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1. (WO2018179495) 水質調整水製造装置
Document

明 細 書

発明の名称 水質調整水製造装置

技術分野

0001  

背景技術

0002   0003   0004   0005   0006   0007  

発明の概要

0008   0009   0010   0011   0012   0013   0014   0015   0016   0017  

発明の効果

0018  

図面の簡単な説明

0019  

発明を実施するための形態

0020   0021   0022   0023   0024   0025   0026   0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034  

実施例

0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041  

符号の説明

0042  

請求の範囲

1   2   3   4   5   6   7  

図面

1   2   3   4   5  

明 細 書

発明の名称 : 水質調整水製造装置

技術分野

[0001]
 本発明は、超純水にpH調整剤及び/又は酸化還元電位調整剤を添加して、半導体ウェハの洗浄水等として有用な水質調整水を製造する装置に関する。本発明は、pH調整剤及び/又は酸化還元電位調整剤の薬液中の溶存酸素(DO)の持ち込みや発泡による問題を解消して低DO濃度の水質調整水を安定的に製造する装置に関する。

背景技術

[0002]
 金属が露出する半導体ウェハの洗浄・リンス水工程では、ウェハの帯電、金属腐食・溶解、微粒子付着を抑制する目的で、酸又はアルカリのpH調整剤や、酸化剤又は還元剤のような酸化還元電位調整剤を、必要最低限のごく低濃度で超純水に溶解させた水質調整水が洗浄水(リンス水を含む)として使用される場合がある(例えば特許文献1)。
[0003]
 この洗浄水の製造方法としては、操作が簡便であることから、pH調整剤及び/又は酸化還元電位調整剤を水に溶解させた薬液を薬注する方法が採用される場合が多い。薬液の薬注方法としては、ポンプを用いる方法、密閉容器とN などの不活性ガスによる加圧を用いる方法があり、いずれも実用化されている。
[0004]
 Fig.4は、従来の水質調整水製造装置を示す系統図である。薬液タンク1内の薬液は、薬注ポンプ2により薬注配管3を経て超純水の送水配管4に薬注される。5は流量計である。一定流量で送水される超純水に対して、流量計5の測定値に基づき、薬注量が制御されることで所定の水質の水質調整水が製造される。
[0005]
 薬液を薬注する超純水にDOが含まれると、洗浄・リンス時にウェハ材料の酸化などの問題を引き起こす。そのため、水質調整水製造のための超純水は十分な脱気処理がなされており、そのDO濃度は通常10μg/L未満である。
[0006]
 pH調整剤や酸化還元電位調整剤の薬液を超純水に添加すると、薬液に含まれるDOが超純水に混入してしまい、得られる水質調整水のDO濃度は超純水のDO濃度よりも上昇してしまう。
 薬液によっては発泡性を有するものもあり、発泡により薬注ポンプがエアロックを起こして薬注ができなくなったり、また薬注量を制御するための流量計が正しく表示されないなどの問題が起こる場合もある。
[0007]
特許文献1 : 特開2016-139766号公報

発明の概要

[0008]
 本発明は、超純水に薬注される薬液によるDOの混入、薬液の発泡による薬注不良や流量計の計測不良といった問題を解決する水質調整水製造装置を提供することを目的とする。
[0009]
 本発明者は、超純水に薬注する直前で、薬液を脱気手段で脱気処理することで、上記課題を解決することができることを見出した。
[0010]
 本発明は以下を要旨とする。
[0011]
[1] 超純水にpH調整剤及び/又は酸化還元電位調整剤を添加して水質調整水を製造する装置であって、pH調整剤及び/又は酸化還元電位調整剤を含む薬液を貯留する薬液タンクと、該薬液タンク内の薬液を超純水に薬注する薬注配管と、該超純水に薬注される薬液を脱気処理する脱気手段とを備えることを特徴とする水質調整水製造装置。
[0012]
[2] [1]において、前記脱気手段は、前記薬注配管に設けられており、該脱気手段の下流側の薬注配管に薬注ポンプと流量計を有することを特徴とする水質調整水製造装置。
[0013]
[3] [1]又は[2]において、前記脱気手段で脱気処理された前記薬液の一部を前記薬液タンクに返送する返送配管を有することを特徴とする水質調整水製造装置。
[0014]
[4] [1]ないし[3]のいずれかにおいて、前記薬液が、前記pH調整剤として、塩酸、酢酸、硝酸、リン酸、硫酸、フッ酸、アンモニア、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、又は炭酸アンモニウムを含むことを特徴とする水質調整水製造装置。
[0015]
[5] [1]ないし[4]のいずれかにおいて、前記薬液が前記酸化還元電位調整剤として、過酸化水素、又は硝酸を含むことを特徴とする水質調整水製造装置。
[0016]
[6] [1]ないし[5]のいずれかにおいて、前記水質調整水は、半導体ウェハの洗浄水又はリンス水であることを特徴とする水質調整水製造装置。
[0017]
[7] [1]ないし[6]のいずれかにおいて、前記超純水を使用場所に送水する送水配管を有し、前記薬注配管は該送水配管に接続されていることを特徴とする水質調整水製造装置。

発明の効果

[0018]
 本発明によれば、超純水にpH調整剤及び/又は酸化還元電位調整剤を添加して、半導体ウェハの洗浄水等として有用な水質調整水を製造するに当たり、薬液からのDOの混入、薬液の発泡による薬注不良や流量計の計測不良といった問題を解決して、DO濃度の低い高水質の水質調整水を安定的に製造することが可能となる。

図面の簡単な説明

[0019]
[図1] Fig.1は本発明の水質調整水製造装置の実施の形態の一例を示す系統図である。
[図2] Fig.2は本発明の水質調整水製造装置の実施の形態の他の例を示す系統図である。
[図3] Fig.3は本発明の水質調整水製造装置の実施の形態の別の例を示す系統図である。
[図4] Fig.4は従来の水質調整水製造装置を示す系統図である。
[図5] Fig.5は実施例1及び比較例1で得られた水質調整水のNH OH濃度の経時変化を示すグラフである。

発明を実施するための形態

[0020]
 以下に図面を参照して本発明を詳細に説明する。
[0021]
 Fig.1~3は本発明の水質調整水製造装置の実施の形態の一例を示す系統図である。Fig.1~3において、Fig.4に示す部材と同一機能を奏する部材には同一符号を付してある。
[0022]
 本発明の水質調整水製造装置は、超純水にpH調整剤及び/又は酸化還元電位調整剤を添加して水質調整水を製造する装置であって、pH調整剤及び/又は酸化還元電位調整剤を含む薬液を貯留する薬液タンク1と、薬液タンク1内の薬液を超純水に薬注する薬注配管3と、超純水に薬注される薬液を脱気処理する脱気手段6とを備える。薬液タンク1からの薬液は、通常、一定流量で送水される超純水の送水配管4に対して、薬注ポンプ2及び流量計5で流量調整されて薬注される。
[0023]
 Fig.1~3の水質調整水製造装置では、薬注配管3の薬注ポンプ2の上流側に脱気手段6が設けられている。薬液タンク1内の薬液が脱気手段6で脱気処理された後、薬注ポンプ2、流量計5を経て超純水の送水配管4に薬注される。
[0024]
 脱気手段6の下流側の薬注配管3に薬注ポンプ2及び流量計5が位置するように脱気手段6を設けることにより、薬液中のDOを除去すると共に、薬液の発泡による薬注ポンプ2のエアロックや流量計5の誤作動を防止することができる。
[0025]
 Fig.1~3では脱気手段6としてガス透過膜で液相側と気相側を隔て、エゼクターや真空ポンプ6Aで気相側を真空引きして液相側に通液される薬液中の溶存ガスを脱気処理する膜脱気装置が設けられている。脱気手段は何ら膜脱気装置に限定されるものではない。
[0026]
 脱気手段による脱気の程度は水質調整水に要求されるDO濃度を満足し得る低DO濃度の薬液を得ることができる程度であればよい。
[0027]
 Fig.2は、脱気手段6で脱気処理した薬液の一部を薬液タンク1に返送する返送配管7を設けた例を示す。脱気処理液の一部を薬液タンク1に返送することで、薬液タンク1内の薬液のDO濃度を下げ、また、薬液タンク1内の薬液の気泡の発生を抑制することができる。
 返送配管7で薬液タンク1に返送する脱気処理液の量は特に制限はないが、通常脱気処理液の30~50%程度とすることが、処理効率を大きく低下させることなく、返送による上記効果を得る上で好ましい。
[0028]
 脱気処理液の一部を薬液タンク1に返送する場合、薬液中の不純物除去のために返送配管7にフィルター8を設けてもよい。
[0029]
 Fig.3の装置は、超純水の送水配管4の薬注点4Aの下流側に、脱気手段9を設けたものである。薬注点4Aの下流側に脱気手段9を設けることで、送水配管4に供給される超純水のDO濃度が高い場合、例えばDO10μg/L以上の超純水であっても、低DO濃度の水質調整水を製造することができる。脱気手段9は、脱気手段6と真空引き手段を共用させることで、部材数を削減することができる。薬注点4Aの下流側に脱気手段9を設ける場合、大型の脱気手段が必要となるため、超純水のDO濃度が低い場合には、脱気手段9を設けないことが好ましい。
[0030]
 本発明において、超純水に薬注する薬液は、pH調整剤及び/又は酸化還元電位調整剤を超純水に溶解させて調製した薬液である。
 pH調整剤としては、塩酸、酢酸、硝酸、リン酸、硫酸、フッ酸、アンモニア、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、又は炭酸アンモニウム等が挙げられる。
 酸化還元電位調整剤としては過酸化水素や硝酸等が挙げられる。
[0031]
 本発明で用いる薬液は、通常、これらの薬剤を20~48重量%程度の濃度で含むものである。このような薬液を超純水に薬注して、通常、薬剤濃度0.1~100mg/L程度の水質調整水が製造される。
[0032]
 薬液を添加する超純水としてはDO濃度の低いものが好ましく、通常、DO濃度10μg/L未満、好ましくは1μg/L未満の低DO濃度の超純水が用いられる。超純水の送水配管にFig.3のように、脱気手段を設けることで、DO濃度10μg/L以上の超純水を用いることも可能である。
[0033]
 本発明は、超純水に前述の薬液を薬注して、DO濃度10μg/L以下、特に1μg/L未満の低DO濃度の水質調整水を製造する場合に有効である。
[0034]
 本発明により製造された水質調整水は、半導体ウェハの洗浄水やリンス水として有用であるが、何らこの用途に限らず、低DO濃度の水質調整水が要求される用途に有効に用いることができる。
実施例
[0035]
 以下に実施例を挙げて本発明をより具体的に説明する。
[0036]
[実施例1]
 Fig.1に示す構成の本発明の水質調整水製造装置により、以下の条件で水質調整水の製造を行った。
[0037]
 超純水のDO濃度:1μg/L未満
 超純水の流量:40L/min
 薬液:1.0重量%NH OH水溶液
     (撹拌により故意に発泡させたもの)
 薬注量:80mL/min
 水質調整水の目標NH OH濃度:20mg/L
[0038]
 脱気手段としては10インチの脱気膜を内蔵した膜脱気装置(リキセル社製)を用い、真空ポンプを用いて脱気処理した。
[0039]
 その結果、得られた水質調整水のDO濃度は1μg/L未満であり、水質調整水の製造に用いた超純水のDO濃度を上昇させることはなかった。
 また、得られた水質調整水のNH OH濃度の経時変化はFig.5に示す通りであり、240minにわたって、水質調整水のNH OH濃度は目標値の20mg/Lで安定していた。
[0040]
[比較例1]
 Fig.4に示す脱気手段のない従来装置を用いたこと以外は、実施例1と同様の条件で水質調整水を製造した。
 その結果、得られた水質調整水のDO濃度は16μg/Lと超純水のDO濃度よりも大幅に上昇していた。
 また、得られた水質調整水のNH OH濃度の経時変化はFig.5に示す通りであり、運転開始から50min後からNH OH濃度が下がり始め、80min後にはNH OH濃度が計測されなくなった。これは、薬注ポンプのダイヤフラム部にエアがたまり始め、最終的にエアロック状態になったためであった。
[0041]
 本発明を特定の態様を用いて詳細に説明したが、本発明の意図と範囲を離れることなく様々な変更が可能であることは当業者に明らかである。
 本出願は、2017年3月30日付で出願された日本特許出願2017-068092に基づいており、その全体が引用により援用される。

符号の説明

[0042]
 1 薬液タンク
 2 薬注ポンプ
 5 流量計
 6,9 脱気手段

請求の範囲

[請求項1]
 超純水にpH調整剤及び/又は酸化還元電位調整剤を添加して水質調整水を製造する装置であって、pH調整剤及び/又は酸化還元電位調整剤を含む薬液を貯留する薬液タンクと、該薬液タンク内の薬液を超純水に薬注する薬注配管と、該超純水に薬注される薬液を脱気処理する脱気手段とを備えることを特徴とする水質調整水製造装置。
[請求項2]
 請求項1において、前記脱気手段は、前記薬注配管に設けられており、該脱気手段の下流側の薬注配管に薬注ポンプと流量計を有することを特徴とする水質調整水製造装置。
[請求項3]
 請求項1又は2において、前記脱気手段で脱気処理された前記薬液の一部を前記薬液タンクに返送する返送配管を有することを特徴とする水質調整水製造装置。
[請求項4]
 請求項1ないし3のいずれか1項において、前記薬液が、前記pH調整剤として、塩酸、酢酸、硝酸、リン酸、硫酸、フッ酸、アンモニア、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、又は炭酸アンモニウムを含むことを特徴とする水質調整水製造装置。
[請求項5]
 請求項1ないし4のいずれか1項において、前記薬液が前記酸化還元電位調整剤として、過酸化水素、又は硝酸を含むことを特徴とする水質調整水製造装置。
[請求項6]
 請求項1ないし5のいずれか1項において、前記水質調整水は、半導体ウェハの洗浄水又はリンス水であることを特徴とする水質調整水製造装置。
[請求項7]
 請求項1ないし6のいずれか1項において、前記超純水を使用場所に送水する送水配管を有し、前記薬注配管は該送水配管に接続されていることを特徴とする水質調整水製造装置。

図面

[ 図 1]

[ 図 2]

[ 図 3]

[ 図 4]

[ 図 5]