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1. (WO2018190209) 接点装置、及び電磁継電器
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明 細 書

発明の名称 接点装置、及び電磁継電器

技術分野

0001  

背景技術

0002   0003   0004  

先行技術文献

特許文献

0005  

発明の概要

0006   0007   0008  

図面の簡単な説明

0009  

発明を実施するための形態

0010   0011   0012   0013   0014   0015   0016   0017   0018   0019   0020   0021   0022   0023   0024   0025   0026   0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041   0042   0043   0044   0045   0046   0047   0048   0049   0050   0051   0052   0053   0054   0055   0056   0057   0058   0059   0060   0061   0062   0063   0064   0065   0066   0067   0068   0069   0070   0071   0072   0073   0074   0075   0076   0077   0078   0079   0080   0081   0082   0083   0084   0085   0086   0087   0088   0089   0090   0091   0092   0093   0094   0095   0096   0097   0098   0099   0100   0101   0102  

符号の説明

0103  

請求の範囲

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10  

図面

1   2   3   4   5   6  

明 細 書

発明の名称 : 接点装置、及び電磁継電器

技術分野

[0001]
 本発明は、一般に接点装置、及び電磁継電器に関し、より詳細には、可動接点と固定接点とを有する接点装置、及び当該接点装置を備えた電磁継電器に関する。

背景技術

[0002]
 特許文献1には、電磁石の作動に伴って接点部を開閉する電磁継電器が記載されている。特許文献1に記載の電磁継電器は、ベースブロックと、ベースブロックに組み込まれる電磁石と、電磁石の作動に伴って開閉する接点部と、電磁石及び接点部を包囲するカバーと、を備える。接点部は、可動接点と、可動接点の上方に位置する上部固定接点と、可動接点の下方に位置する下部固定接点と、を有する。
[0003]
 特許文献1に記載の電磁継電器では、電磁石の非作動時には可動接点が上部固定接点に接触し、電磁石の作動時には可動接点が下部固定接点に接触する。
[0004]
 特許文献1に記載の電磁継電器では、大電流の通電が可能なように、可動接点、上部固定接点及び下部固定接点が、それぞれ左右方向に2つずつ設けられており、そのため左右方向の外形寸法が大きくなっていた。

先行技術文献

特許文献

[0005]
特許文献1 : 特開2011-81961号公報

発明の概要

[0006]
 本発明の目的は、大電流の通電を可能にしながらも小型化することができる接点装置、及び電磁継電器を提供することにある。
[0007]
 一態様に係る接点装置は、固定接点部と、可動接点部と、を備える。前記固定接点部は、第1固定接点及び第2固定接点を有する。前記可動接点部は、第1可動接点及び第2可動接点を有する。前記第1可動接点は、第1方向において前記第1固定接点と対向し、前記第1固定接点に接触する第1閉位置と前記第1固定接点から離れる第1開位置との間で移動する。前記第2可動接点は、前記第1方向において前記第2固定接点と対向し、前記第2固定接点に接触する第2閉位置と前記第2固定接点から離れる第2開位置との間で移動する。前記可動接点部は、第1可動部材と、第2可動部材と、を備える。前記第1可動部材は、板ばねからなり、前記第1可動接点を有する。前記第2可動部材は、前記第2可動接点を有する。前記第2可動部材は、前記第1方向において前記第1可動部材と前記固定接点部との間に配置され、前記第1方向と交差する第2方向の一端部において前記第1可動部材に固定される。前記第1可動接点及び前記第2可動接点は、前記第1可動部材の移動に連動して移動するように構成される。前記第2方向の前記一端部から前記第1可動接点までの第1距離は、前記第2方向の前記一端部から前記第2可動接点までの第2距離より長い。
[0008]
 一態様に係る電磁継電器は、前記接点装置と、電磁石装置と、を備える。前記電磁石装置は、コイルを有し、前記コイルへの通電の有無に応じて前記可動接点部を移動させる。

図面の簡単な説明

[0009]
[図1] 図1は、本発明の一実施形態に係る接点装置及び電磁継電器の分解斜視図である。
[図2] 図2は、同上の電磁継電器からカバーを取り外した状態の正面図である。
[図3] 図3は、同上の接点装置の可動接点部の分解斜視図である。
[図4] 図4は、同上の接点装置の固定接点部の分解斜視図である。
[図5] 図5Aは、同上の電磁継電器の一部であって、接点装置のオフ状態を示す正面図である。図5Bは、同上の電磁継電器の一部であって、接点装置のオン状態を示す正面図である。
[図6] 図6は、本発明の一実施形態の第1変形例に係る接点装置の第1可動部材の斜視図である。

発明を実施するための形態

[0010]
 以下、本発明の一実施形態について説明する。下記の実施形態は、本発明の様々な実施形態の一つに過ぎない。また、下記の実施形態は、本発明の目的を達成できれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。
[0011]
 (1)接点装置及び電磁継電器の概要
 以下、本実施形態に係る接点装置及び電磁継電器の概要について説明する。
[0012]
 本実施形態に係る接点装置及び電磁継電器は、例えば、自動車のバッテリから負荷(例えば、モータ等)への直流電力の供給状態を切り替えるための装置である。本実施形態に係る電磁継電器では、バッテリ等の電源から負荷への直流電力の供給路に接点装置が挿入され、接点装置を開閉することによってバッテリから負荷への直流電力の供給状態を切り替えることができる。この場合、接点装置には、モータの負荷電流が流れ、負荷電流は、例えば数百A以上になる。すなわち、本実施形態のように、負荷が自動車用のモータである場合には、接点装置は、数百A以上の大電流に対応可能に構成されている必要がある。
[0013]
 従来、一方向に長い板状に形成された1つの可動接点ばねの先端に可動接点が設けられた電磁継電器が提供されている。この電磁継電器では、可動接点と固定接点との間を流れる大電流によってジュール熱が発生し、このジュール熱によって可動接点ばねが変形することで可動接点と固定接点との間の接触圧が低下し、その結果、通電能力が低下する可能性があった。
[0014]
 これに対して、可動接点ばねと共に編組線を用いた電磁継電器も提供されている。この電磁継電器では、可動接点と固定接点との間に発生するジュール熱を、編組線を介して放熱することができるため、ジュール熱による可動接点ばねの変形を抑えることができる。その結果、可動接点と固定接点との間の接触圧を確保することができ、通電能力の低下を抑えることができる。しかしながら、この場合、編組線が軟らかく、位置決めが難しいため、編組線を組み付ける工程を自動化することが困難であった。
[0015]
 また、電磁継電器は、例えばバッテリが収納されるスペースの近傍等に設置するために、電磁継電器の小型化が望まれていた。
[0016]
 本実施形態に係る接点装置及び電磁継電器は、大電流の通電を可能にしながらも、自動組立が可能であり、かつ第3方向(厚み方向)に小型化できるように、以下のように構成されている。
[0017]
 本実施形態に係る接点装置A1は、図1に示すように、固定接点部20と、可動接点部15と、を備えている。固定接点部20は、第1固定接点13A及び第2固定接点13Bを有している。可動接点部15は、第1可動接点14A及び第2可動接点14Bを有している。第1可動接点14Aは、第1方向(上下方向)において第1固定接点13Aと対向し、第1固定接点13Aに接触する第1閉位置と第1固定接点13Aから離れる第1開位置との間で移動する。第2可動接点14Bは、第1方向において第2固定接点13Bと対向し、第2固定接点13Bに接触する第2閉位置と第2固定接点13Bから離れる第2開位置との間で移動する。可動接点部15は、第1可動部材16と、第2可動部材17と、を備えている。第1可動部材16は、板ばねからなり、第1可動接点14Aを有している。第2可動部材17は、第2可動接点14Bを有している。第2可動部材17は、第1方向において第1可動部材16と固定接点部20との間に配置され、第1方向と交差する第2方向(左右方向)の一端部(左端部)において第1可動部材16に固定されている。第1可動接点14A及び第2可動接点14Bは、第1可動部材16の移動に連動して移動するように構成されている。第2可動部材17の第2方向の一端部から第1可動接点14Aまでの第1距離L1(図5A参照)は、第2可動部材17の第2方向の一端部から第2可動接点14Bまでの第2距離L2(図5A参照)より長い。
[0018]
 本実施形態に係る電磁継電器100は、図1に示すように、接点装置A1と、電磁石装置B1と、を備えている。電磁石装置B1は、コイル2を有し、コイル2への通電の有無に応じて可動接点部15を移動させる。
[0019]
 本実施形態に係る接点装置A1及び電磁継電器100では、閉位置において、第1固定接点13Aと第1可動接点14Aとが接触し、かつ第2固定接点13Bと第2可動接点14Bとが接触するように構成されている。しかも、第1可動接点14Aと第2可動接点14Bとが、第1方向(第1固定接点13Aと第1可動接点14Aとが対向する方向)と交差する第2方向に並べて設けられている。したがって、本実施形態に係る接点装置A1及び電磁継電器100によれば、大電流の通電を可能にしながらも、第1方向と第2方向との両方に交差する第3方向に小型化することができる。しかも、従来の電磁継電器のように、編組線を用いておらず、各部材の位置決めが容易であることから、自動組立も可能である。
[0020]
 (2)接点装置及び電磁継電器の詳細
 以下、本実施形態に係る接点装置A1及び電磁継電器100の詳細について、図1~図4を参照して説明する。
[0021]
 以下では、第1固定接点13Aと第1可動接点14Aとが並ぶ方向を上下方向とし、第1固定接点13Aから見て第1可動接点14A側を上方、その逆を下方として説明する。また、以下では、図1において、第1可動接点14Aと第2可動接点14Bとが並ぶ方向を左右方向とし、第1可動接点14Aから見て第2可動接点14B側を左方、その逆を右方として説明する。すなわち、本実施形態では、第1固定接点13Aと第1可動接点14Aとが並ぶ方向、言い換えると、第1固定接点13Aと第1可動接点14Aとが対向する方向が第1方向(上下方向)である。また、第1可動接点14Aと第2可動接点14Bとが並ぶ方向、言い換えると、第1方向と交差する方向が第2方向(左右方向)である。さらに、第1方向と第2方向との両方に交差する方向が第3方向(前後方向)である。
[0022]
 なお、図1~図6には、これらの方向(上、下、左、右)を表す矢印を示しているが、これらの矢印は、単に説明を補助する目的で記載しているに過ぎず、実体を伴わない。また、これらの方向は電磁継電器100の使用形態を限定する趣旨ではない。
[0023]
 本実施形態に係る電磁継電器100は、いわゆるヒンジ型リレーである。本実施形態に係る電磁継電器100は、図1に示すように、接点装置A1と、電磁石装置B1と、ケースC1と、を備えている。
[0024]
 接点装置A1は、図1及び図2に示すように、第1端子板11と、第2端子板12と、第1固定接点13Aと、一対の第2固定接点13Bと、第1可動接点14Aと、一対の第2可動接点14Bと、可動接点部15と、を備えている。
[0025]
 第1端子板11は、導電性材料(例えば、銅)により正面視の形状がL字状となるように形成されている。第1端子板11は、図3に示すように、第1横板111と、第1縦板112と、を有している。第1横板111及び第1縦板112は、いずれも矩形状に形成されている。第1横板111の長手方向(左右方向)の中間部には、厚さ方向(上下方向)に貫通する一対の固定孔114が設けられている。一対の固定孔114は、可動接点部15を第1端子板11(ここでは、第1横板111)に固定するために用いられる。
[0026]
 第1縦板112は、第1横板111の長手方向(左右方向)の一端(左端)から下方に突出している。第1縦板112は、第1端子部113を有している。第1端子部113は、矩形板状に形成されており、第1縦板112の長手方向(上下方向)の一端部(下端部)から右方に突出している。第1端子部113には、ねじ等が挿入される円形の第1端子孔115が設けられている。
[0027]
 第2端子板12は、導電性材料(例えば、銅)により正面視の形状がL字状となるように形成されている。第2端子板12は、図4に示すように、第2横板121と、第2縦板122と、を有している。第2横板121及び第2縦板122は、いずれも矩形状に形成されている。第2横板121の長手方向(左右方向)の中間部には、厚さ方向(上下方向)に貫通する複数(図示例では3つ)の取付孔124が設けられている。3つの取付孔124のうちの2つの取付孔124は、左寄りに設けられ、残りの1つの取付孔124は、右寄りに設けられている。
[0028]
 右寄りに位置する1つの取付孔124には、第1固定接点13Aの軸部131が挿入される。そして、軸部131が第2端子板12(ここでは、第2横板121)にかしめられることにより、第1固定接点13Aが第2端子板12に取り付けられる。また、左寄りに位置する2つの取付孔124には、一対の第2固定接点13Bの軸部131がそれぞれ挿入される。そして、各軸部131が第2端子板12(ここでは、第2横板121)にかしめられることにより、一対の第2固定接点13Bが第2端子板12に取り付けられる。なお、第1固定接点13A及び一対の第2固定接点13Bは、第2端子板12と一体に構成されていてもよい。
[0029]
 第2縦板122は、第2横板121の長手方向の一端(右端)から下方に突出している。第2縦板122は、第2端子部(端子部)123を有している。第2端子部123は、矩形板状に形成されており、第2縦板122の長手方向(上下方向)の一端部(下端部)から左方に突出している。第2端子部123には、ねじ等が挿入される円形の第2端子孔125が設けられている。ここに、本実施形態では、第1固定接点13A及び一対の第2固定接点13Bが取り付けられる第2端子板12により固定接点部20が構成されている。
[0030]
 第1端子部113は、例えばねじ止めにより、バッテリと負荷(ここでは、モータ)との一方が電気的に接続される。また、第2端子部123は、例えばねじ止めにより、バッテリと負荷との他方が電気的に接続される。ここに、本実施形態では、第2端子部123に電気的に接続されるバッテリと負荷との一方が外部回路である。
[0031]
 可動接点部15は、図3に示すように、1枚の第1可動部材16と、複数枚(図示例では3枚)の第2可動部材17と、を有している。第1可動部材16は、導電性材料(例えば、銅)により左右方向に長い板状に形成されている。複数の第2可動部材17の各々は、導電性材料(例えば、銅)により左右方向に長い板状に形成されている。第1可動部材16及び複数の第2可動部材17の各々は、例えば板ばねからなる。第1可動部材16は、左右方向において第2可動部材17よりも長い。
[0032]
 第1可動部材16の長手方向(左右方向)の一端部(左端部)には、厚み方向(上下方向)に貫通する一対の固定孔161が設けられている。一対の固定孔161は、第1可動部材16を第1端子板11(ここでは、第1横板111)に固定するために用いられる。第1可動部材16の長手方向の他端部(右端部)には、厚み方向に貫通する取付孔162が設けられている。取付孔162には、第1可動接点14Aの軸部141が挿入される。そして、軸部141が第1可動部材16にかしめられることにより、第1可動接点14Aが第1可動部材16に取り付けられる。なお、第1可動接点14Aは、第1可動部材16と一体に構成されていてもよい。
[0033]
 複数の第2可動部材17の各々は、図3に示すように、取付部171と、段差部172と、を有している。取付部171は、左右方向に長い板状に形成されている。取付部171の長手方向(左右方向)の一端部(左端部)には、厚み方向(上下方向)に貫通する一対の固定孔174が設けられている。一対の固定孔174は、第1可動部材16と共に、第2可動部材17を第1端子板11(ここでは、第1横板111)に固定するために用いられる。段差部172は、取付部171の長手方向の他端(右端)から、厚み方向(上下方向)において第1可動部材16から離れる向き(下向き)に突出している。言い換えると、第2可動部材17は、第2方向(左右方向)の他端部(右端部)に、第1方向(上下方向)において第1可動部材16から離れる方向に突出する段差部172を有している。
[0034]
 段差部172は、上下方向(第1方向)と左右方向(第2方向)との両方に交差する前後方向(第3方向)において、複数(図示例では2つ)の第2可動接点用分割片173に分割されている。複数の第2可動接点用分割片173の各々には、厚み方向(上下方向)に貫通する取付孔175が設けられている。各取付孔175には、一対の第2可動接点14Bのうちの一方の軸部141が挿入される。そして、軸部141が第2可動接点用分割片173にかしめられることにより、第2可動接点14Bが第2可動接点用分割片173に取り付けられる。このように、第3方向に分割された複数の第2可動接点用分割片173の各々に第2可動接点14Bを設けることで、複数の第2可動接点14Bの接触圧のばらつきを抑えることができる。なお、一対の第2可動接点14Bは、第2可動部材17と一体に構成されていてもよい。
[0035]
 本実施形態では、上下方向に重ね合わせた複数枚(図示例では3枚)の第2可動部材17と、1枚の第1可動部材16とで可動接点部15が構成されている。言い換えると、第1可動部材16の枚数と第2可動部材17の枚数とが異なっている。そして、第1可動部材16の一対の固定孔161及び各第2可動部材17の一対の固定孔174を第1端子板11の一対の固定孔114に重ね合わせて、これらの固定孔161,174,114にピン23(図2参照)を挿入してかしめる。これにより、1枚の第1可動部材16及び複数枚の第2可動部材17が第1端子板11に固定される(図2参照)。このように、第1可動部材16の枚数と第2可動部材17の枚数とを異ならせることにより、可動接点部15を流れる電流の電流容量を任意に設定することができる。
[0036]
 可動接点部15(第1可動部材16及び第2可動部材17)は、電磁石装置B1によって駆動されることにより、第1端子板11への固定部位(ピン23)を支点として、第1可動接点14A及び一対の第2可動接点14Bを開位置と閉位置との間で移動させる。具体的には、第1可動接点14Aは、第1固定接点13Aに接触する第1閉位置(図5B参照)と、第1固定接点13Aから離れる第1開位置(図5A参照)との間で移動する。また、第2可動接点14Bは、第2固定接点13Bに接触する第2閉位置(図5B参照)と、第2固定接点13Bから離れる第2開位置(図5A参照)との間で移動する。
[0037]
 第1可動接点14Aが第1閉位置にあり、かつ一対の第2可動接点14Bが第2閉位置にあるとき、つまり接点装置A1のオン状態では、第1端子板11と第2端子板12とが可動接点部15を介して短絡する。したがって、接点装置A1のオン状態では、第1端子板11と第2端子板12との間が導通し、バッテリから負荷へ直流電力が供給される。第1可動接点14Aが第1開位置にあり、かつ一対の第2可動接点14Bが第2開位置にあるとき、つまり接点装置A1のオフ状態では、第1端子板11と第2端子板12との間が開放されるので、バッテリから負荷へ直流電力が供給されない。
[0038]
 電磁石装置B1は、図1及び図2に示すように、コイル2と、ボビン3と、固定子4と、継鉄5と、接極子6と、復帰ばね7と、伝達ばね8と、を備えている。固定子4と、継鉄5と、接極子6とは、いずれも磁性材料により形成されている。
[0039]
 コイル2は、ボビン3の外周面に電線(例えば、銅線)を巻き付けることで構成されている。コイル2は、電線の第1端と第2端とがそれぞれ電気的に接続される一対のコイル端子21を有している。コイル2は、一対のコイル端子21を介して電流が供給されることで通電し、磁束を発生する。ボビン3は、例えば合成樹脂材料等の電気絶縁性を有する材料により左右方向に長い角筒状に形成されている。ボビン3は、その軸方向が左右方向と一致するように配置されている。
[0040]
 固定子4は、左右方向に長い楕円柱状に形成された鉄心である。固定子4は、その長手方向(左右方向)の両端をボビン3から露出させた状態で、ボビン3の中空部31に挿入されている。固定子4の長手方向の第1端(右端)は、中間部よりも径寸法が大きくなっており、接極子6と対向している。以下では、固定子4の第1端を「吸引部41」という。また、固定子4の長手方向の第2端(左端)は、継鉄5の第1板51(後述する)の挿入孔511(後述する)に挿入され、固定子4が継鉄5に固定されている。
[0041]
 継鉄5は、固定子4及び接極子6と共に、コイル2の通電時に生じる磁束が通る磁路を形成する。継鉄5は、左右方向に長い矩形状の板の中間部が折り曲げられることで、正面視の形状がL字状となるように形成されている。継鉄5は、図1に示すように、第1板51と、第2板52と、を有している。第1板51及び第2板52は、いずれも矩形板状に形成されている。第1板51は、コイル2の軸方向(左右方向)の一端側(左側)に配置されている。第1板51には、厚さ方向(左右方向)に貫通する挿入孔511が設けられている。挿入孔511には、固定子4の第2端が挿入されている。第2板52は、コイル2の下側に配置されている。
[0042]
 接極子6は、左右方向に長い矩形状の板の中間部が折り曲げられることで、正面視の形状がL字状となるように形成されている。接極子6は、図1に示すように、第1板61と、第2板62と、を有している。第1板61及び第2板62は、いずれも矩形板状に形成されている。また、第1板61の幅方向の寸法は、第2板62の幅方向の寸法よりも小さくなっている。ここで、幅方向とは、上下方向及び左右方向のいずれとも略直交する方向(前後方向)である。
[0043]
 接極子6の第1板61は、図1に示すように、突部611を備えている。突部611は、第1板61の第1可動部材16と対向する一面(下面)から下向きに突出している。また、突部611は、第1板61と一体に形成されている。
[0044]
 接極子6は、その中間部を支点として、第2板62が固定子4の吸引部41に接触する第1位置と、第2板62が固定子4の吸引部41から離れる第2位置との間で回転可能に構成されている。接極子6が第1位置にあるとき、接極子6の第1板61(ここでは、突部611)は、伝達ばね8を介して第1可動部材16を下向きに押している。また、接極子6が第2位置にあるとき、接極子6の第1板61(ここでは、突部611)は、伝達ばね8を介して第1可動部材16から上向きに押されている。
[0045]
 復帰ばね7は、金属製の板ばねにより正面視の形状がL字状となるように形成されている。復帰ばね7は、一対の第1片71と、第2片72とを一体に形成して構成されている。一対の第1片71は、いずれも継鉄5の第2板52に固定されている。第2片72は、接極子6の第2板62に固定されている。復帰ばね7は、接極子6が第1位置にあるときに撓むように構成されている。そして、復帰ばね7は、元の状態に復帰しようとすることで、接極子6を第1位置から第2位置へと移動させる向きの力を、接極子6に作用させる。つまり、復帰ばね7は、その弾性力によって、接極子6を第1位置から第2位置へと移動させる向きの力を接極子6に作用させるように構成されている。
[0046]
 伝達ばね8は、上下方向において接極子6と第1可動部材16との間に設けられ、接極子6と第1可動部材16との間で力を伝達する。つまり、本実施形態では、接極子6から伝達ばね8を介して第1可動部材16に力が伝達され、第1可動部材16から伝達ばね8を介して接極子6に力が伝達される。
[0047]
 伝達ばね8は、図1に示すように、例えばステンレス鋼(SUS)等の金属製の板ばねにより形成されている。伝達ばね8は、第1板81と、第2板82と、第3板83とを一体に形成して構成されている。第1板81、第2板82及び第3板83は、いずれも矩形状に形成されている。
[0048]
 第1板81には、厚さ方向(上下方向)に貫通する孔811が設けられている。本実施形態では、第1可動部材16の取付孔162に通された第1可動接点14Aの軸部141を孔811に挿入し、軸部141を第1板81にかしめることにより、第1板81が第1可動部材16に取り付けられている。なお、第1板81は、第1可動接点14Aと共に第1可動部材16に取り付けられていなくてもよい。つまり、伝達ばね8は、第1可動部材16において、第1可動接点14Aが取り付けられる部位とは異なる部位に取り付けられていてもよい。
[0049]
 第2板82は、第1板81の左右方向の一端(左端)から斜め上方に傾斜する第3板83により第1板81と一体に形成されている。第2板82は、厚み方向(上下方向)において第1板81よりも上方に位置している。第2板82は、伝達ばね8が第1可動部材16に取り付けられた状態において、接極子6の第1板61と対向し、第1板61の突部611に接触している。
[0050]
 ケースC1は、例えばセラミック、合成樹脂等の電気絶縁性を有する材料により箱状に形成されている。ケースC1は、ベースC11と、カバーC12とを、例えば溶接、ろう付け、熱硬化性樹脂の接着剤を用いた接着等で結合することにより構成されている。ケースC1は、接点装置A1及び電磁石装置B1を収納する。なお、図2に示すように、接点装置A1のうち第1端子板11の第1端子部113と、第2端子板12の第2端子部123とが、ケースC1から露出している。また、図2に示すように、電磁石装置B1のうち一対のコイル端子21の各々の一部が、ケースC1から露出している。
[0051]
 (3)可動接点及び固定接点の配置
 次に、第1固定接点13A、一対の第2固定接点13B、第1可動接点14A及び一対の第2可動接点14Bの配置について、図5Aを参照して説明する。なお、図5Aでは、第2固定接点13B及び第2可動接点14Bがそれぞれ1つずつしか図示されていないが、実際には、第2固定接点13B及び第2可動接点14Bは、それぞれ第3方向(紙面に垂直な方向)に2つずつ設けられている。
[0052]
 第1固定接点13A及び一対の第2固定接点13Bは、第2端子板12の第2横板121に取り付けられている。第1固定接点13Aは、左右方向(第2方向)において、一対の第2固定接点13Bの右側に位置している。また、第1固定接点13Aは、第2端子板12の第2横板121の先端側(左端側)が段差状に折り曲げられることによって、上下方向(第1方向)において、一対の第2固定接点13Bよりも上方に位置している。
[0053]
 第1可動接点14Aは、第1可動部材16に取り付けられている。一対の第2可動接点14Bは、複数枚の第2可動部材17に取り付けられている。複数枚の第2可動部材17は、上下方向(第1方向)において第1可動部材16と固定接点部20との間に配置されている。また、一対の第2可動接点14Bは、第2可動部材17の長手方向(左右方向)の他端部(右端部)に設けられた段差部172に取り付けられている。したがって、第1可動接点14Aは、上下方向(第1方向)において、一対の第2可動接点14Bよりも上方に位置している。また、第1可動接点14Aは、左右方向(第2方向)において、一対の第2可動接点14Bの右側に位置している。言い換えると、第1可動部材16及び第2可動部材17の第2方向(左右方向)の一端部(左端部)から第1可動接点14Aまでの第1距離L1は、上記一端部から第2可動接点14Bまでの第2距離L2より長い。
[0054]
 また、本実施形態では、第1固定接点13Aと第1可動接点14Aとが第1方向において対向し、かつ一対の第2固定接点13Bと一対の第2可動接点14Bとが第1方向において対向している。
[0055]
 このように、第1可動接点14A及び一対の第2可動接点14Bを第2方向(左右方向)に並べて配置することにより、第1方向(上下方向)と第2方向との両方に交差する第3方向(電磁継電器100の厚み方向)に電磁継電器100を小型化することができる。また、従来の電磁継電器のように、編組線を用いておらず、各部材の位置決めが容易であることから、自動組立が可能であり、さらに編組線の溶接等の追加工程も不要であるという利点がある。
[0056]
 なお、本実施形態では、一対の第2可動接点14Bが第2可動部材17の段差部172に取り付けられている。これにより、第1方向(上下方向)において、一対の第2可動接点14Bと一対の第2固定接点13Bとの間隔が、第1可動接点14Aと第1固定接点13Aとの間隔よりも狭くなっている。
[0057]
 (4)接点装置及び電磁継電器の動作
 次に、本実施形態に係る接点装置A1及び電磁継電器100の動作について、図2、図5A及び図5Bを参照して説明する。図5Aは、電磁継電器100の一部であって、接点装置A1のオフ状態を示す正面図である。図5Bは、電磁継電器100の一部であって、接点装置A1のオン状態を示す正面図である。図2、図5A及び図5Bでは、第2固定接点13B及び第2可動接点14Bがそれぞれ1つずつしか図示されていないが、実際には、第2固定接点13B及び第2可動接点14Bは、それぞれ第3方向(紙面に垂直な方向)に2つずつ設けられている。
[0058]
 まず、接点装置A1の閉動作について説明する。接点装置A1のオフ状態において、コイル2が通電されると、コイル2が磁束を発生する。すると、接極子6の第2板62と固定子4の吸引部41との間に磁気吸引力が生じることで、復帰ばね7の弾性力に抗して第2板62が吸引部41に引き寄せられる。これにより、接極子6が反時計回りに回転し、第2位置から第1位置へ移動する。
[0059]
 接極子6の第1位置への移動に伴って、接極子6の第1板61(ここでは、突部611)が伝達ばね8の第2板82を下向きに押す。すると、伝達ばね8は、接極子6から第1可動部材16へと力を伝達する。第1可動部材16は、伝達ばね8からの力を受けて下向きに押されることにより、第1端子板11への固定部位(ピン23)を支点として時計回りに回転する。このとき、第1可動部材16と共に第1端子板11に固定された第2可動部材17も、第1可動部材16の回転に連動して時計回りに回転する。つまり、この場合には、第1可動接点14A及び一対の第2可動接点14Bは、第1可動部材16の移動(回転)に連動して移動(回転)することになる。ここで、上下方向における第1可動部材16の変位量は、先端(右端)に近づくほど大きくなるので、第1可動部材16が時計回りに回転することにより、第1可動接点14Aと第1固定接点13Aとが最初に接触することになる。これにより、接点装置A1がオン状態となり、第1固定接点13A及び第1可動接点14Aを介して第1端子板11と第2端子板12との間が導通する。
[0060]
 接極子6の第1位置への移動に伴って、接極子6の第1板61(ここでは、突部611)が伝達ばね8の第2板82を更に下向きに押すと、伝達ばね8からの力によって第1可動部材16が時計回りに更に回転する。その結果、一対の第2可動接点14Bが一対の第2固定接点13Bにそれぞれ接触する。つまり、この状態では、第1可動接点14Aが第1固定接点13Aに接触し、かつ一対の第2可動接点14Bが一対の第2固定接点13Bに接触する。すなわち、第1可動部材16及び第2可動部材17は、閉動作時において、第1可動接点14Aを第1固定接点13Aに接触させた後、一対の第2可動接点14Bを一対の第2固定接点13Bに接触させるように構成されている。
[0061]
 次に、接点装置A1の開動作について説明する。接点装置A1のオン状態において、コイル2の通電を解除すると、コイル2は磁束を発生しなくなる。すると、接極子6の第2板62と、固定子4の吸引部41との間の磁気吸引力も失われる。そして、接極子6は、復帰ばね7の弾性力によって時計回りに回転し、第1位置から第2位置へ移動する。
[0062]
 接極子6の第2位置への移動に伴って、接極子6の第1板61が伝達ばね8を介して第1可動部材16を下向きに押す力が弱まる。このため、第1可動部材16は、自身の弾性力によって、下向きに撓められた状態が解除され、上記固定部位(ピン23)を支点として反時計回りに回転する。この場合、閉動作時とは逆に、一対の第2可動接点14Bが一対の第2固定接点13Bから離れた後、第1可動接点14Aが第1固定接点13Aから離れる。すなわち、第1可動部材16及び第2可動部材17は、開動作時において、一対の第2固定接点13Bから一対の第2可動接点14Bを離した後に、第1固定接点13Aから第1可動接点14Aを離すように構成されている。
[0063]
 接極子6が第2位置に復帰して接極子6の移動が完了すると、接極子6が第2位置で固定される。このため、伝達ばね8の第2板82は、接極子6の第1板61と第1可動部材16とで挟まれることにより、弾性変形する。つまり、伝達ばね8は、第1可動接点14Aが第1開位置にあり、かつ一対の第2可動接点14Bが第2開位置にある状態において、弾性変形した状態で接極子6(ここでは、突部611)に接触する。
[0064]
 すると、伝達ばね8の第2板82が元の状態に復帰しようとする弾性力が、第1可動部材16に作用することにより、第1可動部材16が減速する。このため、第1可動部材16の振動が伝達ばね8により抑えられて収束し、第1可動部材16の移動が完了する。
[0065]
 ところで、本実施形態に係る接点装置A1では、第1可動接点14Aが第1閉位置にあり、かつ第2可動接点14Bが第2閉位置にある状態において、第1電流経路R1と、第2電流経路R2とが形成される(図5B参照)。第1電流経路R1は、第2可動部材17を通って一対の第2可動接点14Bから一対の第2固定接点13Bに流れ、さらに一対の第2固定接点13Bから第2端子部123に流れる電流の経路である。第2電流経路R2は、第1可動部材16を通って第1可動接点14Aから第1固定接点13Aに流れる電流の経路である。第1電流経路R1と第2電流経路R2とは、上下方向(第1方向)において対向している。また、第1電流経路R1を流れる電流の向きは右向きであり、第2電流経路R2を流れる電流の向きも右向きである。このように、第1電流経路R1を流れる電流の向きと第2電流経路R2を流れる電流の向きとが同じである場合には、各電流によって発生する電磁力が互いに引き合うことになる。その結果、第1固定接点13Aと第1可動接点14Aとの間に生じる電磁反発力、及び一対の第2固定接点13Bと一対の第2可動接点14Bとの間に生じる電磁反発力を、互いに引き合う電磁力によって抑えることができる。
[0066]
 また、本実施形態のように、第1固定接点13Aが第1電流経路R1上に位置している場合には、第2電流経路R2を通って第1固定接点13Aへ流れる電流が第2固定接点13B側に流れない。そのため、第2電流経路R2を通って第1固定接点13Aへ流れる電流が第2固定接点13B側に流れる場合と比較して、第2固定接点13Bが取り付けられている部位の厚みを薄くすることができる。
[0067]
 本実施形態に係る接点装置A1では、閉動作時において、第1可動接点14Aを第1固定接点13Aに接触させた後に、一対の第2可動接点14Bを一対の第2固定接点13Bに接触させている。また、この接点装置A1では、開動作時において、一対の第2可動接点14Bを一対の第2固定接点13Bから離した後に、第1可動接点14Aを第1固定接点13Aから離している。この構成によれば、第1固定接点13A及び第1可動接点14Aの材料と、第2固定接点13B及び第2可動接点14Bの材料とを別々に選択することができる。
[0068]
 この場合、第1固定接点13Aと第1可動接点14Aとの間に溶着、転移等が生じる可能性があるため、第1固定接点13A及び第1可動接点14Aは、第2固定接点13B及び第2可動接点14Bよりも溶着、転移等に強い材料で形成されていることが好ましい。また、第2固定接点13B及び第2可動接点14Bについては、第1固定接点13A及び第1可動接点14Aよりも大きな電流を流すことができるように、導電率の高い材料で形成されていることが好ましい。ここに、本実施形態では、第1固定接点13Aと第1可動接点14Aとの組が第1接点部32であり、第2固定接点13Bと第2可動接点14Bとの組が第2接点部33である。
[0069]
 このように、第1固定接点13A及び第1可動接点14Aの材料と、第2固定接点13B及び第2可動接点14Bの材料とを別々に選択することで、第1接点部32及び第2接点部33の設計の自由度を高めることができる。
[0070]
 また、本実施形態のように、接点装置A1を流れる電流を、第1電流経路R1と第2電流経路R2とに分けることで、第1電流経路R1と第2電流経路R2との各々を流れる電流を小さくすることができる。これにより、第1可動部材16及び第2可動部材17の熱変形を抑えることができ、その結果、第1固定接点13Aと第1可動接点14Aとの間の接触圧、及び第2固定接点13Bと第2可動接点14Bとの間の接触圧を確保することができる。
[0071]
 (5)変形例
 以下、本実施形態の変形例について説明する。
[0072]
 (5.1)第1変形例
 本実施形態では、第2可動部材17が複数の第2可動接点用分割片173を有し、各第2可動接点用分割片173に第2可動接点14Bが取り付けられている場合を例として説明している。これに対して、第1可動部材16が複数の第1可動接点用分割片182を有し、各第1可動接点用分割片182に第1可動接点14Aが取り付けられていてもよい。以下、本実施形態の第1変形例について、図6を参照して説明する。
[0073]
 図6は、本実施形態の第1変形例に係る接点装置A1の第1可動部材18の斜視図である。第1可動部材18は、導電性材料(例えば、銅)により左右方向に長い板状に形成されている。第1可動部材18の長手方向(左右方向)の一端部(左端部)には、厚み方向(上下方向)に貫通する一対の固定孔181が設けられている。また、第1可動部材18の長手方向の他端部(右端部)には、第1可動部材18の長手方向(第2方向)と厚み方向(第1方向)との両方に交差する短手方向(第3方向)において分割された複数(図示例では2つ)の第1可動接点用分割片182が設けられている。複数の第1可動接点用分割片182の各々には、厚み方向に貫通する取付孔183が設けられている。各取付孔183には、第1可動接点14Aが取り付けられる。
[0074]
 このように、第3方向に分割された複数の第1可動接点用分割片182の各々に第1可動接点14Aを設けることで、複数の第1可動接点14Aの接触圧のばらつきを抑えることができる。
[0075]
 (5.2)その他の変形例
 本実施形態では、1枚の第1可動部材16と3枚の第2可動部材17とで可動接点部15が構成されているが、第1可動部材16の枚数及び第2可動部材17の枚数は本実施形態に限定されない。第1可動部材16及び第2可動部材17は、それぞれ1枚以上であればよい。また、第1可動部材16の枚数と第2可動部材17の枚数とは同じであってもよいし、異なっていてもよい。
[0076]
 本実施形態では、第2可動部材17が板ばねである場合を例として説明しているが、第2可動部材17は板ばねでなくてもよい。すなわち、第1可動部材16が板ばねであれば、第2可動部材17は厚み方向において強度を有する板材であってもよい。
[0077]
 本実施形態及び第1変形例では、第2可動接点用分割片173及び第1可動接点用分割片182が2つの場合を例として説明しているが、3つ以上であってもよい。また、第1可動部材16と第2可動部材17との一方が分割されていてもよいし、第1可動部材16と第2可動部材17との両方が分割されていてもよい。第1可動部材16と第2可動部材17との両方が分割されている場合には、第1可動接点用分割片182の分割数と第2可動接点用分割片173の分割数とが同じであってもよいし、異なっていてもよい。さらに、本実施形態及び第1変形例では、左右方向(第2方向)における第1可動部材16及び第2可動部材17の先端部のみを分割しているが、第1可動部材16及び第2可動部材17の左右方向の全体に亘って分割されていてもよい。
[0078]
 本実施形態では、第1可動部材16と第2可動部材17とを上下方向(第1方向)において密着させているが、例えば、第1可動部材16と第2可動部材17との間にスペーサ等が挿入されていてもよい。すなわち、第2可動部材17は、第1方向において、第1可動部材16と固定接点部20との間に配置されていればよい。
[0079]
 本実施形態では、第1固定接点13Aと第1可動接点14Aとの組を第1接点部32とし、第2固定接点13Bと第2可動接点14Bとの組を第2接点部33としているが、逆であってもよい。すなわち、第2固定接点13Bと第2可動接点14Bとの組を第1接点部とし、第1固定接点13Aと第1可動接点14Aとの組を第2接点部としてもよい。この場合、閉動作時には、第2可動接点14Bが第2固定接点13Bに接触した後に、第1可動接点14Aが第1固定接点13Aに接触する。また、開動作時には、第1可動接点14Aが第1固定接点13Aから離れた後に、第2可動接点14Bが第2固定接点13Bから離れる。
[0080]
 本実施形態では、第2固定接点13B及び第2可動接点14Bの各々が2つの場合を例として説明しているが、第2固定接点13B及び第2可動接点14Bの各々は、1つ以上であればよい。
[0081]
 本実施形態では、接極子6からの力が伝達ばね8を介して第1可動部材16に伝達されるように構成されているが、接極子6からの力が第1可動部材16に直接伝達されるように構成されていてもよい。言い換えると、伝達ばね8は省略されていてもよい。
[0082]
 本実施形態の電磁継電器100は、a接点リレー、b接点リレー、c接点リレーのいずれにも用いることができる。例えば、電磁継電器100をc接点リレーとして用いる場合、第1固定接点13A及び第2固定接点13Bとは別に、開位置において第1可動接点14A及び第2可動接点14Bにそれぞれ接触する複数の固定接点が設けられていればよい。この構成では、コイル2の通電・非通電に応じて、第1電路と第2電路とを切り替えることができる。第1電路は、閉位置において、第1可動接点14Aと第1固定接点13Aとが接触し、かつ第2可動接点14Bと第2固定接点13Bとが接触して形成される電路である。また、第2電路は、開位置において、第1固定接点13A及び第2固定接点13Bとは別の複数の固定接点に第1可動接点14A及び第2可動接点14Bがそれぞれ接触して形成される電路である。
[0083]
 (まとめ)
 以上述べた実施形態から明らかなように、第1の態様に係る接点装置(A1)は、固定接点部(20)と、可動接点部(15)と、を備える。固定接点部(20)は、第1固定接点(13A)及び第2固定接点(13B)を有する。可動接点部(15)は、第1可動接点(14A)及び第2可動接点(14B)を有する。第1可動接点(14A)は、第1方向(上下方向)において第1固定接点(13A)と対向し、第1固定接点(13A)に接触する第1閉位置と第1固定接点(13A)から離れる第1開位置との間で移動する。第2可動接点(14B)は、第1方向において第2固定接点(13B)と対向し、第2固定接点(13B)に接触する第2閉位置と第2固定接点(13B)から離れる第2開位置との間で移動する。可動接点部(15)は、第1可動部材(16,18)と、第2可動部材(17)と、を備える。第1可動部材(16,18)は、板ばねからなり、第1可動接点(14A)を有する。第2可動部材(17)は、第2可動接点(14B)を有する。第2可動部材(17)は、第1方向において第1可動部材(16,18)と固定接点部(20)との間に配置される。第2可動部材(17)は、第1方向と交差する第2方向(左右方向)の一端部(左端部)において第1可動部材(16,18)に固定される。第1可動接点(14A)及び第2可動接点(14B)は、第1可動部材(16,18)の移動に連動して移動するように構成される。第2可動部材(17)の第2方向の一端部から第1可動接点(14A)までの第1距離(L1)は、第2可動部材(17)の第2方向の一端部から第2可動接点(14B)までの第2距離(L2)より長い。
[0084]
 第1の態様によれば、閉位置において、第1固定接点(13A)と第1可動接点(14A)とが接触し、かつ第2固定接点(13B)と第2可動接点(14B)とが接触するように構成されている。しかも、第1可動接点(14A)と第2可動接点(14B)とが、第1方向と交差する第2方向に並べて設けられている。その結果、大電流の通電を可能にしながらも、第1方向と第2方向との両方に交差する第3方向に接点装置A1を小型化することができる。
[0085]
 第2の態様に係る接点装置(A1)では、第1の態様において、第2可動部材(17)は、板ばねからなる。
[0086]
 第2の態様によれば、第2可動部材(17)が板ばねでない場合と比較して、第2固定接点(13B)と第2可動接点(14B)との間の接触圧を高めることができる。ただし、この構成は必須ではなく、第2可動部材(17)は板ばねでなくてもよい。例えば、第2可動部材(17)は、厚み方向に強度を有する板材であってもよい。
[0087]
 第3の態様に係る接点装置(A1)は、第1又は2の態様において、第2可動部材(17)は、第2方向(左右方向)の他端部(右端部)に、第1方向において第1可動部材(16,18)から離れる向きに突出する段差部172を有する。
[0088]
 第3の態様によれば、第2可動接点(14B)を段差部(172)に設けることで、第1可動部材(16,18)と第2可動部材(17)とを密着させた場合でも、第2可動接点(14B)が第1可動部材(16,18)に干渉しにくくなるという利点がある。ただし、この構成は必須ではなく、第2可動部材(17)は、段差部(172)を有していなくてもよい。
[0089]
 第4の態様に係る接点装置(A1)では、第1~3のいずれかの態様において、第2可動部材(17)は、複数の第2可動接点(14B)と、複数の第2可動接点用分割片(173)と、を有する。複数の第2可動接点用分割片(173)は、第2方向(左右方向)の他端部(右端部)において、第1方向と第2方向との両方に交差する第3方向に分割されている。複数の第2可動接点(14B)と複数の第2可動接点用分割片(173)とは一対一に対応する。複数の第2可動接点用分割片(173)の各々は、複数の第2可動接点(14B)のうち対応する第2可動接点(14B)を有する。
[0090]
 第4の態様によれば、第3方向に分割された複数の第2可動接点用分割片(173)の各々が第2可動接点(14B)を有しているので、複数の第2可動接点(14B)の接触圧のばらつきを抑えることができる。ただし、この構成は必須ではなく、第2可動部材(17)は、複数の第2可動接点用分割片(173)を有していなくてもよい。言い換えると、第2可動部材(17)は、第2方向の他端部が第3方向に分割されていなくてもよい。
[0091]
 第5の態様に係る接点装置(A1)では、第1~4のいずれかの態様において、第1可動部材(18)は、複数の第1可動接点(14A)と、複数の第1可動接点用分割片(182)と、を有する。複数の第1可動接点用分割片(182)は、第2方向(左右方向)の他端部(右端部)において、第1方向と第2方向との両方に交差する第3方向に分割されている。複数の第1可動接点(14A)と複数の第1可動接点用分割片(182)とは一対一に対応する。複数の第1可動接点用分割片(182)の各々は、複数の第1可動接点(14A)のうち対応する第1可動接点(14A)を有する。
[0092]
 第5の態様によれば、第3方向に分割された複数の第1可動接点用分割片(182)の各々が第1可動接点(14A)を有しているので、複数の第1可動接点(14A)の接触圧のばらつきを抑えることができる。ただし、この構成は必須ではなく、第1可動部材(18)は、複数の第1可動接点用分割片(182)を有していなくてもよい。言い換えると、第1可動部材(18)は、第2方向の他端部が第3方向に分割されていなくてもよい。
[0093]
 第6の態様に係る接点装置(A1)では、第1~5のいずれかの態様において、第1可動接点(14A)と第1固定接点(13A)との組、及び第2可動接点(14B)と第2固定接点(13B)との組のうちの一方を第1接点部(32)とする。また、第1可動接点(14A)と第1固定接点(13A)との組、及び第2可動接点(14B)と第2固定接点(13B)との組のうちの他方を第2接点部(33)とする。第1可動部材(16,18)及び第2可動部材(17)は、第1接点部(32)及び第2接点部(33)を閉じる閉動作時には、第1接点部(32)を閉じた後に第2接点部(33)を閉じるように構成されている。第1可動部材(16,18)及び第2可動部材(17)は、第1接点部(32)及び第2接点部(33)を開く開動作時には、第2接点部(33)を開いた後に第1接点部(32)を開くように構成されている。第1接点部(32)及び第2接点部(33)は、第1接点部(32)及び第2接点部(33)が閉じている状態において、第2接点部(33)を流れる電流が第1接点部(32)を流れる電流より大きくなるように構成されている。
[0094]
 第6の態様によれば、第1接点部(32)の接点の材料と第2接点部(33)の接点の材料とを別々に選択することができ、これにより第1接点部(32)及び第2接点部(33)の設計の自由度を高めることができる。ただし、第1可動部材(16,18)及び第2可動部材(17)は、例えば、閉動作時において第2接点部(33)を閉じた後に第1接点部(32)を閉じ、開動作時において第1接点部(32)を開いた後に第2接点部(33)を開くように構成されていてもよい。
[0095]
 第7の態様に係る接点装置A1では、第1~6のいずれかの態様において、固定接点部(20)は、外部回路に電気的に接続される端子部(123)を更に有する。第1固定接点(13A)は、第2固定接点(13B)から端子部(123)に流れる電流の電流経路(R1)上に位置する。
[0096]
 第7の態様によれば、第1固定接点(13A)を流れる電流が第2固定接点(13B)側に流れないので、上記電流が第2固定接点(13B)側に流れる場合と比較して、第2固定接点(13B)が取り付けられる部位の厚みを薄くすることができる。ただし、この構成は必須ではなく、第1固定接点(13A)は、電流経路(R1)上に位置していなくてもよい。
[0097]
 第8の態様に係る接点装置(A1)では、第1~7のいずれかの態様において、固定接点部(20)は、外部回路に電気的に接続される端子部(123)を更に有する。第2固定接点(13B)から端子部(123)に流れる電流の第1電流経路(R1)と、第1可動部材(16,18)を通って第1可動接点(14A)に流れる電流の第2電流経路(R2)とが第1方向において対向する。また、第1電流経路(R1)を流れる電流の向きと第2電流経路(R2)を流れる電流の向きとが同じである。
[0098]
 第8の態様によれば、第1電流経路(R1)と第2電流経路(R2)とが第1方向において対向し、かつ第1電流経路(R1)を流れる電流の向きと第2電流経路(R2)を流れる電流の向きとが同じである。そのため、第1電流経路(R1)を電流が流れることで発生する電磁力と第2電流経路(R2)を電流が流れることで発生する電磁力とが互いに引き合い、これにより接点間に生じる電磁反発力を抑えることができる。ただし、この構成は必須ではなく、第1電流経路(R1)を流れる電流の向きと第2電流経路(R2)を流れる電流の向きとが同じでなくてもよい。
[0099]
 第9の態様に係る接点装置(A1)では、第1~8のいずれかの態様において、第2可動部材(17)は、板ばねからなる。第1可動部材(16,18)の枚数と第2可動部材(17)の枚数とが異なる。
[0100]
 第9の態様によれば、第1可動部材(16,18)の枚数と第2可動部材(17)の枚数とを異ならせることにより、可動接点部(15)を流れる電流の電流容量を任意に設定することができる。ただし、この構成は必須ではなく、第1可動部材(16,18)の枚数と第2可動部材(17)の枚数とが同じであってもよい。
[0101]
 第10の態様に係る電磁継電器100は、第1~9のいずれかの態様の接点装置(A1)と、電磁石装置(B1)と、を備える。電磁石装置(B1)は、コイル(2)を有し、コイル(2)への通電の有無に応じて可動接点部(15)を移動させる。
[0102]
 第10の態様によれば、第1から9のいずれかの態様の接点装置(A1)を用いることによって、大電流の通電を可能にしながらも第3方向(第1方向と第2方向との両方に交差する方向)に電磁継電器100を小型化することができる。

符号の説明

[0103]
2 コイル
12 第2端子板(固定接点部)
123 第2端子部(端子部)
13A 第1固定接点(第1接点部)
13B 第2固定接点(第2接点部)
14A 第1可動接点(第1接点部)
14B 第2可動接点(第2接点部)
15 可動接点部
16,18 第1可動部材
182 第1可動接点用分割片
17 第2可動部材
172 段差部
173 第2可動接点用分割片
20 固定接点部
32 第1接点部
33 第2接点部
100 電磁継電器
A1 接点装置
B1 電磁石装置
L1 第1距離
L2 第2距離
R1 第1電流経路(電流経路)
R2 第2電流経路

請求の範囲

[請求項1]
 第1固定接点及び第2固定接点を有する固定接点部と、
 第1可動接点及び第2可動接点を有する可動接点部と、を備え、
 前記第1可動接点は、第1方向において前記第1固定接点と対向し、前記第1固定接点に接触する第1閉位置と前記第1固定接点から離れる第1開位置との間で移動し、
 前記第2可動接点は、前記第1方向において前記第2固定接点と対向し、前記第2固定接点に接触する第2閉位置と前記第2固定接点から離れる第2開位置との間で移動し、
 前記可動接点部は、板ばねからなり前記第1可動接点を有する第1可動部材と、前記第2可動接点を有する第2可動部材と、を備え、
 前記第2可動部材は、前記第1方向において前記第1可動部材と前記固定接点部との間に配置され、前記第1方向と交差する第2方向の一端部において前記第1可動部材に固定されており、
 前記第1可動接点及び前記第2可動接点は、前記第1可動部材の移動に連動して移動するように構成され、
 前記第2方向の前記一端部から前記第1可動接点までの第1距離は、前記第2方向の前記一端部から前記第2可動接点までの第2距離より長い、
 接点装置。
[請求項2]
 前記第2可動部材は、板ばねからなる、
 請求項1に記載の接点装置。
[請求項3]
 前記第2可動部材は、前記第2方向の他端部に、前記第1方向において前記第1可動部材から離れる向きに突出する段差部を有する、
 請求項1又は2に記載の接点装置。
[請求項4]
 前記第2可動部材は、複数の前記第2可動接点と、前記第2方向の他端部において前記第1方向と前記第2方向との両方に交差する第3方向に分割された複数の第2可動接点用分割片と、を有し、
 前記複数の第2可動接点と前記複数の第2可動接点用分割片とが一対一に対応し、
 前記複数の第2可動接点用分割片の各々は、前記複数の第2可動接点のうち対応する第2可動接点を有する、
 請求項1~3のいずれか1項に記載の接点装置。
[請求項5]
 前記第1可動部材は、複数の前記第1可動接点と、前記第2方向の他端部において前記第1方向と前記第2方向との両方に交差する第3方向に分割された複数の第1可動接点用分割片と、を有し、
 前記複数の第1可動接点と前記複数の第1可動接点用分割片とが一対一に対応し、
 前記複数の第1可動接点用分割片の各々は、前記複数の第1可動接点のうち対応する第1可動接点を有する、
 請求項1~4のいずれか1項に記載の接点装置。
[請求項6]
 前記第1可動接点と前記第1固定接点との組、及び前記第2可動接点と前記第2固定接点との組のうちの一方を第1接点部、他方を第2接点部とし、
 前記第1可動部材及び前記第2可動部材は、前記第1接点部及び前記第2接点部を閉じる閉動作時には前記第1接点部を閉じた後に前記第2接点部を閉じ、前記第1接点部及び前記第2接点部を開く開動作時には前記第2接点部を開いた後に前記第1接点部を開くように構成され、
 前記第1接点部及び前記第2接点部は、前記第1接点部及び前記第2接点部が閉じている状態において前記第2接点部を流れる電流が前記第1接点部を流れる電流より大きくなるように構成されている、
 請求項1~5のいずれか1項に記載の接点装置。
[請求項7]
 前記固定接点部は、外部回路に電気的に接続される端子部を更に有し、
 前記第1固定接点は、前記第2固定接点から前記端子部に流れる電流の電流経路上に位置する、
 請求項1~6のいずれか1項に記載の接点装置。
[請求項8]
 前記固定接点部は、外部回路に電気的に接続される端子部を更に有し、
 前記第2固定接点から前記端子部に流れる電流の第1電流経路と、前記第1可動部材を通って前記第1可動接点に流れる電流の第2電流経路とが前記第1方向において対向し、かつ前記第1電流経路を流れる電流の向きと前記第2電流経路を流れる電流の向きとが同じである、
 請求項1~7のいずれか1項に記載の接点装置。
[請求項9]
 前記第2可動部材は、板ばねからなり、
 前記第1可動部材の枚数と前記第2可動部材の枚数とが異なる、
 請求項1~8のいずれか1項に記載の接点装置。
[請求項10]
 請求項1~9のいずれか1項に記載の接点装置と、
 コイルを有し、前記コイルへの通電の有無に応じて前記可動接点部を移動させる電磁石装置と、を備える、
 電磁継電器。

図面

[ 図 1]

[ 図 2]

[ 図 3]

[ 図 4]

[ 図 5]

[ 図 6]