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1. (WO2018235408) 蓄電デバイス
Document

明 細 書

発明の名称 蓄電デバイス

技術分野

0001  

背景技術

0002  

先行技術文献

特許文献

0003  

発明の概要

発明が解決しようとする課題

0004   0005  

課題を解決するための手段

0006   0007   0008   0009   0010   0011   0012   0013  

発明の効果

0014  

図面の簡単な説明

0015  

発明を実施するための形態

0016   0017   0018   0019   0020   0021   0022   0023   0024   0025   0026   0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041   0042   0043   0044   0045   0046   0047   0048   0049   0050   0051   0052   0053   0054   0055   0056   0057   0058   0059   0060   0061   0062   0063   0064   0065   0066   0067   0068   0069   0070   0071   0072   0073   0074   0075   0076   0077   0078   0079   0080   0081   0082  

符号の説明

0083  

請求の範囲

1   2   3   4   5   6  

図面

1   2   3  

明 細 書

発明の名称 : 蓄電デバイス

技術分野

[0001]
 本発明は、蓄電デバイスに関する。

背景技術

[0002]
 従来、電気二重層コンデンサや二次電池などの蓄電デバイスが種々知られている。例えば特許文献1には、その一例が記載されている。特許文献1には、活物質層の周囲が絶縁性を有するセパレータで覆われた蓄電デバイスが記載されている。

先行技術文献

特許文献

[0003]
特許文献1 : 国際公開第2013/099541号公報

発明の概要

発明が解決しようとする課題

[0004]
 蓄電デバイスの蓄電特性は、電解質層に保持されている電解液の量が減少すると低下する。このため、蓄電デバイスの優れた蓄電特性を維持する観点からか、電解質層に電解液を確実に保持しておく必要がある。
[0005]
 本発明の主な目的は、蓄電特性が劣化し難い蓄電デバイスを提供することにある。 

課題を解決するための手段

[0006]
 本発明に係る蓄電デバイスは、第1の内部電極と、第1の電解質層と、第1の絶縁性接着層と、第2の内部電極と、第2の電解質層と、第2の絶縁性接着層とを備える。第1の内部電極は、長さ方向及び幅方向に沿って延びている。第1の内部電極は、第1の集電体と、第1の活物質層とを有する。第1の活物質層は、第1の集電体の上に設けられている。第1の電解質層は、第1の活物質層の上に配されている。第1の絶縁性接着層は、第1の活物質層及び第1の電解質層の周囲を覆っている。第1の絶縁性接着層は、無機フィラーが分散した樹脂組成物からなる。第2の内部電極は、第1の内部電極に対して厚み方向に積層されている。第2の内部電極は、第2の集電体と、第2の活物質層とを有する。第2の活物質層は、第2の集電体の上に設けられている。第2の電解質層は、第2の活物質層の上に配されている。第2の電解質層は、第1の電解質層と接触している。第2の絶縁性接着層は、第2の活物質層及び第2の電解質層の周囲を覆っている。第2の絶縁性接着層は、無機フィラーが分散した樹脂組成物からなる。第2の絶縁性接着層は、第1の絶縁性接着層と接着されている。第1の絶縁性接着層は、第1の部分と、第2の部分とを有する。第1の部分は、第1の活物質層の周囲を覆っている。第2の部分は、第1の電解質層の周囲を覆っている。第2の部分は、第2の絶縁性接着層と接着されている。第2の絶縁性接着層は、第3の部分と、第4の部分とを有する。第3の部分は、第2の活物質層の周囲を覆っている。第4の部分は、第2の電解質層の周囲を覆っている。第4の部分は、第2の部分と接着されている。第2の部分における無機フィラーの含有量は、第1の部分における無機フィラーの含有量よりも少ない。第4の部分における無機フィラーの含有量は、第3の部分における無機フィラーの含有量よりも少ない。
[0007]
 本発明に係る蓄電デバイスでは、樹脂組成物からなる絶縁性接着層に無機フィラーが含まれている。このため、電解質層に含まれる電解液が絶縁性接着層内に浸入し、絶縁性接着層が膨潤することが抑制されている。電解質層に含まれる電解液が絶縁性接着層内に浸入することを抑制する観点からは、絶縁性接着層の全体が多くの無機フィラーを含むことが好ましい。但し、その場合は、第2及び第4の部分における無機フィラーの含有量が多くなる分、第2の部分と第4の部分との接着強度が低くなる。このため、第2の部分と第4の部分との間から電解液が漏洩したり、第2の部分と第4の部分とが剥離し、その剥離部から電解液が漏洩する虞がある。
[0008]
 それに対して本発明に係る蓄電デバイスでは、第2の部分における無機フィラーの含有量は、第1の部分における無機フィラーの含有量よりも少ない。第4の部分における無機フィラーの含有量は、第3の部分における無機フィラーの含有量よりも少ない。すなわち、第2及び第4の部分の無機フィラーの含有量が相対的に低く、樹脂の含有量が相対的に高い。よって、第2の部分と第4の部分とが強固に接着されている。よって、第2の部分と第4の部分との間からの電解液の漏洩も効果的に抑制されている。このため、電解質層から電解液が漏洩しにくい。従って、本発明に係る蓄電デバイスの蓄電特性は劣化し難い。
[0009]
 本発明に係る蓄電デバイスでは、第2及び第4の部分が無機フィラーを含まなくてもよい。
[0010]
 本発明に係る蓄電デバイスでは、第1及び第2の電解質層は、それぞれ、電解液を含んでいてもよい。その場合、第1及び第2の絶縁性接着層に含まれる樹脂が電解液により膨潤する樹脂であってもよい。
[0011]
 本発明に係る蓄電デバイスでは、第1の部分の厚みをt1とし、第2の部分の厚みをt2とし、第3の部分の厚みをt3とし、第4の部分の厚みをt4としたときに、t2/t1及びt4/t3が、それぞれ0.55以下であることが好ましい。
[0012]
 本発明に係る蓄電デバイスでは、第1及び第2の活物質層が、それぞれ、活物質を含んでいてもよい。その場合、無機フィラーの吸油量が活物質の吸油量よりも低いことが好ましい。
[0013]
 本発明に係る蓄電デバイスでは、無機フィラーが、酸化アルミニウム、酸化ケイ素、酸化チタン、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、ジルコン、炭化ケイ素、リン酸アルミニウム、窒化アルミニウム、窒化ケイ素、ステアタイト、コージライト、ムライト及びサイアロンからなる群から選ばれた少なくとも一種を含んでいてもよい。

発明の効果

[0014]
 本発明によれば、蓄電特性が劣化し難い蓄電デバイスを提供することができる。

図面の簡単な説明

[0015]
[図1] 図1は、本発明の一実施形態に係る蓄電デバイスの模式的斜視図である。
[図2] 図2は、図1の線II-IIにおける模式的断面図である。
[図3] 図3は、図2の線III-IIIにおける模式的断面図である。

発明を実施するための形態

[0016]
 以下、本発明を実施した好ましい形態の一例について説明する。但し、下記の実施形態は、単なる例示である。本発明は、下記の実施形態に何ら限定されない。
[0017]
 また、実施形態等において参照する各図面において、実質的に同一の機能を有する部材は同一の符号で参照することとする。また、実施形態等において参照する図面は、模式的に記載されたものである。図面に描画された物体の寸法の比率などは、現実の物体の寸法の比率などとは異なる場合がある。図面相互間においても、物体の寸法比率等が異なる場合がある。具体的な物体の寸法比率等は、以下の説明を参酌して判断されるべきである。
[0018]
 図1は、本実施形態に係る蓄電デバイスの模式的斜視図である。図2は、図1の線II-IIにおける模式的断面図である。図3は、図2の線III-IIIにおける模式的断面図である。
[0019]
 図1~図3に示す蓄電デバイス1は、例えば、電気二重層コンデンサや、二次電池を構成するデバイスである。
[0020]
 蓄電デバイス1は、デバイス本体10を備えている。図2及び図3に示すように、デバイス本体10は、機能部10Aと、外装体10Bとを有する。
[0021]
 機能部10Aは、少なくとも一部が蓄電デバイスとしての機能を発現する部分である。機能部10Aは、直方体状に設けられている。機能部10Aは、第1及び第2の主面10a、10bと、第1及び第2の側面10c、10d(図3を参照。)と、第1及び第2の端面10e、10f(図2を参照。)とを有する。第1及び第2の主面10a、10bは、長さ方向L及び幅方向Wに沿って延びている。第1の主面10aと第2の主面10bとは、厚み方向Tにおいて対向している。図3に示すように、第1及び第2の側面10c、10dは、長さ方向L及び厚み方向Tに沿って延びている。第1の側面10cと第2の側面10dとは、幅方向Wにおいて対向している。図2に示すように、第1及び第2の端面10e、10fは、幅方向W及び厚み方向Tに沿って延びている。第1の端面10eと第2の端面10fとは、長さ方向Lにおいて対向している。
[0022]
 なお、本発明において、「直方体状」には、角部や稜線部が、面取り状や丸められた形状を有する直方体状が含まれるものとする。
[0023]
 機能部10Aは、第1の内部電極11と、第2の内部電極12と、電解質層13とを有する。
[0024]
 第1の内部電極11は、長さ方向L及び幅方向Wに沿って延びている。第1の内部電極11は、第1及び第2の主面10a、10bと平行に設けられている。
[0025]
 第1の内部電極11は、第1の集電体11aと、第1の活物質層11bとを有する。
[0026]
 第1の集電体11aは、例えば、アルミニウム、銅等の少なくとも一種の金属からなる金属箔等により構成することができる。
[0027]
 なお、本発明において、「金属」には、合金が含まれるものとする。
[0028]
 第1の集電体11aの一方側の表面の上には、第1の活物質層11bが設けられている。第1の活物質層11bは、活物質を含む。蓄電デバイス1が電気二重層コンデンサを構成している場合には、第1の活物質層11bは、分極性電極を構成している。蓄電デバイス1が電気二重層コンデンサを構成している場合は、分極性電極としての第1の活物質層11bは、例えば、活性炭などの炭素材料を活物質として含んでいることが好ましい。
[0029]
 第1の内部電極11は、第1の端面10eに引き出されている一方、第1及び第2の側面10c、10d並びに第2の端面10fには引き出されていない。具体的には、本実施形態では、図2に示すように、第1の内部電極11のうち、第1の集電体11aのみが第1の端面10eに露出している。
[0030]
 第2の内部電極12は、長さ方向L及び幅方向Wに沿って延びている。第2の内部電極12は、第1及び第2の主面10a、10bと平行に設けられている。第2の内部電極12は、第1の内部電極11に対して厚み方向Tに積層されている。第2の内部電極12の第2の端面10f側端部を除いた部分は、第1の内部電極11の第1の端面10e側端部を除いた部分と厚み方向Tにおいて対向している。
[0031]
 第2の内部電極12は、第2の集電体12aと、第2の活物質層12bとを有する。
[0032]
 第2の集電体12aは、例えば、アルミニウム、銅等の少なくとも一種の金属からなる金属箔により構成することができる。
[0033]
 第2の活物質層12bは、第2の集電体12aの第1の内部電極11側表面上に設けられている。従って、第2の活物質層12bの一部は、第1の活物質層11bの一部と厚み方向Tにおいて対向している。第2の活物質層12bは、活物質を含む。蓄電デバイス1が電気二重層コンデンサを構成している場合には、第2の活物質層12bは、分極性電極を構成している。蓄電デバイス1が電気二重層コンデンサを構成している場合は、分極性電極としての第2の活物質層12bは、例えば、活性炭などの炭素材料を活物質として含んでいることが好ましい。
[0034]
 第2の内部電極12は、第2の端面10fに引き出されている一方、第1及び第2の側面10c、10d並びに第1の端面10eには引き出されていない。具体的には、本実施形態では、図2に示すように、第2の内部電極12のうち、第2の集電体12aのみが第2の端面10fに露出している。
[0035]
 第1の内部電極11の第1の活物質層11bと、第2の内部電極12の第2の活物質層12bとの間には、電解質層13が設けられている。電解質層13は、電解液を含む層である。電解質層13は、電解液を含むゲル状の電解質であるゲル電解質により構成されていてもよいし、電解液が含浸したセパレータ等の多孔質体により構成されていてもよい。ゲル電解質の具体例としては、例えば、電解質を含む高分子ポリエチレンオキサイド等が挙げられる。
[0036]
 電解質の具体例としては、例えば、EMITFSI(1-エチル-3-メチルイミダゾリウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド)、EMIBF4(ホウフッ化1-エチル-3-メチルイミダゾリウム)等のイオン性液体、又は、そのイオン性液体をプロピレンカーボネート、アセトニトリル等の有機溶媒に溶かしたものを用いることができる。これらの電解質のうちの1種のみを用いてもよいし、複数種類を混合して用いてもよい。
[0037]
 具体的には、本実施形態では、電解質層13は、第1の電解質層13aと、第2の電解質層13bとを有する。第1の電解質層13aは、第1の活物質層11bの上に設けられている。一方、第2の電解質層13bは、第2の活物質層12bの上に設けられている。第1の電解質層13aと第2の電解質層13bとは、電解質が相互に移動可能なように接触している。第1の電解質層13aと第2の電解質層13bとは、密着していることが好ましい。
[0038]
 蓄電デバイス1は、第1の絶縁性接着層15a及び第2の絶縁性接着層15bをさらに備えている。
[0039]
 第1の絶縁性接着層15aは、第1の活物質層11b及び第1の電解質層13aの周囲を覆っている。このため、第1の活物質層11b及び第1の電解質層13aは、第1及び第2の側面10c、10d並びに第1及び第2の端面10e、10fから、第1の絶縁性接着層15aにより隔離されている。
[0040]
 一方、第2の絶縁性接着層15bは、第2の活物質層12b及び第2の電解質層13bの周囲を覆っている。このため、第2の活物質層12b及び第2の電解質層13bは、第1及び第2の側面10c、10d並びに第1及び第2の端面10e、10fから、第2の絶縁性接着層15bにより隔離されている。第2の絶縁性接着層15bと、第1の絶縁性接着層15aとは、接着されている。
[0041]
 第1及び第2の絶縁性接着層15a、15bは、それぞれ、無機フィラーが分散した樹脂組成物からなる。
[0042]
 好ましく用いられる樹脂としては、ウレタン樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、シリコーン樹脂等が挙げられる。これらの樹脂のうちの1種のみを用いてもよいし、複数種類の樹脂を用いてもよい。
[0043]
 第1及び第2の絶縁性接着層15a、15bに好ましく用いられる無機フィラーの具体例としては、例えば、酸化アルミニウム、酸化ケイ素、酸化チタン、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、ジルコン、炭化ケイ素、リン酸アルミニウム、窒化アルミニウム、窒化ケイ素、ステアタイト、コージライト、ムライト、サイアロン等が挙げられる。これらの無機フィラーの1種のみを用いてもよいし、複数種類を用いてもよい。
[0044]
 詳細には、第1の絶縁性接着層15aは、第1の部分15a1と、第2の部分15a2とを有する。第1の部分15a1は、第1の活物質層11bの周囲を覆っている。第2の部分15a2は、第1の部分15a1の上に設けられており、第1の電解質層13aを覆っている。第2の部分15a2は、第2の絶縁性接着層15bと接着されている。なお、第1の部分15a1と第2の部分15a2とは、一体に設けられていてもよいし、別体に設けられていてもよい。本実施形態では、第1の部分15a1と第2の部分15a2とが別体に設けられている例について説明する。
[0045]
 第2の絶縁性接着層15bは、第3の部分15b1と、第4の部分15b2とを有する。第3の部分15b1は、第2の活物質層12bの周囲を覆っている。第4の部分15b2は、第3の部分15b1の上に設けられており、第2の電解質層13bを覆っている。第4の部分15b2は、第2の部分15a2と接着されている。なお、第3の部分15b1と、第4の部分15b2とは、一体に設けられていてもよいし、別体に設けられていてもよい。本実施形態では、第3の部分15b1と、第4の部分15b2とが別体に設けられている例について説明する。
[0046]
 本実施形態の蓄電デバイス1では、一対の第1及び第2の内部電極11,12、電解質層13並びに第1及び第2の絶縁性接着層15a、15bがひとつの蓄電ユニット17を構成している。蓄電デバイス1では、蓄電ユニット17が複数積層されており、この複数の蓄電ユニット17の積層体が機能部10Aを構成している。なお、積層方向Tにおいて隣り合う蓄電ユニット17は、接着層16により接着されている。また、積層方向Tにおける最上層及び最下層のそれぞれに位置する蓄電ユニット17は、外装体10Bの内面に対して、接着層16により接着されている。
[0047]
 もっとも、本発明は、上記構成に限定されない。例えば、本発明に係る蓄電デバイスは、蓄電ユニットをひとつのみ有していてもよい。蓄電ユニットは、電解質層を挟持する複数対の第1及び第2の内部電極11,12の積層体により構成されていてもよい。
[0048]
 機能部10Aの外側には、外装体10Bが設けられている。この外装体10Bは、機能部10Aへの水分等の侵入を抑制する機能や、機能部10Aからの電解液の漏洩を抑制する機能を有している。外装体10Bは、例えば、ナフタレン系エポキシ樹脂等のエポキシ樹脂、液晶ポリマーなどにより構成することができる。
[0049]
 外装体10Bは、機能部10Aの第1及び第2の主面10a、10b並びに第1及び第2の側面10c、10dを覆うように設けられている。機能部10Aの第1及び第2の端面10e、10fは、外装体10Bから露出している。
[0050]
 図2に示すように、第1の端面10eの上には、第1の内部電極11に電気的に接続された第1の外部電極18が設けられている。第1の外部電極18は、第1の電極膜18aと、第1の導電性接着層18bと、第1の金属キャップ18cとを有する。
[0051]
 第1の端面10eの上には、第1の電極膜18aが設けられている。この第1の電極膜18aにより、第1の端面10eの実質的に全体が覆われている。
[0052]
 第1の金属キャップ18cは、デバイス本体10の第1の端面10e側の部分を覆っている。具体的には、第1の金属キャップ18cは、第1の端面10eと、第1及び第2の主面10a、10b並びに第1及び第2の側面10c、10dのそれぞれの第1の端面10e側の部分を覆っている。第1の金属キャップ18cと第1の電極膜18aとの間には、第1の導電性接着層18bが設けられている。この第1の導電性接着層18bにより、第1の金属キャップ18cと第1の電極膜18aとが電気的に接続されていると共に、接着されている。
[0053]
 第2の端面10fの上には、第2の内部電極12に電気的に接続された第2の外部電極19が設けられている。この第2の外部電極19と上記第1の外部電極18とにより機能部10Aの外装体10Bからの露出部が覆われている。第2の外部電極19は、第2の電極膜19aと、第2の導電性接着層19bと、第2の金属キャップ19cとを有する。第2の端面10fの上には、第2の電極膜19aが設けられている。この第2の電極膜19aにより、第2の端面10fの実質的に全体が覆われている。
[0054]
 第2の金属キャップ19cは、デバイス本体10の第2の端面10f側の部分を覆っている。具体的には、第2の金属キャップ19cは、第2の端面10fと、第1及び第2の主面10a、10b並びに第1及び第2の側面10c、10dのそれぞれの第2の端面10f側の部分を覆っている。第2の金属キャップ19cと第2の電極膜19aとの間には、第2の導電性接着層19bが設けられている。この第2の導電性接着層19bにより、第2の金属キャップ19cと第2の電極膜19aとが電気的に接続されていると共に、接着されている。
[0055]
 第1及び第2の電極膜18a、19aは、それぞれ、溶射膜により構成されている。第1及び第2の電極膜18a、19aは、例えば、Al、Cu、Al-Siからなる群から選ばれた少なくとも一種の金属により構成することができる。
[0056]
 第1及び第2の金属キャップ18c、19cは、例えば、アロイ(Fe-42Ni合金)を含む母材やアルミニウム又はアルミニウム合金からなる母材、銅又は銅合金からなる母材と、母材の外表面を覆うNi/Agめっき、又はNi/Auめっきとにより構成することができる。
[0057]
 ところで、第1及び第2の絶縁性接着層15a、15bは、樹脂を含む樹脂組成物により構成されている。このため、第1及び第2の電解質層13a、13bに含まれる電解液が第1及び第2の絶縁性接着層15a、15b内に浸入し、第1及び第2の絶縁性接着層15a、15bが膨潤する虞がある。第1及び第2の電解質層13a、13bに含まれる電解液が第1及び第2の絶縁性接着層15a、15b内に浸入すると、第1及び第2の電解質層13a、13b内の電解液量が減少する。このため、蓄電デバイス1の蓄電特性が劣化する。
[0058]
 蓄電デバイス1では、第1及び第2の絶縁性接着層15a、15bのうちの少なくとも第1及び第3の部分15a1,15b1に無機フィラーが添加されている。このため、第1及び第2の電解質層13a、13bに含まれる電解液が第1及び第2の絶縁性接着層15a、15b内に浸入することが抑制されている。電解液の第1及び第2の絶縁性接着層15a、15b内への浸入を抑制する観点からは、第1及び第2の絶縁性接着層15a、15bの全体に多くの無機フィラーを添加することが好ましい。但し、第2及び第4の部分15a2,15b2における無機フィラーの含有量を多くしすぎると、第2の部分15a2と第4の部分15b2との間の接着強度が低くなる虞がある。第2の部分15a2と第4の部分15b2との間の接着強度が低くなると、第2の部分15a2と第4の部分15b2との間から電解液が漏洩し、第1及び第2の電解質層13a、13bにおける電解液量が少なくなる虞がある。
[0059]
 そこで、蓄電デバイス1では、第2の部分15a2における無機フィラーの含有量を、第1の部分15a1における無機フィラーの含有量よりも少なくし、第4の部分15b2における無機フィラーの含有量を、第3の部分15b1における無機フィラーの含有量よりも少なくされている。このため、第1及び第2の絶縁性接着層15a、15bに無機フィラーを添加することによる第1及び第2の絶縁性接着層15a、15bへ電解液が浸入することが効果的に抑制されていると共に、第2の部分15a2と第4の部分15b2との接着強度を高め、第2の部分15a2と第4の部分15b2との間からの電解液の漏洩が効果的に抑制されている。よって、第1及び第2の電解質層13a、13bにおける電解液の減少を抑制することができる。その結果、蓄電特性が劣化しにくい蓄電デバイス1を実現することができる。
[0060]
 第1及び第2の電解質層13a、13bにおける電解液の減少をより効果的に抑制する観点からは、第1の部分15a1における無機フィラーの含有量を5質量%以上40質量%以下とすることが好ましく、10質量%以上30質量%以下とすることがより好ましい。また、第2の部分15a2と第4の部分15b2との間からの電解液の漏洩をより効果的に抑制することにより第1及び第2の電解質層13a、13bにおける電解液の減少をより効果的に抑制する観点からは、第2及び第4の部分15a2,15b2における無機フィラーの含有量を30質量%以下とすることが好ましく、第2及び第4の部分15a2,15b2が無機フィラーを実質的に含まないことがより好ましく、第2及び第4の部分15a2,15b2が無機フィラーを含まないことがさらに好ましい。一方、第1及び第2の絶縁性接着層15a、15bへ電解液が浸入することをより効果的に抑制する観点からは、第2及び第4の部分15a2,15b2における無機フィラーの含有量を5質量%以上とすることが好ましく、10質量%以上とすることがより好ましい。
[0061]
 第2の部分15a2と第4の部分15b2との間からの電解液の漏洩をより効果的に抑制すると共に、1及び第2の絶縁性接着層15a、15bへ電解液が浸入することをより効果的に抑制する観点からは、t2/t1及びt4/t3のそれぞれが、1.0以下であることが好ましく、0.55以下であることがより好ましい。但し、t2/t1及びt4/t3が小さすぎると、第2の部分15a2と第4の部分15b2との接着強度が低くなりすぎる虞がある。従って、t2/t1及びt4/t3のそれぞれが、0.1以上であることが好ましく、0.25以上であることがより好ましい。
[0062]
 但し、
 t1:第1の部分15a1の厚み、18~22μm
 t2:第2の部分15a2の厚み、6~8μm
 t3:第3の部分15b1の厚み、18~22μm
 t4:第2の部分15b2の厚み、6~8μm
 である。
[0063]
 t1~t4は、超音波厚さ計等を用いて測定することができる。
[0064]
 なお、第1及び第2の絶縁性接着層15a、15bにおける無機フィラーの好ましい平均粒子径は、0.2μm以上0.9μm以下であることが好ましく、0.5μm以上3.0μm以下であることがより好ましい。なお、無機フィラーの平均粒子径は、堀場製作所製LA-960(レーザ回折/散乱式粒子径分布測定装置)を用いて、粒度分布を測定することにより求めることができる。
[0065]
 例えば、蓄電デバイス1をリフロー実装する際などに蓄電デバイス1に熱が加わり、温度が上昇すると、蓄電デバイス1内の内圧が上昇する。蓄電デバイス1の内圧は、蓄電デバイス1の内部に存在する不純物及び水分のガス化量に依存する。そして、蓄電デバイス1の内部応力が高くなるほど、蓄電デバイス1の変形量(特に外装体10Bの変形量)が大きくなる。従って、蓄電デバイス1の内部応力が高くなるほど、蓄電デバイス1の温度が上昇したときに破損しやすくなる。
[0066]
 蓄電デバイス1では、第1の絶縁性接着層15aが第1の電解質層13aの長さ方向Lにおける両側及び幅方向Wにおける両側を覆っている。かつ、第2の絶縁性接着層15bが、第2の電解質層13bの長さ方向Lにおける両側及び幅方向Wにおける両側を覆っている。そして、第1及び第2の絶縁性接着層15a、15bが無機フィラーを含んでいる。このため、第1及び第2の絶縁性接着層15a、15bに長さ方向Lにおける両側と、幅方向Wにおける両側とを覆われた第1及び第2の活物質層11b、12bに外部から水分や不純物等が浸入しにくい。よって、蓄電デバイス1の内部の水分量が増加しにくい。従って、蓄電デバイス1内への水分や不純物等の侵入がより効果的に抑制されている。よって、蓄電デバイス1の温度が上昇した際に蓄電デバイス1の内圧が上昇することに伴う蓄電デバイス1の破損がより効果的に抑制されている。換言すれば、蓄電デバイス1は、蓄電デバイスの温度が上昇した際にも破損しにくい。すなわち、蓄電デバイス1は、優れた温度耐久性を有している。
[0067]
 さらに、蓄電デバイス1では、第1及び第2の絶縁性接着層15a、15bに含まれる無機フィラーが、活物質層11b、12bに含まれる活物質(活物質粒子)の吸油量よりも低い給油量を有している。よって、蓄電デバイス1内への水分や不純物等の侵入がより効果的に抑制されている。従って、蓄電デバイス1の温度が上昇した際に蓄電デバイス1が破損することがより効果的に抑制されている。
[0068]
 なお、吸油量は、JIS K5101-13-2に規定された試験方法に準拠して測定することができる。
[0069]
 蓄電デバイス1の温度が上昇した際に蓄電デバイス1が破損することをより効果的に抑制する観点からは、無機フィラーの吸油量を、5質量%以下とすることが好ましく、4質量%以下とすることがより好ましい。無機フィラーの吸油量が活物質層11b、12bに含まれる活物質(活物質粒子)の吸油量の0.5倍以下であることが好ましく、0.1倍以下であることがより好ましい。
[0070]
 同様の観点から、第1及び第2の絶縁性接着層15a、15bの厚みは、それぞれ、20μm以上25μm以下であることが好ましい。
[0071]
 蓄電デバイス1のように、第1及び第2の絶縁性接着層15a、15bに無機フィラーを含有させることにより、第1及び第2の絶縁性接着層15a、15bの強度を向上することができる。よって、蓄電デバイス1の強度が向上する。従って、蓄電デバイス1の製造工程や実装工程等において、蓄電デバイス1が破損することがより効果的に抑制されている。
[0072]
 なお、本実施形態では、第1の部分15a1と第2の部分15a2とが別体である例について説明した。但し、本発明において、第1の部分と第2の部分とが一体に設けられていてもよい。その場合、第1の絶縁性接着層における無機フィラーの含有量が第2の絶縁性接着層側に向かって段階的に減少していてもよいし、漸減していてもよい。同様に、本発明において、第3の部分と第4の部分とが一体に設けられていてもよい。その場合、第2の絶縁性接着層における無機フィラーの含有量が第1の絶縁性接着層側に向かって段階的に減少していてもよいし、漸減していてもよい。
[0073]
 (蓄電デバイス1の製造方法)
 以下、蓄電デバイス1の製造方法の一例について説明する。もっとも、本発明に係る蓄電デバイスの製造方法は、以下の製造方法に限定されない。
[0074]
 まず、例えば、アルミニウム箔等により構成された集電体の上に、スクリーン印刷法等の印刷法を用いて活物質粒子や導電材等を含むペーストを印刷し、乾燥させることにより、電極を形成する。
[0075]
 次に、形成した電極の上に、活物質層の外周を覆うように、無機フィラー及び樹脂を含むペーストを、スクリーン印刷法等の印刷法を用いて印刷し、乾燥させることにより、絶縁性接着層の第1又は第3の部分を形成する。
[0076]
 次に、無機フィラー及び樹脂を含むペーストを、スクリーン印刷法等の印刷法を用いて印刷し、乾燥させることにより、絶縁性接着層の第2又は第4の部分を形成する。この第2又は第4の部分の形成に用いるペーストとしては、第1又は第3の部分を形成するために用いたペーストよりも無機フィラーの含有量が少ないペーストを用いる。
[0077]
 次に、例えば、スクリーン印刷法等の印刷法を用いて電解液を含むペーストを印刷し、活物質層の上に電解質層を形成する。
[0078]
 上述のようにして作製した2つの積層体を、各々の活物質層が接触し、かつ、一方の積層体の集電体が長さ方向の一方側端面に露出し、他方の積層体の集電体が長さ方向の他方側端面に露出するように重ね合わせ、プレスすることにより一体化し、蓄電ユニットを作製する。
[0079]
 次に、複数の蓄電ユニットを接着剤を介在させて積層し、接着剤を硬化することにより、機能部を作製する。
[0080]
 次に、機能部の周囲に外装体を設ける。外装体は、例えば、樹脂モールドや樹脂ケースにより設けることができる。
[0081]
 次に、集電体が露出した各端面に溶射や、スパッタリング法等の薄膜形成法を用いて電極膜を形成する。
[0082]
 次に、各電極膜の上に導電性接着剤を塗布した後に金属キャップを被せ、導電性接着剤を硬化させることにより、蓄電デバイス1を完成させることができる。

符号の説明

[0083]
 1    :蓄電デバイス
10   :デバイス本体
10A  :機能部
10B  :外装体
10a  :第1の主面
10b  :第2の主面
10c  :第1の側面
10d  :第2の側面
10e  :第1の端面
10f  :第2の端面
11   :第1の内部電極
11a  :第1の集電体
11b  :第1の活物質層
12   :第2の内部電極
12a  :第2の集電体
12b  :第2の活物質層
13   :電解質層
13a  :第1の電解質層
13b  :第2の電解質層
15a  :第1の絶縁性接着層
15a1 :第1の部分
15a2 :第2の部分
15b  :第2の絶縁性接着層
15b1 :第3の部分
15b2 :第4の部分
16   :接着層
17   :蓄電ユニット
18   :第1の外部電極
18a  :第1の電極膜
18b  :第1の導電性接着層
18c  :第1の金属キャップ
19   :第2の外部電極
19a  :第2の電極膜
19b  :第2の導電性接着層
19c  :第2の金属キャップ

請求の範囲

[請求項1]
 長さ方向及び幅方向に沿って延び、第1の集電体と、前記第1の集電体の上に設けられた第1の活物質層とを有する第1の内部電極と、
 前記第1の活物質層の上に配された第1の電解質層と、
 前記第1の活物質層及び前記第1の電解質層の周囲を覆っており、無機フィラーが分散した樹脂組成物からなる第1の絶縁性接着層と、
 前記第1の内部電極に対して厚み方向に積層されており、第2の集電体と、前記第2の集電体の上に設けられた第2の活物質層とを有する第2の内部電極と、
 前記第2の活物質層の上に配されており、前記第1の電解質層と接触している第2の電解質層と、
 前記第2の活物質層及び前記第2の電解質層の周囲を覆っており、無機フィラーが分散した樹脂組成物からなり、前記第1の絶縁性接着層と接着されている第2の絶縁性接着層と、
 を備え、
 前記第1の絶縁性接着層は、
 前記第1の活物質層の周囲を覆っている第1の部分と、
 前記第1の電解質層の周囲を覆っており、前記第2の絶縁性接着層と接着されている第2の部分と、
 を有し、
 前記第2の絶縁性接着層は、
 前記第2の活物質層の周囲を覆っている第3の部分と、
 前記第2の電解質層の周囲を覆っており、前記第2の部分と接着されている第4の部分と、
 を有し、
 前記第2の部分における前記無機フィラーの含有量が前記第1の部分における前記無機フィラーの含有量よりも少なく、
 前記第4の部分における前記無機フィラーの含有量が前記第3の部分における前記無機フィラーの含有量よりも少ない、蓄電デバイス。
[請求項2]
 前記第2及び第4の部分が前記無機フィラーを含まない、請求項1に記載の蓄電デバイス。
[請求項3]
 前記第1及び第2の電解質層は、それぞれ、電解液を含み、
 前記第1及び第2の絶縁性接着層に含まれる樹脂が前記電解液により膨潤する樹脂である、請求項1又は2に記載の蓄電デバイス。
[請求項4]
 前記第1の部分の厚みをt1とし、
 前記第2の部分の厚みをt2とし、
 前記第3の部分の厚みをt3とし、
 前記第4の部分の厚みをt4としたときに、
 t2/t1及びt4/t3が、それぞれ0.55以下である、請求項1~3のいずれか一項に記載の蓄電デバイス。
[請求項5]
 前記第1及び第2の活物質層は、それぞれ、活物質を含み、
 前記無機フィラーの吸油量が前記活物質の吸油量よりも低い、請求項1~4のいずれか一項に記載の蓄電デバイス。
[請求項6]
 前記無機フィラーが、酸化アルミニウム、酸化ケイ素、酸化チタン、酸化マグネシウム酸化ジルコニウム、ジルコン、炭化ケイ素、リン酸アルミニウム、窒化アルミニウム、窒化ケイ素、ステアタイト、コージライト、ムライト及びサイアロンからなる群から選ばれた少なくとも一種を含む、請求項1~5のいずれか一項に記載の蓄電デバイス。

図面

[ 図 1]

[ 図 2]

[ 図 3]