国際・国内特許データベース検索
このアプリケーションの一部のコンテンツは現在ご利用になれません。
この状況が続く場合は、次のお問い合わせ先までご連絡ください。フィードバック & お問い合わせ
1. (WO2015146659) 組成物、アンダーフィル用積層体、積層体、半導体デバイスの製造方法、および、半導体デバイス
Document

明 細 書

発明の名称 組成物、アンダーフィル用積層体、積層体、半導体デバイスの製造方法、および、半導体デバイス

技術分野

0001  

背景技術

0002   0003   0004   0005   0006  

先行技術文献

特許文献

0007  

発明の概要

発明が解決しようとする課題

0008   0009   0010  

課題を解決するための手段

0011  

発明の効果

0012  

図面の簡単な説明

0013  

発明を実施するための形態

0014   0015   0016   0017   0018   0019   0020   0021   0022   0023   0024   0025   0026   0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041   0042   0043   0044   0045   0046   0047   0048   0049   0050   0051   0052   0053   0054   0055   0056   0057   0058   0059   0060   0061   0062   0063   0064   0065   0066   0067   0068   0069   0070   0071   0072   0073   0074   0075   0076   0077   0078   0079   0080   0081   0082   0083   0084   0085   0086   0087   0088   0089   0090   0091   0092   0093   0094   0095   0096   0097   0098   0099   0100   0101   0102   0103   0104   0105   0106   0107   0108   0109   0110   0111   0112   0113   0114   0115   0116   0117   0118   0119   0120   0121   0122   0123   0124   0125   0126   0127   0128   0129   0130   0131   0132   0133   0134   0135   0136   0137   0138   0139   0140   0141   0142   0143   0144   0145   0146   0147   0148   0149   0150   0151   0152   0153   0154   0155   0156   0157   0158   0159   0160  

実施例

0161   0162   0163   0164   0165   0166   0167   0168   0169   0170   0171   0172   0173   0174   0175   0176   0177   0178   0179   0180   0181  

符号の説明

0182  

請求の範囲

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10   11   12   13   14   15   16   17   18   19   20   21   22   23   24   25   26   27   28  

図面

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10   11   12   13  

明 細 書

発明の名称 : 組成物、アンダーフィル用積層体、積層体、半導体デバイスの製造方法、および、半導体デバイス

技術分野

[0001]
 本発明は、組成物、アンダーフィル用積層体、積層体、半導体デバイスの製造方法、および、半導体デバイスに関する。

背景技術

[0002]
 半導体デバイスの製造において、半導体素子同士の接合や、半導体素子と半導体ウエハとの接続の際に、アンダーフィルが用いられている。
 また、電子機器の更なる小型化および高性能化のニーズに伴い、電子機器に搭載されるICチップについても更なる小型化および高集積化が求められている。
 そのため、2.5次元実装デバイスや、3次元実装デバイスにおいても、半導体素子上の電極ピッチ、およびチップ間距離を狭めることが求められている。
[0003]
 アンダーフィルによる封止方法として、半導体素子上の電極を接合した後に、半導体素子同士の間隙よりアンダーフィルを充填して半導体素子間を封止することが従来より行われている(以下、後付けアンダーフィル封止方法ともいう)。
 しかしながら、後付けアンダーフィル封止方法の場合、電極ピッチの微細化や、半導体素子同士のチップ間距離を狭めるに伴い、アンダーフィルの充填が困難となる傾向にあり、接合の信頼性が低下する恐れがあった。
[0004]
 また、半導体素子同士の電極を接続する前に、一方の半導体素子の表面にアンダーフィルを供給し、他方の半導体素子を圧着して電極を接合しつつ、アンダーフィルによる接着を行う技術が知られている(以下、先付けアンダーフィル封止方法ともいう)。
 この際に、電極上のアンダーフィルが圧着時に周囲に押し出されたり、パターン露光・現像工程により電極上のアンダーフィルのみを取り除かれたりすることで、半導体素子の電極間の導通が確保される。
[0005]
 先付けアンダーフィル封止方法に用いるアンダーフィルとしては、例えば、ポリイミド樹脂を含む組成物(特許文献1~特許文献3)、エポキシ樹脂を含む組成物(特許文献4)、極性基含有ポリマーを含む組成物(特許文献5)などが知られている。
 また、特許文献6には、アクリル樹脂を含むUV硬化性樹脂組成物が開示されている。
[0006]
 一方、特許文献7には、芳香族ポリカーボネート樹脂と、エチレン性不飽和結合を有する光重合性化合物と光重合開始剤とを含む感光性樹脂組成物を用いて、光ディスクにおけるスペーサ層を形成することが開示されている。

先行技術文献

特許文献

[0007]
特許文献1 : 特開2010-006983号公報
特許文献2 : 特開2010-70645号公報
特許文献3 : WO2011/001942号公報
特許文献4 : 特開2009-256588号公報
特許文献5 : 国際公開WO2013/066597号パンフレット
特許文献6 : 特開2010-126542号公報
特許文献7 : 国際公開WO2004/006235号パンフレット

発明の概要

発明が解決しようとする課題

[0008]
 本発明者らの検討によれば、特許文献1~特許文献5に開示された組成物では、吸水性が大きく、硬化性が悪いことが分かった。また、特許文献1~特許文献4に記載のようなポリイミド樹脂や、エポキシ樹脂を用いる組成物は、硬化温度が高いため、接着時にデバイスに対し熱的損傷を与える場合があることが分かった。また、これらの樹脂は、硬化時間が長いため、半導体デバイスの生産性が低下する傾向にあった。
 また、特許文献6に記載のような、アクリル樹脂を用いる組成物では、樹脂の耐熱性が低いため、電極接合時に発生する高温に耐えられず、接合の信頼性が低下することが分かった。吸水性が大きかった。
[0009]
 一方、特許文献7には、芳香族ポリカーボネート樹脂と、エチレン性不飽和結合を有する光重合性化合物と光重合開始剤とを含む感光性樹脂組成物を用いて、光ディスクにおけるスペーサ層を形成することが開示されている。しかし、かかる感光性樹脂組成物をアンダーフィルとして用いることは開示されていない。
 また、特許文献7の段落番号0077には、メタノール、エタノール、アセトン、メチルエチルケトン、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、トルエン、N,N-ジメチルホルムアミド、プロピレングリコールモノメチルエーテル等の溶剤と混合して溶液とした後、支持体に塗布して感光性樹脂組成物層を形成できることが記載されている。しかし、本発明者らが、かかる溶剤を使用して調製した特許文献7に記載の感光性樹脂組成物をアンダーフィルとして使用したところ、保存安定性が悪く、更には塗布性が悪いことが分かった。
[0010]
 よって、本発明の目的は、保存安定性、塗布性および硬化性に優れ、吸水性が低く、耐熱性に優れた膜を形成可能な組成物、アンダーフィル用積層体、これらを用いた積層体、半導体デバイスの製造方法ならびに半導体デバイスを提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

[0011]
 本発明者らは詳細に検討した結果、ポリカーボネート樹脂と、重合性化合物と、溶剤とを含有し、溶剤を組成物中に50質量%以上含有し、溶剤のうち50質量%以上が、沸点が130℃以上で、分子量が75以上である非プロトン性溶剤である組成物とすることにより、保存安定性、塗布性および硬化性に優れ、吸水性が低く、耐熱性に優れた膜を形成可能な組成物とすることができることを見出し、本発明を完成するに至った。具体的には、下記手段<1>により、好ましくは、<2>~<28>により、上記課題は解決された。
<1> ポリカーボネート樹脂と、重合性化合物と、溶剤とを含有し、
 溶剤を組成物中に50質量%以上含有し、
 溶剤のうち50質量%以上が、沸点が130℃以上で、分子量が75以上である非プロトン性溶剤である組成物。
<2> ポリカーボネート樹脂は、下記一般式(1)で表される繰り返し単位を有する、<1>に記載の組成物;
[化1]


一般式(1)中、Ar 1およびAr 2は、それぞれ独立に芳香族基を表し、Lは、単結合または2価の連結基を表す。
<3> ポリカーボネート樹脂は、下記一般式(2)で表される繰り返し単位を有する、<1>または<2>に記載の組成物;
[化2]


一般式(2)中、R 1およびR 2は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基またはアリール基を表し、R 1とR 2とが連結して環を形成していてもよい。
<4> ポリカーボネート樹脂は、下記一般式(3)で表される繰り返し単位を有する、<1>~<3>のいずれかに記載の組成物;
[化3]


一般式(3)中、R 3は、アルキル基を表し、mは、0~10の整数である。
<5> 重合性化合物が、エチレン性不飽和結合を有する基を2個以上有する化合物である、<1>~<4>のいずれかに記載の組成物。
<6> 重合性化合物が、下記式で表される部分構造を有する、<1>~<5>のいずれかに記載の組成物;ただし、式中の*は連結手である。
[化4]


<7> さらに、光重合開始剤を含む<1>~<6>のいずれかに記載の組成物。
<8> さらに、熱重合開始剤を含む<1>~<7>のいずれかに記載の組成物。
<9> さらに、フィラーを含む<1>~<8>のいずれかに記載の組成物。
<10> さらに、密着性付与剤を含む、<1>~<9>のいずれかに記載の組成物。
<11> アンダーフィル用である<1>~<10>のいずれかに記載の組成物。
<12> 液状である、<1>~<11>のいずれかに記載の組成物。
<13> 樹脂フィルムの表面に、ポリカーボネート樹脂と重合性化合物とを含む接着層を有するアンダーフィル用積層体。
<14> 半導体ウエハの表面に、ポリカーボネート樹脂と重合性化合物とを含む接着層を有する積層体。
<15> ポリカーボネート樹脂は、下記一般式(1)で表される繰り返し単位を有する、<14>に記載の積層体;
[化5]


一般式(1)中、Ar 1およびAr 2は、それぞれ独立に芳香族基を表し、Lは、単結合または2価の連結基を表す。
<16> ポリカーボネート樹脂は、下記一般式(2)で表される繰り返し単位を有する、<14>または<15>に記載の積層体;
[化6]


一般式(2)中、R 1およびR 2は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基またはアリール基を表し、R 1とR 2とが連結して環を形成していてもよい。
<17> ポリカーボネート樹脂は、下記一般式(3)で表される繰り返し単位を有する、<14>~<16>のいずれかに記載の積層体;
[化7]


一般式(3)中、R 3は、アルキル基を表し、mは、0~10の整数である。
<18> 重合性化合物が、エチレン性不飽和結合を有する基を2個以上有する化合物である、<14>~<17>のいずれかに記載の積層体。
<19> 重合性化合物が、下記式で表される部分構造を有する<14>~<18>のいずれかに記載の積層体;ただし、式中の*は連結手である。
[化8]


<20> さらに、光重合開始剤を含む<14>~<19>のいずれかに記載の積層体。
<21> さらに、熱重合開始剤を含む<14>~<20>のいずれかに記載の積層体。
<22> さらに、フィラーを含む<14>~<21>のいずれかに記載の積層体。
<23> さらに、密着性付与剤を含む、<14>~<22>のいずれかに記載の積層体。
<24> <12>に記載の組成物を半導体ウエハに適用する工程と、
 半導体ウエハに適用された組成物を乾燥する工程と、
 乾燥された組成物の表面に、被着体を加熱圧着する工程と、
 を含む半導体デバイスの製造方法。
<25> 乾燥する工程と、加熱圧着する工程との間に、乾燥された組成物を露光する工程と、露光された組成物を現像する工程とを含む、<24>に記載の半導体デバイスの製造方法。
<26> <13>に記載のアンダーフィル用積層体の接着層側の面を半導体ウエハに積層し、接着層から樹脂フィルムを剥離して、接着層を半導体ウエハに積層する工程と、
 半導体ウエハに積層された接着層の表面に、被着体を加熱圧着する工程と、
 を含む半導体デバイスの製造方法。
<27> 積層する工程と、加熱圧着する工程との間に、半導体ウエハに積層された接着層を露光する工程と、露光された接着層を現像する工程とを含む、<26>に記載の半導体デバイスの製造方法。
<28> <24>~<27>のいずれかに記載の方法で製造された半導体デバイス。

発明の効果

[0012]
 本発明によれば、保存安定性、塗布性および硬化性に優れ、吸水性が低く、耐熱性に優れた膜を形成可能な組成物、アンダーフィル用積層体、これらを用いた積層体、半導体デバイスの製造方法ならびに半導体デバイスを提供可能になった。

図面の簡単な説明

[0013]
[図1] フィルム状接着剤の一実施形態を示す模式断面図である。
[図2] 接着シートの一実施形態を示す模式断面図である。
[図3] 接着シートの他の一実施形態を示す模式断面図である。
[図4] 接着シートの他の一実施形態を示す模式断面図である。
[図5] 接着層付半導体ウエハの一実施形態を示す上面図である。
[図6] 図5のVI-VI線に沿った端面図である。
[図7] 接着層パターンの一実施形態を示す上面図である。
[図8] 図7のVIII-VIII線に沿った端面図である。
[図9] 接着層パターンの一実施形態を示す上面図である。
[図10] 図9のX-X線に沿った端面図である。
[図11] 本発明の半導体デバイスの一実施形態を示す模式断面図である。
[図12] 本発明の半導体デバイスの他の一実施形態を示す模式断面図である。
[図13] 本発明の半導体デバイスの他の一実施形態を示す模式断面図である。

発明を実施するための形態

[0014]
 以下に記載する本発明における構成要素の説明は、本発明の代表的な実施態様に基づいてなされることがあるが、本発明はそのような実施態様に限定されるものではない。
[0015]
 本明細書における基(原子団)の表記に於いて、置換および無置換を記していない表記は、置換基を有さないものと共に置換基を有するものをも包含するものである。例えば、「アルキル基」とは、置換基を有さないアルキル基(無置換アルキル基)のみならず、置換基を有するアルキル基(置換アルキル基)をも包含するものである。
 また、本明細書中における「活性光線」とは、例えば、水銀灯の輝線スペクトル、エキシマレーザーに代表される遠紫外線、極紫外線(EUV光)、X線、電子線等を意味する。また、本発明において光とは、活性光線または放射線を意味する。本明細書中における「露光」とは、特に断らない限り、水銀灯、エキシマレーザーに代表される遠紫外線、X線、EUV光などによる露光のみならず、電子線、イオンビーム等の粒子線による描画も露光に含める。
[0016]
 本明細書において「~」を用いて表される数値範囲は、「~」の前後に記載される数値を下限値および上限値として含む範囲を意味する。
[0017]
 また、本明細書において、“(メタ)アクリレート”はアクリレートおよびメタクリレートの双方、または、いずれかを表し、“(メタ)アクリル”はアクリルおよびメタクリルの双方、または、いずれかを表し、“(メタ)アクリロイル”はアクリロイルおよびメタクリロイルの双方、または、いずれかを表す。
[0018]
 本明細書において「工程」との語は、独立した工程だけではなく、他の工程と明確に区別できない場合であってもその工程の所期の作用が達成されれば、本用語に含まれる。
[0019]
 本明細書において固形分濃度とは、組成物の総重量に対する、溶剤を除く他の成分の重量の重量百分率である。また、固形分とは、25℃における固形分をいう。
[0020]
 本明細書において、重量平均分子量は、GPC測定によるポリスチレン換算値として定義される。本明細書において、重量平均分子量(Mw)及び数平均分子量(Mn)は、例えば、HLC-8220(東ソー(株)製)を用い、カラムとしてTSKgel Super AWM―H(東ソー(株)製、6.0mmID×15.0cmを用いることによって求めることができる。溶離液は特に述べない限り、10mmol/L リチウムブロミドNMP(N-メチルピロリジノン)溶液を用いて測定したものとする。
[0021]
<組成物>
 本発明の組成物は、ポリカーボネート樹脂と、重合性化合物と、溶剤とを含有し、溶剤を組成物中に50質量%以上含有し、溶剤のうち50質量%以上が、沸点が130℃以上で、分子量が75以上である非プロトン性溶剤であることを特徴とする。
 ポリカーボネート樹脂は、吸水性が低く、耐熱性が高い樹脂であり、また、重合性化合物を反応硬化させることで、その物理特性が速やかに発揮されるので、本発明の組成物は、吸水性が低く、かつ、耐熱性及び硬化性に優れる。そして、溶剤のうち50質量%以上が、沸点が130℃以上で、分子量が75以上である非プロトン性溶剤であるので、保存安定性が良好となった。また、溶剤の沸点が130℃以上であるので、ベーク時の泡立ちを抑制でき、ボイドの発生を抑制できる。また、溶剤の分子量が75以上であるので、適度な揮発性を有しており、半導体ウエハなどに適用後の面状を良好にできる。
以下本発明を詳細に説明する。
[0022]
<<ポリカーボネート樹脂>>
 本発明の組成物は、ポリカーボネート樹脂を含有する。
 本発明において、ポリカーボネート樹脂は、下記一般式(1)で表される繰り返し単位を有することが好ましい。
[0023]
[化9]


一般式(1)中、Ar 1およびAr 2は、それぞれ独立に芳香族基を表し、Lは、単結合または2価の連結基を表す。
[0024]
 一般式(1)におけるAr 1およびAr 2は、それぞれ独立に芳香族基を表す。芳香族基としては、ベンゼン環、ナフタレン環、ペンタレン環、インデン環、アズレン環、ヘプタレン環、インデセン環、ペリレン環、ペンタセン環、アセタフタレン環、フェナントレン環、アントラセン環、ナフタセン環、クリセン環、トリフェニレン環、フルオレン環、ビフェニル環、ピロール環、フラン環、チオフェン環、イミダゾール環、オキサゾール環、チアゾール環、ピリジン環、ピラジン環、ピリミジン環、ピリダジン環、インドリジン環、インドール環、ベンゾフラン環、ベンゾチオフェン環、イソベンゾフラン環、キノリジン環、キノリン環、フタラジン環、ナフチリジン環、キノキサリン環、キノキサゾリン環、イソキノリン環、カルバゾール環、フェナントリジン環、アクリジン環、フェナントロリン環、チアントレン環、クロメン環、キサンテン環、フェノキサチイン環、フェノチアジン環、および、フェナジン環が挙げられる。なかでも、ベンゼン環が好ましい。
 これらの芳香族基は、置換基を有していてもよいが、有していない方が好ましい。
 芳香族基が有していてもよい置換基の例としては、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、アリール基などが挙げられる。
 ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等が挙げられる。
 アルキル基としては、炭素数1~30のアルキル基が挙げられる。アルキル基の炭素数は、1~20がより好ましく、1~10がさらに好ましい。アルキル基は、直鎖、分岐のいずれであってもよい。また、アルキル基の水素原子の一部または全部は、ハロゲン原子で置換されていてもよい。ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等が挙げられ、フッ素原子が好ましい。
 アルコキシ基としては、炭素数1~30のアルコキシ基が好ましい。アルコキシ基の炭素数は、1~20がより好ましく、1~10がさらに好ましい。アルコキシ基は、直鎖、分岐、環状のいずれでもよい。
 アリール基としては、炭素数6~30のアリール基が好ましく、炭素数6~20のアリール基がより好ましい。
[0025]
 一般式(1)におけるLは、単結合または2価の連結基を表す。
 2価の連結基としては、アルキレン基、アリーレン基、-O-、-NR’-(R’は、水素原子、置換基を有していてもよいアルキル基または置換基を有していてもよいアリール基を表し、水素原子が好ましい)で表される構造、-SO 2-、-CO-、-O-および-S-から選ばれる少なくとも一つを含む基が挙げられる。
 アルキレン基としては、炭素数2~20のアルキレン基が好ましく、炭素数2~10のアルキレン基がより好ましい。
 アリーレン基としては、炭素数6~30のアリーレン基が好ましく、炭素数6~20のアリーレン基がより好ましい。なかでも、フェニレン基が特に好ましい。
 アルキレン基、アリーレン基は、置換基を有していてもよい。置換基としては、Ar 1およびAr 2で説明した置換基を挙げることができる。また、置換基は2以上有していてもよい。置換基を2以上有する場合には、置換基同士が結合して環を形成していてもよい。置換基同士が結合して形成する環としては、脂環(非芳香性の炭化水素環)、芳香環、複素環などが挙げられる。環は単環であってもよく、複環であってもよい。
[0026]
 本発明で用いるポリカーボネート樹脂は、下記一般式(2)で表される繰り返し単位を有することが好ましい。
[0027]
[化10]


 一般式(2)中、R 1およびR 2は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基またはアリール基を表し、R 1とR 2とが連結して環を形成していてもよい。
[0028]
 一般式(2)中、R 1およびR 2は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基またはアリール基を表す。
 アルキル基としては、炭素数1~30のアルキル基が挙げられる。アルキル基の炭素数は、1~20がより好ましく、1~10がさらに好ましい。アルキル基は、直鎖、分岐のいずれであってもよい。また、アルキル基の水素原子の一部または全部は、ハロゲン原子で置換されていてもよい。ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等が挙げられ、フッ素原子が好ましい。
 アリール基としては、炭素数6~30のアリール基が好ましく、炭素数6~20のアリール基がより好ましく、フェニル基が特に好ましい。
 R 1とR 2とは連結して環を形成していてもよい。R 1とR 2とは連結して形成する環としては、脂環(非芳香性の炭化水素環)、芳香環、複素環などが挙げられる。環は単環であってもよく、複環であってもよい。
[0029]
 本発明で用いるポリカーボネート樹脂は、下記一般式(3)で表される繰り返し単位を有することが好ましい。
[0030]
[化11]


一般式(3)中、R 3は、アルキル基を表し、mは、0~10の整数である。
[0031]
 R 3は、アルキル基を表す。アルキル基としては、炭素数1~30のアルキル基が挙げられる。アルキル基の炭素数は、1~20がより好ましく、1~10がさらに好ましい。アルキル基は、直鎖、分岐、環状のいずれであってもよい。アルキル基はメチルが好ましい。
 mは、0~10の整数を表す。mは、0~5が好ましく、0~3が特に好ましい。
[0032]
 本発明において、ポリカーボネート樹脂としては、上述した一般式(1)で表される繰り返し単位を含まないポリカーボネート樹脂を用いることもできる。
 たとえば、特開2012-222174号公報の段落番号0012に記載のポリカーボネート樹脂などを用いることもできる。
[0033]
 以下にポリカーボネート樹脂の繰り返し単位の具体例を示す。以下に示す繰り返し単位を1種類に身含んでいてもよく、2以上組み合わせて含んでいてもよい。なかでも、吸水性および耐熱性の観点から、(1-13)、(1-14)の繰り返し単位が好ましい。
[0034]
[化12]


[0035]
 ポリカーボネート樹脂の、重量平均分子量(Mw)は、1,000~1,000,000であることが好ましく、10,000~80,000であることがより好ましい。上記範囲であれば、溶媒への溶解性、耐熱性が良好である。
[0036]
 本発明で用いるポリカーボネート樹脂は、沸点が130℃以上で、分子量が75以上である非プロトン性溶剤100質量部に対する、25℃での溶解度が、5質量部以上であることが好ましく、15質量部以上が特に好ましい。上記非プロトン性溶剤に対する溶解度が5質量部以上であれば、組成物中におけるポリカーボネート樹脂濃度を高めることができ、吸水性がより低く、かつ、耐熱性がより優れた接着層を形成することができる。非プロトン性溶剤としては、例えば、アニソール(沸点154℃、分子量108)、γ-ブチロラクトン(沸点204℃、分子量86)、δ-バレロラクトン(沸点207℃、分子量100)、シクロヘキサノン(沸点156℃、分子量98)、シクロペンタノン(沸点130℃、分子量84)、N-メチル-2-ピロリドン(沸点202℃、分子量99)、N-エチル-2-ピロリドン(沸点225℃、分子量113)、ジメチルスルホキシド(沸点189℃、分子量78)、ジメチルアセトアミド(沸点165℃、分子量87)、1-メトキシ-2-プロピルアセテート(沸点146℃、分子量132)、メチルアミルケトン(沸点149℃、分子量114)などが挙げられ、上記ポリカーボネート樹脂の溶解度は、これらの溶剤に対する溶解度であることが好ましい。
[0037]
 ポリカーボネート樹脂の市販品としては、例えば、PCZ-200、PCZ-300、PCZ-500、PCZ-800(三菱ガス化学製)、APEC9379(バイエル製)、パンライトL-1225LM(帝人製)などが挙げられる。
[0038]
 ポリカーボネート樹脂の含有量は、本発明の組成物の全固形分に対し、40~90質量%が好ましく、45~85質量%がより好ましく、50~85質量%が更に好ましい。
 本発明の組成物は、重合性化合物100質量部に対し、ポリカーボネート樹脂50~900質量部含有することが好ましく、100~600質量部含有することが好ましい。
 ポリカーボネート樹脂は、1種または2種以上を用いることができる。2種以上を用いる場合は、合計量が上記範囲であることが好ましい。
[0039]
<重合性化合物>
 本発明の組成物は、重合性化合物を含有する。重合性化合物を配合することによって、硬化性化合物の硬化によってポリカーボネート樹脂の物理特性を発揮させることができる。
 重合性化合物は、重合性基を有する化合物であって、活性光線、放射線、光、熱、ラジカルまたは酸の作用により重合可能な公知の化合物を用いることができる。このような化合物は産業分野において広く知られているものであり、本発明においてはこれらを特に限定なく用いることができる。これらは、例えば、モノマー、プレポリマー、オリゴマー又はそれらの混合物並びにそれらの多量体などの化学的形態のいずれであってもよい。
[0040]
 本発明において、モノマータイプの重合性化合物(以下、重合性モノマーともいう)は、高分子化合物とは異なる化合物である。重合性モノマーは、典型的には、低分子化合物であり、分子量2000以下の低分子化合物であることが好ましく、1500以下の低分子化合物であることがより好ましく、分子量900以下の低分子化合物であることがさらに好ましい。なお、重合性モノマーの分子量は、通常、100以上である。
[0041]
 重合性基は、例えば、付加重合反応し得る官能基であることが好ましい。付加重合反応し得る官能基としては、エチレン性不飽和結合を有する基、アミノ基、エポキシ基等が挙げられる。また、重合性基は、光照射によりラジカルを発生し得る官能基であってもよく、そのような重合性基としては、例えば、チオール基、ハロゲン基等が挙げられる。なかでも、重合性基は、エチレン性不飽和結合を有する基が好ましい。エチレン性不飽和結合基としては、スチリル基、(メタ)アクリロイル基、アリル基が好ましい。
 すなわち、本発明において、重合性化合物は、エチレン性不飽和結合を有する基を有する化合物が好ましい。
[0042]
 重合性化合物は、現像性および耐熱性の観点から、重合性基を2個以上含有する2官能以上の重合性化合物を少なくとも1種含むことが好ましく、3官能以上の重合性化合物を少なくとも1種含むことがより好ましい。なかでも、現像性および耐熱性をより向上できるという理由から、エチレン性不飽和結合を有する基を2個以上有する2官能以上の重合性化合物が特に好ましい。
[0043]
 重合性化合物としては、具体的にはラジカル重合性化合物(B1)、イオン重合性化合物(B2)が挙げられ、ラジカル重合性化合物(B1)が好ましい。
<<ラジカル重合性化合物(B1)>>
 ラジカル重合性化合物(B1)としては、炭素数3~35の(メタ)アクリルアミド化合物(B11)、炭素数4~35の(メタ)アクリレート化合物(B12)、炭素数6~35の芳香族ビニル化合物(B13)、炭素数3~20のビニルエーテル化合物(B14)及びその他のラジカル重合性化合物(B15)等が挙げられる。ラジカル重合性化合物(B1)は1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。また、必要により、ハイドロキノン、メチルエーテルハイドロキノン類等の重合禁止剤を併用してもよい。
[0044]
 炭素数3~35の(メタ)アクリルアミド化合物(B11)としては、例えば、(メタ)アクリルアミド、N-メチル(メタ)アクリルアミド、N-エチル(メタ)アクリルアミド、N-プロピル(メタ)アクリルアミド、N-n-ブチル(メタ)アクリルアミド、N-t-ブチル(メタ)アクリルアミド、N-ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N-イソプロピル(メタ)アクリルアミド、N-メチロール(メタ)アクリルアミド、N,N-ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N-ジエチル(メタ)アクリルアミド及び(メタ)アクリロイルモルフォリンが挙げられる。
[0045]
 炭素数4~35の(メタ)アクリレート化合物(B12)としては、例えば以下の単官能~六官能の(メタ)アクリレートが挙げられる。以下において、EOはエチレンオキサイドを表し、POはプロピレンオキサイドを表す。
[0046]
 単官能(メタ)アクリレートとしては、エチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、2-エチルヘキシル(メタ)アクリレート、tert-オクチル(メタ)アクリレート、イソアミル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、イソステアリル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、4-n-ブチルシクロへキシル(メタ)アクリレート、ボルニル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、2-エチルヘキシルジグリコール(メタ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレート、2-クロロエチル(メタ)アクリレート、4-ブロモブチル(メタ)アクリレート、シアノエチル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、ブトキシメチル(メタ)アクリレート、メトキシプロピレンモノアクリレート、3-メトキシブチル(メタ)アクリレート、アルコキシメチル(メタ)アクリレート、2-エチルへキシルカルビトール(メタ)アクリレート、アルコキシエチル(メタ)アクリレート、2-(2-メトキシエトキシ)エチル(メタ)アクリレート、2-(2-ブトキシエトキシ)エチル(メタ)アクリレート、2,2,2-テトラフルオロエチル(メタ)アクリレート、1H,1H,2H,2H-パーフルオロデシル(メタ)アクリレート、4-ブチルフェニル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、2,4,5-テトラメチルフェニル(メタ)アクリレート、4-クロロフェニル(メタ)アクリレート、フェノキシメチル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、グリシジロキシブチル(メタ)アクリレート、グリシジロキシエチル(メタ)アクリレート、グリシジロキシプロピル(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールモノビニルエーテルモノアクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、3-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、トリメトキシシリルプロピル(メタ)アクリレート、トリメトキシシリルプロピル(メタ)アクリレート、トリメチルシリルプロピル(メタ)アクリレート、ポリエチレンオキサイドモノメチルエーテル(メタ)アクリレート、オリゴエチレンオキサイドモノメチルエーテル(メタ)アクリレート、ポリエチレンオキサイド(メタ)アクリレート、オリゴエチレンオキサイド(メタ)アクリレート、オリゴエチレンオキサイドモノアルキルエーテル(メタ)アクリレート、ポリエチレンオキサイドモノアルキルエーテル(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコール(メタ)アクリレート、ポリプロピレンオキサイドモノアルキルエーテル(メタ)アクリレート、オリゴプロピレンオキサイドモノアルキルエーテル(メタ)アクリレート、2-メタクリロイロキシエチルコハク酸、2-メタクリロイロキシヘキサヒドロフタル酸、2-メタクリロイロキシエチル-2-ヒドロキシプロピルフタレート、ブトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、トリフロロエチル(メタ)アクリレート、パーフロロオクチルエチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシ-3-フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、EO変性フェノール(メタ)アクリレート、EO変性クレゾール(メタ)アクリレート、EO変性ノニルフェノール(メタ)アクリレート、PO変性ノニルフェノール(メタ)アクリレート及びEO変性-2-エチルヘキシル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
[0047]
 二官能(メタ)アクリレートとしては、1,4-ブタンジ(メタ)アクリレート、1,6-ヘキサンジアクリレート、ポリプロピレンジアクリレート、1,6-ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,10-デカンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルジアクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、2,4-ジメチル-1,5-ペンタンジオールジ(メタ)アクリレート、ブチルエチルプロパンジオール(メタ)アクリレート、エトキシ化シクロヘキサンメタノールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、オリゴエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、2-エチル-2-ブチル-ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、EO変性ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールFポリエトキシジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、オリゴプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4-ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、2-エチル-2-ブチル-プロパンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9-ノナンジ(メタ)アクリレート、プロポキシ化エトキシ化ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート及びトリシクロデカンジ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
[0048]
 三官能の(メタ)アクリレートとしては、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンのアルキレンオキサイド変性トリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスルトールトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ((メタ)アクリロイルオキシプロピル)エーテル、イソシアヌル酸アルキレンオキサイド変性トリ(メタ)アクリレート、プロピオン酸ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、トリ((メタ)アクリロイルオキシエチル)イソシアヌレート、ヒドロキシピバルアルデヒド変性ジメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ソルビトールトリ(メタ)アクリレート、プロポキシ化トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート及びエトキシ化グリセリントリアクリレート等が挙げられる。
[0049]
 四官能の(メタ)アクリレートとしては、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ソルビトールテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、プロピオン酸ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート及びエトキシ化ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
[0050]
 五官能の(メタ)アクリレートとしては、ソルビトールペンタ(メタ)アクリレート及びジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレートが挙げられる。
[0051]
 六官能の(メタ)アクリレートとしては、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ソルビトールヘキサ(メタ)アクリレート、フォスファゼンのアルキレンオキサイド変性ヘキサ(メタ)アクリレート及びカプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
[0052]
 炭素数6~35の芳香族ビニル化合物(B13)としては、ビニルチオフェン、ビニルフラン、ビニルピリジン、スチレン、メチルスチレン、トリメチルスチレン、エチルスチレン、イソプロピルスチレン、クロルメチルスチレン、メトキシスチレン、アセトキシスチレン、クロルスチレン、ジクロルスチレン、ブロムスチレン、ビニル安息香酸メチルエステル、3-メチルスチレン、4-メチルスチレン、3-エチルスチレン、4-エチルスチレン、3-プロピルスチレン、4-プロピルスチレン、3-ブチルスチレン、4-ブチルスチレン、3-ヘキシルスチレン、4-ヘキシルスチレン、3-オクチルスチレン、4-オクチルスチレン、3-(2-エチルヘキシル)スチレン、4-(2-エチルヘキシル)スチレン、アリルスチレン、イソプロペニルスチレン、ブテニルスチレン、オクテニルスチレン、4-t-ブトキシカルボニルスチレン、4-メトキシスチレン及び4-t-ブトキシスチレン等が挙げられる。
[0053]
 炭素数3~35のビニルエーテル化合物(B14)としては、例えば以下の単官能又は多官能ビニルエーテルが挙げられる。
[0054]
 単官能ビニルエーテルとしては、例えば、メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、プロピルビニルエーテル、n-ブチルビニルエーテル、t-ブチルビニルエーテル、2-エチルヘキシルビニルエーテル、n-ノニルビニルエーテル、ラウリルビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテル、シクロヘキシルメチルビニルエーテル、4-メチルシクロヘキシルメチルビニルエーテル、ベンジルビニルエーテル、ジシクロペンテニルビニルエーテル、2-ジシクロペンテノキシエチルビニルエーテル、メトキシエチルビニルエーテル、エトキシエチルビニルエーテル、ブトキシエチルビニルエーテル、メトキシエトキシエチルビニルエーテル、エトキシエトキシエチルビニルエーテル、メトキシポリエチレングリコールビニルエーテル、テトラヒドロフリフリルビニルエーテル、2-ヒドロキシエチルビニルエーテル、2-ヒドロキシプロピルビニルエーテル、4-ヒドロキシブチルビニルエーテル、4-ヒドロキシメチルシクロヘキシルメチルビニルエーテル、ジエチレングリコールモノビニルエーテル、ポリエチレングリコールビニルエーテル、クロルエチルビニルエーテル、クロルブチルビニルエーテル、クロルエトキシエチルビニルエーテル、フェニルエチルビニルエーテル及びフェノキシポリエチレングリコールビニルエーテルが挙げられる。
[0055]
 多官能ビニルエーテルとしては、例えば、エチレングリコールジビニルエーテル、ジエチレングリコールジビニルエーテル、ポリエチレングリコールジビニルエーテル、プロピレングリコールジビニルエーテル、ブチレングリコールジビニルエーテル、ヘキサンジオールジビニルエーテル、ビスフェノールAアルキレンオキサイドジビニルエーテル、ビスフェノールFアルキレンオキサイドジビニルエーテル等のジビニルエーテル類;トリメチロールエタントリビニルエーテル、トリメチロールプロパントリビニルエーテル、ジトリメチロールプロパンテトラビニルエーテル、グリセリントリビニルエーテル、ペンタエリスリトールテトラビニルエーテル、ジペンタエリスリトールペンタビニルエーテル、ジペンタエリスリトールヘキサビニルエーテル、エチレンオキサイド付加トリメチロールプロパントリビニルエーテル、プロピレンオキサイド付加トリメチロールプロパントリビニルエーテル、エチレンオキサイド付加ジトリメチロールプロパンテトラビニルエーテル、プロピレンオキサイド付加ジトリメチロールプロパンテトラビニルエーテル、エチレンオキサイド付加ペンタエリスリトールテトラビニルエーテル、プロピレンオキサイド付加ペンタエリスリトールテトラビニルエーテル、エチレンオキサイド付加ジペンタエリスリトールヘキサビニルエーテル及びプロピレンオキサイド付加ジペンタエリスリトールヘキサビニルエーテルが挙げられる。
[0056]
 その他のラジカル重合性化合物(B15)としては、ビニルエステル化合物(酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル及びバーサチック酸ビニル等)、アリルエステル化合物(酢酸アリル等)、ハロゲン含有単量体(塩化ビニリデン及び塩化ビニル等)及びオレフィン化合物(エチレン及びプロピレン等)等が挙げられる。
[0057]
 これらの内、重合速度の観点から(メタ)アクリルアミド化合物(B11)及び(メタ)アクリレート化合物(B12)が好ましく、特に(メタ)アクリレート化合物(B12)が好ましい。
[0058]
<<イオン重合性化合物(B2)>>
 イオン重合性化合物(B2)としては、炭素数3~20のエポキシ化合物(B21)、炭素数4~20のオキセタン化合物(B22)等が挙げられる。
[0059]
 炭素数3~20のエポキシ化合物(B21)としては、例えば以下の単官能又は多官能エポキシ化合物が挙げられる。
 単官能エポキシ化合物としては、例えば、フェニルグリシジルエーテル、p-tert―ブチルフェニルグリシジルエーテル、ブチルグリシジルエーテル、2-エチルヘキシルグリシジルエーテル、アリルグリシジルエーテル、1,2-ブチレンオキサイド、1,3-ブタジエンモノオキサイド、1,2-エポキシドデカン、エピクロロヒドリン、1,2-エポキシデカン、スチレンオキサイド、シクロヘキセンオキサイド、3-メタクリロイルオキシメチルシクロヘキセンオキサイド、3-アクリロイルオキシメチルシクロヘキセンオキサイド及び3-ビニルシクロヘキセンオキサイドが挙げられる。
[0060]
 多官能エポキシ化合物としては、例えば、ビスフェノールAジグリシジルエーテル、ビスフェノールFジグリシジルエーテル、ビスフェノールSジグリシジルエーテル、臭素化ビスフェノールAジグリシジルエーテル、臭素化ビスフェノールFジグリシジルエーテル、臭素化ビスフェノールSジグリシジルエーテル、エポキシノボラック樹脂、水添ビスフェノールAジグリシジルエーテル、水添ビスフェノールFジグリシジルエーテル、水添ビスフェノールSジグリシジルエーテル、3,4-エポキシシクロヘキシルメチル-3’,4’-エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、2-(3,4-エポキシシクロヘキシル-5,5-スピロ-3,4-エポキシ)シクロヘキサン-メタ-ジオキサン、ビス(3,4-エポキシシクロヘキシルメチル)アジペート、ビニルシクロヘキセンオキサイド、4-ビニルエポキシシクロヘキサン、ビス(3,4-エポキシ-6-メチルシクロヘキシルメチル)アジペート、3,4-エポキシ-6-メチルシクロヘキシル-3’,4’-エポキシ-6’-メチルシクロヘキサンカルボキシレート、メチレンビス(3,4-エポキシシクロヘキサン)、ジシクロペンタジエンジエポキサイド、エチレングリコールジ(3,4-エポキシシクロヘキシルメチル)エーテル、エチレンビス(3,4-エポキシシクロヘキサンカルボキシレート)、エポキシヘキサヒドロフタル酸ジオクチル、エポキシヘキサヒドロフタル酸ジ-2-エチルヘキシル、1,4-ブタンジオールジグリシジルエーテル、1,6-ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、グリセリントリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル類、1,1,3-テトラデカジエンジオキサイド、リモネンジオキサイド、1,2,7,8-ジエポキシオクタン及び1,2,5,6-ジエポキシシクロオクタンが挙げられる。
[0061]
 これらのエポキシ化合物の中でも、重合速度に優れるという観点から、芳香族エポキシド及び脂環式エポキシドが好ましく、脂環式エポキシドが特に好ましい。
[0062]
 炭素数4~20のオキセタン化合物(B22)としては、オキセタン環を1個~6個有する化合物等が挙げられる。
[0063]
 オキセタン環を1個有する化合物としては、例えば、3-エチル-3-ヒドロキシメチルオキセタン、3-(メタ)アリルオキシメチル-3-エチルオキセタン、(3-エチル-3-オキセタニルメトキシ)メチルベンゼン、4-フルオロ-[1-(3-エチル-3-オキセタニルメトキシ)メチル]ベンゼン、4-メトキシ-[1-(3-エチル-3-オキセタニルメトキシ)メチル]ベンゼン、[1-(3-エチル-3-オキセタニルメトキシ)エチル]フェニルエーテル、イソブトキシメチル(3-エチル-3-オキセタニルメチル)エーテル、イソボルニルオキシエチル(3-エチル-3-オキセタニルメチル)エーテル、イソボルニル(3-エチル-3-オキセタニルメチル)エーテル、2-エチルヘキシル(3-エチル-3-オキセタニルメチル)エーテル、エチルジエチレングリコール(3-エチル-3-オキセタニルメチル)エーテル、ジシクロペンタジエン(3-エチル-3-オキセタニルメチル)エーテル、ジシクロペンテニルオキシエチル(3-エチル-3-オキセタニルメチル)エーテル、ジシクロペンテニル(3-エチル-3-オキセタニルメチル)エーテル、テトラヒドロフルフリル(3-エチル-3-オキセタニルメチル)エーテル、テトラブロモフェニル(3-エチル-3-オキセタニルメチル)エーテル、2-テトラブロモフェノキシエチル(3-エチル-3-オキセタニルメチル)エーテル、トリブロモフェニル(3-エチル-3-オキセタニルメチル)エーテル、2-トリブロモフェノキシエチル(3-エチル-3-オキセタニルメチル)エーテル、2-ヒドロキシエチル(3-エチル-3-オキセタニルメチル)エーテル、2-ヒドロキシプロピル(3-エチル-3-オキセタニルメチル)エーテル、ブトキシエチル(3-エチル-3-オキセタニルメチル)エーテル、ペンタクロロフェニル(3-エチル-3-オキセタニルメチル)エーテル、ペンタブロモフェニル(3-エチル-3-オキセタニルメチル)エーテル及びボルニル(3-エチル-3-オキセタニルメチル)エーテルが挙げられる。
[0064]
 オキセタン環を2~6個有する化合物としては、例えば、3,7-ビス(3-オキセタニル)-5-オキサ-ノナン、3,3’-(1,3-(2-メチレニル)プロパンジイルビス(オキシメチレン))ビス-(3-エチルオキセタン)、1,4-ビス[(3-エチル-3-オキセタニルメトキシ)メチル]ベンゼン、1,2-ビス[(3-エチル-3-オキセタニルメトキシ)メチル]エタン、1,3-ビス[(3-エチル-3-オキセタニルメトキシ)メチル]プロパン、エチレングリコールビス(3-エチル-3-オキセタニルメチル)エーテル、ジシクロペンテニルビス(3-エチル-3-オキセタニルメチル)エーテル、トリエチレングリコールビス(3-エチル-3-オキセタニルメチル)エーテル、テトラエチレングリコールビス(3-エチル-3-オキセタニルメチル)エーテル、トリシクロデカンジイルジメチレン(3-エチル-3-オキセタニルメチル)エーテル、トリメチロールプロパントリス(3-エチル-3-オキセタニルメチル)エーテル、1,4-ビス(3-エチル-3-オキセタニルメトキシ)ブタン、1,6-ビス(3-エチル-3-オキセタニルメトキシ)ヘキサン、ペンタエリスリトールトリス(3-エチル-3-オキセタニルメチル)エーテル、ペンタエリスリトールテトラキス(3-エチル-3-オキセタニルメチル)エーテル、ポリエチレングリコールビス(3-エチル-3-オキセタニルメチル)エーテル、ジペンタエリスリトールヘキサキス(3-エチル-3-オキセタニルメチル)エーテル、ジペンタエリスリトールペンタキス(3-エチル-3-オキセタニルメチル)エーテル、ジペンタエリスリトールテトラキス(3-エチル-3-オキセタニルメチル)エーテル、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサキス(3-エチル-3-オキセタニルメチル)エーテル、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールペンタキス(3-エチル-3-オキセタニルメチル)エーテル、ジトリメチロールプロパンテトラキス(3-エチル-3-オキセタニルメチル)エーテル、EO変性ビスフェノールAビス(3-エチル-3-オキセタニルメチル)エーテル、PO変性ビスフェノールAビス(3-エチル-3-オキセタニルメチル)エーテル、EO変性水添ビスフェノールAビス(3-エチル-3-オキセタニルメチル)エーテル、PO変性水添ビスフェノールAビス(3-エチル-3-オキセタニルメチル)エーテル及びEO変性ビスフェノールF(3-エチル-3-オキセタニルメチル)エーテルが挙げられる。
[0065]
 重合性化合物は、エポキシ基、アクリル基、メタクリル基、アリル基およびスチリル基から選ばれる1種以上の重合性基を2個以上有する化合物が好ましく、アクリル基、メタクリル基、アリル基およびスチリル基から選ばれる1種以上の重合性基を2個以上有する化合物がより好ましく、アクリル基、メタクリル基、アリル基およびスチリル基から選ばれる1種以上の重合性基を2個以上有し、かつ、下記部分構造を有する化合物がさらに好ましい。重合性化合物が下記部分構造を有することにより、耐熱性をより向上できる。
[0066]
[化13]


式中の*は連結手である。
[0067]
 重合性化合物の市販品としては、例えば、A-9300、A-TMP、A-TMPT、A-TMMT、AD-TMP、A-DPH、A-BPE-4、A-BPE-10、4G(新中村化学工業製、多官能(メタ)アクリレート化合物)、TAIC(TCI、3官能アリル化合物)、ビスコート802(大阪有機化学、多官能(メタ)アクリレート化合物)、TEGMA(aldrich、2官能(メタ)アクリレート化合物)、CD401(サートマー製、2官能(メタ)アクリレート化合物)、エピコート(三菱化学、2官能エポキシ化合物)などが挙げられる。
[0068]
 本発明の組成物における重合性化合物の含有量は、良好な接着強度、耐熱性の観点から、組成物の全固形分に対して、5~75質量%が好ましく、10~70質量%がより好ましく、10~60質量%が更に好ましい。
 重合性化合物は1種類のみでもよいし、2種類以上であってもよい。溶剤が2種類以上の場合は、その合計が上記範囲であることが好ましい。
 また、重合性化合物と上述したポリカーボネート樹脂の比率(質量比)は、(重合性化合物/ポリカーボネート樹脂)=90/10~10/90であることが好ましく、20/80~80/20であることがより好ましい。
[0069]
<<溶剤>>
 本発明の組成物は、溶剤を含有する。
 溶剤としては、沸点が130℃以上で、分子量が75以上である非プロトン性溶剤を50質量%以上含有するものを用いる。
 上述した非プロトン性溶剤を用いることで、組成物の保存安定性が良好である。また、沸点が130℃以上であるので、ベーク時の泡立ちを抑制でき、ボイドの発生を抑制できる。また、分子量が75以上であるので、適度な揮発性を有しており、半導体ウエハなどに適用後の面状を良好にできる。
 非プロトン性溶剤の沸点は、130~230℃が好ましく、150~210℃がより好ましい。
 非プロトン性溶剤の分子量は、75~150が好ましく、80~110がより好ましい。
[0070]
 沸点が130℃以上で、分子量が75以上である非プロトン性溶剤としては、アニソール(沸点154℃、分子量108)、γ-ブチロラクトン(沸点204℃、分子量86)、δ-バレロラクトン(沸点207℃、分子量100)、シクロヘキサノン(沸点156℃、分子量98)、シクロペンタノン(沸点130℃、分子量84)、N-メチル-2-ピロリドン(沸点202℃、分子量99)、N-エチル-2-ピロリドン(沸点225℃、分子量113)、ジメチルスルホキシド(沸点189℃、分子量78)、ジメチルアセトアミド(沸点165℃、分子量87)、1-メトキシ-2-プロピルアセテート(沸点146℃、分子量132)、メチルアミルケトン(沸点149℃、分子量114)などが挙げられる。
[0071]
 本発明において、溶剤としては、上記非プロトン性溶剤のみを用いてもよく、上記非プロトン性溶剤と、上記した非プロトン性溶剤以外の溶剤(以下、他の溶剤ともいう)とを併用してもよい。上記非プロトン性溶剤を複数用いてもよい。
 他の溶剤の含有量は、溶剤全量の50質量%未満であることが必要であり、20質量%以下が好ましく、10質量%以下がより好ましく、5質量%以下が更に好ましく、実質的に含有しないことが特に好ましい。実質的に含有しないとは、例えば、溶剤全量中における含有量が1質量%以下が好ましく、0.5質量%以下がより好ましく、0.1質量%以下が更に好ましく、含有しないことが特に好ましい。
[0072]
 他の溶剤としては、公知のものを制限なく使用できる。エステル類、エーテル類、ケトン類、アミド類、アルコール類、炭化水素などが挙げられる。例えば、特開2009-256588号公報の段落番号0072、特開2010-70645号公報の段落番号0036、特開2010-6983号公報の段落番号0053に記載された溶剤などを用いることができる。
[0073]
 本発明の組成物は、溶剤を50質量%以上含有し、50~90質量%含有することが好ましく、50~80質量%以上がより好ましい。溶剤の含有量が50質量%以上であれば、塗布作業性の良好な組成物とすることができる。
 溶剤は1種類のみでもよいし、2種類以上であってもよい。溶剤が2種類以上の場合は、その合計が上記範囲であることが好ましい。
[0074]
<光重合開始剤>
 本発明の組成物は、光重合開始剤を含有することができる。
 本発明の組成物が光重合開始剤を含有することにより、組成物を半導体ウエハなどに適用して層状の接着層を形成した後、光を照射することで、ラジカルまたは酸による硬化が起こり、光照射部における接着性を低下させることができる。このため、例えば、電極部のみをマスクしたパターンを持つフォトマスクを介して接着層表面へ行えば、電極のパターンにしたがって、溶解性の異なる領域を簡便に作成できるという利点がある。
[0075]
 光重合開始剤としては、重合性化合物の重合反応(架橋反応)を開始する能力を有する限り、特に制限はなく、公知の光重合開始剤の中から適宜選択することができる。例えば、紫外線領域から可視の光線に対して感光性を有するものが好ましい。また、光励起された増感剤と何らかの作用を生じ、活性ラジカルを生成する活性剤であってもよい。光照射により、ラジカル又は酸を発生する化合物が好ましい。
 また、光重合開始剤は、約300nm~800nm(好ましくは330nm~500nm)の範囲内に少なくとも約50の分子吸光係数を有する化合物を、少なくとも1種含有していることが好ましい。
[0076]
 光重合開始剤としては、公知の化合物を制限なく使用できる。例えば、ハロゲン化炭化水素誘導体(例えば、トリアジン骨格を有するもの、オキサジアゾール骨格を有するもの、トリハロメチル基を有するものなど)、アシルホスフィンオキサイド等のアシルホスフィン化合物、ヘキサアリールビイミダゾール、オキシム誘導体等のオキシム化合物、有機過酸化物、チオ化合物、ケトン化合物、芳香族オニウム塩、ケトオキシムエーテル、アミノアセトフェノン化合物、ヒドロキシアセトフェノン、アゾ系化合物、アジド化合物、メタロセン化合物、有機ホウ素化合物、鉄アレーン錯体などが挙げられる。
[0077]
 トリアジン骨格を有するハロゲン化炭化水素化合物としては、例えば、若林ら著、Bull.Chem.Soc.Japan,42、2924(1969)記載の化合物、英国特許1388492号明細書記載の化合物、特開昭53-133428号公報記載の化合物、独国特許3337024号明細書記載の化合物、F.C.SchaeferなどによるJ.Org.Chem.;29、1527(1964)記載の化合物、特開昭62-58241号公報記載の化合物、特開平5-281728号公報記載の化合物、特開平5-34920号公報記載化合物、米国特許第4212976号明細書に記載されている化合物などが挙げられる。
[0078]
 米国特許第4212976号明細書に記載されている化合物としては、例えば、オキサジアゾール骨格を有する化合物(例えば、2-トリクロロメチル-5-フェニル-1,3,4-オキサジアゾール、2-トリクロロメチル-5-(4-クロロフェニル)-1,3,4-オキサジアゾール、2-トリクロロメチル-5-(1-ナフチル)-1,3,4-オキサジアゾール、2-トリクロロメチル-5-(2-ナフチル)-1,3,4-オキサジアゾール、2-トリブロモメチル-5-フェニル-1,3,4-オキサジアゾール、2-トリブロモメチル-5-(2-ナフチル)-1,3,4-オキサジアゾール;2-トリクロロメチル-5-スチリル-1,3,4-オキサジアゾール、2-トリクロロメチル-5-(4-クロルスチリル)-1,3,4-オキサジアゾール、2-トリクロロメチル-5-(4-メトキシスチリル)-1,3,4-オキサジアゾール、2-トリクロロメチル-5-(1-ナフチル)-1,3,4-オキサジアゾール、2-トリクロロメチル-5-(4-n-ブトキシスチリル)-1,3,4-オキサジアゾール、2-トリプロモメチル-5-スチリル-1,3,4-オキサジアゾールなど)などが挙げられる。
[0079]
 また、上記以外の光重合開始剤として、アクリジン誘導体(例えば、9-フェニルアクリジン、1,7-ビス(9,9’-アクリジニル)ヘプタンなど)、N-フェニルグリシンなど、ポリハロゲン化合物(例えば、四臭化炭素、フェニルトリブロモメチルスルホン、フェニルトリクロロメチルケトンなど)、クマリン類(例えば、3-(2-ベンゾフラノイル)-7-ジエチルアミノクマリン、3-(2-ベンゾフロイル)-7-(1-ピロリジニル)クマリン、3-ベンゾイル-7-ジエチルアミノクマリン、3-(2-メトキシベンゾイル)-7-ジエチルアミノクマリン、3-(4-ジメチルアミノベンゾイル)-7-ジエチルアミノクマリン、3,3’-カルボニルビス(5,7-ジ-n-プロポキシクマリン)、3,3’-カルボニルビス(7-ジエチルアミノクマリン)、3-ベンゾイル-7-メトキシクマリン、3-(2-フロイル)-7-ジエチルアミノクマリン、3-(4-ジエチルアミノシンナモイル)-7-ジエチルアミノクマリン、7-メトキシ-3-(3-ピリジルカルボニル)クマリン、3-ベンゾイル-5,7-ジプロポキシクマリン、7-ベンゾトリアゾール-2-イルクマリン、また、特開平5-19475号公報、特開平7-271028号公報、特開2002-363206号公報、特開2002-363207号公報、特開2002-363208号公報、特開2002-363209号公報などに記載のクマリン化合物など)、アシルホスフィンオキサイド類(例えば、ビス(2,4,6-トリメチルベンゾイル)-フェニルホスフィンオキサイド、ビス(2,6-ジメトキシベンゾイル)-2,4,4-トリメチル-ペンチルフェニルホスフィンオキサイド、LucirinTPOなど)、メタロセン類(例えば、ビス(η5-2,4-シクロペンタジエン-1-イル)-ビス(2,6-ジフロロ-3-(1H-ピロール-1-イル)-フェニル)チタニウム、η5-シクロペンタジエニル-η6-クメニル-アイアン(1+)-ヘキサフロロホスフェート(1-)など)、特開昭53-133428号公報、特公昭57-1819号公報、同57-6096号公報、及び米国特許第3615455号明細書に記載された化合物などが挙げられる。
[0080]
 ケトン化合物としては、例えば、ベンゾフェノン、2-メチルベンゾフェノン、3-メチルベンゾフェノン、4-メチルベンゾフェノン、4-メトキシベンゾフェノン、2-クロロベンゾフェノン、4-クロロベンゾフェノン、4-ブロモベンゾフェノン、2-カルボキシベンゾフェノン、2-エトキシカルボニルベンゾフェノン、ベンゾフェノンテトラカルボン酸又はそのテトラメチルエステル、4,4’-ビス(ジアルキルアミノ)ベンゾフェノン類(例えば、4,4’-ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4’-ビスジシクロヘキシルアミノ)ベンゾフェノン、4,4’-ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4’-ビス(ジヒドロキシエチルアミノ)ベンゾフェノン、4-メトキシ-4’-ジメチルアミノベンゾフェノン、4,4’-ジメトキシベンゾフェノン、4-ジメチルアミノベンゾフェノン、4-ジメチルアミノアセトフェノン、ベンジル、アントラキノン、2-t-ブチルアントラキノン、2-メチルアントラキノン、フェナントラキノン、キサントン、チオキサントン、2-クロル-チオキサントン、2,4-ジエチルチオキサントン、フルオレノン、2-ベンジル-ジメチルアミノ-1-(4-モルホリノフェニル)-1-ブタノン、2-メチル-1-〔4-(メチルチオ)フェニル〕-2-モルホリノ-1-プロパノン、2-ヒドロキシ-2-メチル-〔4-(1-メチルビニル)フェニル〕プロパノールオリゴマー、ベンゾイン、ベンゾインエーテル類(例えば、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインプロピルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインフェニルエーテル、ベンジルジメチルケタール)、アクリドン、クロロアクリドン、N-メチルアクリドン、N-ブチルアクリドン、N-ブチル-クロロアクリドンなどが挙げられる。
[0081]
 光重合開始剤としては、ヒドロキシアセトフェノン化合物、アミノアセトフェノン化合物、及び、アシルホスフィン化合物も好適に用いることができる。より具体的には、例えば、特開平10-291969号公報に記載のアミノアセトフェノン系開始剤、特許第4225898号公報に記載のアシルホスフィンオキシド系開始剤も用いることができる。
 ヒドロキシアセトフェノン系開始剤としては、IRGACURE-184、DAROCUR-1173、IRGACURE-500、IRGACURE-2959、IRGACURE-127(商品名:いずれもBASF社製)を用いることができる。アミノアセトフェノン系開始剤としては、市販品であるIRGACURE-907、IRGACURE-369、及び、IRGACURE-379(商品名:いずれもBASF社製)を用いることができる。アミノアセトフェノン系開始剤として、365nmまたは405nm等の長波光源に吸収波長がマッチングされた特開2009-191179公報に記載の化合物も用いることができる。また、アシルホスフィン系開始剤としては市販品であるIRGACURE-819やDAROCUR-TPO(商品名:いずれもBASF社製)を用いることができる。
[0082]
 光重合開始剤として、より好ましくはオキシム系化合物が挙げられる。オキシム系開始剤の具体例としては、特開2001-233842号記載の化合物、特開2000-80068号記載の化合物、特開2006-342166号記載の化合物を用いることができる。
[0083]
 本発明で光重合開始剤として好適に用いられるオキシム化合物としては、例えば、3-ベンゾイロキシイミノブタン-2-オン、3-アセトキシイミノブタン-2-オン、3-プロピオニルオキシイミノブタン-2-オン、2-アセトキシイミノペンタン-3-オン、2-アセトキシイミノ-1-フェニルプロパン-1-オン、2-ベンゾイロキシイミノ-1-フェニルプロパン-1-オン、3-(4-トルエンスルホニルオキシ)イミノブタン-2-オン、及び2-エトキシカルボニルオキシイミノ-1-フェニルプロパン-1-オンなどが挙げられる。
[0084]
 オキシムエステル化合物としては、J.C.S.Perkin II(1979年)pp.1653-1660)、J.C.S.Perkin II(1979年)pp.156-162、Journal of Photopolymer Science and Technology(1995年)pp.202-232、特開2000-66385号公報記載の化合物、特開2000-80068号公報、特表2004-534797号公報、特開2006-342166号公報の各公報に記載の化合物等が挙げられる。
 市販品ではIRGACURE-OXE01(BASF社製)、IRGACURE-OXE02(BASF社製)、N-1919(ADEKA社製)も好適に用いられる。
[0085]
 また上記記載以外のオキシムエステル化合物として、カルバゾールN位にオキシムが連結した特表2009-519904号公報に記載の化合物、ベンゾフェノン部位にヘテロ置換基が導入された米国特許7626957号公報に記載の化合物、色素部位にニトロ基が導入された特開2010-15025号公報および米国特許公開2009-292039号記載の化合物、国際公開特許2009-131189号公報に記載のケトオキシム系化合物、トリアジン骨格とオキシム骨格を同一分子内に含有する米国特許7556910号公報に記載の化合物、405nmに吸収極大を有しg線光源に対して良好な感度を有する特開2009-221114号公報記載の化合物などを用いてもよい。
[0086]
 好ましくはさらに、特開2007-231000号公報、及び、特開2007-322744号公報に記載される環状オキシム化合物に対しても好適に用いることができる。環状オキシム化合物の中でも、特に特開2010-32985号公報、特開2010-185072号公報に記載されるカルバゾール色素に縮環した環状オキシム化合物は、高い光吸収性を有し高感度化の観点から好ましい。
 また、オキシム化合物の特定部位に不飽和結合を有する特開2009-242469号公報に記載の化合物も、重合不活性ラジカルから活性ラジカルを再生することで高感度化を達成でき好適に使用することができる。
 最も好ましくは、特開2007-269779号公報に示される特定置換基を有するオキシム化合物や、特開2009-191061号公報に示されるチオアリール基を有するオキシム化合物が挙げられる。
[0087]
 光重合開始剤は、露光感度の観点から、トリハロメチルトリアジン化合物、ベンジルジメチルケタール化合物、α-ヒドロキシケトン化合物、α-アミノケトン化合物、アシルホスフィン化合物、フォスフィンオキサイド化合物、メタロセン化合物、オキシム化合物、トリアリルイミダゾールダイマー、オニウム化合物、ベンゾチアゾール化合物、ベンゾフェノン化合物、アセトフェノン化合物及びその誘導体、シクロペンタジエン-ベンゼン-鉄錯体及びその塩、ハロメチルオキサジアゾール化合物、3-アリール置換クマリン化合物からなる群より選択される化合物が好ましい。さらに好ましくは、トリハロメチルトリアジン化合物、α-アミノケトン化合物、アシルホスフィン化合物、フォスフィンオキサイド化合物、オキシム化合物、トリアリルイミダゾールダイマー、オニウム化合物、ベンゾフェノン化合物、アセトフェノン化合物である。特に好ましくは、トリハロメチルトリアジン化合物、α-アミノケトン化合物、オキシム化合物、トリアリルイミダゾールダイマー、ベンゾフェノン化合物からなる群より選ばれる少なくとも一種の化合物である。特に好ましくは、オキシム化合物である。
[0088]
 また、光重合開始剤は、pKaが4以下の酸を発生する化合物も好ましく用いることができ、pKaが3以下の酸を発生する化合物がより好ましい。
[0089]
 酸を発生する化合物の例として、トリクロロメチル-s-トリアジン類、スルホニウム塩やヨードニウム塩、第四級アンモニウム塩類、ジアゾメタン化合物、イミドスルホネート化合物、及び、オキシムスルホネート化合物などを挙げることができる。これらの中でも、高感度である観点から、オキシムスルホネート化合物を用いることが好ましい。これら酸発生剤は、1種単独又は2種類以上を組み合わせて使用することができる。
 具体的には、特開2012-8223号公報の段落番号〔0073〕~〔0095〕記載の酸発生剤を挙げることができる。
[0090]
 光重合開始剤のモル吸光係数は、公知の方法を用いることができる。具体的には、例えば、紫外可視分光光度計(Varian社製Carry-5 spctrophotometer)にて、酢酸エチル溶媒を用い、0.01g/Lの濃度で測定することが好ましい。
[0091]
 本発明の組成物は、光重合開始剤を、組成物の全固形分に対し、0.1~30質量%含有することが好ましく、0.1~20質量%含有することがより好ましく、0.1~10質量%含有することが特に好ましい。
 また、本発明の組成物は、重合性化合物100質量部に対し、光重合開始剤を1~20質量部含有することが好ましく、3~10質量部含有することがより好ましい。
 光重合開始剤は、1種のみであってもよく、2種以上を併用してもよい。2種以上を併用する場合は、合計が上記含有量であることが好ましい。
[0092]
<<熱重合開始剤>>
 本発明の組成物は、熱重合開始剤を含有することができる。
 本発明の組成物が熱重合開始剤を含有することにより、組成物を半導体ウエハなどに適用して層状の組成物層を形成した後、被着体を接着し、熱重合開始剤の分解温度以上に加熱することで、組成物層を硬化させて、より耐熱性が高く強度の高い接着を行えるという利点がある。
 熱重合開始剤は、熱によりラジカル又は酸を発生する化合物を好ましく用いることができる。
[0093]
<<<熱によりラジカルを発生する化合物>>>
 熱によりラジカル発生する化合物(以下、単に、熱ラジカル発生剤とも言う)としては、公知の熱ラジカル発生剤を用いることができる。
 熱ラジカル発生剤は、熱のエネルギーによってラジカルを発生し、重合性化合物の重合反応を開始又は促進させる化合物である。
 好ましい熱ラジカル発生剤としては、上述した活性光線又は放射線の照射により酸又はラジカルを発生する化合物が挙げられるが、熱分解点が130℃~250℃、好ましくは150℃~220℃の範囲の化合物を好ましく使用することができる。
 熱ラジカル発生剤としては、芳香族ケトン類、オニウム塩化合物、有機過酸化物、チオ化合物、ヘキサアリールビイミダゾール化合物、ケトオキシムエステル化合物、ボレート化合物、アジニウム化合物、メタロセン化合物、活性エステル化合物、炭素ハロゲン結合を有する化合物、アゾ系化合物等が挙げられる。中でも、有機過酸化物又はアゾ系化合物がより好ましく、有機過酸化物が特に好ましい。
 具体的には、特開2008-63554号公報の段落0074~0118に記載されている化合物が挙げられる。
 また、市販品では、パークミルD(ジクミルペルオキシド 日油製)などを好適に用いられる。
[0094]
<<<熱により酸を発生する化合物>>>
 熱により酸を発生する化合物(以下、単に、熱酸発生剤とも言う)としては、公知の熱酸発生剤を用いることができる。
 熱酸発生剤は、好ましくは熱分解点が130℃~250℃、より好ましくは150℃~220℃の範囲の化合物が挙げられる。
 熱酸発生剤としては、例えば、加熱によりスルホン酸、カルボン酸、ジスルホニルイミドなどの低求核性の酸を発生する化合物である。熱酸発生剤から発生する酸としては、pKaが2以下の酸が好ましい。
 例えば、スルホン酸や電子求引基で置換されたアルキルカルボン酸、アリールカルボン酸、ジスルホニルイミドなどが好ましい。電子求引基としてはフッ素原子などのハロゲン原子、トリフルオロメチル基等のハロアルキル基、ニトロ基、シアノ基を挙げることができる。
 熱酸発生剤としては、活性光線又は放射線の照射によって実質的に酸を発生せず、熱によって酸を発生するスルホン酸エステルを使用することが好ましい。活性光線又は放射線の照射によって実質的に酸を発生していないことは、化合物の露光前後での赤外線吸収(IR)スペクトル、核磁気共鳴(NMR)スペクトル測定により、スペクトルに変化がないことで判定することができる。
 スルホン酸エステルの分子量は、230~1,000が好ましく、230~800がより好ましい。
 スルホン酸エステルは、市販のものを用いてもよいし、公知の方法で合成したものを用いてもよい。スルホン酸エステルは、例えば、塩基性条件下、スルホニルクロリド又はスルホン酸無水物を対応する多価アルコールと反応させることにより合成することができる。
[0095]
 本発明の組成物は、熱重合開始剤を、組成物の全固形分に対し、0.01~30質量%含有することが好ましく、0.1~20質量%含有することがより好ましく、0.5~10質量%含有することが特に好ましい。
 また、本発明の組成物は、光重合開始剤100質量部に対し、熱重合開始剤を10~200質量部含有することが好ましく、33~100質量部含有することがより好ましい。
 また、本発明の組成物は、重合性化合物100質量部に対し、熱重合開始剤を1~10質量部含有することが好ましく、2~5質量部含有することがより好ましい。
 熱重合開始剤は、1種のみであってもよく、2種以上を併用してもよい。2種以上を併用する場合は、合計が上記含有量であることが好ましい。
 また、本発明の組成物は、光重合開始剤、熱重合開始剤は共に添加しない方法で使用することも出来る。例えば、非導電性ペーストNCP(Non-Conductive Paste)、非導電性フィルムNCF(Non-Conductive Film)の形状で使用することが出来、成膜されたアンダーフィル層に対して露光も現像もせず、接着時にモノマーを熱硬化させて接着を行うことができる。
[0096]
<<フィラー>>
 本発明の組成物は、フィラーを含有することができる。
 本発明においては、フィラーは、膜中で分子分散せず、固体の状態で分散するものであれば、特に限定はない。本発明に用いることができるフィラーとしては、有機フィラー及び無機フィラーが挙げられる。
[0097]
 有機フィラーとしては、有機架橋ポリマー(好ましくはPMMA架橋粒子)、低密度ポリエチレン粒子、高密度ポリエチレン粒子、ポリスチレン粒子、各種有機顔料、マイクロバルーン、尿素-ホルマリンフィラー、ポリエステルパーティクル、セルロースフィラー、有機金属等が挙げられる。
 有機顔料としては、公知のものが挙げられ、インジゴ系顔料、キナクリドン系顔料、ジオキサジン系顔料、イソインドリノン系顔料、キノフタロン系顔料、染付けレーキ顔料、アジン顔料、ニトロソ顔料、ニトロ顔料、天然顔料、蛍光顔料、カーボンブラック等が使用できる。また、無機顔料を含有していてもよい。
 無機フィラーとしては、アルミナ、チタニア、ジルコニア、カオリン、焼成カオリン、タルク、ロウ石、ケイソウ土、炭酸ナトリウム、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、酸化亜鉛、リトポン、ケイ酸塩鉱物粒子(好ましくは非晶質シリカ、コロイダルシリカ、焼成石コウ、シリカ)、炭酸マグネシウム、酸化チタン、アルミナ、炭酸バリウム、硫酸バリウム、マイカ等が挙げられる。
[0098]
 フィラーの形状としては、特に制限はないが、球状、層状、ファイバー状、中空バルーンの形状を挙げることができる。
 フィラーの平均粒径(平均一次粒径)は、5nm以上20μm以下であることが好ましく、10nm以上10μm以下であることがより好ましく、50nm以上1μm以下であることが特に好ましい。上記範囲であると、膜中における分散安定性が良好であり、さらに膜面状や露光・現像後のパターン形状に優れる。
[0099]
 層状のフィラーとしては、薄い平板状の形状を有する無機質の層状化合物が好ましく挙げられ、例えば、下記式(1)で表される天然雲母、合成雲母等の雲母群、3MgO・4SiO・H 2Oで表されるタルク、テニオライト、モンモリロナイト、サポナイト、ヘクトライト、りん酸ジルコニウムなどが挙げられる。
 A(B,C) 25410(OH,F,O) 2    ・・・(1)
式(1)中、AはK、Na、Caのいずれかを表し、B及びCは、Fe(II)、Fe(III)、Mn、Al、Mg、Vのいずれかを表し、DはSi又はAlを表す。
[0100]
 層状のフィラーの粒子径は、平均長径が0.3~20μmであることが好ましく、0.5~10μmであることがより好ましく、1~5μmであることが特に好ましい。また、平均の厚さは、0.1μm以下であることが好ましく、0.05μm以下であることがより好ましく、0.01μm以下であることが特に好ましい。
 例えば、層状のフィラーのうち、膨潤性合成雲母は、厚さが1~50nm、面サイズが1~20μm程度である。
[0101]
 フィラーは市販品を用いてもよい。市販品としては、R-972(シリカ、日本アエロジル製)、AKP-50(アルミナ、住友化学製)などが挙げられる。
[0102]
 本発明に用いられるフィラーは、アルミナ、ケイ酸塩鉱物粒子、ポリスチレン粒子、有機架橋ポリマー、炭酸ナトリウム、雲母、又はスメクタイトであることが好ましく、アルミナ、ケイ酸塩鉱物粒子、有機架橋ポリマー又はスメクタイトであることがより好ましく、アルミナ又はケイ酸塩鉱物粒子であることが更に好ましい。
[0103]
 本発明の組成物は、フィラーを含有しなくてもよいが、フィラーを含有する場合は、組成物の全固形分に対し、1~30質量%が好ましく、1~25質量%がより好ましく、1~20質量%が特に好ましい。
 フィラーは、1種のみであってもよく、2種以上を併用してもよい。2種以上を併用する場合は、合計が上記含有量であることが好ましい。
[0104]
<<密着性付与剤>>
 本発明の組成物には、異種材料間の界面結合を良くするために、密着性付与剤を含有することもできる。密着性付与剤としては、例えば、シラン系カップリング剤、チタン系カップリング剤、アルミニウム系カップリング剤等が挙げられ、中でも効果が高い点で、シラン系カップリング剤(シランカップリング剤)が好ましい。密着性付与剤の含有量は、その効果や耐熱性及びコストの面から、組成物の全固形分に対し、0.01~20質量%が好ましく、0.1~15質量%がより好ましい。
<<<シラン系カップリング剤>>>
 本発明においては、シランカップリング剤とは、Si原子に、アルコキシ基またはハロゲン基が少なくとも1つ直接結合した官能基(以下、シランカップリング基ともいう)を、分子中に1つ以上有している化合物をいう。シランカップリング基は、Si原子にアルコキシ基またはハロゲン原子が2つ以上直接結合したものが好ましく、3つ以上直接結合したものが特に好ましい。
 シランカップリング剤においては、Si原子に直接結合している官能基として、アルコキシ基及びハロゲン原子の少なくとも1つ以上の官能基を有し、化合物の取り扱いやすさの観点からは、アルコキシ基を有するものが好ましい。
 アルコキシ基としては、反応性の観点から炭素数1~30のアルコキシ基が好ましく、炭素数1~15のアルコキシ基がより好ましく、炭素数1~5のアルコキシ基が特に好ましい。
 ハロゲン原子としては、F原子、Cl原子、Br原子、I原子が挙げられ、合成のしやすさ及び安定性の観点で、好ましくはCl原子及びBr原子が挙げられ、より好ましくはCl原子である。
 本発明におけるシランカップリング剤は、密着性を良好に保つ観点で、シランカップリング基を分子内に1個以上10個以下含むことが好ましく、より好ましくは1個以上5個以下であり、特に好ましくは1個以上2個以下である。
 以下、本発明に適用しうるシランカップリング剤の具体例としては、例えば、ビニルトリクロロシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、β-(3,4エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ-グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ-グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ-メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ-メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ-メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ-メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、γ-アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、N-(β-アミノエチル)-γ-アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N-(β-アミノエチル)-γ-アミノプロピルトリメトキシシラン、N-(β-アミノエチル)-γ-アミノプロピルトリエトキシシラン、γ-アミノプロピルトリメトキシシラン、γ-アミノプロピルトリエトキシシラン、N-フェニル-γ-アミノプロピルトリメトキシシラン、γ-メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ-クロロプロピルトリメトキシシラン、γ-ウレイドプロピルトリエトキシシラン等を挙げることができる。
 市販品としては、例えば、KBE-503(信越シリコーン製)などが挙げられる。
 シランカップリング剤は1種のみを用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
[0105]
<<界面活性剤>>
 本発明の感光性樹脂組成は、塗布性をより向上させる観点から、界面活性剤を含有してもよい。界面活性剤としては、フッ素系界面活性剤、ノニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤、シリコーン系界面活性剤などの各種界面活性剤を使用できる。
[0106]
 特に、本発明の組成物は、フッ素系界面活性剤を含むことで、塗布液として調製したときの液特性(特に、流動性)がより向上することから、塗布厚の均一性や省液性をより改善することができる。
 即ち、フッ素系界面活性剤を含む組成物を用いて膜形成する場合においては、被塗布面と塗布液との界面張力を低下させることにより、被塗布面への濡れ性が改善され、被塗布面への塗布性が向上する。このため、少量の液量で数μm程度の薄膜を形成した場合であっても、厚みムラの小さい均一厚の膜形成をより好適に行える点で有効である。
[0107]
 フッ素系界面活性剤中のフッ素含有率は、3~40質量%が好適であり、より好ましくは5~30質量%であり、特に好ましくは7~25質量%である。フッ素含有率がこの範囲内であるフッ素系界面活性剤は、塗布膜の厚さの均一性や省液性の点で効果的であり、保護層形成用組成物中における溶解性も良好である。
[0108]
 フッ素系界面活性剤としては、例えば、メガファックF171、同F172、同F173、同F176、同F177、同F141、同F142、同F143、同F144、同R30、同F437、同F475、同F479、同F482、同F554、同F780、同F781(以上、DIC(株)製)、フロラードFC430、同FC431、同FC171(以上、住友スリーエム(株)製)、サーフロンS-382、同SC-101、同SC-103、同SC-104、同SC-105、同SC1068、同SC-381、同SC-383、同S393、同KH-40(以上、旭硝子(株)製)、PF636、PF656、PF6320、PF6520、PF7002(OMNOVA社製)等が挙げられる。
[0109]
 ノニオン系界面活性剤として具体的には、グリセロール、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン並びにそれらのエトキシレートおよびプロポキシレート(例えば、グリセロールプロポキシレート、グリセリンエトキシレート等)、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリエチレングリコールジラウレート、ポリエチレングリコールジステアレート、ソルビタン脂肪酸エステル(BASF社製のプルロニックL10、L31、L61、L62、10R5、17R2、25R2、テトロニック304、701、704、901、904、150R1、ソルスパース20000(日本ルーブリゾール(株)製)等が挙げられる。
[0110]
 カチオン系界面活性剤として具体的には、フタロシアニン誘導体(商品名:EFKA-745、森下産業(株)製)、オルガノシロキサンポリマーKP341(信越化学工業(株)製)、(メタ)アクリル酸系(共)重合体ポリフローNo.75、No.90、No.95(共栄社化学(株)製)、W001(裕商(株)製)等が挙げられる。
[0111]
 アニオン系界面活性剤として具体的には、W004、W005、W017(裕商(株)社製)等が挙げられる。
[0112]
 シリコーン系界面活性剤としては、例えば、東レ・ダウコーニング(株)製「トーレシリコーンDC3PA」、「トーレシリコーンSH7PA」、「トーレシリコーンDC11PA」、「トーレシリコーンSH21PA」、「トーレシリコーンSH28PA」、「トーレシリコーンSH29PA」、「トーレシリコーンSH30PA」、「トーレシリコーンSH8400」、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ社製「TSF-4440」、「TSF-4300」、「TSF-4445」、「TSF-4460」、「TSF-4452」、信越シリコーン株式会社製「KP341」、「KF6001」、「KF6002」、ビックケミー社製「BYK307」、「BYK323」、「BYK330」等が挙げられる。
 本発明の樹脂組成物が界面活性剤を有する場合、界面活性剤の添加量は、組成物の全固形分に対して、0.001質量%~2.0質量%が好ましく、より好ましくは0.005質量%~1.0質量%である。
 界面活性剤は1種類のみでもよいし、2種類以上であってもよい。界面活性剤が2種類以上の場合は、その合計が上記範囲であることが好ましい。
[0113]
<<酸化防止剤>>
 本発明の組成物は、加熱時の酸化による組成物の低分子化やゲル化を防止する観点から、酸化防止剤を添加してもよい。酸化防止剤としては、フェノール系酸化防止剤、硫黄系酸化防止剤、キノン系酸化防止剤、アミン系酸化防止剤などが使用できる。
[0114]
 フェノール系酸化防止剤としては例えば、p-メトキシフェノール、2,6-ジ-tert-ブチル-4-メチルフェノール、BASF(株)製「Irganox1010」、「Irganox1330」、「Irganox3114」、「Irganox1035」、住友化学(株)製「Sumilizer MDP-S」、「Sumilizer GA-80」などが挙げられる。
[0115]
 硫黄系酸化防止剤としては例えば、3,3’-チオジプロピオネートジステアリル、住友化学(株)製「Sumilizer TPM」、「Sumilizer TPS」、「Sumilizer TP-D」などが挙げられる。
[0116]
 キノン系酸化防止剤としては例えば、p-ベンゾキノン、2-tert-ブチル-1,4-ベンゾキノンなどが挙げられる。
[0117]
 アミン系酸化防止剤としては例えば,ジメチルアニリンやフェノチアジンなどが挙げられる。
[0118]
 上記酸化防止剤の中では、「Irganox1010」、「Irganox1330」、3,3’-チオジプロピオネートジステアリル、「Sumilizer TP-D」が好ましく、「Irganox1010」、「Irganox1330」がより好ましく、「Irganox1010」が特に好ましい。
 また、上記酸化防止剤のうち、フェノール系酸化防止剤と硫黄系酸化防止剤とを併用することがさらに好ましい。半導体加工において220℃といった高温の加工工程が30分以上の長時間行われており、単独の酸化防止剤ではその加工工程に対する耐久性が得られない。上記組み合わせを行うことで、高温加工工程においてフェノール系酸化防止剤が受けるダメージを硫黄系酸化防止剤が吸収し、30分以上の長時間の工程時間にも組成物の変質を防ぐことが出来る。酸化防止剤の組み合わせとしては、「Irganox1010」と「Sumilizer TP-D」との組み合わせ、「Irganox1330」と「Sumilizer TP-D」との組み合わせ、および、「Sumilizer GA-80」と「Sumilizer TP-D」との組み合わせが好ましく、「Irganox1010」と「Sumilizer TP-D」との組み合わせ、「Irganox1330」と「Sumilizer TP-D」との組み合わせがより好ましく、「Irganox1010」と「Sumilizer TP-D」との組み合わせが特に好ましい。
[0119]
 酸化防止剤の分子量は、加熱中の昇華防止の観点から、400以上が好ましく、600以上がさらに好ましく、750以上が特に好ましい。
[0120]
 本発明の組成物が酸化防止剤を有する場合、酸化防止剤の含有量は、組成物の全固形分に対して、0.001~20.0質量%が好ましく、0.005~10.0質量%がより好ましい。180℃以上の高温工程を経る場合は、5.0~10.0質量%が特に好ましい。
 酸化防止剤は1種類のみでもよいし、2種類以上であってもよい。酸化防止剤が2種類以上の場合は、その合計が上記範囲であることが好ましい。
[0121]
<<イオン補足剤>>
 本発明の組成物は、イオン性不純物を吸着して、吸湿時の絶縁信頼性を良くするために、さらにイオン捕捉剤を含有することもできる。イオン捕捉剤としては、特に制限はなく、例えば、トリアジンチオール化合物、フェノール系還元剤等の銅がイオン化して溶け出すのを防止するための銅害防止剤として知られる化合物、粉末状のビスマス系、アンチモン系、マグネシウム系、アルミニウム系、ジルコニウム系、カルシウム系、チタン系、ズズ系及びこれらの混合系等の無機化合物が挙げられる。具体例としては、特に限定はしないが東亜合成(株)製の無機イオン捕捉剤、商品名、IXE-300(アンチモン系)、IXE-500(ビスマス系)、IXE-600(アンチモン、ビスマス混合系)、IXE-700(マグネシウム、アルミニウム混合系)、IXE-800(ジルコニウム系)、IXE-1100(カルシウム系)等がある。これらは単独あるいは2種以上混合して用いることができる。
[0122]
 本発明の組成物がイオン捕捉剤を有する場合、添加による効果や耐熱性、コスト等の点から、イオン捕捉剤の含有量は、組成物の全固形分に対して、0.01~10質量%が好ましい。
 イオン捕捉剤は1種類のみでもよいし、2種類以上であってもよい。イオン捕捉剤が2種類以上の場合は、その合計が上記範囲であることが好ましい。
[0123]
<組成物の調製>
 本発明の組成物は、上記各成分を混合して調製することができる。混合方法は特に限定はなく、従来公知の方法で行うことができる。
[0124]
<組成物の用途および形態>
 本発明の組成物は、耐熱性および現像性に優れるので、半導体デバイスのアンダーフィルとして好ましく用いることができる。特に、3次元実装デバイスにおけるアンダーフィルなどに好ましく用いることができる。
 また、本発明の組成物は、保存安定性にも優れるので、液状の組成物として好ましく用いることができる。
[0125]
<アンダーフィル用積層体(接着シート)>
 次に、本発明のアンダーフィル用積層体について説明する。
 本発明のアンダーフィル用積層体は、樹脂フィルムの表面に、ポリカーボネート樹脂と重合性化合物とを含む接着層を有するものである。以下、図面を用いて説明する。
[0126]
 図1は、シート状の組成物の一実施形態を示す模式断面図である。図1に示すフィルム状接着剤1は、ポリカーボネート樹脂と重合性化合物とを含んでなるものである。さらに、光重合開始剤、熱重合開始剤、フィラー、密着性付与剤などを含んでいてもよい。これらは、上述した組成物で説明したものと同義であり、好ましい範囲も同様である。
 図2は、フィルム状接着剤を樹脂フィルムに積層してなる、本発明のアンダーフィル用積層体(接着シート)の一実施形態を示す模式断面図である。図2に示す接着シート100は、樹脂フィルム3と、これの一方面上に設けられたフィルム状接着剤1からなる接着層とで構成される。
 図3は、接着シートの他の一実施形態を示す模式断面図である。図3に示す接着シート110は、樹脂フィルム3と、これの一方面上に設けられたフィルム状接着剤1からなる接着層と、フィルム状接着剤1に積層されたカバーフィルム2とで構成される。
[0127]
 フィルム状接着剤1は、ポリカーボネート樹脂と、重合性化合物と、必要に応じて添加される他の成分を有機溶媒中で混合し、混合液を混練してワニスを調製し、樹脂フィルム3上にこのワニスの層を形成させ、加熱によりワニス層を乾燥した後に樹脂フィルム3を除去する方法で得ることができる。このとき、樹脂フィルム3を除去せずに、接着シート100、110の状態で保存及び使用することもできる。
[0128]
 上記の混合及び混練は、通常の攪拌機、らいかい機、三本ロール、ボールミル等の分散機を適宜組み合わせて行うことができる。ワニス層の乾燥は、重合性化合物が十分には反応しない温度で、かつ、溶媒が充分に揮散する条件で乾燥することが好ましい。具体的には、60~180℃で、0.1~90分間加熱してワニス層を乾燥することが好ましい。乾燥前のワニス層の厚みは1~100μmが好ましい。乾燥前のワニス層の厚みが1μm以上であれば、接着固定機能が十分に得られる。ワニス層の厚みが100μm以下であれば、残存揮発分を少なくできる。
[0129]
 乾燥後のワニス層の好ましい残存揮発分は10質量%以下である。残存揮発分が10質量%未満であれば、ボイドを生じにくくできる。なお、残存揮発成分の測定条件は次の通りである。すなわち、50mm×50mmサイズに切断したフィルム状接着剤について、初期の質量をM1とし、このフィルム状接着剤を160℃のオーブン中で3時間加熱した後の質量をM2とし、〔(M2-M1)/M1〕×100=残存揮発分(%)とした時の値である。
[0130]
 上記の重合性化合物が十分には反応しない温度とは、具体的には、DSC(例えば、パーキンエルマー社製「DSC-7型」(商品名))を用いて、サンプル量:10mg、昇温速度:5℃/min、測定雰囲気:空気、の条件で測定したときの反応熱のピーク温度以下の温度である。
[0131]
 ワニスの調製に用いる有機溶媒、すなわちワニス溶剤は、材料を均一に溶解又は分散できるものであれば、特に制限はない。組成物に用いることができる溶剤と同様のものを用いることができる。例えば、ジメチルホルムアミド、トルエン、ベンゼン、キシレン、メチルエチルケトン、テトラヒドロフラン、エチルセロソルブ、エチルセロソルブアセテート、ジオキサン、シクロヘキサノン、酢酸エチル、及びN-メチル-ピロリジノンが挙げられる。
[0132]
 樹脂フィルム3は、乾燥条件に耐えるものであれば特に限定されるものではない。例えば、ポリエステルフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリイミドフィルム、ポリエーテルイミドフィルム、ポリエーテルナフタレートフィルム、メチルペンテンフィルムなどが挙げられる。樹脂フィルム3は、2種以上組み合わせた多層フィルムであってもよく、表面がシリコーン系、シリカ系等の離型剤などで処理されたものであってもよい。
[0133]
 本発明においては、フィルム状接着剤1とダイシングシートとを積層し、接着シートとすることもできる。ダイシングシートは、樹脂フィルム上に粘着剤層を設けたシートであり、上記の粘着剤層は、感圧型又は放射線硬化型のどちらでも良い。また、上記の樹脂フィルムはエキスパンド可能な樹脂フィルムが好ましい。このような接着シートとすることにより、ダイボンドフィルムとしての機能とダイシングシートとしての機能を併せ持つダイシング・ダイボンド一体型接着シートが得られる。
[0134]
 上記のダイシング・ダイボンド一体型接着シートとして具体的には、図4に示すように、樹脂フィルム7、粘着剤層6及び本発明の組成物からなるフィルム状接着剤1がこの順に形成されてなる接着シート120が挙げられる。
[0135]
<積層体>
 次に、本発明の積層体について説明する。
 本発明の積層体は、半導体ウエハの表面に、ポリカーボネート樹脂と重合性化合物とを含む接着層を有するものでもある。これらの積層体は、接着層付半導体ウエハでもある。
 以下、図面を用いて、本発明の積層体(接着層付半導体ウエハ)について説明する。
[0136]
 図5は、本発明の積層体(接着層付半導体ウエハ)の一実施形態を示す上面図であり、図6は図5のVI-VI線に沿った端面図である。図5、6に示す積層体(接着層付半導体ウエハ)20は、半導体ウエハ8と、これの一方面上に設けられた接着層11と、を備える。
[0137]
 接着層付半導体ウエハ20は、半導体ウエハ8上に、上述した接着シートのフィルム状接着剤1を積層することにより得られる。
 また、接着層付半導体ウエハ20は、液状の組成物を、半導体ウエハ8上に適用したあと、室温(25℃)~200℃で加熱乾燥させることにより得ることもできる。組成物の半導体ウエハ8への適用方法としては、スピニング、浸漬、ドクターブレード塗布、懸濁キャスティング(suspended casting)、塗布、噴霧、静電噴霧、リバースロール塗布などが挙げられる。
[0138]
 図7、図9は、接着層パターンの一実施形態を示す上面図であり、図8は図7のVIII-VIII線に沿った端面図であり、図10は図9のX―X線に沿った端面図である。図7、8、9、10に示す接着層パターン1a及び1bは、被着体としての半導体ウエハ8上において、略正方形の辺に沿ったパターン又は正方形のパターンを有するように形成されている。
[0139]
 接着層パターン1a及び1bは、接着層付半導体ウエハ20上の接着層11を、フォトマスクを介して露光し、露光後の接着層11をアルカリ現像液により現像処理することにより形成される。また、これにより、接着層パターン1a、1bが形成された積層体(接着層付半導体ウエハ20a、20b)が得られる。
[0140]
 接着層付半導体ウエハ20上の接着層11に、半導体素子などの被着体を加熱圧着して、接着層11を硬化させることで、半導体デバイスとすることができる。
[0141]
<半導体デバイスの製造方法>
 次に、本発明の半導体デバイスの製造方法について説明する。
<<半導体デバイスの製造方法の第一の実施形態>>
 本発明の半導体デバイスの製造方法の第一の実施形態は、本発明の液状の組成物を半導体ウエハに適用する工程と、半導体ウエハに適用された組成物を乾燥させる工程と、乾燥された組成物の表面に、被着体を加熱圧着する工程と、を含む。
 また、乾燥する工程と、加熱圧着する工程との間に、乾燥された組成物を露光する工程と、露光された組成物を現像する工程とをさらに含んでもよい。
 すなわち、半導体ウエハに適用された組成物を乾燥した後、露光および現像を行うことなく、被着体を加熱圧着して半導体デバイスを製造することもできる。また、半導体ウエハに適用された組成物を露光および現像してパターン形成した後、被着体を加熱圧着して半導体デバイスを製造することもできる。以下、各工程について詳しく説明する。
[0142]
<<<組成物を半導体ウエハに適用する工程>>>
 組成物の半導体ウエハへの適用方法としては、スピニング、浸漬、ドクターブレード塗布、懸濁キャスティング(suspended casting)、塗布、噴霧、静電噴霧、リバースロール塗布などが挙げられる。
[0143]
 半導体ウエハに本発明の組成物を適用することで、半導体ウエハの表面に、本発明の組成物からなる接着層を有する本発明の積層体(接着層付半導体ウエハ)とすることができる。
[0144]
 半導体ウエハに組成物を適用する量(層の厚さ)は、例えば、1~50μmが好ましい。
[0145]
 組成物を半導体ウエハへ適用した後、乾燥することが好ましい。乾燥は、例えば、25℃~200℃で、30秒~10分行うことが好ましい。
[0146]
<<<露光する工程>>>
 露光する工程では、半導体ウエハに適用された組成物に対して、所定のパターンの活性光線または放射線を照射する。この工程では、活性光線または放射線の照射により、重合性化合物の重合反応が進行し、光照射部位における接着性が低下してマスクのパターンにしたがって、接着力の異なる領域が形成される。
 活性光線または放射線の波長は、組成物の組成により異なるが、200~600nmが好ましく、300~450nmがより好ましい。
 光源としては、低圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、ケミカルランプ、LED光源、エキシマレーザー発生装置などを用いることができ、i線(365nm)、h線(405nm)、g線(436nm)などの波長300nm以上450nm以下の波長を有する活性光線が好ましく使用できる。また、必要に応じて長波長カットフィルター、短波長カットフィルター、バンドパスフィルターのような分光フィルタを通して照射光を調整することもできる。露光量は好ましくは1~500mJ/cm 2である。
 露光装置としては、ミラープロジェクションアライナー、ステッパー、スキャナー、プロキシミティ、コンタクト、マイクロレンズアレイ、レンズスキャナ、レーザー露光、など各種方式の露光機を用いることができる。
[0147]
<<<現像処理を行う工程>>>
 現像処理を行う工程では、組成物の未露光の部分を、現像液を用いて現像する。現像液としては、水性アルカリ性現像液などを用いることができる。
[0148]
 水性アルカリ性現像液に使用するアルカリ化合物としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、ケイ酸ナトリウム、ケイ酸カリウム、メタケイ酸ナトリウム、メタケイ酸カリウム、アンモニアまたはアミンなどが挙げられる。アミンとしては、例えば、エチルアミン、n-プロピルアミン、ジエチルアミン、ジ-n-プロピルアミン、トリエチルアミン、メチルジエチルアミン、アルカノールアミン、ジメチルエタノールアミン、トリエタノールアミン、四級アンモニウム水酸化物、水酸化テトラメチルアンモニウム(TMAH)または水酸化テトラエチルアンモニウムなどが挙げられる。なかでも金属を含まないアルカリ化合物が好ましい。
 アルカリ化合物は1種類のみでもよいし、2種類以上であってもよい。
好適な水性アルカリ性現像液は、一般的にアルカリに関して0.5規定までであるが、使用前に適当に希釈してもよい。例えば、約0.15~0.4規定、好ましくは0.20~0.35規定の水性アルカリ性現像液も適切である。
[0149]
<<<被着体を加熱圧着する工程>>>
 被着体を接着層に加熱圧着することにより、接着層が硬化して、半導体ウエハの表面に、本発明の組成物を硬化してなる硬化物層を有する、半導体デバイスとすることができる。被着体としては、半導体素子などが挙げられる。
 加熱圧着条件としては、加熱温度は、20~250℃が好ましい。荷重は、0.01~20kgfが好ましい。加熱時間は、0.1~300秒間が好ましい。
 なお、本発明の半導体デバイスの製造方法では、上述した、露光する工程および現像処理を行う工程を省略することもできる。
[0150]
<<半導体デバイスの製造方法の第二の実施形態>>
 本発明の半導体デバイスの製造方法の第二の実施形態は、本発明のアンダーフィル用積層体の接着層側の面を半導体ウエハに積層し、接着層から樹脂フィルムを剥離して、接着層を半導体ウエハに積層する工程と、半導体ウエハに積層された接着層の表面に、被着体を加熱圧着する工程と、を含む。
 また、積層する工程と、加熱圧着する工程との間に、半導体ウエハに積層された接着層を露光する工程と、露光された接着層を現像する工程とをさらに含んでもよい。
 すなわち、接着層を半導体ウエハに積層した後、露光および現像を行うことなく、被着体を加熱圧着して半導体デバイスを製造することもできる。また、半導体ウエハに積層された接着層を露光および現像してパターン形成した後、被着体を加熱圧着して半導体デバイスを製造することもできる。
 半導体ウエハへの接着層の積層方法は特に限定はなく、例えば、本発明のアンダーフィル用積層体の接着層側の面を半導体ウエハに積層し、加熱しながら接着層から樹脂フィルムを剥離して積層する方法などが挙げられる。また、加熱を行うことなく接着層を積層してもよい。
 露光する工程、現像する工程、被着体を加熱圧着する工程は、上述した第一の実施形態と同様にして行うことができる。
 また、露光する工程および現像処理を行う工程を省略することもできる。
[0151]
<半導体デバイス>
 次に、本発明の組成物をアンダーフィルとして用いた半導体デバイスについて、図面を用いて具体的に説明する。なお、近年は様々な構造の半導体デバイスが提案されており、本発明の組成物のアンダーフィルとしての用途は、以下に説明する構造の半導体デバイスに限定されるものではない。
[0152]
 図11は、本発明の半導体デバイスの一実施形態を示す模式断面図である。図11に示す半導体デバイス200において、半導体素子12はアンダーフィル層11aを介して半導体素子搭載用支持部材13に接着され、半導体素子12の接続端子(図示せず)はワイヤ14を介して外部接続端子(図示せず)と電気的に接続され、封止材15によって封止されている。アンダーフィル層11aは、本発明の組成物、または、本発明の積層体(接着シート)を用いて形成してなるものである。
[0153]
 また、図12は、本発明の半導体デバイスの他の一実施形態を示す模式断面図である。図12に示す半導体デバイス210において、一段目の半導体素子12aはアンダーフィル層11aを介して、端子16が形成された半導体素子搭載用支持部材13に接着され、一段目の半導体素子12aの上に更にアンダーフィル層11aを介して二段目の半導体素子12bが接着されている。一段目の半導体素子12a及び二段目の半導体素子12bの接続端子(図示せず)は、ワイヤ14を介して外部接続端子と電気的に接続され、封止材15によって封止されている。このように、本発明の組成物、または、本発明の積層体(接着シート)は、半導体素子を複数重ねる構造の半導体デバイスにも好適に使用できる。
[0154]
 図11及び図12に示す半導体デバイス(半導体パッケージ)200,210は、例えば、図9に示す接着層付半導体ウエハ20bを破線Dに沿ってダイシングし、ダイシング後の接着層付半導体素子を半導体素子搭載用支持部材13に加熱圧着して両者を接着させ、その後、ワイヤボンディング工程、必要に応じて封止材による封止工程等の工程を経ることにより得ることができる。加熱圧着における加熱温度は、20~250℃が好ましい。荷重は、0.01~20kgfが好ましい。加熱時間は、0.1~300秒間が好ましい。
[0155]
 図13は、本発明の半導体デバイスの他の一実施形態を示す模式断面図である。
 図13に示す半導体デバイス300は、いわゆる3次元実装デバイスであり、複数の半導体素子301a~301dが積層した半導体素子積層体301が、半導体素子搭載用支持部材320に配置されている。
 なお、この実施形態では、半導体素子の積層数が4層である場合を中心に説明するが、半導体素子の積層数は特に限定されるものではなく、例えば、2層、8層、16層、32層等であってもよい。また、1層であってもよい。
[0156]
301a~301dは、いずれもシリコン基板等の半導体ウエハからなる。
 最上段の半導体素子301aは、貫通電極を有さず、その一方の面に電極パッド(図示せず)が形成されている。
 半導体素子301b~301dは、貫通電極302b~302dを有し、各半導体素子の両面には、貫通電極に一体に設けられた接続パッド(図示せず)が設けられている。
[0157]
 半導体素子積層体301は、貫通電極を有さない半導体素子301aと、貫通電極302b~302dを有する半導体素子301b~301dとをフリップチップ接続した構造を有している。
 すなわち、貫通電極を有さない半導体素子301aの電極パッドと、これに隣接する貫通電極302bを有する半導体素子301bの半導体素子301a側の接続パッドが、半田バンプ等の金属バンプ303aで接続され、貫通電極302bを有する半導体素子301bの他側の接続パッドが、それに隣接する貫通電極302cを有する半導体素子301cの半導体素子301b側の接続パッドと、半田バンプ等の金属バンプ303bで接続されている。同様に、貫通電極302cを有する半導体素子301cの他側の接続パッドが、それに隣接する貫通電極302dを有する半導体素子301dの半導体素子301c側の接続パッドと、半田バンプ等の金属バンプ303cで接続されている。
[0158]
 各半導体素子301a~301dの間隙には、アンダーフィル層310が形成されており、各半導体素子301a~301dは、アンダーフィル層310を介して積層している。アンダーフィル層310は、本発明の組成物、または、本発明の積層体(接着シート)を用いて形成してなるものである。
[0159]
 半導体素子積層体301は、半導体素子搭載用支持部材320に積層されている。
 半導体素子搭載用支持部材320としては、例えば樹脂基板、セラミックス基板、ガラス基板等の絶縁基板を基材として用いた多層配線基板が使用される。樹脂基板を適用した半導体素子搭載用支持部材320としては、多層銅張積層板(多層プリント配線板)等が挙げられる。
[0160]
 半導体素子搭載用支持部材320の一方の面には、表面電極320aが設けられている。
 半導体素子搭載用支持部材320と半導体素子積層体301との間には、再配線層305が形成された絶縁層315が配置されており、半導体素子搭載用支持部材320と半導体素子積層体301とは、再配線層305を介して電気的に接続されている。
 すなわち、再配線層305の一端は、半田バンプ等の金属バンプ303dを介して、半導体素子301dの再配線層305側の面に形成された電極パッドに接続されている。また、再配線層305の他端は、半導体素子搭載用支持部材の表面電極320aと、半田バンプ等の金属バンプ303eを介して接続している。
 そして、絶縁層315と半導体素子積層体301との間には、アンダーフィル層310aが形成されている。また、絶縁層315と半導体素子搭載用支持部材320との間には、アンダーフィル層310bが形成されている。アンダーフィル層310a、310bは、本発明の組成物、または、本発明の積層体(接着シート)を用いて形成してなるものである。
実施例
[0161]
 以下、本発明を実施例によりさらに具体的に説明するが、本発明はその趣旨を超えない限り以下の実施例に限定されるものではない。なお、特に断りのない限り、「%」および「部」は質量基準である。
[0162]
<実施例1~36、比較例1~7>
 下記表に示す各成分を混合した後、0.1μmのポアサイズを有するポリテトラフルオロエチレン製フィルタを用いてろ過して、実施例1~36、比較例1~7の組成物の溶液を調製した。
 得られた溶液を4インチシリコンウエハに1000rpm、30秒でスピンコーティングし、110℃、5分、ついで150℃、10分のソフトベークを行い成膜した。得られたサンプル膜の膜厚は約10μmだった。
[0163]
[表1]


[0164]
 表1に記載した略称は以下の通りである。
[0165]
樹脂成分
A-1:PCZ-200(三菱ガス化学製) 下記構造
A-2:PCZ-300(三菱ガス化学製) 下記構造
A-3:PCZ-500(三菱ガス化学製) 下記構造
A-4:PCZ-800(三菱ガス化学製) 下記構造
A-5:下記構造。合成例は後述する。
A-6:下記構造。合成例は後述する。
A-7:下記構造。合成例は後述する。
A-8:下記構造。合成例は後述する。
A-9:下記構造。合成例は後述する。
A-10:下記構造。合成例は後述する。
A-11:APEC9379(バイエル製) 下記構造
A-12:パンライトL-1225LM(帝人製) 下記構造
A-13:下記構造。合成例は後述する。
A-14:下記構造。合成例は後述する。
W116.3: W116.3(アクリル樹脂 根上工業製)
SG-P3:SG-P3(アクリル樹脂 ナガセケムテックス製)
リカコート:リカコート(溶剤溶解型ポリイミド樹脂 新日本理科製)
エピコート828XA:エピコート828XA(液状エポキシ樹脂 三菱化学製)
[化14]


[0166]
[化15]


[0167]
 (A-5~A-10、A-13、A-14の合成)
 窒素置換された攪拌器・還流管付き3口フラスコに、各モノマージオールの混合物合計40質量部、炭酸ジエチル60質量部、20%ナトリウムエトキシドエタノール溶液60質量部を混合し、120℃に昇温した。その後、反応器内を30kPa程度減圧し、さらに1時間攪拌した。その後、0.1kPaの真空下、3時間攪拌した。室温まで冷却した後、500質量部の純水へ反応物を攪拌しながら滴下した。得られた白色の粉末をろ過により取り出し、送風乾燥してA-5~A-10、A-13、A-14を得た。
[0168]
重合性化合物
B-1:TAIC(TCI製) 下記構造
B-2:A-9300(新中村化学製) 下記構造
B-3:A-TMP(新中村化学製) 下記構造
B-4:AD-TMP(新中村化学製) 下記構造
B-5:A-DPH(新中村化学製) 下記構造
B-6:TEGMA(Aldrich製) 下記構造
B-7:A-BPE-4(新中村化学製) 下記構造
B-8:A-BPE-10(新中村化学製) 下記構造
B-9:エピコート(三菱化学製) 下記構造
CD401:CD401(サートマー製)
ビスコート802:ビスコート802(大阪有機化学)
[化16]


[0169]
(d)溶剤
NMP:N-メチル-2-ピロリドン
[0170]
光重合開始剤
Irgacure OXE01:Irgacure OXE01 (BASF社製)
Irgacure OXE02:Irgacure OXE02 (BASF社製)
[0171]
熱重合開始剤
パークミルD:パークミルD(ジクミルペルオキシド、日油製)
[0172]
フィラー
R-972:アエロジルR-972(シリカ、日本アエロジル製)
AKP-50:AKP-50(アルミナ、住友化学製)
[0173]
密着性付与剤
KBE-503:KBE-503(3-メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、信越シリコーン製)
[0174]
<耐熱性>
 得られたサンプル膜の熱重量減少を熱重量分析装置Q500(TA社製)により測定した。60mL/minの窒素気流下、20℃/minの一定昇温条件で熱重量分析装置を用いて測定し、以下の基準で評価した。
5:残存重量が95%となる温度が300℃以上
4:残存重量が95%となる温度が250℃以上300℃未満
3:残存重量が95%となる温度が220℃以上250℃未満
2:残存重量が95%となる温度が200℃以上220℃未満
1:残存重量が95%となる温度が200℃未満
[0175]
<硬化性>
 得られたサンプル膜をホットプレート上で180℃に加熱し、表面をガラス棒で触ることで、タック性を有さなくなるまでの時間を測定して、硬化性を評価した。
5:10分以内にタック性が消失した
4:10分超20分以内にタック性が消失した
3:20分超30分以内にタック性が消失した
2:30分超60分以内にタック性が消失した
1:タック性が消失するまでに60分を超えた
[0176]
<吸水性>
 得られたサンプルを室温で水中に1日浸漬させたのち、室温で1時間風乾させたもの吸水率を測定した。吸水率は熱重量分析装置Q500(TA社製)により、60mL/minの窒素気流下、20℃/minの一定昇温条件で120℃まで昇温し、120℃で60分間保持した後、重量減少率を測定し、以下の基準で吸水性を評価した。
5:重量減少率が1%未満
4:重量減少率が1%以上2%未満
3:重量減少率が2%以上3%未満
2:重量減少率が3%以上5%未満
1:重量減少率が5%以上
[0177]
<画像形成性>
 実施例23、24、27、32~36の組成物を用いて得られたサンプルを、UV露光装置(浜松ホトニクス製 LC8)を用いて、100μmの正方形ドットを遮光領域としたフォトマスクを介して、2000mJ/cm 2、365nmで露光した。露光後のサンプルをシクロペンタノンに5分浸漬させ、光学顕微鏡で画像が形成されているか確認した。
[0178]
<保存安定性>
 実施例1~36、比較例1~7の組成物の溶液を調製し、密閉して40℃下に1週間放置した。GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)により、溶液中のポリカーボネートの重量平均分子量を測定し、以下の基準で保存安定性を評価した。
2:調液直後から重量平均分子量の変化率が5%未満
1:調液直後から重量平均分子量の変化率が5%以上
[0179]
<塗布性>
 得られたサンプル膜の平滑性を目視により確認し、以下の基準で塗布性を評価した確認した。
2:表面に凹凸が確認できなかった
1:表面に凹凸が確認できたもの
[0180]
[表2]


[0181]
 上記結果より、実施例1~36の組成物は、保存安定性、塗布性および硬化性に優れ、吸水性が低く、耐熱性に優れた膜を形成できた。
 一方、ポリカーボネート樹脂のかわりにアクリル樹脂を使用した比較例1、2は、耐熱性の劣るものであった。更には、吸水性が大きかった。
 また、ポリカーボネート樹脂のかわりにポリイミド樹脂を使用した比較例3は、吸水性が大きかった。
 また、ポリカーボネート樹脂のかわりにエポキシ樹脂を使用した比較例4は、硬化性の劣るものであった。
 また、本発明における非プロトン性溶剤とは異なる溶剤を使用した比較例5~7は、保存安定性または塗布性の劣るものであった。

符号の説明

[0182]
1:フィルム状接着剤
1a:接着層パターン
2:カバーフィルム
3:樹脂フィルム
6:粘着剤層
7:樹脂フィルム
8:半導体ウエハ
11:接着層
11a:アンダーフィル層
12、12a、12b:半導体素子
13:半導体素子搭載用支持部材
14:ワイヤ
15:封止材
16:端子
20、20a、20b:接着層付半導体ウエハ
100、110、120:接着シート
200、210、300:半導体デバイス
301a~301d:半導体素子
301:半導体素子積層体
302b~302d:貫通電極
303a~303e:金属バンプ
305:再配線層
310、310a、310b:アンダーフィル層
315:絶縁層
320:半導体素子搭載用支持部材
320a:表面電極

請求の範囲

[請求項1]
 ポリカーボネート樹脂と、重合性化合物と、溶剤とを含有し、
 前記溶剤を組成物中に50質量%以上含有し、
 前記溶剤のうち50質量%以上が、沸点が130℃以上で、分子量が75以上である非プロトン性溶剤である組成物。
[請求項2]
 前記ポリカーボネート樹脂は、下記一般式(1)で表される繰り返し単位を有する、請求項1に記載の組成物;
[化1]


一般式(1)中、Ar 1およびAr 2は、それぞれ独立に芳香族基を表し、Lは、単結合または2価の連結基を表す。
[請求項3]
 前記ポリカーボネート樹脂は、下記一般式(2)で表される繰り返し単位を有する、請求項1または2に記載の組成物;
[化2]


一般式(2)中、R 1およびR 2は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基またはアリール基を表し、R 1とR 2とが連結して環を形成していてもよい。
[請求項4]
 前記ポリカーボネート樹脂は、下記一般式(3)で表される繰り返し単位を有する、請求項1~3のいずれか1項に記載の組成物;
[化3]


一般式(3)中、R 3は、アルキル基を表し、mは、0~10の整数である。
[請求項5]
 前記重合性化合物が、エチレン性不飽和結合を有する基を2個以上有する化合物である、請求項1~4のいずれか1項に記載の組成物。
[請求項6]
 前記重合性化合物が、下記式で表される部分構造を有する、請求項1~5のいずれか1項に記載の組成物;ただし、式中の*は連結手である。
[化4]


[請求項7]
 さらに、光重合開始剤を含む請求項1~6のいずれか1項に記載の組成物。
[請求項8]
 さらに、熱重合開始剤を含む請求項1~7のいずれか1項に記載の組成物。
[請求項9]
 さらに、フィラーを含む請求項1~8のいずれか1項に記載の組成物。
[請求項10]
 さらに、密着性付与剤を含む、請求項1~9のいずれか1項に記載の組成物。
[請求項11]
 アンダーフィル用である請求項1~10のいずれか1項に記載の組成物。
[請求項12]
 液状である、請求項1~11のいずれか1項に記載の組成物。
[請求項13]
 樹脂フィルムの表面に、ポリカーボネート樹脂と重合性化合物とを含む接着層を有するアンダーフィル用積層体。
[請求項14]
 半導体ウエハの表面に、ポリカーボネート樹脂と重合性化合物とを含む接着層を有する積層体。
[請求項15]
 前記ポリカーボネート樹脂は、下記一般式(1)で表される繰り返し単位を有する、請求項14に記載の積層体;
[化5]


一般式(1)中、Ar 1およびAr 2は、それぞれ独立に芳香族基を表し、Lは、単結合または2価の連結基を表す。
[請求項16]
 前記ポリカーボネート樹脂は、下記一般式(2)で表される繰り返し単位を有する、請求項14または15に記載の積層体;
[化6]


一般式(2)中、R 1およびR 2は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基またはアリール基を表し、R 1とR 2とが連結して環を形成していてもよい。
[請求項17]
 前記ポリカーボネート樹脂は、下記一般式(3)で表される繰り返し単位を有する、請求項14~16のいずれか1項に記載の積層体;
[化7]


一般式(3)中、R 3は、アルキル基を表し、mは、0~10の整数である。
[請求項18]
 前記重合性化合物が、エチレン性不飽和結合を有する基を2個以上有する化合物である、請求項14~17のいずれか1項に記載の積層体。
[請求項19]
 前記重合性化合物が、下記式で表される部分構造を有する請求項14~18のいずれか1項に記載の積層体;ただし、式中の*は連結手である。
[化8]


[請求項20]
 さらに、光重合開始剤を含む請求項14~19のいずれか1項に記載の積層体。
[請求項21]
 さらに、熱重合開始剤を含む請求項14~20のいずれか1項に記載の積層体。
[請求項22]
 さらに、フィラーを含む請求項14~21のいずれか1項に記載の積層体。
[請求項23]
 さらに、密着性付与剤を含む、請求項14~22のいずれか1項に記載の積層体。
[請求項24]
 請求項12に記載の組成物を半導体ウエハに適用する工程と、
 半導体ウエハに適用された組成物を乾燥する工程と、
 乾燥された組成物の表面に、被着体を加熱圧着する工程と、
 を含む半導体デバイスの製造方法。
[請求項25]
 乾燥する工程と、加熱圧着する工程との間に、乾燥された組成物を露光する工程と、露光された組成物を現像する工程とを含む、請求項24に記載の半導体デバイスの製造方法。
[請求項26]
 請求項13に記載のアンダーフィル用積層体の接着層側の面を半導体ウエハに積層し、前記接着層から樹脂フィルムを剥離して、接着層を半導体ウエハに積層する工程と、
 半導体ウエハに積層された接着層の表面に、被着体を加熱圧着する工程と、
 を含む半導体デバイスの製造方法。
[請求項27]
 積層する工程と、加熱圧着する工程との間に、半導体ウエハに積層された接着層を露光する工程と、露光された接着層を現像する工程とを含む、請求項26に記載の半導体デバイスの製造方法。
[請求項28]
 請求項24~27のいずれか1項に記載の方法で製造された半導体デバイス。

図面

[ 図 1]

[ 図 2]

[ 図 3]

[ 図 4]

[ 図 5]

[ 図 6]

[ 図 7]

[ 図 8]

[ 図 9]

[ 図 10]

[ 図 11]

[ 図 12]

[ 図 13]