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1. (WO2017026092) 半導体ウェーハの製造方法
Document

明 細 書

発明の名称 半導体ウェーハの製造方法

技術分野

0001  

背景技術

0002   0003   0004  

先行技術文献

特許文献

0005  

発明の概要

発明が解決しようとする課題

0006   0007   0008  

課題を解決するための手段

0009   0010   0011   0012  

発明の効果

0013  

図面の簡単な説明

0014  

発明を実施するための形態

0015   0016   0017   0018   0019   0020   0021   0022   0023   0024   0025   0026   0027   0028  

実施例

0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038  

請求の範囲

1   2  

図面

1   2   3   4  

明 細 書

発明の名称 : 半導体ウェーハの製造方法

技術分野

[0001]
 本発明は、半導体ウェーハの製造方法に関する。

背景技術

[0002]
 従来、シリコンウェーハ等の半導体ウェーハの製造は、シリコンインゴットをスライスしてウェーハを作製してから、ウェーハの面取り、ラップ、エッチング、研磨、洗浄などの各工程を施すことで行われている。さらに、デバイスが形成されるウェーハ表面の無欠陥化を図るため、例えば、気相エピタキシャル法によって、ウェーハの表面にエピタキシャル層を成長させる技術が利用されている(特許文献1参照)。
[0003]
 しかし、シリコンウェーハ上にエピタキシャル層を成長させる場合、シリコンウェーハとエピタキシャル層との関係において、互いのドーパント濃度が異なる場合には、それぞれを構成する原子の格子定数が同一ではない。そのため、表面にエピタキシャル成長を施したシリコンウェーハには反りが発生し易くなることが知られている。
[0004]
 その対策として、研削工程および研磨工程の少なくとも一方において、シリコンウェーハの中央部にお椀状の凹みを形成するよう加工して、ウェーハに反りを発生させる方法が利用されている(特許文献2参照)。このようにすれば、研削工程等で発生させた反りによって、シリコンウェーハとエピタキシャル層とのドーパント濃度差により生じた応力を打ち消すことができるので、エピタキシャルウェーハの大きな反りの発生を抑制することができる。

先行技術文献

特許文献

[0005]
特許文献1 : 特開平6-112120号公報
特許文献2 : 特開2008-140856号公報

発明の概要

発明が解決しようとする課題

[0006]
 しかしながら、特許文献2に開示された方法は、片面吸着機構を用いてウェーハの片面を保持する研削または研磨工程でなければ対応できない。よって、片面吸着機構を有しない、ウェーハの両面を研磨する両面研磨等の工程を有する半導体ウェーハの製造方法においても、エピタキシャル成長後の大きな反りの発生を抑制する技術が必要であった。
[0007]
 そこで、ウェーハの反りの向きを測定し、表裏の決まるレーザーマークを打つ前や両面研磨前に、必要ならばウェーハを反転させて反りの向きを一方向に揃えてからエピタキシャル層を成長させる方法が考案された。エピタキシャル成長用ウェーハの場合は、ウェーハの反りの向きを下側に凸の方向にすることができる。しかし、反りの向きを揃えるために反転したウェーハに、キャリアを用いた両面研磨を施すと平坦度が悪化してしまうという問題が発生した。また、このような両面研磨時の平坦度の悪化を防ぐために、両面研磨後にウェーハの反りの向きを揃え、その後、レーザーマークを打つ方法も考えられるが、この場合は、レーザーマークによるデブリにより、ウェーハの平坦度の悪化が起こる。
[0008]
 本発明は前述のような問題に鑑みてなされたもので、両面研磨工程の前にウェーハの反りの方向を一方向に揃える工程を実施する場合であっても、両面研磨後のウェーハの平坦度の悪化を抑制することができる半導体ウェーハの製造方法を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

[0009]
 上記目的を達成するために、本発明は、インゴットから複数のウェーハをスライスするスライス工程と、該スライスされた複数のウェーハの外周部を面取りする面取り工程と、該面取り後の複数のウェーハを、該ウェーハの外周部を保持するキャリアを用いて保持し、該キャリアで外周部を保持したウェーハの両面を研磨する両面研磨工程とを含む半導体ウェーハの製造方法であって、前記スライス工程の後であって、前記面取り工程の前に、前記複数のウェーハの反りの向きを一方向に揃える反り方向調整工程を含み、該反り方向調整工程後、前記複数のウェーハの反りの向きを一方向に揃えた状態で、前記面取り工程、及び前記両面研磨工程を実施することを特徴とする半導体ウェーハの製造方法を提供する。
[0010]
 このように、スライス工程の後であって、面取り工程の前に、複数のウェーハの反りの向きを一方向に揃えておくことで、両面研磨工程における両面研磨後のウェーハの平坦度の悪化を抑制することができる。
[0011]
 このとき、前記反り方向調整工程において、前記複数のウェーハの反りの向きを判別し、該判別結果に基づいて、前記複数のウェーハのうちの一部のウェーハを反転させることで、前記複数のウェーハの反りの向きを一方向に揃えることができる。
[0012]
 より具体的には、反り方向調整工程において、このようにして複数のウェーハの反りの向きを一方向に揃えることができる。

発明の効果

[0013]
 本発明の半導体ウェーハの製造方法であれば、両面研磨工程の前にウェーハの反りの方向を一方向に揃える工程を実施する場合であっても、両面研磨後のウェーハの平坦度の悪化を抑制することができる。

図面の簡単な説明

[0014]
[図1] 本発明の半導体ウェーハの製造方法の一例を示すフロー図である。
[図2] 本発明の半導体ウェーハの製造方法の両面研磨工程において用いることができる両面研磨装置の一例を示す概略図である。
[図3] 実施例における、両面研磨後のウェーハのSFQRの測定結果を示すグラフである。
[図4] 比較例における、両面研磨後のウェーハのSFQRの測定結果を示すグラフである。

発明を実施するための形態

[0015]
 以下、本発明について実施の形態を説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
[0016]
 上記のように、ウェーハの反りを一方向に揃えるため、レーザーマーク前に反転を行ったウェーハに関して、キャリアを用いた両面研磨を施した場合、平坦度の大幅な悪化が見られることがあった。そこで、本発明者は、ウェーハの端面形状に着目し、種々実験を行った。
[0017]
 その結果、ウェーハ端部の上部と下部の取代差の関係で上下非対象にしていた面取り形状と、キャリアのウェーハに接する端面の形状とのかみ合わせが、両面研磨の前にウェーハを反転することで変化していることを突き止めた。そして、このかみ合わせの変化が、両面研磨におけるウェーハの平坦度の悪化につながっていることを突き止めた。そこで、本発明者等は、面取り加工前にウェーハの方向を一方向に揃えることで、キャリアを用いた両面研磨後の平坦度の悪化を抑制できることを見出し、本発明を完成させた。
[0018]
 以下、本発明の半導体ウェーハの製造方法を、図1、2を参照して説明する。図1に示すように、本発明の半導体ウェーハの製造方法は、少なくとも、インゴットから複数のウェーハをスライスするスライス工程(図1のS101)、複数のウェーハの反りの向きを一方向に揃える反り方向調整工程(図1のS102)、複数のウェーハの外周部を面取りする面取り工程(図1のS103)、ウェーハの両面を研磨する両面研磨工程(図1のS104)を含む。
[0019]
 まず、スライス工程を行う(図1のS101)。この工程では、シリコンインゴット等のインゴットを複数枚のウェーハにスライスする。スライスは、ワイヤーソーを使用して行うことができる。ワイヤーソーによってインゴットをスライスした場合には、ワイヤー列を形成する溝付きローラーやインゴット自体、その他各部位の熱膨張の影響により、インゴットの両端で逆向きの反りをもったウェーハが作られる。なお、本発明において使用できるスライス装置は、ワイヤーソーに限定されることは無い。ワイヤーソー以外にも、内周刃やバンドソーを具備したスライス装置を用いることができる。
[0020]
 続いて、スライス工程(図1のS101)の後であって、面取り工程(図1のS103)の前に、反り方向調整工程(図1のS102)を行う。反り方向調整工程では、例えば以下の方法によって、複数のウェーハの反りの向きを一方向に揃えることができる。
[0021]
 まず、複数のウェーハの反りの向きを判別する。各々のウェーハの反りの向きは、Bowを指標として評価することができる。Bowは、ウェーハ中心においての基準面から、ウェーハ中点においての中心面までの変位量の数値である。Bowの値がマイナスならば、ウェーハの反りが下側に凸であると判断でき、逆に、Bowの値がプラスならば、ウェーハの反りが上側に凸であると判断できる。Bowの測定には、SBW-330(コベルコ科研製)などの測定装置を使用することができる。
[0022]
 次に、複数のウェーハの反りの向きの判別結果に基づいて、複数のウェーハのうちの一部のウェーハを反転させることで、複数のウェーハの反りの向きを一方向に揃える。この際、複数のウェーハの反りの向きは、下側に凸、上側に凸のいずれの方向に揃えても良い。ウェーハの反転作業は、SBW-330などの測定装置に付随している反転機構を用いて行うことができる。
[0023]
 反り方向調整工程の実施後、面取り工程を実施する(図1のS103)。本発明の半導体ウェーハの製造方法において、この面取り工程では、複数のウェーハの反りの向きを一方向に揃えた状態で、ウェーハの外周部を面取りする。
[0024]
 面取り工程の実施後、両面研磨工程を実施する(図1のS104)。本発明の半導体ウェーハの製造方法において、両面研磨工程でも、複数のウェーハの反りの向きを一方向に揃えた状態で、ウェーハの両面を研磨する。両面研磨には、例えば、図2のような両面研磨装置を用いることができる。
[0025]
 図2に示すように、両面研磨装置10は、上下に相対向して設けられた上定盤11と下定盤12を備えており、各定盤11、12には、それぞれ研磨布13が貼り付けられている。上定盤11と下定盤12の間の中心部にはサンギヤ14が、周縁部には環状のインターナルギヤ15が設けられている。ウェーハWはキャリア16の保持孔に挿入されることにより外周部を保持され、上定盤11と下定盤12の間に挟まれる。
[0026]
 また、サンギヤ14及びインターナルギヤ15の各歯部にはキャリア16の外周歯が噛合しており、上定盤11及び下定盤12が駆動源によって回転されるのに伴い、キャリア16は自転しつつサンギヤ14の周りを公転する。このとき、キャリア16の保持孔で外周部を保持されたウェーハWは、上下の研磨布13に摺接されることより両表面を同時に研磨される。なお、ウェーハWの研磨時には、不図示のノズルからウェーハWにスラリーが供給される。
[0027]
 本発明では、面取り工程の実施前に、複数のウェーハの反り方向を一方向に揃えている。よって、キャリア16でウェーハWの外周部を保持しながら行う両面研磨において、ウェーハの面取り形状とキャリアのウェーハに接する端面形状(図2の研磨装置10においてはキャリア16の保持孔の内周面の形状)のかみ合わせが、各ウェーハで同じとなる。従って、ウェーハの反りの方向を一方向に揃える工程を実施する場合であっても、両面研磨によるウェーハの平坦度の悪化を抑制することができる。
[0028]
 なお、本発明の半導体ウェーハの製造方法は、スライス工程、反り方向調整工程、面取り工程、両面研磨工程に加えて、半導体ウェーハの製造において一般的に用いられているその他の工程も含んでいて良い。例えば、面取り工程後のウェーハを平坦化するためのラップ工程や、ラップによるダメージを除去するエッチング工程、両面研磨工程のウェーハの表面にレーザーを照射しマーキングするレーザーマーク工程等を含んでいても良い。
実施例
[0029]
 以下、本発明の実施例及び比較例を示して本発明をより具体的に説明するが、本発明はこの実施例に限定されるものではない。
[0030]
(実施例)
 本発明の半導体ウェーハの製造方法に従って、半導体ウェーハを製造した。実施例では、スライス工程、反り方向調整工程、面取り工程、ラップ工程、レーザーマーク工程、及び両面研磨工程を、この順に実施した。
[0031]
 スライス工程では、実施例及び後述する比較例ともに、CZ法(チョクラルスキー法)で製造された直径300mmのシリコンインゴットをワイヤーソーでスライスしてウェーハを作製した。
[0032]
 反り方向調整工程では、反りの向きが全てのウェーハで下側凸の方向になるように揃えた。この際、SBW-330で各ウェーハのBowの値を測定し、反りの向きを判別した。そして、反りの向きが上側凸となっているウェーハをSBW-330に付随している反転機構を用いて反転させ、ウェーハの反りの向きを下側凸の方向に揃えた。
[0033]
 実施例では、複数のウェーハの反りの向きをこのように一方向に揃えた状態で、面取り工程、両面研磨工程を実施した。
[0034]
 両面研磨工程の完了後、反り方向調整工程にて反転させたウェーハの両面研磨後の平坦度を評価するために、SFQR(Site front surface referenced least squares range)を測定した。SFQRとは、表面上に任意の寸法のセルを決め、このセル表面について最小2乗法により求めた面を基準面としたときの、この基準面からの正および負の偏差の範囲である。また、SFQRの測定には、Wafer Sight(KLA-TENCOR社製)を用いた。
[0035]
 図3に実施例のSFQRの測定結果を示す。図3に示すように、SFQR=21~24nmのウェーハの割合が最も多く、その割合は30%を超えた。また、SFQR=36nmまでに累積頻度が100%に達している。これらの結果から、面取り工程の前に、ウェーハの反りの方向を一方向に揃える本発明の半導体ウェーハの製造方法であれば、両面研磨における平坦性の悪化を抑制し、平坦性が良好な半導体ウェーハを高い割合で得られることが分かった。
[0036]
(比較例)
 半導体ウェーハの製造における各製造工程の順番を、スライス工程、面取り工程、反り方向調整工程、ラップ工程、レーザーマーク工程、両面研磨工程の順としたこと、すなわち、反り方向調整工程を、面取り加工後に実施したこと以外、実施例と同様な条件で半導体ウェーハを製造した。さらに、実施例と同様な方法で、反り方向調整工程にて反転させたウェーハの両面研磨後のSFQRを測定した。
[0037]
 図4に比較例のSFQRの測定結果を示す。SFQR=33~36nmのウェーハの割合が最も多く、その割合は20%であった。そして、SFQR=60nmでようやく累積頻度が100%に達している。このように、比較例では、実施例に比べ平坦性がより悪化している半導体ウェーハの割合が高くなった。
[0038]
 なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。

請求の範囲

[請求項1]
 インゴットから複数のウェーハをスライスするスライス工程と、
 該スライスされた複数のウェーハの外周部を面取りする面取り工程と、
 該面取り後の複数のウェーハを、該ウェーハの外周部を保持するキャリアを用いて保持し、該キャリアで外周部を保持したウェーハの両面を研磨する両面研磨工程とを含む半導体ウェーハの製造方法であって、
 前記スライス工程の後であって、前記面取り工程の前に、前記複数のウェーハの反りの向きを一方向に揃える反り方向調整工程を含み、
 該反り方向調整工程後、前記複数のウェーハの反りの向きを一方向に揃えた状態で、前記面取り工程、及び前記両面研磨工程を実施することを特徴とする半導体ウェーハの製造方法。
[請求項2]
 前記反り方向調整工程において、前記複数のウェーハの反りの向きを判別し、該判別結果に基づいて、前記複数のウェーハのうちの一部のウェーハを反転させることで、前記複数のウェーハの反りの向きを一方向に揃えることを特徴とする請求項1に記載の半導体ウェーハの製造方法。

図面

[ 図 1]

[ 図 2]

[ 図 3]

[ 図 4]