このアプリケーションの一部のコンテンツは現時点では利用できません。
このような状況が続く場合は、にお問い合わせくださいフィードバック & お問い合わせ
1. (WO2018179325) 登録装置、認証装置、個人認証システム及び個人認証方法、並びにプログラム及び記録媒体
Document

明 細 書

発明の名称 登録装置、認証装置、個人認証システム及び個人認証方法、並びにプログラム及び記録媒体

技術分野

0001  

背景技術

0002   0003   0004   0005  

先行技術文献

特許文献

0006  

発明の概要

発明が解決しようとする課題

0007   0008  

課題を解決するための手段

0009   0010   0011   0012  

発明の効果

0013  

図面の簡単な説明

0014  

発明を実施するための形態

0015   0016   0017   0018   0019   0020   0021   0022   0023   0024   0025   0026   0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041   0042   0043   0044   0045   0046   0047   0048   0049   0050   0051   0052   0053   0054   0055   0056   0057   0058   0059   0060   0061   0062   0063   0064   0065   0066   0067   0068   0069   0070   0071   0072   0073   0074   0075   0076   0077   0078   0079   0080   0081   0082   0083   0084   0085   0086   0087   0088   0089   0090   0091   0092   0093   0094   0095   0096   0097   0098   0099   0100   0101   0102   0103   0104   0105   0106   0107   0108   0109   0110   0111   0112   0113   0114   0115   0116   0117   0118   0119   0120   0121   0122   0123   0124   0125   0126   0127   0128   0129   0130   0131   0132   0133   0134  

符号の説明

0135  

請求の範囲

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10   11   12   13   14   15   16   17   18   19   20  

図面

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10  

明 細 書

発明の名称 : 登録装置、認証装置、個人認証システム及び個人認証方法、並びにプログラム及び記録媒体

技術分野

[0001]
 本発明は、個人識別データを登録する登録装置、及び個人認証を行う認証装置に関する。本発明はまた上記の登録装置と認証装置とを有する個人認証システムに関する。本発明はさらに個人認証方法並びにプログラム及び記録媒体に関する。

背景技術

[0002]
 個人認証技術には、パスワード等の知識属性を利用するもの、カード、キー等の所有物属性を利用するもの、生体の特徴等の生体属性を利用するものがある。生体属性を利用する個人認証はバイオメトリクス認証と呼ばれ、他の個人認証手法に比べ盗難や偽造の可能性が少ないという利点がある。バイオメトリクス認証に用いられる生体の特徴は、生体の静止状態における身体的特徴と、生体の動作による行動的特徴に大別される。身体的特徴による認証技術の例が特許文献1に、行動的特徴量による認証の例が特許文献2、3に示されている。
[0003]
 特許文献1には、着座時の圧力分布データを記憶し、使用者が離席した後に再び着座した際の圧力分布データと記憶データとを比較することで使用者の認証を行うことが開示されている。
[0004]
 特許文献2には、複数の使用者の各々について、椅子の座面の複数の異なる箇所の圧力値から複数の特徴量を求め、特徴量間の相関係数の組を使用者と関連付けて登録し、被験者について同様に求めた複数の特徴量と、登録された複数の使用者の各々についての相関係数の組とから、被験者のマハラノビス距離を算出し、算出されたマハラノビス距離から、被験者が登録された複数の使用者のいずれであるかを判定することが開示されている。
[0005]
 特許文献3には、歩行に伴う足裏の圧力を圧力センサで検知し、足裏が接触してから離れるまでの複数タイミングの重心位置の動きを特徴として取得し、個人特徴を抽出する技術が記載されている。

先行技術文献

特許文献

[0006]
特許文献1 : 特開2007-179422号公報(段落0022)
特許文献2 : 特開2012-133683号公報(段落0032、0039、0044、0046、0050、0051、0055)
特許文献3 : 特開2015-52999号公報(要約、段落0020~0028)

発明の概要

発明が解決しようとする課題

[0007]
 従来の生体圧力情報による個人認証では、認証に用いる特徴として、身体的特徴、或いは行動的特徴が用いられており、これらの特徴の抽出方法は統計的な結果に基づいて選択されていた。しかし、身体的特徴による認証においては使用者の体重、体型の変化や着座位置に影響を受けて、認証精度が低下するという問題がある。行動的特徴を用いた認証においては使用者の動作状態や測定環境の影響を受けるなどの問題がある。これらを解消するため、身体的特徴或いは行動的特徴の抽出のための様々な方法が研究されてきた。しかしながら、特徴抽出の方法が適切か否かについては、統計的に高精度の認証結果が得られるか否かに基づいて判定されており、客観的な評価が困難であった。また、個人特徴以外の情報の影響を受けないようにするために、測定時に使用者(登録或いは認証を受けようとする人)の動作などに制約を設ける必要があった。
[0008]
 本発明は、使用者の動作に対する制約を設けず、使用者が自然な着座動作を行っている際に得られたデータに基づいて、個人識別データの登録或いは個人認証を行うことを可能にすることを目的とする。

課題を解決するための手段

[0009]
 本発明の登録装置は、
 人が着座する座面に配置され、座面にかかる圧力の分布を検出してフレーム毎の圧力分布データを出力する圧力センサと、
 前記圧力センサから出力されるフレーム毎の圧力分布データの時系列を時系列圧力分布データとして出力するデータ変換器と、
 ランダムに選択された複数の人についての時系列圧力分布データを記憶する学習データ記憶部と、
 登録を受けようとする使用者についての時系列圧力分布データと、前記学習データ記憶部に記憶されている、前記登録を受けようとする使用者以外の人についての複数の時系列圧力分布データとを教師データとして、教師データの組を生成するとともに、該教師データの組に対応する教師信号の組を生成する前処理部と、
 パラメータの組を記憶するパラメータ記憶部と、
 前記前処理部で生成された教師データの組を構成する教師データを順次選択し、選択した教師データに対して、前記パラメータ記憶部に記憶されているパラメータの組を用いて特徴演算を行って、演算結果を順次出力する特徴演算部と、
 前記特徴演算部が順次出力する演算結果の組と、前記前処理部で生成された教師信号の組とに基づいて前記パラメータの組を学習により調整する学習部と、
 前記学習部により調整された前記パラメータの組により前記使用者についての個人識別データを生成する識別データ生成部と、
 前記識別データ生成部により生成された個人識別データを、前記使用者を特定する情報と対応付けて記憶することで、前記使用者を登録する識別データ記憶部とを有し、
 前記特徴演算部は、各フレームの圧力分布データから得られる身体的特徴を抽出するための演算と、圧力分布データの時系列から得られる行動的特徴を抽出するための演算とを行う
 ことを特徴とする。
[0010]
 本発明の認証装置は、
 上記の登録装置の前記識別データ記憶部に登録された使用者についての個人識別データをパラメータの組として用いて、認証対象者についての時系列圧力分布データに対して、前記登録装置の前記特徴演算部における特徴演算と同じ特徴演算を行い、該特徴演算の結果から、前記認証対象者が、登録された使用者に一致する確率を表す個人識別値を算出して出力する識別値生成部と、
 前記識別値生成部から出力された個人識別値が予め定められた認証閾値よりも大きいときは、前記認証対象者が、登録された使用者に一致するとの判定を行う認証判定部と
 を有することを特徴とする。
[0011]
 本発明の個人認証システムは、上記の登録装置と、上記の認証装置とを有する。
[0012]
 本発明の個人認証方法は、
 人が着座する座面にかかる圧力の分布を検出することで得られるフレーム毎の圧力分布データの時系列から成る時系列圧力分布データに基づいて個人認証を行う個人認証方法であって、
 ランダムに選択された複数の人についての時系列圧力分布データを学習データ記憶部に記憶し、
 登録を受けようとする使用者についての時系列圧力分布データと、前記学習データ記憶部に記憶されている、前記登録を受けようとする使用者以外の人についての複数の時系列圧力分布データとを教師データとして、教師データの組を生成するとともに、該教師データの組に対応する教師信号の組を生成し、
 パラメータの組をパラメータ記憶部に記憶し、
 前記教師データの組を構成する教師データを順次選択し、選択した教師データに対して、前記パラメータ記憶部に記憶されているパラメータの組を用いて特徴演算を行って、演算結果を順次生成し、
 順次生成された演算結果の組と、前記教師信号の組とに基づいて前記パラメータの組を学習により調整し、
 調整された前記パラメータの組を前記使用者の個人識別データとして、前記使用者を特定する情報と対応付けて識別データ記憶部に記憶することで、前記使用者を登録し、
 前記特徴演算では、各フレームの圧力分布データから得られる身体的特徴を抽出するための演算と、圧力分布データの時系列から得られる行動的特徴を抽出するための演算とが行われ、
 前記識別データ記憶部に登録された使用者についての個人識別データをパラメータの組として用いて、認証対象者についての時系列圧力分布データに対して、前記教師データに対する特徴演算と同じ特徴演算を行い、該特徴演算の結果から、前記認証対象者が、登録された使用者に一致する確率を表す個人識別値を算出し、
 算出された個人識別値が予め定められた認証閾値よりも大きいときは、前記認証対象者が、登録された使用者に一致するとの判定を行う
 ことを特徴とする。

発明の効果

[0013]
 本発明によれば、使用者の動作に対する制約を設けず、使用者が自然な動作を行っている際に得られたデータに基づいて、個人識別データの登録或いは個人認証を行うことが可能となる。

図面の簡単な説明

[0014]
[図1] 本発明の実施の形態1の個人認証システムの構成を示す機能ブロック図である。
[図2] 図1の個人識別部の詳細を示す機能ブロック図である。
[図3] 図1の圧力センサの一例を示す図である。
[図4] 圧力センサにおけるボタンセンサの配列及び各ボタンセンサで検出された圧力値の例を示す図である。
[図5] 図1の個人認証システムを構成するコンピュータシステムの構成例を示す図である。
[図6] 図1の特徴演算部の構成例を示す図である。
[図7] 図1の登録装置における処理の手順を示すフローチャートである。
[図8] 図1の認証装置における処理の手順を示すフローチャートである。
[図9] 図1の登録装置における個人識別データ更新の処理の手順を示すフローチャートである。
[図10] 本発明の実施の形態3の個人認証システムの構成を示す機能ブロック図である。

発明を実施するための形態

[0015]
 図1は本発明における個人認証システムを示す機能ブロック図である。図1に示される個人認証システムは、圧力センサ10と、データ変換器15と、登録装置2と、認証装置3とを有し、登録モード、又は個人認証モードで動作する。
 登録モードにおいては、データ変換器15の出力が登録装置2に供給される。個人認証モードにおいては、データ変換器15の出力が認証装置3に供給される。
[0016]
 圧力センサ10は、図3に示されるように、椅子12の座面に配置されるシート状のセンサ(圧力シートセンサ)である。圧力センサ10は、複数のボタンセンサ11の二次元配列から成り、人(使用者)が着座すると、座面にかかる圧力の分布を検出して圧力分布データを出力する。複数のボタンセンサ11は、例えば図4に示されるように縦横に整列している。図4の例では、縦方向に16行、横方向に16列に整列している。図4で各ボタンセンサ11を表す矩形部分内に記入された数値は、当該ボタンセンサで検出された圧力の値の一例を示している。
[0017]
 圧力の値は、サンプル周期毎に取得される。あるサンプルタイミングで、それぞれのボタンセンサ11で検知された圧力の値を、それぞれのボタンセンサの位置に応じて配列したものを、1フレームの圧力分布データと言う。
 各フレームの圧力分布データは2次元平面上の複数の点(ボタンセンサの位置)における圧力値を表すものであり、従って3次元データとして扱うことが可能である。
[0018]
 データ変換器15は、圧力センサ10から出力された圧力分布データを受け、使用者の着座を検知すると、特徴演算又は識別値生成のための測定を開始し、該開始の時点から、予め設定された測定期間が経過するまでの圧力分布データの時系列を、時系列圧力分布データとして出力する。データ変換器15は例えば、各時点(サンプルタイミング)での圧力の合計が予め定められた閾値(圧力合計判定閾値)以上である状態が、予め定められた時間以上継続したときに使用者が着座したとの判定を行う。
[0019]
 登録モードにおいては、登録を受けようとする使用者(登録対象者)が圧力センサ10を備えた椅子12に着座し、該使用者の時系列圧力分布データが登録装置2に入力される。
 個人認証モードにおいては、認証を受けようとする使用者(認証対象者)が圧力センサ10を備えた椅子12に着座し、該使用者の時系列圧力分布データが認証装置3に入力される。
[0020]
 登録装置2は、前処理部20と、学習データ記憶部21と、特徴演算部22と、パラメータ記憶部23と、学習部24と、識別データ生成部25と、識別データ記憶部26とを有する。
[0021]
 認証装置3は、前処理部30と、認証データ記憶部31と、個人識別部32と、合成部35と、認証判定部36と、識別データ更新部37とを有する。
[0022]
 図1の登録装置2及び認証装置3の各部分(機能ブロックとして図示した部分)並びにデータ変換器15は、処理回路により実現することができる。処理回路は、専用のハードウェアであっても、メモリに格納されるプログラムを実行するCPUであっても良い。
 例えば、図1の各部分の機能をそれぞれ別個の処理回路で実現してもよいし、複数の部分の機能をまとめて一つの処理回路で実現しても良い。
[0023]
 処理回路がCPUの場合、登録装置2及び認証装置3の各部分並びにデータ変換器15の機能は、ソフトウェア、ファームウェア、またはソフトウェアとファームウェアとの組み合わせにより実現される。ソフトウェア或いはファームウェアはプログラムとして記述され、メモリに格納される。処理回路は、メモリに記憶されたプログラムを読み出して実行することにより、各部の機能を実現する。
 なおまた、登録装置2及び認証装置3の各部分の機能のうち、一部を専用のハードウェアで実現し、一部をソフトウェアまたはファームウェアで実現するようにしても良い。
[0024]
 図5は上記の処理回路がCPUであって、単一のCPUを含むコンピュータ(符号210で示す)で登録装置2のすべての機能を実現し、別の単一のCPUを含むコンピュータ(符号310で示す)で認証装置3のすべての機能を実現する場合の構成の一例を、圧力センサ10及びデータ変換器15とともに示す。
[0025]
 図5に示されるコンピュータ210は、CPU212と、メモリ214とを備え、これらはバス216でデータ変換器15の出力に接続されている。コンピュータ310は、CPU312と、メモリ314とを備え、これらはバス316でデータ変換器15の出力に接続されている。
[0026]
 CPU212は、メモリ214に記憶されたプログラムに従って動作し、バス216を介して入力された時系列圧力分布データに対して、図1の登録装置2の各部の処理を行う。
 CPU312は、メモリ314に記憶されたプログラムに従って動作し、バス316を介して入力された時系列圧力分布データに対して、図1の認証装置3の各部の処理を行う。
[0027]
 以下、図1に示される各部の動作を説明する。
 登録装置2の学習データ記憶部21には、予めランダムに選択された、複数の人(被験者)についての時系列圧力分布データが保存されている。
[0028]
 前処理部20は、登録対象者が着座したときにデータ変換器15から出力される時系列分布データと、学習データ記憶部21に保存されている複数の人についての時系列圧力分布データとから教師データの組を生成する。生成される教師データの組は、登録対象者についての時系列分布データと、登録対象者以外の人についての複数の時系列圧力分布データとで構成される。以下では簡単のため、登録対象者以外の人についての時系列圧力分布データを「他人の時系列圧力分布データ」と言うことがある。
[0029]
 前処理部20は、データ変換器15から出力される登録対象者についての時系列分布データを、教師データの組の一部として用いる。
[0030]
 前処理部20は、学習データ記憶部21に保存されている複数の人についての時系列圧力分布データの全部又は一部を選択して、教師データの組に含まれる(教師データの組の残りの部分をなす)他人の時系列圧力分布データとして用いる。学習データ記憶部21に保存されている複数の人についての時系列圧力分布データに、登録対象者についての時系列圧力分布データが含まれる場合には、当該登録対象者についての時系列分布データが上記の「他人の時系列圧力分布データ」として選択されないようにする。
[0031]
 前処理部20は、教師データの組に対応する教師信号の組をも生成する。
 前処理部20は、生成した教師データの組及び教師信号の組を、学習データ記憶部21に記憶させる。
[0032]
 パラメータ記憶部23は、特徴演算部22で演算に用いられるパラメータの組を記憶している。パラメータの初期値は例えばランダムに設定されたものであり、パラメータの値は、後述の特徴演算部22及び学習部24による特徴演算及び学習により調整される。
[0033]
 特徴演算部22は、前処理部20で生成され、学習データ記憶部21に記憶されている教師データの組を構成する教師データを順次選択し、選択した教師データに対して、パラメータ記憶部23に記憶されているパラメータの組を用いて特徴演算を行って、演算結果を順次出力する。
[0034]
 例えば、他人の時系列圧力分布データの数がRであれば、R個の他人の時系列圧力分布データと、1個の登録対象者の時系列圧力分布データを順次教師データとして特徴演算部22に入力する。特徴演算部22では順次入力される(R+1)個の教師データに対して、パラメータ記憶部に記憶されているパラメータの組を用いて、特徴演算を行って、(R+1)個の演算結果を順次出力する。
[0035]
 特徴演算部22における特徴演算は、各登録対象者の時系列圧力分布データの特徴に基づいて個人を識別する信号を出力するための演算であり、演算に用いられるパラメータの組が各登録対象者の時系列圧力分布データの特徴に基づく識別に最適となるように学習により調整される。調整が完了したときのパラメータの組(最適化されたパラメータの組)は、各登録対象者の時系列圧力分布データの特徴に対応したものとなる。従って、特徴演算部22のパラメータの組を調整により最適化する処理は、特徴を抽出する処理であると言える。
[0036]
 特徴演算部22における特徴演算には、畳み込みニューラルネットワークとリカレントニューラルネットワークを統合したニューラルネットワークによる手法が用いられる。図6にはそのようなニューラルネットワークの一例が示されている。
 図6で、F 、F 、…F はそれぞれサンプルタイミングt 、t 、…t の圧力分布データ(即ちそれぞれのフレームの圧力分布データ)を示す。
[0037]
 畳み込みニューラルネットワーク22aは、3次元畳み込み層とプーリング層の組み合わせを1段以上有する。図6では図示の簡略化のため1段のみ示す。各段の畳み込み層は、1又は2以上のフィルタ(カーネル)を用いて畳み込みを行って特徴マップを出力する。各段のプーリング層は同じ段の畳み込み層から出力された特徴マップのプーリング(サブサンプリング)を行う。
 畳み込みニューラルネットワーク22a内の第1段の畳み込み層は、時系列圧力分布データを取り込んで、フレームF 、F 、…F の各々の3次元データ(圧力分布データ)に対して畳み込みを行う。第2段以降の各段の畳み込み層は、前段のプーリング層の出力に対して畳み込みを行う。
[0038]
 リカレントニューラルネットワーク22bは、畳み込みニューラルネットワーク22aから出力された特徴マップを受けて、リカレント処理を行い、時系列特徴量を抽出する。
[0039]
 結合部22cは、リカレントニューラルネットワーク22bの出力の結合を行う。
 この結合部22cにおける結合は、リカレントニューラルネットワーク22bの出力を重み付け加算することで行われる。結合部22cは入力層及び出力層のほか1又は2以上の隠れ層を有していても良い。図6では図示の簡略化のため入力層と出力層のみを示す。結合部22cが1又は2以上の隠れ層を有する場合には、重み付け加算は複数段階で行われる。
 結合部22cの出力が特徴演算部22の出力となる。
[0040]
 畳み込みニューラルネットワーク22aが、身体的特徴を抽出するための演算を行い、リカレントニューラルネットワーク22bが行動的特徴を抽出するための演算を行う。身体的特徴量は時系列圧力分布データのうちの、フレームごとのデータから得られる。行動的特徴量は、データの時系列(従って身体的特徴量の時系列)から得られる。
[0041]
 身体的特徴の例としては、重心の位置、1又は2以上の極大値の位置、1又は2以上の極大値相互間の位置関係などがある。また、圧力センサを複数の領域に分割することで形成された分割領域ごとの重心の位置、重心の位置相互間の関係も身体的特徴とすることができる。
[0042]
 行動的特徴の例としては、重心の位置の変化(移動)、1又は2以上の極大値の位置の変化(移動)、1又は2以上の極大値相互間の位置関係の変化(移動)、分割領域毎の重心の位置の変化(移動)、並びに上記の種々の位置の変化(移動)相互間の関係などがある。
[0043]
 学習部24は、特徴演算部22による演算結果の組と、学習データ記憶部21に記憶された教師信号とに基づいて、誤差逆伝搬法により、パラメータの組を学習により調整する。即ち、学習部24は、特徴演算部22が順次出力する演算結果の組と、前処理部20で生成され、学習データ記憶部21に記憶されている教師信号の組とに基づいてパラメータの組を学習により調整する。
[0044]
 特徴演算部22が図4に示されるものである場合、調整の対象となるパラメータには、ニューラルネットワークのシナプス結合(ニューロン相互間の結合)の重みを決めるパラメータ、並びにフィルタの特性を決めるパラメータが含まれる。
[0045]
 パラメータの組の調整は、演算結果の組と教師信号の組との差Eがより小さくなるように行われる。演算結果の組と教師信号の組との差Eを「演算結果の誤差」、或いは単に「誤差」と言うことがある。
[0046]
 特徴演算部22が、教師データの各々に対して特徴演算を行ったときに出力する演算結果は、第1及び第2の値u,vを含む。
 登録対象者の時系列圧力分布データに対する演算結果の第1及び第2の値u,vに対応する教師信号はそれぞれ「1」及び「0」であり、複数の他人の時系列分布データの各々に対する演算結果の第1及び第2の値u,vに対応する教師信号がそれぞれ「0」及び「1」である。
[0047]
 学習部24は、演算結果の誤差Eとして、例えば、演算結果の組を構成する各演算結果の第1及び第2の値u,vと、対応する教師信号との差の2乗和を求める。即ち、登録対象者の時系列圧力分布データに対する特徴演算の結果の第1及び第2の値u,vと、対応する教師信号1,0との差、並びに複数の他人の時系列分布データの各々に対する特徴演算の結果の第1及び第2の値u,vと、対応する教師信号0,1との差の2乗和を求める。
[0048]
 登録対象者の時系列圧力分布データに対する演算結果を(u ,v )で表し、R個の他人の時系列圧力分布データに対する演算結果をそれぞれ(u ,v )、(u ,v )…(u ,v )で表す。
[0049]
 演算結果の誤差Eは、例えば、下記の式(1)で求められる。
[数1]


[0050]
 学習部24は、誤差Eが予め定められた閾値(収束判定閾値)E thよりも大きければ、パラメータ記憶部23に記憶されているパラメータの組を調整する。
 パラメータの組の調整は誤差Eがより小さくなるように行われる。
 学習部24は、調整後のパラメータの組を用いて、特徴演算部22に特徴演算を繰り返させる。即ち、調整後のパラメータの組で、パラメータ記憶部23に記憶されているパラメータの組が更新され、特徴演算部22は、更新後のパラメータの組を用いて再度特徴演算を行う。
[0051]
 特徴演算部22による特徴演算及び学習部24によるパラメータの組の調整は、誤差Eが十分に小さくなるまで繰り返される。即ち、誤差Eが閾値E th以下になるまで(閾値Eth以下に収束するまで)繰り返される。
[0052]
 誤差Eが閾値E th以下に収束したら、当該演算に用いられたパラメータの組は、登録対象者の時系列分布データの特徴を適切に抽出することができるパラメータの組であるとみなされる。
 誤差Eが閾値E th以下に収束したら、識別データ生成部25は、当該演算に用いられたパラメータの組により当該登録対象者の個人識別データを生成し、識別データ記憶部26に記憶させる。
 各登録対象者の個人識別データは当該登録対象者を特定する情報に関連付けて記憶され、即ち登録される。これにより各登録対象者は登録された使用者(既登録者)になる。
[0053]
 上記した処理、即ち、登録対象者の着座、圧力センサ10による圧力分布データの測定、データ変換器15による時系列圧力分布データの生成、前処理部20による教師データの組及び教師信号の組の生成、特徴演算部22による特徴演算及び学習部24による学習は、登録対象者毎に行われ、学習により調整された各登録対象者についてのパラメータの組が、識別データ生成部25により、個人識別データとして登録対象者を特定する情報に対応付けて識別データ記憶部26に記憶される。
[0054]
 例えば、M人の登録対象者に対してM個の個人識別データが識別データ記憶部26に記憶される。このうち第m(mは1からMのいずれか)の個人識別データは、第mの登録対象者に対応するものであり、第mの登録対象者を特定する情報とともに記憶される。
[0055]
 認証装置3の前処理部30は、認証対象者が着座したときにデータ変換器15から出力される時系列圧力分布データを、認証データとして認証データ記憶部31に記憶させる。
[0056]
 個人識別部32は、第1乃至第Mの識別値生成部32-1~32-Mを含む。ここでMは、登録装置2の識別データ記憶部26に登録された使用者(既登録者)に数に等しい。第1乃至第Mの識別値生成部32-1~32-Mは、それぞれ第1乃至第Mの既登録者に対応して設けられたものである。
[0057]
 個人識別部32は、認証データ記憶部31に記憶された認証対象者についての時系列圧力分布データを読み出す。読み出した認証対象者についての時系列圧力分布データは、第1乃至第Mの識別値生成部32-1~32-Mに入力される。
 図2に示すように、第1乃至第Mの識別値生成部32-1~32-Mは、それぞれ識別信号生成部33-1~33-Mと、識別値算出部34-1~34-Mを有する。即ち第mの識別値生成部32-m(mは1からMのいずれか)は、識別信号生成部33-mと、識別値算出部34-mとを有する。
[0058]
 第1乃至第Mの識別信号生成部33-1~33-Mの各々は、登録装置2の特徴演算部22と同じ構成を有し、特徴演算部22が行う特徴演算と同じ内容の特徴演算を行う。但し、設定されているパラメータの組が互いに異なる。即ち、第1乃至第Mの識別信号生成部33-1~33-Mには、それぞれ第1乃至第Mの既登録者についての個人識別データがパラメータの組として設定されており、第1乃至第Mの識別信号生成部33-1~33-Mはそれぞれ設定されたパラメータの組を用いて特徴演算を行う。
[0059]
 第1乃至第Mの識別値生成部32-1~32-Mは、それぞれ第1乃至第Mの既登録者に対応して構築されたものである。例えば、登録対象者の個人識別データが識別データ記憶部26に登録されることで登録対象者が新たな既登録者(第mの既登録者)となる度に、新たな既登録者に対応する識別値生成部(第mの識別値生成部32-m)が構築される。識別値生成部は、ソフトウェアで実現される。
 新たな既登録者に対応する識別値生成部(32-m)の構築は、特徴演算部22と同じ構成を有し、当該新たな既登録者の個人識別データがパラメータの組として設定されたものを識別信号生成部(33-m)として構築することと、対応する識別値算出部(34-m)を構築することを含む。
[0060]
 特徴演算部22が図6で例示するようにニューラルネットワークで構成される場合、識別信号生成部(33-m)は、特徴演算部22と同じニューラルネットワークであって、対応する個人識別データ(第mの既登録者の個人識別データ)がパラメータの組として設定されたもので構成される。
 識別値算出部(34-m)は後述の式(2)の計算を行うものであり、第1乃至第Mの識別値算出部34-1~34-Mは互いに同じ構成を有する。
[0061]
 このように個人識別部32の第1乃至第Mの識別値生成部32-1~32-Mが、識別データ記憶部26に記憶された個人識別データに基づいて自動的に構築されるものであるので、認証装置3も、識別データ記憶部26に記憶された個人識別データに基づいて自動生成されるものであると見ることができる。
[0062]
 識別信号生成部33-1~33-Mの各々は特徴演算の結果としてそれぞれ第1及び第2の値を表す第1及び第2の識別信号を出力する。第1及び第2の値をz ,z で表す。この2つの値z ,z は、特徴演算部22における特徴演算の結果に含まれる第1及び第2の値u,vに対応するものである。
[0063]
 第1乃至第Mの識別値算出部34-1~34-Mの各々(34-m)は、対応する識別信号生成部33-mが出力する第1及び第2の識別信号を受けて、個人識別値を算出する。この個人識別値をQで表す。
 Qは、z ,z に対して下記の式(2)
[数2]


で表される関係を有する。
[0064]
 区別のため、第mの識別値算出部34-mから出力される個人識別値をQ で表す。個人識別値Q は、認証対象者が第mの既登録者である確率乃至蓋然性を表す指標である。
 第mの識別値算出部34-mから出力される個人識別値Q は、第mの識別値生成部32-mの出力として、合成部35に供給される。
[0065]
 以上のように、第1乃至第Mの識別値生成部32-1~32-Mは、それぞれ複数の既登録者に対応して設けられ、各々対応する既登録者についての個人識別データをパラメータの組として用いて、認証対象者についての時系列圧力分布データに対して特徴演算を行い、該特徴演算の結果から、認証対象者が、対応する登録された使用者に一致する確率を表す個人識別値を算出して出力する。
[0066]
 認証対象者が第jの既登録者(jは1からMのいずれか)である場合、該認証対象者の時系列圧力分布データが第1乃至第Mの識別値生成部32-1~32-Mに入力されたとき、第jの識別値生成部32-jでは、z が比較的大きい値になり、z が比較的小さい値になり、従って、個人識別値Qが比較的大きい値になり、第jの識別値生成部32-j以外の識別値生成部では、z が比較的小さい値になり、z が比較的大きい値になり、従って、個人識別値Qが比較的小さい値になる。
 この場合、第1乃至第Mの識別値生成部32-1~32-Mから出力される個人識別値Q ~Q のうち、第jの識別値生成部32-jから出力される個人識別値Q が最大となる。
[0067]
 認証対象者が第1乃至第Mの既登録者のいずれでもない場合、該認証対象者の時系列圧力分布データが第1乃至第Mの識別値生成部32-1~32-Mに入力されたとき、いずれの識別値生成部においても、z が比較的小さい値になり、z が比較的大きい値になり、個人識別値Qが比較的小さい値になる。
[0068]
 合成部35は、識別値生成部32-1~32-Mから出力される個人識別値Q ~Q を合成する。この合成においては、合成部35は、個人識別値Q ~Q のうちで最大のものQ maxを選択して出力する。
[0069]
 認証判定部36は、合成結果Q maxが、予め定められた閾値(認証閾値)Q thよりも大きいか否かの判定(認証成功又は認証失敗の判定)を行う。
[0070]
 合成結果Q maxが閾値Q thよりも大きいときは、認証判定部36は、認証対象者が、合成部35で選択された個人識別値を出力した識別値生成部に対応する既登録者である(既登録者に一致する)との判定(認証成功の判定)をし、判定結果を出力する。
[0071]
 合成部35の出力Q maxが閾値Q th以下であるときは、認証対象者が、M人の既登録者のいずれにも一致しないとの判定(認証失敗の判定)をし、判定結果を出力する。
[0072]
 判定の結果を図示しない表示器で表示しても良い。この場合、認証失敗の判定結果を表示する際には、これと併せて、使用者に着座をやり直して、再度認証を受けるよう促す表示を行うこととしても良い。
[0073]
 また判定の結果で他の機器の動作を制御することとしても良い。例えば、圧力センサ10が自動車の運転席に設けられたものである場合、認証成功の判定がなされたときはエンジンの起動を可能にし、認証失敗の判定がなされたときは、エンジンの起動を阻止するようにしても良い。
[0074]
 認証判定部36は、認証成功の判定をしたときは、認証結果を表すデータを識別データ更新部37に供給する。認証結果を表すデータには、認証対象者に一致すると判定された既登録者を特定するデータが含まれる。
[0075]
 認証判定部36から認証結果を表すデータを受けると、識別データ更新部37は、登録装置2に、認証対象者に一致すると判定された既登録者の個人識別データの更新を行わせる。この更新は、識別データ記憶部26に記憶されている個人識別データの更新であり、認証データ記憶部31に記憶されている、認証対象者についての時系列圧力分布データを用いて行われる。
[0076]
 具体的には、識別データ更新部37は、認証データ記憶部31に記憶されている、認証対象者についての時系列圧力分布データを読み出し、読み出した時系列圧力分布データと、認証判定部36から供給された認証結果を表すデータに含まれる、認証対象者に一致すると判定された既登録者を特定する情報とを、登録装置2の前処理部20に供給する。
[0077]
 前処理部20は、識別データ更新部37から供給された認証対象者についての時系列圧力分布データと、学習データ記憶部21に保存されている複数の人についての時系列圧力分布データとから教師データ(更新用の教師データ)の組を生成する。生成される教師データの組は、識別データ更新部37から供給された認証対象者についての時系列分布データと、認証対象者以外の人についての複数の時系列圧力分布データとで構成される。以下では簡単のため、認証対象者以外の人についての時系列圧力分布データを「他人の時系列圧力分布データ」と言うことがある。
[0078]
 前処理部20は、学習データ記憶部21に保存されている複数の人についての時系列圧力分布データの全部又は一部を選択して、教師データの組に含まれる(教師データの組の一部をなす)他人の時系列圧力分布データとして用いる。学習データ記憶部21に保存されている複数の人についての時系列圧力分布データに、認証対象者についての時系列圧力分布データが含まれる場合には、当該認証対象者についての時系列分布データが上記の「他人の時系列圧力分布データ」として選択されないようにする。
[0079]
 前処理部20は、このようにして教師データの組を生成するとともに、該教師データの組に対応する教師信号(更新用の教師信号)の組を生成する。
[0080]
 ここで「教師データに対応する教師信号」の値は、認証対象者の時系列分布データについては(u,v)=(1,0)であり、他人の時系列分布データについては(u,v)=(0,1)である。
 前処理部20は、教師データの組と教師信号の組とを学習データ記憶部21に記憶させる。
[0081]
 更新のための学習の開始時には、識別データ記憶部26に記憶されている、認証対象者に一致すると判定された既登録者についての個人識別データを読み出して、初期パラメータの組としてパラメータ記憶部23に設定しておくのが望ましい。代わりに、ランダムに選択された値を持つパラメータの組をパラメータ記憶部23に設定しておいても良い。
[0082]
 特徴演算部22は、前処理部20で生成され、学習データ記憶部21に記憶されている更新用の教師データの組を構成する教師データを順次選択し、選択した教師データに対して、パラメータ記憶部23に記憶されているパラメータの組を用いて特徴演算を行って、演算結果を順次出力する。
[0083]
 このとき特徴演算部22で行われる特徴演算は、登録モードにおいて特徴演算部22で行われる特徴演算と同じである。但し、登録モードにおいては登録対象者の時系列圧力分布データが用いられるのに対して、更新モードでは、認証対象者の時系列圧力分布データが用いられる点で異なる。
[0084]
 学習部24は、特徴演算部22が順次出力する演算結果の組と、前処理部20で生成された更新用の教師信号の組とに基づいてパラメータの組を学習により調整する。
[0085]
 このとき学習部24により行われる学習は、登録モードにおいて学習部24により行われる学習と同じである。但し、登録モードにおいては登録対象者の個人識別データとなるパラメータの組が学習により調整されるのに対して、更新モードでは、認証対象者に一致すると判定された既登録者の個人識別データとなるパラメータの組が学習により調整される。
[0086]
 識別データ生成部25は、識別データ記憶部26に記憶されている個人識別データのうち、認証対象者に一致すると判定された既登録者についての個人識別データを、学習部24が調整したパラメータの組を用いて更新する。即ち、学習部24が調整したパラメータの組を新たな個人識別データとして、識別データ記憶部26を書き換える。
 この更新は、個人識別データの再登録と言うことができる。
[0087]
 登録装置2で識別データ記憶部26の個人識別データが更新されると、これに伴い、認証装置3内の対応する識別値生成部が更新される。具体的には、更新された個人識別データで、対応する識別値生成部の、識別信号生成部のパラメータの組が更新される。
[0088]
 以下、本実施の形態の個人認証システムにおける処理の手順を、フローチャートを参照して説明する。
 図7は、本実施の形態の個人認証システムの、登録モードにおける処理の手順を示すフローチャートである。
[0089]
 登録モードでは、登録を受けようとする者(登録対象者)が、圧力センサ10を備えた椅子12に着座する。
[0090]
 ステップST11では、データ変換器15が、登録対象者の着座を検知する。
 着座を検知すると、データ変換器15は、特徴演算のための測定を開始し、該開始の時点から、予め設定された測定期間の経過までの圧力分布データの時系列を、時系列圧力分布データとして出力する。
[0091]
 次にステップST12では、前処理部20が、データ変換器15から出力される時系列圧力分布データ(登録対象者の時系列圧力分布データ)と、学習データ記憶部21に保存されている複数の時系列圧力分布データから選択された複数の他人の時系列圧力分布データとを統合して、教師データの組を生成するとともに、教師データの組に対応する教師信号の組を生成し、教師データの組と教師信号の組とを学習データ記憶部21に記憶させる。
[0092]
 ステップST12と平行して行われるステップST13では、パラメータ記憶部23に、ランダムに選択された値を持つパラメータの組(初期パラメータの組)を記憶させる。
[0093]
 ステップST12及びST13の次に、ステップST14で、特徴演算部22が、学習データ記憶部21から教師データの組を構成する教師データを順次読出し、読み出した教師データに対して特徴演算を行い、演算結果を順次出力する。特徴演算には、パラメータ記憶部23に記憶されているパラメータの組を用いる。
[0094]
 ステップST15では、学習部24が、上記の特徴演算部から出力される演算結果の組を学習データ記憶部21に記憶されている教師信号の組と比較し、誤差Eが閾値E th以下であるか否かを判定する。
 誤差Eが閾値E thよりも大きければ、ステップST16に進む。
[0095]
 ステップST16では、学習部24がパラメータ記憶部23に記憶されているパラメータの組を調整する。パラメータの組の調整は、誤差Eがより小さくなるように行われる。学習部24は、調整後のパラメータの組をパラメータ記憶部23に書き込む。即ちパラメータの組の更新を行う。
 ステップST16の次にステップST14に戻る。
[0096]
 ステップST14では、特徴演算部22が、更新されたパラメータの組を用いて再度特徴演算を行い、演算結果を出力する。ステップST15では、学習部24が、演算結果の組を教師信号の組と比較する。
 上記のステップST14、ST15、ST16の処理が、ステップST15で、誤差Eが閾値E th以下であるとの判定がされるまで繰り返される。
[0097]
 ステップST15で誤差Eが閾値E th以下になった(十分に小さくなった)と判定されると、ステップST17に進む。
[0098]
 ステップST17では、識別データ生成部25が、誤差Eが十分に小さくなったときのパラメータの組で個人識別データを生成する。
[0099]
 ステップST18では、識別データ生成部25が、ステップST17で生成された個人識別データを、そのときの登録対象者を特定する情報と対応付けて、識別データ記憶部26へ記憶させ、即ち登録する。
[0100]
 登録装置2で、個人識別データが識別データ記憶部26に登録されると、認証装置3では、登録された個人識別データに対応する識別値生成部が構築される。
[0101]
 図8は、本実施の形態の個人認証システムの、個人認証モードにおける処理の手順を示すフローチャートである。
[0102]
 個人認証モードでは、個人認証を受けようとする者(認証対象者)が、圧力センサ10を備えた椅子12に着座する。
[0103]
 ステップST21では、データ変換器15が、認証対象者の着座を検知する。
 着座を検知すると、データ変換器15は、識別値生成のための測定を開始し、該開始の時点から予め設定された期間(測定期間)の経過までの圧力分布データの時系列を、時系列圧力分布データとして出力する。
[0104]
 次にステップST22では、前処理部30が、データ変換器15から出力される時系列圧力分布データを、認証データとして認証データ記憶部31に記憶させる。
[0105]
 ステップST23では、個人識別部32が、認証データ記憶部31から認証対象者についての時系列圧力分布データを読み出し、個人識別部32の識別値生成部32-1~32-Mが、読み出された認証対象者についての時系列圧力分布データに対して演算を行い、演算の結果として、個人識別値Q ~Q を出力する。
[0106]
 ステップST24では、合成部35は、識別値生成部32-1~32-Mから出力される個人識別値Q ~Q を合成する。この合成において、個人識別値Q ~Q のうちの最大のものQ maxを選択して出力する。
[0107]
 ステップST25では、認証判定部36は、合成部35の出力Q maxが閾値Q thよりも大きいか否かの判定を行う。合成部35の出力Q maxが閾値Q thよりも大きいときは、ステップST26に進む。そうでなければステップST28に進む。
[0108]
 ステップST28では、認証判定部36は、認証対象者が、M人の既登録者のいずれでもないとの判定(認証失敗の判定)をし、判定結果を出力する。
 判定の結果を図示しない表示器で表示しても良い。この場合、使用者に着座をやり直して、再度認証を受けるよう促す表示を併せて行うこととしても良い。
 使用者が再度の着座を行えば、ステップST21以降の処理が再度行われる。
[0109]
 ステップST26では、認証判定部36は、認証対象者が、合成部35で選択された個人識別値を出力した識別値生成部に対応する既登録者に一致するとの判定(認証成功の判定)をし、判定結果を出力する。これとともに、認証判定部36は、認証結果を表すデータを識別データ更新部37に供給する。認証結果を表すデータには、認証対象者に一致すると判定された既登録者を特定するデータが含まれる。
[0110]
 ステップST27では、識別データ更新部37は、認証データ記憶部31に記憶されている、認証対象者についての時系列圧力分布データを読み出し、読み出した時系列圧力分布データと、認証判定部36から供給された認証結果を表すデータに含まれる、認証対象者に一致すると判定された既登録者を特定する情報とを、登録装置2の前処理部20に供給し、登録装置2に個人識別データの更新を行わせる。
[0111]
 以下、図8のステップST27の個人識別データの更新の処理を、図9を参照して説明する。
 個人識別データの更新は、識別データ更新部37から、認証対象者の時系列圧力分布データと、認証対象者に一致すると判定された既登録者を特定するデータとが供給されたときに開始される。
[0112]
 ステップST31では、前処理部20が、識別データ更新部37から供給された認証対象者の時系列圧力分布データと、学習データ記憶部21に保存されている複数の時系列分布データから選択された複数の他人の時系列圧力分布データとから教師データの組を生成するとともに、教師データの組に対応する教師信号の組を生成し、教師データの組と教師信号の組とを学習データ記憶部21に記憶させる。
[0113]
 ステップST31と平行して行われるステップST32では、パラメータ記憶部23に、パラメータの組を記憶させる。このとき、パラメータ記憶部23には、認証対象者に一致すると判定された既登録者についての個人識別データを初期パラメータの組として設定するのが望ましい。代わりに、ランダムに選択された値を持つパラメータの組を設定して良い。
[0114]
 ステップST31及びST32の次に、ステップST33では、特徴演算部22が、前処理部20で生成され、学習データ記憶部21に記憶されている教師データの組を構成する教師データを順次選択し、選択した教師データに対して、パラメータ記憶部23に記憶されているパラメータの組を用いて特徴演算を行って、演算結果を順次出力する。
[0115]
 ステップST34では、学習部24が、上記の特徴演算部から出力される演算結果の組を学習データ記憶部21に記憶されている教師信号の組と比較し、誤差Eが閾値E th以下であるか否かを判定する。
 誤差Eが閾値E thよりも大きければ、ステップST35に進む。
[0116]
 ステップST35では、パラメータの組の調整を行い、パラメータ記憶部23に記憶されているパラメータの組を、調整後のパラメータの組で更新する。
 ステップST35の次にステップST33に戻る。
[0117]
 ステップST33では、特徴演算部22が、更新されたパラメータの組を用いて再度特徴演算を行う。ステップST34では、学習部24が、演算結果の組を教師信号の組と比較する。
 上記のステップST33、ST34、ST35の処理が、ステップST34で、誤差Eが閾値E th以下であるとの判定がされるまで繰り返される。
[0118]
 ステップST34で誤差Eが閾値E th以下になった(十分に小さくなった)と判定されると、ステップST36に進む。
[0119]
 ステップST36では、識別データ生成部25が、誤差Eが十分に小さくなったときのパラメータの組で個人識別データを生成する。
[0120]
 ステップST37では、識別データ生成部25が、ステップST36で生成された個人識別データを用いて、識別データ記憶部26の記憶内容を更新する。例えば、識別データ記憶部26に記憶されている個人識別データを、新たに生成された個人識別データで書き換える。
[0121]
 登録装置2で識別データ記憶部26の個人識別データが更新されると、これに伴い、認証装置3内の対応する識別値生成部が更新される。具体的には、更新された個人識別データで、対応する識別値生成部の識別信号生成部のパラメータの組が更新される。
[0122]
実施の形態2.
 実施の形態1では、登録対象者の座圧の測定(時系列圧力分布データの取得)を1回行って、登録対象者についての1個の時系列圧力分布データと、登録対象者以外の人(他人)についての複数の時系列圧力分布データとで教師データの組を生成している。
 代わりに、登録対象者の座圧の測定(時系列圧力分布データの取得)を複数回行って、登録対象者についての複数の時系列分布データと、登録対象者以外の人(他人)についての複数の時系列分布データとで教師データの組を生成することとしても良い。例えば登録対象者についてのN個の時系列圧力分布データを用いる場合、該N個の時系列圧力分布データとR個の他人の時系列圧力分布データとで教師データの組が構成され、教師データの組を構成する教師データが順次選択されて、特徴演算部22における特徴演算が行われ、N+R個の演算結果が順次出力される。その場合、誤差Eの演算は下記の式(3)によって行われる。
[0123]
[数3]


[0124]
 式(3)で(u 0n,v 0n)は、登録対象者についての第nの時系列圧力分布データ(nは1からNのいずれか)に対する演算結果を表す。
[0125]
 なおまた、学習データ記憶部21に保存されている複数の時系列圧力分布データの中に、登録対象者についての時系列圧力分布データが含まれている場合、該登録対象者についての時系列圧力分布データを教師データに含まれる「登録対象者についての時系列分布データ」として用いることとしても良い。
 その場合、学習データ記憶部21に保存されている複数の時系列圧力分布データに含まれる、登録対象者についての時系列圧力分布データは、上記の新たに測定を行うことで得られた登録対象者についての時系列圧力分布データ(上記のN個の時系列圧力分布データ)と同様に(或いはその一部として)扱うことができる。
[0126]
実施の形態3.
 上記の実施の形態1では、登録装置2の識別データ記憶部26が複数の使用者を登録し、認証装置の個人識別部32が複数の識別値生成部を有する。しかしながら、本発明は、登録装置2の識別データ記憶部26が単一の使用者を登録し、認証装置の個人識別部32が単一の識別値生成部を有する場合にも適用可能である。その場合の個人認証システムの構成例を図10に示す。
[0127]
 図10に示される個人認証システムは、図1に示される個人認証システムと概して同じであるが、図1の識別データ記憶部26及び個人識別部32の代わりに、識別データ記憶部26b及び個人識別部32bが設けられており、図1の合成部35が設けられていない。
[0128]
 識別データ記憶部26bは識別データ記憶部26と概して同じであるが、個人識別データを1個だけ記憶する点で異なる。
 個人識別部32bは個人識別部32と概して同じであるが、識別値生成部を1個だけ有する点で異なる。
 図10では、1個の識別値生成部32-1の出力が認証判定部36に入力されている。
 識別値生成部32-1は、識別信号生成部33-1と識別値算出部34-1とを有する。
[0129]
 このような構成においては、識別信号生成部33-1は、識別データ記憶部26に登録された使用者についての個人識別データをパラメータの組として用いて、認証対象者についての時系列圧力分布データに対して特徴演算を行うことで第1及び第2の値z 、z を持つ第1及び第2の識別信号を生成する。
 識別値算出部34-1は、識別信号生成部33-1で生成された第1及び第2の識別信号に基づいて個人識別値Qを算出して出力する。個人識別値Qは、認証対象者が、登録された使用者である(登録された使用者に一致する)確率を表す。識別値算出部34-1で算出された個人識別値Qは、識別値生成部32-1の出力として認証判定部36に供給される。
[0130]
 認証判定部36は、識別値生成部32-1から出力された個人識別値Qが閾値Q thよりも大きいときは、認証対象者が、登録された使用者に一致するとの判定を行う。認証判定部36は、識別値生成部32-1から出力された個人識別値Qが閾値Q th以下であるときは、認証対象者が、登録された使用者に一致しないとの判定を行う。
[0131]
 上記以外の点で、実施の形態3の個人識別システムの動作は、実施の形態1の個人認証システムと同様であり、実施の形態3でも実施の形態1と同様の効果が得られる。
[0132]
 以上のように、上記の実施の形態では、登録装置において、個人識別データを学習により自動生成することができ、登録装置で登録された個人識別データを用いて個人認証を行う認証装置を自動生成することができる。また、身体的特徴と行動的特徴を考慮し、かつ測定時の使用者の動作に対してロバストな個人認証が可能である。
[0133]
 以上本発明を登録装置、認証装置及び個人認証システムとして説明したが、上記の登録装置、認証装置及び個人認証システムで実施される登録方法、認証方法及び個人認証方法もまた本発明の一部を成す。
[0134]
 以上、本発明の実施の形態について詳述したが、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではなく、請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形が可能である。

符号の説明

[0135]
 2 登録装置、 3 認証装置、 10 圧力センサ、 15 データ変換器、 20 前処理部、 21 学習データ記憶部、 22 特徴演算部、 22a 畳み込みニューラルネットワーク、 22b リカレントニューラルネットワーク、 22c 結合部、 23 パラメータ記憶部、 24 学習部、 25 識別データ生成部、 26,26b 識別データ記憶部、 30 前処理部、 31 認証データ記憶部、 32,32b 個人識別部、 32-1~32-M 識別値生成部、 33-1~33-M 識別信号生成部、 34-1~34-M 識別値算出部、 53 合成部、 36 認証判定部、 37 識別データ更新部。

請求の範囲

[請求項1]
 人が着座する座面に配置され、座面にかかる圧力の分布を検出してフレーム毎の圧力分布データを出力する圧力センサと、
 前記圧力センサから出力されるフレーム毎の圧力分布データの時系列を時系列圧力分布データとして出力するデータ変換器と、
 ランダムに選択された複数の人についての時系列圧力分布データを記憶する学習データ記憶部と、
 登録を受けようとする使用者についての時系列圧力分布データと、前記学習データ記憶部に記憶されている、前記登録を受けようとする使用者以外の人についての複数の時系列圧力分布データとを教師データとして、教師データの組を生成するとともに、該教師データの組に対応する教師信号の組を生成する前処理部と、
 パラメータの組を記憶するパラメータ記憶部と、
 前記前処理部で生成された教師データの組を構成する教師データを順次選択し、選択した教師データに対して、前記パラメータ記憶部に記憶されているパラメータの組を用いて特徴演算を行って、演算結果を順次出力する特徴演算部と、
 前記特徴演算部が順次出力する演算結果の組と、前記前処理部で生成された教師信号の組とに基づいて前記パラメータの組を学習により調整する学習部と、
 前記学習部により調整された前記パラメータの組により前記使用者についての個人識別データを生成する識別データ生成部と、
 前記識別データ生成部により生成された個人識別データを、前記使用者を特定する情報と対応付けて記憶することで、前記使用者を登録する識別データ記憶部とを有し、
 前記特徴演算部は、各フレームの圧力分布データから得られる身体的特徴を抽出するための演算と、圧力分布データの時系列から得られる行動的特徴を抽出するための演算とを行う
 ことを特徴とする登録装置。
[請求項2]
 登録を受けようとする複数の使用者の各々について、前記前処理部による前記教師データの組及び前記教師信号の組の生成、前記特徴演算部による特徴演算及び前記学習部による学習が行われ、学習により調整された各使用者についての前記パラメータの組が個人識別データとして、当該使用者を特定する情報に関連付けて前記識別データ記憶部に記憶され、
 前記識別データ記憶部には、複数の使用者についての個人識別データが記憶され、それにより前記複数の使用者が登録されている
 ことを特徴とする請求項1に記載の登録装置。
[請求項3]
 前記特徴演算部は、畳み込みニューラルネットワークとリカレントニューラルネットワークとを有し、前記畳み込みニューラルネットワークが、前記身体的特徴を抽出するための演算を行い、前記リカレントニューラルネットワークが前記行動的特徴を抽出するための演算を行うことを特徴とする請求項1又は2に記載の登録装置。
[請求項4]
 前記学習部は、前記特徴演算部から出力される演算結果の組と前記教師信号の組との差が予め定められた収束判定閾値よりも大きければ、前記パラメータ記憶部に記憶されているパラメータの組を調整し、
 調整後のパラメータの組を用いて、前記特徴演算部が前記特徴演算を繰り返す
 ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の登録装置。
[請求項5]
 前記学習部が、前記特徴演算部から出力される演算結果の組と前記教師信号の組との差が前記収束判定閾値以下であると判定したら、前記識別データ生成部が、当該演算に用いられたパラメータの組を、当該使用者の個人識別データとして、前記識別データ記憶部に記憶させることを特徴とする請求項4に記載の登録装置。
[請求項6]
 請求項1に記載の登録装置の前記識別データ記憶部に登録された使用者についての個人識別データをパラメータの組として用いて、認証対象者についての時系列圧力分布データに対して、前記登録装置の前記特徴演算部における特徴演算と同じ特徴演算を行い、該特徴演算の結果から、前記認証対象者が、登録された使用者に一致する確率を表す個人識別値を算出して出力する識別値生成部と、
 前記識別値生成部から出力された個人識別値が予め定められた認証閾値よりも大きいときは、前記認証対象者が、登録された使用者に一致するとの判定を行う認証判定部と
 を有することを特徴とする認証装置。
[請求項7]
 前記識別値生成部による特徴演算の結果は、第1及び第2の値を含み、
 該第1及び第2の値をz 、z とし、前記個人識別値をQとするとき
 前記個人識別値の算出は、
[数4]


により行われる
 ことを特徴とする請求項6に記載の認証装置。
[請求項8]
 前記認証判定部が、前記認証対象者が、登録された使用者に一致するとの判定を行ったときに、前記登録装置に、登録された使用者の個人識別データの更新を行わせる識別データ更新部をさらに有することを特徴とする請求項6又は7に記載の認証装置。
[請求項9]
 請求項1に記載の登録装置と、請求項6から8のいずれか1項に記載の認証装置とを有する個人認証システム。
[請求項10]
 請求項1に記載の登録装置と、請求項8に記載の認証装置とを有し、
 前記識別データ更新部は、前記認証対象者についての時系列圧力分布データを出力し、
 前記前処理部は、
 前記認証対象者についての時系列圧力分布データと、前記学習データ記憶部に記憶されている、前記認証対象者以外の人についての、複数の時系列圧力分布データとをそれぞれ教師データとして、更新用の教師データの組を生成するとともに、該教師データの組に対応する更新用の教師信号の組を生成し、
 前記特徴演算部は、前記前処理部で生成された更新用の教師データの組を構成する教師データを順次選択し、選択した教師データに対して、前記パラメータ記憶部に記憶されているパラメータの組を用いて特徴演算を行って、演算結果を順次出力し、
 前記学習部は、前記特徴演算部が更新用の教師データに対する特徴演算の結果として順次出力する演算結果の組と、前記前処理部で生成された更新用の教師信号の組とに基づいて前記パラメータの組を学習により調整し、
 前記識別データ生成部は、前記識別データ記憶部に記憶されている個人識別データを、前記学習部が調整した前記パラメータの組を用いて更新する
 ことを特徴とする個人認証システム。
[請求項11]
 前記識別データ記憶部に記憶されている個人識別データを、パラメータの組として前記パラメータ記憶部に記憶させた状態で、前記特徴演算部が前記更新用の教師データの組を構成する教師データに対する特徴演算を開始することを特徴とする請求項10に記載の個人認証システム。
[請求項12]
 請求項2に記載の登録装置の前記識別データ記憶部に登録された複数の使用者に対応してそれぞれ設けられ、各々対応する、登録された使用者についての個人識別データをパラメータの組として用いて、認証対象者についての時系列圧力分布データに対して、前記登録装置の前記特徴演算部における特徴演算と同じ特徴演算を行い、該特徴演算の結果から、前記認証対象者が、対応する登録された使用者に一致する確率を表す個人識別値を算出して出力する複数の識別値生成部と、
 前記複数の識別値生成部から出力された個人識別値のうちの最大のものを選択する合成部と、
 前記合成部で選択された個人識別値が予め定められた認証閾値よりも大きいときは、前記認証対象者が、前記合成部で選択された個人識別値を出力した識別値生成部に対応する、登録された使用者に一致するとの判定を行う認証判定部と
 を有することを特徴とする認証装置。
[請求項13]
 前記複数の識別値生成部の各々による特徴演算の結果は、第1及び第2の値を含み、
 該第1及び第2の値をz 、z とし、前記個人識別値をQとするとき
 当該識別値生成部における個人識別値の算出は、
[数5]


により行われる
 ことを特徴とする請求項12に記載の認証装置。
[請求項14]
 前記認証判定部が、前記認証対象者が、前記合成部で選択された個人識別値を出力した前記識別値生成部に対応する、登録された使用者に一致するとの判定を行ったときに、前記登録装置に、前記認証対象者に一致すると判定された、登録された使用者の個人識別データの更新を行わせる識別データ更新部をさらに有することを特徴とする請求項12又は13に記載の認証装置。
[請求項15]
 請求項2に記載の登録装置と、請求項12から14のいずれか1項に記載の認証装置とを有する個人認証システム。
[請求項16]
 請求項2に記載の登録装置と、請求項14に記載の認証装置とを有し、
 前記識別データ更新部は、前記認証対象者についての時系列圧力分布データと、前記認証対象者に一致すると判定された、登録された使用者を特定する情報とを出力し、
 前記前処理部は、
 前記認証対象者についての時系列圧力分布データと、前記学習データ記憶部に記憶されている、前記認証対象者以外の人についての、複数の時系列圧力分布データとをそれぞれ教師データとして、更新用の教師データの組を生成するとともに、該教師データの組に対応する更新用の教師信号の組を生成し、
 前記特徴演算部は、前記前処理部で生成された更新用の教師データの組を構成する教師データを順次選択し、選択した教師データに対して、前記パラメータ記憶部に記憶されているパラメータの組を用いて特徴演算を行って、演算結果を順次出力し、
 前記学習部は、前記特徴演算部が更新用の教師データに対する特徴演算の結果として順次出力する演算結果の組と、前記前処理部で生成された更新用の教師信号の組とに基づいて前記パラメータの組を学習により調整し、
 前記識別データ生成部は、前記識別データ記憶部に記憶されている個人識別データのうち、前記認証対象者に一致すると判定された、登録された使用者についての個人識別データを、前記学習部が調整した前記パラメータの組を用いて更新する
 ことを特徴とする個人認証システム。
[請求項17]
 前記識別データ記憶部に記憶されている個人識別データのうちの、前記認証対象者に一致すると判定された、登録された使用者についての個人識別データを、パラメータの組として前記パラメータ記憶部に記憶させた状態で、前記特徴演算部が前記更新用の教師データの組を構成する教師データに対する特徴演算を開始することを特徴とする請求項16に記載の個人認証システム。
[請求項18]
 人が着座する座面にかかる圧力の分布を検出することで得られるフレーム毎の圧力分布データの時系列から成る時系列圧力分布データに基づいて個人認証を行う個人認証方法であって、
 ランダムに選択された複数の人についての時系列圧力分布データを学習データ記憶部に記憶し、
 登録を受けようとする使用者についての時系列圧力分布データと、前記学習データ記憶部に記憶されている、前記登録を受けようとする使用者以外の人についての複数の時系列圧力分布データとを教師データとして、教師データの組を生成するとともに、該教師データの組に対応する教師信号の組を生成し、
 パラメータの組をパラメータ記憶部に記憶し、
 前記教師データの組を構成する教師データを順次選択し、選択した教師データに対して、前記パラメータ記憶部に記憶されているパラメータの組を用いて特徴演算を行って、演算結果を順次生成し、
 順次生成された演算結果の組と、前記教師信号の組とに基づいて前記パラメータの組を学習により調整し、
 調整された前記パラメータの組を前記使用者の個人識別データとして、前記使用者を特定する情報と対応付けて識別データ記憶部に記憶することで、前記使用者を登録し、
 前記特徴演算では、各フレームの圧力分布データから得られる身体的特徴を抽出するための演算と、圧力分布データの時系列から得られる行動的特徴を抽出するための演算とが行われ、
 前記識別データ記憶部に登録された使用者についての個人識別データをパラメータの組として用いて、認証対象者についての時系列圧力分布データに対して、前記教師データに対する特徴演算と同じ特徴演算を行い、該特徴演算の結果から、前記認証対象者が、登録された使用者に一致する確率を表す個人識別値を算出し、
 算出された個人識別値が予め定められた認証閾値よりも大きいときは、前記認証対象者が、登録された使用者に一致するとの判定を行う
 ことを特徴とする個人認証方法。
[請求項19]
 請求項18に記載の個人認証方法における処理をコンピュータに実行させるプログラム。
[請求項20]
 請求項19に記載のプログラムを記録したコンピュータで読み取り可能な記録媒体。

図面

[ 図 1]

[ 図 2]

[ 図 3]

[ 図 4]

[ 図 5]

[ 図 6]

[ 図 7]

[ 図 8]

[ 図 9]

[ 図 10]