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1. (WO2018180340) 圧電デバイス、及び圧電デバイスの製造方法
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明 細 書

発明の名称 圧電デバイス、及び圧電デバイスの製造方法

技術分野

0001  

背景技術

0002   0003  

先行技術文献

特許文献

0004  

発明の概要

発明が解決しようとする課題

0005   0006   0007  

課題を解決するための手段

0008   0009   0010  

発明の効果

0011  

図面の簡単な説明

0012  

発明を実施するための形態

0013   0014   0015   0016   0017   0018   0019   0020   0021   0022   0023   0024   0025   0026   0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034  

実施例 1

0035   0036   0037   0038   0039  

実施例 2

0040  

実施例 3

0041  

実施例 4

0042  

実施例 5

0043  

実施例 6

0044  

実施例 7

0045  

実施例 8

0046  

実施例 9

0047  

実施例 10

0048  

実施例 11

0049  

実施例 12

0050  

実施例 13

0051  

実施例 14

0052  

実施例 15

0053  

実施例 16

0054  

実施例 17

0055  

実施例 18

0056  

実施例 19

0057   0058   0059   0060   0061   0062   0063   0064   0065   0066   0067   0068   0069   0070   0071   0072   0073   0074   0075   0076   0077  

符号の説明

0078  

請求の範囲

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10   11   12   13   14   15   16   17   18   19  

図面

1   2   3   4A   4B   4C   5   6   7   8   9   10  

明 細 書

発明の名称 : 圧電デバイス、及び圧電デバイスの製造方法

技術分野

[0001]
 本発明は、圧電デバイスとその製造方法に関する。

背景技術

[0002]
 従来から、物質の圧電効果を利用した圧電素子が用いられている。圧電効果は、物質に圧力が加えられることにより、圧力に応じた分極が生じる現象をいう。圧電効果を利用して、圧力センサ、加速度センサ、弾性波を検出するAE(アコースティック・エミッション)センサ等の様々なセンサが作製されている。
[0003]
 圧電材料として、酸化亜鉛(ZnO)、窒化アルミニウム(AlN)等のウルツ鉱型の配向結晶の薄膜が用いられている。ウルツ鉱型の結晶は六方晶の単位格子を持ち、c軸と平行な方向に分極ベクトルを有する。ウルツ鉱型材料の圧電体層を用いて圧電特性を出すためには、圧電体層の結晶性を良くする必要があり、ある程度の厚さが必要である。圧電素子に可撓性を与える観点から、圧電センサの積層中にポリイミド層を配置する構成が提案されている(たとえば、特許文献1参照)。

先行技術文献

特許文献

[0004]
特許文献1 : 特開2011-185681号公報

発明の概要

発明が解決しようとする課題

[0005]
 ウルツ鉱型の圧電材料を用いて形成された圧電体層は、結晶が基板に対して垂直に配向することにより圧電特性を示す。結晶性を良くするために圧電体層に厚みを持たせると、クラック、割れ等の問題が生じ得る。特に屈曲性を有するプラスチック層を基板として用いた場合には、この傾向が表れ易い。また、ウルツ鉱型の結晶膜の厚さを薄くすることでクラックや割れを低減することができるが、厚みのある圧電体層と比較して結晶の配向性が不十分となり圧電特性が劣ってしまう問題がある。上記の公知文献でも、良好な圧電体膜が成膜される範囲として数μm以上の厚さの圧電体膜が用いられている。
[0006]
 しかし、スマートフォン等の電子機器やウェアラブルデバイス等の小型化に伴い、要求される素子サイズは小さくなる一方である。より薄く、かつ圧電特性に優れた圧電素子が望まれている。また、圧電センサが適用される機器の使用環境や使用態様は多種多様であり、圧電素子が十分な屈曲性を備えていることが望ましい。
[0007]
 本発明は、上記の問題点に鑑みて、屈曲性を有するプラスチック層を有し、かつ、良好な圧電特性を備え、クラック・割れが抑制された、圧電デバイスとその製造方法を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

[0008]
 本発明では、ウルツ鉱型の圧電材料で形成される圧電体層の下層に、非晶質の配向制御層を配置する。
[0009]
 より具体的には、第1の側面では、少なくとも、第1電極、プラスチック層、配向制御層、圧電体層、及び第2電極が積層された圧電デバイスにおいて、
 前記配向制御層は非晶質であり、
 前記配向制御層の上に、ウルツ鉱型の結晶構造を有する厚さ20nm~250nmの圧電体層が形成されており、
 前記配向制御層と前記圧電体層が、前記第1電極と前記第2電極の間に配置されている
ことを特徴とする。
[0010]
 第2の側面では、少なくとも、第1電極、プラスチック層、配向制御層、圧電体層、及び第2電極が積層された圧電デバイスの製造方法において、
 前記プラスチック層の上、または前記プラスチック層を含む積層体の上に、非晶質の前記配向制御層を形成し、
 非晶質の前記配向制御層の上に、ウルツ鉱型の結晶構造を有する前記圧電体層を厚さ20nm~250nmに形成する、
ことを特徴とする。

発明の効果

[0011]
 上記の構成と手法により、屈曲性を有するプラスチック層を有し、かつ、良好な圧電特性を備え、クラック・割れが抑制された圧電デバイスを実現することができる。

図面の簡単な説明

[0012]
[図1] 実施形態の圧電センサの概略構成図である。
[図2] 実施形態で作製した非晶質の配向制御層と圧電体層の積層体の断面TEM画像である。
[図3] 実施形態で作製した非晶質の配向制御層と圧電体層の積層体の配向特性を示す図である。
[図4A] 本発明の圧電センサの実施例の特性評価結果を示す図である。
[図4B] 本発明の圧電センサの実施例の特性評価結果を示す図である。
[図4C] 比較例の特性評価結果を示す図である。
[図5] 作製した圧電センサの応答性評価試験の概要を示す図である。
[図6] 図5の応答性評価試験で得られた測定例を示す図である。
[図7] 圧電センサの変形例を示す図である。
[図8] 圧電センサの変形例を示す図である。
[図9] 圧電センサの変形例を示す図である。
[図10] 圧電センサの変形例を示す図である。

発明を実施するための形態

[0013]
 一般に、ウルツ鉱型の材料を配向させるためには、その下の層に結晶性の膜を配置するのが良いと考えられている。下層の結晶構造に沿ってウルツ鉱型の結晶を成長させることができるからである。また、ウルツ鉱型の材料を配向させるためには、前述の通り、結晶性を良くするために圧電体層に厚みを持たせることが想定されるが、厚みを持たせることによりクラックや割れが生じ易くなり、特に屈曲性を有するプラスチック層を基板として用いた場合には、この傾向が表れ易い。これに対し、本発明では、ウルツ鉱型の結晶構造を有する圧電体層の下に非晶質(アモルファス)の配向制御層を配置することで、圧電体層の厚さが薄く、それによりクラックや割れが抑制され、かつ、圧電体層の厚さが薄くても圧電特性にすぐれた圧電デバイスを実現する。
[0014]
 図1は、圧電デバイスの一例としての圧電センサ10Aの概略構成図である。圧電センサ10Aは、一対の電極11、19とプラスチック層12を含む積層体として形成され、電極11と電極19の間に、配向制御層13と圧電体層14の積層体15が配置されている。図1の例では、電極11は下部電極として機能する透明電極であり、電極19は上部電極として機能する透明電極である。電極11と電極19の透明性は必須ではないが、圧電センサ10Aをタッチパネル等のディスプレイに適用する場合は、ITO、IZO等で形成された透明電極を用いるのが望ましい。
[0015]
 圧電体層14は、ウルツ鉱型の結晶構造を有する圧電材料で形成されており、その厚さは20nm~250nmである。圧電体層14の厚さをこの範囲にすることで、クラックや割れの発生を抑制することができる。圧電体層14の厚さが250nmを超えると、クラック・割れが発生する蓋然性が高くなり、ヘイズに影響する。圧電体層14の厚さが20nm未満になると、下層に配向制御層13を用いた場合でも十分な圧電特性(圧力に応じた分極特性)を実現することが困難になる。ここで、圧電体層14の厚さは、好ましくは30nm~200nmであり、より好ましくは50nm~100nmである。
[0016]
 ウルツ鉱型の結晶構造は、一般式ABで表される。ここで、Aは陽性元素(A n+)、Bは陰性元素(B n-)である。ウルツ鉱型の圧電材料として、一定レベル以上の圧電特性を示す物質であり、かつ200℃以下の低温プロセスで結晶化させることができる材料を用いるのが望ましい。一例として、酸化亜鉛(ZnO)、硫化亜鉛(ZnS)、セレン化亜鉛(ZnSe)、テルル化亜鉛(ZnTe)、窒化アルミニウム(AlN)、窒化ガリウム(GaN)、セレン化カドミウム(CdSe)、テルル化カドミウム(CdTe)、炭化ケイ素(SiC)を用いることができ、これらの成分またはこれらの中の2以上の組み合わせのみを用いてもよい。2成分以上の組み合わせの場合は、それぞれの成分を積層させることができる。あるいは、これらの成分またはこれらの中の2以上の組み合わせを主成分として用い、その他の成分を任意に含めることもできる。主成分以外の成分の含有量は、本発明の効果を発揮する範囲であれば特に制限されるものではない。主成分以外の成分を含む場合は、主成分以外の成分の含有量は、好ましくは0.1 at.%以上20 at.%以下、より好ましくは0.1 at.%以上10 at.%以下、更に好ましくは0.2 at.%以上5 at.%以下である。一例として、ZnOまたはAlNを主成分とするウルツ鉱型の材料を用いる。ZnO、AlN等にドーパントとしてケイ素(Si)、マグネシウム(Mg)、バナジウム(V)、チタン(Ti)、ジルコニウム(Zr)等、添加した際に導電性のでない金属を添加してもよい。上記のドーパントは1種類でもよいし、2種類以上のドーパントを組み合わせて添加してもよい。これらの金属を添加することで、後述するようにクラックの発生頻度を低減することができる。圧電体層14の材料として透明なウルツ鉱型結晶材料を用いる場合は、ディスプレイへの適用に適している。
[0017]
 圧電体層14の下に配置される配向制御層13は非晶質の層であり、その厚さは3nm~100nmである。この範囲の膜厚の配向制御層13を用いることで、上層の圧電体層14の結晶の配向性(c軸配向性)を良好にすることができる。非晶質の配向制御層13の膜厚を3nm~100nmとすることで、後述するように、圧電体層14のX線ロッキングカーブの半値全幅(FWHM;Full Width at Half Maximum)を低く抑えることができる。
[0018]
 配向制御層13は、無機物、有機物、あるいは無機物と有機物の混合物により形成される。無機物としては、酸化ケイ素(SiOx)、窒化ケイ素(SiN)、窒化アルミニウム(AlN)、酸化アルミニウム(Al 23)、窒化ガリウム(GaN)、酸化ガリウム(Ga 23)等を用いることができる。あるいは、Al 23とSiOxが添加されたZnO(以下、「SAZO」と称する)、もしくは、Al 23、Ga 23、SiOx、SiNの少なくとも1種が添加されたGaN、AlN、ZnO等を用いてもよい。有機物としては、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、メラミン樹脂、アルキド樹脂、シロキサン系ポリマーなどの有機物が挙げられる。特に、有機物として、メラミン樹脂とアルキド樹脂と有機シラン縮合物の混合物からなる熱硬化型樹脂を使用することが好ましい。上記材料を用いて、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、塗工法などにより非晶質の膜を形成することができる。配向制御層は1層でもよいし、2層あるいはそれ以上の積層としてもよい。積層にする場合は、無機物の薄膜と有機物の薄膜の積層にしてもよい。
[0019]
 これらの材料を用いた非晶質の配向制御層13は、表面平滑性に優れ、上層のウルツ鉱型材料のc軸を垂直方向(積層方向)に配向させることができる。また、ガスバリア性が高く、成膜中のプラスチック層由来のガスの影響を低減することができる。特に、熱硬化型樹脂は非晶質で平滑性が高い。メラミン樹脂は3次元架橋構造により密度が高く、バリア性が高い。本発明にかかる配向制御層は、非晶質で形成されるが、必ずしも配向制御層全体が非晶質である必要はなく、本発明の効果を奏する範囲で、非晶質でない領域を有してもよい。配向制御層の領域のうち、非晶質(アモルファス)成分から形成されている領域の割合が、好ましくは90%以上、より好ましくは95%以上、更に好ましくは100%である。
[0020]
 プラスチック層12は、圧電センサ10Aに屈曲性を与えることのできる可撓性の材料で形成され、その厚さは好ましくは5~150μmであり、より好ましくは20~125μmである。プラスチック層12の材料として、たとえば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリカーボネート(PC)、アクリル系樹脂、シクロオレフィン系ポリマー、ポリイミド(PI)等を用いることができる。これらの材料の中で、特にポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリカーボネート(PC)、アクリル系樹脂、シクロオレフィン系ポリマーは無色透明な材料であり、電極11及び電極19を透明電極とする場合に適している。圧電センサ10Aに光透過性を要求されない場合、たとえば、脈拍計、心拍計などのヘルスケア用品や、車載圧力検知シートなど透明性が要求されない場合には、半透明または不透明のプラスチック材料を用いてもよい。
[0021]
 図1の例では、プラスチック層12は電極11と積層体15の間に配置されているが、プラスチック層12の配置位置に限定はなく、圧電センサ10Aに屈曲性を与えることができれば、どの位置に配置されてもよい。
[0022]
 圧電センサ10Aは、以下の工程で作製することができる。プラスチック層12としてのプラスチック基板の裏面に電極11を形成する。電極11は、たとえば、DC(直流)またはRF(高周波)のマグネトロンスパッタリングにより成膜されたITO膜を用いることができる。デバイスの態様によって、ITO膜をベタ電極として使用してもよいし、ITO膜をエッチング処理等により所定の形状パターンに加工したものを用いてもよい。圧電センサ10Aがタッチパネル等の圧力センサとして用いられる場合は、電極11のパターンは、第1の方向に沿って平行に配置される複数のストライプ状のパターンであってもよい。
[0023]
 プラスチック層12の電極11と反対側の表面に、非晶質の配向制御層13を、たとえば室温でのスパッタリング法により3~100nmの厚さに成膜する。3nm未満になると上層の圧電体層14の配向性を十分に良くすることが困難になる。100nmを超えても上層の圧電体層14の結晶性を向上することが困難である。配向制御層13の成膜温度は、非晶質構造を維持できる限り、必ずしも室温でなくてもよく、たとえば150℃以下の基板温度で成膜してもよい。
[0024]
 続いて、配向制御層13の上に、圧電体層14を形成する。一例として、ZnOターゲットを用い、アルゴン(Ar)と微量の酸素(O 2)の混合ガス雰囲気中で、RFマグネトロンスパッタにより成膜する。ZnOの圧電体層14の膜厚は20~250nmである。配向制御層13と圧電体層14で、積層体15が形成される。ZnOの成膜温度は、下層の配向制御層13の非晶質構造が維持されるかぎり、必ずしも室温でなくてもよい。たとえば、150℃以下の基板温度で成膜してもよい。
[0025]
 配向制御層13と圧電体層14の成膜にスパッタリング法を用いることで、化合物のターゲットの組成比をほぼ保った状態で付着力の強い均一な膜を形成することができる。また、時間の制御だけで、所望の厚さの膜を精度良く形成することができる。
[0026]
 次に、圧電体層14上に、所定の形状の電極19を形成する。電極19として、たとえばDCまたはRFのマグネトロンスパッタリングにより、厚さ20~100nmのITO膜を室温で形成する。電極19は、電極19は、基板全面に形成されていてもいいし、たとえば下部の電極11がストライプ状にパターニングされている場合は、ストライプが延設される方向と直交する方向に平行に延びる複数のストライプであってもよい。これにより圧電センサ10Aが完成する。
[0027]
 電極19の形成後に、プラスチック層12の融点またはガラス転移点よりも低い温度(たとえば130℃)で、圧電センサ10Aの全体を加熱処理してもよい。後加熱により、ITO電極を結晶化させて、低抵抗化することができる。もっとも、加熱処理は必須ではなく、必ずしも素子形成後の加熱処理を行わなくてもよい。圧電体層14は、下層に非晶質の配向制御層13が配置されていることから、後加熱がなくても圧電応答性発現に十分なレベルの結晶配向性を有するからである。また、プラスチック層12の材料によっては耐熱性のない材料もあり、後加熱を行わないことが望ましい場合もある。非晶質の配向制御層13と、その上に形成された圧電体層14を含む積層体15は、耐熱性の低いプラスチック層12を用いて屈曲性を担保する場合に、特に有利である。
[0028]
 図2は、実際にプラスチック(PET)の基材20の上に形成した配向制御層13と、圧電体層14の積層体の断面TEM(Transmission Electron Microscopy:透過型電子顕微)画像である。図2(A)は50万倍の拡大画像、図2(B)は200万倍の拡大画像である。配向制御層13として非晶質のSAZOを用い、圧電体層14としてZnOを用いている。一般的にZnOにAl 23を添加したAZOは結晶性の高い導電膜であるが、SiO 添加により非晶質かつ絶縁性の高いSAZO膜が得られる。配向制御層13の厚さは10nm、圧電体層14の厚さは50nmである。図2(A)からわかるように、表面が滑らかで均一な非晶質の配向制御層13上に圧電体層14が形成されている。図2(B)で、圧電体層14の縦方向に走る無数の筋は結晶の成長方向を示している。圧電体層14の結晶のc軸が基板と垂直方向に配向していることがわかる。
[0029]
 図3は、図2のサンプルのX線測定結果である。図3(A)は、2θ/θ法によるX線回折(XRD:X Ray Diffraction)パターン、図3(B)は、ロッキングカーブ法によるZnO 002反射の測定結果である。図3(A)の縦軸は強度(任意単位)、図3(B)の縦軸の強度は1秒当たりのカウント数[cps] で表されている。図3(A)において、2θ(回折角)が34°の位置に、ZnOの(002)面由来の強いピークが現れている。2θの値で54°の近傍及び72°の近傍に現れている小さな山はPET基材由来のものである。図2(B)の断面TEMからもわかるように、SAZOの配向制御層13はZnOの圧電体層14と異なり、結晶の成長が観察されない非晶質膜である。
[0030]
 ロッキングカーブ法は、X線源と検出器を固定し、基板(すなわち結晶面)を回動させて結晶軸の傾き分布をとることで、薄膜内の結晶の配向方向の揺らぎをみるものである。図3(B)のロッキングカーブのFWHM値(半値全幅)は、圧電体層14のc軸配向性の指標となる。FWHM値が小さいほど結晶の配向性が良い。このサンプルで、FWHM(c軸配向性)は14°という良好な値が得られている。c軸配向性の指標としてのFWHM値の良好な範囲は3°~15°である。
[0031]
 図4Aと図4Bは、積層体15と基材のパラメータを種々に変えて作製した実施例1~19のサンプルについての評価結果を示す図、図4Cは、比較例1~10のサンプルについての評価結果を示す。サンプルのパラメータは、圧電体層14の材質、厚さ、及び副成分(添加物)、配向制御層13の材質、膜質(非晶質または結晶質)及び厚さ、基材の種類と厚さを含む。評価項目は、圧電特性としてc軸配向性と圧電応答性、クラック発生程度として目視評価とヘイズ(濁り度または曇り度)を含む。クラック発生程度は、初期状態と屈曲試験後の状態の双方を観測する。
[0032]
 c軸配向性は、ロッキングカーブ法でサンプルのX線測定を行い、FWHM値を求めることで判断される。圧電応答性は、サンプルに圧力を印加して発生する電圧値の測定結果から判断される。圧電応答性の良いものを二重丸(◎)、許容可能なものを丸印(○)、圧電応答性の低いものをクロスマーク(×)で示す。
[0033]
 クラック発生程度はクラックの有無とその発生程度を判断する指標として用いられる。クラック発生程度の評価として目視評価、ヘイズの2種類の評価を行う。目視評価はサンプル外観から判断される。一見した時点で曇りまたは濁りが確認されない場合を許容可能(〇)、一見した時点で曇りまたは濁りが確認できるものを許容範囲外(×)とする。ヘイズは、スガ試験機製のヘイズメーターを使用し、サンプルのヘイズを測定して得られるヘイズ値(%)から判断される。クラック発生程度(屈曲後)では直径9mmの円筒にサンプルを巻き付け、100グラムの荷重で30秒保持した後の目視、及びヘイズ評価により判断される。
[0034]
 総合評価の基準は以下のとおりである:
・良好(◎):圧電特性が良好(◎)で、かつクラック発生頻度が許容可能、目視評価で(〇)、ヘイズ測定を行ったサンプルについてはヘイズ値が5.0未満のサンプル;
・許容可能(○):圧電特性が許容可能(○)で、クラック発生程度の目視評価で濁りまたは曇りが観察されない(○)サンプル。ヘイズ測定を行ったサンプルについてはヘイズ値が5.0以下のサンプル;
・許容範囲外(×):圧電特性が基準に達していない、またはクラック発生程度の目視評価で濁り、またはクラックが観察される(×)サンプル。ヘイズ測定を行ったサンプルについてはヘイズ値が5.0を超えるサンプル。
実施例 1
[0035]
 プラスチック基材として、厚さ100μmのCOP(Cyclo-Olefin Polymer:シクロオリフィンポリマー)を用いる。COP上に、非晶質の配向制御層13として、厚さ10nmのSAZO膜を室温下、DCマグネトロンスパッタ法で成膜する。配向制御層13の成膜条件は、Ar/酸素混合ガスでプロセス圧力を0.2Paとし、4インチ平板ターゲットを用いて200Wの出力で成膜した。さらに、SAZO膜上に、圧電体層14として厚さ50nmのZnO膜を室温下、RFマグネトロンスパッタリング法で成膜する。圧電体層14の成膜条件は、Ar/酸素混合ガスでプロセス圧力を0.2Paとし、4インチ平板ターゲットを用いて300Wの出力で成膜した。
[0036]
 上記の手順で3mm径(3mm×3mm角)のサンプルを作製する。このサンプルの圧電特性に関わる指標として、X線ロッキングカーブ法でc軸配向性を評価したところ、FWHM値で11°という良好な値が得られた。また、圧電特性の直接的な評価指標として、圧力印加時の応答性を評価した。圧電応答性は、作製したサンプルを図5のようにセットして電圧測定することで求める。
[0037]
 図5において、基材20上に形成した積層体15のサンプルを、一対の電極32と33の間に挟み込んで圧電素子10を作製し、圧電素子10を粘着層31でステージ30上に固定する。圧電素子10の層構造は、図1の圧電センサ10Aの構成と同様である。圧電素子10に外部圧力を印加して、電極32,33間に発生する電圧を測定する。加圧条件は、室温にて5Hzの周期で400g(0.55N/mm 2)の荷重を印加する。電圧測定値は、2秒間に10点の電圧値の平均とする。
[0038]
 図6は、測定された応答特性である。圧力の印加点から時間的なずれが非常に小さい状態で、電圧ピークが等間隔で観測され、かつピーク値のばらつきが少ない。このサンプルの圧電応答性は良好(◎)と判断される。
[0039]
 クラック発生程度をサンプル外観から判断したところ、一見した時点で曇り(クラック)が確認されないので、「〇」の評価とする。屈曲試験後の評価のために、サンプルを直径9mmΦの円筒に巻き、100gの荷重で曲げ応力をかけてクラックまたは割れの発生状態を観察したところ、クラックの発生は観察されず、許容可能(○)と評価される。実施例1のサンプルの総合評価は、良好(◎)である。
実施例 2
[0040]
 厚さ100μmのCOP上に、配向制御層13として、非晶質のSAZO膜を室温で10nmに成膜する。さらにSAZO膜上に、圧電体層14として厚さ30nmのZnO膜を室温で成膜し、3mm径(3mm×3mm角)のサンプルを作製する。各層の成膜条件は圧電体層14の成膜時間を除いて実施例1と同様である。実施例2のサンプルは、実施例1と比較して、圧電体層14の厚さをさらに低減している。このサンプルは、実施例1と比較して膜厚が減少した分、c軸配向性を示すFWHM値が14°とやや大きくなり、圧電応答性も実施例1ほど高くはないが、十分に許容可能な範囲内である。圧電体層14が薄くなった分、クラックや割れに強く、良好な屈曲性を示す。クラック発生程度(の目視評価でも曇りまたはクラックが確認されていない。このサンプルの総合評価は、許容可能(○)である。
実施例 3
[0041]
 厚さ100μmのCOP上に、配向制御層13として、非晶質のSAZO膜を室温で10nmに成膜する。さらにSAZO膜上に、圧電体層14として厚さ100nmのZnO膜を室温で成膜し、3mm径(3mm×3mm角)のサンプルを作製する。各層の成膜条件は圧電体層14の成膜時間を除いて実施例1と同様である。実施例3のサンプルは、実施例1と比較して圧電体層14の厚さを2倍に増やしている。圧電体層14を厚くした分、c軸配向性を示すFWHM値が9°と小さくなり、高い圧電応答性を示す。他方、屈曲性は実施例1、2ほど高くないが、十分に許容可能な範囲内である。クラック発生程度の目視評価でも曇りまたはクラックが確認されていないこのサンプルの総合評価は、良好(◎)である。
実施例 4
[0042]
 厚さ100μmのCOP上に、配向制御層13として、非晶質のSAZO膜を室温で10nmに成膜する。さらにSAZO膜上に、圧電体層14として厚さ200nmのZnO膜を室温で成膜し、3mm径(3mm×3mm角)のサンプルを作製する。各層の成膜条件は圧電体層14の成膜時間を除いて実施例1と同様である。実施例4のサンプルは、実施例3よりもさらに圧電体層14の厚さを増やしている。圧電体層14を厚くした分、c軸配向性を示すFWHM値が7°と非常に小さく、高い圧電応答性を示す。他方、屈曲性は実施例1、2ほど高くないが、許容可能な範囲内である。クラック発生程度の目視評価でも曇りまたはクラックが確認されていない。このサンプルの総合評価は、良好(◎)である。
実施例 5
[0043]
 厚さ100μmのCOP上に、配向制御層13として、非晶質のSAZO膜を室温で50nmに成膜する。さらにSAZO膜上に、圧電体層14として厚さ50nmのZnO膜を室温で成膜し、3mm径(3mm×3mm角)のサンプルを作製する。各層の成膜条件は配向制御層13の成膜時間を除いて実施例1と同様である。実施例5のサンプルは、圧電体層14の厚さが実施例1と同じ程度に薄膜化されており、また圧電体層14と配向制御層13の厚さが同等である。このサンプルのc軸配向性を示すFWHM値は15°と実施例1~4よりもやや大きくなるが、c軸配向性と圧電応答性は、ともに十分に許容可能な範囲内である。屈曲性は、配向制御層13と圧電体層14のトータルの膜厚(すなわち積層体15の厚さ)が厚くなった分、実施例1、2と比較してやや劣るが、十分に許容範囲内である。クラック発生程度の目視評価でも曇りまたはクラックが確認されていないこのサンプルの総合評価は、許容可能(○)である。
実施例 6
[0044]
 厚さ100μmのCOP上に、配向制御層13として、非晶質のSAZO膜を室温で3nmに成膜する。さらにSAZO膜上に、圧電体層14として厚さ50nmのZnO膜を室温で成膜し、3mm径(3mm×3mm角)のサンプルを作製する。各層の成膜条件は配向制御層13の成膜時間を除いて実施例1と同様である。実施例6のサンプルは、圧電体層14の厚さが実施例1と同じ程度に薄膜化されており、また非晶質の配向制御層13の厚さも3nmと薄膜化されている。このサンプルのc軸配向性を示すFWHM値は15°と実施例1~4よりもやや大きくなるが、c軸配向性と圧電応答性は、ともに許容可能な範囲内である。屈曲性は、配向制御層13と圧電体層14のトータルの膜厚(すなわち積層体15の厚さ)が小さいので、クラックの発生が観察されず、良好である。クラック発生程度の目視評価でも曇りまたはクラックが確認されていないこのサンプルの総合評価は、許容可能(○)である。
実施例 7
[0045]
 厚さ50μmのポリイミド(PI)上に、配向制御層13として、非晶質のSAZO膜を室温で10nmに成膜する。さらにSAZO膜上に、圧電体層14として厚さ50nmのZnO膜を室温で成膜し、3mm径(3mm×3mm角)のサンプルを作製する。各層の成膜条件は実施例1と同様である。実施例8のサンプルはプラスチック基材の種類と厚さが実施例1、7と異なるが、配向制御層13と圧電体層14の材料と厚さは実施例1、7と同じである。このサンプルのc軸配向性を示すFWHM値は実施例1、7と同じく11°であり、c軸配向性と圧電応答性はともに良好である。屈曲性についても実施例1と同様に良好である。クラック発生程度の目視評価でも曇りまたはクラックが確認されていない。このサンプルの総合評価は、良好(◎)である。
実施例 8
[0046]
 厚さ100μmのCOP上に、配向制御層13として、非晶質の窒化アルミニウム(AlN)膜を室温下、RFマグネトロンスパッタ法で50nmに成膜する。配向制御層13の成膜条件は、Ar/窒素混合ガスでプロセス圧力を0.2Paとし、4インチ平板ターゲットを用いて200Wの出力で成膜した。さらに、AlN膜上に、圧電体層14として厚さ50nmのZnO膜を室温で成膜し、3mm径(3mm×3mm角)のサンプルを作製する。圧電体層14の成膜条件は実施例1と同様である。実施例9のサンプルは、非晶質の配向制御層13の材料と厚さが実施例1と異なる。この材料のc軸配向性を示すFWHM値は14°と実施例1よりやや大きくなるが、c軸配向性と圧電応答性はともに許容範囲内である。また、屈曲性は、クラックの発生が観測されずに良好である。クラック発生程度の目視評価でも曇りまたはクラックが確認されていない。このサンプルの総合評価は良好(◎)である。
実施例 9
[0047]
 厚さ100μmのCOP上に、配向制御層13として、非晶質の二酸化ケイ素(SiO 2)膜を室温下、RFマグネトロンスパッタ法で50nmに成膜する。配向制御層13の成膜条件は、Ar/酸素混合ガスでプロセス圧力を0.2Paとし、4インチ平板ターゲットを用いて200Wの出力で成膜した。SiO 2膜上に、圧電体層14として厚さ50nmのZnO膜を室温で成膜し、3mm径(3mm×3mm角)のサンプルを作製する。圧電体層14の成膜条件は実施例1と同様である。実施例10のサンプルは、非晶質の配向制御層13の材料と厚さが実施例1、9と異なる。このc軸配向性を示すFWHM値は15°と実施例1よりやや大きくなるが、c軸配向性と圧電応答性はともに許容範囲内である。また、クラック発生程度の目視評価でも曇りまたはクラックが確認されていない。このサンプルの総合評価は、許容可能(○)である。
実施例 10
[0048]
 厚さ125μmのPET基材上に、厚さ10nmの非晶質のSAZO膜を室温で10nmに成膜する。さらにSAZO膜上に圧電体層14として厚さ50nmのZnO膜を室温で成膜し、3mm径(3mm×3mm角)のサンプルを作製する。このサンプルを直径9mmの円筒に巻きつけ、100グラムの荷重で30秒保持した後にヘイズ測定を行う。また、ヘイズ試験の後にc軸配向性と圧電応答性を評価する。目視評価では、ヘイズ評価の実施後でも曇りが観察されずサンプルの透明性が維持されている。ヘイズ値も「2」と小さい。c軸配向性を表わすFWHM値は14°と良好であり、c軸配向性と圧電応答性の評価結果はともに良好である(◎)。このサンプルの総合評価は、良好(◎)。
実施例 11
[0049]
 圧電体層であるZnO膜の厚さを100nmに変え、その他の条件を実施例10と同じに設定したサンプルを作製し、実施例10と同様に目視評価に加えてヘイズ測定を行う。ヘイズ測定の実施後でもサンプルの透明性は維持されている。c軸配向性は12°と小さく、圧電応答性は良好である(◎)。このサンプルの総合評価は、良好である(◎)。
実施例 12
[0050]
 圧電体層であるZnO膜の厚さを200nmに変え、その他の条件を実施例11と同じに設定したサンプルを作製し、実施例10と同様に目視評価に加えてヘイズ測定を行う。ヘイズ評価の実施後でもサンプルの透明性は維持され、ヘイズ値も「5」と許容範囲内である。ZnO膜の厚さを増やした分、c軸配向性を示すFWHM値は9°と小さくなり、圧電応答性が良好である(◎)。このサンプルの総合評価は、良好である(◎)。
実施例 13
[0051]
 圧電体層であるZnO膜の厚さを実施例12と同様に200nmに維持し、プラスチック基材であるPETの厚さを50μmに変更する。その他の条件は実施例12と同じである。c軸配向性を表わすFWHM値は14°と良好であり、圧電応答性も良好である(◎)。クラック発生程度の目視評価で曇り等が観察されず、ヘイズ値も「5」と許容範囲内である。このサンプルの総合評価は良好である(◎)。
実施例 14
[0052]
 圧電体層であるZnO膜の厚さを実施例12と同様に200nmに維持し、プラスチック基材であるPETの厚さを38μmに変更する。その他の条件は実施例12と同じである。c軸配向性を表わすFWHM値は11°と小さく、圧電応答性も良好である(◎)。クラック発生程度の目視評価で曇り等が観察されていない。このサンプルの総合評価は、良好である(◎)。
実施例 15
[0053]
 圧電体層であるZnO膜の厚さを実施例12と同様に200nmに維持し、プラスチック基材であるPETの厚さを25μmに変更する。その他の条件は実施例12と同じである。c軸配向性を表わすFWHM値は13°と小さく、c軸配向性と圧電応答性はともに良好である(◎)。クラック発生程度の目視評価で曇り等が観察されていない。このサンプルの総合評価は、良好である(◎)。
実施例 16
[0054]
 厚さ50μmのPET上に、非晶質の熱硬化樹脂で配向制御層13を50nmに成膜する。配向制御層13の材料として、メラミン樹脂とアルキド樹脂と有機シラン縮合物を固形分で2:2:1の重量比で含む熱硬化型樹脂組成物を、固形分濃度が8重量%となるようにメチルエチルケトンで希釈する。この溶液を、PETフィルムの一方主面に塗布し、150℃で2分間加熱硬化させ、膜厚50nm、屈折率1.54の配向制御層13を形成する。配向制御層13の上に、圧電体層14として厚さ200nmのZnO膜を室温で成膜し、3mm径(3mm×3mm角)のサンプルを作製する。圧電体層14の成膜条件は実施例1と同様である。実施例16のサンプルは、非晶質の配向制御層13の材料と厚さが実施例1と異なる。この材料のc軸配向性を示すFWHM値は14°と実施例1よりやや大きくなるが、c軸配向性と圧電応答性はともに許容範囲内である。また、屈曲性は、クラックの発生が観測されずに良好である。クラック発生程度の目視評価でも曇りまたはクラックが確認されていない。このサンプルの総合評価は良好(◎)である。
実施例 17
[0055]
 厚さ50μmのPET上に、無機材料のSAZOで非晶質の配向制御層13を50nmに成膜する。配向制御層13の上に、厚さ200nmの圧電体層14を形成する。この圧電体層200は、ドーパントとしてMgが10wt%添加されたZnO膜である。この構成で、3mm径(3mm×3mm角)のサンプルを作製する。実施例17のサンプルのc軸配向性を示すFWHM値は11°と小さく、圧電応答性も良好である。屈曲性に関しては、ヘイズ評価の前後を通して、目視評価で曇りまたはクラックが確認されておらず許容範囲内である。また、ヘイズ値は「1」と小さい。このサンプルの総合評価は良好(◎)である。圧電体層14にMgを添加したことにより、クラック発生の抑制効果が向上していることがわかる。
実施例 18
[0056]
 厚さ50μmのPET上に、無機材料のSAZOで非晶質の配向制御層13を50nmに成膜する。配向制御層13の上に、厚さ200nmの圧電体層14を形成する。この圧電体層200は、ドーパントとしてVが2wt%添加されたZnO膜である。この構成で、3mm径(3mm×3mm角)のサンプルを作製する。実施例18のサンプルのc軸配向性を示すFWHM値は10°と小さく、圧電応答性も良好である。屈曲性に関しては、ヘイズ評価の前後を通して、目視評価で曇りまたはクラックが確認されておらず、許容範囲内である。このサンプルの総合評価は良好(◎)である。圧電体層14にVを添加したことにより、実施例17と同様にクラック発生の抑制効果が得られる。
実施例 19
[0057]
 厚さ50μmのPET上に、無機材料のSAZOで非晶質の配向制御層13を50nmに成膜する。配向制御層13の上に、厚さ200nmの圧電体層14を形成する。この圧電体層200は、ドーパントとしてMgとSiがそれぞれ10wt%と2wt%添加されたZnO膜である。この構成で、3mm径(3mm×3mm角)のサンプルを作製する。実施例18のサンプルのc軸配向性を示すFWHM値は10°と小さく、圧電応答性も良好である。屈曲性に関しては、ヘイズ評価の前後を通して、目視評価で曇りまたはクラックが確認されておらず、許容範囲内である。ヘイズ値は、0.7と実施例17よりもさらに小さい。このサンプルの総合評価は良好(◎)である。圧電体層14にMgとSiを添加したことにより、クラック発生の抑制効果が向上していることがわかる。
<比較例1>
 比較例1では、下地に配向制御層を用いないサンプルを作製した。厚さ100μmのCOPの上に、圧電体層14として直接厚さ50nmのZnO膜を室温で成膜し、3mm径(3mm×3mm角)のサンプルを作製する。圧電体層14の成膜条件は実施例1と同様である。比較例1のサンプルは、配向制御層がないためc軸配向性を示すFWHM値が27°と大きく、圧電応答性は許容範囲外である。クラック発生程度の目視評価で曇り等は観察されていない。このサンプルの総合評価は許容範囲外(×)である。
<比較例2>
 比較例2では、圧電体層14の下地に、結晶質の配向制御層を挿入する。厚さ100μmのCOPの上に、配向制御層13として、DCマグネトロンスパッタ法にて厚さ30nmの結晶質のITO膜を形成する。配向制御層13の成膜条件は、Ar/酸素混合ガスでプロセス圧力を0.2Paとし、4インチ平板ターゲットを用いて200Wの出力で成膜する。ITOの結晶化のために、スパッタ成膜時の基板温度を略150℃に設定する。さらに、ITO膜上に、圧電体層14として厚さ50nmのZnO膜を室温で成膜して、3mm径(3mm×3mm角)のサンプルを作製する。圧電体層14の成膜条件は実施例1と同様である。比較例2のITO膜は、配向制御層としての機能と、下部電極としての機能を兼ね備えている。このサンプルは、c軸配向性を示すFWHM値が26°と大きく、圧電応答性は許容範囲外である。クラック発生程度の目視評価で曇り等は観察されていないが、圧電特性が不十分なため総合評価は許容範囲外(×)である。
<比較例3>
 比較例3では、圧電体層14の厚さを除いて、実施例1と同じ条件である。厚さ100μmのCOP上に、配向制御層13として、非晶質のSAZO膜を室温で10nmに成膜する。さらにSAZO膜上に、圧電体層14として厚さ400nmのZnO膜を室温で成膜し、3mm径(3mm×3mm角)のサンプルを作製する。圧電体層14の成膜条件は成膜時間を除いて実施例1と同様である。比較例3のサンプルは、圧電体層14の厚さを厚くした分、結晶性が良く、c軸配向性を示すFWHM値が7°と非常に小さく、高い圧電応答性を示す。しかし、圧電体層14が400nmと厚くなったため、クラック発生程度の目視評価でクラックが多数観察され、サンプルに曇りが観察される。クラックが多いと動作の信頼性が損なわれる。このサンプルの総合評価は、許容範囲外(×)である。
<比較例4~8>
 比較例4~8は、プラスチック基材として厚さ125μmのPETを用い、配向制御層を配置せずに、圧電体層としてのZnO膜の厚さを50nm、100nm、200nm、400nm、800nmと変えて評価を行う。比較例4~6では、初期及び屈曲試験後のヘイズ値が小さく、目視による観察でも曇りは観察されない(○)。しかし、c軸配向性を表わすFWHM値は大きく、圧電応答性は許容範囲外である(×)。比較例7~8では、ZnO膜を厚くした分、結晶性が良くなり、c軸配向性と圧電応答性は許容範囲内である(○)。しかし、クラック発生程度の目視評価でクラックが発生しており、初期状態でヘイズ値が大きくなっている。クラック発生程度の評価は許容範囲外(×)である。したがって比較例4~8の総合評価は、許容範囲外(×)である。
<比較例9~10>
 比較例9、10では、実施例11と同様に厚さ125μmのPET基材の上に、厚さ10nmの非晶質のSAZOを形成し、SAZOの上にZnO膜を厚さを変えて形成する。比較例9と比較例10で、ZnO膜の厚さはそれぞれ400nmと800nmである。比較例9では、ZnO膜を400nmとしたことで、c軸配向性を示すFWHM値は比較的小さく圧電応答性も許容可能な範囲である。しかし、ZnO膜の厚さの増大によりクラック発生程度の目視評価でクラックが観察され、ヘイズが増大している。クラック発生程度の評価は許容範囲外(×)である。比較例10では、ZnO膜を800nmとしたことでc軸配向性を示すFWHM値は小さく、圧電応答性は良好である。しかし、ヘイズ(初期)値が比較例9よりもさらに増大している。目視評価ではクラックが観察され許容範囲外(×)である。比較例9及び10の総合評価は、許容範囲外(×)である。
[0058]
 実施例1~15と、比較例1~8の結果から、圧電体層14の下地として非晶質の配向制御層13を用いることの効果、すなわち圧電特性と屈曲性またはクラック抑制の両立が認識できる。
[0059]
 また、実施例1~15から、配向制御層13として非晶質のSAZO、AlN、SiO膜が良好に用いられることがわかる。配向制御層13の材料として、これらの材料以外にも非晶質の窒化ケイ素(SiN)、炭化ケイ素(SiC)、酸化アルミニウム(Al 23)、窒化ガリウム(GaN)、酸化ガリウム(Ga 23)等を用いることができる。
[0060]
 実施例10~12と比較例9~10の結果から、圧電体層の厚さを厚くすることでc軸配向性と圧電応答性を向上できるが、圧電体層14の厚さが400nm以上となるとヘイズ値が高くなることがわかる。圧電特性の向上とクラック抑制効果の両立を図るには、上述したように圧電体層14の厚さが20~250nmの範囲であることが望ましい。
[0061]
 プラスチック基材として、適切な種類の高分子材料または合成樹脂を用い得ることができ、デバイスの薄膜化を妨げずに圧電体層14に屈曲性を与えることのできる厚さは、5~150μm、より好ましくは25μm~125μmの厚さである。
[0062]
 図7は、図1の変形例として、圧電センサ10Bの構成例を示す。圧電センサ10Bでは、上部の電極19の上にもプラスチック層18が配置されている。電極11と電極19の間に、配向制御層13と圧電体層14の積層体15が配置されているのは、図1と同じである。図1と同様に、電極11は下部電極として機能する透明電極、電極19は上部電極として機能する透明電極である。配向制御層13は非晶質の薄膜であり、その厚さは3nm~100nmである。圧電体層14は、ウルツ鉱型の圧電材料で形成されており、その厚さは20nm~250nmである。
[0063]
 圧電センサ10Bの作製方法は以下のとおりである。プラスチック層12としてのプラスチック基板の裏面に電極11を形成する。プラスチック層12の電極11と反対側の表面に、非晶質の配向制御層13を、たとえば室温でのスパッタリング法により3~100nmの厚さに成膜する。続いて、配向制御層13の上に圧電体層14を順次成膜して第1部分を作製する。
[0064]
 他方、別の基材としてのプラスチック層18の上に、所定の形状の電極19を形成して第2部分を作製する。第1部分のプラスチック層12と、第2部分のプラスチック層18の材料は、同じであっても異なっていてもよい。たとえば、第1部分のプラスチック層12と第2部分のプラスチック層18をともに誘電率の高い高分子材料で形成してもよいし、第1部分のプラスチック層12を第2部分のプラスチック層18よりも誘電率の高い材料で形成してもよい。第1部分の圧電体層14と第2部分の電極19を対向させて、粘着層17で貼り合わせる。
[0065]
 圧電センサ10Bは、圧電センサ10Aと同様に、非晶質の配向制御層13と適切な厚さの圧電体層14を有し、圧電特性に優れている。また、積層体15の上下にプラスチック層12、18が配置されており屈曲性に優れている。
[0066]
 図8は、図1の別の変形例として、圧電センサ10Cの構成例を示す。圧電センサ10Cでは、一対の電極11,19の内側に、一対のプラスチック層12、18が配置されている。電極11と電極19の間に、配向制御層13と圧電体層14の積層体15が配置されているのは、図1と同じである。電極11は下部電極として機能する透明電極であり、電極11と配向制御層13の間に、下側のプラスチック層12が配置されている。電極19は上部電極として機能する透明電極であり、電極19と圧電体層14の間に、上側のプラスチック層18が配置されている。配向制御層13は非晶質の薄膜であり、その厚さは3nm~100nmである。圧電体層14は、ウルツ鉱型の圧電材料で形成されており、その厚さは20nm~250nmである。
[0067]
 圧電センサ10Cの作製方法は以下のとおりである。プラスチック層12としてのプラスチック基板の裏面に電極11を形成する。プラスチック層12の電極11と反対側の表面に、非晶質の配向制御層13と、結晶質の圧電体層14を順次成膜して第1部分を作製する。
[0068]
 他方で、別基材としてのプラスチック層18の上に、所定の形状の電極19を形成して第2部分を作製する。第1部分のプラスチック層12と、第2部分のプラスチック層18の材料は、同じであっても異なっていてもよい。たとえば、第1部分のプラスチック層12と第2部分のプラスチック層18を、ともに誘電率の高い高分子材料で形成する。第1部分の圧電体層14を第2部分のプラスチック層18と対向させて、粘着層17で貼り合わせる。
[0069]
 圧電センサ10Cは、圧電センサ10Aと同様に、非晶質の配向制御層13と適切な厚さの圧電体層14を有し、圧電特性に優れている。また、積層体15の上下にプラスチック層12、18が配置されており屈曲性に優れている。
[0070]
 図9は、図1のさらに別の変形例として、圧電センサ10Dの構成例を示す。圧電センサ10Dでは、下部の電極11の下側にプラスチック層12を有し、上部の電極19の下側にプラスチック層18が配置されている。電極11と電極19の間に、配向制御層13と圧電体層14の積層体15が配置されているのは、図1と同じである。図1と同様に、電極11は下部電極として機能する透明電極、電極19は上部電極として機能する透明電極である。配向制御層13は非晶質の薄膜であり、厚さは3nm~100nmである。圧電体層14は、ウルツ鉱型の圧電材料で形成されており、その厚さは20nm~250nmである。
[0071]
 圧電センサ10Dの作製方法は以下のとおりである。支持基材としてのプラスチック層12の上に、所定の形状の電極11を形成する。電極11のパターンが形成されたプラスチック層12上に、電極11を覆って配向制御層13と圧電体層14を順次成膜して第1部分を作製する。他方で、別の基材としてのプラスチック層18の上に、所定の形状の電極19を形成して第2部分を作製する。第1部分のプラスチック層12と、第2部分のプラスチック層18の材料は、同じであっても異なっていてもよい。たとえば、第1部分のプラスチック層12と第2部分のプラスチック層18を、ともに誘電率の高い高分子材料で形成してもよいし、第1部分のプラスチック層12を第2部分のプラスチック層18よりも誘電率の高い材料で形成してもよい。第1部分の圧電体層14と第2部分のプラスチック層18を対向させて、粘着層17で貼り合わせる。
[0072]
 圧電センサ10Dは、圧電センサ10Aと同様に、非晶質の配向制御層13と適切な厚さの圧電体層14を有し、圧電特性に優れている。また、積層体15の上下にプラスチック層12、18が配置されており屈曲性に優れている。
図10は、図1のさらに別の変形例として、圧電センサ10Eの構成例を示す。圧電センサ10Eでは、一対の電極11,19の外側に、一対のプラスチック層12、18が配置されている。電極11と電極19の間に、配向制御層13と圧電体層14の積層体15が配置されているのは、図1と同じである。電極11は下部電極として機能する透明電極であり、電極11の下側にプラスチック層12が配置されている。電極19は上部電極として機能する透明電極であり、電極19の上側にプラスチック層18が配置されている。配向制御層13は非晶質の薄膜であり、その厚さは3nm~100nmである。圧電体層14はウルツ鉱型の圧電材料で形成されており、その厚さは20nm~250nmである。
[0073]
 圧電センサ10Eの作製方法は以下のとおりである。支持基材としてのプラスチック層12上に所定の形状の電極11を形成する。電極11のパターンが形成されたプラスチック層12上に、電極11を覆って配向制御層13と圧電体層14を順次成膜して第1部分を作製する。他方で、別の支持基材としてのプラスチック層18の上に、所定の形状の電極19を形成して第2部分を作製する。第1部分のプラスチック層12と、第2部分のプラスチック層18の材料は、同じであっても異なっていてもよい。第1部分の圧電体層14と第2部分の電極19を対向させて、粘着層17で貼り合わせる。
[0074]
 圧電センサ10Eは、圧電センサ10Aと同様に、非晶質の配向制御層13と適切な厚さの圧電体層14を有し、圧電特性に優れている。また、積層体15の上下にプラスチック層12、18が配置されており屈曲性に優れている。
[0075]
 図7~図10のいずれの構成においても、非晶質の配向制御層13を用いることで、上層の圧電体層のc軸配向性が高く、優れた圧電特性を示す。
[0076]
 本発明の非晶質の配向制御層13と圧電体層14の積層体15を含む構成は、圧電センサだけではなく、逆圧電効果を利用してスピーカ、発振子等の圧電デバイス利用することもできる。圧電体層14に交流の電気信号が印加されることにより、圧電体層14にその共振周波数に応じた機械的な振動が生じる。下層の非晶質の配向制御層13の存在により圧電体層14のc軸配向性が良好であり、圧電デバイスとしての動作精度を高めることができる。さらにデバイス中にプラスチック層を配置することで、屈曲性を高め、多様な使用環境でのデバイスの使用が可能になる。
[0077]
 この出願は、2017年3月29日に日本国特許庁に出願された特許出願第2017-065547号に基づき、その全内容を含むものである。

符号の説明

[0078]
10 圧電素子
10A~10E 圧電センサ
11、19 電極
12、18 プラスチック層
13 配向制御層
14 圧電体層
15 積層体

請求の範囲

[請求項1]
 少なくとも、第1電極、プラスチック層、配向制御層、圧電体層、及び第2電極が積層された圧電デバイスであって、
 前記配向制御層は非晶質であり、
 前記配向制御層の上に、ウルツ鉱型の結晶構造を有する厚さ20nm~250nmの圧電体層が形成されており、
 前記配向制御層と前記圧電体層が、前記第1電極と前記第2電極の間に配置されている
ことを特徴とする圧電デバイス。
[請求項2]
 前記配向制御層は、無機物、有機物、または無機物と有機物の混合物により形成されていることを特徴とする請求項1に記載の圧電デバイス。
[請求項3]
 前記配向制御層は、酸化ケイ素(SiOx)、窒化ケイ素(SiN)、窒化アルミニウム(AlN)、酸化アルミニウム(Al 23)、窒化ガリウム(GaN)、酸化ガリウム(Ga 23)、SAZO、及びこれらの組み合わせの中から選択された材料で形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の圧電デバイス。
[請求項4]
 前記配向制御層は、熱硬化性樹脂で形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の圧電デバイス。
[請求項5]
 前記配向制御層の厚さは3nm~100nmであることを特徴とする請求項1~4のいずれか1項に記載の圧電デバイス。
[請求項6]
 前記圧電体層は、酸化亜鉛(ZnO)、硫化亜鉛(ZnS)、セレン化亜鉛(ZnSe)、テルル化亜鉛(ZnTe)、窒化アルミニウム(AlN)、窒化ガリウム(GaN)、セレン化カドミウム(CdSe)、テルル化カドミウム(CdTe)、炭化ケイ素(SiC)、及びこれらの組み合わせの中から選択される材料を主成分として形成されていることを特徴とする請求項1~5のいずれか1項に記載の圧電デバイス。
[請求項7]
 前記圧電体層は、前記主成分の中に、マグネシウム(Mg)、バナジウム(V)、チタン(Ti),ジルコニウム(Zr),ケイ素(Si)、及びこれらの組み合わせから選択される材料を副成分として含有することを特徴とする請求項6に記載の圧電デバイス。
[請求項8]
 前記圧電体層は、マグネシウム(Mg)、バナジウム(V)、チタン(Ti),ジルコニウム(Zr),ケイ素(Si)、及びこれらの組み合わせから選択される材料がドーパントとして添加されていることを特徴とする請求項1~5のいずれか1項に記載の圧電デバイス。
[請求項9]
 前記圧電体層の厚さは30~200nmの範囲に設定されていることを特徴とする請求項1~8のいずれか1項に記載の圧電デバイス。
[請求項10]
 前記圧電体層のX線ロッキングカーブの半値全幅は3°~15°であることを特徴とする請求項1~9のいずれか1項に記載の圧電デバイス。
[請求項11]
 前記第1電極、前記配向制御層、前記圧電体層、及び前記第2電極がこの順に積層されており、
 前記プラスチック層は、少なくとも前記第1電極と前記配向制御層の間、または前記第1電極の下側に配置されていることを特徴とする請求項1~10のいずれか1項に記載の圧電デバイス。
[請求項12]
 前記プラスチック層は、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリカーボネート(PC)、アクリル系樹脂、シクロオレフィン系ポリマー、及びポリイミド(PI)から選択される材料で形成されていることを特徴とする請求項1~11のいずれか1項に記載の圧電デバイス。
[請求項13]
 前記プラスチック層の厚さは5μm~150μmであることを特徴とする請求項1~12のいずれか1項に記載の圧電デバイス。
[請求項14]
 前記第1電極及び前記第2電極は透明電極であり、
 前記プラスチック層は、透明な材料で形成されていることを特徴とする請求項1~13のいずれか1項に記載の圧電デバイス。
[請求項15]
 少なくとも、第1電極、プラスチック層、配向制御層、圧電体層、及び第2電極が積層された圧電デバイスの製造方法であって、
 前記プラスチック層の上、または前記プラスチック層を含む積層の上に、非晶質の前記配向制御層を形成し、
 非晶質の前記配向制御層の上に、ウルツ鉱型の結晶構造を有する前記圧電体層を形成する、
ことを特徴とする圧電デバイスの製造方法。
[請求項16]
 前記圧電体層の形成工程、またはそれ以降の工程に加熱処理を含まないことを特徴とする請求項15に記載の圧電デバイスの製造方法。
[請求項17]
 前記圧電体層は、室温でのスパッタリング法により形成されることを特徴とする請求項15または16に記載の圧電デバイスの製造方法。
[請求項18]
 前記圧電体層は、厚さ20nm~250nmの範囲に形成されることを特徴とする請求項15~17のいずれか1項に記載の圧電デバイスの製造方法。
[請求項19]
 前記配向制御層は、室温でのスパッタリング法により形成されることを特徴とする請求項15~18のいずれか1項に記載の圧電デバイスの製造方法。

図面

[ 図 1]

[ 図 2]

[ 図 3]

[ 図 4A]

[ 図 4B]

[ 図 4C]

[ 図 5]

[ 図 6]

[ 図 7]

[ 図 8]

[ 図 9]

[ 図 10]