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1. (WO2018216098) プラント情報共有システム
Document

明 細 書

発明の名称 プラント情報共有システム

技術分野

0001  

背景技術

0002  

先行技術文献

特許文献

0003  

発明の概要

発明が解決しようとする課題

0004   0005  

課題を解決するための手段

0006  

発明の効果

0007  

図面の簡単な説明

0008  

発明を実施するための形態

0009   0010   0011   0012   0013   0014   0015   0016   0017   0018   0019   0020   0021   0022   0023   0024   0025   0026   0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041   0042   0043   0044   0045   0046   0047   0048   0049   0050   0051   0052   0053   0054   0055   0056   0057   0058   0059   0060   0061   0062   0063   0064   0065   0066   0067  

符号の説明

0068  

請求の範囲

1   2  

図面

1   2   3   4   5   6   7  

明 細 書

発明の名称 : プラント情報共有システム

技術分野

[0001]
 本発明は、プラントの監視制御システムが保有する情報をプラントの保守用システムへ伝送し、情報共有を行うプラント情報共有システムに関するものである。

背景技術

[0002]
 下記の特許文献1の技術では、発電プラントからプラントの運転、保守フィールドデータを、ネットワーク介して保全サービス拠点に収集し、発電プラントの監視、診断、検査等を行うように構成されている。

先行技術文献

特許文献

[0003]
特許文献1 : 特開2003-114294号公報

発明の概要

発明が解決しようとする課題

[0004]
 ところで、プラントの監視制御システムが保有する情報には、秘匿性のレベルが異なる情報があり、秘匿性のレベルに応じた情報管理と、保守用システム側への情報伝送の管理を行う必要がある。しかしながら、特許文献1の技術では、インターネットを介して、プラントの運転、保守フィールドデータが伝送されるだけであって、情報の秘匿性に応じた情報管理、伝送管理が行われていない。
[0005]
 そこで、プラントの監視制御システムが保有する情報を、内容に応じて複数のレベルに階層分けして、情報管理、伝送管理が行えるプラント情報共有システムが望まれる。

課題を解決するための手段

[0006]
 本発明に係るプラント情報共有システムは、プラントの監視制御システムが保有する情報をプラントの保守用システムへ伝送し、情報共有を行うプラント情報共有システムであって、
 前記監視制御システムは、少なくとも第1レベルのプラントデータベース、第2レベルのプラントデータベース、及び第3レベルのプラントデータベースの3つのレベルに階層分けされたプラントデータベースを有し、
 前記第1レベルのプラントデータベースには、プラントの監視制御情報が記憶され、前記監視制御システムは、予め伝送を許可された前記監視制御情報を、リアルタイムで、前記保守用システムに伝送し、
 前記第2レベルのプラントデータベースには、プラントの監視制御で用いられる設定値が記憶され、前記監視制御システムは、前記保守用システムから要求された前記設定値の情報を、伝送を許可するか否かの判定結果に応じて前記保守用システムに伝送し、
 前記第3レベルのプラントデータベースには、過去のプラントの運転記録が記憶され、前記保守用システムから要求された内容及び期間の前記プラントの運転記録を、伝送を許可するか否かの判定結果に応じて前記保守用システムに伝送するものである。

発明の効果

[0007]
 本発明に係るプラント情報共有システムによれば、プラントの監視制御システムが保有する情報を少なくとも3つのレベルに階層分けして管理することができる。第1レベルのプラントデータベースに記憶されたプラントの監視制御情報の内、予め伝送を許可された監視制御情報が、リアルタイムで保守用システムに伝送されるので、保守用システムで、リアルタイムにプラントの各部の状態を監視することができる。この際、予め伝送を許可された監視制御情報が伝送されるので、保守に必要な情報、秘匿性から伝送許可できる情報に限って伝送することできる。第2レベルのプラントデータベースに記憶された監視制御用の設定値の内、保守用システムから要求され、監視制御システム側で伝送を許可できると判定された設定値が、保守用システムに伝送されるので、保守に必要な情報及び秘匿性から伝送許可できる設定値に限って伝送することができる。そして、保守用システムで、伝送された設定値に基づいて、監視制御の状態を確認し、保守に利用することができる。第3レベルのプラントデータベースに記憶された過去のプラントの運転記録の内、保守用システムから要求された内容及び期間のプラントの運転記録であって、監視制御システム側で伝送を許可できると判定されたものが、保守用システムに伝送されるので、保守に必要な情報及び秘匿性から伝送許可できる内容及び期間のプラントの運転記録に限って伝送することができる。そして、保守用システムで、伝送された内容及び期間のプラントの運転記録に基づいて、プラントの運転状態を確認し、保守に利用することができる。従って、プラントの監視制御システムが保有する情報を、内容に応じて複数のレベルに階層分けして、情報管理、伝送管理を行うことができる。

図面の簡単な説明

[0008]
[図1] 本発明の実施の形態1に係るプラント情報共有システムの概略全体構成を示す図である。
[図2] 本発明の実施の形態1に係る監視制御システムから保守用システムへ情報を伝送する場合の構成及び処理を説明するブロック図である。
[図3] 本発明の実施の形態1に係る保守用システムが保守計画を作成する場合の構成及び処理を説明するブロック図である。
[図4] 本発明の実施の形態1に係る監視制御システム(プラントサーバ)のハードウェア構成図である。
[図5] 本発明の実施の形態1に係る保守用システム(保守用サーバ)のハードウェア構成図である。
[図6] 本発明の実施の形態1に係る監視制御システム(プラントサーバ)の処理を説明するためのフローチャートである。
[図7] 本発明の実施の形態1に係る保守用システム(保守用サーバ)の処理を説明するためのフローチャートである。

発明を実施するための形態

[0009]
実施の形態1.
 実施の形態1に係るプラント情報共有システム1について図面を参照して説明する。図1は、プラント情報共有システム1の概略全体構成を示す図である。
[0010]
 プラント情報共有システム1は、プラントの監視制御システム10が保有する情報を、プラントの保守用システム50へ伝送し、情報共有を行う情報共有システムである。保守用システム50は、プラントの製造メーカ、プラントの保守サービスを行う保守サービス会社等に設けられている。保守用システム50は、複数のプラントを保守することが可能とされている。以下では、1つのプラントの監視制御システム10について、代表して説明する。
[0011]
 プラントには、発電所、工場等の生産設備や、上下水道、電力、鉄道、道路、河川、ダム、ビル等の社会インフラ設備等の各種のプラントが含まれる。本実施の形態では、プラントが発電所とされている場合について説明する。
[0012]
1.監視制御システム10
 監視制御システム10は、プラントの監視及び制御を行う計算機から構成されている。本実施の形態では、監視制御システム10は、図2に示すように、プラントの各部の監視及び制御を行うプラント計算機11と、プラントの各種データを一括して保存しているプラントサーバ12と、を備えている。プラント計算機11は、プラントの各部に設けられた温度センサ、圧力センサ等の各種センサの出力情報等に基づいて、プラントの各部に設けられた弁、ポンプ等の各種アクチュエータを駆動制御する。
[0013]
 プラントサーバ12の各機能は、プラントサーバ12が備えた処理回路及び記憶装置により実現される。プラントサーバ12は、図4に示すように、CPU(Central Processing Unit)等の演算処理装置20(コンピュータ)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、ハードディスク(HDD)等の記憶装置21、プラント計算機11及び保守用システム50(保守用サーバ51)等とデータ通信を行う通信装置22、画像を表する画像表示装置23、プラント側ユーザの入力を受け付ける入力装置24等を備えている。プラントサーバ12と保守用システム50(保守用サーバ51)との間のデータ通信は、アクセス権が制限され、暗号化された専用回線を用いて行われる。専用回線は、インターネットを用いて設けられてもよく、電話回線を用いて設けられてよい。プラントサーバ12とプラント計算機11との間のデータ通信は、産業用ネットワーク等のイントラネットを用いて行われる。本実施の形態では、画像表示装置23及び入力装置24は、サーバ端末装置25に備えられている。
[0014]
 プラントサーバ12のハードディスク等の記憶装置21には、各機能のためのプログラム16、及び第1レベル、第2レベル、及び第3レベルのプラントデータベース13、14、15等が記憶されている。プラントサーバ12の各処理は、演算処理装置20が、記憶装置21に記憶されたプログラム(ソフトウェア)を実行し、記憶装置21、通信装置22、画像表示装置23、及び入力装置24等の他のハードウェアと協働することにより実現される。
[0015]
<プラントデータベース>
 図2に示すように、プラントサーバ12は、第1レベルのプラントデータベース13、第2レベルのプラントデータベース14、及び第3レベルのプラントデータベース15の3つのレベルに階層分けされたプラントデータベースを有している。なお、第1レベルから、第2レベル、第3レベルにレベルが上がるに従って、秘匿性が高くなる。上記のように、第1レベル、第2レベル、及び第3レベルのプラントデータベース13、14、15は、記憶装置21に記憶されている。
[0016]
 プラントサーバ12は、第1レベルのプラントデータベース13に、プラントの監視制御情報を記憶する監視制御情報記憶処理を実行する。具体的には、プラントサーバ12は、プラント計算機11から受け取ったアクチュエータの駆動情報、センサの出力情報、プラントの運転状態、及びプラントの各部の異常を知らせる警報情報等をオンラインで収集し、第1レベルのプラントデータベース13に記憶する。プラントサーバ12は、第3レベルのプラントデータベース15の記録期間よりも比較的短い記録期間(例えば、現在から1か月前までの期間)のプラントの監視制御情報を記憶する。
[0017]
 プラントサーバ12は、第2レベルのプラントデータベース14に、プラントの監視制御で用いられる設定値を記憶する設定値記憶処理を実行する。具体的には、プラントサーバ12は、プラント計算機11及びプラントサーバ12等で実行される監視制御の処理で用いられる制御ゲイン、係数、判定値、警報発生判定閾値等の設定値を、プラント計算機11及びプラントサーバ12等から収集し、第2レベルのプラントデータベース14に記憶する。警報発生判定閾値は、プラントの各部の異常を知らせる警報を発生するか否かを判定するために用いられる判定閾値である。これらの各種の監視制御用の設定値は、実際にプラントを運転させて調整される可変値とされている。
[0018]
 プラントサーバ12は、第3レベルのプラントデータベース15に、過去のプラントの運転記録を記憶する運転記録記憶処理を実行する。具体的には、プラントサーバ12は、上記のような各種のプラントの監視制御情報、及び各種の監視制御用の設定値を、長期間(例えば、プラントの運転開始時点から現在までの期間)に亘って、第3レベルのプラントデータベース15に記憶する。また、第3レベルのプラントデータベース15には、プラント各部の点検記録等の作業員の作業記録、行程管理記録等のプラントの運用データが記憶される。第3レベルのプラントデータベース15が記憶される記憶装置21には光ディスク等の記録メディアが用いられてもよい。
[0019]
<プラントデータベースの情報の伝送>
 プラントサーバ12は、第1レベルのプラントデータベース13に記憶した監視制御情報の内、予め伝送を許可された監視制御情報を、リアルタイムで、保守用システム50(保守用サーバ51)に伝送する監視制御情報伝送処理を実行する。監視制御情報伝送処理は、常時データの伝送を行う常時伝送処理により行われる。全ての監視制御情報の伝送が許可されてもよいが、例えば、保守を行う上で重要になる監視制御情報(例えば、警報情報、故障の頻度の高いアクチュエータ及びセンサの情報)の伝送が許可されるとよい。
[0020]
 プラントサーバ12は、第2レベルのプラントデータベース14に記憶したプラントの監視制御用の設定値の内、保守用システム50から要求された設定値の情報を、伝送を許可するか否かの判定結果に応じて、保守用システム50に伝送する設定値伝送処理を実行する。
[0021]
 本実施の形態では、プラントサーバ12は、双方向通信によりデータを共有する会話型共有処理により、保守用サーバ51から設定値の伝送要求を受け取る。各種の制御ゲイン、係数、判定値、警報発生判定閾値等の複数の監視制御用の設定値の内、特定の設定値が伝送要求される。なお、全部の設定値が伝送要求されてもよい。そして、プラントサーバ12は、伝送要求があった設定値の情報を、第2レベルのプラントデータベース14から読み出してサーバ端末装置25の画像表示装置23に表示するレベル2画面表示処理を実行すると共に、伝送要求があった設定値の情報の伝送を許可するか否かをプラント側ユーザに選択させる確認画像をサーバ端末装置25の画像表示装置23に表示するユーザ出力処理を実行する。
[0022]
 そして、プラントサーバ12は、サーバ端末装置25の入力装置24を介して、伝送を許可するか否かのプラント側ユーザの選択結果を受け付けるユーザ入力処理を実行する。そして、プラントサーバ12は、伝送を許可する選択結果が入力された場合は、第2レベルのプラントデータベース14から伝送要求があった設定値の情報を読み出して、常時伝送処理により保守用サーバ51に伝送する会話型伝送処理を実行する。一方、プラントサーバ12は、伝送を許可しない選択結果が入力された場合は、伝送要求があった設定値の情報を保守用サーバ51に伝送しない。なお、プラントサーバ12は、各設定値と各設定値の伝送の可否との関係が予め設定されたデータテーブルを参照し、伝送要求があった設定値に対応する伝送の可否を読み出し、伝送を許可するか否かの判定を行うように構成されてもよい。データテーブルは、プラントユーザにより予め設定され、記憶装置21に記憶される。
[0023]
 プラントサーバ12は、第3レベルのプラントデータベース15に記憶した過去のプラントの運転記録の内、保守用システム50から要求された内容及び期間のプラントの運転記録を、伝送を許可するか否かの判定結果に応じて、保守用システム50に伝送する運転記録伝送処理を実行する。
[0024]
 本実施の形態では、プラントサーバ12は、会話型共有処理により、保守用サーバ51からプラントの運転記録の内容及び期間の伝送要求を受け取る。そして、プラントサーバ12は、伝送要求があったプラントの運転記録の内容及び期間の情報を、第3レベルのプラントデータベース15から読み出してサーバ端末装置25の画像表示装置23に表示するレベル3画面表示処理を実行すると共に、伝送要求があったプラントの運転記録の内容及び期間の情報の伝送を許可するか否かをプラント側ユーザに選択させる確認画像をサーバ端末装置25の画像表示装置23に表示するユーザ出力処理を実行する。そして、プラントサーバ12は、サーバ端末装置25の入力装置24を介して、伝送を許可するか否かのプラント側ユーザの選択結果を受け付けるユーザ入力処理を実行する。
[0025]
 そして、プラントサーバ12は、伝送を許可する選択結果が入力された場合は、第3レベルのプラントデータベース15から要求があったプラントの運転記録の内容及び期間の情報を読み出す期間指定処理を実行し、伝送を許可する選択結果が入力された場合は、期間指定処理により読み出した情報を、常時伝送処理により保守用サーバ51に伝送する会話型伝送処理を実行する。一方、プラントサーバ12は、伝送を許可しない選択結果が入力された場合は、要求があったプラントの運転記録の内容及び期間の情報を保守用サーバ51に伝送しない。
[0026]
 なお、プラントサーバ12から保守用システム50へのプラントの運転記録の伝送は、期間指定処理により読み出した情報を、暗号化した上で光ディスク等の記録媒体に記憶し、記録媒体を保守用システム50側に郵送することにより行われてもよい。この場合は、プラントサーバ12は、記録媒体により伝送した、プラントの運転記録の内容及び期間の情報、及び暗号解除パスワードを、会話型伝送処理及び常時伝送処理を介して保守用システム50に伝送する。
[0027]
2.保守用システム50
 保守用システム50は、プラントの保守を行うための計算機から構成されている。本実施の形態では、保守用システム50は、保守用サーバ51を備えている。保守用サーバ51は、プラントサーバ12から伝送されたデータに基づいて、プラントの保守計画を作成する。
[0028]
 保守用サーバ51の各機能は、保守用サーバ51が備えた処理回路及び記憶装置により実現される。保守用サーバ51は、図5に示すように、CPU(Central Processing Unit)等の演算処理装置60(コンピュータ)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、ハードディスク(HDD)等の記憶装置61、監視制御システム10(プラントサーバ12)等とデータ通信を行う通信装置62、画像を表する画像表示装置63、プラント側ユーザの入力を受け付ける入力装置64等を備えている。プラントサーバ12と保守用サーバ51との間のデータ通信は、上記のように、アクセス権が制限され暗号化された専用回線を用いて行われる。本実施の形態では、画像表示装置63及び入力装置64は、サーバ端末装置65に備えられている。
[0029]
 保守用サーバ51のハードディスク等の記憶装置61には、各機能のためのプログラム57、第1レベル、第2レベル、及び第3レベルの収集データベース52、53、54、及び第2レベル及び第3レベルの保守データベース55、56等が記憶されている。保守用サーバ51の各処理は、演算処理装置60が、記憶装置61に記憶されたプログラム(ソフトウェア)を実行し、記憶装置61、通信装置62、画像表示装置63、及び入力装置64等の他のハードウェアと協働することにより実現される。
[0030]
<収集データベース>
 図2に示すように、保守用サーバ51は、プラントサーバ12から伝送された第1レベルのプラントデータベース13の情報を記憶する第1レベルの収集データベース52、プラントサーバ12から伝送された第2レベルのプラントデータベース14の情報を記憶する第2レベルの収集データベース53、及びプラントサーバ12から伝送された第3レベルのプラントデータベース15の情報を記憶する第3レベルの収集データベース54を有している。
[0031]
 保守用サーバ51は、プラントサーバ12からリアルタイムで伝送されてきた監視制御情報を、第1レベルの収集データベース52に記憶する監視制御情報収集処理を実行する。監視制御情報収集処理は、常時伝送処理により行われる。監視制御情報は、上記のように、予め伝送を許可されたアクチュエータの駆動情報、センサの出力情報、プラントの運転状態、及びプラントの各部の異常を知らせる警報情報等とされる。
[0032]
 また、保守用サーバ51は、サーバ端末装置65の入力装置64及び画像表示装置63を介して、保守側ユーザから、伝送を要求する監視制御用の設定値が指定されると、指定された設定値の伝送要求をプラントサーバ12側に伝送する設定値伝送要求処理を実行する。設定値伝送要求処理は、会話型共有処理により実行される。保守側ユーザは、各種の制御ゲイン、係数、判定値、警報発生判定閾値等の複数の設定値の内、伝送を要求する特定の設定値を指定する。全ての設定値が指定されてもよい。そして、保守用サーバ51は、プラントサーバ12から伝送されてきた監視制御用の設定値の情報を第2レベルの収集データベース53に記憶する設定値収集処理を実行する。設定値収集処理は、常時伝送処理により実行される。
[0033]
 保守用サーバ51は、サーバ端末装置65の入力装置64及び画像表示装置63を介して、保守側ユーザから、伝送を要求するプラントの運転記録の内容及び期間が指定されると、指定されたプラントの運転記録の内容及び期間の伝送要求をプラントサーバ12側に伝送する運転記録伝送要求処理を実行する。運転記録伝送要求処理は、会話型共有処理により実行される。保守側ユーザは、過去の監視制御情報、過去の監視制御用の設定値、過去のプラントの運用データ等の複数の運転記録の内、伝送を要求する特定の運転記録を指定すると共にその期間を指定する。そして、保守用サーバ51は、プラントサーバ12から伝送されてきた運転記録の内容及び期間の情報を第3レベルの収集データベース54に記憶する運転記録収集処理を実行する。運転記録収集処理は、常時伝送処理により実行される。
[0034]
<保守計画の作成>
 図3に示すように、保守用サーバ51は、第2レベルの保守データベース55及び第3レベルの保守データベース56を有している。第2レベルから第3レベルにレベルが上がるに従って、秘匿性が高くなる。ここで、第1レベルの保守データベースが設けられていないのは、外部に自由に伝送できる秘匿性の低いデータベースが設けられていないためである。第2レベル及び第3レベルの保守データベース55、56は、保守側ユーザにより整備され、記憶装置61に記憶されている。
[0035]
 第2レベルの保守データベース55には、監視制御用の設定値の設計値の情報が記憶されている。上記のように、監視制御用の設定値は、プラント計算機11及びプラントサーバ12等で実行される監視制御の処理で用いられる制御ゲイン、係数、判定値、警報発生判定閾値等とされており、実際にプラントを運転させて調整される可変値とされている。設計値の情報には、設定値の許容設定範囲、センサ、アクチュエータ、及び機械部品等のプラント部品の正常時又は劣化時の設定値、センサ、アクチュエータ、及び機械部品等のプラント部品の交換時期を表す設定値、プラントに異常があることを表す設定値、設定値の重要度、設定値の設定根拠の情報等が含まれる。
[0036]
 第3レベルの保守データベース56には、プラント部品の予備品の供給可能時間の情報が記憶されている。供給可能時間の情報には、予備品の在庫状態の情報が含まれる。予備品の在庫がある場合は、供給可能時間は、最短の時間に設定されている。在庫が無い場合は、供給可能時間は、発注から製造完了までの各プラント部品の通常のリードタイムに設定されている。
[0037]
 保守用サーバ51は、プラントサーバ12から伝送された監視制御情報、プラントサーバ12から伝送された設定値と第2レベルの保守データベース55に記憶された設定値の設計値との比較結果、及びプラントサーバ12から伝送されたプラントの運転記録の少なくとも1つ以上に基づいて、プラント部品の交換必要時期を予測する交換時期予測処理を実行する。
[0038]
 例えば、保守用サーバ51は、アクチュエータの駆動情報、センサの出力情報、プラントの運転状態等の監視制御情報に対して短期的な統計処理を行って、センサ、アクチュエータ、及び機械部品等のプラント部品の正常、異常度合、劣化度合等を判定し、プラント部品の交換必要時期を予測する。保守用サーバ51は、統計処理に算出した標準偏差、又は理想値からの偏り度合が大きいほど、対応するプラント部品の異常度合又は劣化度合が高いと判定し、プラント部品の点検必要時期又は交換必要時期が近いと判定する。保守用サーバ51は、プラントの物理モデル、統計モデル等を用いて予測した監視制御情報と、実際の監視制御情報とを比較して、予測値と実値との偏差が大きいほど、対応するプラント部品の点検必要時期又は交換必要時期が近いと判定する。また、保守用サーバ51は、警報情報を受け取った場合は、警報情報の発生頻度又は警報情報の重要度が高いほど、対応するプラント部品の点検必要時期又は交換必要時期が近いと判定する。
[0039]
 また、保守用サーバ51は、第2レベルの収集データベース53に記憶されている実際の設定値と、第2レベルの保守データベース55に記憶されている設定値の設計値とを比較して、センサ、アクチュエータ、及び機械部品等のプラント部品の正常、異常度合、劣化度合等を判定し、プラント部品の点検必要時期又は交換必要時期を予測する。設定値は、上記のように、監視制御の処理で用いられる制御ゲイン、係数、判定値、警報発生判定閾値等とされており、プラントの運転において調整される可変値である。設定値の設計値は、上記のように、設定値の許容設定範囲、プラント部品の正常時又は劣化時の設定値、プラント部品の交換時期を表す設定値、プラントの異常を表す設定値等とされる。
[0040]
 例えば、保守用サーバ51は、実際の設定値が、設定値の許容設定範囲を超えている場合は、許容設定範囲の超過度合が大きいほど、対応するプラント部品の異常度合又は劣化度合が高いと判定し、プラント部品の点検必要時期又は交換必要時期が近いと判定する。保守用サーバ51は、実際の設定値が、劣化時の設定値、又は交換時期を表す設定値、又は異常を表す設定値に近いほど、対応するプラント部品の点検必要時期又は交換必要時期が近いと判定する。
[0041]
 保守用サーバ51は、第3レベルの収集データベース54に記憶されているプラントの運転記録に含まれる監視制御情報及び設定値等の長期的な変化を算出して、センサ、アクチュエータ、及び機械部品等のプラント部品の正常、異常度合、劣化度合等を判定し、プラント部品の点検必要時期又は交換必要時期を予測する。また、保守用サーバ51は、監視制御情報及び設定値の最近の変化が大きくなっているほど、対応するプラント部品の点検必要時期又は交換必要時期が近いと判定する。保守用サーバ51は、第3レベルの収集データベース54に記憶されているプラントの運転記録に含まれる点検記録の点検頻度が高いほど、対応するプラント部品の点検必要時期又は交換必要時期が近いと判定する。
[0042]
 そして、保守用サーバ51は、予測したプラント部品の交換必要時期、及び第2レベルの保守データベース55に記憶された予備品の供給可能時間の情報に基づいてプラントの保守計画を作成する保守計画作成処理を実行する。
[0043]
 例えば、保守用サーバ51は、交換の必要があると判定されたプラント部品の交換必要時期が、対応するプラント部品の予備品の供給可能時間の範囲内である場合は、交換必要時期の範囲内において予定されている定期保守時期でプラント部品を交換する保守計画を作成する。一方、保守用サーバ51は、プラント部品の交換必要時期が、対応するプラント部品の予備品の供給可能時間の範囲内にない場合は、範囲内にないことを保守側ユーザに知らせる処理を行い、保守側ユーザが代替品を手配し、保守計画に反映させる等の対応を行えるようにする。また、保守用サーバ51は、あるプラント部品の交換必要時期が現在であり、プラント部品の重要度が高く、対応するプラント部品の予備品の供給可能時間の範囲内である場合は、直ぐにプラント部品を交換する保守計画を作成する。
[0044]
 また、保守用サーバ51は、点検の必要があると判定されたプラント部品の点検必要時期の範囲内で予定されている定期保守時期でプラント部品を点検する保守計画を作成する。保守用サーバ51は、プラント部品の交換必要時期が現在であり、プラント部品の重要度が高い場合は、直ぐにプラント部品を点検する保守計画を作成する。この点検の保守計画の作成の際、点検により交換が必要になると予想されるプラント部品の予備品の供給可能時間が、上記の交換の場合と同様に、考慮されてもよい。保守用サーバ51は、点検の保守計画に、必要に応じて、点検方法の情報を含ませてもよい。作成した保守計画は、保守用サーバ51の記憶装置61に記憶される。
[0045]
 保守用サーバ51は、作成した保守計画を、サーバ端末装置65の画像表示装置63を介して保守側ユーザに知らせるユーザ出力処理を実行し、保守側ユーザが確認できるようにする。保守側ユーザは、確認の結果、保守計画を変更する必要がある場合は、サーバ端末装置65の入力装置64を介して保守計画を変更する。保守用サーバ51は、サーバ端末装置65の入力装置64を介して、作成した保守計画を監視制御システム10に伝送してよいか否かのプラント側ユーザの選択結果を受け付けるユーザ入力処理を実行する。そして、保守用サーバ51は、伝送を許可する選択結果が入力された場合は、保守計画を、プラントサーバ12に伝送する保守計画伝送処理を実行する。保守計画伝送処理は、会話型共有処理により実行される。
[0046]
 また、保守用サーバ51は、交換予定のプラント部品の在庫がない場合は、保守計画に合わせてプラント部品の発注処理を行う。例えば、プラント部品の発注指令が、製造部門に伝達される。また、保守用サーバ51は、保守計画に合わせて、プラント部品をプラントに供給する供給処理を行う。例えば、プラント部品の供給指令が、物流部門に伝達される。
[0047]
 プラントサーバ12は、伝送された保守計画を、サーバ端末装置25の画像表示装置23を介して、プラント側ユーザに知らせるユーザ出力処理を実行すると共に、保守計画を、監視制御システム10内の保守管理システム26に伝送し、プラントの保守計画(工程、作業要領等)に反映させる。
[0048]
3.フローチャート
 監視制御システム10(プラントサーバ12)の処理の手順(プログラム及び方法)について、図6に示すフローチャートに基づいて説明する。図6のフローチャートの処理は、プラントサーバ12の演算処理装置20(コンピュータ)が、記憶装置21に記憶されたプログラム16(ソフトウェア)を実行することにより、実行される。
[0049]
 ステップS01で、プラントサーバ12は、上記のように、第1レベルのプラントデータベース13に、プラントの監視制御情報を記憶する監視制御情報記憶処理(監視制御情報記憶ステップ)を実行する。
[0050]
 ステップS02で、プラントサーバ12は、上記のように、第1レベルのプラントデータベース13に記憶した監視制御情報の内、予め伝送を許可された監視制御情報を、リアルタイムで、保守用システム50に伝送する監視制御情報伝送処理(監視制御情報伝送ステップ)を実行する。
[0051]
 ステップS03で、プラントサーバ12は、上記のように、第2レベルのプラントデータベース14に、プラントの監視制御で用いられる設定値を記憶する設定値記憶処理(設定値記憶ステップ)を実行する。
[0052]
 ステップS04で、プラントサーバ12は、上記のように、第2レベルのプラントデータベース14に記憶したプラントの監視制御用の設定値の内、保守用システム50から要求された設定値の情報を、伝送を許可するか否かの判定結果に応じて、保守用システム50に伝送する設定値伝送処理(設定値伝送ステップ)を実行する。
[0053]
 ステップS05で、プラントサーバ12は、上記のように、第3レベルのプラントデータベース15に、過去のプラントの運転記録を記憶する運転記録記憶処理(運転記録記憶ステップ)を実行する。
[0054]
 ステップS06で、プラントサーバ12は、上記のように、第3レベルのプラントデータベース15に記憶した過去のプラントの運転記録の内、保守用システム50から要求された内容及び期間のプラントの運転記録を、伝送を許可するか否かの判定結果に応じて保守用システム50に伝送する運転記録伝送処理(運転記録伝送ステップ)を実行する。
[0055]
 次に、保守用システム50(保守用サーバ51)の処理の手順(プログラム及び方法)について、図7に示すフローチャートに基づいて説明する。図7のフローチャートの処理は、保守用サーバ51の演算処理装置60(コンピュータ)が、記憶装置61に記憶されたプログラム57(ソフトウェア)を実行することにより、実行される。
[0056]
 ステップS11で、保守用サーバ51は、上記のように、監視制御システム10からリアルタイムで伝送されてきた監視制御情報を、第1レベルの収集データベース52に記憶する監視制御情報収集処理(監視制御情報収集ステップ)を実行する。
[0057]
 ステップS12で、保守用サーバ51は、上記のように、監視制御システム10に監視制御用の設定値の伝送を要求する設定値伝送要求処理(設定値伝送要求ステップ)を実行する。
[0058]
 ステップS13で、保守用サーバ51は、上記のように、監視制御システム10から伝送されてきた監視制御用の設定値の情報を第2レベルの収集データベース53に記憶する設定値収集処理(設定値収集ステップ)を実行する。
[0059]
 ステップS14で、保守用サーバ51は、上記のように、プラントの運転記録の内容及び期間を指定して、監視制御システム10に伝送を要求する運転記録伝送要求処理(運転記録伝送要求ステップ)を実行する。
[0060]
 ステップS15で、保守用サーバ51は、上記のように、監視制御システム10から伝送されてきた運転記録の内容及び期間の情報を第3レベルの収集データベース54に記憶する運転記録収集処理(運転記録収集ステップ)を実行する。
[0061]
 ステップS16で、保守用サーバ51は、上記のように、監視制御システム10から伝送された監視制御情報、監視制御システム10から伝送された設定値と第2レベルの保守データベース55に記憶された設定値の設計値との比較結果、及び監視制御システム10から伝送されたプラントの運転記録の少なくとも1つ以上に基づいて、プラント部品の交換必要時期を予測する交換時期予測処理(交換時期予測ステップ)を実行する。
[0062]
 そして、ステップS17で、保守用サーバ51は、上記のように、予測したプラント部品の交換必要時期、及び第2レベルの保守データベース55に記憶された予備品の供給可能時間の情報に基づいてプラントの保守計画を作成する保守計画作成処理(保守計画作成ステップ)を実行する。
[0063]
 ステップS18で、保守用サーバ51は、上記のように、作成した保守計画を、監視制御システム10に伝送する保守計画伝送処理(保守計画伝送ステップ)を実行する。
[0064]
〔その他の実施の形態〕
 最後に、本発明のその他の実施の形態について説明する。なお、以下に説明する各実施の形態の構成は、それぞれ単独で適用されるものに限られず、矛盾が生じない限り、他の実施の形態の構成と組み合わせて適用することも可能である。
[0065]
(1)上記の実施の形態1においては、監視制御システム10は、第1レベル、第2レベル、及び第3レベルのプラントデータベース13、14、15の3つのレベルに階層分けされたプラントデータベースを有している場合を例として説明した。しかし、本発明の実施の形態はこれに限定されない。すなわち、監視制御システム10は、少なくとも3つのレベルに階層分けされたプラントデータベースを有していればよく、4つ以上のレベルに階層分けされたプラントデータベースを有していてもよい。例えば、第3レベルよりも秘匿性の高く、外部への情報伝送が禁止された第4レベルのプラントデータベースを有してもよく、第3レベルのプラントデータベース15が内部で複数に階層化されてもよい。監視制御システム10のプラントデータベースのレベルに対応したレベルの収集データベースが、保守用システム50に設けられる。
[0066]
(2)上記の実施の形態1においては、保守用システム50は、第2レベル及び第3レベルの保守データベース55、56の2つのレベルに階層分けされた保守データベースを有している場合を例として説明した。しかし、本発明の実施の形態はこれに限定されない。すなわち、保守用システム50は、少なくとも第2レベル及び第3レベルの2つのレベルに階層分けされた保守データベースを有していればよく、3つ以上のレベルに階層分けされた保守データベースを有していてもよい。例えば、第3レベルよりも秘匿性の高い第4レベルの保守データベース、又は第2レベルよりも秘匿性の低い第1レベルの保守データベースを有してもよく、第3レベルの保守データベース56が内部で複数に階層化されてもよい。
[0067]
 なお、本発明は、その発明の範囲内において、各実施の形態を自由に組み合わせたり、各実施の形態を適宜、変形、省略したりすることが可能である。

符号の説明

[0068]
1 プラント情報共有システム、10 監視制御システム、13 第1レベルのプラントデータベース、14 第2レベルのプラントデータベース、15 第3レベルのプラントデータベース、50 保守用システム、55 第2レベルの保守データベース、56 第3レベルの保守データベース

請求の範囲

[請求項1]
 プラントの監視制御システムが保有する情報をプラントの保守用システムへ伝送し、情報共有を行うプラント情報共有システムであって、
 前記監視制御システムは、少なくとも第1レベルのプラントデータベース、第2レベルのプラントデータベース、及び第3レベルのプラントデータベースの3つのレベルに階層分けされたプラントデータベースを有し、
 前記第1レベルのプラントデータベースには、プラントの監視制御情報が記憶され、前記監視制御システムは、予め伝送を許可された前記監視制御情報を、リアルタイムで、前記保守用システムに伝送し、
 前記第2レベルのプラントデータベースには、プラントの監視制御で用いられる設定値が記憶され、前記監視制御システムは、前記保守用システムから要求された前記設定値の情報を、伝送を許可するか否かの判定結果に応じて前記保守用システムに伝送し、
 前記第3レベルのプラントデータベースには、過去のプラントの運転記録が記憶され、前記保守用システムから要求された内容及び期間の前記プラントの運転記録を、伝送を許可するか否かの判定結果に応じて前記保守用システムに伝送するプラント情報共有システム。
[請求項2]
 前記保守用システムは、少なくとも第2レベルの保守データベース及び第3レベルの保守データベースの2つのレベルに階層分けされた保守データベースを有し、
 前記第2レベルの保守データベースには、前記設定値の設計値の情報が記憶され、
 前記第3レベルの保守データベースには、プラント部品の予備品の供給可能時間の情報が記憶され、
 前記保守用システムは、前記監視制御システムから伝送された前記監視制御情報、前記監視制御システムから伝送された前記設定値と前記第2レベルの保守データベースに記憶された前記設計値との比較結果、及び前記監視制御システムから伝送された前記プラントの運転記録の少なくとも1つ以上に基づいて、前記プラント部品の交換必要時期を予測し、
 予測した前記プラント部品の交換必要時期、及び前記第2レベルの保守データベースに記憶された前記予備品の供給可能時間の情報に基づいてプラントの保守計画を作成する請求項1に記載のプラント情報共有システム。

図面

[ 図 1]

[ 図 2]

[ 図 3]

[ 図 4]

[ 図 5]

[ 図 6]

[ 図 7]