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1. (WO2018124016) 粒子凝集分離装置及び粒子凝集分離方法
Document

明 細 書

発明の名称 粒子凝集分離装置及び粒子凝集分離方法

技術分野

0001  

背景技術

0002   0003   0004   0005   0006  

先行技術文献

特許文献

0007  

発明の概要

発明が解決しようとする課題

0008   0009  

課題を解決するための手段

0010   0011   0012   0013   0014   0015   0016   0017   0018   0019   0020   0021   0022   0023   0024   0025  

発明の効果

0026  

図面の簡単な説明

0027  

発明を実施するための形態

0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041   0042   0043   0044   0045   0046   0047   0048   0049   0050   0051   0052   0053   0054   0055   0056   0057   0058   0059   0060   0061   0062   0063   0064   0065   0066   0067   0068   0069   0070   0071   0072   0073   0074   0075   0076   0077   0078   0079   0080   0081   0082   0083   0084   0085   0086   0087   0088   0089   0090   0091   0092   0093   0094   0095   0096   0097   0098   0099   0100   0101   0102  

実施例

0103   0104   0105   0106   0107   0108   0109   0110   0111   0112  

産業上の利用可能性

0113  

符号の説明

0114  

請求の範囲

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10   11   12   13   14   15  

図面

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10   11   12   13   14   15  

明 細 書

発明の名称 : 粒子凝集分離装置及び粒子凝集分離方法

技術分野

[0001]
 本発明は粒子凝集分離装置及び粒子凝集分離方法に関する。更に詳しくは、懸濁液(スラリー)等の液中に含まれる粒子を凝集させ、液中から粒子を、高効率で分離する粒子凝集分離装置及び粒子凝集分離方法に関する。

背景技術

[0002]
 工場排水や生活排水等において、水中に分散した微粒子を分離する技術が求められていた。従来、排水、汚水処理では、沈降濃縮、濾過等により、排水、汚水等の懸濁液等の液中から微粒子を除去することが実施されていた。また、微粒子の除去を容易にするために、排水、汚水等の懸濁液等の液中に凝集剤と呼ばれる化学物質が投入され、不純物微粒子を高濃度濃縮物として分離、回収することが一般的に行われていた。
[0003]
 このような凝集剤として、例えば、硫酸バンド(硫酸アルミニウム)、PAC(ポリ塩化アルミニウム)、ポリ鉄(ポリ硫酸第二鉄)、塩化アルミ、塩化第二鉄等の無機凝集剤や、ポリアクリルアミド、ポリアミン、DADMAC(塩化ジアリルジメチルアンモニウム)、PDADMAC(ポリ塩化ジアリルジメチルアンモニウム)等の有機凝集剤が使用されていた。
[0004]
 しかしながら、このような凝集剤を使用した場合、不純物微粒子の凝集体は、凝集剤により汚染(コンタミネーション)されてしまい、凝集体のpH等の性状が規定値を逸脱することがあった。そのため、不純物微粒子を再利用、再資源化する場合、凝集剤を除去する必要があり、更なる処理作業、コストを要することになっていた。
[0005]
 凝集剤を使用しない分離方法として、例えば、懸濁排水が供給される懸濁粒子凝集槽と、懸濁粒子凝集槽に配設された陽極板及び陰極板が平行配置されて形成された間隙に懸濁排水が供給される凝集流路を備えた懸濁粒子凝集部と、濾過槽と、全体が袋状に形成された濾過部とを有する懸濁排水処理装置が提案されている(特許文献1)。
[0006]
 また、微粒子が分散した被処理液中に、複数の電極を挿入し、電極間に特定の電界強度となるように電圧を印加する微粒子凝集技術や(特許文献2)、粒子及び分散媒を含むスラリーを、分散媒で充填された分離容器内に、連続的に流入させるとともに、分離溶液内に流入されたスラリーに電場を印加することにより、スラリー中の複数の粒子が凝集した凝集粒子を分離容器の底部に沈降させ、分散媒を上澄みとして連続的に流出させるとともに、凝集粒子を沈降物として、上澄みとは別経路で連続的に流出させる粒子凝集分離回収方法が提案されている(特許文献3)。

先行技術文献

特許文献

[0007]
特許文献1 : 特開2004-230344号公報
特許文献2 : 特開2011-230006号公報
特許文献3 : 特開2014-128777号公報

発明の概要

発明が解決しようとする課題

[0008]
 しかしながら、特許文献1、2、3に記載の技術は、分極凝集を用いているが、ボイコット効果を利用していないので、高効率に液中の粒子を凝集することが困難であり、連続して大量に処理する点において問題があった。
[0009]
 従って、本発明の目的は、高効率に液中の粒子を凝集し、濃縮し、液中から粒子を分離させることができると共に、省スペースでの設置が可能となる、粒子凝集分離装置及び粒子凝集分離方法を提供することにある。

課題を解決するための手段

[0010]
 本発明者らは、鋭意検討の結果、螺旋状に加工した電極を使用して、直流電場を懸濁液等中の粒子に印加することにより、粒子と拡散電気二重層の分極によって形成された粒子凝集体をボイコット効果で更に沈降促進させて、従来達成できなかった高効率で凝集粒子を分離できることを見出した。即ち、本発明者らは、分極による粒子凝集体とボイコット効果による粒子凝集体の沈降促進の組み合わせによる相乗効果により、従来達成できなかった高効率で凝集粒子を分離できることを見出した。本発明によれば、以下に示す粒子凝集分離装置及び粒子凝集分離方法が提供される。
[0011]
[1]被処理液が供給される容器と、当該容器内に少なくとも一対の電極と、を備え、当該電極が重力方向に対し傾斜を有して並列に配列され、且つ、隣接する電極同士が異なる極性を有するように直流電場が印加されるように構成されている粒子凝集分離装置。
[0012]
[2]前記電極が前記容器内を螺旋状に区画して前記被処理液の流路を形成する前記[1]に記載の粒子凝集分離装置。
[0013]
[3]前記電極が傾斜平行平板である前記[1]に記載の粒子凝集分離装置。
[0014]
[4]被処理液が供給される容器と、芯棒の周囲に、少なくとも一対の電極板が並列に螺旋状となるように設けられた螺旋状電極と、を備え、隣接する前記電極板同士が異なる極性を有するように直流電場が印加されるように構成されている粒子凝集分離装置。
[0015]
[5]前記容器が内筒と外筒を有し、当該内筒が当該外筒の底部から離間して設置されてなる前記[4]に記載の粒子凝集分離装置。
[0016]
[6]被処理液が供給される容器と、当該容器に少なくとも一対の電極と、を備え、当該電極は、重力方向に対し傾斜を有する平行平板であり、且つ、互いに隣接する電極同士の極性が相違するように直流電場が印加されるように構成されている粒子凝集分離装置。
[0017]
[7]前記隣接する電極間の距離が1mm~1000mmの範囲内である前記[1]~[6]のいずれかに記載の粒子凝集分離装置。
[0018]
[8]前記隣接する電極間に印加される電場強度が0.25~5V/cmの範囲内である前記[1]~[7]のいずれかに記載の粒子凝集分離装置。
[0019]
[9]被処理液が供給される容器と、当該容器に陽電極と陰電極と、を備え、当該陽電極と当該陰電極の間に重力方向に対し傾斜を有して並列に配列される整流部材を有し、且つ、前記陽電極と前記陰電極に直流電場が印加されるように構成されている粒子凝集分離装置。
[0020]
[10]被処理液が供給される容器と、当該容器内に、中心軸を共通にする同心円状に配設された電極と、を備え、当該電極は、隣接する電極同士が異なる極性を有するように直流電場が印加されるように構成され、前記電極によって形成された流路内に重力方向に対し傾斜を有して配列される整流部材を有する粒子凝集分離装置。
[0021]
[11]容器内において、重力方向に対し傾斜を有して並列に配置された少なくとも一対の電極によって形成された流路に被処理液を供給する工程と、隣接する前記電極同士が異なる極性を有するように直流電圧を印加することにより、前記流路内に供給された前記被処理液に、直流電場を印加させ、前記被処理液中の複数の粒子が凝集した凝集粒子を沈降させる工程と、前記凝集粒子を前記容器外に流出させる工程と、を有する粒子凝集分離方法。
[0022]
[12]前記電極が前記容器内を螺旋状に区画して前記被処理液の流路を形成する前記[11]に記載の粒子凝集分離方法。
[0023]
[13]前記電極が傾斜平行平板である前記[11]に記載の粒子凝集分離方法。
[0024]
[14]容器に備えられた陽電極と陰電極の間に、重力方向に対し傾斜を有して並列に配置された整流部材によって形成された流路に被処理液を供給する工程と、前記陽電極及び前記陰電極に直流電圧を印加することにより、前記流路内に供給された前記被処理液に、直流電場を印加させ、前記被処理液中の複数の粒子が凝集した凝集粒子を沈降させる工程と、前記凝集粒子を前記容器外に流出させる工程と、を有する粒子凝集分離方法。
[0025]
[15]容器内の中心軸を共通にする同心円状に配設された電極によって形成された流路内に、整流部材を重力方向に対し傾斜を有して配列し、前記流路に被処理液を供給する工程と、隣接する前記電極同士が異なる極性を有するように直流電圧を印加することにより、前記流路内に供給された前記被処理液に、直流電場を印加させ、前記被処理液中の複数の粒子が凝集した凝集粒子を沈降させる工程と、前記凝集粒子を前記容器外に流出させる工程と、を有する粒子凝集分離方法。

発明の効果

[0026]
 本発明の粒子凝集分離装置及び粒子凝集分離方法は、極めて高効率に懸濁液等から粒子を凝集させることができ、また、連続かつ大量に固液分離することができる。更に、装置を小型なものとすることができるので、従来よりも圧倒的に省スペースでの運転が可能となる。

図面の簡単な説明

[0027]
[図1] 直流電場が印加されていない水中粒子を模式的に示す概略図である。
[図2] 直流電場が印加された水中粒子を模式的に示す概略図である。
[図3] 本発明の粒子凝集分離装置の一の実施形態を模式的に示す斜視図である。
[図4] 図3に示す粒子凝集分離装置の模式的側面図である。
[図5] 本発明の粒子凝集分離装置に使用する螺旋状電極を模式的に示す側面図である。
[図6] 図5に示す螺旋状電極を模式的に示す平面図である。
[図7] 本発明の粒子凝集分離装置の他の実施形態を模式的に示す平面図である。
[図8] 図7におけるA-A’線断面図である。
[図9] 図7におけるB-B’線断面図である。
[図10] 本発明の粒子凝集分離装置の他の実施形態を模式的に示す平面図である。
[図11] 図10におけるA-A’線断面図である。
[図12] 本発明の粒子凝集分離装置の他の実施形態を模式的に示す平面図である。
[図13] 図12に示す粒子凝集分離装置の模式的縦断面図である。
[図14] 実施例1、比較例1、2における粒子濃度の測定結果を示すグラフである。
[図15] 実施例1、比較例1における粒子の凝集分離状態を示す写真である。

発明を実施するための形態

[0028]
 以下、本発明を実施するための形態について説明するが、本発明は以下の実施の形態に限定されるものではない。即ち、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、当業者の通常の知識に基づいて、以下の実施の形態に対し適宜変更、改良等が加えられたものも本発明の範囲に属することが理解されるべきである。
[0029]
(1)粒子凝集分離装置:
 本発明の粒子凝集分離装置の一の実施形態は、被処理液が供給される容器と、当該容器内に少なくとも一対の電極と、を備え、当該電極が重力方向に対し傾斜を有して並列に配列され、且つ、隣接する電極同士が異なる極性を有するように直流電場が印加されるように構成されているものである。
[0030]
 このような、粒子凝集分離装置によれば、凝集剤や複雑でスペースを有する大型の装置を使用することなく、太陽電池のシリコンのリサイクル工程で生じる廃水や、すり身加工廃液等の被処理液に含まれる粒子を高効率に分離できる。
[0031]
 本実施形態の粒子凝集分離装置は、上記構成により、被処理液中の粒子に直流電場を印加して粒子と拡散電気二重層とを分極させて、生じたクーロン力の作用により粒子を凝集させると同時に、ボイコット効果によって凝集した粒子の沈降を促進させるものである。以下、本実施形態の粒子凝集分離装置を詳細に説明する前に、粒子と拡散電気二重層の分極及びボイコット効果について説明する。
[0032]
 最初に、粒子と拡散電気二重層の分極について説明する。図1は、被処理液として水を用いた、直流電場が印加されていない水中粒子を模式的に示す概略図である。図1において、水中粒子は通常、負に帯電する。この負に帯電した水中粒子に水中のプラスイオンが引きつけられ拡散電気二重層が形成される。この場合、正負の電荷中心が一致するので、クーロン力が発生しない。従って、引力として作用するクーロン力が存在しないので、粒子は、互いに引き合うことがなく、凝集せず、凝集粒子が形成されない。なお、上述の凝集メカニズムは、粒子が帯電している場合であるが、すり身廃液を対象とする場合のように、粒子の帯電が観測されない状態でも電圧印加により粒子凝集が発生する。この場合、粒子はタンパク質の凝集体と思われ、粒子自身が分極しているとも考えられる。このように、本発明においては、粒子の帯電が観測された状態ではなく、粒子の帯電が観測されたメカニズムとは異なる他の凝集メカニズムであっても良い。以下、粒子の帯電が観測された場合について分極の説明を行うが、本発明における分極は、かかる態様に限定されるものではない。
[0033]
 一方、図2は、被処理液として水を用いた、直流電場が印加された水中粒子を模式的に示す概略図である。図2において、水中粒子は通常、負に帯電する。この負に帯電した水中粒子に水中のプラスイオンが引きつけられ拡散電気二重層が形成される。直流電場が印加されると、拡散電気二重層と水中粒子が分極し、正負の電荷中心がずれて、クーロン力が発生する。このクーロン力が引力として作用し、水中粒子は、互いに引き合い、凝集し、凝集粒子が形成される。
[0034]
 次に、ボイコット効果について説明する。容器内において、粒子と拡散電気二重層の分極により凝集した粒子は、容器内の重力方向に対し傾斜を有して並列に配置された電極によって形成された各流路内において、重力に対して傾斜した面によって発生する粒子の密度の高い箇所と粒子密度の低い箇所との密度差による密度流に起因して、粒子の沈降速度が増加することになる。この作用により、短時間で、粒子が沈降し、容器の底部に堆積する。このように、本発明の粒子凝集分離装置は、粒子と拡散電気二重層の分極により生じた粒子凝集と、ボイコット効果による粒子の沈降促進が同時に進行することにより、従来技術では達成できなかった高効率の固液分離を実現することが可能となった。
[0035]
(2)粒子凝集分離装置(螺旋状電極を有する装置):
 本発明の粒子凝集分離装置の他の実施形態は、被処理液が供給される容器と、芯棒の周囲に、少なくとも一対の電極板が並列に螺旋状となるように設けられた螺旋状電極と、を備え、当該隣接する前記電極板同士が異なる極性を有するように直流電場が印加されるように構成されているものである。このような粒子凝集分離装置は、例えば、図3、図4のような構成とすることができる。図3は、本実施形態の粒子凝集分離装置を模式的に示す斜視図である。図4は、図3に示す粒子凝集分離装置の模式的側面図である。なお、図4においては図3に示される配線9を図示しない。
[0036]
 図3、図4に示されるように、円筒状の容器1内に内筒2が挿入されており、内筒2内に螺旋状電極3が挿入されている。螺旋状電極3は、芯棒4と、交互に陽電極5と陰電極6として機能する電極板から構成されている。内筒2内に螺旋状電極3が挿入されることにより、芯棒4の周囲の陽電極5と陰電極6として機能する電極板が重力方向に対し傾斜を有して並列に配列されて、螺旋状流路が形成される。また、分離効率向上の観点から、螺旋状電極3は、底上げ部材(図示しない)によって底部から所定長さ底上げされるのが好ましい。
[0037]
 本実施形態において、容器1は、鉛直方向又は略鉛直方向に対向する上端及び下端を有する形状であるのが好ましい。
[0038]
 本実施形態において、容器1は、上端及び下端を結ぶ軸方向に長いことが好ましい。軸方向に長い形状とすることで、ボイコット効果の作用する領域を広くすることができ、粒子の沈降を促進し、沈降物と上澄みの固液分離をより効果的なものとすることが可能となる。
[0039]
 容器1は、被処理液を容器1内へ流入させるため、下端側に被処理液流入口7を有してもよい。この被処理液流入口7には、被処理液を貯留した被処理液タンクから被処理液をくみ上げ、被処理液流入口7から容器1内へ被処理液を送り出すポンプを接続することができる。
[0040]
 螺旋状電極3に直流電圧が印加されて、容器1内の被処理液に直流電場が印加されることにより、複数の粒子が凝集して沈降した沈降物を流出するため、容器1は、底部に沈降物流出口(図示しない)を有するのが好ましい。このような構成とすることで、容器1中、最も沈降物が堆積する領域の底部から、順次、凝集粒子の沈降物を容器1の外部へ流出させることができるため、沈降物と上澄みの固液分離をより効果的なものとすることが可能となる。この沈降物流出口には、沈降物の流出速度を調節するために、活栓等を接続しても良い。なお、沈降物流出口から流出される沈降物には、少量の分散媒が含まれていても良い。
[0041]
 容器1は、被処理液から粒子が沈降して分離された上澄みを流出させるため、上端に上澄み流出口8を有するのが好ましい。このような構成とすることで、容器1の底部に設けられた沈降物流出口から順次、沈降物が流出されることにより、凝集粒子が最も分離除去されている領域の上澄みを効率的に容器の外部へ流出させることができるため、沈降物と上澄みの固液分離をより効果的なものとすることが可能となる。この上澄み流出口8には、上澄みの流出速度を調節するために、活栓等を接続しても良い。
[0042]
 容器1の材質としては、容器内部の被処理液に印加する直流電場に影響を与えにくいものが好ましい。例えば、アクリル、ポリプロピレン等の樹脂や、ガラス、絶縁皮膜処理を施したステンレス鋼等を用いることができる。
[0043]
 本実施形態において、粒子の分離効率向上の観点から、容器1内に、同軸の、即ち、中心軸を共通にする内筒2が挿入されるのが好ましい。なお、本発明の効果が得られるのであれば、容器1内に内筒2が挿入されていなくてもよい。また、容器1の中心軸は鉛直方向に平行であるのが好ましい。そして、内筒2は、容器1内に完全に挿入されるのが好ましい。
[0044]
 図5は、螺旋状電極3を模式的に示す側面図である。図6は、螺旋状電極3を模式的に示す平面図である。図5に示されるように、螺旋状電極3としては、例えば、芯棒4に少なくとも一対の陽電極5及び陰電極6として機能する電極板が設けられ、電極板が重力方向に対し傾斜を有して並列に配列され、流路を螺旋状に形成するように構成されているものを使用することができる。
[0045]
 螺旋状電極3において、芯棒4は、容器1の中心軸に沿った方向に伸びる棒状体であり、螺旋状電極3の長さは、容器1の長さより短いことが好ましい。芯棒4に設けられた電極板は、一対の隣接する電極板をユニットとし、少なくとも一ユニットを有するように構成されるものである。すなわち、電極板の総数が偶数となるものである。電極板の総数が奇数であると、電荷が打消し合う部分が発生するので、被処理液中の粒子について、粒子と拡散電気二重層の分極を発生させることが困難となり、粒子が凝集しないおそれがある。
[0046]
 一対の隣接する電極板に直流電源を接続して直流電圧を印加することにより、一方の電極板は陽電極5となり、他方の電極板は陰電極6となる。本実施形態において、一対の陽電極5と陰電極6との間の電極間距離(ピッチ)は、1mm~1000mmの範囲内であるのが好ましく、5mm~500mmの範囲内であるのがより好ましく、10mm~30mmの範囲内であるのが更に好ましい。
[0047]
 各電極板の重力方向に対する傾斜角度は、10~45°の範囲内であるのが好ましい。また、直流電圧を印加する直流電源は、特に限定されないが、一対の陽電極5と陰電極6の間に、0.25~5V/cmの電場強度で電場を印加することができるものが好ましい。この電場強度としては、1~5V/cmがより好ましく、2~3V/cmが更に好ましい。被処理液に印加する電場の電場強度が0.25V/cm未満である場合、被処理液中の粒子と拡散電気二重層を十分に分極させ、粒子を凝集させることができない可能性がある。一方、被処理液に印加する電場の電場強度が5V/cm超である場合、必要以上のエネルギーを投入することになるだけではなく、被処理液が加熱されてしまい、分散媒が蒸発してしまう等の問題が生じる可能性がある。また、被処理液中の不純物が電気分解されてガスが発生する可能性もある。更に、被処理液に印加する電圧が交流電圧によるものである場合、粒子と拡散電気二重層の分極による粒子の凝集の効果が得られ難く、効果的に凝集粒子を沈降させることができず、上澄みと沈降物との分離が不十分となるおそれがある。
[0048]
 粒子の凝集効果を向上させるため、螺旋状電極3の芯棒4の長手方向に沿って芯棒4全体に電極板が配設されていることが好ましい。このように構成されることにより、容器1内の全体において、電極板により粒子に直流電場が印加され、凝集粒子の生成を促進させることができる。
[0049]
 螺旋状電極3に用いる電極板は、特に制限されない。例えば、板状導体等を加工した電極板を用いることができる。電極板の材質も、ステンレス、カーボン等一般的に用いられるものであっても良い。
[0050]
 図3、図4に示されるような粒子凝集分離装置においては、被処理液が容器1内へ流入させられる。流入させられた被処理液は、容器1内に配設された螺旋状電極3における陽電極5と陰電極6に挟まれた各領域に到達する。この領域において、陽電極5、陰電極6に印加された直流電圧により発生した直流電場により、被処理液中の粒子は、粒子と拡散電気二重層が分極され、発生するクーロン力の作用により凝集粒子が形成される。
[0051]
 この領域は、陽電極5と陰電極6によって重力方向に対し傾斜を有して並列に配置された流路であるため、ボイコット効果により、凝集粒子の沈降が促進される。また、凝集粒子は、被処理液中を浮遊することができず、沈降し、容器1の底部に堆積する。容器1に配設された沈降物流出口(図示しない)から、容器1の外部へ流出し、沈降物として回収される。一方、分散媒は、上澄み流出口8から、上澄みとして流出し、回収される。
[0052]
 本実施形態の粒子凝集分離装置は、このような構成を有することにより、凝集剤や複雑な装置を用いることなく、被処理液から粒子を、連続的に凝集、分離できる。
[0053]
(3)粒子凝集分離装置(傾斜平行平板電極を有する装置):
 本発明の粒子凝集分離装置の他の実施形態は、被処理液が供給される容器と、当該容器に少なくとも一対の電極と、を備え、当該電極は、重力方向に対し傾斜を有する平行平板であり、且つ、互いに隣接する電極同士の極性が相違するように直流電場が印加されるように構成されているものである。このような粒子凝集分離装置は、例えば、図7、図8、図9のような構成とすることができる。図7は、本実施形態の粒子凝集分離装置を模式的に示す平面図である。図8は、図7に示される粒子凝集分離装置のA-A’線断面図である。図9は、図7に示される粒子凝集分離装置のB-B’線断面図である。
[0054]
 図7に示されるように、本実施形態は、被処理液が供給される容器1を備えるものである。このような容器1は、長方体形状であるのが好ましい。容器1の水面は大気開放されていても良い。容器1の下端は、テーパー状に細くなっていても良い。即ち、容器1としては、シックナーを用いることができる。そして、例えば、容器1が長方体形状の場合、長手方向が被処理液の供給方向に平行であるのが好ましい。容器1内において、重力方向に対し傾斜を有する平行平板(以下、傾斜平行平板と略す場合がある)である陽電極5、陰電極6に直流電圧を印加することにより直流電場が生成され、両電極間に侵入した被処理液中の粒子は粒子と拡散電気二重層が分極され、クーロン力の作用により、凝集粒子となって容器1の下端部へ沈降していく。
[0055]
 容器1の下端には、被処理液を容器1内に流入させるため、被処理液流入口7が配設されているのが好ましい。なお、整流効果の観点から被処理液流入口7は容器1の底部に設けられるのが好ましい。
[0056]
 容器1の底部には、直流電場印加による粒子凝集と傾斜平行平板電極によるボイコット効果により沈降した凝集粒子の沈降物を容器の外部へ流出させるため、沈降物流出口(図示しない)が配設されることが好ましい。この沈降物流出口には、沈降物の流出速度を調節するために、活栓等を接続しても良い。なお、沈降物流出口から流出される沈降物には、少量の分散媒が含まれていても良い。
[0057]
 容器1には、被処理液から粒子が沈降して分離された上澄みを流出させるために、上澄み流出口8が配設されるのが好ましい。この上澄み流出口8は、特別な被覆部材等を必要としない。また、被処理液流入口7から順次流入する被処理液に押し出され、容器1の上澄み流出口8から、配管又は樋等を通じて、上澄みが排出されるように構成されていても良い。この上澄み流出口8から排出された上澄みは、沈降物流出口から流出した凝集粒子と混合しないように分離すれば良い。
[0058]
 図7に示されるように、本実施形態は、容器1において、一対の隣接する電極板をユニットとし、少なくとも一ユニットを有するように構成されているものである。
[0059]
 図8に示されるように、本実施形態において、陽電極5と陰電極6は、傾斜平行平板として、重力方向に対し傾斜を有して所定の電極間距離を保持して略平行(並列)に配設されている。なお、一対の陽電極5と陰電極6との間の電極間距離(ピッチ)は、1mm~1000mmの範囲内であるのが好ましく、5mm~500mmの範囲内であるのがより好ましく、10mm~30mmの範囲内であるのが更に好ましい。
[0060]
 陽電極5及び陰電極6のそれぞれの重力方向に対する傾斜角度は、10~45°の範囲内であるのが好ましい。また、直流電圧を印加する直流電源は、特に限定されないが、一対の陽電極5と陰電極6の間に、0.25~5V/cmの電場強度で電場を印加できるものが好ましい。この電場強度としては、1~5V/cmがより好ましく、2~3V/cmが更に好ましい。被処理液に印加する電場の電場強度が0.25V/cm未満である場合、被処理液中の粒子と拡散電気二重層を十分に分極させ、粒子を凝集させることができない可能性がある。一方、被処理液に印加する電場の電場強度が5V/cm超である場合、必要以上のエネルギーを投入することになるだけではなく、被処理液が加熱されてしまい、分散媒が蒸発してしまう等の問題が生じる可能性がある。また、被処理液中の不純物が電気分解されてガスが発生する可能性もある。更に、被処理液に印加する電圧が交流電圧によるものである場合、粒子と拡散電気二重層の分極による粒子の凝集の効果が得られ難く、効果的に凝集粒子を沈降させることができず、上澄みと沈降物との分離が不十分となるおそれがある。
[0061]
 本実施形態において、陽電極5及び陰電極6として用いる電極板は、特に制限されない。例えば、板状等の電極を用いることができる。電極の材質も、ステンレス、カーボン等一般的に用いられるものであっても良い。
[0062]
 図8に示されるように、粒子の凝集効果を向上させるため、粒子凝集分離装置の被処理液の通液方向に垂直な断面(A-A’線断面)において、断面の全域に亘って陽電極5及び陰電極6が配設されていることが好ましい。このように構成されることにより、容器内の全域に亘って、電極により粒子に電場が印加され、凝集粒子の生成を促進させることができる。
[0063]
 本実施形態においては、例えば、図7の容器1の下端に設けられた被処理液流入口7から容器1の上端に設けられた上澄み流出口8に向けて被処理液が供給され、容器1内に流入する。流入した被処理液の一部は、容器1に配設された陽電極5、陰電極6に挟まれた領域に到達する。この領域において、陽電極5、陰電極6に印加された直流電圧により発生した直流電場により、被処理液中の粒子は、粒子と拡散電気二重層が分極され、クーロン力の作用により、凝集粒子が形成される。また、この領域は、各電極が重力方向に対し傾斜を有して並列に配置されているため、ボイコット効果により、凝集粒子の沈降が促進される。更に、ここで形成された凝集粒子は、被処理液中を浮遊することができず、沈降し、容器1内の底部に堆積し、容器1に配設された沈降物流出口(図示しない)から、容器1の外部へ流出し、沈降物として回収される。一方、分散媒は、被処理液流入口7から順次流入される被処理液により押し出され、上澄み流出口8から、上澄みとして流出し、回収される。
[0064]
 本実施形態の粒子凝集分離装置は、このような構成を有することにより、凝集剤や複雑な装置を用いることなく、被処理液から粒子を、効率的かつ連続的に、分離することが可能である。
[0065]
(4)粒子凝集分離装置(電極間に整流部材が設けられた装置):
 本発明の粒子凝集分離装置の他の実施形態は、被処理液が供給される容器と、当該容器に陽電極と陰電極と、を備え、当該陽電極と当該陰電極の間に重力方向に対し傾斜を有して並列に配列される整流部材を有し、且つ、前記陽電極と前記陰電極に直流電場が印加されるように構成されているものである。
[0066]
 このような粒子凝集分離装置は、例えば、図10、図11のような構成とすることができる。図10は、本実施形態の粒子凝集分離装置を模式的に示す平面図である。図11は、図10におけるA-A’線断面図である。
[0067]
 図10に示されるように、本実施形態は、被処理液が供給される容器1を備えるものである。このような容器1は、長方体形状であるのが好ましい。容器1の水面は大気開放されていても良い。容器1の下端は、テーパー状に細くなっていても良い。即ち、容器1としては、シックナーを用いることができる。そして、例えば、容器1が長方体形状の場合、長手方向が被処理液の供給方向に平行であるのが好ましい。また、容器1の両側面に陽電極5と陰電極6が備えられているのが好ましい。陽電極5、陰電極6に直流電圧が印加されることにより直流電場が生成され、両電極間に侵入した被処理液中の粒子は粒子と拡散電気二重層が分極され、クーロン力の作用により、凝集粒子となって容器1の下端部へ沈降していく。
[0068]
 容器1の下端には、被処理液を容器1内に流入させるため、被処理液流入口(図示しない)が配設されているのが好ましい。なお、整流効果の観点から被処理液流入口は容器1の底部に設けられるのが好ましい。
[0069]
 容器1の底部には、直流電場印加による粒子凝集と重力方向に対し傾斜を有して並列に配列された整流部材によるボイコット効果により沈降した凝集粒子の沈降物を容器の外部へ流出させるため、沈降物流出口(図示しない)が配設されることが好ましい。この沈降物流出口には、沈降物の流出速度を調節するために、活栓等を接続しても良い。なお、沈降物流出口から流出される沈降物には、少量の分散媒が含まれていても良い。
[0070]
 容器1には、被処理液から粒子が沈降して分離された上澄みを流出させるために、上澄み流出口(図示しない)が配設されるのが好ましい。この上澄み流出口は、特別な被覆部材等を必要としない。また、被処理液流入口から順次流入する被処理液に押し出され、容器1の上澄み流出口から、配管又は樋等を通じて、上澄みが排出されるように構成されていても良い。この上澄み流出口から排出された上澄みは、沈降物流出口から流出した凝集粒子と混合しないように分離すれば良い。
[0071]
 図10に示されるように、本実施形態においては、整流部材10は、陽電極5と陰電極6の間に設けられている。さらに、図11に示されるように、整流部材10は、重力方向に対し傾斜を有して並列に配列されている。
[0072]
 本実施形態において、陽電極5と陰電極6のそれぞれの配設箇所は、処理量、装置の設置スペース等に応じて適宜決定される。本実施形態において、陽電極5と陰電極6との間の電極間距離(ピッチ)は、40mm~100mmの範囲内であるのが好ましく、50mm~90mmの範囲内であるのがより好ましく、60mm~80mmの範囲内であるのが更に好ましい。また、直流電圧を印加する直流電源は、特に限定されないが、一対の陽電極5と陰電極6の間に、0.25~5V/cmの電場強度で電場を印加できるものが好ましい。この電場強度としては、1~5V/cmがより好ましく、2~3V/cmが更に好ましい。被処理液に印加する電場の電場強度が0.25V/cm未満である場合、被処理液中の粒子と拡散電気二重層を十分に分極させ、粒子を凝集させることができない可能性がある。一方、被処理液に印加する電場の電場強度が5V/cm超である場合、必要以上のエネルギーを投入することになるだけではなく、被処理液が加熱されてしまい、分散媒が蒸発してしまう等の問題が生じる可能性がある。また、被処理液中の不純物が電気分解されてガスが発生する可能性もある。更に、被処理液に印加する電圧が交流電圧によるものである場合、粒子と拡散電気二重層の分極による粒子の凝集の効果が得られ難く、効果的に凝集粒子を沈降させることができず、上澄みと沈降物との分離が不十分となるおそれがある。
[0073]
 本実施形態において、整流部材10は、陽電極5と陰電極6との間に重力方向に対し傾斜を有して並列に配列されるものである。隣接する整流部材10同士の距離は、1mm~1000mmの範囲内であるのが好ましく、5mm~500mmの範囲内であるのがより好ましく、10mm~30mmの範囲内であるのが更に好ましい。整流部材10の重力方向に対する傾斜角度は、10~45°の範囲内であるのが好ましい。本実施形態で使用される整流部材10としては、特に制限されないが、絶縁被覆処理されたステンレス鋼等の絶縁被覆処理がされた金属や、ポリプロピレン、アクリル等の樹脂から構成されるもの等が好ましい。
[0074]
 図10、図11に示されるように、凝集した粒子の沈降を促進させるため、粒子凝集分離装置の全域に亘って整流部材10が配設されていることが好ましい。このように構成されることにより、容器1の全域に亘って、凝集粒子の沈降を促進させることができる。
[0075]
 本実施形態の粒子凝集分離装置においては、例えば、図10、図11に示されるように、容器1の下端に設けられた被処理液流入口(図示しない)から容器1の上端に設けられた上澄み流出口に向けて被処理液が供給され、容器1内に流入する。流入した被処理液の一部は、容器1に配設された陽電極5、陰電極6に挟まれた領域に到達する。この領域において、陽電極5、陰電極6に印加された直流電圧により発生した直流電場により、被処理液中の粒子は粒子と拡散電気二重層が分極され、発生するクーロン力の作用により、凝集粒子が形成される。また、この領域は、整流部材10が重力方向に対し傾斜を有して並列に配置されているため、ボイコット効果により、凝集した粒子の沈降が促進される。更に、ここで形成された凝集粒子は、被処理液中を浮遊することができず、沈降し、容器1内の底部に堆積し、容器1に配設された沈降物流出口(図示しない)から、容器1の外部へ流出し、沈降物として回収される。一方、分散媒は、被処理液流入口7から順次流入される被処理液により押し出され、上澄み流出口8から、上澄みとして流出し、回収される。
[0076]
 本実施形態の粒子凝集分離装置は、このような構成を有することにより、凝集剤や複雑な装置を用いることなく、被処理液から粒子を、効率的かつ連続的に、分離することが可能である。
[0077]
(5)粒子凝集分離装置(同心円状電極間に整流部材が設けられた装置):
 本発明の粒子凝集分離装置の他の実施形態は、被処理液が供給される容器と、当該容器内に、中心軸を共通にする同心円状に配設された電極と、を備え、当該電極は、隣接する電極同士が異なる極性を有するように直流電場が印加されるように構成され、前記電極によって形成された流路内に重力方向に対し傾斜を有して配列される整流部材を有するように構成されているものである。
[0078]
 このような粒子凝集分離装置は、例えば、図12、図13のような構成とすることができる。図12は、本実施形態の粒子凝集分離装置を模式的に示す平面図である。図13は、図12に示す粒子凝集分離装置の模式的縦断面図である。
[0079]
 図12に示されるように、本実施形態は、被処理液が供給される容器1を備えるものである。このような容器1は、中心軸を共通にする同心円状に電極を配設する観点から円筒状であるのが好ましい。
[0080]
 本実施形態において、容器1は、鉛直方向又は略鉛直方向に対向する上端及び下端を有する形状であるのが好ましい。
[0081]
 また、容器1は、上端及び下端を結ぶ軸方向に長いことが好ましい。軸方向に長い形状とすることで、ボイコット効果の作用する領域を広くすることができ、粒子の沈降を促進し、沈降物と上澄みの固液分離をより効果的なものとすることが可能となる。
[0082]
 更に、容器1は、被処理液を容器1内へ流入させるため、下端側に被処理液流入口(図示しない)を有してもよい。この被処理液流入口には、被処理液を貯留した被処理液タンクから被処理液をくみ上げ、被処理液流入口から容器1内へ被処理液を送り出すポンプを接続することができる。
[0083]
 中心軸を共通にする同心円状に配設された電極に直流電圧が印加されて、容器1内の被処理液に直流電場が印加されることにより、複数の粒子が凝集して沈降した沈降物を流出するため、容器1は、底部に沈降物流出口(図示しない)を有するのが好ましい。このような構成とすることで、容器1中、最も沈降物が堆積する領域の底部から、順次、凝集粒子の沈降物を容器1の外部へ流出させることができるため、沈降物と上澄みの固液分離をより効果的なものとすることが可能となる。この沈降物流出口には、沈降物の流出速度を調節するために、活栓等を接続しても良い。なお、沈降物流出口から流出される沈降物には、少量の分散媒が含まれていても良い。
[0084]
 容器1は、被処理液から粒子が沈降して分離された上澄みを流出させるため、上端に上澄み流出口(図示しない)を有するのが好ましい。このような構成とすることで、容器1の底部に設けられた沈降物流出口から順次、沈降物が流出されることにより、凝集粒子が最も分離除去されている領域の上澄みを効率的に容器の外部へ流出させることができるため、沈降物と上澄みの固液分離をより効果的なものとすることが可能となる。この上澄み流出口には、上澄みの流出速度を調節するために、活栓等を接続しても良い。
[0085]
 容器1の材質としては、容器内部の被処理液に印加する直流電場に影響を与えにくいものが好ましい。例えば、アクリル、ポリプロピレン等の樹脂や、ガラス、絶縁皮膜処理を施したステンレス鋼等を用いることができる。
[0086]
 本実施形態においては、容器1内に、中心軸を共通にする同心円状に配設された電極を備える。例えば、図12に示されるように、第一電極11、第二電極12、第三電極13は、それぞれ中心軸を共通にする同心円状に配設されている。なお、第一電極11、第二電極12、第三電極13は、それぞれ円筒状であり、その材質は、ステンレス、カーボン等一般的に用いられるものであっても良い。本実施形態において、隣接する電極同士の電極間距離(ピッチ)は、40mm~100mmの範囲内であるのが好ましく、50mm~90mmの範囲内であるのがより好ましく、60mm~80mmの範囲内であるのが更に好ましい。電極は、隣接する電極同士が異なる極性を有するように直流電場が印加されるように構成されている。例えば、直流電場が印加されて、第一電極11、第二電極12、第三電極13は、それぞれ、陽電極、陰電極、陽電極となる。
[0087]
 直流電圧を印加する直流電源は、特に限定されないが、隣接する電極間に、0.25~5V/cmの電場強度で電場を印加できるものが好ましい。この電場強度としては、1~5V/cmがより好ましく、2~3V/cmが更に好ましい。被処理液に印加する電場の電場強度が0.25V/cm未満である場合、被処理液中の粒子と拡散電気二重層を十分に分極させ、粒子を凝集させることができない可能性がある。一方、被処理液に印加する電場の電場強度が5V/cm超である場合、必要以上のエネルギーを投入することになるだけではなく、被処理液が加熱されてしまい、分散媒が蒸発してしまう等の問題が生じる可能性がある。また、被処理液中の不純物が電気分解されてガスが発生する可能性もある。更に、被処理液に印加する電圧が交流電圧によるものである場合、粒子と拡散電気二重層の分極による粒子の凝集の効果が得られ難く、効果的に凝集粒子を沈降させることができず、上澄みと沈降物との分離が不十分となるおそれがある。
[0088]
 本実施形態において、例えば、図12に示されるように、整流部材10は、中心軸を共通にする同心円状に配設された第一電極11と第二電極12によって形成された流路内、中心軸を共通にする同心円状に配設された第二電極12と第三電極13によって形成された流路内に設けられる。また、整流部材10は、各流路内において重力方向に対し傾斜を有して配列される。このような整流部材10の配列により、隣接する電極間の流路が螺旋状に形成されていても良い。隣接する整流部材10同士の距離は、1mm~1000mmの範囲内であるのが好ましく、5mm~500mmの範囲内であるのがより好ましく、10mm~30mmの範囲内であるのが更に好ましい。整流部材10の重力方向に対する傾斜角度は、10~45°の範囲内であるのが好ましい。本実施形態で使用される整流部材10としては、特に制限されないが、絶縁被覆処理されたステンレス鋼等の絶縁被覆処理がされた金属や、ポリプロピレン、アクリル等の樹脂から構成されるもの等が好ましい。
[0089]
 図12に示されるように、凝集した粒子の沈降を促進させるため、粒子凝集分離装置の鉛直方向に垂直な断面において、配設された電極の周方向に沿って、前記所定間隔で整流部材10が配設されていても良く、また、例えば、整流部材10によって螺旋状流路が形成されるように整流部材10が装置の鉛直方向の全域に設置されることも好ましい。このように構成されることにより、装置内の電極の周方向の全域及び装置の鉛直方向の全域において、凝集粒子の沈降を促進させることができる。
[0090]
 本実施形態においては、例えば、図13の容器1の下端に設けられた被処理液流入口(図示しない)から容器1の上端に設けられた上澄み流出口に向けて被処理液が供給され、容器1内に流入する。流入した被処理液の一部は、容器1に配設された中心軸を共通にする同心円状の第一電極11、第二電極12、第三電極13のそれぞれに挟まれた領域に到達する。この領域において、各電極に印加された直流電圧により発生した直流電場により、被処理液中の粒子は粒子と拡散電気二重層が分極され、発生するクーロン力の作用により、凝集粒子が形成される。また、この領域は、整流部材10が重力方向に対し傾斜を有して並列に配置されているため、ボイコット効果により、凝集した粒子の沈降が促進される。更に、ここで形成された凝集粒子は、被処理液中を浮遊することができず、沈降し、容器1内の底部に堆積し、容器1に配設された沈降物流出口(図示しない)から、容器1の外部へ流出し、沈降物として回収される。一方、分散媒は、被処理液流入口(図示しない)から順次流入される被処理液により押し出され、上澄み流出口(図示しない)から、上澄みとして流出し、回収される。
[0091]
 本実施形態の粒子凝集分離装置は、このような構成を有することにより、凝集剤や複雑な装置を用いることなく、被処理液から粒子を、効率的かつ連続的に、分離できる。
[0092]
 なお、本実施形態の変形例としては、図12に示される同心円状の第一電極11、第二電極12、第三電極13の代わりに、それぞれ第一整流部材、第二整流部材、第三整流部材を用い、整流部材10の代わりに電極を使用するものであってもよい。整流部材、電極、及び条件等については前記説明のものを用いることができる。
[0093]
(6)粒子凝集分離方法:
 次に、本発明の粒子凝集分離方法の一の実施形態について説明する。本実施形態は、容器内において、重力方向に対し傾斜を有して並列に配置された少なくとも一対の電極によって形成された流路に被処理液を供給する工程と、隣接する前記電極同士が異なる極性を有するように直流電圧を印加することにより、前記流路内に供給された前記被処理液に、直流電場を印加させ、前記被処理液中の複数の前記粒子が凝集した凝集粒子を沈降させる工程と、前記凝集粒子を前記容器外に流出させる工程と、を有する粒子凝集分離方法である。
[0094]
 また、本発明の粒子凝集分離方法の他の実施形態は、容器に備えられた陽電極と陰電極の間に、重力方向に対し傾斜を有して並列に配置された整流部材によって形成された流路に被処理液を供給する工程と、前記陽電極及び前記陰電極に直流電圧を印加することにより、前記流路内に供給された前記被処理液に、直流電場を印加させ、前記被処理液中の複数の前記粒子が凝集した凝集粒子を沈降させる工程と、前記凝集粒子を前記容器外に流出させる工程と、を有するものである。
[0095]
 また、本発明の粒子凝集分離方法の他の実施形態は、容器内の中心軸を共通にする同心円状に配設された電極によって形成された流路内に、整流部材を重力方向に対し傾斜を有して配列し、前記流路に被処理液を供給する工程と、隣接する前記電極同士が異なる極性を有するように直流電圧を印加することにより、前記流路内に供給された前記被処理液に、直流電場を印加させ、前記被処理液中の複数の前記粒子が凝集した凝集粒子を沈降させる工程と、前記凝集粒子を前記容器外に流出させる工程と、を有する。
[0096]
 このような、粒子凝集分離方法によれば、凝集剤や複雑でスペースを有する大型の装置を使用することなく、太陽電池のシリコンのリサイクル工程で生じる廃水や、すり身加工廃液等の被処理液に含まれる粒子を、直流電場を印加することにより凝集させ、更にボイコット効果により凝集粒子を沈降促進させて、被処理液から粒子の凝集体を高効率に固液分離できる。
[0097]
 本実施形態の粒子凝集分離方法は、これまでに説明した本実施形態の粒子凝集分離装置を用いることによって実現することができる。
[0098]
 本実施形態において、処理対象である被処理液は、粒子及び分散媒を含む懸濁液(スラリー)等であるのが好ましい。例えば、廃水、排水、汚水等を処理対象とすることができる。廃水、排水、汚水等としては、太陽電池のシリコンのリサイクル工程で生じる廃液、すり身加工廃液、上下水道から排出される排水、汚水、畜産業等で排出される糞尿、建設汚泥等が含まれる。
[0099]
 本実施形態において、被処理液に含まれる粒子は、液中で帯電し、拡散電気二重層を形成するものであれば特に限定されない。例えば、排水や汚水に含まれる粘土、有機物等や、アルミナ(Al )、ベントナイト、チタン酸バリウム(BaTiO )等の固体粒子を挙げることができる。
[0100]
 本実施形態においては、例えば、0.01~50μm程度の粒子を、被処理液中から高効率で分離することができる。また、被処理液中の粒子濃度としては、例えば、1ppm~30vol%程度の被処理液を効率よく処理することができる。
[0101]
 本実施形態において、被処理液に含まれる分散媒は、上記粒子を分散させ得るものであり、上記の誘電分極を阻害しないものであれば、特に限定されない。例えば、排水や汚水等の場合、分散媒は水とすることができる。
[0102]
 本実施形態においては、粒子凝集に際して、バッチ式、連続式のいずれの方式も採用することができる。特に、連続式の場合、容器内部への、被処理液の流入流量速度、沈降物の流出流量速度、及び上澄みの流出流量速度を調節することにより、長時間、連続的に、被処理液から、凝集粒子と、分散媒とを分離することができる。ここで、被処理液の流入流量速度は、凝集粒子が沈降し濃縮された沈降物の流出流量速度と上澄みの流出流量速度の合計と等しくなっている。本実施形態において、定常運転(被処理液と沈降物との界面位置が変化しないで分離を続けられる状態)するためには、上澄み中には粒子は全く入っていないとすると、被処理液の流入流量速度と沈降物の流出流量速度の比(被処理液流入流量速度/沈降物流出流量速度)は、濃縮比(沈降物の濃度/被処理液の濃度)と等しくなっている必要がある。例えば、被処理液から、凝集粒子が10倍の濃度で濃縮された凝集粒子を含む沈降物を分離する場合、被処理液の流入流量速度は、沈降物の流出流量速度の10倍とする必要がある。これより被処理液の流入流量速度が速いと、被処理液と沈降物との界面が上昇し上澄みに粒子が入る可能性がある。逆に、被処理液の流入流量速度が沈降物の流出流量速度の10倍よりも遅いと、沈降物の濃度が低下していく可能性がある。
実施例
[0103]
 以下、本発明を実施例に基づいて具体的に説明するが、本発明は、これらの実施例に限定されるものではない。
[0104]
(実施例1)
 本発明の第三の実施形態の粒子凝集分離装置の性能を、図3の装置を用いて評価した。
[0105]
 分離対象の試料として、イオン交換水中に易焼結アルミナ(住友化学社製の商品名[AES-12]、平均粒子径0.48μm)を初期濃度1容積%となるように投入し、10分間、超音波照射し、10倍に希釈した。粒子濃度0.1容積%のスラリーを25L調製し、1500rpmで1時間混合した。調製したスラリーのpHは7.25であった。なお、pH測定には、堀場製作所製のコンパクトpHメータ(形式「Twin pH B-212形」)を用いた。
[0106]
 容器としては、半径120mm、長さ600mmの円柱形状のアクリル製の容器を用いた。この容器は、図3に示すように、同軸の、即ち、中心軸を共通にする外筒と内筒とを備え、外筒は、半径120mm、長さ600mmであり、内筒は、半径96mm、長さ500mmであり、内筒は、アクリル製直方体棒を用いて外筒の底面から10mm底上げしたものであった。内筒内には、長さ405mmの芯棒の周囲に12枚の螺旋状の板(ピッチ35mm)を有した螺旋状電極を設けた。12枚の螺旋状の板は、ステンレス鋼を用いた。12枚の螺旋状の板に、電池の陽極、陰極からの配線を交互に接続した。
[0107]
 次いで、この容器内に、スラリーを内筒からの高さ15mmの位置までスラリーを流入させた。電極に10Vの直流電圧を印加した。
[0108]
 スラリー液面から15mmの深さでサンプリングを行い、サンプリング液について粒子濃度を測定した。粒子濃度の測定には、KRK製の濁度計(型番TR55)を用いた。結果を図14に示す。図14中、横軸は、電場印加開始時点からの経過時間(電場印加時間)であり、縦軸は、粒子濃度(容積%)である。
[0109]
 また、スラリーの経時変化を肉眼で評価した。結果を図15に示す。
[0110]
(比較例1)
 電極に電圧を印加しなかった(電圧0V)こと以外は、実施例1と同様に評価した。結果を併せて図14、15に示す。
[0111]
(比較例2)
 高さ200mmの沈降管にスラリーを充填し、静置した。
[0112]
 図14及び図15に示された実施例1と比較例1、2との比較から、螺旋状電極を用いて電圧を印加することにより、極めて短時間に、スラリーから粒子を凝集、分離できることが示された。電圧を印加しないが、螺旋状電極を用いる比較例1は、比較例2よりも、ボイコット効果により粒子の凝集、分離が行われていたが、実施例1よりは劣っていた。

産業上の利用可能性

[0113]
 本発明の粒子凝集分離装置及び粒子凝集分離方法は、凝集剤を用いずに、廃水、汚水等に含まれる粒子を高効率で分離できるため、固液分離が必要な分野、濾過等の前処理に好適に使用できる。また、太陽電池製造工程における廃液中のシリコンや、すり身加工廃液中の不純物粒子を、高効率で分離し、濃縮できるので、得られた粒子を再利用、再資源化することが可能である。更に、フィルタや複雑な装置を必要としないため、操作の単純化、効率化を図ることができ、コスト面においても有用である。

符号の説明

[0114]
1:容器、2:内筒、3:螺旋状電極、4:芯棒、5:陽電極、6:陰電極、7:被処理液流入口、8:上澄み流出口、9:配線、10:整流部材、11:第一電極、12:第二電極、13:第三電極。

請求の範囲

[請求項1]
 被処理液が供給される容器と、
 当該容器内に少なくとも一対の電極と、
を備え、
 当該電極が重力方向に対し傾斜を有して並列に配列され、且つ、隣接する電極同士が異なる極性を有するように直流電場が印加されるように構成されている粒子凝集分離装置。
[請求項2]
 前記電極が前記容器内を螺旋状に区画して前記被処理液の流路を形成する請求項1に記載の粒子凝集分離装置。
[請求項3]
 前記電極が傾斜平行平板である請求項1に記載の粒子凝集分離装置。
[請求項4]
 被処理液が供給される容器と、
 芯棒の周囲に、少なくとも一対の電極板が並列に螺旋状となるように設けられた螺旋状電極と、
を備え、
 隣接する前記電極板同士が異なる極性を有するように直流電場が印加されるように構成されている粒子凝集分離装置。
[請求項5]
 前記容器が内筒と外筒を有し、当該内筒が当該外筒の底部から離間して設置されてなる請求項4に記載の粒子凝集分離装置。
[請求項6]
 被処理液が供給される容器と、
 当該容器に少なくとも一対の電極と、
を備え、
 当該電極は、重力方向に対し傾斜を有する平行平板であり、且つ、互いに隣接する電極同士の極性が相違するように直流電場が印加されるように構成されている粒子凝集分離装置。
[請求項7]
 前記隣接する電極間の距離が1mm~1000mmの範囲内である請求項1~6のいずれか1項に記載の粒子凝集分離装置。
[請求項8]
 前記隣接する電極間に印加される電場強度が0.25~5V/cmの範囲内である請求項1~7のいずれか1項に記載の粒子凝集分離装置。
[請求項9]
 被処理液が供給される容器と、
 当該容器に陽電極と陰電極と、
を備え、
 当該陽電極と当該陰電極の間に重力方向に対し傾斜を有して並列に配列される整流部材を有し、且つ、前記陽電極と前記陰電極に直流電場が印加されるように構成されている粒子凝集分離装置。
[請求項10]
 被処理液が供給される容器と、
 当該容器内に、中心軸を共通にする同心円状に配設された電極と、
を備え、
 当該電極は、隣接する電極同士が異なる極性を有するように直流電場が印加されるように構成され、
 前記電極によって形成された流路内に重力方向に対し傾斜を有して配列される整流部材を有する粒子凝集分離装置。
[請求項11]
 容器内において、重力方向に対し傾斜を有して並列に配置された少なくとも一対の電極によって形成された流路に被処理液を供給する工程と、
 隣接する前記電極同士が異なる極性を有するように直流電圧を印加することにより、前記流路内に供給された前記被処理液に、直流電場を印加させ、前記被処理液中の複数の粒子が凝集した凝集粒子を沈降させる工程と、
 前記凝集粒子を前記容器外に流出させる工程と、を有する粒子凝集分離方法。
[請求項12]
 前記電極が前記容器内を螺旋状に区画して前記被処理液の流路を形成する請求項11に記載の粒子凝集分離方法。
[請求項13]
 前記電極が傾斜平行平板である請求項11に記載の粒子凝集分離方法。
[請求項14]
 容器に備えられた陽電極と陰電極の間に、重力方向に対し傾斜を有して並列に配置された整流部材によって形成された流路に被処理液を供給する工程と、
 前記陽電極及び前記陰電極に直流電圧を印加することにより、前記流路内に供給された前記被処理液に、直流電場を印加させ、前記被処理液中の複数の粒子が凝集した凝集粒子を沈降させる工程と、
 前記凝集粒子を前記容器外に流出させる工程と、を有する粒子凝集分離方法。
[請求項15]
 容器内の中心軸を共通にする同心円状に配設された電極によって形成された流路内に、整流部材を重力方向に対し傾斜を有して配列し、前記流路に被処理液を供給する工程と、
 隣接する前記電極同士が異なる極性を有するように直流電圧を印加することにより、前記流路内に供給された前記被処理液に、直流電場を印加させ、前記被処理液中の複数の粒子が凝集した凝集粒子を沈降させる工程と、
 前記凝集粒子を前記容器外に流出させる工程と、を有する粒子凝集分離方法。

図面

[ 図 1]

[ 図 2]

[ 図 3]

[ 図 4]

[ 図 5]

[ 図 6]

[ 図 7]

[ 図 8]

[ 図 9]

[ 図 10]

[ 図 11]

[ 図 12]

[ 図 13]

[ 図 14]

[ 図 15]