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1. (WO2018186251) ヘッドマウントディスプレイ支持器具およびヘッドマウントディスプレイユニット
Document

明 細 書

発明の名称 ヘッドマウントディスプレイ支持器具およびヘッドマウントディスプレイユニット

技術分野

0001  

背景技術

0002   0003  

先行技術文献

特許文献

0004  

発明の概要

発明が解決しようとする課題

0005   0006  

課題を解決するための手段

0007  

発明の効果

0008  

図面の簡単な説明

0009  

発明を実施するための形態

0010   0011   0012   0013   0014   0015   0016   0017   0018   0019   0020   0021   0022   0023   0024   0025   0026   0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041   0042   0043   0044   0045   0046   0047   0048   0049   0050   0051   0052   0053   0054   0055   0056   0057   0058   0059   0060   0061   0062   0063   0064   0065   0066   0067   0068   0069   0070   0071   0072   0073   0074   0075   0076   0077   0078   0079   0080   0081   0082   0083   0084   0085   0086   0087   0088   0089   0090   0091   0092   0093   0094   0095   0096   0097   0098  

符号の説明

0099  

請求の範囲

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10   11   12   13  

図面

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10   11   12   13   14   15   16   17   18   19   20  

明 細 書

発明の名称 : ヘッドマウントディスプレイ支持器具およびヘッドマウントディスプレイユニット

技術分野

[0001]
 本発明は、ヘッドマウントディスプレイ支持器具およびヘッドマウントディスプレイユニットに関する。

背景技術

[0002]
 画像表示装置として、ユーザーの頭部に装着して使用されるヘッドマウントディスプレイ(HMD:Head Mount Display)が知られている。ヘッドマウントディスプレイは、主にゲーム機器やAV(Audio/Visual)機器などの用途で提供され、特に最近ではバーチャルリアリティを実現する機器として盛んに利用されている。
[0003]
 その一方で、ヘッドマウントディスプレイを医療用の機器として活用する技術も知られている。具体的には、ヘッドマウントディスプレイを用いて眼の検査を行う、ヘッドマウント型の眼検査装置が知られている(たとえば、特許文献1)。この眼検査装置では、被検者の頭部にヘッドマウントディスプレイを装着し、この装着状態のもとで被検者の眼球に検査用の視標を呈示することにより、眼の検査を行う構成になっている。

先行技術文献

特許文献

[0004]
特許文献1 : 特開2014-100254号公報

発明の概要

発明が解決しようとする課題

[0005]
 しかしながら、ヘッドマウント型の眼検査装置は、ゲーム機器用途などのヘッドマウントディスプレイと比べて重くなる傾向にある。このため、ヘッドマウントディスプレイを被検者の頭部に装着して使用する場合に、ヘッドマウントディスプレイの重さが少なからず被検者の首や肩などに負担をかける。特に、被検者がお年寄りや子供の場合は、ヘッドマウントディスプレイの重さによって感じる身体的な負担が大きくなる。
[0006]
 本発明の主な目的は、ヘッドマウントディスプレイをユーザーの頭部に装着して使用するときの身体的な負担を軽減することができる技術を提供することにある。

課題を解決するための手段

[0007]
 (第1の態様)
 本発明の第1の態様は、
 ヘッドマウントディスプレイを装着して使用するためのヘッドマウントディスプレイ支持器具であって、
 前記ヘッドマウントディスプレイが着脱可能に装着され、かつ、当該装着された前記ヘッドマウントディスプレイを少なくとも一方向に移動可能に支持する支持機構を備える
 ことを特徴とするヘッドマウントディスプレイ支持器具である。
 (第2の態様)
 本発明の第2の態様は、
 前記支持機構は、
 前記ヘッドマウントディスプレイが着脱可能に取り付けられる被取付部と、
 前記被取付部を少なくとも一方向に移動可能に支持する支持部と、
 を備えることを特徴とする上記第1の態様に記載のヘッドマウントディスプレイ支持器具である。
 (第3の態様)
 本発明の第3の態様は、
 前記支持部は、前記被取付部を弾性的に支持する
 ことを特徴とする上記第2の態様に記載のヘッドマウントディスプレイ支持器具である。
 (第4の態様)
 本発明の第4の態様は、
 前記支持部は、弾性部材を用いて構成されている
 ことを特徴とする上記第2または第3の態様に記載のヘッドマウントディスプレイ支持器具である。
 (第5の態様)
 本発明の第5の態様は、
 前記弾性部材がバネである
 ことを特徴とする上記第4の態様に記載のヘッドマウントディスプレイ支持器具である。
 (第6の態様)
 本発明の第6の態様は、
 前記支持機構を所定の高さに配置するためのスタンド部をさらに備える
 ことを特徴とする上記第1~第5の態様のいずれか1つに記載のヘッドマウントディスプレイ支持器具である。
 (第7の態様)
 本発明の第7の態様は、
 前記スタンド部の高さを調整する機構を備える
 ことを特徴とする上記第6の態様に記載のヘッドマウントディスプレイ支持器具である。
 (第8の態様)
 本発明の第8の態様は、
 前記ヘッドマウントディスプレイを頭部に装着するユーザーの顎を支えるための顎台を有する
 ことを特徴とする上記第1~第7の態様のいずれか1つに記載のヘッドマウントディスプレイ支持器具である。
 (第9の態様)
 本発明の第9の態様は、
 前記顎台の位置が調整可能である
 ことを特徴とする上記第8の態様に記載のヘッドマウントディスプレイ支持器具である。
 (第10の態様)
 本発明の第10の態様は、
 前記ヘッドマウントディスプレイを頭部に装着するユーザーの肘を支えるための肘置き台を有する
 ことを特徴とする上記第1~第9の態様のいずれか1つに記載のヘッドマウントディスプレイ支持器具である。
 (第11の態様)
 本発明の第11の態様は、
 前記肘置き台の位置が調整可能である
 ことを特徴とする上記第10の態様に記載のヘッドマウントディスプレイ支持器具である。
 (第12の態様)
 本発明の第12の態様は、
 ヘッドマウントディスプレイと、
 前記ヘッドマウントディスプレイが着脱可能に装着され、かつ、当該装着された前記ヘッドマウントディスプレイを少なくとも一方向に移動可能に支持する支持機構を備えるヘッドマウントディスプレイ支持器具と、
 を具備することを特徴とするヘッドマウントディスプレイユニットである。
 (第13の態様)
 本発明の第13の態様は、
 前記ヘッドマウントディスプレイは、ヘッドマウント型の眼検査装置である
 ことを特徴とする上記第12の態様に記載のヘッドマウントディスプレイユニットである。

発明の効果

[0008]
 本発明によれば、ヘッドマウントディスプレイをユーザーの頭部に装着して使用するときの身体的な負担を軽減することができる。

図面の簡単な説明

[0009]
[図1] 本発明の実施形態に係るヘッドマウントディスプレイの構成例を示す斜視図である。
[図2] 本発明の実施形態に係るヘッドマウントディスプレイの光学系の構成を含む概略図である。
[図3] 本発明の実施形態に係るヘッドマウントディスプレイユニットの構成例を示す斜視図である。
[図4] 本発明の実施形態に係るヘッドマウントディスプレイユニットの構成例を示す側面図である。
[図5] 本発明の実施形態に係るヘッドマウントディスプレイユニットの構成例を示す正面図である。
[図6] 本発明の実施形態に係るヘッドマウントディスプレイ支持器具の構成例を示す斜視図である。
[図7] 本発明の実施形態に係るヘッドマウントディスプレイ支持器具の構成例を示す側面図である。
[図8] 本発明の実施形態に係るヘッドマウントディスプレイ支持器具の構成例を示す正面図である。
[図9] 支持機構の構成を示す斜視図である。
[図10] 支持機構の構成を示す側面図である。
[図11] 支持機構の構成を示す正面図である。
[図12] 第1受け部材の構成を示す斜視図である。
[図13] 第1受け部材の構成を示す側面図である。
[図14] 第1受け部材の構成を示す正面図である。
[図15] 第1受け部材と第2受け部材を結合してなる被取付部の構成を示す斜視図である。
[図16] 第1受け部材と第2受け部材を結合してなる被取付部の構成を示す側面図である。
[図17] 第1受け部材と第2受け部材を結合してなる被取付部の構成を示す正面図である。
[図18] ボックス部材の構成を示す斜視図である。
[図19] ボックス部材の構成を側面方向から見た断面図である。
[図20] ボックス部材の構成を正面方向から見た断面図である。

発明を実施するための形態

[0010]
 以下、本発明の実施形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。
 本発明の実施形態においては、次の順序で説明を行う。
 1.発明者の知見
 2.ヘッドマウントディスプレイの構成
 3.ヘッドマウントディスプレイの光学系の構成
 4.ヘッドマウントディスプレイユニットの構成
 5.ヘッドマウントディスプレイ支持器具の構成
 6.ヘッドマウントディスプレイユニットの使用手順
 7.実施形態の効果
 8.他の実施形態
[0011]
<1.発明者の知見>
 本発明者は当初、ヘッドマウントディスプレイの重さをユーザーが感じないようにしようという発想から、ヘッドマウントディスプレイを固定して使用するための固定器具を考え出した。この固定器具を使用すれば、ヘッドマウントディスプレイを固定器具に取り付けることにより、ヘッドマウントディスプレイの重さが固定器具で支えられる。このため、ヘッドマウントディスプレイを頭部に装着したユーザーには、ヘッドマウントディスプレイの重さが加わらなくなる。したがって、ユーザーの身体的な負担を軽減することができる。本発明者は、上記固定器具の使用を想定するなかで、更に改善すべき新たな課題(
後述)が存在することを見出し、本発明に想到した。
[0012]
<2.ヘッドマウントディスプレイの構成>
 図1は本発明の実施形態に係るヘッドマウントディスプレイの構成例を示す斜視図である。
 図示したヘッドマウントディスプレイ2は、後述する光学系等を内蔵する本体部5と、この本体部5をユーザーの頭部に装着するための装着具6と、を備えている。このヘッドマウントディスプレイ2は、ヘルメット型に類似した形式になっている。
[0013]
 (本体部)
 本体部5は、実際にユーザーの頭部に装着されるものであって、前部7と中間部8と後部9とを一体に有している。このうち、前部7は、ユーザーの頭部に本体部5を装着した際に、ユーザーの眼前部から前頭部にかけて配置される。また、中間部8は、ユーザーの前頭部から頭頂部にかけて配置され、後部9は、ユーザーの頭頂部から後頭部にかけて配置される。
[0014]
 前部7には、画像表示のための光学系や表示素子などが内蔵されている。前部7の外面は、ユーザーの頭部の形状に沿うような曲面状に形成されている。前部7の両側には、左右一対の第1回転ツマミ11と、左右一対の第2回転ツマミ12とが設けられている。第1回転ツマミ11は、ユーザーの瞳孔中心位置に光学系の中心位置(光軸の位置)を合わせるためのものである。第2回転ツマミ12は、ユーザーの瞳孔位置から光学系の前段レンズ位置までの距離を合わせるためのものである。前部7の内面側には、ユーザーが両眼視でも片眼視でも画像を観察できるように、左右一対の覗き窓(不図示)が設けられ、更にそれらの覗き窓の周辺に、ユーザーの額を押し当て可能なパッド部(不図示)が設けられている。
[0015]
 中間部8は、前部7と後部9とを連結するように形成されている。前部7から中間部8に至る部分では本体部5の幅が左右方向から狭められ、中間部8から後部9に至る部分では本体部5の幅が左右方向に広げられている。このため、中間部8は、前部7や後部9よりも幅狭に形成されている。後部9には、後述するコンピュータが内蔵されている。また、後部9の後端面には、接続インターフェース部(不図示)が設けられている。接続インターフェース部は、後部9に内蔵されたコンピュータと外部の端末装置(不図示)とを通信可能に接続するためのものである。また、ヘッドマウントディスプレイ2には図示しないケーブルが付属しており、このケーブルが接続インターフェース部に接続可能に構成されている。
 なお、本実施形態においては、上記のコンピュータと端末装置との間の通信を、ケーブルを用いた有線で行うことを想定しているが、本発明はこれに限らず、無線による通信方式を採用してもよい。
[0016]
 (装着具)
 装着具6は、ヘッドマウントディスプレイ2を移動型で使用する場合に、ユーザーの頭部に本体部5を安定的に装着するために用いられるものである。装着具6は、本体部5に対して着脱可能に構成されている。装着具6は、ユーザーの頭部に巻き付け可能なベルト部14と、このベルト部14の長さを調節可能な調節部15と、を備えている。ベルト部14は、ユーザーの側頭部から後頭部にかけて巻き付けられるように、略U字形に形成されている。調節部15は、ユーザーの頭囲(頭の周囲の長さ)にあわせてベルト部14の長さを調節することにより、ユーザーの頭部に適度な締め付け力を加えたり、その締め付け力を開放したりするためのものである。
[0017]
<3.ヘッドマウントディスプレイの光学系の構成>
 図2は本発明の実施形態に係るヘッドマウントディスプレイの光学系の構成を含む概略図である。
 図示のように、ヘッドマウントディスプレイ2は、表示光学系200と、表示素子240と、観察光学系300と、撮像素子340と、制御部400と、被検者操作部420と、を備えている。本実施形態では、ヘッドマウントディスプレイ2を視野検査装置として用いる。その場合、ヘッドマウントディスプレイ2のユーザーは、視野検査を受ける被検者となる。表示光学系200および表示素子240は、被検者に対して検査用の画像を表示するための構成要素となる。観察光学系300および撮像素子340は、被検者の眼球100を観察するための構成要素となる。表示素子240、被検者操作部420および撮像素子340は、図中符号A,B,Cで示すように、それぞれ制御部400に電気的に接続されている。なお、図2においては、被検者の片眼に対応する構成要素(200,240,300,340)を示しているが、実際には被検者の両眼に対応して上記構成要素が左右独立に設けられる。
[0018]
 本実施形態では、表示素子240に表示される検査用の画像に視標を含み、この視標を被検者に対して呈示する。視標とは、被検者の眼球に光による刺激を与えるために表示(呈示)される「点」や「図形」をいう。
[0019]
 (表示光学系)
 表示光学系200は、被検者の眼球100が配置される眼球位置と表示素子240の表示面との間の光軸280a,280b上に設けられている。具体的には、表示光学系200は、被検者の眼球位置側から順に、第1レンズ210と、ミラー220と、第2レンズ群230とを配置した構成になっている。以下、各構成要素について説明する。なお、以降の説明では、被検者の眼球位置から表示素子240までの光軸280a,280bのうち、眼球位置からミラー220までの光軸を光軸280aとし、ミラー220から表示素子240までの光軸を光軸280bとする。
[0020]
 第1レンズ210は、眼球位置からミラー220までの光軸280a上に配置されている。第1レンズ210は、正のパワーを有する非球面のレンズ(凸レンズ)を用いて構成されている。第1レンズ210は、ミラー220で反射して第1レンズ210に入射した光を被検者の瞳孔101に収束させる一方、被検者が瞳孔101を通して広角に物を見るときの光の発散を抑制するものである。
[0021]
 ミラー220は、眼球位置からミラー220までの光軸280a上において、第1レンズ210を間に挟んで眼球位置とは反対側に配置されている。ミラー220は、波長選択性を有するミラーを用いて構成されている。具体的には、ミラー220は、可視光を反射し、赤外線を透過するコールドミラーを用いて構成されている。
[0022]
 第2レンズ群230は、ミラー220から表示素子240までの光軸280b上に配置されている。第2レンズ群230は、3つのレンズ232,234,236を用いて構成されている。3つのレンズ232,234,236は、ミラー220側から表示素子240側に向かって順に配置されている。
[0023]
 レンズ232は、正のパワーを有する非球面のレンズ(凸レンズ)を用いて構成されている。また、レンズ234は、負のパワーを有する非球面のレンズ(凹レンズ)を用いて構成され、レンズ236は、正のパワーを有する非球面のレンズ(凸メニスカスレンズ)を用いて構成されている。
[0024]
 (表示素子)
 表示素子240は、ミラー220から表示素子240に至る光軸280b上で、第2レンズ群230のレンズ236と対向するように配置されている。表示素子240は、たとえば、バックライトを備える液晶表示素子等の平面型表示素子を用いて構成されている。
[0025]
 (観察光学系)
 観察光学系300は、被検者の眼球100を観察対象として、たとえば、瞳孔101、虹彩、強膜などを含む眼前部、あるいは、網膜102を含む眼底部などを観察するためのものである。観察光学系300の構成要素は、赤外光源310を除いて、被検者の眼球位置から撮像素子340までの光軸280a,380a上に設けられている。具体的には、被検者の眼球位置側から順に、第1レンズ210と、ミラー220と、第3レンズ320とを配置した構成になっている。このうち、第1レンズ210とミラー220は、光軸280aを含めて、上述した表示光学系200と共通(共用)になっている。また、ミラー220から撮像素子340までの光軸380aは、光軸280aと略平行になっている。
[0026]
 赤外光源310は、被検者の眼球100に赤外線を照射するものである。赤外光源310は、被検者の視野を妨げないように、被検者の眼球位置に対して斜め上方と斜め下方に分けて配置されている。そして、一方の赤外光源310は、被検者の眼球100に対して斜め上方から赤外線を照射し、他方の赤外光源310は、被検者の眼球100に対して斜め下方から赤外線を照射する構成になっている。
[0027]
 第3レンズ320は、ミラー220から撮像素子340に至る光軸380a上に配置されている。第3レンズ320は、正のパワーを有する非球面のレンズ(凸レンズ)を用いて構成されている。第3レンズ320は、第1レンズ210を対物レンズとして眼球100を観察する場合に、眼球100から第1レンズ210に入射し、かつミラー220を透過する光を、撮像素子340の撮像面に結像させるものである。
[0028]
 (撮像素子)
 撮像素子340は、上述した観察光学系300を介して被検者の眼球100を撮像するものである。撮像素子340は、赤外線に対して感度を有するCCD(Charge Coupled Device)撮像素子、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)撮像素子などを用いて構成されている。
[0029]
 上記構成からなる観察光学系300および撮像素子340においては、被検者の眼球100に赤外光源310から赤外線を照射しつつ、第1レンズ210、ミラー220および第3レンズ320を介して眼球100の画像を撮像素子340で撮像することになる。
[0030]
 制御部400は、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、HDD(Hard disk drive)、各種インターフェース等の組み合わせからなるコンピュータによって構成される。そして、制御部400は、CPUがROMまたはHDDに格納された所定のプログラムを実行することにより、各種の機能を実現するように構成されている。各機能を実現するための所定のプログラムは、コンピュータにインストールして用いられるが、そのインストールに先立ち、コンピュータで読み取り可能な記憶媒体に格納して提供されるものであってもよいし、あるいはコンピュータと接続する通信回線を通じて提供されるものであってもよい。
[0031]
 被検者操作部420は、被検者が操作するものである。被検者操作部420は、主に被検者が応答用に操作するものである。被検者操作部420としては、好ましくは、被検者が手で持って操作する手動式の被検者操作部、より好ましくは、被検者が手の指(たとえば、親指や人差し指など)で押圧操作する押圧式の被検者操作部を用いるとよい。その場合、被検者が被検者操作部420を押圧操作すると、被検者操作部420がオフ状態からオン状態に切り替わり、被検者操作部420からオン信号が出力される。このオン信号は制御部400に取り込まれる。
[0032]
 上記構成からなるヘッドマウントディスプレイ2を使用すれば、動的量的視野検査(ゴールドマン視野検査)、静的量的視野検査、眼底視野検査(マイクロペリメトリー)、網膜電図検査(ERG)その他の検査を行うことが可能である。ここでは一例として、静的量的視野検査を行う場合について説明する。
[0033]
 静的量的視野検査は、次のように行われる。まず、視野内の一点に視標を呈示し、その明るさを徐々に増していく。このとき、視標がある明るさになると、被検者から視標が見えるようになる。そこで、被検者が視標を見えるようになったときの明るさに対応する値を、そのときに視標を呈示している点での網膜感度とする。そして、視野内の各点について同様の測定を行うことにより、視野内の網膜感度の相違を量的に調べ、マップを作成する。このような静的量的視野検査には、自覚式検査と他覚式検査がある。本実施形態のヘッドマウントディスプレイ2を使用すれば、いずれの方式の検査も行うことができる。以下、説明する。
[0034]
 自覚式検査は、次のように行われる。まず、ヘッドマウントディスプレイ2を被検者(ユーザー)の頭部に装着する。また、被検者の手に被検者操作部420を持たせる。次に、制御部400の指令に基づき、表示素子240の表示面の一点に視野検査用の視標を表示する。このとき、最初は視標の明るさを暗くしておき、その後、徐々に視標の明るさを増していく。そうすると、最初のうちは暗くて被検者から視標が見えなくても、視標がある明るさになると被検者の網膜が光の刺激に反応し、被検者から視標が見えるようになる。このため、被検者から視標が見えるようになったときに、被検者に被検者操作部420を押してもらう。被検者が被検者操作部420を押すと、制御部400にオン信号が送られる。このオン信号を受けて、制御部400は、所定の処理を行い、そのときの視標の点の明るさに対応する値をその点の網膜の感度とする。以降は、視野内の各点について同様の測定を行うことにより、視野内の網膜感度の相違を量的に調べ、網膜の感度マップを作成する。
[0035]
 他覚式検査は、次のように行われる。まず、ヘッドマウントディスプレイ2を被検者の頭部に装着する。この場合は、被検者に被検者操作部420を持たせる必要はない。次に、制御部400の指令に基づき、表示素子240の表示面の一点に視野検査用の視標を表示する。このとき、最初は視標の明るさを暗くしておき、その後、徐々に視標の明るさを増していく。そうすると、最初のうちは暗くて被検者から視標が見えなくても、視標がある明るさになると被検者の網膜が光の刺激に反応し、被検者から視標が見えるようになる。
[0036]
 その際、被検者の瞳孔101の大きさ(瞳孔径)が視標の明るさに応じて変化する。具体的には、被検者の瞳孔101の径が縮小する。このときの眼球100の状態変化を撮像素子340で撮像する。眼球100の撮像は、赤外光源310から眼球100に向けて赤外線を照射し、これによって得られる眼球100の像光を、観察光学系300を介して撮像素子340の撮像面に結像させることにより行う。眼球100の撮像を開始するタイミングは、たとえば、表示素子240の表示面に視標を表示する前のタイミング、あるいは、視標の表示と同時に設定すればよい。ちなみに、人間の網膜は、赤外線に対して感度を持たないため、眼球100の状態変化に影響を与えることはない。
[0037]
 撮像素子340で撮像された眼球100の画像データは、制御部400に取り込まれる。制御部400は、視標の明るさを徐々に増やす過程で、被検者の瞳孔径が視標の明るさに反応して変化(縮小)したかどうかを、撮像素子340から送り込まれる画像データに基づいて判断する。そして、被検者の瞳孔径が変化したと判断すると、そのときの視標の点の明るさに対応する値をその点の網膜上の感度とする。以降は、視野内の各点について同様の測定を自動的に次々と行うことにより、視野内の網膜上の感度の相違を量的に調べ、網膜上の感度マップを自動的に作成する。なお、他覚式検査は、表示素子240の表示面の一点に明るい視標を表示し、瞳孔径の縮小の度合いを観察することにより感度マップを作成する単一閾上刺激法によって行ってもよい。
[0038]
<4.ヘッドマウントディスプレイユニットの構成>
 図3は本発明の実施形態に係るヘッドマウントディスプレイユニットの構成例を示す斜視図であり、図4はその側面図、図5はその正面図である。
 図示したヘッドマウントディスプレイユニット1は、大きくは、ヘッドマウントディスプレイ2と、これを支持するヘッドマウントディスプレイ支持器具3と、を備えている。ヘッドマウントディスプレイ支持器具(以下、単に「支持器具」ともいう。)3は、もともと移動型として使用されるヘッドマウントディスプレイ2を据え置き型としても使用可能とするものである。なお、本実施形態においては、支持器具3で支持したヘッドマウントディスプレイ2をユーザーの頭部に装着した場合に、ユーザーと対向する側、すなわち図4の左側からヘッドマウントディスプレイユニット1を見たときの図を正面図としている。
[0039]
 ヘッドマウントディスプレイ2は、ユーザーの頭部に装着して使用されるものである。ヘッドマウントディスプレイ2は、種々の用途で使用することが可能であり、またその用途に応じて適切な機能を備えるものである。本実施形態では、1つの好ましい例として、ヘッドマウントディスプレイ2がヘッドマウント型の眼検査装置である場合を例に挙げて説明する。また、眼検査装置の中には、たとえば、視野検査装置、視力検査装置、眼筋機能検査装置などがあり、本発明はいずれの眼検査装置にも適用可能であるが、本実施形態では、その中でも視野検査装置に適用した場合を例に挙げて説明する。なお、ヘッドマウントディスプレイ2の構成は、前述したとおりである。
[0040]
<5.ヘッドマウントディスプレイ支持器具の構成>
 図6は本発明の実施形態に係るヘッドマウントディスプレイ支持器具の構成例を示す斜視図であり、図7はその側面図、図8はその正面図である。
 支持器具3は、ヘッドマウントディスプレイ2を装着して使用するための器具である。ここで記述する「装着」には、たとえば、ヘッドマウントディスプレイ2を保管するために、ヘッドマウントディスプレイ2を単にL字形の金具などに引っ掛けて支持するもの、あるいは、ヘッドマウントディスプレイ2を単に台の上に置いて支持するものは含まないものとする。
[0041]
 支持器具3は、ヘッドマウントディスプレイ2が着脱可能に装着され、かつ、当該装着されたヘッドマウントディスプレイ2を少なくとも一方向に移動可能に支持する支持機構20と、支持機構20を所定の高さに配置するためのスタンド部21と、を備える。ここで記述する「移動可能」には、一般に固定手段として使用されるネジ等を本来の目的に反して緩めたり取り外したりすることで初めて移動可能になるもの、または、部品の寸法精度や取付精度の誤差等に起因したガタツキ分もしくはそれと同程度の寸法(たとえば、数mm)だけ移動可能なものは含まないものとする。また、ある1つの方向に対して移動可能な寸法(移動を許容する距離)は、好ましくは、10mm以上200mm以下であり、より好ましくは、20mm以上100mm以下である。
[0042]
 (支持機構)
 図9は支持機構の構成を示す斜視図であり、図10はその側面図、図11はその正面図である。
 支持機構20は、ヘッドマウントディスプレイ2が着脱可能に取り付けられる被取付部22と、被取付部22を少なくとも一方向に移動可能に支持する支持部23と、を備える。支持部23は、好ましくは、被取付部22を弾性的に支持する構成とする。弾性的に支持するとは、支持すべき対象物を、弾性力を利用して支持することをいう。
[0043]
 (被取付部)
 被取付部22は、第1受け部材24と、第2受け部材25とを有する。第1受け部材24と第2受け部材25は、ヘッドマウントディスプレイ2を直接受けて支持するための部材である。被取付部22は、第1受け部材24と第2受け部材25を、たとえば、ネジ機構、あるいは溶接等によって互いに結合することにより構成される。以下、第1受け部材24と第2受け部材25をネジ機構により結合する場合を例に挙げて説明する。
[0044]
 図12は第1受け部材の構成を示す斜視図であり、図13はその側面図、図14はその正面図である。また、図15は第1受け部材と第2受け部材を結合してなる被取付部の構成を示す斜視図であり、図16はその側面図、図17はその正面図である。
[0045]
 (第1受け部材)
 第1受け部材24は、第1板部31と、第2板部32と、一対の翼板部33と、を有する。
[0046]
 第1板部31は、正面視略四角形(図例では矩形)の板状に形成されている。第1板部31の中央部には開口部31aが設けられ、さらに開口部31aの周囲に、一対のスリット31bと、3つの孔31cが設けられている。開口部31aは、正面視略正方形に形成されている。開口部31aの四隅はそれぞれラウンド形状に形成されている。一対のスリット31bは、後述するベルト41を通すためのもので、開口部31aを間に挟んで左右に1つずつ配置されている。3つの孔31cは、第1受け部材24と第2受け部材25を結合するために形成されたもので、左右方向に一定の間隔で配置されている。
[0047]
 第2板部32は、第1板部31の上縁部から斜め上方に延出して板状に形成されている。第2板部32の延出端は略直角に曲げられている。第2板部32には、開口部32aと、一対のスリット32bと、当接部32cが設けられている。開口部32aは、円形に形成されている。一対のスリット32bは、後述するベルト42を通すためのもので、第2板部32の左右に対をなして配置されている。当接部32cは、第2板部32の延出端で略直角に曲がった部分である。当接部32cは、第2板部32でヘッドマウントディスプレイ2を受けたときに、ヘッドマウントディスプレイ2の中間部8に当接するように設けられている。
[0048]
 一対の翼板部33は、第1板部31の両側から略直角に屈曲して形成されている。一対の翼板部33は、左右方向で互いに対向して配置されている。1つの翼板部33には4つの引っ掛け孔33aが設けられている。そのうちの2つの引っ掛け孔33aは翼板部33の上縁近傍に配置され、他の2つの引っ掛け孔33aは翼板部33の下縁近傍に配置されている。
[0049]
 (第2受け部材)
 第2受け部材25は、受け板部35と、支持板部36と、連結部37と、位置決め部38と、を有する。
[0050]
 受け板部35は、ヘッドマウントディスプレイ2を下側から支えるように受ける部分である。受け板部35には、ヘッドマウントディスプレイ2を装着するユーザーの頭部と干渉しないよう、略V字形の切り欠き35a(図15)が形成されている。支持板部36は、受け板部35を介してヘッドマウントディスプレイ2を支持する部分である。連結部37は、第1受け部材24と第2受け部材25を連結するための部分である。連結部37には、第1受け部材24の第1板部31に設けられた孔31cに対応する孔(不図示)が設けられている。位置決め部38は、受け板部35でヘッドマウントディスプレイ2を受ける際に、ヘッドマウントディスプレイ2を位置決めするための部分である。位置決め部38は、ヘッドマウントディスプレイ2の前部7に接触することにより、ヘッドマウントディスプレイ2の位置を決める。このため、位置決め部38の形状は、ヘッドマウントディスプレイ2の前部7の形状に倣うように設定されている。
[0051]
 第1受け部材24と第2受け部材25を結合する場合は、まず、第1板部31の孔31cとこれに対応する連結部37の孔を相互に位置合わせする。次に、それぞれの孔位置に締結具を取り付けて締め付ける。締結具としては、たとえば図15~図17に示すように、ネジ39aとナット39bを用いることができる。これにより、第1受け部材24と第2受け部材25を一体的に結合してなる被取付部22が得られる。
[0052]
 上記構成からなる被取付部22に対し、ヘッドマウントディスプレイ2は、着脱可能に取り付けられる。被取付部22にヘッドマウントディスプレイ2を取り付ける場合は、上記図4に示すように、2つのベルト41,42を用いる。具体的には、第2受け部材25の受け板部35の上にヘッドマウントディスプレイ2を乗せるとともに、2つのベルト41,42を用いて被取付部22にヘッドマウントディスプレイ2を取り付ける。その際、各々のベルト41,42を適度な力で締め付けることにより、被取付部22にヘッドマウントディスプレイ2を固定する。
[0053]
 ベルト41は、ヘッドマウントディスプレイ2の側部に設けられた引っ掛け具13(図3、図4)に引っ掛けられるとともに、第1板部31に設けられた一対のスリット31bに通される。このベルト41を締め付けると、ヘッドマウントディスプレイ2の前部7が第2受け部材25の位置決め部38に押し付けられる。上記図1では引っ掛け具13を省略している。ベルト42は、ヘッドマウントディスプレイ2の中間部8の内側(下側)に巻き付けられるとともに、第2板部32に設けられた一対のスリット32bに通される。このベルト42を締め付けると、ヘッドマウントディスプレイ2の中間部8が第2板部32の当接部32cに押し当てられる。このように、ヘッドマウントディスプレイ2は、2つのベルト41,42を用いて被取付部22に取り付けられる。
[0054]
 これに対し、被取付部22からヘッドマウントディスプレイ2を取り外す場合は、上記2つのベルト41,42を取り外す。これにより、ベルト41,42の締め付けによる固定状態が解除される。このため、被取付部22からヘッドマウントディスプレイ2を取り外すことができる。
[0055]
 (支持部)
 支持部23は、被取付部22を弾性的に支持するもので、ボックス部材26と、弾性部材(後述)とを有する。
[0056]
 (ボックス部材)
 図18はボックス部材の構成を示す斜視図であり、図19はそれを側面方向から見た断面図、図20はそれを正面方向から見た断面図である。
[0057]
 ボックス部材26は、上板部45と、下板部46と、一対の側板部47と、窓板部48とを一体に有し、窓板部48と対向する部分を開口したボックス構造になっている。
[0058]
 上板部45の下面には2つのブラケット49が溶接等により固定され、下板部46の上面にも2つのブラケット49が溶接等により固定されている。各々のブラケット49には、引っ掛け孔49aが2つずつ設けられている。下板部46には、スタンド部21の上端にボックス部材26を取り付けるための受け口50が形成されている。受け口50の周囲には、ネジ止め用の孔51が合計4つ設けられている。窓板部48には、開口窓52が設けられている。開口窓52は、被取付部22の一部(主に第1受け部材24)をボックス部材26の内側に配置し、被取付部22の他部(主に第2受け部材25)をボックス部材26の外側に配置するために設けられたものである。開口窓52は、四隅がラウンド形状とされた正面視矩形に形成されている。なお、ボックス部材26の、窓板部48と対向する側の開口は、各々のブラケット49に設けられたネジ孔49b(図11)を利用して、図示しないカバー部材により閉じることが可能になっている。
[0059]
 (弾性部材)
 弾性部材は、被取付部22とこれに取り付けられるヘッドマウントディスプレイ2を弾性的に支持するための部材となる。その場合、弾性部材の弾性力は、被取付部22およびヘッドマウントディスプレイ2をそれぞれホームポジション(初期位置)に保持する力として働く。また、弾性部材の弾性力は、被取付部22およびヘッドマウントディスプレイ2をホームポジションから移動させたときに、それらをホームポジションに戻そうとする力として働く。
[0060]
 弾性部材は、たとえば、バネによって構成することができる。本実施形態においては、弾性部材を構成するバネの具体例として、上記図9~図11に示すように、引っ張りコイルバネからなるコイルバネ53を用いている。コイルバネ53は、ボックス部材26の内側に配置される。コイルバネ53の一端は第1受け部材24の引っ掛け孔33aに引っ掛けられ、コイルバネ53の他端はブラケット49の引っ掛け孔49aに引っ掛けられている。これにより、第1受け部材24とブラケット49は、コイルバネ53によって相互に接続されている。なお、図3~図8では弾性部材(コイルバネ53)の表記を省略している。
[0061]
 コイルバネ53は、合計8つ設けられている。このうち、4つのコイルバネ53は、第1受け部材24の一方の翼板部33に設けられた4つの引っ掛け孔33aとこれに対応して上下2つのブラケット49に2つずつ設けられた引っ掛け孔49aに引っ掛けられている。また、他の4つのコイルバネ53は、第1受け部材24の他方の翼板部33に設けられた4つの引っ掛け孔33aとこれに対応して上下2つのブラケット49に2つずつ設けられた引っ掛け孔49aに引っ掛けられている。
[0062]
 これにより、支持機構20を側面方向から見ると、上記図10に示すように、上側に配置されたコイルバネ53の弾性力(引っ張り力)は、図中矢印で示すように翼板部33を斜め上方向に向かって引き上げるように作用し、下側に配置されたコイルバネ53の弾性力(引っ張り力)は、図中矢印で示すように翼板部33を斜め下方向に向かって引き下げるように作用している。また、支持機構20を正面方向から見ると、上記図11に示すように、上側に配置されたコイルバネ53の弾性力は、図中矢印で示すように翼板部33を斜め上方向に向かって引き上げるように作用し、下側に配置されたコイルバネ53の弾性力は、図中矢印で示すように翼板部33を斜め下方向に向かって引き下げるように作用している。
[0063]
 これに対し、被取付部22は、上記8つのコイルバネ53の弾性力のバランスがとれた位置、すなわちホームポジションに保持されている。このため、被取付部22をホームポジションから移動させる場合は、少なくとも一部のコイルバネ53の弾性力(引っ張り力)に対抗する外力を被取付部22に加える必要がある。また、被取付部22は、各々のコイルバネ53の弾性力により、任意の方向(多方向)に移動可能に支持されている。この場合、被取付部22が移動可能な方向には、少なくとも、上下方向、左右方向、斜め方向、ボックス部材26の奥行き方向、回転方向が含まれる。斜め方向とは、上下方向(または左右方向)に対して、斜めの角度をもつ方向をいう。また、回転方向には、上下方向の回転と、左右方向の回転が含まれる。上下方向の回転とは、ボックス部材26を左右に貫く仮想水平軸まわりに被取付部22の向きが変わる場合をいい、左右方向の回転とは、ボックス部材26を上下に貫く仮想垂直軸まわりに被取付部22の向きが変わる場合をいう。
[0064]
 なお、被取付部22は、8つのコイルバネ53の弾性力のバランスにより、宙に浮いた状態に保持される。このため、コイルバネ53のバネ定数が小さすぎると、被取付部22に取り付けたヘッドマウントディスプレイ2をユーザーの頭部に装着して使用する場合に、被取付部22が安易に動きすぎてボックス部材26の開口窓52の縁に被取付部22が接触するおそれがある。このため、コイルバネ53のバネ定数は、弾性的に支持すべき対象物(被取付部22、ヘッドマウントディスプレイ2など)の重さ等を考慮して、被取付部22がボックス部材26の開口窓52の縁に接触するおそれがない程度の値に設定することが好ましい。
[0065]
 また、8つのコイルバネ53については、同じバネ定数のバネを用いて構成してもよいし、異なるバネ定数のバネを用いて構成してもよい。また、上側のコイルバネ53には、被取付部22およびヘッドマウントディスプレイ2の重さと、下側のコイルバネ53の弾性力が加わる。このため、上述のようにバネ定数の異なるバネを用いる場合は、上側のコイルバネ53のバネ定数を、下側のコイルバネ53のバネ定数より大きく設定してもよい。
[0066]
 支持機構20は、上述のようにボックス部材26の内側に8つのコイルバネ53を配置し、これら8つのコイルバネ53によって被取付部22を弾性的に支持することにより構成される。この構成では、第1受け部材24の翼板部33の大部分がボックス部材26の内側に配置され、第1受け部材24の第1板部31および第2板部32と、第2受け部材25の全部が、ボックス部材26の外側に配置される。
[0067]
 (スタンド部)
 スタンド部21は、上記図6~図8に示すように、床面等に設置される架台部61と、架台部61から垂直に起立する支柱部62と、を備える。
[0068]
 (架台部)
 架台部61は、ヘッドマウントディスプレイユニット1全体を支える台となるもので、支持器具3の最下部に配置されている。架台部61は、平面視H形に形成されている。架台部61には、複数のキャスター63が設けられている。複数のキャスター63のうち少なくとも1つは、車輪の回転をロックする回転ロック機構を備えている。回転ロック機構は、支持器具3を所定の場所に設置(固定)して使用する場合はロックされ、支持器具3を移動する場合はロック解除される。キャスター63や回転ロック機構は、必要に応じて設けるようにしてもよい。架台部61にキャスター63を設けた場合は、支持器具3やヘッドマウントディスプレイユニット1の設置場所を容易に移動することができる。
[0069]
 支柱部62は、支持機構20を支えるもので、角柱状に形成されている。上述した支持機構20のボックス部材26は、支柱部62の上端部にネジ止め等によって固定される。支柱部62は、好ましくは、内部を電気系統の配線空間として利用できるように中空構造になっている。また、支柱部62は、スタンド部21全体の高さを調整する機構(以下、「第1の高さ調整機構」という。)64を備えている。第1の高さ調整機構64は、たとえば、支柱部62の構造を、内側の支柱と外側の支柱からなる二重構造とし、内側の支柱に案内されて外側の支柱が上下方向に移動することにより、スタンド部21の高さを調整可能な構成となっている。なお、第1の高さ調整機構64は、自動式でも手動式でもかまわないが、本実施形態では、好ましい例として自動式を採用している。自動式の第1の高さ調整機構64では、たとえば、支柱部62に設けられた昇降ボタン(不図示)を操作することにより、支柱部62が電動で上下方向に駆動するようになっている。
[0070]
 さらに、本実施形態の支持器具3は、上記図3~図5に示すように、モニター65と、肘置き台66と、顎台67と、応答スイッチ68と、を備えている。モニター65は、ヘッドマウントディスプレイ2を使用するユーザー、あるいは該ユーザー以外の者に、所定の情報を表示するためのものである。ヘッドマウントディスプレイユニット1を視覚検査に利用する場合、ヘッドマウントディスプレイ2を使用するユーザーは、視覚検査を受ける被検者となり、該ユーザー以外の者は、視覚検査を行う検者となる。検者には、眼科医などの医師またはその補助者(看護師、眼科助手、眼科検査助手など)が含まれる。肘置き台66は、ヘッドマウントディスプレイ2を頭部に装着するユーザーの肘を支えるための台となる。顎台67は、ヘッドマウントディスプレイ2を頭部に装着するユーザーの顎を支えるための台となる。応答スイッチ68は、視野検査等に際して使用されるスイッチであって、上述した被検者操作部420に相当する。
[0071]
 (モニター)
 モニター65は、ボックス部材26の上面にモニター支持具70を用いて設置されている。モニター65は、たとえば、平面型の液晶表示装置や有機EL表示装置、あるいはタブレット端末などを用いて構成することができる。モニター65の位置や向きは、モニター支持具70を動かすことで自在に調整可能になっている。モニター65には、たとえば、視覚検査の具体的な手順や方法を画像やテキストで表示することができる。また、これ以外にも、モニター65には、ヘッドマウントディスプレイ2の表示素子240に表示される画像と同じ画像を表示したり、ヘッドマウントディスプレイ2の撮像素子340で撮像した画像を表示したりすることもできる。また、モニター65を音声出力機能付きモニターとし、視覚検査の具体的な手順や方法を画像等で表示しつつ音声案内を行うこともできる。
[0072]
 (肘置き台)
 肘置き台66は、支柱部62に取り付けられている。肘置き台66は、支持器具3の被取付部22に取り付けたヘッドマウントディスプレイ2を使用するユーザーが肘(あるいは手首付近)を置くことで、ユーザーの肘を支え、姿勢の安定や疲労の軽減を図るものである。スタンド部21は、肘置き台66の高さを調整する機能(以下、「第2の高さ調整機構」という。)を備えている。第2の高さ調整機構は、スタンド部21の高さ方向に肘置き台66を移動することで、肘置き台66の高さを調整するものである。なお、本実施形態においては、第1の高さ調整機構69によってスタンド部21の高さを調整した場合、肘置き台66がスタンド部21と一体に上下方向に駆動する構成になっている。この場合は、第1の高さ調整機構64が第2の高さ調整機構を兼ねることになる。ただし、ヘッドマウントディスプレイ2を装着したユーザーが肘置き台66を利用する場合、ユーザーの身長や腕の長さなどによって肘置き台66の適切な高さが変わる可能性がある。このため、スタンド部21とは独立に、肘置き台66の高さを調整可能な構成を採用してもよい。なお、ここでは肘置き台66の位置を調整する機構として、肘置き台66の高さを調整する機構(第2の高さ調整機構)を例示したが、これに限らず、肘置き台66の位置を左右方向、奥行き方向、水平面に対して傾斜する方向に調整可能な構成を採用することも可能である。
[0073]
 (顎台)
 顎台67は、肘置き台66に取り付けられている。顎台67は、ヘッドマウントディスプレイ2を頭部に装着するユーザー側から見て、肘置き台66の手前側の端部に配置されている。顎台67は、ヘッドマウントディスプレイ2を頭部に装着するユーザーが顎を置くことで、ユーザーの顎を支え、頭部の位置を安定させるものである。顎台67は、顎台67の高さを調整する機構(以下、「第3の高さ調整機構」という。)69を介して肘置き台66に取り付けられている。第3の高さ調整機構69は、伸縮式のロッド部69aと、高さ調整ツマミ69bと、を有する。顎台67は、ロッド部69aの上端に取り付けられている。調整ツマミ69bは、ロッド部69aの下端に配置されている。
[0074]
 上記構成からなる第3の高さ調整機構69においては、調整ツマミ69bを回転させたときに、ロッド部69aが、調整ツマミ69bの回転方向および回転量に応じて伸縮動作し、これに従って顎台67が上下方向に移動する。なお、ここでは顎台67の位置を調整する機構として、顎台67の高さを調整する機構(第3の高さ調整機構69)を例示したが、これに限らず、顎台67の位置を左右方向、奥行き方向、水平面に対して傾斜する方向に調整可能な構成を採用することも可能である。
[0075]
<6.ヘッドマウントディスプレイユニットの使用手順>
 次に、本発明の実施形態に係るヘッドマウントディスプレイユニットの使用手順について説明する。
 本発明の実施形態に係るヘッドマウントディスプレイユニット1は、もともと移動型の形態で使用されるヘッドマウントディスプレイ2を、据え置き型の形態でも使用できるようにしたものである。このため、以降ではヘッドマウントディスプレイ2を据え置き型で使用する場合の手順について説明する。この使用手順には、ヘッドマウントディスプレイ2を支持器具3に装着する第1の段階と、ヘッドマウントディスプレイ2をユーザーの頭部に装着する第2の段階とが含まれる。以下、各段階の具体的な手順を説明する。
[0076]
 (第1の段階)
 まず、支持器具3の被取付部22にヘッドマウントディスプレイ2を装着する。具体的には、ヘッドマウントディスプレイ2から装着具6を取り外した状態で本体部5を第2受け部材25の受け板部35に乗せ、2つのベルト41,42によって被取付部22にヘッドマウントディスプレイ2を固定する。その際、ベルト41,42をそれぞれ適度に締め付ける。そうすると、第1受け部材24の当接部32cがヘッドマウントディスプレイ2の中間部8に当接するとともに、第2受け部材25の位置決め部38がヘッドマウントディスプレイ2の前部7に当接する。これにより、ヘッドマウントディスプレイ2は、被取付部22に位置決めして取り付けられる。また、ヘッドマウントディスプレイ2は、ヘッドマウントディスプレイ2の受け板部35の傾斜に従って前傾姿勢に支持される。
[0077]
 上記前傾姿勢とは、上記図2に示す光学系の光軸280aが眼球位置から見て前方斜め下方に傾いて配置される状態をいう。この光軸の傾き角度を、スタンド部21の支柱部62の中心軸に直交する仮想水平面を基準に、ヘッドマウントディスプレイ2の前傾角度と定義すると、この前傾角度は、好ましくは、5度以上、70度以下、より好ましくは、15度以上、60度以下、さらに好ましくは、25度以上、50度以下の条件で設定するとよい。前傾姿勢に支持されたヘッドマウントディスプレイ2をユーザーが頭部に装着する場合は、ヘッドマウントディスプレイ2の前傾姿勢にならってユーザーの頭部が前方に傾いた状態となる。このため、ヘッドマウントディスプレイ2の左右の覗き窓をユーザーが正面から真っ直ぐに覗き込むときは、ユーザーの視線も前方斜め下方に傾くことになる。
[0078]
 (第2の段階)
 次に、ヘッドマウントディスプレイ2をユーザーの頭部に装着する。このとき、必要に応じて、支持器具3のスタンド部21の高さを調整する。また、ユーザーは、ヘッドマウントディスプレイ2の後部9に向かい合うように椅子に座ってヘッドマウントディスプレイ2を頭部に装着する。その際、顎台67が邪魔にならないように、あらかじめ顎台67の位置を下方に退避させておくとよい。その状態で、ユーザーはヘッドマウントディスプレイ2の位置にあわせて自身の頭部を本体部5の内側に入り込ませる。これにより、ユーザーの頭部にヘッドマウントディスプレイ2が被せられた状態になる。その際、ユーザーは本体部5のパッド部に額を押し当てて左右の覗き窓を覗き込むことにより、頭部の位置を決める。こうして頭部の位置を決めたら、その状態を維持しながら顎台67の位置を上方に移動させてユーザーの顎に顎台67を当てる。顎台67の位置(高さ)は、調整ツマミ69bを回転操作することにより調整可能である。これにより、ヘッドマウントディスプレイ2の本体部5とユーザーの頭部との相対的な位置関係が定まる。調整ツマミ69bの操作は、被検者となるユーザーが行ってもよいし、検者が行ってもよい。
[0079]
 次に、ユーザーは、ヘッドマウントディスプレイ2の2つの覗き窓を覗き込みながら、第1回転ツマミ11と第2回転ツマミ12を適宜回転させることにより、瞳孔中心位置に光学系の中心位置を合わせるとともに、瞳孔位置から光学系の前段レンズ位置までの距離を合わせる。このとき、上述した表示素子240に位置合わせ用の画像を表示し、この画像を見ながらユーザーが第1回転ツマミ11と第2回転ツマミ12を適宜回転させるようにしてもよい。また、撮像素子340で撮像した眼球100の画像データを外部の端末装置に送り、この端末装置の画面を見ながら検者(ユーザー以外の者)が第1回転ツマミ11と第2回転ツマミ12を適宜回転させてもよいし、検者がユーザーに調整の仕方を指示してもよい。
[0080]
 以上で、ヘッドマウントディスプレイ2を据え置き型で使用するための準備が完了となる。これにより、ヘッドマウントディスプレイ2を支持器具3に取り付けたまま視野検査を行うことが可能となる。実際の視野検査において、被検者となるユーザーは、肘置き台66に肘を置く。そして、上述した自覚式検査を行う際は、片手を応答スイッチ68に添え、表示素子240の表示面に表示された視野検査用の視標が見えたときに応答スイッチ68を押す。これに対し、他覚式検査を行う際は、応答スイッチ68を操作する必要はない。
[0081]
 (本発明の技術的な意義)
 このような視野検査において、たとえば、上記<1.発明者の知見>で記述したように、ヘッドマウントディスプレイを固定器具に固定して使用する場合は、ヘッドマウントディスプレイの重さがユーザーに加わらないため、ユーザーの身体的な負担を軽減することができる。ただし、本発明者のその後の検討により、更に改善すべき新たな課題の存在が明らかになった。その課題とは、固定器具を使用してヘッドマウントディスプレイの動きを固定すると、ヘッドマウントディスプレイを装着したユーザーの頭部の動きも固定されるため、視野検査の開始から終了までユーザーは頭部を動かせない状況になる。また、無理に頭部を動かすと、ヘッドマウントディスプレイの本体部とユーザーの頭部との相対位置にずれが生じ、正しい検査結果が得られないおそれがある。そこで本発明者は、上記の新たな課題を解決するために本発明を想到した。
[0082]
 本発明の実施形態に係るヘッドマウントディスプレイユニット1においては、ヘッドマウントディスプレイ2が取り付けられる被取付部22を、支持部23に設けられた複数のコイルバネ53によって任意の方向に移動可能に支持している。このため、実際に被取付部22にヘッドマウントディスプレイ2を取り付けて使用する場合は、コイルバネ53の弾性力を利用して、被取付部22と一体にヘッドマウントディスプレイ2を移動させることができる。これにより、ヘッドマウントディスプレイ2を装着したユーザーの頭部の動きが許容される。また、ヘッドマウントディスプレイ2の本体部5とユーザーの頭部との相対的な位置ずれも抑制される。
[0083]
 また、ヘッドマウントディスプレイ2を頭部に装着したユーザーには、各々のコイルバネ53の弾性力が働く。このため、コイルバネ53の弾性力を利用してユーザーの頭部の位置を安定させることができる。また、ヘッドマウントディスプレイ2を装着したユーザーが頭部を動かすと、複数のコイルバネ53の弾性力のバランスが崩れる。これにより、ヘッドマウントディスプレイ2を装着しているユーザーには、ヘッドマウントディスプレイ2をホームポジションに戻そうとする力が働く。このため、視野検査中にユーザーが頭部を動かした場合でも、元のホームポジションにヘッドマウントディスプレイ2を戻すことができる。
[0084]
<7.実施形態の効果>
 本発明の実施形態においては、ヘッドマウントディスプレイ2を支持器具3に装着することにより、ヘッドマウントディスプレイ2を据え置き型で使用することができる。また、ヘッドマウントディスプレイ2の重さは支持器具3で支えられるため、ヘッドマウントディスプレイ2を頭部に装着したユーザーには、ヘッドマウントディスプレイ2の重さが加わらなくなる。このため、ユーザーの身体的な負担を軽減することができる。
 さらに、本発明の実施形態においては、ヘッドマウントディスプレイ2が取り付けられる被取付部22を、支持部23に設けられた複数のコイルバネ53によって任意の方向に移動可能に支持している。このため、ヘッドマウントディスプレイ2を頭部に装着したまま、ユーザーは、各々のコイルバネ53の弾性力を利用して適度に頭部を動かすことができる。その結果、上述した固定器具にヘッドマウントディスプレイを装着してユーザーの頭部の動きを固定する場合に比べて、ユーザーの身体的な負担をより一層軽減することができる。このため、たとえばヘッドマウントディスプレイ2を視野検査装置などの眼検査装置として使用する場合は、被検者が子供やお年寄りであっても、被検者に負担をかけずに眼検査を行うことが可能となる。また、ヘッドマウントディスプレイ2は支持器具3に対して着脱可能になっているため、ヘッドマウントディスプレイ2を移動型と据え置き型のどちらの形態でも使用することが可能となる。
[0085]
 本発明の実施形態においては、ヘッドマウントディスプレイ2が装着される被取付部22を支持部23によって弾性的に支持する構成を採用している。このため、ヘッドマウントディスプレイ2を装着したユーザーの頭部の位置を安定させることができる。
[0086]
 本発明の実施形態においては、支持機構20をスタンド部21によって所定の高さに配置する構成を採用している。このため、ユーザーの身長等に適した高さに支持機構20を配置することで、ユーザーは、支持機構20に支持されたヘッドマウントディスプレイ2を容易に頭部に装着することができる。
[0087]
 本発明の実施形態においては、スタンド部21の高さを調整する機構(第1の高さ調整機構64)を備えた構成を採用している。このため、ヘッドマウントディスプレイ2を装着するユーザーの姿勢や身長等に応じた適切な位置(高さ)に支持機構20を配置することができる。
[0088]
 本発明の実施形態においては、ヘッドマウントディスプレイ2を頭部に装着するユーザーの肘を支えるための肘置き台66を備えた構成を採用している。このため、ヘッドマウントディスプレイ2を装着するユーザーの姿勢を安定させることができる。また、ユーザーの身体的な負担を軽減することができる。
[0089]
 本発明の実施形態においては、ヘッドマウントディスプレイ2を頭部に装着するユーザーの顎を支えるための顎台67を備えた構成を採用している。このため、ヘッドマウントディスプレイ2を装着するユーザーの頭部の位置を安定させることができる。また、ヘッドマウントディスプレイ2の本体部5とユーザーの頭部の相対的な位置ずれを抑制することができる。
[0090]
 本発明の実施形態においては、顎台67の位置を調整する機構を備えた構成を採用している。このため、ヘッドマウントディスプレイ2を使用するユーザーの頭部の大きさにあわせて顎台67の位置に適切に調整することができる。
[0091]
 本発明の実施形態においては、支持器具3の被取付部22にヘッドマウントディスプレイ2を取り付けた場合に、ヘッドマウントディスプレイ2が前傾姿勢に支持される構成を採用している。このため、ヘッドマウントディスプレイ2を使用するユーザーは、前部7の内側のパッド部に額を当てて頭部の重さを支えることができる。したがって、ユーザーは、負担の少ない姿勢でヘッドマウントディスプレイ2を使用することができる。
[0092]
<8.他の実施形態>
 本発明の技術的範囲は上述した実施形態に限定されるものではなく、発明の構成要件やその組み合わせによって得られる特定の効果を導き出せる範囲において、種々の変更や改良を加えた形態も含む。
[0093]
 たとえば、上記実施形態においては、被取付部22を支持部23によって弾性的に支持するために、複数のコイルバネ53を用いたが、弾性部材はコイルバネ53に限らず、たとえばゴムを用いてもよいし、バネとゴムを併用してもよい。また、引っ張りコイルバネからなるコイルバネ53以外のバネとして、たとえば、圧縮コイルバネを用いてもよいし、圧縮コイルバネと引っ張りコイルバネを併用してもよい。また、バネ等の弾性部材の弾性力に対抗して所定の方向に移動可能な移動ステージ機構(たとえば、直動ステージなど)を用いて支持部23を構成してもよい。また、支持部は、ヘッドマウントディスプレイが取り付けられる被取付部を、少なくとも1つのコイルバネまたはゴムベルトなどの弾性部材で吊り下げた状態に支持するものであってもよい。また、支持部は、弾性部材を使用することなく被取付部を移動可能に支持する構成であってもよい。
[0094]
 また、上記実施形態においては、被取付部22を移動可能に支持するにあたって、被取付部22を任意の方向に移動可能に支持する構成としたが、被取付部22は、一方向だけに移動可能な構成でもよいし、二方向あるいは三方向以上に移動可能な構成でもよい。
[0095]
 また、上記実施形態においては、支持器具3を床面に設置して使用するタイプを例に挙げて説明したが、これに限らず、たとえば、卓上に設置して使用するタイプとしてもよい。
[0096]
 また、上記実施形態においては、ユーザーが椅子に座ってヘッドマウントディスプレイ2を装着するものとしたが、ユーザーが立ったままヘッドマウントディスプレイ2を使用できるようにスタンド部21の高さを設定してもよい。
[0097]
 また、上記実施形態においては、支持器具3が肘置き台66が備える構成を示したが、肘置き台66の代わりに、図示しないハンドルバーを備える構成としてもよい。ハンドルバーは、ヘッドマウントディスプレイ2を使用するユーザーがハンドルバーを握ることで、姿勢の安定や疲労の軽減を図るものである。その場合、ユーザーが応答スイッチ68を操作しやすいように、ハンドルバーに応答スイッチ68を取り付けてもよいし、ハンドルバーの近傍に応答スイッチ68を取り付けてもよい。
[0098]
 また、上記実施形態においては、支持機構20をスタンド部21で支持する構成を示したが、スタンド部21を使用することなく、支持機構20を建物等の壁に固定して使用してもよい。その場合、支持器具3は、支持機構20と、支持機構20を建物等の壁に固定するために手段(たとえば、固定用の金具など)と、を備えた構成となる。

符号の説明

[0099]
 1…ヘッドマウントディスプレイユニット
 2…ヘッドマウントディスプレイ
 3…支持器具(ヘッドマウントディスプレイ支持器具)
 20…支持機構
 21…スタンド部
 22…被取付部
 23…支持部
 53…コイルバネ
 66…肘置き台
 67…顎台

請求の範囲

[請求項1]
 ヘッドマウントディスプレイを装着して使用するためのヘッドマウントディスプレイ支持器具であって、
 前記ヘッドマウントディスプレイが着脱可能に装着され、かつ、当該装着された前記ヘッドマウントディスプレイを少なくとも一方向に移動可能に支持する支持機構を備える
 ことを特徴とするヘッドマウントディスプレイ支持器具。
[請求項2]
 前記支持機構は、
 前記ヘッドマウントディスプレイが着脱可能に取り付けられる被取付部と、
 前記被取付部を少なくとも一方向に移動可能に支持する支持部と、
 を備えることを特徴とする請求項1に記載のヘッドマウントディスプレイ支持器具。
[請求項3]
 前記支持部は、前記被取付部を弾性的に支持する
 ことを特徴とする請求項2に記載のヘッドマウントディスプレイ支持器具。
[請求項4]
 前記支持部は、弾性部材を用いて構成されている
 ことを特徴とする請求項2または3に記載のヘッドマウントディスプレイ支持器具。
[請求項5]
 前記弾性部材がバネである
 ことを特徴とする請求項4に記載のヘッドマウントディスプレイ支持器具。
[請求項6]
 前記支持機構を所定の高さに配置するためのスタンド部をさらに備える
 ことを特徴とする請求項1~5のいずれか1項に記載のヘッドマウントディスプレイ支持器具。
[請求項7]
 前記スタンド部の高さを調整する機構を備える
 ことを特徴とする請求項6に記載のヘッドマウントディスプレイ支持器具。
[請求項8]
 前記ヘッドマウントディスプレイを頭部に装着するユーザーの顎を支えるための顎台を有する
 ことを特徴とする請求項1~7のいずれか1項に記載のヘッドマウントディスプレイ支持器具。
[請求項9]
 前記顎台の位置が調整可能である
 ことを特徴とする請求項8に記載のヘッドマウントディスプレイ支持器具。
[請求項10]
 前記ヘッドマウントディスプレイを頭部に装着するユーザーの肘を支えるための肘置き台を有する
 ことを特徴とする請求項1~9のいずれか1項に記載のヘッドマウントディスプレイ支持器具。
[請求項11]
 前記肘置き台の位置が調整可能である
 ことを特徴とする請求項10に記載のヘッドマウントディスプレイ支持器具。
[請求項12]
 ヘッドマウントディスプレイと、
 前記ヘッドマウントディスプレイが着脱可能に装着され、かつ、当該装着された前記ヘッドマウントディスプレイを少なくとも一方向に移動可能に支持する支持機構を備えるヘッドマウントディスプレイ支持器具と、
 を具備することを特徴とするヘッドマウントディスプレイユニット。
[請求項13]
 前記ヘッドマウントディスプレイは、ヘッドマウント型の眼検査装置である
 ことを特徴とする請求項12に記載のヘッドマウントディスプレイユニット。

図面

[ 図 1]

[ 図 2]

[ 図 3]

[ 図 4]

[ 図 5]

[ 図 6]

[ 図 7]

[ 図 8]

[ 図 9]

[ 図 10]

[ 図 11]

[ 図 12]

[ 図 13]

[ 図 14]

[ 図 15]

[ 図 16]

[ 図 17]

[ 図 18]

[ 図 19]

[ 図 20]