の組成物層を現像してパターン状の硬化膜を形成する工程(以下、適宜「現像工程」と略称する。)と、を含む。
 なお、上記で使用される組成物には、通常、重合性化合物及び光重合開始剤が含まれる。
[0157]
 具体的には、本発明の組成物を、直接又は他の層を介して基板上に塗布して、組成物層を形成し(組成物層形成工程)、所定のマスクパターンを介して露光し、光照射された組成物層部分だけを硬化させ(露光工程)、現像液で現像することによって(現像工程)、パターン状の硬化膜を形成することができる。
 以下、各工程について説明する。
[0158]
・組成物層形成工程
 組成物層形成工程では、基板上に、本発明の組成物を塗布して組成物層(塗布膜)を形成する。
[0159]
 基板としては特に限定されず、例えば、液晶表示装置等に用いられる無アルカリガラス、ソーダガラス、パイレックス(登録商標)ガラス、石英ガラス、及び、これらに透明導電膜を付着させたもの、固体撮像素子等に用いられる光電変換素子基板(例えば、シリコン基板等)、CCD(Charge Coupled Device)基板、並びに、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)基板等が挙げられる。
[0160]
 基板上への本発明の組成物の塗布方法としては、スリット塗布、インクジェット法、回転塗布、流延塗布、ロール塗布、又は、スクリーン印刷法等の各種の塗布方法を適用することができる。
[0161]
 組成物の塗布膜厚としては、用途により適宜選択され得るが、例えば、0.1~20μmであり、0.1~10μmがより好ましく、0.5~4μmが更に好ましい。
[0162]
 基板上に塗布された組成物は、通常、70~110℃で2~4分程度の条件下で乾燥する。これにより、組成物層を形成できる。
[0163]
・露光工程
 露光工程では、組成物層形成工程において形成された組成物層(塗布膜)を、マスクを介して露光し、光照射された塗布膜部分だけを硬化させる。
 露光は、活性光線又は放射線の照射により行うことが好ましく、特に、g線、h線、又は、i線等の紫外線がより好ましい。照射強度は5~1500mJ/cm が好ましく、10~1000mJ/cm がより好ましい。
[0164]
・現像工程
 露光工程に次いで、アルカリ現像処理(現像工程)を行い、露光工程における光未照射部分をアルカリ水溶液に溶出させる。これにより、光硬化した部分(光照射された塗布膜部分)だけが残る。
 現像液としては、下地の回路等にダメージを起さない、有機アルカリ現像液が望ましい。現像温度としては通常20~30℃であり、現像時間は20~90秒である。
[0165]
 アルカリ性の水溶液としては、例えば、無機系現像液及び有機系現像液が挙げられる。無機系現像液としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、硅酸ナトリウム、又は、メタ硅酸ナトリウムを、濃度が0.001~10質量%、好ましくは0.01~1質量%となるように溶解したアルカリ性水溶液が挙げられる。有機系現像液としては、アンモニア水、エチルアミン、ジエチルアミン、ジメチルエタノールアミン、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド(TMAH)、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、コリン、ピロール、ピペリジン、又は、1,8-ジアザビシクロ-[5.4.0]-7-ウンデセン等のアルカリ性化合物を、濃度が0.001~10質量%、好ましくは0.01~1質量%となるように溶解したアルカリ性水溶液が挙げられる。アルカリ性水溶液には、例えばメタノール又はエタノール等の水溶性有機溶剤、及び/又は、界面活性剤等を適量添加することもできる。なお、このようなアルカリ性水溶液からなる現像液を使用した場合には、一般に現像後純水で洗浄(リンス)する。
[0166]
 現像方法としては、例えば、パドル現像方法又はシャワー現像方法等を用いることができる。
[0167]
<レンズ>
 本発明の膜(好ましくは硬化膜)は、レンズとして使用することもできる。レンズとしては、中でも、固体撮像素子のマイクロレンズに好適に用いることができる。
[0168]
<固体撮像素子>
 本発明の膜(好ましくは硬化膜)及び本発明のレンズは、固体撮像素子に好適に適用できる。
 本発明の固体撮像素子の構成としては、例えば、基板上に、固体撮像素子(CCDイメージセンサ又はCMOSイメージセンサ等)の受光エリアを構成する複数のフォトダイオード及びポリシリコン等からなる受光素子を有すると共に、カラーフィルタの下に本発明の膜である下塗り膜を備えた構成等が挙げられる。
[0169]
<化合物>
 本発明は、化合物の発明も含む。本発明の化合物は、上述の一般式(IV)で表される化合物である。
 本発明の化合物は、本発明の組成物において好適に使用できる。
実施例
[0170]
 以下、実施例により、本発明について更に詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
[0171]
〔化合物の合成〕
 下記の方法で化合物(A-1)~(A-28)、及び、比較用化合物(H-1)を合成した。
[0172]
<合成例1:化合物(A-1)>
 以下に示す合成スキームに従って、化合物(A-1)を合成した。
[0173]
[化11]


[0174]
 無水ピロメリット酸(2.8g)、及び、高屈折率化合物(r-1)(10.0g)を、N,N-ジメチルアセトアミド(50g)に添加し、室温で撹拌した。この混合溶液にジイソプロピルエチルアミン(4.0g)を滴下し、室温で5時間撹拌した。更に、この混合溶液に、1N塩酸(100mL)を滴下し、固体を析出させた。次に、ろ過により、析出させた固体を回収した。回収された固体を、水(100mL)で2回洗浄し、40℃で送風乾燥することで化合物(A-1)(12.0g)を得た。
 なお、上記化合物(A-1)は、化合物(r-1)の置換位置が異なる異性体を含むものとする。
[0175]
<合成例2~16、20~24:化合物(A-2)~(A-16)、(A-20)~(A-24)>
 合成例1における無水ピロメリット酸、及び、高屈折率化合物(r-1)のかわりに、それぞれ下記化合物の構造に対応する化合物を使用した以外は合成例1と同様にして、化合物(A-2)~(A-16)及び(A-20)~(A-24)を得た。
[0176]
 以下に、合成例1~16によって得られた化合物(A-1)~(A-16)及び(A-20)~(A-24)の構造を示す。
[0177]
[化12]



[0178]
[化13]


[0179]
 以下に、化合物(A-1)~(A-16)及び(A-20)~(A-24)が有する高屈折率官能基の構造を示す。*は結合位置を示す。
 下記高屈折率官能基R ~R 及びR 11~R 15の結合位置に水素原子が結合した化合物が高屈折率化合物(r-1)~(r-9)及び(r-11)~(r-15)である。
 また、後述する化合物(A-17)~(A-19)及び(A-25)~(A-28)が有する高屈折率官能基R 10及びR 16~R 19構造も同様に示す。高屈折率官能基R 10及びR 16~R 19の結合位置に水素原子が結合した化合物が、後述する高屈折率化合物(r-10´)及び(r-16´)~(r-19´)である。
[0180]
[化14]


[0181]
[化15]


[0182]
<合成例17:化合物(A-17)の合成>
 以下に示す合成スキームに従って、化合物(A-17)を合成した。
[0183]
[化16]


[0184]
 ジペンタエリスリトールヘキサキス(3-メルカプトプロピオネート)(3.0g)、高屈折率化合物(r-10)(10.0g)、トリエチルアミン(1.0g)、及び、N,N-ジメチルアセトアミド(100g)からなる混合溶液を調製し、50℃で6時間撹拌した。更に、この混合溶液に1N塩酸(500g)を添加し、固体を析出させた。次に、ろ過により、析出させた固体を回収した。回収された固体を、水(100mL)で2回洗浄し、40℃で送風乾燥することで化合物(A-17)(12.1g)を得た。
[0185]
<合成例18:化合物(A-18)の合成>
 以下に示す合成スキームに従って、化合物(A-18)を合成した。
[0186]
[化17]


[0187]
 ジペンタエリスリトールヘキサキス(3-メルカプトプロピオネート)(6.0g)、高屈折率化合物(r-10)(10.0g)、トリエチルアミン(1.0g)、及び、N,N-ジメチルアセトアミド(100g)からなる混合溶液を調製し、50℃で6時間撹拌した。更に、この混合溶液に1N塩酸(500g)を添加し、固体を析出させた。次に、ろ過により、析出させた固体を回収した。回収した固体を、水(100mL)で2回洗浄し、40℃で送風乾燥することで化合物(A-18)(14.9g)を得た。
 なお、上記化合物(A-18)は、化合物(r-10)の置換位置が異なる異性体を含む。
[0188]
<合成例19:化合物(A-19)>
 以下に示す合成スキームに従って、化合物(A-19)を合成した。
[0189]
[化18]


[0190]
 化合物(A-18)(5.0g)、メタクリル酸(3.1g)、及び、N,N-ジメチルアセトアミド(50g)からなる混合溶液を窒素気流下で80℃に加熱した。次に、この混合溶液にアゾビス(イソブチロニトリル)(0.1g)を添加し、2時間、80℃の温度条件を維持した。更に、混合溶液に、アゾビス(イソブチロニトリル)(0.1g)を添加し、4時間、80℃の温度条件を維持し、その後、95℃で2時間加熱した。この混合溶液にメタクリル酸グリシジル(1.7g)、及び、テトラブチルアンモニウムブロミド(0.1g)を添加し、12時間、95℃の温度条件を維持した。混合溶液を室温まで冷却した後、1N塩酸(200mL)を添加し、固体を析出させた。次に、ろ過により、析出させた固体を回収した。回収した固体を、水(100mL)で2回洗浄し、40℃で送風乾燥することで化合物(A-19)(6.6g)を得た。
 なお、上記化合物(A-19)は、化合物(r-10)及びポリマー鎖Pの置換位置が異なる異性体を含む。
[0191]
<合成例25~28:化合物(A-25)~(A-28)>
 化合物(A-19)における高屈折率官能基が、それぞれR 16~R 19となるようにして、以下に示す構造の化合物(A-25)~(A-28)を合成した。
 なお、合成の際には、高屈折率化合物(r-10)のかわりに、それぞれ高屈折率官能基R 16~R 19の構造に対応する高屈折率化合物(r-16)~(r-19)を使用した以外は合成例18及び19を参考にして合成した。
[0192]
[P] -X-[R 16     (A-25)
[P] -X-[R 17     (A-26)
[P] -X-[R 18     (A-27)
[P] -X-[R 19     (A-28)
 上記構造式中、X及びPは、合成例19の合成スキーム中に示したX及びPとそれぞれ同様の基である。
[0193]
<高屈折率官能基の屈折率測定>
 化合物(A-1)~(A-28)が有する高屈折率官能基R ~R 19の屈折率測定として、高屈折率官能基R ~R 19に相当する、高屈折率化合物(r-1)~(r-9)、(r-10´)、(r-11)~(r-15)、及び、(r-16´)~(r-19´)の屈折率を以下の工程に従って測定した。なお、高屈折率化合物(r-10´)及び(r-16´)~(r-19´)とは、高屈折率官能基R 10及びR 16~R 19の結合位置に水素原子が結合した化合物である。他の高屈折率化合物(r-1)~(r-9)及び(r-11)~(r-15)も、高屈折率官能基R ~R 及びR 11~R 15の結合位置にそれぞれ水素原子が結合した化合物である。
[0194]
工程1:ポリ(メタクリル酸アリル/メタクリル酸)(質量比:90/10、Mw:15,000、分散度:2.0)を10質量%含有する、N,N-ジメチルアセトアミド溶液に、高屈折率化合物(r-1)~(r-9)、(r-10´)、(r-11)~(r-15)、及び、(r-16´)~(r-19´)をそれぞれ溶解させ、全固形分に対する高屈折率化合物の含有量が30質量%、50質量%、又は、70質量%である溶液をそれぞれ調製した。
工程2:工程1で調製された溶液をガラス基板に塗布し、このガラス基板を100℃で3分間ベークし、更に、200℃で3分間ベークして、膜厚が1μmの塗膜を得た。得られた塗膜を用いて屈折率を測定した。
 屈折率の測定においては、J.A.Woollam社製VASEを用いて波長300~1500nmの屈折率を測定し、波長589nmにおける屈折率の値を各塗膜の屈折率とした。
工程3:塗膜中の高屈折率化合物の含有量(含有割合)と、塗膜の屈折率との関係をプロットしてプロット図(横軸:高屈折率化合物の含有割合、縦軸:塗膜の屈折率)を作成し、高屈折率化合物の含有量が仮定的に100%である場合に想定される塗膜の屈折率を線形近似で求め、その屈折率を、各高屈折率化合物に対応する高屈折率官能基の屈折率とした。
[0195]
 以下の表に、高屈折率官能基R ~R 19の屈折率の測定結果を示す。
[0196]
[表1]


[0197]
<比較合成例1:化合物(H-1)>
 以下に示す合成スキームに従って、化合物(H-1)を合成した。
[0198]
[化19]


[0199]
 三口フラスコに、シアヌル酸クロリド(15.0g)及びテトラヒドロフラン(200mL)を加えて混合溶液を調製した。混合溶液の入った三口フラスコを、メタノールに氷を加えた氷浴につけた状態で、混合溶液を窒素気流下で撹拌した。上記氷浴を維持したままで、アニリン(8.2g)をテトラヒドロフラン(60mL)に溶解させた溶液を、混合溶液に1.5時間かけて滴下し、更に、2時間撹拌した。混合溶液に、1N塩酸(200g)を添加し、混合溶液の内温を0~5℃に維持しながら1時間撹拌した後、混合溶液中に析出した固体をろ過した。得られた固体を水(100g)で洗浄し、更に、真空乾燥機を用いて60℃で24時間乾燥することで、中間体(h-1)(17.1g)を得た。
 三口フラスコに1,4-ジアミノベンゼン(3.6g)、及び、N,N-ジメチルアセトアミド(66mL)を添加して得た混合液を、100℃で10分間撹拌した。この混合液に、中間体(h-1)(8.8g)をN,N-ジメチルアセトアミド(33mL)に溶解させた溶液を添加し、100℃で30分間撹拌した。その後、混合液にアニリン(1.6mL)を添加した。
 放冷後の混合液に、炭酸カリウム(12g)を溶解させた水(660mL)を加えて固体を析出させた。析出した固体をろ過した。得られた固体を水(100mL)で洗浄し、更に、エタノール(100mL)で洗浄した。更に、洗浄された固体を真空乾燥機を用いて60℃で24時間乾燥することで、化合物(H-1)(8.2g)を得た。得られた化合物(H-1)の分子量は5,600であった。
[0200]
〔組成物の調製〕
 得られた化合物(A-1)~(A-28)及び(H-1)を用いて、組成物1~33、及び、比較組成物を調製した。
 得られた組成物1~33、及び、比較組成物の配合を下記表2に示す。
 なお、表中、「添加量」の欄に記載された数値は質量部を示す。
[0201]
[表2]



[0202]
 表2中の、化合物(A-1)~(A-28)及び(H-1)以外の成分の詳細を以下に示す。
[0203]
<重合性化合物>
[0204]
[化20]


[0205]
<バインダー(樹脂)>
[化21]


[0206]
<光重合開始剤>
[0207]
[化22]


[0208]
<溶剤>
 DMAc:N,N-ジメチルアセトアミド
 NEP:N-エチル-2-ピロリドン
 DMF:ジメチルホルムアミド
[0209]
<界面活性剤>
 メガファックR-40(DIC株式会社製)
[0210]
〔評価〕
 得られた組成物を用いて、分光特性、屈折率、段差追従性、耐熱性、現像性、及び、パターン形状の評価を行った。
[0211]
<分光特性の評価>
 エポキシ樹脂(JER-827、ジャパンエポキシレジン社製)を用いてエポキシ樹脂層を形成した5cm×5cmのガラス基板上に、組成物1~24、及び、比較組成物をそれぞれスピン塗布し、100℃で3分間ベーク(加熱)した。次に、得られた塗膜に対して、高圧水銀灯を用いて、積算露光量が200mJ/cm となるように露光を行い、膜厚が1μmの膜を得た。
 上記膜を有するガラス基材の波長300~800nmにおける吸光度を、U-4150(株式会社日立ハイテクノロジーズ製)を用いて測定した。なお、リファレンスとしては膜が形成されていない点以外は、同条件のエポキシ樹脂層を有するガラス基板を用いた。
[0212]
 分光特性の評価の基準は以下のとおりである。
 A:最大吸収波長が450nm未満である。
 B:最大吸収波長が450nm以上である。
[0213]
<屈折率の測定>
 上記分光特性の評価で得られた膜をJ.A.Woollam社製VASEを用いて、波長300~1500nmの屈折率を測定し、波長589nmにおける屈折率の値を求めた。
[0214]
 屈折率の評価の基準は以下のとおりである。
 A:屈折率が1.70以上である。
 B:屈折率が1.60以上1.70未満である。
 C:屈折率が1.60未満である。
[0215]
<段差追従性の評価>
 シリコンウエハ上に、深さ2μm、幅5μmの溝を、溝の中間間隔が20μmとなるように、複数設けた。得られた複数の溝を、模擬凹凸パターンと称する。なお、後段では、溝部が凹部分に、溝部の間が凸部分に該当する。
 模擬凹凸パターンのないシリコンウエハ上で膜を形成した場合に膜厚が1μmとなる塗布条件で、各組成物を、上記模擬凹凸パターンを有するシリコンウエハにスピン塗布した。得られた塗膜について、100℃で3分間プリベーク処理し、更に、紫外線硬化処理(高圧水銀灯により積算露光量が200mJ/cm となるように露光)を行って硬化させた。得られた膜付きシリコンウエハの凹凸部分について、断面をSEM(Scanning Electron Microscope)で観察し、凹部分の最も薄い部分の膜厚を測定して、段差追従性の評価を行った。
 なお、段差追従性の評価は、目標値である1μmに対する、目標値である1μmと凹部分の最も薄い部分の膜厚Xμmとの差の割合を評価した。上記差の割合(%)は、「|1-X|×100」に該当する。
 上記割合が小さいほど、組成物の段差追従性が良好であることを示す。
 なお、上記記載中、凹部分の最も薄い部分における膜厚とは、凹部分に形成された膜の、最も膜厚が薄くなっている箇所の膜厚をいう。
[0216]
 段差追従性の評価の基準は以下のとおりである。
 A:差の割合が5%未満である。
 B:差の割合が5%以上10%未満である。
 C:差の割合が10%以上である。
[0217]
<耐熱性の評価>
 上記段差追従性の評価で得られた試料を、260℃で10分間加熱し、加熱処理の前後を通した膜の凸部分における膜厚の変化を測定し、その変化率を算出した。変化率が小さいほど、耐熱性が良好であることを示す。
[0218]
 耐熱性の評価の基準は以下のとおりである。
 A:凸部の膜厚の変化率が1%未満である。
 B:凸部の膜厚の変化率が1%以上3%未満である。
 C:凸部の膜厚の変化率が3%以上5%未満である。
 D:凸部の膜厚の変化率が5%以上である。
[0219]
 以下に、分光特性、屈折率、段差追従性、及び、耐熱性の評価の結果を示す。
 なお、下記表中、「R」の欄は、使用した化合物(A-1)~(A-28)が有する、高屈折率官能基の種類番号を表す。例えば、「R」の欄に「1」と記載されている化合物は、高屈折率官能基R を有する。
 「一般式(II)」の欄は、使用した化合物(A-1)~(A-28)における、一般式(II)で表される高屈折率官能基の有無を示す。
 「-NH-の数」の欄は、使用した化合物(A-1)~(A-28)が、一般式(II) で表される高屈折率官能基を有している場合において、各基中のC ~C に相当する基が-NH-である数を示す。
 「特定化合物の重合性基/チオール基」の欄は、使用した化合物(A-1)~(A-28)における、重合性基又はチオール基の有無を示す。各化合物が重合性基を有している場合は「C=C」と記載し、チオール基を有している場合は「SH」と記載し、いずれも有していない場合は「無」と記載した。
 「バインダーの重合性基」の欄は、使用したバインダーにおける重合性基の有無を示す。
 「オキシム化合物」の欄は、組成物中のオキシム化合物である光重合開始剤の有無を示す。
[0220]
[表3]


[0221]
 表3に示されるように、本発明の組成物は、高い屈折率を有する膜を形成できると共に、段差追従性に優れることが確認された。
 また、本発明の組成物を用いて得られる膜は耐熱性にも優れることが確認された。
 なかでも、実施例6及び10と他の実施例の比較より、高屈折率官能基が、一般式(II)で表される基である場合、組成物は、より高い屈折率を有する膜を形成でき、より優れた段差追従性を示した。
 また、実施例4、7、及び、8と他の実施例の比較より、一般式(II)中のC 、C 、及び、C のうち2つ以上が-NH-である場合、組成物は、より高い屈折率を有する膜を形成でき、より優れた段差追従性を示した。
 実施例5、11、13、14、18、19、及び、25~33の結果より、特定化合物が重合性基又はチオール基を有している場合、形成される膜は耐熱性がより優れていた。
 実施例21~24の結果より、組成物に使用される光重合開始剤が、オキシム化合物である場合、形成される膜の耐熱性がより優れていた。
 バインダーが重合性基を有している場合、形成される膜の耐熱性がより優れていた。
[0222]
<現像性及びパターン形状の評価>
 エポキシ樹脂(JER-827、ジャパンエポキシレジン社製)を用いてエポキシ樹脂層を形成した5cm×5cmのガラス基板上に、組成物1及び24、ならびに、比較組成物をそれぞれスピン塗布し、100℃で3分間ベークした。得られた塗膜に対し、i線ステッパー露光装置FPA-3000i5+(キヤノン株式会社製)を用いて、パターンが1μmのアイランドパターンを有するマスクを通して、365nmの波長で、50~1200mJ/cm の種々の露光量で露光した。その後、露光された塗膜を有するガラス基板を、スピン・シャワー現像機(DW-30型、ケミトロニクス社製)の水平回転テーブル上に載置し、現像液(CD-2000、富士フイルムエレクトロニクスマテリアルズ社製)を用いて23℃で60秒間パドル現像を行なった。
[0223]
 上記パドル現像を経て、表面にパターンが形成されたガラス基板を、真空チャック方式によって上記水平回転テーブルに固定した状態にしてから、回転数50rpmで回転させつつ、その回転中心の上方から純水をシャワー状に供給してリンス処理を行ない、その後スプレー乾燥した。
[0224]
 乾燥されたパターンについて、測長SEM(CD-SEM:Critical Dimension Scanning Electron Microscope)(S-9260A、日立ハイテクノロジーズ社製)を用いて、パターン形状を評価した。
 その結果、組成物1及び組成物24を用いた場合は、比較組成物を用いた場合よりも、未露光部が良好に現像され、パターンがきれいに形成されることが確認された。
 このように、本発明の組成物を用いることで、良好な形状を有するパターンを形成可能であるのが確認された。このような本発明の組成物は、レンズの製造にも好適に使用でき、製造されたレンズは固体撮像素子に使用することも好ましい。

請求の範囲

[請求項1]
 一般式(I)で表される化合物及び溶剤を含む組成物であって、
 前記一般式(I)で表される化合物の含有量が、前記組成物中の全固形分に対して、30質量%以上である、組成物。
(A) -X-(B)      (I)
 一般式(I)中、
 mは、2以上の整数を表す。
 nは、0以上の整数を表す。
 Aは、ベンゼン環基及び単環のヘテロ環基からなる群から選択される基を少なくとも2つ有し、かつ、589nmにおける屈折率が1.70以上となる基である。
 Xは、m+n価の連結基を表す。
 Bは、ポリマー鎖又は置換基を表す。
 なお、複数存在するAは、それぞれ同一でも異なっていてもよい。Bが複数存在する場合、複数存在するBは、それぞれ同一でも異なっていてもよい。
[請求項2]
 Aのうち少なくとも1つが、前記単環のヘテロ環基を有する基である、請求項1に記載の組成物。
[請求項3]
 Aのうち少なくとも1つが、トリアジン環基を有する基である、請求項1又は2に記載の組成物。
[請求項4]
 Aのうち少なくとも1つが、一般式(II)で表される基である、請求項1~3のいずれか1項に記載の組成物。
[化1]



 一般式(II)中、C 、C 、及び、C は、それぞれ独立に、-NR -、-O-、又は、-S-を表す。R は、水素原子、アルキル基、又は、アリール基を表す。Ar 及びAr は、それぞれ独立に、置換基を有していてもよい、アリール基又はヘテロ環基を表す。Ar は、アリーレン基又は二価のヘテロ環基を表す。L は、単結合又は二価の連結基を表す。*は結合位置を表す。
 ただし、Ar 、Ar 、及び、Ar のうち1以上は、ベンゼン環基又は単環のヘテロ環基を表す。
[請求項5]
 C 、C 、及び、C のうち1以上が、-NH-である、請求項4に記載の組成物。
[請求項6]
 C 、C 、及び、C のうち2以上が、-NH-である、請求項4又は5に記載の組成物。
[請求項7]
 Xが、一般式(III)で表される基である、請求項1~6のいずれか1項に記載の組成物。
(* -Z -Y-(Z -*      一般式(III)
 mは、前記一般式(I)中のmと同じ値の整数を表す。
 nは、前記一般式(I)中のnと同じ値の整数を表す。
 Yは、芳香族炭化水素基を有する基、ヘテロ環基、又は、酸素原子を有していてもよい脂肪族炭化水素基を表す。
 Z 及びZ は、それぞれ独立に、単結合又は二価の連結基を表す。なお、複数存在するZ は、それぞれ同一でも異なっていてもよい。Z が複数存在する場合、複数存在するZ は、それぞれ同一でも異なっていてもよい。
 * は、前記一般式(I)中のAとの結合位置を表す。
 * は、前記一般式(I)中のBとの結合位置を表す。
[請求項8]
 前記一般式(I)で表される化合物が、酸基を有する、請求項1~7のいずれか1項に記載の組成物。
[請求項9]
 前記一般式(I)で表される化合物が、重合性基を有する、請求項1~8のいずれか1項に記載の組成物。
[請求項10]
 更に、重合性化合物を含む、請求項1~9のいずれか1項に記載の組成物。
[請求項11]
 更に、光重合開始剤を含む、請求項1~10のいずれか1項に記載の組成物。
[請求項12]
 前記光重合開始剤が、オキシム化合物を含む、請求項11に記載の組成物。
[請求項13]
 更に、重合性基を有する樹脂を含む、請求項1~12のいずれか1項に記載の組成物。
[請求項14]
 請求項1~13のいずれか1項に記載の組成物を用いて形成される、膜。
[請求項15]
 請求項14に記載の膜からなる、レンズ。
[請求項16]
 請求項14に記載の膜、又は、請求項15に記載のレンズを備える、固体撮像素子。
[請求項17]
 一般式(IV)で表される化合物。
(A -Z -Y-(Z -B)      (IV)
 一般式(IV)中、
 mは、2以上の整数を表す。
 nは、0以上の整数を表す。
 A は、589nmにおける屈折率が1.70以上となる基であって、一般式(II)で表される基である。
 Bは、ポリマー鎖又は置換基を表す。
 Yは、m+n価の連結基で、芳香族炭化水素基を有する基、ヘテロ環基、又は、酸素原子を有していてもよい脂肪族炭化水素基を表す。
 Z 及びZ は、それぞれ独立に、単結合又は二価の連結基を表す。
 なお、複数存在するA は、それぞれ同一でも異なっていてもよい。Bが複数存在する場合、複数存在するBは、それぞれ同一でも異なっていてもよい。複数存在するZ は、それぞれ同一でも異なっていてもよい。Z が複数存在する場合、複数存在するZ は、それぞれ同一でも異なっていてもよい。
[化2]



 一般式(II)中、C 、C 、及び、C は、それぞれ独立に、-NR -、-O-、又は、-S-を表す。R は、水素原子、アルキル基、又は、アリール基を表す。Ar 及びAr は、それぞれ独立に、置換基を有していてもよい、アリール基又はヘテロ環基を表す。Ar は、アリーレン基又は二価のヘテロ環基を表す。L は、単結合又は二価の連結基を表す。*は結合位置を表す。
 ただし、Ar 、Ar 、及び、Ar のうち1以上は、ベンゼン環基又は単環のヘテロ環基を表す。