国際・国内特許データベース検索
このアプリケーションの一部のコンテンツは現時点では利用できません。
このような状況が続く場合は、にお問い合わせくださいフィードバック & お問い合わせ
1. (WO2018190210) 接点装置、電磁継電器及び電気機器
Document

明 細 書

発明の名称 接点装置、電磁継電器及び電気機器

技術分野

0001  

背景技術

0002   0003  

先行技術文献

特許文献

0004  

発明の概要

0005   0006   0007   0008  

図面の簡単な説明

0009  

発明を実施するための形態

0010   0011   0012   0013   0014   0015   0016   0017   0018   0019   0020   0021   0022   0023   0024   0025   0026   0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041   0042   0043   0044   0045   0046   0047   0048   0049   0050   0051   0052   0053   0054   0055   0056   0057   0058   0059   0060   0061   0062   0063   0064   0065   0066   0067   0068   0069   0070   0071   0072   0073   0074   0075   0076   0077   0078   0079   0080   0081   0082   0083   0084   0085   0086   0087   0088   0089   0090   0091   0092   0093   0094   0095   0096   0097   0098   0099   0100   0101   0102   0103   0104   0105   0106   0107   0108   0109   0110   0111   0112   0113   0114   0115   0116   0117   0118   0119   0120   0121   0122   0123   0124   0125   0126   0127   0128   0129   0130   0131   0132   0133   0134   0135   0136   0137   0138   0139   0140   0141   0142   0143   0144   0145   0146   0147   0148   0149  

符号の説明

0150  

請求の範囲

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10   11  

図面

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10   11  

明 細 書

発明の名称 : 接点装置、電磁継電器及び電気機器

技術分野

[0001]
 本発明は、一般に接点装置、電磁継電器及び電気機器に関し、より詳細には大電流を遮断する接点装置、電磁継電器及び電気機器に関する。

背景技術

[0002]
 従来、種々の電磁継電器が提案されている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1では、電磁石部により駆動されて開閉する、固定接点、可動接点よりなる接点対を少なくとも2組、互いに離間させて併設した電磁リレー(電磁継電器)が記載されている。
[0003]
 近年、大容量の電磁継電器が提供されている。大容量の電磁継電器では、接点電流が大きくなる。そのため、固定接点と可動接点との間でアークが発生すると、固定接点と可動接点とにおいて接点部材の消耗又は溶解が生じて接点が劣化し、電磁継電器の動作が不安定になる可能性がある。

先行技術文献

特許文献

[0004]
特許文献1 : 特開2010-123545号公報

発明の概要

[0005]
 そこで、本発明は上記課題に鑑みてなされ、発生したアークの移動を促進させることにより固定接点と可動接点との劣化を抑制することができる接点装置、電磁継電器及び電気機器を提供することを目的とする。
[0006]
 本発明の一態様に係る接点装置は、可動接触子と、前記可動接触子に設けられ、一方向に並ぶ一対の可動接点と、前記可動接触子に対向して前記一方向に並ぶ一対の固定端子と、前記一対の固定端子にそれぞれに設けられた一対の固定接点とを備える。前記可動接触子は、前記一対の可動接点が前記一対の固定接点にそれぞれ接触する閉位置と前記一対の固定接点からそれぞれ離れる開位置との間で移動する。前記一対の固定端子の少なくとも一方の固定端子は、前記閉位置と前記開位置とを結ぶ方向において前記可動接触子と対向する接点保持部を有する。前記接点保持部は、前記一方向において、前記一方の固定端子の固定接点から他方の固定端子側に突出する第1固定延長部と、前記固定接点から前記他方より固定端子とは反対側に突出する第2固定延長部と、を有する。前記一方向において前記固定接点に流入する電流成分又は前記一方向において前記固定接点から流出する電流成分について、前記第1固定延長部側の前記電流成分の電流量の方が、前記第2固定延長部側の電流成分より大きい。
[0007]
 本発明の一態様に係る電磁継電器は、前記接点装置と、コイルを有する電磁石装置と、を備える。コイルの励磁又は非励磁に応じて前記可動接触子が変位する。
[0008]
 本発明の一態様に係る電気機器は、電磁継電器と、前記電磁継電器を実装する基板とを備える。前記電磁継電器は、前記接点装置と、コイルを有し、前記コイルの励磁又は非励磁に応じて前記可動接触子を変位させる電磁石装置とを備える。

図面の簡単な説明

[0009]
[図1] 図1Aは、本発明の実施形態に係る電磁継電器の一部の斜視図である。図1Bは、同上の電磁継電器の一部を平面視した際の断面図である。
[図2] 図2は、同上の電磁継電器の断面図である。
[図3] 図3は、同上の電磁継電器の分解斜視図である。
[図4] 図4A,4Bは、同上の電磁継電器が備える固定端子の形状を説明する図である。
[図5] 図5Aは、同上の電磁継電器の一部であって、接点装置のオン状態を示す断面図である。図5Bは、同上の電磁継電器の一部であって、接点装置のオフ状態を示す断面図である。
[図6] 図6は、同上の電磁継電器の一部を平面視した際の断面図であって、アークの移動を説明する図である。
[図7] 図7は、電磁継電器の実装を説明する説明である。
[図8] 図8Aは、電磁継電器を基板に実装する前の正面図である。図8Bは、電磁継電器を基板に実装した後の正面図である。
[図9] 図9は、電磁継電器を基板にはんだ付けした際の正面図である。
[図10] 図10A、図10Bは、変形例1に係る固定端子の形状を説明する図である。
[図11] 図11は、変形例2に係る可動接触子の形状を説明する図である。

発明を実施するための形態

[0010]
 以下に説明する実施形態及び変形例は、本発明の一例に過ぎず、本発明は、実施形態及び変形例に限定されることなく、この実施形態及び変形例以外であっても、本発明に係る技術的思想を逸脱しない範囲であれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。
[0011]
 (実施形態)
 本実施形態に係る電磁継電器1について、図1~図6を用いて説明する。
[0012]
 以下では、2つの可動接点11(11a、11b)と2つの固定接点14,15とが対向する方向を左右方向とし、固定端子12,13の長尺方向を上下方向として説明する(図1A,1B,図2参照)。
[0013]
 ここで、上下方向を第1軸方向、左右方向を第2軸方向、第1軸方向と第2軸方向の双方に直交する方向を第3軸方向とも称する。
[0014]
 なお、図2~図4Bには、これらの方向(上、下、左、右)を表す矢印を示すが、この矢印は、単に説明を補助する目的で記載しているに過ぎず、実体を伴わない。また、上記の方向の規定は、本実施形態の電磁継電器1の使用形態を限定する趣旨ではない。
[0015]
 [実施形態の全体構成]
 電磁継電器1は、図2、図3に示すように、可動接触子10と、2つの固定端子12,13と、コイル20と、接極子60とを備えている。
[0016]
 可動接触子10は、2つの可動接点11(11a,11b)を有している。なお、2つの可動接点11を個別に表す場合には、可動接点11a、可動接点11bと記載する。
[0017]
 固定端子12,13は、固定接点14,15をそれぞれ有している。固定端子12が有する固定接点14は、左右方向において可動接点11aと対向し、固定端子13が有する固定接点15は、左右方向において可動接点11bと対向している。
[0018]
 可動接点11a,11bは、それぞれに対向する固定接点14,15に接触する閉位置と、固定接点14,15から離れた開位置との間を移動する。
[0019]
 可動接触子10が第3軸方向を回転軸として回転することで、可動接点11a,11bは閉位置と開位置との間で移動する。
[0020]
 コイル20の通電によって、接極子60と後述する鉄心40との間、及び接極子60と後述する継鉄50との間に電磁力が発生する。この電磁力が作用することにより、接極子60が変位する。接極子60の回転に連動して可動接触子10が変位、つまり第3軸方向を回転軸として回転する。
[0021]
 固定端子12は交流電源の一端に電気的に接続され、固定端子13は交流電源の他端に電気的に接続されている。固定端子12と交流電源との間、又は固定端子13と交流電源との間に外部機器が接続されている。
[0022]
 以下、本実施形態に係る電磁継電器1について詳細に説明する。
[0023]
 本実施形態の電磁継電器1は、100A程度の交流電流が流れる回路において遮断を行う装置、例えばパワーコンディショナーが備える解列器として用いられる。なお、これらの数値は一例であり、これらの数値に限定する趣旨ではない。本実施形態の電磁継電器1は、後述する接点装置A1を開閉することで、交流電源から外部機器への電力の供給状態についてオフ状態とオン状態の切り替えを行うことができる。
[0024]
 本実施形態の電磁継電器1は、いわゆるヒンジ型リレーの一種であるシングルステーブルリレーである。本実施形態の電磁継電器1は、図2、図3に示すように、接点装置A1と、電磁石装置A10(駆動機構)と、ケースC1とを備えている。
[0025]
 [接点装置A1に関する説明]
 接点装置A1は、図3に示すように、2つの可動接点11が設けられる可動接触子10と、固定部16とを備える。
[0026]
 固定部16は、固定接点14が設けられる固定端子12と、固定接点15が設けられる固定端子13とを有している。固定端子12と固定端子13とは、第3軸方向に並ぶように配置されている(図1B、図2参照)。
[0027]
 可動接触子10と、固定端子12,13とは、上述したように、左右方向に対向するように配置されている(図1B、図2参照)。
[0028]
 本実施形態では、一対の可動接点11は、左右方向から見て円形形状に設けられ、対向する固定接点14に向うにつれて、径が小さくなる多段形状(ここでは、2段形状)で形成されている。本実施形態では、可動接点11は、左右方向から見て円形形状の先端部110と先端部110の径より大きい径である退避部111とを有している(図1B参照)。
[0029]
 また、固定接点14,15においても同様に、左右方向から見て円形形状に設けられ、対向する可動接点11に向うにつれて、径が小さくなる多段形状(ここでは、2段形状)で形成されている。本実施形態では、固定接点14(15)においても、左右方向から見て円形形状の先端部140(150)と先端部140(150)の径より大きい径である退避部141(151)とを有している。
[0030]
 固定端子12は、導電性材料(例えば、銅合金)によって構成され、上下方向に平行な平板形状の第1端子部12a(接点保持部)と、左右方向に平行な平板形状の第2端子部12bと、上下方向に平行な平板形状の第3端子部12c(引出部)とを有している(図4A参照)。第1端子部12aと第3端子部12cは、第2端子部12bを介して連続している。第1端子部12aの先端は第2端子部12bを基準として上方向に位置し、第3端子部12cの先端は第2端子部12bを基準として下方向に位置している。
[0031]
 固定端子13は、導電性材料(例えば、銅合金)によって構成され、上下方向に平行な平板形状の第1端子部13a(接点保持部)と、左右方向に平行な平板形状の第2端子部13bと、上下方向に平行な平板形状の第3端子部13c(引出部)とを有している(図4B参照)。第1端子部13aと第3端子部13cは、第2端子部13bを介して連続している。第1端子部13aの先端は第2端子部13bを基準として上方向に位置し、第3端子部13cの先端は第2端子部13bを基準として下方向に位置している。
[0032]
 固定端子12の第1端子部12aは、開口部12dを有している。開口部12dに固定接点14を貫通させた状態でかしめることで、固定接点14は、固定端子12に固定される。固定端子13の第1端子部13aは、開口部13dを有している。開口部13dに固定接点15を貫通させた状態でかしめることで、固定接点15は、固定端子13に固定される。固定端子12の第1端子部12aと、固定端子13の第1端子部13aとは、可動接触子10(可動接点11)が移動する方向に対して対向している(図1B参照)。固定接点14は、固定端子12と一体に形成されてもよい。同様に、固定接点15は、固定端子13と一体に形成されてもよい。
[0033]
 また、固定端子12は、第1端子部12aと第2端子部12bとの間において一部切欠けられた切欠け部12eを有している。同様に、固定端子13は、第1端子部13aと第2端子部13bとの間において一部切欠けられた切欠け部13eを有している。
[0034]
 さらに、固定端子12は、第3軸方向において、固定端子12の固定接点14から固定端子13側(内側)に突出する第1固定延長部120aを有している。固定端子12は、第3軸方向において、固定端子12の固定接点14から固定端子13とは反対側(外側)に突出する第2固定延長部120bを有している。また、固定端子13は、第3軸方向において、固定端子13の固定接点15から固定端子12側(内側)に突出する第1固定延長部130aを有している。固定端子13は、第3軸方向において、固定端子13の固定接点15から固定端子12とは反対側(外側)に突出する第2固定延長部130bを有している。
[0035]
 固定端子12は切欠け部12eを有しているので、固定端子12の第3端子部12cは、第2端子部12b及び第1固定延長部120aを介して、第2固定延長部120bと電気的に接続している。同様に、固定端子13は切欠け部13eを有しているので、固定端子13の第3端子部13cは、第2端子部13b及び第1固定延長部130aを介して、第2固定延長部130bと電気的に接続している。
[0036]
 可動接触子10は、導電性材料(例えば、銅合金)で形成されている。可動接触子10は、第3軸方向を長尺とする平板形状に形成されている。可動接触子10には、第3軸方向において並ぶ2つの可動接点11(11a,11b)が設けられている(図1B、図2参照)。可動接点11aは固定接点14と、可動接点11bは固定接点15と、それぞれ対向している(図1B、図2参照)。可動接触子10は、第3軸方向において中央部に並んだ2つの固定孔を有している。2つの固定孔の一方に可動接点11aを、他方に可動接点11bを、それぞれ貫通させた状態でかしめることで、可動接点11a,11bを可動接触子10に固定させる。なお、可動接点11a,11bは、可動接触子10と一体に形成されてもよい。
[0037]
 可動接触子10は、可動接触子10における第3軸方向において、一対の可動接点11の両側に突出する可動延長部100,101を有している(図1B参照)。可動延長部100は第2固定延長部120bと、可動延長部101は第2固定延長部130bと、それぞれ対向している。
[0038]
 可動延長部100には、左右方向において固定端子12(固定部16)に向けて突出する突起部10aが設けられている。可動延長部101には、左右方向において固定端子13(固定部16)に向けて突出する突起部10bが設けられている。具体的には、突起部10aは、可動接触子10(可動延長部100)の幅方向(上下方向)において中央部に配置されている。同様に、突起部10bは、可動接触子10(可動延長部101)の幅方向(上下方向)において中央部に配置されている。なお、突起部10a、10bは、可動接触子10の幅方向において中央部に対して側面側に配置されてもよい。本実施形態では、突起部10a,10bは、角柱の形状である。突起部10aの左右方向に対する長さ(突起部10aの高さ)は、可動接触子10から固定部16に向けて突出している可動接点11aの左右方向に対する長さよりも短い。同様に、突起部10bの左右方向に対する長さ(突起部10bの高さ)は、可動接触子10から固定部16に向けて突出している可動接点11bの左右方向に対する長さよりも短い。突起部10a,10bは、可動接触子10と同一部材、つまり導電性材料(例えば、銅合金)で形成されている。
[0039]
 可動接触子10は、電磁石装置A10の動作に伴い、第3軸方向を回転軸として回転する。この回転により、可動接触子10は、2つの可動接点11を閉位置と開位置との間で移動させる。ここで、閉位置は、可動接点11が対向する固定接点14又は固定接点15に接触する位置である。また、開位置は、可動接点11が対向する固定接点14又は固定接点15から離れた位置である。
[0040]
 一対の可動接点11が閉位置にあるとき、つまり接点装置A1のオン状態では、固定端子12と固定端子13とが可動接触子10を介して短絡する。したがって、接点装置A1のオン状態では、固定端子12と固定端子13との間が導通し、交流電源から外部機器へ交流電力が供給される。一対の可動接点11が開位置にあるとき、つまり接点装置A1のオフ状態では、固定端子12と固定端子13との間で導通が遮断されるので、交流電源から外部機器へ交流電力が供給されない。
[0041]
 [電磁石装置A10に関する説明]
 電磁石装置A10は、図1A、図2に示すように、コイル20と、ボビン30と、鉄心40と、継鉄50と、接極子60と、ヒンジばね70とを備えている。また、鉄心40と、継鉄50と、接極子60の後述する磁極片61とは、いずれも磁性材料により形成されている(例えば電磁軟鉄等)。なお、図1Aは、後述するカバーC11が取り除かれた電磁継電器1の斜視図である。
[0042]
 コイル20は、上方向から見たときに電線が時計回りにボビン30の外周面に電線(例えば、銅線)を巻き付けることで構成されている。コイル20は、電線がボビン30の外周面に巻き付けられた巻線で構成されている。また、コイル20は、図1Aに示すように、2つのコイル端子21,22を有している。巻線の一端がコイル端子21に、他端がコイル端子22にそれぞれ電気的に接続される。
[0043]
 コイル20は、コイル端子21とコイル端子22との間に電圧を印加することによって、コイル端子21及びコイル端子22を介してコイル20に電流を供給し、磁束を発生する。
[0044]
 ボビン30は、例えば合成樹脂材料などの電気絶縁性を有する材料により円筒状に形成されている。ボビン30は、その軸方向が上下方向と一致するように配置されている。
[0045]
 鉄心40は、上下方向に長い円柱状に形成されている。鉄心40は、その長尺方向(上下方向)の両端をボビン30から露出させる形で、ボビン30の中空部31に挿入されている。鉄心40の長尺方向の第1端部(上端)は、中間部よりも径寸法が大きくなっており、接極子60と対向している。以下では、鉄心40の第1端部を「鉄心吸引部41」という。また、鉄心40の長尺方向の第2端部(下端)は、継鉄50の第1板52(後述する)に設けられた挿入孔54に挿入されて、カシメ加工により一体化されている。
[0046]
 継鉄50は、上下方向に長い矩形状の板の中間部51が左方向に折り曲げられることで、その断面がL字状となるように形成されている。継鉄50は、第1板52と、第2板53とを有しており、鉄心40及び接極子60の磁極片61と共に、コイル20の通電時に生じる磁束が通る磁路を形成する。第1板52及び第2板53は、いずれも矩形板状に形成されている。第1板52は、コイル20の軸方向(上下方向)の一端側(下側)に設けられている。第1板52には、厚さ方向(上下方向)に貫通する挿入孔54が設けられている。挿入孔54には、鉄心40の第2端部が挿入されて、カシメ加工により一体化されている。第2板53は、コイル20の右側に設けられている。
[0047]
 接極子60は、磁極片61と絶縁部62と固定片63とを有している。磁極片61は、左右方向に長い矩形状の板の中間部66が下方向に折り曲げられることで、その断面がL字状となるように形成されている。磁極片61は、第1板64と、第2板65とを有している。第1板64及び第2板65は、いずれも矩形板状に形成されている。磁極片61の第1板64の先端部は、図2に示すように、鉄心40の一部である鉄心吸引部41と対向している。第1板64の両端には切欠け部67が設けられている。継鉄50の第2板53の先端の両端から突出した狭持片55が切欠け部67に係合して揺動自在に支持されている。第2板65は、絶縁部62に接合されている。
[0048]
 固定片63は、下方向に突出するように絶縁部62に接合されている。可動接触子10は、固定片63と接合された可動ばね17に接合されている。つまり、可動接触子10は、可動ばね17を介して接極子60と接合されている。
[0049]
 接極子60は、継鉄50の一対の狭持片55と係合している点を支点として、第1板64が鉄心吸引部41に接触する第1位置と、第1板64が鉄心40の鉄心吸引部41から離れる第2位置との間で回転可能に構成されている。
[0050]
 接極子60の第1板64は、コイル20の通電時に生じる電磁力により、鉄心40の鉄心吸引部41に対し吸引及び釈放される。接極子60が鉄心40の鉄心吸引部41に対し吸引すると、つまり第2位置から第1位置に変位すると、第2板65、絶縁部62及び固定片63は、右方向に変位する。第2板65、絶縁部62及び固定片63が右方向に変位することに連動して、可動接触子10は、右方向に変位する。接極子60が鉄心40の鉄心吸引部41に対し釈放されると、つまり第1位置から第2位置に変位すると、第2板65、絶縁部62及び固定片63は、左方向に変位する。第2板65、絶縁部62及び固定片63が左方向に変位することに連動して、可動接触子10は、左方向に変位する。
[0051]
 ヒンジばね70は、継鉄50と接極子60との間に配置されている。ヒンジばね70は、接極子60の絶縁部62の上部を下方向に押圧するばね片71を有している。ばね片71が絶縁部62の上部を下方向に押圧することで、コイル20への非通電時には、接極子60の第1板64を鉄心40の鉄心吸引部41から引き離した状態を保持する。コイル20への通電時には、鉄心40の鉄心吸引部41の磁力がばね片71の押圧力に勝って、接極子60の第1板64が鉄心40の鉄心吸引部41に接触する。
[0052]
 次のケースC1について説明する。
[0053]
 ケースC1は、例えば合成樹脂などの電気絶縁性を有する材料により形成されている。ケースC1は、カバーC11とベースC12とを、例えば、係合片を介して嵌合させる、又は熱硬化型樹脂の接着剤等を介して結合することにより構成されている。ケースC1は、接点装置A1及び電磁石装置を収納する。なお、図2に示すように、接点装置A1のうち固定端子12の第3端子部12cの先端部及び固定端子13の第3端子部13cの先端部は、ベースC12の下面から外部に露出している。また、図2に示すように、電磁石装置A10のうちコイル端子21,22の各々の一部は、ベースC12の下面から外部に露出している。
[0054]
 [電磁継電器1の動作に関する説明]
 ここで、本実施形態の電磁継電器1の動作について用いて説明する。なお、以下の説明では、接点装置A1のオフ状態における可動接触子10の状態を「元の状態」という。
[0055]
 接点装置A1のオフ状態において、コイル20の巻線に通電を行うと、コイル20が磁束を発生する。接極子60における磁極片61の第1板64と鉄心40の鉄心吸引部41との間の磁束が強められる。この結果、第1板64と鉄心吸引部41とがお互いを強い吸引力で引き寄せあう。これにより、磁極片61が反時計回りに回転し、第2位置から第1位置に移動する。磁極片61の第1位置への移動に伴って、磁極片61の第2板65、絶縁部62及び固定片63が右方向に移動する。このとき、磁極片61の第2板65、絶縁部62及び固定片63は、第3軸方向を回転軸として時計回りに回転する。これに伴い、可動接触子10が右方向に移動、つまり第3軸方向を回転軸として反時計回りに回転する。これにより、可動接触子10は、右方向に変位し、可動接点11a,11bはそれぞれに対向する固定接点14,15に接触する閉位置へと移動する(図5A参照)。よって、接点装置A1がオン状態となり、固定端子12と固定端子13との間が導通可能となる。
[0056]
 次に、接点装置A1のオン状態において、コイル20の巻線への通電を停止すると、コイル20における磁束が消去される。この結果、ヒンジばね70のばね片71の押圧力により、接極子60の絶縁部62の上部を下方向に押圧する。これに伴い、接極子60の磁極片61が時計回りに回転し、第1位置から第2位置に移動する。磁極片61の第2位置への移動に伴って、磁極片61の第2板65、絶縁部62及び固定片63が左方向に移動する。このとき、磁極片61の第2板65、絶縁部62及び固定片63は、第3軸方向を回転軸として反時計回りに回転する。この回転に伴い、可動接触子10は、左方向に移動する。これらの結果、可動接触子10は、右方向に変位した状態から「元の状態」に遷移して、可動接点11a,11bはそれぞれに対向する固定接点14,15から離れた開位置へと移動する(図5B参照)。よって、接点装置A1がオフ状態となり、固定端子12と固定端子13との間の導通が遮断されて非導通となる。
[0057]
 [遮断能力等に関する説明]
 接点装置A1がオン状態からオフ状態へと切り替わる際に、可動接点11aと固定接点14との間、及び可動接点11bと固定接点15との間でアークが発生する。本実施形態の接点装置A1は、アークを接点間から移動させる。移動されたアークは、印加された交流電圧がゼロとなることにより遮断される。電磁継電器1は、可動接点11aと固定接点14との間、及び可動接点11bと固定接点15との間に高電圧が印加されている場合、若しくは高電流が流れている場合であっても、接点間に発生して接点上に滞留するアークの端部を接点から離れるように移動させることにより、接点表面の劣化を抑制することができる。すなわち、電磁継電器1の信頼性を向上することができる。
[0058]
 ここでは、電流I1が固定端子12から可動接触子10を介して固定端子13に流れる場合を例として説明する。
[0059]
 この場合、可動接触子10において電流I1は、可動接点11aから可動接点11bに流れ、可動接触子10において発生する可動接触子10と固定接点14,15との間の磁束B1の向きは下向きになる(図6参照)。
[0060]
 また、可動接触子10において可動接点11aから可動接点11bに電流I1が流れる場合、第1端子部12aに流れる電流は固定接点14に流入する。すなわち、第3軸方向において、可動接触子10に流れる電流I1の方向は、第1固定延長部120aに流れる電流成分の方向と反対である。このとき、第1固定延長部120aに流れる第3軸方向の電流成分の方が、第2固定延長部120bに流れる第3軸方向の電流成分より大きい。そのため、第1端子部12aにおいて発生する可動接触子10と固定接点14,15との間の磁束B1は、全体的に下向きの磁束の磁束密度が大きくなる。
[0061]
 また、可動接触子10において可動接点11aから可動接点11bに電流I1が流れる場合、第1端子部13aに流れる電流は固定接点15から流出する。すなわち、第3軸方向において、可動接触子10に流れる電流I1の方向は、第1固定延長部130aに流れる電流成分の方向と反対である。このとき、第1端子部13aの第1固定延長部130aに流れる電流の第3軸方向の成分の方が、第2固定延長部130bに流れる電流の第3軸方向の成分より大きい。そのため、第1端子部13aにおいて発生する可動接触子10と固定接点14,15との間の磁束B1は、全体的に下向きの磁束の磁束密度が大きくなる。
[0062]
 そうすると、可動接点11aと固定接点14との間のローレンツ力F1、及び可動接点11bと固定接点15との間のローレンツ力F2は、ともに外側に向く(図6参照)。具体的には、ローレンツ力F1の向きは、可動接点11aから突起部10aの方向であり、ローレンツ力F2の向きは、可動接点11bから突起部10bの方向である。
[0063]
 固定端子12と固定端子13との間で可動接触子10を介して電流I1が流れているときに、接点装置A1をオン状態からオフ状態に切り替えると可動接点11aと固定接点14との間でアーク5が発生する(図6参照)。同様に、可動接点11bと固定接点15との間でアーク6が発生する(図6参照)。具体的には、可動接点11aの先端部110と固定接点14の先端部140との間でアーク5が、可動接点11bの先端部110と固定接点15の先端部150との間でアーク6が、それぞれ発生する。
[0064]
 上述したように、ローレンツ力F1,F2は、外側に向いているので、アーク5,6は外側に引っ張られる。その結果、アーク5,6は外側に移動する(図6のアーク5a,6a参照)。具体的には、アーク5の一端は可動接点11aの退避部111に、他端は固定接点14の退避部141に移動し、可動接点11aの退避部111と固定接点14の退避部141との間でアーク5aが発生する。アーク6の一端は可動接点11bの退避部111に、他端は固定接点15の退避部151に移動し、可動接点11bの退避部111と固定接点15の退避部151との間でアーク6aが発生する。
[0065]
 アーク5a,6aは、ローレンツ力F1,F2により、さらに外側に引っ張られる。その結果、アーク5a,6aは外側に移動する(図6のアーク5b,6b参照)。具体的には、アーク5aの一端は突起部10aに、他端は固定接点14の第2固定延長部120bに移動し、突起部10aと固定延長部120との間でアーク5bが発生する。アーク6aの一端は突起部10bに、他端は固定接点15の第2固定延長部130bに移動し、可動接点11bの退避部111と固定接点15の退避部151との間でアーク6bが発生する。
[0066]
 本実施形態では、固定端子12から固定端子13へと可動接触子10を介して流れる電流I1は、100A程度といった比較的大きな電流が流れる。そのため、可動接点11aと固定接点14との間、及び可動接点11bと固定接点15との間にアークが発生すると、可動接点11a,11b及び固定接点14,15に対する負荷が高くなる。その結果、固定接点と可動接点とにおいて接点部材の消耗又は溶解が生じて接点が劣化する可能性が高くなる。
[0067]
 そこで、本実施形態では、可動接触子10に突起部10a,10bを設けることで、発生したアークをローレンツ力F1,F2により外側に移動させ易くしている。そのため、アークが発生した場合でも、可動接点11a,11b及び固定接点14,15に対する負荷を軽減させることができる。つまり、固定接点と可動接点とにおいて接点部材の消耗又は溶解が生じて接点が劣化する可能性を低くすることができる。
[0068]
 また、本実施形態では、可動接点11aと固定接点14との組、及び可動接点11bと固定接点15との組の2組で、接点装置A1のオン状態とオフ状態とが切り替えられる。可動接点と固定接点の1組で接点装置のオン状態とオフ状態とが切り替えることも考えられる。1組で切り替えを行う場合、可動接点を有する可動接触子にばね性を持たせる必要があり、さらには、電流容量を確保するために複数枚の板の重ね合せる必要もある。一方、本願では、2組で切り替えを行うので、1組で切り替えを行う場合と比較して可動接触子10にばね性を持たせる必要がない。さらには、電流容量を確保するために複数枚に板を重ね合せる必要もない。つまり、1組で切り替えを行う場合と比較して、可動接触子10の構成を容易にすることができる。また、本実施形態の電磁継電器1では、可動接触子10にばね性を持たせる必要が無いので、大電流通電の発熱による可動接触子10のばね性劣化を考慮する必要がない。
[0069]
 また、接点装置A1において、例えばIEC規格等に適合させるために、接点ギャップを確保する必要がある。1組で切り替えを行う場合において、大きな電流を流すために可動接点と固定接点との間で確保すべき距離(接点ギャップ)をX1と仮定する。2組で切り替えを行う場合には、大きな電流を流すために、可動接点11aと固定接点14との距離X2、及び可動接点11bと固定接点15との距離X3の合計がX1(=X2+X3)となればよい。つまり、2組で切り替えを行う場合には、1組で切り替えを行う場合と比較して接点ギャップの確保が容易になる。
[0070]
 本実施形態の固定端子12は切欠け部12eを、固定端子13は切欠け部13eを、それぞれ有している。これにより、固定接点14に入力される又は固定接点14から出力される電流I1、及び固定接点15から出力される又は固定接点14に入力される電流I1が、可動接触子10で流れる電流I1の向きと逆向きの電流成分を有するようにすることができる。具体的には、固定接点14が設けられた固定端子12の第1端子部12a、及び固定接点15が設けられた固定端子13の第1端子部13aで流れる電流I1は、可動接触子10で流れる電流I1の向きと逆向きの電流成分を有している。
[0071]
 ここで、固定端子12から固定端子13へ可動接触子10を介して電流I1が流れる場合について、図4A,4Bを用いて説明する。
[0072]
 まず、図4Aを用いて、固定端子12に流れる電流について説明する。固定端子12の第3端子部12cにおける第1片12f及び第2片12gに外部から電流I1が入力される。その後、第1片12f及び第2片12gのそれぞれに入力された電流I1は、第3端子部12cにおいて上方向へ流れ、第2端子部12bで合流する。電流I1が第2端子部12bから第1端子部12aに流れると、開口部12d、つまり可動接点11aに向けて電流I1は流れる。このとき、第1端子部12aで流れる電流I1は、第3軸に平行であって、固定端子12と固定端子13との並び方向において外側に向けて流れて、固定接点14に入力される電流成分を有している。
[0073]
 次に、図4Bを用いて、固定端子13に流れる電流について説明する。固定端子13では、切欠け部13eが設けられているため、固定接点15から出力された電流I1は、電流I1は第3軸に平行であって、固定端子12と固定端子13との並び方向において内側に向けて流れて、その後、第2端子部13bに流れる。第2端子部13bを流れた電流I1は、第3端子部13cに流れ込むと、第1片13f及び第2片13gへと分流して、下方向に流れる。その後、電流I1は、外部へ出力される。このように、固定端子13の第1端子部13aで流れる電流I1は、固定接点15から出力されてから、第3軸に平行であって、固定端子12と固定端子13との並び方向において内側に向けて流れる電流成分を有している。
[0074]
 このように、固定端子12に切欠け部12eを設けることで、可動接触子10と対向する第1端子部12aにおいて、固定接点14に入力される又は固定接点14から出力される電流I1は、可動接触子10で流れる電流I1の向きと逆向きになる電流成分を有している。また、固定端子13に切欠け部13eを設けることで、可動接触子10と対向する第1端子部13aにおいて、固定接点15に入力される又は固定接点15から出力される電流I1は、可動接触子10で流れる電流I1の向きと逆向きになる電流成分を有している。
[0075]
 固定端子12の第1端子部12aに流れる電流I1は、可動接触子10で流れる電流I1の向きと逆向きの電流成分を有している。そのため、固定端子12の第1端子部12aにおいて当該電流成分により発生する可動接触子10と固定端子12との間の磁束の向きは、上述した磁束B1の向きと同一とすることができる。同様に、固定端子13の第1端子部13aに流れる電流I1は、可動接触子10で流れる電流I1の向きと逆向きの電流成分を有している。そのため、固定端子13の第1端子部13aにおいて当該電流成分により発生する可動接触子10と固定端子13との間の磁束の向きは、上述した磁束B1の向きと同一とすることができる。
[0076]
 したがって、可動接点11aと固定接点14との間に生じるローレンツ力、可動接点11bと固定接点15との間に生じるローレンツ力を、それぞれより強くすることができる。
[0077]
 また、固定端子12において、外部から入力された電流I1は、第3端子部12c、第2端子部12bの順に流れ、第1端子部12aの第1固定延長部120aを通って可動接点11aに向けて流れる(図4A参照)。つまり、第2固定延長部120bを通る電流I1は、第1固定延長部120aを通る電流I1よりも少ない。言い換えると、第1固定延長部120aの電流成分の方が、第2固定延長部120bの電流成分よりも大きい。したがって、第2固定延長部120bに電流が流れる経路よりも、より多くの電流が流れる経路として、第1固定延長部120aを含む経路が存在している。よって、上述したように、第1端子部12aで流れる電流I1は、第3軸に平行であって、固定端子12と固定端子13との並び方向において外側に向けて流れて、固定接点14に流入される。
[0078]
 固定端子13において、可動接触子10から入力された電流I1は、第1固定延長部130a、第2端子部13b、第3端子部13cの順に流れる(図4B参照)。このとき、切欠け部13eを設けていることにより、第2固定延長部130bを通って第2端子部13bに流れる電流Iの電流成分は、第1固定延長部130aの電流成分よりも小さい。したがって、第2固定延長部120bに電流が流れる経路よりも、より多くの電流が流れる経路として、第1固定延長部120aを含む経路が存在している。よって、上述したように、第1端子部13aで流れる電流I1は、第3軸に平行であって、固定端子12と固定端子13との並び方向において内側に向けて流れ、固定接点15から流出される。
[0079]
 なお、固定端子12は切欠け部12eを、固定端子13は切欠け部13eを、それぞれ有することは、必須ではない。
[0080]
 固定端子12において切欠け部12eを有しない場合には、固定接点14に電流I1が入力される場合には、その方向は下から上方向に流れる。この場合、固定端子12の第1端子部12aにおいて発生する可動接触子10と固定端子12との間の磁束の向きは、上述した磁束B1の向きと同一にならないが、アークを外側に移動させることはできる。この場合、アークの端部は、固定端子12の第1端子部12aにおいて発生する可動接触子10と固定端子12との間の磁束の向きの影響により、外側斜め上方向に移動する。そのため、固定端子12において切欠け部12eを有しない場合には、突起部10aを可動延長部100において外側斜め上方向に設けることが好ましい。
[0081]
 固定端子13において切欠け部13eを有しない場合には、固定接点14から電流I1が出力される場合には、その方向は上から下方向に流れる。この場合、固定端子13の第1端子部13aにおいて発生する可動接触子10と固定端子13との間の磁束の向きは、上述した磁束B1の向きと同一にならないが、アークを外側に移動させることはできる。この場合、アークの端部は、固定端子13の第1端子部13aにおいて発生する可動接触子10と固定端子12との間の磁束の向きの影響により、外側斜め上方向に移動する。そのため、固定端子13において切欠け部13eを有しない場合には、突起部10bを可動延長部101において外側斜め上方向に設けることが好ましい。
[0082]
 [電磁継電器1の実装に関する説明]
 次に、電磁継電器1の実装について説明する。
[0083]
 電磁継電器1は、基板200に実装され、電気機器500を構成する。言い換えると、電気機器500は、電磁継電器1と基板200とを備える。基板200は、第3軸方向に長辺を有する第1開口部201及び第2開口部202と、左右方向に長辺を有する第3開口部203及び第4開口部204とを有する(図7参照)。
[0084]
 第1開口部201には、固定端子12の第3端子部12cが挿入される。第2開口部202には、固定端子13の第3端子部13cが挿入される。第3開口部203にはコイル端子21が挿入され、第4開口部204にはコイル端子22が挿入される。
[0085]
 ここで、固定端子12の第3端子部12c及び固定端子13の第3端子部13cの形状について説明する。
[0086]
 固定端子12の第3端子部12cに切欠け部12hが設けられることで、第3端子部12cは、第3軸方向に第1片12f及び第2片12gに分かれている(図4A参照)。本実施形態では、第1片12fの第3軸方向における長さW1と、第2片12gの第3軸方向における長さW2とは同一であり、切欠け部12hの第3軸方向における長さW3よりも長い(図8A参照)。第1片12fの第3軸方向における長さW1と、第2片12gの第3軸方向における長さW2とを比較的長くすることで、より大電流を接点装置A1に流すことができる。なお、第1片12f及び第2片12gの組み合わせが、本開示の分割部に相当する。
[0087]
 固定端子13の第3端子部13cに切欠け部13hが設けられることで、第3端子部13cは、第3軸方向に第1片13f及び第2片13gに分かれている(図4B参照)。本実施形態では、第1片13fの第3軸方向における長さと、第2片13gの第3軸方向における長さとは同一であり、切欠け部13hの第3軸方向における長さよりも長い(図8A参照)。第1片13fの第3軸方向における長さと、第2片13gの第3軸方向における長さとを比較的長くすることで、より大電流を接点装置A1に流すことができる。なお、第1片13f及び第2片13gの組み合わせが、本開示の分割部に相当する。
[0088]
 なお、本実施形態では、固定端子12の第1片12f、第2片12g及び固定端子13の第1片13f、第2片13gの長さは、同一である。
[0089]
 固定端子12の第1片12fは、第3軸方向における両端にテーパー121,122を有している。固定端子12の第2片12gは、第3軸方向における両端にテーパー123,124を有している。
[0090]
 固定端子13の第1片13fは、第3軸方向における両端にテーパー131,132を有している。固定端子13の第2片13gは、第3軸方向における両端にテーパー133,134を有している。
[0091]
 ベースC12の底部には、下方に向けて突出している4つの脚部C20を有している(図1A、図7参照)。
[0092]
 脚部C20の下方向における端部C21は、切欠け部12hの端部P1及び切欠け部13hの端部P2よりも下方に位置する(図8A参照)。そのため、電磁継電器1を基板200に実装した場合、欠け部12hの端部P1及び切欠け部13hの端部P2は、上下方向において、基板200に対してケースC1側に位置している(図8B参照)。
[0093]
 この状態で、電磁継電器1と基板200とを、例えば、溶融はんだの噴流に当てるようなフローはんだ実装することにより、はんだ付けで固着する。固定端子12を基板200にはんだ付けするとき、固定端子12は切欠け部12hを有しているので、溶融はんだは切欠け部12hを這い上がり、切欠け部12hをはんだ300で埋めることができる(図9参照)。同様に、固定端子13を基板200にはんだ付けするとき、固定端子13は切欠け部13hを有しているので、溶融はんだは切欠け部13hを這い上がり、切欠け部13hをはんだ310で埋めることができる(図9参照)。つまり、切欠け部12h及び切欠け部13hを設けることで、濡れ性がよくなり、短時間ではんだ付けを行うことができ、電磁継電器1と同時にはんだ付けする比較的に耐熱性の低い部品等に対して溶融はんだによる熱の影響を抑制しつつ、はんだ付けの強度を増すことができる。
[0094]
 また、固定端子12の第1片12fはテーパー122を、固定端子12の第2片12gはテーパー123を有しているので、切欠け部12hを這い上がったはんだが、第1片12f及び第2片12gの先端から下方に膨らむことを防ぐことができる(図9参照)。同様に、固定端子13の第1片13fはテーパー132を、固定端子13の第2片13gはテーパー133を有しているので、切欠け部13hを這い上がったはんだが、第1片13f及び第2片13gの先端から下方に膨らむことを防ぐことができる(図9参照)。
[0095]
 なお、本実施形態では、第3端子部12c、13cは、2つの片(第1片、第2片)に分岐する形状としたが、この形状に限定されない。第3端子部12c、13cは、3つ以上の片に分岐してもよい。この場合、各片の第3軸方向における長さは、各切欠け部の第3軸方向における長さよりも長い。
[0096]
 [変形例1]
 上記実施形態において、固定端子12,13は、切欠け部12e,13eを設けることで、固定接点14,15のうち一方の固定接点に入力される電流I1、及び他方の固定接点から出力される電流I1が、可動接触子10で流れる電流I1を向きと逆向きの電流成分を有する構成としている。しかしながら、固定端子12,13で流れる電流I1が可動接触子10で流れる電流I1と逆向きの電流成分を有するための固定端子12,13の構成は、上記に限定されない。固定端子12,13のうち一方の固定端子に対して外部から入力される電流I1の向きが可動接触子10に流れる電流I1の向きと逆向きになるように、当該一方の固定端子が形成されていればよい。
[0097]
 例えば、図10Aに示すように、固定端子12は、第1端子部12aと第2端子部12bとの結合部に開口部12kを設けてもよい。この場合、第3軸方向に対する開口部12kの両端のうち一端には第1連結部12iが、他端には第2連結部12jが、それぞれ設けられている。第1連結部12iは、第1固定延長部120aと連結する。第2連結部12jは、第2固定延長部120bと連結する。第1連結部12iの第3軸方向の長さは、第2連結部12jの第3軸方向の長さよりも長い。そのため、第1連結部12iに流れる電流の電流成分の方が、第2連結部12jに流れる電流の電流成分よりも大きい。したがって、第1固定延長部120aの電流成分の方が、第2固定延長部120bの電流成分よりも大きい。
[0098]
 同様に、図10Bに示すように、固定端子13は、第1端子部13aと第2端子部13bとの結合部に開口部13kを設けてもよい。この場合、第3軸方向に対する開口部13kの両端のうち一端には第1連結部13iが、他端には第2連結部13jが、それぞれ設けられている。第1連結部13iは、第1固定延長部130aと連結する。第2連結部13jは、第2固定延長部130bと連結する。第1連結部13iの第3軸方向の長さは、第2連結部13jの第3軸方向の長さよりも長い。そのため、第1連結部13iに流れる電流の電流成分の方が、第2連結部13jに流れる電流の電流成分よりも大きい。したがって、第1固定延長部130aの電流成分の方が、第2固定延長部130bの電流成分よりも大きい。
[0099]
 したがって、当該一方の固定端子に対して外部から入力される電流I1は、可動接触子10に流れる電流I1の向きと逆向きになる電流成分を有する。また、他方の固定端子から外部へ出力される電流I1の向きが可動接触子10に流れる電流I1を向きと逆向きになるように、当該他方の固定端子が形成されていればよい。これにより、当該他方の固定端子から外部へ出力される電流I1は、可動接触子10に流れる電流の向きと逆向きになる電流成分を有する。
[0100]
 [変形例2]
 実施形態では、可動接触子10は、角柱の形状である突起部10a、10bを有する構成としたが、この構成に限定されない。
[0101]
 可動接触子10は、可動延長部100の第3軸方向における端部を固定端子12に向けて突出するように屈曲させて、突起部10cとして設けてもよい(図11参照)。例えば、突起部10cは、可動延長部100の幅方向(上下方向)において可動延長部100の全体に設けられる。また、突起部10cと可動接触子10とのなす角度θ1は鈍角であることが好ましい。角度θ1を鈍角とすることで、固定接点14と可動接点11aとの間で発生したアークが外側に移動しやすくなる。また、突起部10cの先端部は、第2軸方向において第1端子部12aに対向している。
[0102]
 同様に、可動接触子10は、可動延長部101の第3軸方向における端部を固定端子13に向けて突出するように屈曲させて、突起部10dとして設けてもよい(図11参照)。例えば、突起部10dは、可動延長部100の幅方向(上下方向)において可動延長部100の全体に設けられる。また、突起部10cと可動接触子10とのなす角度θ2は鈍角であることが好ましい。角度θ2を鈍角とすることで、固定接点15と可動接点11bとの間で発生したアークが外側に移動しやすくなる。また、突起部10dの先端部は、第2軸方向において第2端子部12bに対向している。
[0103]
 突起部10cは、可動延長部100の幅方向(上下方向)において可動延長部100の全体に設けられる構成としたが、可動延長部100の幅方向(上下方向)の一部において設けられてもよい。例えば、可動延長部100の幅方向(上下方向)の上部、下部及び中央部のいずれかに設けられてもよい。突起部10dについても同様に、可動延長部100の幅方向(上下方向)の上部、下部及び中央部のいずれかに設けられてもよい。
[0104]
 [その他の変形例]
 以下に、変形例について列記する。なお、以下に説明する変形例は、上記実施形態と適宜組み合わせて適用可能である。
[0105]
 上記実施形態では、可動接点11a,11b及び固定接点14,15は、左右方向から見て円形形状に設けられ、対向する可動接点11に向うにつれて、径が小さくなる2段形状で形成されている。しかしながら、可動接点11a,11b及び固定接点14,15は、この形状に限定されない。可動接点11a,11b及び固定接点14,15の段数は、3段以上であってもよい。
[0106]
 上記実施形態では、可動接点11a,11b及び固定接点14,15は、多段形状で形成される構成としたが、この構成に限定されない。可動接点11a,11b及び固定接点14,15のうち少なくとも一方の接点が、多段形状で形成されていればよい。
[0107]
 例えば、固定接点14,15が多段形状で形成され、可動接点11a,11bが多段形状で形成されていない場合には、可動接点11a,11bの厚みを薄くすることができる。ここで、可動接点11a,11bの厚みとは、左右方向における長さである。可動接触子10及び可動接点11a,11bは、上述したように円弧の動きをする。そのため、可動接点11a,11bの厚みを薄くすることで、円弧運動のローリング力を小さくすることができるという利点がある。
[0108]
 上記実施形態において、突起部10a,10bは、角柱の形状である構成としたが、この構成に限定されない。突起部10a,10bの形状は、多角形の角柱であってもよいし、円柱であってもよい。または、突起部10a,10bの形状は、多角形の角錐台であってもよいし、円錐台であってもよい。または、突起部10a,10bの形状は、多角形の角錐であってもよいし、円錐であってもよい。つまり、突起部10a,10bは、固定端子12,13と対向する可動接触子10の面において、突出していればその形状は問わない。ただし、突起部10a,10bの高さは、可動接触子10から固定部16に向けて突出している可動接点11a,11bの左右方向に対する長さよりも短い。
[0109]
 上記実施形態において、可動接触子10は、第3軸方向に対する両側に突起部10a,10bを有する構成としたが、この構成に限定されない。可動接触子10は、第3軸方向に対する両側のうち少なくとも一方に突起部を有していればよい。
[0110]
 上記実施形態において、突起部10a,10bは、可動接触子10に設けられる構成としたが、この構成に限定されない。突起部10a,10bは、可動接触子10、固定部16のうち少なくとも一方に設けられていればよい。例えば、突起部10a,10bが、固定部16に設けられる場合には、突起部10aが固定端子12の第2固定延長部120bに、突起部10bが固定端子13の固定延長部130bに、それぞれ設けられる。また、可動接触子10に突起部10c,10dを設ける代わりに、又は突起部10c,10dに加えて、固定端子12,13のそれぞれに、第3軸方向における端部を可動接触子10に向けて突出するように屈曲させた突起部を設けてもよい。
[0111]
 上記実施形態では、突起部10a,10bの部材と、可動接触子10の部材とは同一とする構成としたが、この構成に限定されない。突起部10a,10bの部材と、可動接触子10の部材とは異なってもよい。部材が異なる場合、可動接触子10における電流の伝導率と突起部10a,10bにおける電流の伝導率とは異なるため、部材が同一の場合と比較してアークがスムーズに移動しないが、接点の負荷を軽減するという利点は得られる。逆にいうと、突起部10a,10bの部材と、可動接触子10の部材とは同一とすることで、発生したアークをスムーズに移動させることができる。
[0112]
 上記実施形態では、接点装置A1を適用する電磁継電器1としてシングルステーブルリレーを一例として用いて説明したが、これに限定されない。接点装置A1を1巻線ラッチングリレーに適用してもよいし、2巻線ラッチングリレーに適用してもよい。
[0113]
 [実施形態のまとめ]
 (1)電磁継電器1は、可動接触子10と、一対の可動接点11と、固定部16と、一対の固定接点14,15と、駆動機構(電磁石装置A10)とを備える。一対の可動接点11は、可動接触子10に設けられ、一方向(第3軸方向)に並んでいる。固定部16は、可動接触子10に対向して一方向に並ぶ一対の固定端子12,13を含む。固定接点14,15は、一対の固定端子12,13にそれぞれに設けられている。駆動機構は、一対の可動接点11が一対の固定接点14,15にそれぞれ接触する閉位置と一対の固定接点14,15からそれぞれ離れる開位置との間で移動するように可動接触子10を変位させる。可動接触子10は、一方向において、一対の可動接点11の両側に突出する一対の可動延長部100,101を有している。固定部16は、一方向において、一対の固定接点14,15の両側に突出する一対の固定延長部(第2固定延長部120b,130b)を有している。一対の可動延長部100,101及び一対の固定延長部(第2固定延長部120b,130b)のうち少なくとも一方の延長部は、他方の延長部に向けて突出する突起部(例えば、突起部10a)を有する。
[0114]
 近年、大容量の電磁継電器が提供されており、大容量の電磁継電器では、接点電流が大きくなる。そのため、固定接点と可動接点との間でアークが発生すると、固定接点と可動接点とにおいて接点部材の消耗又は溶解が生じて接点が劣化し、電磁継電器の動作が不安定になる可能性がある。
[0115]
 そこで、上記(1)の構成によると、一対の可動接点11間で流れる電流によって生じる可動接触子10と固定部16との間の磁束と、可動接点11(例えば、可動接点11a)と、対向する固定接点(例えば、固定接点14)との間に流れる電流との関係からローレンツ力は外側に向く。そのため、接点間で発生したアークの一端は、突起部に移動する。このように、発生したアークを移動させることにより固定接点と可動接点との劣化を抑制することができる。
[0116]
 (2)電磁継電器1では、上記(1)において、突起部10a,10bは、一対の可動延長部100,101のそれぞれに設けられている。
[0117]
 この構成によると、突起部10a,10bを可動接触子10の両側、つまり可動延長部100,101にそれぞれ設けることで、2組の接点間で発生したアークの移動を促進し、突起部10a,10bにそれぞれ移動させることができる。
[0118]
 (3)電磁継電器1では、上記(2)において、突起部10a,10bは、可動接触子10と同一の部材で構成されている。
[0119]
 この構成によると、突起部10a,10bの部材と、可動接触子10の部材とは同一とすることで、発生したアークをスムーズに移動させることができる。
[0120]
 (4)電磁継電器1では、上記(1)~(3)のいずれかにおいて、一対の可動接点11及び一対の固定接点14,15の少なくとも一方の一対の接点は、他方に向うにつれて径が小さくなる多段形状である。
[0121]
 この構成によると、発生したアークを、接点の先端から突起部まで移動させる際に、段階的に移動させることができる。
[0122]
 (5)電磁継電器1では、上記(1)~(4)のいずれかの態様において、一対の固定端子12,13において、可動接触子10が移動する方向に対して可動接触子10と対向する部位(第1端子部12a,13a)で流れる電流I1は、一対の可動接点11の間に流れる電流I1の向きと逆向きの電流成分を有する。
[0123]
 この構成によると、可動接触子10と固定端子12,13との間に生じる磁束をより強くすることができる。そのため、外側に向くローレンツ力をより強くすることができる。これにより、接点間で発生したアークの移動を促進し、突起部10a,10bにそれぞれ移動させることができる。
[0124]
 (6)電磁継電器1では、上記(1)~(5)のいずれかの態様において、可動接触子10は、一方向を軸として回転することで変位して、一対の可動接点11を閉位置と開位置との間で移動させる。
[0125]
 この構成によると、ヒンジ型の電磁継電器において、アークが発生する場合であっても固定接点と可動接点とに対する負荷を軽減することができる。
[0126]
 (7)電磁継電器1では、上記(1)~(6)のいずれかの態様において、突起部は、一方向、及び可動接触子10と一対の固定端子12,13とが並ぶ方向の双方に直交する方向(上下方向)において、上述した少なくとも一方の延長部の一部に配設されている。
[0127]
 この構成によると、発生したアークの一端を突起部に移動させることを促進することができる。
[0128]
 (まとめ)
 以上説明したように、第1の態様の接点装置(A1)は、可動接触子(10)と、一方向に並ぶ一対の可動接点(11)と、一方向に並ぶ一対の固定端子(12,13)と、一対の固定接点(14,15)とを備える。一対の可動接点(11)は、可動接触子(10)に設けられる。一対の固定端子(12,13)は、可動接触子(10)に対向する。一対の固定接点(14,15)は、一対の固定端子(12,13)にそれぞれに設けられている。可動接触子(10)は、一対の可動接点(11)が一対の固定接点(14,15)にそれぞれ接触する閉位置と前記一対の固定接点からそれぞれ離れる開位置との間で移動する。一対の固定端子(12,13)の少なくとも一方の固定端子は、閉位置と開位置とを結ぶ方向において可動接触子(10)と対向する接点保持部(第1端子部12a,13a)を有する。接点保持部は、一方向において、一方の固定端子の固定接点から他方の固定端子側に突出する第1固定延長部(120a,130a)と、固定接点から他方の固定端子とは反対側に突出する第2固定延長部(120b、130b)と、を有する。一方向において固定接点に流入する電流成分又は一方向において固定接点から流出する電流成分について、第1固定延長部側の電流成分の電流量の方が、第2固定延長部側の電流成分より大きい。
[0129]
 この構成によると、接点間で発生したアークの移動を促進させることができ、固定接点と可動接点との劣化を抑制することができる。
[0130]
 第2の態様の接点装置(A1)では、第1の態様において、一対の固定端子(12,13)のうち接点保持部を有する固定端子は、接点保持部に対して、一方向と交差する方向に配置され、かつ外部との接続側に接続される引出部(第3端子部12c,13c)、を有する。引出部は、一方向と直交し固定接点を通る軸に対して非対称に接点保持部と連結されている。
[0131]
 この構成によると、外部からの受ける又は外部へ出力する電流成分について、第1固定延長部側の電流成分の電流量と、第2固定延長部側の電流成分の電流量とを異ならせることができる。
[0132]
 第3の態様の接点装置(A1)では、第2の態様において、引出部は、第1固定延長部を介して第2固定延長部と電気的に接続される。
[0133]
 この構成によると、外部から電流を受ける場合には引出部から流れる電流は引出部から第1固定延長部への直接流れる。一方、引出部から流れる電流は引出部から第2固定延長部へは直接流れない。そのため、外部から電流を受ける場合には、第1固定延長部側の電流成分の電流量と、第2固定延長部側の電流成分の電流量とを異ならせることができる。また、外部へ電流を出力する場合には第1固定延長部から引出部へ直接電流は流れる。一方、第2固定延長部から引出部へは直接流れない。そのため、外部へ電流を出力する場合には第1固定延長部側の電流成分の電流量と、第2固定延長部側の電流成分の電流量とを異ならせることができる。
[0134]
 第4の態様の接点装置(A1)では、第1~第3のいずれかの態様において、一対の固定端子(12,13)の双方は、接点保持部を有している。可動接触子(10)は、一方向において一対の可動接点(11)の両側に突出する一対の可動延長部(100,101)を有する。一対の可動延長部(100,101)と一対の固定端子(12,13)の各々の第2固定延長部(120b,130b)とのうち少なくとも一方の延長部は、他方の延長部に向けて突出する突起部(例えば、突起部10a)を有する。
[0135]
 この構成によると、接点間で発生したアークの一端は、突起部に移動する。これにより、発生したアークを移動させることができるので、固定接点と可動接点との劣化を抑制することができる。
[0136]
 第5の態様の接点装置(A1)では、第4の態様において、突起部は、延長部の端部が鈍角に屈曲して設けられる。
[0137]
 この構成によると、接点間で発生したアークを、一対の固定端子が並ぶ方向において一方の固定端子から他方の固定端子へと向かう方向と反対方向にアークを移動させることができる。
[0138]
 第6の態様の接点装置(A1)では、第1~第5のいずれかの態様において、一対の可動接点(11)及び一対の固定接点(14,15)の少なくとも一方の一対の接点は、対向する接点に向うにつれて径が小さくなる多段形状である。
[0139]
 この構成によると、発生したアークを、接点の先端から突起部まで移動させる際に、段階的に移動させることができる。
[0140]
 第7の態様の接点装置(A1)では、第1の態様において、可動接触子(10)は、一方向を軸として回転することで変位して、一対の可動接点(11)を閉位置と開位置との間で移動させる。
[0141]
 この構成によると、ヒンジ型の電磁継電器において、アークが発生する場合であっても固定接点と可動接点とに対する負荷を軽減することができる。
[0142]
 第8の態様の接点装置(A1)では、第1の態様において、一対の固定端子(12,13)のうち少なくとも一方の固定端子は、複数に分割され、外部と接合される分割部(第1片12f,13f、第2片12g,13g)を有する。
[0143]
 この構成によると、一対の固定端子(12,13)をはんだ付けする際に、溶融はんだによる熱の影響を抑制しつつ、はんだ付けの強度を増すことができる。
[0144]
 第9の態様の接点装置(A1)では、第8の態様において、分割部は、第1片(12f,13f)と第2片(12g,13g)とに分割される。第1片(12f,13f)及び第2片(12g,13g)の端子幅は、第1片(12f,13f)と前記第2片(12g,13g)との間隔より大きい。
[0145]
 この構成によると、外部から流入する電流又は外部へ流出する電流の電流成分を大きくすることができる。
[0146]
 第10の態様の電磁継電器(1)は、第1~第9のいずれかの態様の接点装置(A1)と、コイル(20)を有する電磁石装置(A10)と、を備える。コイル(20)の励磁又は非励磁に応じて可動接触子(10)が変位する。
[0147]
 この構成によると、接点間で発生したアークの移動を促進させることができ、固定接点と可動接点との劣化を抑制することができる。
[0148]
 第11の態様の電気機器(500)は、電磁継電器(1)と、電磁継電器(1)を実装する基板(200)とを備える。電磁石装置(A10)は、第8又は第9の態様の接点装置(A1)と、電磁石装置(A10)とを備える。電磁石装置(A10)は、コイル(20)を有し、コイル(20)の励磁又は非励磁に応じて可動接触子(10)を変位させる。
[0149]
 この構成によると、接点間で発生したアークの移動を促進させることができ、固定接点と可動接点との劣化を抑制することができる。

符号の説明

[0150]
  1  電磁継電器
  10  可動接触子
  10a,10b,10c,10d  突起部
  11,11a,11b  可動接点
  12,13  固定端子
  12a,13a  第1端子部(接点保持部)
  12f、13f  第1片(分割部)
  12g、13g  第2片(分割部)
  14,15  固定接点
  20  コイル
  120a,130a  第1固定延長部
  120b,130b  第2固定延長部
  200  基板
  500  電気機器
  A1  接点装置
  A10  電磁石装置
  I1  電流

請求の範囲

[請求項1]
 可動接触子と、
 前記可動接触子に設けられ、一方向に並ぶ一対の可動接点と、
 前記可動接触子に対向して前記一方向に並ぶ一対の固定端子と、
 前記一対の固定端子にそれぞれに設けられた一対の固定接点とを備え、
 前記可動接触子は、前記一対の可動接点が前記一対の固定接点にそれぞれ接触する閉位置と前記一対の固定接点からそれぞれ離れる開位置との間で移動し、
 前記一対の固定端子の少なくとも一方の固定端子は、
  前記閉位置と前記開位置とを結ぶ方向において前記可動接触子と対向する接点保持部を有し、
 前記接点保持部は、
  前記一方向において、前記一方の固定端子の固定接点から他方の固定端子側に突出する第1固定延長部と、
  前記固定接点から前記他方の固定端子とは反対側に突出する第2固定延長部と、を有し、
 前記一方向において前記固定接点に流入する電流成分又は前記一方向において前記固定接点から流出する電流成分について、前記第1固定延長部側の前記電流成分の電流量の方が、前記第2固定延長部側の電流成分より大きい、
 接点装置。
[請求項2]
 前記一対の固定端子のうち前記接点保持部を有する固定端子は、前記接点保持部に対して、前記一方向と交差する方向に配置され、かつ外部との接続側に接続される引出部、を有し、
 前記引出部は、前記一方向と直交し前記固定接点を通る軸に対して非対称に前記接点保持部と連結された、
 請求項1に記載の接点装置。
[請求項3]
 前記引出部は、前記第1固定延長部を介して前記第2固定延長部と電気的に接続された、
 請求項2に記載の接点装置。
[請求項4]
 前記一対の固定端子の双方は、前記接点保持部を有しており、
 前記可動接触子は、前記一方向において前記一対の可動接点の両側に突出する一対の可動延長部を有し、
 前記一対の可動延長部と前記一対の固定端子の各々の前記第2固定延長部とのうち少なくとも一方の延長部は、他方の延長部に向けて突出する突起部を有する、
 請求項1~3のいずれか一項に記載の接点装置。
[請求項5]
 前記突起部は、前記延長部の端部が鈍角に屈曲して設けられた、
 請求項4に記載の接点装置。
[請求項6]
 前記一対の可動接点及び前記一対の固定接点の少なくとも一方の一対の接点は、対向する接点に向うにつれて径が小さくなる多段形状である、
 請求項1~5のいずれか一項に記載の接点装置。
[請求項7]
 前記可動接触子は、
 前記一方向を軸として回転することで変位して、前記一対の可動接点を前記閉位置と前記開位置との間で移動させる、
 請求項1に記載の接点装置。
[請求項8]
 前記一対の固定端子のうち少なくとも一方の固定端子は、複数に分割され、外部と接合される分割部を有する、
 請求項1に記載の接点装置。
[請求項9]
 前記分割部は、第1片と第2片とに分割され、前記第1片及び前記第2片の端子幅は、前記第1片と前記第2片との間隔より大きい、
 請求項8に記載の接点装置。
[請求項10]
 請求項1~9のいずれか一項に記載の接点装置と、
 コイルを有する電磁石装置と、を備え、
 コイルの励磁又は非励磁に応じて前記可動接触子が変位する、
 電磁継電器。
[請求項11]
 電磁継電器と、前記電磁継電器を実装する基板とを備え、
 前記電磁継電器は、
  請求項8又は9に記載の接点装置と、
  コイルを有し、前記コイルの励磁又は非励磁に応じて前記可動接触子を変位させる電磁石装置とを備える、
 電気機器。

図面

[ 図 1]

[ 図 2]

[ 図 3]

[ 図 4]

[ 図 5]

[ 図 6]

[ 図 7]

[ 図 8]

[ 図 9]

[ 図 10]

[ 図 11]