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1. (WO2015146419) レンズ装置およびレンズ装置の補正方法
Document

明 細 書

発明の名称 レンズ装置およびレンズ装置の補正方法

技術分野

0001  

背景技術

0002   0003   0004  

先行技術文献

特許文献

0005  

発明の概要

発明が解決しようとする課題

0006   0007  

課題を解決するための手段

0008   0009   0010   0011   0012   0013   0014   0015   0016   0017   0018  

発明の効果

0019  

図面の簡単な説明

0020  

発明を実施するための形態

0021   0022   0023   0024   0025   0026   0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041   0042   0043   0044   0045   0046   0047   0048   0049   0050   0051   0052   0053   0054   0055   0056   0057   0058   0059   0060   0061   0062   0063   0064   0065   0066   0067   0068   0069   0070  

符号の説明

0071  

請求の範囲

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10   11  

図面

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10   11   12   13  

明 細 書

発明の名称 : レンズ装置およびレンズ装置の補正方法

技術分野

[0001]
 この発明は,レンズ装置およびレンズ装置の補正方法に関する。

背景技術

[0002]
 レンズの高性能化が進み,従来のレンズ加工や調整では対応できないレベルのレンズ位置調整が必要となっている。とくに高精細度テレビジョン放送システムを上回る性能をもつレンズでは,その影響が顕著に現れる。たとえば,箱型レンズにおいては,各機能により,フォーカス・レンズ群,ズーム・レンズ群,防振レンズ群,エクステンダー,マスタ・レンズ群の5箇所に分類できる。理論的なレンズ形状とメカ部品では,各ズーム位置におけるフォーカス位置は一定になるが,レンズの面形状,メカ寸法の加工誤差等により,理想状態からのずれが生じるため,ズーム位置により微妙に焦点位置がずれる現象が現れる(ズーム焦点移動)。また,ズーム・レンズ群の後方に配置される絞りでも,焦点位置がずれる現象を生じる(絞込み焦点移動)。
[0003]
 これらの変化に対し,従来はメカ部品の選択等で対応している。しかしながら,高精細度テレビジョン放送システムを上回る性能においては従来のやり方では対応できなくなってきており,所望の性能を得ることができない。
[0004]
 このために,ズーム位置と焦点位置との対応関係をもとに,ズーム位置に応じてフォーカス・レンズの位置調整を行うものがある(特許文献1)。また,ズーム位置に応じて,フォーカス位置の補正を行うもの(特許文献2),マスター・レンズ群単体で補正を行うものもある(特許文献3)。

先行技術文献

特許文献

[0005]
特許文献1 : 特開2004-233892号公報
特許文献2 : 特開2003-57528号公報
特許文献3 : 特開平10-186209号公報

発明の概要

発明が解決しようとする課題

[0006]
 しかしながら,特許文献1から3のいずれにおいても焦点位置を高精度に補正できない。たとえば,特許文献2に記載のものでは,焦点移動量の補正をフォーカス・レンズ群で行なっているが,フォーカス・レンズ群の重量が重いので,補正速度を上げることは難しい。また,特許文献3に記載のものでは,焦点移動量の補正をマスタ・レンズ群で行なっているが,マスタ・レンズ群の調整ストロークが補正の上限となるので,ズーム・レンズ群が望遠側に設定されている場合には充分な補正が行われないことがある。とくに,レンズの表面形状や屈折率が均一でない場合には,それらの影響を排除しなければ充分な補正ができない。
[0007]
 この発明は,レンズの表面形状や屈折率が均一で無い場合であっても,焦点位置を高精度に補正できるようにすることを目的とする。

課題を解決するための手段

[0008]
 この発明によるレンズ装置は,複数のレンズ,複数のレンズに含まれている1つ以上のレンズを,複数のレンズの光軸方向に移動させるレンズ移動機構,複数のレンズの光軸方向の複数の位置と,複数の位置の各々に対応する複数の回転角度とを記憶する記憶部,および複数のレンズに含まれている少なくとも1つのレンズを,記憶部に記憶された複数の回転角度うち,レンズ移動機構によって移動させられるレンズの光軸方向の位置に対応する回転角度で,レンズの光軸を中心に回転させる,レンズ移動機構と独立に駆動可能なレンズ回転機構を備えていることを特徴とする。レンズ移動機構と独立に駆動可能なレンズ回転機構とは,レンズ移動機構の動作に影響を受けないレンズ回転機構をいう。
[0009]
 この発明は,レンズ装置の補正方法も提供している。すなわち,複数のレンズを備えたレンズ装置の補正方法において,レンズ移動機構が,複数のレンズに含まれている1つ以上のレンズを,複数のレンズの光軸方向に移動させ,記憶部が,複数のレンズの光軸方向の複数の位置と,複数の位置の各々に対応する複数の回転角度とを記憶し,レンズ回転機構がレンズ移動機構と独立に駆動可能であり,複数のレンズに含まれている少なくとも1つのレンズを,記憶部に記憶された複数の回転角度うち,レンズ移動機構によって移動させられるレンズの光軸方向の位置に対応する回転角度で,レンズの光軸を中心に回転させるものである。
[0010]
 レンズ回転機構により回転させる少なくとも1つのレンズは,たとえば,複数のレンズのうち,光軸と直交し光軸を中心とする円周方向において,レンズの表面形状および屈折率の少なくとも1つが相対的に不均一なレンズである。
[0011]
 レンズ回転機構により回転させられる少なくとも1つのレンズは,複数のレンズのうち,光学感度が相対的に低いレンズでもよい。
[0012]
 レンズ装置に,ズーム光学系が含まれている場合には,レンズ移動機構により移動させられるレンズは,ズーム光学系に含まれているレンズでもよい。
[0013]
 複数のレンズには,第1の移動単位で移動させられることによって焦点位置を調整するフォーカス光学系,フォーカス光学系の移動単位よりも細かい第2の移動単位で移動させられることによって焦点位置を調整するマスタ光学系,およびズーム倍率を変更するズーム光学系が含まれてもよい。また,入射光量を制限する絞り,ならびにズーム光学系のズーム倍率または絞りの絞り値に対応してあらかじめ定められている焦点位置の変動量にしたがって,フォーカス光学系による焦点位置の調整およびマスタ光学系による焦点位置の調整の少なくとも一方を行わせる調整制御手段をさらに備えてもよい。
[0014]
 焦点位置の調整量を記憶するメモリをさらに備えてもよい。
[0015]
 調整制御手段による焦点位置の調整は,たとえば,ズーム倍率がテレ端ではフォーカス光学系の移動により焦点位置の調整のみとし,ズーム倍率がワイド端では,マスタ光学系の移動による焦点位置の調整のみとするものである。
[0016]
 焦点位置の変動量は,フォーカス光学系の移動による焦点位置の調整量がテレ端に近いほど多くワイド端に近いほど少なく,マスタ光学系の移動による焦点位置の調整量がワイド端に近いほど多くテレ端に近いほど少ないものでもよい。
[0017]
 焦点位置の変動量は,絞りの開口が最小の絞り値の場合にはフォーカス光学系の移動による焦点位置の調整のみとし,絞りの開口が最大の絞り値の場合にはマスタ光学系の移動による焦点位置の調整のみとするものでもよい。
[0018]
 焦点位置の変動量は,フォーカス光学系の移動による焦点位置の調整量が,絞りの開口が最小に近い絞り値ほど多く,絞りの開口が最大に近い絞り値ほど少なく,マスタ光学系の移動による焦点位置の調整量が,絞りの開口が最大に近いほど多く,絞りの開口が最小に近いほど少ないものでもよい。

発明の効果

[0019]
 この発明によると,複数のレンズの光軸方向の複数の位置と,複数の位置の各々に対応する複数の回転角度とが記憶されている。移動させられるレンズの光軸方向の位置に対応する回転角度で,レンズの光軸方向の移動とは独立に,レンズが光軸を中心に回転させられる。光軸方向の位置に応じて,レンズの表面形状,屈折率などの不均一さが無くなるようなレンズの回転角度が記憶されるようにすることにより,レンズの表面形状,屈折率などの不均一さのレンズ装置への悪影響を排除できる。レンズの表面形状や屈折率が均一で無い場合であっても,焦点位置を高精度に補正できるようになる。

図面の簡単な説明

[0020]
[図1] テレビ・カメラ用レンズの光学的構成および電気的構成を示している。
[図2] レンズ移動機構およびレンズ回転機構を示している。
[図3] レンズ,レンズ固定枠およびレンズ保持枠の分解斜視図である。
[図4] レンズ固定枠が固定されたレンズの背面図である。
[図5] ラックを示す平面図である。
[図6] 位置/回転角度テーブルの一例である。
[図7] ズーム倍率/焦点位置の変動量テーブルの一例である。
[図8] 絞り値/焦点位置の変動量テーブルの一例である。
[図9] ズーム倍率と絞り値と変動量との関係を示すテーブルの一例である。
[図10] 焦点位置変動量生成処理手順を示すフローチャートである。
[図11] 焦点位置調整処理手順を示すフローチャートである。
[図12] 焦点位置調整処理手順を示すフローチャートである。
[図13] 焦点位置調整処理手順を示すフローチャートである。

発明を実施するための形態

[0021]
 図1は,テレビ・カメラ用レンズ(レンズ装置)1の電気的構成を示すブロック図である。
[0022]
 テレビ・カメラ用レンズ1の全体の動作は,制御回路40によって統括される。
[0023]
 テレビ・カメラ用レンズ1には,撮像素子11が含まれている。この撮像素子11の前方に,1または複数のレンズが含まれているフォーカス光学系2,ズーム倍率を変更するズーム光学系5,絞り6,エクステンダ・レンズ(群)7および1または複数のレンズが含まれているマスタ光学系10が配置されている。テレビ・カメラ用レンズ1の光軸Lは,フォーカス光学系2,ズーム光学系5,絞り6,マスタ光学系10および撮像素子11の受光面の中心を通る。ズーム光学系5は,1または複数の変倍系レンズ3と1または複数の補正系レンズ4とから構成されている。エクステンダ・レンズ7は,ターレット板(図示略)に撮像倍率が1倍の撮像レンズ8および撮像倍率が2倍の撮像レンズが取り付けられている。切替スイッチ41からの切替制御信号に応じてエクステンダ・レンズ7のターレット板が回転する。すると,1倍の撮像レンズ8または2倍の撮像レンズ9のいずれかが光軸L上に位置決めされる。
[0024]
 フォーカス光学系2に含まれているレンズのレンズ位置は,検出器13によって検出される。検出器13によって検出されたフォーカス光学系2に含まれているレンズのレンズ位置を示す検出信号は,アナログ/ディジタル変換回路14においてディジタル検出データに変換されて制御回路40に入力する。ユーザは,フォーカス・リング(図示略)を回してフォーカス量を設定する。設定されたフォーカス量と検出されたディジタル検出データによって表わされるフォーカス光学系2に含まれているレンズのレンズ位置とが制御回路40によって比較され,その比較値にもとづいてフォーカス光学系2に含まれているレンズの駆動量を示すデータが生成される。生成された駆動量を示すデータが駆動回路15に与えられ,駆動回路15によってフォーカス・モータ16が制御されることにより,フォーカス光学系2に含まれているレンズのレンズ位置が調整される。
[0025]
 ズーム光学系5を構成する変倍系レンズ3は焦点距離を変化させ,補正系レンズ4は焦点位置が変動しないように補正するものである。ズーム・ボタン46からのズーム指令が制御回路40に与えられると,制御回路40によって駆動回路19Aが制御され,モータ20Aが回転させられる。モータ20Aによって変倍系レンズ3および補正系レンズ4の少なくとも一方は光軸L上を移動する。もちろん,ユーザによって操作されるズーム・リング(図示略)の回転に応じて回転するズーム・カム筒(図示略)が回転することにより変倍系レンズ3および補正系レンズ4が光軸L上を一定の関係で移動してもよい。ズーム光学系5のズーム位置は検出器17によって検出される。検出器17から出力される検出信号は,アナログ/ディジタル変換回路18においてディジタル検出データに変換されて制御回路40に入力する。ズーム・リングによって設定されたズーム量と検出されたディジタル検出データによって表されるズーム光学系5に含まれるレンズのレンズ位置とが制御回路40によって比較され,その比較値にもとづいてズーム光学系5に含まれるレンズの駆動量を示すデータが生成される。生成された駆動量を示すデータが駆動回路19に与えられ,駆動回路19Aによってズーム・モータ20Aが制御されることにより,ズーム光学系5を構成する変倍系レンズ3および補正系レンズ4のレンズ位置が調整される。
[0026]
 さらに,この実施例では,ズーム光学系5に含まれるレンズを,光軸Lを中心に回転させることができる。このために,テレビ・カメラ用レンズ1には,駆動回路19Bおよびモータ20Bが含まれている。駆動回路19Bによってモータ20Bが駆動させられることにより,ズーム光学系5に含まれる所望のレンズを光軸Lを中心に回転させることができる。
[0027]
 絞り6の絞り量は検出器23によって検出される。検出器23から出力される検出信号は,アナログ/ディジタル変換回路24によってディジタル検出データに変換されて制御回路40に入力する。また,ユーザによって操作される絞りリング(図示略)の回転量に応じて駆動量を示すデータが生成される。生成された駆動量を示すデータと検出された駆動量を示すデータとが比較されて,その比較値にもとづいて絞り6の駆動量を示すデータが生成される。生成された駆動量を示すデータが駆動回路21に与えられ,駆動回路21によって絞りモータ22が制御されることにより,絞り6が所望の絞り値に設定される。
[0028]
 エクステンダ・レンズ7の近傍には,エクステンダ・レンズ7を構成する撮像レンズ8および9のどちらのレンズが光軸L上に位置決めされているかを検出するフォトインタラプタ(検出器)25が設けられている。フォトインタラプタ25からの出力信号が制御回路40に入力し,切替スイッチ41により指定された撮像レンズ8または9が光軸L上に位置決めされているかどうかが検出される。切替スイッチ41により指定された撮像レンズ8または9が光軸L上に位置決めされていなければ,指定された撮像レンズ8または9が光軸L上に位置決めされるように制御回路40によって駆動データが生成され駆動回路26に与えられる。駆動回路26によってエクステンダ・モータ27が制御され,撮像レンズ8または9が光軸L上に位置決めされる。
[0029]
 1または複数のレンズが含まれているマスタ光学系10の調整量を設定するフランジバック調整つまみ30が設けられている。このつまみ30によって設定される調整量を示すデータは制御回路40に入力する。また,マスタ光学系10の移動量を検出するポテンショ・メータ(検出器)28から出力される検出信号は,アナログ/ディジタル変換回路29に入力し,ディジタル検出データに変換されて制御回路40に入力する。つまみ30によって設定された調整量を示すデータとマスタ光学系10の移動量を示すディジタル検出データとが制御回路40において比較され,比較値にもとづいて駆動データが生成される。生成された駆動データが駆動回路31に与えられ,マスタ・レンズ・モータ32が駆動される。マスタ光学系10が光軸L上に沿って移動することにより,被写体像が撮像素子11の撮像面に合焦するように焦点補正が行われる。
[0030]
 撮像素子11から出力される映像信号は,信号処理回路12に入力し,サンプリング処理,白バランス調整,ガンマ補正などの信号処理が行われて,テレビ信号が生成される。生成されたテレビ信号は,ビュー・ファインダに出力されて再生されるとともに出力端子47に与えられる。
[0031]
 さらに,制御回路40には,メモリ42,日時を計測するタイマ43,テレビ用カメラ・レンズ1を構成する光学系が故障したときにユーザ等にその故障を発光して知らせるためのエラーLED44および故障が生じる可能性が高くなったときに発光して警告するための警告LED45も接続されている。
[0032]
 図2は,ズーム光学系5の一部断面図,図3は,ズーム光学系5に含まれているレンズ51等の分解斜視図,図4は,レンズ51等を撮像素子11の側から見た背面図,図5は,レンズ51等を光軸L方向に移動させるレンズ移動機構の一部を構成する部分を示す平面図である。
[0033]
 レンズ51の外周面には,内周面がレンズ51の外周面に固定されているレンズ固定枠52が取り付けられている。レンズ固定枠52の撮像素子11側の端面には,レンズ固定枠52の外周面よりも内側に,周方向にギア53が形成されている(図4参照)。
[0034]
 レンズ固定枠52の外周を囲むレンズ保持枠56が設けられている。図2に示すように,レンズ保持枠56の内周面56Cを挟んで光軸方向Lに2つのフランジ56Bが形成されている。フランジ56Bにより,レンズ51(レンズ固定枠52)は,レンズ保持枠56に対して光軸L方向にずれることなく,光軸Lを中心に回転可能となっている。レンズ保持枠56の内周面56Cとレンズ固定枠52の外周面との間にボール・ベアリングを設けるようにしてもよい。レンズ51がスムーズに回転する。
[0035]
 モータ20Bは,レンズ保持枠56に固定されており,モータ20Bの軸にギア54が固定されている。このギア54は,レンズ固定枠52のギア53に噛み合っている。モータ20Bが駆動させられることにより,レンズ固定枠52が回転させられ,レンズ51が光軸Lを中心に回転する。
[0036]
 レンズ保持枠56には,複数のピン60の一端部が固定されている。これらのピン60の他端部は,ズーム光学系5の鏡筒62内に形成されている案内溝61内に入っている。案内溝61は光軸L方向に形成されており,ピン60が案内溝61に沿って動くことにより,レンズ保持枠56(レンズ51)が光軸L方向に動くことができる。
[0037]
 レンズ保持枠56の一部には,光軸L方向に突出したラック57が形成されている。このラック57に形成されている歯57Aにはピニオン58が噛み合っている。ピニオン58には上述したモータ20Aの軸が固定されている。
[0038]
 図5を参照して,ラック57には,歯57Aが形成されている部分と歯57が形成されていない部分57Bとがあり,歯57が形成されていない部分57B上にモータ20Aが配置されている。歯57Aが形成されていない部分57Bには光軸L方向に案内溝57Cが形成されており,モータ58から下方(図2において下方)に出ている規制ピン(図示略)が案内溝57Cに入っている。モータ20Aが駆動させられると,ピニオン58が回転し,ラック57が光軸L方向に移動するので,レンズ51も光軸L方向に移動する。モータ20Aはラック57の歯57Aが形成されていない部分58Bに固定されていず,鏡筒62の内周面に固定されている。モータ20Aはラック57とともに動かずにレンズ51が光軸L方向に動く。
[0039]
 モータ20A,ピニオン58,ラック57,レンズ保持枠56,レンズ固定枠52,ピン60および案内溝61が,レンズ51を光軸L方向にを移動させるレンズ移動機構を構成する。レンズ移動機構は,1つのレンズでなく複数のレンズ(1つ以上のレンズ)を光軸L方向に移動させるようにしてもよい。また,モータ20B,ギア54,レンズ固定枠52,およびレンズ保持枠56が,レンズ51を光軸Lを中心として回転させるレンズ回転機構であり,レンズ移動機構と独立に駆動可能なレンズ回転機構を構成する。レンズ移動機構と独立に駆動可能なレンズ回転機構とは,レンズ移動機構によるレンズ51の移動により影響を受けずに(関係なく)レンズ51を,光軸Lを中心として回転させることができることである。
[0040]
 図6は,レンズ51の位置とレンズ51の回転角度との関係を示す位置/回転角度テーブルの一例である。
[0041]
 この実施例では,レンズ51の光軸L方向の複数の位置と,これらの複数の位置の各々に対応する複数の回転角度とが,位置/回転角度テーブルとしてメモリ(記憶部)42に記憶されている。レンズ51が光軸L方向の位置に位置決めされると,位置決めされた位置に対応して記憶されている回転角度で,レンズ回転機構によってレンズ51が光軸Lを中心として回転させられる。このようにレンズ回転機構は,光学系に含まれている少なくとも1つのレンズを,メモリ(記憶部)42に記憶された複数の回転角度のうち,レンズ移動機構によって移動させられるレンズの光軸L方向の位置に対応する回転角度で,光学系の光軸Lを中心に回転させ,レンズ移動機構と独立に駆動可能とされている。たとえば,レンズ51が位置P1に位置決めされると,レンズ51はθ1の角度だけ回転させられる。レンズ51の回転方向の基準位置が決められており,その基準位置を基準としてモータ20Bによって回転させられるのはいうまでもない。必要であれば,レンズ固定枠52に基準となる目印をつけ,センサによってその目印を検出することにより,レンズ51の回転基準位置およびその回転基準位置から,決められた回転角度だけレンズ51を回転させることができる。
[0042]
 たとえば,レンズを回転させることにより,収差が最小(小さく)となるような,光軸L方向の位置と回転角度との関係が位置/回転角度テーブルに格納され,位置決めされた位置に応じてレンズが回転させられることにより,テレビ・カメラ用レンズ1の収差が小さくなる。レンズ51以外に回転させるその他のレンズが存在する場合,その他のレンズの回転角度を考慮して収差が小さくなるようにレンズ51の回転角度が定められているのはいうまでもない。
[0043]
 上述した実施例では,ズーム光学系5に含まれているレンズ51が回転されているが,ズーム光学系5に含まれているレンズでなく,フォーカス光学系2,マスタ光学系10など,その他の光学系等の複数の複数のレンズに含まれている1つ以上のレンズが,光軸L方向の位置に応じて,光軸Lを中心として回転させられるようにしてもよい。また,回転させられる1つ以上のレンズは,テレビ・カメラ用レンズ1に含まれている複数のレンズのうち,光軸Lと直交し,その光軸Lを中心とする円周方向において,レンズの表面形状および屈折率の少なくとも1つが相対的に不均一なレンズとしてもよい。レンズの表面形状,屈折率が不均一により生じる収差などを小さくできる。不均一の程度は,周方向における不均一さを表わすものであればよく,例えば分散値を利用して不均一かどうかか分かる。また,相対的に不均一かどうかは,テレビ・カメラ用レンズ1に含まれる複数のレンズを不均一な順に並べた場合の中央値または平均値よりも大きいかどうかで判断できる。
[0044]
 さらに,レンズ回転機構により回転させられる少なくとも1つのレンズは,複数のレンズのうち,光学感度(レンズパワー)が相対的に低いレンズでもよい。光学感度が相対的に低いレンズかどうかは,テレビ・カメラ用レンズ1に含まれる複数のレンズの光学感度の中央値以下,または平均値以下かどうかで判断できる。
[0045]
 図7は,ズーム倍率と焦点位置の変動量との関係を示すズーム倍率/変動量テーブルの一例である。このテーブルもメモリ(記憶部)42に記憶されている。
[0046]
 理論上ではズーム倍率にかかわらず焦点位置は一定になるが,レンズの面形状,加工誤差などにより,ズーム倍率によって焦点位置がずれてしまうことがある(ズーム焦点移動)。この実施例では,ズーム倍率によってずれる焦点位置の変動量があらかじめ記憶されており,テレビ・カメラ用レンズ1の実際の使用時に,ズーム倍率に応じて変動量が調整される。
[0047]
 ズーム倍率がZ1,Z2,Z3,Z4などに応じて,焦点位置の変動量がV1,V2,V3,V4などとあらかじめ測定され,かつ記憶されている。
[0048]
 図8は,絞り値と焦点位置の変動量との関係を示す絞り値/変動量テーブルの一例である。このテーブルのメモリ(記憶部)42に記憶されている。
[0049]
 ズーム焦点移動と同様に,理論上では,絞り値にかかわらず焦点位置は一定になるが,実際には絞り値によって焦点位置がずれてしまうことがある(絞込み焦点移動)。この実施例では,絞り値によってずれる焦点位置の変動量があらかじめ記憶されており,テレビ・カメラ用レンズ1の実際の使用時に,絞り値に応じて変動量が調整される。
[0050]
 絞り値がF1(開放絞り),F1.4,F2,F2.8,F4などに応じて,焦点位置の変動量がV11,V12,V13,V14,V15などとあらかじめ測定され,かつ記憶されている。
[0051]
 図9は,ズーム倍率および絞り値に応じた焦点位置の変動量を示すテーブルの一例である。このテーブルもメモリ(記憶部)42に記憶されている。
[0052]
 上述したように,ズーム倍率または絞り値に応じて焦点位置の変動量を記憶しておき,テレビ・カメラ用レンズ1の使用時に,それらの変動量を調整してもよいが,ズーム倍率および絞り値の両方に応じた焦点位置の変動量を記憶するようにしてもよい。このような変動量を記憶するものが図9に示すテーブルである。
[0053]
 設定されたズーム倍率および絞り値に対応して焦点位置の変動量がテーブルに格納されている。実際の使用時に設定されたズーム倍率および絞り値に対応して記憶されている変動量が読み出され,読み出された変動量が調整される。より正確に焦点位置調整を実現できる。
[0054]
 図10は,図7に示したズーム倍率/焦点位置変動量テーブルの焦点位置変動量を生成する処理手順を示すフローチャートである。この処理はテレビ・カメラ用レンズ1の工場出荷時に行なわれる。
[0055]
 まず,ズーム光学系5がワイド端とされる(ステップ61)。そのワイド端の位置での焦点位置のずれΔが検出され,ワイド端における焦点位置が基準位置とされる(ステップ62)。ワイド端でのズーム倍率がZ1であるとすると,この焦点位置のずれΔが焦点位置の変動量V1となる。ズーム光学系5に含まれるレンズが規定ステップで移動させられ(ステップ63),上述したズーム倍率とされる。たとえば,ワイド端でのズーム倍率がZ1であるとしたら,ズーム倍率がZ2とされる。そのズーム倍率での焦点位置の変動量Δ1が測定される(ステップ64)。ズーム倍率Z2の変動量V2は,Δ+Δ1となる。ズーム光学系5がテレ端となるまでステップ63および64の処理が繰り返される(ステップ65)。
[0056]
 このような処理により,図7に示すテーブルが得られる。
[0057]
 図8に示す絞り値/変動量テーブルも,絞り値ごとに焦点位置の変動量を測定することにより得られる。また,図9に示すテーブルも,ズーム倍率および絞り値ごとに焦点位置の変動量を測定することにより得られる。
[0058]
 図11は,図7に示すテーブルを利用して焦点位置調整を行う処理手順を示すフローチャートである。
[0059]
 ズーム光学系5が,ユーザからのズーム指令に応じたズーム倍率に設定される(ステップ71)(ズーム光学系5に含まれるレンズが光軸方向に移動させられる)。この場合,移動させられたレンズが上述のように,光軸を中心に回転するレンズであれば,図6に示すように,その移動位置に応じた回転角度だけ回転させられることが好ましい。
[0060]
 設定されたズーム倍率に対応する焦点位置の変動量が,図7に示すテーブルから読み取られる(ステップ72)。読み取られた変動量から,フォーカス光学系2による焦点位置調整とマスタ光学系10による焦点位置調整との動作比率が決定される(ステップ73)。たとえば,テレ端に近いほど,フォーカス光学系2の移動による焦点位置の調整量が多く,マスタ光学系10の移動による焦点位置の調整量が少なくなり,ワイド端に近いほど,フォーカス光学系2の移動による焦点位置の調整量が少なく,マスタ光学系10の移動による焦点位置の調整量が多くなるように動作比率が決定される。フォーカス光学系2は,第1の移動単位で移動させられることにより,焦点位置を調整するものであり,マスタ光学系2は,第1の移動単位よりも細かい第2の移動単位で移動させられることにより,焦点位置を調整するものである。テレ端に近いほど焦点位置の変動量が大きいので,移動単位の大きなフォーカス光学系2による調整位置の調整の割合を大きくしており,迅速な調整を実現できる。また,ワイド端ほど焦点位置の変動量が小さいので,移動単位の小さなマスタ光学系10による調整位置の調整の割合を小さくしており,高精度の調整を実現できる。このようにして決定した動作比率で,フォーカス光学系2による焦点位置調整およびマスタ光学系10による焦点位置調整の少なくとも一方が制御回路40(調整制御手段)により行われる(ステップ74)。焦点位置調整により,被写体が撮像素子11の受光面に正確に合焦する。
[0061]
 また,ズーム倍率がテレ端では,フォーカス光学系2の移動による焦点位置の調整のみとし,ズーム倍率がワイド端では,マスタ光学系10の移動による焦点位置の調整のみとするようにしてもよい。
[0062]
 図12は,図8に示すテーブルを利用して焦点位置調整を行う処理手順を示すフローチャートである。
[0063]
 ユーザの所望の絞り値に絞り6が設定される(ステップ81)。設定された絞り値に対応する焦点位置の変動量が,図8に示すテーブルから読み取られる(ステップ82)。読み取られた変動量から,フォーカス光学系2による焦点位置調整とマスタ光学系10による焦点位置調整との動作比率が決定される(ステップ83)。たとえば,絞り6の開口が最小に近いほどフォーカス光学系2の調整量が多く,マスタ光学系10の調整量が少なくなり,絞り6の開口が最大(開放)に近いほどフォーカス光学系2の調整量が少なく,マスタ光学系10の調整量が多くなる。絞り6の開口が最小に近いほど焦点位置の変動量が大きいので,移動単位の大きなフォーカス光学系2による調整位置の調整の割合を大きくしており,迅速な調整を実現できる。また,絞り6の開口が最大に近いほど焦点位置の変動量が小さいので,移動単位の小さなマスタ光学系10による調整位置の調整の割合を小さくしており,高精度の調整を実現できる。このようにして決定した動作比率で,フォーカス光学系2による焦点位置調整およびマスタ光学系10による焦点位置調整の少なくとも一方が制御回路40(調整制御手段)により行われる(ステップ84)。
[0064]
 また,絞り6の開口が最小の絞り値の場合にはフォーカス光学系2の移動による焦点位置の調整のみとし,絞り6の開口が最大の絞り値の場合にはマスタ光学系10の移動による焦点位置の調整のみとするようにしてもよい。
[0065]
 図13は,図9に示すテーブルを利用して焦点位置調整を行う処理手順を示すフローチャートである。
[0066]
 上述のように,ズーム指令に応じたズーム倍率にズーム光学系5が設定され(ステップ91),かつユーザの所望の絞り値が設定される(ステップ92)。設定されたズーム倍率および絞り値に対応する焦点位置変動量が図9に示すテーブルから読み取られる(ステップ93)。読み取られた偏同僚から,フォーカス光学系2による焦点位置調整とマスタ光学系10による焦点位置調整との動作比率が決定される(ステップ94)。この決定方法も上述したのと同様に,テレ端に近いほど,フォーカス光学系2の調整量が多く,マスタ光学系10の調整量が少なくなり,ワイド端に近いほど,フォーカス光学系2の調整量が少なく,マスタ光学系10の調整量が多くなり,かつ絞り6の開口が最小に近いほどフォーカス光学系2の調整量が多く,マスタ光学系10の調整量が少なくなり,絞り6の開口が最大(開放)に近いほどフォーカス光学系2の調整量が少なくなるように,フォーカス光学系2とマスタ光学系10との動作比率が決定される。
[0067]
 この場合ズーム倍率がテレ端であれば,絞り値にかかわらずフォーカス光学系2の移動による焦点位置の調整のみとしてもよいし,ズーム倍率がテレ端であり,かつ絞り6の開口が最小の場合にのみフォーカス光学系2の移動による焦点位置の調整のみとしてもよい。また,絞り6の開口が最小の場合にはズーム倍率にかかわらず,フォーカス光学系2の移動による焦点位置の調整のみとしてもよい。同様に,ズーム倍率がワイド端であれば,絞り値にかかわらず,マスタ光学系10の移動による焦点位置の調整のみとしてもよいし,ズーム倍率がワイド端であり,かつ絞り6の開口が最大の場合にのみマスタ光学系10の移動による焦点位置の調整のみとしてもよい。また,絞り6の開口が最大の場合にはズーム倍率にかかわらず,マスタ光学系10の移動による焦点位置の調整のみとしてもよい。このようにして決定した動作比率で,フォーカス光学系2による焦点位置調整およびマスタ光学系10による焦点位置調整の少なくとも一方が制御回路40(調整制御手段)により行われる(ステップ95)。
[0068]
 また,動きのある被写体を撮像する場合には,ズーム光学系5によるズーム動作を行いながらフォーカス光学系2によるフォーカシングを行なうことがある。被写体の動きが遅い場合には,焦点位置の変動量を考慮しないで得られるフォーカス光学系2の焦点位置に,焦点位置の変動量を加算(減算)した焦点位置となるようにフォーカス光学系2が制御される。正確に被写体を合焦させることができる。被写体の動きが速い場合には,焦点位置の変動量を考慮しないで得られるフォーカス光学系2の焦点位置にフォーカス光学系2が制御される。これにより,迅速に被写体を合焦させることができる。その後に焦点位置の変動量を加算した焦点位置となるようにフォーカス光学系2が制御される。
[0069]
 上述した実施例では,焦点位置の変動量を考慮しない焦点位置を基準として,焦点位置の変動量を加算(減算)した焦点位置となるようにフォーカス光学系2およびマスタ光学系10を用いて調整しているが,焦点位置の変動量を加算(減算)した後の焦点位置を基準として,焦点位置の変動量を加算(減算)した焦点位置としてもよい。たとえば,図7を参照して,ズーム倍率がZ2に設定された場合には,焦点位置の変動量はV2であるので,焦点位置の変動量を考慮しない場合に算出される焦点位置から変動量V2だけ焦点位置が調整されるように,フォーカス光学系2およびマスタ光学系10が制御されるが,ズーム倍率がZ2からZ3に変更された場合には焦点位置の変動量の差分であるV3-V2だけ焦点位置を調整すればよいこととなるので,その調整量は少ないことがある。そのような場合には,マスタ光学系10のみを利用するようにしてもよい。正確に微調整できるようになる。
[0070]
 また,各ズーム倍率または絞り値での焦点位置を測定する校正モードのようなルーチンを行なうことで,現在の変動量を確認できる。すでに記憶されている変動量(初期値の変動量)と現在の変動量とを比較することで,現在のテレビ・カメラ用レンズ1の駆動状態を診断できる。往復動作での補正量を記憶するシステムではフォーカス光学系2およびマスタ光学系10のヒステリシス特性を比較することができるので,カムによるがたつき量を定量的に捉えることができる。さらに,初期値の変動量と現在の変動量との差分がしきい値を超えた場合には故障と判断するなど,テレビ・カメラ用レンズ1の故障判断にも使用できる。

符号の説明

[0071]
1 テレビ・カメラ用レンズ(レンズ装置)
2 フォーカス光学系
5 ズーム光学系
6 絞り
40 制御回路(調整制御手段)
42 メモリ(記憶部)
51 レンズ
52 レンズ固定枠
56 レンズ保持枠

請求の範囲

[請求項1]
 複数のレンズ,
 上記複数のレンズに含まれている1つ以上のレンズを,上記複数のレンズの光軸方向に移動させるレンズ移動機構,
 上記複数のレンズの光軸方向の複数の位置と,上記複数の位置の各々に対応する複数の回転角度とを記憶する記憶部,および
 上記複数のレンズに含まれている少なくとも1つのレンズを,上記記憶部に記憶された複数の回転角度うち,上記レンズ移動機構によって移動させられるレンズの光軸方向の位置に対応する回転角度で,上記レンズの光軸を中心に回転させる,上記レンズ移動機構と独立に駆動可能なレンズ回転機構,
 を備えたレンズ装置。
[請求項2]
 上記レンズ回転機構により回転させる上記少なくとも1つのレンズは,上記複数のレンズのうち,光軸と直交し上記光軸を中心とする円周方向において,レンズの表面形状および屈折率の少なくとも1つが相対的に不均一なレンズである,
 請求項1に記載のレンズ装置。
[請求項3]
 上記レンズ回転機構により回転させられる上記少なくとも1つのレンズは,上記複数のレンズのうち,光学感度が相対的に低いレンズである,
 請求項1に記載のレンズ装置。
[請求項4]
 上記レンズ装置には,ズーム光学系が含まれており,
 上記レンズ移動機構により移動させられるレンズは,上記ズーム光学系に含まれているレンズである,
 請求項1から3のうち,いずれか一項に記載のレンズ装置。
[請求項5]
 上記複数のレンズには,第1の移動単位で移動させられることによって焦点位置を調整するフォーカス光学系,上記フォーカス光学系の移動単位よりも細かい第2の移動単位で移動させられることによって焦点位置を調整するマスタ光学系,およびズーム倍率を変更するズーム光学系が含まれており,
 入射光量を制限する絞り,ならびに
 上記ズーム光学系のズーム倍率または上記絞りの絞り値に対応してあらかじめ定められている焦点位置の変動量にしたがって,上記フォーカス光学系による焦点位置の調整および上記マスタ光学系による焦点位置の調整の少なくとも一方を行わせる調整制御手段,
 をさらに備えた請求項1から4のうち,いずれか一項に記載のレンズ装置。
[請求項6]
 上記焦点位置の調整量を記憶するメモリ,
 をさらに備えた請求項5に記載のレンズ装置。
[請求項7]
 上記調整制御手段による上記焦点位置の調整は,
 ズーム倍率がテレ端ではフォーカス光学系の移動により焦点位置の調整のみとし,ズーム倍率がワイド端では,マスタ光学系の移動による焦点位置の調整のみとするものである,
 請求項5または6に記載のレンズ装置。
[請求項8]
 上記焦点位置の変動量は,
 フォーカス光学系の移動による焦点位置の調整量がテレ端に近いほど多くワイド端に近いほど少なく,マスタ光学系の移動による焦点位置の調整量がワイド端に近いほど多くテレ端に近いほど少ないものである,
 請求項5から7のうち,いずれか一項に記載のレンズ装置。
[請求項9]
 上記焦点位置の変動量は,
 絞りの開口が最小の絞り値の場合にはフォーカス光学系の移動による焦点位置の調整のみとし,絞りの開口が最大の絞り値の場合にはマスタ光学系の移動による焦点位置の調整のみとするものである,
 請求項5から8のうち,いずれか一項に記載のレンズ装置。
[請求項10]
 上記焦点位置の変動量は,
 フォーカス光学系の移動による焦点位置の調整量が,絞りの開口が最小に近い絞り値ほど多く,絞りの開口が最大に近い絞り値ほど少なく,マスタ光学系の移動による焦点位置の調整量が,絞りの開口が最大に近いほど多く,絞りの開口が最小に近いほど少ないものである,
 請求項5から9のうち,いずれか一項に記載のレンズ装置。
[請求項11]
 複数のレンズを備えたレンズ装置の補正方法において,
 レンズ移動機構が,上記複数のレンズに含まれている1つ以上のレンズを,上記複数のレンズの光軸方向に移動させ,
 記憶部が,上記複数のレンズの光軸方向の複数の位置と,上記複数の位置の各々に対応する複数の回転角度とを記憶し,
 レンズ回転機構が上記レンズ移動機構と独立に駆動可能であり,上記複数のレンズに含まれている少なくとも1つのレンズを,上記記憶部に記憶された複数の回転角度うち,上記レンズ移動機構によって移動させられるレンズの光軸方向の位置に対応する回転角度で,上記レンズの光軸を中心に回転させる,
 レンズ装置の補正方法。

図面

[ 図 1]

[ 図 2]

[ 図 3]

[ 図 4]

[ 図 5]

[ 図 6]

[ 図 7]

[ 図 8]

[ 図 9]

[ 図 10]

[ 図 11]

[ 図 12]

[ 図 13]