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1. (WO2015146463) 扁平ボトル用プリフォーム、扁平ボトルの成形方法及びグリッパ装置
Document

明 細 書

発明の名称 扁平ボトル用プリフォーム、扁平ボトルの成形方法及びグリッパ装置

技術分野

0001  

背景技術

0002   0003  

先行技術文献

特許文献

0004  

発明の概要

発明が解決しようとする課題

0005   0006   0007  

課題を解決するための手段

0008   0009   0010   0011  

発明の効果

0012   0013   0014  

図面の簡単な説明

0015  

発明を実施するための形態

0016   0017   0018   0019   0020   0021   0022   0023   0024   0025   0026   0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041   0042   0043   0044   0045   0046   0047   0048   0049   0050  

符号の説明

0051  

請求の範囲

1   2   3   4  

図面

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10   11  

明 細 書

発明の名称 : 扁平ボトル用プリフォーム、扁平ボトルの成形方法及びグリッパ装置

技術分野

[0001]
 本発明は、例えば、液状の内容物を収容可能な樹脂製の扁平ボトルを成形するための扁平ボトル用プリフォーム、扁平ボトルの成形方法及びグリッパ装置に関する。

背景技術

[0002]
 例えば薬剤等が含まれた輸液を患者に投与する際に用いる輸液容器として、図10(A)及び(B)に示すように、上下に口部を有するタイプの樹脂製容器がある。本出願人は、この種の樹脂製容器を一般的に行われているダイレクトブロー成形ではなく二軸延伸ブロー成形する方法を先に提案している(特許文献1参照)。
[0003]
 その方法とは、大まかに言って、図11(A)に示すプリフォーム51を同図(B)に示すようにブロー成形金型52にセットした状態において、プリフォーム51の上口部53からプリフォーム51内に挿入したストレッチロッド54によってプリフォーム51の下口部55を内側から閉塞してエアシール状態を保ち、この状態でストレッチロッド54による縦延伸とブローエアー56の吹き込みによる横延伸とを行う、というものである。

先行技術文献

特許文献

[0004]
特許文献1 : 特開2012-245642号公報

発明の概要

発明が解決しようとする課題

[0005]
 ところで、輸液容器を使用して患者に輸液を投与する際、輸液が容器内に残らず最後まで一定の割合で排出されるように輸液容器が窄むことが望ましい。そこで、従来の輸液容器は、窄み易くなるように、可撓性を持ち、横断面正円状ではなく扁平状(図10(A)及び(B)参照)に形成されている。
[0006]
 二軸延伸ブロー成形によって上記のような扁平ボトル(扁平状の輸液容器)を得る場合、その成形に用いるプリフォームの肉厚は、二軸延伸ブロー成形の際に全体に亘って均一に減少するのではなく、周方向に大きく偏って減少することになる。そこで、成形後の扁平ボトルの壁肉厚の均一化を図り、その液排出性能を向上させるには、プリフォームの周方向に所定の肉厚分布を持たせる(偏肉させる)ことが有効であり、それに伴って、プリフォームをブロー成形用の金型に装着する際に、偏肉させたプリフォームを所定の方向に確実に向かせるようにする必要がある。
[0007]
本発明は上述の事柄に留意してなされたもので、その目的は、扁平ボトルの壁肉厚の均一化を図り液排出性能を向上させることができる扁平ボトル用プリフォーム、扁平ボトルの成形方法及びグリッパ装置を提供することにある。

課題を解決するための手段

[0008]
 上記目的を達成するために、本発明に係る扁平ボトル用プリフォームは、全体として上下に延びる筒状を呈し、上側に形成される上口部と下側に形成される下口部の間に本体部が設けられ、ブロー成形用の金型に装着されてブロー成形される際に前記本体部は扁平状に成形される扁平ボトル用プリフォームであって、前記上口部の外周面に突起部を設けてある(請求項1)。
[0009]
 上記扁平ボトル用プリフォームにおいて、前記上口部の上端には外向きフランジが設けられ、前記突起部は前記外向きフランジよりも外方に突出しないように構成されていてもよい(請求項2)。
[0010]
 一方、上記目的を達成するために、本発明に係る扁平ボトルの成形方法は、請求項1または2に記載の扁平ボトル用プリフォームをグリッパ装置によってブロー成形用の金型に装着し、ブロー成形によって扁平ボトルを得る扁平ボトルの成形方法であって、前記グリッパ装置は前記突起部を挟持して前記扁平ボトル用プリフォームを前記金型に装着する(請求項3)。
[0011]
 他方、上記目的を達成するために、本発明に係るグリッパ装置は、請求項1または2に記載の扁平ボトル用プリフォームをブロー成形用の金型に装着するためのグリッパ装置であって、前記突起部を挟持して前記扁平ボトル用プリフォームを前記金型に装着するように構成されている(請求項4)。

発明の効果

[0012]
 本願発明では、扁平ボトルの壁肉厚の均一化を図り液排出性能を向上させることができる扁平ボトル用プリフォーム、扁平ボトルの成形方法及びグリッパ装置が得られる。
[0013]
 すなわち、上述したように、二軸延伸ブロー成形によって扁平ボトルを得る場合、成形後の扁平ボトルの壁肉厚の均一化を図り、その液排出性能を向上させるには、プリフォームの周方向に所定の肉厚分布を持たせる(偏肉させる)ことが有効であり、それに伴って、プリフォームをブロー成形用の金型に装着する際に、偏肉させたプリフォームを所定の方向に確実に向かせるようにする必要がある。そして、本願の各請求項に係る発明の扁平ボトル用プリフォームでは、ブロー成形用の金型に装着する際、突起部によってプリフォームの縦軸回りの方向を定めるようにすれば、金型に対するプリフォームの正確な位置(方向)決めが可能になる。
[0014]
 請求項2に係る発明の扁平ボトル用プリフォームでは、突起部は外向きフランジよりも外方に突出しないように構成されているので、突起部がプリフォームの搬送の邪魔になるような不都合は生じない。

図面の簡単な説明

[0015]
[図1] (A)及び(B)は、本発明の一実施の形態に係る扁平ボトル用プリフォームの構成を概略的に示す正面図及び斜視図、(C)は前記扁平ボトル用プリフォームと成形後の扁平ボトルとを示す横断面図である。
[図2] 本発明の一実施の形態に係る扁平ボトルの成形方法に用いる成形機の構成を概略的に示す正面縦断面図である。
[図3] 前記成形機の構成を概略的に示す側面縦断面図である。
[図4] (A)及び(B)は、前記成形機内において扁平ボトル用プリフォームの延伸が進行する過程を概略的に示す説明図である。
[図5] (A)及び(B)は、本発明の一実施の形態に係る扁平ボトルの構成を概略的に示す正面図及び側面図である。
[図6] 前記扁平ボトル用プリフォームの側面縦断面図に正面縦断面図を重ねて示す図とこれに挿入されるストレッチロッドの図である。
[図7] (A)及び(B)は、前記扁平ボトル用プリフォームの要部の構成を概略的に示す部分拡大図及び横断端面図である。
[図8] 前記扁平ボトル用プリフォームを挟んだ状態の本発明の一実施の形態に係るグリッパ装置の構成を概略的に示す説明図である。
[図9] 図8中において破線で囲んだ部分を拡大して示す部分拡大図である。
[図10] (A)及び(B)は、従来の扁平ボトルの構成を概略的に示す正面図及び側面図である。
[図11] (A)は従来のプリフォームの構成を概略的に示す縦断面図、(B)は従来の扁平ボトルの成形方法を概略的に示す説明図である。

発明を実施するための形態

[0016]
 本発明の実施の形態について図面を参照しながら以下に説明する。
[0017]
 本実施の形態に係る扁平ボトルの成形方法は、図1(A)及び(B)に示すプリフォーム(扁平ボトル用プリフォーム)1を、図2及び図3に示す成形機2にセットして、図4(A)及び(B)に示すように二軸延伸ブロー成形を行い、図5(A)及び(B)に示す樹脂製容器である扁平ボトル(輸液ボトル)3を得る方法である。
[0018]
 本成形方法では、図示しない射出成形機等によって予め成形された例えばポリプロピレン製のプリフォーム1(図1(A)及び(B)参照)を用いて二軸延伸ブロー成形を行う。具体的には、まず、図4(A)に示すように、全体として上下に延びる筒状(上下方向に長い円筒状)を呈するプリフォーム1を、所定温度にまで回転加熱した後、成形機2のブロー成形金型(ブロー成形用の金型)4にセットする。ここで、プリフォーム1をブロー成形金型4にセットする際、ブロー成形金型4の上面に形成された凹入部5(図2及び図3参照)にプリフォーム1の中鍔部(サポートリング)6を係合させることにより、プリフォーム1の軸心とブロー成形金型4のキャビティ7の軸心とを一致させることができる。
[0019]
 続いて、ブロー成形金型4の上方に配されたストレッチロッド装置8(図2及び図3参照)を駆動し、ストレッチロッド9をブロー成形金型4のキャビティ7内に進入させる(図4(A)及び(B)参照)。キャビティ7内に進入するストレッチロッド9は、キャビティ7の入口を覆うようにセットされたプリフォーム1の上口部10からプリフォーム1内に入り、やがてプリフォーム1の内面に形成された段部11に当接する。そして、この当接によってプリフォーム1の下口部12は内側からエアシールされた状態となる。
[0020]
 ここで、図6に示すように、プリフォーム1の内面に形成された段部11の外縁は上側に連なり、内縁は下側に連なっている。そして、図6中の拡大図に示すように、ストレッチロッド9の先端外周部9aは断面凸状のアールに形成され、段部11においてストレッチロッド9の先端外周部9aが当接する当接部分11aは先端外周部9aに沿う断面凹状のアールに形成されている。従って、ストレッチロッド9の先端外周部9aがプリフォーム1内の段部11の当接部分11aへ当接すると、断面凸状のアールと断面凹状アールが合わさり、下口部12が内側から確実にエアシールされる。
[0021]
 次に、図4(B)に示すように、上記エアシールを維持しながら、ブローエアー装置13(図2参照)を駆動してブローエアー14をプリフォーム1内に吹き込むと共にストレッチロッド9をキャビティ7の下方へさらに進入させ、ストレッチロッド9による縦延伸とブローエアー14による横延伸とで、プリフォーム1において上口部10と下口部12の間に形成された本体部15を二軸延伸する。
[0022]
 この二軸延伸を行う際、下口部12のエアシール状態を維持するように、ストレッチロッド装置8及びブローエアー装置13を、制御部16で制御する(図2参照)。制御部16は、エアシール状態を維持するために、ストレッチロッド9による縦延伸をブローエアー14による横延伸に通常よりも先行させるように、ストレッチロッド9の下方(キャビティ7の下方)への駆動とブローエアー14の吹き込み圧を制御する。ストレッチロッド9による縦延伸がブローエアー14による横延伸よりも先行することで、ストレッチロッド9の先端(先端外周部9a)が常にプリフォーム1の段部11(当接部分11a)に当接した状態となり、エアシール状態を維持することができる。
[0023]
 また、この二軸延伸を行う際、ヒーターの加熱によって、プリフォーム1が所定温度(本実施形態では123℃)となるようにすればよく、ストレッチロッド9のストレッチスピードは例えば1m/sとすることができる。
[0024]
 上記二軸延伸は、図4(B)に示すように下口部12がブロー成形金型4のキャビティ7の最下端部7a内に嵌まり込むまで進行させる。このようにして行われる二軸延伸ブロー成形の過程において、プリフォーム1の上口部10と下口部12の形状はほぼ不変であり、プリフォーム1の主に本体部15が二軸延伸されて徐々に薄くなり、やがてプリフォーム1全体がキャビティ7の内面に沿った形状となる。
[0025]
 その後、プリフォーム1をブロー成形金型4に接触させた状態で、所定時間保持して冷却し、図5(A)及び(B)に示す扁平ボトル3を得る。
[0026]
 ところで、上記のようにして行う本成形方法では、ストレッチロッド9による縦延伸がブローエアー14による横延伸に先行し、この縦延伸に際しては、仮にプリフォーム1の肉厚を全体に亘って均一にしてあると、ストレッチロッド9の当接を受けるプリフォーム1の本体部15の下部ではなく、本体部15の上下方向における中央部から延伸が始まる。従って、縦延伸に伴ってプリフォーム1の本体部15の中央部の肉厚が最初に小さくなり、その後のブローエアー14による横延伸によって本体部15の中央部の肉厚はさらに小さくなる。しかも、図5(A)及び(B)に示すように、前後の幅よりも左右の幅の大きい扁平状の扁平ボトル3を成形する場合には、プリフォーム1の本体部15が前後左右方向へ横延伸される際に、短径(前後)方向の延伸量に比べ長径(左右)方向の延伸量が大きくなる。すなわち、プリフォーム1が図4(A)及び(B)に示す二軸延伸ブロー成形方法によって扁平ボトル3になる過程における肉厚の減少の度合いはプリフォーム1の全体に亘って均一ではなく、プリフォーム1の肉厚を全体に亘って均一にしてあると、成形後の扁平ボトル3の肉厚は上下方向にも周方向にも大きく偏ることになり、このように壁肉厚分布が著しく不均一となった扁平ボトル3では、窄み難くなり排液性が不十分となる。
[0027]
 そこで、本実施形態では、成形する扁平ボトル3の壁肉厚分布の均一化を図るために、プリフォーム1の本体部15の肉厚を上下方向にも周方向にも変化させている。具体的には、図6に示すように、本体部15の肉厚は、上下方向における中央部から上下に向かって徐々に減少し、また、図1(C)に示すように、本体部15の中央部の前後部の肉厚よりも左右部の肉厚が大きく、本体部15の中央部の肉厚は、中央部の前後部から左右部に近づくに連れて増すようにしてある。
[0028]
 また、図6では、実線で示すプリフォーム1の側面縦断面図に破線で示す正面縦断面図を重ねてあり、この図から把握されるように、プリフォーム1の本体部15の中央部から上下に向かうに従って前後部の肉厚と左右部の肉厚の差が小さくなるようにしてある。
[0029]
 上記の形状としたプリフォーム1では、成形後の壁肉厚分布の均一化を図ることができる。その理由は以下のように考えられる。
[0030]
 すなわち、上述のように、仮にプリフォーム1の肉厚が全体にわたって一定になっていると、このプリフォーム1が図4(A)及び(B)に示すように二軸延伸される際、横延伸に先行する縦延伸に伴ってプリフォーム1の本体部15の中央部が最初に縦延伸されることになる。しかし、本成形方法では、プリフォーム1の本体部15の肉厚を上下方向にわたって一定とせずに中央部で最大となるように偏肉させているので、ヒーターによってプリフォーム1を加熱したときに、本体部15の上下方向において肉厚の大きい中央側ほど低温となり、本体部15を縦延伸させるように働く力が上下方向にうまく分散されて本体部15の中央部の肉厚がある程度確保されることになる。
[0031]
 また、本成形方法では、プリフォーム1の本体部15の中央部の前後部の肉厚よりも左右部の肉厚が大きく、本体部15の中央部の肉厚は、中央部の前後部から左右部に近づくに連れて増すように偏肉させてあるので、ヒーターによってプリフォーム1を加熱したときに、本体部15の周方向において肉厚の大きい左右部側ほど低温となり、本体部15を横延伸させるように力が働いたときに、本体部15の中央部の左右部は肉厚が大きいまま遅れて横延伸する。
[0032]
 これらの結果として、成形後の扁平ボトル3は、上下方向にも周方向にも肉厚が均一化された形状となる。
[0033]
 ここで、上記のようにプリフォーム1の本体部15は周方向の肉厚分布を持ち、図4(A)に示すようにプリフォーム1をブロー成形金型4に装着する際には、ブロー成形金型4に対してプリフォーム1を所定の方向に向ける必要がある。そこで、本実施形態では、図7(A)及び(B)に示すように、プリフォーム1の上口部10の外周面に、ブロー成形金型4に装着される際の位置決め用の突起部10aを設け、グリッパ装置17が図8及び図9に示すように突起部10aを挟持してプリフォーム1をブロー成形金型4にセット(装着)するように構成してある。
[0034]
 詳述すると、図1(A)及び(B)並びに図7(A)に示すように、上口部10の外周面には、プリフォーム1の上端に位置する上鍔部(外向きフランジ)18と、上鍔部18の下方に位置する中鍔部6と、上口部10の正面に位置し、上鍔部18から下鍔部6にまで延びる縦長の突起部10aとが設けられている。そして、突起部10aは、上鍔部18及び中鍔部6よりも外方に突出しないように構成されている。
[0035]
 これに対して、グリッパ装置17は、図8及び図9に示すように、開閉可能であって閉じたときに突起部10aを挟持可能となる一対の開閉爪19を具備する。
[0036]
 従って、プリフォーム1をブロー成形金型4にセットする際、突起部10aをグリッパ装置17が挟持するのでプリフォーム1の縦軸回りの方向が定まり、ブロー成形金型4に対するプリフォーム1の正確な位置(方向)決めが可能になる。
[0037]
 また、グリッパ装置17は突起部10aを挟み込むだけであり、グリッパ装置17の開閉爪19はプリフォーム1に接触しないので、グリッパ装置17がプリフォーム1における突起部10a以外の部位を傷つけることはない。
[0038]
 さらに、仮に突起部10aが上鍔部18及び中鍔部6よりも外方に突出していると、プリフォーム1の搬送時にその突起部10aが邪魔になる恐れがあるが、本実施形態では、突起部10aは上鍔部18及び中鍔部6よりも外方に突出しないように構成されているので、突起部10aがプリフォーム1の搬送の邪魔になるような不都合も生じない。
[0039]
 なお、本発明は、上記の実施の形態に何ら限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々に変形して実施し得ることは勿論である。例えば、以下のような変形例を挙げることができる。
[0040]
 上記実施形態の扁平ボトルの成形方法に、必要に応じて他の工程を含めるようにしてもよい。また、本成形方法で成形する扁平ボトル3は、輸液ボトル(薬剤等が含まれた輸液を収容するための輸液容器)に限られず、飲料用、薬品用、工業用等の他の用途に用いる容器であってもよい。
[0041]
 上記実施形態では、プリフォーム1をポリプロピレン製としているが、これに限らず、図4(A)及び(B)に示す二軸延伸に適用可能であれば、使用目的や用途等に応じて種々の材料に変更可能である。例えば、ポリエチレン、ポリエステル、ナイロン、塩化ビニル、塩素化ポリエチレン、エチレン-酢酸ビニル共重合体等の可撓性を有するものを用いることができる。
[0042]
 上記実施形態では、プリフォーム1の本体部15の肉厚を上下方向の中央部から上下に向かって徐々に減少させるに際して、本体部15の内径は上下にわたって略一定とし、外径を大きく変化させているが、これに限らず、例えば本体部15の外径を上下にわたって略一定とし内径を大きく変化させるようにしてもよく、本体部15の内径及び外径の両方を上下にわたって変化させるようにしてもよい。
[0043]
 図6中の拡大図に示す例では、ストレッチロッド9の先端外周部9aは断面凸状のアールに形成され、段部11においてストレッチロッド9の先端外周部9aが当接する当接部分11aは先端外周部9aに沿う断面凹状のアールに形成されている。しかし、これに限らず、例えば、ストレッチロッド9の先端外周部9aを断面凹状のアールに形成し、段部11においてストレッチロッド9の先端外周部9aが当接する当接部分11aを先端外周部9aに沿う断面凸状のアールに形成してもよい。また、プリフォーム1の先端外周部9aがストレッチロッド9の進行方向へ向かうに従って横断面を小さくするテーパー状となっていてもよい。
[0044]
 突起部10aは、上鍔部18、中鍔部6の何れか一方または両方から離れた位置にあってもよい。また、突起部10aは、プリフォーム1をブロー成形金型4に装着する際にグリッパ装置17が挟持するのに適した位置にあればよく、上口部10の正面以外の部位に設けてあってもよい。さらに、本実施形態のプリフォーム1は、前後左右に対称な形状を有しており、プリフォーム1がこのように前後左右に対称な形状をしている場合には、上口部10の外周面において互いの位相が180度異なる二つの位置に各々突起部10aを設け、グリッパ装置17は何れの突起部10aを挟持しても良いように構成することもできる。いずれにしても、本実施形態では、本体部15が周方向に肉厚分布を持つプリフォーム1をブロー成形金型4に対して所定の向きで装着する必要があるので、突起部10aの位置は本体部15の周方向の肉厚分布に基づいて(関連させて)決定する必要がある。
[0045]
 本実施形態では、図9に示すように、突起部10aの基部20は先端に向かって狭まり、突起部10aの先部21の幅は一定であり、突起部10aの先端面22は外向きに凸の半円状となる横断面を有し、これに対して、一対の開閉爪19は、先部21を挟持する挟持部19aと、基部20及び上口部10の外面に沿って延びる非挟持部19bとを有している。しかし、これに限らず、例えば非挟持部19bの一部によって基部20をも挟持するようにしてもよく、突起部10aと開閉爪19の形状は種々に変形可能である。
[0046]
 ここで、グリッパ装置17の開閉爪19が突起部10aを強く挟持する場合、挟持された突起部10aに多少の傷跡が残る可能性はあるが、突起部10aは主としてプリフォーム1の位置決めのために設けたものであり、成形後の扁平ボトル3の収容性能(気密性等)に影響を与える部分ではないので、傷跡が残っても性能に影響を与えることはない。しかし、傷による外観性の低下を考慮する場合には、例えば突起部10aの一部または全部を二軸延伸ブロー成形後に切除するようにしてもよい。
[0047]
 また、例えばグリッパ装置17の一対の開閉爪19が閉じたときに、これらの開閉爪19が上鍔部18の下面に対して上鍔部18を持ち上げるように接するようにしてもよい。このように、プリフォーム1に対するグリッパ装置17の接触箇所を増やし、各接触部位に掛かる力を軽減することにより、グリッパ装置17がプリフォーム1を傷つけないようにすることもできる。
[0048]
 その他、上記実施形態では、図1(A)及び(B)に示すプリフォーム1及び図5(A)及び(B)に示す扁平ボトル3の上口部10及び下口部12は横断面真円状となっている。また、図1(A)及び(B)に示すように、下口部12の外周面にはプリフォーム1の下端に位置する下鍔部23が形成され、その下端には下口部12を閉塞する薄膜部24が形成され、この薄膜部24の厚みは、ブローエアー14の圧力や、ストレッチロッド9の接触で破損してしまう程度のものとしてある。しかし、これらに限らず、プリフォーム1及び扁平ボトル3の形状は種々に変更可能である。例えば薄膜部24を設けずに、下口部12を開放してあってもよい。また、下口部12の下面に吊り具が設けられていてもよい。
[0049]
 以上の説明において、上下とは、便宜上、筒状のプリフォーム1の一端側を上側、他端側を下側と捉えて説明をし易くするためにのみ用いている概念に過ぎず、普遍的な意味での上下を意味するものではない。例えば実際の製造時、運搬時、使用時等におけるプリフォーム1や扁平ボトル3の置かれる環境下での上下と、上記説明中における上下とは一致しない場合も当然にあり得る。このことは、前後及び左右についても同様である。
[0050]
 なお、上記変形例どうしを適宜組み合わせてもよいことはいうまでもない。

符号の説明

[0051]
 1  プリフォーム
 2  成形機
 3  扁平ボトル
 4  ブロー成形金型
 5  凹入部
 6  中鍔部
 7  キャビティ
 7a 最下端部
 8  ストレッチロッド装置
 9  ストレッチロッド
 9a 先端外周部
10  上口部
10a 突起部
11  段部
11a 当接部分
12  下口部
13  ブローエアー装置
14  ブローエアー
15  本体部
16  制御部
17  グリッパ装置
18  上鍔部
19  開閉爪
19a 挟持部
19b 非挟持部
20  基部
21  先部
22  先端面
23  下鍔部
24  薄膜部
51  プリフォーム
52  ブロー成形金型
53  上口部
54  ストレッチロッド
55  下口部
56  ブローエアー

請求の範囲

[請求項1]
 全体として上下に延びる筒状を呈し、上側に形成される上口部と下側に形成される下口部の間に本体部が設けられ、ブロー成形用の金型に装着されてブロー成形される際に前記本体部は扁平状に成形される扁平ボトル用プリフォームであって、
 前記上口部の外周面に突起部を設けてあることを特徴とする扁平ボトル用プリフォーム。
[請求項2]
 前記上口部の上端には外向きフランジが設けられ、前記突起部は前記外向きフランジよりも外方に突出しないように構成されている請求項1に記載の扁平ボトル用プリフォーム。
[請求項3]
 請求項1または2に記載の扁平ボトル用プリフォームをグリッパ装置によってブロー成形用の金型に装着し、ブロー成形によって扁平ボトルを得る扁平ボトルの成形方法であって、
 前記グリッパ装置は前記突起部を挟持して前記扁平ボトル用プリフォームを前記金型に装着することを特徴とする扁平ボトルの成形方法。
[請求項4]
 請求項1または2に記載の扁平ボトル用プリフォームをブロー成形用の金型に装着するためのグリッパ装置であって、
 前記突起部を挟持して前記扁平ボトル用プリフォームを前記金型に装着するように構成されていることを特徴とするグリッパ装置。

図面

[ 図 1]

[ 図 2]

[ 図 3]

[ 図 4]

[ 図 5]

[ 図 6]

[ 図 7]

[ 図 8]

[ 図 9]

[ 図 10]

[ 図 11]