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1. WO2017002899 - 点火プラグ

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明 細 書

発明の名称 点火プラグ

技術分野

0001  

背景技術

0002   0003  

先行技術文献

特許文献

0004  

発明の概要

発明が解決しようとする課題

0005  

課題を解決するための手段

0006  

発明の効果

0007  

図面の簡単な説明

0008  

発明を実施するための形態

0009   0010   0011   0012   0013   0014   0015   0016   0017   0018   0019  

符号の説明

0020  

請求の範囲

1   2   3  

図面

1   2   3   4   5  

明 細 書

発明の名称 : 点火プラグ

技術分野

[0001]
 本発明は、火花放電のためのパルス電圧及び火花放電にエネルギとして供給される電磁波が中心電極に給電される点火プラグに関する。

背景技術

[0002]
 従来から、点火プラグの放電を用いて局所的なプラズマを作り、このプラズマをマイクロ波等の電磁波により拡大させる点火プラグが開発されている(例えば、本願出願人による特許文献1)。特許文献1の点火プラグにおいては、火花放電のための高電圧パルスとマイクロ波発振器からのマイクロ波のエネルギとを混合する混合回路が設けられており、この混合回路が点火プラグの入力端子に接続される。そして、火花放電のための高電圧パルスが中心電極の内部を通って点火プラグの放電電極に導かれ、接地電極との間でスパーク放電を生じさせる。一方、マイクロ波は中心電極の外表面を通って点火プラグの先端部に導かれることにより、この先端部からマイクロ波が放射される。この点火プラグによれば、スパーク放電とマイクロ波の両方を用いて点火を行うので、従来よりも強力な点火(着火)が可能となり、燃焼効率を高めることができる。
[0003]
 一方、レースやサーキット走行に適した自動車用に開発されたレーシングプラグが実用化されている(非特許文献1)。このレーシングプラグの中には、放電電極を主体金具の内側に引っ込めることにより、熱価を高めて冷却能力を高めて耐久性を向上させたスラント(斜方)タイプがある。

先行技術文献

特許文献

[0004]
特許文献1 : 特開2009-036198号公報
非特許文献1 : 「レーシングプラグ|NGKスパークプラグ プラグスタジオ」[平成27年7月2日検索]、インターネット<URL: http://www.ngk-sparkplugs.jp/products/sparkplugs/racing/>

発明の概要

発明が解決しようとする課題

[0005]
 出願人は、特許文献1に代表されるマイクロ波利用型の点火プラグの点火性能向上のため、様々な検討を行ってきた。本発明は、以上の点に鑑みてなされたものである。

課題を解決するための手段

[0006]
 本発明の点火プラグは、点火コイルで生成されたパルス電圧と電磁波発振器で生成された電磁波を受ける端子部と、該端子部から入力されたパルス電圧と電磁波とを伝送する中心電極と、中心電極の先端部に装着される放電電極と、該中心電極が嵌め込まれる軸孔が形成された絶縁碍子と、該絶縁碍子の周囲を囲む筒状の主体金具と、一端部が該主体金具の先端に接合され他端部が放電電極に対向する接地電極を備え、前記放電電極が主体金具の筒内に位置することを特徴とする。

発明の効果

[0007]
 本発明によれば、マイクロ波利用型の点火プラグの点火性能を更に向上させることができる。

図面の簡単な説明

[0008]
[図1] 本実施形態に係る点火プラグの一部切り欠き断面の正面図。
[図2] 比較例に係る点火プラグの一部切り欠き断面の正面図。
[図3] 上記点火プラグから輻射されるマイクロ波による電界分布の模式図。
[図4] 本実施形態に係る点火プラグから輻射されるマイクロ波による電界強度分布の計算例を示し、(a)は、放電ギャップ間の水平断面を、(b)は縦断面を示す。
[図5] 比較例に係る点火プラグから輻射されるマイクロ波による電界強度分布の計算例を示し、(a)は、放電ギャップ間の水平断面を、(b)は縦断面を示す。

発明を実施するための形態

[0009]
 以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下の実施形態は、好ましい例示であって、本発明、その適用物、あるいはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。
[0010]
 図1を参照して、本実施形態の点火プラグ1は、中心電極2、絶縁碍子3、主体金具4、接地電極5、放電電極6を備える。中心電極2は円柱状の導体であって、その内部でパルス電圧を伝送する一方、その外表面でマイクロ波を伝送する。パルス電圧は図示しない点火コイルで生成され、これが点火プラグ1の図示しない端子部から中心電極2に入力される。一方、マイクロ波は、図示しないマイクロ波発振器で生成され、同じく上記端子部から中心電極2に入力される。
[0011]
 絶縁碍子3は、筒状の絶縁体(例えばセラミックで形成される)であり、中心電極2が嵌め込まれる軸孔が形成されている。主体金具4は、この絶縁碍子3を囲むように形成された筒状の金属導体で形成される。主体金具4の外周部には、内燃機関のシリンダヘッドの点火プラグ取付孔に螺合する図示しない雌ネジ部が設けられている。放電電極6は、中心電極2の先端に接合される。接地電極5は、その一端が主体金具4の先端に接合される一方、他端は放電電極6に対向する。
[0012]
 更に、点火プラグ1は、更に放電電極6が主体金具4の奥側に引っ込んだ構成となっている。つまり、図1に示すように放電電極6が主体金具4の筒内に位置している。この点、図2に示すような従来のマイクロ波利用型点火プラグ100とは異なる(この点火プラグ100では、中心電極102の先端部が主体金具104に対して突き出した構成となっている)。そしてこの構成の相違により、後述するように点火プラグ1は、優れた利点を有する。
[0013]
 更に、点火プラグ1では、接地電極5のうち放電電極6と対向する面が、放電電極6の先端面に対して傾斜している(それゆえ、スラント(斜め)型プラグと呼ばれている)。
[0014]
 上記のパルス電圧が中心電極2から放電電極6に伝送されると、放電電極6と接地電極5との間に生じる電位差によりスパーク放電が生じる。また、中心電極2の外表面を伝送したマイクロ波は、図3に示すように、放電電極6の先端部(同図では図示省略している)から放射(輻射)される。このマイクロ波は、接地電極5の先端側、根元側、或いは主体金具4の側に放射される(同図では、接地電極5の先端側に放射されるマイクロ波をM1、根元側に放射されるマイクロ波をM2、主体金具4の内面に放射されるマイクロ波をM3と表示している。また、マイクロ波により生成される電界のうち、接地電極5の先端側近傍に生成される電界をE1、接地電極5の根元側近傍に生成される電界をE2、主体金具4側に生成される電界をE3と表示している)。つまり、マイクロ波が接地電極5の先端側のみではなく、主体金具4の側にも放射され、広範囲に放射される。一方、従来の点火プラグ100では、マイクロ波は専ら接地電極5の先端側に輻射され、主体金具4側に放射されるマイクロ波は少ない。図4、5は、このことを電界計算により確認した結果を示している。図5に示すように従来の点火プラグ100、つまり中心電極102が突出した形状の点火プラグでは、マイクロ波の多くは筒内に近接電磁場として輻射され損失となる。一方、図4に示すようにスラント型のプラグである点火プラグ1では、プラグ形状が閉端同軸構造となっているおり、マイクロ波を広範囲に輻射させることについて好適な形状となっている。これにより、電界分布が改善でき、燃焼改善効果の向上、低電力化が可能となる。
[0015]
 なお、点火プラグ1は、接地電極5のうち放電電極6と対向する面が、放電電極6の先端面に対して傾斜しているが、図4の電界計算では、計算モデルの単純化の為、接地電極5のうち放電電極6と対向する面は放電電極6の先端面に対して傾斜しておらず、平行になっている。つまり、図4の電界計算結果は、接地電極5のうち放電電極6と対向する面が、放電電極6の先端面に対して傾斜していることによる技術的効果ではなく、放電電極6が主体金具4に対して奥に引っ込んだ構成としたことによる効果を示したものである。しかしながら、点火プラグ1のように、接地電極5のうち放電電極6と対向する面が、放電電極6の先端面に対して傾斜した構成の点火プラグによってもこれと同等又はそれ以上の効果が得られるものと考えられる。
[0016]
 なお、本来、スラント型の点火プラグ1は、上述のように熱価を高めて冷却能力を高めて耐久性を向上させることを目的に製造されたものである。これに対し、出願人は、この点火プラグ1をマイクロ波利用型の点火プラグとして活用することにより、マイクロ波利用型の点火プラグから放射されるマイクロ波による電界分布が改善し、燃焼改善効果が向上できることを見出した。つまり、スラント型の点火プラグにマイクロ波を重畳させることによって従来想定されていた技術的効果とは全く異なる特異な効果を見出した。この点において本発明は大きな意義を有する。
[0017]
 スラントプラグを用いることで生じる特異な効果をまとめると、放電電極6の先端端面が主体金具4の端面よりも上流側に位置することで、主体金具4の内周面と中心電極2及び放電電極6の外周面との間にキャビティとして環状空間が形成される。そして、主体金具4の内周面が受信アンテナとして作用し、放電電極6の先端から照射される電磁波によって電界E2、E3が効果的に形成され、キャビティとしての環状空間が電界生成空間となる。この電界生成空間において、パルス電圧によって生じるプラズマ放電が維持拡大され、燃焼効率が向上する。
[0018]
 以上、本発明の実施形態について説明した。本発明の範囲はあくまでも特許請求の範囲に記載された発明に基づいて定められるものであり、上記実施形態に限定されるべきものではない。
[0019]
 例えば電磁波の一例としてマイクロ波を例に説明したが、他の波長域の電磁波であってもよい。また、従来のスラント型の点火プラグは、元々ロータリーエンジン用に実用化されたプラグであるが、マイクロ波等の電磁波利用型プラグとして使用する限りにおいては、レシプロエンジンにおいて使用しても優れた作用効果を奏する。また、内燃機関(エンジン)が使用する燃料としては、ガソリンに限らず、軽油、天然ガス等、他の種類の燃料でもよい。

符号の説明

[0020]
1  点火プラグ
2  中心電極
3  絶縁碍子
4  主体金具
5  接地電極
6  放電電極

請求の範囲

[請求項1]
 点火コイルで生成されたパルス電圧と電磁波発振器で生成された電磁波とを伝送する中心電極と、
 中心電極の先端部に装着される放電電極と、
 該中心電極が嵌め込まれる軸孔が形成された絶縁碍子と、
 該絶縁碍子の周囲を囲む筒状の主体金具と、
 一端部が該主体金具の先端に接合され、他端部が放電電極に対向する接地電極とを備えた点火プラグであって、
 前記放電電極が主体金具の筒内に位置することを特徴とする点火プラグ。
[請求項2]
 接地電極の他端部の放電電極との対向面が、放電電極の先端面に対して傾斜していることを特徴とする、請求項1に記載の点火プラグ。
[請求項3]
 前記主体金具の内周面と中心電極及び放電電極の外周面との間で形成する環状空間を電界生成空間としたことを特徴とする点火プラグ。

図面

[ 図 1]

[ 図 2]

[ 図 3]

[ 図 4]

[ 図 5]