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1. (WO2015146980) 膜電極接合体、および、固体高分子形燃料電池
Document

明 細 書

発明の名称 膜電極接合体、および、固体高分子形燃料電池

技術分野

0001  

背景技術

0002   0003   0004   0005  

先行技術文献

特許文献

0006  

発明の概要

発明が解決しようとする課題

0007   0008   0009  

課題を解決するための手段

0010   0011  

図面の簡単な説明

0012  

発明を実施するための形態

0013   0014   0015   0016   0017   0018   0019   0020   0021   0022   0023   0024   0025   0026   0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041   0042   0043   0044   0045   0046   0047   0048   0049   0050   0051   0052   0053   0054   0055   0056   0057   0058   0059   0060   0061   0062   0063   0064   0065   0066   0067   0068   0069   0070   0071  

実施例 1

0072   0073   0074   0075  

符号の説明

0076  

請求の範囲

1   2   3   4   5   6  

図面

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10  

明 細 書

発明の名称 : 膜電極接合体、および、固体高分子形燃料電池

技術分野

[0001]
 本発明は、膜電極接合体、および、膜電極接合体を備える固体高分子形燃料電池に関する。

背景技術

[0002]
 固体高分子形燃料電池は、例えば特許文献1に記載のように、プロトン伝導性を有する高分子膜を電解質として用いる燃料電池である。図10は、固体高分子形燃料電池の構造の一例を示す断面図である。
[0003]
 図10に示されるように、高分子電解質膜110は、1つの側面であるカソード接触面110aと、カソード接触面110aとは反対側の側面であるアノード接触面110bとを有している。カソード接触面110aには、電極触媒層120Cが接触し、電極触媒層120Cと多孔質拡散層130Cとがこの順に積層されている。アノード接触面110bには、電極触媒層120Aが接触し、電極触媒層120Aと多孔質拡散層130Aとがこの順に積層されている。電極触媒層120Cは、カソードである空気極を構成し、電極触媒層120Aは、アノードである燃料極を構成する。
[0004]
 カソード接触面110aにおいて、電極触媒層120Cの外周縁と多孔質拡散層130Cの外周縁とよりも外側には、ガスケット層140Cが配置されている。アノード接触面110bにおいて、電極触媒層120Aの外周縁と多孔質拡散層130Aの外周縁とよりも外側には、ガスケット層140Aが配置されている。膜電極接合体100は、高分子電解質膜110、電極触媒層120C,120A、多孔質拡散層130C,130A、および、ガスケット層140C,140Aから形成されている。一対のセパレータ150C,150Aは、膜電極接合体100を挟持している。
[0005]
 カソード側の電極触媒層120Cには、セパレータ150Cに形成されたガス流路160Cから、酸素を含む酸化剤ガスが供給される。アノード側の電極触媒層120Aには、セパレータ150Aに形成されたガス流路160Aから、水素を含む燃料ガスが供給される。触媒の存在下で酸化剤ガスと燃料ガスとの電極反応が進むことによって、カソードとアノードとの間に起電力が生じる。この間に、ガスケット層140C,140Aは、電極触媒層120C,120Aに供給されるガスが固体高分子形燃料電池から漏れることを抑える。

先行技術文献

特許文献

[0006]
特許文献1 : 特開2012-74331号公報

発明の概要

発明が解決しようとする課題

[0007]
 ところで、膜電極接合体100の製造工程では、まず、各電極触媒層120C,120Aが、それに対応する接触面110a,110bに積層される。次いで、各ガスケット層140C,140Aが、それに対応する接触面110a,110bの周縁部に貼り合わせられる。各多孔質拡散層130C,130Aが、それに対応する電極触媒層120C,120Aの上に積層される。
[0008]
 ここで、ガスケット層140C,140Aが高分子電解質膜110に貼り合わせられるとき、電極触媒層120C,120Aの収縮などに起因して、電極触媒層120Cとガスケット層140Cとの間、また、電極触媒層120Aとガスケット層140Aとの間に隙間が形成される場合がある。高分子電解質膜110において、電極触媒層120Cとガスケット層140Cとの間の隙間と対向する部位は、セパレータ150Cに対して露出する露出部分であって、酸化剤ガスに直接曝される。また、高分子電解質膜110において、電極触媒層120Aとガスケット層140Aとの間の隙間と対向する部位も、セパレータ150Aに対して露出する露出部分であって、燃料ガスに直接曝される。これらの露出部分は、高分子電解質膜110の劣化を進める要因の1つである。
[0009]
 本発明の目的は、電極触媒層とガスケット層との間から高分子電解質膜が露出することを抑えることのできる膜電極接合体、および、固体高分子形燃料電池を提供することである。

課題を解決するための手段

[0010]
 一態様では、膜電極接合体を提供する。膜電極接合体は、接触面を有する高分子電解質膜と、前記接触面に位置する多層体であって、微細多孔質層と、前記微細多孔質層と前記高分子電解質膜との間に位置する電極触媒層とを含む前記多層体と、前記接触面における前記多層体の外周縁よりも外側に位置し、かつ、前記接触面と対向する方向から見て、前記多層体の外周縁に被さる枠形状を有したガスケット層と、を備える。
[0011]
 別の態様では、前記膜電極接合体と、前記膜電極接合体を挟む一対のセパレータと、を備える固体高分子形燃料電池を提供する。
 また、前記膜電極接合体は、多孔質基材をさらに備える。前記多層体は、前記高分子電解質膜と前記多孔質基材との間に位置し、前記多孔質基材は、前記ガスケット層の内側に位置する。

図面の簡単な説明

[0012]
[図1] 本発明の膜電極接合体を具体化した一実施形態における膜電極接合体の断面構造を示す断面図である。
[図2] 図1の膜電極接合体の平面構造を示す平面図である。
[図3] 図1の膜電極接合体の製造方法において、電極触媒層の成膜工程を示す図である。
[図4] 図1の膜電極接合体の製造方法において、電極触媒層の転写工程を示す図である。
[図5] 図1の膜電極接合体の製造方法において、電極触媒層の転写工程を示す図である。
[図6] 図1の膜電極接合体の製造方法において、微細多孔質層の貼合工程を示す図である。
[図7] 図1の膜電極接合体の製造方法において、ガスケット層の貼合工程を示す図である。
[図8] 図1の膜電極接合体の製造方法において、多孔質基材の貼合工程を示す図である。
[図9] 一実施形態における固体高分子形燃料電池の斜視構造を示す斜視図である。
[図10] 従来例における固体高分子形燃料電池の断面構造を示す断面図である。

発明を実施するための形態

[0013]
 図1~図9を参照して、膜電極接合体、および、固体高分子形燃料電池の一実施形態について説明する。
 [膜電極接合体]
 図1および図2を参照して膜電極接合体について説明する。
[0014]
 図1に示されるように、膜電極接合体10は、高分子電解質膜11と、一対の電極触媒層12C,12Aと、一対の微細多孔質層13C,13Aと、一対の多孔質基材14C,14Aと、一対のガスケット層15C,15Aとを備えている。
[0015]
 高分子電解質膜11は、カソード接触面11aとアノード接触面11bとを有している。カソード接触面11aは、高分子電解質膜11においてアノード接触面11bとは反対側に位置している。カソード接触面11aとアノード接触面11bとは、略平行に位置している。高分子電解質膜11のカソード接触面11aと面する側には、電極触媒層12C、微細多孔質層13C、多孔質基材14C、および、ガスケット層15Cが配置されている。電極触媒層12Cは、固体高分子形燃料電池のカソードに相当する。高分子電解質膜11のアノード接触面11bと面する側には、電極触媒層12A、微細多孔質層13A、多孔質基材14A、および、ガスケット層15Aが配置されている。電極触媒層12Aは、固体高分子形燃料電池のアノードに相当する。
[0016]
 電極触媒層12C,12A、微細多孔質層13C,13A、多孔質基材14C,14A、および、ガスケット層15C,15Aの各組について、各組の2つの部材は、高分子電解質膜11を挟んで面対称に位置することが好ましい。
[0017]
 電極触媒層12Cは、カソード接触面11aに面接触し、高分子電解質膜11と微細多孔質層13Cとの間に位置している。電極触媒層12Cは、供給面12aと、被接触面12bと、周端面12sとを有する。供給面12aは、被接触面12bと略平行であり、被接触面12bとは反対側の面である。周端面12sは、供給面12aの外周縁を被接触面12bの外周縁と繋いでいる。被接触面12bは、高分子電解質膜11のカソード接触面11aに面接触している。供給面12aには微細多孔質層13Cを通過したガスが供給される。
[0018]
 微細多孔質層13Cは、供給面12a上と、電極触媒層12Cの外周縁の外側とに位置している。供給面12aと、周端面12sとは、微細多孔質層13Cに面接触している。すなわち、微細多孔質層13Cは、カソード接触面11a上において電極触媒層12Cの全体を覆い、カソード接触面11aのうち電極触媒層12Cの外周縁よりも外側の部位と接触している。
[0019]
 これら電極触媒層12Cと微細多孔質層13Cとが1つの多層体17Cを構成する。カソード接触面11aと対向する方向が、電極触媒層12Cと微細多孔質層13Cとの積み重なる方向であって、電極触媒層12Cにおける供給面12aは、電極触媒層12Cの最外面である。
[0020]
 微細多孔質層13Cは、導入面13aと、導出面13bと、周端面13sとを有する。導入面13aは、導出面13bとは反対側の面である。周端面13sは、導入面13aの外周縁をカソード接触面11aと繋いでいる。導出面13bは、供給面12aと面接触する。導入面13aには膜電極接合体10の外部からガスが導入され、微細多孔質層13Cを通過したガスは、導出面13bから出て電極触媒層12Cに入る。
[0021]
 ガスケット層15Cは、微細多孔質層13Cが有する導入面13aの外周縁上と、微細多孔質層13Cが有する周端面13sとに被さる枠形状を有している。ガスケット層15Cは、高分子電解質膜11のカソード接触面11aにおける微細多孔質層13Cの外周縁の外側に位置し、外周縁の外側から導入面13aの周縁部にわたって配置されている。つまり、ガスケット層15Cは、多層体17Cの外周縁である微細多孔質層13Cの外周縁、すなわち周端面13sと、導入面13aの一部と、カソード接触面11aの一部とを覆っている。
[0022]
 なお、カソード接触面11aと対向する方向である対向方向から見て、電極触媒層12Cは、ガスケット層15Cの内側、すなわち、ガスケット層15Cの枠より内側に位置して、ガスケット層15Cが電極触媒層12Cに重ならないことが好ましい。この場合、固体高分子形燃料電池において、膜電極接合体10の外部から導入されるガスが、電極触媒層12Cのほぼ全体にわたって供給される。そのため、電極触媒層12Cにおいて発電に寄与しない部分が生じることも抑えられる。
[0023]
 多孔質基材14Cは、微細多孔質層13Cに積層され、微細多孔質層13Cの導入面13aのうち、ガスケット層15Cから露出する部分を覆っている。換言すれば、多孔質基材14Cは、ガスケット層15Cの内側に位置し、多孔質基材14Cと高分子電解質膜11との間に、多層体17Cが位置している。
[0024]
 図2に示されるように、上記対向方向から見て、電極触媒層12Cの外形、高分子電解質膜11の外形、微細多孔質層13Cの外形、および、多孔質基材14Cの外形は、いずれも矩形形状を有している。上記対向方向から見て、ガスケット層15Cの外形は、外周と内周とを有する矩形枠体形状を有している。電極触媒層12Cの外形寸法は、高分子電解質膜11の外形寸法よりも小さく、電極触媒層12Cは、高分子電解質膜11の略中央に配置されている。また、上記対向方向から見て、微細多孔質層13Cの外形寸法は、電極触媒層12Cの外形寸法よりも大きく、かつ、高分子電解質膜11の外形寸法よりも小さい。
[0025]
 ガスケット層15Cは、高分子電解質膜11のカソード接触面11a上において、微細多孔質層13Cの外周縁の外側の領域を微細多孔質層13Cの周方向の全域に渡って埋めている。また、ガスケット層15Cは、微細多孔質層13Cにおける導入面13aの周縁部を微細多孔質層13Cの周方向に沿って覆っている。すなわち、ガスケット層15Cは、上記対向方向から見て、微細多孔質層13Cの外周縁に被さる枠形状を有している。換言すれば、上記対向方向から見て、微細多孔質層13Cの外周はガスケット層15Cの枠の内周を囲んでいる。
[0026]
 上記対向方向から見て、ガスケット層15Cの中央には、対向方向に沿ってガスケット層15Cを貫通する開口16Cが形成されている。上記対向方向から見て、微細多孔質層13Cの外形寸法は、開口16Cの外形寸法よりも大きい。一方、上記対向方向から見て、電極触媒層12Cの外形寸法は、開口16Cの外形寸法とほぼ一致する。また、上記対向方向から見て、多孔質基材14Cの外形寸法も、開口16Cの外形寸法とほぼ一致し、多孔質基材14Cは、開口16Cを埋めている。
[0027]
 なお、電極触媒層12Aと微細多孔質層13Aとの間における位置関係、および、これらの有する形状は、電極触媒層12Cと微細多孔質層13Cとの間における位置関係、および、これらの有する形状と同様である。また、電極触媒層12Aおよび微細多孔質層13Aの各々と多孔質基材14Aとの間における位置関係、および、これらの有する形状は、電極触媒層12Cおよび微細多孔質層13Cの各々と多孔質基材14Cとの間における位置関係、および、これらの有する形状と同様である。電極触媒層12Aおよび微細多孔質層13Aの各々とガスケット層15Aとの間における位置関係、および、これらの有する形状は、電極触媒層12Cおよび微細多孔質層13Cの各々とガスケット層15Cとの間における位置関係、および、これらの有する形状と同様である。
[0028]
 [膜電極接合体の製造方法]
 図3~図8を参照して、膜電極接合体10の製造方法について説明する。
 図3に示されるように、まず、転写用基材20C上に、触媒インクを塗工することによって電極触媒層12Cが成膜される。
[0029]
 触媒インクは、高分子電解質と、触媒物質と、インク溶媒とを含む。触媒インクに含まれる高分子電解質としては、例えば、フッ素系高分子電解質及び炭化水素系高分子電解質など、プロトン伝導性を有する高分子材料が用いられる。フッ素系高分子電解質としては、例えば、デュポン社製NAFION(登録商標)、旭硝子(株)製FLEMION(登録商標)、旭化成(株)製ACIPLEX(登録商標)、ゴア社製GORE-SELECT(登録商標)などが挙げられる。これらの材料の中でも、固体高分子形燃料電池の出力電圧を高めるためには、デュポン社製NAFION(登録商標)を用いることが好ましい。炭化水素系高分子電解質としては、例えば、スルホン化ポリエーテルケトン、スルホン化ポリエーテルスルホン、スルホン化ポリエーテルエーテルスルホン、スルホン化ポリスルフィド、スルホン化ポリフェニレンなどの電解質が挙げられる。
[0030]
 触媒物質としては、例えば、白金(Pt)、ルテニウム(Ru)、ロジウム(Rh)、モリブデン(Mo)、クロム(Cr)、コバルト(Co)、鉄(Fe)などが用いられる。特に、触媒物質として白金を用いることが好ましい。触媒物質は、導電性担体である炭素粒子に担持されることが好ましいが、単体の触媒物質が用いられてもよい。炭素粒子としては、例えば、カーボンブラックなどが用いられる。
[0031]
 インク溶媒としては、触媒物質を担持した炭素粒子である触媒物質担持炭素体と高分子電解質とを浸食しない溶媒であって、流動性を有した状態で高分子電解質を溶解するか、もしくは、高分子電解質を微細ゲルとして分散させる溶媒を用いることが好ましい。このようなインク溶媒は、揮発性の有機溶媒を含むことが好ましく、この有機溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、1-プロパノール、2-プロパノール、1-ブタノール、2-ブタノール、イソブチルアルコール、tert-ブチルアルコール、ペンタノールなどのアルコール類、アセトン、メチルエチルケトン、ペンタノン、メチルイソブチルケトン、へプタノン、シクロヘキサノン、メチルシクロヘキサノン、アセトニルアセトン、ジイソブチルケトンなどのケトン系溶媒、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジエチレングリコールジメチルエーテル、アニソール、メトキシトルエン、ジブチルエーテルなどのエーテル系溶媒、および、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N-メチルピロリドン、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ジアセトンアルコール、1-メトキシ-2-プロパノールなどの極性溶媒が挙げられる。また、これらの有機溶媒のうち二種類以上の溶媒が混合されてインク溶媒として用いられてもよい。
[0032]
 有機溶媒として低級アルコールが用いられる場合には、インク溶媒の発火温度を高めるために、インク溶媒は有機溶媒と水との混合溶媒であることが好ましい。また、高分子電解質とインク溶媒との間の親和性を高めるためにも、高分子電解質がインク溶媒から分離して白濁が生じたり、高分子電解質がゲル化したりしない程度に、インク溶媒が水を含むことが好ましい。
[0033]
 触媒インクにおける高分子電解質や触媒物質担持炭素体などの固形分の含有量は、1質量%以上50質量%以下であることが好ましい。触媒インクにおける固形分の含有量が50質量%以下であれば、触媒インクの粘度が高くなりすぎないため、成膜される電極触媒層の表面にクラックが生じにくくなる。一方、固形分の含有量が1質量%以上であれば、触媒インクの粘度が低くなりすぎないため、電極触媒層の成膜速度が適度に確保され、電極触媒層の生産性が低下することが抑えられる。
[0034]
 なお、高分子電解質と触媒物質担持炭素体との含有量が互いに等しい触媒インクであっても、固形分における炭素粒子の割合が大きくなるほど触媒インクの粘度は高くなり、反対に、炭素粒子の割合が小さくなるほど触媒インクの粘度は低くなる。そのため、触媒インクに含まれる固形分中の炭素粒子の濃度は、10質量%以上80質量%以下であることが好ましい。
[0035]
 なお、触媒インクにおける固形分の含有量の調整、固形分における炭素粒子の濃度の調整、これらの他、インク溶媒への固形分の分散処理の際に触媒インクに分散剤が添加されることにより、触媒インクの粘度を所定の値に調整することも可能である。また、触媒物質担持炭素体に対する高分子電解質の質量比率は、0.04質量%以上3.00質量%以下であることが好ましい。
[0036]
 調製された触媒インクが、電極触媒層12Cの形状に応じたマスク21が形成された転写用基材20C上に塗工され、マスク21が転写用基材20Cから剥離されることによって、電極触媒層12Cが形成される。塗工方法としては、ドクターブレード法、ディッピング法、スクリーン印刷法、ロールコーティング法、スプレー法などの塗布法や、噴霧法が用いられる。
[0037]
 触媒インクの塗工工程では、触媒インクのインク温度が10℃以上であると、触媒インクの粘度が高くなりすぎないため、成膜される電極触媒層12Cの均一性が高められる。また、インク温度が50℃以下であると、インク溶媒が触媒インクの塗工中に揮発することが抑えられる。電極触媒層12Cの厚みは特に限定されないが、1μm~30μm程度であることが好ましい。
[0038]
 図4に示されるように、電極触媒層12Aも、電極触媒層12Cと同様に、転写用基材20A上に上述の触媒インクが塗工されることによって形成される。
 図5に示されるように、転写用基材20C上に成膜された電極触媒層12Cは、高分子電解質膜11のカソード接触面11aに転写され、転写用基材20Aに成膜された電極触媒層12Aは、高分子電解質膜11のアノード接触面11bに転写される。転写には公知の転写法が用いられる。
[0039]
 高分子電解質膜11は、プロトン伝導性を有する高分子膜である。高分子電解質膜11の材料としては、例えば、フッ素系高分子電解質や炭化水素系高分子電解質が用いられる。フッ素系高分子電解質としては、例えば、デュポン社製NAFION(登録商標)、旭硝子(株)製FLEMION(登録商標)、旭化成(株)製ACIPLEX(登録商標)、ゴア社製GORE-SELECT(登録商標)が用いられる。特に、固体高分子形燃料電池の出力電圧を高めるためには、デュポン社製NAFION(登録商標)が好適に用いられる。
[0040]
 炭化水素系高分子電解質膜としては、スルホン化ポリエーテルケトン、スルホン化ポリエーテルスルホン、スルホン化ポリエーテルエーテルスルホン、スルホン化ポリスルフィド、スルホン化ポリフェニレンなどの電解質膜が用いられる。なお、電極触媒層12C,12Aと高分子電解質膜11との密着性を高めるためには、電極触媒層12C,12Aに含まれる高分子電解質は高分子電解質膜11を構成する高分子電解質と同一の材料であることが好ましい。
[0041]
 なお、転写用基材20C,20A上に形成された電極触媒層12C,12Aを転写することに代えて、高分子電解質膜11に触媒インクを塗工することにより、高分子電解質膜11上に電極触媒層12C,12Aが直接成膜されてもよい。
[0042]
 図6に示されるように、高分子電解質膜11のカソード接触面11aに配置された電極触媒層12Cに、微細多孔質層13Cが貼り合わせられ、高分子電解質膜11のアノード接触面11bに配置された電極触媒層12Aに、微細多孔質層13Aが貼り合わせられる。
[0043]
 微細多孔質層13C,13Aとしては、例えば、炭素粒子の分散したフッ素系樹脂溶液がフッ素系樹脂の融点以上の温度で焼結された層が用いられる。フッ素系樹脂としては、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)などが用いられる。
[0044]
 微細多孔質層13C,13Aの各々の厚みは、ガス透過性および水排出性が適正に確保されるように、適宜選択される。微細多孔質層13C,13Aの各々の厚みは、微細多孔質層13C,13Aが加圧されていない状態において10μm~100μm程度であることが好ましい。
[0045]
 図7に示されるように、微細多孔質層13C,13Aが貼り合わせられた高分子電解質膜11に、ガスケット層15C,15Aが貼り合わせられる。ガスケット層15C,15Aは、ガスケット基材のみから構成されてもよいし、対象の接合に際して固化を要しない粘着層、あるいは、対象の接合に際して固化を要する接着層のみから構成されてもよいし、粘着層あるいは接着層とガスケット基材とから構成されてもよい。
[0046]
 ガスケット基材は、熱可塑性樹脂の中で固体高分子形燃料電池に一般的に使用される樹脂から形成される。例えば、ガスケット基材の材料としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、シンジオタクチックポリスチレン(SPS)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリイミド(PI)などが用いられる。
[0047]
 ガスケット基材の厚みは、強度や耐熱性が適正に確保されるように、材料に応じて適宜選択される。ガスケット基材の厚みは、1μm~200μm程度であることが好ましい。
 粘着層あるいは接着層は、所望の剥離強度を有すればよく、粘着層あるいは接着層の材料は特に限定されないが、材料としては、例えば、エポキシ樹脂や、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、シリコーン樹脂、ゴムなどが用いられる。
[0048]
 粘着層あるいは接着層の厚みは、特に限定されないが、0.1μm以上30μm以下であることが好ましい。粘着層あるいは接着層の厚みが0.1μm以上であれば、粘着層や接着層の形成時に塗工のムラが生じることが抑えられる。
[0049]
 図8に示されるように、微細多孔質層13Cに多孔質基材14Cが貼り合わせられ、微細多孔質層13Aに多孔質基材14Aが貼り合わせられる。貼合時の押圧によって、多孔質基材14Cはガスケット層15Cの開口16C内に配置され、多孔質基材14Aはガスケット層15Aの開口16A内に配置される。
[0050]
 多孔質基材14C,14Aは、ガス拡散性と導電性とを有する材料から形成されたシートである。多孔質基材14C,14Aの材料としては、例えば、カーボンクロス、カーボンペーパー、不織布などのポーラスカーボン材、あるいは、例えば、ステンレス、チタン、ニッケル合金など、良導電性で水分による錆の発生がなく、強酸性下で腐食のない金属材料製の発泡体が用いられる。
[0051]
 ここで、一対の電極触媒層12C,12A、一対の微細多孔質層13C,13A、一対の多孔質基材14C,14A、および、一対のガスケット層15C,15Aが、高分子電解質膜11を挟んで配置された状態で、加熱および加圧が行われることが好ましい。これによって、電極触媒層12Cと微細多孔質層13Cと多孔質基材14Cとが圧着され、電極触媒層12Aと微細多孔質層13Aと多孔質基材14Aとが圧着される。これらの部材の間に空隙が生じることが抑えられる結果、接触抵抗の低い膜電極接合体10が得られる。
[0052]
 なお、図1および図2に示される構成の膜電極接合体10が得られれば、その製造方法は、上述の製造方法に限られない。例えば、電極触媒層12C,12Aの成膜時の基材として、微細多孔質層13C,13Aが用いられてもよい。電極触媒層12Cと微細多孔質層13Cとが、高分子電解質膜11のカソード接触面11a上に同時に配置され、電極触媒層12Aと微細多孔質層13Aとが、高分子電解質膜11のアノード接触面11bに同時に配置されてもよい。
[0053]
 [固体高分子形燃料電池]
 図9を参照して、固体高分子形燃料電池について説明する。
 図9に示されるように、固体高分子形燃料電池30は、上述の膜電極接合体10と、一対のセパレータ31C,31Aとを備えている。膜電極接合体10は、セパレータ31Cとセパレータ31Aとの間に挟持されている。セパレータ31Cにおいて、膜電極接合体10と互いに向かい合う面には、ガス流路32Cが凹設され、また、膜電極接合体10とは反対側の面には、冷却水流路33Cが凹設されている。セパレータ31Aにおいて、膜電極接合体10と互いに向かい合う面には、ガス流路32Aが凹設され、また、膜電極接合体10とは反対側の面には、冷却水流路33Aが凹設されている。
[0054]
 膜電極接合体10に、セパレータ31C,31Aが組み付けられ、さらに、酸化剤ガスと燃料ガスとの供給機構等が設けられて、単セルの固体高分子形燃料電池30が製造される。固体高分子形燃料電池30は、単セルの状態、もしくは、複数の固体高分子形燃料電池30が組み合わされた状態で使用される。
[0055]
 固体高分子形燃料電池の使用時には、カソード側のセパレータ31Cのガス流路32Cに酸化剤ガスが流され、アノード側のセパレータ31Aのガス流路32Aに燃料ガスが流される。また、各セパレータ31C,31Aの冷却水流路の33C,33Aには、冷却水が流される。ガス流路32Cからカソードにガスが供給され、また、ガス流路32Aからアノードにガスが供給されることによって、高分子電解質膜11中でのプロトン伝導を伴う電極反応が進行することにより、カソードとアノードとの間に起電力が生じる。
[0056]
 [作用]
 上述した膜電極接合体10および固体高分子形燃料電池30の作用について説明する。なお、以下では、高分子電解質膜11に対するカソード接触面11a側の構成について述べるが、アノード接触面11b側の構成についても同様の作用および利点が得られる。
[0057]
 膜電極接合体10において、ガスケット層15Cは、カソード接触面11aにおける多層体17Cの外周縁の外側から、多層体17Cの最外面である微細多孔質層13Cの導入面13aの周縁部にわたって配置されている。このように、ガスケット層15Cが、多層体17Cの外周縁に被さって配置されるため、電極触媒層12Cとガスケット層15Cとの間から高分子電解質膜11が露出することが抑えられる。
[0058]
 特に、多層体17Cにおいて、微細多孔質層13Cは、電極触媒層12Cの最外面である供給面12aと、電極触媒層12Cの外周縁を形成する周端面12sとを覆っている。微細多孔質層13Cは、電極触媒層12Cの全体を覆うように配置されるため、電極触媒層12Cに密着しやすい。こうした微細多孔質層13Cが電極触媒層12Cの外周縁とガスケット層15Cとの間に配置されることによって、電極触媒層12Cの外周縁の外側で高分子電解質膜11が露出することがより適切に抑えられる。電極触媒層12Cは、起電力を生じさせるための主構成であって、電極触媒層12Cの付近では、特に、高分子電解質膜11の劣化を抑えることが望まれる。この点、上記構成によれば、電極触媒層12Cに近接する領域において、高分子電解質膜11が露出することが抑えられる。
[0059]
 従来、膜電極接合体では、微細多孔質層を構成する材料が多孔質基材に塗布されて乾燥されることにより微細多孔質層と多孔質基材とが一体化された層が形成され、その層が多孔質拡散層として用いられている。これに対し、本実施形態では、微細多孔質層13Cと多孔質基材14Cとに別々に分離し、或いは微細多孔質層13Cに積層され、こうした積層構造が、電極触媒層12Cとガスケット層15Cとの間における高分子電解質膜11の露出を抑えるために利用されている。
[0060]
 また、このように分離した微細多孔質層13Cと多孔質基材14Cとが積層される場合であっても、電極触媒層12Cと、微細多孔質層13Cおよび多孔質基材14Cとが互いに面接触する構造であるから、これらの層間における接触抵抗の増大も抑えられる。層間が圧着される構成であれば、微細多孔質層と多孔質基材とが一体化された構造と同程度に接触抵抗の低い膜電極接合体10も得られる。
[0061]
 また、上記対向方向から見て、電極触媒層12Cがガスケット層15Cの内側に位置するため、ガスの拡散が妨げられて電極触媒層12Cに発電に寄与しない部分が生じることが抑えられる。その結果、電極触媒層12Cに、高価な白金族の貴金属が使用される場合であっても、膜電極接合体10の製造に要するコストの増大が抑えられる。
[0062]
 以上説明したように、本実施形態の膜電極接合体および固体高分子形燃料電池によれば、以下に列挙する利点を得ることができる。
 (1)ガスケット層15Cが、カソード接触面11aと対向する方向から見て、多層体17Cの外周縁に被さる枠形状を有する。ガスケット層15Cが、多層体17Cの一部に被さって配置されるため、多層体17Cに含まれる電極触媒層12Cと、ガスケット層15Cとの間における高分子電解質膜11の露出が抑えられる。すなわち、電極触媒層12Cとガスケット層15Cとの間から膜電極接合体10の外部に高分子電解質膜11が露出することが抑えられる。
[0063]
 (2)微細多孔質層13Cが電極触媒層12Cの外周縁とガスケット層15Cとの間に配置されるため、電極触媒層12Cの外周縁の外側で高分子電解質膜11が露出することがより適切に抑えられる。電極触媒層12Cとガスケット層15との間から高分子電解質膜11が露出することが、微細多孔質層13Cの外周縁と、これに被さるガスケット層15Cとによって抑えられる。
[0064]
 (3)電極触媒層12Cと微細多孔質層13Cとが互いに圧着され、微細多孔質層13Cと多孔質基材14Cとが互いに圧着されるため、膜電極接合体10における層間の接触抵抗を低くすることができる。
[0065]
 (4)カソード接触面11aと対向する方向から見て、電極触媒層12Cは、ガスケット層15Cの内側に位置するため、膜電極接合体10が固体高分子形燃料電池30に用いられた際に、供給されるガスの拡散が阻害されることが抑えられる。これによって、電極触媒層12Cに発電に寄与しない部分が生じることが抑えられる。
[0066]
 (5)分離した微細多孔質層13Cと多孔質基材14Cとが積層される構造の利用によって高分子電解質膜11の露出が抑えられつつも、微細多孔質層13Cと多孔質基材14Cとの双方が設けられることによって、微細多孔質層と多孔質基材とが一体化された構造と同様のガスの拡散性が得られる。
[0067]
 (変形例)
 上記実施形態は、以下のように変更して実施することが可能である。
 ・2つの多孔質基材14C,14Aの少なくとも1つは割愛されてもよい。この場合、微細多孔質層13C,13Aの各々の厚みは、ガス透過性および水排出性が適正に確保されるように適宜選択されればよいが、加圧されていない状態で50μm~300μm程度であることが好ましい。ガスケット層15C,15Aのうち微細多孔質層13C,13Aの導入面上に配置される部分の厚さは、多孔質基材14C,14Aがある場合よりも小さくてよい。
[0068]
 ・微細多孔質層13C,13Aは、電極触媒層12C,12Aの供給面上にのみ配置され、電極触媒層12C,12Aの外周縁の外側には位置しないでもよい。すなわち、微細多孔質層13C,13Aは、電極触媒層12C,12Aの供給面のみを覆い、電極触媒層12C,12Aの周端面を覆わなくてもよい。この場合、多層体17Cの外周縁が、電極触媒層12C,12Aの周端面と、微細多孔質層13C,13Aの周端面とから構成される。ガスケット層15Cが、上記対向方向から見て、多層体17Cの外周縁に被さる枠形状を有するのであれば、上記(1)に準じた利点は得られる。
[0069]
 ・微細多孔質層13C,13Aは、電極触媒層12C,12Aの供給面の中央部を覆い、電極触媒層12C,12Aの周端面を覆わなくてもよい。この場合、多層体17Cの外周縁が、電極触媒層12C,12Aの周端面と、電極触媒層12C,12Aの供給面の周縁部と、微細多孔質層13C,13Aの周端面とから構成される。ガスケット層15Cが、多層体17Cの外周縁に被さる枠形状を有するのであれば、上記(1)に準じた利点は得られる。
[0070]
 ・多層体17Cの外周縁は、平坦面であってもよいし、カソード接触面11aやアノード接触面11bの面方向の外側に向けて突出する凸曲面であってもよい。
 ・上記対向方向から見た電極触媒層12C,12Aの形状や、微細多孔質層13C,13Aの形状や、ガスケット層15C,15Aの形状は、三角形形状であってもよいし、五角形以上の多角形形状であってもよいし、円形形状であってもよいし、楕円形形状であってもよい。要するに、ガスケット層15C,15Aは、電極触媒層12Cと微細多孔質層13Cとから構成される多層体、電極触媒層12Aと微細多孔質層13Aとから構成される多層体の外周縁を囲い、かつ、上記対向方向から見て、多層体の外周縁に被さる枠形状を有していればよい。また、ガスケット層15C、および、ガスケット層15Aの少なくとも1つが、多層体の外周縁の少なくとも一部に被さる枠形状を有していればよい。この場合でも、上記(1)に準じた利点は得られる。
[0071]
 ・上記対向方向から見て、ガスケット層15Cは電極触媒層12Cと重なってもよく、ガスケット層15Aは電極触媒層12Aと重なってもよい。すなわち、上記対向方向から見て、電極触媒層12Cの外形寸法は、開口16Cの外形寸法よりも大きくてもよい。あるいは、上記積層方向から見て、電極触媒層12Cの外形寸法は、開口16Cの外形寸法よりも小さくてもよい。
実施例 1
[0072]
 上述した膜電極接合体について、具体的な実施例を用いて説明する。
 [触媒インクの調整]
 白金触媒を担持したカーボンと、パーフルオロカーボンスルホン酸(デュポン社製のNAFION(登録商標)溶液を用いた。)と、スルホン酸基が導入された無定形炭素とを溶媒(水、1-プロパノール、2-プロパノールを1:1:1(体積比)の比率で混合した混合溶媒)中で混合し、遊星型ボールミル(FRITSCH社製のPulverisette7を用いた。また、ボールミルのポットおよびボールはジルコニア製のものを用いた。)を用いて分散処理を行い、触媒インクを作製した。触媒インク中の固形分含有量は10質量%であった。
[0073]
 [成膜工程]
 上記の触媒インクをドクターブレード法により転写用基材に塗布し、転写用基材上に塗布された触媒インクを、温度80℃の大気雰囲気中で5分間乾燥させることにより、電極触媒層を成膜した。この際、触媒物質の担持量が0.4mg/cm になるように、電極触媒層の厚みを調節した。
[0074]
 [接合工程]
 高分子電解質膜としてNAFION(登録商標)212(デュポン社製)を用い、電極触媒層が形成された2つの転写用基材の各々が高分子電解質膜の2つの接触面の各々と互いに向い合うように、2つの転写用基材と高分子電解質膜とを配置した。その後、これら2つの転写用基材で挟まれた高分子電解質膜を130℃に加熱するとともに加圧下で10分間保持するホットプレスを行い、電極触媒層を高分子電解質膜に転写した。
[0075]
 さらに、それぞれ2つの微細多孔質層、ガスケット層、および、多孔質基材を、電極触媒層が転写された高分子電解質膜を挟んで配置し、130℃に加熱するとともに加圧下で10分間保持するホットプレスを行うことにより、実施例の膜電極構造体を得た。

符号の説明

[0076]
 10…膜電極接合体、11…高分子電解質膜、11a…カソード接触面、11b…アノード接触面、12C,12A…電極触媒層、13C,13A…微細多孔質層、14C,14A…多孔質基材、15C,15A…ガスケット層、17C…多層体、30…固体高分子形燃料電池、31C,31A…セパレータ。

請求の範囲

[請求項1]
 接触面を有する高分子電解質膜と、
 前記接触面に位置する多層体であって、微細多孔質層と、前記微細多孔質層と前記高分子電解質膜との間に位置する電極触媒層とを含む前記多層体と、
 前記接触面における前記多層体の外周縁よりも外側に位置し、かつ、前記接触面と対向する方向から見て、前記多層体の外周縁に被さる枠形状を有したガスケット層と、
 を備える膜電極接合体。
[請求項2]
 前記微細多孔質層は、前記電極触媒層の全体を覆い、かつ、前記接触面のうち前記電極触媒層の外周縁よりも外側の部位と接触し、
 前記多層体の外周縁は、前記微細多孔質層の外周縁である
 請求項1に記載の膜電極接合体。
[請求項3]
 前記接触面と対向する方向から見て、前記電極触媒層は、前記ガスケット層の内側に位置する
 請求項2に記載の膜電極接合体。
[請求項4]
 多孔質基材をさらに備え、
 前記多層体は、前記高分子電解質膜と前記多孔質基材との間に位置し、
 前記多孔質基材は、前記ガスケット層の内側に位置する
 請求項1~3のいずれか一項に記載の膜電極接合体。
[請求項5]
 前記電極触媒層と前記微細多孔質層と、前記微細多孔質層と前記多孔質基材とが圧着されている
 請求項4に記載の膜電極接合体。
[請求項6]
 請求項1~5のいずれか一項に記載の膜電極接合体と、
 前記膜電極接合体を挟む一対のセパレータと、
 を備える固体高分子形燃料電池。

図面

[ 図 1]

[ 図 2]

[ 図 3]

[ 図 4]

[ 図 5]

[ 図 6]

[ 図 7]

[ 図 8]

[ 図 9]

[ 図 10]