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1. WO2017163661 - 燃料タンク用通気制御弁

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明 細 書

発明の名称 燃料タンク用通気制御弁 0001  

技術分野

0002  

背景技術

0003  

先行技術文献

特許文献

0004  

発明の概要

0005   0006   0007   0008   0009   0010   0011   0012  

図面の簡単な説明

0013  

発明を実施するための形態

0014   0015   0016   0017   0018   0019   0020   0021   0022   0023   0024   0025   0026   0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041   0042   0043   0044   0045   0046   0047   0048   0049   0050   0051   0052   0053   0054   0055   0056   0057   0058   0059   0060   0061   0062   0063   0064   0065   0066   0067   0068   0069   0070   0071   0072   0073   0074   0075   0076  

請求の範囲

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10  

図面

1   2   3   4   5   6   7  

明 細 書

発明の名称 : 燃料タンク用通気制御弁

関連出願の相互参照

[0001]
 この出願は、2016年3月23日に出願された日本特許出願2016-058921号を基礎出願とするものであり、基礎出願の開示内容は参照によってこの出願に組み込まれている。

技術分野

[0002]
 この明細書における開示は、燃料タンクの通気路を開閉する燃料タンク用通気制御弁に関する。

背景技術

[0003]
 特許文献1および特許文献2は、燃料タンクの通気のための通路に設けられたフロート弁を開示する。フロート弁のひとつの用途である制御弁が開示されている。制御弁は、満タン(燃料タンクの上限まで給油された状態)を制御するための満タン制御弁とも呼ばれる。この装置は、給油装置の停止を促すように、燃料タンク内で発生する燃料蒸気の通気を制御する。この装置は、通気を制御するための2つの弁を備えている。この装置は、液体の燃料が到達すると、燃料に浮くことによって閉弁し通気を停止するフロート弁を有する。従来技術として列挙された先行技術文献の記載内容は、この明細書における技術的要素の説明として、参照により援用される。

先行技術文献

特許文献

[0004]
特許文献1 : 特開2013-82427号公報
特許文献2 : 特開2014-159209号公報

発明の概要

[0005]
 従来技術では、2つの弁が上下に積層されている。このため、給油制御弁の小型化が困難であった。また、別の観点では、燃料タンク内の高い位置まで燃料を満たすことが困難であった。さらに、別の観点では、燃料蒸気処理装置に起因する空気脈動の影響を受けやすい。このため、騒音または振動を生じることがあった。上述の観点において、または言及されていない他の観点において、燃料タンク用通気制御弁にはさらなる改良が求められている。
[0006]
 開示されるひとつの目的は、高さ方向に関して小型化された燃料タンク用通気制御弁を提供することである。
[0007]
 開示される他のひとつの目的は、燃料蒸気処理装置に起因する空気脈動の影響が抑制された燃料タンク用通気制御弁を提供することである。
[0008]
 ここに開示された燃料タンク用通気制御弁は、燃料タンク内に空気室を形成する。燃料タンク用通気制御弁は、下部に燃料を導入するための開口部(14)を有する筒状のケース(11、12)と、燃料タンクの内部と外部とをケース内を経由して連通する通路(15、16、36、66)の通路断面積を、開放状態から開放状態より通路断面積が規制された第1規制状態に切り替える第1フロート弁(35、51、61)と、通路の通路断面積を第1規制状態から第1規制状態よりさらに通路断面積規制された第2規制状態に切り替える第2フロート弁(45、52、71)とを備え、第1フロート弁と第2フロート弁とが内外二重に配置されている。
[0009]
 2つのフロート弁が内外二重に配置されるから、高さ方向に関して小型の燃料タンク用通気制御弁が提供される。小型の燃料タンク用通気制御弁は、燃料タンクへの設置が容易である。また、燃料タンク内の高い位置まで燃料を溜める用途に利用することができる。
[0010]
 ここに開示された燃料タンク用通気制御弁は、燃料タンク内に空気室を形成する。燃料タンク用通気制御弁は、下部に燃料を導入するための開口部(14)を有する筒状のケース(11、12)と、ケース内から供給される燃料を溜めることができるカップ状の第1燃料槽(35)と、第1燃料槽の中に配置され、燃料に浮く第1フロート(61)と、第1フロートによって操作され、燃料タンクの内部と外部とをケース内を経由して連通する通路(15、16、36、66)の通路断面積を、開放状態から開放状態より通路断面積が規制された第1規制状態に切り替える第1弁(51)と、ケース内から供給される燃料を溜めることができるカップ状の第2燃料槽(45)と、第2燃料槽の中に配置され、燃料に浮く第2フロート(71)と、第2フロートによって操作され、通路の通路断面積を第1規制状態から第1規制状態より通路断面積が規制された第2規制状態に切り替える第2弁(52)とを備える。
[0011]
 第1フロートが第1燃料槽に配置され、第2フロートが第2燃料槽に配置される。2つのフロートの両方が燃料槽に配置されるから、2つのフロートの両方の挙動が安定する。この結果、燃料蒸気処理装置に起因する空気脈動の影響が抑制された燃料タンク用通気制御弁が提供される。
[0012]
 この明細書における開示された複数の態様は、それぞれの目的を達成するために、互いに異なる技術的手段を採用する。請求の範囲およびこの項に記載した括弧内の符号は、後述する実施形態の部分との対応関係を例示的に示すものであって、技術的範囲を限定することを意図するものではない。この明細書に開示される目的、特徴、および効果は、後続の詳細な説明、および添付の図面を参照することによってより明確になる。

図面の簡単な説明

[0013]
[図1] 第1実施形態に係る燃料貯蔵装置のブロック図である。
[図2] 給油可能状態における制御弁の示す縦断面図である。
[図3] 第1制限状態の開始時における制御弁を示す縦断面図である。
[図4] 第1制限状態の維持中における制御弁を示す縦断面図である。
[図5] 第2制限状態の開始時における制御弁を示す縦断面図である。
[図6] 第2制限状態の維持中における制御弁を示す縦断面図である。
[図7] 他の実施形態に係る制御弁を示す断面図である。

発明を実施するための形態

[0014]
 図面を参照しながら、複数の実施形態を説明する。複数の実施形態において、機能的におよび/または構造的に対応する部分および/または関連付けられる部分には同一の参照符号、または百以上の位が異なる参照符号が付される場合がある。対応する部分および/または関連付けられる部分については、他の実施形態の説明を参照することができる。
[0015]
 第1実施形態
 図1において、燃料貯蔵装置1は、燃料タンク2、制御弁3、および燃料蒸気処理装置(EVCS)4を備える。燃料貯蔵装置1は、車両に搭載されている。燃料貯蔵装置1は、車両に搭載された内燃機関に燃料を供給する。燃料貯蔵装置1は、燃料ポンプ、燃料フィルタ、燃料噴射装置などの燃料供給装置を含むことができる。
[0016]
 燃料タンク2は、大気へ開放されることなく給油される燃料タンクである。制御弁3は、燃料タンク2に設けられている。制御弁3は、燃料タンク2内に空気室を形成する。制御弁3は、燃料タンク2に設けられた燃料供給装置、例えばポンプモジュールに設けられてもよい。制御弁3は、燃料タンク用フロート弁を提供する。制御弁3は、燃料タンク2と外部との間の通気を制御する。制御弁3は、燃料タンク用通気制御弁とも呼ばれる。制御弁3は、燃料タンク2と燃料蒸気処理装置4との間の通気のための通気路に設けられている。通気路は、燃料タンク2から燃料蒸気処理装置4への気体の排出に利用される。通気路は、換気通路、または呼吸通路とも呼ばれる。制御弁3は、通気路を開閉する。制御弁3は、燃料タンク2の上部の壁面に設けられている。
[0017]
 制御弁3は、燃料タンク2と燃料蒸気処理装置4との間の通気を許容することによって給油口からの給油を許容する。制御弁3は、燃料タンク2と燃料蒸気処理装置4との間の通気を遮断することによって給油口からの給油の停止を促す。制御弁3が通気を遮断することにより、給油口に向けて燃料液面が上昇する。この結果、給油装置5の自動停止機構(オートストップ機構とも呼ばれる)が反応し、給油装置5からの給油が自動的に停止される。制御弁3は、燃料タンク用給油制御弁、または満タン制御弁とも呼ばれる。
[0018]
 燃料蒸気処理装置4は、燃料タンク2から排出される気体に含まれる燃料蒸気(ベーパ)を捕捉するキャニスタを備える。燃料蒸気処理装置4は、パージ機構を含む。パージ機構は、キャニスタから燃料蒸気を押し出すために、内燃機関の吸気通路に発生する負圧を利用する。パージ機構は、所定の条件が成立するときに、キャニスタに捕捉された燃料蒸気を追い出し、内燃機関に供給し燃焼させることによって、燃料蒸気を処理する。
[0019]
 図2において、制御弁3は、燃料タンク2の上部に設けられたフランジ6に装着されている。フランジ6は、樹脂製または金属製である。フランジ6は、燃料タンク2の開口部を覆う部材である。フランジ6は、制御弁3を装着するための専用の部材、または、他の燃料タンク付属部品を装着するための部材によって提供することができる。フランジ6は、燃料タンク2と燃料蒸気処理装置4との間における通路7を区画形成している。
[0020]
 制御弁3は、フランジ6を介して燃料タンク2内に配置されている。制御弁3は、フランジ6から燃料タンク2内に垂下されている。制御弁3とフランジ6とは、スナップフィット機構などの接続機構によって接続されている。制御弁3とフランジ6との間には、シール部材としてのOリング8が設けられている。制御弁3は、車両が水平状態にあるとき、すなわち燃料タンク2が水平状態に置かれているときに、図示されるように鉛直方向に沿って延びる筒を提供するように設置されている。
[0021]
 制御弁3は、燃料タンク2の上部から下に向けて延びる筒状の外観を有する。制御弁3は、ケース11、12によって区画形成される筒状の管を提供する。ケース11、12は、樹脂製である。管は、燃料タンク2の上部から垂下され、通気路を区画形成する。制御弁3は、管の中における燃料液面に応答して燃料タンク2と通路7との連通状態を開閉する、すなわち通気路を開閉する。管は、燃料タンク2の上端にまで燃料液面が到達しようとするときに、管の外側(燃料タンク2の上部)に空気空間を確保しながら、管の中を燃料液面が上昇することを可能とする。管は、空気室形成管とも呼ぶことができる。
[0022]
 管の上端は通路7に連通し、下端は燃料タンク2の上端よりやや下において開口している。管の上端には後述する弁が配置されている。管の下端には、開口部14が設けられている。よって、ケース11、12は、下部に燃料を導入するための開口部14を有する。開口部14は、燃料液面FLと接することができるように配置されている。
[0023]
 ケース11は、アッパケースとも呼ばれる。ケース11は、筒状の部材である。ケース11は、上端に通気量を調節するための開口部を有する。ケース11は、下端にケース12を受け入れる開口端を有するケース11は、係合機構21によってフランジ6に連結されている。係合機構21は、フランジ6に設けられた係合部22、およびケース11に設けられた係合部23を有する。
[0024]
 ケース12は、ロワケースとも呼ばれる。ケース12は、筒状の部材である。ケース12は、ケース11に下端に装着されている。ケース12は、係合機構24によってケース11に連結されている。係合機構24は、ケース11に設けられた係合部25、およびケース12に設けられた係合部26を有する。
[0025]
 制御弁3は、ケース13を有する。ケース13は、インナケースとも呼ばれる。ケース13は、ケース11、12が形成する管の中に配置されている。ケース13は、ケース11、12に連結されている。ケース13は、係合機構27によってケース11に連結されている。係合機構27は、ケース11に設けられた係合部28、およびケース13に設けられた係合部29を有する。係合機構21、24、27は、樹脂部材の弾性を利用することによって、それら樹脂部材を連結するスナップフィット機構である。
[0026]
 ケース13は、ケース11、12との間に燃料および空気のための通路15を区画形成している。通路15は、管の中に燃料を導入する最初の通路である。通路15は、主通路とも呼ばれる。燃料タンク2内の燃料および空気は、通路15を経由して通路7と連通可能である。通路15と通路7との間には、第1弁51が設けられている。
[0027]
 ケース11は、上部に通路開口16を有する。通路開口16は、通路15と通路7とを連通している。ケース11、12、13は、通路15および通路開口16を経由する流路によって、急速な燃料給油を許容する空気流量を許容する。図中には、通路15を経由する燃料および空気の流れが矢印によって例示されている。
[0028]
 ケース11は、上部にケース11の内外を連通する貫通穴17を有する。貫通穴17は、燃料タンク2内の空気室とケース11の内部空洞とを連通する。貫通穴17は、燃料タンク2内の空気をケース11、12に導入するための連通穴である。貫通穴17は、ケース11が区画形成する内部空間の上部に連通するように形成されている。貫通穴17の大きさは、急速な燃料給油がされる場合に、通路15内を燃料が上昇するように設定されている。貫通穴17は、給油されていないときに、通路15内に導入された燃料が通路15内を流れ落ちるように設定されている。さらに、貫通穴17は、燃料蒸気処理装置4に起因する通路7内の空気圧力の脈動に起因するフロートの振動を抑制するように設定されている。
[0029]
 ケース13は、上端に開口部を有し、下端が小穴を除いて閉塞している。ケース13は、その内部に、燃料を溜めることができる燃料槽を形成している。ケース13は、2つの燃料槽を区画形成している。2つの燃料槽は、内外二重に配置されている。
[0030]
 ケース13は、径方向外側に配置された筒状の外壁31を有する。ケース13は、外壁31よりも径方向内側に配置された筒状の内壁41を有する。外壁31と内壁41とは、内外二重に配置されている。外壁31と内壁41との間には、隙間が形成されている。外壁31と内壁41との間の隙間は、空洞である。外壁31と内壁41との間の隙間は、上端において開放されている。
[0031]
 外壁31の上端縁32は、開口端を区画している。以下の説明において、符号32は、開口端を示すことがある。上端縁32は、貫通穴17よりも上に位置している。上端縁32は、通路開口16より下に位置している。内壁41の上端縁42は、開口端を区画している。以下の説明において、符号42は、開口端を示すことがある。上端縁32は、上端縁42より上に位置している。言い換えると、上端縁42は、上端縁32より下に位置している。この配置は、ケース13から径方向外側への燃料の漏れ出しを抑制する。
[0032]
 外壁31と内壁41との間の隙間の下端には、底壁33が設けられている。底壁33は、環状の隙間の下端を閉塞している。底壁33には、小さい貫通穴34が形成されている。外壁31、内壁41、および底壁33は、第1燃料槽35を区画形成している。第1燃料槽35は、ケース11、12の内部空洞から供給される燃料を溜めることができるカップ状である。第1燃料槽35は、環状のカップ状である。貫通穴34は、第1燃料槽35から燃料を排出するために利用される。貫通穴34の大きさは、後述する第1弁51が閉弁状態を持続する時間を設定する。
[0033]
 内壁41の径方向内側には、空洞が形成されている。内壁41が囲む内部空洞の下端には、底壁43が設けられている。底壁43は、内部空洞の下端を閉塞している。底壁43は、下に向けて凸の湾曲内面を有する。底壁43には、最も低い位置に小さい貫通穴44が形成されている。内壁41、および底壁43は、第2燃料槽45を区画形成している。第2燃料槽45は、ケース11、12の内部空洞から供給される燃料を溜めることができるカップ状である。貫通穴44は、第2燃料槽45から燃料を排出するために利用される。
[0034]
 第2燃料槽45の中には、貫通穴44を開閉するための可動弁体46が配置されている。可動弁体46は、燃料より重いボールである。底壁43の湾曲内面は、可動弁体46によって貫通穴44が閉鎖されるように、可動弁体46を貫通穴44の上に位置づける。可動弁体46は、例えば、燃料タンク2が搭載された乗り物の移動に起因する振動に応答して移動し、貫通穴44を開く。これにより、第2弁52を閉弁状態から閉弁状態へ移行させ、制御弁3の状態を初期状態にリセットする。このように、可動弁体46は、給油作業の終了を感知して制御弁3を初期状態にリセットする初期化手段を提供する。
[0035]
 底壁43は、ケース11、12が提供する下部開口端より上に位置している。貫通穴44も、下部開口端より上に位置している。底壁43は、底壁33より上に位置している。底壁43と貫通穴44とは、燃料タンク2内の燃料液面が高いときでも、第2燃料槽45から燃料を排出することを可能とする。
[0036]
 制御弁3は、第1フロート61を有する。第1フロート61は、ケース13内に配置されている。第1フロート61は、筒状の側壁62を有する。側壁62は、第1燃料槽35の中に配置されている。側壁62の下端は、開口端を形成している。側壁62の上部には、天井壁63が設けられている。天井壁63は、側壁62の上端をほぼ閉塞している。第1フロート61は、下端が開口し、上端が閉塞したキャップ状の部材である。第1フロート61は、第1燃料槽35の上部開口から、第1燃料槽35に被せられている。第1フロート61は、第1燃料槽35の中に側壁62が位置づけられるように配置されている。第1燃料槽35と第2燃料槽45とは、内外二重に配置されているから、第1フロート61は、第2燃料槽45の上にも被せられている。第1フロート61は、内部に空気溜めとしての空洞を区画形成している。第1フロート61は、第1燃料槽35に溜められた燃料に浮くことができる。第1フロート61は、樹脂製である。
[0037]
 外壁31と第1フロート61とは、筒状の外周通路を区画形成している。内壁41と第1フロート61とは、筒状の内周通路を区画形成している。さらに、第1燃料槽35は、第1フロート61が最も下の基底位置に到達しても、外周通路と内周通路とを連通している。この結果、外壁31、底壁33、内壁41、および第1フロート61は、サイホン通路36を区画形成している。サイホン通路36は、環状に延びるU字状の断面を有する。サイホン通路36は、通路15と第2燃料槽45との間に設けられている。サイホン通路36は、ケース11の内部空洞と第2燃料槽45とを連通している。サイホン通路36は、その内部に燃料を溜めることができる通路でもある。サイホン通路36は、燃料タンク2の内部と外部とをケース11内を経由して連通する通路の一部である。
[0038]
 サイホン通路36に溜められた燃料は、第1弁51が閉弁状態にあるとき、通路15と通路7とを連通する主要な通路を閉塞する。サイホン通路36は、第1燃料槽35内に燃料が溜まっているときに、外周通路に空気が導入されると、内周通路から第2燃料槽45へ燃料を供給する。サイホン通路36は、通路15からの燃料の移動に依存することなく、燃料タンク2内の圧力上昇に応答して燃料を第2燃料槽45に迅速に供給することを可能とする。サイホン通路36は、燃料を高い位置に持ち上げる。このため、第2燃料槽45を高い位置に配置することができる。言い換えると、第2燃料槽45の入口としての開口端42を、高い位置に設けることができる。同様に、底壁43および第2フロート71を高い位置に設けることができる。
[0039]
 この実施形態では、径方向外側から内側に向けて、通路15、サイホン通路36の外周通路、およびサイホン通路36の内周通路が、この順序で配置されている。よって、燃料タンク2内の圧力が急上昇すると、サイホン通路36は、サイホン通路36内すなわち第1燃料槽35内の燃料を第2燃料槽45へ押し出す。通路15内を燃料の液面が上昇する場合、通路15から押し込まれた空気は、サイホン通路36内の燃料を第2燃料槽45へ押し出す。
[0040]
 第1フロート61は、側壁62を径方向に貫通する貫通穴64を有する。貫通穴64は、第1フロート61が区画形成する内部空洞と、外部とを連通している。貫通穴64は、サイホン通路36をバイパスするバイパス通路でもある。貫通穴64は、第1フロート61が第1弁51を閉弁させているときに、上端縁32より上に位置するように配置されている。
[0041]
 第1フロート61は、その上部に弁体65を有する。弁体65は、ゴム製の板である。弁体65は、ケース11に形成された通路開口16に対して接触、離間、すなわち着座、離座可能である。第1フロート61および弁体65は、通路開口16とともに第1弁51を提供している。通路開口16は、第1弁51における固定弁座である。第1フロート61と弁体65とは、第1弁51における可動弁体である。
[0042]
 第1弁51は、第1フロート61によって操作されるように配置されている。第1弁51は、燃料タンク2の内部と外部とをケース11内を経由して連通する通路を開閉する。第1弁51は、通路の通路断面積を、開放状態から第1規制状態に切り替える。第1弁51は、開弁状態において開放状態を提供する。第1弁51は、閉弁状態において、開放状態より通路断面積が規制された第1規制状態を提供する。第1規制状態は、後述の絞り通路66によって提供されている。第1弁51は、第1フロート61が浮くと、開放状態から第1規制状態へ切り替えられる。第1燃料槽35、第1弁51、および第1フロート61は、第1フロート弁を提供している。第1フロート弁は、燃料タンク2の内部と外部とをケース11内を経由して連通する通路の通路断面積を、開放状態から第1規制状態に切り替える。
[0043]
 第1フロート61は、絞り通路66を有する。絞り通路66は、天井壁63を貫通する貫通穴である。絞り通路66は、内部空洞と通路7とを連通可能に配置されている。絞り通路66は、第1弁51が閉弁状態にあるときでも、空気を第1フロート61の内部空洞から通路7へ排出可能である。絞り通路66は、第1弁51および第2弁52が第1規制状態にあるときに、燃料タンク2の内部と外部とを連通する通路の一部である。第1フロート61は、後述の第2弁52の一部を提供する弁座面67を有する。弁座面67は、天井壁63に設けられている。弁座面67は、円錐内面によって提供されている。弁座面67は、絞り通路66と内部空洞との間に設けられている。
[0044]
 絞り通路66と弁座面67とは、第1弁51のための弁体65の中央部に設けられている。絞り通路66と弁座面67とは、第1フロート61を貫通して、内部空洞と通路7とを連通している。これにより、第1フロート61の内部に配置された第2フロート71によって、第2弁52を開閉することが可能できる。第1弁51が閉弁状態にあるときでも、第2弁52は開弁状態を提供することができる。
[0045]
 第1フロート61とケース13との間には、コイルスプリング68が配置されている。コイルスプリング68は、第1フロート61を上方向へ向けて付勢している。コイルスプリング68は、第1フロート61を第1弁51の閉弁方向へ向けて付勢している。コイルスプリング68は、第1燃料槽35内に燃料がないときに、第1フロート61の重さによって圧縮され、第1フロート61が基底位置に到達し、第1弁51が開弁状態となることを許容する。さらに、第1弁51は、ロールオーバーバルブでもある。コイルスプリング68は、燃料タンク2が横転した場合、すなわち乗り物が横転した場合に、第1フロート61が第1弁51を閉弁させる方向へすばやく移動することを可能とする。
[0046]
 第1フロート61は、第1燃料槽35内の燃料液位に応答して浮動するように構成され、配置されている。第1フロート61の軸方向の位置は、第1燃料槽35内の燃料の液位と、第1フロート61の内部空洞に残された空気量とに依存する。第1燃料槽35内に第1閉弁液位CPLを上回る燃料が溜まると、第1フロート61は、第1弁51を閉弁させることができる。第1閉弁液位CPLは、第1弁51のためのカットオフポイントとも呼ばれている。第1閉弁液位CPLは、ケース11、12の下部開口端より上に位置している。この実施形態によると、急速な給油を停止させるための第1閉弁液位CPLは、下部開口端の位置に依存することなく、設定されている。
[0047]
 制御弁3は、第2フロート71を有する。第2フロート71は、ケース13内に配置されている。第2フロート71は、第2燃料槽45の中に配置されている。第2フロート71は、下端が開口し、上端が閉塞したキャップ状の部材である。第2フロート71は、第2燃料槽45の上部開口から、第2燃料槽45に被せられるように配置されている。第2フロート71は、内部に空気溜めとしての空洞を区画形成している。第2フロート71は、第2燃料槽45に溜められた燃料に浮くことができる。第2フロート71は、樹脂製である。
[0048]
 第2フロート71は、その上部に弁体72を有する。弁体72は、弁座面67に対して接触、離間、すなわち着座、離座可能である。第2フロート71および弁体72は、弁座面67とともに第2弁52を提供している。弁座面67は、第2弁52における固定弁座である。第2フロート71と弁体72とは、第2弁52における可動弁体である。よって、第2弁52は、第1フロート61と第2フロート71との間に形成されている。
[0049]
 第2弁52は、第1フロート61の内部空洞と絞り通路66との連通を開閉する。第2弁52は、第2フロート71によって操作されるように配置されている。第1弁51が閉弁状態にあるとき、内部空洞と絞り通路66とを通る経路は、燃料タンク2内部と通路7とを連通する通路を提供している。第2弁52は、通路の通路断面積を第1規制状態から第2規制状態に切り替える。第2弁52は、閉弁状態において、第1規制状態より通路断面積が規制された第2規制状態を提供する。第2弁52は、第2フロート71が浮くと、第1規制状態から第2規制状態へ切り替えられる。第2燃料槽45、第2弁52、および第2フロート71は、第2フロート弁を提供している。第2フロート弁は、燃料タンク2の内部と外部とをケース11内を経由して連通する通路の通路断面積を、第1規制状態から第2規制状態に切り替える。第1フロート弁と第2フロート弁とが内外二重に配置されている。
[0050]
 第2フロート71とケース13との間には、コイルスプリング73が配置されている。コイルスプリング73は、第2フロート71を上方向へ向けて付勢している。コイルスプリング73は、第2フロート71を第2弁52の閉弁方向へ向けて付勢している。コイルスプリング73は、第2燃料槽45内に燃料がないときに、第2フロート71の重さによって圧縮され、第2フロート71が基底位置に到達し、第2弁52が開弁状態となることを許容する。さらに、第2弁52は、ロールオーバーバルブでもある。コイルスプリング73は、燃料タンク2が横転した場合、すなわち乗り物が横転した場合に、第2フロート71が第2弁52を閉弁させる方向へすばやく移動することを可能とする。
[0051]
 第2フロート71は、第2燃料槽45内の燃料液位に応答して浮動するように構成され、配置されている。第2フロート71の軸方向の位置は、第2燃料槽45内の燃料の液位と、第2フロート71の内部空洞に残された空気量とに依存する。第2燃料槽45内に第2閉弁液位CPHを上回る燃料が溜まると、第2フロート71は、第2弁52を閉弁させることができる。第2閉弁液位CPHは、第2弁52のためのカットオフポイントとも呼ばれている。第2閉弁液位CPHは、第1閉弁液位CPLより上に位置している。
[0052]
 制御弁3は、リリーフ弁81を有する。リリーフ弁81は、燃料タンク2内の圧力を抑制する。リリーフ弁81は、燃料タンク2内の圧力が過剰に高くなると開弁し、燃料タンク2内の気体を通路7に放出する。リリーフ弁81は、ケース11の上壁に設けられている。リリーフ弁81は、弁座82と、可動弁体83と、スプリング84とを有する。可動弁体83とスプリング84とによってリリーフ圧が設定される。
[0053]
 図2は、燃料タンク2内の燃料液面FLが制御弁3より低い状態を示している。図2の状態は初期状態とも呼ばれる。第1弁51が開弁状態にあるとき、制御弁3は、燃料タンク2内と通路7とを大きい通路断面積によって連通している。この状態は、開放状態、または非制限状態と呼ばれる。この状態は、急速給油状態とも呼ぶことができる。燃料タンク2内の気体は、矢印で示されるように制御弁3を通過して、通路7へ排出可能である。この状態では、急速な給油が可能である。
[0054]
 図3は、燃料タンク2内の燃料液面FLが制御弁3に到達した状態を示している。燃料液面FLが、ケース11、12が提供する管の下端開口に到達すると、燃料はケース11、12内を上昇する。燃料が外壁31の上端縁32を越えると、燃料は第1燃料槽35内へ流入する。第1燃料槽35内へ流入した燃料は、第1フロート61に浮力を与える。第1燃料槽35内の燃料液位が第1閉弁液位CPLに到達し、第1閉弁液位CPLを上回ると、第1フロート61は、第1弁51を閉弁させる。第1燃料槽35には、第1閉弁液位CPLを上回る燃料が溜められる。第1弁51が閉弁すると、給油によって燃料タンク2内の内圧が急上昇する。同時に、給油装置5へ向けて燃料が逆流し、給油装置5は、急速な給油を停止させる。
[0055]
 給油作業者は、給油装置5が自動停止したことにより、急速な給油から、ゆっくりの給油への切替が必要であることを知ることができる。給油作業者は、給油を終了するか、ゆっくりの給油を行うかを判断する。
[0056]
 図4は、給油装置5が自動停止した後の状態を示す。急速な給油が停止すると、貫通穴17から空気が導入されるから、通路15内の燃料は燃料タンク2内に流れ落ちる。第1燃料槽35の中には、燃料が溜められている。
[0057]
 第1フロート61は、通路15と通路7との圧力差によって第1弁51の閉弁状態を維持する。同時に、燃料タンク2内の気体は、貫通穴17、貫通穴64、および絞り通路66を通して流れる。これにより、燃料タンク2内の圧力はゆっくりと低下する。気体の流れは、燃料の急激な逆流を阻止する。
[0058]
 第1弁51が閉弁状態にあり、かつ、第2弁52が開弁状態にあるとき、制御弁3は、燃料タンク2内と通路7とを制限された通路断面積によって連通している。この状態は、第1制限状態と呼ばれる。制限された通路断面積は、第2弁52と絞り通路66とによって提供されている。第1制限状態において、制御弁3が許容する空気流量は、急速な給油を許容しないが、ゆっくりの給油を許容する。ここで、急速な給油は、給油装置による通常の給油速度以上に対応する。ゆっくりの給油は、給油ガンのレバーを僅かに操作した状態、または間欠的な給油状態に相当する。ゆっくりの給油は、給油者が燃料タンク2を満タンにするために行う微調整に相当する。
[0059]
 図4において、図示される状態で給油作業者が給油を終了すると、比較的長い時間をかけて、第1フロート61は浮力を失い、制御弁3は初期状態に戻る。貫通穴34は、第1燃料槽35から燃料を徐々に排出する燃料排出通路を提供している。貫通穴64は、内部空洞から空気を排出する空気排出通路を提供している。第1フロート61それ自身は、燃料に沈む質量を有している。よって、第1燃料槽35内に燃料が流れ込むと、第1フロート61は、燃料に浮かび、第1弁51を開弁状態から閉弁状態へ切り替える。やがて、貫通穴34を経由する燃料の排出、および/または貫通穴64を経由する空気の排出により第1フロート61は浮力を徐々に失う。この結果、第1フロート61は、第1燃料槽35の中に徐々に降下することができる。このような第1フロート61の挙動は、第1弁51が閉じられた後に、比較的長い時間が経過すると、再び第1弁51を開くことを可能とする。これにより、急速な給油が再度可能とされる。
[0060]
 図5は、第1燃料槽35内に燃料が溜められている状態で、再び給油が再開された状態を示している。給油作業者が給油を再開すると、燃料タンク2内の圧力が上昇する。通路15および貫通穴17を通して導入される燃料タンク2内の圧力は、第1燃料槽35と第1フロート61とによって形成されるサイホン通路36内の燃料を、内側に向けて押し出す。
[0061]
 このとき、燃料が通路15内を再び上昇することもある。通路15内を上昇する燃料は、通路15内の空気を第1燃料槽35内に押しこむ。この結果、第1燃料槽35と第1フロート61とによって形成されるサイホン通路36内の燃料が内側に向けて押し出される。
[0062]
 第1燃料槽35内の燃料は、通路15内の燃料が上端縁32を乗り越える前に、上端縁42を乗り越え、第2燃料槽45へ流れ込む。第2燃料槽45内の燃料液位が第2閉弁液位CPHに到達し、上回ると、第2フロート71は、第2弁52を閉弁させる。
[0063]
 第1弁51が閉弁状態にあり、かつ、第2弁52が閉弁状態にあるとき、制御弁3は、燃料タンク2内と通路7との連通を、第1制限状態よりさらに制限する。この状態は、第2制限状態と呼ばれる。第2制限状態において制御弁3が許容する流量は、第1制限状態において制御弁3が許容する流量より小さい。第2制限状態は、遮断状態を含む。この実施形態では、第1弁51が閉弁状態にあり、かつ、第2弁52が閉弁状態にあるとき、制御弁3は、燃料タンク2内と通路7との連通を遮断している。なお、制御弁3は、実質的に追加給油を許さない程度に、わずかな漏れ流量を許容してもよい。
[0064]
 第2制限状態において、制御弁3が許容する空気流量は、ゼロか、またはきわめて小さい。この結果、制御弁3が許容する空気流量は、急速な給油を許容しないことはもちろん、ゆっくりの給油も許容しない。給油作業者が、ゆっくりの給油を試みても、給油装置5の自動停止機構がすぐに反応し、給油装置5からの給油が自動的に停止される。給油作業者は、燃料タンク2を燃料で満たそうとしてゆっくりの給油を繰り返して試みるかもしれない。しかし、給油装置5の自動停止も繰り返される。この結果、給油作業者は、やがて、追加給油を諦める。
[0065]
 図6は、給油装置5が自動停止した後の状態を示す。ゆっくりの給油が停止すると、貫通穴17から空気が導入されるから、通路15内の燃料は燃料タンク2内に流れ落ちる。第1燃料槽35および第2燃料槽45の中には、燃料が溜められている。第1燃料槽35内の燃料の一部は、サイホン作用によって第2燃料槽45へ移動したから、第1燃料槽35の液位は第1閉弁液位CPLを下回ることがある。この場合、第1フロート61の浮力が減少する。しかし、第2燃料槽45に溜められた燃料によって第2フロート71が浮力を得るとともに、第2弁52を閉弁することによって第1フロート61を押し上げる。この結果、第1弁51と第2弁52との両方が閉弁状態となる。
[0066]
 第1燃料槽35内の燃料は、比較的長い時間を経過すると、貫通穴34から排出される。第2燃料槽45内の燃料は、乗り物が移動すると、可動弁体46が貫通穴44を開くから、貫通穴44から排出される。これにより、第1フロート61と第2フロート71とは下降し、第1弁51および第2弁52が開かれる。この結果、制御弁は、急速な給油が可能な初期状態に戻る。
[0067]
 図4において、第1弁51が閉弁しているとき、燃料蒸気処理装置4に起因する通路7内の空気圧力の脈動が発生する場合がある。このような空気脈動は、第1フロート61などの可動部材を脈動的に振動させ、振動および/または騒音を生じることがある。この実施形態では、複数の貫通穴17、64、絞り通路66の大きさと、第1燃料槽35とが、第1フロート61の脈動的な振動の抑制に貢献している。
[0068]
 貫通穴17は、貫通穴64よりも大きい通路断面積を有している。貫通穴17は、絞り通路66よりも大きい通路断面積を有している。貫通穴17の通路断面積は、絞り通路66の通路断面積の約2倍である。貫通穴17の通路断面積は、貫通穴64の通路断面積の約10倍である。このような大きい貫通穴17は、燃料タンク2内の圧力をケース11、12内に導入しやすくする。同時に、小さい絞り通路66は、通路7からの脈動の伝達を抑制する。これにより、脈動に起因する第1フロート61および第1弁51の振動的な挙動が抑制される。
[0069]
 第1弁51を駆動する第1フロート61は、第1弁51が閉弁状態にあるとき、第1燃料槽35内の燃料に浸漬されている。このため、第1燃料槽35内の燃料が第1フロート61の振動的な挙動を抑制する。例えば、第1フロート61が第1燃料槽35内で沈降すると、第1燃料槽35は独立した液溜めであるから、燃料の液面が上昇して浮力を増加させて沈降に抗することができる。
[0070]
 この実施形態によると、小型の制御弁3が提供される。2つの弁51、52を開閉するための第1フロート61、第1燃料槽35、第2フロート71、第2燃料槽45が内外二重に配置されるから、制御弁3は、高さ方向に関して小型である。高さ方向に関して小型の制御弁3は、管としての高さを小さくできるから、燃料タンク2の高い位置まで燃料を入れることができる。同時に、制御弁3は、径方向に関しても小型である。
[0071]
 この実施形態によると、サイホン通路36は、燃料を押し上げるから、第2燃料槽45を高い位置に配置することができる。この構成も、管としての高さを小さくするために貢献する。
[0072]
 この実施形態によると、すべてのフロートの挙動が安定化される。第1燃料槽35は、第1フロート61の挙動を安定化する。第2燃料槽45は、第2フロート71の挙動を安定化する。これにより、フロートの脈動的な振動に起因する振動および音が抑制される。また、絞り通路66と、比較的大きい貫通穴17とは、燃料蒸気処理装置4に起因する空気脈動の第1フロート61への影響を抑制する。これにより、第1フロート61の脈動的な振動が抑制される。
[0073]
 他の実施形態
 この明細書における開示は、例示された実施形態に制限されない。開示は、例示された実施形態と、それらに基づく当業者による変形態様を包含する。例えば、開示は、実施形態において示された部品および/または要素の組み合わせに限定されない。開示は、多様な組み合わせによって実施可能である。開示は、実施形態に追加可能な追加的な部分をもつことができる。開示は、実施形態の部品および/または要素が省略されたものを包含する。開示は、ひとつの実施形態と他の実施形態との間における部品および/または要素の置き換え、または組み合わせを包含する。開示される技術的範囲は、実施形態の記載に限定されない。開示されるいくつかの技術的範囲は、請求の範囲の記載によって示され、さらに請求の範囲の記載と均等の意味及び範囲内での全ての変更を含むものと解されるべきである。
[0074]
 上記実施形態では、2つのフロート式の弁51、52が、内外二重に配置されている。特に、第1弁51に関連する第1燃料槽35と第1フロート61とが径方向外側に配置されている。これに代えて、第1弁51に関連する部材を、第2弁52に関連する部材の径方向内側に配置してもよい。また、上記実施形態では、ケース13の径方向外側に通路15が設けられている。これに代えて、ケース13の中央に通路を設けて燃料タンク2内の空気および燃料を導入してもよい。このように、内外二重の配置は、多様な変形が可能である。
[0075]
 上記実施形態では、2つのフロート式の弁51、52が、内外二重に配置されている。これに代えて、図7に図示される制御弁203が採用されてもよい。図7は、図5に相当する状態を示している。制御弁203は、燃料タンク2の上部に並べて配置された第1弁51と第2弁52とを有する。この場合も、サイホン通路36は、通路15と第2燃料槽45との間に配置される。サイホン通路36は、サイホン通路36に溜められた燃料を押し上げて第2燃料槽45へ供給するから、第2燃料槽45を比較的高い位置に配置することを可能とする。
[0076]
 上記実施形態では、ケース11、12の下端の開口部14は、燃料タンク2内に大きく開口している。これに代えて、開口部14に、燃料の飛沫の進入を阻止するバッフル板が設けられてもよい。

請求の範囲

[請求項1]
 燃料タンク内に空気室を形成する燃料タンク用通気制御弁において、
 下部に燃料を導入するための開口部(14)を有する筒状のケース(11、12)と、
 前記燃料タンクの内部と外部とを前記ケース内を経由して連通する通路(15、16、36、66)の通路断面積を、開放状態から前記開放状態より通路断面積が規制された第1規制状態に切り替える第1フロート弁(35、51、61)と、
 前記通路の通路断面積を前記第1規制状態から前記第1規制状態よりさらに通路断面積規制された第2規制状態に切り替える第2フロート弁(45、52、71)とを備え、
 前記第1フロート弁と前記第2フロート弁とが内外二重に配置されている燃料タンク用通気制御弁。
[請求項2]
 前記第1フロート弁は、
 前記ケース内から供給される燃料を溜めることができるカップ状の第1燃料槽(35)と、
 前記第1燃料槽の中に配置され、燃料に浮く第1フロート(61)と、
 前記第1フロートが燃料に浮いていないときに前記開放状態を提供し、前記第1フロートが燃料に浮いているときに前記第1規制状態を提供する第1弁(51)とを有し、
 前記第2フロート弁は、
 前記ケース内から供給される燃料を溜めることができるカップ状の第2燃料槽(45)と、
 前記第2燃料槽の中に配置され、燃料に浮く第2フロート(71)と、
 前記第2フロートが燃料に浮いていないときに前記第1規制状態を提供し、前記第2フロートが燃料に浮いているときに前記第2規制状態を提供する第2弁(52)とを有する請求項1に記載の燃料タンク用通気制御弁。
[請求項3]
 前記第1燃料槽は、前記第2燃料槽の径方向外側に、前記第2燃料槽を囲むように配置されており、
 前記第1フロートは、前記第1燃料槽の中に配置される筒状の側壁(62)と、前記側壁の上部に設けられた天井壁(63)とを有しており、
 前記第2フロートは、前記第1フロートの径方向内側に配置されており、
 前記第1弁は、前記第1フロートと前記ケースとの間に形成されており、
 前記第2弁は、前記第1フロートと前記第2フロートとの間に形成されている請求項2に記載の燃料タンク用通気制御弁。
[請求項4]
 前記通路は、前記第1燃料槽と前記側壁との間に区画形成され、環状に延びる断面U字状のサイホン通路(36)を有している請求項3に記載の燃料タンク用通気制御弁。
[請求項5]
 前記ケースは、上部に前記ケースの内外を連通する貫通穴(17)を有しており、
 前記天井壁は、前記通路を提供する絞り通路(66)を有しており、
 前記貫通穴は、前記絞り通路より大きい通路断面積を有している請求項3または請求項4に記載の燃料タンク用通気制御弁。
[請求項6]
 前記ケースは、前記第1燃料槽と前記第2燃料槽とを区画形成するインナケース(13)を有しており、
 前記インナケースは、
 前記第2燃料槽を区画形成する内壁(41)と、
 前記内壁の径方向外側に位置し、前記第1燃料槽を区画形成する外壁(31)とを有している請求項2から請求項5のいずれかに記載の燃料タンク用通気制御弁。
[請求項7]
 前記内壁の上端縁(42)は、前記外壁の上端縁(32)より低い請求項6に記載の燃料タンク用通気制御弁。
[請求項8]
 燃料タンク内に空気室を形成する燃料タンク用通気制御弁において、
 下部に燃料を導入するための開口部(14)を有する筒状のケース(11、12)と、
 前記ケース内から供給される燃料を溜めることができるカップ状の第1燃料槽(35)と、
 前記第1燃料槽の中に配置され、燃料に浮く第1フロート(61)と、
 前記第1フロートによって操作され、前記燃料タンクの内部と外部とを前記ケース内を経由して連通する通路(15、16、36、66)の通路断面積を、開放状態から前記開放状態より通路断面積が規制された第1規制状態に切り替える第1弁(51)と、
 前記ケース内から供給される燃料を溜めることができるカップ状の第2燃料槽(45)と、
 前記第2燃料槽の中に配置され、燃料に浮く第2フロート(71)と、
 前記第2フロートによって操作され、前記通路の通路断面積を前記第1規制状態から前記第1規制状態より通路断面積が規制された第2規制状態に切り替える第2弁(52)とを備える燃料タンク用通気制御弁。
[請求項9]
 前記通路は、前記ケース内と前記第2燃料槽とを連通しており、内部に燃料を溜めることができるサイホン通路(36)を有している請求項8に記載の燃料タンク用通気制御弁。
[請求項10]
 前記ケースは、上部に前記ケースの内外を連通する貫通穴(17)を有しており、
 前記通路は、前記第1弁および前記第2弁が前記第1規制状態にあるときに前記燃料タンクの内部と外部とを連通する絞り通路(66)を有しており、
 前記貫通穴は、前記絞り通路より大きい通路断面積を有している請求項8または請求項9に記載の燃料タンク用通気制御弁。

図面

[ 図 1]

[ 図 2]

[ 図 3]

[ 図 4]

[ 図 5]

[ 図 6]

[ 図 7]