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1. (WO2018235438) DC-DCコンバータ、これを用いた電源システム及び当該電源システムを用いた自動車
Document

明 細 書

発明の名称 DC-DCコンバータ、これを用いた電源システム及び当該電源システムを用いた自動車

技術分野

0001  

背景技術

0002   0003   0004   0005   0006   0007   0008   0009  

先行技術文献

特許文献

0010  

発明の概要

発明が解決しようとする課題

0011   0012  

課題を解決するための手段

0013   0014   0015  

発明の効果

0016   0017   0018   0019   0020   0021  

図面の簡単な説明

0022  

発明を実施するための形態

0023   0024   0025   0026   0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041   0042   0043   0044   0045   0046   0047   0048   0049   0050   0051   0052   0053   0054   0055   0056   0057   0058   0059   0060   0061   0062   0063   0064   0065   0066   0067   0068   0069   0070   0071   0072   0073   0074   0075   0076   0077   0078   0079   0080   0081   0082   0083   0084   0085   0086   0087   0088   0089   0090   0091   0092   0093   0094   0095   0096   0097   0098  

符号の説明

0099  

請求の範囲

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10   11   12   13   14  

図面

1   2   3(a)   3(b)   3(c)   3(d)   4   5   6   7   8  

明 細 書

発明の名称 : DC-DCコンバータ、これを用いた電源システム及び当該電源システムを用いた自動車

技術分野

[0001]
 本発明は電力変換装置に関し、特に、半導体スイッチ素子をオン/オフ駆動する一連のパルス間に設定されるデッドタイムが設けられ、これを用いた電源システム及び当該電源システムを用いた自動車に関する。

背景技術

[0002]
 近年、化石燃料の枯渇や地球環境問題の悪化を背景として、ハイブリッド自動車や電気自動車のような、電気エネルギーを利用した自動車への関心が高まっており、実用化されている。
[0003]
 このような電気エネルギーを用いた自動車は、車輪を駆動するためのモータに電力を供給するための高圧バッテリ電圧を降圧して、必要な電力を低圧の電気機器へ供給する電力変換装置が備えられることが多い。この低圧の電気機器の例として、エアコンやオーディオ、自動車のコントローラー等がある。低圧の電気機器に高圧バッテリから電力を供給する電力変換装置には、一般にDC-DCコンバータが用いられる。
[0004]
 DC-DCコンバータには複数の半導体スイッチ素子が設けられている。半導体スイッチ素子は、例えばMOSFET(Metal-Oxide-Semiconductor Field-Effect Transistor)やIGBT (Insulated Gate Bipolar Transistor)などから構成される。DC-DCコンバータでは、それらの半導体スイッチ素子で構成されるスイッチング回路のオン/オフを制御することにより、電力変換が行われる。代表的なDC-DC コンバータは、スイッチング回路を用いて直流入力を一旦交流に変換した後、トランスを用いてこれを変圧( 昇圧または降圧) し、さらに、出力回路、例えば整流回路などを用いてこれを再び直流に変換する装置である。これによって入力電圧とは異なる電圧を持った直流出力を得ることができる。ここで、大容量が要求されるスイッチング回路としては、いわゆるフルブリッジ型のスイッチング回路が用いられることが一般的であるが、この種の半導体スイッチ素子において発生するスイッチング損失を低減可能な駆動方式として、位相シフト制御方式が知られている。
[0005]
 位相シフト制御方式においては、フルブリッジ型のスイッチング回路を構成する4 つのスイッチ素子の一方のレッグの上側スイッチ素子と他方のレッグの下側スイッチ素子の位相( 一方のレッグの下側スイッチ素子と他方のレッグの上側スイッチ素子の位相も同様) が出力電圧に応じて制御され、これにより、一方のレッグの上側スイッチ素子と他方のレッグの下側スイッチ素子が同時にオン状態となる期間、並びに、一方のレッグの下側スイッチ素子と他方のレッグの上側スイッチ素子が同時にオン状態となる期間が出力電圧に応じて調整される。ここで、スイッチング回路(トランスの1次側) から出力回路(トランスの2次側) に伝送される電力は、一方のレッグの上側スイッチ素子と他方のレッグの下側スイッチ素子が同時にオン状態となる期間、並びに、一方のレッグの下側スイッチ素子と他方のレッグの上側スイッチ素子が同時にオン状態となる期間によって決まることから、上記位相を制御することにより、出力電圧を所望の値に安定させることが可能となる。
[0006]
 しかし、出力電圧を安定に所望の値とするには、DC-DCコンバータの負荷電流変動に対する高応答な電圧制御器が必要であるが、DC-DCコンバータの負荷であるエアコンやオーディオなどは、使用状況により電流量が変化する。その際、負過電流の変動等によりDC-DCコンバータの出力電圧の変動が大きいと、DC-DCコンバータの負荷として並列接続されているDC-DCコンバータとは異なる機器へ影響を及ぼす可能性がある。従って、DC-DCコンバータは、負過電流変動が大きい場合でも、出力電圧変動を抑制するために、高応答な電圧制御器が必要である。
[0007]
 また、スイッチング回路の複数のスイッチ素子は、レッグの上側とレッグの下側とに分けて設けられ、レッグの上側のスイッチ素子とレッグの下側のスイッチ素子とは直列接続されている。このとき、直列接続されたレッグの上側のスイッチ素子とレッグの下側のスイッチ素子が同時にオンとなると、レッグ短絡が発生し、過電流が流れる可能性がある。従って、レッグの上側のスイッチ素子とレッグの下側のスイッチ素子とが同時にオンにならないように、同一のレッグに属する2つのスイッチ素子のうち、一方のスイッチ素子のオン期間と他方のスイッチ素子のオン期間との間に、これら2つのスイッチ素子がいずれもオフ状態となる期間を設ける必要がある。このような期間は、デッドタイムと呼ばれている。
[0008]
 また、位相シフト制御方式によるスイッチング回路においては、上記4つのスイッチ素子の容量成分及び/ 又は各スイッチ素子に付加された容量素子の容量成分と共振用インダクタンス(例えば、共振コイルやトランス漏れインダクタンス)によって共振回路が形成され、その共振特性を利用して、これら半導体スイッチ素子の電圧を零に近づけてターンオンすることによるスイッチング損失の低減が図られている。この共振回路は、同一のレッグに属する一方のスイッチ素子がターンオフしてから他方のスイッチ素子がターンオンするまでの期間、すなわちデッドタイムにおいて共振動作を行い、これによってスイッチング回路を構成する4 つのスイッチ素子のターンオン損失の低減が図られている。このように、位相シフト制御方式によるスイッチング回路においてデッドタイムは、ターンオン損失低減のための共振期間としても利用される。
したがって、デッドタイムをどの程度の長さに設定するかは、上記共振回路の共振特性を考慮して定める必要がある。上記共振回路の共振特性は、DC-DCコンバータの入力電圧や出力電流によって変化し、具体的には入力電圧が大きくなるほど、また、出力電流が小さくなるほど、共振に必要な時間が長くなる。
[0009]
 そこで、このような問題を解決する手段として、特開2016-111776号公報(特許文献1)がある。これは、スイッチング回路を制御する制御回路により、DC-DCコンバータの負荷電流の増加に応じてデッドタイムが減少するように、電流の値に応じてスイッチング周期に対するデッドタイムの割合を変更する電力変換装置が開示されている。

先行技術文献

特許文献

[0010]
特許文献1 : 特開2016-111776号公報

発明の概要

発明が解決しようとする課題

[0011]
 ところで、上述の特許文献1に記載の電力変換装置は、電流増加に応じたデッドタイム変更の制御を導入することにより、DC-DCコンバータの出力電圧を制御する電圧制御器のインナーループにデッドタイム変更用の電流制御器を追加する必要がある。制御回路の安定動作のため、アウターループに配置される電圧制御器の応答時定数は、インナーループである電流制御器の応答時定数よりも、十分に遅く設定する必要がある。しかしながら、電圧制御器の応答時定数を遅くすると、DC-DCコンバータの負過電流変動に対する出力電圧変動の応答性が低下してしまう問題があった。
[0012]
 本発明の目的は、DC-DCコンバータのスイッチング損失を低減するデッドタイム変更制御を行いながら、出力電圧変動を抑制可能なDC-DCコンバータおよびこれを備えた電源システムを提供することにある。

課題を解決するための手段

[0013]
 本発明に係る電力変換装置は、複数の半導体スイッチ素子と、前記複数のスイッチ素子間のデッドタイムを制御する制御回路とを備え、且車両に搭載される電力変換装置であって、前記車両に搭載され且前記電力変換装置とは異なる装置の動作情報に基づいて、前記複数のスイッチング素子間のデッドタイムを制御することを特徴とする電力変換装置により達成される。
[0014]
 なお、動作情報とは、機器の駆動/停止状態、入出力電圧や入出力電流などである。
[0015]
 また、前記異なる装置とは、前記電力変換装置の入力端子に並列接続又はバッテリを介して接続される機器(例えば、車両駆動用インバータや車載充電器など)や、前記電力変換装置の出力端子に並列接続又はバッテリを介して接続される機器(例えば、エアコンやオーディオ、クーラントポンプ、バッテリなど)や、車両電子制御ユニットである。

発明の効果

[0016]
 本発明によれば、デッドタイムが可変であり且、DC-DCコンバータの出力電圧を制御する電圧制御器のインナーループにデッドタイム変更用の電流制御器を追加することなく、DC-DCコンバータと異なる機器の動作情報に応じてデッドタイムを可変するため、スイッチング損失を低減しながら、DC-DCコンバータの出力電圧を安定に所望の値にすることが可能である。
[0017]
 また、前記動作情報は、複数の装置からの動作情報に基づいて、前記複数のスイッチング素子間のデッドタイムを変更することが好ましい。
[0018]
 また、前記制御回路は、前記異なる装置における前記電力変換装置の入力端子に並列接続及び/又はバッテリを介して接続される機器の電圧が大きいほど、前記複数のスイッチング素子間のデッドタイムを長くすることもまた好ましい。
[0019]
 また、前記制御回路は、前記異なる装置における前記電力変換装置の出力端子に並列接続又はバッテリを介して接続される機器の駆動数が少ないほど及び/又は電流が小さいほど、前記複数のスイッチング素子間のデッドタイムを長くすることもまた好ましい。
[0020]
 また、前記制御回路は、前記異なる装置における前記電力変換装置の出力端子に並列接続又はバッテリを介して接続される機器の駆動数が少ないほど又は電流が小さいほど、前記複数のスイッチング素子間のデッドタイムを長くすることもまた好ましい。
[0021]
 また、前記制御回路は最大デッドタイム値が設定され、前記制御回路により算出されたデッドタイムの値が、前記最大デッドタイム値よりも大きい場合、前記制御回路のデッドタイム出力を、前記最大デッドタイム値とすることもまた好ましい。さらに前記制御回路は最小デッドタイム値が設定され、前記制御回路により算出されたデッドタイムの値が、前記最小デッドタイム値よりも小さい場合、前記制御回路のデッドタイム出力を、前記最小デッドタイム値とすることもまた好ましい。

図面の簡単な説明

[0022]
[図1] 本発明の実施例1による双方向DC-DCコンバータの回路構成図である。
[図2] 位相シフト制御を行う制御回路40における電圧制御部70およびデッドタイム設定部80の構成を示した回路ブロック図である。
[図3(a)] 負荷R2の駆動/停止状態とデッドタイムとの関係を示す表である。
[図3(b)] 複数の負荷R2の駆動/停止状態とデッドタイムとの関係を示す表である。
[図3(c)] 負荷R1の電圧状態とデッドタイムとの関係を示す図である。
[図3(d)] 負荷R1および負荷R2の電流状態とデッドタイムとの関係を示す図である。
[図4] 本実施形態に係るDC-DCコンバータ200の出力信号算出方法の説明図である。
[図5] 本実施形態の効果を説明する出力電流と出力電圧の変化を示す図である。
[図6] 本発明の実施例2による双方向DC-DCコンバータの回路構成図である。
[図7] 第2実施例に係るDC-DCコンバータ200を使用した車載電源系統に関するものである。
[図8] 電源システムとして自動車1000に適用した場合のブロック構成図である。

発明を実施するための形態

[0023]
 以下、図面を参照して、本発明に係る電力変換装置の実施の形態について説明する。なお、各図において同一要素については同一の符号を記し、重複する説明は省略する。本発明は以下の実施形態に限定されることなく、本発明の技術的な概念の中で種々の変形例や応用例をもその範囲に含むものである。
[0024]
 (第1の実施形態)
 (主回路構成)
 図1は、本発明の実施例1による双方向DC-DCコンバータの回路構成図である。
[0025]
 本実施形態に係る電力変換装置は、入力端子1と入力端子2の間に印加される入力電圧Vinを変圧して、出力電圧Voutを生成し、これを出力端子3と出力端子4に供給する装置である。
[0026]
 また本実施形態に係る電力変換装置は、トランス20と、このトランス20と入力端子1及び2との間に接続されたスイッチング回路10と、トランス20と出力端子3及び4との間に接続された出力回路30と、スイッチング回路10を制御する制御回路40と、を備えている。
[0027]
 実施時においては、入力端子1と入力端子2の間には、直流電源V1と、直流電源V1により駆動する負荷R1と、が接続される。出力端子3と出力端子4の間には、直流電源V2と、直流電源V2により駆動する負荷R2と、が接続される。ここで負荷R1や負荷R2は、車両駆動用モータや、パワーステアリング装置等の補機等である。
[0028]
 なお、入力端子1と入力端子2の間に入力電圧Vinを安定化させるコンデンサC1が接続されるが、入力端子1及び2側から見て、直流電源V1側に接続されても良い。出力端子3及び4に接続されるコンデンサC2についても同様である。
[0029]
 (スイッチング回路10)
 スイッチング回路10は、入力端子1及び入力端子2に印加される入力電圧Vinを交流に変換して、トランス20の1次巻線N1に供給する役割を行い、本実施例では4つのスイッチ素子11aないし14aがフルブリッジ接続された構成を為す。スイッチング回路10の一方の入力接続点は、入力端子1及び入力端子2に接続され、スイッチング回路10の他方の出力接続点は、トランス20の1次巻線N1の両端に接続される。
[0030]
 スイッチング回路10の詳細構成は、入力端子1及び入力端子2に直列接続されたスイッチ素子11aおよびスイッチ素子12aと、スイッチ素子11aおよびスイッチ素子12aの接続点Aと、同じく入力端子1及び入力端子2に直列接続されたスイッチ素子13aおよびスイッチ素子14aと、スイッチ素子13aおよびスイッチ素子14aの接続点Bと、を備える。
[0031]
 接続点Aには1次巻線N1の一方に接続され、接続点Bには1次巻線N1の他方に接続される。スイッチ素子11aないし14aに関しては、公知であるスイッチ素子を用いることができるが、FET(電界効果トランジスタ)を用いることが好ましい。
[0032]
 またスイッチ素子11aないし14aには、それぞれダイオード11bないし14bおよびコンデンサ11cないし14cが並列接続される。これらのダイオード11bないし14bおよびコンデンサ11cないし14cは、スイッチ素子11aないし14aとは別固体であっても良く、スイッチ素子11a~14aの寄生成分であっても良い。また、スイッチ素子11aないし14aの寄生成分と別固体のダイオードおよびコンデンサを併用しても良い。
[0033]
 (トランス20) 
 本実施形態に係るトランス20は、センタータップ構成であり、1次巻線N1と、2次巻線N2a及び2次巻線N2bを備える。1次巻線N1と2次巻線N2aの巻数比又は1次巻線N1と2次巻線N2bの巻数比は、入力電圧Vinの電圧範囲および出力電圧Voutの電圧範囲に応じて設定される。
[0034]
 またトランス20には、1次巻線N1と直列に共振用インダクタンスL1が設けられる。スイッチ素子11aないし14aの容量成分及び/又は各スイッチ素子11aないし14aに付加されたコンデンサ11cないし14cの容量成分と共振用インダクタンスL1によって、スイッチング回路10に発生するスイッチング損失を低減する共振回路が形成される。なお、トランス20の共振用インダクタンスL1の値が小さい場合、共振用インダクタンスL1と直列に別固体のインダクタを接続して、インダクタンスの値を大きくしても良い。
[0035]
 なお、本実施形態の説明においては、スイッチ素子11aとスイッチ素子12aからなる直列回路を「第1レッグ」、スイッチ素子13aとスイッチ素子14aからなる直列回路を「第2レッグ」と呼ぶ。第1レッグの中点である接続点Aは、共振用インダクタンスL1を介して、トランス20の1次巻線N1の一方に接続され、第2レッグの中点である接続点Bは、トランス20の1次巻線N1の他方に接続される。
[0036]
 (出力回路30)
 本実施形態に係る出力回路30は、トランス20の2次巻線N2aおよびN2bに現れる交流電圧を平滑及び整流して、直流電圧である出力電圧Voutを生成し、この出力電圧Voutを出力端子3及び出力端子4の間に供給する。
[0037]
 ダイオード31は、トランス20の2次巻線N2aの一方と整流接続点Sとの間に接続される。ダイオード32は、トランス20の2次巻線N2bの一方と整流接続点Sとの間に接続される。
[0038]
 中性点Tは、トランス20の2次巻線N2aの他方と、トランス20の2次巻線N2bの他方との接続点である。平滑コイルL2は、中性点Tと出力端子3との間に接続される。コンデンサC2は、出力端子3と出力端子4の間に接続される。電圧検出回路51は、出力端子3と出力端子4の間の出力電圧を検出する。
[0039]
 このような構成を有する出力回路30のうち、ダイオード31及び32は、トランス20の2次巻線N2aと2次巻線N2bから現れる交流電圧を整流する整流回路を構成する。平滑コイルL2とコンデンサC2は、中性点Tに発生する整流出力を平滑化する平滑回路を構成する。なお、ダイオード31及び32はFETなどに置き換えてよく、さらに導通損失の小さい公知技術である同期整流動作を行っても良い。
[0040]
 (制御回路40)
 本実施形態に係る制御回路40は、コンデンサC2の両端間に印加される出力電圧Voutを予め定められた目標値となるように、スイッチング回路10の動作を制御する回路である。制御回路40は、図1に示すように、電圧制御部70とデッドタイム設定部80によって構成される。なお、本実施形態の説明では、予め定められた目標値を「指令値Vref」と呼ぶ。
[0041]
 制御回路40は、電圧検出回路51により検出した出力電圧Voutと指令値Vrefに基づいて、電圧制御部70において、位相シフト制御方式を行う出力信号41ないし44を生成する。生成された出力信号41ないし44は、絶縁回路60により、スイッチ素子11a~14aを駆動する駆動信号61~64を生成し、スイッチ素子11a~14aの制御電極に駆動信号61~64が供給される。
[0042]
 また制御回路40は、入力端子1と入力端子2の間に接続された負荷R1の電圧値VR1または/且つ負荷R1に流れる電流値IR1または/且つ出力端子3と出力端子4の間に接続された負荷R2の電流値IR2に基づいて、スイッチ素子11a~14aの出力信号である41~44のデッドタイムを制御する。
[0043]
 図2は、位相シフト制御を行う制御回路40における電圧制御部70およびデッドタイム設定部80の構成を示した回路ブロック図である。
[0044]
 図2に示すように制御回路40は、減算部71と、PI制御部72と、Duty制限部77と、パルス生成設定部78と、出力信号生成部79と、デッドタイム設定部80と、三角波信号器91と、を備える。
[0045]
 さらにPI制御部72は、比例部73及び比例部74と、積分部75と、加算部76と、を備える。デッドタイム設定部80は、デッドタイム選択部81と、デッドタイム制限部82と、を備えている。
[0046]
 制御回路40の動作に関して説明する。
[0047]
 減算部71には、指令値Vrefと電圧検出回路51で検出された出力電圧Voutの差分を減算し、それらの差分電圧101を計算する。指令値Vrefは、図1に示されたDC-DCコンバータ200の任意の指令電圧値であり、DC-DCコンバータ200内部で予め設定しておいても良く、外部からの指令値に応じて変更しても良い。
[0048]
 差分電圧101は、PI制御部72に入力される。PI制御部72では、比例部73及び74、積分部75および加算部76により、位相シフト制御に必要なDuty値102を計算する。
[0049]
 Duty値102は、Duty制限部77に入力される。Duty制限部77では、予め設定される最大Duty値Duty_maxと最小Duty値Duty_minが設けられる。なお、最大Duty値Duty_maxと最小Duty値Duty_minは、一定値でなく、外部からの指令値により変更しても良い。
[0050]
 図2のDuty制限部77に示されるように、PI制御部72で出力されたDuty値102と、最大Duty値Duty_maxおよび最小Duty値Duty_minが比較され、Duty値102が最大Duty値Duty_maxを超えた場合、制限部出力Duty値103をDuty_maxとし、Duty値102が最小Duty値Duty_minを下回った場合、制限部出力Duty値103をDuty_minとする。
[0051]
 制限部出力Duty値と、最大Duty値Duty_maxと最小Duty値Duty_minには次の関係式は数(1)が成立する。なお、Duty値は、1周期あたりのオン時間比である。
[0052]
  Duty_min ≦ Duty値 ≦Duty_max    …数(1)
 パルス生成設定部78は、Duty制限部77からの制限部出力Duty値103と、デッドタイム出力信号104に基づいて、位相シフト制御を実現するためのパルス生成信号106を出力する。
[0053]
 (デッドタイム設定方法の説明)
 ここで、図3(a)ないし図3(d)を用いてデッドタイム出力信号104の生成方法を説明する。
[0054]
 図2に示されたデッドタイム選択部81は、DC-DCコンバータ200とは異なる装置である負荷R1の駆動/停止状態と、負荷R1に印加される電圧VR1値と、負荷R1に流れる電流値IR1もしくはそれに比例する電流値と、DC-DCコンバータ200とは異なる装置である負荷R2の駆動/停止状態と、負荷R2に印加される電圧値VR2と、負荷R2に流れる電流値IR2もしくはそれに比例する電流値のうち、少なくともひとつの情報が入力される。
[0055]
 デッドタイム選択部81は、入力された情報と図3(a)や図3(b)に示すデッドタイム設定表を用いることにより、入力された情報に対応するデッドタイム設定信号105を出力する。
[0056]
 図3(a)や図3(b)のデッドタイム設定表について説明する。デッドタイム設定信号105の算出方法としては、例えば以下の(1)~(3)の方法がある。従って、これらのうちいずれかの方法を用いて、デッドタイム設定信号105を算出すれば良い。また、これの方法を複数用いても良い。さらに負荷R1およびR2の情報は、ひとつとは限らず複数の負荷からの情報を用いても良い。ただし、これらは一例でありその他のDC-DCコンバータ200とは異なる装置の情報やそれを用いた他の方法によりデッドタイム設定信号105を求めても良い。
[0057]
 (1)図3(a)のように、負荷R2の駆動/停止状態とデッドタイムとの関係を示すデッドタイム設定表1を用いる。詳しくは、負荷R2が駆動状態の場合、デッドタイム設定信号105をDd_aとし、負荷R2が停止状態の場合、デッドタイム設定信号105をDd_bとする。なお、Dd_aとDd_bの大小関係は、負荷R2が駆動時は、スイッチング回路10のデッドタイム期間中における共振時間が短くて良いため、Dd_aはDd_bより小さく設定することが好ましい。また、図3(b)のように複数の負荷R2-1~R2-4の駆動/停止状態と、デッドタイムとの関係を示すデッドタイム設定表2により、デッドタイム設定信号105を決定しても良い。例えば、負荷R2-1が駆動(ON)、負荷R2-2が停止(OFF)、負荷R2-3が停止(OFF)、負荷R2-4が停止(OFF)の場合、デッドタイム設定信号105はDd_cとする。その他デッドタイム設定信号105のうちDd_d~Dd_gは、図3bに従い、決定できるため説明は省略する。なお、負荷R2-1~R2-4の情報に基づいたデッドタイム設定部81について説明したが、負荷の個数が変更されても、本実施形態が適用できる。
[0058]
 (2)図3(c)のように、負荷R1の電流値IR1または/且負荷R2の電流値IR2に基づいて、デッドタイム設定信号105を決定する。デッドタイム設定部81には、負荷R1の電流値IR1または/且負荷R2の電流値IR2と、デッドタイム設定信号105との関係を示すデッドタイム設定表3が予め設定されている。なお、負荷R1の電流値IR1または/且負荷R2の電流値IR2が大きい場合、スイッチング回路10のデッドタイム期間中における共振時間が短くて良いため、デッドタイム設定信号105を小さくすることが好ましい。また、図3(c)に示すように負荷R1または負荷R2の駆動/停止状態に基づいて、デッドタイム設定表の値を変更しても良い。また、図3(c)は、負荷R1の電流値IR1または/且負荷R2の電流値IR2とデッドタイム設定信号105の関係を比例関数で示しているが、その他の関数や、変曲点、関数の連続性がなくとも良い。
[0059]
 (3)図3(d)のように、負荷R1の電圧値VR1に基づいて、デッドタイム設定信号105を決定する。デッドタイム設定部81には、負荷R1の電圧値VR1と、デッドタイム設定信号105との関係を示すデッドタイム設定表4が予め設定されている。なお、負荷R1の電圧値VR1が小さい場合、スイッチング回路10のデッドタイム期間中における共振時間が短くて良いため、デッドタイム設定信号105を小さくすることが好ましい。また、図3(d)は、負荷R1の電圧値VR1とデッドタイム設定信号105の関係を比例関数で示しているが、その他の関数を用いても良く、変曲点のある関数など連続性のない関数を用いても良い。
[0060]
 このように、例えば上述した(1)~(3)の算出方法を用いることにより、デッドタイム選択部81において、デッドタイム設定信号105を求めることができる。
[0061]
 続いて、デッドタイム設定信号105は、デッドタイム制限部82に入力される。デッドタイム制限部82では、予め設定される最大デッドタイム値Dd_maxと最小デッドタイム値Dd_minが設けられる。なお、最大デッドタイム値Dd_maxと最小デッドタイム値Dd_min は、一定値である必要はなく、外部からの指令値により変更しても良い。図3(a)ないし図3(d)に示されるデッドタイム選択部81で出力されたデッドタイム設定信号105と、最大デッドタイム値Dd_maxおよび最小デッドタイム値Dd_minが比較され、デッドタイム設定信号105が最大デッドタイム値Dd_maxを超えた場合、デッドタイム出力信号104を最大デッドタイム値Dd_maxとし、デッドタイム設定信号105が最小デッドタイム値Dd_minを下回った場合、デッドタイム出力信号104を最小デッドタイム値Dd_minとする。
[0062]
 デッドタイム出力信号104と、最大デッドタイム値Dd_maxと最小デッドタイム値Dd_minには次の数(2)が成立する。なお、デッドタイム出力信号10は、1周期あたりのデッドタイム時間比である。
[0063]
  Dd_min≦ (デッドタイム出力信号104) ≦Dd_max  …数(2)
 このように、デッドタイム設定部80により、デッドタイム出力信号104を出力することができる。なお、以上の説明はスイッチング回路10のスイッチ素子11aとスイッチ素子12aからなる直列回路である第1レッグと、スイッチ素子13aとスイッチ素子14aからなる直列回路である第2レッグのデッドタイムを等しくするようにデッドタイムを設定する計算方法を述べているが、第1レッグと第2レッグのデッドタイムを異なるように、デッドタイム出力信号104を変更しても良い。例えば、スイッチ素子11aとスイッチ素子12aからなる直列回路である第1レッグにおけるデッドタイム出力信号104をDd_12とし、スイッチ素子11aとスイッチ素子12aからなる直列回路である第2レッグにおけるデッドタイム出力信号104をDd_34としても良い。
[0064]
 (パルス生成設定部78説明)
 パルス生成設定部78におけるパルス生成信号106の生成方法を説明する。
[0065]
 パルス生成設定部78には、Duty制限部77で算出された制限部出力Duty値103とデッドタイム制限部82で算出されたデッドタイム出力信号104が入力される。入力された信号に従い、スイッチング回路10のスイッチ素子11aないし14aを駆動するパルス生成信号106を算出する。
[0066]
 図4は、本実施形態に係るDC-DCコンバータ200の出力信号算出方法の説明図である。パルス生成信号106は、各スイッチ素子11aないし14aのオン/オフのタイミングを決定するためのオンタイミング閾値信号41a~44aおよびオフタイミング閾値41b~44bが出力される。
[0067]
 なお、オフタイミング閾値41b~44bは、制限部出力Duty値103により設定される。オンタイミング閾値信号41a~44aは、制限部出力Duty値103とデッドタイム出力信号104により設定される。例えば、制限部出力Duty値103をD、第1レッグにおけるデッドタイム出力信号104をDd_12、第2レッグにおけるデッドタイム出力信号104をDd_34とすると、オンタイミング閾値信号41a~44aおよびオフタイミング閾値41b~44bは以下の通りである。
[0068]
 オンタイミング閾値信号41aは1、42aは0.5、43aはD+Dd_34、44aはD+ 0.5+Dd_34である。            
 オフタイミング閾値41bは0.5-Dd_12、42bは1-Dd_12、43bはD+0.5、44bはDである。
[0069]
 ただし、上記は一例であり、Duty制限部77で算出された制限部出力Duty値103とデッドタイム制限部82で算出されたデッドタイム出力信号104に基づいて、オンタイミング閾値信号41a~44aおよびオフタイミング閾値41b~44bが設定されれば良い。このようにして、パルス生成設定部78により、パルス生成信号106におけるオンタイミング閾値信号41a~44aおよびオフタイミング閾値41b~44bが出力される。
[0070]
 (出力信号生成部79の説明)
 出力信号生成部79には、パルス生成設定部78からのパルス生成信号106と、三角波信号器91からの三角波92に基づいて、出力信号41~44を生成する。
[0071]
 図4を用いて、出力信号生成部79の動作に説明する。三角波信号器91は、任意の三角波周波数に応じて三角波92を出力される。なお、三角波周波数は外部の指令値に基づいて変更しても良い。なお、三角波92は、三角波でなくても良く、パルス生成信号105と比較可能な信号波形であれば良い。
[0072]
 出力信号生成部79には、パルス信号設定部78から出力されるパルス生成信号106における各スイッチ素子11aないし14aのオン/オフのタイミングを決定するためのオンタイミング閾値信号41a~44aおよびオフタイミング閾値41b~44bと、三角波信号器91から出力される三角波92が入力される。
[0073]
 出力信号生成部79は、三角波92とオンタイミング閾値信号41a~44aおよびオフタイミング閾値41b~44bとを比較してスイッチ素子のオン/オフタイミングを設定する出力信号41~44を出力する。すなわち、出力信号41~44は、三角波92の値が、オンタイミング閾値信号41a~44aおよびオフタイミング閾値41b~44bに達したタイミングでオン/オフを切り替える。具体的には、三角波92の値が、オンタイミング閾値信号41aに達したタイミングで、出力信号41がオンになる。
[0074]
 また、三角波92の値が、オフタイミング閾値信号41bに達したタイミングで、出力信号41がオフになる。
[0075]
 また、三角波92の値が、オンタイミング閾値信号42aに達したタイミングで、出力信号42がオンになる。
[0076]
 また、三角波92の値が、オフタイミング閾値信号42bに達したタイミングで、出力信号42がオフになる。
[0077]
 また、三角波92の値が、オンタイミング閾値信号43aに達したタイミングで、出力信号43がオンになる。
[0078]
 また、三角波92の値が、オフタイミング閾値信号43bに達したタイミングで、出力信号43がオフになる。
[0079]
 また、三角波92の値が、オンタイミング閾値信号44aに達したタイミングで、出力信号44がオンになる。
[0080]
 また、三角波92の値が、オフタイミング閾値信号44bに達したタイミングで、出力信号44がオフになる。
[0081]
 以上のように、パルス信号設定部78から出力されるパルス生成信号106と、三角波信号器91からの三角波92により、スイッチ素子11a~14aをオン/オフタイミングを設定する出力信号41~44が生成される。
[0082]
 出力信号生成部79により算出された出力信号41~44は、絶縁回路60に入力される。絶縁回路60により、制御回路40とスイッチング回路10との電気的な絶縁が行われ、出力信号41~44をスイッチ素子11a~14aを駆動する駆動信号61~64が生成され、スイッチ素子11a~14aの制御電極へ入力される。
[0083]
 このように、本実施形態におけるDC-DCコンバータ200においては、デッドタイムをDC-DCコンバータ200とは異なる機器の情報に基づいて制御されることから、DC-DCコンバータ200の出力電圧を制御する電圧制御器のインナーループにデッドタイム変更用の電流制御器を追加することなく、電圧制御を行うことで、DC-DCコンバータ200の出力電圧が安定に動作することが可能である。
[0084]
 図5は、本実施形態の効果を示す図であり、DC-DCコンバータ200の出力電流が50Aから200Aに変動した際、インナーループにデッドタイム変更用の電流制御器を挿入した場合と、本実施形態におけるデッドタイム制御を行った場合におけるDC-DCコンバータ200の出力電圧の変動を示している。
[0085]
 図5が示すように、本実施形態におけるDC-DCコンバータ200の出力電圧の変動は、アンダーシュートが小さくなっておりかつ出力電圧が安定するまでの期間も短縮されており、電圧制御の安定性に改善が見られた。
[0086]
 (実施例の効果)
 以上、説明したように、本実施形態によれば、DC-DCコンバータとは異なる機器によりデッドタイムが制御可能であり且、DC-DCコンバータの出力電圧を制御する電圧制御器のインナーループにデッドタイム変更用の電流制御器を追加することなく、DC-DCコンバータと異なる機器の動作情報に応じてデッドタイムを可変するため、スイッチング損失を低減しながら、DC-DCコンバータの出力電圧を安定に所望の値にすることが可能である。
[0087]
 (第2の実施形態)
 図6は、本発明の実施例2による双方向DC-DCコンバータの回路構成図である。
[0088]
 スイッチング回路10およびトランス20、出力回路30は実施例1と同様である。制御回路40において、デッドタイム設定部80において、デッドタイム選択部81を削除し、DC-DCコンバータ200の制御回路40とは異なる車両電源制御部300を設けている。
[0089]
 図7は、第2実施例に係るDC-DCコンバータ200を使用した車載電源系統に関するものである。なお、DC-DCコンバータ200の低圧側をE側、高圧側をF側とする。
[0090]
 電源系統の構成は、低圧バッテリV2の一端は、DC-DCコンバータ200のE側の一端に接続され、低圧バッテリV2の他端は、DC-DCコンバータ200のE側の他端に接続される。エアコンなどの補機機器500の一端は、DC-DCコンバータ200のE側の一端に接続され、補機機器500の他端は、DC-DCコンバータ200のE側の他端に接続される。HV系機器400の一端がDC-DCコンバータ200のF側の一端に接続され、HV系機器400の他端がDC-DCコンバータ200のF側の他端に接続される。高圧バッテリV1の一端は、DC-DCコンバータ200のF側の一端に接続され、高圧バッテリV1の他端は、リレー600を介して、DC-DCコンバータ200のF側の他端に接続される。車両電源制御部300は、DC-DCコンバータ200含む各機器のスイッチング動作や、電力の送電方向、電力量等およびデッドタイム出力信号105制御する。なお、リレー800はなくてもよい。
[0091]
 図8は、電源システムとして自動車1000に適用した場合のブロック構成図である。
[0092]
 DC-DCコンバータ200とは異なる装置である負荷R1は、車両構成図において主にHV系機器400および充電器600であり、例えば車両駆動用インバータ、車載充電器、急速充電器、前記車両の駆動力を発生するモータに電力を供給するインバータ、冷却液を循環させるポンプなどである。また、DC-DCコンバータとは異なる装置である負荷R2は、車両構成図において主に補機機器500であり、例えばエアコンやオーディオ、自動車のコントローラー、電動ブレーキなどである。なお、負荷R1およびR2は、上記に限られるものではなく、駆動/停止もしくは電流もしくは電圧を検出可能な機器であれば良い。
[0093]
 (車両電源制御部300)
 車両電源制御部300は、DC-DCコンバータとは異なる装置である負荷R1の駆動/停止状態と、DC-DCコンバータとは異なる装置である負荷R1に印加される電圧VR1値と、DC-DCコンバータとは異なる装置である負荷R1に流れる電流値IR1もしくはそれに比例する電流値と、DC-DCコンバータとは異なる装置である負荷R2の駆動/停止状態と、DC-DCコンバータとは異なる装置である負荷R2に印加される電圧値VR2と、DC-DCコンバータとは異なる装置である負荷R2に流れる電流値IR2もしくはそれに比例する電流値のうち、少なくともひとつの情報が入力される。車両電源制御部300は、入力された情報と図3に示すデッドタイム設定表を用いることにより、入力された情報に対応するデッドタイム出力信号105を出力する。
[0094]
 続いて、デッドタイム設定信号105は、デッドタイム制限部82に入力される。以降の動作は、実施例1と同様であり説明は省略する。
[0095]
 以上の通り、DC-DCコンバータ200の制御回路40からデッドタイム設定部81を削除することで、DC-DCコンバータ200内部でのデッドタイム制御処理を軽減することが可能となる。
[0096]
 (実施例の効果)
 以上、説明したように、本発明によれば、DC-DCコンバータとは異なる機器によりデッドタイムが制御可能であり且、DC-DCコンバータの出力電圧を制御する電圧制御器のインナーループにデッドタイム変更用の電流制御器を追加することなく、DC-DCコンバータと異なる機器の動作情報に応じてデッドタイムを可変するため、スイッチング損失を低減しながら、DC-DCコンバータの出力電圧を安定に所望の値にすることが可能である。また、デッドタイム可変制御をDC-DCコンバータの外部で行うことにより、DC-DCコンバータ内部でのデッドタイム制御処理時間を軽減することが可能となる。
[0097]
 なお、本実施形態においては、電源システムとして自動車に適用した場合を例示したが、これ以外の電源システムへの適用も可能である。
[0098]
 以上、説明したように本発明の実施例1及び実施例22では、電圧形フルブリッジ回路と電流形センタタップ回路の組合せとしたが、その他デッドタイムを使用する回路構成においても、同様の構成、制御、効果を有することは当然である。以上、説明したように本発明は、絶縁機能を有するDC-DCコンバータ全般に適用することが可能である。

符号の説明

[0099]
1及び2…入力端子、3及び4…出力端子、10…スイッチング回路、11a~14a…スイッチ素子、11b~14b…ダイオード、11c~14c…コンデンサ、20…トランス、30…出力回路、31…ダイオード、32…ダイオード、40…制御回路、41~44…出力信号、41a~44a…オンタイミング閾値信号、41b~44b…オフタイミング閾値、51…電圧検出回路、60…絶縁回路、61~64…駆動信号、70…電圧制御部、71…減算部、72…PI制御部、73及び74…比例部、75…積分部、76…加算部、77…Duty制限部、78…パルス信号設定部、79…出力信号生成部、80…デッドタイム設定部、81…デッドタイム選択部、82…デッドタイム制限部、91…三角波信号部、92…三角波、101…差分電圧、102…Duty値、103…制限部出力Duty値、104…デッドタイム出力信号、105…デッドタイム設定信号、106…パルス生成信号、200…DCDCコンバータ、300…車両電源制御部、400…HV系機器、500…補機機器、600…リレー、A及びB…接続点、C1…コンデンサ、C2…コンデンサ、L1…共振用インダクタンス、L2…平滑コイル、N1…1次巻線、N2a…2次巻線、N2b…2次巻線、S…整流接続点、T…中性点、V1及びV2…直流電源、R1及びR2…負荷、VR1…電圧値、IR1…電流値、IR2…電流値

請求の範囲

[請求項1]
 入力端子と、出力端子と、複数のスイッチ素子と、前記複数のスイッチ素子間のデッドタイムを制御する制御回路と、を備えるDC-DCコンバータであって、当該DC-DCコンバータとは異なる装置が存在する電源システムに用いられ、
 前記制御回路は、前記DC-DCコンバータとは異なる装置の動作情報に基づいて、前記複数のスイッチ素子間の少なくとも一つのデッドタイムを変更するDC-DCコンバータ。
[請求項2]
 請求項1に記載されたDC-DCコンバータであって、
 前記DC-DCコンバータは、車両に搭載されるDC-DCコンバータ。
[請求項3]
 請求項2に記載されたDC-DCコンバータであって、
 前記DCDCコンバータとは異なる装置は、複数設けられ、
 前記複数の装置の動作情報に基づいて、前記デッドタイム指令を段階的に変更するDCDCコンバータ。
[請求項4]
 請求項2または3に記載されたDC-DCコンバータであって、
 前記DC-DCコンバータとは異なる装置の動作情報は、前記車両に搭載されている前記DC-DCコンバータとは異なる装置の駆動状態、停止状態、入力電圧、出力電圧、入力電流、出力電流のいずれかであるDC-DCコンバータ。
[請求項5]
 請求項2ないし4に記載されたいずれかのDC-DCコンバータであって、
 前記DC-DCコンバータとは異なる装置とは、前記入力端子または前記出力端子に並列又はバッテリを介して接続される装置であるDC-DCコンバータ。
[請求項6]
 請求項5に記載されたDC-DCコンバータであって、
 前記出力端子に並列接続される前記DC-DCコンバータとは異なる装置の駆動数が少ないほど、前記デッドタイムを長くするDC-DCコンバータ。
[請求項7]
 請求項5に記載されたDC-DCコンバータであって、
 前記入力端子に並列接続される前記DC-DCコンバータとは異なる装置に印加される電圧が大きいほど、前記デッドタイムを長くするDC-DCコンバータ。
[請求項8]
 請求項5に記載されたDC-DCコンバータであって、
 前記出力端子に並列接続される前記DC-DCコンバータとは異なる装置に流れる電流若しくはこれに比例した電流が小さいほど、前記デッドタイムを長くするDC-DCコンバータ。
[請求項9]
 請求項2ないし5に記載されたいずれかのDC-DCコンバータであって、
 前記DC-DCコンバータとは異なる装置の動作情報は、前記車両がプラグを介した充電状態により当該装置の停止に関する情報であるDC-DCコンバータ。
[請求項10]
 請求項9に記載されたDC-DCコンバータであって、
 前記DC-DCコンバータとは異なる装置は、充電器、前記車両の駆動力を発生するモータに電力を供給するインバータ、冷却液を循環させるポンプのいずれかであるDC-DCコンバータ。
[請求項11]
 請求項2ないし10に記載されたいずれかのDC-DCコンバータであって、
 前記制御回路は、当該制御回路により算出されたデッドタイムの値が前記最大デッドタイム値よりも大きい場合、前記制御回路のデッドタイム値を、前記最大デッドタイム値とし、
 当該制御回路により算出されたデッドタイムの値が前記最小デッドタイム値よりも小さい場合、前記制御回路のデッドタイム値を、前記最小デッドタイム値とするDC-DCコンバータ。
[請求項12]
 請求項1ないし11に記載されたいずれかのDC-DCコンバータであって、
 前記DC-DCコンバータは、
 トランスと、
 前記入力端子と前記トランスとの間に設けられ、第1及び第2のレッグを含むフルブリッジ型のスイッチング回路と、
 前記出力端子と前記トランスとの間に設けられた出力回路と、を備え、
 前記制御回路は、前記スイッチング回路を位相シフト制御し、かつ前記第1及び第2のレッグの少なくとも一方のデッドタイムを変更するDC-DCコンバータ。
[請求項13]
 請求項1ないし11に記載されたいずれかのDC-DCコンバータを備える電源システムであって、
 当該DC-DCコンバータとは異なる装置を有する電源システム。
[請求項14]
 請求項13に記載された電源システムを備える自動車であって、
 前記DC-DCコンバータとは異なる装置は、車両駆動用インバータ、車載充電器、急速充電器、冷却液を循環させるポンプのいずれかである自動車。

図面

[ 図 1]

[ 図 2]

[ 図 3(a)]

[ 図 3(b)]

[ 図 3(c)]

[ 図 3(d)]

[ 図 4]

[ 図 5]

[ 図 6]

[ 図 7]

[ 図 8]