このアプリケーションの一部のコンテンツは現時点では利用できません。
このような状況が続く場合は、にお問い合わせくださいフィードバック & お問い合わせ
1. (WO2018181644) 加工ふすまの製造方法
Document

明 細 書

発明の名称 加工ふすまの製造方法

技術分野

0001  

背景技術

0002   0003   0004  

先行技術文献

特許文献

0005  

発明の概要

発明が解決しようとする課題

0006  

課題を解決するための手段

0007   0008  

発明の効果

0009  

発明を実施するための形態

0010   0011   0012   0013   0014   0015   0016   0017   0018   0019   0020   0021   0022   0023   0024   0025  

実施例

0026   0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041   0042   0043   0044  

請求の範囲

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10   11   12   13   14   15  

明 細 書

発明の名称 : 加工ふすまの製造方法

技術分野

[0001]
 本発明は、加工ふすまの製造方法に関する。

背景技術

[0002]
 近年、食物繊維が腸内環境の改善、便秘の予防、血中コレステロールの低下、糖や脂肪の吸収コントロール等の保健機能を有することが見出されている。小麦ふすまや米の籾殻等の穀物ふすまは、食物繊維を豊富に含み、さらに安価かつ大量に人手することが可能な食物繊維の供給源として有望である。穀物ふすま入りのパンやクッキー等の穀物ふすま入り食品が提供されている。一方、穀物ふすまには、食感が悪く不快臭を有するという欠点があり、前述の穀物ふすま入り食品も、食感や風味に劣るためあまり普及していないというのが実情である。食品中のふすまの配合量を減らせば、ふすまによる不良な食感や風味を低減することができるが、一方、ふすまによる保健機能も損なわれる。
[0003]
 食味や臭いが改善され、食品に添加しやすい小麦ふすま微粉が開発されている。特許文献1には、原料小麦ふすまを、メカノケミカル効果を有する媒体ミルを用いて、100℃以下の条件で、平均粒子径20μm以下、水溶性タンパク質抽出率が未粉砕の70%以下になるように粉砕する小麦ふすま微粉の製造方法が記載されている。特許文献2には、小麦の製粉工程で分離された小麦ふすま画分から中間粒度画分のふすまを採取し、焙煎し、中位径が100μm以下になるよう粉砕する微粉砕ふすまの製造方法が記載されている。
[0004]
 特許文献3には、ふすま等の粉砕物を酸性又はアルカリ性に調整し、高圧下で加熱した後、低圧下へ押し出して膨化させ、得られた膨化物を粉砕することにより、香りがよく食味に優れた穀粉含有食品を提供可能な膨化粉体を製造する方法が記載されている。特許文献4には、小麦ふすまなどの食物繊維源を酸又はアルカリ処理して、水溶性繊維・非繊維分を分解除去し、この後、脱水・中和・脱水・洗浄・乾燥・粉砕・篩別を行う、セルロースとリグニンを主成分とする食物繊維を得る方法が記載されている。

先行技術文献

特許文献

[0005]
特許文献1 : 特開2012-254024号公報
特許文献2 : 特開2017-012099号公報
特許文献3 : 特開2015-192657号公報
特許文献4 : 特開平6-87756号公報

発明の概要

発明が解決しようとする課題

[0006]
 ふすまを物理的に粉砕して微粉ふすまを製造することができる。しかし、従来の微粉ふすまは、食品中で沈殿したり不均一に分布しやすく、そのため食品に不快臭や不快な舌触りをもたらすことがあった。本発明者らの研究の結果、上記微粉ふすまの沈殿や不均一分布の原因が、微粉ふすまを水性液体に懸濁したり、水分を含有する食品中に配合したときに微粉ふすま同士が凝集するためであることが判明した。食品中に配合した微粉ふすまの凝集や沈殿を防止することが望まれる。

課題を解決するための手段

[0007]
 本発明者らは、ふすまを酸処理又はアルカリ処理した後、得られた処理物を湿式粉砕することで、液中で凝集又は沈殿することなく均一に分散する微粉ふすまを製造することができることを見出した。
[0008]
 したがって本発明は、ふすまを酸又はアルカリ処理することと、得られた処理物を湿式粉砕して微粉ふすま分散液を調製することとを含む、加工ふすまの製造方法を提供する。
 また本発明は、該加工ふすまを用いる、ふすま含有食品の製造方法を提供する。
 また本発明は、微粉ふすまを含有する微粉ふすま分散液を提供する。

発明の効果

[0009]
 本発明の加工ふすまは、微粉ふすまを含有しながらも、液中で良好に分散し、凝集や沈殿が起こりにくい。したがって、本発明の加工ふすまを食品原料として用いた場合、食品中でふすまが凝集したり沈殿したりすることなく均一に分布するので、食物繊維を豊富に含み、かつ風味及び食感の良好なふすま含有食品を得ることができる。

発明を実施するための形態

[0010]
 本発明は、加工ふすまの製造方法を提供する。本製造方法は、ふすまを酸又はアルカリ処理することと、得られた処理物を湿式粉砕して微粉ふすま分散液を調製することとを含む。
[0011]
 小麦を含むイネ科の植物は、種子(果実)が硬い種皮(果皮)で覆われている。ふすまは、一般的には、イネ科植物種子の製粉過程等で種子の胚乳部や胚芽部から分離された、種皮(果皮)を含む画分のことである。本発明において、加工ふすまの原料に使用されるふすま(原料ふすま)の例としては、小麦ふすま、大麦ふすま、米糠などが挙げられる。また、原料ふすまは脱脂ふすまであってもよい。本発明において、上記に挙げた原料ふすまは、いずれか単独で、又はいずれか2種以上組み合わせて利用することができる。入手のし易さからは、原料ふすまは小麦ふすまであることが好ましい。ふすまは、製粉会社等から種々な種類が市販されており、本発明においてはこれら市販のふすまを原料ふすまとして利用することができる。あるいは、原料ふすまは、小麦等のイネ科植物の種子から調製されてもよい。
[0012]
 ただし、一般的な製粉過程等で得られたふすまは、原料作物に由来する夾雑物(胚乳部、胚芽部等)を含んでいる。本発明で得られる加工ふすまにおいて高い食物繊維含有量を維持するためには、原料ふすまから予め夾雑物を除去しておくことが好ましい。好適には、本発明の方法で用いる原料ふすま中における種皮(果皮)分の含有量は、好ましくは80質量%以上、より好ましくは90質量%、さらに好ましくは95質量%以上、なお好ましくは100質量%である。原料ふすまからの夾雑物(胚乳部、胚芽部等)の除去には、後述する澱粉除去や、分級、比重差による分離などの手法を用いることができる。
[0013]
 また一般的な製粉過程で得られた小麦ふすまには、10~40質量%程度の澱粉が含まれている。澱粉含量の多いふすまを用いた場合、得られた加工ふすまが、食物繊維含有量の低いものになったり、濃い褐色の色調を呈する外観上好ましくないものとなる場合がある。したがって、本発明の方法で用いる原料ふすまとしては、通常の小麦ふすまから澱粉を除去した澱粉除去小麦ふすまを用いることが好ましい。ふすまからの澱粉除去は、温水洗浄等の手法により行うことができる。さらに本発明で用いる原料ふすまには、次亜塩素酸等の公知の手段で脱色した小麦ふすまを用いることも可能である。該澱粉除去小麦ふすまにおける澱粉の含有量は、好ましくは15質量%以下、より好ましくは5質量%以下である。
[0014]
 本発明の加工ふすまの製造方法においては、上記原料ふすまを酸又はアルカリ処理する。好ましくは、当該酸又はアルカリ処理においては、原料ふすまを酸又はアルカリ溶液と混合し、必要に応じて混合液を撹拌しながら、該原料ふすまと酸又はアルカリとを接触させる。当該酸又はアルカリの種類は、特に限定されないが、酸の例としては、塩酸、硝酸、硫酸、リン酸等の無機酸、及び酢酸、クエン酸、乳酸等の有機酸が挙げられ、アルカリの例としては、水酸化ナトリウム、水酸化カルシウム、水酸化カリウム、アンモニア等が挙げられる。当該酸又はアルカリ溶液の溶媒の例としては、蒸留水及び精製水が好適に挙げられるが、上記酸又はアルカリを溶解させることができる限り特に限定されない。
[0015]
 当該酸又はアルカリ溶液における酸又はアルカリの濃度は、0.1~10規定が好ましく、0.3~10規定がより好ましく、1~5規定がさらに好ましい。規定度が0.1未満であるとふすまを分散させる効果が低下し、他方、規定度が10を超えると、ふすまが変性して風味が悪くなる。
[0016]
 当該酸又はアルカリ処理において、混合する原料ふすまと酸又はアルカリ溶液との質量比は、好ましくは1:3~1:40程度、より好ましくは1:8~1:30程度である。当該酸又はアルカリ処理の時間(原料ふすまと酸又はアルカリとの接触時間)は、10秒~6時間程度が好ましい。10秒より短時間であると本発明の効果が得られない場合があり、また2時間を超えても効果が変わらない場合がある。該処理の工程管理等の観点からは、酸又はアルカリ処理の時間は、より好ましくは20秒~2時間程度である。
[0017]
 本発明の方法において、当該酸又はアルカリ処理で得られた処理物は、好ましくは、後述する粉砕処理にかける前に中和及び/又は洗浄される。中和処理では、酸又はアルカリの溶液を用いて、該処理物のpHが中性付近になるよう調整する。中和処理で用いる酸又はアルカリとしては、上述の酸又はアルカリ処理に関して例示したものが挙げられる。中和処理により、酸又はアルカリに由来する塩が生じるため、中和処理に続いて、洗浄処理及び/又は脱塩処理を行うことが好ましい。洗浄処理には、上述の酸又はアルカリ処理で用いた酸又はアルカリ溶液の溶媒、好ましくは蒸留水又は精製水を用いる。洗浄処理は1~5回程度行うことが好ましい。脱塩処理は、通常行い得るろ過処理や膜処理によって行うことができる。
[0018]
 本発明の加工ふすまの製造方法においては、次いで、上記酸又はアルカリ処理で得られた処理物、あるいはそれを中和及び/又は洗浄した後の処理物を粉砕処理する。本発明の方法において、該粉砕処理は湿式粉砕であり、該処理物は、液体の状態で粉砕処理される。これにより、微粉ふすま分散液が調製される。該湿式粉砕には、上記酸又はアルカリ処理あるいは中和及び/又は洗浄処理で得られた液状の処理物(処理液)を用いることができる。あるいは、該処理物は、該湿式粉砕の前にろ過、遠心、脱水、乾燥等の処理をされていてもよく、その場合は、その生成物を再度液体(例えば水)と混合して粉砕処理するとよい。好ましくは、該処理物は、乾燥されることなく湿式粉砕される。本発明の方法において、該湿式粉砕される液体における固形分含量は、好ましくは0.1~20質量%程度である。
[0019]
 当該湿式粉砕は、該処理物を粉砕できる方法であればいずれも採用でき、通常の湿式粉砕・分散機を用いて行うことができる。好ましくは、当該湿式粉砕は、湿式での高圧せん断処理、高速回転せん断処理又は媒体せん断処理である。該処理は、高圧下で行うことが好ましく、そのため高圧せん断処理がより好ましい。例えば、高圧せん断処理としては、市販の高圧ホモジナイザー、マイクロフルイダイザー、アルティマイザー、ナノマイザー等を用いた処理が挙げられ、高速回転せん断処理としては、市販のホモミキサー、コロイドミル、アジホモミキサー等を用いた処理が挙げられ、媒体せん断処理としては、市販の容器駆動型ミル、ビーズミル、アトライター等を用いた処理が挙げられる。該処理物の高圧せん断処理、高速回転せん断処理又は媒体せん断処理により、該処理物中のふすまを粉砕することができる。粉砕処理の温度は30~70℃程度が好ましい。粉砕処理を該温度で行うことで、ふすまの変質を抑制することができる。必要に応じて、過度の温度上昇が生じないように、短時間ずつ複数回の粉砕処理を行うことが好ましい。
[0020]
 当該湿式粉砕では、該処理物中のふすまを、好ましくは平均粒子径100μm以下、より好ましくは60μm以下、さらに好ましくは50μm以下、さらに好ましくは40μm以下、さらに好ましくは30μm以下に微粉化する。ふすまの平均粒子径を小さくすると、得られた加工ふすまの液中又はこれを配合した食品中での分散性が高まるため好ましい。一方、ふすまの平均粒子径が大きくなると、得られた加工ふすまが液中や食品中で凝集しやすくなる。なお本明細書において、ふすまの平均粒子径とは、レーザー回折・散乱法により算出された粒径の累積中位径をいう。
[0021]
 当該微粉ふすま分散液には、上記湿式粉砕で微粉化された微粉ふすまが液中に分散した状態で含まれている。好ましくは、該微粉ふすま分散液は、上述の平均粒子径を有する微粉ふすまを0.1~20質量%、より好ましくは1~15質量%含有する。該微粉ふすま分散液は、ふすまの凝集や沈殿、又はそれによる相分離(ふすまを含む沈降相と、上澄み液相との分離)を起こしにくく、また、たとえふすまの凝集や相分離が起きても、軽く振盪するだけで再分散する。該微粉ふすま分散液の相分離係数[B/A]は、好ましくは0.7以上であり、より好ましくは0.8以上、さらに好ましくは0.9以上である。ここで、相分離係数とは、分散液を容器内で24時間静置した後における、容器底から液面までの高さをA、容器底から濁った液相(沈降相)上面までの高さをBとするときの[B/A]をいう。ふすまが分散液中に均一に分散していて上澄み液相が観察できない場合、相分離係数[B/A]は1である。
[0022]
 さらに、当該微粉ふすま分散液を乾燥させて、固形化微粉ふすまを調製することもできる。該固形化微粉ふすまの形状は、特に限定されないが、粉末状、糸状、シート状、ブロック状などが挙げられる。該固形化微粉ふすまは、線維性素材として、食品原料だけでなく、各種構造物の材料(例えば繊維製品、膜、基材、生分解性プラスチック等の高分子材料の骨格もしくは補強材、発酵基質など)に応用することが可能である。
[0023]
 したがって、本発明の方法で得られる加工ふすまは、液状であっても、ペースト状であっても、又は固形状であってもよい。例えば、本発明の方法で得られる加工ふすまは、微粉ふすま分散液又は固形化微粉ふすまの形態であり、好ましくは微粉ふすま分散液の形態である。
[0024]
 本発明により提供される加工ふすまは、取扱いが容易な食物繊維供給源として各種製品の製造に利用することができる。好適には、該加工ふすまは、ふすま含有食品の製造に用いられる。例えば、上記微粉ふすま分散液を食品に添加することによって、食物繊維を豊富に含み、かつ風味及び食感の良好なふすま含有食品を製造することができる。該ふすま含有食品の種類は、特に限定されないが、例えば、サプリメント類、パン類、クッキー等の焼菓子類、ケーキ類、スナック類、チョコレート菓子類、麺類、スープ類、フライ食品等の衣、グラノーラ等のシリアル類、などを挙げることができる。
[0025]
 さらに、本発明により提供される加工ふすまは、食品用の増粘剤、結着剤、食材への水分移行抑制のためのコーティング剤などの食品添加物としても使用することができる。
実施例
[0026]
 次に実施例を示して本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
[0027]
(製造例1)澱粉除去小麦ふすまの製造
 100mL容の容器に、小麦ふすま(日清製粉製 ウィートブラン)4gと60℃の水40gを加え、5分間撹拌した。3000gで5分間遠心分離して上層を除き、残った下層に再度60℃の水40gを加え、5分間撹拌した。この操作を合計4回繰り返し、最後の遠心分離で得られた下層を凍結乾燥して、澱粉除去小麦ふすまを得た。
[0028]
(実施例1)
 小麦ふすま(日清製粉製 ウィートブラン)50gをビーカーに入れ、質量比10倍量の3規定塩酸水溶液を加えて室温で10分間撹拌した。反応液をろ過し、ろ過物を1規定水酸化ナトリウム水溶液で中和し、水で洗浄して脱塩した後、再度ろ過し、ろ過物に質量比50倍量の水を加えて撹拌し、小麦ふすまを含む液体を得た。この液体をふすまが沈殿しないように注意しながら、湿式粉砕機(三和機械工業(株)製ホモゲナイザー)を用いて粉砕処理して微粉ふすま分散液を製造した。
[0029]
(実施例2)
 3規定塩酸水溶液に代えて3規定水酸化ナトリウム水溶液を用いた以外は、実施例1と同様の手順で微粉ふすま分散液を製造した。
[0030]
(実施例3)
 小麦ふすまとして製造例1の澱粉除去小麦ふすま50gを用いた以外は、実施例1と同様の手順で微粉ふすま分散液を製造した。
[0031]
(実施例4)
 小麦ふすまとして製造例1の澱粉除去小麦ふすま50gを用い、3規定塩酸水溶液に代えて3規定水酸化ナトリウム水溶液を用いた以外は、実施例1と同様の手順で微粉ふすま分散液を製造した。
[0032]
(実施例5)
 製造例1の澱粉除去小麦ふすま50gをビーカーに入れ、質量比20倍量の3規定塩酸水溶液を加えて室温で10分間撹拌した。反応液をろ過し、水で洗浄して再度ろ過し、ろ過物に質量比50倍量の水を加えて撹拌し、小麦ふすまを含む液体を得た。この液体をふすまが沈殿しないように注意しながら、湿式粉砕機(三和機械工業(株)製ホモゲナイザー)を用いて粉砕処理して微粉ふすま分散液を製造した。
[0033]
(実施例6)
 3規定塩酸水溶液に代えて3規定水酸化ナトリウム水溶液を用いた以外は、実施例5と同様の手順で微粉ふすま分散液を製造した。
[0034]
(比較例1)
 小麦ふすま(日清製粉製 ウィートブラン)50gをビーカーに入れ、質量比50倍量の水を加えて撹拌し、分散させた。この分散液をふすまが沈殿しないように注意しながら、湿式粉砕機(三和機械工業(株)製ホモゲナイザー)を用いて粉砕処理し、ふすま分散液を製造した。
[0035]
(比較例2)
 小麦ふすまとして製造例1の澱粉除去小麦ふすまを用いた以外は、比較例1と同様の手順でふすま分散液を製造した。
[0036]
(比較例3)
 小麦ふすま(日清製粉製 ウィートブラン)50gをコーヒーミルで乾式粉砕し、篩分けして平均粒子径36.3μmの微粉砕ふすまを調製した。この微粉砕ふすまに質量比50倍量の水を加えて撹拌し、ふすま分散液を製造した。
[0037]
(試験例1)
 実施例1~6及び比較例1~3のふすま分散液中における粒子の平均粒子径(粒径の累積中位径)を、マイクロトラックMT3000II(日機装株式会社)を用いたレーザー回折・散乱法により測定した。結果を表1に示す。
[0038]
(試験例2)
 ふすま分散液は、液中のふすまが時間の経過とともに沈殿すると、上層の澄明な液相(上澄み液相)と、下層の濁った液相(沈降相)に相分離する。本試験例では、実施例1~6、比較例1~3のふすま分散液における相分離の状態を評価した。
 各ふすま分散液を密閉可能なびんに封入し、密栓して室温に静置した。24時間後、びんの底から液面までの高さA、及びびんの底から濁った液相(沈降相)上面までの高さBを測定し、相分離係数[B/A]を算出した。B/Aが1の場合、沈殿は起きておらず、B/Aが0に近づくほど沈殿が進行していることを表す。結果を表1に示す。
[0039]
[表1]


[0040]
(試験例3)
 実施例2と同様の手順で、ただし水酸化ナトリウム水溶液の規定度を表2のように変更して、小麦ふすまから微粉ふすま分散液(No.1~4)を製造した。得られた各ふすま分散液における相分離の状態を、試験例2と同様の手順で評価した。結果を表2に示す。なお表2には実施例2の結果を再掲する。
[0041]
[表2]


[0042]
(試験例4)
 実施例5と同様の手順で、澱粉除去小麦ふすまから微粉ふすま分散液(No.5~7)を製造した。ただし粉砕処理の時間を適宜変更して、該分散液中の粒子の平均粒子径を表3に示す値になるように調整した。得られた各ふすま分散液における相分離の状態を、試験例2と同様の手順で評価した。結果を表3に示す。なお表3には実施例5の結果を再掲する。
[0043]
[表3]


[0044]
(試験例5)
 実施例1~6のふすま分散液をそれぞれ5g分取し、金属製のトレイに薄く広げ、恒温槽で135℃、60分乾燥して、扁平なシート状のふすま固形物を得た。このふすま固形物のシートは、薄く強靭であった。

請求の範囲

[請求項1]
 ふすまを酸又はアルカリ処理することと、得られた処理物を湿式粉砕して微粉ふすま分散液を調製することとを含む、加工ふすまの製造方法。
[請求項2]
 前記酸又はアルカリが、0.1~10規定の酸又はアルカリである、請求項1記載の方法。
[請求項3]
 前記湿式粉砕が、前記処理液中のふすまを平均粒子径60μm以下に微粉化する処理である、請求項1又は2記載の方法。
[請求項4]
 前記湿式粉砕が湿式での高圧せん断処理、高速回転せん断処理又は媒体せん断処理である、請求項1~3のいずれか1項記載の方法。
[請求項5]
 前記湿式粉砕の前に、前記酸又はアルカリ処理で得られた処理物を中和及び/又は洗浄することをさらに含む、請求項1~4のいずれか1項記載の方法。
[請求項6]
 前記微粉ふすま分散液が、容器内で24時間静置後における容器底から液面までの高さをA、容器底から濁った液相上面までの高さをBとするときに、B/Aが0.7以上である、請求項1~5のいずれか1項記載の方法。
[請求項7]
 前記微粉ふすま分散液が微粉ふすまを0.1~20質量%含有する、請求項1~6のいずれか1項記載の方法。
[請求項8]
 前記ふすま分散液を乾燥させて固形化微粉ふすまを調製することをさらに含む、請求項1~7のいずれか1項記載の方法。
[請求項9]
 ふすまが小麦ふすまである、請求項1~8のいずれか1項記載の方法。
[請求項10]
 前記小麦ふすまが澱粉除去小麦ふすまである、請求項9記載の方法。
[請求項11]
 前記小麦ふすまが種皮分を80質量%以上含む、請求項9又は10記載の方法。
[請求項12]
 請求項1~11のいずれか1項記載の方法で製造された加工ふすまを用いる、ふすま含有食品の製造方法。
[請求項13]
 微粉ふすまを含有し、かつ容器内で24時間静置後における容器底から液面までの高さをA、容器底から濁った液相上面までの高さをBとするときに、B/Aが0.7以上である、微粉ふすま分散液。
[請求項14]
 前記微粉ふすまが平均粒子径60μm以下である、請求項13記載の微粉ふすま分散液。
[請求項15]
 前記微粉ふすまを0.1~20質量%含有する、請求項13又は14記載の微粉ふすま分散液。