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1. (WO2018182033) 造水方法及び造水装置
Document

明 細 書

発明の名称 造水方法及び造水装置

技術分野

0001  

背景技術

0002   0003   0004   0005   0006  

先行技術文献

特許文献

0007  

発明の概要

発明が解決しようとする課題

0008   0009  

課題を解決するための手段

0010  

発明の効果

0011  

図面の簡単な説明

0012  

発明を実施するための形態

0013   0014   0015   0016   0017   0018   0019   0020   0021   0022   0023   0024   0025   0026   0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041   0042   0043   0044   0045   0046   0047   0048   0049   0050   0051   0052  

実施例

0053   0054   0055   0056   0057   0058   0059   0060   0061   0062   0063   0064   0065  

符号の説明

0066  

請求の範囲

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10   11   12   13   14   15   16  

図面

1   2   3   4   5   6   7   8   9  

明 細 書

発明の名称 : 造水方法及び造水装置

技術分野

[0001]
 本発明は、原水を半透膜に透過させてその透過水を得る造水方法及び造水装置に係り、特に運転条件や運転状態による水質の低下を抑制する造水方法及び造水装置に関する。

背景技術

[0002]
 高濃度溶液の浄水化技術には様々なものがあるが、省エネルギーおよび省資源プロセスの一例として、半透膜を用いた膜分離方法が利用されている。膜分離方法の一例である逆浸透法によれば、塩分等の溶質を含んだ溶液を、該溶液の浸透圧以上の圧力をもって逆浸透膜を透過させることで、溶質分が低減された液体(透過水)と濃縮水とに分離することができる。この技術は、例えば海水、かん水、有害物を含んだ水から飲料水レベルの水を得ることも可能であるし、また、工業用超純水の製造、排水処理、有価物の回収などにも用いられている。
[0003]
 半透膜分離法は、通常複数本の半透膜エレメントを、各半透膜エレメントの内部に位置する集水管を連結させて1本の圧力容器に直列に装填した状態(これをモジュールと称す)で使用される。モジュール入口側(上流側)の半透膜エレメントに供給された原水は、半透膜エレメント内の間隙を通って半透膜面に供給され、透過水と濃縮水とに分離される。分離された透過水は集水管に集められ、モジュール端部に設けられ集水管に連結された透過水取り出し口から取り出される。この際、原水はモジュール全体に均一に供給されるのではなく、上流側のエレメントから順に透過水が分離されるため、モジュール出口側(下流側)に近づくにつれて供給される原水量は減少し、塩濃度は高くなる。またこれに伴って透過水量も減少していき、その濃度は高くなって、すなわち透過水質が悪化していく。
[0004]
 このような現象は季節変動に伴う水温上昇が生じた際、より顕著に現れる。温度が上昇すると、半透膜が膨張し孔径が大きくなり、かつ粘度が低下することで単位面積当たりの透過水量と塩透過率が増加する。上流側の半透膜エレメントを透過する水量が増加する分、下流側の半透膜エレメントに供給される原水量は減少し、下流側半透膜エレメントでは比較的水質の悪い透過水を少量得ることとなる。このとき透過水質の悪化を防止するため、予め半透膜エレメントの本数を少なくしておき、水温が低いときは所望の透過水量を得るために運転圧力を高くして運転される。また年間の水温変動が大きくなると、低水温時の運転圧力が半透膜モジュールの許容圧力、例えば、8.0~9.0MPaを超える可能性があるため、例えば原水濃度(ここでは濃度=TDS:Total Dissolved Solids)が45000mg/Lであれば、運転可能な温度範囲は約40℃までに制限される場合もあった。
[0005]
 透過水質を低下させる要因としては、ファウリング(膜面汚れ)や膜劣化も挙げられる。ファウリングは微生物の繁殖や塩の析出などが原因であり、膜劣化は不溶物による膜表面の擦過や次亜塩素酸等の酸化物で膜が破壊されることが原因である。これらが生じた際は薬品での洗浄等で性能の回復を図るが、不可逆的な変化が蓄積し、次第に性能が低下し水質が悪化していく。このとき、半透膜エレメント本数を少なくすれば所望の水質を得ることが可能となるが、これを実施するには一旦運転を停止するなど多大な時間と労力を要するため、従来技術ではある水準まで性能が低下したところで新品の半透膜エレメントへと交換する。
[0006]
 半透膜エレメントに供給される原水の流量を均一化し安定的に運転する装置及び方法として、特許文献1ではモジュール内の逆浸透膜エレメントの原水流路横断面積を変化させる逆浸透分離装置およびその方法が、特許文献2では透過水の流路をなす集水管を遮断するシャッタ機構を設け、さらに供給側(上流側)透過水の流量を調整するバルブ機構を設けた逆浸透膜処理装置および造水方法が、特許文献3では、透過水を供給側(上流側)と排出側(下流側)とに分離する抵抗体を備え、さらに供給側(上流側)透過水の流量を調整するバルブを設けた逆浸透処理装置が開示されている。しかしいずれの場合も、温度変化等が原因で生じる透過水の水質低下を抑制し、運転範囲を広げたり半透膜エレメントの交換頻度を低下させたりするものではなかった。

先行技術文献

特許文献

[0007]
特許文献1 : 日本国特開2000-288356号公報
特許文献2 : 日本国特開2001-137672号公報
特許文献3 : 日本国特開2012-130838号公報

発明の概要

発明が解決しようとする課題

[0008]
 従来の技術では、このように透過水質を低下させる現象に対し、予め半透膜エレメントの本数を少なく設計し、かつ所望の透過水量を得るために高い運転圧力で運転するか、半透膜エレメントの交換により対処していた。そのためポンプの必要動力が大きくなって電力費が高くなったり、半透膜エレメントの交換費用が掛かったり、設計可能な温度範囲が制限されたりする問題があった。
[0009]
 本発明は、透過水質の低下時においても透過水質の低下を抑制し、運転圧力の低減や半透膜エレメント交換頻度の低減を図って造水装置の運転コストを下げ、同時に設計可能な温度範囲の広い造水方法および造水装置を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

[0010]
 前記課題を解決するため、本発明は、原水を半透膜で分離し濃縮水を排出して透過水を取り出す造水方法であって、原水供給口、濃縮水排出口、半透膜、原水流路、透過水流路、透過水を集めて取り出す集水管を備える半透膜エレメントを、前段の半透膜エレメントから排出される濃縮水が後段の半透膜エレメントに原水として供給されるよう、集水管を介して連通してなる半透膜モジュールを含み、前記半透膜エレメントm本(mは2以上の整数)が連通されてなり上流側に位置する上流側半透膜モジュールと、前記半透膜エレメントp本(pはp<mを満たす自然数)が連通されてなり下流側に位置する下流側半透膜モジュールと、前記上流側半透膜モジュールに接続された第1の原水供給経路、前記上流側半透膜モジュールから排出される上流側濃縮水が前記下流側半透膜モジュールに原水として供給されるよう接続された濃縮水接続経路、前記上流側半透膜モジュールから得られる上流側透過水と前記下流側半透膜モジュールから得られる下流側透過水を合流させるよう接続された透過水接続経路、前記下流側半透膜モジュールに接続された第1の濃縮水排出経路を有し、前記濃縮水接続経路と、前記透過水接続経路とを介して、前記上流側半透膜モジュールと前記下流側半透膜モジュールが接続される構成を含む第1の造水装置、または、前記半透膜エレメントn本(nは3以上の整数)が連通されてなり、かつ下流側から数えてn/2本未満の下流側半透膜エレメントと残りの上流側半透膜エレメントの間に位置する集水管に透過水に抵抗を与える集水管区切り部または集水管バルブが設けられた半透膜モジュールと、第2の原水供給経路、第2の濃縮水排出経路、前記下流側半透膜エレメントから得られる下流側透過水を取り出す下流側透過水取り出し経路、前記上流側半透膜エレメントから得られる上流側透過水を取り出す上流側透過水または全透過水取り出し経路を含む第2の造水装置のいずれかを用い、前記上流側半透膜モジュールまたは前記上流側半透膜エレメントから得られる上流側透過水と前記下流側半透膜モジュールまたは前記下流側半透膜エレメントから得られる下流側透過水とを合わせた全透過水を取り出す第1の運転方法と、上流側透過水と下流側透過水とを分割して上流側透過水のみを取り出す第2の運転方法とを、任意に切り替えることを特徴とする造水方法を提供する。
 また本発明は、原水を半透膜で分離し濃縮水を排出して透過水を取り出す造水装置であって、原水供給口、濃縮水排出口、半透膜、原水流路、透過水流路、透過水を集めて取り出す集水管を備える半透膜エレメントm本(mは2以上の整数)を、前段の半透膜エレメントから排出される濃縮水が後段の半透膜エレメントに原水として供給されるよう、集水管を介して連通してなる上流側半透膜モジュールと、前記半透膜エレメントp本(pはp<mを満たす自然数)を、前段の半透膜エレメントから排出される濃縮水が後段の半透膜エレメントに原水として供給されるよう、集水管を介して連通してなる下流側半透膜モジュールを含み、前記上流側半透膜モジュールに接続された第1の原水供給経路、前記上流側半透膜モジュールから排出される上流側濃縮水が前記下流側半透膜モジュールに原水として供給されるよう接続された濃縮水接続経路、前記上流側半透膜モジュールから得られる上流側透過水と前記下流側半透膜モジュールから得られる下流側透過水を合流させるよう接続された透過水接続経路、前記下流側半透膜モジュールに接続された第1の濃縮水排出経路、流路の切り替えが可能な透過水接続経路切り替え部及び前記透過水接続経路切り替え部に接続された下流側透過水排出経路を備えることを特徴とする、造水装置を提供する。
 また、本発明は、原水を半透膜で分離し濃縮水を排出して透過水を取り出す造水装置であって、原水供給口、濃縮水排出口、半透膜、原水流路、透過水流路、透過水を集めて取り出す集水管を備える半透膜エレメントm本(mは2以上の整数)を、前段の半透膜エレメントから排出される濃縮水が後段の半透膜エレメントに原水として供給されるよう、集水管を介して連通してなる上流側半透膜モジュールと、前記半透膜エレメントp本(pはp<mを満たす自然数)を、前段の半透膜エレメントから排出される濃縮水が後段の半透膜エレメントに原水として供給されるよう、集水管を介して連通してなる下流側半透膜モジュールを含み、前記上流側半透膜モジュールに接続された第1の原水供給経路、前記上流側半透膜モジュールから排出される上流側濃縮水が前記下流側半透膜モジュールに原水として供給されるよう接続された濃縮水接続経路、前記上流側半透膜モジュールから得られる上流側透過水と前記下流側半透膜モジュールから得られる下流側透過水を合流させるよう接続された透過水接続経路、前記下流側半透膜モジュールに接続された第1の濃縮水排出経路、前記透過水接続経路とは異なる場所に設けられ上流側透過水または上流側透過水と下流側透過水とを合わせた全透過水を取り出す上流側透過水または全透過水取り出し経路、前記透過水接続経路に設けられた開閉の切り替えが可能な透過水接続経路バルブを備えることを特徴とする、造水装置を提供する。
 また、本発明は、原水昇圧用高圧ポンプを備え、原水を半透膜で分離し濃縮水を排出して透過水を取り出す造水装置であって、原水供給口、濃縮水排出口、半透膜、原水流路、透過水流路、透過水を集めて取り出す集水管を備える半透膜エレメントn本(nは3以上の整数)を、前段の半透膜エレメントから排出される濃縮水が後段の半透膜エレメントに原水として供給されるよう、集水管を介して連通してなる半透膜モジュールを含み、前記半透膜モジュールは、第2の原水供給経路、第2の濃縮水排出経路、前記半透膜モジュール内の下流側から数えてn/2本未満の半透膜エレメントから得られる下流側透過水を取り出す下流側透過水取り出し経路と、残りの半透膜エレメントから得られる上流側透過水を取り出す上流側透過水または全透過水取り出し経路を備え、下流側から数えてn/2本未満の位置にある半透膜エレメントの上流側の集水管に設けられた、透過水に抵抗を与える集水管区切り部と、前記下流側透過水取り出し経路に設けられた流量ないし流路を制御する流量ないし流路制御部を備えること、もしくは、下流側から数えてn/2本未満の位置にある半透膜エレメントの上流側の集水管に設けられた、開閉の切り替えが可能な集水管バルブに加え、前記下流側透過水取り出し経路に設けられた止水部または流量ないし流路制御部の少なくともいずれか1つを備えることを特徴とする造水装置を提供する。

発明の効果

[0011]
 本発明の造水方法によれば、透過水質が低下した際に上流側透過水のみを取り出すことで透過水質の低下を抑制することができ、かつ透過水質がよい場合は上流側透過水と下流側透過水を合わせた全透過水を取り出すことでポンプの所要動力を抑えることができる。従って、運転可能な温度範囲が広がるとともに、半透膜エレメントの交換頻度の低減及び電気代の低減により、経済的な運転が可能となる。

図面の簡単な説明

[0012]
[図1] 図1は、本発明の一実施態様に係る、造水装置の一例である。
[図2] 図2は、本発明の別の実施形態に係る、透過水接続経路バルブを有し下流側透過水排出経路を有さない造水装置の一例である。
[図3] 図3は、本発明の別の実施形態に係る、下流側透過水排出経路が第1の原水供給経路に接続される造水装置の一例である。
[図4] 図4は、本発明の別の実施形態に係る、集水管区切り部または集水管バルブが設けられた半透膜モジュールを含む造水装置の一例である。
[図5] 図5は、本発明の別の実施形態に係る、下流側透過水取り出し経路が上流側透過水または全透過水取り出し経路に接続される造水装置の一例である。
[図6] 図6は、本発明の別の実施形態に係る、下流側透過水取り出し経路が上流側透過水または全透過水取り出し経路と第2の原水供給経路に接続される造水装置の一例である。
[図7] 図7は、本発明の別の実施形態に係る、下流側透過水取り出し経路が上流側透過水または全透過水取り出し経路と下流側透過水排出経路に接続される造水装置の一例である。
[図8] 図8は、本発明の別の実施形態に係る、集水管区切り部または集水管バルブが設けられた半透膜モジュールを含む半透膜モジュールが多段に配置される造水装置の一例である。
[図9] 図9は、本発明の一実施態様に係る、スパイラル型逆浸透膜エレメントの概略図である。

発明を実施するための形態

[0013]
 以下、発明の実施の形態を図面を用いて説明する。
 図1は本発明の好ましい実施形態の造水方法に好適な造水装置の概念図であって、本装置は高圧ポンプ29、第1の原水供給経路(原水供給経路)1、上流側半透膜モジュール22、下流側半透膜モジュール23、第1の濃縮水排出経路(濃縮水排出経路)2、上流側透過水または全透過水取り出し経路3、濃縮水接続経路8、透過水接続経路9、下流側透過水排出経路10からなり、上流側半透膜モジュール22と下流側半透膜モジュール23は濃縮水接続経路8及び透過水接続経路9により接続されている。また、透過水接続経路9には透過水接続経路切り替え部または透過水接続経路バルブ28が設けられており、透過水接続経路切り替え部または透過水接続経路バルブ28は下流側透過水取り出し経路4に接続されている。
[0014]
 上流側半透膜モジュール22には、原水供給口、濃縮水排出口、半透膜、原水流路、透過水流路、透過水を集めて取り出す集水管を備える半透膜エレメントm本(mは2以上の整数)が、前段の半透膜エレメントから排出される濃縮水が後段の半透膜エレメントに原水として供給されるよう、集水管を介して連通して装填されており、下流側半透膜モジュール23には、半透膜エレメントp本(pはp<mを満たす自然数)が上流側半透膜モジュール22と同様に装填されている。
[0015]
 高圧ポンプ29により昇圧された原水は、第1の原水供給経路1を通って上流側半透膜モジュール22に導入される。導入された原水は、半透膜エレメントにより半透膜処理がなされ、透過水は透過水流路材によって設けられた間隙によって集水管に集められ、集水管を通じて集水管に接続された上流側透過水または全透過水取り出し経路3または透過水接続経路9に導かれる。半透膜エレメントを透過しなかった濃縮水は下流側に配置された半透膜エレメントに原水として導入され、透過水は上述のように集水管に接続された上流側透過水または全透過水取り出し経路3、または透過水接続経路9に導かれる。上流側半透膜モジュールの最下流に位置する半透膜エレメントにおいては、透過水は上述のように集水管に接続された上流側透過水または全透過水取り出し経路3、または透過水接続経路9に導かれ、濃縮水は濃縮水接続経路8を介して下流側に配置された下流側半透膜モジュール23に原水として導入される。
[0016]
 下流側半透膜モジュール23から排出される濃縮水は第1の濃縮水排出経路2を通じて下流側半透膜モジュール23の外部へ排出され、透過水は集水管を通じて集水管に接続された透過水接続経路9へ導かれる。
[0017]
 ここで、透過水接続経路切り替え部または透過水接続経路バルブ28は三方弁であり、一方は透過水接続経路9を介して上流側半透膜モジュール22に、一方は透過水接続経路9を介して下流側半透膜モジュール23に、一方は下流側透過水排出経路10に接続してされている。
[0018]
 従って、上流側半透膜モジュール22及び下流側半透膜モジュール23の方向を開とし、下流側透過水排出経路10の方向を閉とすれば、上流側半透膜モジュール22から得られる透過水(上流側透過水)及び下流側半透膜モジュール23から得られる透過水(下流側透過水)を合わせた全ての透過水(全透過水)は上流側透過水または全透過水取り出し経路3から取り出される。あるいは上流側半透膜モジュール22、下流側半透膜モジュール23、下流側透過水排出経路10の全ての方向を開とすれば、上流側透過水または全透過水取り出し経路3または下流側透過水排出経路10の両方から全透過水を取り出すこともできる。このように全透過水を取り出す運転方法を第1の運転方法と呼ぶ。
[0019]
 また、上流側半透膜モジュール22の方向を閉とし、下流側半透膜モジュール23及び下流側透過水排出経路10の方向を開とすれば、上流側透過水は上流側透過水または全透過水取り出し経路3から取り出され、下流側透過水は下流側透過水排出経路10から排出される。このように上流側透過水と下流側透過水とを分割して上流側透過水のみを取り出す運転方法を第2の運転方法と呼ぶ。
[0020]
 季節変動に伴う供給水温の上昇などにより、上流側半透膜エレメントから得られる透過水量が増加したとき、下流側半透膜モジュールでは比較的水質の悪い透過水を少量得ることとなる。このとき第1の運転方法から第2の運転方法に切り替えることで、水量が少なく水質の悪い下流側透過水が除かれ、結果として造水装置から得る透過水(上流側透過水のみ)の水量を維持しつつ水質の低下が抑制される。
[0021]
 上述の操作を行う基準としては、全透過水の水質低下が直接的、または間接的に判断できるものであればよく、原水、濃縮水、上流側透過水、下流側透過水、全透過水のうちいずれか1つ以上の、水温、水量、水質(塩濃度)が判断材料となりうる。例えば、いずれかの水温が35℃を上回った場合、上流側透過水の水質(塩濃度)が800mg/lを上回った場合、下流側透過水の水質が2000mg/lを上回った場合、上流側透過水に対する下流側透過水の水量の割合が10%を下回った場合、全透過水の水質が900mg/lを上回った場合に第1の運転方法から第2の運転方法に切り替えればよい。
[0022]
 あるいは、上述の水質低下が生じた際は下流側半透膜モジュールにおいて塩の濃縮がほとんど生じなくなるため、上流側濃縮水の水質に対する下流側濃縮水の水質(塩濃度)の比が105%を下回った場合に第1の運転方法から第2の運転方法に切り替えればよい。
[0023]
 尚、運転方法を切り替える基準は上記に限定されるものではなく、案件に応じて求められる水質や水量に合わせて適宜変更してよい。
[0024]
 また、上述の操作は造水装置が稼働中であっても停止中であっても実施できるため、上述の操作は任意のタイミングで行えばよい。
[0025]
 ここで、第1の運転方法において透過水量を確保するため、上流側半透膜モジュール22に装填される半透膜エレメントの本数をm本(mは2以上の整数)、下流側半透膜エレメントに装填される半透膜エレメントの本数をp本(pは自然数)としたとき、p<mを満たす必要がある。
[0026]
 半透膜エレメントの形態としては、平膜ではスパイラル、チューブラー、プレート・アンド・フレームのエレメントに組み込んだもの、中空糸では束ねた上でエレメントに組み込んで使用するなどの方法がある。本発明ではこれらの形態によって左右されるものではないが、好ましくは平膜のスパイラル型であると、取り出される透過水量が多く、上流側半透膜モジュールに供給される原水と下流側半透膜モジュールに供給される原水の水量や濃度の差が大きくなるため、本発明の効果を得るに好ましい。
[0027]
 図9はスパイラル型半透膜エレメントの概念図であって、半透膜40、半透膜の原水側に位置する原水流路材41、半透膜の透過側に位置する透過水流路材42、透過水32を集める集水管24より構成されている。原水30がスパイラル型半透膜エレメントに流れ込み、濃縮水31が排出される。
[0028]
 半透膜モジュールは複数個の半透膜エレメントを、前段の半透膜エレメントから得られる濃縮水を後段の半透膜エレメントに原水として供給するよう集水管を介して接続し、直列に圧力容器の中に収めたものである。エレメントの本数に特に規定はないが、好ましくは4~8本のエレメントを組み込むとよい。また、この半透膜モジュールを並列に配置したものを半透膜モジュールユニットと呼び、その組み合わせ、本数、配列は目的に応じて任意に行うことができる。
[0029]
 本発明の造水装置における被処理水は本発明の主旨から言って特に限定されるものではないが、溶液中の溶質濃度が0.5重量%以上の海水、かん水、高濃度かん水などであれば、上流側半透膜エレメントに供給される原水と下流側半透膜エレメントに供給される原水の水量や濃度の差が大きくなるため、本発明の効果が十分発揮され好ましい。さらに好ましくは、原水濃度が30000mg/L以上である海水や高濃度かん水であるとよい。
[0030]
 また、本発明の造水装置の運転条件は本発明の主旨から言って特に限定されるものではないが、原水の水量に対して回収される透過水の水量を表す回収率が30%以上であると、後段の半透膜エレメントに供給される原水濃度が高くなり、本発明の効果が十分発揮され好ましい。
[0031]
 図2は本発明の造水方法に好適な別の実施形態における造水装置の概念図であって、透過水接続経路切り替え部または透過水接続経路バルブ28は開閉の切り替えが可能なバルブであり、透過水取り出し経路は有しない。ここで、透過水接続経路切り替え部または透過水接続経路バルブ28を開とすれば第1の運転方法を取り、透過水接続経路切り替え部または透過水接続経路バルブ28を閉とすれば第2の運転方法を取ることができる。
[0032]
 上述の下流側半透膜モジュールの集水管と、下流側半透膜モジュール23から透過水接続経路切り替え部または透過水接続経路バルブ28の間に位置する下流側透過水接続経路9と、透過水接続経路切り替え部または透過水接続経路バルブ28は、下流側透過水を止水した際に圧力が掛かるため、耐圧性を有すことが好ましく、より好ましくは原水側の運転圧力として想定され得る9.0MPaに耐えられる耐圧性を有すると好ましい。
[0033]
 透過水接続経路切り替え部または透過水接続経路バルブ28は図3のように原水合流経路6を介して第1の原水供給経路1に接続されてもよい。ここで透過水接続経路切り替え部または透過水接続経路バルブ28を、上流側半透膜モジュール22及び下流側半透膜モジュール23の方向を開とし、原水合流経路6の方向を閉とすれば、第1の運転方法をとる。また、上流側半透膜モジュール22の方向を閉とし、下流側半透膜モジュール23及び原水合流経路6の方向を閉とすれば、第2の運転方法をとる。
[0034]
 このとき第2の運転方法において、原水濃度を下げて高圧ポンプの所要動力を下げることが可能となり好ましい。
[0035]
 上述の透過水接続経路切り替え部または透過水接続経路バルブ28は、ゲートバルブ、グローブバルブ、二方ボールバルブ、三方ボールバルブ、バタフライバルブ、Λポートバルブなどを用いるとよく、止水する場合は耐圧性に優れるゲートバルブまたはグローブバルブが好ましく、流路の切り替えに用いる場合は三方ボールバルブが好ましい。
[0036]
 図4は本発明の造水方法に好適な別の実施形態における造水装置の概念図であって、本装置は半透膜モジュール21、第2の原水供給経路(原水供給経路)1、第2の濃縮水排出経路(濃縮水排出経路)2、上流側透過水または全透過水取り出し経路3、下流側透過水取り出し経路4、高圧ポンプ29、止水部または流量ないし流路制御部25からなり、半透膜モジュール21には、集水管を介して接続される複数の半透膜エレメント20が装填されている。また、半透膜エレメント20b、20cの間に位置する集水管24に、透過水に抵抗を与える機能を有する集水管区切り部26または集水管バルブ27が設けられている。
[0037]
 ここで、集水管区切り部26または集水管バルブ27が開であれば、第1の運転方法をとり、半透膜エレメント20a、20b、20cを透過した透過水は分離されることなく、上流側透過水または全透過水取り出し経路3または下流側透過水取り出し経路4の少なくともいずれか一方から取り出される。
[0038]
 集水管区切り部26または集水管バルブ27が閉であれば、第2の運転方法をとり、半透膜エレメント20a、20bを透過した透過水は上流側透過水または全透過水取り出し経路3を通って取り出され、半透膜エレメント20cを透過した透過水は、下流側透過水取り出し経路4を通って取り出される。また、半透膜エレメント20cを透過した透過水は下流側透過水取り出し経路4を通り、下流側透過水取り出し経路4に設けられた止水部または流量ないし流路制御部25により、下流側透過水を上流側透過水とともに取り出すか、止水するか、原水に還流させるか、濃縮水とともに排出するか、あるいは別の用途のために取り出すか、切り替えることができる。
[0039]
 集水管区切り部26または集水管バルブ27は、第1の運転方法において透過水量を確保するため、半透膜モジュール21に装填される半透膜エレメントの本数をn本(nは3以上の整数)としたとき、下流側から数えてn/2本未満の位置にある半透膜エレメントの上流側に設置する必要がある。
[0040]
 特に半透膜エレメントが下流側にあればあるほど、該半透膜エレメントに供給される原水量が低下し、その透過水質は悪化するため、集水管区切り部26または集水管バルブ27を、最も下流側に位置する半透膜エレメントの上流側に設置するとより好ましい。
[0041]
 上述の集水管区切り部26または集水管バルブ27は透過水に抵抗を与えるものであればよく、プラグ、キャップ、フランジ、オリフィス、ゲートバルブ、グローブバルブ、ボールバルブなどを用いることができる。またその材質は鉄、ステンレス鋼、アルミニウム、アルミニウム合金、ニッケル、ニッケル合金、銅、銅合金、銀、銀合金、金、金合金、白金、白金合金、チタン、チタンニッケル合金、インジウム合金、アルミナ、酸化アルミ、炭化ケイ素、窒化ケイ素、ジルコニア、窒化アルミ、天然ゴム、ブチルゴム、ウレタンゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴム、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンサルファイド、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリアセタール、ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリフェニレンスルフィド、ポリテトラフルオロエチレン、ポリアセタール、ポリカーボネート、ポリフェニレンオキシド、ポリウレタン、ポリ乳酸、メタクリル樹脂、AS樹脂、ABS樹脂、フェノール樹脂、ユリア樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ノリル樹脂、FRPなどを用いるとよい。本発明ではいずれの素材も有効であるが、より好ましくは透過水への溶出が少なく、耐蝕性、耐薬性、耐圧性に優れるステンレス鋼、ノリル樹脂、FRP、ポリエチレンテレフタレートを用いるとよい。
[0042]
 本実施形態の集水管バルブ27の操作方法はいずれの場合も有効であるが、半透膜モジュール21を開放することなく操作することが可能であるため、半透膜モジュール21の外部から操作できるものがよく、より好ましくは半透膜モジュール21の外部から赤外線等を用いて非接触で操作できるものがよい。
[0043]
 上述の集水管区切り部26または集水管バルブ27に代わり、透過水の一部を通過させる多孔質体でもよく、水温に応じて開閉の程度が変わる形状記憶合金を用いてもよい。
[0044]
 上述の下流側透過水取り出し経路4に設けられた止水部または流量ないし流路制御部25は、ゲートバルブ、グローブバルブ、二方ボールバルブ、三方ボールバルブ、バタフライバルブ、Λポートバルブなどを用いるとよく、止水する場合は耐圧性に優れるゲートバルブまたはグローブバルブが好ましく、流路を制御する場合は三方ボールバルブが好ましい。
[0045]
 上述の集水管区切り部26または集水管バルブ27と、半透膜モジュール21から止水部または流量ないし流路制御部25の間に位置する下流側透過水取り出し経路4と、止水部または流量ないし流路制御部25は、下流側透過水を止水ないし流量を制御する際に圧力が掛かるため、耐圧性を有すことが好ましく、より好ましくは原水側の運転圧力として想定され得る9.0MPaに耐えられる耐圧性を有すると好ましい。
[0046]
 図5は図4の造水装置に流路を加えた造水装置の概念図であって、下流側透過水取り出し経路4に備えられる止水部または流量ないし流路制御部25は透過水合流経路5を介し上流側透過水または全透過水取り出し経路3に接続される。ここで、集水管区切り部26または集水管バルブ27を開かつ流路制御部25が開または閉、または集水管区切り部26または集水管バルブ27を閉かつ止水部または流量ないし流路制御部25が開であれば第1の運転方法をとり、集水管区切り部26または集水管バルブ27と止水部または流量ないし流路制御部25が共に閉であれば第2の運転方法をとることができる。
[0047]
 止水部または流量ないし流路制御部25は図6のように透過水合流経路5を介し上流側透過水または全透過水取り出し経路3に接続され、加えて原水合流経路6を介して第2の原水供給経路1に接続されてもよい。このとき、止水部または流量ないし流路制御部25は流路制御部であり、集水管には集水管区切り部26または集水管バルブ27が設置される。ここで、集水管区切り部26または集水管バルブ27を開または閉とし、流路制御部25を透過水合流経路5行きとすれば第1の運転方法をとり、集水管区切り部26または集水管バルブ27を閉とし流路制御部25を原水合流経路6行きとすれば第2の運転方法をとる。ここで、第2の運転方法をとった場合、原水濃度を下げて高圧ポンプの所要動力を下げることができる。
[0048]
 また、止水部または流量ないし流路制御部25は図7のように透過水合流経路5を介し上流側透過水または全透過水取り出し経路3に接続されてもよい。加えて、下流側透過水排出経路10を介して第2の濃縮水排出経路2に接続されてもよい。このとき、止水部または流量ないし流路制御部25は流路制御部であり、集水管には集水管区切り部26または集水管バルブ27が設置される。ここで、流路制御部25を透過水合流経路5行きとすれば第1の運転方法をとり、流路制御部25を下流側透過水排出経路10行きに切り替えれば第2の運転方法をとる。
[0049]
 図8は半透膜モジュールが多段に配置され、かつ前段の半透膜モジュール21aから得られる濃縮水を後段の半透膜モジュール21bに原水として供給する造水装置の概念図であって、後段の半透膜モジュール21bは図4に示す半透膜モジュールと同様に集水管区切り部26または集水管バルブ27、上流側透過水または全透過水取り出し経路3、下流側透過水取り出し経路4、止水部または流量ないし流路制御部25を有し、止水部または流量ないし流路制御部25は透過水合流経路5を介し上流側透過水または全透過水取り出し経路3に接続され、加えて原水合流経路6を介して第2の原水供給経路1に接続される。
[0050]
 このとき、装置中で最も透過水質が悪く、かつ透過水量が少ない後段下流側の半透膜エレメントにおいて、透過水取り出し方法を切り替えられるため、透過水質の低下を抑制するに効果的である。
[0051]
 上述の造水装置は後段の半透膜モジュール21b及び半透膜モジュール21bに接続される経路などが上述の形態であるが、前段の半透膜モジュール21a及び半透膜モジュール21aに接続される経路が上述の形態であってもよく、前段、後段ともに上述の形態であってもよい。
[0052]
 かくして上述の本発明の造水方法および装置によれば、全透過水の水質低下が懸念される際には上流側透過水のみを取り出すことで、装置から得られる透過水の水質の低下を抑制することができる。
実施例
[0053]
 以下に具体的実施例を挙げて本発明を説明する。実施例ではスパイラル型逆浸透膜エレメントを用いた場合についてのみ説明を行っているが、本発明はこれら実施例により何ら限定されるものではない。
[0054]
<実施例1>
 図1に示される形態と同様に、高圧ポンプ、第1の原水供給経路、上流側逆浸透膜モジュール、上流側透過水または全透過水取り出し経路、濃縮水接続経路、透過水接続経路、下流側逆浸透膜モジュール、第1の濃縮水排出経路、下流側透過水取り出し経路、下流側透過水接続経路に設けられ下流側透過水取り出し経路に接続された三方弁からなる造水装置を使用した。ここで上流側逆浸透膜モジュールには、有効膜面積37m 、塩除去率99.75%、透過水量24.6m /dの性能を有し、最大運転圧力が8.3MPaのスパイラル型逆浸透膜エレメント5本を装填し、下流側逆浸透膜モジュールには上述の逆浸透膜エレメントを1本装填した。
[0055]
 運転条件は、中東地域にて海水から工業用水を得る案件を想定し、原水pHを7、原水TDSを45000mg/l、原水流量を200m /d、透過水量を80m /d(回収率:40%)、透過水塩濃度の上限を900mg/lと設定した。
[0056]
 まずは原水温度を15℃とし、第1の運転方法にて連続で3時間運転した。このとき、モジュール入口圧力は平均7.65MPa、透過水塩濃度は平均206mg/lであった。
[0057]
 次に原水温度を45℃とし、第2の運転方法にて連続で3時間運転した。このとき、モジュール入口圧力は平均6.87MPa、透過水塩濃度は平均824mg/lであった。
[0058]
<比較例1>
 実施例1と同様の造水装置を使用し、運転条件の変更に関係なく常に第1の運転方法にて運転した。
[0059]
 原水温度を15℃として3時間の連続運転を行ったところ、モジュール入口圧力は平均7.62MPa、透過水塩濃度は平均213mg/lであり、実施例1と同様であった。
[0060]
 次に原水温度を45℃として3時間の連続運転を行ったところ、モジュール入口圧力は平均6.53MPa、透過水塩濃度は平均964mg/lとなり、透過水塩濃度の上限を超える結果となった。
[0061]
<比較例2>
 実施例1と同様の造水装置を使用し、運転条件の変更に関係なく常に第2の運転方法にて運転した。
[0062]
 原水温度を15℃として3時間の連続運転を行ったところ、モジュール入口圧力は平均8.49MPa、透過水塩濃度は185mg/lとなり、逆浸透膜エレメントの最大運転圧力を超える結果となった。
[0063]
 次に原水温度を45℃として3時間の連続運転を行ったところ、モジュール入口圧力は平均6.91MPa、透過水塩濃度は平均830mg/lであり、実施例1と同様であった。
 実施例及び比較例の結果を表1に示す。
[0064]
[表1]


[0065]
 本出願は、2017年3月31日出願の日本特許出願、特願2017-070197に基づくものであり、その内容はここに参照として取り込まれる。

符号の説明

[0066]
1:原水供給経路(第1の原水供給経路、第2の原水供給経路)
2:濃縮水排出経路(第1の濃縮水排出経路、第2の濃縮水排出経路)
3:上流側透過水または全透過水取り出し経路
4:下流側透過水取り出し経路
5:透過水合流経路
6:原水合流経路(還流経路)
8:濃縮水接続経路
9:透過水接続経路
10:下流側透過水排出経路
20a,20b,20c:半透膜エレメント
21:半透膜モジュール
22:上流側半透膜モジュール
23:下流側半透膜モジュール
24:集水管
25:止水部または流量ないし流路制御部
26:集水管区切り部
27:集水管バルブ
28:透過水接続経路切り替え部または透過水接続経路バルブ
29:高圧ポンプ
30:原水
31:濃縮水
32:透過水
40:半透膜
41:原水流路材
42:透過水流路材

請求の範囲

[請求項1]
 原水を半透膜で分離し濃縮水を排出して透過水を取り出す造水方法であって、
 原水供給口、濃縮水排出口、半透膜、原水流路、透過水流路、透過水を集めて取り出す集水管を備える半透膜エレメントを、前段の半透膜エレメントから排出される濃縮水が後段の半透膜エレメントに原水として供給されるよう、集水管を介して連通してなる半透膜モジュールを含み、
 前記半透膜エレメントm本(mは2以上の整数)が連通されてなり上流側に位置する上流側半透膜モジュールと、前記半透膜エレメントp本(pはp<mを満たす自然数)が連通されてなり下流側に位置する下流側半透膜モジュールと、前記上流側半透膜モジュールに接続された第1の原水供給経路、前記上流側半透膜モジュールから排出される上流側濃縮水が前記下流側半透膜モジュールに原水として供給されるよう接続された濃縮水接続経路、前記上流側半透膜モジュールから得られる上流側透過水と前記下流側半透膜モジュールから得られる下流側透過水を合流させるよう接続された透過水接続経路、前記下流側半透膜モジュールに接続された第1の濃縮水排出経路を有し、
 前記濃縮水接続経路と、前記透過水接続経路とを介して、前記上流側半透膜モジュールと前記下流側半透膜モジュールが接続される構成を含む第1の造水装置、または、
 前記半透膜エレメントn本(nは3以上の整数)が連通されてなり、かつ下流側から数えてn/2本未満の下流側半透膜エレメントと残りの上流側半透膜エレメントの間に位置する集水管に透過水に抵抗を与える集水管区切り部または集水管バルブが設けられた半透膜モジュールと、第2の原水供給経路、第2の濃縮水排出経路、前記下流側半透膜エレメントから得られる下流側透過水を取り出す下流側透過水取り出し経路、前記上流側半透膜エレメントから得られる上流側透過水を取り出す上流側透過水または全透過水取り出し経路を含む第2の造水装置のいずれかを用い、
 前記上流側半透膜モジュールまたは前記上流側半透膜エレメントから得られる上流側透過水と前記下流側半透膜モジュールまたは前記下流側半透膜エレメントから得られる下流側透過水とを合わせた全透過水を取り出す第1の運転方法と、上流側透過水と下流側透過水とを分割して上流側透過水のみを取り出す第2の運転方法とを、任意に切り替えることを特徴とする、造水方法。
[請求項2]
 前記第1の造水装置を用いた造水方法であって、
前記透過水接続経路に設けられ、流路の切り替えが可能な透過水接続経路切り替え部、及び前記透過水接続経路切り替え部に接続された下流側透過水排出経路を備える造水装置を用い、
 前記第1の運転方法と前記第2の運転方法とを、前記透過水接続経路切り替え部によって任意に切り替えることを特徴とする、請求項1に記載の造水方法。
[請求項3]
 前記第1の造水装置を用いた造水方法であって、
前記透過水接続経路に設けられ、開閉の切り替えが可能な透過水接続経路バルブを備える造水装置を用い、
 前記第1の運転方法と前記第2の運転方法とを、前記透過水接続経路バルブによって任意に切り替えることを特徴とする、請求項1に記載の造水方法。
[請求項4]
 前記第2の造水装置を用いた造水方法であって、
前記集水管区切り部に加え、前記下流側透過水取り出し経路に設けられた流量ないし流路を制御する流量ないし流路制御部を備える造水装置、
 もしくは、
 前記集水管バルブに加え、前記下流側透過水取り出し経路に設けられた止水部、または流量ないし流路制御部の少なくともいずれか1つを備える造水装置において、
 前記第1の運転方法と前記第2の運転方法とを、前記流量ないし流路制御部もしくは前記集水管バルブによって任意に切り替えることを特徴とする、請求項1に記載の造水方法。
[請求項5]
 前記造水方法において、原水、上流側濃縮水、濃縮水、上流側透過水、下流側透過水、全透過水からなる群から選ばれる少なくとも1つについて、
 水質、水温、水量、水圧からなる群から選ばれる少なくとも1つを測定し、
 測定された値があらかじめ定められた範囲内である場合に、前記第1の運転方法をとり、
 測定された値があらかじめ定められた範囲から逸脱した場合に、前記第2の運転方法をとること
 を特徴とする、請求項1から4のいずれか1項に記載の造水方法。
[請求項6]
 前記造水方法において、
 上流側濃縮水の電気伝導度に対する下流側濃縮水の電気伝導度の比があらかじめ定められた値を上回った場合、
 下流側透過水または全透過水の水質があらかじめ定められた値を超えて悪化した場合、
 原水、上流側濃縮水、濃縮水、上流側透過水、下流側透過水、全透過水のいずれかの水温があらかじめ定められた値を上回った場合、
 下流側透過水量があらかじめ定められた値を下回った場合、
 上流側透過水量に対する下流側透過水量の割合があらかじめ定められた値を下回った場合のうち、
 少なくとも1つの条件に該当するとき、前記第2の運転方法をとり、
 いずれの条件にも当てはまらないとき、前記第1の運転方法をとることを特徴とする、請求項1から5のいずれか1項に記載の造水方法。
[請求項7]
 前記造水方法において、原水塩濃度が30000mg/L以上、回収率が30%以上であることを特徴とする、請求項1から6のいずれか1項に記載の造水方法。
[請求項8]
 原水を半透膜で分離し濃縮水を排出して透過水を取り出す造水装置であって、
 原水供給口、濃縮水排出口、半透膜、原水流路、透過水流路、透過水を集めて取り出す集水管を備える半透膜エレメントm本(mは2以上の整数)を、前段の半透膜エレメントから排出される濃縮水が後段の半透膜エレメントに原水として供給されるよう、集水管を介して連通してなる上流側半透膜モジュールと、
 前記半透膜エレメントp本(pはp<mを満たす自然数)を、前段の半透膜エレメントから排出される濃縮水が後段の半透膜エレメントに原水として供給されるよう、集水管を介して連通してなる下流側半透膜モジュールを含み、
 前記上流側半透膜モジュールに接続された第1の原水供給経路、前記上流側半透膜モジュールから排出される上流側濃縮水が前記下流側半透膜モジュールに原水として供給されるよう接続された濃縮水接続経路、前記上流側半透膜モジュールから得られる上流側透過水と前記下流側半透膜モジュールから得られる下流側透過水を合流させるよう接続された透過水接続経路、前記下流側半透膜モジュールに接続された第1の濃縮水排出経路、流路の切り替えが可能な透過水接続経路切り替え部及び前記透過水接続経路切り替え部に接続された下流側透過水排出経路を備えることを特徴とする、造水装置。
[請求項9]
 原水を半透膜で分離し濃縮水を排出して透過水を取り出す造水装置であって、
 原水供給口、濃縮水排出口、半透膜、原水流路、透過水流路、透過水を集めて取り出す集水管を備える半透膜エレメントm本(mは2以上の整数)を、前段の半透膜エレメントから排出される濃縮水が後段の半透膜エレメントに原水として供給されるよう、集水管を介して連通してなる上流側半透膜モジュールと、
 前記半透膜エレメントp本(pはp<mを満たす自然数)を、前段の半透膜エレメントから排出される濃縮水が後段の半透膜エレメントに原水として供給されるよう、集水管を介して連通してなる下流側半透膜モジュールを含み、
 前記上流側半透膜モジュールに接続された第1の原水供給経路、前記上流側半透膜モジュールから排出される上流側濃縮水が前記下流側半透膜モジュールに原水として供給されるよう接続された濃縮水接続経路、前記上流側半透膜モジュールから得られる上流側透過水と前記下流側半透膜モジュールから得られる下流側透過水を合流させるよう接続された透過水接続経路、前記下流側半透膜モジュールに接続された第1の濃縮水排出経路、前記透過水接続経路とは異なる場所に設けられ上流側透過水または上流側透過水と下流側透過水とを合わせた全透過水を取り出す上流側透過水または全透過水取り出し経路、前記透過水接続経路に設けられた開閉の切り替えが可能な透過水接続経路バルブを備えることを特徴とする、造水装置。
[請求項10]
 前記濃縮水接続経路と、
 前記透過水接続経路と、
 前記透過水接続経路バルブと、
 前記透過水接続経路のうち、前記下流側半透膜モジュールから前記透過水接続経路バルブまでの間に位置する経路が、
 原水側の運転圧に耐えられる耐圧性を有することを特徴とする、請求項9に記載の造水装置。
[請求項11]
 前記下流側半透膜モジュールに収容される前記半透膜エレメントが1本であることを特徴とする請求項8から10のいずれか1項に記載の造水装置。
[請求項12]
 前記下流側透過水排出経路と、前記第1の原水供給経路とが、原水合流経路(還流経路)を介して接続されることを特徴とする、請求項8に記載の造水装置。
[請求項13]
 原水昇圧用高圧ポンプを備え、原水を半透膜で分離し濃縮水を排出して透過水を取り出す造水装置であって、原水供給口、濃縮水排出口、半透膜、原水流路、透過水流路、透過水を集めて取り出す集水管を備える半透膜エレメントn本(nは3以上の整数)を、前段の半透膜エレメントから排出される濃縮水が後段の半透膜エレメントに原水として供給されるよう、集水管を介して連通してなる半透膜モジュールを含み、前記半透膜モジュールは、第2の原水供給経路、第2の濃縮水排出経路、前記半透膜モジュール内の下流側から数えてn/2本未満の半透膜エレメントから得られる下流側透過水を取り出す下流側透過水取り出し経路と、残りの半透膜エレメントから得られる上流側透過水を取り出す上流側透過水または全透過水取り出し経路を備え、
 下流側から数えてn/2本未満の位置にある半透膜エレメントの上流側の集水管に設けられた、透過水に抵抗を与える集水管区切り部と、前記下流側透過水取り出し経路に設けられた流量ないし流路を制御する流量ないし流路制御部を備えること、
 もしくは、
 下流側から数えてn/2本未満の位置にある半透膜エレメントの上流側の集水管に設けられた、開閉の切り替えが可能な集水管バルブに加え、前記下流側透過水取り出し経路に設けられた止水部または流量ないし流路制御部の少なくともいずれか1つを備えること
 を特徴とする造水装置。
[請求項14]
 前記集水管区切り部もしくは前記集水管バルブと、
 前記下流側透過水取り出し経路のうち、前記半透膜モジュールから前記止水部または流量ないし流路制御部までの間に位置する経路と、
 前記止水部または流量ないし流路制御部が、
 原水側の運転圧に耐えられる耐圧性を有することを特徴とする請求項13に記載の造水装置。
[請求項15]
 前記半透膜モジュールに収容されたn本の半透膜エレメントのうち、最も下流側に位置する半透膜エレメントの集水管の上流側に、前記集水管区切り部もしくは前記集水管バルブが設置されていることを特徴とする請求項13または14に記載の造水装置。
[請求項16]
 前記下流側透過水取り出し経路と、前記第2の原水供給経路とが、前記半透膜モジュールの外で前記流量ないし流路制御部、及び原水合流経路(還流経路)を介して接続されることを特徴とする、請求項13から15のいずれか1項に記載の造水装置。

図面

[ 図 1]

[ 図 2]

[ 図 3]

[ 図 4]

[ 図 5]

[ 図 6]

[ 図 7]

[ 図 8]

[ 図 9]