このアプリケーションの一部のコンテンツは現時点では利用できません。
このような状況が続く場合は、にお問い合わせくださいフィードバック & お問い合わせ
1. (WO2018181622) 振動板として機能する導光板
Document

明 細 書

発明の名称 振動板として機能する導光板

技術分野

0001  

背景技術

0002   0003   0004  

先行技術文献

特許文献

0005  

発明の概要

発明が解決しようとする課題

0006   0007  

課題を解決するための手段

0008   0009  

発明の効果

0010  

図面の簡単な説明

0011  

発明を実施するための形態

0012   0013   0014   0015   0016   0017   0018   0019   0020   0021   0022   0023   0024   0025   0026   0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041   0042   0043   0044   0045   0046   0047   0048   0049   0050   0051   0052   0053   0054   0055   0056   0057   0058   0059   0060   0061   0062   0063   0064   0065   0066   0067   0068   0069   0070   0071   0072   0073   0074   0075   0076   0077   0078   0079   0080   0081   0082   0083   0084   0085   0086   0087   0088   0089   0090   0091   0092   0093   0094   0095   0096   0097   0098   0099   0100   0101   0102   0103   0104   0105   0106   0107   0108   0109   0110   0111   0112   0113   0114   0115   0116   0117   0118   0119   0120   0121   0122   0123   0124   0125   0126   0127   0128  

符号の説明

0129  

請求の範囲

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10   11  

図面

1   2   3   4   5   6  

明 細 書

発明の名称 : 振動板として機能する導光板

技術分野

[0001]
 本発明は、バックライトを構成する導光板として機能し、かつ良好な音響性能を有するスピーカ又はマイクロフォンの振動板として機能する導光板に関する。

背景技術

[0002]
 液晶テレビ、デジタルサイネージ等に代表される液晶表示装置は、バックライトを構成する面状発光装置と、面状発光装置の光出射面に対向して配置される液晶パネルとを備える。面状発光装置は直下型とエッジライト型とがあるが、光源の小型化を図ることができるエッジライト型が多用されている。エッジライト型の面状発光装置は、光源、導光板、反射シート、及び各種光学シート(拡散シート・輝度向上シート等)等を有している。
[0003]
 エッジライト型の導光板に導光板以外の特性を持たせて装置のコンパクト化を図った開発も行われており、特許文献1には、エッジライト型の導光板に振動板としての機能を持たせたガラス構成体が開示されている。導光板に振動板としての機能を持たせる場合、振動板としてそれ専用の部材を用いる必要が無いので、装置全体の厚さの低減を図ることができる。
[0004]
 また、特許文献2には、スピーカ又はマイクロフォン用の振動板として、ガラス板を用いたガラススピーカが記載されている。特許文献2に記載の構成によれば、ガラス板を用いたスピーカ用の振動板により、可聴帯域全体をカバーすることができるとされている。

先行技術文献

特許文献

[0005]
特許文献1 : 日本国特開2007-72018号公報
特許文献2 : 日本国特開平5-227590号公報

発明の概要

発明が解決しようとする課題

[0006]
 しかし、特許文献1に記載されるように、導光板に振動板としての機能を持たせた場合に、導光板として必要な輝度を維持しつつ、共振振動による音の劣化を改善することができない、といった課題があった。
[0007]
 本発明は、面状発光装置に用いられる導光板であって、良好な音響性能を有し、音色の向上を達成することができるスピーカ又はマイクロフォンの振動板として機能する導光板を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

[0008]
 本発明のある態様によれば、
 ガラス板である第1の板と、
 ガラス板である第2の板と、
 前記第1の板と前記第2の板との間に封止して形成される液体層と、
 前記第1の板又は前記第2の板に直接又は間接的に取り付けられた振動子と、
を有する、振動板として機能する導光板が提供される。
[0009]
 また、本発明のある態様によれば、
 ガラス板である第1の板と、
 樹脂板である第2の板と、
 前記第1の板と前記第2の板との間に封止して形成される液体層と、
 前記第1の板又は前記第2の板に直接又は間接的に取り付けられた振動子と、
を有する、振動板として機能する導光板が提供される。

発明の効果

[0010]
 本発明によれば、面状発光装置に用いられる導光板であって、良好な音響性能を有し、音色の向上を達成することができるスピーカ又はマイクロフォンの振動板として機能する導光板を提供することができる。

図面の簡単な説明

[0011]
[図1] 図1は本実施形態における液晶表示装置の構成の一例を示す側面図である。
[図2] 図2はガラス構成体の一例を示す図である。
[図3] 図3はガラス構成体の他の例を示す側面図である。
[図4] 図4はガラス構成体の他の例を示す側面図である。
[図5] 図5はガラス構成体の他の例を示す側面図である。
[図6] 図6は本実施形態における液晶表示装置の構成の他の例を示す側面図である。

発明を実施するための形態

[0012]
 次に、添付図面を参照しながら、本発明の好ましい実施形態について説明する。なお、図面中の記載において、同一又は対応する部材又は部品には、同一又は対応する符号を付すことにより、重複する説明を省略する。また、図面は、特に指定しない限り、部材又は部品間の相対比を示すことを目的としない。よって、具体的な寸法は、以下の限定的でない実施形態に照らし、当業者により決定することができる。
[0013]
 〈液晶表示装置10〉
 図1は、本実施形態における液晶表示装置10の構成の一例を示す側面図である。
[0014]
 液晶表示装置10は、面状発光装置14と、液晶パネル16とを含む。液晶表示装置10は、例えば液晶テレビ、デジタルサイネージ等の薄型化が図られた電子機器に搭載される。面状発光装置14は、ガラス構成体12(振動板として機能する導光板)を含む。本実施形態において、ガラス構成体12は、ガラス導光板として用いることができる。なお、図1において、後述する液体層50は、液晶パネル16と平行となる位置に配置しているが、垂直となる位置に配置してもよい。
[0015]
 〈液晶パネル16〉
 液晶パネル16は、厚さ方向の中央に配設される液晶層を挟むように配向層、透明電極、ガラス基板及び偏光フィルターが積層されて構成される。また、液晶層の片面には、カラーフィルターが配設されている。液晶層の分子は、透明電極に駆動電圧を印加することにより配光軸周りに回転し、これにより所定の表示を行う。
[0016]
 〈面状発光装置14〉
 本実施形態の面状発光装置14は、エッジライト型とすることができる。これにより、薄型化を図ることができる。面状発光装置14は、光源18、ガラス構成体12、反射シート20、透明樹脂層21、各種光学シート22及び反射ドット24を含む。また、透明樹脂層21は片面のみでなく両面に形成されていてもよく、また透明樹脂層21は、反射シート20、又は光学シート22の一部と接着されても良い。
[0017]
 〈光源18〉
 光源18は、特に限定されるものではないが、LED(Light Emitting Diode)、熱陰極管、又は冷陰極管を用いることができる。光源18は、ガラス構成体12の受光面28と対向する位置に配置される。また、光源18の背面側にリフレクタ(不図示)が設けられることによって、光源18から放射状に発射される光のガラス構成体12への入射効率が高められている。
[0018]
 〈ガラス構成体12〉
 ガラス構成体12について、図2を参照して説明する。図2の(a)は、本実施形態におけるガラス構成体12の構成の一例を示す側面図である。図2の(b)は、ガラス構成体12の構成の一例を示す斜視図である。
[0019]
 ガラス構成体12は、第1の板51aと、第1の板51aに対向する対向板である第2の板51bと、液体層50と、シール材53と、振動子54とを含む。第1の板51a及び第2の板51bのいずれか一方は、ガラス板とすることができ、他方はガラス板又は樹脂板とすることができる。ここでは、第1の板51aがガラス板、第2の板51bがガラス板又は樹脂板である場合を例として説明するが、逆であってもよい。ガラス構成体12は、第1の板51a及び第2の板51bで液体層50を挟み、シール材53で液体層50を封止した構成を有する。ガラス構成体12は、光出射面26と光反射面32との間に、光出射面26及び光反射面32に対して略垂直に設けられ、光源18から照射される光を受光する受光面28と、端面34、36及び38とを含む。なお、図2の(b)では、シール材53の図示を省略している。第2の板51bを樹脂板で構成する場合、樹脂板は、アクリル系樹脂、ポリイミド樹脂、ポリカーボネート樹脂及びPET樹脂のいずれかから適宜選択されることが好ましい。
[0020]
 光出射面26は、液晶パネル16と対向する面である。本実施形態では、光出射面26を平面視において矩形状としているが、光出射面26の形状はこれに限定されるものではない。また、光出射面26の大きさは、液晶パネル16に対応して決定されるため、特に限定されるものではない。ガラス構成体12は高い剛性を有するため、サイズが大きいほどその効果を発揮する。
[0021]
 光反射面32は、光出射面26の反対側の面である。光反射面32は、光出射面26に対して略平行となるよう構成されている。また、光反射面32の形状及びサイズは、光出射面26と同一となるよう構成されている。
[0022]
 ただし、光反射面32は光出射面26に対して必ずしも平行とする必要はなく、例えば、後述するように、傾斜面52や傾斜面62を設けた構成としてもよい。また、光反射面32のサイズも光出射面26と異なるサイズとしてもよい。
[0023]
 受光面28は、光源18と対向する、ガラス構成体12の入光端面である。端面34、36及び38は、受光面28を除くガラス構成体12の非入光端面である。端面38は、受光面28の反対側の面である。端面34及び36は、互いに対向し、それぞれ光出射面26と光反射面32との間に設けられる。
[0024]
 受光面28は、ガラス構成体12を構成するガラス板の製造時に鏡面加工される。受光面28の表面粗さRaは、光源18からの光をガラス構成体12の内部に有効に入光させるために0.1μm以下であり、好ましくは0.03μm未満であり、さらに好ましくは0.001μm以下であり、特に好ましくは0.0005μm以下である。これにより、光源18からガラス構成体12の内部に入光される光の入光効率が高められている。
[0025]
 ガラス構成体12の端面34、36及び38は、光源18からの光が入光されないため、その表面を受光面28ほどに高精度に加工する必要はなく、その表面粗さRaは、0.8μm以下であればよい。ただし、端面で光が散乱されて輝度ムラが生じるのを抑制するために、端面34、36及び38の表面粗さRaは、好ましくは0.4μm以下であり、さらに好ましくは0.1μm以下である。ただし、端面34、36及び38の表面粗さRaは、生産効率を向上させる観点から受光面28の表面粗さRaと同等としてもよい。なお、本明細書において、表面粗さRaと記載した場合、JIS B 0601―2001およびJIS B 0031―2003による算術平均粗さ(中心線平均粗さ)を指すものとする。
[0026]
 また、図3に示すように、受光面28と光出射面26との間、及び受光面28と光反射面32との間に傾斜面が設けられても良い。すなわち、受光面28と光出射面26との間で、受光面28及び光出射面26に隣接して傾斜面52が設けられる。同様に、光反射面32と受光面28との間で、受光面28及び光反射面32に隣接して傾斜面62が設けられる。このような傾斜面を設けることにより、ガラス構成体12に入射する入射光を所定の領域に進行させることができる。
[0027]
 ガラス構成体12を構成するガラス板としては、物理強化ガラス板や化学強化ガラス板を用いることもできる。これは、ガラス構成体12の破壊を防ぐのに有用である。ガラス構成体12の強度を高めたい場合には、ガラス構成体12の最表面に位置するガラス板を物理強化ガラス板又は化学強化ガラス板とすることが好ましく、構成するガラス板の全てが物理強化ガラス板又は化学強化ガラス板であることがより好ましい。
[0028]
 また、ガラス板として、結晶化ガラスや分相ガラスを用いることも、縦波音速値や強度を高める点から有用である。特に、ガラス構成体12の強度を高めたい場合には、ガラス構成体12の最表面に位置するガラス板を結晶化ガラス又は分相ガラスとすることが好ましい。
[0029]
 ガラス構成体12を構成する液体層50は、第1の板51aと第2の板51bの間にシール材53によって封止して形成される。液体層50の成分としては、具体的には、水、オイル、有機溶剤、液状ポリマー、イオン性液体又はそれらの混合物等が挙げられる。
[0030]
 第1の板51aと第2の板51bとの間を封止するシール材53は、液体層50をこれら2枚の板の間に封止するように設けられる。
[0031]
 シール材53は、ポリ酢酸ビニル系、ポリ塩化ビニル系、ポリビニルアルコール系、エチレン共重合体系、ポリアクリル酸エステル系、シアノアクリレート系、飽和ポリエステル系、ポリアミド系、線状ポリイミド系、メラミン樹脂、尿素樹脂、フェノール樹脂、エポキシ系、ポリウレタン系、不飽和ポリエステル系、反応性アクリル系、ゴム系、シリコーン系、変性シリコーン系からなる群より選ばれる少なくとも1種を含むことが好ましい。
[0032]
 ガラス構成体12は、少なくとも1枚以上のガラス板によって構成されるが、2枚以上のガラス板を用いてもよく、3枚以上のガラス板を用いてもよい。2枚の場合はガラス板A及びガラス板Bが、3枚以上の場合は例えばガラス板A、ガラス板B及びガラス板Cが、すべて異なる組成のガラス板を用いてもよく、またすべて同じ組成のガラス板を用いてもよく、同じ組成のガラス板と異なる組成のガラス板を組み合わせてもよい。中でも異なる組成からなる2種類以上のガラス板を用いることが振動減衰性の点から好ましく用いられる。
[0033]
 ガラス板の質量や厚みについても同様に、すべて異なっても、すべて同一でも、一部が異なっていてもよい。中でも、構成するガラス板の質量が全て同一であることが振動減衰 性の点から好ましく用いられる。
[0034]
 ガラス構成体12は、液体層50をガラス板等の板表面に対して平行のみでなく、垂直、斜め又はねじれの位置に配置してもよい。図4は、液体層50を第1の板51a及び第2の板51bに対して斜めに設けた例を示す。また、図5に示すように、ガラス構成体12は、液体層50を複数有する構成をとることもできる。例えば、図5の(a)に示した構成では、ガラス構成体12は、第1の板51a及び第2の板51bに加えて、第3の板51cを有することができる。この場合、第1の板51a、第2の板51b及び第3の板51cのいずれか一つはガラス板とすることができ、残りはガラス板又は樹脂板とすることができる。また、図5の(b)に示した構成では、ガラス板等の板表面に垂直な方向に複数の液体層50が設けられている。さらに、図5の(c)に示した構成では、ガラス板等の板表面に斜め方向に複数の液体層50が設けられている。
[0035]
 ガラス構成体12は、係止部55によって1か所、あるいは複数箇所で係止されうる。また、図5の(c)に示すように、係止部55は、ガラス構成体12のみを係止するだけでなく、ガラス構成体12及び光源18を合わせて支持する支持部材として構成されてもよい。係止部55は液晶表示装置10を構成するハウジング60(図1参照)の一部に取り付けられ、ガラス構成体12を支持する。ガラス構成体12は、係止部55を介して、ハウジング60に直接又は間接的に係止されることが好ましい。
[0036]
 図1及び図2に戻り、ガラス構成体12は、振動子54によって振動する機能を有する。振動子54は、第1の板51a又は第2の板51bに直接取り付けられてもよいし、係止部55に取り付けられてもよい。またガラス構成体12は、振動周波数を検出して振動を抑制する振動抑制機能を有しても良い。振動抑制機能によってガラス構成体12の振動の減衰を防ぎ、所定の振動数を維持できる構造とすることができる。振動子54は、電磁アクチュエーターのほか、ピエゾ素子や水晶振動子、セラミック発振子、圧電素子、磁歪素子等、所定の可聴帯域の振動数を安定して発振するものであればよい。
[0037]
 図6は、液晶表示装置10の構成の他の例を示す図である。図6の(a)及び(b)に示すように、ガラス構成体12は、受光面28を有する第1の板51aと、受光面28の外に追加された第2の板51bとを含み、液体層50を第1の板51aと第2の板51bとの間に封止して形成されるものであってもよい。すなわち、液体層50を有しない導光板(第1の板51a)がガラス板であれば、液体層50を介して新たにガラス板又は樹脂板(第2の板51b)を配置してもよく、液体層50を有しない導光板(第1の板51a)が樹脂板であれば、液体層50を介して新たにガラス板(第2の板51b)を配置してもよい。
[0038]
 〈反射シート20〉
 反射シート20は、アクリル樹脂等の樹脂シートの表面に光反射部材を被膜することにより構成される。反射シート20は、ガラス構成体12の光反射面32に対向するように配設される。加えて、反射シート20は、端面34、36及び38に配設されてもよい。反射シート20は、いずれも、ガラス構成体12から空間を空けて配設されてもよいし、ガラス構成体12に粘着性の透明樹脂層によって貼合されてもよい。
[0039]
 なお、反射シート20を端面34、36及び38に配設する場合は、端面34、36及び38のうち、少なくとも受光面28に対向する端面38に配設すればよい。これにより、受光面28から入射した光は、ガラス構成体12の内部で繰り返し全反射されながら光源18から離れる方向へ(図1における右方向に向けて)進行し、端面38に到達した際に、反射シート20によってガラス構成体12の内部に再度反射される。また、反射シート20を端面34及び36にも配設した場合には、ガラス構成体12の内部で散乱した光を、端面34及び36に到達した際に、反射シート20によってガラス構成体12の内部に再度反射させることができる。これにより、光源18の光量を有効利用することができる。
[0040]
 反射シート20を構成する樹脂シートの材質として、アクリル樹脂を例示するが、これに限定されず、例えば、PET樹脂等のポリエステル樹脂、ウレタン樹脂、及びそれらを組み合わせてなる材料等を用いることができる。反射シート20を構成する光反射部材としては、例えば、樹脂に気泡や粒子を内包させた膜や、金属蒸着膜等を用いることができる。
[0041]
 反射シート20には粘着性の透明樹脂層が設けられ、ガラス構成体12に貼合されてもよい。反射シート20に設けられる粘着性の透明樹脂層としては、例えば、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、ウレタン樹脂、合成ゴム等を用いることができる。反射シート20の厚さは特に限定されないが、例えば0.01~0.50mmのものを用いることができる。
[0042]
 〈透明樹脂層21〉
 透明樹脂層21は、ガラス構成体12の表面を傷から保護するためのハードコート層、反射防止膜(ARコート)、粘着層、レンチキュラー層、又は帯電防止膜(帯電防止コート)等とすることができる。透明樹脂層21は、スプレーコート等のコート法により塗布、又は、スキージ法により塗布、又は、インプリント法によりモールドを押圧、又は、グラビア印刷等の印刷法により印刷した後、紫外線照射、又は、加熱することにより形成されるものであってもよい。
[0043]
 〈各種光学シート22〉
 各種光学シート22は、拡散シート、輝度向上シート、又はレンチキュラーシート等とすることができる。各種光学シート22としては、乳白色のアクリル樹脂製フィルム等を用いることができる。各種光学シート22は、ガラス構成体12の光出射面26から出射した光を拡散するため、液晶パネル16の背面側には輝度ムラのない均一な光が照射される。なお、各種光学シート22は、ガラス構成体12に当接しないよう所定位置に対向して配設されていても良いし、ガラス構成体12に透明樹脂層21を介して貼合されてもよい。
[0044]
 〈反射ドット24〉
 光反射面32には、複数の円形状の反射ドット24が備えられる。図1では、反射ドット24をまとめて記載しているが、複数の反射ドットは、碁盤目状に配置してもよく、その他の任意のパターンに配置してもよいし、ランダムに配置してもよいが、光出射面26から出射する光の輝度の分布が均一になるよう、適宜調整される。反射ドット24は、樹脂をドット状に印刷等の方法で形成したものであり、散乱粒子又は気泡を含有していてもよい。
[0045]
 なお、受光面28から入射した光の輝度は、ガラス構成体12の内部で繰り返し反射しながら進行するに従い漸次低下していく。そのため、本実施形態において、受光面28から端面38に向けて、反射ドット24の大きさを異ならせてもよい。具体的には、受光面28に近い領域における反射ドット24の直径は小さく設定し、これより光の進行方向に向かうに従い反射ドット24の直径が大きくなるよう設定することができる。反射ドット24の直径は、光出射面26から出射する光の輝度の分布が均一になるよう、適宜調整される。
[0046]
 このように、反射ドット24の大きさをガラス構成体12の内部の光の進行方向に向けて変化させることにより、光出射面26から出射する出射光の輝度を均一化でき、輝度ムラの発生を抑制することができる。なお、反射ドット24の大きさを変えることに代えて、反射ドット24の数密度をガラス構成体12の内部の光の進行方向に向けて変化させることによっても、同等の効果を得ることができる。また、反射ドット24に代えて、入射した光を反射するような溝を光反射面32に形成することによっても、同等の効果を得ることができる。
[0047]
 以上のように構成された面状発光装置14において、光源18からガラス構成体12の内部に入射した光は、ガラス構成体12の光出射面26の内面、及び光反射面32の内面にて繰り返し全反射されながら進行する。また、反射ドット24及び反射シート20によって進行方向を変えた光が、ガラス構成体12の液晶パネル16と対向した光出射面26から外部に出射される。外部に出射された光は、各種光学シート22によって拡散された後、液晶パネル16に入射する。そして振動子54によってガラス構成体12は所定の振動数で振動し、スピーカ又はマイクロフォン用の振動板として作用する。なお、図示していないが、液晶表示装置10は、スピーカ又はマイクロフォンの機能を有する。
[0048]
 〈ガラス構成体12の物性〉
 次に、ガラス構成体12の物性について説明する。
[0049]
 ガラス構成体12は2枚の板(少なくとも1枚をガラス板とする)によって液体層50を封止する構造をとるが、ガラス構成体12は、2枚の板の各々の端面をずらして配置することにより、断面視において階段状を呈する段差部を構成していてもよい。この構成により、低共振特性を確保しつつ、強度に優れたガラス構成体12が実現される。一方の板を板A、他方を板Bとすると板Aが共振した場合に、液体層50の存在により、板Bが共振しない、又は板Bの共振の揺れを減衰することができる。
[0050]
 本実施形態に係るガラス構成体12は、25℃における損失係数が1×10 -2以上、かつ、板厚方向の縦波音速値が5.5×10 m/s以上であることが好ましい。なお、損失係数が大きいとは振動減衰能が大きいことを意味する。
[0051]
 損失係数とは、半値幅法により算出したものを用いる。材料の共振周波数f、振幅hであるピーク値から-3dB下がった点(すなわち、最大振幅-3[dB]における点)の周波数幅をWとしたときに、{W/f}で表される値を損失係数と定義する。
[0052]
 共振を抑えるには、損失係数を大きくすればよく、すなわち、振幅hに対し相対的に周波数幅Wは大きくなり、ピークがブロードとなることを意味する。
[0053]
 損失係数は材料等の固有の値であり、例えばガラス板単体の場合にはその組成や相対密度等によって異なる。なお、損失係数は共振法などの動的弾性率試験法により測定することができる。
[0054]
 縦波音速値とは、振動板中で縦波が伝搬する速度をいう。縦波音速値及びヤング率は、日本工業規格(JIS-R1602-1995)に記載された超音波パルス法により測定することができる。
[0055]
 本実施形態に係るガラス構成体12は、少なくとも2枚の板の間に液体からなる層(液体層50)を設けることで、高い損失係数を実現することができる。中でも、液体層50の粘性や表面張力を好適な範囲にすることで、より損失係数を高くすることができる。
[0056]
 ガラス構成体12を構成する2枚の板のうち、一方の板Aと他方の板Bの共振周波数のピークトップの値は異なることが好ましく、共振周波数の範囲が重なっていないものがより好ましい。ただし、板A及び板Bの共振周波数の範囲が重複していたり、ピークトップの値が同じであっても、液体層50の存在によって、一方の板が共振しても、他方の板の振動が同期しないことで、ある程度共振が相殺されることから、ガラス板単独の場合に比べて高い損失係数を得ることができる。
[0057]
 すなわち、板Aの共振周波数(ピークトップ)をQa、共振振幅の半値幅をwa、他方の板Bの共振周波数(ピークトップ)をQb、共振振幅の半値幅をwbとした時に、下記[式1]の関係を満たすことが好ましい。
(wa+wb)/4<|Qa-Qb|・・・[式1]
 上記[式1]における左辺の値が大きくなるほど板Aと板Bとの共振周波数の差異(|Qa-Qb|)が大きくなり、高い損失係数が得られるようになることから好ましい。
[0058]
 そのため、下記[式1’]を満たすことがより好ましく、下記[式1”]を満たすことがより好ましい。
(wa+wb)/2<|Qa-Qb|・・・[式1’]
(wa+wb)/1<|Qa-Qb|・・・[式1”]
 なお、ガラス板の共振周波数(ピークトップ)及び共振振幅の半値幅は、ガラス構成体12における損失係数と同様の方法で測定することができる。
[0059]
 板A及び板Bは、質量差が小さいほど好ましく、質量差がないことがより好ましい。板の質量差がある場合、軽い方の板の共振は重い方の板で抑制することはできるが、重い方の板の共振を軽い方の板で抑制することは困難である。すなわち、質量比に偏りがあると、慣性力の差異により原理的に共振振動を互いに打ち消せなくなるためである。
[0060]
 (板A/板B)で表される板A及び板Bの質量比は0.8~1.25(8/10~10/8)が好ましく、0.9~1.1(9/10~10/9) がより好ましく、1.0(10/10)がさらに好ましい。
[0061]
 板A及び板Bの少なくともいずれか一方の板は、損失係数が大きい方が、ガラス構成体12としての振動減衰も大きくなり、振動板用途として好ましい。具体的には、25℃における損失係数は1×10 -4以上が好ましく、3×10 -4以上がより好ましく、5×10 -4以上がさらに好ましい。上限は特に限定されないが、生産性や製造コストの観点から5×10 -3以下であることが好ましい。また、板A及び板Bの両方が、上記損失係数を有することがより好ましい。なお、ガラス板の損失係数は、ガラス構成体12における損失係数と同様の方法で測定することができる。
[0062]
 また、振動減衰を大きくするためにガラス構成体12における損失係数を大きくすることが好ましい。本実施形態に係るガラス構成体12の25℃における損失係数は1×10 -2以上であり、好ましくは2×10 -2以上、より好ましくは5×10 -2以上である。
[0063]
 また、ガラス構成体12の板厚方向の縦波音速値は、音速が速いほど振動板とした際に高周波音の再現性が向上することから、好ましくは5.5×10 m/s以上であり、より好ましくは5.7×10 m/s以上、さらにより好ましくは6.0×10 m/s以上である。上限は特に限定されないが、7.0×10 m/s以下が好ましい。
[0064]
 ガラス構成体12の直線透過率が高いと、透光性の部材としての適用が可能となる。そのため、日本工業規格(JIS―R3106-1998)に準拠して求められた可視光透過率が70%以上であることが好ましく、80%以上がより好ましく、90%以上がさらに好ましい。
[0065]
 ガラス構成体12の透過率を高めるために、屈折率を整合させることも有用である。すなわち、ガラス構成体12を構成するガラス板等の板と液体層50との屈折率は近いほど、界面における反射及び干渉が防止されることから好ましい。中でも液体層50の屈折率と液体層50に接する一対の板の屈折率との差(液体層50の屈折率と板Aの屈折率との差、及び、液体層50の屈折率と板Bの屈折率との差)がいずれも0.2以下が好ましく、0.1以下がより好ましく、0.01以下であることがさらにより好ましい。
[0066]
 ガラス構成体12を構成するガラス板の少なくとも1枚及び液体層50の少なくともいずれか一方に着色することも可能である。これは、ガラス構成体12に意匠性を持たせたい場合や、IRカット、UVカット等の光学的機能性を持たせたい場合に有用である。
[0067]
 板A及び板Bの少なくともいずれか一方の板は、板厚方向の縦波音速値が高い方が高周波領域の音の再現性が向上することから、振動板用途として好ましい。具体的には、ガラス板の縦波音速値が5.0×10 m/s以上が好ましく、5.5×10 m/s以上がより好ましく、6.0×10 m/s以上がさらに好ましい。上限は特に限定されないが、ガラス板の生産性や原料コストの観点から7.0×10 m/s以下が好ましい。また、板A及び板Bの少なくともどちらかが、上記音速値を満たすことがより好ましい。なお、ガラス板の音速値は、ガラス構成体12における縦波音速値と同様の方法で測定することができる。
[0068]
 ガラス構成体12の第1の板51a及び第2の板51bの少なくとも一方は、透明度の高いガラス板又は樹脂板によって構成されている。実施形態では、ガラス構成体12のガラス板として用いられるガラスの材料として、多成分系の酸化物ガラスが用いられている。
[0069]
 具体的には、ガラス構成体12のガラス板として、50mm長での、波長400~700nmにおける平均内部透過率が90%以上であるガラスを用いることが好ましい。これにより、ガラス構成体12に入射した光の減衰を極力抑えることができる。50mm長での透過率は、ガラス構成体12を主平面に垂直な方向で割断することにより、当該ガラス構成体12の中心部分から、縦50mm×横50mmの寸法で採取され、相互に対向する第1及び第2の割断面が、算術平均粗さRa≦0.03μmとなるようにされたサンプルAにおいて、前記第1の割断面から法線方向の50mm長で、50mm長での測定が可能な分光測定装置(たとえば、UH4150:日立ハイテクノロジーズ社製)によって、スリット等で入射光のビーム幅を板厚よりも狭くしたうえで、測定する。このようにして得られた50mm長での透過率から、表面での反射による損失を除去することにより、50mm長での内部透過率が得られる。50mm長での、波長400~700nmにおける平均内部透過率は、92%以上が好ましく、95%以上がより好ましく、98%以上が更に好ましく、99%以上が特に好ましい。
[0070]
 ガラス構成体12のガラス板として用いられるガラスの鉄の含有量の総量Aは、100質量ppm以下であることが、上述した50mm長での波長400~700nmにおける平均内部透過率を満たすうえで好ましく、40質量ppm以下であることがより好ましく、20質量ppm以下であることがさらに好ましい。一方、ガラス構成体12のガラス板として用いられるガラスの鉄の含有量の総量Aは、5質量ppm以上であることが、多成分系の酸化物ガラス製造時において、ガラスの溶解性を向上させるうえで好ましく、8質量ppm以上であることがより好ましく、10質量ppm以上であることがさらに好ましい。なお、ガラス構成体12のガラス板として用いられるガラスの鉄の含有量の総量Aは、ガラス製造時に添加する鉄の量により調節できる。
[0071]
 本明細書においては、ガラスの鉄の含有量の総量Aを、Fe の含有量として表しているが、ガラス中に存在する鉄がすべてFe 3+(3価の鉄)として存在しているわけではない。通常、ガラス中にはFe 3+とFe 2+(2価の鉄)が同時に存在している。Fe 2+及びFe 3+は、波長400~700nmの範囲に吸収が存在するが、Fe 2+の吸収係数(11cm -1 Mol -1)はFe 3+の吸収係数(0.96cm -1 Mol -1)よりも1桁大きいため、波長400~700nmにおける内部透過率をより低下させる。そのため、Fe 2+の含有量が少ないことが、波長400~700nmにおける内部透過率を高めるうえで好ましい。
[0072]
 ガラス構成体12のガラス板として用いられるガラスのFe 2+の含有量Bは、20質量ppm以下であることが、有効光路長で上述した可視光域の平均内部透過率を満たすうえで好ましく、10質量ppm以下であることがより好ましく、5質量ppm以下であることがさらに好ましい。一方、ガラス構成体12のガラス板として用いられるガラスのFe 2+の含有量Bは、0.01質量ppm以上であることが、多成分系の酸化物ガラス製造時において、ガラスの溶解性を向上させるうえで好ましく、0.05質量ppm以上であることがより好ましく、0.1質量ppm以上であることがさらに好ましい。
[0073]
 なお、ガラス構成体12のガラス板として用いられるガラスのFe 2+の含有量は、ガラス製造時に添加する酸化剤の量、又は溶解温度等により調節できる。ガラス製造時に添加する酸化剤の具体的な種類とそれらの添加量については後述する。Fe の含有量Aは、蛍光X線測定によって求めた、Fe に換算した全鉄の含有量(質量ppm)である。Fe 2+の含有量BはASTM C169-92(2011)に準じて測定した。なお、測定したFe 2+の含有量はFe に換算して表記した。
[0074]
 ガラス構成体12のガラス板として用いられるガラスの組成の具体例を以下に示す。但し、ガラス構成体12のガラス板として用いられるガラスの組成はこれらに限定されない。
[0075]
 ガラス構成体12のガラス板として用いられるガラスの一構成例(構成例A)は、酸化物基準の質量百分率表示で、SiO を60~80%、Al を0~7%、MgOを0~10%、CaOを0~20%、SrOを0~15%、BaOを0~15%、Na Oを3~20%、K Oを0~10%、Fe を5~100質量ppm含む。
[0076]
 ガラス構成体12のガラス板として用いられるガラスの別の一構成例(構成例B)は、酸化物基準の質量百分率表示で、SiO を45~80%、Al を7%超30%以下、B を0~15%、MgOを0~15%、CaOを0~6%、SrOを0~5%、BaOを0~5%、Na Oを7~20%、K Oを0~10%、ZrO を0~10%、Fe を5~100質量ppm含む。
[0077]
 ガラス構成体12のガラス板として用いられるガラスのさらに別の一構成例(構成例C)は、酸化物基準の質量百分率表示で、SiO を45~70%、Al を10~30%、B を0~15%、MgO、CaO、SrO及びBaOを合計で5~30%、Li O、Na O及びK Oを合計で0%以上、3%未満、Fe を5~100質量ppm含む。
[0078]
 しかしながら、ガラス構成体12のガラス板として用いられるガラスはこれらに限定されるものではない。
[0079]
 上記した成分を有する本実施形態のガラス構成体12のガラス板のガラスの組成の各成分の組成範囲について、以下に説明する。なお、各組成の含有量の単位はいずれも酸化物基準の質量百分率表示又は質量ppm表示であり、それぞれ単に「%」、「ppm」と表す。
[0080]
 SiO は、ガラスの主成分である。
[0081]
 SiO の含有量は、ガラスの耐候性、失透特性を保つため、構成例Aにおいては、好ましくは60%以上、より好ましくは63%以上であり、構成例Bにおいては、好ましくは45%以上、より好ましくは50%以上であり、構成例Cにおいては、好ましくは45%以上、より好ましくは50%以上である。
[0082]
 一方、SiO の含有量は、溶解を容易にし、泡品質を良好なものとするために、またガラス中の二価鉄(Fe 2+)の含有量を低く抑え、光学特性を良好なものとするため、構成例Aにおいては、好ましくは80%以下、より好ましくは75%以下であり、構成例Bにおいては、好ましくは80%以下、より好ましくは70%以下であり、構成例Cにおいては、好ましくは70%以下、より好ましくは65%以下である。
[0083]
 Al は、構成例B及びCにおいてはガラスの耐候性を向上させる必須成分である。本実施形態のガラスにおいて実用上必要な耐候性を維持するためには、Al の含有量は、構成例Aにおいては、好ましくは1%以上、より好ましくは2%以上であり、構成例Bにおいては、好ましくは7%超、より好ましくは10%以上であり、構成例Cにおいては、好ましくは10%以上、より好ましくは13%以上である。
[0084]
 但し、二価鉄(Fe 2+)の含有量を低く抑え、光学特性を良好なものとし、泡品質を良好なものとするため、Al の含有量は、構成例Aにおいては、好ましくは7%以下、より好ましくは5%以下であり、構成例Bにおいては、好ましくは30%以下、より好ましくは23%以下であり、構成例Cにおいては、好ましくは30%以下、より好ましくは20%以下である。
[0085]
 B は、ガラス原料の溶融を促進し、機械的特性や耐候性を向上させる成分であるが、揮発による脈理(ream)の生成、炉壁の侵食等の不都合が生じないために、B の含有量は、構成例B及びCにおいては、好ましくは15%以下、より好ましくは、12%以下である。
[0086]
 Li O、Na O、及び、K Oといったアルカリ金属酸化物は、ガラス原料の溶融を促進し、熱膨張、粘性等を調整するのに有用な成分である。
[0087]
 そのため、Na Oの含有量は、構成例Aにおいては、好ましくは3%以上、より好ましくは、8%以上である。Na Oの含有量は、構成例Bにおいては、好ましくは7%以上、より好ましくは、10%以上である。但し、溶解時の清澄性を保持し、製造されるガラスの泡品質を保つために、Na Oの含有量は、構成例A及びBにおいては、20%以下とするのが好ましく、15%以下とするのがさらに好ましく、構成例Cにおいては、3%未満とするのが好ましく、1%以下とするのがより好ましい。
[0088]
 また、K Oの含有量は、構成例A及びBにおいては、好ましくは10%以下、より好ましくは、7%以下であり、構成例Cにおいては、好ましくは2%以下、より好ましくは、1%以下である。
[0089]
 また、Li Oは、任意成分であるが、ガラス化を容易にし、原料に由来する不純物として含まれる鉄含有量を低く抑え、バッチコストを低く抑えるために、構成例A、B及びCにおいて、Li Oを2%以下含有させることができる。
[0090]
 また、これらアルカリ金属酸化物の合計含有量(Li O+Na O+K O)は、溶解時の清澄性を保持し、製造されるガラスの泡品質を保つために、構成例A及びBにおいては、好ましくは5%~20%、より好ましくは8%~15%であり、構成例Cにおいては、好ましくは0%~2%、より好ましくは、0%~1%である。
[0091]
 MgO、CaO、SrO、及びBaOといったアルカリ土類金属酸化物は、ガラス原料の溶融を促進し、熱膨張、粘性等を調整するのに有用な成分である。
[0092]
 MgOは、ガラス溶解時の粘性を下げ、溶解を促進する作用がある。また、比重を低減させ、ガラス構成体12のガラス板に疵をつきにくくする作用があるために、構成例A、B及びCにおいて、含有させることができる。また、ガラスの熱膨張係数を低く、失透特性を良好なものとするために、MgOの含有量は、構成例Aにおいては、好ましくは10%以下、より好ましくは8%以下であり、構成例Bにおいては、好ましくは15%以下、より好ましくは12%以下であり、構成例Cにおいては、好ましくは10%以下、より好ましくは5%以下である。
[0093]
 CaOは、ガラス原料の溶融を促進し、また粘性、熱膨張等を調整する成分であるので、構成例A、B及びCにおいて含有させることができる。上記の作用を得るためには、構成例Aにおいては、CaOの含有量は、好ましくは3%以上、より好ましくは5%以上である。また、失透を良好にするためには、構成例Aにおいては、好ましくは20%以下、より好ましくは10%以下であり、構成例Bにおいては、好ましくは6%以下であり、より好ましくは4%以下である。
[0094]
 SrOは、熱膨張係数の増大及びガラスの高温粘度を下げる効果がある。かかる効果を得るために、構成例A、B及びCにおいて、SrOを含有させることができる。但し、ガラスの熱膨張係数を低く抑えるため、SrOの含有量は、構成例A及びCにおいては、15%以下とするのが好ましく、10%以下とするのがより好ましく、構成例Bにおいては、5%以下とするのが好ましく、3%以下とするのがより好ましい。
[0095]
 BaOは、SrO同様に熱膨張係数の増大及びガラスの高温粘度を下げる効果がある。上記の効果を得るためにBaOを含有させることができる。但し、ガラスの熱膨張係数を低く抑えるため、構成例A及びCにおいては、15%以下とするのが好ましく、10%以下とするのがより好ましく、構成例Bにおいては、5%以下とするのが好ましく、3%以下とするのがより好ましい。
[0096]
 また、これらアルカリ土類金属酸化物の合計含有量(MgO+CaO+SrO+BaO)は、熱膨張係数を低く抑え、失透特性を良好なものとし、強度を維持するために、構成例Aにおいては、好ましくは10%~30%、より好ましくは13%~27%であり、構成例Bにおいては、好ましくは1%~15%、より好ましくは3%~10%であり、構成例Cにおいては、好ましくは5%~30%、より好ましくは10%~20%である。
[0097]
 本実施形態のガラス構成体12のガラス板のガラスのガラス組成においては、ガラスの耐熱性及び表面硬度の向上のために、任意成分としてZrO を、構成例A、B及びCにおいて、10%以下、好ましくは5%以下含有させてもよい。10%以下とすることでガラスが失透しにくくなる。
[0098]
 本実施形態のガラス構成体12のガラス板のガラスのガラス組成においては、ガラスの溶解性向上のため、Fe を、構成例A、B及びCにおいて、5~100ppm含有させてもよい。なお、Fe 量の好ましい範囲は上述のとおりである。
[0099]
 また、本実施形態のガラス構成体12のガラス板のガラスは、清澄剤としてSO を含有してもよい。この場合、SO 含有量は、質量百分率表示で0%超、0.5%以下が好ましい。0.4%以下がより好ましく、0.3%以下がさらに好ましく、0.25%以下であることがさらに好ましい。
[0100]
 また、本実施形態のガラス構成体12のガラス板のガラスは、酸化剤及び清澄剤としてSb 、SnO 及びAs のうちの一つ以上を含有してもよい。この場合、Sb 、SnO 又はAs の含有量は、質量百分率表示で0~0.5%が好ましい。0.2%以下がより好ましく、0.1%以下がさらに好ましく、実質的に含有しないことがさらに好ましい。
[0101]
 ただし、Sb 、SnO 及びAs は、ガラスの酸化剤として作用するため、ガラスのFe 2+の量を調節する目的により上記範囲内で添加してもよい。ただし、環境面からはAs を実質的に含有しないことが好ましい。
[0102]
 また、本実施形態のガラス構成体12のガラス板のガラスは、NiOを含有してもよい。NiOを含有する場合、NiOは、着色成分としても機能するので、NiOの含有量は、上記したガラス組成の合量に対し、10ppm以下とするのが好ましい。特に、NiOは、波長400~700nmにおけるガラス構成体のガラス板の内部透過率を低下させないという観点から、1.0ppm以下とするのが好ましく、0.5ppm以下とすることがより好ましい。
[0103]
 本実施形態のガラス構成体12のガラス板のガラスは、Cr を含有してもよい。Cr を含有する場合、Cr は、着色成分としても機能するので、Cr の含有量は、上記したガラス組成の合量に対し、10ppm以下とするのが好ましい。特に、Cr は、波長400~700nmにおけるガラス構成体のガラス板の内部透過率を低下させないという観点から、1.0ppm以下とするのが好ましく、0.5ppm以下とすることがより好ましい。
[0104]
 本実施形態のガラス構成体12のガラス板のガラスは、MnO を含有してもよい。MnO を含有する場合、MnO は、可視光を吸収する成分としても機能するので、MnO の含有量は、上記したガラス組成の合量に対し、50ppm以下とするのが好ましい。特に、MnO は、波長400~700nmにおけるガラス構成体12のガラス板の内部透過率を低下させないという観点から、10ppm以下とするのが好ましい。
[0105]
 本実施形態のガラス構成体12のガラス板のガラスは、TiO を含んでいてもよい。TiO を含有する場合、TiO は、可視光を吸収する成分としても機能するので、TiO の含有量は、上記したガラス組成の合量に対し、1000ppm以下とするのが好ましい。TiO は、波長400~700nmにおけるガラス構成体12のガラス板の内部透過率を低下させないという観点から、含有量を500ppm以下とすることがより好ましく、100ppm以下とすることが特に好ましい。
[0106]
 本実施形態のガラス構成体12のガラス板のガラスは、CeO を含んでいてもよい。また、CeO の含有量は、500ppm以下とするのがより好ましく、400ppm以下とするのがさらに好ましく、300ppm以下とするのが特に好ましく、250ppm以下とするのが最も好ましい。
[0107]
 本実施形態のガラス構成体12のガラス板のガラスは、CoO、V 及びCuOからなる群より選ばれる少なくとも1種の成分を含んでいてもよい。これらの成分を含有する場合、可視光を吸収する成分としても機能するので、前記成分の含有量は、上記したガラス組成の合量に対し、10ppm以下とするのが好ましい。特に、これら成分は、波長400~700nmにおけるガラス構成体12のガラス板の内部透過率を低下させないように、実質的に含有しないことが好ましい。
[0108]
 〈液体層の物性〉
 液体層50は25℃における粘性係数が1×10 -4~1×10 Pa・sであり、かつ、25℃における表面張力が15~80mN/mであることが好ましい。粘性が低すぎると振動を伝達しにくくなり、高すぎると液体層50の両側に位置する一対の板同士が固着して1枚の板としての振動挙動を示すようになることから、共振振動が減衰されにくくなる。また、表面張力が低すぎると板間の密着力が低下し、振動を伝達しにくくなる。表面張力が高すぎると、液体層50の両側に位置する一対の板同士が固着しやすくなり、1枚の板としての振動挙動を示すようになることから、共振振動が減衰されにくくなる。
[0109]
 液体層50の25℃における粘性係数は1×10 -3Pa・s以上がより好ましく、1×10 -2Pa・s以上がさらに好ましい。また、1×10 Pa・s以下がより好ましく、1×10Pa・s以下がさらに好ましい。液体層50の25℃における表面張力は20mN/m以上がより好ましく、30mN/m以上がさらに好ましい。
[0110]
 液体層50の粘性係数は回転粘度計などにより測定することができる。液体層50の表面張力はリング法などにより測定することができる。
[0111]
 液体層50は、蒸気圧が高すぎると液体層50が蒸発してガラス構成体12としての機能を果たさなくなるおそれがある。そのため、液体層50は、25℃、1atmにおける蒸気圧が1×10 Pa以下が好ましく、5×10 Pa以下がより好ましく、1×10 Pa以下がさらに好ましい。
[0112]
 液体層50の厚みは薄いほど、高剛性の維持及び振動伝達の点から好ましい。具体的には、2枚の板(第1の板51a及び第2の板51b)の合計の厚みが1mm以下の場合は、液体層50の厚みは、2枚の板の合計の厚みの1/10以下が好ましく、1/20以下がより好ましく、1/30以下がさらに好ましく、1/50以下がよりさらに好ましく、1/70以下がことさらに好ましく、1/100以下が特に好ましい。また2枚の板の合計の厚みが1mm超の場合は、液体層50の厚みは、100μm以下が好ましく、50μm以下がより好ましく、30μm以下がさらに好ましく、20μm以下がよりさらに好ましく、15μm以下がことさらに好ましく、10μm以下が特に好ましい。液体層50の厚みの下限は、製膜性及び耐久性の点から0.01μm以上が好ましい。
[0113]
 液体層50は化学的に安定であり、液体層50と液体層50の両側に位置する2枚の板とが、反応しないことが好ましい。化学的に安定とは、例えば光照射により変質(劣化)が少ないものや、少なくとも-20~70℃の温度領域で凝固、気化、分解、変色、ガラスとの化学反応等が生じないものを意味する。
[0114]
 液体層50の成分としては、前述したとおり、水、オイル、有機溶剤、液状ポリマー、イオン性液体又はそれらの混合物等が挙げられる。
[0115]
 より具体的には、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、ストレートシリコーンオイル(ジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル、メチルハイドロジェンシリコーンオイル)、変性シリコーンオイル、アクリル酸系ポリマー、液状ポリブタジエン、グリセリンペースト、フッ素系溶剤、フッ素系樹脂、アセトン、エタノール、キシレン、トルエン、水、鉱物油、及びそれらの混合物、等が挙げられる。中でも、プロピレングリコール、ジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル、メチルハイドロジェンシリコーンオイル及び変性シリコーンオイルからなる群より選ばれる少なくとも1種を含むことが好ましく、プロピレングリコール又はシリコーンオイルを主成分とすることがより好ましい。
[0116]
 上記の他に、粉体を分散させたスラリーを液体層50として使用することもできる。損失係数の向上といった観点からは、液体層50は均一な液体であることが好ましいが、ガラス構成体12に着色や蛍光等といった意匠性や機能性を付与する場合には、該スラリーは有効である。液体層50における粉体の含有量は0~10体積%が好ましく、0~5体積%がより好ましい。また、粉体の粒径は沈降を防ぐ観点から10nm~10μmが好ましく、0.5μm以下がより好ましい。
[0117]
 また、意匠性・機能性付与の観点から、液体層50に蛍光材料を含んでもよい。蛍光材料を粉体として分散させたスラリー状の液体層50でも、蛍光材料を液体として混合させた均一な液体層50でもよい。これにより、ガラス構成体12に光の吸収及び発光といった光学的機能を付与することができる。
[0118]
 〈ガラス構成体12の製造方法〉
 次に、ガラス構成体12の製造方法の一例を説明する。
[0119]
 本実施形態に係るガラス構成体12は第1の板51aと第2の板51bの間に液体層50を形成することにより得ることができる。
[0120]
 また、ガラス構成体12は、例えば、第1の板51aや第2の板51bのガラス構成体厚に対応する厚さのガラス素材を切断することにより所望のサイズとすることができる。ガラス素材の切断方法としては、例えばスクライブ割断法やレーザー切断法などを実施することができる。
[0121]
 第1の板51aと第2の板51bとの間に液体層50を形成する方法は特に限定されず、例えば、第1の板51a表面に液体層50を形成し、その上に第2の板51bを設置する方法、それぞれ液体層50を表面に形成した第1の板51aと第2の板51bとを貼り合わせる方法、第1の板51aと第2の板51bとの隙間から液体層50を流し入れる方法、第1の板51a又は第2の板51bの表面に液体層50を構成する液体を塗布、噴霧する方法等が挙げられる。
[0122]
 その後、受光面28に対して鏡面加工を行う。これにより、表面粗さRaが0.1μm以下の受光面28を形成することができる。
[0123]
 つづいて、必要に応じて、受光面28と光出射面26との間、及び受光面28と光反射面32との間を研削処理又は研磨処理する。これにより、図3に示したような傾斜面52及び傾斜面62が形成される。なお、傾斜面52及び傾斜面62を形成する研磨処理は、受光面28に対する鏡面加工よりも前に行ってもよく、また、受光面28に対する鏡面加工と同時に行ってもよい。
[0124]
 傾斜面52及び傾斜面62を形成する際、研削処理又は研磨処理を実施する工具としては砥石を用いてもよく、また砥石の他に、布、皮、ゴム等からなるバフやブラシ等を用いてもよく、その際、酸化セリウム、アルミナ、カーボランダム、コロイダルシリカ等の研磨剤を用いてもよい。中でも寸法安定性の観点から、研磨具としては砥石を用いることが好ましい。
[0125]
 以上の処理により、ガラス構成体12が製造される。なお、透明樹脂層21は、ガラス構成体12が製造された後に光出射面26、又は光反射面32に対してコート法や印刷法等により形成することができるほか、反射シート20又は光学シート22上に透明樹脂層21を形成し、後にガラス構成体12と貼合して形成することができる。また、反射ドット24は、ガラス構成体12が製造された後に光反射面32に対して印刷法等により形成することができる。
[0126]
 なお、ガラス構成体12において、面間のエッジ、例えば光出射面26と端面34、36及び38それぞれとの間、及び光反射面32と端面34、36及び38それぞれとの間、さらに端面34、36及び38間それぞれの間のガラス構成体12のエッジは、適宜面取り処理を行ってもよい。
[0127]
 以上から、本実施形態におけるガラス構成体12によれば、例えば面状発光装置14に振動板としての機能を備えた導光板として用いた場合に、所定の輝度分布を有しつつ、装置全体の省スペース化、及び音色の向上を達成するスピーカ又はマイクロフォンの振動板としてのガラス構成体12を提供することができる。
[0128]
 以上、本発明の好ましい実施形態について詳述したが、本発明は上記した特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能なものである。本出願は、2017年3月30日出願の日本国特許出願(特願2017-067831)に基づくものであり、その内容はここに参照として取り込まれる。

符号の説明

[0129]
 10…液晶表示装置、12…ガラス構成体、14…面状発光装置、16…液晶パネル、18…光源、20…反射シート、21…透明樹脂層、22…各種光学シート、24…反射ドット、26…光出射面、28…受光面、32…光反射面、34、36及び38…端面、50…液体層、51a…第1の板、51b…第2の板、52及び62…傾斜面、53…シール材、54…振動子、55…係止部、60…ハウジング

請求の範囲

[請求項1]
 ガラス板である第1の板と、
 ガラス板である第2の板と、
 前記第1の板と前記第2の板との間に封止して形成される液体層と、
 前記第1の板又は前記第2の板に直接又は間接的に取り付けられた振動子と、
を有する、振動板として機能する導光板。
[請求項2]
 ガラス板である第1の板と、
 樹脂板である第2の板と、
 前記第1の板と前記第2の板との間に封止して形成される液体層と、
 前記第1の板又は前記第2の板に直接又は間接的に取り付けられた振動子と、
を有する、振動板として機能する導光板。
[請求項3]
 前記樹脂板が、アクリル系樹脂、ポリイミド樹脂、ポリカーボネート樹脂及びPET樹脂からなる群より選ばれる少なくとも1種を含む請求項2に記載の振動板として機能する導光板。
[請求項4]
 係止部を介してハウジングに直接又は間接的に係止される、請求項1~3のいずれかに記載の振動板として機能する導光板。
[請求項5]
 25℃における損失係数が1×10 -2以上である、請求項1~4のいずれかに記載の振動板として機能する導光板。
[請求項6]
 前記液体層の25℃における粘性係数が1×10 -4~1×10 Pa・sであり、かつ、25℃における表面張力が15~80mN/mである、請求項1~5のいずれかに記載の振動板として機能する導光板。
[請求項7]
 前記第1の板の共振周波数をQa、共振振幅の半値幅をwa、前記第2の板の共振周波数をQb、共振振幅の半値幅をwbとした時に、下記[式1]の関係を満たす、請求項1~6のいずれかに記載の振動板として機能する導光板。
 (wa+wb)/4<|Qa-Qb|・・・[式1]
[請求項8]
 前記液体層が、プロピレングリコール、ジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル、メチルハイドロジェンシリコーンオイル及び変性シリコーンオイルからなる群より選ばれる少なくとも1種を含む請求項1~7のいずれかに記載の振動板として機能する導光板。
[請求項9]
 少なくとも1枚の前記ガラス板が物理強化ガラス板及び化学強化ガラス板のいずれかのガラス板である、請求項1~8のいずれかに記載の振動板として機能する導光板。
[請求項10]
 前記液体層に蛍光材料を含む、請求項1~9のいずれかに記載の振動板として機能する導光板。
[請求項11]
 前記液体層の屈折率と前記第1の板との屈折率の差、及び、前記液体層の屈折率と前記第2の板との屈折率の差が、いずれも0.2以下である、請求項1~10のいずれかに記載の振動板として機能する導光板。

図面

[ 図 1]

[ 図 2]

[ 図 3]

[ 図 4]

[ 図 5]

[ 図 6]