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1. (WO2017033692) 3次元形状データの作成方法及びプログラム
Document

明 細 書

発明の名称 3次元形状データの作成方法及びプログラム

技術分野

0001  

背景技術

0002   0003   0004   0005  

先行技術文献

特許文献

0006  

発明の開示

発明が解決しようとする課題

0007   0008   0009   0010  

課題を解決するための手段

0011   0012   0013   0014   0015   0016   0017   0018   0019   0020   0021   0022   0023   0024   0025   0026   0027   0028   0029   0030   0031  

図面の簡単な説明

0032  

発明を実施するための形態

0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041   0042   0043   0044   0045   0046   0047   0048   0049   0050   0051   0052   0053   0054   0055   0056   0057   0058   0059   0060   0061   0062   0063   0064  

符号の説明

0065  

請求の範囲

1   2   3   4   5   6   7   8   9  

図面

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10   11   12   13   14  

明 細 書

発明の名称 : 3次元形状データの作成方法及びプログラム

技術分野

[0001]
 本発明は3次元形状データの作成方法に関し、特に高速スキャンによって短時間で、しかも計測用のターゲットを使用することなく、点群データを取得し、複数の方向から取得した点群データを結合して合成3次元形状データを作成するようにした方法及びプログラムに関する。

背景技術

[0002]
 例えば、デジタルカメラなどによって取り込んだ動画像や静止画像の系列から、対象物体の3次元形状を推定する技術は、コンピュータヴィジョンの研究分野における重要な課題の一つである。
[0003]
 例えば、時系列の2次元動画の画像から3次元形状データを作成する場合、カメラの運動を求め、次に計測対象物上の特徴点のカメラ中心からの距離を求めることにより、形状を推定する方法が行われるが、時系列動画像では各フレーム間での対応点の動きが小さいので、運動を平行運動か回転運動かによって特定するのは不可能に近い。
[0004]
 他方、計測対象物とその近傍または表面に測定用の複数のターゲットを設定し、カメラ等を使用して複数の方向から計測対象物及び複数のターゲットを撮像し、複数の方向に対応した点群データを作成する一方、複数の方向に対応する点群データを、算出された複数のターゲットによる3次元座標に基づいて合成して3次元形状データを作成する方法が知られている(特許文献1、特許文献2、特許文献3)。
[0005]
 ところで、3次元空間を構築する場合、ビデオカメラで動画を撮影するような要領で、3Dスキャナーによって点群データを取得し、得られた点群データをリアルタイムで位置合わせすることを繰り返すことによって、3次元空間を構築していく方法が考えられる(特許文献1)。

先行技術文献

特許文献

[0006]
特許文献1 : 特開2002-8014号公報
特許文献2 : 特開2007-64668号公報
特許文献3 : 特開2012-53004号公報

発明の開示

発明が解決しようとする課題

[0007]
 しかし、特許文献1記載の3次元形状データの作成方法では、一般的な3Dスキャナーを用いると、1秒間に15~30フレーム(回数)のスキャンを行い、点群データを取得すると同時に、既に取得している点群データとの結合を行う必要があるので、演算処理装置(コンピュータ)に過大な処理負荷がかかるため、高いスペックのハードウェアが必要になる。
[0008]
 また、3Dスキャンを行う対象が人間や動物等である場合、同じ姿勢を維持することが必要であるが、小さな子供(1~2歳児)やペットなどは同じ姿勢を維持させることが難しく、3Dスキャンの対象とすることが難しい。
[0009]
 さらに、特許文献1~3記載の3次元形状データの作成方法ではターゲットを基準に点群データを重ね合わせて合成するようにしているので、作業者によるターゲット設定ミスなどに起因して正確な3次元形状データを合成できないおそれがあるばかりでなく、作業効率が悪いという問題があった。
[0010]
 本発明はかかる問題点に鑑み、高速スキャンによって短時間で、しかも計測用のターゲットを使用することなく、点群データを取得して結合するようにした3次元形状データの作成方法を提供することを課題とする。

課題を解決するための手段

[0011]
 そこで、本発明に係る3次元形状データの作成方法は、3次元形状データを作成するにあたり、基準軸線上に測定対象物を設置し、少なくとも第1、第2の3Dスキャナーを上記基準軸線に対して垂直な同一平面上において上記基準軸線を中心にして異なる複数の方向から上記基準軸線を指向するように設定する工程と、上記少なくとも第1、第2の3Dスキャナーの各々によって静止姿勢の上記測定対象物表面のスキャン領域を1フレームでスキャンする工程と、上記測定対象物の表面までの複数の各点の位置データと色データから構成される第1の点群データを上記第1の3Dスキャナーの1フレームのスキャンデータから取得するとともに、上記測定対象物の表面までの各点の位置データと色データから構成される第2の点群データを上記第2の3Dスキャナーの1フレームのスキャンデータから取得する工程と、上記第1の点群データと上記第2の点群データを結合することによって合成3次元形状データを作成する工程と、を備えたことを特徴とする。
[0012]
 また、本発明に係る3次元形状データの作成方法は、3次元形状データを作成するにあたり、基準軸線上に測定対象物を設置し、少なくとも第1、第2の3Dスキャナーを上記基準軸線に対して垂直な同一平面上において上記基準軸線を中心にして異なる複数の方向から上記基準軸線を指向しかつ取得すべき点群が上記少なくとも第1、第2の3Dスキャナーのスキャン領域の側部において重畳するように設定する工程と、上記少なくとも第1、第2の3Dスキャナーの各々によって静止姿勢の上記測定対象物表面のスキャン領域を1フレームでスキャンする工程と、上記測定対象物の表面までの複数の各点の位置データと色データから構成される第1の点群データを上記第1の3Dスキャナーの1フレームのスキャンデータから取得するとともに、上記測定対象物の表面までの各点の位置データと色データから構成される第2の点群データを上記第2の3Dスキャナーの1フレームのスキャンデータから取得する工程と、上記第1の点群データ及び/又は第2の点群データの位置データを第1、第2の3Dスキャナーの位置関係に対応して同一3次元空間における位置データに修正する工程と、上記第1の点群データのうち、上記第2の点群データとの重畳が想定される点群の位置データ及び/又は色データを抽出し、該抽出した位置データ及び/又は色データと上記第2の点群データのうちの位置データ及び/又は色データを比較して相関関係にある点群データを特定する工程と、該特定した上記第2の点群データの部分と上記第1の点群データの想定した部分とを重ね合わせて上記第1、第2の点群データを結合することによって合成3次元形状データを作成する工程と、を備えたことを特徴とする。
[0013]
 また、本発明に係る3次元形状データの作成方法は、基準軸線上に設置された測定対象物の3次元形状データを作成するにあたり、上記基準軸線に対して垂直な同一平面上において上記基準軸線を中心にして異なる複数の方向から上記基準軸線を指向しかつ取得すべき点群が少なくとも第1、第2の3Dスキャナーのスキャン領域の側部において重畳するように設定された上記少なくとも第1、第2の3Dスキャナーを用い、上記少なくとも第1、第2の3Dスキャナーの各々によって静止姿勢の上記測定対象物表面のスキャン領域を1フレームでスキャンし、上記測定対象物の表面までの複数の各点の位置データと色データから構成される第1の点群データを上記第1の3Dスキャナーの1フレームのスキャンデータから取得するとともに、上記測定対象物の表面までの各点の位置データと色データから構成される第2の点群データを上記第2の3Dスキャナーの1フレームのスキャンデータから取得し、上記第1の点群データ及び/又は第2の点群データの位置データを第1、第2の3Dスキャナーの位置関係に対応して同一3次元空間における位置データに修正し、上記第1の点群データのうち、上記第2の点群データとの重畳が想定される点群の位置データ及び/又は色データを抽出し、該抽出した位置データ及び/又は色データと上記第2の点群データのうちの位置データ及び/又は色データを比較して相関関係にある点群データを特定し、該特定した上記第2の点群データの部分と上記第1の点群データの想定した部分とを重ね合わせて上記第1、第2の点群データを結合することによって合成3次元形状データを作成するようにしたことを特徴とする。
[0014]
 3次元空間を構築する場合、ビデオカメラで動画を撮影するような要領で、3Dスキャナーによって点群データを取得し、得られた点群データをリアルタイムで位置合わせすることを繰り返すことによって、3次元空間を構築していく方法が考えられる。
 一般的な3Dスキャナーでは1秒間に15~30フレーム(回数)のスキャンを行い、点群データを取得すると同時に、既に取得している点群データとの結合を行う。例えば、測定対象物を360°スキャンするのに90秒かかるとし、1,350フレーム~2,700フレームのデータを取得すると同時に、結合とメッシュ化を行い、スキャンを終了した時点で求める3次元空間を構築するので、演算処理装置(コンピュータ)に処理負荷がかかるため、高いスペックのハードウェアが必要になる。
 また、測定対象物か3Dスキャナーのどちらかの位置をずらして3次元空間を構築する必要がある。
 さらに、複数の3Dスキャナーを使用し、スキャン後にデータを結合する場合、事前にそれぞれの3Dスキャナーの位置合わせを高精度に行っておく必要がある。
[0015]
 これに対し、本発明に係る3次元形状データの作成方法では測定対象物及び3Dスキャナーの両方とも静止させた状態でスキャンを行い、しかもカメラで静止画を撮影するような要領で、1回だけのスキャン(赤外線レーザー照射)により得られる1フレームのスキャンデータから点群データを取得して保存する。この時に得られる点群データは、位置データ(例えばX,Y,Z)及び色データ(例えばR,G,B)のみから構成されるデータである。
 複数の3Dスキャナーによって得られた点群データを利用する場合、保存した点群データを事後的に読み出し、位置合わせを行ってから結合して3次元空間を構築する。
 また、本発明の作成方法では測定対象物Wを360°スキャンする場合にも複数の方向から1フレームだけスキャンする、例えば90°毎の4方向から1フレームを1回ずつスキャンして点群データを取得すればよいので、極めて短時間でスキャンを行うことができ、演算処理装置(コンピュータ)の処理負荷が軽減されるので、比較的低いスペックのハードウェアでも処理を行うことができる。
[0016]
 さらに、3Dスキャンを行う対象が人間や動物等である場合、同じ姿勢を維持することが必要であるが、本例の方法では3Dスキャンと3次元空間の構築を別々に行うことができるので、3Dスキャンに要する時間が短くて済むだけでなく、測定対象の人間や動物などに加わる負担が軽減される。その結果として、同じ姿勢を維持させることが難しい小さな子供(1~2歳児)やペットなども3Dスキャンの対象とすることが可能になる。
[0017]
 本発明の作成方法では事後的に点群データの位置合わせを行って3次元空間を構築する場合、第1の3Dスキャナーよって得られた点群データを正面からのデータとして考え、2つ目以降の3Dスキャナーによって得られた点群データを、第1の3Dスキャナーと2つ目以降の3Dスキャナーの相互の位置関係に合わせて概ねの位置に点群データを回転・移動させた後、相関関係を用いて各点群データの重畳する部分を重点的に抽出し、詳細な位置合わせを行う。複数の全ての方向からの点群データの結合が終わった後に、点群データの表層部分をメッシュ化する。
[0018]
 本発明の場合、測定対象物をスキャンした3Dモデルを主として考える場合には複数方向からの3Dモデルとなるが、位置合わせされたパラメーター(回転行列)を主として考える場合には、空間の位置合わせとしても活用することができる。例えば、4方向に無造作に配置した3Dスキャナーの中心に測定対象物を配置し、詳細な位置合わせを行うことで、それぞれの3Dスキャナーがどの位置にあるかを計算することができる。3Dスキャナーの位置がわかると、それぞれの点群データをリアルタイムに合成して3D空間を作成することが可能となる。
[0019]
 本発明の他の特徴は第1の点群データから第2の点群データとの重畳が想定される部分の位置データ及び/又は色データを抽出し、第2の点群データの位置データ及び/又は色データと比較し、第1、第2の点群データの位置データ及び/又は色データに相関関係のある部分を特定し、これを重ね合わせて第1、第2の点群データを結合して合成3次元形状データを作成するようにした点にある。
[0020]
 これにより、測定用のターゲットを使用することなく複数の方向の点群データを取得し、複数の各方向の点群データを合成して3次元形状データを作成することができ、作業者のターゲット設定ミスなどに起因して3次元形状データの作成不良が発生するおそれを解消でき、又ターゲットの設置が必要なく、作業効率を向上できる。
[0021]
 3Dスキャナーは例えばレーザーの送受によって測定対象物までの距離から点の位置データと例えばRGBカメラによる撮像によって点の色データを取得する3Dスキャナー、例えばKinect(マイクロソフト社製:商品名)で知られる3Dスキャナーを使用することができる。
[0022]
 3Dスキャナーは少なくとも2台あればよいが、第1、第2、第3の3台の3Dスキャナーを120°毎に設定するようにしてもよく、又第1、第2、第3、第4の4台の3Dスキャナーを90°毎に設定するようにしてもよく、いずれの場合も点群データの色データの相関関係を判定して重畳する点群データを特定して重ね合わせて合成するようにすればよい。
[0023]
 例えば、第1、第2、第3、第4の4台の3Dスキャナーを使用する場合、第1、第2、第3及び第4の3Dスキャナーを上記基準軸線に対して垂直な同一平面上において上記基準軸線を中心にして相互に90°間隔をあけた方向から上記基準軸線を指向しかつ取得すべき点群が上記第1~第4の3Dスキャナーのスキャン領域の端部において重畳するように設定し、上記第1、第2、第3及び第4の3Dスキャナーによって第1、第2、第3、第4の点群データを取得し、上記第1、第2、第3及び/又は第4の点群データの位置データを第1~第4の3Dスキャナーの位置関係に対応して同一の3次元空間における位置データに修正し、上記第1の点群データと第2の点群データ、上記第2の点群データと第3の点群データ、上記第3の点群データと第4の点群データ及び上記第4の点群データと第1の点群データの色データの相関関係にある部分を特定し、該特定した点群データを重ね合わせて上記第1~第4の点群データを結合することによって3次元形状データを作成すればよい。
[0024]
 点群データの点の色データには有彩色だけでなく、白灰黒で表される無彩色も含まれる。有彩色の場合には点群データの点の色データは例えばRGBの数値によって表すことができるが、無彩色の場合には単位面積の点の中の黒色の面積によって色の濃さを表現することもできるので、各点の黒色の面積を色データとして取り扱うこともできる。
[0025]
 また、点の位置データはXYZの3次元座標データとして表すことができるが、極座標データとして表すようにしてもよい。
[0026]
 別の観点として、本発明の本発明に係る3次元形状データの作成方法は、3次元形状データを作成するにあたり、所定箇所に複数のマーカーを設置し、少なくとも第1、第2の3Dスキャナーを離間して並列配置し複数の方向から上記複数のマーカーの設置箇所にそれぞれ指向させる工程と、上記少なくとも第1の3Dスキャナーによって静止姿勢の上記複数のマーカーの表面のスキャン領域をスキャンするとともに、上記少なくとも第2の3Dスキャナーによって静止姿勢の上記複数のマーカーのスキャン領域をスキャンする工程と、上記複数のマーカーの表面までの各点の位置データから構成される第1のマーカーの点群データを上記第1の3Dスキャナーのスキャンデータから取得する工程と、上記複数のマーカーの表面までの各点の位置データから構成される第2のマーカーの点群データを上記第1の3Dスキャナーのスキャンデータから取得する工程と、上記第1のマーカーの点群データ及び第2のマーカーの点群データのうち重畳が想定されるマーカーの位置データを抽出し、予め、得られる点群データ群を上記第1、第2の3Dスキャナーの位置関係に対応して同一3次元空間における位置データに修正することができるように設定する修正設定工程と、測定対象物を上記複数のマーカーと代替し、上記少なくとも第1、第2の3Dスキャナーの各々によって静止姿勢の測定対象物表面のスキャン領域をスキャンする工程と、上記測定対象物の表面までの複数の各点の位置データから構成される第1の点群データを上記第1の3Dスキャナーのスキャンデータから取得するとともに、上記測定対象物の表面までの各点の位置データから構成される第2の点群データを上記第2の3Dスキャナーのスキャンデータから取得する工程と、上記修正設定工程における位置データの修正に合致するように、上記第1の点群データ及び/又は第2の点群データの位置データを第1、第2の3Dスキャナーの位置関係に対応して同一3次元空間における位置データに修正する工程と、上記第1の点群データのうち、上記第2の点群データとの重畳が想定される点群の位置データを抽出し、該抽出した位置データと上記第2の点群データのうちの位置データを比較して相関関係にある点群データを特定する工程と、該特定した上記第2の点群データの部分と上記第1の点群データの想定した部分とを重ね合わせて上記第1、第2の点群データを結合することによって合成3次元形状データを作成する工程と、を備えたことを特徴とする。このとき、上記複数のマーカーのスキャン領域をスキャンする工程において、略鉛直方向に立設された棒状部材を有したスタンドと、上記スタンドの上下方向に並列しつつ平面が同方向にとなるように設けられ、それぞれに上記マーカーが取り付けられた複数の板部材と、を備えているスタンド台を使用することが好ましい。
[0027]
 これにより、最初に予め、得られる測定対象物の点群データの位置データの補正ができるように設定されているので、一度、補正用のデータ取りを行えば、測定対象物を変更するごとに補正用のデータ取りをする必要がない。したがって、迅速に点群データを取得することができる。また、上記スタンド台を使用すれば、より容易に、得られる点群データ群を上記第1、第2の3Dスキャナーの位置関係に対応して同一3次元空間における位置データに修正することができるように設定することが可能となる。すなわち、どの場所でも容易に、補正用のデータ取りを行うことができる。
[0028]
 さらに別の観点として、本発明の本発明に係る3次元形状データの作成方法は、3次元形状データを作成するにあたり、所定箇所に測定対象物を設置し、少なくとも第1、第2の3Dスキャナーを異なる複数の方向から上記測定対象物に指向するように設定する工程と、上記少なくとも第1、第2の3Dスキャナーの各々によって動姿勢の上記測定対象物表面のスキャン領域を2フレーム以上スキャンする工程と、上記測定対象物の表面までの複数の各点の位置データ及び色データから構成される第1の点群データを、上記第1の3Dスキャナーで得たスキャンデータ全体のうち所定の1フレームのスキャンデータ(以下、第1スキャンデータとする)から取得する工程と、上記測定対象物の表面までの各点の位置データ及び色データから構成される第2の点群データを、上記第2の3Dスキャナーで得たスキャンデータのうち上記第1スキャンデータを得た時間に合致する又は最も近い時間の1フレームのスキャンデータから取得する工程と、上記第1、第2の点群データを結合することによって合成3次元形状データを作成する工程と、を備えたことを特徴とするものであってもよい。
[0029]
 これにより、複数の3Dスキャナーでスキャンするタイミングのずれがあったとしても、時間軸上、合致する又は最も近い点群データ同士を結合することになるので、点群データ同士の形状のずれがない又はずれを最小限に抑えることができる。したがって、同時にスキャンした場合と差異がない又はほとんどない合成3次元形状データを作成することができる。特に、動姿勢の測定対象物(移動中の物体、運動中の動物など)表面のスキャン領域をスキャンして、各3Dスキャナーについて、所定時間又は所定のフレーム数を得るまで連続して行うことによって、動きを静止させることが困難な赤ちゃん、ペット、運動中の人物、移動中の物体などの動姿勢の測定対象物について動きの一部を切り取った静止姿勢の3次元形状データを作成することが可能となる。さらに、動姿勢の測定対象物の連続した動きを一連の3次元形状データとすることもできるので、得られた一連の3次元形状データを連続再生すれば、モニター等に3次元動画として表示することも可能である。
[0030]
 他の観点として、本発明に係る3次元形状データ作成プログラムは、所定箇所に測定対象物を設置し、少なくとも第1、第2の3Dスキャナーを異なる複数の方向から上記測定対象物に指向するように設定し、上記少なくとも第1、第2の3Dスキャナーの各々によって動姿勢の上記測定対象物表面のスキャン領域を2フレーム以上スキャンして得たデータを用いてコンピュータに3次元形状データを作成させるプログラムであって、前記プログラムのコンピュータによる実行は、上記コンピュータに、上記測定対象物の表面までの複数の各点の位置データ及び色データから構成される第1の点群データを、上記第1の3Dスキャナーで得たスキャンデータ全体のうち所定の1フレームのスキャンデータ(以下、第1スキャンデータとする)から取得する工程と、上記測定対象物の表面までの各点の位置データ及び色データから構成される第2の点群データを、上記第2の3Dスキャナーで得たスキャンデータのうち上記第1スキャンデータを得た時間に合致する又は最も近い時間の1フレームのスキャンデータから取得する工程と、上記第1、第2の点群データを結合することによって合成3次元形状データを作成する工程と、をさせることを特徴とする。
[0031]
 これにより、複数の3Dスキャナーでスキャンするタイミングのずれがあったとしても、時間軸上、合致する又は最も近い点群データ同士を結合することになるので、点群データ同士の形状のずれがない又はずれを最小限に抑えることができる。したがって、同時にスキャンした場合と差異がない又はほとんどない合成3次元形状データを作成することができる。特に、合成3次元形状データの作成について高速処理させたい場合、複数の3Dスキャナーのそれぞれにコンピュータ(データ処理装置)を1台ずつ設けることが好ましいが、これらの各コンピュータの時刻設定に微小のずれがある場合に各3Dスキャナーへのスキャン命令時刻に微小のずれが生じることから、点群データ同士の形状のずれが起こることが予想されるが、このずれを最小化するのに有効である。また、動姿勢の測定対象物(移動中の物体、運動中の動物など)表面のスキャン領域をスキャンして、各3Dスキャナーについて、所定時間又は所定のフレーム数を得るまで連続して行うことによって、動きを静止させることが困難な赤ちゃん、ペット、運動中の人物、移動中の物体などの動姿勢の測定対象物について動きの一部を切り取った静止姿勢の3次元形状データを作成することが可能となる。さらに、動姿勢の測定対象物の連続した動きを一連の3次元形状データにすることもできるので、得られた一連の3次元形状データを連続再生すれば、モニター等に3次元動画として表示することも可能である。

図面の簡単な説明

[0032]
[図1] 本発明に係る3次元形状データの作成方法の好ましい実施形態に用いるシステムの1例(第1実施形態)を示す図である。
[図2] 上記第1実施形態における3Dスキャナーの例を示す図である。
[図3] 上記第1実施形態における3Dスキャナー及び演算処理装置の1例を示す図である。
[図4] 上記第1実施形態における点群データの取得処理を示すフロー図である。
[図5] 上記第1実施形態における点群データの結合処理を示すフロー図である。
[図6] 上記点群データの結合処理を説明するための図である。
[図7] 本発明に係る3次元形状データの作成方法の好ましい実施形態に用いるシステムの1例(第2実施形態)を示す図である。
[図8] 上記第2実施形態における3Dスキャナーで得られた点群データの位置データの補正に使用するデータを得るためのスタンド台を示す写真である。
[図9] 上記第2実施形態における3Dスキャナーと図8に示したスタンド台との位置関係を示す概略平面図である。
[図10] 上記第2実施形態における3Dスキャナーと図8に示したスタンド台との位置関係を示す概略平面図である。
[図11] 上記第2実施形態におけるシステムの3Dスキャナー31Aにおいて図8に示したスタンド台の上部から中央部付近のマーカーをスキャンして取得した点群データを示す写真である。
[図12] 上記第2実施形態におけるシステムの3Dスキャナー31Bにおいて図8に示したスタンド台の中央部付近から下部のマーカーをスキャンして取得した点群データを示す写真である。
[図13] 図11の点群データと図12の点群データとを結合処理して得た点群データを示した写真である。
[図14] 上記第2実施形態における各3Dスキャナーのスキャンタイミングの一例を示した図である。

発明を実施するための形態

[0033]
<第1実施形態>
 以下、本発明の第1実施形態を図面に示す具体例に基づいて詳細に説明する。図1ないし図6は本発明に係る3次元形状データの作成方法の好ましい実施形態を示す。
 3次元形状データの作成方法に用いるシステムでは図1に示されるように、測定対象物Wは基準軸線C上に設置され、第1~第4の3Dスキャナー10A~10Dは基準軸線Cに対して垂直な同一平面上において基準軸線Cを中心にして相互に90°間隔をあけた方向から基準軸線Cを指向しかつ取得すべき点群が第1~第4の3Dスキャナー10A~10Dのスキャン領域の端部において重畳するように設定されている。
[0034]
 3Dスキャナー10A~10Dは図2に示されるように、赤外線レーザーの出射部11と反射光を受光する受光部12及びRGBカメラ13から構成されている。
[0035]
 測定対象物Wの3次元形状データを作成する場合、図1に示されるように、測定対象物Wを基準軸線C上に載置した後、3Dスキャナー10A~10Dの各々によって測定対象物Wの外表面の3D形状を1フレームだけ測定する。
[0036]
 測定は演算処理装置20によって本例の3Dスキャナー10A~10Dを初期化し(演算処理装置20は複数の3Dスキャナー毎に設けてもよい)、3Dスキャナー10A~10Dの赤外線レーザーによるスキャンによってスキャナーの赤外線レーザーの出射部11と受光部12から測定対象物Wの外表面までの距離をデプス画像として得る。このデプス画像は例えば640×480画素で、各画素は例えば13ビットの精度を有する。画素の数値は赤外線レーザーの出射部11と受光部12から測定対象物W外表面までの奥行きをmm単位で表したもので、各画素は測定対象物Wの外表面の1点に対応する。3Dスキャナー10A~10Dを中心とする3次元座標系においてX軸(水平方向)、Y軸(垂直方向)、Z軸(奥行き方向)の座標値を計算することができる。つまり、画素の数値はZ軸の値に相当し、X軸及びY軸の座標値は画像座標と3Dスキャナー10A~10Dの視野角および奥行き(Z値)から求めることができる。
[0037]
 ここで、演算処理装置20について説明する。
  図3に示すように、演算処理装置20は、測定対象物Wの3次元形状データを取得する手段の実施の一形態であるとともに、点群データを結合することによって合成3次元形状データを作成する手段の実施の一形態である。すなわち、演算処理装置20は、測定対象物Wの3次元形状データを取得する手段としての機能および点群データを結合することによって合成3次元形状データを作成する手段としての機能の両方を具備するものである。
 演算処理装置20は、主として制御部21、入力部22、表示部23等を具備する。
[0038]
 制御部21は、測定対象物Wの3次元形状データを取得するプログラム、点群データを結合することによって合成3次元形状データを作成するプログラム、3Dスキャナー10A~10Dの動作を制御するためのプログラム等の種々のプログラムを格納する格納手段、これらのプログラムを展開する展開手段、これらのプログラムに従って所定の演算を行う演算手段、演算結果等を記憶する記憶手段等を具備する。
 制御部21は、より具体的にはCPU、ROM、RAM、HDD等がバスで接続される構成であっても良く、あるいはワンチップのLSI等からなる構成であっても良い。
 なお、本実施例の制御部21は専用品であるが、市販のパソコン又はワークステーション等を用いて達成することも可能である。
[0039]
 制御部21は、3Dスキャナー10A~10Dに接続され、3Dスキャナー10A~10Dの動作(撮像、所定のパターンの投影等)の制御に係る信号を送信することが可能であるとともに、3Dスキャナー10A~10Dが撮像した画像に係るデータを取得することが可能である。
[0040]
 なお、制御部21は、測定対象物Wの3次元形状データを取得する手段としての機能および点群データを結合することによって合成3次元形状データを作成する手段としての機能の両方を具備するものであるが、測定対象物Wの3次元形状データを取得する手段としての機能を具備する装置と、点群データを結合することによって合成3次元形状データを作成する手段としての機能を具備する装置とを別体とする構成とし、これらの間でデータの通信が可能な構成としても良い。
[0041]
 また、3Dスキャナー10A~10DのRGBカメラ13によって測定対象物Wの外表面のカラー画像を得る(図4のステップS10、S11)。その結果、点群データは3次元座標における各点の位置データ(X,Y,Z)と色データ(R,G,B)が結合された形式のデータ(X,Y,Z/(R,G,B)として得られるので、これが演算処理装置20に保存される(図4のステップS12,S13)。
[0042]
 こうして第1~第4の3Dスキャナー10A~10Dによって測定対象物Wの第1~第4の点群データが得られると、図5に示されるように、演算処理装置20において第1~第4の点群データを読み込み、4つの点群データの位置データを同一の3次元空間における位置データに変換する(ステップS20~ステップS22)。位置データの変換は第1~第4の3Dスキャナー10A~10Dが同一平面上において相互に90°間隔となっているので、これらが同一3次元空間のデータとなるように位置データ(X,Y,Z)を修正することによって行う。
[0043]
 次に、第1~第4の点群データ結合処理を行う(ステップS23~ステップS24)。3Dスキャナー10A~10Dによる測定で得られる点群データは測定対象物Wの一部分の形状を現しているに過ぎず、測定対象物Wの完全な3次元形状データを取得するためには異なる方向からの4台の3Dスキャナー10A~10Dで取得した点群データを一つに統合する必要がある。
[0044]
 そこで、第1~第4の各3Dスキャナー10A~10Dはスキャン領域の端部が重畳するように設定されているので、まず第1の3Dスキャナー10Aによって得られた第1の点群データG1の第2の点群データG2との重畳が想定される部分の点群データG1aの位置データ及び色データを抽出する。なお、抽出は位置データだけでもよく、色データだけでもよい。この抽出した第1の点群データG1aを第2の3Dスキャナー10Bによる第2の点群データG2の端部の位置データ及び色データと比較し、相関関係がある部分の点群データD2aを特定する。
[0045]
 ここで、相関関係としたのは、点群データG1、G2にはノイズなどが乗っていて必ずしも完全に一致するとは限らないことがあるので、例えば90%以上の相関関係があるときに一致と判断することを意味している。
[0046]
 こうして第1、第2の点群データG1、G2の相関関係の部分が特定されると、その部分G1a,G2aを重ね合わせて第1、第2の点群データG1、G2を結合する。同様に、第2、第3の点群データ、第3の点群データと第4の点群データ、第4の点群データと第1の点群データを結合すると、完全な3次元の点群データがえられるのでこれを演算処理装置20に保存する。
[0047]
 なお、結合後に、色データのノイズを除去し、点群データの密度を下げてもよい場合にはフィルタリングによって画素数を減少させることもできる。
[0048]
<第2実施形態>
 次に、本発明の第2実施形態に係る3次元形状データの作成方法及び3次元形状データ作成装置について図7~図14を用いて説明する。なお、第1実施形態と同様の箇所(例えば、3Dスキャナーの構成、動作など)については、説明を省略することがある。
[0049]
 3次元形状データ作成装置100は、図7に示すように、スタンド台31、32、33、34を備えている。また、スタンド台31、33同士、スタンド台32、34同士が対向するように設置されている。
[0050]
 スタンド台31は、3Dスキャナー31A、31Bを上下方向に並列するように棒状部材31Cに取り付けてなるものである。同様に、スタンド台32は、3Dスキャナー32A、32Bを上下方向に並列するように棒状部材32Cに取り付けてなるもの、スタンド台33は、3Dスキャナー33A、33Bを上下方向に並列するように棒状部材33Cに取り付けてなるもの、スタンド台34は、3Dスキャナー34A、34Bを上下方向に並列するように棒状部材34Cに取り付けてなるものである。なお、ここでの各3Dスキャナーは、第1実施形態で用いた3Dスキャナーと同様のものである。また、各3Dスキャナーには、第1実施形態で用いた演算処理装置20と同様の演算処理装置が1台ずつ通信可能に接続されている。各演算処理装置は、接続されている各3Dスキャナーを制御できるようになっているとともに、後述するデータ補正をするための補正用プログラムが制御部に格納されている。
[0051]
 スタンド台40は、図8に示したように、略鉛直方向に立設された棒状部材を有したスタンド41と、スタンド41の上下方向に並列しつつ平面が同方向にとなるようにそれぞれ取り付けられた複数の板部材42~48と、を備えている。
[0052]
 板部材42の上部略中央にはマーカー51が取り付けられ、板部材43の左上端近傍にマーカー52、右下端近傍にマーカー53が設けられている。また、板部材45、46、47には順に、マーカー54、55、56が取り付けられている。また板部材48の左下端近傍にマーカー57、右下端近傍にマーカー58が設けられている。ここで、マーカーは略球体のものであり、赤外線を反射するような材質のものが表面に設けられていれば、どのようなものであってもよい。
[0053]
 ここで、スタンド台40を用いたデータ補正について説明する。なお、ここでは、3Dスキャナー31A、31Bについて得られる点群データを例にして説明する。また、図9及び図10においては、説明の便宜上、概略化及び省略して表現している部分がある。
[0054]
 まず、図9に示したように、スタンド台40を、マーカー51~58がスタンド台31側へ向くように、スタンド台31~34の略中央部に設置する。次に、例えば、3Dスキャナー31Aによって静止姿勢のマーカー51~56の表面のスキャン領域をスキャンするとともに、3Dスキャナー31Bによって静止姿勢のマーカー53~58の表面のスキャン領域をスキャンする。続いて、マーカー51~56の表面までの各点の位置データ及び色データ(ここでは、色データを取得しなくてもよい)から構成される第1のマーカーの点群データを3Dスキャナー31Aのスキャンデータから取得し、演算処理装置の記憶部に格納する。ここで、取得された第1のマーカーの点群データの写真例を図11に示す。また、マーカー53~58の表面までの各点の位置データ及び色データ(ここでは、色データを取得しなくてもよい)から構成される第2のマーカーの点群データを3Dスキャナー31Bのスキャンデータから取得、演算処理装置の記憶部に格納する。ここで、取得された第2のマーカーの点群データの写真例を図12に示す。また、3Dスキャナー31Aでスキャンするマーカーと、3Dスキャナー31Bでスキャンするマーカーとは、2つ以上重複しておく必要がある。
[0055]
 続いて、演算処理装置の制御部は、記憶部から上記第1のマーカーの点群データ及び第2のマーカーの点群データのうち重畳が想定されるマーカーの位置データを抽出する。例えば、図11及び図12のデータがある場合、重畳するのは、マーカー53、54、55、56であることが想定できる。続いて、演算処理装置の制御部は、予め、後に3Dスキャナー31A、31Bから得られる測定対象物の点群データ群を、3Dスキャナー31A、31Bの位置関係(ここでは上下方向の位置関係)に対応して同一3次元空間における位置データに修正することができるように演算処理装置の制御部に設定する。具体的には、図11及び図12における点群データから、マーカー52、54、55、56に対応するデータを重畳し、図13の点群データを形成する。図13の点群データの形成後、図11及び図12の点群データをどのように修正することにより、図13の点群データを形成したか記憶部に記憶させておく。そして、この修正の方法と同様に、後に3Dスキャナー31A、31Bから得られる測定対象物の点群データ群を、3Dスキャナー31A、31Bの位置関係(ここでは上下方向の位置関係)に対応して同一3次元空間における位置データに修正することができるように設定しておく。ここまでの一連のデータ補正用の作業を、3Dスキャナー32A、32B間、3Dスキャナー33A、33B間、3Dスキャナー34A、34B間、においても行う。
[0056]
 次に、図10に示したように、スタンド台40を反時計回りに45°回転させ、マーカー51~58がスタンド台31、32間の略中央へ向くように、スタンド台31~34の略中央部に設置する。続いて、上述の3Dスキャナー31A、31B間の補正用データの作成作業と同様、後に得られる測定対象物の点群データ群を、3Dスキャナー31A、32Aの位置関係(ここでは左右方向の位置関係)に対応して同一3次元空間における位置データに修正することができるように演算処理装置の制御部に設定する。また、同様に、ここまでの一連のデータ補正用の作業を、3Dスキャナー32A、33A間、3Dスキャナー33A、34A間、3Dスキャナー34A、31A間、3Dスキャナー31B、32B間、 3Dスキャナー32B、33B間、3Dスキャナー33B、34B間、3Dスキャナー34B、31B間においても行う。
[0057]
 続いて、人物又は動物などの測定対象物とスタンド台40とを代替し、3Dスキャナー31A~34Bの8台によって静止姿勢の測定対象物表面のスキャン領域をスキャンする。そして、測定対象物の表面までの複数の各点の位置データ及び色データから構成される点群データを、3Dスキャナー31A~34Bの8台それぞれのスキャンデータから取得する。続いて、演算処理装置の制御部の補正用プログラムが実行されることによって、該制御部に設定した位置データの修正に合致するように、該制御部は、各点群データの位置データを各3Dスキャナー31A~34Bの位置関係に対応して同一3次元空間における位置データに修正する。修正後、隣り合う3Dスキャナー31A、32A間の点群データ同士で重畳が想定される点群の位置データ及び/又は色データを抽出し、該抽出した隣り合う位置関係にある位置データ及び/又は色データ同士を比較して相関関係にある点群データを特定する。3Dスキャナー32A、33A間、3Dスキャナー33A、34A間、3Dスキャナー34A、31A間、3Dスキャナー31B、32B間、3Dスキャナー32B、33B間、3Dスキャナー33B、34B間、3Dスキャナー34B、31B間の点群データ同士においても同様に特定する。これらの特定した点群データの部分と上記点群データの想定した部分とをそれぞれ重ね合わせて点群データを結合することによって測定対象物全体の合成3次元形状データを作成する。
[0058]
 上記構成の第2実施形態によれば、最初に予め、得られる測定対象物の点群データの位置データの補正ができるように設定されているので、一度、補正用のデータ取りを行えば、測定対象物を変更するごとに補正用のデータ取りをする必要がない。したがって、迅速に点群データを取得することができる。特に、スタンド台40を使用すれば、より容易に、得られる点群データ群を各3Dスキャナーの位置関係に対応して同一3次元空間における位置データに修正することができるように設定することが可能となる。すなわち、どの場所でも容易に、補正用のデータ取りを行うことができる。
[0059]
 以上、本発明の実施の形態を説明したが、具体例を例示したに過ぎず、特に本発明を限定するものではなく、具体的構成などは、適宜設計変更可能である。また、発明の実施の形態に記載された、作用及び効果は、本発明から生じる最も好適な作用及び効果を列挙したに過ぎず、本発明による作用及び効果は、本発明の実施の形態に記載されたものに限定されるものではない。
[0060]
 例えば、第2実施形態において、高速処理化するために、演算処理装置を複数の3Dスキャナー毎に独立して設けるとともに、3Dスキャナーのスキャンタイミングを演算処理装置それぞれに設定できるものとなっている場合、演算処理装置内部それぞれの時計の時間は、一旦揃えておいたとしても、時間が経過すると、それぞれ微小時間ずれていることがある。第2実施形態の3Dスキャナー31A~34Bの8台を例に取って考えると、例えば、図14に示すような状態が想定できる。ここで、図14には、同時刻に演算処理装置それぞれに各3Dスキャナーへスキャンする命令を送信するように設定しておき、該時刻に命令を送信した際、3Dスキャナー31Aでのスキャン開始時間から完了時間までの1秒間(フレーム数30)を軸として、他の3Dスキャナーでのスキャン開始時間から完了時間までの1秒間(フレーム数30)を示している。
[0061]
 3Dスキャナー31Aにおけるある時間のタイミングでのフレームを点群データとして採用する場合、他の3Dスキャナーから得られる点群データは、できる限り、実際の時間と同時又は最近接している時間における点群データを採用することが好ましい。そこで、例えば、演算処理装置の制御部に組み込まれた3次元形状データ作成プログラムを実行させて、図14に示した時間軸60における3Dスキャナー31Aのスキャンデータにおけるフレーム61を採用させるように設定した場合、3Dスキャナー31Bのスキャンデータにおいては、時間軸60に最近接しているフレーム62を採用する決定を行う。同様に、3Dスキャナー32Aのスキャンデータにおいてはフレーム63、3Dスキャナー32Bのスキャンデータにおいてはフレーム64、3Dスキャナー33Aのスキャンデータにおいてはフレーム65、3Dスキャナー33Bのスキャンデータにおいてはフレーム66、3Dスキャナー34Aのスキャンデータにおいてはフレーム67、3Dスキャナー34Bのスキャンデータにおいてはフレーム68、を採用する決定を行う。
[0062]
 これらの採用するフレーム61~68が決定した後、演算処理装置の制御部は、各スキャンデータから各フレーム61~68における点群データを取得し、第2実施形態と同様の方法で合成3次元形状データを作成することが可能である。これにより、複数の3Dスキャナーでスキャンするタイミングのずれがあったとしても、時間軸上、合致する又は最も近い点群データ同士を結合することになるので、点群データ同士の形状のずれがない又はずれを最小限に抑えることができる。したがって、同時にスキャンした場合と差異がない又はほとんどない合成3次元形状データを作成することができる。特に、動姿勢の測定対象物(移動中の物体、運動中の動物など)表面のスキャン領域をスキャンして、各3Dスキャナー31A~34Bについて、所定時間又は所定のフレーム数を得るまで連続して行うことによって、動きを静止させることが困難な赤ちゃん、ペット、運動中の人物、移動中の物体などの動姿勢の測定対象物について動きの一部を切り取った静止姿勢の3次元形状データを作成することが可能となる。さらに、本変形例によれば、動姿勢の測定対象物の連続した動きを一連の3次元形状データにすることもできるので、得られた一連の3次元形状データを連続再生すれば、モニター等に3次元動画として表示することも可能である。
[0063]
 また、3Dスキャナーの1秒間にスキャンできるフレーム数は、実際には、25~30のようにばらつくことがある。したがって、第2実施形態において、高速処理化するために、演算処理装置を複数の3Dスキャナー毎に独立して設けている場合、上記変形例と同様、複数の3Dスキャナーでスキャンするタイミングにずれが生じることがある。このような場合においても、上記変形例と同様に、基本となる3Dスキャナーにおけるある時間のタイミングでのフレームにおける情報から基本の点群データを取得し、他の3Dスキャナーから得られる点群データのうち、該基本の点群データの実際の時間と同時又は最近接している時間における点群データを採用すればよい。これにより、上記変形例と同様、複数の3Dスキャナーでスキャンするタイミングのずれがあったとしても、時間軸上、合致する又は最も近い点群データ同士を結合することになるので、点群データ同士の形状のずれがない又はずれを最小限に抑えることができる。したがって、同時にスキャンした場合と差異がない又はほとんどない合成3次元形状データを作成することができる。
[0064]
 また、第2実施形態の変形例として、例えば、3Dスキャナー31B、32B、33B、34Bの4台によってスキャンして得たスキャンデータを用いて、3Dスキャナー31B、32B間、3Dスキャナー32B、33B間、3Dスキャナー33B、34B間、3Dスキャナー34B、31B間の点群データ同士において、第2実施形態と同様に点群データを結合することによって測定対象物全体の合成3次元形状データを作成してもよい。

符号の説明

[0065]
 10A~10D、31A~34B   3Dスキャナー
 20   演算処理装置
 31、32、33、34、40   スタンド台
 100  3次元形状データ作成装置
 W    測定対象物
 C    基準軸線

請求の範囲

[請求項1]
 3次元形状データを作成するにあたり、
 基準軸線(C)上に測定対象物(W)を設置し、少なくとも第1、第2の3Dスキャナー(10A、10B)を上記基準軸線(C)に対して垂直な同一平面上において上記基準軸線(C)を中心にして異なる複数の方向から上記基準軸線(C)を指向するように設定する工程と、
 上記少なくとも第1、第2の3Dスキャナー(10A、10B)の各々によって静止姿勢の上記測定対象物(W)表面のスキャン領域を1フレームでスキャンする工程と、
 上記測定対象物(W)の表面までの複数の各点の位置データと色データから構成される第1の点群データを上記第1の3Dスキャナー(10A)の1フレームのスキャンデータから取得するとともに、上記測定対象物(W)の表面までの各点の位置データと色データから構成される第2の点群データを上記第2の3Dスキャナー(10B)の1フレームのスキャンデータから取得する工程と、
 上記第1、第2の点群データを結合することによって合成3次元形状データを作成する工程と、
を備えたことを特徴とする3次元形状データの作成方法。
[請求項2]
 3次元形状データを作成するにあたり、
 基準軸線(C)上に測定対象物(W)を設置し、少なくとも第1、第2の3Dスキャナー(10A、10B)を上記基準軸線(C)に対して垂直な同一平面上において上記基準軸線(C)を中心にして異なる複数の方向から上記基準軸線(C)を指向しかつ取得すべき点群が上記少なくとも第1、第2の3Dスキャナー(10A、10B)のスキャン領域の側部において重畳するように設定する工程と、
 上記少なくとも第1、第2の3Dスキャナー(10A、10B)の各々によって静止姿勢の上記測定対象物(W)表面のスキャン領域を1フレームでスキャンする工程と、
 上記測定対象物(W)の表面までの複数の各点の位置データと色データから構成される第1の点群データを上記第1の3Dスキャナー(10A)の1フレームのスキャンデータから取得するとともに、上記測定対象物(W)の表面までの各点の位置データと色データから構成される第2の点群データを上記第2の3Dスキャナー(10B)の1フレームのスキャンデータから取得する工程と、
 上記第1の点群データ及び/又は第2の点群データの位置データを第1、第2の3Dスキャナー(10A、10B)の位置関係に対応して同一3次元空間における位置データに修正する工程と、
 上記第1の点群データのうち、上記第2の点群データとの重畳が想定される点群の位置データ及び/又は色データを抽出し、該抽出した位置データ及び/又は色データと上記第2の点群データのうちの位置データ及び/又は色データを比較して相関関係にある点群データを特定する工程と、
 該特定した上記第2の点群データの部分と上記第1の点群データの想定した部分とを重ね合わせて上記第1、第2の点群データを結合することによって合成3次元形状データを作成する工程と、
を備えたことを特徴とする3次元形状データの作成方法。
[請求項3]
 基準軸線上に設置された測定対象物の3次元形状データを作成するにあたり、
 上記基準軸線(C)に対して垂直な同一平面上において上記基準軸線(C)を中心にして異なる複数の方向から上記基準軸線(C)を指向しかつ取得すべき点群が少なくとも第1、第2の3Dスキャナー(10A、10B)のスキャン領域の側部において重畳するように設定された上記少なくとも第1、第2の3Dスキャナー(10A、10B)を用い、

 上記少なくとも第1、第2の3Dスキャナー(10A、10B)の各々によって静止姿勢の上記測定対象物(W)表面のスキャン領域を1フレームでスキャンし、
 上記測定対象物(W)の表面までの複数の各点の位置データと色データから構成される第1の点群データを上記第1の3Dスキャナー(10A)の1フレームのスキャンデータから取得するとともに、上記測定対象物(W)の表面までの各点の位置データと色データから構成される第2の点群データを上記第2の3Dスキャナー(10B)の1フレームのスキャンデータから取得し、
 上記第1の点群データ及び/又は第2の点群データの位置データを第1、第2の3Dスキャナー(10A、10B)の位置関係に対応して同一3次元空間における位置データに修正し、
 上記第1の点群データのうち、上記第2の点群データとの重畳が想定される点群の位置データ及び/又は色データを抽出し、該抽出した位置データ及び/又は色データと上記第2の点群データのうちの位置データ及び/又は色データを比較して相関関係にある点群データを特定し、
 該特定した上記第2の点群データの部分と上記第1の点群データの想定した部分とを重ね合わせて上記第1、第2の点群データを結合することによって合成3次元形状データを作成するようにしたことを特徴とする3次元形状データの作成方法。
[請求項4]
 上記第1、第2の3Dスキャナー(10A、10B)に加え、さらに第3、第4の3Dスキャナー(10C、10D)を用い、上記第1、第2、第3及び第4の3Dスキャナー(10A、10B、10C、10D)を上記基準軸線(C)に対して垂直な同一平面上において上記基準軸線(C)を中心にして相互に90°間隔をあけた方向から上記基準軸線(C)を指向しかつ取得すべき点群が上記第1、第2、第3及び第4の3Dスキャナー(10A、10B、10C、10D)のスキャン領域の端部において重畳するように設定し、
 上記第1、第2、第3及び第4の3Dスキャナー(10A、10B、10C、10D)によって第1、第2、第3、第4の点群データを取得し、
 上記第1、第2、第3及び/又は第4の点群データの位置データを第1~第4の3Dスキャナー(10A、10B、10C、10D)の位置関係に対応して同一3次元空間における位置データに修正し、
 上記第1の点群データと第2の点群データ、上記第2の点群データと第3の点群データ、上記第3の点群データと第4の点群データ及び上記第4の点群データと第1の点群データの色データの相関関係にある部分を特定し、
 該特定した点群データを重ね合わせて上記第1ないし第4の点群データを結合することによって合成3次元形状データを作成するようにした請求項2又は3記載の3次元形状データの作成方法。
[請求項5]
 上記3Dスキャナーは測定対象物の表面に対する1回のスキャンによって測定対象物の所定のスキャン領域の1フレームのスキャンデータを取得するようになっている請求項1ないし4のいずれかに記載の3次元形状データの作成方法。
[請求項6]
 3次元形状データを作成するにあたり、
 所定箇所に複数のマーカーを設置し、少なくとも第1、第2の3Dスキャナーを離間して並列配置し複数の方向から上記複数のマーカーの設置箇所にそれぞれ指向させる工程と、
 上記少なくとも第1の3Dスキャナーによって静止姿勢の上記複数のマーカーの表面のスキャン領域をスキャンするとともに、上記少なくとも第2の3Dスキャナーによって静止姿勢の上記複数のマーカーのスキャン領域をスキャンする工程と、
 上記複数のマーカーの表面までの各点の位置データから構成される第1のマーカーの点群データを上記第1の3Dスキャナーのスキャンデータから取得する工程と、
 上記複数のマーカーの表面までの各点の位置データから構成される第2のマーカーの点群データを上記第1の3Dスキャナーのスキャンデータから取得する工程と、
 上記第1のマーカーの点群データ及び上記第2のマーカーの点群データのうち重畳が想定されるマーカーの位置データを抽出し、予め、得られる点群データ群を上記第1、第2の3Dスキャナーの位置関係に対応して同一3次元空間における位置データに修正することができるように設定する修正設定工程と、
 測定対象物を上記複数のマーカーと代替し、上記少なくとも第1、第2の3Dスキャナーの各々によって静止姿勢の測定対象物表面のスキャン領域をスキャンする工程と、
 上記測定対象物の表面までの複数の各点の位置データ及び色データから構成される第1の点群データを上記第1の3Dスキャナーのスキャンデータから取得するとともに、上記測定対象物の表面までの各点の位置データ及び色データから構成される第2の点群データを上記第2の3Dスキャナーのスキャンデータから取得する工程と、
 上記修正設定工程における位置データの修正に合致するように、上記第1の点群データ及び/又は第2の点群データの位置データを第1、第2の3Dスキャナーの位置関係に対応して同一3次元空間における位置データに修正する工程と、
 上記第1の点群データのうち、上記第2の点群データとの重畳が想定される点群の位置データ及び/又は色データを抽出し、該抽出した位置データ及び/又は色データと上記第2の点群データのうちの位置データ及び/又は色データを比較して相関関係にある点群データを特定する工程と、
 該特定した上記第2の点群データの部分と上記第1の点群データの想定した部分とを重ね合わせて上記第1、第2の点群データを結合することによって合成3次元形状データを作成する工程と、
を備えたことを特徴とする3次元形状データの作成方法。
[請求項7]
 上記複数のマーカーのスキャン領域をスキャンする工程において、
 略鉛直方向に立設された棒状部材を有したスタンドと、上記スタンドの上下方向に並列しつつ平面が同方向にとなるように設けられ、それぞれに上記マーカーが取り付けられた複数の板部材と、を備えているスタンド台を使用することを特徴とする請求項6に記載の3次元形状データの作成方法。
[請求項8]
 3次元形状データを作成するにあたり、
 所定箇所に測定対象物を設置し、少なくとも第1、第2の3Dスキャナーを異なる複数の方向から上記測定対象物に指向するように設定する工程と、
 上記少なくとも第1、第2の3Dスキャナーの各々によって動姿勢の上記測定対象物表面のスキャン領域を2フレーム以上スキャンする工程と、
 上記測定対象物の表面までの複数の各点の位置データ及び色データから構成される第1の点群データを、上記第1の3Dスキャナーで得たスキャンデータ全体のうち所定の1フレームのスキャンデータ(以下、第1スキャンデータとする)から取得する工程と、
 上記測定対象物の表面までの各点の位置データ及び色データから構成される第2の点群データを、上記第2の3Dスキャナーで得たスキャンデータのうち上記第1スキャンデータを得た時間に合致する又は最も近い時間の1フレームのスキャンデータから取得する工程と、
 上記第1、第2の点群データを結合することによって合成3次元形状データを作成する工程と、
を備えたことを特徴とする3次元形状データの作成方法。
[請求項9]
 所定箇所に測定対象物を設置し、少なくとも第1、第2の3Dスキャナーを異なる複数の方向から上記測定対象物に指向するように設定し、上記少なくとも第1、第2の3Dスキャナーの各々によって動姿勢の上記測定対象物表面のスキャン領域を2フレーム以上スキャンして得たデータを用いてコンピュータに3次元形状データを作成させるプログラムであって、前記プログラムのコンピュータによる実行は、上記コンピュータに、
 上記測定対象物の表面までの複数の各点の位置データ及び色データから構成される第1の点群データを、上記第1の3Dスキャナーで得たスキャンデータ全体のうち所定の1フレームのスキャンデータ(以下、第1スキャンデータとする)から取得する工程と、
 上記測定対象物の表面までの各点の位置データ及び色データから構成される第2の点群データを、上記第2の3Dスキャナーで得たスキャンデータのうち上記第1スキャンデータを得た時間に最も近い時間の1フレームのスキャンデータから取得する工程と、
 上記第1、第2の点群データを結合することによって合成3次元形状データを作成する工程と、
をさせることを特徴とする3次元形状データ作成プログラム。

図面

[ 図 1]

[ 図 2]

[ 図 3]

[ 図 4]

[ 図 5]

[ 図 6]

[ 図 7]

[ 図 8]

[ 図 9]

[ 図 10]

[ 図 11]

[ 図 12]

[ 図 13]

[ 図 14]