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1. (WO2018193557) 振動制御装置
Document

明 細 書

発明の名称 振動制御装置

技術分野

0001  

背景技術

0002  

発明の概要

発明が解決しようとする課題

0003   0004  

課題を解決するための手段

0005   0006   0007  

図面の簡単な説明

0008  

発明を実施するための形態

0009   0010   0011   0012   0013   0014   0015   0016   0017   0018   0019   0020   0021   0022   0023   0024   0025   0026   0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041   0042   0043   0044   0045   0046   0047   0048   0049   0050   0051   0052   0053   0054   0055  

符号の説明

0056  

請求の範囲

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10   11   12   13  

図面

1   2   3   4   5   6   7  

明 細 書

発明の名称 : 振動制御装置

技術分野

[0001]
 本発明は、ユーザーに振動を提示する振動デバイスを制御する振動制御装置、振動デバイスの制御方法、及び制御プログラムに関する。

背景技術

[0002]
 家庭用ゲーム機に接続して使用される操作デバイスなどのように、ユーザーが自身の体に装着したり保持したりして使用するデバイスの中には、そのデバイスの一部又は全部を振動させるための振動機構を備えるものがある。このような振動機構を備えた振動デバイスは、任意のタイミングで振動機構を動作させることで、ユーザーに振動を提示することができる。

発明の概要

発明が解決しようとする課題

[0003]
 通常、上記従来例の振動デバイスをどのように振動させるかは、アプリケーションプログラムが実行する処理の内容に応じて決定される。しかしながら、ユーザーによっては、アプリケーションプログラムが指定する内容とは違った態様で振動デバイスを振動させたい場合もあり得る。
[0004]
 本発明は上記実情を考慮してなされたものであって、その目的の一つは、ユーザーの好みなどによって振動デバイスの振動の仕方を調整することのできる振動制御装置、振動デバイスの制御方法、及び制御プログラムを提供することにある。

課題を解決するための手段

[0005]
 本発明に係る振動制御装置は、振動デバイスを振動させる振動制御装置であって、ユーザーから、前記振動デバイスを振動させる際の補正内容を指定する補正情報を受け付ける補正情報受付部と、振動指示を受け付ける振動指示受付部と、前記受け付けた振動指示の内容を、前記補正情報に応じて補正した内容で、前記振動デバイスを振動させる振動制御部と、を含むことを特徴とする。
[0006]
 本発明に係る振動デバイスの制御方法は、ユーザーから、前記振動デバイスを振動させる際の補正内容を指定する補正情報を受け付けるステップと、振動指示を受け付けるステップと、前記受け付けた振動指示の内容を、前記補正情報に応じて補正した内容で、前記振動デバイスを振動させるステップと、を含むことを特徴とする。
[0007]
 本発明に係るプログラムは、振動デバイスを制御するためのプログラムであって、ユーザーから、前記振動デバイスを振動させる際の補正内容を指定する補正情報を受け付ける補正情報受付部、振動指示を受け付ける振動指示受付部、及び、前記受け付けた振動指示の内容を、前記補正情報に応じて補正した内容で、前記振動デバイスを振動させる振動制御部、としてコンピュータを機能させるためのプログラムである。このプログラムは、コンピュータ読み取り可能で非一時的な情報記憶媒体に格納されて提供されてよい。

図面の簡単な説明

[0008]
[図1] 本発明の実施の形態に係る振動制御装置を含む振動制御システムの構成例を表すブロック図である。
[図2] 本発明の実施の形態に係る振動制御装置の機能を表す機能ブロック図である。
[図3] 振動レベルの設定値に応じた補正内容の一例を示す図である。
[図4] 振動レベルの設定値に応じた補正内容の別の例を示す図である。
[図5] 振動にメリハリをつける補正処理の第1の例について説明する図である。
[図6] 振動にメリハリをつける補正処理の第2の例について説明する図である。
[図7] 振動にメリハリをつける補正処理の第3の例について説明する図である。

発明を実施するための形態

[0009]
 以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
[0010]
 本発明の実施の形態の一例に係る振動制御システム1は、振動制御装置10と、振動制御装置10に接続される振動デバイス20とを含んで構成されている。
[0011]
 振動デバイス20は、ユーザーが手で保持したり、ユーザーの身体に装着したりして使用するデバイスである。振動デバイス20は振動機構21を内蔵しており、この振動機構21を動作させることによってユーザーに振動を提示する。振動機構21は、リニア共振アクチュエータやボイスコイルモーター、偏心モーターなど、各種の振動発生素子であってよい。また、振動デバイス20は、ユーザーによる操作の対象となる操作ボタンやレバーなど、各種の操作部材を備えてもよい。
[0012]
 また、振動デバイス20は、周囲の音声を集音するマイクロホン22を内蔵している。マイクロホン22に入力された音声信号は、振動制御装置10に送信される。ユーザーがこのマイクロホン22に向かって発声することで、音声入力による各種の指示を行うことができる。
[0013]
 振動制御装置10は、振動デバイス20と通信接続される情報処理装置であって、例えば家庭用ゲーム機やパーソナルコンピュータ等であってよい。また、本実施形態において振動制御装置10は、表示装置14とも通信接続される。この振動制御装置10は、図1に示すように、制御部11と、記憶部12と、通信部13とを含んで構成されている。
[0014]
 制御部11は、CPU等のプログラム制御デバイスを含み、記憶部12に格納されたプログラムに従って各種の情報処理を実行する。この制御部11の具体的な処理の内容については、後に詳しく述べる。
[0015]
 記憶部12は、メモリデバイス等であり、制御部11によって実行されるプログラムを保持する。このプログラムは、コンピュータ可読かつ、非一時的な記憶媒体に格納されて提供され、この記憶部12に複写されたものであってもよい。またこの記憶部12は、制御部11のワークメモリとしても動作する。
[0016]
 通信部13は、USB(Universal Serial Bus)等のシリアルインタフェースあるいは、ブルートゥース(登録商標)等の無線通信インタフェースを含んで構成される。振動制御装置10は、この通信部13を介して振動デバイス20と通信可能に接続される。特に本実施形態において、通信部13は、制御部11からの指示に従って、振動機構21を動作させるための制御信号を送信する。さらに通信部13は、表示装置14と有線又は無線で通信するための通信インタフェースを含んでいる。振動制御装置10は、通信部13を介して、表示装置14が表示すべき映像のデータを表示装置14に対して送信する。
[0017]
 表示装置14は、振動制御装置10から送信される映像信号に基づく映像を表示する。例えば表示装置14は、ヘッドマウントディスプレイ等のユーザーが頭部に装着して使用するタイプのデバイスであってもよい。
[0018]
 以下、振動制御装置10の制御部11の動作について説明する。本実施の形態において制御部11は、機能的には図2に例示するように、補正情報受付部31と、アプリケーション実行部32と、振動指示受付部33と、振動制御部34と、を含んで構成されている。これらの機能は、制御部11が記憶部12に記憶されたプログラムに従って動作することにより実現される。このプログラムは、インターネット等の通信ネットワークを介して振動制御装置10に提供されてもよいし、光ディスク等のコンピュータ読み取り可能な情報記憶媒体に格納されて提供されてもよい。
[0019]
 補正情報受付部31は、ユーザーから補正情報の入力を受け付ける。補正情報は、後述する振動制御部34が振動デバイス20を振動させる制御命令を出力する際に、その振動に対する補正内容を指定する情報である。補正情報の具体例については、後述する。ユーザーは、例えば表示装置14の画面に表示される内容を見ながら振動デバイス20に設けられた操作ボタンを操作することによって、補正情報を入力する。
[0020]
 アプリケーション実行部32は、制御部11がゲーム等のアプリケーションプログラムを実行することにより実現される。アプリケーション実行部32は、振動デバイス20に対するユーザーの操作内容等に応じて各種の処理を実行し、その処理結果を表示装置14の画面に表示させる。例えばアプリケーション実行部32は、各種の仮想オブジェクトが配置された仮想空間を構築し、その内部の様子を示す画像をユーザーに提示してもよい。
[0021]
 さらにアプリケーション実行部32は、その処理の内容にしたがって、振動デバイス20を振動させるための振動指示データを出力する。この振動指示データには、振動デバイス20の振動機構21をどのように振動させるかを指示するデータが含まれている。例えば振動指示データは、振動機構21が発生させるべき振動の波形を符号化したデータを含んでよい。この場合、波形の振幅及び周波数によって振動機構21の実際の動作態様が規定される。このような振動指示データは、音声データと類似するフォーマットで記述されてよい。また、この振動指示データには、音声データと同様に、複数の周波数の振動が重なった波形が含まれるものとする。アプリケーション実行部32が出力する振動指示データは、記憶部12内に確保されたバッファ領域に格納される。
[0022]
 振動指示受付部33は、アプリケーション実行部32から振動デバイス20を振動させる振動指示を受け付ける。具体的に振動指示受付部33は、アプリケーション実行部32がバッファ領域に格納した振動指示データを順次読み出すことによって、振動指示を受け付ける。
[0023]
 振動制御部34は、振動指示受付部33が受け付けた振動指示の内容に基づいて、振動機構21を動作させる制御命令を振動デバイス20に対して出力する。振動デバイス20は、この制御命令に基づいて振動機構21を動作させることによって、振動指示の内容に応じた強さや周波数の振動を発生させる。これにより、本実施形態に係るアプリケーション実行部32が実行するゲーム等の状況に応じて振動デバイス20本体を振動させ、その振動をユーザーに提示することができる。
[0024]
 さらに本実施形態では、振動制御部34は、補正情報受付部31が受け付けた補正情報に基づいて振動指示の内容を補正し、補正された内容で振動機構21を動作させる制御命令を振動デバイス20に対して出力する。振動制御部34がこのような補正処理を実行することで、ユーザーは自分の好みなどによって振動の内容を調整することができる。以下、補正情報、及びその内容に応じた補正処理の具体例について、説明する。
[0025]
 まず第1の例として、振動レベルを指定する補正情報の入力を受け付ける例について説明する。この例では、ユーザーは補正情報として、振動レベル(振動の強さ)を指定する。振動制御部34は、指定された振動レベルに応じて、振動指示データに含まれる振動の強さを変化させる。例えば振動レベルが0~100までの数値として設定された場合、振動制御部34は、振動指示データに含まれる振動の強さを、この設定値に対応する割合で補正する。一例として、振動制御部34は、振動レベルが100と指定された場合には振動指示データの内容を補正せずにそのまま出力し、50と指定された場合には振動の強さが半分になるよう補正する。
[0026]
 また、このように振動レベルについての補正情報として単一の値(以下、設定値Vという)がユーザーから指定された場合に、振動制御部34は、振動指示データに含まれる振動の強さを一律に補正するのではなく、周波数帯ごとに補正の内容を変化させてもよい。振動指示データに複数の周波数の振動が含まれる場合、例えば高周波数の振動は人が比較的感じにくく、低周波数の振動は感じやすいといったように、周波数ごとに感覚の差異がある。そのため、全周波数に対して同じように振動レベルを下げる補正を行うと、特定の周波数の振動が他の周波数の振動よりも先に感じられなくなってしまうことがある。そこで振動制御部34は、複数の周波数帯のそれぞれに対して異なる内容で振動レベルを補正することで、ユーザーにとっては全体的に振動の強さが補正されているように感じさせることができる。
[0027]
 具体的に、例えば振動制御部34は、振動レベルの設定値Vが所定の閾値Vth以上の場合には所定の周波数帯B1の振動だけを補正し、設定値Vが閾値Vth未満の場合には所定の周波数帯B1よりも広い周波数帯(例えば全ての周波数帯)の振動を補正する。図3は、この場合の補正内容の具体例を示している。このグラフの横軸は振動の周波数であって、縦軸は所定の入力電圧を振動機構21に入力した場合に発生する振動の強さを示している。この例では、閾値Vthを50としており、所定の周波数帯B1は、共振周波数f0を中心とした範囲である。ここで共振周波数f0は、同じ入力電圧を入力した場合に振動デバイス20が発生する振動の強さが最も大きくなるような周波数である。
[0028]
 この図の例においてユーザーが振動レベルの設定値Vとして100を指定した場合、振動制御部34は振動レベルを補正せずに振動指示データの内容をそのまま実現するような制御命令を出力する。この場合、図中V=100の曲線で示されるように、共振周波数f0の振動が最も強くなる。これに対して振動レベルの設定値Vが小さくなると、振動制御部34は共振周波数f0近傍の振動の強さを弱める補正を行う。これにより、例えば図中V=75の曲線で示されるように、共振周波数f0近傍で発生する振動はV=100のときより弱くなるが、低周波数や高周波数の帯域では補正が行われず、発生する振動の強さはV=100のときと変わらない。さらに振動レベルの設定値Vが50になると、振動制御部34は周波数帯B1に含まれる振動を弱める補正を行う。このとき、共振周波数f0に近い周波数ほど振動レベルを大きく低下させる。その結果、図中V=50の直線で示されるように、どの周波数でも発生する振動の強さは変わらなくなる。さらに設定値Vが50より小さくなると、全周波数帯で振動の強さを弱める補正が行われる。その結果、例えば図中V=25の直線で示されるように、どの周波数でも振動レベルがV=50のときよりも小さくなる。
[0029]
 この図3で示した例では、設定値Vが小さくなるほど補正対象とする周波数帯が広くなり、設定値Vが閾値Vth未満になると全周波数帯にわたって補正が行われている。また、共振周波数f0に近い周波数ほど、設定値Vが小さくなったときに大きな割合で振動を弱めるようになっている。これに対して、共振周波数f0から離れた周波数の振動については、設定値Vを低下させてもすぐに振動レベルが弱められない。そのため、ユーザーが感じにくい周波数の振動がすぐに感じられなくなってしまう状態を避けることができる。
[0030]
 また、以上の説明では設定値Vが閾値Vth以上の場合、共振周波数f0近傍の周波数帯B1のみを補正対象とすることとしたが、これに代えて、所定の周波数以下の低周波数帯を優先的に補正することとしてもよい。具体的に、例えば振動制御部34は、設定値Vが閾値Vth以上の場合、所定の周波数以下の低周波数帯に含まれる振動のみを弱めることとし、設定値Vが閾値Vth未満になると、それより広い周波数帯(例えば全周波数帯)の振動を弱めることとする。これにより、ユーザーが感じにくい高周波数帯の振動がすぐに感じられなくなってしまう状態を避けることができる。
[0031]
 以上の説明では、設定値Vに対して周波数ごとに異なる内容で補正を行うこととしたが、これに代えて振動制御部34は、振動指示データにおいて指定された振動の強さに応じて、補正の内容を変化させてもよい。これは、振動レベルの小さな振動、大きな振動を一律に弱める補正を行うこととすると、振動レベルの小さな振動が先に感じられなくなってしまうためである。
[0032]
 図4は、この場合における補正内容の具体例を示している。このグラフにおいて、横軸は補正前の入力値(すなわち、振動指示データで指定された振動の強さ)、縦軸は補正後の出力値(すなわち、振動機構21に実際に入力される入力電圧)を示している。図中V=100の直線で示されるように、設定値Vとして100が指定された場合、振動制御部34は入力値の大きさにかかわらず、入力値を補正せずに振動デバイス20に対して出力する。設定値Vとして50~100の間の値が指定された場合、入力値が閾値Ithを超える場合には振動を弱める補正を行うが、入力値が閾値Ith以下の場合にはV=100の場合と同様に補正を行わない。ここで、入力値が大きければ大きいほど、補正量も大きくする。これにより、比較的強い振動だけが弱められ、比較的弱い振動についてはそのまま出力されることになる。さらに設定値Vが50より小さくなると、全体的に振動を弱める補正が行われる。ただし、この場合にも、入力値が閾値Ith以下の場合とIthを超える場合とでは補正の割合が相違している。これにより、指定された振動レベルが大きいときほど、より振動レベルが弱められ、補正後の出力値が採り得る値の範囲は補正前の入力値の範囲よりも圧縮されることになる。このような補正によれば、比較的弱い振動がさらに弱められてユーザーに感じられなくなってしまう状態を避けることができる。
[0033]
 次に、補正情報の第2の例として、周波数ごとに振動レベルの指定をユーザーから受け付ける例について説明する。前述した第1の例ではユーザーは全体の振動レベルを単一の設定値Vで調整することとしたが、この第2の例では、ユーザーは複数の周波数帯のそれぞれに対して、その振動レベルの設定値を指定する。振動制御部34は、指定された複数の設定値に応じて、複数の周波数帯について、個別にその周波数帯に含まれる振動のレベルを補正する。これにより、音響機器におけるイコライザーなどと同様に、ユーザーは低周波数の振動を強めたり逆に高周波数の振動を強めたりといったように、自分の好みに合わせて振動の強さを周波数ごとに調整することができる。
[0034]
 さらにこの例において、振動制御装置10は、音声出力のレベル(ボリューム)を振動レベルの指定に連動させて変化させてもよい。この場合、振動デバイス20はスピーカーを備えており、振動制御装置10は、アプリケーション実行部32の要求等に応じて当該スピーカーから音声信号を再生させる機能をさらに有することとする。さらに、振動制御装置10は、音声信号についても周波数帯ごとにその音量レベルを調整することとする。振動制御装置10は、周波数帯ごとに音量レベルの指定をユーザーから受け付けてもよいが、ユーザーが振動、及び音量のそれぞれについて周波数帯ごとのレベルを指定するのは手間がかかる。そこで、振動制御装置10は、振動、及び音量のいずれか一方に対してユーザーが指定した内容を、他方にも反映させることとする。例えば振動と音声が重複する300Hz~400Hzの周波数帯域について、ユーザーが振動レベルの設定値として50を指定したとする。この場合に、振動制御装置10は、音声のボリュームも50が指定されたものとしてその音量を調整する。このような制御によれば、ユーザーはどちらか一方のみを指定する手間で振動、及び音量の双方を好みに合わせて調整することができる。
[0035]
 なお、ここでは振動デバイス20がスピーカーを備えることとしたが、これに限らず、振動制御装置10は、振動デバイス20とは独立に振動制御装置10に接続されているスピーカーから音声信号を再生されることとしてもよい。また、スピーカーは表示装置14等の他のデバイスに内蔵されていてもよい。これらの場合にも、振動制御装置10は、スピーカーから再生される音声に対して、ユーザーが指定する振動レベルと連動するようにその音量を調整してよい。特に、振動デバイス20を振動させるタイミングに合わせて再生される音声に対して、振動レベルと連動する音量に補正してから再生することにより、効果的に音声と振動の双方をユーザーに提示することができる。
[0036]
 次に、補正情報の第3の例として、振動の立ち上がり、及び立ち下がりを変化させる指定をユーザーから受け付ける例について説明する。この例では、振動の立ち上がりに要する時間、及び立ち下がりに要する時間のいずれか少なくとも一方がユーザーにより指定される。
[0037]
 振動の立ち上がり時間が指定された場合、振動制御部34は、新たな振動が始まる際に、指定された時間をかけて振動が徐々に大きくなるように、振動開始時における振動の内容を補正する。具体的に振動制御部34は、振動指示データを解析して、振動の立ち上がりタイミング(それまで0、または所定値未満だった振動レベルが所定値以上に大きくなるタイミング)を特定する。この立ち上がりタイミングから指定された立ち上がり時間が経過するまでの時間が、補正対象時間となる。振動制御部34は、この補正対象時間の開始時から終了時までの間の振動レベルが段階的に大きくなるように、補正対象時間の開始時に近いほど振動を弱める補正を行う。このような補正により、急に強い振動が発生するようなことがなくなり、緩やかな感覚で振動を提示できるようになる。
[0038]
 また、振動の立ち下がり時間が指定された場合、振動制御部34は、振動指示データを解析して、振動の立ち下がりタイミング(それまで所定値以上だった振動レベルが所定値未満に小さくなるタイミング)を特定する。この立ち下がりタイミングを終期とする指定された立ち下がり時間が、補正対象時間となる。振動制御部34は、この補正対象時間の開始時から終了時までの間の振動レベルが段階的に小さくなるように、補正対象時間の終了時に近いほど振動を弱める補正を行う。このような補正により、強い振動が唐突に終わるようなことがなくなり、徐々に弱まって終了するようになる。
[0039]
 あるいは振動制御部34は、補正対象時間の終了時を振動の立ち下がりタイミングと一致させるのではなく、立ち下がりタイミングを始期として、そこから立ち下がり時間として指定された時間にわたって最後の振動が徐々に弱まりながら繰り返されるような振動を付け加える補正処理を行ってもよい。これにより、振動指示データにおいて振動が終了するタイミングで唐突に振動が終了するのではなく、そのタイミングから徐々に余韻を残して振動が終わるようにすることができる。このとき付け加えられる振動の内容は、振動指示データに含まれる最後の所定期間内の振動を、その強さを弱めながら繰り返すような振動であってよい。
[0040]
 次に、補正情報の第4の例として、振動にメリハリをつける指定をユーザーから受け付ける例について説明する。この例では、振動制御部34は、振動指示データに含まれる振動波形を加工するフィルター処理を実行することによって、ユーザーがメリハリを感じやすいように振動の内容を補正する。以下、振動にメリハリを加えるフィルターのいくつかの具体例について、説明する。
[0041]
 まず、メリハリを加えるフィルターの第1の例について、図5を用いて説明する。ここでは、図5(1)で示される振動波形が振動指示データで指定されたものとする。この振動波形に対して振動制御部34は、単位時間ごとに振幅の微分値の絶対値を算出し、算出された値を二乗して正規化する演算を行う。これにより、図5(2)に示すような波形が得られる。この波形は、振動の振幅が急激に変化しているタイミングで大きなピークが現れることになる。
[0042]
 さらに振動制御部34は、図5(2)の波形に対して所定の閾値を超えるピークだけを残して閾値以下のピークを消去する閾値処理を行う。これにより、図5(3)に示すような波形が得られる。続いて振動制御部34は、図5(3)の波形に対してパルス幅を広げる調整を行う。これにより、図5(4)に示すような矩形波を含んだ波形が得られる。さらに振動制御部34は、図5(1)に示す元の振動波形に対して、図5(4)の矩形波が出力されている時間区間(図中矢印で示した区間)の振動の強さを強める補正を行う。これにより、振動の時間変化を強調するような補正が行われ、ユーザーにとってメリハリを感じやすい振動になる。
[0043]
 次に、メリハリを加えるフィルターの第2の例について、図6を用いて説明する。ここでは、図6(1)で示される振動波形が振動指示データで指定されたものとする。この振動波形に対して振動制御部34は、単位時間ごとに波形の実効値を算出する。図6(2)は、波形の実効値の時間変化を示すグラフである。この実効値が所定の閾値Eth1を超えている時間区間t1が、補正処理の対象とされる。この時間区間t1に対して、振動制御部34は、振動の強さを強める補正を行う。あるいは、時間区間t1に含まれる振動のうち、所定の周波数帯の振動だけを強める補正を行ってもよい。この場合の所定の周波数帯は、例えば所定の周波数より低い低周波数帯であってもよいし、あるいは共振周波数を含んだ周波数帯であってもよい。
[0044]
 あるいは振動制御部34は、波形の実効値が所定の閾値Eth1未満の時間区間t2を補正処理の対象としてもよい。この場合、時間区間t1に対して補正処理を行う例とは逆に、時間区間t2に対して全体の振動を弱めたり、あるいは所定の周波数帯の振動を弱めたりする補正を行うこととする。このようなフィルターによれば、実効値が大きな振動を実効値の小さな振動より強調することができ、ユーザーがメリハリを感じやすくなる。
[0045]
 次に、メリハリを加えるフィルターの第3の例について、図7を用いて説明する。ここでは、図7(1)で示される振動波形が振動指示データで指定されたものとする。まず振動制御部34は、メリハリを加えるフィルターの第2の例と同様に、単位時間ごとに波形の実効値を算出する。これにより図7(2)に示されるようなグラフが得られる。そして、振動制御部34は、波形の実効値が所定の閾値Eth2を超えている時間区間t3を補正対象として特定する。振動制御部34は、この時間区間t3に対して、振動を弱める補正を行う。図7(3)はこのような補正処理が実行された状態を示している。さらに振動制御部34は、振動が弱められた時間区間t3に対して、所定周波数の正弦波形を追加する。この正弦波形は、その周波数が振動デバイス20の共振周波数であるような振動の波形であってよい。図7(4)はこの正弦波形が追加された状態を示している。これにより、振動を強調したい時間区間t3に、ユーザーが感じやすい周波数の振動を追加することができる。このメリハリを加えるフィルターの第3の例でも、第2の例と同様に、実効値が大きな振動を実効値の小さな振動より強調することができる。
[0046]
 以上例示したような振動波形に対するフィルター処理により、振動制御部34は振動指示データによって指示される振動にメリハリをつけることができる。なお、ここで示したフィルター処理は一例に過ぎず、振動制御部34はこれ以外の方法で振動にメリハリを付ける補正を行ってもよい。
[0047]
 振動制御部34は、以上説明したような複数種類の補正処理を、組み合わせて実施してもよい。この場合、補正情報受付部31は複数種類の補正情報をユーザーから受け付けて、振動制御部34はそれらの補正情報のそれぞれに応じた補正処理を一つの補正指示データに対して実行する。
[0048]
 また、以上の説明では、ユーザーは振動を補正するための補正情報を操作ボタン等の操作によって入力することとした。しかしながらこれに限らず、ユーザーは各種の方法で補正情報を入力できてもよい。具体例として、ユーザーは、振動デバイス20に設けられたマイクロホン22に向かって指示内容を話すことによって補正情報を入力してもよい。この場合、補正情報受付部31は、マイクロホン22に入力された音声信号に対して音声認識処理を実行することによってユーザーの発話内容を特定し、その発話内容に対応する補正情報を受け付ける。これにより、ユーザーは直感的なやり方で振動の内容を調整することができる。
[0049]
 例えば補正情報受付部31は、以下に示すような発話内容をユーザーから受け付けることとする。すなわち、補正情報として第1の例で示した振動レベルの設定値Vを使用している場合に、「振動をもっと強く」などの指示があったときには、設定値Vを現在値より大きな値に更新する。逆に「振動をもっと弱く」などの指示があった場合、振動レベルの設定値Vを現在値より小さな値に更新する。
[0050]
 また、「振動にメリハリがない」などの発話があった場合、メリハリをつける指定がされたものとして、振動制御部34は前述したメリハリをつけるフィルター処理を実行する。また、「振動もっと繊細に」などの発話があった場合、高周波数帯の振動を強くし、低周波数帯の振動を弱くする補正処理を行う。「振動ずんずん来る感じで」などの発話があった場合、メリハリをつけるフィルター処理を実行してもよいし、低周波数帯の振動を強くする補正処理を実行してもよい。また、「振動がかゆい」などの発話があった場合、高周波数帯の振動を弱める補正を行う。さらに、「振動がうざい」などの発話があった場合、振動デバイス20による振動の発生そのものを中止してもよい。
[0051]
 また、「振動がずれている」などの発話があった場合、振動の発生タイミングが音声再生などのタイミングとずれていると想定される。この場合、一般的には音声再生のタイミングが遅延している可能性が考えられるため、振動制御部34は、振動の発生タイミングを振動指示データが指定するタイミングよりも遅らせる遅延処理を実行する。このような遅延処理を実行した後も同様の指示がユーザーから行われた場合、振動制御部34は振動発生の遅延処理を中断し、逆に音声再生のタイミングを遅延させることとしてもよい。
[0052]
 以上説明した本実施形態に係る振動制御装置10によれば、アプリケーション実行部32によって指示された指示の内容を、ユーザーの好みなどによって調整することができる。
[0053]
 なお、本発明の実施の形態は、以上説明したものに限られない。例えば以上の説明では、振動デバイス20はユーザーの操作入力を受け付ける操作デバイスであることとしたが、振動デバイス20はこのようなものに限られず、もっぱらユーザーへの振動の提示のみに用いられるものであってもよいし、その他の用途で使用されるデバイスであってもよい。
[0054]
 また、以上の説明では振動デバイス20を実際に使用するユーザーが補正情報を入力することとしたが、振動制御装置10はこれ以外の方法で補正情報を取得してもよい。具体的に振動制御装置10は、別のユーザーが入力した補正情報を取得し、その内容に従ってユーザーに提示する振動の内容を補正してもよい。また、振動制御装置10は、配信サーバ等が配信している推奨される補正情報を、通信ネットワーク経由で受信し、その内容に従ってユーザーに提示する振動の内容を補正してもよい。この場合、ユーザーが細かく補正内容を指定せずとも、他のユーザーが利用している補正情報などを参照して、振動の内容を補正することができる。
[0055]
 また、以上の説明では振動デバイス20とは別個独立のコンピュータが補正処理を実行することとしたが、振動デバイス20に内蔵されたマイクロコンピュータ等が、ユーザーから受け付けた補正情報に応じた補正処理を実行してもよい。この場合、この振動デバイス20に内蔵されるコンピュータが、本発明の実施の形態に係る振動制御装置として機能する。

符号の説明

[0056]
 1 振動制御システム、10 振動制御装置、11 制御部、12 記憶部、13 通信部、14 表示装置、20 振動デバイス、21 振動機構、22 マイクロホン、31 補正情報受付部、32 アプリケーション実行部、33 振動指示受付部、34 振動制御部。

請求の範囲

[請求項1]
 振動デバイスを振動させる振動制御装置であって、
 ユーザーから、前記振動デバイスを振動させる際の補正内容を指定する補正情報を受け付ける補正情報受付部と、
 振動指示を受け付ける振動指示受付部と、
 前記受け付けた振動指示の内容を、前記補正情報に応じて補正した内容で、前記振動デバイスを振動させる振動制御部と、
 を含むことを特徴とする振動制御装置。
[請求項2]
 請求項1に記載の振動制御装置において、
 前記補正情報受付部は、前記補正情報として、振動レベルを指定する一つの設定値を受け付けて、
 前記振動制御部は、複数の周波数帯のそれぞれについて互いに異なる内容で、前記振動指示に含まれる振動のレベルを前記設定値に応じて補正する
 ことを特徴とする振動制御装置。
[請求項3]
 請求項2に記載の振動制御装置において、
 前記振動制御部は、前記設定値が所定値以上の場合、一部の周波数帯のみを補正対象とし、前記設定値が所定値未満の場合、前記一部の周波数帯よりも広い周波数帯を補正対象として振動のレベルを補正する
 ことを特徴とする振動制御装置。
[請求項4]
 請求項1に記載の振動制御装置において、
 前記補正情報受付部は、前記補正情報として、振動レベルを指定する一つの設定値を受け付けて、
 前記振動制御部は、前記振動指示において指定される振動の強さに応じて、前記設定値に応じた補正の内容を変化させる
 ことを特徴とする振動制御装置。
[請求項5]
 請求項1に記載の振動制御装置において、
 前記補正情報受付部は、前記補正情報として、複数の周波数帯のそれぞれについて振動レベルを指定する設定値を受け付けて、
 前記振動制御部は、前記複数の周波数帯のそれぞれに対して、指定された設定値に応じて前記振動指示に含まれる振動のレベルを補正する
 ことを特徴とする振動制御装置。
[請求項6]
 請求項5に記載の振動制御装置において、
 前記振動制御装置は、スピーカーから音声信号を再生させる音声制御部をさらに備え、
 前記振動制御部は、指定された設定値に応じて前記振動指示に含まれる振動のレベルを補正し、
 前記音声制御部は、前記複数の周波数帯のうちの少なくとも一つについて、前記音声信号に含まれる当該周波数帯の音声のレベルを、前記補正情報受付部が当該周波数帯について受け付けた振動レベルの設定値に応じて補正する
 ことを特徴とする振動制御装置。
[請求項7]
 請求項1に記載の振動制御装置において、
 前記補正情報受付部は、前記補正情報として、振動の立ち上がり時間を受け付けて、
 前記振動制御部は、前記立ち上がり時間に応じて、前記振動指示に含まれる振動の立ち上がり時の振動の内容を補正する
 ことを特徴とする振動制御装置。
[請求項8]
 請求項1に記載の振動制御装置において、
 前記補正情報受付部は、前記補正情報として、振動の立ち下がり時間を受け付けて、
 前記振動制御部は、前記立ち下がり時間に応じて、前記振動指示に含まれる振動の立ち下がり時の振動の内容を補正する
 ことを特徴とする振動制御装置。
[請求項9]
 請求項1に記載の振動制御装置において、
 前記補正情報受付部は、前記補正情報として、振動にメリハリを付ける指定を受け付けて、
 前記振動制御部は、前記指定に応じて、振動の時間変化を強調する補正を行う
 ことを特徴とする振動制御装置。
[請求項10]
 請求項1に記載の振動制御装置において、
 前記補正情報受付部は、前記補正情報として、振動にメリハリを付ける指定を受け付けて、
 前記振動制御部は、前記指定に応じて、実効値の大きな振動を強調する補正を行う
 ことを特徴とする振動制御装置。
[請求項11]
 請求項1から10のいずれかに記載の振動制御装置において、
 前記補正情報受付部は、ユーザーによる発話の内容を特定し、特定した発話内容に応じた前記補正情報を受け付ける
 ことを特徴とする振動制御装置。
[請求項12]
 振動デバイスの制御方法であって、
 ユーザーから、前記振動デバイスを振動させる際の補正内容を指定する補正情報を受け付けるステップと、
 振動指示を受け付けるステップと、
 前記受け付けた振動指示の内容を、前記補正情報に応じて補正した内容で、前記振動デバイスを振動させるステップと、
 を含むことを特徴とする振動デバイスの制御方法。
[請求項13]
 振動デバイスを制御するためのプログラムであって、
 ユーザーから、前記振動デバイスを振動させる際の補正内容を指定する補正情報を受け付ける補正情報受付部、
 振動指示を受け付ける振動指示受付部、及び、
 前記受け付けた振動指示の内容を、前記補正情報に応じて補正した内容で、前記振動デバイスを振動させる振動制御部、
 としてコンピュータを機能させるためのプログラム。

図面

[ 図 1]

[ 図 2]

[ 図 3]

[ 図 4]

[ 図 5]

[ 図 6]

[ 図 7]