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1. (WO2015146338) 医療用液体容器作成用筒状プリフォームおよびそれを用いた医療用液体容器の製造方法
Document

明 細 書

発明の名称 医療用液体容器作成用筒状プリフォームおよびそれを用いた医療用液体容器の製造方法

技術分野

0001  

背景技術

0002   0003   0004  

先行技術文献

特許文献

0005  

発明の概要

発明が解決しようとする課題

0006   0007   0008   0009   0010  

課題を解決するための手段

0011   0012   0013   0014  

図面の簡単な説明

0015  

発明を実施するための形態

0016   0017   0018   0019   0020   0021   0022   0023   0024   0025   0026   0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041   0042   0043   0044   0045   0046   0047   0048   0049   0050   0051   0052   0053   0054   0055   0056   0057   0058   0059  

産業上の利用可能性

0060   0061   0062   0063   0064   0065   0066   0067   0068  

請求の範囲

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10   11   12   13   14   15   16   17   18   19   20   21   22  

図面

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10   11   12  

明 細 書

発明の名称 : 医療用液体容器作成用筒状プリフォームおよびそれを用いた医療用液体容器の製造方法

技術分野

[0001]
 本発明は、医療用液体容器作成用筒状プリフォームに関する。具体的には、射出延伸ブロー成形により医療用液体容器を作成するために用いられる筒状プリフォームおよびそれを用いた医療用液体容器の製造方法に関する。

背景技術

[0002]
 医療用液体容器、例えば、輸液用容器としては、2枚のシートを貼り合わせて作成したもの、筒状のパリソンより作成したもの、ブロー成形により扁平筒状の立体形状を有するように作成したものなど各種のものがある。
 ブロー成形としては、例えば、射出延伸ブロー成形(インジェクションブロー成形)といわれるものがあり、この方法を用いた医療用液体容器の製法として、特開2012-196878(特許文献1)を本件出願人は、提案している。
 射出延伸ブロー成形は、射出成形によって試験管状のプリフォームを成形し、このプリフォームを成形樹脂のガラス転移点(Tg)以上の温度にて延伸ブロー成形する成形法である。射出成形されたプリフォームの熱履歴の違いにより、大きく分けてホットパリソン法およびコールドパリソン法の2つに分類される。
[0003]
 ホットパリソン法とは、プリフォームが完全に冷却しない状態で温調工程に移し、その後に延伸ブロー成形を行う方法であり、プリフォーム射出成形と延伸ブロー成形とが連続的に同じ成形機で行われる。一方、コールドパリソン法とは、プリフォームを作製した後、一度室温まで冷却し延伸ブロー成形機で再加熱し延伸ブロー成形を行う方法である。一般的に、コールドパリソン法はホットパリソン法と比較して、プリフォームを予め成形し保管することが出来るため、生産性が高い。
[0004]
 プリフォームに関する先行技術としては、特開2011-815(特許文献2)がある。特許文献2のものでは、プリフォームの胴部に連なる底部をすり鉢状に形成する。底部は胴部よりも肉厚が薄肉で平坦な底面中央部と、ボトル底縁となる部分の高さ位置から胴下部を底面中央部の周囲まで屈曲して傾斜形成したボトル底面形成部と、そのボトル底面形成部の胴部と接する上部のボトル底縁形成部位と、ボトル底面形成部の下部と底面中央部との境の弯曲部とからなる。ボトル底面形成部の肉厚を、ボトル底縁形成部位を除く弯曲部までの内面の肉盛により、胴部の肉厚よりも厚肉に形成する。ボトル底縁形成部位の肉厚をボトル底面形成部の肉厚よりも薄肉に形成するものとなっている。

先行技術文献

特許文献

[0005]
特許文献1 : 特開2012-196878
特許文献2 : 特開2011-815

発明の概要

発明が解決しようとする課題

[0006]
 特許文献2のものは、PETボトルなどの樹脂によるボトルには有効であると推察されるが、そのものを医療用液体容器作成用筒状プリフォームに用いることはできない。医療用液体容器は、内部に薬液を充填した状態にて、吊り下げられて使用される。このため、通常のPETボルトとは、使用形態が異なる。
 本願発明人が、検討したところ、樹脂製筒状プリフォームを作成し、このプリフォームを加熱し、軸方向に引き延ばし、かつ、内部にエアーを吹き込むことにより、横方向にも延伸する、いわゆる二軸延伸ブローにより製造することが、良好な性状の容器を形成する点でより望ましいことがわかった。
[0007]
 しかし、二軸延伸ブロー成形の場合、延伸は中央部が伸び易く、上下は延びず、容器の上部および下部が肉厚になる傾向がある。特に上部が肉厚になると、排液時に潰れないため、デッドボリュームとなり、残液量を少ないものとするためには、エアーの充填が必要となり、容器体を大きくすることも必要となる。
[0008]
 そこで、本願第1の発明の目的は、二軸延伸ブロー成形を行って容器を成形しても、容器の上部の肉厚化が少なく、排液時におけるデッドボリュームとなる部分の形成が少ない医療用液体容器作成用筒状プリフォームおよびそれを用いた医療用液体容器の製造方法を提供するものである。
[0009]
 また、特許文献2のものは、PETボトルなどの樹脂によるボトルには有効であると推察されるが、そのものを医療用液体容器作製用筒状プリフォームに用いることはできない。医療用液体容器は、内部に薬液を充填した状態にて、吊り下げられて使用される。このため、通常のPETボルトとは、使用形態が異なり、そして、オートクレーブ等の加熱滅菌が必要なため、それに耐え得る耐熱性を有することが望ましい。
 本願発明者が、検討したところ、樹脂製筒状プリフォームを作製し、このプリフォームを加熱し、軸方向に引き延ばし、かつ、内部にエアーを吹き込むことにより、横方向にも延伸することにより製造することが、良好な性状の容器を形成の点より望ましいことがわかった。
[0010]
 しかし、耐熱性を持つ容器を実現する為には、プリフォームを樹脂の吸熱ピーク温度に近い高温まで加熱し、ブロー成形後に歪が残らないようにすることが必要である。しかし、プリフォームを高温加熱すると、その形状を保つことが難しくなり、安定したブロー成形ができないことを本願発明者が知見した。
 そこで、本願第2の発明の目的は、プリフォームを樹脂の吸熱ピーク温度に近い高温まで加熱してもプリフォームの直立した形態を維持でき、良好に、延伸ブロー成形による医療用液体容器を作製することが可能な医療用液体容器作製用筒状プリフォームおよびそれを用いた医療用液体容器の製造方法を提供するものである。

課題を解決するための手段

[0011]
 本願第1の発明は、以下のものである。
 内部に薬剤を充填するための医療用液体容器であり、かつ、下端に開口部を有する筒状の排出部と、前記排出部から上方に連続する下部と、前記下部から上方に連続する胴部と、前記胴部から上方に連続する上部とを備え、前記下部、前記胴部および前記上部は、水平断面において長軸と短軸とを有する扁平形状を有し、さらに、前記医療用液体容器の前記上部の少なくとも一部が、内部に充填される前記薬剤の排出に伴って前記短軸の内側方向への変形を可能とする内方変形可能部を備える医療用液体容器を二軸延伸ブロー成形により作成するための筒状プリフォームであって、前記筒状プリフォームは、熱可塑性樹脂を射出成形することにより形成され、閉塞した上端部と、前記排出部を形成する下端部と、前記上端部と前記下端部間を連結する筒状本体部とを備え、前記上端部は、前記医療用液体容器の前記内方変形可能部を形成するために、上方に向かって肉厚が漸減する肉厚変化部を備え、前記肉厚変化部は、前記肉厚変化部の肉厚部最小部における肉厚aが、1.3~1.6mmであり、前記肉厚変化部の肉厚最大部における肉厚bが、前記肉厚aの2.5~4倍となっている医療用液体容器作成用筒状プリフォーム。
[0012]
 また、本願第1の製造方法に関する発明は、以下のものである。
 上記の熱可塑性合成樹脂製の医療用液体容器作成用筒状プリフォームを準備する工程と、前記筒状プリフォームを加熱するプリフォーム加熱工程と、前記プリフォームを成形型内に配置するプリフォーム配置工程と、前記プリフォームを前記プリフォームの軸方向に延伸する軸方向延伸と前記プリフォーム内に空気を送り込む拡張延伸とを行い延伸物を作成しかつ前記成形型内面に押し当てる延伸物成形工程とを行う医療用液体容器の製造方法。
[0013]
 本願第2の発明は、以下のものである。
 熱可塑性樹脂からなり、前記熱可塑性樹脂の吸熱ピーク温度付近まで加熱後に二軸延伸ブロー成形することにより医療用液体容器を形成するための筒状プリフォームであって、前記筒状プリフォームは、熱可塑性樹脂を射出成形することにより形成され、上方に突出する把持用突出部を有する閉塞上端部と、前記容器の下端に開口部を有する筒状の排出部を形成する下端部と、前記閉塞上端部と前記下端部間を形成する筒状本体部と、下端より上端までほぼ同一内径にて延びる内腔と、前記閉塞上端部の前記把持用突出部の下端近傍から前記筒状本体部の下端間により形成された被二軸延伸部を有し、かつ、前記被二軸延伸部は、前記被二軸延伸部の下部の内径Xと、前記被二軸延伸部における内腔長Yとの比(X:Y)が、1:3.5~5.6である筒状プリフォーム。
[0014]
 また、本願第2の製造方法に関する発明は、以下のものである。
 上記の筒状プリフォームを準備する工程と、前記筒状プリフォームを前記熱可塑性樹脂の吸熱ピーク温度付近に加熱するプリフォーム加熱工程と、前記筒状プリフォームを成形型内に配置するプリフォーム配置工程と、前記筒状プリフォームの前記把持用突出部を摘んで引き上げる引上延伸と前記プリフォーム内に空気を送り込む拡張延伸とにより延伸物を作製し、かつ前記成形型の内面に押し当てる延伸物成形工程とを行う医療用液体容器の製造方法。

図面の簡単な説明

[0015]
[図1] 図1は、本発明の医療用液体容器作成用の筒状プリフォームの一実施例の正面図である。
[図2] 図2は、図1に示した筒状プリフォームの平面図である。
[図3] 図3は、図1に示した筒状プリフォームの底面図である。
[図4] 図4は、図1のA-A線断面図である。
[図5] 図5は、図1に示した筒状プリフォームの斜視図である。
[図6] 図6は、図1に示した筒状プリフォームを用いて製造される医療用液体容器の一実施例の正面図である。
[図7] 図7は、図6に示した医療用液体容器の右側面図である。
[図8] 図8は、本発明の医療用液体容器の製造方法を説明するための説明図である。
[図9] 図9は、本発明の医療用液体容器の製造方法を説明するための説明図である。
[図10] 図10は、本発明の医療用液体容器の製造方法を説明するための説明図である。
[図11] 図11は、本発明の医療用液体容器の製造方法を説明するための説明図である。
[図12] 図12は、本発明の筒状プリフォームを成形するための成形型の一例を説明するための説明図である。

発明を実施するための形態

[0016]
 本願発明の医療用液体容器作製用筒状プリフォームを図面に示す実施例を用いて説明する。
 本願第1の発明の医療用液体容器を形成するための筒状プリフォーム1は、内部に薬剤を充填するための医療用液体容器10であり、かつ、下端に開口部41を有する筒状の排出部4aと、排出部4aから上方に連続する下部14と、下部14から上方に連続する胴部12と、胴部12から上方に連続する上部13とを備え、下部14、胴部12および上部13は、水平断面において長軸と短軸とを有する扁平形状を有し、さらに、医療用液体容器10の上部13の少なくとも一部が、内部に充填される薬剤の排出に伴って短軸の内側方向への変形を可能とする内方変形可能部を備える医療用液体容器を二軸延伸ブロー成形により作成するためのものである。
[0017]
 そして、この発明の筒状プリフォーム1は、熱可塑性樹脂を射出成形することにより形成され、閉塞上端部3と、排出部を形成する下端部4と、閉塞上端部3と下端部4間を連結する筒状本体部2とを備え、閉塞上端部3は、医療用液体容器10の内方変形可能部を形成するために、上方に向かって肉厚が漸減する肉厚変化部31を備える。肉厚変化部31は、肉厚変化部31の上端における肉厚aが、1.3~1.6mmであり、肉厚変化部の下端における肉厚bが、肉厚aの2.5~4倍となっている。
[0018]
 そして、このプリフォームを用いて製造される医療用液体容器10は、プリフォームの肉厚変化部31の少なくとも一部から容器10の上部の壁部が形成されるため、容器10の上部13の肉厚と胴部12の肉厚との差が小さくなる。このため、容器10の上部13に、内部に充填される薬剤の排出に伴って短軸の内側方向への変形を可能とする内方変形可能部を確実に形成することができ、かつ、容器10の上部部分におけるデッドボリュームも小さいものとなる。
[0019]
 また、本願第2の発明の医療用液体容器を形成するための筒状プリフォームは、熱可塑性樹脂からなり、熱可塑性樹脂の吸熱ピーク温度付近まで加熱後に二軸延伸ブロー成形することにより医療用液体容器10を形成するためのものである。そして、この発明の筒状プリフォーム1は、上方に突出する把持用突出部5を有する閉塞上端部3と、容器10の下端に開口部41を有する筒状の排出部4aを形成する下端部4と、閉塞上端部3と下端部4間を形成する筒状本体部2と、下端より上端までほぼ同一内径にて延びる内腔7と、閉塞上端部3の把持用突出部5の下端近傍から筒状本体部の下端間により形成された被二軸延伸部20を有し、かつ、被二軸延伸部20は、被二軸延伸部20の下部の内径Xと、被二軸延伸部における内腔長Yとの比(X:Y)が、1:3.5~5.6となっている。
 この筒状プリフォーム1では、被二軸延伸部20における内径Xと内腔長Yとの比(X:Y)が上記のため、胴短なものとなっている。
[0020]
 図1ないし図4に示す実施例の筒状プリフォーム1について説明する。
 この実施例の筒状プリフォーム1は、上方に突出する把持用突出部5を有する閉塞上端部3と、排出部4aを形成する下端部4と、閉塞上端部3と下端部4間を形成する筒状本体部2とを備えている。
 よって、この実施例の筒状プリフォーム1は、肉厚変化部の上端から上方に突出した把持用突出部5を二軸延伸ブロー時に摘まんで引き上げることにより、プリフォームの軸方向に延伸することが容易なものとなっている。
[0021]
 閉塞上端部3は、外面および内面が、半球状に形成されており、その外面の中心に、外方に延びる把持用突出部5が形成されている。把持用突出部5は、柱状体であり、若干先端に向かって縮径するテーパー状のものとなっている。把持用突出部5の外径は、3~8mmが好適であり、特に、3.5~6mmであることが好ましい。これにより、把持用突出部5を摘んで引き上げる引上延伸する際に、把持用突出部5が途中で切れることがない。
[0022]
また、把持用突出部5の長さ(高さ)は、5~20mmが好適であり、特に、6~10mmであることが好ましい。これにより、把持用突出部5を摘んで引き上げる引上延伸する際に、把持用突出部5を確実に摘まむことができる。また、この実施例の筒状プリフォーム1では、図2に示すように、把持用突出部5の上面にゲート位置跡51を有している。また、把持用突出部5を除く閉塞上端部3の長さ(高さ)は、8~15mmが好適である。
[0023]
 下端部4は、このプリフォームを用いて製造される医療用容器10の排出部4aを形成するための部位である。そして、この実施例のプリフォーム1では、製造される医療用容器10に下端部4の形態がほぼそのまま移行し、排出部4aとなるように形成されている。このため、下端部4は、下端に開口部41を有するほぼ同一内径にて延びる筒状部となっており、さらに、排出部4に取り付けられるポート部材接合用のフランジ43、フランジ43より上方に形成された補強用フランジ42と、フランジ43より下方に延びるポート部材装着部44を備えている。フランジ42は、製造時に用いる製造用フランジでもある。
[0024]
 筒状本体部2は、閉塞上端部3と下端部4間に位置し、それらを接続する筒状部である。筒状本体部2は、閉塞上端部3の下端における肉厚と同じ肉厚にて、下端部に向かって所定長延びる所定肉厚部(言い換えれば、均一肉厚部)21を有している。さらに、筒状本体部2は、下部に、下端部4に向かって外径が縮径しかつ肉薄となるテーパー部22を備えている。特に、この実施例のプリフォーム1では、肉厚部21は、ほぼ同一外径にて延びる同径部となっており、肉厚部(同径部)21の下端と下端部4間に位置し、下端部4に向かって縮径するテーパー部22とを備えるものとなっている。
[0025]
 肉厚部(同径部)21の長さ(高さ)は、40~70mmが好適であり、特に、45~60mmであることが好ましい。肉厚部21の外径は、20~40mmが好適であり、肉厚部21の肉厚は、3.25~5.2mmが好適であり、特に、3.5~4.5mmであることが好ましい。また、テーパー部22の長さ(高さ)は、10~20mmが好適であり、テーパー部22の最小径部(下端部の上端)の外径は、13~30mmが好適であり、特に、18~25mmであることが好ましい。また、テーパー部22の最小径部(下端部の上端)の肉厚は、1~3mmが好適である。
[0026]
 そして、筒状プリフォーム1の下端部4は、筒状本体部2の肉厚部21より肉薄に形成されている。具体的には、上述のように、下端部4のフランジ部分以外は、テーパー部22の最小肉厚部と同じ肉厚のものとなっている。また、筒状プリフォーム1の閉塞上端部3の外面は、外面の中心部に把持用突出部5を有する略半球状外面となっている。
[0027]
 さらに、この実施例のプリフォーム1では、図4に示すように、閉塞上端部3は、把持用突出部5に向かって肉薄となる肉厚変化部31を備えている。閉塞上端部3の肉厚変化部31における肉厚最小部(閉塞上端部3の突出部5の周縁部における肉厚最小部)の肉厚aは、1.3~1.6mmであることが好ましい。肉厚aが1.3mmより小さい場合、射出成形された筒状プリフォーム1の肉厚変化部31の肉厚最小部付近に歪みが生じ易く、二軸延伸ブロー時に破損するなど成形不良が起こる恐れがある。
また、肉厚aが1.6mmより大きい場合、このプリフォームを用いて製造される医療用液体容器10の上部の側壁部が肉厚となり、容器10の上部部分が潰れ難くなるため、デッドボリュームが大きくなる。
[0028]
 また、閉塞上端部3の肉厚変化部31の肉厚最大部(閉塞上端部3における肉厚最大部)の肉厚bは、肉厚最小部の肉厚aの2.5~4倍であることが好ましい。肉厚bが、肉厚aの2.5倍よりも小さいと、このプリフォームを用いて製造される医療用液体容器10の上部の肉厚が厚くなって、デッドボリュームが大きくなったり、反対に容器10の胴部の肉厚が薄くなって、容器10の水蒸気透過性が高くなったり、落下強度が低くなったりする。また、肉厚bが肉厚aの4倍よりも大きいと、射出成形された筒状プリフォーム1の肉厚変化部31の肉厚最小部付近に歪みが生じ易く、二軸延伸ブロー時に破損するなど成形不良が起こる恐れがある。
[0029]
さらに、肉厚最大部の肉厚bは、3.25~5.2mmが好適であり、特に、3.5~4.5mmであることが好ましい。これにより、このプリフォームを用いて製造される医療用液体容器10の扁平筒状胴部12の長軸方向の両端部の肉厚が極端に薄くなることを防止できる。また、把持用突出部5の肉厚最小部に隣接する部分の外径は、3~8mmが好適であり、特に、3.5~6mmであることが好ましい。これにより、射出成形された筒状プリフォーム1の肉厚変化部31の肉厚最小部付近に歪みが生じ難くなる。
[0030]
 さらに、この実施例のプリフォーム1では、図4に示すように、閉塞上端部3の外面は、外面の中心部に把持用突出部を有する略半球状外面となっている。同様に、上端部2の内面も、略半球状内面となっている。そして、図4に示すように、略半球状内面の中心Pは、略半球状外面の中心Qより、上端部の上端側に位置している。このため、肉厚変化部31は、下方(肉厚bの位置)より上方(肉厚aの位置)に向かって徐々に肉厚が薄くなっている。
[0031]
 この実施例の筒状プリフォーム1は、下端より上端までほぼ同一内径にて延びる内腔7を備えている。内腔7の先端は、半球状の終端部となっている。また、内腔7は、若干先端に向かって縮径するテーパー状のものとなっている。そして、プリフォーム1は、閉塞上端部3の把持用突出部5の下端近傍から筒状本体部の下端間により形成された被二軸延伸部20を有している。
 言い換えれば、プリフォーム1において、下端部4部分を除き、上記の内腔7が位置する部分が、被二軸延伸部20を構成している。さらに、プリフォーム1において、被二軸延伸部20は、被二軸延伸部20の下部の内径Xと、被二軸延伸部における内腔長Yとの比(X:Y)が、1:3.5~5.6となっている。特に、被二軸延伸部20は、被二軸延伸部の下部の内径Xと、被二軸延伸部における内腔長Yとの比(X:Y)が、1:3.7~4.5であることが好ましい。このようにすることにより、よりプリフォームを樹脂の吸熱ピーク温度に近い高温まで加熱してもプリフォームの形態を維持できるものとなる。
[0032]
 上述した筒状プリフォーム1は、例えば、図12に示すような射出成形装置90を用いることにより製造することができる。
 この射出成形装置90は、二つ割りの金型91,92と、金型91と金型92間に挿入されるコアピン93と、ゲート94を備えている。そして、金型91と金型92の内面とコアピン93の外面間により、図1ないし図5に示したプリフォーム形状に対応した射出成形空間が形成されている。射出成形空間は、上部側から、把持用突出部形成部96、上端部形成部(閉塞上端部形成部)97、筒状本体部形成部95、下端部形成部98を有している。そして、ゲート94は、射出成形空間の把持用突出部形成部96の先端にゲートが開口するものとなっている。
[0033]
 このような射出成形装置を用いることにより、上述した筒状プリフォーム1を成形でき、かつ成形された筒状プリフォーム1は、図2に示すように、把持用突出部5の上面にゲート位置跡51を有するものとなる。また、この射出成形装置90にて用いるコアピン93は、筒状プリフォーム1の被二軸延伸部20の内面を形成する被二軸延伸部内面形成部位93aを有しており、かつ、被二軸延伸部内面形成部位93aの下部の外径Dと、被二軸延伸部内面形成部位93aの長さ(高さ)Hとの比(D:H)が、1:3.5~5.6となっている。特に、D:Yが、1:3.7~4.5であることが好ましい。このようにすることにより、コアピンの長さを短いものとすることができ、設計肉厚に対す成形物肉厚が、誤差が少ないものを確実に製造することができる。
 さらに、このようにすることにより、筒状プリフォーム1を射出成形する際に、樹脂圧でコアピン93が傾き難いため、筒状プリフォーム1に偏肉、すなわち歪みが生じ難い。
[0034]
 そして、筒状プリフォーム1の形成材料としては、熱可塑性合成樹脂が使用される。樹脂材料としては、特に制限されないが、成形性の観点から、ポリオレフィン樹脂が好ましい。
 ポリオレフィン樹脂としては、例えば、低密度ポリエチレン(LDPE)、中密度ポリエチレン(MDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)などのポリエチレン樹脂;プロピレン単独重合体(ホモPP)、プロピレン-エチレンランダム共重合体(ランダムコポリマーPP)、プロピレン-エチレンブロック共重合体(ブロックコポリマーPP)、またはプロピレンと1-ブテン、1-ペンテン、1-へキセン、1-オクテン、1-ヘプテン、4-メチル-ブテン-1、4-メチル-ペンテン-1、および4-メチル-ヘキセン-1からなる群より選択される少なくとも1種のα-オレフィンとのランダム共重合体、ブロック共重合体、もしくはグラフト共重合体等のポリプロピレン樹脂;エチレン-酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン-メチルメタアクリレート共重合体(EMMA)、エチレン-エチルアクリレート共重合体(EEA)、エチレン-メチルアクリレート(EMA)共重合体、エチレン-エチルアクリレート-無水マレイン酸共重合体(E-EA-MAH)、エチレン-アクリル酸共重合体(EAA)、エチレン-メタクリル酸共重合体(EMAA)等のエチレン系共重合体;エチレン-アクリル酸共重合体のアイオノマー、エチレン-メタクリル酸共重合体のアイオノマー;環状オレフィンコポリマー(COC)、環状オレフィンポリマー(COP)などが挙げられる。これらポリオレフィン樹脂は、単独でもまたは2種以上組み合わせても用いることができる。
[0035]
 上記のポリオレフィン樹脂の中でも、成形性の観点から、ホモPP、ランダムコポリマーPP、ブロックコポリマーPP、エチレン-酢酸ビニル共重合体(EVA)、環状オレフィンコポリマー(COC)、環状オレフィンポリマー(COP)が好ましい。また、上記ポリオレフィン樹脂は、合成品を用いてもよいし、市販品を用いてもよい。これらのポリオレフィン樹脂を合成するための重合方法は特に制限されず、公知の方法を用いることができ、例えば、高圧ラジカル重合法、中低圧重合法、溶液重合法、スラリー重合法塊状重合法、気相重合法等を挙げることができる。また、重合に使用される触媒も特に制限はなく、例えば、過酸化物触媒、チーグラー-ナッタ触媒、メタロセン触媒等が挙げられる。ポリオレフィン樹脂の市販品の例としては、例えば、ノバテック(登録商標)PP、ウィンテック(登録商標)、ウェルネクス(登録商標)(以上、日本ポリプロ株式会社製)、ゼラス(登録商標)(三菱化学株式会社製)などが挙げられる。
[0036]
 また、上記のようなポリオレフィン樹脂とゴム成分とが混合されている樹脂材料(以下、単にブレンド物とも称する)も好適に用いることができる。
上記のゴム成分としては、例えば、エチレン-プロピレンゴム(EPM)、エチレン-プロピレン-ジエンゴム(EPDM)等のオレフィン系エラストマー、スチレンブタジエンゴム(SBR)、スチレン-ブタジエンブロック共重合体(SB)、スチレン-ブタジエン-スチレンブロック共重合体(SBS)、スチレン-エチレン-ブチレン-スチレンブロック共重合体(SEBS)、スチレン-イソプレンブロック共重合体(SI)、スチレン-イソプレン-スチレンブロック共重合体(SIS)、スチレン-エチレン-プロピレン-スチレンブロック共重合体(SEPS)、アクリルニトリル-ブタジエン-スチレン共重合体(ABS)、水素添加スチレンブタジエンゴム(HSBR)等のスチレン系エラストマー、天然ゴム、ポリイソプレンゴム、ブチルゴム、ニトリルゴム、アクリルゴム、シリコーンゴム、ポリエステル系エラストマー、ポリウレタン系エラストマー、ポリブタジエン系エラストマー、ポリ塩化ビニル系エラストマー、ポリアミド系エラストマー等が挙げられる。これらゴム成分は、単独でもまたは2種以上組み合わせても用いることができる。
[0037]
 なお、これらゴム成分の中でも、耐衝撃性の改良効果の観点から、EPM、EPDMが好ましい。また、ブレンド物中の前記ゴム成分の含有量は、ブレンド物全体の質量を100質量%として、好ましくは5~70質量%、より好ましくは10~60質量%である。上記ブレンド物は、合成品を用いてもよいし市販品を用いてもよい。これらのブレンド物を得るためのブレンド方法に特に制限されず、公知のブレンド方法を用いることができる。
[0038]
 公知のブレンド方法としては、ポリオレフィン樹脂とゴム成分と必要に応じて添加剤などの他の成分とを、ブレンドする方法等が挙げられる。ブレンドする方法としては、例えば、ヘンシェルミキサー、タンブラーミキサー、単軸押出機、二軸押出機、バンバリーミキサー、ニーダー、熱ロール等の各種ミキサーを用いてブレンドする方法などを挙げることができる。また、ブレンド物として、エチレンおよびプロピレンを直接反応させることによって製造される重合型のポリオレフィン系熱可塑性エラストマーも好適に用いることができる。上記ブレンド物の市販品の例としては、例えば、日本ポリプロ株式会社製の軟質ポリオレフィン、重合型のポリオレフィン系熱可塑性エラストマーであるゼラス(登録商標、三菱化学株式会社製)などが挙げられる。
[0039]
 また、使用する樹脂材料としては、容器排出口の耐針刺通性の観点から、曲げ弾性率が、200~1600MPaであることが好ましく、特に好ましくは、220~1100MPaであり、さらに好ましくは240~700MPaである。このようなものであれば、耐針刺通に必要な強度を有しつつ、好適な柔軟性を有する薬液容器を得ることができる。なお、曲げ弾性率の測定は、JIS K7171 「プラスチック-曲げ特性の求め方」(2008年)に記載の方法により行う。
[0040]
 さらに、筒状プリフォーム1の形成樹脂材料は、DSC測定により観測される最も高温側の吸熱ピークのピーク温度(Tm)が120~180℃の温度範囲にあることが好ましい。高温側の吸熱ピークのピーク温度が120℃以上であれば、オートクレーブ滅菌時に容器が溶融したり、容器の変形が生じることがない。また、ピーク温度が180℃以下であれば、材料中の硬質成分が多くなく、成形後の容器としての十分な柔軟性を有するものとなる。ピーク温度は、好ましくは125~170℃、より好ましくは130~165℃である。
[0041]
 なお、ピーク温度は、約10mgの樹脂材料を、室温(23℃)から230℃まで10℃/分の速度で昇温し、その後40℃まで-10℃/分の速度で冷却し、再度230℃まで10℃/分の速度で昇温した時に得られるDSC特性における吸熱のピーク温度を表す。また、「最も高温側の吸熱ピーク」とは、吸熱ピークが複数ある場合は最も高温側の吸熱ピークを指し、吸熱ピークが1つの場合は、その1つの吸熱ピークを指す。
[0042]
 さらに、筒状プリフォーム1の形成樹脂材料は、230℃、荷重21.2N(約2.16kgf)の条件下で測定したMFRが、0.3~10g/10分の範囲であるものが好ましい。樹脂材料のMFRが0.3g/10分以上であれば、射出または延伸ブローによる成形が困難となることがない。また、10g/10分以下であれば、プリフォームを加熱した際のある程度の溶融張力を維持するため、射出延伸ブロー成形時に局所的な伸びが生じたり、PFの変形および倒れが生じることもない。なお、前記MFRは、好ましくは0.5~8g/10分であり、より好ましくは1~6g/10分である。なお、本明細書において、MFRの測定は、JIS K7210 「熱可塑性プラスチックの流れ試験方法」(1999年)に記載の方法により行う。
[0043]
 そして、上述した筒状プリフォームを用いることにより、図6および図7に示すような医療用液体容器10が作成される。
 この実施例の医療用液体容器10は、下端に開口部を有する筒状の排出部4aと、排出部4aと連続し、かつ上方に延びる扁平筒状下部14と、扁平筒状下部14と連続し、かつ上方に延びる扁平筒状胴部12と、扁平筒状胴部12と連続し、かつ上方に延びる扁平筒状上部13とを備える。扁平筒状下部14,扁平筒状胴部12および扁平筒状上部13は、水平断面において長軸と短軸とを有する扁平形状となっており、上述したプリフォーム1の被二軸延伸部20が、軸方向(縦方向)および幅方向(横方向)に延伸され、肉薄部となることにより形成されている。
[0044]
 排出部4aは、ほぼ同一内径を有する円筒部となっている。円筒状排出部4aは、非延伸部であり、筒状プリフォームの形成形態を維持している。排出部4aは、下端開口部41と、ポート部材接合用のフランジ43とフランジ43より上方に形成された補強用フランジ42と、フランジ43より下方に延びるポート部材装着部44を備えている。
 また、容器10は、閉塞した上面部15を有しており、この上面部15に、上方に突出する突出部5を備えるものとなっている。
[0045]
 そして、容器10の扁平筒状下部14は、図6に示すように、下端部(排出部の上端)では、ほぼ円筒形であるものが、上方に向かって幅が急激に広がるとともに、厚さも徐々に広くなるように形成されている。このため、扁平筒状下部14は、上方に向かって長軸長が急激に長くなる方向に変化し、短軸長も徐々に長くなる方向に変化している。しかし、長軸長の変化量が、短軸長の変化量よりかなり多いため、扁平筒状下部14は、下端から上端に向かって、急激に扁平化が進行するものとなっている。また、容器10は、扁平筒状下部14の上端と連続し、かつ上方に延びる扁平筒状胴部12を備え、さらに、扁平筒状胴部12の上端と連続し、かつ上方に延びる扁平筒状上部13を備える。扁平筒状上部13は、図6に示すように、上方(上面部15)に向かって幅が減少するとともに、厚さも徐々に薄くなるように形成されている。このため、扁平筒状上部13は、上方に向かって長軸長、短軸長ともに減少方向に変化している。
[0046]
 次に、本発明の医療用液体容器の製造方法について、図1ないし図11を用いて説明する。
 本発明の医療用液体容器の製造方法は、上述した筒状プリフォーム1を準備する工程と、筒状プリフォーム1を熱可塑性樹脂の吸熱ピーク温度付近に加熱するプリフォーム加熱工程と、加熱した筒状プリフォームを成形型内に配置するプリフォーム配置工程と、筒状プリフォームの把持用突出部を摘んで引き上げる引上延伸とプリフォーム内に空気を送り込む拡張延伸とにより延伸物を作製し、かつ成形型の内面に押し当てる延伸物成形工程とを行うものである。
 最初に、筒状プリフォーム1を準備する工程を行う。
[0047]
 また、本発明の医療用液体容器の製造方法では、例えば、図9ないし図11に示すような成形装置80を準備する成形装置準備工程が行われる。
 図9ないし図11に図示する成形装置80は、二つ割りの金型81,82を備えており、それぞれの金型81,82の内面には、医療用液体容器10の各扁平面側全体を形成するための凹部81a,82aを備えている。また、成形装置80は、プリフォーム起立載置部84と、起立載置部84に起立状態にて載置されたプリフォーム内に空気を圧入するため空気注入部85と、プリフォーム8の突出部83を把持し、上方に引き上げるためのプリフォーム引き上げ部83を備えている。
[0048]
 そして、使用される金型81,82は、排出部を成形する排出部成形部と、2つの肩側部を有する筒状上部を成形する筒状上部成形部と、2つの胴部側部を有する筒状胴部を成形する胴部成形部と、排出部の上端と連続する筒状下部を成形する筒状下部成形部と、容器の上下方向の中心軸と一致する成形型中心軸とを備えている。
[0049]
 そして、筒状プリフォーム1を熱可塑性樹脂の吸熱ピーク温度付近に加熱するプリフォーム加熱工程を行う。筒状プリフォーム1は、射出成形時のコアピン93の傾きに伴う筒状プリフォーム1の偏肉が抑えられている。このため、筒状プリフォーム1は、図8に示すように、直立した形態を維持したまま収縮し、加熱されたプリフォーム1aとなる。具体的には、プリフォーム加熱工程では、プリフォーム1の全体が、加熱されるのではなく、少なくとも、排出部4、把持用突出部5を除く部分である筒状本体部2と閉塞上端部3が加熱される。そして、筒状本体部2および閉塞上端部3が、軸方向に収縮した筒状本体部2aおよび閉塞上端部3aとなるため、加熱後のプリフォーム1aは、図8に示すように、加熱前プリフォーム1に比べて、全高が低くなる。また、本発明のプリフォームは、加熱後においても、良好な直立性を有しているため、後述する成形装置80内への加熱プリフォームの配置が容易であり、かつ、成形装置80による把持用突出部5の把持も容易なものとなる。
[0050]
 プリフォームの加熱の方法は、特に制限されず、例えば、赤外線ヒーター、加熱板、高温オーブン、誘電加熱等の加熱装置を用いて加熱する。
 加熱温度としては、プリフォーム1を形成する樹脂材料の全体質量に対して35質量%の樹脂材料が溶融する温度を下限とし、最も高温側の吸熱ピークのピーク温度よりも5℃低い温度を上限とすることが好ましい。
[0051]
 そして、加熱されたプリフォーム1aを図9に示すように、成形装置80内に配置する加熱プリフォーム配置工程を行う。具体的には、加熱プリフォーム1aを図9に示すように、成形装置80内に、下端部4(排出部形成部)を起立載置部84上に配置し、突出部5をプリフォーム引き上げ部83により把持させた状態とする。このとき、上述したように、加熱されたプリフォーム1aが直立した形態を維持しているため、プリフォーム引き上げ部83による突出部5の把持作業は容易である。
[0052]
 次に、筒状プリフォームの把持用突出部を摘んで引き上げる引上延伸とプリフォーム内に空気を送り込む拡張延伸とにより延伸物を作製し、かつ成形型の内面に押し当てる延伸物成形工程を行う。
 延伸成形工程では、軸方向延伸と軸に直交する方向への横方向延伸が行われる。具体的には、図10に示すように、最初に、加熱プリフォーム1a内に空気を送り込みながら、突出部5を把持したプリフォーム引き上げ部83を上方に移動させて、加熱筒状プリフォーム1aを軸方向(縦方向)に延伸する。
[0053]
 これにより、プリフォーム1aは、医療用液体容器10の全長と同じ長さに引き伸ばされたプリフォーム軸延伸物1bとなる。プリフォーム軸延伸物1bでは、加熱本体部2aが伸ばされ、延伸本体部2bとなる。また、加熱筒状プリフォーム1aを成形型中心軸方向に延伸する軸延伸と、加熱筒状プリフォーム1a内に空気を送り込む拡張延伸とがほぼ同時に開始されるため、加熱筒状プリフォーム1aは横方向にもある程度延伸されながら軸方向に延伸される。このため、延伸本体部2bは、横方向にもある程度延伸され、かつ、下端および上端から中央に向けて拡径した円筒状になる。
[0054]
 続いて、図11に示すように、プリフォーム軸延伸物1b内に引き続き空気を送り込みながら、金型81,82を当接させ、その内部にプリフォーム軸延伸物1bが収納された状態とする。この間に、横方向に若干延伸された延伸本体部2bの中央部の外面は金型81,82の内面と接触し、扁平形状に押し潰される。その後、空気注入部85よりプリフォーム軸延伸物1b内にさらに高い圧力で空気を送り込み、プリフォーム軸延伸物1bの外面全体を金型81,82の内面(凹部)81a,82aに密着させる。これにより、プリフォーム軸延伸物1bの延伸本体部2bは、軸に直交する方向に完全に横延伸され、拡張延伸本体部2cとなり、金型内において、医療用液体容器1c(10)が製造される。
[0055]
 このように、延伸成形工程では、加熱筒状プリフォーム1aを成形型中心軸方向に延伸する軸延伸と加熱筒状プリフォーム1b内に空気を送り込む拡張延伸とがほぼ同時に開始され、軸延伸が終了した後も引き続き拡張延伸が行われることで、医療用液体容器1c(10)が製造される。
 そして、金型81,82を離間させ、プリフォーム引き上げ部83、起立載置部84を成形物より離脱させることにより、医療用液体容器10を得ることができる。
[0056]
 この工程における軸方向の延伸倍率は、好ましくは1~7倍、より好ましくは2~5倍である。また、横方向(周方向)の延伸倍率は、好ましくは2~10倍、より好ましくは3~6倍である。延伸倍率は、プリフォーム引き上げ部83の上方への移動距離、プリフォーム軸延伸物1b内へのエアーなどの流体の吹き込み圧等により制御される。延伸ブロー成形初期における流体の圧力は、0.01~0.3MPaの範囲であることが好ましい。
[0057]
 さらに、延伸物成形工程における加熱プリフォーム1aの延伸倍率は、プリフォームの下部側から中央側に向かって高くなっていることが好ましい。特に、プリフォームの横方向(周方向)の延伸倍率は、プリフォームの上部側および下部側から、中央側に向かって高くなっていることが好ましい。これにより、容器の下部がある程度の硬度すなわち剛性を有するものとなり、容器の下部開口部に装着されるゴム栓への薬剤排出用針の接続作業が容易なものとなる。
[0058]
 また、延伸物成形工程におけるプリフォームの延伸倍率は、プリフォームの上部側および下部側から、中央側に向かって高くなっていることが好ましい。特に、プリフォームの横方向(周方向)の延伸倍率は、プリフォームの上部側および下部側から、中央側に向かって高くなっていることが好ましい。
 より好ましくは、プリフォームの軸方向および横方向(周方向)の延伸倍率は、ともにプリフォームの上部側および下部側から、中央側に向かって高くなっていることが好ましい。
[0059]
 なお、プリフォーム加熱工程では、筒状プリフォーム1を二軸延伸可能な程度に加熱すればよく、熱可塑性樹脂の吸熱ピーク温度付近よりも低い温度で筒状プリフォーム1を加熱してもよい。また、加熱筒状プリフォーム1aを成形型中心軸方向に延伸する軸延伸は、加熱筒状プリフォーム1aの排出部形成部42の下端開口から延伸棒を挿入し、上端閉塞部を上方に突き上げるように延伸する方法でもよい。さらに、延伸成形工程では、予め金型81,82を当接させた状態で、加熱筒状プリフォーム1aを成形型中心軸方向に延伸する軸延伸を行ってもよい。

産業上の利用可能性

[0060]
 本願第1の発明の医療用液体収納用容器体は、以下のものである。
(1) 内部に薬剤を充填するための医療用液体容器であり、かつ、下端に開口部を有する筒状の排出部と、前記排出部から上方に連続する下部と、前記下部から上方に連続する胴部と、前記胴部から上方に連続する上部とを備え、前記下部、前記胴部および前記上部は、水平断面において長軸と短軸とを有する扁平形状を有し、さらに、前記医療用液体容器の前記上部の少なくとも一部が、内部に充填される前記薬剤の排出に伴って前記短軸の内側方向への変形を可能とする内方変形可能部を備える医療用液体容器を二軸延伸ブロー成形により作成するための筒状プリフォームであって、前記筒状プリフォームは、熱可塑性樹脂を射出成形することにより形成され、閉塞した上端部と、前記排出部を形成する下端部と、前記上端部と前記下端部間を連結する筒状本体部とを備え、前記上端部は、前記医療用液体容器の前記内方変形可能部を形成するために、上方に向かって肉厚が漸減する肉厚変化部を備え、前記肉厚変化部は、前記肉厚変化部の肉厚部最小部における肉厚aが、1.3~1.6mmであり、前記肉厚変化部の肉厚最大部における肉厚bが、前記肉厚aの2.5~4倍となっている医療用液体容器作成用筒状プリフォーム。
 このプリフォームを用いることにより、上記の肉厚変化部から、医療用液体容器の上部の側壁部を形成することで、当該部分における肉厚をある程度薄くでき、デッドボリュームが低減できる。
[0061]
 また、上記の医療用液体収納用容器体の実施態様は、以下のものであってもよい。
(2) 前記肉厚変化部の前記肉厚bは、3.25~5.4mmである上記(1)に記載の医療用液体容器作成用筒状プリフォーム。
(3) 前記筒状プリフォームは、前記肉厚変化部の上端から上方に突出した把持用突出部を有し、前記筒状プリフォームは、二軸延伸ブロー時に前記把持用突出部を摘まんで引き上げることにより、前記プリフォームの軸方向に延伸されるものである上記(1)または(2)に記載の医療用液体容器作成用筒状プリフォーム。
(4) 前記上端部の外面は、前記外面の中心部に前記把持用突出部を有する略半球状外面となっている上記(3)に記載の医療用液体容器作成用筒状プリフォーム。
(5) 前記上端部の外面は、前記外面の中心部に前記把持用突出部を有する略半球状外面となっており、かつ、前記上端部の内面も、略半球状内面となっており、略半球状内面の中心は、前記略半球状外面の中心より、前記上端部の上端側に位置している上記(3)に記載の医療用液体容器作成用筒状プリフォーム。
[0062]
(6) 前記把持用突出部の前記肉厚変化部に隣接する部分の外径は、3~8mmである上記(3)ないし(5)のいずれかに記載の医療用液体容器作成用筒状プリフォーム。
(7) 前記筒状本体部は、前記肉厚変化部の前記肉厚bとほぼ同じ肉厚にて、前記下端部に向かって所定長延びる所定肉厚部(均一肉厚部)を有している上記(1)ないし(6)のいずれかに記載の医療用液体容器作成用筒状プリフォーム。
(8) 前記下端部は、前記筒状本体部の前記所定肉厚部より肉薄に形成されている上記(7)に記載の医療用液体容器作成用筒状プリフォーム。
(9) 前記筒状本体部は、前記下部に、前記排出部に向かって肉薄となるテーパー部を備えている上記(1)ないし(8)のいずれかに記載の医療用液体容器作成用筒状プリフォーム。
(10) 前記筒状プリフォームは、下端より前記上端部の下端までほぼ同一内径にて延びる内腔を備えている上記(1)ないし(9)のいずれかに記載の医療用液体容器作成用筒状プリフォーム。
[0063]
 また、本願第1の製造方法に関する発明は、以下のものである。
(11) 上記(1)ないし(10)のいずれかに記載の熱可塑性合成樹脂製の医療用液体容器作成用筒状プリフォームを準備する工程と、前記筒状プリフォームを加熱するプリフォーム加熱工程と、前記プリフォームを成形型内に配置するプリフォーム配置工程と、前記プリフォームを前記プリフォームの軸方向に延伸する軸方向延伸と前記プリフォーム内に空気を送り込む拡張延伸とを行い延伸物を作成しかつ前記成形型内面に押し当てる延伸物成形工程とを行う医療用液体容器の製造方法。
(12) 前記延伸物成形工程における前記プリフォームの延伸倍率は、前記プリフォームの下部側から中央部側に向かって高くなっている上記(11)に記載の医療用液体容器の製造方法。
[0064]
 本願第2の発明の医療用液体収納用容器体は、以下のものである。
(13) 熱可塑性樹脂からなり、前記熱可塑性樹脂の吸熱ピーク温度付近まで加熱後に二軸延伸ブロー成形することにより医療用液体容器を形成するための筒状プリフォームであって、前記筒状プリフォームは、熱可塑性樹脂を射出成形することにより形成され、上方に突出する把持用突出部を有する閉塞上端部と、前記容器の下端に開口部を有する筒状の排出部を形成する下端部と、前記閉塞上端部と前記下端部間を形成する筒状本体部と、下端より上端までほぼ同一内径にて延びる内腔と、前記閉塞上端部の前記把持用突出部の下端近傍から前記筒状本体部の下端間により形成された被二軸延伸部を有し、かつ、前記被二軸延伸部は、前記被二軸延伸部の下部の内径Xと、前記被二軸延伸部における内腔長Yとの比(X:Y)が、1:3.5~5.6である筒状プリフォーム。
[0065]
 このプリフォームは、上記の構成を有するため、プリフォーム成形時のコアピンが太くかつ短く、樹脂圧でコアピンが傾き難いため、プリフォームに偏肉が生じ難い。よって、プリフォームを樹脂の吸熱ピーク温度に近い高温まで加熱してもプリフォームの直立した形態を維持でき、良好に、延伸ブロー成形による医療用液体容器を作製することが可能である。
[0066]
 また、上記の医療用液体収納用容器体の実施態様は、以下のものであってもよい。
(14) 前記被二軸延伸部は、前記被二軸延伸部の下部の内径Xと、前記被二軸延伸部における内腔長Yとの比(X:Y)が、1:3.7~4.5である上記(13)に記載の筒状プリフォーム。
(15) 前記筒状本体部は、前記閉塞上端部の下端における肉厚と同じ肉厚にて、前記下端部に向かって所定長延びる肉厚部を有している上記(13)または(14)に記載の筒状プリフォーム。
(16) 前記下端部は、前記筒状本体部の前記肉厚部より肉薄に形成されている上記(3)に記載の筒状プリフォーム。
(17) 前記筒状本体部は、前記下部に、前記下端部に向かって外径が縮径しかつ肉薄となるテーパー部を備えている上記(13)ないし(15)のいずれかに記載の筒状プリフォーム。
[0067]
(18) 前記閉塞上端部の外面は、前記外面の中心部に前記把持用突出部を有する略半球状外面となっている上記(13)ないし(17)のいずれかに記載の筒状プリフォーム。
(19) 前記把持用突出部の外径は、3~8mmであり、前記把持用突出部の高さは、5~20mmである上記(13)ないし(18)のいずれかに記載の筒状プリフォーム。
(20) 前記閉塞上端部は、上方に向かって肉厚が漸減する肉厚変化部を備え、前記肉厚変化部は、前記肉厚変化部の肉厚部最小部における肉厚aが、1.3~1.6mmであり、前記肉厚変化部の肉厚最大部における肉厚bが、前記肉厚aの2.5~4倍であるである上記(13)ないし(19)のいずれかに記載の筒状プリフォーム。
[0068]
 また、本願第2の製造方法に関する発明は、以下のものである。
(21) 上記(13)ないし(20)のいずれかに記載の筒状プリフォームを準備する工程と、前記筒状プリフォームを前記熱可塑性樹脂の吸熱ピーク温度付近に加熱するプリフォーム加熱工程と、前記筒状プリフォームを成形型内に配置するプリフォーム配置工程と、前記筒状プリフォームの前記把持用突出部を摘んで引き上げる引上延伸と前記プリフォーム内に空気を送り込む拡張延伸とにより延伸物を作製し、かつ前記成形型の内面に押し当てる延伸物成形工程とを行う医療用液体容器の製造方法。
(22) 前記延伸物成形工程における前記プリフォームの延伸倍率は、前記プリフォームの下部側から中央部側に向かって高くなっている上記(21)に記載の医療用液体容器の製造方法。

請求の範囲

[請求項1]
内部に薬剤を充填するための医療用液体容器であり、かつ、下端に開口部を有する筒状の排出部と、前記排出部から上方に連続する下部と、前記下部から上方に連続する胴部と、前記胴部から上方に連続する上部とを備え、前記下部、前記胴部および前記上部は、水平断面において長軸と短軸とを有する扁平形状を有し、さらに、前記医療用液体容器の前記上部の少なくとも一部が、内部に充填される前記薬剤の排出に伴って前記短軸の内側方向への変形を可能とする内方変形可能部を備える医療用液体容器を二軸延伸ブロー成形により作成するための筒状プリフォームであって、
 前記筒状プリフォームは、熱可塑性樹脂を射出成形することにより形成され、閉塞した上端部と、前記排出部を形成する下端部と、前記上端部と前記下端部間を連結する筒状本体部とを備え、前記上端部は、前記医療用液体容器の前記内方変形可能部を形成するために、上方に向かって肉厚が漸減する肉厚変化部を備え、
 前記肉厚変化部は、前記肉厚変化部の肉厚部最小部における肉厚aが、1.3~1.6mmであり、前記肉厚変化部の肉厚最大部における肉厚bが、前記肉厚aの2.5~4倍となっていることを特徴とする医療用液体容器作成用筒状プリフォーム。
[請求項2]
前記肉厚変化部の前記肉厚bは、3.25~5.4mmである請求項1に記載の医療用液体容器作成用筒状プリフォーム。
[請求項3]
前記筒状プリフォームは、前記肉厚変化部の上端から上方に突出した把持用突出部を有し、前記筒状プリフォームは、二軸延伸ブロー時に前記把持用突出部を摘まんで引き上げることにより、前記プリフォームの軸方向に延伸されるものである請求項1または2に記載の医療用液体容器作成用筒状プリフォーム。
[請求項4]
前記上端部の外面は、前記外面の中心部に前記把持用突出部を有する略半球状外面となっている請求項3に記載の医療用液体容器作成用筒状プリフォーム。
[請求項5]
前記上端部の外面は、前記外面の中心部に前記把持用突出部を有する略半球状外面となっており、かつ、前記上端部の内面も、略半球状内面となっており、略半球状内面の中心は、前記略半球状外面の中心より、前記上端部の上端側に位置している請求項3に記載の医療用液体容器作成用筒状プリフォーム。
[請求項6]
前記把持用突出部の前記肉厚変化部に隣接する部分の外径は、3~8mmである請求項3ないし5のいずれかに記載の医療用液体容器作成用筒状プリフォーム。
[請求項7]
前記筒状本体部は、前記肉厚変化部の前記肉厚bとほぼ同じ肉厚にて、前記下端部に向かって所定長延びる所定肉厚部(均一肉厚部)を有している請求項1ないし6のいずれかに記載の医療用液体容器作成用筒状プリフォーム。
[請求項8]
前記下端部は、前記筒状本体部の前記所定肉厚部より肉薄に形成されている請求項7に記載の医療用液体容器作成用筒状プリフォーム。
[請求項9]
前記筒状本体部は、前記下部に、前記排出部に向かって肉薄となるテーパー部を備えている請求項1ないし8のいずれかに記載の医療用液体容器作成用筒状プリフォーム。
[請求項10]
前記筒状プリフォームは、下端より前記上端部の下端までほぼ同一内径にて延びる内腔を備えている請求項1ないし9のいずれかに記載の医療用液体容器作成用筒状プリフォーム。
[請求項11]
請求項1ないし10のいずれかに記載の熱可塑性合成樹脂製の医療用液体容器作成用筒状プリフォームを準備する工程と、前記筒状プリフォームを加熱するプリフォーム加熱工程と、前記プリフォームを成形型内に配置するプリフォーム配置工程と、前記プリフォームを前記プリフォームの軸方向に延伸する軸方向延伸と前記プリフォーム内に空気を送り込む拡張延伸とを行い延伸物を作成しかつ前記成形型内面に押し当てる延伸物成形工程とを行うことを特徴とする医療用液体容器の製造方法。
[請求項12]
前記延伸物成形工程における前記プリフォームの延伸倍率は、前記プリフォームの下部側から中央部側に向かって高くなっている請求項11に記載の医療用液体容器の製造方法。
[請求項13]
熱可塑性樹脂からなり、前記熱可塑性樹脂の吸熱ピーク温度付近まで加熱後に二軸延伸ブロー成形することにより医療用液体容器を形成するための筒状プリフォームであって、
 前記筒状プリフォームは、熱可塑性樹脂を射出成形することにより形成され、上方に突出する把持用突出部を有する閉塞上端部と、前記容器の下端に開口部を有する筒状の排出部を形成する下端部と、前記閉塞上端部と前記下端部間を形成する筒状本体部と、下端より上端までほぼ同一内径にて延びる内腔と、前記閉塞上端部の前記把持用突出部の下端近傍から前記筒状本体部の下端間により形成された被二軸延伸部を有し、かつ、前記被二軸延伸部は、前記被二軸延伸部の下部の内径Xと、前記被二軸延伸部における内腔長Yとの比(X:Y)が、1:3.5~5.6であることを特徴とする筒状プリフォーム。
[請求項14]
前記被二軸延伸部は、前記被二軸延伸部の下部の内径Xと、前記被二軸延伸部における内腔長Yとの比(X:Y)が、1:3.7~4.5である請求項13に記載の筒状プリフォーム。
[請求項15]
前記筒状本体部は、前記閉塞上端部の下端における肉厚と同じ肉厚にて、前記下端部に向かって所定長延びる肉厚部を有している請求項13または14に記載の筒状プリフォーム。
[請求項16]
前記下端部は、前記筒状本体部の前記肉厚部より肉薄に形成されている請求項15に記載の筒状プリフォーム。
[請求項17]
前記筒状本体部は、前記下部に、前記下端部に向かって外径が縮径しかつ肉薄となるテーパー部を備えている請求項13ないし15のいずれかに記載の筒状プリフォーム。
[請求項18]
前記閉塞上端部の外面は、前記外面の中心部に前記把持用突出部を有する略半球状外面となっている請求項13ないし17のいずれかに記載の筒状プリフォーム。
[請求項19]
前記把持用突出部の外径は、3~8mmであり、前記把持用突出部の高さは、5~20mmである請求項13ないし18のいずれかに記載の筒状プリフォーム。
[請求項20]
前記閉塞上端部は、上方に向かって肉厚が漸減する肉厚変化部を備え、前記肉厚変化部は、前記肉厚変化部の肉厚部最小部における肉厚aが、1.3~1.6mmであり、前記肉厚変化部の肉厚最大部における肉厚bが、前記肉厚aの2.5~4倍であるである請求項13ないし19のいずれかに記載の筒状プリフォーム。
[請求項21]
請求項13ないし20のいずれかに記載の筒状プリフォームを準備する工程と、前記筒状プリフォームを前記熱可塑性樹脂の吸熱ピーク温度付近に加熱するプリフォーム加熱工程と、前記筒状プリフォームを成形型内に配置するプリフォーム配置工程と、前記筒状プリフォームの前記把持用突出部を摘んで引き上げる引上延伸と前記プリフォーム内に空気を送り込む拡張延伸とにより延伸物を作製し、かつ前記成形型の内面に押し当てる延伸物成形工程とを行うことを特徴とする医療用液体容器の製造方法。
[請求項22]
前記延伸物成形工程における前記プリフォームの延伸倍率は、前記プリフォームの下部側から中央部側に向かって高くなっている請求項21に記載の医療用液体容器の製造方法。

図面

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[ 図 3]

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[ 図 11]

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