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1. (WO2018180084) 電動工具
Document

明 細 書

発明の名称 電動工具

技術分野

0001  

背景技術

0002   0003   0004  

先行技術文献

特許文献

0005  

発明の概要

発明が解決しようとする課題

0006   0007  

課題を解決するための手段

0008   0009   0010   0011   0012   0013   0014   0015   0016   0017   0018   0019   0020   0021   0022   0023   0024   0025  

発明の効果

0026  

図面の簡単な説明

0027  

発明を実施するための形態

0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041   0042   0043   0044   0045   0046   0047   0048   0049   0050   0051   0052   0053   0054   0055   0056   0057   0058   0059   0060   0061   0062   0063   0064   0065   0066   0067   0068   0069   0070   0071   0072   0073   0074   0075   0076   0077   0078   0079   0080   0081   0082   0083   0084   0085   0086   0087   0088   0089   0090   0091   0092   0093   0094   0095   0096   0097   0098   0099   0100   0101   0102   0103   0104   0105   0106   0107   0108   0109   0110   0111   0112   0113   0114   0115   0116   0117   0118   0119   0120   0121   0122   0123   0124   0125   0126   0127   0128   0129   0130   0131   0132   0133   0134   0135   0136   0137   0138   0139   0140   0141   0142   0143   0144   0145  

符号の説明

0146  

請求の範囲

1   2   3   4   5   6   7   8   9  

図面

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10   11   12   13   14   15  

明 細 書

発明の名称 : 電動工具

技術分野

[0001]
本発明は電動工具に関する。

背景技術

[0002]
従来から、モータの駆動力を先端工具に伝達することによって被加工材を加工する電動工具が広く知られている。このような電動工具としては、ブラシレスモータを採用した電動丸鋸が知られている。
[0003]
例えば、特許文献1には、吸気口が形成されたモータハウジングと、ステータ及びステータに対して回転可能な回転軸を有しモータハウジングに収容されたブラシレスモータと、ブラシレスモータの回転軸に当該回転軸と同軸一体回転可能に設けられた冷却ファンと、ブラシレスモータを制御する制御部とを備え、冷却ファンによって吸気口から外気を取込んでブラシレスモータ及び制御部を冷却する電動丸鋸が開示されている。
[0004]
上記電動丸鋸において、モータハウジングの吸気口は、回転軸の軸方向におけるステータの端部と対向する位置に形成され、制御部は、軸方向においてステータに関して吸気口とは反対側に設けられている。

先行技術文献

特許文献

[0005]
特許文献1 : 特開2012-735号公報

発明の概要

発明が解決しようとする課題

[0006]
上述の特許文献1に開示された電動丸鋸では、上記ステータの端部と対向する位置に吸気口が形成されているため、軸方向においてステータ全体を通過した(ステータを冷却した)外気によって制御部が冷却される。すなわち、上記電丸鋸においては、ブラシレスモータを冷却した後の温度上昇した外気で制御部が冷却される。このため、上記電動丸鋸においては、制御部を十分に冷却することができない場合があった。
[0007]
そこで本発明は、制御部を効果的に冷却可能な電動工具を提供しようとするものである。

課題を解決するための手段

[0008]
上記課題を解決するために本発明は、外気を導入可能な第1吸気部及び第2吸気部と前記外気を外部に排出可能な排気部とを有し、前記第1吸気部から前記排気部に至る冷却風路が形成されたハウジングと、前記ハウジング内において前記冷却風路上に配置され、ステータ及び前記ステータに対して回転可能な回転軸を有するブラシレスモータと、前記第1吸気部から前記排気部に向かって前記冷却風路を流れる冷却風を発生させるファンと、前記ハウジング内において前記冷却風路上に配置されるとともに前記冷却風が流れる冷却風方向において前記ブラシレスモータよりも下流に配置され、前記ブラシレスモータを制御する制御部と、を有し、前記第2吸気部は、前記冷却風方向において前記ステータの上流端よりも下流に位置することを特徴とする電動工具を提供している。
[0009]
上記構成の電動工具によれば、外気を導入可能な第2吸気部が冷却風方向におけるステータの上流端よりも冷却風方向において下流に位置している。また、第2吸気部を介して、制御部が位置する冷却風路上に空気が追加される。つまり、第2吸気部を介してハウジング内に導入された冷却風がブラシレスモータのステータ全体を通過しないため、第1吸気部を介してハウジング内に導入されステータ全体を通過する冷却風のみによって制御部を冷却する場合に比較して、制御部を効果的に冷却することが可能となる。
[0010]
上記構成において、前記第2吸気部は、前記冷却風方向において前記ステータの下流端よりも上流に位置することが好ましい。
[0011]
このような構成によれば、第2吸気部を介して冷却風路上に追加される外気が冷却風方向においてブラシレスモータのステータの一部を通過するため、ステータを冷却しつつ制御部を効果的に冷却することが可能となる。
[0012]
また、前記第2吸気部は、前記冷却風方向において前記ステータの下流端よりも下流に位置することが好ましい。
[0013]
このような構成によれば、第2吸気部を介して冷却風路上に追加される外気がブラシレスモータのステータを通過することなく、制御部に到達するため、制御部を効果的に冷却することが可能となる。
[0014]
また、前記ファンは、遠心ファンであり、前記冷却風方向において前記ステータの下流端よりも下流、且つ、前記制御部よりも上流に位置し、前記制御部及び前記ファンは、前記ファンの回転軸心と直交する方向から見て重なっていることが好ましい。
[0015]
このような構成によれば、第2吸気口を介して冷却風路上に追加される空気を、遠心ファンにより制御部に効果的に送ることができるため、制御部を効果的に冷却することが可能となる。
[0016]
前記ハウジングは、前記制御部の少なくとも一部を収容する基板収容ハウジングと、前記回転軸が延びる方向に延び前記基板収容ハウジングと並んで配置されるモータハウジングと、を有し、前記モータハウジングは、前記基板収容ハウジングと並ぶ方向において前記ステータと対向する対向壁部を有し、前記第2吸気部は、前記対向壁部に設けられていることが好ましい。
[0017]
このような構成によれば、第2吸気部が、基板収容ハウジングとモータハウジングとが並ぶ方向においてステータと対向する対向壁部に設けられている。これにより、ベースがあるため吸引力の低下するモータハウジングの下面に吸気部を設けた場合と比較して制御部を効果的に冷却することが可能となり、また、作業時に発生する粉塵が入り込みやすい上面に設けた場合と比較して電動工具の破損を抑制することが可能となる。
[0018]
また、前記基板収容ハウジングは、前記排気部が設けられた壁部を有し、前記排気部は、排気口を有し、前記第2吸気部は、吸気口を有し、前記排気口が壁部を貫通する方向は、前記吸気口が前記対向壁部を貫通方向とは異なることが好ましい。
[0019]
このような構成によれば、排気口から排出された排気が第2吸気部に向かうことを抑制することができる。このため、一度冷却に使用され暖められた排気が再び第2吸気部からハウジング内に導入されることを抑制でき、効果的に制御部を冷却することが可能となる。
[0020]
また、前記モータハウジングは、第1壁部と、前記第1壁部に取付けられた第2壁部と、を有し、前記対向壁部は、前記第1壁部及び前記第2壁部の少なくともいずれか一方に設けられていることが好ましい。
[0021]
このような構成によれば、モータハウジングの形成時において、容易に第2吸気部を設けることが可能となる。
[0022]
また、前記ハウジング内において、前記冷却風が流れる冷却風方向において前記ステータよりも下流に配置され、前記ブラシレスモータへの回転を制御するためのスイッチング部と、を有し、前記第2吸気部、前記スイッチング部及び前記ファンは、前記冷却風方向において、前記第2吸気部、前記スイッチング部、前記ファンの順に並ぶことが好ましい。
[0023]
上記構成によれば、外気を導入可能な第2吸気部が冷却風方向におけるステータの上流端よりも冷却風方向において下流に位置している。また、第2吸気部を介して、制御部が位置する冷却風路上に空気が追加される。つまり、第2吸気部を介してハウジング内に導入された冷却風がブラシレスモータのステータを通過しないため、第1吸気部を介してハウジング内に導入されステータ全体を通過する冷却風のみによってスイッチング部を冷却する場合に比較して、スイッチング部を効果的に冷却することが可能となる。
[0024]
本発明はさらに、外気を導入可能な第1吸気部及び第2吸気部と前記外気を外部に排出可能な排気部とを有するハウジングと、前記第1吸気部から前記排気部に至る主通路と、前記第2吸気部から前記主通路に合流する副通路と、前記ハウジング内において前記主通路上に配置され、ステータを有するブラシレスモータと、前記主通路上及び前記副通路上を流れる冷却風を発生させるファンと、前記ハウジング内において、前記主通路を前記冷却風が流れる冷却風方向において前記ブラシレスモータよりも下流且つ主通路路上に配置され、前記ブラシレスモータを制御する制御部と、を有し、前記第2吸気部は、前記冷却風方向におけるステータの上流端よりも前記冷却風方向において下流に位置し、前記副通路は、前記冷却風方向における前記ステータの中心よりも前記冷却風方向において下流で前記主通路と合流することを特徴とする電動工具を提供している。
[0025]
上記構成によれば、外気を導入可能な第2吸気部が冷却風方向におけるステータの上流端よりも冷却風方向において下流に位置している。また、副通路は、冷却風方向におけるステータの中心よりも冷却風方向において下流で主通路と合流している。つまり、第2吸気部を介してハウジング内に導入された冷却風がブラシレスモータのステータ全体を通過しないため、第1吸気部を介してハウジング内に導入されステータ全体を通過する冷却風のみによって制御部を冷却する場合に比較して、制御部を効果的に冷却することが可能となる。

発明の効果

[0026]
本発明の電動工具によれば、制御部を効果的に冷却することが可能となる。

図面の簡単な説明

[0027]
[図1] 本発明の実施の形態にかかる電動丸鋸の外観を示す、略丸鋸刃側から見た斜視図である。
[図2] 本発明の第1の実施の形態にかかる電動丸鋸を示す部分断面平面図である。
[図3] 本発明の第1の実施の形態にかかる電動丸鋸のモータ収容部の外観を示す斜視図であり、モータ収容部が分割されている状態が示されている。
[図4] 本発明の第1の実施の形態にかかる電動丸鋸のハウジングの外観を示す、略モータ収容部側から見た斜視図である。
[図5] 本発明の第1の実施の形態にかかる電動丸鋸の外観を示す前側面図である。
[図6] 図2のA-A線断面図であり、本発明の第1の実施の形態にかかる電動丸鋸のモータ収容部の断面図である。
[図7] 本発明の第1の実施の形態にかかる電動丸鋸を示す部分断面平面図であり、冷却風の流れが矢印で示されている。
[図8] 本発明の第1の実施の形態にかかる電動丸鋸を示す部分断面平面図であり、第1吸気口部から外気が導入されることによって発生する冷却風の流れが矢印で示されている。
[図9] 本発明の第1の実施の形態にかかる電動丸鋸を示す部分断面平面図であり、第2吸気口部から外気が導入されることによって発生する冷却風の流れが矢印で示されている。
[図10] 図8のA-A線断面図であり、本発明の第1の実施の形態にかかる電動丸鋸のモータ収容部の断面図である。
[図11] 本発明の第1の実施の形態にかかる電動丸鋸の変形例の外観を示す前側面図である。
[図12] 本発明の第1の実施の形態にかかる電動丸鋸のハウジングの変形例を示す、略モータ収容部側から見た斜視図である。
[図13] 本発明の第1の実施の形態にかかる電動丸鋸の変形例を示す部分断面平面図であり、冷却風の流れが矢印で示されている。
[図14] 本発明の第2の実施の形態にかかるハンマドリルの内部を示す図である。
[図15] 本発明の第2の実施の形態にかかるハンマドリルのモータ収容部の内部を示す部分断面図である。

発明を実施するための形態

[0028]
本発明の実施の形態による電動工具の一例である電動丸鋸1について、図1乃至図13を参照しながら説明する。電動丸鋸1は、木材等の被切断材を切断するための電動工具である。
[0029]
以下の説明においては、図中に示されている「前」を前方向、「後」を後方向、「上」を上方向、「下」を下方向、「右」を右方向、「左」を左方向と定義する。本明細書において寸法、数値等について言及した場合には、当該寸法及び数値等と完全に一致する寸法及び数値だけでなく、略一致する寸法及び数値等(例えば、製造誤差の範囲内である場合)を含むものとする。「同一」、「直交」、「平行」、「一致」、「面一」等についても同様に「略同一」、「略直交」、「略平行」、「略一致」、「略面一」等を含むものとする。
[0030]
図1乃至図2に示されているように、電動丸鋸1は、ベース2と、ハウジング3と、ステータ43を有するモータ4と、モータ4を制御する制御部5と、動力伝達部6と、丸鋸刃Pを装着可能な出力部7とを有している。
[0031]
図1に示されているように、ベース2は、例えばアルミ等の金属製の底面視略矩形の板材である。ベース2には、丸鋸刃Pの進入を許容する前後方向に延びる長孔2aが形成されている。ベース2の長手方向は、電動丸鋸1で切断作業を行う場合の切断方向、すなわち、前後方向と一致している。ベース2の底面は、切断作業時に被切断材に対して摺動させる摺動面である。
[0032]
図1及び図2に示されているように、ハウジング3は、ベース2に前後2箇所で連結され、ベース2に対して回動可能且つ左右に傾動可能である。ハウジング3は、モータ収容部31、基板収容部32、ハンドル部33、ギヤ収容部34、ソーカバー35及び保護カバー36を有している。また、ハウジング3の左後方部からは、商用交流電源に接続可能なプラグ部を有する電源コード3Aが後方に延出している。電源コード3Aは、ハウジング3の内部においてモータ4に電気的に接続されており、電源コード3Aのプラグ部を商用交流電源に接続することでモータ4への電力供給が可能な状態となる。
[0033]
図2に示されているように、モータ収容部31は、例えば樹脂製であり、左右方向に延びる略円筒形状をなしている。モータ収容部31は、モータ4及びセンサ基板44を収容している。図3に示されているように、モータ収容部31は、分割可能な分割ハウジングとして構成され、前方に位置する第1ハウジング311と、後方に位置する第2ハウジング312とを有している。第1ハウジング311と第2ハウジング312とは、モータ収容部31の前後方向における中心を通り且つ前後方向に垂直な仮想面に関して略対称である。第1ハウジング311は、第1壁311C及び第1側壁311Dを有し、第2ハウジング312は、第2壁312C及び第2側壁312Dを有している。第1ハウジング311は、本発明における「第1壁部」の一例である。第2ハウジング312は、本発明における「第2壁部」の一例である。
[0034]
図3及び図4に示されているように、第1壁311C及び第2壁312Cは、モータ収容部31の左端部に位置し、前後方向及び上下方向に延びている。第1壁311Cは、第1吸気口部311Aを有し、第2壁312Cは、第2吸気口部312Aを有している。
[0035]
第1吸気口部311A及び第2吸気口部312Aには、モータ収容部31の内部と電動丸鋸1の外部とを連通する複数の吸気口311a及び複数の吸気口312aが、それぞれ、形成されている。複数の吸気口311aは、第1壁311Cを左右方向に貫通するとともに前後方向に延びている。複数の吸気口312aは、第2壁312Cを左右方向に貫通するとともに前後方向に延びている。第1吸気口部311A及び第2吸気口部312Aは、本発明における「第1吸気部」の一例である。
[0036]
第1ハウジング311の第1側壁311Dは、前方に凸に湾曲している。第2ハウジング312の第2側壁312Dは、後方に凸に湾曲している。また、図2に示されているように、第1側壁311D及び第2側壁312Dは、モータ収容部31と基板収容部32とが並ぶ方向においてステータ43と対向している(図6参照)。なお、本実施の形態において、モータ収容部31と基板収容部32とが並ぶ方向は、前後方向である。
[0037]
図3に示されているように、第1ハウジング311の第1側壁311Dは、第3吸気口部311Bを有している。第1側壁311Dは、本発明における「対向壁部」の一例である。
[0038]
図3乃至図5に示されているように、第3吸気口部311Bは、第1側壁311Dの右部に設けられており、上下方向に延びている。第3吸気口部311Bには、モータ収容部31の内部と電動丸鋸1の外部とを連通する複数の吸気口311bが形成されている。第3吸気口部311Bは、本発明における「第2吸気部」の一例である。
[0039]
複数の吸気口311bは、第1ハウジング311の第1側壁311Dを前後方向に貫通するとともに上下方向に延びている。図2に示されているように複数の吸気口311bは、左右方向において、ステータ43の左端よりも右方、且つ、右端よりも左方に位置している。
[0040]
図2に示されているモータ4は、出力部7を回転駆動するための駆動源であり、本実施の形態ではDCブラシレスモータである。モータ4は、回転軸41、ロータ42及びステータ43を有している。
[0041]
回転軸41は、左右方向に延びる軸であって、軸受を介してモータ収容部31に軸心Bを中心に回転可能に支承されている。回転軸41の右端部には、ピニオン41Aが設けられている。ピニオン41Aは、ギヤ収容部34内に突出している。
[0042]
また、ピニオン41Aの左方には、ファン45が設けられている。ファン45は、遠心ファンであり、回転軸41と一体に軸心Bを中心に回転可能である。ファン45は、ステータ43の右端よりも右側に位置し、制御部5よりも前側に位置している。また、ファン45及び制御部5は、前面視において重なっている。言い換えると、ファン45及び制御部5は、ファン45の軸心Bと直交する方向から見て重なっている。軸心Bは、本発明における回転軸心の一例である。
[0043]
図6は、図2のA-A線断面図である。図6に示されているように、ロータ42は、複数の永久磁石42Aを有する回転子であり、回転軸41と一体に回転するように回転軸41に固定されている。
[0044]
ステータ43は、図示せぬステータ巻線を有する固定子である。ステータ43は、左右方向に延びる円筒部43Aを有している。円筒部43Aには、左右方向に延び円筒部43Aの内周面から円筒部43Aの径方向内方へ向かうように突出する複数の突出部43Bが設けられている。複数の突出部43Bは、円筒部43Aの周方向において、略等間隔に設けられている。複数の突出部43Bのそれぞれには、図示せぬステータ巻線が巻回されている。本実施の形態において、ステータ43は突出部43Bを6個有している。
[0045]
図6に示されているように、ロータ42の外周面、円筒部43Aの内周面及び突出部43Bの側面によって、左右方向に延びる空間43aが画成されている。また、モータ収容部31の内周面及び円筒部43Aの外周面によって、左右方向に延びる空間3aが画成されている。
[0046]
図2に戻り、センサ基板44は、ステータ43の左方に設けられ、側面視において円環形状をなしている。センサ基板44の右側面のロータ42に対向する位置には、図示せぬ複数のホール素子が設けられている。複数のホール素子は、ロータ42の回転位置を検出し、ロータ42の回転位置を示す回転位置信号を制御部5に出力する。
[0047]
図2及び図4に示されているように、基板収容部32は、モータ収容部31の後方にモータ収容部31と並んで設けられている。すなわち、基板収容部32とモータ収容部31とは、前後方向に並んで設けられている。基板収容部32は、複数のスイッチング素子52等が搭載された基板51を有する制御部5を収容している。基板収容部32は、壁部321、第1側壁322及び第2側壁323を有している。
[0048]
壁部321は、基板収容部32の左端部を形成し、上下方向及び前後方向に延びている。壁部321は、排気口部321Aを有している。壁部は、本発明における「壁部」の一例である。
[0049]
排気口部321Aには、基板収容部32の内部と電動丸鋸1の外部とを連通する複数の排気口321aが形成されている。複数の排気口321aは、壁部321を左右方向に貫通するとともに前後方向に延びている。また、複数の排気口321aが壁部321を貫通する方向は、第3吸気口部311Bの複数の吸気口311bが第1側壁311Dを貫通する方向とは異なっている。より具体的には、複数の吸気口311bは、第1側壁311Dを前後方向に貫通し、複数の排気口321aは、壁部321を左右方向に貫通している。また、第1側壁311Dを前後方向に貫通するとは、第1側壁311Dの前後方向における一方側の側面から他方側の側面にわたって開口することをいい、壁部321を左右方向に貫通するとは、壁部321の左右方向における一方側の側面から他方側の側面にわたって開口することをいう。
[0050]
図2に示されているように、第1側壁322及び第2側壁323は、左右方向に延びている。第1側壁322は、連通部322Aを有している。
[0051]
連通部322Aは、左右方向において、ファン45と略同位置に位置している。連通部322Aには、基板収容部32の内部とモータ収容部31の内部とを連通する連通口322aが形成されている。
[0052]
また、図2に示されているように、基板収容部32内には、左右方向に延びるトレー状の基板ケース324が設けられている。基板ケース324には、制御部5が配置されている。
[0053]
制御部5は、モータ4を制御可能に構成され、基板51、スイッチング素子52及び整流回路53を主に有している。
[0054]
基板51は、上下方向及び左右方向に延びる平板状に構成されている。基板51は、その両面が前後方向と直交するように基板ケース324内に配置されている。基板51の前面には、スイッチング素子52及び整流回路53が搭載されている。
[0055]
図1に示されているように、ハンドル部33は、モータ収容部31の上方において前後方向に延びている。ハンドル部33は、切断作業時に作業者が把持する部分であり、手動操作可能なトリガスイッチ33Aが設けられている。
[0056]
図2に示されているように、ギヤ収容部34は、モータ収容部31の右方に設けられている。ギヤ収容部34は、例えば金属製であり、動力伝達部6及び出力部7の一部を収容している。
[0057]
動力伝達部6は、モータ4の回転軸41の回転を減速して出力部7に伝達する減速機構である。
[0058]
出力部7は、図示せぬ出力軸を有している。出力軸は、左右方向に延びる軸であり、ギヤ収容部34に回転可能に支承されている。図1に示されているように、出力部7は、取付部71を有している。取付部71は、丸鋸刃Pを回転可能に出力軸に固定している。
[0059]
ソーカバー35は、ギヤ収容部34に取付けられており、出力部7に取付けられた状態の丸鋸刃Pの上側部分を覆う。ソーカバー35は、ギヤ収容部34と同材質且つ一体に形成されていても良い。
[0060]
保護カバー36は、例えば樹脂製であり、ソーカバー35に設けられている。保護カバー36は、ソーカバー35の外縁に沿って回動可能に構成されている。ソーカバー35と保護カバー36との間には図示せぬ付勢部材が設けられている。付勢部材は、保護カバー36を丸鋸刃Pの下側を覆う方向に付勢している。これにより、切断作業を行っていない状態において、保護カバー36は、出力部7に取付けられた状態の丸鋸刃Pの下側部分、すなわちベース2の底面から下方に突出した部分を、前方の一部を除いて覆う。
[0061]
次に、切断作業中のモータ4及び制御部5の冷却について説明する。
[0062]
作業者は、ベース2を切断材に押し当て、ハンドル部33のトリガスイッチ33Aを引く。トリガスイッチ33Aを引くと、制御部5がモータ4の制御を開始し、電源コード3Aのプラグ部を介して商用交流電源からモータ4に電力が供給される。これにより、モータ4が駆動し、モータ4の回転が動力伝達部6を介して出力部7に伝達され、出力部7の出力軸及び出力軸に取付けられた丸鋸刃Pが回転し、作業可能となる。モータ4の駆動に伴い、ステータ43の突出部43Bに固定されたステータ巻線及びモータ4を制御する制御部5(スイッチング素子52等)が発熱する。
[0063]
この状態において、図7に示されているように、モータ4の回転軸41の回転に伴い回転軸41と一体にファン45が回転する。このときに、図7の矢印Cで示されているように、複数の吸気口311a(第1吸気口部311A)及び複数の吸気口312a(第2吸気口部312A)から外気がモータ収容部31(ハウジング3)内に導入され、ハウジング3の内部に導入された空気の流れ(以下、冷却風と呼ぶ)が発生する。なお、図7中の矢印C、E及びGは、冷却風の流れる方向を示している。
[0064]
また同時に、矢印Eで示されているように、複数の吸気口311b(第3吸気口部311B)から外気がモータ収容部31(ハウジング3)内に導入され、ハウジング3の内部に冷却風が発生する。より詳細には、図10に示されているように、複数の吸気口311bの内周面によって画成される空間を通って、外気がハウジング3内に導入されることで冷却風が発生する。複数の吸気口31bの内周面は、本発明における「副通路」の一例である。
[0065]
冷却風は、矢印C及び矢印Eに示されているように、モータ収容部31内を右方向へ通過し、ファン45に到達する。ファン45に到達した冷却風は、矢印Gに示されているように、ファン45によって基板収容部32に向けて、すなわち、後方へ押し出される。後方へ押し出された冷却風は、連通口322a(連通部322A)から基板収容部32内に導入される。基板収容部32内に導入された冷却風(空気)は、矢印Gが示すように、基板収容部32内を左方向へ通過し、排気口321a(排気口部321A)から基板収容部32(ハウジング3)外へ排出される。
[0066]
ここで、複数の吸気口311a及び312aから導入された外気によって発生する冷却風(以下、第1冷却風と呼ぶ。)と、複数の吸気口311bから導入された外気によって発生する冷却風(以下、第2冷却風と呼ぶ。)とについて詳細に説明する。
[0067]
まず、第1冷却風について、図8を参照しながら説明する。
[0068]
図8の矢印Cが示すように、第1冷却風は、モータ収容部31の内周面によって画成された空間を右方に通過し、ステータ43の左端に到達する。なお、図8中の矢印C及びDは、第1冷却風の流れる方向を示している。
[0069]
ステータ43の左端に到達した第1冷却風は、図6及び図8に示されているように、左右方向においてステータ43全体を擦過し、ステータ43を冷却しながら、空間43a及び空間3aを通過する。このときに、空間43aを通過する第1冷却風は、突出部43Bに固定されたステータ巻線を擦過するため温度が上昇する。また、空間3aを通過する第1冷却風は、突出部43Bに固定されたステータ巻線を擦過しないため、空間43aを通過する場合(空間43aを通過する第1冷却風)に比較して温度の上昇が抑制される。
[0070]
矢印Cが示すように、空間43aを通過した第1冷却風と、空間3aを通過した第1冷却風とは、図8に示されているように混合され、モータ収容部31の内周面によって画成された空間を右方に通過し、ファン45に到達する。
[0071]
ファン45に到達した第1冷却風は、矢印Dが示すように、ファン45によって基板収容部32に向けて、すなわち、後方へ押し出される。後方へ押し出された第1冷却風は、連通口322a(連通部322A)から基板収容部32内に導入される。このときに、前面視において、遠心ファンであるファン45と制御部5とが重なっているため、第1冷却風は直線的にファン45から基板51の前面に向かう。矢印Dが示すように、基板収容部32内に第1冷却風は、基板51の前面に到達すると左方向へ進路を変える。第1冷却風は、基板収容部32の内周面によって画成された空間を、基板51の前面を擦過し、基板51に搭載されたスイッチング素子52等を冷却しながら左方に通過する。複数の排気口321a(排気口部321A)に到達した第1冷却風は、複数の排気口321aから左方に向かって、基板収容部32(ハウジング3)の外部へ排出される。図8の矢印C及び矢印Dの示す方向は、本発明における「冷却風方向」の一例である。
[0072]
次に、第2冷却風について、図9及び図10を参照しながら説明する。
[0073]
図9及び図10の矢印Eが示すように、第2冷却風は、ステータ43の円筒部43Aの外周面を擦過し、ステータ43を冷却しながら空間3aを通過する。なお、図9中の矢印E及びFは、第2冷却風の流れる方向を示している。
[0074]
このときに、空間3aを通過する第2冷却風は、突出部43Bに固定されたステータ巻線を擦過しないため、空間43aを通過する場合(空間43aを右方向へ通過する第1冷却風)に比較して温度の上昇が抑制される。また、図9に示されているように、複数の吸気口311b(第3吸気口部311B)は、左右方向においてステータ43の左端よりも右方、且つ、ステータ43の右端よりも左方に位置しているため、左右方向におけるステータ43の一部を擦過するに過ぎず、左右方向におけるステータ43全体を擦過する場合(空間3aを右方向へ通過する第1冷却風)と比較して温度の上昇が抑制される。
[0075]
矢印Eが示すように、第2冷却風は、モータ収容部31の内周面によって画成された空間を右方に通過し、ファン45に到達する。
[0076]
ファン45に到達した第2冷却風は、矢印Fが示すように、ファン45によって基板収容部32に向けて、すなわち、後方へ押し出される。後方へ押し出された第2冷却風は、連通口322a(連通部322A)から基板収容部32内に導入される。このときに、前面視において、遠心ファンであるファン45と制御部5とが重なっているため、第2冷却風は直線的にファン45から基板51の前面に向かう。矢印Dが示すように、基板収容部32内において、第2冷却風は、基板51の前面に到達すると左方向へ進路を変える。第2冷却風は、基板収容部32の内周面によって画成された空間を、基板51の前面を擦過し、基板51に搭載されたスイッチング素子52等を冷却しながら左方に通過する。複数の排気口321a(排気口部321A)に到達した第2冷却風は、複数の排気口321aから左方に向かって、基板収容部32(ハウジング3)の外部へ排出される。
[0077]
次に第3吸気口部311Bを設けたことによる効果について説明する。
[0078]
図10に示されているように、第2冷却風は、空間3aにおいて、空間3aを通過する第1冷却風と合流する。当該合流後の空間3aを通過する混合気流は、ステータ43の右端で、空間43aを通過する第1冷却風と合流する。このときに、ステータ43の右端に到達した第2冷却風の温度は、空間43a及び空間3aを通過する第1冷却風の温度よりも低いため、ステータ43の右端における第1冷却風と第2冷却風との合流後の冷却風の温度は、第3吸気口部311Bを設けず第1冷却風のみがハウジング3内に発生する場合と比較して低くなる。
[0079]
ここで、図7の矢印Gは、第1冷却風及び第2冷却風の合流後の冷却風の流れる方向を表している。第1冷却風及び第2冷却風の合流後の冷却風が基板収容部32の内周面によって画成された空間を、基板51の前面を擦過し、基板51に搭載されたスイッチング素子52等を冷却しながら左方に通過する。つまり、温度の上昇した第1冷却風のみがハウジング内に発生する場合と比較して、温度の低い第1冷却風及び第2冷却風の合流後の冷却風によって、基板51上のスイッチング素子52等を効果的に冷却することが可能となる。
[0080]
上述のように、本発明の実施の形態による電動工具の一例である電動丸鋸1は、外気を導入可能な第1吸気口部311A、第2吸気口部312A及び第3吸気口部311Bと外気を外部に排出可能な排気口部321Aとを有し、第3吸気口部311Bは、第1冷却風の流れる方向(冷却風方向)においてステータ43の上流端よりも下流に位置している。つまり、第3吸気口部311Bを介してハウジング3内に導入された冷却風がモータ4のステータ43全体を通過しないため、第1吸気口部311A及び第2吸気口部312Aを介してハウジング3内に導入されステータ43全体を通過する冷却風のみによって制御部5を冷却する場合に比較して、制御部5を効果的に冷却することが可能となる。
[0081]
また、第3吸気口部311Bは、第1冷却風の流れる方向(冷却風方向)においてステータ43の下流端よりも上流に位置し、第3吸気口部311Bを介して冷却風路上に追加される外気が冷却風方向においてステータ43の一部を通過するため、ステータ43を冷却しつつ制御部5を効果的に冷却することが可能となる。
[0082]
また、ファン45は、遠心ファンであり、冷却風方向においてステータ43の下流端よりも下流、且つ、制御部5よりも上流に位置し、制御部5及びファン45は、軸心Bと直交する方向(前後方向)から見て重なっている。このため、第3吸気口部311Bを介して冷却風路上に追加される空気を、ファン45により制御部5に効果的に送ることができ、ひいてはファン45が送風したばかりで勢いのある冷却風を制御部5に当てることができるため、制御部5を効果的に冷却することが可能となる。なお、本実施形態においては基板51が軸心Bと直交する方向から見てファン45と重なるよう配置し、基板51を優先的に冷却するようにしたが、スイッチング素子52を軸心Bと直交する方向から見てファン45と重なるよう配置しても良い。この場合、スイッチング素子52を優先的に冷却することができる。
[0083]
また、ハウジング3は、制御部5を収容する基板収容部32と、回転軸41が延びる方向に延び基板収容部32と並んで配置されるモータ収容部31と、を有し、モータ収容部31は、基板収容部32と並ぶ方向においてステータ43と対向する第1側壁311Dを有し、第3吸気口部311Bは、第1側壁311Dに設けられている。これにより、ベース2があるため吸引力の低下するモータ収容部31の下面に吸気口部を設けた場合と比較して制御部5を効果的に冷却することが可能となり、また、作業時に発生する粉塵が入り込みやすい上面に設けた場合と比較して電動丸鋸1の破損を抑制することが可能となる。
[0084]
また、排気口321aが壁部321を貫通する方向は、第3吸気口部311Bの複数の吸気口311bが第1側壁311Dを貫通する方向とは異なっている。このため、一度冷却に使用され暖められた排気が再び第3吸気口部311Bからハウジング3内に導入されることを抑制でき、効果的に制御部5を冷却することが可能となる。
[0085]
モータ収容部31は、第1ハウジング311と、第1ハウジング311に取付けられた第2ハウジング312と、を有し、第1側壁311Dは、第1ハウジング311に設けられ、第3吸気口部311Bは第1ハウジング311と第2ハウジング312との合わせ方向(図中前後方向)に開口している。このため、モータハウジング(第1ハウジング311)の形成時において、第3吸気口部311Bを設けるための型の抜き方向とハウジング成形型の抜き方向が同方向のため、容易に第3吸気口部311Bを設けることが可能となる。
[0086]
以上の本実施の形態の説明は例示であり、それらの各構成要素の組み合わせ等にいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
[0087]
次に、上述の実施の形態の変形例について、図11乃至図13を参照しながら説明する。
[0088]
本変形例においては、ハウジング3は、モータ収容部81を有しており、モータ収容部81の前側の分割部分である第3ハウジング811が第3側壁811Dを有している。
[0089]
図12に示されているように、第3側壁811Dは、前方に凸に湾曲している。また、図13に示されているように、第3側壁811Dは、モータ収容部81と基板収容部32が並ぶ方向においてステータ43と対向している。なお、本実施の形態においてモータ収容部81と基板収容部32とが並ぶ方向は、前後方向である。
[0090]
図11乃至図13に示されているように、第3側壁811Dは、第4吸気口部811Bを有している。第3側壁811Dは、本発明における「対向壁部」の一例である。
[0091]
第4吸気口部811Bは、第3側壁811Dの右部に設けられており、上下方向に延びている。第4吸気口部811Bには、モータ収容部81の内部と電動丸鋸1の外部とを連通する複数の吸気口811bが設けられている。第4吸気口部811Bは、本発明における「第2吸気部」の一例である。
[0092]
複数の吸気口811bは、第3ハウジング811の第3側壁811Dを前後方向に貫通するとともに上下方向に延びている。図13に示されているように、複数の吸気口811bは、左右方向において、ステータ43の右端よりも右方に設けられている。
[0093]
次に、切断作業中のモータ4及び制御部5の冷却について説明する。なお、複数の吸気口311a及び312aから導入された外気によって発生した第1冷却風については、上記の実施の形態と同様のため、説明を省略する。
[0094]
図13の矢印Hが示すように、複数の吸気口311a及び312aから外気が導入されるのと同時に、複数の吸気口811b(第4吸気口部811B)を介して外気がハウジング3内に導入され、ハウジング3の内部に冷却風が発生する。より詳細には、複数の吸気口811bの内周面によって画成される空間を通って外気がハウジング3内に導入されることで冷却風が発生する。以下の説明においては、複数の吸気口811bから導入された外気によって発生する冷却風のことを第3冷却風と呼ぶ。複数の吸気口811bの内周面は、本発明における「副通路」の一例である。
[0095]
図13の矢印Hが示すように、第3冷却風は、ステータ43を擦過することなく、モータ収容部81の内周面によって画成された空間を右方に通過し、ファン45に到達する。なお、図13中の矢印Hは、第3冷却風の流れる方向を示している。
[0096]
このときに、第3冷却風は、突出部43Bに固定されたステータ巻線を擦過しないため、空間43aを通過する場合に比較して温度の上昇が抑制される。また、複数の吸気口811bは、左右方向においてステータ43の右端よりも右方に位置しステータ43の円筒部43Aの外周面を擦過しないため、ステータ43の外周面を擦過する場合と比較して温度の上昇が抑制される。
[0097]
ファン45に到達した第3冷却風は、矢印Iが示すように、ファン45によって基板収容部32に向けて、すなわち、後方へ押し出される。後方へ押し出された第3冷却風は、連通口322a(連通部322A)から基板収容部32内に導入される。このときに、前面視において、遠心ファンであるファン45と制御部5とが重なっているため、第3冷却風は直線的にファン45から基板51の前面に向かう。矢印Iが示すように、基板収容部32内において、第3冷却風は、基板51の前面に到達すると左方向へ進路を変える。第3冷却風は、基板収容部32の内周面によって画成された空間を、基板51の前面を擦過し、基板51に搭載されたスイッチング素子52等を冷却しながら左方に通過する。複数の排気口321a(排気口部321A)に到達した第3冷却風は、複数の排気口321aから左方に向かって、基板収容部32(ハウジング3)の外部へ排出される。
[0098]
次に、第4吸気口部811Bを設けたことによる効果について説明する。
[0099]
図13に示されているように、第3冷却風は、ステータ43の右端よりも右方において、第1冷却風と合流する。このときに、第3冷却風の温度は、空間43a及び空間3aを通過する第1冷却風の温度よりも低いため、第1冷却風と第3冷却風との合流後の冷却風の温度は、第4吸気口部811Bを設けず第1冷却風のみがハウジング3内に発生する場合と比較して低くなる。
[0100]
ここで、図13の矢印Iは、第1冷却風及び第3冷却風の合流後の冷却風の流れる方向を表している。第1冷却風及び第3冷却風の合流後の冷却風が基板収容部32の内周面によって画成された空間を、基板51の前面を擦過し、基板51に搭載されたスイッチング素子52等を冷却しながら左方に通過する。つまり、温度の上昇した第1冷却風のみがハウジング内に発生する場合と比較して、温度の低い第1冷却風及び第3冷却風の合流後の冷却風によって、基板51上のスイッチング素子52等を効果的に冷却することが可能となる。
[0101]
次に、図14及び図15を参照しながら、本発明の第2の実施の形態による電動工具の一例であるハンマドリル11について説明する。第2の実施の形態にかかるハンマドリル11は、被加工材(例えば、コンクリート、鉄鋼、木材等)に穿孔穴を形成したり、打撃力を加えることによって破砕したりするための電動式の電動工具である。
[0102]
以下の説明においては、図14に示されている「上」を上方向、「下」を下方向、「前」を前方向、「後」を後方向と定義する。また、ハンマドリル11を後から見た場合の「右」を右方向、「左」を左方向と定義する。
[0103]
図14に示されているように、ハンマドリル11は、ハウジング12と、モータ13と、インバータ回路基板部14と、制御部15と、動力伝達部16と、出力部17と、工具取付部18を有している。
[0104]
ハウジング12は、ハンマドリル11の外郭をなしており、モータ収容部121と、ギヤ収容部122と、電池装着部123と、ハンドル部124とを有する。
[0105]
モータ収容部121は、上下方向に延びる円筒形状をなしており、モータ13と、インバータ回路基板部14とを収容している。モータ収容部121は、周壁部121Aと、底部121Dとを有している。
[0106]
底部121Dは、モータ収容部121の下端部をなしており、第5吸気口部121Eが設けられている。第5吸気口部121Eは、複数の吸気口121eを有しており、底部121Dを上下方向に貫通している。底部121Dは、底部カバー126によって覆われている。底部カバーには、第5吸気口部121Eと前後方向及び左右方向において略同位置に、複数の吸気口126aが設けられている。
[0107]
周壁部121Aは、底部121Dから上方に延び、外周壁121B及び内部リブ121Cを有している。モータ13は、外周壁121Bの前部及び内部リブ121Cに支持されている。
[0108]
外周壁121Bの前部には、第6吸気口部121Fが設けられている。第6吸気口部121Fは、複数の吸気口121fを有している。複数の吸気口121fは、外周壁121Bを前後方向に貫通している。第6吸気口部121F、インバータ回路基板部14及びファン135は、上下方向において、第6吸気口部121F、インバータ回路基板部14及びファン135の順に並んでいる。
[0109]
外周壁121Bの後側面と、カバー125Aの内面との間に制御部5を収容する基板収容空間125が画成されている。外周壁121Bの後側面からは、リブ121Gが後方に突出し、制御部15を保持している。
[0110]
モータ13は、DCブラシレスモータであり、回転軸131、ロータ132及びステータ133を有している。
[0111]
回転軸131は、上下方向に延びる軸であって、軸受を介してモータ収容部121に回転可能に支承されている。回転軸131の上端部には、ピニオン131Aが設けられている。ピニオン131Aは、ギヤ収容部122内に突出している。
[0112]
また、ピニオン131Aの下方には、ファン135が設けられている。ファン135は、回転軸131と一体に回転可能である。ファン135は、羽根部135Aを有し、羽根部135Aの下部にロータ132の回転位置を検出するためのマグネット135Bが設けられている。
[0113]
ロータ132は、図示せぬ複数の永久磁石を有する回転子であり、回転軸131と一体に回転するように回転軸131に固定されている。
[0114]
ステータ133は、ステータ巻線133Aを有する固定子である。ステータ巻線133Aは、ロータ132を囲むように対向配置されている。図15に示されているようにステータ133の上端部には、インシュレータ136が固定されている。インシュレータの前部には、上下方向において第6吸気口部121Fと略同位置に吸気口136aが形成されている。
[0115]
インバータ回路基板部14は、モータ13の上方に設けられ、平面視において円環形状をなす円環基板140を有している。図15に示されているように、円環基板140は、インシュレータ136に固定されている。
[0116]
円環基板140の上部には、ロータ132の回転位置を検出するための複数のホール素子141が実装されている。複数のホール素子141は、ロータ132の回転位置を検出し、ロータ132の回転位置を示す回転位置信号を制御部15に出力する。また、円環基板140の下部には、モータ13を制御するための複数のスイッチング部材142が実装されている。複数のスイッチング部材142は、それぞれヒートシンク142Aを有している。
[0117]
ギヤ収容部122は、モータ収容部121の上部に接続されており、前後方向に延びている。ギヤ収容部122は、その内部に、動力伝達部16と出力部17とを収容している。
[0118]
動力伝達部16は、モータ13の回転軸131の回転を出力部17に伝達可能、且つ、モータ13の回転軸131の回転を往復動に変換し出力部17に伝達可能に構成されている。動力伝達部16は、動力変換機構161と、回転力伝達機構162とを有している。
[0119]
出力部17は、ギヤ収容部122内において、回転力伝達機構162の上方に配置されている。出力部17は、打撃子171と、シリンダ172とを有している。
[0120]
打撃子171は、動力変換機構161を介して前後方向の往復動に変換されたモータ13の駆動力を受けて往復動可能に構成されている。打撃子171の前端は、工具取付部18の装着される先端工具の後端に当接可能に構成され、打撃子171が往復動することに伴い、先端工具は往復動可能である。
[0121]
シリンダ172は、回転力伝達機構162を介してモータ13の回転力を受けることによって回転可能に構成されている。また、シリンダ172が回転することによって工具取付部18が回転し、工具取付部18に装着された先端工具が回転可能に構成されている。
[0122]
電池装着部123は、モータ収容部121の後部から後方へ延びる部分であり、電池パックQと接続可能に構成されている。
[0123]
ハンドル部124は、作業を行う場合に作業者によって把持される部分である。ハンドル部124は、上下方向に延びており、ギヤ収容部122の後部と電池装着部123の後部上部とを接続している。
[0124]
また、図15に示されているように、モータ収容部121の前部上端から連続し、ギヤ収容部122を覆うように、カバー127が設けられている。カバー127には、排気口部127Aが設けられている。
[0125]
排気口部127Aは、複数の排気口127aを有している。複数の排気口127aは、カバー127を左右方向に貫通している。
[0126]
次に、作業中のモータ13及び制御部15の冷却について説明する。
[0127]
作業者がハンドル部124のトリガスイッチ124Aを引くと、電池パックQから制御部15及びモータ13に電力が供給される。これによりモータ13が駆動し、モータ13の駆動力は動力伝達部16を介して出力部17に伝達され、工具取付部18に装着された先端工具が回転・往復動を開始する。モータ13の駆動に伴いステータ133のステータ巻線133A及びモータ13を制御するスイッチング部材142等が発熱する。
[0128]
この状態において、モータ13の回転軸131の回転に伴い回転軸131と一体にファン135が回転する。このときに、図15の矢印Jが示すように、複数の吸気口121e(第5吸気口部121E)から外気がモータ収容部121(ハウジング12)内に導入され、ハウジング12の内部に冷却風が発生する。なお、図15中の矢印J、K及びLは、冷却風の流れる方向を示している。
[0129]
また同時に、矢印Lが示すように、複数の吸気口121f(第6吸気口部121F)から外気がモータ収容部121(ハウジング3)内に導入され、ハウジング3の内部に冷却風が発生する。より詳細には、図15に示されているように、複数の吸気口121fの内周面によって画成される空間を通って、外気がハウジング3内に導入されることで冷却風が発生する。
[0130]
冷却風は、矢印J及び矢印Lに示されているように、モータ収容部121内を上方向へ通過し、インバータ回路基板部14を擦過し、インバータ回路基板部14を冷却しながらファン135に到達する。ファン135に到達した冷却風は、矢印Kに示されているように、ファン135によって前後方向に押し出される。このときに冷却風の一部は、複数の複数の排気口127a(排気口部127A)に到達し、前方に向かってハウジング12の外部へ排出される。
[0131]
ここで、複数の吸気口121e(第5吸気口部121E)から導入された外気によって発生する冷却風(以下、第4冷却風と呼ぶ。)と、複数の吸気口121f(第6吸気口部121F)から導入された外気によって発生する冷却風(以下、第5冷却風と呼ぶ。)とについて詳細に説明する。
[0132]
まず、第4冷却風について、図15を参照しながら説明する。
[0133]
図15の矢印Jが示すように、第4冷却風は、モータ収容部121の内周面によって画成された空間を上方に通過し、ステータ133の下端に到達する。
[0134]
ステータ43の左端に到達した第1冷却風は、図15に示されているように、上下方向におけるステータ133全体を擦過し、ステータ43を冷却しながら、モータ収容部121内を上方に通過する。このときに、第4冷却風は、ステータ巻線133Aを擦過するため温度が上昇する。
[0135]
矢印Jが示すように、ステータ133を通過した第4冷却風は、モータ収容部121の内周面によって画成された空間を上方に通過し、インバータ回路基板部14を擦過し、インバータ回路基板部14を冷却しながらファン135に到達する。
[0136]
ファン135に到達した第4冷却風は、矢印Kに示されているように、ファン135によって前後方向に押し出される。このときに第4冷却風の一部は、複数の複数の排気口321a(排気口部321A)に到達し、前方に向かってハウジング12の外部へ排出される。
[0137]
次に、第5冷却風について、図15を参照しながら説明する。
[0138]
図15の矢印Lが示すように、第5冷却風は、ステータ133を擦過することなく、インバータ回路基板部14を擦過し、インバータ回路基板部14を冷却しながら、モータ収容部121の内周面によって画成された空間を上方に通過し、ファン45に到達する。
[0139]
このときに、第5冷却風は、ステータ133を擦過しないため、ステータ133を擦過する第4冷却風と比較して温度の上昇が抑制される。
[0140]
ファン135に到達した第5冷却風は、矢印Kが示すように、ファン135によって前後方向に押し出される。このときに第5冷却風の一部は、複数の複数の排気口127a(排気口部127A)に到達し、前方に向かってハウジング12の外部へ排出される。
[0141]
次に第6吸気口部121Fを設けたことによる効果について説明する。
[0142]
図15に示されているように、第5冷却風は、ステータ133の上端よりも上方において、第4冷却風と合流する。このときに、第5冷却風の温度は、ステータ133を通過する第4冷却風の温度よりも低いため、第4冷却風と第5冷却風との合流後の冷却風の温度は、第6吸気口部121Fを設けず第4冷却風のみがハウジング12内に発生する場合と比較して低くなる。
[0143]
第4冷却風及び第5冷却風の合流後の冷却風がモータ収容部121の内周面によって画成された空間を、インバータ回路基板部14を擦過し、インバータ回路基板部14に搭載されたスイッチング部材142等を冷却しながら左方に通過する。つまり、温度の上昇した第4冷却風のみがハウジング3内に発生する場合と比較して、温度の低い第4冷却風及び第5冷却風の合流後の冷却風によって、基板51上のスイッチング素子52等を効果的に冷却することが可能となる。
[0144]
上述のように、第2の実施の形態にかかるハンマドリル11においては、ハウジング12内において、冷却風が流れる冷却風方向においてステータ133よりも下流に配置され、モータ13への回転を制御するためのインバータ回路基板部14を有し、第6吸気口部121F、インバータ回路基板部14及びファン135は、冷却風方向において、第6吸気口部121F、インバータ回路基板部14、ファン135の順に並んでいる。つまり、第6吸気口部121Fを介してハウジング3内に導入された冷却風がステータ43を通過しないため、第5吸気口部121Eを介してハウジング12内に導入されステータ全体を通過する冷却風のみによってインバータ回路基板部14を冷却する場合に比較して、インバータ回路基板部14を効果的に冷却することが可能となる。
[0145]
本実施の形態においては、電動工具として電動丸鋸1及びハンマドリル11を例に説明したが、本発明は電動丸鋸以外のモータで駆動される電動工具、例えば、卓上切断機、ジグソー、電動かんな、ボードドライバ等の電動工具にも適用可能である。

符号の説明

[0146]
1…電動丸鋸、2…ベース、3…ハウジング、4…モータ、5…制御部、6…動力伝達部、7…出力部、11…ハンマドリル、12…ハウジング、13…モータ、14…インバータ回路基板部、15…制御部、16…動力伝達部、17…出力部

請求の範囲

[請求項1]
外気を導入可能な第1吸気部及び第2吸気部と前記外気を外部に排出可能な排気部とを有し、前記第1吸気部から前記排気部に至る冷却風路が形成されたハウジングと、前記ハウジング内において前記冷却風路上に配置され、ステータ及び前記ステータに対して回転可能な回転軸を有するブラシレスモータと、前記第1吸気部から前記排気部に向かって前記冷却風路を流れる冷却風を発生させるファンと、前記ハウジング内において前記冷却風路上に配置されるとともに前記冷却風が流れる冷却風方向において前記ブラシレスモータよりも下流に配置され、前記ブラシレスモータを制御する制御部と、を有し、前記第2吸気部は、前記冷却風方向において前記ステータの上流端よりも下流に位置することを特徴とする電動工具。
[請求項2]
前記第2吸気部は、前記冷却風方向において前記ステータの下流端よりも上流に位置することを特徴とする請求項1に記載の電動工具。
[請求項3]
前記第2吸気部は、前記冷却風方向において前記ステータの下流端よりも下流に位置することを特徴とする請求項1に記載の電動工具。
[請求項4]
前記ファンは、遠心ファンであり、前記冷却風方向において前記ステータの下流端よりも下流、且つ、前記制御部よりも上流に位置し、前記制御部及び前記ファンは、前記ファンの回転軸心と直交する方向から見て重なっていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の電動工具。
[請求項5]
前記ハウジングは、前記制御部の少なくとも一部を収容する基板収容ハウジングと、前記回転軸が延びる方向に延び前記基板収容ハウジングと並んで配置されるモータハウジングと、を有し、前記モータハウジングは、前記基板収容ハウジングと並ぶ方向において前記ステータと対向する対向壁部を有し、前記第2吸気部は、前記対向壁部に設けられていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の電動工具。
[請求項6]
前記基板収容ハウジングは、前記排気部が設けられた壁部を有し、前記排気部は、排気口を有し、前記第2吸気部は、吸気口を有し、前記排気口が壁部を貫通する方向は、前記吸気口が前記対向壁部を貫通方向とは異なることを特徴とする請求項5に記載の電動工具。
[請求項7]
前記モータハウジングは、第1壁部と、前記第1壁部に取付けられた第2壁部と、を有し、前記対向壁部は、前記第1壁部及び前記第2壁部の少なくともいずれか一方に設けられていることを特徴とする請求項5または6に記載の電動工具。
[請求項8]
前記ハウジング内において、前記冷却風が流れる冷却風方向において前記ステータよりも下流に配置され、前記ブラシレスモータへの回転を制御するためのスイッチング部と、を有し、前記第2吸気部、前記スイッチング部及び前記ファンは、前記冷却風方向において、前記第2吸気部、前記スイッチング部、前記ファンの順に並ぶことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の電動工具。
[請求項9]
外気を導入可能な第1吸気部及び第2吸気部と前記外気を外部に排出可能な排気部とを有するハウジングと、前記第1吸気部から前記排気部に至る主通路と、前記第2吸気部から前記主通路に合流する副通路と、前記ハウジング内において前記主通路上に配置され、ステータを有するブラシレスモータと、前記主通路上及び前記副通路上を流れる冷却風を発生させるファンと、前記ハウジング内において、前記主通路を前記冷却風が流れる冷却風方向において前記ブラシレスモータよりも下流且つ主通路上に配置され、前記ブラシレスモータを制御する制御部と、を有し、前記第2吸気部は、前記冷却風方向におけるステータの上流端よりも前記冷却風方向において下流に位置し、前記副通路は、前記冷却風方向における前記ステータの中心よりも前記冷却風方向において下流で前記主通路と合流することを特徴とする電動工具。

図面

[ 図 1]

[ 図 2]

[ 図 3]

[ 図 4]

[ 図 5]

[ 図 6]

[ 図 7]

[ 図 8]

[ 図 9]

[ 図 10]

[ 図 11]

[ 図 12]

[ 図 13]

[ 図 14]

[ 図 15]