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1. (WO2018230047) ペット用吸収性シート
Document

明 細 書

発明の名称 ペット用吸収性シート

技術分野

0001  

背景技術

0002   0003   0004  

先行技術文献

特許文献

0005  

発明の概要

0006   0007   0008   0009  

図面の簡単な説明

0010  

発明を実施するための形態

0011   0012   0013   0014   0015   0016   0017   0018   0019   0020   0021   0022   0023   0024   0025   0026   0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041   0042   0043   0044   0045   0046   0047   0048   0049   0050   0051   0052   0053   0054   0055   0056   0057   0058   0059   0060   0061   0062   0063   0064   0065   0066   0067   0068   0069  

産業上の利用可能性

0070  

符号の説明

0071  

請求の範囲

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10   11   12  

図面

1   2  

明 細 書

発明の名称 : ペット用吸収性シート

技術分野

[0001]
 本発明は、ペットの排泄物、例えば尿を吸収するペット用吸収性シートに関する。

背景技術

[0002]
 ペットの排泄物、例えば尿を吸収するペット用吸収性シートが知られている(下記の特許文献1及び特許文献2参照)。ペット用吸収性シートは、液不透過性の裏面シートと、液透過性の表面シートと、裏面シートとシートとの間に位置する吸収体と、を有する。
[0003]
 特許文献1は、香料成分、消臭成分、殺菌成分の少なくとも1つの成分を含む薬液を付着させた表面シートを備えたペット用吸収性シートを開示する。
[0004]
 特許文献2は、水分によって機能を発揮する機能性インクで形成されたpH判別部を有するペット用吸収性シートを開示する。このpH判別部は、表面シート上、又は表面シートの裏側に隣接するシート体上に設けられている。

先行技術文献

特許文献

[0005]
特許文献1 : 特開2006-238745号
特許文献2 : 特開2013-179858号

発明の概要

[0006]
 特許文献1及び特許文献2では、香料成分、消臭成分、殺菌成分、機能性インクのような機能性材料が、表面シート、又は表面シートに隣接するシートに設けられている。
[0007]
 しかしながら、ペットが、ペット用吸収性シートの表面を引っ掻いてしまった場合、表面シートの傷や破れから機能性材料が流出することがある。したがって、ペットが複数回の排泄行為を行う程の長期間にわたってペット用吸収性シートを使用し続ける前に、機能性材料の機能が低下してしまうことがある。
[0008]
 よって、機能性材料の流出を抑制することができるペット用吸収性シートが望まれる。
[0009]
 一態様に係るペット用吸収性シートは、表面シートと、裏面シートと、前記表面シートと前記裏面シートとの間に設けられた吸収体と、機能性材料と、前記表面シート側から前記裏面シートの方へ向かって凹む凹部と、を有する。前記機能性材料は、前記凹部の位置に設けられている。

図面の簡単な説明

[0010]
[図1] 第1実施形態に係るペット用吸収性シートの平面図である。
[図2] 図1に示すA-A線に沿ったペット用吸収性シートの模式的断面図である。

発明を実施するための形態

[0011]
 (1)実施形態の概要
 本明細書及び添付図面の記載により、少なくとも以下の事項が明らかとなる。
[0012]
 一態様に係るペット用吸収性シートは、表面シートと、裏面シートと、前記表面シートと前記裏面シートとの間に設けられた吸収体と、機能性材料と、前記表面シート側から前記裏面シートの方へ向かって凹む凹部と、を有し、前記機能性材料は、前記凹部の位置に設けられている。
[0013]
 本態様によれば、機能性材料は、凹部の位置に設けられている。言い換えると、機能性材料は、ペット用吸収性シートの最表面よりも凹んだ位置に設けられている。したがって、ペットが、ペット用吸収性シートの最表面を引っ掻いてしまった場合であっても、機能性材料の流出を抑制することができる。
[0014]
 好ましい一態様によれば、前記機能性材料は、前記凹部の位置で、前記表面シートよりも前記吸収体側に設けられている。
[0015]
 本態様によれば、機能性材料が表面シートよりも吸収体側に設けられているため、ペットが、ペット用吸収性シートの最表面を引っ掻いてしまった場合であっても、機能性材料の流出をより抑制することができる。
[0016]
 好ましい一態様によれば、前記凹部は、少なくとも前記吸収体を圧縮したエンボス部によって構成されている。
[0017]
 エンボス部は、一般にエンボスローラの凸部で少なくとも吸収体を圧縮することによって形成される。このエンボスローラの凸部に機能性材料を塗っておくことで、エンボス部の位置に機能性材料を正確に転写することができる。すなわち、凹部をエンボス部によって構成することで、機能性材料をエンボス部に正確に転写し易くなる。
[0018]
 好ましい一態様によれば、前記機能性材料は耐水剤を含む。耐水剤により、ペットの排泄物の拡散をコントロールすることができる。本態様では、耐水剤は凹部の位置に設けられており、厚み方向における内部に位置している。したがって、吸収体に吸収された排泄物が、吸収体の内部で円形に広がっていくことを抑制することができる。
[0019]
 また、一度した排泄物の広がりを抑制できれば、排泄物を吸収していない領域を確保することができるため、ペットは、排泄物を吸収していない領域で再度排泄行為をすることができる。例えば犬のようなペットは、排尿跡が見える場所に再び排泄をしないという習性を持っている。したがって、耐水剤及び凹部のパターンにより排泄物の拡散を適切にコントロールすることができれば、複数回の排泄行為を行う程の長期間にわたってペット用吸収性シートを使用し続けることができる。
[0020]
 好ましい一態様によれば、前記耐水剤は耐水性樹脂を含む。本態様によれば、耐水剤は、樹脂を含む溶剤を凹部に吐工した後に、揮発・乾燥によって樹脂を固化させることで凹部の位置に耐水剤の塗膜を容易に形成することができる。
[0021]
 好ましい一態様によれば、前記機能性材料は、疎水性を有する。一般的に、ペット用吸収性シートがペットの排泄物、例えば尿を吸収すると、排泄物を吸収した領域は、くすんだ色になる。本態様では、凹部の位置に疎水性を有する機能性材料を設けることで、凹部の表面の繊維間の空隙が機能性材料で覆われ、凹部の位置では排泄物が吸収し難くなる。そのため、ペット用吸収性シートが排泄物を吸収した場合であっても、凹部の位置と、凹部のまわりの領域とで、見え方に差が生じる。これにより、ユーザは、排泄物によって濡れた領域と、濡れていない領域とを容易に区別することができる。ユーザは、濡れた領域と濡れていない領域とを認識することによって、ペット用吸収性シートを交換するタイミングを容易に認識することができる。
[0022]
 好ましい一態様によれば、前記機能性材料は着色剤を含む。本態様によれば、着色剤が凹部の位置に設けられるため、表面シート側から見たときに、凹部の位置と凹部のまわりの領域との間で色差が生じる。ユーザは、この色差によって凹部の深さを認識し易くなり、それゆえペット用吸収性シートの厚みを感じ易くなる。ユーザがペット用吸収性シートの厚みが厚いと感じることで、ペット用吸収性シートが複数回の排泄行為に耐え得るものであるという安心感をユーザに与えることができる。
[0023]
 好ましい一態様によれば、前記表面シート側から見たときの前記凹部の位置の彩度と前記凹部のまわりの領域の彩度との差が、10%以上である。これにより、凹部の位置と凹部のまわりの領域との色の違いをより認識し易くなり、それゆえペット用吸収性シートの厚みをより感じ易くなる。
[0024]
 好ましい一態様によれば、前記凹部の位置の彩度は、前記凹部のまわりの領域の彩度よりも高い。前記凹部の位置の色を凹部のまわりの領域よりも鮮やかにすることで、凹部の位置と凹部のまわりの領域との色の違いをより認識し易くなり、それゆえペット用吸収性シートの厚みをより感じ易くなる。
[0025]
 好ましい一態様によれば、前記凹部のまわりの領域の彩度が5%以内である。これにより、凹部のまわりの領域が実質的に無彩色になる。したがって、無彩色の背景内に、より鮮やかな彩度を有する凹部が配置されることになり、ユーザは、錯視効果により、凹部の深さをより深く感じることになる。したがって、ペット用吸収性シートの厚みをユーザにより感じ易くさせることができる。
[0026]
 好ましい一態様によれば、前記裏面シートの一部は前記表面シートよりも外側へ延びており、前記凹部の位置の彩度と前記裏面シートの彩度の差が5%以内である。凹部の位置の彩度を裏面シートの彩度に近づけることで、凹部の底が厚み方向において裏面シートの位置に近いとユーザに感じさせることができる。凹部の厚みが厚いとユーザに感じさせることになるため、ペット用吸収性シートの厚みをユーザにより感じ易くさせることができる。
[0027]
 好ましい一態様によれば、前記裏面シートの一部は前記表面シートよりも外側へ延びており、前記凹部の位置の色相と前記裏面シートの色相との差が30度以内である。
[0028]
 本態様によれば、凹部の位置の色相を裏面シートの色相に近づけることで、凹部の底が厚み方向において裏面シートの位置に近いとユーザに感じさせることができる。凹部の厚みが厚いとユーザに感じさせることになるため、ペット用吸収性シートの厚みをユーザにより感じ易くさせることができる。
[0029]
 (2)ペット用吸収性シートの構成
 以下、図面を参照して、実施形態に係るペット用吸収性シートについて説明する。なお、以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には、同一又は類似の符号を付している。ただし、図面は模式的なものであり、各寸法の比率等は現実のものとは異なることに留意すべきである。したがって、具体的な寸法等は、以下の説明を参酌して判断すべきである。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれ得る。
[0030]
 本明細書において、「ペット」は、脊椎動物や無脊椎動物を広く包含し、典型的には、猫、犬、ウサギ、ハムスターなどの愛玩動物を含む。
[0031]
 図1は、第1実施形態に係るペット用吸収性シートの平面図である。図2は、図1に示すA-A線に沿ったペット用吸収性シートの模式的断面図である。ペット用吸収性シート10は、概して平坦なシートである。ペット用吸収性シート10の一方の面は、ペットの排泄物を受ける面であり、以下では「排泄面」とも称される。なお、図1は、排泄面側から見たペット用吸収性シートの平面図である。
[0032]
 ペット用吸収性シート10は、表面側に配置される表面シート12と、裏面側に配置される裏面シート14と、吸収体20と、を有する。吸収体20は、表面シート12と裏面シート14との間に設けられている。
[0033]
 表面シート12は、ペットの排泄物のような液体を透過する透液性シートであってよい。透液性シートは、例えば透液性を有する不織布、又は開口フィルムによって構成されていてよい。
[0034]
 裏面シート14は、ペットの排泄物のような液体を透過しない不透液性シートであってよい。裏面シート14は、特に制限されないが、例えば樹脂フィルムシートによって構成されていてよい。
[0035]
 本実施形態では、裏面シート14の一部は表面シート12よりも外側へ延びている。したがって、ペット用吸収性シート10の外周部では、排泄面側から裏面シート14が視認可能となっている。
[0036]
 吸収体20は、吸収コア30と、吸収コア30を包むコアラップ33と、を含んでいてよい。コアラップ33は、吸収コア30の排泄面側を覆うカバー層34と、吸収コア30の側面及び裏面を覆うラップ層35と、を含んでいてよい。この場合、吸収コア30は、カバー層34とラップ層35とによって包まれる。カバー層34及びラップ層35は、特に限定されないが、例えば透液性のティッシュから構成することができる。
[0037]
 吸収コア30は、特に限定されないが、パルプのような親水性繊維31、及び高吸収性ポリマー(SAP)32、又はこれらの組合せを含んでいてよい。一例として、本実施形態では、親水性繊維層31上に高吸収性ポリマー(SAP)32が設けられている。親水性繊維層31は、不図示のティッシュ層によって包まれていてもよい。
[0038]
 ペット用吸収性シート10は、表面シート12側から裏面シート14の方へ向かって凹む凹部50を有する。以下、この凹部50を便宜上「表面凹部50」と称する。表面凹部50は、少なくとも吸収体20に形成されていてよい。
[0039]
 表面凹部50は、吸収体20上に少なくとも1つ設けられていてよい。本実施形態では、多数の点状の表面凹部50が設けられている。これらの点状の表面凹部50は、断続的なラインを構成するように並んでいてもよい。この代わりに、表面凹部50は、連続的なラインを構成するように直線的又は曲線的に延びていてもよい。
[0040]
 表面凹部50は、少なくとも吸収体20を圧縮したエンボス部によって構成されていてよい。このエンボス部は、吸収体20のみを圧縮することによって形成されていてもよく、吸収体20と表面シート12の両方を圧縮することによって形成されていてもよい。表面凹部50がエンボス部により構成されている場合、表面凹部50の位置における吸収体20の密度は、表面凹部50のまわりの吸収体20の密度よりも高くなっている。
[0041]
 代替的に、表面凹部50は、少なくとも吸収体20の目付を低くすることによって構成されていてもよい。この場合、表面凹部50の位置における吸収体20の目付は、表面凹部50のまわりの吸収体20の目付よりも低くなっていてよい。
[0042]
 ペット用吸収性シート10は、機能性材料40を有する。機能性材料40は、耐水剤、着色剤若しくは薬剤、又はこれらの組み合わせを含んでいてよい。耐水剤は、例えば耐水性樹脂を含んでいてよい。耐水剤は、一例として、アクリル系の耐水性樹脂を用いることができる。耐水剤が耐水性樹脂を含む場合、樹脂を含む溶剤を凹部に吐工した後に、揮発・乾燥によって樹脂を固化させることで表面凹部50の位置に耐水剤の塗膜を容易に形成することができる。
[0043]
 着色剤は、表面凹部50の位置を着色できればどのような剤によって構成されていてもよい。着色剤は、親水性であっても疎水性であってもよい。好ましくは、着色剤は、疎水性又は耐水剤を有する。
[0044]
 機能性材料40は表面凹部50の位置に設けられている。好ましくは、機能性材料40は、表面凹部50の位置で、表面シート12よりも吸収体20側に設けられている。本実施形態では、機能性材料40は、一例として、表面凹部50の位置で、吸収体20を構成するカバー層34上に設けられている。
[0045]
 機能性材料40は、表面凹部50の位置、言い換えるとペット用吸収性シート10の最表面よりも凹んだ位置に設けられている。したがって、ペットが、ペット用吸収性シート10の最表面を引っ掻いてしまった場合であっても、機能性材料40の流出を抑制することができる。
[0046]
 機能性材料40が表面凹部50に設けられている場合、表面凹部50は、少なくとも吸収体20を圧縮したエンボス部によって構成されていることが好ましい。エンボス部は、一般にエンボスローラに形成された凸部で少なくとも吸収体20を圧縮することによって形成される。このエンボスローラの凸部に機能性材料40を塗っておくことで、エンボス部の位置に機能性材料40を正確に転写することができる。すなわち、表面凹部50をエンボス部によって構成することで、機能性材料40をエンボス部に正確に転写し易くなる。
[0047]
 一態様では、機能性材料40は耐水剤を含むことが好ましい。耐水剤により、ペットの排泄物の拡散をコントロールすることができる。本態様では、耐水剤は表面凹部50の位置に設けられており、厚み方向における吸収体20の表面から凹んだ位置に存在している。したがって、吸収体20に吸収された排泄物が、吸収体20の内部で円形に広がっていくことを抑制することができる。
[0048]
 一度した排泄物の広がりを抑制できれば、排泄物を吸収していない領域を確保することができるため、ペットは、排泄物を吸収していない領域で再度排泄行為をすることができる。例えば犬のようなペットは、排尿跡が見える場所に再び排泄をしないという習性を持っている。したがって、耐水剤及び表面凹部50のパターンにより排泄物の拡散を適切にコントロールすることができれば、複数回の排泄行為を行う程の長期間にわたってペット用吸収性シート10を使用し続けることができる。
[0049]
 このような効果をより発揮させるために、表面凹部50は、連続的又断続的なラインを構成するように設けられていることが好ましい。本明細書において、「断続的なライン」は、ユーザの視覚により「断続的なライン」と見做せる程度に近接した表面凹部50を繋いだ仮想ラインによって規定される。具体的には、仮想ラインは、特定の表面凹部50と当該特定の表面凹部50に最も近い表面凹部50との間の距離の1.5倍以下の距離だけ特定の表面凹部50から離れた位置に存在する表面凹部50と、当該特定の表面凹部50と、を結ぶラインによって規定される。また、一例として、仮想ラインは、間隔が1cm以下、より好ましくは5mm以下の表面凹部50どうしを繋いだラインによって規定してもよい。
[0050]
 機能性材料40は、疎水性を有していてよい。一般的に、ペット用吸収性シート10がペットの排泄物、例えば尿を吸収すると、排泄物を吸収した領域は、くすんだ色になる。本態様では、表面凹部50の位置に疎水性を有する機能性材料40を設けることで、表面凹部50の表面の繊維間の空隙が機能性材料40で覆われ、表面凹部50の位置では排泄物が吸収し難くなる。そのため、ペット用吸収性シート10が排泄物を吸収した場合であっても、表面凹部50の位置と、表面凹部50のまわりの領域とで、見え方に差が生じる。これにより、ユーザは、排泄物によって濡れた領域と、濡れていない領域とを容易に区別することができる。ユーザは、濡れた領域と濡れていない領域とを認識することによって、ペット用吸収性シート10を交換するタイミングを容易に認識することができる。
[0051]
 一態様によれば、機能性材料40は着色剤を含んでいることが好ましい。着色剤が表面凹部50の位置に設けられると、表面シート12側から見たときに、表面凹部50の位置と表面凹部50のまわりの領域との間で色差が生じる。ユーザは、この色差によって表面凹部50の深さを認識し易くなり、それゆえペット用吸収性シート10の厚みを感じ易くなる。ユーザはペット用吸収性シート10が厚いと感じることで、ペット用吸収性シート10が複数回の排泄行為に耐え得るものであるという安心感をユーザに与えることができる。
[0052]
 着色剤は、ペット用吸収性シート10の表面凹部50の位置の彩度と、表面凹部50の周りの領域の彩度と、に差を与えることができる。表面シート12側から見たときに、表面凹部50の位置の彩度は、表面凹部50のまわりの領域の彩度よりも高いことが好ましい。表面凹部50の位置の色を表面凹部50のまわりの領域よりも鮮やかにすることで、ユーザは、表面凹部50の位置と表面凹部50のまわりの領域との色の違いをより認識し易くなる。したがって、ユーザは、ペット用吸収性シート10の厚みをより感じ易くなる。
[0053]
 表面凹部50のまわりの領域の彩度は5%以内であることが好ましい。なお、本明細書において、色相、彩度及び明度は、HSV色空間(HSB色空間とも呼ばれる)によって定義される(以下、同様)。これにより、表面凹部50のまわりの領域は無彩色になる。したがって、無彩色の背景の領域内に、より鮮やかな彩度を有する表面凹部50が配置されることになる。これにより、ユーザは、錯視効果によって、表面凹部50の深さをより深く感じることになる。したがって、ペット用吸収性シート10の厚みをユーザにより感じ易くさせることができる。
[0054]
 さらに、より鮮やかな彩度を有する表面凹部50が白色の背景の領域内に配置されると、ユーザは、錯視効果によって、表面凹部50の深さをより深く感じることになる。このような観点から、表面凹部50のまわりの領域は実質的に白色であることがより好ましい。例えば、表面凹部50のまわりの領域の彩度が5%以内であり、かつ明度が90%以上であることが好ましい。
[0055]
 表面シート側から見たときの表面凹部50の位置の彩度と表面凹部50のまわりの領域の彩度との差は、比較的大きい、具体的には10%以上であることが好ましい。これにより、ユーザは、表面凹部50の位置と表面凹部50のまわりの領域との色の違いをより認識し易くなり、それゆえペット用吸収性シート10の厚みをより感じ易くなる。
[0056]
 裏面シート14の一部が表面シート12よりも外側へ延びている場合、排泄面側から見たときに、表面凹部50の位置の彩度と裏面シート14の彩度の差が、比較的小さい、具体的には5%以内であることが好ましい。表面凹部50の位置の彩度を裏面シート14の彩度に近づけることで、表面凹部50の底が厚み方向において裏面シート14の位置に近いとユーザに感じさせることができる。表面凹部50の厚みが厚いとユーザに感じさせることができるため、ペット用吸収性シート10の厚みをユーザにより感じ易くさせることができる。
[0057]
 排泄面側から見たときに、表面凹部50の位置の色相と裏面シート14の色相との差は、比較的小さい、具体的には30度以内であることが好ましい。表面凹部50の位置の色相を裏面シート14の色相に近づけることで、表面凹部50の底が厚み方向において裏面シート14の位置に近いとユーザに感じさせることができる。表面凹部50の厚みが厚いとユーザに感じさせることになるため、ペット用吸収性シート10の厚みをユーザにより感じ易くさせることができる。
[0058]
 なお、HSV色空間における色相、彩度及び明度は、目視によって予め用意された色見本と比較することによって確認することができる。
[0059]
 次に、比較例1,2及び実施例1~4を参照しつつ、ペット用吸収性シートの官能評価の結果について説明する。比較例1は、機能性材料40としての着色剤と表面凹部50を含まないペット用吸収性シートである。比較例1のペット用吸収性シートのその他の構成は、図1及び図2に示すペット用吸収性シート10と同じである。
[0060]
 比較例2は、表面凹部50を有するが、機能性材料40としての着色剤を含まないペット用吸収性シートである。比較例2のペット用吸収性シートのその他の構成は、図1及び図2に示すペット用吸収性シート10と同じである。
[0061]
 実施例1~4は、表面凹部50と機能性材料40としての着色剤を含むペット用吸収性シート10である。なお、比較例1,2及び実施例1~4に係るペット用吸収性シートの厚みはすべて同じである。
[0062]
 ここで、比較例1,2及び実施例1~4において、表面シート12は白色であり、表面シート12自体の彩度は0%、表面シート12自体の明度は100%である。したがって、比較例2において、表面凹部50の位置での彩度は0%、表面凹部50の位置での明度は100%である。
[0063]
 実施例1~4では、機能性材料40としての着色剤により、表面凹部50の位置での彩度及び色相が、比較例2のものと異なっている。具体的には、実施例1~4では、表面凹部50の位置での明度が100%である。
[0064]
 実施例1,3では、表面凹部50の位置での彩度が10%である。また、実施例2,4では、表面凹部50の位置での彩度が50%である。また、実施例1,2では、表面凹部50の位置での色相が155度である。さらに、実施例3,4では、表面凹部50の位置での色相が280度である。
[0065]
 官能評価は、以下のように実施された。10人の人が、比較例2及び実施例1~4に係るペット用吸収性シートのそれぞれを、比較例1のペット用吸収性シートと見比べた。その結果、比較例2及び実施例1~4に係るペット用吸収性シートのそれぞれが、比較例1のペット用吸収性シートよりも「厚く見える」か、「変わらない厚みに見える」か、「より薄く見える」か、を評価した。以下の表1では、「厚く見える」、「変わらない厚みに見える」、「より薄く見える」と答えた人の人数が示されている。
[0066]
[表1]


[0067]
 官能評価の結果、表面凹部50と機能性材料40としての着色剤を含むペット用吸収性シート(実施例1~4)において、比較例1よりも厚く見えること答えた人の人数が大幅に増加した。すなわち、表面凹部50の位置に着色剤を設けることによって、ユーザにペット用吸収性シートがより厚いと認識させることができることがわかった。また、実施例1~4の結果から、表面シート側から見たときの表面凹部50の位置の彩度と表面凹部50のまわりの領域の彩度との差が10%以上であれば、ユーザに十分にペット用吸収性シートの厚みを感じさせることができることがわかる。
[0068]
 以上、上述の実施形態を用いて本発明について詳細に説明したが、当業者にとっては、本発明が本明細書中に説明した実施形態に限定されるものではないということは明らかである。本発明は、特許請求の範囲の記載により定まる本発明の趣旨及び範囲を逸脱することなく修正及び変更態様として実施することができる。したがって、本明細書の記載は、例示説明を目的とするものであり、本発明に対して何ら制限的な意味を有するものではない。
[0069]
 なお、2017年6月15日に出願された日本国特許出願第2017-118129号の全内容が、参照により、本明細書に組み込まれる。

産業上の利用可能性

[0070]
 上記態様によれば、機能性材料の流出を抑制することができるペット用吸収性シートを提供することができる。

符号の説明

[0071]
10 ペット用吸収性シート
12 表面シート
14 裏面シート
20 吸収体
30 吸収コア
40 機能性材料
50 凹部

請求の範囲

[請求項1]
 表面シートと、
 裏面シートと、
 前記表面シートと前記裏面シートとの間に設けられた吸収体と、
 機能性材料と、
 前記表面シート側から前記裏面シートの方へ向かって凹む凹部と、を有し、
 前記機能性材料は、前記凹部の位置に設けられている、ペット用吸収性シート。
[請求項2]
 前記機能性材料は、前記凹部の位置で、前記表面シートよりも前記吸収体側に設けられている、請求項1に記載のペット用吸収性シート。
[請求項3]
 前記凹部は、少なくとも前記吸収体を圧縮したエンボス部によって構成されている、請求項1又は2に記載のペット用吸収性シート。
[請求項4]
 前記機能性材料は耐水剤を含む、請求項1から3のいずれか1項に記載のペット用吸収性シート。
[請求項5]
 前記耐水剤は耐水性樹脂を含む、請求項4に記載のペット用吸収性シート。
[請求項6]
 前記機能性材料は、疎水性を有する、請求項1から5のいずれか1項に記載のペット用吸収性シート。
[請求項7]
 前記機能性材料は着色剤を含む、請求項1から6のいずれか1項に記載のペット用吸収性シート。
[請求項8]
 前記表面シート側から見たときの前記凹部の位置の彩度と前記凹部のまわりの領域の彩度との差が、10%以上である、請求項7に記載のペット用吸収性シート。
[請求項9]
 前記凹部の位置の彩度は、前記凹部のまわりの領域の彩度よりも高い、請求項7又は8に記載のペット用吸収性シート。
[請求項10]
 前記凹部のまわりの領域の彩度が5%以内である、請求項7から9のいずれか1項に記載のペット用吸収性シート。
[請求項11]
 前記裏面シートの一部は前記表面シートよりも外側へ延びており、
 前記凹部の位置の彩度と前記裏面シートの彩度の差が5%以内である、請求項7から10のいずれか1項に記載のペット用吸収性シート。
[請求項12]
 前記裏面シートの一部は前記表面シートよりも外側へ延びており、
 前記凹部の位置の色相と前記裏面シートの色相との差が30度以内である、請求項7から11のいずれか1項に記載のペット用吸収性シート。

図面

[ 図 1]

[ 図 2]