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1. (WO2018123436) アクセルペダル装置
Document

明 細 書

発明の名称 アクセルペダル装置

技術分野

0001  

背景技術

0002   0003   0004   0005  

先行技術文献

特許文献

0006  

発明の概要

発明が解決しようとする課題

0007  

課題を解決するための手段

0008   0009   0010   0011   0012  

発明の効果

0013  

図面の簡単な説明

0014  

発明を実施するための形態

0015   0016   0017   0018   0019   0020   0021   0022   0023   0024   0025   0026   0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041   0042   0043   0044   0045   0046   0047   0048   0049   0050   0051   0052   0053   0054   0055   0056   0057   0058   0059   0060  

符号の説明

0061  

請求の範囲

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10   11  

図面

1   2   3   4A   4B   4C   5   6   7   8   9   10   11  

明 細 書

発明の名称 : アクセルペダル装置

技術分野

[0001]
 本発明は、電子制御スロットルシステムを採用した車両等に適用されるアクセルペダル装置に関し、特に、アクセルペダルの踏力にヒステリシスを発生させる機構を備えたアクセルペダル装置に関する。

背景技術

[0002]
 自動車等に搭載のエンジンにおいて、電子制御スロットルシステム(スロットルバイワイヤシステムとも称す)に適用されるアクセルペダル装置としては、アクセルペダルを有するペダルアーム、ペダルアームを揺動自在に支持するハウジング、ペダルアームを休止位置に復帰させるべく揺動支軸の近傍に配置された第1の復帰バネ、アクセルペダルの踏力にヒステリシスを発生させるヒステリシス発生機構等を備えたものが知られている(例えば、特許文献1を参照)。
[0003]
 このアクセルペダル装置において、ヒステリシス発生機構は、ペダルアームの上端部が離脱可能に当接すると共にハウジングの内壁面を摺動する第1スライダと、ハウジングの内壁面を摺動すると共に第1スライダと協働して楔作用を生じる第2スライダと、第2スライダに当接し第1スライダを介してペダルアームを休止位置に復帰させる第2の復帰バネ等により構成されている。
[0004]
 しかしながら、上記アクセルペダル装置においては、ヒステリシス発生機構として、それぞれ独立した二つのスライダを含むため、部品点数が多く、構造が複雑である。また、第1スライダ及び第2スライダは、ハウジング内において直線的に往復動するため、ハウジングの大型化、装置の大型化等を招く。
[0005]
 また、第1の復帰バネは、揺動支軸の近傍に配置され、第2の復帰バネは、第1スライダ及び第2スライダが配置される領域に配置されている。
 すなわち、第1の復帰バネと第2の復帰バネとは、それぞれは別の領域に配置される構成であるため、部品を集約して配置することができない。その結果として、構造の複雑化、ハウジングの大型化、装置の大型化等を招く。

先行技術文献

特許文献

[0006]
特許文献1 : 特開2008-184108号公報

発明の概要

発明が解決しようとする課題

[0007]
 本発明は、小型化等を図りつつ、上記のような従来技術の問題点を解消できるアクセルペダル装置を提供することにある。

課題を解決するための手段

[0008]
 本発明のアクセルペダル装置は、アクセルペダルを有するペダルアームと、ペダルアームを休止位置と最大踏込み位置の間で所定の軸線回りに揺動自在に支持するハウジングと、ハウジングの内壁を摺動するスライダと、スライダに対し離脱可能に接触しつつ押圧力を及ぼすべくペダルアームに形成された接触部と、アクセルペダルの踏込みに応じてスライダをハウジングの内壁及び接触部に押圧する付勢力が増加するようにハウジングとスライダの間に配置された付勢バネとを含む、構成となっている。
[0009]
 ここで、スライダは、軸線を中心とする所定の曲率に沿って、ハウジングの内壁を摺動するように形成されてもよい。
 スライダは、軸線よりも接触部に近い側で第1直線と所定の鋭角をなす第2直線上において、付勢バネを受けるように形成されてもよい。
 スライダは、ペダルアームの揺動方向において、貫通する肉抜き形状に形成されてもよい。
 スライダは、揺動方向に垂直な面での外輪郭が略矩形状をなす第1外輪郭部と、揺動方向に平行な面での外輪郭が鋭角な略扇状をなす第2外輪郭部を含んでいてもよい。
 スライダは、円形開口部の縁領域において、付勢バネの内側に嵌め込まれる筒状規制部を備えていてもよい。
[0010]
 ペダルアームの接触部は、軸線を通る第1直線上において、スライダと接触するように形成されていてもよい。
 ペダルアームは、接触部の近傍において、スライダをハウジングの内壁に向けてガイドするガイド部を備えていてもよい。
 ペダルアームは、軸線を中心とする円筒部と、円筒部から上方に伸長する上側アームと、円筒部から下方に伸長する下側アームを含み、上側アームは接触部を備え、円筒部は付勢バネを非接触にて配置する凹状逃げ部を備えていてもよい。
[0011]
 付勢バネは、圧縮型のコイルバネであり、スライダは、付勢バネを受けるバネ受け部と、接触部が接触する側において矩形開口部と、バネ受け部の内側において円形開口部を備えていてもよい。
[0012]
 上記構成のアクセルペダル装置において、ペダルアームを休止位置に戻すべく、ペダルアームに直接付勢力を及ぼす戻しバネをさらに含んでいてもよい。

発明の効果

[0013]
 上記構成をなすアクセルペダル装置によれば、従来技術の問題点を解消して、小型化等を達成でき、踏力における所望のヒステリシス特性をもつアクセルペダル装置を得ることができる。

図面の簡単な説明

[0014]
[図1] 本発明に係るアクセルペダル装置の一実施形態を示す分解斜視図である。
[図2] 図1に示すアクセルペダル装置に含まれるペダルアームとスライダを示す部分斜視図である。
[図3] 図1に示すアクセルペダル装置に含まれるアクセルペダル及びペダルアームを示す斜視図である。
[図4A] 図1に示すアクセルペダル装置に含まれるスライダを示すものであり、揺動方向(摺動方向)の付勢バネの側から視た正面図である。
[図4B] 図1に示すアクセルペダル装置に含まれるスライダを示すものであり、揺動方向に垂直な側面方向から視た側面図である。
[図4C] 図1に示すアクセルペダル装置に含まれるスライダを示すものであり、揺動方向の接触部の側から視た背面図である。
[図5] 図1に示すアクセルペダル装置の内部を示す部分断面図である。
[図6] 図1に示すアクセルペダル装置に含まれるペダルアームの接触部及びガイド部とスライダの関係を示す部分断面図である。
[図7] 図1に示すアクセルペダル装置の踏力特性を示すグラフである。
[図8] 図1に示すアクセルペダル装置において、ペダルアームが休止位置にある状態を示す断面図である。
[図9] 図1に示すアクセルペダル装置において、ペダルアームが休止位置と最大踏込み位置との間の途中位置にある状態を示す断面図である。
[図10] 図1に示すアクセルペダル装置において、ペダルアームが最大踏込み位置にある状態を示す断面図である。
[図11] 図1に示すアクセルペダル装置において、スライダが途中で停止し、ペダルアームが休止位置に戻った状態を示す断面図である。

発明を実施するための形態

[0015]
 以下、本発明の実施の形態について、添付図面の図1ないし図11を参照しつつ説明する。
 この実施形態に係るアクセルペダル装置は、自動車等の車体に固定されるハウジング10、ペダルアーム20、スライダ30、付勢バネ40、戻しバネ50、ペダルアーム20の回転角度位置を検出する位置センサ60を備えている。
 位置センサ60は、アマチャ61、永久磁石62、ステータ63、ホール素子64により構成されている。
 また、ペダルアーム20の一部をなす接触部25、スライダ30、付勢バネ40により、アクセルペダル24の踏力にヒステリシスを発生させるヒステリシス発生機構が構成されている。
[0016]
 ハウジング10は、樹脂材料により形成されており、互いに連結されて軸線Sを画定する第1ハウジング11及び第2ハウジング12により構成されている。
 第1ハウジング11は、軸線Sに略垂直な側壁部11a、軸線Sの周りを囲む外周壁部11b、軸線Sを中心とする支軸11c、摺動面11d、バネ受け部11e,11f、休止ストッパ11g、全開ストッパ11h、第2ハウジング12を連結する連結部11i、第2ハウジング12を連結するネジBを捩じ込むネジ穴11j、スナップフィット用の凸部11k、車体等に固定するボルトを通す貫通孔を有するフランジ部11mを備えている。
[0017]
 支軸11cは、ペダルアーム20の円筒部21を軸線S回りに揺動自在に支持するべく円柱状に形成されている。
 摺動面11dは、軸線S方向において所定幅をなす外周壁部11bの内壁において、軸線Sを中心とする所定の半径R(曲率1/R)の円弧面として形成されている。
 バネ受け部11eは、外周壁部11bの内壁において、付勢バネ40の一端部41を受ける環状座面として形成されている。
 バネ受け部11fは、外周壁部11bの内壁において、バネ受け部11eと同心上の内側に、戻しバネ50の一端部51を受ける環状座面として形成されている。
[0018]
 ここで、側壁部11a及び外周壁部11bは、ペダルアーム20及びスライダ30が組み込まれた状態で、付勢バネ40及び戻しバネ50を同軸上において入れ子状に配置する一つの凹部Cを画定するようになっている。
 また、凹部Cは、第2ハウジング12の側壁部12aにより閉塞されることにより、スライダ30の摺動方向(揺動方向)Hに湾曲しかつ摺動方向Hに垂直な断面が略矩形状の一つの内部空間として形成され、スライダ40を摺動自在に収容するようになっている。
[0019]
 第2ハウジング12は、軸線Sに略垂直な側壁部12a、軸線Sを中心とする嵌合凹部12c、第1ハウジング11に連結される連結部12i、第1ハウジング11に捩じ込むネジBを通す孔12j、スナップフィット用の凹部12k、位置センサ60の一部であるステータ63及びホール素子64を埋設する円柱状の埋設部12n、回路基板CBを収容する収容部12p、電気的接続を行うコネクタ12qを備えている。
[0020]
 嵌合凹部12cは、ペダルアーム20の円筒部21を軸線S回りに揺動自在に支持するべく円筒状に形成されている。
 埋設部12nは、第2ハウジング12が第1ハウジング11に連結された状態で、ペダルアーム20の円筒部21の内側に挿入されて、円筒部21の内側に配置された位置センサ60の一部であるアマチャ61及び永久磁石62と対向するように形成されている。
[0021]
 そして、第2ハウジング12は、ペダルアーム20、スライダ30、付勢バネ40、戻しバネ50が第1ハウジング11に装着された状態で、第1ハウジング11と協働してペダルアーム20の下方領域を除いた全体を覆うように、第1ハウジング11にスナップフィット結合により連結され、ネジBにより締結される。
[0022]
 ペダルアーム20は、全体が樹脂材料により成形されており、円筒部21、円筒部21から上方に伸長する上側アーム22、円筒部21から下方に伸長する下側アーム23、アクセルペダル24、接触部25、ガイド部26、バネ受け部27、凹状逃げ部28を備えている。
 ここで、上側及び下側とは、このアクセルペダル装置が車両等に搭載された状態において、鉛直方向の上側及び下側を示すものである。
[0023]
 円筒部21は、ペダルアーム20が軸線S回りに揺動自在に支持されるべく、第1ハウジング11の支軸11cに軸受RBを介して嵌合される内周面21a、第2ハウジング12の嵌合凹部12cに軸受RBを介して嵌合される外周面21b、位置センサ60のアマチャ61及び永久磁石62が配置される内周面21cを有する。
[0024]
 上側アーム22は、休止位置において、休止ストッパ11gに当接する当接部22aを有する。
 下側アーム23は、最大踏込み位置において、全開ストッパ11hに当接する当接部23aを有する。
[0025]
 接触部25は、上側アーム22の摺動方向Hを向く領域でかつ軸線Sを通る第1直線L1上において、すなわち、軸線S及び軸線Sと直交する第1直線L1を含む平面上において、スライダ30と接触する平坦面として形成されている。
 そして、接触部25は、揺動方向Hにおいてスライダ30に対し離脱可能に接触しつつ押圧力を及ぼし、又、第1直線L1に沿う方向においてペダルアーム20の揺動動作に応じスライダ30に摺動可能に接触するようになっている。
[0026]
 ガイド部26は、上側アーム22の摺動方向Hを向く領域かつ接触部25の近傍領域で軸線S方向に離隔した二箇所において、接触部25から突出すると共に第1直線L1の方向に伸長する突条に形成されている。
 そして、二つのガイド部26は、スライダ30の二つの内縁35aをガイドするように、すなわち、スライダ30をハウジング10の内壁(摺動面11d)に向かう第1直線L1の方向にガイドするようになっている。
[0027]
 バネ受け部27は、上側アーム22の摺動方向Hを向く領域かつ接触部25の近傍領域において、環状座面を画定する二段円筒状に突出して形成されている。
 そして、バネ受け部27は、スライダ30の貫通孔30aに非接触にて通されると共に戻しバネ50の他端部52を受けるようになっている。
[0028]
 凹状逃げ部28は、円筒部21の外周領域において、付勢バネ40の伸縮方向に伸長する溝状に肉抜きして形成されている。
 そして、凹状逃げ部28は、ハウジング10のバネ受け部11eとスライダ30のバネ受け部33の間で圧縮される付勢バネ40を、非接触にて配置できるように形成されている。
 これによれば、付勢バネ40を円筒部21の近傍に配置できるため、ヒステリシス発生機構の機能を確保しつつ、軸線S周りにおいて部品を集約でき、装置の小型化を達成することができる。
[0029]
 スライダ30は、樹脂材料、例えば含油ポリアセタール等の高摺動性材料により、揺動方向Hに垂直な面での外輪郭が略矩形状をなす第1外輪郭部f1と、揺動方向Hに平行な面での外輪郭が鋭角な略扇状をなす第2外輪郭部f2を含むように形成されている。
 そして、スライダ30は、揺動方向Hにおいて貫通する貫通孔30aを画定するように肉抜き形状に形成され、第1接触面31、第2接触面32、バネ受け部33、円形開口部34、矩形開口部35、筒状規制部36、二つの側面37を備えている。
[0030]
 第1接触部31は、揺動方向(摺動方向)Hに垂直な面において、略矩形環状をなす平坦面として形成されている。
 そして、第1接触部31は、第1直線L1上において接触部25と摺動自在に接触しかつ揺動方向Hにおいて接触部25と離脱可能になっている。
[0031]
 第2接触部32は、軸線Sに垂直な面において所定の半径R(曲率1/R)をなす凸状に湾曲した円弧面として形成されている。
 そして、第2接触部32は、ハウジング10の摺動面11dに対して摺動方向Hに摺動するようになっている。
[0032]
 バネ受け部33は、揺動方向(摺動方向)Hを向く平坦な環状座面として形成されている。
 そして、バネ受け部33は、スライダ30が組付けられた状態で、軸線Sよりも接触部25に近い側で第1直線L1と所定の鋭角θをなす第2直線L2上において付勢バネ40の他端部42を受けるようになっている。
[0033]
 これによれば、付勢バネ40の付勢力が第2直線L2に垂直な方向からスライダ30をハウジング10の摺動面11dに押し付けるように作用する。したがって、第1直線L1と第2直線L2とがなす所定の鋭角θを適宜選定することにより、摺動による摩擦力を調整することができる。
 それ故に、アクセルペダル装置の仕様に応じて、所望されるヒステリシス特性を設定することができる。
[0034]
 円形開口部34は、戻しバネ50を非接触にて貫通孔30a内に受け入れるように形成されている。
 これにより、戻しバネ50の他端部52は、ペダルアーム20のバネ受け部27に当接するように配置されるようになっている。
[0035]
 矩形開口部35は、ペダルアーム20のバネ受け部27を非接触にて通すように、かつ、第1直線L1と平行に伸長する二つの内縁35aを画定するように形成されている。
 そして、二つの内縁35aは、ペダルアーム20の二つのガイド部26に軸線S方向の両側から接触するようになっている。
 したがって、スライダ30は、ガイド部26により、ハウジング10の摺動面11dに向かう第1直線L1の方向に往復動し得るようにガイドされる。
[0036]
 筒状規制部36は、バネ受け部33の内側でかつ円形開口部34の縁領域において、円筒状に突出して形成されている。
 そして、筒状規制部36は、付勢バネ40の他端部42がバネ受け部33に当接した状態で、付勢バネ40の内側に嵌め込まれて、付勢バネ40がバネ受け部33から位置ずれするのを規制するようになっている。
[0037]
 二つの側面37は、軸線Sに垂直な面に平行な略平坦面として形成されている。
 また、二つの側面37の軸線S方向における幅は、組み込まれた状態において、第1ハウジング11の側壁部11aの内壁面及び第2ハウジング12の側壁部12aの内壁面と非接触となる寸法に形成されている。尚、この幅は、接触しても摩擦抵抗が極力小さくなるような寸法であってもよい。
[0038]
 上記形態をなすスライダ30によれば、第1外輪郭部f1の一部領域でかつ第2輪郭部f2の円弧領域がハウジング10の内壁(摺動面11d)を摺動し、第2輪郭部f2の揺動方向Hにおける一方側が接触部25と接触しかつ他方側が付勢バネ40を受けるように形成できる。したがって、スライダ30を、簡素な形態をなす一つの部品として、軽量化を達成しつつ、樹脂材料等を用いて容易に成型することができる。
[0039]
 付勢バネ40は、バネ鋼等により形成された圧縮型のコイル状の伸縮バネであり、一端部41が第1ハウジング11のバネ受け部11eに当接しかつ他端部42がスライダ30のバネ受け部33に当接して、所定の圧縮代に圧縮された状態で揺動方向Hに伸縮自在に取り付けられている。
 そして、付勢バネ40は、スライダ30を介して、ペダルアーム20を休止位置に戻す付勢力を及ぼすと共に、接触部25と協働してスライダ30を摺動面11dに押圧する付勢力を及ぼすようになっている。
[0040]
 戻しバネ50は、バネ鋼等により形成された圧縮型のコイル状の伸縮バネであり、一端部51が第1ハウジング11のバネ受け部11fに当接しかつ他端部52がペダルアーム20のバネ受け部27に当接して、所定の圧縮代に圧縮された状態で揺動方向Hに伸縮自在に取り付けられている。
 また、戻しバネ50は、付勢バネ40の内径寸法よりも小さい外径寸法に形成され、同軸上において付勢バネ40の内側に入れ子状に非接触となるように配置されている。
 そして、戻しバネ50は、ペダルアーム20を休止位置に戻すべく、ペダルアーム20に直接付勢力を及ぼすようになっている。
[0041]
 ここで、戻しバネ50の外周と付勢バネ40の内周の間に、柔軟性のあるスポンジ、ゴム、樹脂等で円筒状に形成された介在部材SMを介在させてもよい。
 これによれば、付勢バネ40と戻しバネ50が伸縮動作を生じる際に、介在部材SMが介在することで、相互の干渉を防止でき、又、それ故に、衝突音等が発生するのを防止することができる。
[0042]
 ここでは、付勢バネ40と戻しバネ50が、ハウジング10の一つの内部空間(凹部C)に配置されているため、別々の領域に配置される構成に比べて、部品を集約して配置することができ、ハウジング10の小型化、装置の小型化等を達成することができる。
 特に、付勢バネ40と戻しバネ50とが、同軸上において入れ子状に配置されているため、配置領域としては実質的に付勢バネ40が占有する領域を確保すれば十分であり、ハウジング10の小型化、装置の小型化等に一層寄与することができる。
[0043]
 また、戻しバネ50は、ペダルアーム20のバネ受け部27に直接係合してペダルアーム20を休止位置に戻す付勢力を及ぼすように形成されているため、スライダ30がハウジング10の摺動面11dにスティックして停止したような作動不良の状態が生じても、ペダルアーム20は、戻しバネ50の付勢力により休止位置へ確実に戻され、安全性が保証される。
[0044]
 位置センサ60は、ペダルアーム20の軸線Sの周りの領域において、ペダルアーム20の円筒部21及び第2ハウジング12の埋設部12cに配置されている。
 位置センサ60は、例えば非接触式の磁気式センサであり、環状のアマチャ61、一対の永久磁石62、二つのステータ63、二つのホール素子64により構成されている。
[0045]
 アマチャ61は、磁性材料により環状に形成されて、ペダルアーム20の円筒部21の内周面21cに固着されている。
 一対の永久磁石62は、円弧状に形成され、アマチャ61の内周面に結合されている。
 二つのステータ63は、磁性材料により形成され、第2ハウジング12の埋設部12cに埋設されている。
 二つのホール素子64は、二つのステータ63の間に配置されつつ、第2ハウジング12の埋設部12cに埋設されている。
[0046]
 また、回路基板CBが、第2ハウジング12の収容部12pに配置されて、シール部材Gにより封止されている。
 回路基板CBは、ホール素子64を電気的に接続する回路を備えると共に、種々の電子部品を実装するものである。
 そして、位置センサ60は、ペダルアーム20が回動することにより生じる磁束密度の変化をホール素子64で検出して電圧信号として出力する。この出力信号は、コネクタ12qに接続された検出器(不図示)により、ペダルアーム20の角度位置の情報として検出されるようになっている。
[0047]
 上記のスライダ30、接触部25、付勢バネ40により構成されるヒステリシス発生機構の動作について、図5及び図7、図8~図10を参照しつつ以下に説明する。
 先ず、ペダルアーム20が、戻しバネ50及び付勢バネ40の付勢力に抗して、図8に示す休止位置から、図9に示す途中位置を経て、図10に示す最大踏込み位置(全開位置)に向けて踏み込まれる場合、接触部25が付勢バネ40の付勢力に抗してスライダ30を図5中の左向きに押圧する。
[0048]
 このとき、接触部25がスライダ30の第1接触面31を押圧しつつ及ぼすくさび作用により、スライダ30の第2接触面32とハウジング10の摺動面11dの間に摩擦力(摺動抵抗)が生じる。この摩擦力は、スライダ30の移動方向と逆向きに、すなわち踏込み動作に対抗する向きに作用する。
 したがって、踏込み動作に応じて増加する付勢バネ40の付勢力に、同方向に作用する摩擦力が加わり、踏込み量(ストローク)の増加に伴って、図7中のH1で示すように、踏力が直線的に増加する。
[0049]
 一方、ペダルアーム20が、戻しバネ50及び付勢バネ40の付勢力に応じて休止位置に向けて戻される場合、スライダ30は、付勢バネ40の付勢力により接触部25に追従して図5中の右向きに移動する。
 この戻し動作のとき、接触部25がスライダ30の第1接触面31を押圧しつつ及ぼすくさび作用により生じる摩擦力(摺動抵抗)は、スライダ30の移動方向と逆向きに、すなわち踏込み動作の場合と逆向きに作用する。
 したがって、戻し動作に応じて減少する付勢バネ40の付勢力に、逆向きに作用する摩擦力が加わり、踏込み量(ストローク)の減少に伴って、図7中のH2で示すように、踏力が直線的に減少する。
 ここで、戻り動作の際の踏力は、踏み込み動作の際の踏力よりも小さくなるため、図7に示すように、踏込み動作から戻し動作までの全体の踏力(ペダル荷重)にヒステリシス(H1,H2)を発生させることができる。
[0050]
 次に、アクセルペダル装置の動作について、図8~図11を参照しつつ説明する。
 先ず、運転者がアクセルペダル24を踏み込まない休止位置にあるとき、戻しバネ50及び付勢バネ40の付勢力により、図8に示すように、ペダルアーム20の上側アーム22の当接部22aが休止ストッパ11gに当接して、ペダルアーム20は休止位置に停止している。
 このとき、ペダルアーム20の接触部25は、スライダ30の第1接触面31と第1直線L1上において離脱可能に接触した状態にある。
[0051]
 この状態から、運転者がアクセルペダル24を踏み込むと、図9に示すように、ペダルアーム20は、戻しバネ50及び付勢バネ40の付勢力に抗して反時計回りに回転し、ヒステリシス発生機構が発生する抵抗荷重を増しながら(図7中のH1)、図10に示す最大踏込み位置(全開位置)まで回転し、当接部23aが全開ストッパ11hに当接して停止する。
[0052]
 一方、運転者が踏力を緩めると、ペダルアーム20は、踏み込み時の抵抗荷重(ペダル荷重)よりも小さい抵抗荷重(ペダル荷重)を運転者に及ぼしながら、戻しバネ50及び付勢バネ40の付勢力により休止位置に向けて回転し、ヒステリシス発生機構が発生する抵抗荷重を減らしながら(図7中のH2)、当接部22aが休止ストッパ11gに当接して、図8に示す休止位置に停止する。
[0053]
 尚、運転者がアクセルペダル24を戻す際に、スライダ30がスティック等によりハウジング10の内壁に固着して戻らない場合であっても、戻しバネ50の付勢力により、接触部25がスライダ30の第1接触面31から離脱して、図11に示すように、ペダルアーム20は確実に休止位置に戻る。
 したがって、位置センサ60は、ペダルアーム20が休止位置に戻ったことを検出するため、運転者の戻し動作と連動して所望の制御を行うことができる。
[0054]
 上記構成をなすアクセルペダル装置によれば、踏力にヒステリシスを発生させるヒステリシス発生機構が、ペダルアーム20に一体的に形成された接触部25、ハウジング10の内壁を摺動する一つのスライダ30、及び付勢バネ40のみで構成されるため、従来のように二つのスライダあるいは二部品構成を採用する場合に比べて、部品点数の削減、構造の簡素化、装置の小型化、低コスト化等を達成することができる。
[0055]
 上記実施形態においては、戻しバネ50が付勢バネ40と同一の領域に配置され、戻しバネ50がスライダ30の貫通孔30aに通される構成を示したが、これに限定されるものではない。
 上記構成のヒステリシス発生機構、すなわち、ペダルアームに形成された接触部、ハウジングの内壁を摺動する一つのスライダ、及び付勢バネが採用される限り、戻しバネ50を別の領域に配置し、貫通孔30aを廃止したスライダを採用してもよい。
[0056]
 上記実施形態においては、ハウジング10の摺動面11dとスライダ30の第2接触面32が軸線Sを中心とする所定の半径Rの円弧面に形成された構成を示したが、これに限定されるものではなく、円弧面以外の面をなす構成を採用してもよい。
[0057]
 上記実施形態においては、ペダルアーム20の接触部25が、軸線Sを通る第1直線L1上においてスライダ30の第1接触面31と接触する構成を示したが、これに限定されるものではなく、第1直線L1上から外れた位置において互いに接触する構成を採用してもよい。
[0058]
 上記実施形態においては、スライダ30が軸線Sよりも接触部25に近い側で第1直線L1と所定の鋭角θをなす第2直線L2上において付勢バネ40の他端部42を受ける構成を示したが、これに限定されるものではない。
 付勢バネ40がスライダ30をハウジング10の摺動面11dに押圧する付勢力を及ぼす形態であれば、その他の形態を採用してもよい。
[0059]
 上記実施形態においては、スライダとして、揺動方向Hに垂直な面での外輪郭が略矩形状をなす第1外輪郭部f1と、揺動方向Hに平行な面での外輪郭が鋭角な略扇状をなす第2外輪郭部f2を含むスライダ30を示したが、これに限定されるものではない。
 ハウジングの内壁を摺動し、一方側で接触部に接触し、他方側で付勢バネを受ける形態でれば、その他の外輪郭をなすスライダを採用してもよい。
[0060]
 以上述べたように、本発明のアクセルペダル装置は、小型化等を達成しつつ、踏力における所望のヒステリシスを得ることができるため、自動車等に適用できるのは勿論のこと、二輪車、その他の車両等においても有用である。

符号の説明

[0061]
S 軸線
L1 第1直線
L2 第2直線
θ 鋭角
H 摺動方向、揺動方向
10 ハウジング
11d 摺動面(内壁)
20 ペダルアーム
21 円筒部
21a,21c 内周面
21b 外周面
22 上側アーム
23 下側アーム
24 アクセルペダル
25 接触部
26 ガイド部
27 バネ受け部
28 凹状逃げ部
30 スライダ
30a 貫通孔
f1 第1外輪郭部
f2 第2外輪郭部
33 バネ受け部
34 円形開口部
35 矩形開口部
36 筒状規制部
40 付勢バネ
50 戻しバネ

請求の範囲

[請求項1]
 アクセルペダルを有するペダルアームと、
 前記ペダルアームを休止位置と最大踏込み位置の間で所定の軸線回りに揺動自在に支持するハウジングと、
 前記ハウジングの内壁を摺動するスライダと、
 前記スライダに対し離脱可能に接触しつつ押圧力を及ぼすべく前記ペダルアームに形成された接触部と、
 前記アクセルペダルの踏込みに応じて前記スライダを前記内壁及び接触部に押圧する付勢力が増加するように前記ハウジングと前記スライダの間に配置された付勢バネと、
を含む、アクセルペダル装置。
[請求項2]
 前記スライダは、前記軸線を中心とする所定の曲率に沿って前記ハウジングの内壁を摺動するように形成されている、
ことを特徴とする請求項1に記載のアクセルペダル装置。
[請求項3]
 前記接触部は、前記軸線を通る第1直線上において、前記スライダと接触するように形成されている、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載のアクセルペダル装置。
[請求項4]
 前記スライダは、前記軸線よりも前記接触部に近い側で前記第1直線と所定の鋭角をなす第2直線上において、前記付勢バネを受けるように形成されている、
ことを特徴とする請求項3に記載のアクセルペダル装置。
[請求項5]
 前記ペダルアームは、前記接触部の近傍において、前記スライダを前記ハウジングの内壁に向けてガイドするガイド部を有する、
ことを特徴とする請求項1ないし4いずれか一つに記載のアクセルペダル装置。
[請求項6]
 前記スライダは、前記ペダルアームの揺動方向において貫通する肉抜き形状に形成されている、
ことを特徴とする請求項1ないし6いずれか一つに記載のアクセルペダル装置。
[請求項7]
 前記スライダは、前記揺動方向に垂直な面での外輪郭が略矩形状をなす第1外輪郭部と、前記揺動方向に平行な面での外輪郭が鋭角な略扇状をなす第2外輪郭部を含む、
ことを特徴とする請求項6に記載のアクセルペダル装置。
[請求項8]
 前記付勢バネは、圧縮型のコイルバネであり、
 前記スライダは、前記付勢バネを受けるバネ受け部と、前記接触部が接触する側において矩形開口部と、前記バネ受け部の内側において円形開口部を有する、
ことを特徴とする請求項6又は7に記載のアクセルペダル装置。
[請求項9]
 前記スライダは、前記円形開口部の縁領域において、前記付勢バネの内側に嵌め込まれる筒状規制部を有する、
ことを特徴とする請求項8に記載のアクセルペダル装置。
[請求項10]
 前記ペダルアームは、前記軸線を中心とする円筒部と、前記円筒部から上方に伸長する上側アームと、前記円筒部から下方に伸長する下側アームを含み、
 前記上側アームは、前記接触部を有し、
 前記円筒部は、前記付勢バネを非接触にて配置する凹状逃げ部を有する、
ことを特徴とする請求項9に記載のアクセルペダル装置。
[請求項11]
 前記ペダルアームを前記休止位置に戻すべく、前記ペダルアームに直接付勢力を及ぼす戻しバネをさらに含む、
ことを特徴とする請求項1ないし10いずれか一つに記載のアクセルペダル装置。

図面

[ 図 1]

[ 図 2]

[ 図 3]

[ 図 4A]

[ 図 4B]

[ 図 4C]

[ 図 5]

[ 図 6]

[ 図 7]

[ 図 8]

[ 図 9]

[ 図 10]

[ 図 11]