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1. (WO2018179988) 電気集塵装置
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明 細 書

発明の名称 電気集塵装置

技術分野

0001  

背景技術

0002   0003   0004  

先行技術文献

特許文献

0005  

発明の概要

0006   0007   0008   0009  

図面の簡単な説明

0010  

発明を実施するための形態

0011   0012   0013   0014   0015   0016   0017   0018   0019   0020   0021   0022   0023   0024   0025   0026   0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039  

産業上の利用可能性

0040  

符号の説明

0041  

請求の範囲

1   2   3   4   5  

図面

1   2   3   4   5   6   7   8  

明 細 書

発明の名称 : 電気集塵装置

技術分野

[0001]
 本発明は、空気中の浮遊粒子状物質(SPM、Suspended Particulate Matter)を捕集する電気集塵装置に関するものである。

背景技術

[0002]
 従来、この種の電気集塵装置は、帯電部の放電極板に直流高電圧を印加し、コロナを発生させ、帯電部を通過する粉塵を帯電させる。この帯電した粉塵を、直流高電圧が印加された荷電極板と、接地された接地極板とを有する集塵部の強電界により、静電気力で接地極板表面に捕集する技術が広く一般的に知られている(例えば、特許文献1参照)。
[0003]
 以下、その電気集塵原理について図7、図8を参照しながら説明する。図7は、従来の電気集塵装置の構成を示す説明図である。図8は、従来の放電極板の動作を示す拡大図である。
[0004]
 図7に示すように、電気集塵装置200aは帯電部204と集塵部208により構成される。帯電部204と集塵部208にはそれぞれ高電圧が高圧電源203、207から供給される。帯電部204は放電極板202に高電圧が印加され接地極板201との空間にコロナ放電(図示せず)が発生する。このコロナ放電により発生したイオンが、空間中の粉塵に電荷を与え、粉塵は帯電される。帯電した粉塵は風下の集塵部208で荷電極板206と接地極板205との間で形成される高電界により、静電気力で接地極板205の表面に捕集される。このような電気集塵装置200aの帯電部204の放電極板202には、複数のトゲ状突起202bが形成されており、トゲ状突起202bによって電界を強くすることで効率よくコロナ放電を発生させ、集塵性能を向上させている。

先行技術文献

特許文献

[0005]
特許文献1 : 特開2002-192014号公報

発明の概要

[0006]
 このような従来の電気集塵装置は、長期間使用すると放電極板202のトゲ状突起202bが徐々に減肉し、丸くなっていくことがわかっている(図8参照)。トゲ状突起202bが丸くなると、放電により生じる電界が弱くなり、集塵性能が低下するという課題を有していた。
[0007]
 そこで本発明は、上記従来の課題を解決するものであり、放電極板のトゲ状突起が減肉し、丸くなっても集塵性能が低下しない電気集塵装置を提供することを目的とする。
[0008]
 そして、この目的を達成するために、本発明に係る電気集塵装置は、複数の接地極板と複数の放電極板を交互に平行に配置した帯電部を有し、放電極板は、風上側または風下側の少なくとも一方の端部に前記端部から突出したコロナ放電用のトゲ状突起を有し、トゲ状突起に開口部が設けられたことを特徴としたものである。
[0009]
 本発明によれば、トゲ状突起が減肉し、丸くなると、トゲ状突起の外周と開口部がつながって新たなトゲ先端が生成され、集塵性能の低下を抑制するという効果を得ることができる。

図面の簡単な説明

[0010]
[図1] 図1は、本発明の実施の形態1の電気集塵装置の構成を示す説明図である。
[図2] 図2は、本発明の実施の形態1の帯電部の構成を示す拡大図である。
[図3] 図3は、本発明の実施の形態1の放電極板を示す拡大図である。
[図4] 図4は、本発明の実施の形態2の放電極板を示す拡大図である。
[図5] 図5は、本発明の実施の形態3の放電極板を示す拡大図である。
[図6] 図6は、本発明の実施の形態4の放電極板を示す拡大図である。
[図7] 図7は、従来の電気集塵装置の構成を示す説明図である。
[図8] 図8は、従来の放電極板を示す拡大図である。

発明を実施するための形態

[0011]
 本発明に係る電気集塵装置は、複数の接地極板と複数の放電極板を交互に平行に配置した帯電部を有し、放電極板は、風上側または風下側の少なくとも一方の端部に端部から突出したコロナ放電用のトゲ状突起を有し、トゲ状突起に開口部が設けられている。そのため、トゲ状突起の先端が減肉し、丸くなると、トゲ状突起の外周と開口部がつながって新たなトゲ先端が生成され、集塵性能の低下を抑制するという効果を得ることができる。
[0012]
 また、開口部は、円形であってもよい。あるいは、開口部は、トゲ状突起の先端側が円弧状であってもよい。これにより、トゲ状突起の先端が減肉して丸くなり、トゲ状突起の外周と開口部とがつながったとき、生成される新たなトゲ先端が鋭利な形状となり、集塵性能の低下を抑制するという効果を得ることができる。
[0013]
 また、開口部は、1つのトゲ状突起に2つ設けられ、1つのトゲ状突起において、トゲ状突起の先端であるトゲ先端と2つの開口部との最小距離が等しいという構成にしても良い。これにより、トゲ状突起の先端が減肉して丸くなり、トゲ状突起の外周と開口部とがつながったとき、生成される新たなトゲ先端が3箇所になるので、集塵性能の低下を抑制するという効果を得ることができる。
[0014]
 また、開口部は、三角形状であり、開口部の一辺は、風向きに対して直交するとともにトゲ状突起の先端側に位置したという構成にしても良い。これにより、トゲ状突起の先端が減肉して丸くなり、トゲ状突起の外周と開口部とがつながったとき、生成される新たなトゲ状突起は、新たな三角形状となり、集塵性能の低下を抑制するという効果を得ることができる。
[0015]
 以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
[0016]
 (実施の形態1)
 最初に、図1および図2を用いて本実施の形態に係る電気集塵装置1の構成と動作について説明する。なお、図1は、本発明の実施の形態1の電気集塵装置1の構成を示す説明図であり、図2は、本発明の実施の形態1の帯電部2の構成を示す拡大図である。なお、図2は、図1の要部Aの拡大図である。
[0017]
 電気集塵装置1は、風向き9の流路上流側の帯電部2と、流路下流側の集塵部3から構成される。
[0018]
 帯電部2は、放電極板4と帯電部接地極板5を交互に間隔をあけて平行に並設している構造となっている。なお、本実施の形態では、図1に示すように、帯電部2は、複数の放電極板4と複数の帯電部接地極板5から構成されているが、放電極板4と帯電部接地極板5は、少なくとも1つ以上あればよい。
[0019]
 集塵部3は、荷電極板6と集塵部接地極板7を交互に間隔をあけて平行に並設した構成となっている。放電極板4には、風向き9の上流側端辺と下流側端辺に複数のトゲ状突起8が形成されている。トゲ状突起8には、図2に示すように、開口部10が設けられている。なお、本実施の形態では、図1に示すように、集塵部3は、複数の荷電極板6と複数の集塵部接地極板7から構成されているが、荷電極板6と集塵部接地極板7は、少なくとも1つ以上あればよい。また、本実施の形態では、1つのトゲ状突起8に1つの開口部10が設けられているがこれに限定されず、1つのトゲ状突起8に少なくとも1つの開口部10が設けられていてもよい。さらに、本実施の形態では、全てのトゲ状突起8に開口部10が設けられているが、開口部10が設けられていないトゲ状突起があってもよい。
[0020]
 図3は、本発明の実施の形態1の放電極板4を示す拡大図である。なお、図3において、左側が使用前の放電極板4を示しており、右側が一定期間使用した放電極板4を示している。
[0021]
 開口部10は、図3に示すように、トゲ状突起8の先端側が円弧状である長孔形状である。開口部10は、風向き9に平行でトゲ先端を通る直線に対し、線対称となるように配置されている。また、開口部10は、トゲ状突起8として突出した部分に配置されている。開口部10とトゲ状突起の先端であるトゲ先端との距離は短いほうが、後述する新たなトゲ先端を生成するまでの期間が短くなるが、放電極板4を成形する際の設計条件で決められることになる。
[0022]
 なお、本実施の形態では、帯電部2とは別に集塵部3を設けた2段式の電気集塵装置について説明するが、帯電部2と集塵部3を共通化した1段式電気集塵装置であってもよい。また、本実施の形態では、トゲ状突起8は、放電極板4の上流側端辺、下流側端辺の両方に設けられているが、少なくともどちらか一方に設ける構成であれば良い。
[0023]
 ここで、電気集塵装置1の動作について説明する。例えば、トンネル内の排気ガスは換気ファン(図示せず)により、電気集塵装置1に導かれる。電気集塵装置1では、帯電部2の放電極板4に高電圧を印加することにより、放電極板4と帯電部接地極板5との空間にコロナ放電(図示せず)が発生する。このコロナ放電により発生したイオンが、空間中の粉塵に電荷を与え、粉塵は帯電される。帯電した粉塵は、集塵部3において、高電圧が印加される荷電極板6と接地した集塵部接地極板7との空間で形成される高電界により、静電気力で集塵部接地極板7の表面に捕集される。放電極板4には、複数のトゲ状突起8が形成されており、トゲ状突起8によって電界を強くすることで効率よくコロナ放電を発生させ、集塵性能を向上させている。
[0024]
 続いて、図3を用いて、本実施の形態における電気集塵装置1の特徴部分について説明する。
[0025]
 電気集塵装置1では、放電極板4に高電圧を印加して積極的にコロナ放電を発生させるという性質上、金属の腐食の原因である電池作用を放電極板4に自ら発生させている。また、捕集した浮遊粒子状物質を洗浄する必要があるため、電気集塵装置1では周期的に水洗浄が行われている。すなわち、放電により放出されるイオンの衝撃や、金属の酸化により、放電極板4は腐食(磨耗)が発生しやすくなっていると考えられる。特に電界を集中させているトゲ状突起8は、さらに腐食が発生しやすいと考えられ、長期間使用することでトゲ状突起8のトゲ先端が徐々に減肉し、丸くなっていく。トゲ先端が丸くなると、電界が弱くなり、集塵性能が低下し始める。トゲ状突起8が減肉し、開口部10まで丸くなり、トゲ状突起8の外周と開口部10とがつながると、第1トゲ状突起8aと第2トゲ状突起8bが新たに生成される。すなわち、第1トゲ状突起8aと第2トゲ状突起8bが新たに生成されることにより帯電部2の電界が強くなる。そして、放電極板4と帯電部接地極板5との空間にコロナ放電が発生しやすくなり、空間中の粉塵は帯電されやすくなる。これにより、電気集塵装置1の集塵性能は回復し、トゲ状突起8が丸くなっても集塵性能の低下を抑制することができる。
[0026]
 また、トゲ状突起8の数は2倍になるため、集塵性能の向上も期待できる。
[0027]
 本実施の形態では、開口部10は、風向き9に平行でトゲ先端を通る直線に対し、線対称となるように配置されている。そのため、トゲ状突起8のトゲ先端が徐々に減肉して、第1トゲ状突起8aと第2トゲ状突起8bが新たに生成されたとき、第1トゲ状突起8aと第2トゲ状突起8bは、略同じ形状になることが想定される。第1トゲ状突起8aと第2トゲ状突起8bは、略同じ形状になると、近接する第1トゲ状突起8aと第2トゲ状突起8bとで均一に放電することになり、空間中の粉塵を効率的に帯電させることが可能になる。
[0028]
 なお、開口部10は、風向き9に平行でトゲ先端を通る直線に対し、線対称となるように配置しているがこれに限定されない。開口部10は、トゲ状突起8のトゲ先端が徐々に減肉して、第1トゲ状突起8aと第2トゲ状突起8bが新たに生成されるように配置されていれば、本発明の効果を有することになる。
[0029]
 なお、本実施の形態において、開口部10を長孔形状としたが、円形であっても良い。あるいは、楕円形状であっても良い。
[0030]
 なお、放電極板4は、中心部、すなわち、トゲ状突起8部分ではない領域において、開口部10とは別の開口部を有してもよい。そして、この開口部の上流側あるいは下流側の端部にトゲ状突起8を形成してもよい。
[0031]
 (実施の形態2)
 図4において、図1から図3と同様の構成要素については同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。図4は、本発明の実施の形態2の放電極板4を示す拡大図である。なお、図4において、左側が使用前の放電極板4を示しており、右側が一定期間使用した放電極板4を示している。
[0032]
 図4に示すように、トゲ状突起8の開口部10を2つにしてもよい。これにより、トゲ状突起8が2つの開口部10まで丸くなり、トゲ状突起8の外周と2つの開口部10とがつながると、新たに第1トゲ状突起8aと第2トゲ状突起8bと第3トゲ状突起8cが生成される。新たに生成された第1トゲ状突起8aと第2トゲ状突起8bと第3トゲ状突起8cにより電界を強くすることができ、集塵性能の低下を抑制することができる。
[0033]
 また、トゲ状突起8の数は3倍になるため、さらなる集塵性能の向上も期待できる。
[0034]
 (実施の形態3)
 図5において、図1から図3と同様の構成要素については同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。図5は、本発明の実施の形態3の放電極板4の動作を示す拡大図である。なお、図5において、左側が使用前の放電極板4を示しており、右側が一定期間使用した放電極板4を示している。
[0035]
 図5に示すように、トゲ状突起8の開口部10の形状をトゲ先端側のみを円弧状としてもよい。これにより、トゲ状突起8が開口部10まで丸くなり、トゲ状突起8の外周と開口部10とがつながると、新たに第1トゲ状突起8aと第2トゲ状突起8bが生成される。新たに生成された第1トゲ状突起8aと第2トゲ状突起8bとにより電界を強くすることができ、集塵性能の低下を抑制することができる。
[0036]
 また、トゲ状突起8の数は2倍になるため、さらなる集塵性能の向上も期待できる。
[0037]
 (実施の形態4)
 図6において、図1から図3と同様の構成要素については同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。図6は、本発明の実施の形態4の放電極板4の動作を示す拡大図である。なお、図6において、左側が使用前の放電極板4を示しており、右側が一定期間使用した放電極板4を示している。
[0038]
 図6に示すように、トゲ状突起8の開口部10の形状を三角形状としてもよい。この三角形状の開口部10は、ひとつの辺を風向き9と直交するように配置し、この風向き9と直交する辺をトゲ先端側に配置したものである。これにより、トゲ状突起8が開口部10まで丸くなり、トゲ状突起8の外周と開口部10とがつながると、新たに第1トゲ状突起8aと第2トゲ状突起8bが生成される。新たに生成された第1トゲ状突起8aと第2トゲ状突起8bとにより電界を強くすることができ、集塵性能の低下を抑制することができる。
[0039]
 また、開口部10が三角形状のため、新たに生成された第1トゲ状突起8aと第2トゲ状突起8bは、三角形状で、より鋭利なトゲになり易く、さらなる集塵性能の向上も期待できる。

産業上の利用可能性

[0040]
 本発明に係る電気集塵装置は、放電極板のトゲ状突起が減肉し、丸くなっても、放電極板に新たにトゲ状突起が生成され、集塵性能の低下を抑制できるので、放電極板の交換期間が長くなる等広い範囲で有用である。

符号の説明

[0041]
  1,200a 電気集塵装置
  2,204 帯電部
  3,208 集塵部
  4,202 放電極板
  5 帯電部接地極板
  6,206 荷電極板
  7 集塵部接地極板
  8,202b トゲ状突起
  8a 第1トゲ状突起
  8b 第2トゲ状突起
  8c 第3トゲ状突起
  9 風向き
  10 開口部

請求の範囲

[請求項1]
複数の接地極板と複数の放電極板を交互に平行に配置した帯電部を有する電気集塵装置において、
前記放電極板は、風上側または風下側の少なくとも一方の端部に前記端部から突出したコロナ放電用のトゲ状突起を有し、
前記トゲ状突起に開口部が設けられたことを特徴とする電気集塵装置。
[請求項2]
前記開口部は、円形である請求項1に記載の電気集塵装置。
[請求項3]
前記開口部は、前記トゲ状突起の先端側が円弧状である請求項1に記載の電気集塵装置。
[請求項4]
前記開口部は、1つの前記トゲ状突起に2つ設けられ、
1つの前記トゲ状突起において、前記トゲ状突起の先端であるトゲ先端と2つの前記開口部との最小距離が等しい請求項1または2に記載の電気集塵装置。
[請求項5]
前記開口部は、三角形状であり、
前記開口部の一辺は、風向きに対して直交するとともに前記トゲ状突起の先端側に位置した請求項1に記載の電気集塵装置。

図面

[ 図 1]

[ 図 2]

[ 図 3]

[ 図 4]

[ 図 5]

[ 図 6]

[ 図 7]

[ 図 8]