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1. (WO2018181703) 5種マラリア原虫のマルチプレックス検出法
Document

明 細 書

発明の名称 5種マラリア原虫のマルチプレックス検出法

技術分野

0001  

背景技術

0002   0003   0004   0005   0006  

先行技術文献

非特許文献

0007  

発明の概要

発明が解決しようとする課題

0008  

課題を解決するための手段

0009   0010   0011   0012   0013   0014   0015   0016   0017   0018   0019   0020   0021   0022   0023   0024   0025   0026   0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034  

発明の効果

0035  

図面の簡単な説明

0036  

発明を実施するための形態

0037   0038   0039   0040   0041   0042   0043   0044   0045   0046   0047   0048   0049   0050   0051   0052   0053   0054   0055   0056   0057   0058   0059   0060   0061   0062   0063   0064   0065   0066   0067   0068   0069   0070   0071   0072   0073   0074   0075   0076   0077   0078   0079   0080   0081   0082   0083   0084   0085   0086   0087   0088   0089   0090   0091   0092   0093   0094   0095   0096   0097   0098   0099   0100   0101   0102   0103   0104   0105   0106   0107   0108  

実施例

0109   0110   0111   0112   0113   0114   0115   0116   0117   0118   0119   0120   0121   0122   0123   0124   0125  

請求の範囲

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10   11   12   13   14   15   16   17   18   19   20   21   22  

図面

1   2   3   4   5   6  

明 細 書

発明の名称 : 5種マラリア原虫のマルチプレックス検出法

技術分野

[0001]
 本発明は、5種のマラリア原虫の検出方法、マラリア原虫検出用プライマーセット、及びマラリア原虫検出用キットに関する。

背景技術

[0002]
 現在、マラリアは世界で年間およそ2億1200万人の患者が罹患し、死亡者数は42万9000人と報告されている。死亡患者の70%は5歳児未満であり、マラリアと貧困が相互に因果関係となる負のサイクルは、アフリカ等の熱帯地域における社会経済開発を妨げる大きな要因とされる。ヒトに感染する代表的なマラリア原虫には、熱帯熱マラリア(Plasmodium falciparum)、三日熱マラリア(Plasmodium vivax)、卵形マラリア(Plasmodium ovale)、四日熱マラリア(Plasmodium malariae)及びサルマラリア(Plasmodium knowlesi)の5種類が知られている。マラリア感染の診断の遅れは、治療の遅れに繋がり、重症化の後に死亡する例も少なくない。したがって、マラリア流行地で実施可能な、簡便、迅速、高感度かつ種特異的なマラリア診断法の開発が国際的に喫緊の課題となっている。
[0003]
 マラリア原虫の検査は、血液塗抹標本をギムザ染色して光学顕微鏡で観察する方法がゴールドスタンダードである。この顕微鏡法は、熟練者によって確定診断あるいは否定が可能であるが、原虫密度が少ない場合は、長い検査時間と高度な技術が要求され、結果的に治療が遅れる可能性が高い。そのため、イムノクロマトグラフィーを利用したマラリア迅速診断法(Rapid Diagnostic Test; RDT)が開発されている。しかしながら、マラリア種を区別する特異性は低く、感染回復後の偽陽性が問題となっている。
[0004]
 そこで最近では、PCR法を利用したマラリア診断法が開発されている。PCR法は顕微鏡法やRDTに比較して感度が高く、混合感染に対しても特異性良く診断できる。しかしながら、最終的なDNA増幅物の検出をするためには、高額な蛍光検出器の使用や煩雑なゲル電気泳動を行う必要があり、一般病院やマラリア流行地域の現場診療所におけるルーチンな診断には適していない。
[0005]
 非特許文献1には、マラリア原虫のミトコンドリアチトクロームcオキシダーゼIII(cox3)をターゲットとしたPCRによる、熱帯熱マラリア、三日熱マラリア、卵形マラリア、及び四日熱マラリアの4種類のマラリア原虫のPCRによる検出方法が記載されている。しかしながら、この文献ではサルマラリアの検出が含まれていない。
[0006]
 従来、三日熱マラリア原虫とサルマラリア原虫のミトコンドリアDNAの相同性は97%程度と極めて高いことが知られており、一般病院やマラリア流行地域の現場診療で2つの原虫への感染を簡便かつ迅速に識別することは困難である。

先行技術文献

非特許文献

[0007]
非特許文献1 : Parasitology International 64 (2015)304-308

発明の概要

発明が解決しようとする課題

[0008]
本発明の目的は、熱帯熱マラリア(Plasmodium falciparum)、三日熱マラリア(Plasmodium vivax)、卵形マラリア(Plasmodium ovale)、四日熱マラリア(Plasmodium malariae)及びサルマラリア(Plasmodium knowlesi)の5種類のマラリア原虫の簡便かつ迅速な検出方法を提供することにある。

課題を解決するための手段

[0009]
 本発明者らは、かかる課題を解決すべく、マラリア原虫のミトコンドリアチトクロームcオキシダーゼIII(cox3)の塩基配列に基づいて、熱帯熱マラリア、三日熱マラリア、卵形マラリア、四日熱マラリア及びサルマラリアの5種のマラリア原虫の各々を特異的に識別できる2種類以上のオリゴヌクレオチドプライマーを作成し、かかるプライマーからなるプライマーセットにより5種のマラリア原虫に特徴的なDNA配列をPCR増幅し、それらのPCR産物を、当該DNA配列に相補的なDNAが取り付けられた核酸検出用デバイスに適用することで、検出されたバンドの位置からマラリア感染の有無及び感染マラリアの原虫種を目視で検出、識別、又は診断できることを見出した。
[0010]
 本発明の以下の態様が提供される。
[0011]
 項1.試料中に存在する、熱帯熱マラリア原虫、三日熱マラリア原虫、四日熱マラリア原虫、卵形マラリア原虫、及びサルマラリア原虫からなる群より選択される1種以上の検出方法であって、
 (1)下記の(a)~(e)の5種類のプライマーセットを用いて、核酸を増幅する工程、及び
 (2)工程(1)で増幅された核酸に基づいて、熱帯熱マラリア原虫、三日熱マラリア原虫、四日熱マラリア原虫、卵形マラリア原虫、及びサルマラリア原虫からなる群より選択される1種以上を検出する工程を含む方法。
[0012]
 (a)配列番号1の塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチド又は配列番号1の塩基配列において1個又は2個の塩基が欠失、挿入若しくは置換された塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチドであってかつ熱帯熱マラリア原虫のcox3遺伝子配列の特定領域の増幅産物を得るためのオリゴヌクレオチドと、配列番号2の塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチド又は配列番号2の塩基配列において1個又は2個の塩基が欠失、挿入若しくは置換された塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチドであってかつ熱帯熱マラリア原虫のcox3遺伝子配列の特定領域の増幅産物を得るためのオリゴヌクレオチドとからなるプライマーセット、
 (b)配列番号3の塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチド又は配列番号3の塩基配列において1個又は2個の塩基が欠失、挿入若しくは置換された塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチドであってかつ三日熱マラリア原虫のcox3遺伝子配列の特定領域の増幅産物を得るためのオリゴヌクレオチドと、配列番号4の塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチド又は配列番号4の塩基配列において1個又は2個の塩基が欠失、挿入若しくは置換された塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチドであってかつ三日熱マラリア原虫のcox3遺伝子配列の特定領域の増幅産物を得るためのオリゴヌクレオチドとからなるプライマーセット、
 (c)配列番号5の塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチド又は配列番号5の塩基配列において1個又は2個の塩基が欠失、挿入若しくは置換された塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチドであってかつ四日熱マラリア原虫のcox3遺伝子配列の特定領域の増幅産物を得るためのオリゴヌクレオチドと、配列番号6の塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチド又は配列番号6の塩基配列において1個又は2個の塩基が欠失、挿入若しくは置換された塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチドであってかつ四日熱マラリア原虫のcox3遺伝子配列の特定領域の増幅産物を得るためのオリゴヌクレオチドとからなるプライマーセット、
 (d)配列番号7の塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチド又は配列番号7の塩基配列において1個又は2個の塩基が欠失、挿入若しくは置換された塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチドであってかつ卵形マラリア原虫のcox3遺伝子配列の特定領域の増幅産物を得るためのオリゴヌクレオチドと、配列番号8の塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチド又は配列番号8の塩基配列において1個又は2個の塩基が欠失、挿入若しくは置換された塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチドであってかつ卵形マラリア原虫のcox3遺伝子配列の特定領域の増幅産物を得るためのオリゴヌクレオチドとからなるプライマーセット、及び
 (e)配列番号9の塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチド又は配列番号9の塩基配列において1個又は2個の塩基が欠失、挿入若しくは置換された塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチドであってかつサルマラリア原虫のcox3遺伝子配列の特定領域の増幅産物を得るためのオリゴヌクレオチドと、配列番号10の塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチド又は配列番号10の塩基配列において1個又は2個の塩基が欠失、挿入若しくは置換された塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチドであってかつサルマラリア原虫のcox3遺伝子配列の特定領域の増幅産物を得るためのオリゴヌクレオチドとからなるプライマーセット。
[0013]
 項2.工程(1)において、
 (f)配列番号11の塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチド又は配列番号11の塩基配列において1個又は2個の塩基が欠失、挿入若しくは置換された塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチドであってかつプラスモジウム属のcox3遺伝子配列の特定領域の増幅産物を得るためのオリゴヌクレオチドと、配列番号12の塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチド又は配列番号12の塩基配列において1個又は2個の塩基が欠失、挿入若しくは置換された塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチドであってかつプラスモジウム属のcox3遺伝子配列の特定領域の増幅産物を得るためのオリゴヌクレオチドと
からなるプライマーセットを用いて、プラスモジウム属の核酸を属特異的に増幅し、
 工程(2)において、工程(1)で増幅された核酸に基づいてプラスモジウム属を検出することをさらに含む項1に記載の方法。
[0014]
 項3.工程(1)は、
 (g)配列番号13の塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチド又は配列番号13の塩基配列において1個又は2個の塩基が欠失、挿入若しくは置換された塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチドであってかつプラスモジウム属のcox3遺伝子配列の特定領域の増幅産物を得るためのオリゴヌクレオチドと、配列番号14の塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチド又は配列番号14の塩基配列において1個又は2個の塩基が欠失、挿入若しくは置換された塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチドであってかつプラスモジウム属のcox3遺伝子配列の特定領域の増幅産物を得るためのオリゴヌクレオチドと
からなるプライマーセットを用いて、前記検体から取得したDNAを鋳型として、1次増幅産物を得る工程と、
 前記(a)~(e)であるプライマーセット、又は(f)が存在する場合には(a)~(f)であるプライマーセットを用いて、前記1次増幅産物を鋳型として、2次増幅産物を得る工程とを含む
項1又は2に記載の方法。
[0015]
 項4.前記1次増幅産物を得る工程及び前記2次増幅産物を得る工程を1回の反応で行う、項3に記載の方法。
[0016]
 項5.前記工程(1)が、前記(a)~(e)であるプライマーセット、(f)が存在する場合には(a)~(f)であるプライマーセット、又は(g)が存在する場合には(a)~(e)及び(g)であるプライマーセット若しくは(a)~(g)であるプライマーセットを一つの反応液中に混合した状態で増幅することを含む項1~4のいずれか一項に記載の方法。
[0017]
 項6.前記(a)~(e)のプライマーセットのそれぞれ、又は(f)が存在する場合には(a)~(f)のプライマーセットのそれぞれは、一方のオリゴヌクレオチドにタグ配列が取り付けられ、他方のオリゴヌクレオチドに標識物質又は標識物質導入材料が取り付けられている項1~5のいずれか一項に記載の方法。
[0018]
 項7.配列番号1の塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチドと配列番号2の塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチドとからなるプライマーセットを用いた熱帯熱マラリア原虫の検出方法。
[0019]
 項8.配列番号3の塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチド又は配列番号3の塩基配列において1個又は2個の塩基が欠失、挿入若しくは置換された塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチドであってかつ三日熱マラリア原虫のcox3遺伝子配列の特定領域の増幅産物を得るためのオリゴヌクレオチドと、配列番号4の塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチド又は配列番号4の塩基配列において1個又は2個の塩基が欠失、挿入若しくは置換された塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチドであってかつ三日熱マラリア原虫のcox3遺伝子配列の特定領域の増幅産物を得るためのオリゴヌクレオチドとからなるプライマーセットを用いた三日熱マラリア原虫の検出方法。
[0020]
 項9.配列番号5の塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチドと、配列番号6の塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチドとからなるプライマーセットを用いた四日熱マラリア原虫の検出方法。
[0021]
 項10.配列番号7の塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチドと、配列番号8の塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチドとからなるプライマーセットを用いた卵形マラリア原虫の検出方法。
[0022]
 項11.配列番号9の塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチド又は配列番号9の塩基配列において1個又は2個の塩基が欠失、挿入若しくは置換された塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチドであってかつサルマラリア原虫のcox3遺伝子配列の特定領域の増幅産物を得るためのオリゴヌクレオチドと、配列番号10の塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチド又は配列番号10の塩基配列において1個又は2個の塩基が欠失、挿入若しくは置換された塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチドであってかつサルマラリア原虫のcox3遺伝子配列の特定領域の増幅産物を得るためのオリゴヌクレオチドとからなるプライマーセットを用いたサルマラリア原虫の検出方法。
[0023]
 項12.配列番号1の塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチドと、配列番号2の塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチドとからなる熱帯熱マラリア原虫検出用プライマーセット。
[0024]
 項13.配列番号3の塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチド又は配列番号3の塩基配列において1個又は2個の塩基が欠失、挿入若しくは置換された塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチドであってかつ三日熱マラリア原虫のcox3遺伝子配列の特定領域の増幅産物を得るためのオリゴヌクレオチドと、配列番号4の塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチド又は配列番号4の塩基配列において1個又は2個の塩基が欠失、挿入若しくは置換された塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチドであってかつ三日熱マラリア原虫のcox3遺伝子配列の特定領域の増幅産物を得るためのオリゴヌクレオチドとからなる三日熱マラリア原虫検出用プライマーセット。
[0025]
 項14.配列番号5の塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチドと、配列番号6の塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチドとからなる四日熱マラリア原虫検出用プライマーセット。
[0026]
 項15.配列番号7の塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチドと、配列番号8の塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチドとからなる卵形マラリア原虫検出用プライマーセット。
[0027]
 項16.配列番号9の塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチド又は配列番号9の塩基配列において1個又は2個の塩基が欠失、挿入若しくは置換された塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチドであってかつサルマラリア原虫のcox3遺伝子配列の特定領域の増幅産物を得るためのオリゴヌクレオチドと、配列番号10の塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチド又は配列番号10の塩基配列において1個又は2個の塩基が欠失、挿入若しくは置換された塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチドであってかつサルマラリア原虫のcox3遺伝子配列の特定領域の増幅産物を得るためのオリゴヌクレオチドとからなるサルマラリア原虫検出用プライマーセット。
[0028]
 項17.一方のオリゴヌクレオチドにタグ配列が取り付けられ、他方のオリゴヌクレオチドに標識物質又は標識物質導入材料が取り付けられている項12~16のいずれか一項に記載のプライマーセット。
[0029]
 項18.下記(a)~(e)の5種類のプライマーセット、DNAポリメラーゼ、及びdNTPを含む、熱帯熱マラリア原虫、三日熱マラリア原虫、四日熱マラリア原虫、卵形マラリア原虫、及びサルマラリア原虫からなる群より選択される1種以上の検出用キット。
[0030]
 (a)配列番号1の塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチド又は配列番号1の塩基配列において1個の塩基が欠失、挿入若しくは置換された塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチドであってかつ熱帯熱マラリア原虫のcox3遺伝子配列の特定領域の増幅産物を得るためのオリゴヌクレオチドと、配列番号2の塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチド又は配列番号2の塩基配列において1個又は2個の塩基が欠失、挿入若しくは置換された塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチドであってかつ熱帯熱マラリア原虫のcox3遺伝子配列の特定領域の増幅産物を得るためのオリゴヌクレオチドとからなるプライマーセット、
 (b)配列番号3の塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチド又は配列番号3の塩基配列において1個又は2個の塩基が欠失、挿入若しくは置換された塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチドであってかつ三日熱マラリア原虫のcox3遺伝子配列の特定領域の増幅産物を得るためのオリゴヌクレオチドと、配列番号4の塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチド又は配列番号4の塩基配列において1個又は2個の塩基が欠失、挿入若しくは置換された塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチドであってかつ三日熱マラリア原虫のcox3遺伝子配列の特定領域の増幅産物を得るためのオリゴヌクレオチドとからなるプライマーセット、
 (c)配列番号5の塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチド又は配列番号5の塩基配列において1個又は2個の塩基が欠失、挿入若しくは置換された塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチドであってかつ四日熱マラリア原虫のcox3遺伝子配列の特定領域の増幅産物を得るためのオリゴヌクレオチドと、配列番号6の塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチド又は配列番号6の塩基配列において1個又は2個の塩基が欠失、挿入若しくは置換された塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチドであってかつ四日熱マラリア原虫のcox3遺伝子配列の特定領域の増幅産物を得るためのオリゴヌクレオチドとからなるプライマーセット、
 (d)配列番号7の塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチド又は配列番号7の塩基配列において1個又は2個の塩基が欠失、挿入若しくは置換された塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチドであってかつ卵形マラリア原虫のcox3遺伝子配列の特定領域の増幅産物を得るためのオリゴヌクレオチドと、配列番号8の塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチド又は配列番号8の塩基配列において1個又は2個の塩基が欠失、挿入若しくは置換された塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチドであってかつ卵形マラリア原虫のcox3遺伝子配列の特定領域の増幅産物を得るためのオリゴヌクレオチドとからなるプライマーセット、及び
 (e)配列番号9の塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチド又は配列番号9の塩基配列において1個又は2個の塩基が欠失、挿入若しくは置換された塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチドであってかつサルマラリア原虫のcox3遺伝子配列の特定領域の増幅産物を得るためのオリゴヌクレオチドと、配列番号10の塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチド又は配列番号10の塩基配列において1個又は2個の塩基が欠失、挿入若しくは置換された塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチドであってかつサルマラリア原虫のcox3遺伝子配列の特定領域の増幅産物を得るためのオリゴヌクレオチドとからなるプライマーセット。
[0031]
 項19.(f)配列番号11の塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチド又は配列番号11の塩基配列において1個又は2個の塩基が欠失、挿入若しくは置換された塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチドであってかつプラスモジウム属のcox3遺伝子配列の特定領域の増幅産物を得るためのオリゴヌクレオチドと、配列番号12の塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチド又は配列番号12の塩基配列において1個又は2個の塩基が欠失、挿入若しくは置換された塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチドであってかつプラスモジウム属のcox3遺伝子配列の特定領域の増幅産物を得るためのオリゴヌクレオチドと
からなるプライマーセットをさらに含む項18に記載の検出用キット。
[0032]
 項20.(g)配列番号13の塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチド又は配列番号13の塩基配列において1個又は2個の塩基が欠失、挿入若しくは置換された塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチドであってかつプラスモジウム属のcox3遺伝子配列の特定領域の増幅産物を得るためのオリゴヌクレオチドと、配列番号14の塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチド又は配列番号14の塩基配列において1個又は2個の塩基が欠失、挿入若しくは置換された塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチドであってかつプラスモジウム属のcox3遺伝子配列の特定領域の増幅産物を得るためのオリゴヌクレオチドと
からなるプライマーセットをさらに含む、項18又は19に記載の検出用キット。
[0033]
 項21.前記(a)~(e)であるプライマーセット、(f)が存在する場合には(a)~(f)であるプライマーセット、又は(g)が存在する場合には(a)~(e)及び(g)であるプライマーセット若しくは(a)~(g)であるプライマーセットを一つの反応液中に混合した状態で、前記(a)~(e)のプライマーセット、(a)~(f)のプライマーセット、(a)~(e)及び(g)のプライマーセット、又は(a)~(g)のプライマーセットを用いた増幅を行う項18~20に記載の検出用キット。
[0034]
 項22.前記(a)~(e)のプライマーセットのそれぞれ、又は(f)が存在する場合には(a)~(f)のプライマーセットのそれぞれは、一方のオリゴヌクレオチドにタグ配列が取り付けられ、他方のオリゴヌクレオチドに標識物質又は標識物質導入材料が取り付けられている項18~21のいずれか一項に記載の検出用キット。

発明の効果

[0035]
 本発明によれば、配列番号1~10の塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチド又はその1個又は2個の塩基が修飾された塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチドからなるプライマーセットを使用して、熱帯熱マラリア原虫、三日熱マラリア原虫、四日熱マラリア原虫、卵形マラリア原虫、及びサルマラリア原虫の5種のヒトマラリア原虫の有無及び種別を簡便かつ迅速に検出することができる。

図面の簡単な説明

[0036]
[図1] (A)核酸検出用デバイスの一実施形態の平面図、(B)側面図。
[図2] 図1の核酸検出用デバイスを試験溶液に浸漬した状態を示す略図。
[図3] 核酸検出用デバイスを透明な外装体により被覆した状態を示す略図。
[図4] プライマーセットを用いたマラリア種特異的PCRの略図。
[図5] 核酸クロマトグラフィーによるマラリア検出を説明するための概略図。
[図6] 核酸クロマトグラフィーによる室温でのPCR産物の展開10分後のストリップにおけるバンドの検出を示す写真。丸印は検出されたバンドの位置を指す。NCはマラリア非感染のヒトDNAを鋳型にPCR増幅した産物を用いた陰性対照を示す。

発明を実施するための形態

[0037]
 以下、本発明の好ましい実施形態について説明する。
[0038]
 本発明の検出方法は、試料中に存在する、熱帯熱マラリア原虫、三日熱マラリア原虫、四日熱マラリア原虫、卵形マラリア原虫、及びサルマラリア原虫からなる群より選択される1種以上の検出方法であって、(1)下記の(a)~(e)の5種類のプライマーセットを用いて、核酸を増幅する工程、及び(2)工程(1)で増幅された核酸に基づいて、熱帯熱マラリア原虫、三日熱マラリア原虫、四日熱マラリア原虫、卵形マラリア原虫、及びサルマラリア原虫からなる群より選択される1種以上を検出する工程を含む。
[0039]
 (a)配列番号1の塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチド又は配列番号1の塩基配列において1個又は2個の塩基が欠失、挿入若しくは置換された塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチドであってかつ熱帯熱マラリア原虫のcox3遺伝子配列の特定領域の増幅産物を得るためのオリゴヌクレオチドと、配列番号2の塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチド又は配列番号2の塩基配列において1個又は2個の塩基が欠失、挿入若しくは置換された塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチドであってかつ熱帯熱マラリア原虫のcox3遺伝子配列の特定領域の増幅産物を得るためのオリゴヌクレオチドとからなるプライマーセット
 (b)配列番号3の塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチド又は配列番号3の塩基配列において1個又は2個の塩基が欠失、挿入若しくは置換された塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチドであってかつ三日熱マラリア原虫のcox3遺伝子配列の特定領域の増幅産物を得るためのオリゴヌクレオチドと、配列番号4の塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチド又は配列番号4の塩基配列において1個又は2個の塩基が欠失、挿入若しくは置換された塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチドであってかつ三日熱マラリア原虫のcox3遺伝子配列の特定領域の増幅産物を得るためのオリゴヌクレオチドとからなるプライマーセット
 (c)配列番号5の塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチド又は配列番号5の塩基配列において1個又は2個の塩基が欠失、挿入若しくは置換された塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチドであってかつ四日熱マラリア原虫のcox3遺伝子配列の特定領域の増幅産物を得るためのオリゴヌクレオチドと、配列番号6の塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチド又は配列番号6の塩基配列において1個又は2個の塩基が欠失、挿入若しくは置換された塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチドであってかつ四日熱マラリア原虫のcox3遺伝子配列の特定領域の増幅産物を得るためのオリゴヌクレオチドとからなるプライマーセット
 (d)配列番号7の塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチド又は配列番号7の塩基配列において1個又は2個の塩基が欠失、挿入若しくは置換された塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチドであってかつ卵形マラリア原虫のcox3遺伝子配列の特定領域の増幅産物を得るためのオリゴヌクレオチドと、配列番号8の塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチド又は配列番号8の塩基配列において1個又は2個の塩基が欠失、挿入若しくは置換された塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチドであってかつ卵形マラリア原虫のcox3遺伝子配列の特定領域の増幅産物を得るためのオリゴヌクレオチドとからなるプライマーセット
 (e)配列番号9の塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチド又は配列番号9の塩基配列において1個又は2個の塩基が欠失、挿入若しくは置換された塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチドであってかつサルマラリア原虫のcox3遺伝子配列の特定領域の増幅産物を得るためのオリゴヌクレオチドと、配列番号10の塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチド又は配列番号10の塩基配列において1個又は2個の塩基が欠失、挿入若しくは置換された塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチドであってかつサルマラリア原虫のcox3遺伝子配列の特定領域の増幅産物を得るためのオリゴヌクレオチドとからなるプライマーセット
 なお、本明細書で使用する「試料」とは、マラリア原虫種である熱帯熱マラリア原虫、三日熱マラリア原虫、四日熱マラリア原虫、卵形マラリア原虫、及びサルマラリア原虫特定の5種を含む可能性があり、本発明の検出方法の対象となるヒトから採取した試料であり、特には血液試料、血液試料から精製したDNA含有試料等を指す。
[0040]
 上記の本発明の検出方法で使用する上記の(a)~(e)のプライマーセットにおける各オリゴヌクレオチドは、マラリア原虫のミトコンドリアDNAのチトクロームcオキシダーゼ3遺伝子(cox3)をターゲットとしている。上記の(a)~(e)の各プライマーセットの対の一方の各オリゴヌクレオチドは、各マラリア原虫のcox3遺伝子の塩基配列に相補的な配列を有し、各プライマーセットは対応するマラリア原虫のcox3遺伝子の特定領域を増幅するように作製されている。このため、従来、マラリア原虫のDNAのPCR検出において長い間標準と考えられてきた18rDNAの配列に基づくPCRに比べて、高感度かつ高効率に5種類のマラリア原虫を検出することができる。
[0041]
 また、上記の(a)~(e)のオリゴヌクレオチドは、5種類のマラリア原虫の一つを各々特異的に検出できるよう、かつクロスリアクションが起こらないように設計されているため、PCRに用いるプライマーセットをすべて一つの反応液中に混合してマルチプレックスで増幅及び検出することができ、1.5時間以内、好ましくは1時間以内で迅速にマラリア感染の有無及び感染種の特定又は診断を行うことができる。
[0042]
 また、後述するように(a)~(f)の各プライマーセットにおける対となる2つのオリゴヌクレオチドの一方又は両方に、肉眼で観察できる標識物質、又は標識物質導入材料で標識した場合には、PCRに用いるプライマーセットをすべて一つの反応液中に混合してPCRを行い、増幅産物をストリップ上に展開することで、1本のストリップ上で5種類のマラリア原虫の感染の有無を目視で特定することができる。
[0043]
 核酸クロマトグラフィーストリップを用いた方法は、常温でも行えるため、従来法のようにアガロースゲルの用時調製や低温保存する必要がない。また、高額な蛍光検出器付きサーマルサイクラーも必要ないため、簡便かつ低コストで5種のマラリア原虫を一度に検出できる。
[0044]
 上記の本発明の検出方法で使用する上記の(a)~(e)のプライマーセットにおける各オリゴヌクレオチドには、配列番号1~10の各塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチドに加えて、配列番号1~10の各塩基配列において1個又は2個の塩基が欠失、挿入若しくは置換された塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチドであってかつ5種のマラリア原虫のcox3遺伝子配列の特定領域の増幅産物を得るためのオリゴヌクレオチドも包含される。配列番号1~10の各塩基配列が、増幅産物を得るためプライマーとして機能する限りにおいて、1個又は2個の塩基が欠失、挿入若しくは置換していてもよい。例えば、配列番号1、配列番号2、配列番号5、配列番号6、配列番号7、配列番号8、配列番号11、配列番号12の5’端から1番目の塩基が欠失していても、欠失していない場合と比較して感度は劣るものの、各マラリア原虫の属特異的検出は可能であることが判明している。また、1塩基の置換では通常塩基配列とその相補的な配列との対合にほぼ影響がないことも当該技術分野では良く知られている。
[0045]
 一実施形態では、上記工程(1)において、
 (f)配列番号11の塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチド又は配列番号11の塩基配列において1個又は2個の塩基が欠失、挿入若しくは置換された塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチドであってかつプラスモジウム属のcox3遺伝子配列の特定領域の増幅産物を得るためのオリゴヌクレオチドと、配列番号12の塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチド又は配列番号12の塩基配列において1個又は2個の塩基が欠失、挿入若しくは置換された塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチドであってかつプラスモジウム属のcox3遺伝子配列の特定領域の増幅産物を得るためのオリゴヌクレオチドとからなるプライマーセット
を用いて、プラスモジウム属の核酸を属特異的に増幅し、
 上記工程(2)において、工程(1)で増幅された核酸に基づいてプラスモジウム属を検出することをさらに含む。
[0046]
 この場合、(f)のプライマーセットを(a)~(e)のプライマーセットと同じ反応溶液に入れることで、試料中の5種類のマラリア原虫の種特異的な検出と、プラスモジウム属の属特異的な検出を同時に行うことができる。
[0047]
 上記の(a)~(e)及び(f)のプライマーセットを用いてPCRを行う場合、 上記の(a)~(f)の各プライマーセットにおける対となる2つのオリゴヌクレオチドの一方の5’端には、スペーサーを介して又は介さずに、タグ配列を取り付けてもよい。例えば、(a)の配列番号1の塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチド又はその修飾配列、(b)配列番号3の塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチド又はその修飾配列、(c)の配列番号5の塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチド又はその修飾配列、(d)の配列番号7の塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチド又はその修飾配列、(e)の配列番号9の塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチド又はその修飾配列、及び(f)の配列番号11の塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチド又はその修飾配列の各々の5’端にタグ配列が取り付けられてもよい。
[0048]
 タグ配列を設けることで、複数の核酸配列を同時に検出するときのクロスリアクションがより効果的に防止される。タグ配列とは、5種のマラリア成虫の標的核酸の配列であるとは無関係にタグ間のクロスリアクションを排除した設計がなされた配列であり、好ましくは、15塩基以上50塩基以下、より好ましくは、20塩基以上25塩基以下である。そのようなスペーサー及びタグ配列は核酸検出の分野において周知である。タグ配列の導入の詳細については、例えばWO2013/039228号を参照されたい。
[0049]
 スペーサーは、プライマーとタグ配列の間に挿入される、ポリメラーゼ反応阻害領域からなる遺伝子非発現部分である。スペーサーとしては、核酸誘導体を含むこともできるし、非核酸誘導体を含むこともできる。核酸誘導体としては、L型核酸、3-deoxy-2-hydroxy-dN、修飾塩基核酸、損傷塩基核酸、リン酸結合部位修飾核酸、RNA、2’-OMe-N、及び、それらの誘導体からなる群から選択される少なくとも1つが挙げられる。非核酸誘導体としては、炭素鎖(C )、ペグ鎖((CH CH O) )、ジスルフィド含有鎖(C SSC )、及びジチオールフォスフォロアミダイトからなる群から選択される少なくとも1つが挙げられる。
[0050]
 また、上記の(a)~(e)及び(f)のプライマーセットを用いてPCRを行う場合、PCRでの標的核酸の増幅後の検出を容易にするために、上記の(a)~(f)の各プライマーセットにおける対となる2つのオリゴヌクレオチドの他方、又は2つのオリゴヌクレオチドの両方に、肉眼で観察できる標識物質、又は標識物質導入材料で標識してもよい。例えば、(a)の配列番号2の塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチド又はその修飾配列、(b)配列番号4の塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチド又はその修飾配列、(c)の配列番号6の塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチド又はその修飾配列、(d)の配列番号8の塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチド又はその修飾配列、(e)の配列番号10の塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチド又はその修飾配列、及び(f)の配列番号12の塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチド又はその修飾配列の各々の5’端に標識物質又は標識物質導入材料が取り付けられてもよい。
[0051]
 代わりに、配列番号2、配列番号4、配列番号6、配列番号8、配列番号10、配列番号12の塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチド又はそれらの各々の修飾配列の5’端にタグ配列が取り付けられている場合は、配列番号1、配列番号3、配列番号5、配列番号7、配列番号9、配列番号11の塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチド又はそれらの各々の修飾配列の5’端に標識物質又は標識物質導入材料が取り付けられてもよい。
 標識物質導入材料は、標識物質と結合するための材料であり、例えば、アビジンコートした標識物質と結合するためのビオチンを含み、標識物質の標的核酸への導入を可能にする。
[0052]
 標識物質は、目視(肉眼で)で検出可能な発光又は発色を提示する発光物質又は発色物質であることが好ましい。このような標識物質としては、各種染料、各種顔料、ルミノール、イソルミノール、アクリジニウム化合物、オレフィン、エノールエーテル、エナミン、アリールビニルエーテル、ジオキセン、アリールイミダゾール、ルシゲニン、ルシフェリン及びエクリオンを包含する化学発光物質が挙げられる。さらに、金コロイド若しくはゾル又は銀コロイド若しくはゾルを包含するコロイド若しくはゾル、金属粒子、無機粒子等が挙げられる。
[0053]
 標識物質は、その一部にラテックス粒子等の粒子を有していてもよい。標識物質の一部を構成するラテックス粒子などの粒子の平均粒子径は、特に限定しないが、例えば、20nm以上20μm以下、好ましくは0.1μm以上10μm以下、特に好ましくは0.1μm以上5μm以下、さらに好ましくは0.15μm以上2μm以下である。また、固相担体の孔径によって適宜調整される。
[0054]
 好ましくは、粒子は水溶液に懸濁でき、そして水不溶性ポリマー材料からなる粒子である。例えばポリエチレン、ポリスチレン、スチレン-スチレンスルホン酸塩共重合体、アクリル酸ポリマー、メタクリル酸ポリマー、アクリロニトリルポリマー、アクリロニトリル-ブタジエン-スチレン、ポリビニルアセテート-アクリレート、ポリビニルピロリドン又は塩化ビニル-アクリレートが挙げられる。それらの表面上に活性基、例えばカルボキシル、アミノ又はアルデヒド基を有するラテックス粒子も挙げられる。
[0055]
 標識物質導入材料としては、抗原抗体反応における抗体や、アビジン(ストレプトアビジン)-ビオチンシステムにおけるビオチン、抗ジゴキシゲニン(DIG)-ジゴキシゲニン(DIG)システムにおけるジゴキシゲニン、又は抗FITC-FITCシステムにおけるFITC等に代表されるハプテン類などが挙げられる。検出に用いられる標識物質は、上記標識物質導入材料と相互作用する他方の分子又は物質(例えば、抗原、すなわち、ストレプトアビジン、抗FITCなど)であり、オリゴヌクレオチドプローブとのハイブリダイゼーション工程において、あるいはこの工程に先立って、あるいはこの工程後に、増幅産物に取り付けられた標識物質導入材料と、標識物質導入材料と結合する部位を備える標識物質と結合して、増幅産物の検出を可能にする。
[0056]
 本発明の検出方法の別の実施形態では、上記工程(1)は、(g)配列番号13の塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチド又は配列番号13の塩基配列において1個又は2個の塩基が欠失、挿入若しくは置換された塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチドであってかつプラスモジウム属のcox3遺伝子配列の特定領域の増幅産物を得るためのオリゴヌクレオチドと、及び配列番号14の塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチド又は配列番号14の塩基配列において1個又は2個の塩基が欠失、挿入若しくは置換された塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチドであってかつプラスモジウム属のcox3遺伝子配列の特定領域の増幅産物を得るためのオリゴヌクレオチドとからなるプライマーセットを用いて、前記検体から取得したDNAを鋳型として、1次増幅産物を得る工程と、前記(a)~(e)のプライマーセット、又は(f)が存在する場合には(a)~(f)のプライマーセットを用いて、前記1次増幅産物を鋳型として、2次増幅産物を得る工程とを含む。
[0057]
 このような方法(Nested PCR)によれば、検出感度の向上や増幅時のノイズを回避できるため、5種類のマラリア原虫をより高感度かつ特異的に検出することができる。なお、一般的なNested PCRでは、1つ目のプライマーセットを用いてPCR反応を行った後(1次増幅)、増幅された遺伝子(増幅産物)の内側の領域を2つ目のプライマーセットを用いて増幅(2次増幅)するため、PCR反応を2回行う必要がある。しかしながら、本発明では、1次増幅用プライマーセット((g)のプライマーセット)と、プラスモジウム属共通のプライマーセット((f)のプライマーセット)と、種特異的なプライマーセット((a)~(e)のプライマーセット)とのアニーリング温度がそれぞれ異なるように、かつ、種特異的プライマーセット((a)~(e)のプライマーセット)のアニーリング温度が同一となるように設計しているため、反応条件を工夫することで、1回のPCR反応でNested PCRを達成し、5種類のマラリア原虫を区別して検出することができる。
[0058]
 本発明におけるPCR条件は、目的のDNA断片を検出可能な程度に増幅することができれば特に制限されず、例えば、PCR反応に用いる鋳型としての2本鎖DNA量は0 .1ng以上が好ましく、1~50ngがより好ましい。また、2本鎖DNAを1本鎖にする熱変性反応を92~98℃で10~60秒間行い、プライマー対を1本鎖DNAにハイブリダイズさせるアニーリング反応を55~70℃で10~60秒間行い、DNAポリメラーゼを作用させる伸長反応を71~75℃で5~120秒間行い、これらを1サイクルとしたものを20~40サイクル行う。サイクル反応の前に初期変性反応を行うことが好ましい。PCRにおける初期変性反応条件について、変性温度は92~98℃が好ましく、変性時間は30秒~10分が好ましい。なお、上述したように、1回の反応でNested PCRを行う場合、1次増幅は、熱変性反応を92~98℃で10~60秒間行い、アニーリング反応を65~70℃で10~60秒間行い、伸長反応を71~75℃で10~60秒間行い、これらを1サイクルとしたものを10~30サイクル行うことが好ましく、2次増幅は、熱変性反応を92~98℃で10~60秒間行い、アニーリング反応を1次反応のアニーリング温度よりも低い温度、例えば55~65℃で10~60秒間行い、伸長反応を71~75℃で10~60秒間行い、これらを1サイクルとしたものを20~40サイクル行うことが好ましい。
[0059]
 本発明は、配列番号1の塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチドと、配列番号2の塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチドとからなるプライマーセットを用いた熱帯熱マラリア原虫の検出方法を包含する。
 試料中の核酸を増幅する工程及び増幅された核酸に基づいて熱帯熱マラリア原虫を検出する工程については、上記の工程(1)及び工程(2)で説明した通りである。
 この方法によれば、熱帯熱マラリア原虫を種特異的に検出することができる。
[0060]
 本発明は、配列番号3の塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチド又は配列番号3の塩基配列において1個又は2個の塩基が欠失、挿入若しくは置換された塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチドであってかつ三日熱マラリア原虫のcox3遺伝子配列の特定領域の増幅産物を得るためのオリゴヌクレオチドと、配列番号4の塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチド又は配列番号4の塩基配列において1個又は2個の塩基が欠失、挿入若しくは置換された塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチドであってかつ三日熱マラリア原虫のcox3遺伝子配列の特定領域の増幅産物を得るためのオリゴヌクレオチドとからなるプライマーセットを用いた三日熱マラリア原虫の検出方法を包含する。
 試料中の核酸を増幅する工程及び増幅された核酸に基づいて三日熱マラリア原虫を検出する工程については、上記の工程(1)及び工程(2)で説明した通りである。
[0061]
 この方法によれば、三日熱マラリア原虫を種特異的に検出することができる。
[0062]
 本発明は、配列番号5の塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチドと、配列番号6の塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチドとからなるプライマーセットを用いた四日熱マラリア原虫の検出方法を包含する。
 試料中の核酸を増幅する工程及び増幅された核酸に基づいて四日熱マラリア原虫を検出する工程については、上記の工程(1)及び工程(2)で説明した通りである。
[0063]
 この方法によれば、四日熱マラリア原虫を種特異的に検出することができる。
[0064]
 本発明は、配列番号7の塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチドと、配列番号8の塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチドとからなるプライマーセットを用いた卵形マラリア原虫の検出方法を包含する。
 試料中の核酸を増幅する工程及び増幅された核酸に基づいて卵形マラリア原虫を検出する工程については、上記の工程(1)及び工程(2)で説明した通りである。
[0065]
 この方法によれば、卵形マラリア原虫を種特異的に検出することができる。
[0066]
 本発明は、配列番号9の塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチド又は配列番号9の塩基配列において1個又は2個の塩基が欠失、挿入若しくは置換された塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチドであってかつサルマラリア原虫のcox3遺伝子配列の特定領域の増幅産物を得るためのオリゴヌクレオチドと、配列番号10の塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチド又は配列番号10の塩基配列において1個又は2個の塩基が欠失、挿入若しくは置換された塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチドであってかつサルマラリア原虫のcox3遺伝子配列の特定領域の増幅産物を得るためのオリゴヌクレオチドとからなるプライマーセットを用いたサルマラリア原虫の検出方法を包含する。
 試料中の核酸を増幅する工程及び増幅された核酸に基づいてサルマラリア原虫を検出する工程については、上記の工程(1)及び工程(2)で説明した通りである。
[0067]
 この方法によれば、サルマラリア原虫を種特異的に検出することができる。
[0068]
 本発明は、配列番号1の塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチドと、配列番号2の塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチドとからなる熱帯熱マラリア原虫検出用プライマーセットを包含する。
[0069]
 かかるプライマーセットは熱帯熱マラリア原虫検出用の特異的プライマーセットとして使用することができる。
[0070]
 本発明は、配列番号1の塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチドと、配列番号2の塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチドとからなる熱帯熱マラリア原虫検出用プライマーセットを包含する。
[0071]
 本発明は、配列番号3の塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチド又は配列番号3の塩基配列において1個又は2個の塩基が欠失、挿入若しくは置換された塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチドであってかつ三日熱マラリア原虫のcox3遺伝子配列の特定領域の増幅産物を得るためのオリゴヌクレオチドと、配列番号4の塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチド又は配列番号4の塩基配列において1個又は2個の塩基が欠失、挿入若しくは置換された塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチドであってかつ三日熱マラリア原虫のcox3遺伝子配列の特定領域の増幅産物を得るためのオリゴヌクレオチドとからなる三日熱マラリア原虫検出用プライマーセットを包含する。
[0072]
 かかるプライマーセットは三日熱マラリア原虫検出用の特異的プライマーセットとして使用することができる。
[0073]
 本発明は、配列番号5の塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチドと、配列番号6の塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチドとからなる四日熱マラリア原虫検出用プライマーセットを包含する。
[0074]
 かかるプライマーセットは四日熱マラリア原虫検出用の特異的プライマーセットとして使用することができる。
[0075]
 本発明は、配列番号7の塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチドと、配列番号8の塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチドとからなる卵形マラリア原虫検出用プライマーセットを包含する。
[0076]
 かかるプライマーセットは卵形マラリア原虫検出用の特異的プライマーセットとして使用することができる。
[0077]
 本発明は、配列番号9の塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチド又は配列番号9の塩基配列において1個又は2個の塩基が欠失、挿入若しくは置換された塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチドであってかつサルマラリア原虫のcox3遺伝子配列の特定領域の増幅産物を得るためのオリゴヌクレオチドと、配列番号10の塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチド又は配列番号10の塩基配列において1個又は2個の塩基が欠失、挿入若しくは置換された塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチドであってかつサルマラリア原虫のcox3遺伝子配列の特定領域の増幅産物を得るためのオリゴヌクレオチドとからなるサルマラリア原虫検出用プライマーセットを包含する。
[0078]
 かかるプライマーセットはサルマラリア原虫検出用の特異的プライマーセットとして使用することができる。
[0079]
 さらに、配列番号3の塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチド又は配列番号3の塩基配列において1個又は2個の塩基が欠失、挿入若しくは置換された塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチドであってかつ三日熱マラリア原虫のcox3遺伝子配列の特定領域の増幅産物を得るためのオリゴヌクレオチドと、配列番号4の塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチド又は配列番号4の塩基配列において1個又は2個の塩基が欠失、挿入若しくは置換された塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチドであってかつ三日熱マラリア原虫のcox3遺伝子配列の特定領域の増幅産物を得るためのオリゴヌクレオチドとからなる第1のプライマーセットと、配列番号9の塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチド又は配列番号9の塩基配列において1個又は2個の塩基が欠失、挿入若しくは置換された塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチドであってかつサルマラリア原虫のcox3遺伝子配列の特定領域の増幅産物を得るためのオリゴヌクレオチドと、配列番号10の塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチド又は配列番号10の塩基配列において1個又は2個の塩基が欠失、挿入若しくは置換された塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチドであってかつサルマラリア原虫のcox3遺伝子配列の特定領域の増幅産物を得るためのオリゴヌクレオチドとからなる第2プライマーセットとを用いた三日熱マラリア原虫とサルマラリア原虫の識別方法を包含する。
[0080]
 上記のプライマーセットは、PCR法に用いてもよいし、一定温度等温で核酸を増幅する遺伝子増幅法であるLAMP法や、SDA法、ICAN法、RCA法に用いてもよい。
[0081]
 本発明はさらに、下記(a)~(e)の5種類のプライマーセット、DNAポリメラーゼ、dNTP、及び反応緩衝液を含む、熱帯熱マラリア原虫、三日熱マラリア原虫、四日熱マラリア原虫、卵形マラリア原虫、及びサルマラリア原虫からなる群より選択される1種以上の検出用キットを包含する。
[0082]
 (a)配列番号1の塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチド又は配列番号1の塩基配列において1個の塩基が欠失、挿入若しくは置換された塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチドであってかつ熱帯熱マラリア原虫のcox3遺伝子配列の特定領域の増幅産物を得るためのオリゴヌクレオチドと、配列番号2の塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチド又は配列番号2の塩基配列において1個又は2個の塩基が欠失、挿入若しくは置換された塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチドであってかつ熱帯熱マラリア原虫のcox3遺伝子配列の特定領域の増幅産物を得るためのオリゴヌクレオチドとからなるプライマーセット
 (b)配列番号3の塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチド又は配列番号3の塩基配列において1個又は2個の塩基が欠失、挿入若しくは置換された塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチドであってかつ三日熱マラリア原虫のcox3遺伝子配列の特定領域の増幅産物を得るためのオリゴヌクレオチドと、配列番号4の塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチド又は配列番号4の塩基配列において1個又は2個の塩基が欠失、挿入若しくは置換された塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチドであってかつ三日熱マラリア原虫のcox3遺伝子配列の特定領域の増幅産物を得るためのオリゴヌクレオチドとからなるプライマーセット
 (c)配列番号5の塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチド又は配列番号5の塩基配列において1個又は2個の塩基が欠失、挿入若しくは置換された塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチドであってかつ四日熱マラリア原虫のcox3遺伝子配列の特定領域の増幅産物を得るためのオリゴヌクレオチドと、配列番号6の塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチド又は配列番号6の塩基配列において1個又は2個の塩基が欠失、挿入若しくは置換された塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチドであってかつ四日熱マラリア原虫のcox3遺伝子配列の特定領域の増幅産物を得るためのオリゴヌクレオチドとからなるプライマーセット
 (d)配列番号7の塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチド又は配列番号7の塩基配列において1個又は2個の塩基が欠失、挿入若しくは置換された塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチドであってかつ卵形マラリア原虫のcox3遺伝子配列の特定領域の増幅産物を得るためのオリゴヌクレオチドと、配列番号8の塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチド又は配列番号8の塩基配列において1個又は2個の塩基が欠失、挿入若しくは置換された塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチドであってかつ卵形マラリア原虫のcox3遺伝子配列の特定領域の増幅産物を得るためのオリゴヌクレオチドとからなるプライマーセット
 (e)配列番号9の塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチド又は配列番号9の塩基配列において1個又は2個の塩基が欠失、挿入若しくは置換された塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチドであってかつサルマラリア原虫のcox3遺伝子配列の特定領域の増幅産物を得るためのオリゴヌクレオチドと、配列番号10の塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチド又は配列番号10の塩基配列において1個又は2個の塩基が欠失、挿入若しくは置換された塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチドであってかつサルマラリア原虫のcox3遺伝子配列の特定領域の増幅産物を得るためのオリゴヌクレオチドとからなるプライマーセット
[0083]
 DNAポリメラーゼは、鎖置換活性を有する鋳型依存性核酸合成酵素であればいずれでもよい。当該ポリメラーゼとしては、Bst DNAポリメラーゼ(ラージフラグメント)、Bca(exo-)DN Aポリメラーゼ、大腸菌DNAポリメラーゼIのクレノウフラグメント、Vent (Exo-)DNAポリメラーゼ(Vent DNAポリメラーゼからエクソヌクレアーゼ活性を除いたもの)、DeepVent (Exo-)DNAポリメラーゼ(DeepVent DNAポリメラーゼからエクソヌクレアーゼ活性を除いたもの)、KOD DNAポリメラーゼなどが挙げられる。
[0084]
 dNTPとしては、dATP、dTTP、dGTP、dCTPが挙げられる。
[0085]
 反応緩衝液としては、トリス緩衝液、EDTA緩衝液、及びトリス-EDTA緩衝液等が挙げられる。
[0086]
 一実施形態において、上記検出用キットは、(f)配列番号11の塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチド又は配列番号11の塩基配列において1個又は2個の塩基が欠失、挿入若しくは置換された塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチドであってかつプラスモジウム属のcox3遺伝子配列の特定領域の増幅産物を得るためのオリゴヌクレオチドと、配列番号12の塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチド又は配列番号12の塩基配列において1個又は2個の塩基が欠失、挿入若しくは置換された塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチドであってかつプラスモジウム属のcox3遺伝子配列の特定領域の増幅産物を得るためのオリゴヌクレオチドとからなるプライマーセットをさらに含む。
[0087]
 この場合、一つのキットで5種類のマラリア原虫の種特異的な検出と同時に、プラスモジウム属の属特異的な検出も同時に行うことができる。
 上記検出用キットは、上記の(a)~(e)の5種類のプライマーセット及び任意選択で(f)のプライマーセットを一つの反応液中に混合した状態で増幅及び検出を行うことができ、1.5時間以内、好ましくは1時間以内で迅速にマラリア感染の有無及び感染種の特定又は診断を行うことができる。
[0088]
 別の実施形態において、上記検出用キットは、(g)配列番号13の塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチド又は配列番号13の塩基配列において1個又は2個の塩基が欠失、挿入若しくは置換された塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチドであってかつプラスモジウム属のcox3遺伝子配列の特定領域の増幅産物を得るためのオリゴヌクレオチドと、配列番号14の塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチド又は配列番号14の塩基配列において1個又は2個の塩基が欠失、挿入若しくは置換された塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチドであってかつプラスモジウム属のcox3遺伝子配列の特定領域の増幅産物を得るためのオリゴヌクレオチドとからなるプライマーセットをさらに含む。
[0089]
 このような検出キットを用いてNaseted PCRを行った場合、検出感度の向上やノイズを回避できるため、5種マラリア原虫をより高感度かつ特異的に検出することができる。なお、上述したように、本発明では、1次増幅用プライマーセット((g)のプライマーセット)と、プラスモジウム属共通のプライマーセット((f)のプライマーセット)と、種特異的なプライマーセット((a)~(e)のプライマーセット)とのアニーリング温度がそれぞれ異なるように、かつ、種特異的プライマーセット((a)~(e)のプライマーセット)のアニーリング温度が同一となるように設計しているため、反応条件を工夫することで、1回のPCR反応でNested PCRを達成し、5種類のマラリア原虫を区別して検出することができる。
[0090]
 5種類のマラリア原虫の標的核酸配列は、上記の(a)~(f)の各プライマーセットにおける対となる2つのオリゴヌクレオチドの一方に取り付けられたタグ配列とハイブリダイズし得る塩基配列を有するオリゴヌクレオチドプローブを保持する固相担体を備えた核酸検出用デバイスにより、検出することができる。
[0091]
 図1(A)は核酸検出用デバイスの一実施形態の平面図であり、図1(B)は同核酸検出用デバイスの側面図である。
[0092]
 一実施形態の核酸検出用デバイス1は、固相担体10を備えている。固相担体10は、検出対象であるマラリア原虫の標的核酸の検出用のオリゴヌクレオチドプローブを保持する多孔質材料を有する。
[0093]
 「オリゴヌクレオチドプローブ」は、検出対象であるマラリア原虫の標的核酸の増幅用の上述のオリゴヌクレオチドプライマーに取り付けられたDNAタグにハイブリダイズし得る、該DNAタグの配列に相補的な配列を有するオリゴヌクレオチドとすることもできるし、マラリア原虫の標的核酸と特異的にハイブリダイズしうる配列を有するように設計されたオリゴヌクレオチドとすることもできる。オリゴヌクレオチドプローブのオリゴヌクレオチド配列の長さは、特に限定されないが、ハイブリダイズする核酸に対する特異性とハイブリダイゼーション効率を確保するため、15塩基以上50塩基以下であることが好ましい。
[0094]
 多孔質材料は当該分野で周知であり、例えば、セルロース、ニトロセルロース、ナイロン等が挙げられる。固相担体10はストリップ状又はシート状に通常形成される。オリゴヌクレオチドプローブの配列の長さは、特に限定されないが、各標的核酸に対する特異性とハイブリダイゼーション効率を確保するため、15塩基以上50塩基以下であることが好ましい。
[0095]
 任意選択で、核酸検出用デバイス1は固相担体10を支持するバッキング部材12を備えてもよい。さらに任意選択で、核酸検出用デバイス1は、固相担体10と外部環境との間の気体の流通を妨げ、オリゴヌクレオチドプローブと標的核酸とのハイブリダイゼーション反応環境の気密性を維持する被覆部材14を備えてもよい。被覆部材14は固相担体の表面を被覆する透明フィルムであり、透明フィルムを構成する素材は、固相担体表面の気密性を維持し、展開液の蒸発を妨げるものであれば特に限定されないが、例えば、ポリエチレンテレフタレートを挙げることができる。被覆部材14を設けることにより、核酸クロマトグラフィーにおける非特異的シグナル(非特異的ハイブリダイゼーション)の発生を簡便に抑制でき、標的核酸をより高感度に検出することができる。
[0096]
 図1(A),(B)において、オリゴヌクレオチド固定領域16a,16b,16c,16d,16e,16fは、固相担体10におけるオリゴヌクレオチドプローブの固定位置であり、固相担体10の先端部から一定程度離れた位置に、対応する標的核酸ごとにライン状に互いに平行に固定される。
[0097]
 オリゴヌクレオチドプローブの固相担体10への固定化方法は特に限定されず、その3’末端で固相担体10に結合されていてもよいし、5’末端で結合されていてもよい。例えば、ニトロセルロース等を固相担体10に使用する場合、プローブを固相担体10にインクジェット方式でプリントした後、UV照射などにより固着性を高める。この方法の場合、プローブはUVの届く固相担体10表面のみに固定化される。
[0098]
 固相担体10上には標的核酸に対応するプローブ領域を容易に特定できるように、1つ又は複数の位置マーカー18a,18b,18cを配置してもよい。位置マーカー18a,18b,18cの存在により、目視検出の場合であっても、簡便に標的核酸の存在又は不存在を検出することができる。
[0099]
 ここで、PCRで増幅した試料を用いた核酸検出用デバイス1での核酸検出を例として説明する。核酸検出用デバイス1でのマラリア原虫の標的核酸の検出に先立ち、試料中のDNAからマラリア原虫のcox3遺伝子配列の特定領域を、かかる標的核酸を含む試料を第1プライマー及び第2プライマーからなる増幅用プライマーセットを用いて増幅する。
[0100]
 第1プライマーは、標的核酸に相補的な、標的核酸中の第1の塩基配列を識別する第1の識別配列とタグ配列とを有するが、タグ配列と第1の識別配列とは直接連結されず、その間にDNAポリメラーゼ反応を抑制又は停止可能な連結部位を有することが好ましい。この連結部位は、天然塩基又は天然塩基と対合する天然塩基の誘導体(天然塩基等)を含まず、例えば、人工オリゴヌクレオチドから構成され、それゆえDNAポリメラーゼ反応を抑制又は停止させる。これにより、一本鎖領域を有する核酸が増幅され、熱変性なしにオリゴヌクレオチドプローブとのハイブリダイゼーションが可能となる。
[0101]
 第1プライマーとPCRにおいて対となる第2プライマーは、標的核酸に相補的な、標的核酸中の第2の塩基配列を識別する第2の識別配列に加えて、増幅された標的核酸がオリゴヌクレオチドプローブとハイブリダイズしたときに目視確認可能な標識物質、又は標識物質導入材料を含む。標識物質及び標識物質導入材料については上述した通りである。
[0102]
 試料中のDNAからマラリア原虫のcox3遺伝子配列の特定領域を増幅させた後の増幅産物を含む試験溶液(展開液)を、固相担体10の先端に適用する。適用された試験溶液は、固相担体10を構成する多孔質材料内にキャピラリー現象によって展開される。
[0103]
 図2に示すように、固相担体10の先端を、エッペンドルフチューブ等の容器20内に入れた増幅された標的核酸を含む試験溶液22に浸漬させることで固相担体10に展開することができる。
[0104]
 代わりに、図3に示すように、固相担体10の全体を被覆し、少なくとも一部が透明な外装部材30の先端部32付近に固相担体10の先端を配置し、外装部材30の先端部32の先端に設けられたサンプルポート34を介して容器20中の試験溶液22を外装部材30内に入れて、固相担体10の先端を浸漬させることでも固相担体10に展開され得る。外装部材30は、標的核酸を目視検出できるように、少なくとも一部は透明でなければならない。
[0105]
 試験溶液は、固相担体10中での標的核酸の展開を容易にするように、「展開媒体」を含むことが好ましい。展開媒体は、特に限定されないが、例えば、水、水と相溶する有機溶媒、又は水と1種又は2種以上の前記有機溶媒の混液が挙げられる。水と相溶する有機溶媒としては、例えば、炭素数1~4程度の低級アルコール、DMSO、DMF、酢酸メチル、酢酸エチルなどのエステル類、アセトン等が挙げられる。展開媒体は、好ましくは水を主体とする。
[0106]
 展開媒体は、pHを調整するための緩衝成分を含むことができる。緩衝成分は、意図するpHにもよるが、通常は6.0以上8.0以下の範囲である。より好ましくは、7.0以上8.0以下である。こうしたpHを得るための成分は、例えば、酢酸と酢酸ナトリウム(酢酸緩衝液)、クエン酸とクエン酸ナトリウム(クエン酸緩衝液)、リン酸とリン酸ナトリウム(リン酸緩衝液)等である。さらに、リン酸緩衝生理食塩水(PBS)等が挙げられる。なお、展開媒体として、増幅反応液をそのまま採用してもよい。また、増幅反応液に対して、界面活性剤や適当な塩等の追加の成分や溶媒を加えたりすることで、組成や濃度の調整をして展開媒体として使用してもよい。展開時間は特に限定されず、固相担体10の形態や形状、展開媒体の性質に応じて適宜設定される。
[0107]
 固相担体10に保持されたオリゴヌクレオチドプローブが、第1プライマーに取り付けられたDNAタグにハイブリダイズし得る該DNAタグの配列に相補的な配列を有するため、第1プライマーとハイブリダイズし、第1プライマーは標識物質又は標識物質導入材料を含む第2プライマーとハイブリダイズするため、オリゴヌクレオチドプローブを固定化したラインの発色により、複数の標的核酸を種特異的に及び/属特異的に目視で識別して検出することができる。
[0108]
 以下に実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されない。
実施例
[0109]
1.試料の収集
 大阪市立大学大学院医学研究科の金子明教授のグループが、2015年にマラリア原虫ミトコンドリアDNAのcox3遺伝子をターゲットとして、種特異的検出する方法を報告しており(Isozumi, R., et al., Parasitol Int, 2015)、同法を参考にしてPCR条件を検討した。標準DNAとして、5種のマラリアに単独感染したケニア人及びヴァヌアツ人から採取した血液由来の精製済みDNA(大阪市立大学より提供)を使用した。
[0110]
2.マルチプレックスPCR
 表1に、5種マラリア原虫マルチプレックス検出のためのマルチプレックスPCRで用いたオリゴヌクレオチドプライマーの塩基配列を示す。
[0111]
 プラスモジウム属の属特異的なプライマーを、Plasmodium のcox3遺伝子配列に基づいてParasitology International 64 (2015)304-308を参照して設計した。MtPuni_F(配列番号11)及びMtPuni_R(配列番号12)がそれぞれ属特異的な順方向プライマー及び逆方向プライマーである。また、熱帯熱マラリア、三日熱マラリア、卵形マラリア、四日熱マラリア及びサルマラリアの5種の種特異的なプライマーを、各々のマラリア原虫のcox3遺伝子配列に基づいて設計した。MtPf_F (配列番号1)及びMtPf_R(配列番号2)がそれぞれ熱帯熱マラリアに特異的な順方向プライマー及び逆方向プライマーであり、MtPv_F(配列番号3)及びMtPv_ R(配列番号4)がそれぞれ三日熱マラリアに特異的な順方向プライマー及び逆方向プライマーであり、MtPm_F(配列番号5)及びMtPm_ R(配列番号6)がそれぞれ四日熱マラリアに特異的な順方向プライマー及び逆方向プライマーであり、MtPo_F(配列番号7)及びMtPo_ R(配列番号8)がそれぞれ卵形マラリアに特異的な順方向プライマー及び逆方向プライマーであり、MtPk_F(配列番号9)及びMtPk_ R(配列番号10)がそれぞれサルマラリアに特異的な順方向プライマー及び逆方向プライマーである。
[0112]
 各PCRプライマーは、各マラリア種に特徴的なcox3遺伝子配列に続き、スペーサー(3つのカーボン連結)、DNAタグ配列を連結する。図4に示すように、配列番号1,3,5,7,9,11の塩基配列からなる順方向プライマーの5’末端にはそれぞれDNAタグ1,2,4,3,7,8を付け、それらの各々と対をなす配列番号2,4,6,8,10,12の塩基配列からなる逆方向プライマーの5’末端にはビオチンを付加した。
[0113]
 DNAタグ付きプライマー及びビオチン付加プライマーはTBA株式会社で合成した。
[0114]
 また、一次増幅用の順方向プライマーMtU_F(配列番号1)及び逆方向プライマーMtU_R(配列番号2)も設計した。一次増幅用の順方向プライマーMtU_F及び逆方向プライマーMtU_RはFASMAC社で合成した。
[0115]
[表1]


[0116]
 表2に、PCRに使用した試薬及びプライマーの量を示す。試薬及びすべてのプライマーを一つの反応液中に混合し、PCR 0.2 ml チューブバンド セパレート8連 ナチュラル(Greiner Bio-One)に入れ、PCRに供した。
[0117]
[表2]


[0118]
 表3に、PCR条件を示す。T100 サーマルサイクラー(Bio-Rad)を使用した。反応温度を3段階にすることで、1本のチューブ内での1回の反応でNested PCRを可能にした。ステップ1として、95°C、3分の変性を1回行った(初期変性反応)。次に、ステップ2として、1次増幅用のプライマーMtU_F 及びMtU_Rによる1次増幅を行った。具体的には、変性95℃,15秒、アニーリング 70°C,30秒、伸長72℃,30秒を10サイクル行った。この増幅により、5種のマラリアの共通配列が増幅される。最後に、ステップ3として、属特異的プライマーMtPuni_F及びMtPuni_R及び5種のマラリア原虫特異的プライマーMtPf_F、MtPf_R、MtPv_F、MtPv_R、MtPm_F、MtPm_R、MtPo_F、MtPo_R、MtPk_F、及びMtPk_Rによる2次増幅を行った。具体的には、変性95℃,15秒、アニーリング 60°C,30秒、伸長72℃,30秒を30サイクル行った。この増幅により、ステップ2で増幅されたDNA産物を鋳型として、5種のマラリアに特異的な配列が増幅される。
[0119]
[表3]


[0120]
3.核酸検出デバイスを用いた核酸クロマトグラフィー
 図5に示すように、核酸クロマトグラフィーストリップには、DNAタグ1,2,3,4,7,8に相補的なDNA鎖(タグ1相補鎖、タグ2相補鎖、タグ3相補鎖、タグ4相補鎖、タグ7相補鎖、タグ8相補鎖)を、ストリップの長手方向に対して交差する方向に略直線状にプリントしておいた。このような構成にすることで、例えば配列番号1の塩基配列からなる順方向プライマーMtPf_Fと配列番号2の塩基配列からなる逆方向プライマーMtPf_Rにより増幅されたDNAがある場合には、DNAタグ1に相補的なDNAが取り付けられたラインがナノラテックスにより青色に呈色して観察される。
[0121]
 上記のマルチプレックスPCRで得られたPCR産物を、核酸クロマトグラフィー用の展開液に加えてハイブリダイズ用溶液を調製し(表4)、核酸クロマトグラフィーストリップ(C-PAS8 (2 mm))(TBA株式会社)の下端を当該溶液に浸漬し、PCR産物を室温にて核酸クロマトグラフィーストリップに展開した。
[0122]
 図6に、展開10分後のストリップにおけるPCR産物の様子を示す。丸印は検出されたバンドの位置を指し、陰性対照以外の5つのレーンのすべてにおいて属特異的なバンドが観察され(マラリア共通、Pos)、5つのレーンのそれぞれでサルマラリアに特異的なバンド(Pk)、四日熱マラリアに特異的なバンド(Pm)、熱帯熱マラリアに特異的なバンド(Pf)、三日熱マラリアに特異的なバンド(Pv)、卵形マラリアに特異的なバンド(Po)が観察された。
[0123]
[表4]


[0124]
 本実施例では、5種のマラリア原虫を特異的に、かつ、1本のチューブ内で1回のPCR反応で増幅した上で、PCR産物を核酸クロマトグラフィーストリップに展開し、検出されたバンドの位置を肉眼で識別又は診断することで、マラリア感染の有無及び感染マラリアの原虫種を容易に特定できる検出又は診断デバイスを開発した。特に、このデバイスでは、nested PCRとマルチプレックスPCRを組み合わせることにより操作の簡便化と検出の高感度化を可能としている。また、核酸クロマトグラフィーにより、PCR後の検出を約10分とする迅速化を可能としている。
[0125]
 本発明者らは、非特許文献1に記載の方法を応用して5種マラリアを検出した場合には3時間程度の時間を要することを確認しているが、本発明によれば、この半分以下の時間で5種マラリアの検出が可能となる。また、非特許文献1に記載の方法では、PCR後にマラリア感染の有無及び感染種を特定するため、電気泳動装置やゲル撮影装置などの高額な機器を使用する必要があるが、本発明ではこれらの機器を使用する必要はなく、大幅な低コスト化が期待できる。

請求の範囲

[請求項1]
 試料中に存在する、熱帯熱マラリア原虫、三日熱マラリア原虫、四日熱マラリア原虫、卵形マラリア原虫、及びサルマラリア原虫からなる群より選択される1種以上の検出方法であって、
 (1)下記の(a)~(e)の5種類のプライマーセットを用いて、核酸を増幅する工程、及び
 (2)工程(1)で増幅された核酸に基づいて、熱帯熱マラリア原虫、三日熱マラリア原虫、四日熱マラリア原虫、卵形マラリア原虫、及びサルマラリア原虫からなる群より選択される1種以上を検出する工程を含む方法。
 (a)配列番号1の塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチド又は配列番号1の塩基配列において1個又は2個の塩基が欠失、挿入若しくは置換された塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチドであってかつ熱帯熱マラリア原虫のcox3遺伝子配列の特定領域の増幅産物を得るためのオリゴヌクレオチドと、配列番号2の塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチド又は配列番号2の塩基配列において1個又は2個の塩基が欠失、挿入若しくは置換された塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチドであってかつ熱帯熱マラリア原虫のcox3遺伝子配列の特定領域の増幅産物を得るためのオリゴヌクレオチドとからなるプライマーセット、
 (b)配列番号3の塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチド又は配列番号3の塩基配列において1個又は2個の塩基が欠失、挿入若しくは置換された塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチドであってかつ三日熱マラリア原虫のcox3遺伝子配列の特定領域の増幅産物を得るためのオリゴヌクレオチドと、配列番号4の塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチド又は配列番号4の塩基配列において1個又は2個の塩基が欠失、挿入若しくは置換された塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチドであってかつ三日熱マラリア原虫のcox3遺伝子配列の特定領域の増幅産物を得るためのオリゴヌクレオチドとからなるプライマーセット、
 (c)配列番号5の塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチド又は配列番号5の塩基配列において1個又は2個の塩基が欠失、挿入若しくは置換された塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチドであってかつ四日熱マラリア原虫のcox3遺伝子配列の特定領域の増幅産物を得るためのオリゴヌクレオチドと、配列番号6の塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチド又は配列番号6の塩基配列において1個又は2個の塩基が欠失、挿入若しくは置換された塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチドであってかつ四日熱マラリア原虫のcox3遺伝子配列の特定領域の増幅産物を得るためのオリゴヌクレオチドとからなるプライマーセット、
 (d)配列番号7の塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチド又は配列番号7の塩基配列において1個又は2個の塩基が欠失、挿入若しくは置換された塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチドであってかつ卵形マラリア原虫のcox3遺伝子配列の特定領域の増幅産物を得るためのオリゴヌクレオチドと、配列番号8の塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチド又は配列番号8の塩基配列において1個又は2個の塩基が欠失、挿入若しくは置換された塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチドであってかつ卵形マラリア原虫のcox3遺伝子配列の特定領域の増幅産物を得るためのオリゴヌクレオチドとからなるプライマーセット、及び
 (e)配列番号9の塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチド又は配列番号9の塩基配列において1個又は2個の塩基が欠失、挿入若しくは置換された塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチドであってかつサルマラリア原虫のcox3遺伝子配列の特定領域の増幅産物を得るためのオリゴヌクレオチドと、配列番号10の塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチド又は配列番号10の塩基配列において1個又は2個の塩基が欠失、挿入若しくは置換された塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチドであってかつサルマラリア原虫のcox3遺伝子配列の特定領域の増幅産物を得るためのオリゴヌクレオチドとからなるプライマーセット。
[請求項2]
 工程(1)において、
 (f)配列番号11の塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチド又は配列番号11の塩基配列において1個又は2個の塩基が欠失、挿入若しくは置換された塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチドであってかつプラスモジウム属のcox3遺伝子配列の特定領域の増幅産物を得るためのオリゴヌクレオチドと、配列番号12の塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチド又は配列番号12の塩基配列において1個又は2個の塩基が欠失、挿入若しくは置換された塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチドであってかつプラスモジウム属のcox3遺伝子配列の特定領域の増幅産物を得るためのオリゴヌクレオチドと
からなるプライマーセットを用いて、プラスモジウム属の核酸を属特異的に増幅し、
 工程(2)において、工程(1)で増幅された核酸に基づいてプラスモジウム属を検出することをさらに含む請求項1に記載の方法。
[請求項3]
 工程(1)は、
 (g)配列番号13の塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチド又は配列番号13の塩基配列において1個又は2個の塩基が欠失、挿入若しくは置換された塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチドであってかつプラスモジウム属のcox3遺伝子配列の特定領域の増幅産物を得るためのオリゴヌクレオチドと、配列番号14の塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチド又は配列番号14の塩基配列において1個又は2個の塩基が欠失、挿入若しくは置換された塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチドであってかつプラスモジウム属のcox3遺伝子配列の特定領域の増幅産物を得るためのオリゴヌクレオチドとからなるプライマーセットを用いて、前記検体から取得したDNAを鋳型として、1次増幅産物を得る工程と、
 前記(a)~(e)のプライマーセット、又は(f)が存在する場合には(a)~(f)のプライマーセットを用いて、前記1次増幅産物を鋳型として、2次増幅産物を得る工程とを含む
請求項1又は2に記載の方法。
[請求項4]
 前記1次増幅産物を得る工程及び前記2次増幅産物を得る工程を1回の反応で行う、請求項3に記載の方法。
[請求項5]
 前記工程(1)が、前記(a)~(e)であるプライマーセット、(f)が存在する場合には(a)~(f)であるプライマーセット、又は(g)が存在する場合には(a)~(e)及び(g)であるプライマーセット若しくは(a)~(g)であるプライマーセットを一つの反応液中に混合した状態で増幅することを含む請求項1~4のいずれか一項に記載の方法。
[請求項6]
 前記(a)~(e)のプライマーセットのそれぞれ、又は(f)が存在する場合には(a)~(f)のプライマーセットのそれぞれは、一方のオリゴヌクレオチドにタグ配列が取り付けられ、他方のオリゴヌクレオチドに標識物質又は標識物質導入材料が取り付けられている請求項1~5のいずれか一項に記載の方法。
[請求項7]
 配列番号1の塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチドと配列番号2の塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチドとからなるプライマーセットを用いた熱帯熱マラリア原虫の検出方法。
[請求項8]
 配列番号3の塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチド又は配列番号3の塩基配列において1個又は2個の塩基が欠失、挿入若しくは置換された塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチドであってかつ三日熱マラリア原虫のcox3遺伝子配列の特定領域の増幅産物を得るためのオリゴヌクレオチドと、配列番号4の塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチド又は配列番号4の塩基配列において1個又は2個の塩基が欠失、挿入若しくは置換された塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチドであってかつ三日熱マラリア原虫のcox3遺伝子配列の特定領域の増幅産物を得るためのオリゴヌクレオチドとからなるプライマーセットを用いた三日熱マラリア原虫の検出方法。
[請求項9]
 配列番号5の塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチドと、配列番号6の塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチドとからなるプライマーセットを用いた四日熱マラリア原虫の検出方法。
[請求項10]
 配列番号7の塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチドと、配列番号8の塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチドとからなるプライマーセットを用いた卵形マラリア原虫の検出方法。
[請求項11]
 配列番号9の塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチド又は配列番号9の塩基配列において1個又は2個の塩基が欠失、挿入若しくは置換された塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチドであってかつサルマラリア原虫のcox3遺伝子配列の特定領域の増幅産物を得るためのオリゴヌクレオチドと、配列番号10の塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチド又は配列番号10の塩基配列において1個又は2個の塩基が欠失、挿入若しくは置換された塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチドであってかつサルマラリア原虫のcox3遺伝子配列の特定領域の増幅産物を得るためのオリゴヌクレオチドとからなるプライマーセットを用いたサルマラリア原虫の検出方法。
[請求項12]
 配列番号1の塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチドと、配列番号2の塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチドとからなる熱帯熱マラリア原虫検出用プライマーセット。
[請求項13]
 配列番号3の塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチド又は配列番号3の塩基配列において1個又は2個の塩基が欠失、挿入若しくは置換された塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチドであってかつ三日熱マラリア原虫のcox3遺伝子配列の特定領域の増幅産物を得るためのオリゴヌクレオチドと、配列番号4の塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチド又は配列番号4の塩基配列において1個又は2個の塩基が欠失、挿入若しくは置換された塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチドであってかつ三日熱マラリア原虫のcox3遺伝子配列の特定領域の増幅産物を得るためのオリゴヌクレオチドとからなる三日熱マラリア原虫検出用プライマーセット。
[請求項14]
 配列番号5の塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチドと、配列番号6の塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチドとからなる四日熱マラリア原虫検出用プライマーセット。
[請求項15]
 配列番号7の塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチドと、配列番号8の塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチドとからなる卵形マラリア原虫検出用プライマーセット。
[請求項16]
 配列番号9の塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチド又は配列番号9の塩基配列において1個又は2個の塩基が欠失、挿入若しくは置換された塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチドであってかつサルマラリア原虫のcox3遺伝子配列の特定領域の増幅産物を得るためのオリゴヌクレオチドと、配列番号10の塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチド又は配列番号10の塩基配列において1個又は2個の塩基が欠失、挿入若しくは置換された塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチドであってかつサルマラリア原虫のcox3遺伝子配列の特定領域の増幅産物を得るためのオリゴヌクレオチドとからなるサルマラリア原虫検出用プライマーセット。
[請求項17]
 一方のオリゴヌクレオチドにタグ配列が取り付けられ、他方のオリゴヌクレオチドに標識物質又は標識物質導入材料が取り付けられている請求項12~16のいずれか一項に記載のプライマーセット。
[請求項18]
 下記(a)~(e)の5種類のプライマーセット、DNAポリメラーゼ、及びdNTPを含む、熱帯熱マラリア原虫、三日熱マラリア原虫、四日熱マラリア原虫、卵形マラリア原虫、及びサルマラリア原虫からなる群より選択される1種以上の検出用キット。
 (a)配列番号1の塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチド又は配列番号1の塩基配列において1個の塩基が欠失、挿入若しくは置換された塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチドであってかつ熱帯熱マラリア原虫のcox3遺伝子配列の特定領域の増幅産物を得るためのオリゴヌクレオチドと、配列番号2の塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチド又は配列番号2の塩基配列において1個又は2個の塩基が欠失、挿入若しくは置換された塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチドであってかつ熱帯熱マラリア原虫のcox3遺伝子配列の特定領域の増幅産物を得るためのオリゴヌクレオチドとからなるプライマーセット、
 (b)配列番号3の塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチド又は配列番号3の塩基配列において1個又は2個の塩基が欠失、挿入若しくは置換された塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチドであってかつ三日熱マラリア原虫のcox3遺伝子配列の特定領域の増幅産物を得るためのオリゴヌクレオチドと、配列番号4の塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチド又は配列番号4の塩基配列において1個又は2個の塩基が欠失、挿入若しくは置換された塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチドであってかつ三日熱マラリア原虫のcox3遺伝子配列の特定領域の増幅産物を得るためのオリゴヌクレオチドとからなるプライマーセット、
 (c)配列番号5の塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチド又は配列番号5の塩基配列において1個又は2個の塩基が欠失、挿入若しくは置換された塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチドであってかつ四日熱マラリア原虫のcox3遺伝子配列の特定領域の増幅産物を得るためのオリゴヌクレオチドと、配列番号6の塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチド又は配列番号6の塩基配列において1個又は2個の塩基が欠失、挿入若しくは置換された塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチドであってかつ四日熱マラリア原虫のcox3遺伝子配列の特定領域の増幅産物を得るためのオリゴヌクレオチドとからなるプライマーセット、
 (d)配列番号7の塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチド又は配列番号7の塩基配列において1個又は2個の塩基が欠失、挿入若しくは置換された塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチドであってかつ卵形マラリア原虫のcox3遺伝子配列の特定領域の増幅産物を得るためのオリゴヌクレオチドと、配列番号8の塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチド又は配列番号8の塩基配列において1個又は2個の塩基が欠失、挿入若しくは置換された塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチドであってかつ卵形マラリア原虫のcox3遺伝子配列の特定領域の増幅産物を得るためのオリゴヌクレオチドとからなるプライマーセット、及び
 (e)配列番号9の塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチド又は配列番号9の塩基配列において1個又は2個の塩基が欠失、挿入若しくは置換された塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチドであってかつサルマラリア原虫のcox3遺伝子配列の特定領域の増幅産物を得るためのオリゴヌクレオチドと、配列番号10の塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチド又は配列番号10の塩基配列において1個又は2個の塩基が欠失、挿入若しくは置換された塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチドであってかつサルマラリア原虫のcox3遺伝子配列の特定領域の増幅産物を得るためのオリゴヌクレオチドとからなるプライマーセット。
[請求項19]
 (f)配列番号11の塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチド又は配列番号11の塩基配列において1個又は2個の塩基が欠失、挿入若しくは置換された塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチドであってかつプラスモジウム属のcox3遺伝子配列の特定領域の増幅産物を得るためのオリゴヌクレオチドと、配列番号12の塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチド又は配列番号12の塩基配列において1個又は2個の塩基が欠失、挿入若しくは置換された塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチドであってかつプラスモジウム属のcox3遺伝子配列の特定領域の増幅産物を得るためのオリゴヌクレオチドと
からなるプライマーセットをさらに含む請求項18に記載の検出用キット。
[請求項20]
 (g)配列番号13の塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチド又は配列番号13の塩基配列において1個又は2個の塩基が欠失、挿入若しくは置換された塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチドであってかつプラスモジウム属のcox3遺伝子配列の特定領域の増幅産物を得るためのオリゴヌクレオチドと、配列番号14の塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチド又は配列番号14の塩基配列において1個又は2個の塩基が欠失、挿入若しくは置換された塩基配列で表わされるオリゴヌクレオチドであってかつプラスモジウム属のcox3遺伝子配列の特定領域の増幅産物を得るためのオリゴヌクレオチドと
からなるプライマーセットをさらに含む、請求項18又は19に記載の検出用キット。
[請求項21]
 前記(a)~(e)であるプライマーセット、(f)が存在する場合には(a)~(f)であるプライマーセット、又は(g)が存在する場合には(a)~(e)及び(g)であるプライマーセット若しくは(a)~(g)であるプライマーセットを一つの反応液中に混合した状態で、前記(a)~(e)又は(a)~(f)のプライマーセットを用いた増幅を行う請求項18~20のいずれか一項に記載の検出用キット。
[請求項22]
 前記(a)~(e)のプライマーセットのそれぞれ、又は(f)が存在する場合には(a)~(f)のプライマーセットのそれぞれは、一方のオリゴヌクレオチドにタグ配列が取り付けられ、他方のオリゴヌクレオチドに標識物質又は標識物質導入材料が取り付けられている請求項18~21のいずれか一項に記載の検出用キット。

図面

[ 図 1]

[ 図 2]

[ 図 3]

[ 図 4]

[ 図 5]

[ 図 6]