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1. (WO2018123014) 車両制御システム、車両制御方法、および車両制御プログラム
Document

明 細 書

発明の名称 車両制御システム、車両制御方法、および車両制御プログラム

技術分野

0001  

背景技術

0002  

先行技術文献

特許文献

0003  

発明の概要

発明が解決しようとする課題

0004   0005  

課題を解決するための手段

0006   0007   0008   0009   0010   0011   0012   0013   0014   0015  

発明の効果

0016   0017   0018   0019   0020   0021  

図面の簡単な説明

0022  

発明を実施するための形態

0023   0024   0025   0026   0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041   0042   0043   0044   0045   0046   0047   0048   0049   0050   0051   0052   0053   0054   0055   0056   0057   0058   0059   0060   0061   0062   0063   0064   0065   0066   0067   0068   0069   0070   0071   0072   0073   0074   0075   0076   0077   0078   0079   0080   0081   0082   0083   0084   0085   0086   0087   0088   0089   0090   0091   0092   0093   0094   0095   0096   0097   0098   0099   0100   0101   0102   0103   0104   0105   0106   0107   0108   0109  

符号の説明

0110  

請求の範囲

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10  

図面

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10   11   12   13  

明 細 書

発明の名称 : 車両制御システム、車両制御方法、および車両制御プログラム

技術分野

[0001]
 本発明は、車両制御システム、車両制御方法、および車両制御プログラムに関する。

背景技術

[0002]
 近年、車両の自動運転について研究が進められている。これに関連して、起点から目的地までの候補経路に沿って予測される状況を評価し、候補経路に沿って使用が推奨される車線、および関連付けられた車線レベル操縦を判定する技術が開示されている(例えば、特許文献1参照)。

先行技術文献

特許文献

[0003]
特許文献1 : 特表2016-513805号公報

発明の概要

発明が解決しようとする課題

[0004]
 しかしながら、従来手法の技術では、ゲート直後の区画線のない区間において目標軌道が生成できず、車両の自動運転を継続させることができない場合があった。
[0005]
 本発明は、このような事情を考慮してなされたものであり、ゲート直後の区画線のない区間において自動運転の実行継続性を高めることができる車両制御システム、車両制御方法、および車両制御プログラムを提供することを目的の一つとする。

課題を解決するための手段

[0006]
 請求項1に記載の発明は、自車両が走行する道路の区画線を認識する区画線認識部(121A)と、前記区画線認識部により前記区画線が認識できない区間における他車両の走行履歴に関する情報を外部装置から取得する情報取得部(160)と、前記道路に設置されたゲートを通過した後に、前記区画線認識部により前記区画線が認識できない区間が存在する場合に、前記情報取得部により取得された走行履歴に基づいて、前記自車両の挙動を決定して自動運転を行う自動運転制御部(120、140)と、を備える車両制御システムである。
[0007]
 請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の車両制御システムであって、前記自車両の周辺を走行する他車両の位置を認識する外界認識部(121)と、前記情報取得部により取得された前記他車両の走行履歴に関する情報に基づいて、前記外界認識部により認識された他車両の挙動を予測する他車両挙動予測部(123A)と、を更に備えるものである。
[0008]
 請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の車両制御システムであって、前記他車両挙動予測部は、前記情報取得部により取得された前記他車両の走行履歴から認識もしくは推定される他車両の仮想的な合流地点に関する情報に基づいて、前記自車両の目標軌道に合流する仮想的な軌道を走行する他車両の挙動を予測するものである。
[0009]
 請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の車両制御システムであって、前記自動運転制御部は、前記自車両の目標軌道に合流する仮想的な軌道を走行する他車両に対して追従走行を行うものである。
[0010]
 請求項5に記載の発明は、請求項3または4に記載の車両制御システムであって、前記自動運転制御部は、前記自車両の目標軌道に合流する仮想的な軌道を走行する他車両に対する接近判定を行い、前記接近判定の結果に基づいて、前記他車両との衝突を回避する自動運転を実行するものである。
[0011]
 請求項6に記載の発明は、請求項3に記載の車両制御システムであって、前記自動運転制御部は、前記情報取得部により取得された前記他車両の走行履歴から認識もしくは推定される他車両の仮想的な合流地点において、前記自車両の前方を走行する他車両との間で所定の車間距離を維持する制御を行うものである。
[0012]
 請求項7に記載の発明は、請求項2に記載の車両制御システムであって、前記自動運転制御部は、前記他車両挙動予測部により、前記外界認識部が認識した他車両が前記自車両の前方に割り込んでくると予測された場合に、前記自車両の前方を走行する他車両との間で所定の車間距離を維持する制御を行うものである。
[0013]
 請求項8に記載の発明は、請求項6または7に記載の車両制御システムであって、前記所定の車間距離は、少なくとも1台の車両が進入可能な距離である。
[0014]
 請求項9に記載の発明は、車載コンピュータが、自車両が走行する道路の区画線を認識し、前記区画線が認識できない区間における他車両の走行履歴に関する情報を外部装置から取得し、前記道路に設置されたゲートを通過した後に、前記区画線が認識できない区間が存在する場合に、取得された前記走行履歴に基づいて、前記自車両の挙動を決定して自動運転を行う、車両制御方法である。
[0015]
 請求項10に記載の発明は、車載コンピュータに、自車両が走行する道路の区画線を認識させ、前記区画線が認識できない区間における他車両の走行履歴に関する情報を外部装置から取得させ、前記道路に設置されたゲートを通過した後に、前記区画線が認識できない区間が存在する場合に、取得された前記走行履歴に基づいて、前記自車両の挙動を決定して自動運転を行わせる、車両制御プログラムである。

発明の効果

[0016]
 請求項1、9、および10に記載の発明によれば、自車両は、ゲート直後の区画線のない区間において自動運転の実行継続性を高めることができる。
[0017]
 請求項2に記載の発明によれば、自車両は、周辺を走行する他車両の挙動の予測結果に基づいて、自動運転を実行することができる。したがって、区画線が認識できない区間において、適切な経路で走行することができる。
[0018]
 請求項3に記載の発明によれば、自車両は、他車両の軌道との合流地点において、適切な挙動で自動運転を実行することができる。
[0019]
 請求項4に記載の発明によれば、自車両は、区画線が認識できない区間において車列を形成して走行することができる。これにより、車両の流れができるため、円滑な走行を実現することができる。
[0020]
 請求項5に記載の発明によれば、自車両は、合流する可能性が高いゲート出口付近における安全性を向上させることができる。
[0021]
 請求項6から8に記載の発明によれば、自車両は、仮想的な合流地点または他車両の割り込みにおける混雑や渋滞を抑制し、円滑な走行を実現することができる。

図面の簡単な説明

[0022]
[図1] 自動運転制御ユニット100を含む車両システム1の構成図である。
[図2] 自車位置認識部122により走行車線L1に対する自車両Mの相対位置および姿勢が認識される様子を示す図である。
[図3] 推奨車線に基づいて目標軌道が生成される様子を示す図である。
[図4] 交通情報共有システム300の構成の一例を示す図である。
[図5] 走行履歴550Aの一例を示す図である。
[図6] 統計情報550Bの一例を示す図である。
[図7] 区画線が認識できない区間に対する他車両の走行経路について説明するための図である。
[図8] 他車両挙動予測部123Aにおける周辺車両の挙動の予測の様子を説明するための図である。
[図9] 周辺車両に対して追従走行を行う様子を説明するための図である。
[図10] 衝突判定の様子を説明するための図である。
[図11] 実施形態の自動運転制御の一例を示すフローチャートである。
[図12] 車車間通信により走行情報を取得する様子を説明するための図である。
[図13] ゲート610Aにサーバ装置612が付設された様子を示す図である。

発明を実施するための形態

[0023]
 以下、図面を参照し、本発明の車両制御システム、車両制御方法、および車両制御プログラムの実施形態について説明する。
[0024]
 [全体構成]
 図1は、自動運転制御ユニット100を含む車両システム1の構成図である。車両システム1が搭載される車両(以下、「自車両M」と称する)は、例えば、二輪や三輪、四輪等の車両であり、その駆動源は、ディーゼルエンジンやガソリンエンジン等の内燃機関、電動機、或いはこれらの組み合わせである。電動機は、内燃機関に連結された発電機による発電電力、或いは二次電池や燃料電池の放電電力を使用して動作する。
[0025]
 車両システム1は、例えば、カメラ10と、レーダ装置12と、ファインダ14と、物体認識装置16と、通信装置20と、HMI(Human Machine Interface)30と、ナビゲーション装置50と、MPU(Micro-Processing Unit)60と、車両センサ70と、運転操作子80と、車室内カメラ90と、自動運転制御ユニット100と、走行駆動力出力装置200と、ブレーキ装置210と、ステアリング装置220とを備える。これらの装置や機器は、CAN(Controller Area Network)通信線等の多重通信線やシリアル通信線、無線通信網等によって互いに接続される。なお、図1に示す構成はあくまで一例であり、構成の一部が省略されてもよいし、更に別の構成が追加されてもよい。
[0026]
 「車両制御システム」は、例えば、カメラ10と、レーダ装置12と、ファインダ14と、物体認識装置16と、自動運転制御ユニット100とを含む。
[0027]
 カメラ10は、例えば、CCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)等の固体撮像素子を利用したデジタルカメラである。カメラ10は、車両システム1が搭載される車両の任意の箇所に一つまたは複数が取り付けられる。前方を撮像する場合、カメラ10は、フロントウインドシールド上部やルームミラー裏面等に取り付けられる。後方を撮像する場合、カメラ10は、リアウインドシールド上部やバックドア等に取り付けられる。側方を撮像する場合、カメラ10は、ドアミラー等に取り付けられる。カメラ10は、例えば、周期的に繰り返し自車両Mの周辺を撮像する。カメラ10は、ステレオカメラであってもよい。
[0028]
 レーダ装置12は、自車両Mの周辺にミリ波等の電波を放射するとともに、物体によって反射された電波(反射波)を検出して少なくとも物体の位置(距離および方位)を検出する。レーダ装置12は、自車両Mの任意の箇所に一つまたは複数が取り付けられる。レーダ装置12は、FMCW(Frequency Modulated Continuous Wave)方式によって物体の位置および速度を検出してもよい。
[0029]
 ファインダ14は、照射光に対する散乱光を測定し、対象までの距離を検出するLIDAR(Light Detection and Ranging、或いはLaser Imaging Detection and Ranging)である。ファインダ14は、自車両Mの任意の箇所に一つまたは複数が取り付けられる。
[0030]
 物体認識装置16は、カメラ10、レーダ装置12、およびファインダ14のうち一部または全部による検出結果に対してセンサフュージョン処理を行って、物体の位置、種類、速度等を認識する。物体認識装置16は、認識結果を自動運転制御ユニット100に出力する。
[0031]
 通信装置20は、例えば、セルラー網やWi-Fi網、Bluetooth(登録商標)、DSRC(Dedicated Short Range Communication)等を利用して、自車両Mの周辺に存在する他車両と通信し、或いは無線基地局を介して各種サーバ装置と通信する。
[0032]
 HMI30は、車内の乗員に対して各種情報を提示するとともに、乗員による入力操作を受け付ける。HMI30は、例えば、各種表示装置、スピーカ、ブザー、タッチパネル、スイッチ、キー等である。
[0033]
 ナビゲーション装置50は、例えば、GNSS(Global Navigation Satellite System)受信機51と、ナビHMI52と、経路決定部53とを備え、HDD(Hard Disk Drive)やフラッシュメモリ等の記憶装置に第1地図情報54を保持している。GNSS受信機は、GNSS衛星から受信した信号に基づいて、自車両Mの位置を特定する。自車両Mの位置は、車両センサ70の出力を利用したINS(Inertial Navigation System)によって特定または補完されてもよい。ナビHMI52は、表示装置、スピーカ、タッチパネル、キー等を含む。ナビHMI52は、前述したHMI30と一部または全部が共通化されてもよい。経路決定部53は、例えば、GNSS受信機51により特定された自車両Mの位置(或いは入力された任意の位置)から、ナビHMI52を用いて乗員により入力された目的地までの経路を、第1地図情報54を参照して決定する。第1地図情報54は、例えば、道路を示すリンクと、リンクによって接続されたノードとによって道路形状が表現された情報である。第1地図情報54は、道路の曲率やPOI(Point Of Interest)情報等を含んでもよい。経路決定部53により決定された経路は、MPU60に出力される。また、ナビゲーション装置50は、経路決定部53により決定された経路に基づいて、ナビHMI52を用いた経路案内を行ってもよい。なお、ナビゲーション装置50は、例えば、ユーザの保有するスマートフォンやタブレット端末等の端末装置の機能によって実現されてもよい。また、ナビゲーション装置50は、通信装置20を介してナビゲーションサーバに現在位置と目的地を送信し、ナビゲーションサーバから返信された経路を取得してもよい。
[0034]
 MPU60は、例えば、推奨車線決定部61として機能し、HDDやフラッシュメモリ等の記憶装置に第2地図情報62を保持している。推奨車線決定部61は、ナビゲーション装置50から提供された経路を複数のブロックに分割し(例えば、車両進行方向に関して100[m]毎に分割し)、第2地図情報62を参照してブロックごとに推奨車線を決定する。推奨車線決定部61は、左から何番目の車線を走行するといった決定を行う。推奨車線決定部61は、経路において分岐箇所や合流箇所等が存在する場合、自車両Mが、分岐先に進行するための合理的な走行経路を走行できるように、推奨車線を決定する。
[0035]
 第2地図情報62は、第1地図情報54よりも高精度な地図情報である。第2地図情報62は、例えば、道路を区画する区画線の情報を含んでいる。区画線とは、例えば、白線や黄線等の直線状の区画線に加えて、ボッツドッツやキャッツアイ等の間欠的な区画線を含んでもよい。また、第2地図情報62は、例えば、車線の中央の情報あるいは車線の境界の情報等を含んでいる。また、第2地図情報62には、道路情報、交通規制情報、高速道路や有料道路における料金所等の各種ゲートの位置情報や識別情報、住所情報(住所・郵便番号)、施設情報、電話番号情報等が含まれてよい。道路情報には、高速道路、有料道路、国道、都道府県道といった道路の種別を表す情報や、道路の車線数、非常駐車帯の領域、各車線の幅員、道路の勾配、道路の位置(経度、緯度、高さを含む3次元座標)、車線のカーブの曲率、車線の合流および分岐ポイントの位置、道路に設けられた標識等の情報が含まれる。第2地図情報62は、通信装置20を用いて他装置にアクセスすることにより、随時、アップデートされてよい。
[0036]
 車両センサ70は、自車両Mの速度を検出する車速センサ、加速度を検出する加速度センサ、鉛直軸回りの角速度を検出するヨーレートセンサ、自車両Mの向きを検出する方位センサ等を含む。
[0037]
 運転操作子80は、例えば、アクセルペダル、ブレーキペダル、シフトレバー、ステアリングホイールその他の操作子を含む。運転操作子80には、操作量あるいは操作の有無を検出するセンサが取り付けられており、その検出結果は、自動運転制御ユニット100、もしくは、走行駆動力出力装置200、ブレーキ装置210、およびステアリング装置220のうち一方または双方に出力される。
[0038]
 車室内カメラ90は、自車両Mの座席(例えば、運転席)に着座した乗員の顔を中心として上半身を撮像する。車室内カメラ90の撮像画像は、自動運転制御ユニット100に出力される。
[0039]
 [自動運転制御ユニット]
 自動運転制御ユニット100は、例えば、第1制御部120と、第2制御部140と、インターフェース制御部150と、情報取得部160と、走行結果提供部170と、記憶部180とを備える。第1制御部120と、第2制御部140と、インターフェース制御部150と、情報取得部160と、走行結果提供部170とは、それぞれ、CPU(Central Processing Unit)等のプロセッサがプログラム(ソフトウェア)を実行することで実現される。また、以下に説明する第1制御部120、第2制御部140、インターフェース制御部150、情報取得部160、および走行結果提供部170の各機能部のうち一部または全部は、LSI(Large Scale Integration)やASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field-Programmable Gate Array)等のハードウェアによって実現されてもよいし、ソフトウェアとハードウェアの協働によって実現されてもよい。
[0040]
 また、後述する第1制御部120の外界認識部121、自車位置認識部122、行動計画生成部123、および第2制御部140の走行制御部141のうち、一部または全部を含むものが、「自動運転制御部」の一例である。自動運転制御部は、例えば、自車両Mの加減速または操舵の少なくとも一方を自動的に制御し、自車両Mの自動運転を実行する。
[0041]
 第1制御部120は、例えば、外界認識部121と、自車位置認識部122と、行動計画生成部123とを備える。
[0042]
 外界認識部121は、カメラ10、レーダ装置12、およびファインダ14から物体認識装置16を介して入力される情報に基づいて、自車両Mの周辺を走行する他車両(周辺車両)の位置、および速度、加速度等の状態を認識する。周辺車両の位置は、その周辺車両の重心やコーナー等の代表点で表されてもよいし、周辺車両の輪郭で表現された領域で表されてもよい。周辺車両の「状態」とは、周辺車両の加速度やジャーク、あるいは「行動状態」(例えば車線変更をしている、またはしようとしているか否か)を含んでもよい。
[0043]
 また、外界認識部121は、周辺車両に加えて、ガードレールや電柱、駐車車両、歩行者その他の物体の位置を認識してもよい。
[0044]
 また、外界認識部121は、例えば、区画線認識部121Aを備える。区画線認識部121Aの機能の詳細については後述する。
[0045]
 自車位置認識部122は、例えば、自車両Mが走行している車線(走行車線)、並びに走行車線に対する自車両Mの相対位置および姿勢を認識する。自車位置認識部122は、例えば、第2地図情報62から得られる道路区画線のパターン(例えば実線と破線の配列)と、カメラ10によって撮像された画像から認識される自車両Mの周辺の道路区画線のパターンとを比較することで、走行車線を認識する。この認識において、ナビゲーション装置50から取得される自車両Mの位置やINSによる処理結果が加味されてもよい。
[0046]
 そして、自車位置認識部122は、例えば、走行車線に対する自車両Mの位置や姿勢を認識する。図2は、自車位置認識部122により走行車線L1に対する自車両Mの相対位置および姿勢が認識される様子を示す図である。自車位置認識部122は、例えば、自車両Mの基準点(例えば重心)の走行車線中央CLからの乖離OS、および自車両Mの進行方向の走行車線中央CLを連ねた線に対してなす角度θを、走行車線L1に対する自車両Mの相対位置および姿勢として認識する。なお、これに代えて、自車位置認識部122は、走行車線L1のいずれかの側端部に対する自車両Mの基準点の位置等を、走行車線に対する自車両Mの相対位置として認識してもよい。自車位置認識部122により認識される自車両Mの相対位置は、推奨車線決定部61および行動計画生成部123に提供される。
[0047]
 行動計画生成部123は、自車両Mが目的地等に対して自動運転を行うための行動計画を生成する。例えば、行動計画生成部123は、推奨車線決定部61により決定された推奨車線を走行するように、且つ、自車両Mの周辺状況に対応できるように、自動運転において順次実行されるイベントを決定する。イベントには、例えば、一定速度で同じ走行車線を走行する定速走行イベント、前走車両に追従する追従走行イベント、車線変更イベント、合流イベント、分岐イベント、緊急停車イベント、自動運転を終了して手動運転に切り替えるための切替イベント等がある。また、これらのイベントの起動時または実行中に、自車両Mの周辺状況(周辺車両や歩行者の存在、道路工事による車線狭窄等)に基づいて、回避のための行動が計画される場合もある。
[0048]
 行動計画生成部123は、自車両Mが将来走行する目標軌道を生成する。目標軌道は、自車両Mの到達すべき地点(軌道点)を順に並べたものとして表現される。軌道点は、所定の走行距離ごとの自車両Mの到達すべき地点であり、それとは別に、所定のサンプリング時間(例えば0コンマ数[sec]程度)ごとの目標速度および目標加速度が、目標軌道の一部として生成される。また、軌道点は、所定のサンプリング時間ごとの、そのサンプリング時刻における自車両Mの到達すべき位置であってもよい。この場合、目標速度や目標加速度の情報は、軌道点の間隔で表現される。
[0049]
 図3は、推奨車線に基づいて目標軌道が生成される様子を示す図である。図示するように、推奨車線は、目的地までの経路に沿って走行するのに都合が良いように設定される。行動計画生成部123は、推奨車線の切り替わり地点の所定距離手前(イベントの種類に応じて決定されてよい)に差し掛かると、車線変更イベント、分岐イベント、合流イベント等を起動する。各イベントの実行中に、障害物を回避する必要が生じた場合には、図示するように回避軌道が生成される。
[0050]
 行動計画生成部123は、例えば、複数の目標軌道の候補を生成し、安全性と効率性の観点に基づいて、その時点で目的地までの経路に適合する最適な目標軌道を選択する。
[0051]
 また、行動計画生成部123は、例えば、他車両挙動予測部123Aを備える。他車両挙動予測部123Aの機能の詳細については後述する。
[0052]
 第2制御部140は、例えば走行制御部141を備える。走行制御部141は、行動計画生成部123によって生成された目標軌道を、予定の時刻通りに自車両Mが通過するように、走行駆動力出力装置200、ブレーキ装置210、およびステアリング装置220を制御する。また、走行制御部141は、HMI30により受け付けられた乗員の操作に基づいて、自車両Mの自動運転と手動運転との切り替え制御を行ってもよい。
[0053]
 インターフェース制御部150は、HMI30に出力させる情報を生成する。また、インターフェース制御部150は、HMI30により受け付けられた情報を取得する。
[0054]
 情報取得部160は、HMI30により受け付けられた目的地までの経路のうち、例えば料金所のゲート付近を過去に走行した他車両の走行情報180Aを、外部装置から取得する。なお、実施形態において、ゲートは、料金所のゲートだけでなく、例えば駐車場の入場ゲートや出場ゲートであってもよく、ドライブスルー等のサービスにおいて商品を購入したり、受け取ったりするためのゲートであってもよい。
[0055]
 外部装置とは、例えば、自車両Mとネットワークで接続されたサーバ装置(後述)である。また、外部装置とは、自車両Mの周囲に存在する車車間通信が可能な他車両であってもよい。走行情報180Aとは、例えば、他車両の走行履歴に関する情報である。具体的には、走行情報180Aとは、例えば、ゲートの集合である料金所等の識別情報に、ゲート通過後の所定区間における統計に基づく経路情報および合流地点に関する情報が対応付けられた情報である。所定区間とは、例えば、区画線認識部121Aにより区画線が認識できない区間である。情報取得部160は、取得した走行情報180Aを記憶部180に格納する。
[0056]
 走行結果提供部170は、料金所のゲート付近の自車両Mの挙動に基づく走行結果を、通信装置20を用いて、サーバ装置に提供する。自車両Mの挙動とは、例えば、ゲート通過後の区画線認識部121Aにより区画線が認識できない区間内における経路情報である。また、自車両Mの挙動とは、上記区間内における自車両Mの継続的(例えば、所定時間ごと)な位置情報、または操舵、加減速に関する情報が含まれてもよい。
[0057]
 記憶部180は、HDD(Hard Disk Drive)やフラッシュメモリ、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等の記憶装置である。記憶部180には、例えば走行情報180Aが格納される。
[0058]
 走行駆動力出力装置200は、車両が走行するための走行駆動力(トルク)を駆動輪に出力する。走行駆動力出力装置200は、例えば、内燃機関、電動機、および変速機等の組み合わせと、これらを制御するECU(Electronic Control Unit)とを備える。ECUは、走行制御部141から入力される情報、或いは運転操作子80から入力される情報に従って、上記の構成を制御する。
[0059]
 ブレーキ装置210は、例えば、ブレーキキャリパーと、ブレーキキャリパーに油圧を伝達するシリンダと、シリンダに油圧を発生させる電動モータと、ブレーキECUとを備える。ブレーキECUは、走行制御部141から入力される情報、或いは運転操作子80から入力される情報に従って電動モータを制御し、制動操作に応じたブレーキトルクが各車輪に出力されるようにする。ブレーキ装置210は、運転操作子80に含まれるブレーキペダルの操作によって発生させた油圧を、マスターシリンダを介してシリンダに伝達する機構をバックアップとして備えてよい。なお、ブレーキ装置210は、上記説明した構成に限らず、走行制御部141から入力される情報に従ってアクチュエータを制御して、マスターシリンダの油圧をシリンダに伝達する電子制御式油圧ブレーキ装置であってもよい。また、ブレーキ装置210は、安全面を考慮して複数系統のブレーキ装置を備えていてもよい。
[0060]
 ステアリング装置220は、例えば、ステアリングECUと、電動モータとを備える。電動モータは、例えば、ラックアンドピニオン機構に力を作用させて転舵輪の向きを変更する。ステアリングECUは、走行制御部141から入力される情報、或いは運転操作子80から入力される情報に従って、電動モータを駆動し、転舵輪の向きを変更させる。
[0061]
 [区画線が認識できない場合における自車両Mの自動運転制御]
 以下、料金所のゲート付近において、道路上の区画線が認識できない場合における自車両Mの自動運転制御について説明する。実施形態の自車両Mは、例えば、ゲート通過後の区画線を認識できない区間において、過去に走行した他車両の走行情報をサーバ装置から取得し、取得した走行情報に基づいて自車両Mの挙動を決定し、決定した挙動に基づいて自動運転を実行する。
[0062]
 ここで、実施形態における自動運転制御ユニット100とサーバ装置とを含む交通情報共有システムについて説明する。図4は、交通情報共有システム300の構成の一例を示す図である。交通情報共有システム300は、自動運転制御ユニット100を搭載した複数の車両m-1~m-k(kは任意の自然数)と、基地局装置400と、サーバ装置500とを含む。例えば、車両m-1~m-kには、上記説明した自車両Mと同様の構成が搭載されている。以下、車両m-1~m-kを他と区別しない場合、単に車両mと称する。また、車両mには、自車両Mが含まれる。
[0063]
 車両mと、基地局装置400との間では、例えば、携帯電話網やWi-Fi網等を利用した無線通信が行われる。また、基地局装置400とサーバ装置500との間では、ネットワークNWを介した通信が行われる。ネットワークNWは、例えば、WAN(Wide Area Network)やLAN(Local Area Network)、インターネット等である。
[0064]
 車両mは、基地局装置400を介してサーバ装置500と通信する。また、複数の車両mは、直接、車車間通信を行ってもよい。
[0065]
 サーバ装置500は、例えば、サーバ側通信部510と、走行結果取得部520と、統計部530と、検索部540と、記憶部550とを備える。走行結果取得部520と、統計部530と、検索部540とは、それぞれ、CPU等のプロセッサがプログラムを実行することで実現される。また、走行結果取得部520、統計部530、および検索部540の各機能部のうち一部または全部は、LSIやASIC、FPGA等のハードウェアによって実現されてもよいし、ソフトウェアとハードウェアの協働によって実現されてもよい。記憶部550は、HDDやフラッシュメモリ、RAM、ROM等の記憶装置である。記憶部550には、例えば走行履歴550Aおよび統計情報550Bの情報が格納される。
[0066]
 サーバ側通信部510は、基地局装置400を介して、車両mにより送信された走行結果の情報を受信する。サーバ側通信部510は、サーバ装置500により保持される統計情報550Bを車両mに送信する。
[0067]
 走行結果取得部520は、例えば、サーバ側通信部510を用いて、車両mから受信した走行結果を取得する。走行結果取得部520は、取得した走行結果を、料金所ID、日時情報、および車両IDに対応付けて、走行履歴550Aとして記憶部550に記憶する。
[0068]
 図5は、走行履歴550Aの一例を示す図である。走行履歴550Aは、例えば、料金所IDに、日時情報、車両ID、および走行結果が対応付けられた情報である。料金所IDは、料金所の識別情報である。日時情報は、車両mが走行結果を送信した日時である。日時情報には、曜日に関する情報が含まれてよい。車両IDは、車両mの識別情報である。
[0069]
 統計部530は、走行履歴550Aの料金所IDごとに統計処理を行い、ゲート通過後の車両mの代表的な経路を特定する。統計部530は、例えば、走行履歴550Aのうち、ゲート通過直後に走行した車線と、その後、区画線を認識できない区間を通過した後の車線とが同一である走行経路を抽出し、それらの平均を求めることで、区画線を認識できない区間に関する、統計に基づく経路情報を取得する。
[0070]
 また、統計部530は、ゲート通過直後に走行した車線と、その後、区画線を認識できない区間を通過した後の車線とが同一である走行経路のうち、最も頻度が高い走行経路を、ゲート通過後の車両mの代表的な経路として特定する。
[0071]
 また、統計部530は、走行履歴550Aの日時情報に基づき、所定の時間帯または曜日ごとに統計処理を行ってもよい。
[0072]
 また、統計部530は、統計に基づく経路情報から、各車線におけるそれぞれの経路の合流地点の情報を認識もしくは推定する。この場合、統計部530は、例えば、ゲート通過後の車両mの代表的な経路が他の代表的な経路と交わる地点を、合流地点として認識する。また、統計部530は、ゲート通過後の車両mの経路に対する走行頻度や走行確率等に基づいて、頻度や確率が所定値以上の経路同士が交わる地点を、合流地点として推定してもよい。統計部530は、料金所IDに、統計に基づく経路情報と合流地点とを対応付けて、統計情報550Bとして記憶部550に格納する。
[0073]
 図6は、統計情報550Bの一例を示す図である。図6の例では、料金所IDに、統計に基づく経路情報と、合流地点との情報が対応付けられている。統計に基づく経路情報には、ゲート通過後の車線の数と、ゲート通過後の区画線を認識できない区間を通過した後の車線の組み合わせの数に応じた経路情報が設定されている。また、合流地点は、例えば、緯度と経度の座標で表される。また、合流地点は、区画線を認識できない区間内の領域を基準にした座標系で表されてもよい。
[0074]
 検索部540は、車両mからの検索条件に基づいて、統計情報550Bを参照し、対応する統計に基づく経路情報および合流地点に関する情報を抽出する。検索条件とは、例えば、料金所IDである。検索部540は、検索された統計に基づく経路情報および合流地点に関する情報を、走行情報180Aとして車両Mに送信する。
[0075]
 [自車両の挙動決定]
 次に、ゲート通過後の区画線を認識できない区間における自車両Mの挙動の決定の様子について説明する。なお、実施形態において、情報取得部160は、区画線を認識できない区間を通過する前の時点で、走行情報180Aを取得しておく。
[0076]
 図7は、区画線が認識できない区間に対する他車両の走行経路について説明するための図である。図7の例では、自車両Mが走行する道路600上に設置された料金所のゲート610を通過した後の様子を示している。図7の例では、入口側の5つのゲートに対応して区画線が描画されている。
[0077]
 区画線認識部121Aは、例えば、カメラ10、レーダ装置12、およびファインダ14から物体認識装置16を介して入力される情報に基づいて、例えば画像におけるエッジ点の連続する部分の形状等から自車両Mの周囲にある区画線を認識する。図7の例において、区画線認識部121Aは、自車両Mの周囲にある区画線620-1~620-5を認識する。ゲート610側には、区画線620-1~620-4により道路600を区画することで、車線630-1~630-5が形成される。また、区画線を認識できない区間には、区画線620-5により道路600を区画することで、車線630-6および630-7が形成される。
[0078]
 また、区画線認識部121Aは、区画線を認識できない区間を認識する。図7の例において、点線640s~点線640eまでの区間が、区画線認識部121Aによる区画線の認識ができない区間である。
[0079]
 行動計画生成部123は、点線640s~点線640eまでの区間に対して、記憶部180に格納された走行情報180Aを参照して、料金所IDに対応する走行経路650-1~650-5に関する情報を取得する。なお、図7の例では、区画線を認識できない区間を通過した後に、走行可能な車線630-6および630-7のうち、車線630-6を走行する場合の走行経路を表している。また、図7の例では、走行経路にまた、図7の例には、走行経路650-1~650-5に対応する合流地点660-1~660-4が示されている。
[0080]
 ここで、自車両Mが車線630-6を走行する予定である場合、行動計画生成部123は、自車両Mが現在走行している車線630-2に対応する走行経路650-2を、自車両Mが走行する走行経路として決定する。そして、行動計画生成部123は、決定した走行経路650-2に基づいて目標軌道を生成し、生成した目標軌道に基づいて自動運転を実行する。
[0081]
 これにより、自車両Mは、区画線を認識できない区間を走行する場合に、その区間を過去に走行した他車両の走行経路に基づいて走行することができる。また、自車両Mは、統計的に求められた経路で走行することができるため、区画線を認識できない区間において円滑な走行を実現することができる。
[0082]
 [他車両挙動の配慮]
 他車両挙動予測部123Aは、区画線を認識できない区間を走行する場合であって、自車両Mの周囲に周辺車両が存在する場合に、周辺車両の挙動を予測する。図8は、他車両挙動予測部123Aにおける周辺車両の挙動の予測の様子を説明するための図である。
[0083]
 他車両挙動予測部123Aは、外界認識部121により認識された周辺車両ma-1およびma-2に対して、走行情報180Aから認識もしくは推定される周辺車両ma-1およびma-2の仮想的な合流地点660-1に関する情報を取得する。そして、他車両挙動予測部123Aは、自車両Mの目標軌道に合流する仮想的な軌道を走行する周辺車両の挙動を予測する。
[0084]
 図8の例において、周辺車両ma-1は、車線630-1から認識できない区間内に進入し、走行情報180Aの走行経路650-1に対応する軌道を走行している。そのため、他車両挙動予測部123Aは、上述した周辺車両ma-1の挙動から、その後も周辺車両ma-1が走行経路650-1に沿って走行するものと予測する。また、周辺車両ma-2は、車線630-2から区画線が認識できない区間に進入し、走行情報180Aの走行経路650-2に沿って走行している。そのため、他車両挙動予測部123Aは、上述した周辺車両ma-2の挙動から、その後も周辺車両ma-2が走行経路650-2に沿って走行するものと予測する。
[0085]
 なお、他車両挙動予測部123Aは、通信装置20を介してサーバ装置500や周辺車両ma-1、ma―2の少なくとも一方から取得されるリアルタイムな通信情報(例えば、道路の交通情報、周辺車両の操舵情報や加減速情報)に基づいて、周辺車両ma-1、ma-2の走行を予測してもよい。また、他車両挙動予測部123Aは、上述した周辺車両ma-1、ma-2の挙動と、上述した通信情報等とを組み合わせて、周辺車両ma-1、ma-2の走行を予測してもよい。更に、他車両挙動予測部123Aは、周辺車両の挙動や通信情報から、周辺車両が自車両Mの前方に割り込んでくるか否かを予測してもよい。
[0086]
 行動計画生成部123は、他車両挙動予測部123Aにより予測される周辺車両ma-1またはma-2の将来の挙動に基づいて、合流地点において自車両Mの直前(所定距離以内)を走行しそうな周辺車両をターゲットにして、周辺車両ma-1またはma―2に対する追従走行を行う。
[0087]
 図9は、周辺車両に対して追従走行を行う様子を説明するための図である。行動計画生成部123は、自車両Mと同一の車線を走行していた周辺車両ma-2をターゲット車両として追従走行を行うように、自車両Mの挙動を決定する。これにより、自車両Mは、区画線が認識できない区間において車列を形成して走行することができるとともに、車列により車両の流れができるため、円滑な走行を実現することができる。
[0088]
 また、行動計画生成部123は、周辺車両ma-2に対する追従走行において、仮想的な合流地点660-1において、周辺車両ma-2との間で所定の車間距離を維持する制御を行う。また、行動計画生成部123は、他車両挙動予測部123Aにより、外界認識部121が認識した周辺車両ma-1が自車両Mの前方に割り込んでくると予測された場合に、自車両Mの前方を走行する周辺車両ma-2との間で所定の車間距離を維持する制御を行ってもよい。なお、上述した所定の車間距離とは、例えば、少なくとも1台の車両が進入可能な距離である。これにより、仮想的な合流地点660-1または周辺車両の割り込みにおける混雑や渋滞を抑制し、円滑な走行を実現することができる。なお、自車両Mと周辺車両ma-2との間に、周辺車両ma-1が進入した場合、行動計画生成部123は、周辺車両ma-1に対する追従走行を実行してもよい。
[0089]
 また、行動計画生成部123は、周辺車両の挙動から、周辺車両が接近していると判定された場合に、その周辺車両との衝突を回避する制御を行ってもよい。図10は、周辺車両の挙動の様子を説明するための図である。他車両挙動予測部123Aは、周辺車両の走行経路と、自車両Mに対する速度ベクトルとに基づいて、周辺車両が自車両Mに接近しようとしているか否かを判定する。
[0090]
 図10の例において、他車両挙動予測部123Aは、周辺車両ma-3の走行経路が自車両Mの走行経路に所定距離以内に接近しており、自車両Mに対する相対速度ベクトルが自車両Mの方向を向いている場合に、周辺車両ma-3が自車両Mに接近していると判定する。そして、行動計画生成部123は、自車両Mの加減速または操舵の制御を行い、周辺車両ma-3との衝突を回避する自動運転を実行する。この場合において、他車両挙動予測部123Aは、例えば、周辺車両ma-3の横位置の変化量が閾値を越える場合等の条件を更に加えて自車両Mへの接近判定を行ってもよい。このように、周辺車両の接近判定を行うことで、自車両Mは、合流する可能性が高い料金所の出口付近における安全性を向上させることができる。
[0091]
 なお、行動計画生成部123は、料金所の出口付近の区画線が認識できない区間が渋滞している場合に、走行情報180Aを用いずに、前走車両に追従する追従走行を行ってもよい。また、行動計画生成部123は、料金所の出口付近の区画線が認識できない区間に周辺車両が存在しない場合、または区間内の周辺車両が自車両Mから所定距離以上離れている場合に、走行情報180Aを用いずに、目的地に向かう車線630-6までの目標軌道を生成し、生成した目標軌道に基づいて自動運転を実行してもよい。
[0092]
 [処理フロー]
 以下、実施形態の車両システム1による各種車両制御の一例について説明する。図11は、実施形態の自動運転制御の一例を示すフローチャートである。
[0093]
 まず、インターフェース制御部150は、HMI30により目的地の決定操作を受け付ける(ステップS100)。次に、情報取得部160は、目的地までの経路上に料金所が存在するか否かを判定する(ステップS102)。料金所が存在する場合、情報取得部160は、料金所付近に対する他車両の走行情報をサーバ装置500に問い合わせ(ステップS104)、問い合わせにより取得した走行情報を記憶部180に格納する(ステップS106)。
[0094]
 ステップS106の処理後、または、ステップS102の処理において、料金所が存在しない場合、区画線認識部121Aは、走行中の区画線を認識し(ステップS108)、料金所の出口付近で区画線が認識できない区間が存在するか否かを判定する(ステップS110)。認識できない区間が存在する場合、行動計画生成部123は、記憶部180から、その区間に対応する他車両の走行情報を取得する(ステップS112)。次に、行動計画生成部123は、取得した走行情報に基づいて、自車両Mの挙動を決定する(ステップS114)。
[0095]
 次に、行動計画生成部123は、決定した自車両Mの挙動に基づいて目標軌道を生成し(ステップS116)、生成した目標軌道に基づいて自動運転を実行する(ステップS118)。次に、走行結果提供部170は、自動運転による走行結果をサーバ装置500に送信する(ステップS120)。
[0096]
 また、ステップS110の処理において、料金所の出口付近で区画線が認識できない区間が存在しない場合、行動計画生成部123は、区画線に基づいて目標軌道を生成し(ステップS122)、生成した目標軌道に基づいて自動運転を実行する(ステップS124)。
[0097]
 ステップS120またはステップS124の処理後、自車位置認識部122は、自車両Mが目的地まで到着したか否かを判定する(ステップS126)。目的地まで到着していない場合、S108の処理に戻る。自車両Mが目的地まで到着した場合、本フローチャートの処理は、終了する。
[0098]
 なお、図11の例では、目的地の決定操作を受け付けたタイミングで、目的地までに存在する料金所付近に対する他車両の走行情報をサーバ装置500に問い合わせたが、情報取得部160は、料金所までの距離が閾値以内になったタイミングで、走行情報をサーバ装置500に問い合わせてもよい。
[0099]
 [変形例]
 [車車間通信による走行情報の取得]
 上述した実施形態において、情報取得部160は、サーバ装置500から統計に基づく走行情報を取得するものとしたが、これに限定されるものではなく、車車間通信により、周辺車両から走行情報180Aを取得し、取得した走行情報180Aに基づいて、自動運転を実行してもよい。
[0100]
 図12は、車車間通信により走行情報を取得する様子を説明するための図である。図12の例では、自車両Mは、周辺車両ma-4およびma-5と通信ができるものとする。情報取得部160は、周辺車両ma-4およびma-5に対して走行情報180Aの取得要求を行う。また、情報取得部160は、周辺車両ma-4およびma-5から送信された走行情報180Aを取得する。行動計画生成部123は、受信した走行情報180Aに基づいて、自車両Mの挙動を決定し、決定した挙動に基づいて、自動運転を実行する。
[0101]
 また、情報取得部160は、区画線を認識できない区間を通過した周辺車両ma-5から走行情報180Aを取得する場合に、周辺車両ma-5が実際に走行したときの走行結果を取得してもよい。この場合、行動計画生成部123は、取得した走行結果に基づいて、自車両Mの目標軌道を生成し、生成した目標軌道に基づいて、自動運転を実行する。
[0102]
 これにより、行動計画生成部123は、区画線を認識できない区間を直前に走行した周辺車両ma-5の走行結果に基づいて、現時点の状況に対応する適切な走行経路で自車両Mを走行させることができる。
[0103]
 また、情報取得部160は、サーバ装置500における統計部530と同様の機能を備えていてもよい。この場合、情報取得部160は、車車間通信により複数の周辺車両の走行結果を取得し、取得した走行結果に対して統計処理を行って、走行情報180Aを取得する。
[0104]
 また、実施形態において、サーバ装置500に相当する各機能部は、ゲート610に付設されてもよい。図13は、ゲート610Aにサーバ装置612が付設された様子を示す図である。サーバ装置612の機能構成は、上述したサーバ装置500と同様の機能を備えるため、ここでの詳細な説明は省略する。
[0105]
 図13の例において、サーバ装置612は、ゲート610Aに設置されたカメラ(撮像部)614により撮像されたゲート610Aの直後の区画線が認識できない区間を走行する車両m-1~m-4の映像を取得する。また、サーバ装置612は、取得した映像に基づいて、車両m-1~m-4ごとの挙動を追跡して走行履歴を取得し、取得した各車両m-1~m-4の走行履歴に基づく統計処理を行う。
[0106]
 また、サーバ装置612は、ゲート610Aを通過した直後の車両m-5やゲート610Aを通過する直前の車両m-6等のゲート610A付近にいる車両に対して、例えば、サーバ装置612が備えるアンテナ616を介して、DSRC(Dedicated Short Range Communications)等の通信方式を用いて統計情報に基づく他車両の走行情報を送信する。
[0107]
 これにより、車両mは、サーバ装置612に走行結果を送信しないため、処理負荷を軽減することができる。また、サーバ装置612は、ネットワークNWや基地局装置400等を用いずに、走行情報180Aの取得要求のあったゲート610A付近の車両に対して直接通信を行うため、通信上の遅延を防止できる。また、1つのゲート610Aに関する走行情報のみを送信すればよいため、通信量を削減することができる。
[0108]
 以上説明した実施形態における車両制御システム、車両制御方法、および車両制御プログラムによれば、ゲート直後の区画線が認識できない区間において自動運転の実行継続性を高めることができる。また、実施形態によれば、他車両の走行履歴に基づいて、周辺車両の挙動や合流地点の予測を行い、予測した結果に基づいて自車両Mの挙動を決定することで、適切な経路で走行することができる。また、実施形態によれば、合流する可能性が高いゲート出口付近において、混雑や渋滞を抑制し、円滑な走行を実現することができる。
[0109]
 以上、本発明を実施するための形態について実施形態を用いて説明したが、本発明はこうした実施形態に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変形及び置換を加えることができる。

符号の説明

[0110]
 1…車両システム、10、614…カメラ、12…レーダ装置、14…ファインダ、16…物体認識装置、20…通信装置、30…HMI、50…ナビゲーション装置、60…MPU、70…車両センサ、80…運転操作子、90…車室内カメラ、100…自動運転制御ユニット、120…第1制御部、121…外界認識部、121A…区画線認識部、122…自車位置認識部、123…行動計画生成部、123A…他車両挙動予測部、140…第2制御部、141…走行制御部、150…インターフェース制御部、160…情報取得部、170…走行結果提供部、180、550…記憶部、200…走行駆動力出力装置、210…ブレーキ装置、220…ステアリング装置、300…交通情報共有システム、400…基地局装置、500、612…サーバ装置、510…サーバ側通信部、520…走行結果取得部、530…統計部、540…検索部、610、610A…ゲート、616…アンテナ、M…自車両

請求の範囲

[請求項1]
 自車両が走行する道路の区画線を認識する区画線認識部と、
 前記区画線認識部により前記区画線が認識できない区間における他車両の走行履歴に関する情報を外部装置から取得する情報取得部と、
 前記道路に設置されたゲートを通過した後に、前記区画線認識部により前記区画線が認識できない区間が存在する場合に、前記情報取得部により取得された走行履歴に基づいて、前記自車両の挙動を決定して自動運転を行う自動運転制御部と、
 を備える車両制御システム。
[請求項2]
 前記自車両の周辺を走行する他車両の位置を認識する外界認識部と、
 前記情報取得部により取得された前記他車両の走行履歴に関する情報に基づいて、前記外界認識部により認識された他車両の挙動を予測する他車両挙動予測部と、
 を更に備える、請求項1に記載の車両制御システム。
[請求項3]
 前記他車両挙動予測部は、前記情報取得部により取得された前記他車両の走行履歴から認識もしくは推定される他車両の仮想的な合流地点に関する情報に基づいて、前記自車両の目標軌道に合流する仮想的な軌道を走行する他車両の挙動を予測する、
 請求項2に記載の車両制御システム。
[請求項4]
 前記自動運転制御部は、前記自車両の目標軌道に合流する仮想的な軌道を走行する他車両に対して追従走行を行う、
 請求項3に記載の車両制御システム。
[請求項5]
 前記自動運転制御部は、前記自車両の目標軌道に合流する仮想的な軌道を走行する他車両に対する接近判定を行い、前記接近判定の結果に基づいて、前記他車両との衝突を回避する自動運転を実行する、
 請求項3または4に記載の車両制御システム。
[請求項6]
 前記自動運転制御部は、前記情報取得部により取得された前記他車両の走行履歴から認識もしくは推定される他車両の仮想的な合流地点において、前記自車両の前方を走行する他車両との間で所定の車間距離を維持する制御を行う、
 請求項3に記載の車両制御システム。
[請求項7]
 前記自動運転制御部は、前記他車両挙動予測部により、前記外界認識部が認識した他車両が前記自車両の前方に割り込んでくると予測された場合に、前記自車両の前方を走行する他車両との間で所定の車間距離を維持する制御を行う、
 請求項2に記載の車両制御システム。
[請求項8]
 前記所定の車間距離は、少なくとも1台の車両が進入可能な距離である、
 請求項6または7に記載の車両制御システム。
[請求項9]
 車載コンピュータが、
 自車両が走行する道路の区画線を認識し、
 前記区画線が認識できない区間における他車両の走行履歴に関する情報を外部装置から取得し、
 前記道路に設置されたゲートを通過した後に、前記区画線が認識できない区間が存在する場合に、取得された前記走行履歴に基づいて、前記自車両の挙動を決定して自動運転を行う、
 車両制御方法。
[請求項10]
 車載コンピュータに、
 自車両が走行する道路の区画線を認識させ、
 前記区画線が認識できない区間における他車両の走行履歴に関する情報を外部装置から取得させ、
 前記道路に設置されたゲートを通過した後に、前記区画線が認識できない区間が存在する場合に、取得された前記走行履歴に基づいて、前記自車両の挙動を決定して自動運転を行わせる、
 車両制御プログラム。

図面

[ 図 1]

[ 図 2]

[ 図 3]

[ 図 4]

[ 図 5]

[ 図 6]

[ 図 7]

[ 図 8]

[ 図 9]

[ 図 10]

[ 図 11]

[ 図 12]

[ 図 13]