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1. (WO2018180525) 車両用制御装置
Document

明 細 書

発明の名称 車両用制御装置 0001  

技術分野

0002  

背景技術

0003   0004   0005  

先行技術文献

特許文献

0006  

発明の概要

0007  

課題を解決するための手段

0008   0009   0010   0011   0012   0013  

図面の簡単な説明

0014  

発明を実施するための形態

0015   0016   0017   0018   0019   0020   0021   0022   0023   0024   0025   0026   0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041   0042   0043   0044   0045   0046   0047   0048   0049   0050   0051   0052   0053  

請求の範囲

1  

図面

1   2   3   4  

明 細 書

発明の名称 : 車両用制御装置

関連出願の相互参照

[0001]
 本出願は、2017年3月29日に出願された特許出願番号2017-65392号に基づくものであり、ここにその記載内容を援用する。

技術分野

[0002]
 本開示は、車両用制御装置に関する。

背景技術

[0003]
 モータ等を駆動源としたシフトアクチュエータにより車両のシフトレンジ切替機構を作動させるシフトバイワイヤシステムが知られている。このシステムでは、シフトレンジ切替機構とその操作部とを機械的に接続する必要がない。そのため、操作部の設置場所およびデザインの自由度が増す。
[0004]
 ところで、坂道で駐車すると、重力により車両が移動しようとする力は、車軸等を介してシフトレンジ切替機構のパーキングギヤとパーキングポールとの噛合部分に加わる。そのため、パーキングギヤとパーキングポールとの噛み合いを解除(以下、パーキング解除)してシフトレンジを切り替えるために要求されるシフトアクチュエータのトルクは、平坦地よりも坂道の方が大きくなる。
[0005]
 これに対し、特許文献1に開示されたシフトバイワイヤシステムの制御装置は、モータを一旦レンジ切替方向とは逆方向に回転させた後にレンジ切替方向に回転させることで、レンジ切替方向への運動エネルギを増大させている。これにより、比較的小型なモータを用いて坂道でのパーキング解除を試みている。

先行技術文献

特許文献

[0006]
特許文献1 : 特許第5375775号公報

発明の概要

[0007]
 ところが、特許文献1に開示されたようにモータを作動させても、傾斜が比較的大きい坂道で駐車した際にはパーキング解除できないおそれがある。したがって、パーキング解除時におけるシフトアクチュエータのモータの要求トルクを十分に低減することができず、シフトアクチュエータを小型化するには限界がある。
 本開示の目的は、シフトバイワイヤシステムのシフトアクチュエータを小型化することができる車両用制御装置を提供することである。

課題を解決するための手段

[0008]
 従来、電動パーキングブレーキシステムを搭載した車両において、例えば停車する等の所定の条件が揃ったときに電動パーキングブレーキを自動的に作動させる機能(以下、EPB自動作動機能)がある。EPB自動作動機能によるパーキングブレーキの作動状態は、例えばアクセルオンにより解除される。EPB自動作動機能は、平坦路においては停車時のフットブレーキ操作からドライバーを開放するために用いられ、また、坂道においては発進時の車両ずり下がりを防止するために用いられる。
[0009]
 本開示者は、坂道で停車したときに電動パーキングブレーキを自動的に作動させることで、重力による車両の移動が電動パーキングブレーキで抑制されるため、パーキング解除のためのシフトアクチュエータの要求トルクを低減することができると考えた。このような目的のために電動パーキングブレーキを自動的に作動させることは、従来にない全く新しい発想である。
[0010]
 しかし、現状の電動パーキングブレーキシステムにおいて、EPB自動作動機能は、発進時の加速遅れを敬遠するドライバーのために選択的に無効化することができるようになっている。このようにEPB自動作動機能を無効化したときには、坂道で停車したときに電動パーキングブレーキが作動しないため、パーキング解除のためのシフトアクチュエータの要求トルクを低減することができないという新たな問題が生じる。
 本開示者は、この知見に基づき本開示を完成するに至った。
[0011]
 本開示は、シフトバイワイヤシステムおよび電動パーキングブレーキシステムを搭載した車両に用いられる車両用制御装置である。
 ここで、車両のドライバーの操作なしに電動パーキングブレーキを自動的に作動させる機能をEPB自動作動機能とし、当該EPB自動作動機能を無効化するためのドライバーによる要求を無効化要求とする。
[0012]
 車両用制御装置は、無効化判定部、停車判定部、坂道判定部およびEPB自動作動部を備えている。
 無効化判定部は、無効化要求の有無を判定する。
 停車判定部は、車両が停車しているか否かを判定する。
 坂道判定部は、車両が坂道の上に位置しているか否かを判定する。
 EPB自動作動部は、無効化要求が有る場合であっても、車両が坂道の上に位置しておりかつ車両が停車しているときには、EPB自動作動機能により電動パーキングブレーキを作動させる。
[0013]
 このように車両が坂道の上で停車した場合、無効化要求にかかわらず電動パーキングブレーキを自動的に作動させることで、重力による車両の移動が電動パーキングブレーキにより抑制される。そのため、坂道での駐車時においてシフトレンジ切替機構のパーキングギヤとパーキングポールとの噛合部分にかかる力が低下する。したがって、パーキング解除時に要求されるシフトアクチュエータのトルクが低減するので、シフトアクチュエータを小型化することができる。

図面の簡単な説明

[0014]
 本開示についての上記目的およびその他の目的、特徴や利点は、添付の図面を参照しながら下記の詳細な記述により、より明確になる。その図面は、
[図1] 図1は、一実施形態のパーキングブレーキ制御装置が適用された車両について説明する概念図であり、
[図2] 図2は、図1のシフトレンジ切替機構の斜視図であり、
[図3] 図3は、図1のパーキングブレーキ制御装置の電子制御ユニットが実行する処理を説明するフローチャートであり、
[図4] 図4は、図3の処理による動作の一例を示すタイムチャートである。

発明を実施するための形態

[0015]
 以下、一実施形態を図面に基づき説明する。
 [一実施形態]
 一実施形態の車両用制御装置であるパーキングブレーキ制御装置は、シフトバイワイヤシステム(以下、SBWシステム)および電動パーキングブレーキシステム(以下、EPBシステム)を搭載した車両に用いられる。図1に示すように、車両10のSBWシステム11は、自動変速機12のシフトレンジ切替機構13を電気的に制御するシステムである。EPBシステム15は、パーキングブレーキ機構16を電気的に制御するシステムである。
[0016]
 <SBWシステム>
 先ず、SBWシステム11の構成について図1、図2を参照して説明する。
 図1に示すように、SBWシステム11は、シフトアクチュエータ21、シフトスイッチ22、パーキングスイッチ23、回転位置センサ24およびシフトレンジ制御装置25を備えている。
[0017]
 シフトアクチュエータ21は、回転動力を出力する電動アクチュエータであり、モータ26、エンコーダ27、減速機28および出力軸29を有している。エンコーダ27は、モータ26の回転位置を検出する。減速機28は、モータ26の回転を減速する。出力軸29は、シフトレンジ切替機構13に接続されている。出力軸29が回転するとシフトレンジ切替機構13が作動し、自動変速機12の油圧回路31に設けられたレンジ切替弁32の弁体位置が変わる。自動変速機12のシフトレンジは、レンジ切替弁32の弁体位置に応じて切り替わる。
[0018]
 図2に示すように、シフトレンジ切替機構13(図1参照)は、ディテントプレート33およびディテントスプリング34を有している。ディテントプレート33は、シフトアクチュエータ21の出力軸29と一体に回転する。レンジ切替弁32の弁体位置は、ディテントプレート33の回転に伴い変更される。ディテントスプリング34は、ディテントプレート33の外縁部にある複数の凹部35~38のうち、いずれか1つに嵌まることでディテントプレート33の回転位置を保持する。
[0019]
 また、シフトレンジ切替機構13は、パーキングロックのための機構を構成するものとして、パーキングギヤ41、パーキングポール42およびパーキングロッド43を有している。パーキングギヤ41は、自動変速機12のアウトプットシャフトと一体に回転する。パーキングポール42は、パーキングギヤ41に対して接近および離間可能であり、パーキングギヤ41と噛み合うことで自動変速機12のアウトプットシャフトの回転をロックする。パーキングロッド43は、ディテントプレート33に連結されており、ディテントプレート33の回転位置がパーキングレンジに対応する位置であるとき、先端部の円錐体48をパーキングポール42の下側に押し込むことで当該パーキングポール42を押し上げて、パーキングポール42とパーキングギヤ41とを噛み合わせる。
[0020]
 図1に戻って、シフトスイッチ22は、車両10のドライバーにより操作されるものであり、ドライバーの要求するシフトレンジ(以下、要求シフトレンジ)に応じた信号を出力する。シフトスイッチ22による要求シフトレンジには、例えばニュートラルレンジ、リバースレンジおよびドライブレンジなどがある。
 パーキングスイッチ23は、車両10のドライバーにより操作されるものであり、ドライバーによるパーキングレンジへの切り替え要求に応じた信号を出力する。
 回転位置センサ24は、出力軸29の回転位置を検出して、当該回転位置に応じた信号を出力する。
[0021]
 シフトレンジ制御装置25は、マイクロコンピュータを主体として構成されている電子制御ユニット(以下、SBW-ECU)44と、モータ26の巻線の通電を制御するインバータを含むモータドライバ45とを備えている。SBW-ECU44は、車速センサ46、ブレーキセンサ47、シフトスイッチ22およびパーキングスイッチ23の出力信号に応じて、シフトアクチュエータ21を駆動するための指令信号を出力する。モータドライバ45は、SBW-ECU44からの指令信号に応じてシフトアクチュエータ21を駆動する。シフトレンジ制御装置25は、シフトアクチュエータ21を駆動してシフトレンジを制御する。
[0022]
 <EPBシステム>
 次に、EPBシステム15の構成について図1を参照して説明する。
 EPBシステム15は、パーキングアクチュエータ51、パーキングスイッチ23、傾斜角センサ53、無効化スイッチ54およびパーキングブレーキ制御装置55を備えている。
[0023]
 パーキングアクチュエータ51は、電動アクチュエータであり、パーキングブレーキ機構16とともに電動パーキングブレーキ56を構成している。本実施形態では、パーキングブレーキ機構16は、ドラム式のブレーキであり、油圧で作動するフットブレーキとは別個に動作する。パーキングアクチュエータ51は、後輪57と共に回転するブレーキドラム58に内蔵されており、パーキングブレーキをかける場合には図示しないブレーキシューをブレーキドラム58に押し付けるように作動する。一方、パーキングアクチュエータ51は、パーキングブレーキを解除する場合にはブレーキシューをブレーキドラム58から離すように作動する。以下、電動パーキングブレーキ56を適宜EPB56と記載する。
[0024]
 傾斜角センサ53は、車両10の傾斜角を検出して、当該傾斜角に応じた信号を出力する。車両10の傾斜角は、車両10が位置している路面の勾配に対応しており、車両10が坂道の上に位置しているか否かの判断に利用可能である。
 無効化スイッチ54は、車両10のドライバーにより操作されるものであり、ドライバーによるEPB自動作動機能の無効化要求の有無に応じた信号を出力する。
[0025]
 ここで、「EPB自動作動機能」とは、例えば停車する等の所定の条件が揃ったときに電動パーキングブレーキ56を自動的に作動させてパーキングブレーキをかける機能である。EPB自動作動機能は、平坦路においてはフットブレーキ操作からドライバーを開放するために用いられ、また、坂道においては発進時の車両ずり下がりを防止するために用いられる。このEPB自動作動機能は、発進時の加速遅れを敬遠するドライバーのために選択的に無効化することができるようになっている。この無効化のための要求が、上述の「EPB自動作動機能の無効化要求」である。
[0026]
 パーキングブレーキ制御装置55は、マイクロコンピュータを主体として構成されている電子制御ユニット(以下、EPB-ECU)61と、パーキングアクチュエータ51のモータの通電を制御するインバータを含むモータドライバ62とを備えている。EPB-ECU61は、車速センサ46、アクセルセンサ63、パーキングスイッチ23、傾斜角センサ53および無効化スイッチ54の出力信号に応じて、パーキングアクチュエータ51を駆動するための指令信号を出力する。モータドライバ62は、EPB-ECU61からの指令信号に応じてパーキングアクチュエータ51を駆動する。パーキングブレーキ制御装置55は、パーキングアクチュエータ51を駆動して電動パーキングブレーキ56の作動を制御する。
[0027]
 パーキングブレーキ制御装置55は、シフトレンジ制御装置25とともに車両10の制御部65を構成している。制御部65は、他にも図示しないエンジン制御装置などを有している。制御部65が取得した各種センサの出力信号は、例えばCAN等の通信路を通じて各制御装置間で共有される。
[0028]
 <EPB-ECU>
 次に、EPB-ECU61の詳細な構成について図1を参照して説明する。
 ここで、坂道で停車したときにEPB自動作動機能により電動パーキングブレーキ56を自動的に作動させることで、重力による車両10の移動が電動パーキングブレーキ56で抑制されるため、パーキング解除のためのシフトアクチュエータ21の要求トルクを低減することができると考えられる。このような目的のために電動パーキングブレーキ56を自動的に作動させることは、従来にない全く新しい発想である。
[0029]
 しかし、従来のシステムと同じように、無効化スイッチ54によりEPB自動作動機能が無効化されているとき、坂道で停車した際に電動パーキングブレーキ56が作動しないように構成される場合、パーキング解除のためのシフトアクチュエータ21の要求トルクを低減することができないという新たな問題が生じる。
[0030]
 このような問題を解消する構成として、図1に示すように、EPB-ECU61は、電動パーキングブレーキ56を自動的に作動させる制御(以下、EPB自動作動制御)に関する機能部である無効化判定部71、停車判定部72、坂道判定部73およびEPB自動作動部74を有している。
[0031]
 無効化判定部71は、無効化スイッチ54の出力信号に基づき、EPB自動作動機能の無効化要求の有無を判定する。
 停車判定部72は、車速センサ46の出力信号に基づき、車両10が停止したか否かを判定する。例えば車速が0である場合に車両10が停止したと判定される。
[0032]
 坂道判定部73は、傾斜角センサ53の出力信号に基づき、車両10が坂道の上に位置しているか否かを判定する。車両10の傾斜角が所定値以上である場合に車両10が坂道の上に位置していると判定され、また、車両10の傾斜角が所定値より小さい場合に車両10が坂道の上に位置していない(平坦路の上に位置している)と判定される。
[0033]
 EPB自動作動部74は、無効化要求が無い場合、EPB自動作動機能を発揮させる。「EPB自動作動機能を発揮させる」とは、本実施形態では停車したときに電動パーキングブレーキ56を作動させてパーキングブレーキをかけることをいう。
[0034]
 また、EPB自動作動部74は、無効化要求が有る場合であっても、車両10が坂道の上に位置しているときにはEPB自動作動機能を発揮させる。
 また、EPB自動作動部74は、電動パーキングブレーキ56の作動状態において、シフトレンジが走行レンジ(すなわち、ドライブレンジまたはリバースレンジ)であり且つアクセルオンである場合、電動パーキングブレーキ56を解除状態としてパーキングブレーキを解除する。
[0035]
 EPB-ECU61が有する各機能部71~74は、専用の論理回路によるハードウェア処理により実現されてもよいし、コンピュータ読み出し可能非一時的有形記録媒体等のメモリに予め記憶されたプログラムをCPUで実行することによるソフトウェア処理により実現されてもよいし、あるいは、両者の組み合わせで実現されてもよい。各機能部71~74のうちどの部分をハードウェア処理により実現し、どの部分をソフトウェア処理により実現するかは、適宜選択可能である。
[0036]
 <EPB-ECUが実行する処理>
 次に、EPB-ECU61がEPB自動作動制御のために実行する一連の処理について図1および図3を参照して説明する。図3に示すルーチンは、EPB-ECU61の起動後に繰り返し実行される。以降、「S」はステップを意味する。
[0037]
 図3のS1において、無効化判定部71は、無効化スイッチ54の出力信号に基づき、EPB自動作動機能の無効化要求が有るか否かを判定する。
 EPB自動作動機能の無効化要求が有る場合(S1:YES)、処理はS2に移行する。
 EPB自動作動機能の無効化要求が無い場合(S1:NO)、処理はS3に移行する。
[0038]
 S2では、坂道判定部73は、傾斜角センサ53の出力信号に基づき、車両10が坂道の上に位置しているか否かを判定する。
 車両10が坂道の上に位置している場合(S2:YES)、処理はS3に移行する。
 車両10が坂道の上に位置していない場合(S2:NO)、処理はS6に移行する。
[0039]
 S3では、停車判定部72は、車速センサ46の出力信号に基づき、車両10が停止したか否かを判定する。
 車両10が停止している場合(S3:YES)、処理はS4に移行する。
 車両10が停止していない場合(S3:NO)、処理はS6に移行する。
 S4では、EPB自動作動部74は、電動パーキングブレーキ56を作動させてパーキングブレーキをかける。S4の後、処理はS5に移行する。
[0040]
 S5では、EPB自動作動部74は、シフトレンジが走行レンジであり且つアクセルオンであるか否かを判定する。
 シフトレンジが走行レンジであり且つアクセルオンである場合(S5:YES)、処理はS6に移行する。
 シフトレンジが走行レンジではない場合またはアクセルオフである場合(S5:NO)、処理は図3のルーチンを抜ける。
[0041]
 S6では、EPB自動作動部74は、電動パーキングブレーキ56を解除状態としてパーキングブレーキを解除する。S6の後、処理は図3のルーチンを抜ける。
[0042]
 <具体的な動作例>
 次に、EPB-ECU61による動作の一例について図4を参照して説明する。
 図4の時点t0では、無効化スイッチ54がOFFであり(すなわち無効化要求が無く)、車速が0である(すなわち停車している)ので、EPB自動作動機能によりEPB56が作動状態となっている。
[0043]
 図4の時点t1では、無効化スイッチ54がOFFであり、車速が0であるときに、シフトレンジがドライブレンジであり且つアクセルオンとなったので、EPB56が解除状態となる。この時点t1では、図3のS5の判定が肯定され、S6の処理が実行される。
 図4の時点t2では、無効化スイッチ54がOFFであるときに車速が0になったので、EPB56が作動状態となる。この時点t2では、図3のS4の処理が実行される。
[0044]
 図4の時点t3では、無効化スイッチ54がONとなり(すなわち無効化要求が有り)、傾斜角が0である(すなわち車両10が坂道上に位置していない)ので、EPB56が解除状態となる。この時点t3では、図3のS1の判定が肯定されるとともにS2の判定が否定され、S6の処理が実行される。
[0045]
 図4の時点t4では、無効化スイッチ54がONであり、傾斜角が0ではない(すなわち車両10が坂道上に位置している)ときに、車速が0になったので、EPB56が作動状態となる。この時点t4では、図3のS1の判定が肯定され、S2の判定が肯定されるとともにS3の判定が肯定され、S4の処理が実行される。
[0046]
 図4の時点t5では、パーキングスイッチ23がONになったので、シフトレンジ制御装置25がシフトアクチュエータ21を駆動してシフトレンジをドライブレンジからパーキングレンジに切り替える。ドライブレンジからパーキングレンジに切り替えられる間、EPB56が作動状態になっており、重力による車両の移動が抑制される。
[0047]
 図4の時点t6では、シフトスイッチ22によるドライブレンジの指示が確定したので、シフトレンジ制御装置25がシフトアクチュエータ21を駆動してシフトレンジをパーキングレンジからドライブレンジに切り替える。時点t4~t6の間、重力による車両の移動がEPB56により抑制されている。これにより、重力により車両が移動しようとする力は、パーキングギヤ41とパーキングポール42との噛合部分に加わりにくくなる。そのため、時点t6においてシフトアクチュエータ21がパーキングポール42をパーキングギヤ41から外しやすくなる。つまり、噛み合い解除のために必要なモータトルクの増大が抑制される。
[0048]
 図4の時点t7では、シフトレンジがドライブレンジであり且つアクセルオンとなったので、EPB56が解除状態となる。この時点t7では、図3のS5の判定が肯定され、S6の処理が実行される。
[0049]
 <効果>
 以上説明したように、本実施形態では、パーキングブレーキ制御装置55は、無効化判定部71、停車判定部72、坂道判定部73およびEPB自動作動部74を備えている。
 無効化判定部71は、無効化要求の有無を判定する。
 停車判定部72は、車両10が停車しているか否かを判定する。
 坂道判定部73は、車両10が坂道の上に位置しているか否かを判定する。
 EPB自動作動部74は、無効化要求が有る場合であっても、車両10が坂道の上に位置しておりかつ車両10が停車しているときには、EPB自動作動機能により電動パーキングブレーキ56を作動させる。
[0050]
 このように車両10が坂道の上で停車した場合、無効化要求にかかわらず電動パーキングブレーキ56を自動的に作動させることで、重力による車両10の移動が電動パーキングブレーキ56により抑制される。そのため、坂道での駐車時においてシフトレンジ切替機構13のパーキングギヤ41とパーキングポール42との噛合部分にかかる力が低下する。したがって、パーキング解除時に要求されるシフトアクチュエータ21のトルクが低減するので、シフトアクチュエータ21を小型化することができる。
[0051]
 また、本実施形態では、EPB自動作動部74は、坂道での駐車時にEPB自動作動機能により電動パーキングブレーキ56が作動状態であるとき、シフトレンジが走行レンジであり且つアクセルオンとなった場合にEPB56を解除状態とする。
 そのため、坂道での駐車時において、パーキング解除されていないにもかかわらずアクセルオン等に応答して電動パーキングブレーキ56が解除状態となることがない。例えば図4の時点t5から時点t6までの間にアクセルオンとなっても電動パーキングブレーキ56が解除状態となることがない。したがって、重力による車両10の移動が確実に電動パーキングブレーキ56により抑制された状態でパーキング解除が行われる。
[0052]
 [他の実施形態]
 他の実施形態では、EPB自動作動機能により電動パーキングブレーキを作動状態とする条件には、停車すること以外の条件が含まれていてもよい。
 他の実施形態では、パーキングアクチュエータは、パーキングブレーキ機構のシューまたはパッド等の係止部材を直接操作するものに限らず、例えばブレーキワイヤー等の操作部材を操作するものであってもよい。
 他の実施形態では、パーキングブレーキ機構は、ドラム式に限らず、例えばディスク式等の他の形式のものであってもよい。
 他の実施形態では、電動パーキングブレーキは、後輪に限らず、前輪あるいは車輪以外の例えば駆動軸等に設けられてもよい。
[0053]
 本開示は、実施形態に基づき記述された。しかしながら、本開示は当該実施形態および構造に限定されるものではない。本開示は、様々な変形例および均等の範囲内の変形をも包含する。また、様々な組み合わせおよび形態、さらには、それらに一要素のみ、それ以上、あるいはそれ以下、を含む他の組み合わせおよび形態も、本開示の範疇および思想範囲に入るものである。

請求の範囲

[請求項1]
 シフトバイワイヤシステム(11)および電動パーキングブレーキシステム(15)を搭載した車両(10)に用いられる車両用制御装置であって、
 前記車両のドライバーの操作なしに電動パーキングブレーキ(56)を自動的に作動させる機能をEPB自動作動機能とし、当該EPB自動作動機能を無効化するための前記ドライバーによる要求を無効化要求とする場合において、
 前記無効化要求の有無を判定する無効化判定部(71)と、
 前記車両が停車しているか否かを判定する停車判定部(72)と、
 前記車両が坂道の上に位置しているか否かを判定する坂道判定部(73)と、
 前記無効化要求が有る場合であっても、前記車両が坂道の上に位置しておりかつ前記車両が停車しているときには、前記EPB自動作動機能により前記電動パーキングブレーキを作動させるEPB自動作動部(74)と、
 を備える車両用制御装置。

図面

[ 図 1]

[ 図 2]

[ 図 3]

[ 図 4]