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1. (WO2017029799) イネ科又はウリ科の草本植物由来化合物の製造方法
Document

明 細 書

発明の名称 イネ科又はウリ科の草本植物由来化合物の製造方法

技術分野

0001  

背景技術

0002   0003   0004  

先行技術文献

非特許文献

0005  

発明の概要

発明が解決しようとする課題

0006   0007  

課題を解決するための手段

0008   0009  

発明の効果

0010  

図面の簡単な説明

0011  

発明を実施するための形態

0012   0013   0014   0015   0016   0017   0018   0019   0020   0021   0022   0023   0024   0025   0026   0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041   0042   0043   0044   0045   0046   0047   0048   0049   0050   0051   0052  

実施例

0053   0054   0055   0056   0057   0058   0059   0060   0061   0062   0063   0064   0065   0066   0067   0068   0069   0070   0071   0072   0073   0074   0075  

産業上の利用可能性

0076  

請求の範囲

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10   11   12   13   14   15   16   17  

図面

1   2   3   4A   4B   5   6   7A   7B   8A   8B   9A   9B  

明 細 書

発明の名称 : イネ科又はウリ科の草本植物由来化合物の製造方法

技術分野

[0001]
 本発明は、イネ科又はウリ科の草本植物由来化合物の製造方法に関する。

背景技術

[0002]
 ソルガム等のイネ科の草本植物や、スイカ等のウリ科の草本植物には、高濃度の糖が含まれている。例えばソルガムは、生育期間が短いことや、乾燥や塩害に強く栽培適用範囲が広いことから、その収穫量も多い。したがって、近年、発酵による、イネ科又はウリ科の草本植物の搾汁液からのバイオエタノールの製造が注目されており、様々な技術が提案されている。
[0003]
 例えば、非特許文献1には、ソルガム搾汁液から高濃度にエタノールを製造することによって、エタノール製造プロセスにおける蒸留・脱水のエネルギー消費を抑えるために、ソルガム搾汁液に糖(スクロース)をさらに添加して、発酵に用いられる糖液の初期濃度を高めることが提案されている。また、非特許文献2には、ソルガム搾汁液を2段階の膜分離工程によって濃縮することによって、発酵に用いられる糖液の初期濃度を高めることが提案されている。
[0004]
 また、非特許文献3には、トウモロコシの穂軸に固定化された酵母による繰り返し回分発酵によって、ソルガム搾汁液からエタノールを製造する方法が提案されている。非特許文献3で提案されている方法では、回分発酵を繰り返す毎に、酵母エキスやペプトン等の窒素源や糖(スクロース)等の発酵に必要な栄養源がさらに添加された新たなソルガム搾汁液が用いられる。

先行技術文献

非特許文献

[0005]
非特許文献1 : L. Laopaiboon et al., “Ethanol production from sweet sorghum juice using very high gravity technology: Effects of carbon and nitrogen supplementations”, Bioresource Technology 100 (2009), 4176-4182
非特許文献2 : K. Sasaki et al., “Increased ethanol production from sweet sorghum juice concentrated by a membrane separation process”, Bioresource Technology 169 (2014), 821-825
非特許文献3 : L. Laopaiboon et al., “Ethanol production from sweet sorghum juice in repeated-batch fermentation by Saccharomyces cerevisiae immobilized on corncob”, World J Microbiol Biotechnol (2012) 28, 559-566

発明の概要

発明が解決しようとする課題

[0006]
 上記のように、従来、発酵によってソルガム等の草本植物の搾汁液からエタノールを製造する様々な方法が提案されている。しかし、ソルガム等の草本植物の搾汁液から高濃度エタノールを製造する従来の方法については、高濃度エタノールをより効率良く、且つより簡便な方法で製造するという観点から、更なる改善の余地があった。
[0007]
 そこで、本発明は、イネ科又はウリ科の草本植物を原料として得られた糖液を発酵原料として用いて、発酵により、エタノール等のイネ科又はウリ科の草本植物由来化合物をより効率良く、且つより簡便に製造できる方法を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

[0008]
 本発明の第1の態様は、
 イネ科又はウリ科の草本植物を原料として得られた糖液をナノろ過膜及び逆浸透膜の少なくともいずれか1種の膜で濃縮して得られた第1糖濃縮液に、酵母、大腸菌及びコリネバクテリウム属細菌から選ばれる少なくともいずれか1種の微生物を添加して前記第1糖濃縮液を発酵させて、得られた第1発酵液を固体成分と液体成分とに固液分離する第1発酵工程と、
 前記第1発酵工程で得られた前記固体成分に、イネ科又はウリ科の草本植物を原料として得られた糖液をナノろ過膜及び逆浸透膜の少なくともいずれか1種の膜で濃縮して得られた第2糖濃縮液を添加して、前記第1発酵工程で用いられた前記微生物を用いて前記第2糖濃縮液を発酵させて、得られた第2発酵液を固体成分と液体成分とに固液分離する第2発酵工程と、
を含み、
 前記第1発酵工程及び前記第2発酵工程から選ばれる少なくともいずれか1つの発酵工程で得られた液体成分から、イネ科又はウリ科の草本植物由来化合物を得る、
イネ科又はウリ科の草本植物由来化合物の製造方法を提供する。
[0009]
 本発明の第2の態様は、
 イネ科又はウリ科の草本植物を原料として得られた糖液をナノろ過膜及び逆浸透膜の少なくともいずれか1種の膜で濃縮して得られた第1糖濃縮液に、酵母、大腸菌及びコリネバクテリウム属細菌から選ばれる少なくともいずれか1種の微生物を添加して前記第1糖濃縮液を発酵させて、得られた第1発酵液を固体成分と液体成分とに固液分離する第1発酵工程と、
 前記第1発酵工程で得られた前記固体成分に、イネ科又はウリ科の草本植物を原料として得られた糖液をナノろ過膜及び逆浸透膜の少なくともいずれか1種の膜で濃縮して得られた第2糖濃縮液を添加して、前記第1発酵工程で用いられた前記微生物を用いて前記第2糖濃縮液を発酵させて、得られた第2発酵液を固体成分と液体成分とに固液分離する第2発酵工程と、
 前記第2発酵工程の後に実施される第3~第N発酵工程(Nは、3以上の整数である。)と、
を含み、
 前記第2~前記第N発酵工程に含まれる第L発酵工程(Lは、2≦L≦Nを満たす整数である。)では、前記第1~第L-1発酵工程のいずれかの発酵工程で得られた発酵液を固液分離して得られた固体成分に、イネ科又はウリ科の草本植物を原料として得られた糖液をナノろ過膜及び逆浸透膜の少なくともいずれか1種の膜で濃縮して得られた第L糖濃縮液を添加して、前記第1~前記第L-1発酵工程のいずれかの前記発酵工程で用いられた前記微生物を用いて前記第L糖濃縮液を発酵させて、得られた第L発酵液を固体成分と液体成分とに固液分離し、
 前記第1~前記第N発酵工程から選ばれる少なくともいずれか1つの発酵工程で得られた液体成分から、イネ科又はウリ科の草本植物由来化合物を得る、
イネ科又はウリ科の草本植物由来化合物の製造方法を提供する。

発明の効果

[0010]
 本発明の第1の態様に係る製造方法は、少なくとも第1発酵工程及び第2発酵工程を含む、繰り返し回分発酵によりイネ科又はウリ科の草本植物由来化合物を製造する方法である。本発明の第1の態様に係る製造方法は、イネ科又はウリ科の草本植物を原料として得られた糖液を特定の膜で濃縮することによって得られた糖濃縮液を、第1発酵工程及び第2発酵工程において発酵原料として使用することにより、第2発酵工程において第1発酵工程で用いた微生物を繰り返し使用するにも関わらず、窒素源等の栄養源や新たな微生物をさらに添加しなくても発酵が進んでイネ科又はウリ科の草本植物由来化合物を製造することができる。また、発酵工程が3回以上実施される本発明の第2の態様に係る製造方法においても、イネ科又はウリ科の草本植物を原料として得られた糖液を特定の膜で濃縮することによって得られた糖濃縮液を発酵原料として使用することにより、本発明の第1の態様に係る製造方法と同様に、窒素源等の栄養源や新たな微生物をさらに添加しなくても、微生物を繰り返し使用してイネ科又はウリ科の草本植物由来化合物を製造することができる。このように、本発明の第1及び第2の態様に係る製造方法は、発酵のための微生物を繰り返し使用でき、さらに窒素源等の栄養源や新たな微生物をさらに添加しなくてもよいため、従来の方法と比較して、より効率良く、且つより簡便にイネ科又はウリ科の草本植物由来化合物を製造できる。

図面の簡単な説明

[0011]
[図1] 本発明のイネ科又はウリ科の草本植物由来化合物の製造方法の第1実施形態であるソルガム由来化合物の製造方法について、その概略を示すフロー図である。
[図2] 本発明のイネ科又はウリ科の草本植物由来化合物の製造方法の第2実施形態であるソルガム由来化合物の製造方法について、その概略を示すフロー図である。
[図3] 実施例及び比較例で実施した膜濃縮に用いられた装置を示す概略図である。
[図4A] 実施例1の発酵液中のエタノール及びグリセロールの濃度を示すグラフである。
[図4B] 実施例1の発酵液中のスクロース、グルコース及びフルクトースの濃度を示すグラフである。
[図5] 実施例2の発酵液中のスクロース、グルコース、フルクトース、エタノール及びグリセロールの濃度を示すグラフである。
[図6] 実施例2の発酵液中の酵母濃度を濁度法によって求めた結果を示すグラフである。
[図7A] 比較例1の発酵液中のエタノール及びグリセロールの濃度を示すグラフである。
[図7B] 比較例1の発酵液中のスクロース、グルコース及びフルクトースの濃度を示すグラフである。
[図8A] 比較例2の発酵液中のエタノール及びグリセロールの濃度を示すグラフである。
[図8B] 比較例2の発酵液中のスクロース、グルコース及びフルクトースの濃度を示すグラフである。
[図9A] 実施例3の発酵液中のエタノール及びグリセロールの濃度を示すグラフである。
[図9B] 実施例3の発酵液中のスクロース、グルコース及びフルクトースの濃度を示すグラフである。

発明を実施するための形態

[0012]
 以下、本発明の実施形態について説明する。なお、以下の記載は本発明を限定するものではない。
[0013]
 (第1実施形態)
 第1実施形態のイネ科又はウリ科の草本植物由来化合物の製造方法は、
 イネ科又はウリ科の草本植物を原料として得られた糖液をナノろ過膜(NF膜)及び逆浸透膜(RO膜)の少なくともいずれか1種の膜で濃縮して得られた第1糖濃縮液に、酵母、大腸菌及びコリネバクテリウム属細菌から選ばれる少なくともいずれか1種の微生物を添加して前記第1糖濃縮液を発酵させて、得られた第1発酵液を固体成分と液体成分とに固液分離する第1発酵工程と、
 前記第1発酵工程で得られた第1発酵液を固液分離し、得られた固体成分に、イネ科又はウリ科の草本植物を原料として得られた糖液をNF膜及びRO膜の少なくともいずれか1種の膜で濃縮して得られた第2糖濃縮液を添加して、前記第1発酵工程で用いられた前記微生物を用いて前記第2糖濃縮液を発酵させて、得られた第2発酵液を固体成分と液体成分とに固液分離する第2発酵工程と、
を含み、前記第1発酵工程及び前記第2発酵工程から選ばれる少なくともいずれか1つの発酵工程で得られた液体成分から、イネ科又はウリ科の草本植物由来化合物を得る。
[0014]
 本実施形態の製造方法は、少なくとも第1発酵工程及び第2発酵工程を含む、繰り返し回分発酵によりイネ科又はウリ科の草本植物由来化合物を製造する方法である。本実施形態の製造方法では、イネ科又はウリ科の草本植物を原料として得られた糖液を、特定の膜(NF膜及びRO膜の少なくともいずれか1種の膜)で濃縮することによって得られた糖濃縮液が発酵原料として使用される。この糖濃縮液は、微生物の培養に必要な窒素源等の栄養源を添加しなくても、微生物の培養が可能な液である。本実施形態の製造方法は、この糖濃縮液を発酵原料として使用するので、第2発酵工程において第1発酵工程で用いた微生物を繰り返し使用するにも関わらず、窒素源等の栄養源をさらに添加しなくても発酵が進んで、イネ科又はウリ科の草本植物由来化合物を製造することができる。また、この糖濃縮液を使用することにより、発酵と並行して微生物の培養も進むので、第2発酵工程で新たな微生物を追加する必要もなくなる。なお、この糖濃縮液に窒素源を添加しなくても微生物の培養が可能な理由は明らかではないが、イネ科又はウリ科の草本植物を原料として得られた糖液を上記の特定の膜で濃縮することにより、糖だけでなくアミノ酸等の微生物の培養に必要な栄養源も十分に濃縮されるので、新たに窒素源等を添加しなくても微生物の培養が可能となるのではないかと考えられる。
[0015]
 一方、繰り返し回分発酵によってエタノール等の植物由来化合物を製造する従来の方法は、本実施形態の製造方法とは異なり、さとうきび等から得られる一般的な糖液や、非特許文献3で提案されているようなソルガム搾汁液を、上記の特定の膜で濃縮することなくそのまま使用している。従来の製造方法で用いられているこれらの糖液は、栄養源が添加されない場合に微生物の培養を行うことは困難である。したがって、従来の繰り返し回分発酵を利用した製造方法では、発酵を繰り返す際に、窒素源等の栄養源の添加や、新たな微生物の添加が必要となる。
[0016]
 以上のとおり、本実施形態の製造方法は、発酵のための微生物を繰り返し使用でき、さらに窒素源等の栄養源や新たな微生物をさらに添加しなくてもよいため、従来の方法と比較して、より効率良く、且つより簡便にイネ科又はウリ科の草本植物由来化合物を製造できる。
[0017]
 なお、本実施形態の製造方法では、上記した栄養源や微生物の新たな添加を一切排除するものではない。イネ科又はウリ科の草本植物由来化合物を更により効率良く、あるいは更により簡便に製造できるようにするために、栄養源や新たな微生物を添加することも可能である。
[0018]
 本実施形態のイネ科又はウリ科の草本植物由来化合物の製造方法では、発酵工程が3回以上実施されてもよい。すなわち、本実施形態のイネ科又はウリ科の草本植物由来化合物の製造方法は、第2発酵工程の後に実施される第3~第N発酵工程(Nは、3以上の整数である。)をさらに含んでいてもよい。その場合、第2~第N発酵工程に含まれる第L発酵工程(Lは、2≦L≦Nを満たす整数である。)では、第1~第L-1発酵工程のいずれかの発酵工程で得られた発酵液を固液分離して得られた固体成分に、イネ科又はウリ科の草本植物を原料として得られた糖液をナノろ過膜及び逆浸透膜の少なくともいずれか1種の膜で濃縮して得られた第L糖濃縮液を添加して、第1~第L-1発酵工程のいずれかの発酵工程で用いられた微生物を用いて第L糖濃縮液を発酵させて、得られた第L発酵液を固体成分と液体成分とに固液分離する。発酵工程が3回以上実施される場合は、第1発酵工程及び第2発酵工程から選ばれる少なくともいずれか1つの発酵工程で得られた液体成分に代えて、第1~第N発酵工程から選ばれる少なくともいずれか1つの発酵工程で得られた液体成分から、イネ科又はウリ科の草本植物由来化合物を得るとよい。発酵工程が3回以上実施される場合、製造方法の効率化及び簡便化のために、各発酵工程では1回前の発酵工程で用いられた微生物を用いて発酵処理することが望ましい。すなわち、第L発酵工程では、第L-1発酵工程で得られた固体成分に第L糖濃縮液を添加して、第L-1発酵工程で用いられた微生物を用いて第L糖濃縮液を発酵させることが望ましい。
[0019]
 イネ科の草本植物としては、例えばソルガムが例示される。ソルガムは、生育期間が短いことや、乾燥や塩害に強く栽培適用範囲が広いことからその収穫量も多く、バイオマスとして好適である。ここで、ソルガムとはイネ科の一年草であり、様々な種類が存在する。本実施形態の製造方法において、ソルガムを原料として得られる糖液を用いる場合は、ホワイトソルガム等の糖含有量が多い種類のソルガムが好適に用いられる。また、ウリ科の草本植物としては、例えばスイカが例示される。
[0020]
 また、イネ科又はウリ科の草本植物由来化合物とは、イネ科又はウリ科の草本植物を原料として製造される糖液を発酵原料とし、これを発酵処理して得られる全ての化合物を意味しており、例えば、エタノール及びブタノール等のアルコール、バイオプラスチック原料である乳酸、及び、コハク酸等が挙げられる。
[0021]
 以下、図1のフロー図を参照しながら、本実施形態の製造方法の一例について説明する。なお、以下で説明するのは、糖液の原料としてソルガムを用い、かつ発酵工程を3回以上繰り返す例、すなわち第1~第N発酵工程を実施する例である。しかし、本発明の製造方法は、以下の例に限定されるものではなく、ソルガムの代わりに他のイネ科又はウリ科の草本植物を用いてもよいし、発酵工程の繰り返し回数を2回としてもよい。
[0022]
 まず、ソルガムを原料として得られる糖液を準備する。ソルガムを原料として得られる糖液とは、例えばソルガムを圧搾することによって得られたソルガム搾汁液等であり、ソルガムを原料としている公知の糖液を利用可能である。
[0023]
 例えば、ソルガムを圧搾することによって得られたソルガム搾汁液には、ソルガムの搾りかすやゴミ等が含まれていることも多い。したがって、ソルガムを原料として得られた糖液を限外ろ過膜(UF膜)に透過させてろ過し、UF膜上の残渣を取り除いて前処理することが望ましい。図1のフロー図では、前処理を実施する例が示されている。なお、UF膜とは、平均細孔径が0.001μm~0.01μm程度である膜のことである。
[0024]
 UF膜の材質は、特には限定されず、例えば酢酸セルロース等のセルロースエステル系ポリマー、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスルフォン、ポリフッ化ビニリデン、ポリエーテルスルホン等の高分子材料を使用できる。耐久性や洗浄性の観点からポリフッ化ビニリデンやポリエーテルスルホンが好ましい。
[0025]
 UF膜の形状は、特には限定されず、平膜状、中空糸膜状、プリーツ膜状及びチュプラー膜状等から選択して使用することができる。特に、平膜を封筒状に加工し、当該膜をネット等の支持体と共に渦巻状に巻いて作られる、いわゆるスパイラル型エレメント膜が、膜面積を大きくできるため好ましい。
[0026]
 UF膜を用いて糖液をろ過する方法は、特には限定されず、公知のUF膜によるろ過方法を用いることができる。
[0027]
 次に、糖濃縮液準備工程が実施される。糖濃縮液準備工程では、ソルガムを原料として得られた糖液をNF膜及びRO膜の少なくともいずれか1種の膜で濃縮して、糖濃縮液を準備する。なお、膜による糖液の濃縮とは、糖液をNF膜及びRO膜の少なくともいずれか1種の膜に透過させて、非透過側の液を回収することにより実施できる。糖よりも低分子の物質は膜を透過するので、非透過側の液は糖が精製濃縮された溶液となる。
[0028]
 なお、糖濃縮液準備工程で準備された糖濃縮液は、後述の第1~第N発酵工程で用いられる第1~第N糖濃縮液に用いることができる。なお、第1~第N糖濃縮液として用いられる糖濃縮液の全てを本工程で予め準備してよい。すなわち、図1のフロー図に示されているように、本工程で得られた糖濃縮液の一部が、第1~第N糖濃縮液として用いられてもよい。また、各発酵工程で、糖濃縮液をそれぞれ準備することも可能である。
[0029]
 ここで、RO膜とは、操作圧力0.5~3.0MPaで塩化ナトリウム濃度500~2,000mg/Lの試験液をろ過した時の塩化ナトリウム除去率が93%以上である膜のことである。
[0030]
 NF膜は、一般的にRO膜よりも阻止性能が低く、2価のイオン類を除去する性能に優れるという特性を持っているが、有機物や脱色などにも使われる半透膜である。ここで、NF膜とは、操作圧力0.3~1.5MPaで塩化ナトリウム濃度500~2,000mg/Lの試験液をろ過した時の塩化ナトリウム除去率が5%以上93%未満である膜のことである。
[0031]
 NF膜及びRO膜の材質は、特には限定されず、例えば酢酸セルロース等のセルロースエステル系ポリマー、ポリアミド、ポリエステル、ポリイミド、ビニルポリマー、ポリエーテルスルホン、スルホン化ポリエーテルスルホン、ポリアミド等の高分子材料を使用できる。複数の材料が使用されてもよい。これらの中でも、高い阻止性能の実績があることから、RO膜には例えばポリアミドが好適に用いられる。また、NF膜には、ポリアミドやポリエーテルスルホン、ポリビニルアルコールやそれらの混合物などが好適に用いられる。
[0032]
 NF膜及びRO膜の形状は、特には限定されず、平膜状、中空糸膜状、プリーツ膜状及びチューブラー膜状等から選択して使用することができる。特に、平膜を封筒状に加工し、当該膜をネット等の支持体と共に渦巻状に巻いて作られる、いわゆるスパイラル型エレメント膜が、膜面積を大きくできるため好ましい。
[0033]
 NF膜及び/又はRO膜を用いた膜濃縮の方法は、特には限定されず、公知の膜濃縮方法を用いることができる。例えば、膜濃縮を連続して複数回繰り返してもよい。その場合、全ての回で同じ種類の膜を用いてもよいし、各回で異なる種類の膜を用いてもよい。膜濃縮を複数回行うことにより、最終的に得られる糖濃縮液の濃度を上げることができる。したがって、NF膜及び/又はRO膜による膜濃縮は、糖濃度が所望の濃度になるまで複数回繰り返して実施されてよい。最終的に得られる糖濃縮液の望ましい糖濃度は、例えば230g/L以上である。
[0034]
 次に、第1発酵工程を実施する。第1発酵工程では、ソルガムを原料として得られた糖液をNF膜及びRO膜の少なくともいずれか1種の膜で濃縮して得られた第1糖濃縮液に、酵母、大腸菌及びコリネバクテリウム属細菌から選ばれる少なくともいずれか1種の微生物を添加して、前記第1糖濃縮液を発酵させる。前述のとおり、第1糖濃縮液には、糖濃縮液準備工程で準備された糖濃縮液を用いることができる。
[0035]
 第1糖濃縮液を発酵原料とする発酵方法には、公知の方法を使用できる。発酵に使用される微生物は、酵母、大腸菌及びコリネバクテリウム属細菌から選ばれる少なくともいずれか1種の、公知の微生物を使用できる。使用される微生物は、自然環境から単離されたものでもよく、また、突然変異や遺伝子組み換えによって一部性質が改変されたものであってもよい。発酵に用いられる微生物を、十分な濃度となるまで、予めYPD培地等の公知の培地を用いて培養してもよい。また、発酵に用いられる微生物は、本実施形態で準備されたソルガムから作製された糖濃縮液を用いて培養することも可能である。例えば、本実施形態の製造方法が、第1発酵工程で用いられる微生物を培養する培養工程を含んでいてもよく、この培養工程において用いられる培養液として、本実施形態において特定されている糖濃縮液(イネ科又はウリ科の草本植物を原料として得られた糖液をNF膜及びRO膜の少なくともいずれか1種の膜で濃縮して得られた糖濃縮液)を使用することができる。なお、この培養工程は、第1発酵工程よりも前に実施されてもよいし、第1発酵工程における発酵と同時に実施される、すなわち第1発酵工程が培養工程を兼ねていてもよい。この糖濃縮液を微生物の培養に用いる場合、窒素源等の微生物の培養に必要な栄養源をさらに添加しなくても、培養が可能である。この糖濃縮液に窒素源を添加しなくても微生物の培養が可能な理由は明らかではないが、ソルガムを原料として得られた糖液をNF膜及び/又はRO膜で濃縮することにより、糖だけでなくアミノ酸等の微生物の培養に必要な栄養源も十分に濃縮されるので、新たに窒素源等を添加しなくても微生物の培養が可能となるのではないかと考えられる。
[0036]
 第1発酵工程において得られた第1発酵液は、固体成分と液体成分とに固液分離される。固液分離の方法は、特には限定されず、遠心分離等の発酵液を固液分離する公知の方法を用いることができる。
[0037]
 次に、第2発酵工程が実施される。第1発酵工程で得られた固体成分に、ソルガムを原料として得られた糖液をNF膜及びRO膜の少なくともいずれか1種の膜で濃縮して得られた第2糖濃縮液を添加して、第2糖濃縮液を発酵させる。ここで、第1発酵工程で得られた固体成分は微生物を含んでいる。このため、第1発酵工程で用いられた微生物が、第2糖濃縮液の発酵に用いられる。前述のとおり、第2糖濃縮液には、糖濃縮液準備工程で準備された糖濃縮液を用いることができる。なお、固体成分に第2糖濃縮液を添加する際に、窒素源をさらに添加しなくても、微生物の発酵能力は維持される。したがって、第2発酵工程において、固体成分に新たに窒素源が添加されなくてもよく、発酵のために第2糖濃縮液のみ添加されてもよい。また、第2発酵工程では、新たな微生物を添加しなくても十分な発酵を行うことが可能であるが、新たな微生物を追加することも可能である。
[0038]
 第2発酵工程において得られた第2発酵液は、固体成分と液体成分とに固液分離される。固液分離の方法は、特には限定されず、遠心分離等の発酵液を固液分離する公知の方法を用いることができる。
[0039]
 次に、第3発酵工程が実施される。第2発酵工程で得られた固体成分に、ソルガムを原料として得られた糖液をNF膜及びRO膜の少なくともいずれか1種の膜で濃縮して得られた第3糖濃縮液を添加して、第3糖濃縮液を発酵させる。すなわち、第2発酵工程で用いられた微生物が、第3糖濃縮液の発酵に用いられる。前述のとおり、第3糖濃縮液には、糖濃縮液準備工程で準備された糖濃縮液を用いることができる。なお、固体成分に第3糖濃縮液を添加する際に、窒素源をさらに添加しなくても、微生物の発酵能力は維持される。したがって、第3発酵工程において、固体成分に新たに窒素源が添加されなくてもよく、発酵のために第3糖濃縮液のみ添加されてもよい。
[0040]
 第3発酵工程において得られた第3発酵液は、固体成分と液体成分とに固液分離される。固液分離の方法は、特には限定されず、遠心分離等の発酵液を固液分離する公知の方法を用いることができる。
[0041]
 引き続き、第3発酵工程と同様の手順で、第N発酵工程まで実施されてもよい。なお、ここで説明した例では、ある発酵工程では、その1回前の発酵工程において得られた発酵液を固液分離して得られた固形成分(微生物)を用いて発酵処理を実施しているが、前述のとおり、必ずしもこれに限定されない。1回前の発酵工程で用いた微生物のみでなく、それ以前の発酵工程で用いた微生物を用いることも可能である。
[0042]
 各発酵工程における固液分離で得られた液体成分からは、エタノール等の発酵産物(イネ科又はウリ科の草本植物由来化合物)が回収される。発酵産物の回収方法は、特には限定されず、得られた発酵産物に応じて公知の回収方法を適宜選択することができる。
[0043]
 以上のように、本実施形態のイネ科又はウリ科の草本植物由来化合物の製造方法は、繰り返し回分発酵において、イネ科又はウリ科の草本植物を原料として得られた糖液をNF膜及び/又はRO膜で膜濃縮して得られた糖濃縮液を用いることにより、新たに窒素源を添加しなくても微生物の発酵能力を維持させて、高濃度の発酵産物を得ることができる。
[0044]
 (第2実施形態)
 第2実施形態のイネ科又はウリ科の草本植物由来化合物の製造方法は、第1実施形態の製造方法において、糖濃縮液準備工程よりも前に、イネ科又はウリ科の草本植物を原料として得られた糖液を、NF膜を用いて、スクロース高濃度糖液と還元糖高濃度糖液とに分離する糖分離工程をさらに含む製造方法である。この糖分離工程で得られた還元糖高濃度糖液が、糖濃縮液準備工程における糖液として用いられ、発酵工程で用いられる糖濃縮液が準備される。一方、糖分離工程で得られたスクロース高濃度糖液は、砂糖を製造する原料として用いることができる。したがって、本実施形態の製造方法は、スクロース高濃度糖液を用いて砂糖を製造する製糖工程も含んでいてもよい。
[0045]
 図2は、本実施形態の製造方法の一例を示すフロー図である。図2に示す例は、図1に示された第1実施形態の製造方法の一例に、上記の糖分離工程及び製糖工程がさらに含まれた製造方法である。したがって、糖分離工程及び製糖工程以外の各工程は、第1実施形態で説明したとおりであるため、ここでは糖分離工程及び製糖工程についてのみ説明する。
[0046]
 糖分離工程は、ソルガムを圧搾することによって得られたソルガム搾汁液に対してUF膜を用いた前処理が施された後の糖液であって、かつ糖濃縮液準備工程が施されるよりも前の糖液に対して実施される。糖分離工程では、NF膜を用いて、糖液をスクロース高濃度糖液と還元糖高濃度糖液とに分離する。糖分離工程で用いられるNF膜には、スクロースの阻止性能がグルコースの阻止性能の2倍以上である膜が用いられる。すなわち、糖分離工程では以下の式(1)を満たすNF膜が用いられる。
  スクロースの阻止性能/グルコースの阻止性能≧2   …(1)
 ここで、NF膜のスクロースの阻止性能とは、操作圧力1MPaでスクロース濃度2000ppmの試験液を25℃の条件下でろ過した時のスクロースの除去率のことである。また、グルコース阻止性能とは、操作圧力1MPaでグルコース濃度2000ppmの試験液を25℃の条件下でろ過した時のグルコースの除去率のことである。
[0047]
 膜を用いた糖分離の方法は、特には限定されず、公知の膜分離方法を用いることができる。例えば、糖分離を連続して複数回繰り返してもよい。その場合、全ての回で同じ種類の膜を用いてもよいし、各回で異なる種類の膜を用いてもよい。膜を用いた糖分離を複数回行うことによりスクロースと還元糖との分離の程度を高くできるので、その結果、スクロース高濃度糖液におけるスクロースの濃度、及び、還元糖高濃度糖液における還元糖の濃度を、それぞれ高めることができる。
[0048]
 糖分離工程では、還元糖は膜を透過することができるが、スクロースは膜を透過できずに膜の非透過側に残りやすい。したがって、膜の非透過側の液をスクロース高濃度糖液として回収することができる。膜を透過した液は還元糖高濃度糖液として回収され、次の糖濃縮準備工程において濃縮される糖液として用いられる。糖濃縮液準備工程及びその後の発酵工程は、第1実施形態で説明したとおりである。
[0049]
 図2に示されたフロー図においては、糖分離工程は1回のみ実施されているが、複数回実施されてもよい。例えば、膜の非透過側の糖液を回収し、回収された糖液を水で希釈してさらに糖分離用の膜に透過させて、膜を透過した糖液を還元糖高濃度糖液として糖濃縮工程で用い、膜の非透過側の液をスクロース高濃度糖液として製糖工程で用いてもよい。
[0050]
 糖分離工程で得られたスクロース高濃度糖液は、製糖工程において砂糖を製造する際の原料として用いられる。製糖工程における製糖方法には、ソルガム搾汁液から上記の工程によって得られたスクロース高濃度糖液を原料として用いる点を除き、公知の製糖方法を利用できる。
[0051]
 本実施形態の製造方法によれば、イネ科又はウリ科の草本植物を原料として得られた糖液を、エタノール等のイネ科又はウリ科の草本植物由来化合物を発酵により製造するための発酵原料としてだけでなく、製糖原料としても用いることが可能となる。したがって、本実施形態の製造方法によれば、イネ科又はウリ科の草本植物を原料として得られた糖液から、発酵により得られる草本植物由来化合物と砂糖との両方を製造できる。
[0052]
 さらに、本実施形態の製造方法では、糖分離工程によって得られる還元糖高濃度糖液を発酵原料として用いることにより、糖分離工程を経ずに得られた糖液を発酵原料に用いる場合と比較して、繰り返し回分発酵での発酵効率を向上させることができる。その結果、発酵速度が向上し、イネ科又はウリ科の草本植物由来化合物の製造効率をより高めることができる。なお、糖分離工程によって得られた還元糖高濃度糖液を発酵原料として用いた場合に発酵効率を向上させることができる理由は明らかではないが、本実施形態における糖分離工程によって得られる還元糖高濃度糖液では、微生物が分解しやすいグルコース及びフルクトース等の単糖が濃縮されていること、さらに微生物にとって好適なアミノ酸であるアスパラギン、アルギニン、セリン、バリンが濃縮されていることにより、発酵効率を向上させることができると考えられる。
実施例
[0053]
 次に、本発明のイネ科又はウリ科の草本植物化合物の製造方法について、実施例を用いて具体的に説明する。
[0054]
 (実施例1)
[糖濃縮液の準備]
 まず、ソルガム搾汁液を準備した。本実施例では、ソルガム(名古屋大学大学院生命農学研究科付属フィールド科学教育研究センター東郷フィールドより入手、栽培品種「SIL-05」)を搾汁機(有限会社奥原鉄工製)を用いて圧搾することによって、ソルガム搾汁液(ソルガムを原料とする糖液)を得た。得られたソルガム搾汁液(pH5.2)には、62.3g/Lのスクロース、35.9g/Lのグルコース、26.8g/Lのフルクトースが含まれていた。
[0055]
 次に、ソルガム搾汁液をUF膜(日東電工社株式会社製「RS50」、分画分子量150000Da)でろ過して、残渣を取り除いた(UF膜ろ過)。残渣を取り除いて得られたソルガム搾汁液の糖濃度(スクロース、グルコース及びフルクトースの濃度)は、残渣を取り除く前と同じであった。UF膜ろ過は、バッチ式平膜テストセル(日東電工株式会社製「メンブレンマスター C40-B」、直径104mm、高さ147mm、最大容量380mL)にUF膜を設置して実施された。具体的には、図3に示すように、UF膜25を設置したテストセル21をマグネチックスターラー22上に設置して、テストセル21中のソルガム搾汁液23を攪拌子24で攪拌した。ろ過は、窒素ガスによりテストセル21内に0.5MPaの圧力を掛けて、室温25℃で行った。このろ過により、UF膜25の非透過側の残渣を取り除いて、UF膜透過液を残渣が取り除かれたソルガム搾汁液として得た。
[0056]
 次に、残渣が取り除かれたソルガム搾汁液を、NF膜(分画分子量150Da、日東電工株式会社製「ESNA3」)を用いて濃縮した(NF膜濃縮)。NF膜濃縮には、UF膜ろ過でも用いられたバッチ式平膜テストセル(日東電工株式会社製「メンブレンマスター C40-B」、)を用いて実施された。具体的には、図3に示すように、NF膜25を設置したテストセル21をマグネチックスターラー22上に設置して、テストセル21中の残渣が取り除かれたソルガム搾汁液23を攪拌子24で攪拌した。NF膜濃縮は、窒素ガスによりテストセル21内に2.8MPaの圧力を掛けて、室温25℃で実施された。このNF膜濃縮により、NF膜25の非透過側に、糖が約2.2倍に濃縮された糖濃縮液が得られた。詳しくは、糖濃縮液には、164.4g/Lのスクロース、60.0g/Lのグルコース、54.2g/Lのフルクトースが含まれていた。
[0057]
[糖濃縮液のエタノール発酵]
 上記方法で得られた糖濃縮液のエタノール発酵を行った。まず、サッカロマイセス・セレビシエのBY4741株を準備した。これを5mLのYPD培地(10g/L酵母エキス、20g/Lポリペプトン、20g/Lグルコース)中にて30℃、150rpmで24h前培養し、次に同様のYPD培地500mL中で24時間培養したものを回収して、BY4741株として使用した。上記方法で得られた糖濃縮液に、50wet-g/L(乾燥状態の10g/Lに相当)に酵母BY4741株を添加して、30℃で48時間のエタノール発酵を行った(第1発酵工程)。発酵は、CO 2ガスを逃がす排気口を備えた50mLボトル(作業体積10mL)中にて、発酵液を回転させながら行った。48時間のエタノール発酵の後、得られた発酵液(第1発酵液)を遠心分離によって固液分離し、液体成分を取り除いた。得られた固体成分に、取り除かれた液体成分と同体積の糖濃縮液(第2糖濃縮液)を添加して、30℃で48時間のエタノール発酵を行った(第2発酵工程)。第2発酵工程と同様の手順で、第3発酵工程、第4発酵工程及び第5発酵工程が実施された。すなわち、同じ酵母を用い、ソルガムを原料として得られた糖液をNF膜濃縮して得られた糖濃縮液のみを添加しながら、5回の繰り返し回分発酵を行った。なお、第1~第5発酵工程で用いた糖濃縮液には、全て、本実施例において上記方法にて準備された糖濃縮液が用いられた。
[0058]
[発酵液中の各成分濃度測定]
 第1~第5発酵工程で得られた第1~第5発酵液におけるスクロース、グルコース、フルクトース、エタノール及びグリセロールの濃度を、固液分離によって得られた液体成分を高速液体クロマトグラフィー(株式会社島津製作所製)で分析することによって、測定した。結果は、図4A及び図4Bに示されている。
[0059]
 (実施例2)
[糖濃縮液の準備]
 実施例1と同じ方法で、糖濃縮液を準備した。
[0060]
[糖濃縮液のエタノール発酵]
 実施例2では、実施例1とは異なり、サッカロマイセス・セレビシエのBY4741株の培養にYPD培地を用いずに、上記方法で準備されたソルガムを原料として得られた糖濃縮液を用いた。すなわち、実施例2では、酵母の培養が発酵工程と並行して行われた。具体的には、第1発酵工程において糖濃縮液に添加する酵母BY4741株の濃度を、実施例1よりも低い0.04wet-g/Lとした点と、繰り返す発酵工程の回数を7回にした点と、発酵工程を繰り返す際に添加する糖濃縮液を分離された液体成分の半分量とした点(液体成分の半分量のみを糖濃縮液に置き換える点)とを除いては、実施例1のエタノール発酵と同じ方法でエタノール発酵を行った。
[0061]
[発酵液中の各成分濃度測定]
 実施例1と同じ方法で、発酵液中の各成分濃度測定を行った。結果を図5に示す。
[0062]
[酵母濃度の測定]
 実施例2では、第1~第7発酵工程の間に糖濃縮液中で酵母がどの程度培養されたか、すなわち発酵液中の酵母濃度を、濁度法を用いて求めた。具体的には、発酵液を採取して、分光光度計(島津製作所製「UVmini-1240」)にて600nmの吸光度を測定した。結果を図6に示す。
[0063]
 (比較例1)
 エタノール発酵に用いた糖液を、実施例1で使用したソルガムを原料として作製された糖濃縮液ではなく、糖のみ(スクロース、グルコース及びフルクトースのみ)を含む糖液(スクロース149g/L、グルコース56g/L及びフルクトース46g/L)を用いた点を除いては、実施例1と同じ方法でエタノール発酵を行った。また、発酵液中の各成分濃度の測定を実施例1と同じ方法で行った。結果を図7A及び図7に示す。
[0064]
 (比較例2)
 エタノール発酵に用いた糖液を、実施例1で使用したソルガムを原料として作製された糖濃縮液ではなく、モラセスのみを含む糖液(スクロース127g/L、グルコース75g/L及びフルクトース83g/L)を用いた点を除いては、実施例1と同じ方法でエタノール発酵を行った。また、発酵液中の各成分濃度の測定を実施例1と同じ方法で行った。結果を図8A及び図8Bに示す。
[0065]
 図4Aからわかるように、実施例1の繰り返し回分発酵では、窒素源が添加されない糖濃縮液のみが使用されたにも関わらず、酵母が5回の繰り返し回分発酵で高濃度エタノール生成を維持し続けた。例えば、5回目のエタノール発酵で得られたエタノールの濃度は113.7±3.1g/Lであり、これは1回目のエタノール発酵で得られたエタノールの濃度(115.2±7.3g/L)と同程度であった。
[0066]
 また、図6に示す結果から、窒素源等の栄養素を添加しなくても、ソルガムを原料として得られる糖濃縮液によって酵母が培養できることが確認された。なお、実施例2では、1回目及び2回目のエタノール発酵で生成されたエタノール濃度が低くなっているが、これは酵母の培養が不十分で酵母濃度が低かったからであると考えられる。酵母が十分に培養された3回目以降のエタノール発酵では、図5に示すように、糖濃縮液のみで酵母によって高濃度エタノールが生成された。このように、ソルガムを原料として得られる糖濃縮液によって培養された酵母を用いた実施例2でも、実施例1と同様に、窒素源が添加されない糖濃縮液のみが使用されたにも関わらず、酵母が複数回の繰り返し回分発酵で高濃度エタノール生成を維持し続けた。
[0067]
 一方、比較例1では、ソルガムを原料として得られる糖濃縮液ではなく、糖のみを含む糖液を窒素源を添加せずに用いて繰り返し回分発酵を行ったが、図7Aに示すように、2回目の発酵ではエタノール生成濃度が非常に低くなり、3回目以降の発酵ではエタノールは生成されなかった。また、比較例2では、モラセスを含む糖液を窒素源を添加せずに用いて繰り返し回分発酵を行ったが、図8Aに示すように、2回目以降のエタノール発酵では、エタノール生成濃度が1回目のエタノール発酵と比較して非常に低くなった。
[0068]
 以上の結果から、繰り返し回分発酵において、各回の発酵原料として、ソルガムを原料として得られた糖液をNF膜で濃縮して得られた糖濃縮液を用いることにより、窒素源を添加しなくても、酵母による発酵能力を維持させて高濃度エタノールを生成できることが確認された。
[0069]
 (実施例3)
[糖分離工程]
 まず、ソルガム搾汁液を準備した。本実施例では、ソルガム(名古屋大学大学院生命農学研究科付属フィールド科学教育研究センター東郷フィールドより入手、栽培品種「SIL-05」)を搾汁機(有限会社奥原鉄工製)を用いて圧搾することによって、ソルガム搾汁液(ソルガムを原料とする糖液)を得た。得られたソルガム搾汁液(pH5.2)には、84.0g/Lのスクロース、26.2g/Lのグルコース、18.0g/Lのフルクトースが含まれていた。
[0070]
 次に、ソルガム搾汁液をUF膜(日東電工社株式会社製「RS50」、分画分子量150000Da)でろ過して、残渣を取り除いた(UF膜ろ過)。残渣を取り除いて得られたソルガム搾汁液の糖濃度(スクロース、グルコース及びフルクトースの濃度)は、残渣を取り除く前と同じであった。UF膜ろ過は、バッチ式平膜テストセル(日東電工株式会社製「メンブレンマスター C40-B」、直径104mm、高さ147mm、最大容量380mL)にUF膜を設置して実施された。具体的には、図3に示すように、UF膜25を設置したテストセル21をマグネチックスターラー22上に設置して、テストセル21中のソルガム搾汁液23を攪拌子24で攪拌した。ろ過は、窒素ガスによりテストセル21内に0.5MPaの圧力を掛けて、室温25℃で行った。このろ過により、UF膜25の非透過側の残渣を取り除いて、UF膜透過液を残渣が取り除かれたソルガム搾汁液として得た。
[0071]
 次に、残渣が取り除かれたソルガム搾汁液を、NF膜(日東電工株式会社製「NTR-7450」)を用いて、スクロース高濃度糖液と還元糖高濃度糖液とに分離した(糖分離)。なお、糖分離に用いられたNF膜「NTR-7450」は、スクロース阻止性能/グルコース阻止性能の値が2.4であり、分画分子量が約1000Daの膜である。糖分離には、UF膜ろ過でも用いられたバッチ式平膜テストセル(日東電工株式会社製「メンブレンマスター C40-B」)を用いて実施された。具体的には、図3に示すように、NF膜25を設置したテストセル21をマグネチックスターラー22上に設置して、テストセル21中の残渣が取り除かれたソルガム搾汁液23を攪拌子24で攪拌した。糖分離は、窒素ガスによりテストセル21内に2.0MPaの圧力を掛けて、室温25℃で実施された。この糖分離により、NF膜25の非透過側に、スクロースが濃縮され、且つグルコース及びフルクトース等の還元糖の濃度が低減した糖液(スクロース高濃度糖液)が得られた。このスクロース高濃度糖液を5倍希釈し、再び(2回目の)NF膜(日東電工株式会社製「NTR-7450」)を用いた糖分離を実施した。2回目の糖分離も1回目の糖分離と同じ方法で実施し、NF膜25の非透過側に、スクロースが濃縮され、且つグルコース及びフルクトース等の還元糖の濃度が低減した糖液を、最終的に得られたスクロース高濃度糖液として、製糖工程の原料として用いた。最終的に得られたスクロース高濃度糖液には、143.2g/Lのスクロース、8.5g/Lのグルコース、4.5g/Lのフルクトースが含まれていた。なお、1回目及び2回目の糖分離でNF膜25を透過した糖液は、還元糖高濃度糖液として、後の工程である糖濃縮液の準備に用いられた。
[0072]
[糖濃縮液の準備]
 糖分離工程で得られた還元糖高濃度糖液を糖濃縮の原料として用いた点以外は、実施例1と同じ方法で糖濃縮液を準備した。得られた糖濃縮液には、96.3g/Lのスクロース、76.1g/Lのグルコース、55.5g/Lのフルクトースが含まれていた。
[0073]
[糖濃縮液のエタノール発酵]
 上記方法で得られた糖濃縮液のエタノール発酵を行った。まず、サッカロマイセス・セレビシエのBY4741株を準備した。これを5mLのYPD培地(10g/L酵母エキス、20g/Lポリペプトン、20g/Lグルコース)中にて30℃、150rpmで24h前培養し、次に同様のYPD培地500mL中で48時間培養したものを回収して、BY4741株として使用した。上記方法で得られた糖濃縮液に、50wet-g/L(乾燥状態の10g/Lに相当)に酵母BY4741株を添加して、30℃で48時間のエタノール発酵を行った(第1発酵工程)。発酵は、CO 2ガスを逃がす排気口を備えた50mLボトル(作業体積10mL)中にて、発酵液を回転させながら行った。24時間のエタノール発酵の後、得られた発酵液(第1発酵液)を遠心分離によって固液分離し、液体成分を取り除いた。得られた固体成分に、取り除かれた液体成分と同体積の糖濃縮液(第2糖濃縮液)を添加して、30℃で24時間のエタノール発酵を行った(第2発酵工程)。第2発酵工程と同様の手順で、第3発酵工程、第4発酵工程及び第5発酵工程が実施された。すなわち、同じ酵母を用い、ソルガムを原料として得られた糖液を糖分離工程して得られた還元糖高濃度糖液をNF膜濃縮して得られた糖濃縮液のみを添加しながら、5回の繰り返し回分発酵を行った。なお、第1~第5発酵工程で用いた糖濃縮液には、全て、本実施例において上記方法にて準備された糖濃縮液が用いられた。
[0074]
[発酵液中の各成分濃度測定]
 第1~第5発酵工程で得られた第1~第5発酵液におけるスクロース、グルコース、フルクトース、エタノール及びグリセロールの濃度を、固液分離によって得られた液体成分を高速液体クロマトグラフィー(株式会社島津製作所製)で分析することによって、測定した。結果は、図9A及び図9Bに示されている。
[0075]
 実施例1の結果(図4A)と実施例3の結果(図9A)とを比較すると、糖分離工程が実施された実施例3では、各発酵工程の時間が24時間であり実施例1の各発酵工程の時間(48時間)の半分であるにも関わらず、各発酵工程で実施例1と同程度の濃度のエタノールが得られていた。この結果から、糖分離工程によって得られた還元糖高濃度糖液を発酵原料に用いた場合、糖分離工程を経ずに得られた糖液を発酵原料に用いる場合と比較して、繰り返し回分発酵での発酵効率を向上させて発酵速度が向上することがわかる。

産業上の利用可能性

[0076]
 本発明の製造方法によれば、繰り返し回分発酵によって、エタノール等の、イネ科又はウリ科の草本植物由来化合物を効率良く、且つ簡便に製造できる。したがって、本発明は、イネ科又はウリ科の草本植物を原料として得られた糖液を発酵により化学品に変換する幅広い用途に利用できる。

請求の範囲

[請求項1]
 イネ科又はウリ科の草本植物を原料として得られた糖液をナノろ過膜及び逆浸透膜の少なくともいずれか1種の膜で濃縮して得られた第1糖濃縮液に、酵母、大腸菌及びコリネバクテリウム属細菌から選ばれる少なくともいずれか1種の微生物を添加して前記第1糖濃縮液を発酵させて、得られた第1発酵液を固体成分と液体成分とに固液分離する第1発酵工程と、
 前記第1発酵工程で得られた前記固体成分に、イネ科又はウリ科の草本植物を原料として得られた糖液をナノろ過膜及び逆浸透膜の少なくともいずれか1種の膜で濃縮して得られた第2糖濃縮液を添加して、前記第1発酵工程で用いられた前記微生物を用いて前記第2糖濃縮液を発酵させて、得られた第2発酵液を固体成分と液体成分とに固液分離する第2発酵工程と、
を含み、
 前記第1発酵工程及び前記第2発酵工程から選ばれる少なくともいずれか1つの発酵工程で得られた液体成分から、イネ科又はウリ科の草本植物由来化合物を得る、
イネ科又はウリ科の草本植物由来化合物の製造方法。
[請求項2]
 前記第2発酵工程において、前記固体成分に窒素源が添加されない、
請求項1に記載のイネ科又はウリ科の草本植物由来化合物の製造方法。
[請求項3]
 前記第2発酵工程において、前記固体成分に前記第2糖濃縮液のみを添加する、
請求項2に記載のイネ科又はウリ科の草本植物由来化合物の製造方法。
[請求項4]
 前記第1発酵工程よりも前に、イネ科又はウリ科の草本植物を原料として得られた糖液をナノろ過膜及び逆浸透膜の少なくともいずれか1種の膜で濃縮して、糖濃縮液を準備する糖濃縮液準備工程をさらに含み、
 前記第1糖濃縮液及び前記第2糖濃縮液は、それぞれ、前記糖濃縮液準備工程において得られた前記糖濃縮液の一部である、
請求項1~3のいずれか1項に記載のイネ科又はウリ科の草本植物由来化合物の製造方法。
[請求項5]
 前記糖濃縮液準備工程よりも前に、イネ科又はウリ科の草本植物を原料として得られた糖液を、ナノろ過膜を用いて、スクロース高濃度糖液と還元糖高濃度糖液とに分離する糖分離工程をさらに含み、
 前記還元糖高濃度糖液を、前記糖濃縮液準備工程における前記糖液として用いて前記糖濃縮液を準備する、
請求項4に記載のイネ科又はウリ科の草本植物由来化合物の製造方法。
[請求項6]
 前記スクロース高濃度糖液を用いて砂糖を製造する製糖工程をさらに含む、
請求項5に記載のイネ科又はウリ科の草本植物由来化合物の製造方法。
[請求項7]
 イネ科又はウリ科の草本植物を原料として得られた糖液をナノろ過膜及び逆浸透膜の少なくともいずれか1種の膜で濃縮して得られた第1糖濃縮液に、酵母、大腸菌及びコリネバクテリウム属細菌から選ばれる少なくともいずれか1種の微生物を添加して前記第1糖濃縮液を発酵させて、得られた第1発酵液を固体成分と液体成分とに固液分離する第1発酵工程と、
 前記第1発酵工程で得られた前記固体成分に、イネ科又はウリ科の草本植物を原料として得られた糖液をナノろ過膜及び逆浸透膜の少なくともいずれか1種の膜で濃縮して得られた第2糖濃縮液を添加して、前記第1発酵工程で用いられた前記微生物を用いて前記第2糖濃縮液を発酵させて、得られた第2発酵液を固体成分と液体成分とに固液分離する第2発酵工程と、
 前記第2発酵工程の後に実施される第3~第N発酵工程(Nは、3以上の整数である。)と、
を含み、
 前記第2~前記第N発酵工程に含まれる第L発酵工程(Lは、2≦L≦Nを満たす整数である。)では、前記第1~第L-1発酵工程のいずれかの発酵工程で得られた発酵液を固液分離して得られた固体成分に、イネ科又はウリ科の草本植物を原料として得られた糖液をナノろ過膜及び逆浸透膜の少なくともいずれか1種の膜で濃縮して得られた第L糖濃縮液を添加して、前記第1~前記第L-1発酵工程のいずれかの前記発酵工程で用いられた前記微生物を用いて前記第L糖濃縮液を発酵させて、得られた第L発酵液を固体成分と液体成分とに固液分離し、
 前記第1~前記第N発酵工程から選ばれる少なくともいずれか1つの発酵工程で得られた液体成分から、イネ科又はウリ科の草本植物由来化合物を得る、
イネ科又はウリ科の草本植物由来化合物の製造方法。
[請求項8]
 前記第L発酵工程では、前記第L-1発酵工程で得られた固体成分に前記第L糖濃縮液を添加して、前記第L-1発酵工程で用いられた前記微生物を用いて前記第L糖濃縮液を発酵させる、
請求項7に記載のイネ科又はウリ科の草本植物由来化合物の製造方法。
[請求項9]
 前記第L発酵工程において、前記固体成分に窒素源が添加されない、
請求項7又は8に記載のイネ科又はウリ科の草本植物由来化合物の製造方法。
[請求項10]
 前記第L発酵工程において、前記固体成分に前記第L糖濃縮液のみを添加する、
請求項9に記載のイネ科又はウリ科の草本植物由来化合物の製造方法。
[請求項11]
 前記第1発酵工程よりも前に、イネ科又はウリ科の草本植物を原料として得られた糖液をナノろ過膜及び逆浸透膜の少なくともいずれか1種の膜で濃縮して、糖濃縮液を準備する糖濃縮液準備工程をさらに含み、
 前記第1糖濃縮液及び前記第L糖濃縮液は、それぞれ、前記糖濃縮液準備工程において得られた前記糖濃縮液の一部である、
請求項7~10のいずれか1項に記載のイネ科又はウリ科の草本植物由来化合物の製造方法。
[請求項12]
 前記糖濃縮液準備工程よりも前に、イネ科又はウリ科の草本植物を原料として得られた糖液を、ナノろ過膜を用いて、スクロース高濃度糖液と還元糖高濃度糖液とに分離する糖分離工程をさらに含み、
 前記還元糖高濃度糖液を、前記糖濃縮液準備工程における前記糖液として用いて前記糖濃縮液を準備する、
請求項11に記載のイネ科又はウリ科の草本植物由来化合物の製造方法。
[請求項13]
 前記スクロース高濃度糖液を用いて砂糖を製造する製糖工程をさらに含む、
請求項12に記載のイネ科又はウリ科の草本植物由来化合物の製造方法。
[請求項14]
 前記第1発酵工程で用いられる前記微生物を、イネ科又はウリ科の草本植物を原料として得られた糖液をナノろ過膜及び逆浸透膜の少なくともいずれか1種の膜で濃縮して得られた糖濃縮液で培養する培養工程をさらに含む、
請求項1~13のいずれか1項に記載のイネ科又はウリ科の草本植物由来化合物の製造方法。
[請求項15]
 イネ科又はウリ科の草本植物を原料として得られた前記糖液は、前記ナノろ過膜及び前記逆浸透膜の少なくともいずれか1種の膜で濃縮されるよりも前に、限外ろ過膜による前処理が施されている、
請求項1~14のいずれか1項に記載のイネ科又はウリ科の草本植物由来化合物の製造方法。
[請求項16]
 前記イネ科又はウリ科の草本植物由来化合物がエタノールである、
請求項1~15のいずれか1項に記載のイネ科又はウリ科の草本植物由来化合物の製造方法。
[請求項17]
 前記草本植物がソルガムである、
請求項1~16のいずれか1項に記載のイネ科又はウリ科の草本植物由来化合物の製造方法。

図面

[ 図 1]

[ 図 2]

[ 図 3]

[ 図 4A]

[ 図 4B]

[ 図 5]

[ 図 6]

[ 図 7A]

[ 図 7B]

[ 図 8A]

[ 図 8B]

[ 図 9A]

[ 図 9B]